JP2023173661A - トナー、トナー収容ユニット、画像形成装置、及び画像形成方法 - Google Patents

トナー、トナー収容ユニット、画像形成装置、及び画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】流動性が良好であり、耐熱保存性、及び低温定着性を両立でき、長期的に高品質な画像を形成できるトナーの提供。【解決手段】結着樹脂、離型剤、及び帯電制御剤を含むトナー母体粒子と、外添剤と、を含むトナーであって、前記トナー母体粒子の平均円形度が、0.95以下であり、前記外添剤が、疎水化処理されたポリメチルシルセスキオキサン粒子を含み、前記ポリメチルシルセスキオキサン粒子の平均粒子径が、0.050μm以上0.150μm以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、トナー、トナー収容ユニット、画像形成装置、及び画像形成方法に関する。
従来、電子写真用トナーにおいては、流動性や帯電特性を得るために、外添剤として平均一次粒子径が数nm~数十nmの微粒子が用いられることが知られている。また近年、画像形成装置の使用目的の多様化、高速化、高画質化に伴い、トナーの低温定着化への要求が高まっている。
低温定着に特化したトナー材料を使用する際に、トナーの保存安定性を担保するため、外添剤による高被覆化や、大粒径外添剤粒子の使用が有効であることが報告されている。しかし、既存の大粒径外添剤粒子では真比重が大きいため、現像器内において受ける機械的ストレスによりトナー表面からの外添剤の脱離を避けられず、キャリアや感光体へ外添剤が移行することによる弊害が生じていた。
これに対し、トナー表面から大粒径外添剤粒子が脱離することを抑制するために、小粒径無機微粒子と大粒径無機微粒子を含む混合物を同一処理槽内で同時に疎水化処理した疎水性外添剤粒子を有するトナーが提案され、これによって、小粒径無機微粒子と大粒径無機微粒子を1次粒子としてトナー表面に均一に分散させ、少ない添加量で脱離しにくい状態とすることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、トナー表面から脱離した球状シリカ粒子のすり抜けを抑制するために、異型状シリカ粒子に球状シリカ粒子を併用したトナーが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
本発明は、流動性が良好であり、耐熱保存性、及び低温定着性を両立でき、長期的に高品質な画像を形成できるトナーを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明のトナーは、結着樹脂、離型剤、及び帯電制御剤を含むトナー母体粒子と、外添剤と、を含むトナーであって、前記トナー母体粒子の平均円形度が、0.95以下であり、前記外添剤が、疎水化処理されたポリメチルシルセスキオキサン粒子を含み、前記ポリメチルシルセスキオキサン粒子の平均粒子径が、0.050μm以上0.150μm以下である。
本発明によれば、流動性が良好であり、耐熱保存性、及び低温定着性を両立でき、長期的に高品質な画像を形成できるトナーを提供することができる。
図1は、本発明のタンデム型の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 図2は、図1の部分拡大図である。
(トナー)
本発明のトナーは、結着樹脂、離型剤、及び帯電制御剤を含むトナー母体粒子と、外添剤と、を含み、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
前記トナー母体粒子の平均円形度が、0.95以下であり、前記外添剤が、疎水化処理されたポリメチルシルセスキオキサン粒子を含み、前記ポリメチルシルセスキオキサン粒子の平均粒子径が、0.050μm以上0.150μm以下である。
なお、前記トナーを、「電子写真用トナー」と称することがある。
本発明のトナーは、従来技術の問題点、すなわち、例えば、50nm以上の大粒径の外添剤粒子を含む従来技術のトナーでは、大粒径の外添剤粒子が保存性の向上に寄与するが、形状に由来する外添剤の遊離し易さから、外添剤がキャリアに付着した場合、トナーとキャリアとの間の帯電の授受を妨げることがあり、外添剤の添加量を増やすことができず、外添剤の遊離を防ぐ必要があるという問題に加え、外添剤粒子の大きさに起因して流動性への悪影響を及ぼし得るという問題を本発明者らが見出したことに基づく発明である。
本発明者らは、前記従来技術の問題を解決すべく、鋭意検討した結果、結着樹脂、離型剤、及び帯電制御剤を含むトナー母体粒子と、外添剤と、を含むトナーであって、前記トナー母体粒子の平均円形度が、0.95以下であり、前記外添剤が、疎水化処理されたポリメチルシルセスキオキサン粒子を含み、前記ポリメチルシルセスキオキサン粒子の平均粒子径が、0.050μm以上0.150μm以下であることで、流動性が良好であり、耐熱保存性、及び低温定着性を両立でき、長期的に高品質な画像を形成できるトナーを提供できることを見出し、本発明の完成に至った。
<トナー母体粒子>
前記トナー母体粒子(以下、「トナー母体」、「母体粒子」とも称することがある)は、結着樹脂、離型剤、及び帯電制御剤を含み、着色剤を含むことが好ましく、更に必要に応じてその他成分を含有する。
[トナー母体粒子の平均円形度]
前記トナー母体粒子の平均円形度としては、0.95以下であり、0.890以上0.945以下が好ましい。
前記トナー母体粒子の平均円形度が、0.95以下であると、ブレードクリーニングなどを採用しているシステムでは、感光体上及び転写ベルトなどのクリーニング不良が発生し、画像上の汚れを引き起こすという不具合を防ぐことができる。例えば、画像面積率の低い現像及び転写では転写残トナーが少ないため、クリーニング不良が問題となることはないが、カラー写真画像など画像面積率が高い場合、さらには、給紙不良等で未転写の画像が形成された場合には、トナーが感光体等の被帯電体上に転写残トナーとして発生することがあり、蓄積すると画像の地汚れを発生してしまう場合がある。また、感光体等の被帯電体を接触帯電させる帯電ローラ等を汚染してしまい、本来の帯電能力を発揮できなくなってしまう場合がある。前記トナー母体粒子の平均円形度が0.95以下であると、このような不具合を防ぐことができる。
前記トナー母体粒子の平均円形度は、例えば、フロー式粒子像分析装置(Flow Particle Imag e Analyzer)FPIA-3000(シスメックス株式会社製)を用いて測定することができる。
具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水100mL~150mL中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1mL~0.5mL加え、さらに測定試料としてのトナー母体粒子を0.1g~0.5g加える。トナー母体粒子を分散した懸濁液を、超音波分散器で1分間~3分間分散処理を行い、分散液濃度を3,000個/μL~10,000個/μLとして上記装置によりトナー母体粒子の形状を測定し、円形度を求める。
<<結着樹脂>>
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の樹脂から適宜選択することができ、例えば、スチレン、ポリ-α-スチルスチレン、スチレン-ク ロロスチレン共重合体、スチレン-プロピレン共重合体、スチレン-ブタジエン共重合体 、スチレン-塩化ビニル共重合体、スチレン-酢酸ビニル共重合体、スチレン-マレイン 酸共重合体、スチレン-アクリル酸エステル共重合体、スチレン-メタクリル酸エステル 共重合体、スチレン-α-クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン-アクリロニトリ ル-アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレン又はスチレン置換体を含 む単重合体又は共重合体)、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂 、フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、石油樹脂、ポリウレタン樹 脂、ケトン樹脂、エチレン-エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブ チラート樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、耐高温高湿保存性を維持したまま低温定着が可能である点から、ポリエステル樹脂が好ましい。
前記結着樹脂の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合などが挙げられる。
<<<ポリエステル樹脂>>>
前記ポリエステル樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、非晶性ポリエステル樹脂、変性ポリエステル樹脂、結晶性ポリエステル樹脂、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、ポリオールと、ポリカルボン酸とを反応させて得られる非晶性ポリエステル樹脂が好ましい。
前記ポリオールとしては、例えば、ジオール、三価以上のポリオールなどが挙げられる。
前記ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類;1、4-ビス(ヒドロキシメタ)シクロヘキサン、ビスフェノールA等のエーテル化ビスフェノール類;ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレン(炭素数2~3)オキサイド(平均付加モル数1~10)付加物;水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールAのアルキレン(炭素数2~3)オキサイド(平均付加モル数1~10)付加物などが挙げられる。
前記3価以上のアルコールとしては、例えば、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパンなどが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記ポリカルボン酸としては、例えば、ジカルボン酸、三価以上のポリカルボン酸などが挙げられる。
前記ジカルボン酸としては、例えば、アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、マロン酸、ドデセニルコハク酸、オクチルコハク酸等の炭素数1~20のアルキル基;炭素数2~20のアルケニル基で置換されたコハク酸などが挙げられる。
前記3価以上のカルボン酸としては、例えば、1,2,4-ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1,2,5-ベンゼントリカルボン酸、1,2,4-シクロヘキサントリカルボン酸、1,2,4-ナフタレントリカルボン酸、1,2,5-ヘキサントリカルボン酸、1,3-ジカルボキシル-2-メチレンカルボキシプロパン、1,2,7,8-オクタンテトラカルボン酸、又はそれらの酸無水物などが挙げられる。
これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリエステル樹脂の分子量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、以下の範囲であることが好ましい。
前記ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)としては、10,000~100,000が好ましく、30,000~50,000がより好ましい。
前記ポリエステル樹脂のピークトップ分子量としては、10,000~60,000が好ましく、10,000~16,000がより好ましい。
前記分子量は、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)により測定できる。
前記ポリエステル樹脂のガラス転移点(Tg)としては、50℃以上75℃以下が好ましく、60℃以上72℃以下がより好ましい。
前記Tgが50℃以上であると、トナーの耐熱保存性、及び現像機内での撹拌等のストレスに対する耐久性が向上する。一方、前記Tgが75℃以下であると、トナーの定着時における加熱及び加圧による変形が良好になり、低温定着性が向上する。
前記ポリエステル樹脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記トナー母体粒子100質量部に対して、50質量部以上95質量部以下が好ましく、60質量部以上90質量部以下がより好ましい。
前記含有量が、50質量部以上であると、トナーにおける着色剤、及び離型剤の分散性が得られ、画像のかぶり、乱れを抑制でき、95質量部以下であると、高画質、低温定着性に優れる点で有利である。
<<離型剤>>
前記離型剤(ワックス)としては、特に制限はなく目的に応じて、公知のものから適宜選択することができ、例えば、天然ワックス、合成ワックスなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記天然ワックスとしては、例えば、カルナウバワックス、綿ロウ、木ロウライスワックス等の植物系ワックス;ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス;オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス;パラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックスなどが挙げられる。
前記合成ワックスとしては、例えば、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成炭化水素ワックス;エステル、ケトン、エーテル、12-ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド系化合物;低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ-n-ステアリルメタクリレート、ポリ-n-ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n-ステアリルアクリレート-エチルメタクリレートの共重合体等);側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子などが挙げられる。
これらの中でも、カルナウバワックス、モンタンワックス及び酸化ライスワックスが好ましい。
これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記カルナウバワックスとしては、微結晶のものが好ましく、酸価が5以下であり、決着樹脂に分散したときの粒子径が1μm以下であるものが好ましい。
前記モンタンワックスは、一般に鉱物より精製されたモンタン系ワックスを指し、微結晶であり、酸価が5~14であることが好ましい。
前記酸化ライスワックスは、米ぬかワックスを空気酸化したものであり、その酸価は10~30が好ましい。
前記離型剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記トナー100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下が好ましく、2質量部以上10質量部以下がより好ましい。前記含有量が、1質量部以上であると、定着時の耐高温オフセット性、及び低温定着性に劣るという不具合を防止でき、20質量部以下であると、耐熱保存性が低下すること、及び画像のかぶりなどが生じやすくなるという不具合を防止できる。
<<帯電制御剤>>
前記帯電制御剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ニグロシン染料、金属錯塩型染料(金属アゾ染料)、サリチル酸金属錯体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、金属錯体が、6配位の構成を取りうる3価以上の金属を有するものがよい。前記金属としては、Al,Fe,Cr,Zrなどが挙げられる。
これらの中でも、有毒性を有しないFeを中心金属として有する金属錯体が好ましい。具体的には下記の構造式(1)で表されるアゾ鉄染料が好ましい。
構造式(1)中、Aはアンモニウムイオンを表す。
構造式(1)のアゾ鉄染料は、市販品であってもよく、T-77(保土谷化学工業株式会社製)として入手可能である。
前記帯電制御剤の含有量としては、結着樹脂100質量部に対し、0.5質量部以上3.0質量部以下が好ましく、0.5質量部以上2.0質量部以下がより好ましい。
前記含有量が0.5質量部以上であると帯電制御剤としての機能が得られ、3.0質量部以下であると、トナーの割れ欠けを抑制し、ブレード固着や感光体フィルミングの発生を抑えることができ、また、帯電不良、供給不良や地汚れ悪化といった画像品質低下を抑制することができる。
<<着色剤>>
前記着色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエローG、ローダミン6Cレーキ、カルコオイルブルー、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記着色剤は、ブラックトナーとしてもフルカラートナーとしても使用できる。
前記着色剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記トナー100質量部に対して、1質量部以上35質量部以下が好ましく、3質量部以上20質量部以下がより好ましい。
<外添剤>
前記外添剤は、疎水化処理されたポリメチルシルセスキオキサン粒子を含み、更に必要に応じてその他の外添剤を含む。
<<疎水化処理されたポリメチルシルセスキオキサン粒子>>
前記ポリメチルシルセスキオキサンは、メチルトリメトキシシランの重合体である。
前記ポリメチルシルセスキオキサンは、化学構造的にメチルトリメトキシシランが三次元網目状に架橋して重合したシリコーン樹脂であり、球状微粒子である。そのため、「ポリメチルシルセスキオキサン粒子」と称する。
前記疎水化処理されたポリメチルシルセスキオキサン粒子は、ポリメチルシルセスキオキサン粒子を疎水化処理することにより得ることができる。
前記ポリメチルシルセスキオキサン粒子の平均粒子径としては、0.050μm以上0.150μm以下であり、0.100μm以上0.135μm以下が好ましい。
前記平均粒子径が0.150μmより大きい場合、トナー表面との付着力が弱いためトナー表面を転がり脱離してしまう。
前記ポリメチルシルセスキオキサン粒子の平均粒子径は、公知の方法を用いて測定することができる。
具体的には、走査型電子顕微鏡SU8200シリーズ(株式会社日立ハイテクノロジーズ社)を用いてポリメチルシルセスキオキサン粒子、又は前記ポリメチルシルセスキオキサン粒子を外添したトナーの測定を行う。得られた画像を画像処理ソフトA像君(旭化成エンジニアリング株式会社)で外添剤粒子を二値化などで認識させ、円形度、円相当径、粒子面積を算出する。円相当径は、上記で得られた値が円形面積によるものであるとし、直径の値に換算する。ポリメチルシルセスキオキサン粒子の測定の場合は、前記粒子を分散させた基板上、トナーの測定の場合は、トナー表面であれば、観察の指定部分はないが、任意の3点以上の視野を確認し、約100粒の粒子の円相当径を算出し、その平均値を平均粒子径として求める。
[ポリメチルシルセスキオキサン粒子の製造方法]
前記ポリメチルシルセスキオキサン粒子は、メチルトリメトキシシランの加水分解物と、アニオン性界面活性剤とを含む加水分解液に対し、水、塩基触媒及びアニオン性界面活性剤を含む析出液とを混合、縮合することにより製造することができる。
前記アニオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪族モノカルボン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩、脂肪酸油等のカルボン酸型アニオン性界面活性剤;ジアルキルスルホこはく酸塩、ポリオキシエチレンアルキルスルホこはく酸塩、アルカンスルホン酸塩、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、分岐鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩-ホルムアルデヒド縮合物、アルキルナフタレンスルホン酸塩等のスルホン酸型アニオン性界面活性剤;アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、油脂硫酸エステル塩等の硫酸エステル型アニオン性界面活性剤;アルキルりん酸塩、アルキルりん酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルりん酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルりん酸塩等のりん酸エステル型アニオン性界面活性剤;などが挙げられる。これらの中でも、スルホン酸型アニオン性界面活性剤、硫酸エステル型アニオン性界面活性剤、硫酸エステル型アニオン性界面活性剤等が好ましい。
前記加水分解液は、更に有機酸、無機酸などの酸触媒を含むことが好ましい。
前記有機酸としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、クエン酸などが挙げられる。前記無機酸としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、りん酸などが挙げられる。
前記加水分解液と、前記析出液とを混合することにより、シラノール基の縮合反応が進行し、ポリメチルシルセスキオキサン粒子が生成する。
上記の反応で得られたポリメチルシルセスキオキサン粒子分散液から、膜分離、遠心分離等の方法により、ポリメチルシルセスキオキサン粒子を得ることができる。分離前の液中でHMDS等の表面処理を行い、疎水性を付与することもできる。
前記疎水化処理されたポリメチルシルセスキオキサン粒子は、ポリメチルシルセスキオキサン粒子の表面を疎水化処理剤により疎水化処理することにより得ることができる。
前記疎水化処理剤としては、例えば、アルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等)を有する公知の有機珪素化合物が挙げられ、具体例には、例えば、シラザン化合物(例えば、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルクロロシラン、トリメチルメトキシシランなどのシラン化合物、ヘキサメチルジシラザン、テトラメチルジシラザン等)等が挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、トリメチルメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザンなどのトリメチル基を有する有機珪素化合物が好適である。その他にシリコンオイル処理なども挙げられる。
疎水化処理を実施すると、粒子同士の凝集を抑制でき、トナー母体への分散性を向上することができる。また高温高湿/低温低湿などの環境変動を抑えられ、安定した高い画像品質が得られる。
前記ポリメチルシルセスキオキサン粒子の含有量としては、トナー100質量部に対して、0.05質量部以上3質量部以下が好ましい。前記含有量が、3質量部以下であると、フィルミングの発生を防ぐことができ、0.05質量部以上であると、長期での流動性、帯電性の変動を抑えることができ、高い画像品質が得られる点で有利である。
<<その他の外添剤>>
本発明のトナーは、少なくともポリメチルシルセスキオキサン粒子を有するが、ポリメチルシルセスキオキサン粒子以外のその他の外添剤と組み合わせ、2種以上併用することができる。
その他の外添剤としては、例えば、流動性改良剤、疎水化処理剤などが挙げられる。
前記流動性改良剤としては、例えば、酸化ケイ素、酸化チタン、炭化ケイ素、酸化アルミニウム、チタン酸バリウムなどが挙げられる。これらの中でも、特に、疎水性処理が施された疎水性シリカが好ましい。
[トナーの製造方法]
前記トナーの製造方法としては、トナー材料を溶融しつつ混練する溶融混練工程と、得られた溶融混練物を粉砕する粉砕工程と、前記粉砕により得られた粉砕物を分級する分級工程と、得られたトナー母体粒子に外添剤を外添する外添工程と、を有する公知の製造方法により製造することができる。
前記溶融混練工程では、前記トナー材料を混合し、得られた混合物を溶融混練機に仕込んで溶融混練する。前記溶融混練機としては、例えば、一軸又は二軸の連続混練機や、ロールミルによるバッチ式混練機を用いることができ、例えば、神戸製鋼所製KTK型二軸押出機、東芝機械株式会社製TEM型押出機、ケイシーケイ社製二軸押出機、株式会社池貝製PCM型二軸押出機、ブス社製コニーダー等が好適に用いられる。
前記溶融混練は、結着樹脂の分子鎖を切断しないような適正な条件で行うことが好ましい。具体的には、溶融混練温度は、結着樹脂の軟化点を参考にして設定されることが好ましく、前記軟化点より高温過ぎると切断が激しく、低温すぎると分散が進まないことがある。
前記粉砕工程では、前記溶融混練工程で得られた混練物を粉砕する。この粉砕においては、まず、混練物を粗粉砕し、次いで微粉砕することが好ましい。前記粉砕の方法としては、例えば、ジェット気流中で衝突板に衝突させて粉砕する方法、ジェット気流中で粒子同士を衝突させて粉砕する方法、機械的に回転するローターとステーターの狭いギャップで粉砕する方法などが好適に挙げられる。
前記分級工程では、前記粉砕工程で得られた粉砕物を分級して所定粒径の粒子に調整する。前記分級する方法としては、例えば、サイクロン、デカンター、遠心分離器等により、微粒子部分を取り除く方法などが挙げられる。前記粉砕工程及び分級工程が終了した後に、粉砕物を遠心力などで気流中に分級し、所定の粒径のトナー母体粒子を製造することができる。
前記外添工程では、前記分級工程で得られたトナー母体粒子へ外添剤を外添する。トナー母体粒子と外添剤とをミキサーを用い、混合及び攪拌することにより外添剤が解砕されながらトナー母体粒子表面に被覆される。
(現像剤)
本発明の現像剤は、少なくとも前記トナーを含み、更に必要に応じて、キャリア等の適宜選択されるその他の成分を含む。
本発明のトナーを現像剤として使用する際は、トナーのみにて構成される一成分現像剤として用いても、キャリアと混合して二成分現像剤として用いてもよく、特に限定はされないが、近年の情報処理速度の向上に対応した高速プリンター等に使用する場合には、寿命向上等の観点から、二成分現像剤が好ましい。
前記現像剤が、本発明のトナーと、キャリアとを含む二成分現像剤である場合、前記キャリアとしては、二成分現像方式に応じて、磁性キャリアであってもよく、非磁性キャリアであってもよい。
前記磁性キャリアとしては、例えば、マグネタイト、ガンマ酸化鉄等のスピネルフェライト、鉄以外の金属(Mn、Ni、Zn、Mg、Cu等)を一種又は二種以上含有するスピネルフェライト、バリウムフェライト等のマグネトプランバイト型フェライト、表面に酸化層を有する鉄や合金の粒子などが挙げられる。
前記磁性キャリアの形状としては、粒状、球状、及び針状のいずれであってもよい。
これらの中でも、特に高磁化を要する場合は、鉄等の強磁性微粒子を用いることが好ましく、化学的な安定性の点で、マグネタイト、ガンマ酸化鉄を含むスピネルフェライトやバリウムフェライト等のマグネトプランバイト型フェライトが好ましい。
前記マグネトプランバイト型フェライトとしては、具体的には、MFL-35S、MFL-35HS(パウダーテック株式会社製);DFC-400M、DFC-410M、SM-350NV(DOWA IP クリエイション株式会社製)などが好適な例として挙げられる。
前記磁性キャリアとして、強磁性微粒子等の磁性体微粒子を含有し、その種類及び含有量を選択することにより所望の磁化を有する樹脂キャリアを使用することもできる。
前記樹脂キャリアの磁気特性としては、1,000エルステッドにおける磁化の強さで、30emu/g~150emu/gが好ましい。
前記樹脂キャリアの製造方法としては、例えば、磁性体微粒子と絶縁性の結着樹脂との溶融混練物をスプレードライヤーで噴霧して製造する方法;磁性体微粒子の存在下に水性媒体中でモノマー乃至プレポリマーを反応、硬化させ、縮合型の結着樹脂中に磁性体微粒子が分散された樹脂キャリアを製造する方法;磁性キャリアの表面に正又は負帯電性の微粒子又は導電性微粒子を固着させたり、磁性キャリアの表面に樹脂をコーティングしたり、磁性キャリアの表面に正又は負帯電性の微粒子又は導電性微粒子を含む樹脂をコーティングして、樹脂キャリアを製造する方法;などが挙げられる。これらの方法により、適宜、帯電性を制御できる。
前記コーティング用の樹脂としては、例えば、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素系樹脂などが挙げられる。これらの中でも、シリコーン樹脂及びアクリル樹脂が好ましい。
前記二成分現像剤におけるキャリアの含有量としては、85質量%以上98質量%未満であることが好ましい。前記含有量が85質量%以上であると、現像装置からのトナーの飛散が発生しやすくなることによる不良画像の発生を抑制することができる。前記含有量が98質量%未満であると、電子写真現像用トナーの帯電量が過度に上昇したり、電子写真現像用トナーの供給量が不足することを抑制でき、画像濃度の低下、不良画像の発生を有効に防止することができる。
(トナー収容ユニット)
本発明におけるトナー収容ユニットは、トナーを収容する機能を有するユニットに、上述した本発明のトナーを収容したものをいう。
ここで、トナー収容ユニットの態様としては、例えば、トナー収容容器、現像器、プロセスカートリッジなどが挙げられる。
前記トナー収容容器とは、前記トナーを収容した容器をいう。
前記現像器は、前記トナーを収容し現像する手段を有するものをいう。
前記プロセスカートリッジとは、少なくとも像担持体と現像手段とを一体とし、前記トナーを収容し、画像形成装置に対して着脱可能であるものをいう。前記プロセスカートリッジは、更に帯電手段、露光手段、及びクリーニング手段のから選ばれる少なくとも一つを備えてもよい。
本発明のトナー収容ユニットには、本発明の前記トナーが収容される。本発明のトナー収容ユニットを、画像形成装置に装着して画像形成することで、本発明のトナーを用いて画像形成が行われるため、低温定着性及び耐熱保存性に優れ、優れた画像が得られる。
(画像形成装置及び画像形成方法)
本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体と、静電潜像形成手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段とを少なくとも有し、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、除電手段、クリーニング手段、リサイクル手段、制御手段等を有する。
本発明の画像形成方法は、静電潜像形成工程と、現像工程と、転写工程と、定着工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば、除電工程、クリーニング工程、リサイクル工程、制御工程等を含む。
本発明の画像形成方法は、本発明の画像形成装置により好適に実施することができ、前記静電潜像形成工程は前記静電潜像形成手段により行うことができ、前記現像工程は前記現像手段により行うことができ、前記転写工程は前記転写手段により行うことができ、前記定着工程は前記定着手段により行うことができ、前記その他の工程は前記その他の手段により行うことができる。
<静電潜像形成工程及び静電潜像形成手段>
前記静電潜像形成工程は、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程である。
前記静電潜像形成手段は、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する手段である。
前記静電潜像担持体(「光導電性絶縁体」、「電子写真用感光体」、「感光体」と称することがある)としては、その材質、形状、構造、大きさ、等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、その形状としてはドラム状が好適に挙げられ、その材質としては、例えばアモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体、などが挙げられる。これらの中でも、長寿命性の点でアモルファスシリコン等が好ましい。
前記静電潜像の形成は、例えば前記静電潜像担持体の表面を一様に帯電させた後、像様に露光することにより行うことができ、前記静電潜像形成手段により行うことができる。
前記静電潜像形成手段は、例えば、前記静電潜像担持体の表面を一様に帯電させる帯電器と、前記静電潜像担持体の表面を像様に露光する露光器とを少なくとも備える。
前記帯電は、例えば、前記帯電器を用いて前記静電潜像担持体の表面に電圧を印加することにより行うことができる。
前記帯電器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、導電性又は半導電性のローラ、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器、などが挙げられる。
前記帯電器は、前記静電潜像担持体に対して、接触又は非接触の状態で配置され、直流電圧及び交流電圧を重畳印加することによって、前記静電潜像担持体の表面を帯電するものが好ましい。また、前記帯電器は、感光体に対して、ギャップテープを介して非接触に近接配置された帯電ローラであり、帯電ローラに直流電圧及び交流電圧を重畳印加することによって、感光体の表面を帯電するものが好ましい。
前記露光は、例えば、前記露光器を用いて前記静電潜像担持体の表面を像様に露光することにより行うことができる。
前記露器は、帯電器により帯電された感光体の表面に、像様に露光を行うことができる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザー光学系、液晶シャッタ光学系等が挙げられる。なお、感光体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
<現像工程及び現像手段>
前記現像工程は、前記静電潜像を、本発明の前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像して可視像を形成する工程である。
前記現像手段は、前記静電潜像を、本発明の前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像して可視像を形成する手段である。
前記可視像の形成は、例えば、前記静電潜像を本発明の前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することにより行うことができ、前記現像手段により行うことができる。
前記現像手段は、例えば、本発明の前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することができる限り、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、本発明の前記トナー乃至現像剤を収容し、前記静電潜像に該トナー乃至該現像剤を接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好適に挙げられ、本発明の前記トナー入り容器を着脱自在に備えた現像器などがより好ましい。
前記現像器は、乾式現像方式のものであってもよいし、湿式現像方式のものであってもよく、また、単色用現像器であってもよいし、多色用現像器であってもよく、例えば、前記トナー乃至前記現像剤を摩擦撹拌させて帯電させる撹拌器と、回転可能なマグネットローラとを有してなるもの、などが好適に挙げられる。
前記現像器内では、例えば、前記トナーと前記キャリアとが混合撹拌され、その際の摩擦により該トナーが帯電し、回転するマグネットローラの表面に穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。該マグネットローラは、前記静電潜像担持体近傍に配置されているため、該マグネットローラの表面に形成された前記磁気ブラシを構成する前記トナーの一部は、電気的な吸引力によって該静電潜像担持体の表面に移動する。その結果、前記静電潜像が該トナーにより現像されて該静電潜像担持体の表面に該トナーによる可視像が形成される。なお、トナーを静電潜像担持体の表面に移動させる際には、交番電界を印加することが好ましい。
<転写工程及び転写手段>
前記転写工程は、前記可視像を記録媒体に転写する工程である。
前記転写手段は、前記可視像を記録媒体に転写する手段である。
前記転写工程は、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する態様が好ましく、前記トナーとして二色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写工程と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写工程とを含む態様がより好ましい。
前記可視像の転写は、例えば、転写帯電器を用いて前記静電潜像担持体を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。前記転写手段としては、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
転写手段(一次転写手段、二次転写手段)は、静電潜像担持体上に形成された可視像を被転写体側へ剥離帯電させる転写器を少なくとも有することが好ましい。転写手段は、1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。転写器としては、例えば、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器などが挙げられる。
前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルト等が好適に挙げられる。
被転写体は、特に制限はなく、公知の記録媒体(記録紙)の中から適宜選択することができる。
<定着工程及び定着手段>
前記定着工程は、記録媒体に転写された可視像を定着させる工程である。
前記定着手段は、記録媒体に転写された可視像を定着させる手段である。
前記定着工程は、各色のトナーに対し前記記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
前記定着手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧手段が好適である。前記定着手段としては、加熱ローラと加圧ローラとの組み合わせ;加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組み合わせ;発熱体を具備する加熱体、加熱体と接触するフィルム及びフィルムを介して加熱体と圧接する加圧部材を有し、フィルム、及び加圧部材の間に、未定着画像が形成された被転写体を通過させて加熱加圧定着する手段;などが挙げられる。
前記定着手段における加熱は、通常、80℃~200℃が好ましい。
なお、本発明においては、目的に応じて、前記定着工程及び定着手段と共にあるいはこれらに代えて、例えば、公知の光定着器を用いてもよい。
<その他の工程及びその他の手段>
前記除電工程は、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加して除電を行う工程であり、除電手段により好適に行うことができる。
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
前記クリーニング工程は、前記静電潜像担持体上に残留する前記電子写真トナーを除去する工程であり、クリーニング手段により好適に行うことができる。
前記クリーニング手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体上に残留する前記電子写真トナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナ等が好適に挙げられる。
前記リサイクル工程は、前記クリーニング工程により除去した前記電子写真用トナーを前記現像手段にリサイクルさせる工程であり、リサイクル手段により好適に行うことができる。
前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段等が挙げられる。
前記制御工程は、前記各工程を制御する工程であり、制御手段により好適に行うことができる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
次に、図1を参照しながら、本発明の画像形成方法の他の態様について、説明する。
図1に示す画像形成装置は、タンデム型カラー画像形成装置である。この画像形成装置は、複写装置本体150、給紙テーブル200、スキャナ300及び原稿自動搬送装置(ADF)400を備えている。
複写装置本体150には、無端ベルト状の中間転写体50が中央部に設けられている。そして、中間転写体50は、支持ローラ14、15及び16に張架され、図2中、時計回りに回転可能とされている。支持ローラ15の近傍には、中間転写体50上の残留トナーを除去するための中間転写体クリーニング装置17が配置されている。支持ローラ14と支持ローラ15とにより張架された中間転写体50には、その搬送方向に沿って、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4つの画像形成手段18が対向して並置された画像形成手段120が配置されている。画像形成手段120の近傍には、露光装置21が配置されている。中間転写体50における、画像形成手段120が配置された側とは反対側には、二次転写装置22が配置されている。二次転写装置22においては、無端ベルトである二次転写ベルト24が一対のローラ23に張架されており、二次転写ベルト24上を搬送される転写紙と中間転写体50とは互いに接触可能である。二次転写装置22の近傍には定着装置25が配置されている。定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26と、これに押圧されて配置された加圧ローラ27とを備えている。
なお、タンデム画像形成装置においては、二次転写装置22及び定着装置25の近傍に、転写紙の両面に画像形成を行うために該転写紙を反転させるためのシート反転装置28が配置されている。
次に、画像形成手段120を用いたフルカラー画像の形成(カラーコピー)について説明する。即ち、まず、原稿自動搬送装置(ADF)400の原稿台130上に原稿をセットするか、原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じる。
スタートスイッチ(不図示)を押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットした時は、原稿が搬送されてコンタクトガラス32上へと移動された後で、一方、コンタクトガラス32上に原稿をセットした時は直ちに、スキャナ300が駆動し、第1走行体33及び第2走行体34が走行する。このとき、第1走行体33により、光源からの光が照射されると共に原稿面からの反射光を第2走行体34におけるミラーで反射し、結像レンズ35を通して読取りセンサ36で受光されてカラー原稿(カラー画像)が読み取られ、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの画像情報とされる。次に、各画像情報は、画像形成手段120における各画像形成ユニット18にそれぞれ伝達され、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各色の可視像が形成される。
そして、ブラック、イエロー、マゼンタ、及びシアンの各画像情報は、タンデム型の画像形成手段120における各画像形成手段18(ブラック用画像形成手段、イエロー用画像形成手段、マゼンタ用画像形成手段、及びシアン用画像形成手段)にそれぞれ伝達され、各画像形成手段において、ブラック、イエロー、マゼンタ、及びシアンの各トナー画像が形成される。
即ち、画像形成手段120における各色の画像形成手段18(ブラック用画像形成手段、イエロー用画像形成手段、マゼンタ用画像形成手段及びシアン用画像形成手段)は、図2に示すように、それぞれ、静電潜像担持体10と、該静電潜像担持体10を一様に帯電させる帯電装置160と、各カラー画像情報に基づいて各カラー画像対応画像様に前記静電潜像担持体を露光(図2中、L)し、該静電潜像担持体上に各カラー画像に対応する静電潜像を形成する露光装置と、該静電潜像を各カラートナー(ブラックトナー、イエロートナー、マゼンタトナー、及びシアントナー)を用いて現像して各カラートナーによるトナー画像を形成する現像装置61と、該トナー画像を中間転写体50上に転写させるための転写帯電器62と、クリーニング装置63と、除電器64とを備えており、それぞれのカラーの画像情報に基づいて各単色の画像(ブラック画像、イエロー画像、マゼンタ画像、及びシアン画像)を形成可能である。こうして形成された該ブラック画像、該イエロー画像、該マゼンタ画像及び該シアン画像は、支持ローラ14、15及び16により回転移動される中間転写体50上にそれぞれ、ブラック用静電潜像担持体10K上に形成されたブラック画像、イエロー用静電潜像担持体10Y上に形成されたイエロー画像、マゼンタ用静電潜像担持体10M上に形成されたマゼンタ画像及びシアン用静電潜像担持体10C上に形成されたシアン画像が、順次転写(一次転写)される。そして、中間転写体50上に前記ブラック画像、前記イエロー画像、マゼンタ画像、及びシアン画像が重ね合わされて合成カラー画像(カラー転写像)が形成される。
一方、給紙テーブル200においては、給紙ローラ142の1つを選択的に回転させ、ペーパーバンク143に多段に備える給紙カセット144の1つからシート(記録紙)を繰り出し、分離ローラ145で1枚ずつ分離して給紙路146に送出し、搬送ローラ147で搬送して複写機本体150内の給紙路148に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。あるいは、給紙ローラ142を回転して手差しトレイ54上のシート(記録紙)を繰り出し、分離ローラ145で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。なお、レジストローラ49は、一般には接地されて使用されるが、シートの紙粉除去のためにバイアスが印加された状態で使用されてもよい。そして、中間転写体50上に合成された合成カラー画像(カラー転写像)にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転させ、中間転写体50と二次転写装置22との間にシート(記録紙)を送出させ、二次転写装置22により該合成カラー画像(カラー転写像)を該シート(記録紙)上に転写(二次転写)することにより、該シート(記録紙)上にカラー画像が転写され形成される。なお、画像転写後の中間転写体50上の残留トナーは、中間転写体クリーニング装置17によりクリーニングされる。
カラー画像が転写され形成された前記シート(記録紙)は、二次転写装置22により搬送されて、定着装置25へと送出され、定着装置25において、熱と圧力とにより前記合成カラー画像(カラー転写像)が該シート(記録紙)上に定着される。その後、該シート(記録紙)は、切換爪55で切り換えて排出ローラ56により排出され、排紙トレイ57上にスタックされ、あるいは、切換爪55で切り換えてシート反転装置28により反転されて再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録した後、排出ローラ56により排出され、排紙トレイ57上にスタックされる。
本発明の画像形成装置及び画像形成方法によれば、流動性、耐熱保存性、低温定着性及び印字耐久性に優れる本発明のトナーを用いているので、長期的に高品質な画像を提供することができる。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に制限されるものではない。なお、「部」の記載は、特記しない限り質量部を意味する。
<ポリエステル樹脂1の製造例>
表1に示す酸成分及びアルコール成分を、温度計、攪拌器、コンデンサー及び窒素ガス導入管を備えた容量1Lの4つ口丸底フラスコ内に入れ、このフラスコをマントルヒーターにセットし、窒素ガス導入管より窒素ガスを導入してフラスコ内を不活性雰囲気下に保った状態で昇温し、次いで0.05gのジブチルスズオキシドを加えて温度を200℃に保って反応させ、ポリエステル樹脂1を得た。
ポリエステル樹脂1の各種物性を表1に併せて示す。なお、表中、ポリカルボン酸成分及びポリオール成分は「質量部」を表し、「Mw」は重量平均分子量を表し、「ピークトップ分子量」の数値はメインピーク値の分子量を表す。
<ポリエステル樹脂2の製造例>
ポリエステル樹脂1の製造例において、ポリカルボン酸成分及びポリオール成分の種類及び質量部を表1に示す通り変更したこと以外は、ポリエステル樹脂1の製造例と同様にして、ポリエステル樹脂2を得た。ポリエステル樹脂2の各種物性を表1に併せて示す。
Figure 2023173661000002
(実施例1)
<トナー母体Aの製造>
下記組成の混合物をヘンシェルミキサー(FM20B、三井三池化工機株式会社製)で回転数3,000rpm、5分間の条件で撹拌混合した後、二軸押出混練機(TEM-18SS、東芝機械株式会社製)で回転数600rpm、バレル温度100℃から160℃で溶融混練した。得られた混練物をローラにて1.7mmの平均厚みに圧延した後に室温まで冷却後、ジェットミル(IDS-2、日本ニューマッチク工業株式会社製)、及びローター分級機(100TTSP、ホソカワミクロン株式会社製)で粉砕分級し、体積平均粒径:7.5μm、平均円形度:0.935のトナー母体Aを得た。
-組成-
・ポリエステル樹脂1 50部
・ポリエステル樹脂2 50部
・カルナウバワックス(WA05TS、東亜化成株式会社製) 3部
・カーボンブラック(MOGUL L、キャボット社製) 10部
・金属アゾ染料(T-77、保土谷化学工業株式会社製) 1.8部
<トナー母体の平均円形度の測定>
トナー母体の平均円形度は、以下の通り測定した。
具体的には、容器中の予め不純固形物を除去した水100mL中に分散剤としてアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1mL加え、さらに測定試料としてのトナー母体粒子を0.08g加えた。トナー母体粒子を分散した懸濁液を、超音波分散器で1分間分散処理を2回行い、分散液濃度を3,000個/μL~10,000個/μLとして上記装置によりトナー母体粒子の形状を測定し、円形度を求めた。
<トナーの製造>
トナー母体A100部に対し、平均粒径12nmのヘキサメチルジシラザン処理(HMDS処理)した疎水性シリカ(H2000、ワッカー社製)を1部、平均粒径0.050μmの疎水化処理されたポリメチルシルセスキオキサン粒子(サンシールMP-01、株式会社トクヤマ社製)を0.5部添加後、ヘンシェルミキサーで攪拌混合し、実施例1のトナー1を得た。
<キャリア1の製造>
下記組成の混合物をホモミキサーで10分間分散し、樹脂層形成用の樹脂液を調合した。
-組成-
・シリコーン樹脂溶液 2,100部
・トルエン 6,100部
・アミノシラン 30部
・カーボンブラック 30部
キャリア芯材として重量平均粒径が35μmのフェライト粒子(DFC-400M、DOWA IP クリエイション株式会社製)を用いて、芯材表面に上記樹脂液を厚みが0.50μmとなるように流動床型コーティング装置を使用して、60℃の雰囲気下で塗布し、その後、乾燥させた。
得られたキャリアを、電気炉中にて180℃で2時間放置して焼成し、冷却後に目開き100μmの篩を用いて解砕してキャリア1を得た。
<二成分現像剤の作製>
上記で得られたトナー1とキャリア1をターブラーミキサー(ウィリー・エ・バッコーフェン(WAB)社製)を用いて48rpmで5分間均一混合し帯電させ、二成分現像剤としての実施例1の現像剤1を作製した。
なお、トナーとキャリアの混合比率は、評価機の初期現像剤のトナー濃度4質量%に合わせて混合した。
(実施例2)
実施例1において、平均粒径0.050μmの疎水化処理されたポリメチルシルセスキオキサン粒子を平均粒径0.085μmのポリメチルシルセスキオキサン粒子(サンシールMP-01、株式会社トクヤマ社製)1.0部に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2のトナー2及び現像剤2を得た。
(実施例3)
実施例1において、平均粒径0.050μmの疎水化処理されたポリメチルシルセスキオキサン粒子を平均粒径0.120μmのポリメチルシルセスキオキサン粒子(サンシールMP-01、株式会社トクヤマ社製)1.5部に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例3のトナー3及び現像剤3を得た。
(実施例4)
実施例1において、平均粒径0.050μmの疎水化処理されたポリメチルシルセスキオキサン粒子を平均粒径0.150μmのポリメチルシルセスキオキサン粒子(サンシールMP-01、株式会社トクヤマ社製)1.5部に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例4のトナー4及び現像剤4を得た。
(実施例5)
実施例3において、平均粒径25nmのシリコンオイル処理した疎水性シリカ(NY50、日本アエロジル社製)1部を更に添加した以外は、実施例3と同様にして、実施例5のトナー5及び現像剤5を得た。
(実施例6)
実施例3において、ポリメチルシルセスキオキサン粒子を1.5部から4.0部に変更した以外は、実施例3と同様にして、実施例6のトナー6及び現像剤6を得た。
(実施例7)
実施例3において、トナー母体Aを以下の通り製造したトナー母体Bに変更した以外は、実施例3と同様にして、実施例7のトナー7及び現像剤7を得た。
<トナー母体Bの製造>
トナー母体Aにおいて、カルナウバワックスをライスワックス(TOWAX-3F16、東亜化成株式会社製)に変更した以外はトナー母体Aと同様にして、平均円形度:0.920のトナー母体Bを得た。
(比較例1)
実施例1において、疎水化処理されたポリメチルシルセスキオキサン粒子を添加しない以外は、実施例1と同様にして、比較例1のトナー8及び現像剤8を得た。
(比較例2)
実施例5において、疎水化処理されたポリメチルシルセスキオキサン粒子を添加しない以外は、実施例5と同様にして、比較例2のトナー9及び現像剤9を得た。
(比較例3)
比較例1において、平均粒径120nmのHMDS処理した疎水性シリカ1部を更に添加した以外は、比較例1と同様にして、比較例3のトナー10及び現像剤10を得た。
(比較例4)
実施例1において、平均粒径0.050μmの疎水化処理されたポリメチルシルセスキオキサン粒子を平均粒径0.030μmのポリメチルシルセスキオキサン粒子(サンシールMP-01、株式会社トクヤマ社製)1.5部に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例4のトナー11及び現像剤11を得た。
(比較例5)
実施例1において、平均粒径0.050μmの疎水化処理されたポリメチルシルセスキオキサン粒子を平均粒径0.20μmのポリメチルシルセスキオキサン粒子(サンシールMP-01、株式会社トクヤマ社製)1.5部に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例5のトナー12及び現像剤12を得た。
(比較例6)
実施例3において、トナー母体Aを以下の通り製造したトナー母体Cに変更した以外は、実施例3と同様にして、比較例6のトナー13及び現像剤13を得た。
<トナー母体Cの製造>
トナー母体Aにおいて、ジェットミルをターボミル(T250、株式会社マツボー)に変更した以外はトナー母体Aと同様にして、平均円形度:0.955のトナー母体Cを得た。
(比較例7)
実施例3において、疎水化処理されたポリメチルシルセスキオキサン粒子を疎水化処理されていないポリメチルシルセスキオキサン粒子(平均粒子径0.120μm)に変更した以外は、実施例3と同様にして、比較例7のトナー14及び現像剤14を得た。
(評価)
得られた実施例1~7及び比較例1~7のトナー及び現像剤について、下記の評価を行った。評価結果を表2に示す。
<ポリメチルシルセスキオキサン粒子の平均粒子径の測定>
ポリメチルシルセスキオキサン粒子の平均粒子径は、以下の手順により測定した。
具体的には、走査型電子顕微鏡SU8200シリーズ(株式会社日立ハイテクノロジーズ社)を用いてトナーを測定した。得られた画像を画像処理ソフトA像君(旭化成エンジニアリング株式会社)で外添剤粒子を二値化などで認識させ、円形度を算出した。トナー表面の任意の視野3点を確認し、約100粒の粒子の円相当径を算出し、その平均値を平均粒子径として求めた。
<トナー流動性>
流動性は、トナー凝集度で判断した。
トナー凝集度は、トナー間の接着力を表わす指標であり、その値が大きいとトナー間の接着力が大きく現像飛翔性が悪化する。トナー凝集度の測定には、パウダーテスター(ホソカワミクロン株式会社製)を用い、目開き75μm、45μm及び22μmの篩をこの順に上から並べ、目開き75μmの篩に2gのトナーを投入して、振幅1mmで30秒間振動を与え、振動後各篩上のトナー質量を測定し、それぞれに「0.5」、「0.3」及び「0.1」をかけ、加算して百分率で算出した値を、下記基準により評価した。
[評価基準]
○:トナー凝集度が15%以下
△:トナー凝集度が15%超20%以下
×:トナー凝集度が20%超
<耐熱保存性>
耐熱保存性は、針入度試験器(日科エンジニアリング株式会社製)を用いて測定した。
具体的には、各トナーを10g計量し、温度20℃~25℃、40~60%RHの環境下で30mlのガラス容器(スクリューバイアル)に入れ、蓋を閉めた。トナーを入れたガラス容器を100回タッピングした後、温度を50℃にセットした恒温槽に24時間放置した後、針入度試験器で針入度を測定し、下記の評価基準により耐熱保存性を評価した。針入度の値が大きいほど、耐熱保存性に優れる。
[評価基準]
◎:針入度が30mm以上
○:針入度が25mm以上30mm未満
△:針入度が20mm以上25mm未満
×:針入度が20mm未満
<低温定着性>
定着ローラーとしてテフロン(登録商標)ローラーを使用した複写機(MF2200、株式会社リコー製)の定着部を改造した装置を用いて、これにタイプ6200紙(株式会社リコー製)をセットし、各現像剤を用いて複写テストを行なった。定着温度を変化させてコールドオフセット温度(定着下限温度)を求めた。なお、低温定着の評価条件は、紙送りの線速度を120mm/sec~150mm/sec、面圧1.2Kgf/cm、ニップ幅3mmに設定した。
[評価基準]
○:定着下限温度が140℃以上150℃未満である
△:定着下限温度が150℃以上160℃未満である
×:定着下限温度が160℃以上である
<画像品質>
画像品質は、通紙後の画像品質の劣化(具体的には、転写不良、及び感光体クリーニング不良の発生)を総合的に判断した。
転写不良は、各現像剤を用いて市販の画像形成装置(株式会社リコー製)にて、出力画像はA4横で2cm幅の縦帯画像1,000枚の通紙を行い、その後、全面黒ベタ画像を通紙させて、その画像の転写不良レベルを目視でランク付けして、転写不良を評価した。
また、感光体クリーニング不良については、A4横で2cm幅の縦帯画像1,000枚の通紙を行い、その後、黒ベタ帯画像を現像中に停止、クリーニング部によるクリーニング後の感光体上のトナーをスコッチテープでテープ転写し、白紙上に貼り付け、分光測色計(X-Rite938)で測定した。一方、スコッチテープのみを同じ白紙に貼り付け分光測色計で測定し、トナーとテープと白紙をあわせた反射濃度(ID:Image Density)からスコッチテープでテープと白紙をあわせた反射濃度(ID)の分を引き、差分値を求め、感光体クリーニング不良を評価した。差分値が小さいほどクリーニング性が良い。
下記判定基準に基づき、画像品質を評価した。
[評価基準]
○:異常画像なし
△:軽微な転写不良による画像濃度低下や軽微なクリーニング不良による画像汚れが認められるが、実使用範囲である
×:転写不良による画像濃度低下や欠損、クリーニング不良による画像汚れが認められる
Figure 2023173661000003
Figure 2023173661000004
Figure 2023173661000005
以上より、本発明のトナーは、疎水化処理されたポリメチルシルセスキオキサン粒子を添加することにより、高い流動性を付与し、環境差での帯電変化が抑えられ、長期的に高品質な画像を形成できることが明らかとなった。
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 結着樹脂、離型剤、及び帯電制御剤を含むトナー母体粒子と、外添剤と、を含むトナーであって、
前記トナー母体粒子の平均円形度が、0.95以下であり、
前記外添剤が、疎水化処理されたポリメチルシルセスキオキサン粒子を含み、
前記ポリメチルシルセスキオキサン粒子の平均粒子径が、0.050μm以上0.150μm以下であることを特徴とするトナーである。
<2> 前記疎水化処理されたポリメチルシルセスキオキサン粒子の含有量が、トナー100質量部に対して、0.05質量部以上3質量部以下である前記<1>に記載のトナーである。
<3> 前記<1>から<2>のいずれかに記載のトナーを収容したことを特徴とするトナー収容ユニットである。
<4> 静電潜像担持体と、
前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、前記<1>から<2>のいずれかに記載のトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、
前記可視像を転写材上に転写する転写手段と、
前記転写材上に転写された可視像を定着させる定着手段と、を少なくとも有することを特徴とする画像形成装置である。
<5> 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、
前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、前記<1>から<2>のいずれかに記載のトナーを用いて現像して可視像を形成する現像工程と、
前記可視像を転写材上に転写する転写工程と、
前記転写材上に転写された可視像を定着させる定着工程と、を少なくとも有することを特徴とする画像形成方法である。
前記<1>から<2>のいずれかに記載のトナー、前記<3>に記載のトナー収容ユニット、前記<4>に記載の画像形成装置、及び前記<5>に記載の画像形成方法は、従来における前記諸問題を解決し、前記本発明の目的を達成することができる。
特開2005-060214号公報 特開2014-077930号公報

Claims (5)

  1. 結着樹脂、離型剤、及び帯電制御剤を含むトナー母体粒子と、外添剤と、を含むトナーであって、
    前記トナー母体粒子の平均円形度が、0.95以下であり、
    前記外添剤が、疎水化処理されたポリメチルシルセスキオキサン粒子を含み、
    前記ポリメチルシルセスキオキサン粒子の平均粒子径が、0.050μm以上0.150μm以下であることを特徴とするトナー。
  2. 前記疎水化処理されたポリメチルシルセスキオキサン粒子の含有量が、トナー100質量部に対して、0.05質量部以上3質量部以下である請求項1に記載のトナー。
  3. 請求項1から2のいずれかに記載のトナーを収容したことを特徴とするトナー収容ユニット。
  4. 静電潜像担持体と、
    前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
    前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、請求項1から2のいずれかに記載のトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、
    前記可視像を転写材上に転写する転写手段と、
    前記転写材上に転写された可視像を定着させる定着手段と、を少なくとも有することを特徴とする画像形成装置。
  5. 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、
    前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、請求項1から2のいずれかに記載のトナーを用いて現像して可視像を形成する現像工程と、
    前記可視像を転写材上に転写する転写工程と、
    前記転写材上に転写された可視像を定着させる定着工程と、を少なくとも有することを特徴とする画像形成方法。
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