JP2023173336A

JP2023173336A - 移植機

Info

Publication number: JP2023173336A
Application number: JP2022085514A
Authority: JP
Inventors: 昌実村並; Masami Muranami; 暢宏山根; Nobuhiro Yamane; 幸太東; Kota Azuma; 昭雄田崎; Akio Tazaki; 丈晴清家; Takeharu Seike; 弘喜中島; Hiroyoshi Nakajima; 優太川崎; Yuta Kawasaki; 僚太周防; Ryota Suo
Original assignee: Iseki and Co Ltd; Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Current assignee: Iseki and Co Ltd; Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Priority date: 2022-05-25
Filing date: 2022-05-25
Publication date: 2023-12-07

Abstract

【課題】従来の移植機はバッテリを搭載してなくて、エンジンによるオルタネータの発電量では一時的に電力不足となり左右傾斜センサ等の各種センサの作動が適正に行われない恐れがある。そこで、バッテリを着脱が容易な苗移植作業性の良い位置に取付けことができるようにし、且つ、機体の左右偏倚した位置にバッテリを取り付けた際には自動的に適切なローリング制御が行えるようにして良好な苗移植作業が行える移植機を提供する。【解決手段】左右傾斜センサ２５の機体左右傾斜検出に基づいて機体を左右傾斜制御する走行車体１に苗供給装置６０及び苗植付装置５０を設けた移植機において、左右傾斜センサ２５に電力を供給するバッテリ５を装着する左右バッテリコネクタ２８Ｌ，２８Ｒを苗供給装置６０の左右両側に設け、バッテリ５の装着位置を認識して左右傾斜センサ２５の零点位置を変更する制御装置を設ける。【選択図】図１

Description

本発明は、玉葱やレタス等の野菜苗を圃場に移植する移植機に関する。

従来、エンジンと、機体の左右傾斜検出を行う左右傾斜センサ等の各種センサを装備した走行車体に苗供給装置及び苗植付装置を設けた移植機がある（特許文献１）。

特開２０２１－０６９３３８号公報

しかしながら、従来の移植機はバッテリを搭載してなくて、エンジンによるオルタネータの発電量では一時的に電力不足となり左右傾斜センサ等の各種センサの作動が適正に行われない恐れがある。更には、駆動部を電動アクチュエータにした場合に発電量が定常的に不足する。

本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、バッテリを着脱が容易な苗移植作業性の良い位置に取付けことができるようにし、且つ、機体の左右偏倚した位置にバッテリを取り付けた際には自動的に適切なローリング制御が行えるようにして良好な苗移植作業が行える移植機を提供することを目的とする。

請求項１記載の発明は、左右傾斜センサ２５の機体左右傾斜検出に基づいて左右傾斜制御用アクチュエータを作動させて機体を左右傾斜制御する走行車体１に苗供給装置６０及び苗植付装置５０を設けた移植機において、左右傾斜センサ２５に電力を供給するバッテリ５を装着する左バッテリコネクタ２８Ｌと右バッテリコネクタ２８Ｒを苗供給装置６０の左右両側に設け、バッテリ５の装着位置を認識して左右傾斜センサ２５の零点位置を変更する制御装置を設けた移植機である。

請求項１記載の発明によれば、左右傾斜センサ２５に電力を供給するバッテリ５を装着する左バッテリコネクタ２８Ｌと右バッテリコネクタ２８Ｒを苗供給装置６０の左右両側に設けたので、苗移植作業性が良い位置にバッテリ５を取り付けることができ、バッテリ５の着脱も容易である。

また、バッテリ５の装着位置を認識して左右傾斜センサ２５の零点位置を変更する制御装置を設けたので、左右傾斜センサ２５の機体左右傾斜検出に基づく左右傾斜制御用アクチュエータによる機体を左右水平にするローリング制御が適正に作動し、良好な苗植付けが行える。

請求項２記載の発明は、左右傾斜センサ２５の機体左右傾斜検出に基づいて左右傾斜制御用アクチュエータを作動させて機体を左右傾斜制御する走行車体１に苗植付装置５０及び左右予備苗載台７０Ｌ，７０Ｒを設けた移植機において、左右傾斜センサ２５に電力を供給するバッテリ５を装着する左予備苗載台バッテリコネクタ７２Ｌと右予備苗載台バッテリコネクタ７２Ｒを左右予備苗載台７０Ｌ，７０Ｒ部に各々設け、バッテリ５の装着位置を認識して左右傾斜センサ２５の零点位置を変更する制御装置を設けた移植機である。

請求項２記載の発明によれば、左右傾斜センサ２５に電力を供給するバッテリ５を装着する左予備苗載台バッテリコネクタ７２Ｌと右予備苗載台バッテリコネクタ７２Ｒを左右予備苗載台７０Ｌ，７０Ｒ部に各々設けたので、苗移植作業性が良い位置にバッテリ５を取り付けることができ、バッテリ５の着脱も容易である。

請求項３記載の発明は、走行車体１の前部に設けた前部バッテリ支持フレーム７３にバッテリ５を装着する前部バッテリコネクタ７４を設けた請求項１または請求項２に記載の移植機である。

請求項３記載の発明によれば、請求項１または請求項２に記載の発明の作用効果に加えて、走行車体１の前部に設けた前部バッテリ支持フレーム７３にバッテリ５を装着する前部バッテリコネクタ７４を設けたので、バッテリ５の取り付け位置が増えると共に、重量物であるバッテリ５をフロントウエイトとして活用でき機体の前後バランスを安定させることができる。

請求項４記載の発明は、着脱式バッテリコネクタ７５を設けた請求項１または請求項２に記載の移植機である。

請求項４記載の発明によれば、請求項１または請求項２に記載の発明の作用効果に加えて、着脱式バッテリコネクタ７５を設けたので、作業者が苗移植作業をする際に作業者にとって作業性の良い作業の邪魔にならない位置に設けることにより、作業性が向上する。

請求項５記載の発明は、着脱式バッテリコネクタ７５を設けた請求項３に記載の移植機である。

請求項５記載の発明によれば、請求項３に記載の発明の作用効果に加えて、着脱式バッテリコネクタ７５を設けたので、作業者が苗移植作業をする際に作業者にとって作業性の良い作業の邪魔にならない位置に設けることにより、作業性が向上する。

請求項６記載の発明は、走行車体１の駆動輪７Ｌ，７Ｒを走行電動モータ６Ｌ，６Ｒにて駆動し、苗植付装置５０を植付電動モータ２４にて駆動すると共に、走行電動モータ６Ｌ，６Ｒと植付電動モータ２４の出力を各々操作する走行速設定操作具４３ａと植付速設定操作具４３ｂを備える操作部４３を走行車体１後部に設けた請求項１または請求項２に記載の移植機である。

請求項６記載の発明によれば、請求項１または請求項２に記載の発明の作用効果に加えて、走行車体１の駆動輪７Ｌ，７Ｒを走行電動モータ６Ｌ，６Ｒにて駆動し、苗植付装置５０を植付電動モータ２４にて駆動すると共に、走行電動モータ６Ｌ，６Ｒと植付電動モータ２４の出力を各々操作する走行速設定操作具４３ａと植付速設定操作具４３ｂを備える操作部４３を走行車体１後部に設けたので、走行電動モータ６Ｌ，６Ｒと植付電動モータ２４の出力を走行車体１後部に設けた操作部４３の各々走行速設定操作具４３ａと植付速設定操作具４３ｂで操作でき、植付株間等の設定が細かく且つ操作性良く行える。

請求項７記載の発明は、走行車体１の駆動輪７Ｌ，７Ｒを走行電動モータ６Ｌ，６Ｒにて駆動し、苗植付装置５０を植付電動モータ２４にて駆動すると共に、走行電動モータ６Ｌ，６Ｒと植付電動モータ２４の出力を各々操作する走行速設定操作具４３ａと植付速設定操作具４３ｂを備える操作部４３を走行車体１後部に設けた請求項３に記載の移植機である。

請求項８記載の発明は、走行車体１の駆動輪７Ｌ，７Ｒを走行電動モータ６Ｌ，６Ｒにて駆動し、苗植付装置５０を植付電動モータ２４にて駆動すると共に、走行電動モータ６Ｌ，６Ｒと植付電動モータ２４の出力を各々操作する走行速設定操作具４３ａと植付速設定操作具４３ｂを備える操作部４３を走行車体１後部に設けた請求項４に記載の移植機である。

請求項９記載の発明は、走行車体１の駆動輪７Ｌ，７Ｒを走行電動モータ６Ｌ，６Ｒにて駆動し、苗植付装置５０を植付電動モータ２４にて駆動すると共に、走行電動モータ６Ｌ，６Ｒと植付電動モータ２４の出力を各々操作する走行速設定操作具４３ａと植付速設定操作具４３ｂを備える操作部４３を走行車体１後部に設けた請求項５に記載の移植機である。

本発明の実施の形態にかかる移植機の平面図である。同移植機の側面図である。同移植機の走行車体の要部の平面図である。同移植機の着脱式バッテリコネクタの側面図である。

以下、図面に基づき、本発明の好ましい実施の形態について説明する。

この発明の実施の一形態の移植機を以下に説明する。尚、以下の説明では、操縦ハンドル２を配置した側を後とし、その反対側、即ちエンジン３を配置した側を前とする。そして、機体前側に向かって右手側を右とし、左手側を左とする。

この移植機は、機体を前進走行可能とする走行車体１と、該走行車体１の後部に設けた歩行操縦用の操縦ハンドル２と、圃場に苗を植付ける苗植付装置５０と、該苗植付装置５０に苗を供給する苗供給装置６０を備えている。

走行車体１は、エンジン３と、該エンジン３の動力にて発電するオルタネータ４と、該オルタネータ４にて発電された電力を蓄電するバッテリ５と、該バッテリ５の電力で作動する左右走行電動モータ６Ｌ，６Ｒ（インホイールモータでも良い）にて各々駆動回転する駆動輪である左右後輪７Ｌ，７Ｒと、該左右後輪７Ｌ，７Ｒの前方に転動自在に支持した左右前輪８Ｌ，８Ｒとを備えている。

エンジン３の後側にはメインフレーム９を配置し、そのメインフレーム９前部の左右部に前後に長い走行用の左右ケース体１０Ｌ，１０Ｒの前部を回動自在に取り付けて、左右ケース体１０Ｌ，１０Ｒをメインフレーム９の左右両側部に対して各々回動自在に取付けている。

走行用の左右ケース体１０Ｌ，１０Ｒの後部側方に突出させた左右車軸１２，１２に左右後輪７Ｌ，７Ｒを装着している。

そして、左右ケース体１０Ｌ，１０Ｒ上部には、開閉自在に左右蓋体１０ａが設けられ、該左右蓋体１０ａを開けて内部に各々２個のバッテリ５が内蔵できる構成としている。

左右ケース体１０Ｌ，１０Ｒに内蔵するバッテリ５は、オルタネータ４にて発電された電力を蓄電し、左右走行電動モータ６Ｌ，６Ｒに電気を出力する。

そして、左右走行電動モータ６Ｌ，６Ｒから左右伝動機構１１Ｌ，１１Ｒを介して左右車軸１２，１２に伝動し、左右後輪７，７が駆動回転するようになっている。

また、左右ケース体１０Ｌ，１０Ｒには、該左右ケース体１０Ｌ，１０Ｒの前部側を回動支点として左右後輪７Ｌ，７Ｒを上下させるよう上下回動する駆動手段が連結している。

具体的には、左右ケース体１０Ｌ，１０Ｒのメインフレーム９への取付部には、上方に延びる左右アーム１３Ｌ．１３Ｒを一体的に取り付けていて、これがメインフレーム９に固定された昇降用電動シリンダ（図示せず）のピストンロッド先端に取り付けた連結体の左右両側部と連結している。左右一方側（右側）は、ロッドで連結し、他方側（左側）は、機体の傾斜に応じて伸縮作動可能な左右傾斜制御用アクチュエータとしての左右傾斜制御用電動シリンダ（図示せず）で連結している。

昇降用電動シリンダが作動してそのピストンロッドが機体後方に突出すると、左右アーム１３Ｌ．１３Ｒは後方に回動し、これに伴い左右ケース体１０Ｌ，１０Ｒが下方に回動して、機体が上昇する。反対に、昇降用電動シリンダのピストンロッドが機体前方に移動してシリンダ内に引っ込むと、左右アーム１３Ｌ．１３Ｒは前方に回動し、これに伴い左右ケース体１０Ｌ，１０Ｒが上方に回動して、機体が下降する。

この昇降用電動シリンダは、畝面に接地して機体と畝面との上下間隔の変動にともなって動作する対地センサによって作動する。対地センサの動作は機体に対する畝上面高さを検出する動作となり、その対地センサの検出動作に基づいて機体を畝上面高さに対して設定高さになるよう昇降用電動シリンダが作動するよう構成している。

また、操縦ハンドル２近傍に配置した植付・昇降操作具１５の人為操作によって機体を手動上昇或は下降させるよう昇降用電動シリンダが作動する構成ともしている。尚、この植付・昇降操作具１５は、苗植付装置５０及び苗供給装置６０の駆動の入切も行える構成となっている。

また、前記左右傾斜制御用電動シリンダが伸縮作動すると、その左右傾斜制御用電動シリンダと連結する左側のアーム１３Ｌが回動して、左側の後輪７のみを上下動させ、機体を左右に傾斜させる。この左右傾斜制御用電動シリンダは、機体の左右中央部に設けた左右傾斜センサ２５の検出結果に基づいて機体を左右水平になるように作動する。

左右前輪８Ｌ，８Ｒは、エンジン３下方の左右中央位置で前後方向の軸心周りに回動自在に取り付けた横フレーム１６の左右両側部に、上下に長い縦フレーム１７を取付け、その下端部側方に固着した車軸１８に回転自在に取り付けている。従って、左右前輪８Ｌ，８Ｒは、機体の左右中央の前後方向の軸心周りにローリング動自在となっている。横フレーム１６の左右両側部に対して縦フレーム１７を上下調節可能に設けていて、前輪８の高さ調節をすることができるようになっている。

操縦ハンドル２は、機体後部に設けていて、左右後輪７Ｌ，７Ｒの左右車軸１２，１２より機体後側に位置している。

具体的には、操縦ハンドル２は、メインフレーム９に前端部を固定した機体フレーム１９の後端部に取り付けている。

機体フレーム１９は、機体の左右中央から左に偏倚した位置で後方に延び、また、前後中間部から斜め後上方に延びている。操縦ハンドル２は、機体フレーム１９の後端部から左右に後方に延びてその各後端部を操縦ハンドル２の左右グリップ部２Ｌ，２Ｒとしている。

左右グリップ部２Ｌ，２Ｒの下方位置には、左右走行電動モータ６Ｌ，６Ｒの作動を停止して左右後輪７Ｌ，７Ｒを遊転状態にする左右後輪駆動停止レバー２０Ｌ，２０Ｒが設けられている。

従って、機体を旋回させるときには、左右後輪駆動停止レバー２０Ｌ，２０Ｒの旋回方向側を握り操作すると、握り操作した側の左右走行電動モータ６Ｌ（６Ｒ）を作動停止し、旋回内側となる左右一方の後輪７Ｌ（７Ｒ）を非駆動状態にしてスム－ズに旋回できる。

苗植付装置５０は、先端が下方に向かうくちばし状の苗植付け体２１と、該苗植付け体２１の下端部が圃場面より上方となる位置と圃場面より下方となる位置とに苗植付け体２１を上下動させる上下動機構２２と、くちばし状の苗植付け体２１の下端部が閉じて上方から苗を受け入れて内側に苗を収容可能する閉状態と苗植付け体２１の下端部が左右に開いて内側に収容した苗を下方に放出可能する開状態とに苗植付け体２１を開閉する開閉機構とを備えている。

苗供給装置６０は、苗を上方から受け入れて内側に苗を収容する複数の苗収容体２３と、該苗収容体２３を苗植付け体２１の上方を通過するように周回移動させる移動機構と、苗植付け体２１の上方位置で苗収容体２３の底部を開放して内側に収容した苗を落下させて苗植付け体２１に苗を供給する苗落下供給機構となる開放機構を備えている。

苗植付装置５０は、１つの苗植付け体２１を機体の左右中央位置に配置した１条植えの構成としている。

苗植付け体２１は、メインフレーム９に設けた植付電動モータ２４にて植付伝動シャフト２４ａを介して駆動される植付伝動ケース２６の右側部に設けた上下動機構２２に装着している。尚、前記植付伝動ケース２６は、機体フレーム１９上に固定されている。

上下動機構２２は、植付伝動ケース２６に対して前部を上下回動自在に装着し後部を苗植付け体２１に連結した上側と下側の昇降リンクを備えている。そして、別途設けた駆動機構により植付伝動ケース２６内からの動力で上下の昇降リンクを上下動させ、苗植付け体２１が上下動する構成となっている。そして、上昇位置では苗植付け体２１の下端部が圃場面より上方に位置し、下降位置では苗植付け体２１の下端部が圃場面より下方に位置する。

苗植付け体２１の開閉機構は、植付伝動ケース２６内からの動力で作動し、上下動機構２２の作動に連動して、苗植付け体２１が下降下端位置に達すると該苗植付け体２１の下部側を前後に開いて下方に開放状態とし、苗植付け体２１が上昇上端位置に達すると該苗植付け体２１の下部側を閉じて閉塞状態とする構成である。

機体の左右中央位置に配置した苗植付け体２１の上下動機構２２は、機体の左右中央から左に偏倚した位置に設けた機体フレーム１９がある側と反対側の苗植付け体２１の右側に設けているので、機体の左右バランスが安定している。

苗供給装置６０は、上下に開口する筒状体と該筒状体の下側の開口部を開閉する底蓋とを有し互いに無端チェーンのようにループ状に連結する複数の苗収容体２３と、該苗収容体２３を前記苗植付け体２１の上方近傍を通過する状態で機体平面視左右に長い長円形状のループ状の軌跡で左回りに周回動させる移動機構と、前記苗収容体２３の底蓋を苗植付け体２１の上方位置で開放する開放機構と、ループ状に連結した複数の苗収容体２３の内周部をガイドし内周側を覆うカバー体としての平板２７を設けた構成である。

苗供給装置６０の開放機構は、苗収容体２３の周回軌跡下方で底蓋が下方に回動しないように底蓋を下方から支持する支持体を設け、この支持体を苗植付け体２１の上方位置には設けないようにすることで、苗植付け体２１の上方位置を苗収容体２３が通過するとき、底蓋が支持体による支持状態が解かれて下方回動し苗収容体２３内の苗が下方に落下可能になるように開放する構成としている。苗収容体２３の底蓋が開くタイミングは、苗植付け体２１が苗収容体２３の直下まで上昇したときとなるように調整しておく。

平板２７の下方位置には左右傾斜センサ２５が設けられ、上面には中央部と左右両端部にバッテリ５を載置固定し電気の入出力をする中央バッテリコネクタ２８Ｃ、左バッテリコネクタ２８Ｌ、右バッテリコネクタ２８Ｒが設けられている。

左右傾斜センサ２５は、機体の左右中央位置に設けられているので、機体の左右重量バランスの差が比較的少なくて検出値の偏りが生じにくいので、ローリング制御（左右傾斜制御）精度の向上が図れる。

作業者は、中央バッテリコネクタ２８Ｃ、左バッテリコネクタ２８Ｌ、右バッテリコネクタ２８Ｒの内で作業時に作業性の良い位置にバッテリ５を載置固定して電気の入出力を行う。

この移植機は、苗植付け体２１が植付けた苗に対して覆土鎮圧するための覆土鎮圧輪３７を苗植付け体２１の苗植付け個所の後方左右両側近傍位置に設けている。

この覆土鎮圧輪３７は、前部をメインフレーム９に上下回動自在に枢支した覆土鎮圧輪支持フレ－ム３９に遊転自在に装着されている。

覆土鎮圧輪支持フレ－ム３９は、平面視で後側がＵ字型であり、パイプフレ－ムを適宜折り曲げて構成されている。

覆土鎮圧輪支持フレ－ム３９の後端部には上下方向に延びるロッド４０の下端を連結し、該ロッド４０の上部を機体の左右中央から左に偏倚した位置に設けた機体フレーム１９から右方向に延設したパイプ状の左右フレ－ム４１の先端位置で貫通させ、上下移動自在に支持している。

従って、覆土鎮圧輪３７は、機体の左右中央から左に偏倚した位置に設けた機体フレーム１９から右方向に延設した左右フレ－ム４１に上下移動自在に支持しているので、機体フレーム１９の右側方の空きスペースを利用して畝に上下動追従可能に支持することができる。

操縦ハンドル２の左右中央位置には、液晶パネル４２及び操作部４３が設けられ、その電源として小型バッテリ５ａが機体フレーム１９に載置固定されて電気の入出力がされる。

機体フレーム１９付近の空きスペースを利用して小型バッテリ５ａを載置固定しているので、空きスペースを利用して小型バッテリ５ａを設けて液晶パネル４２及び操作部４３に電力供給ができる。

操作部４３は、左右走行電動モータ６Ｌ，６Ｒの最高回転数を設定する走行速設定操作具としての走行速設定ダイヤル４３ａ、植付電動モータ２４の最高回転数を設定する植付速設定操作具としての植付速設定ダイヤル４３ｂ、左右傾斜センサ２５の零点を設定する零点設定ダイヤル４３ｃ等が設けられている。

零点設定ダイヤル４３ｃは、左右傾斜センサ２５の零点を左右に移動設定できるので、例えば、左右に傾いている圃場での植付け時に該圃場の傾きを考慮して零点を設定することで良好なローリング制御（左右傾斜制御）が行える。

走行速設定ダイヤル４３ａによる走行速の設定と植付速設定ダイヤル４３ｂによる植付速の設定の組み合わせにより、細かな株間設定が行える。

また、操縦ハンドル２の右グリップ部２Ｒの近くには、エンジン３のスロットルレバー４４が設けられている。

エンジン３のスロットルを作動するスロットル作動電動モータをエンジン３近傍に設け、スロットルレバー４４内に設けたポテンショメータにて操作量を検出して、スロットル作動電動モータを操作量に応じて作動させてスロットルを操作する構成である。

エンジン３は、オルタネータ４を駆動するのみで、オルタネータ４にて発電した電力をバッテリ５に蓄電し、該バッテリ５にて左右走行電動モータ６Ｌ，６Ｒや植付電動モータ２４や昇降用電動シリンダや左右傾斜制御用電動シリンダやスロットル作動電動モータ等を駆動し、対地センサの検出部や左右傾斜センサ２５やポテンショメータ等の各種センサの作動電力とする。

この移植機は、苗供給装置６０に苗を補給する作業者が乗車して苗補給作業が行えるよう、作業者が座る作業者用座席４６を設けている。

具体的には、苗供給装置６０の前側となる機体左右中央位置に後向きに作業者用座席４６を配置している。

この座席４６に座る作業者は、苗供給装置６０の前側部に向って後側向き姿勢で着座して、苗供給装置６０の前側部、特に苗収容体２３の周回移動経路における前側の直線状部分に対して苗補給作業を行う。

また、本例の移植機は、畝溝を走行する右後輪７Ｒの後側で機体後部に設けた操縦ハンドル２の左右方向右外側に、作業者が立って前に歩きながら苗供給装置６０の後側部に苗を補給する作業を可能とする作業空間Ｗを形成しており、この作業空間Ｗに立つ作業者から苗供給装置６０の後側部に対して苗補給作業を行うことができる。

作業者用座席４６の後側及び左右両側には、ステップ４９を設けている。このステップ４９は、機体側面視で作業者用座席４６の下方位置から前輪８の上方位置すなわち機体前端近傍にわたって延設している。従って、作業者は、機体前方を介して該ステップ４９に乗降することができる。

ステップ４９の前端左側には、一段低い乗降ステップ４９ａが設けられている。作業者は、該一段低い乗降ステップ４９ａからステップ４９に容易に乗降できる。なお、乗降ステップ４９ａは、機体の左右中央から左に偏倚した位置に設けた機体フレーム１９と同じ機体左右方向の左側に設けている。

作業者用座席４６の左右両側方には、左右予備苗載台７０Ｌ，７０Ｒが設けられている。

左右予備苗載台７０Ｌ，７０Ｒは、メインフレーム９前部の左右両側部に基部が固定された左右予備苗載台支持フレーム７１Ｌ，７１Ｒの上部に設けられている。

左右予備苗載台支持フレーム７１Ｌ，７１Ｒには、中途部にバッテリ５を載置固定し電気の入出力をする左予備苗載台バッテリコネクタ７２Ｌと右予備苗載台バッテリコネクタ７２Ｒが設けられている。

作業者は、左予備苗載台バッテリコネクタ７２Ｌと右予備苗載台バッテリコネクタ７２Ｒの両方または作業性の良い片方にバッテリ５を載置固定してバッテリ５の電気の入出力を行う。

走行車体１の前端部には、メインフレーム９前部左右中央位置から機体前方に向けてフロントバンパーを兼用する前部バッテリ支持フレーム７３を延設し、該前部バッテリ支持フレーム７３前端部にバッテリ５を支持固定し電気の入出力をする前部バッテリコネクタ７４が設けられている。

前部バッテリコネクタ７４に支持固定されたバッテリ５は、フロントウエイトとしも機能する。

また、機体の何れの場所でも移動して設けることができる着脱式バッテリコネクタ７５が設けられている。

例えば図１に示すように、バッテリ５を載置固定し電気の入出力をする着脱式バッテリコネクタ７５を苗供給装置６０前側の機体右側のステップ４９上に設ける。

着脱式バッテリコネクタ７５は、その入出力線が長く構成されておりステップ４９の下方を這わせてカプラ７６ａをオルタネータ４や各種駆動部及びセンサ部の入出力線のカプラ７６ｂと接続させる。

従って、着脱式バッテリコネクタ７５は、作業者が苗移植作業をする際に作業者にとって作業性の良い作業の邪魔にならない位置に設けることにより、作業性が向上する。

上記の中央バッテリコネクタ２８Ｃ、左バッテリコネクタ２８Ｌ、右バッテリコネクタ２８Ｒ、左予備苗載台バッテリコネクタ７２Ｌ、右予備苗載台バッテリコネクタ７２Ｒ、前部バッテリコネクタ７４及び着脱式バッテリコネクタ７５は、上部に電源コンセントが設けられ、バッテリ５の電源プラグが該電源コンセントに差し込まれて固定される。

また、中央バッテリコネクタ２８Ｃ、左バッテリコネクタ２８Ｌ、右バッテリコネクタ２８Ｒ、左予備苗載台バッテリコネクタ７２Ｌ、右予備苗載台バッテリコネクタ７２Ｒ、前部バッテリコネクタ７４及び着脱式バッテリコネクタ７５は、その入出力線にてオルタネータ４や各種駆動部及びセンサ部と接続している。

そして、苗供給装置６０のループ状に連結した複数の苗収容体２３の内周に配置した平板２７に設けた中央バッテリコネクタ２８Ｃ、左バッテリコネクタ２８Ｌ及び右バッテリコネクタ２８Ｒまたは左右予備苗載台７０Ｌ，７０Ｒ部に設けた左予備苗載台バッテリコネクタ７２Ｌ及び右予備苗載台バッテリコネクタ７２Ｒには、作業者が苗移植作業をする際に作業者にとって作業性の良い作業の邪魔にならない位置のバッテリコネクタにバッテリ５を取り付ける。

上記の苗供給装置６０のループ状に連結した複数の苗収容体２３の内周に配置した平板２７に設けた中央バッテリコネクタ２８Ｃ、左バッテリコネクタ２８Ｌ及び右バッテリコネクタ２８Ｒまたは左右予備苗載台７０Ｌ，７０Ｒ部に設けた左予備苗載台バッテリコネクタ７２Ｌ及び右予備苗載台バッテリコネクタ７２Ｒは、空きスペースを利用してバッテリ５を取り付けることができ、然も、バッテリ５の着脱が容易である。

また、苗供給装置６０に設けた中央バッテリコネクタ２８Ｃまたは左バッテリコネクタ２８Ｌ及び右バッテリコネクタ２８Ｒの両方にバッテリ５を取り付けた場合や左右予備苗載台７０Ｌ，７０Ｒ部に設けた左予備苗載台バッテリコネクタ７２Ｌ及び右予備苗載台バッテリコネクタ７２Ｒの両方にバッテリ５を取り付けた場合には、機体の左右重量バランスが崩れない。

然し、苗供給装置６０に設けた左バッテリコネクタ２８Ｌと右バッテリコネクタ２８Ｒの片方だけにバッテリ５を取り付けた場合や左右予備苗載台７０Ｌ，７０Ｒ部に設けた左予備苗載台バッテリコネクタ７２Ｌと右予備苗載台バッテリコネクタ７２Ｒの片方だけにバッテリ５を取り付けた場合には、機体の左右重量バランスが崩れてしまって、左右傾斜センサ２５の機体左右傾斜検出に基づく左右傾斜制御用電動シリンダによる機体を左右水平にするローリング制御（左右傾斜制御）が適正に作動しなくなる。

そこで、苗供給装置６０の左バッテリコネクタ２８Ｌや左予備苗載台７０Ｌ部の左予備苗載台バッテリコネクタ７２Ｌのみにバッテリ５を取り付けた場合には、制御装置がバッテリ５の位置を認識して左右傾斜センサ２５の零点位置を設定位置よりも左方に所定量変更することにより、左右傾斜センサ２５の機体左右傾斜検出に基づく左右傾斜制御用電動シリンダによる機体を左右水平にするローリング制御（左右傾斜制御）が適正に作動するようにする。

また、苗供給装置６０の右バッテリコネクタ２８Ｒや右予備苗載台７０Ｒ部の右予備苗載台バッテリコネクタ７２Ｒのみにバッテリ５を取り付けた場合には、制御装置がバッテリ５の位置を認識して左右傾斜センサ２５の零点位置を設定位置よりも右方に所定量変更することにより、左右傾斜センサ２５の機体左右傾斜検出に基づく左右傾斜制御用電動シリンダによる機体を左右水平にするローリング制御（左右傾斜制御）が適正に作動するようにする。

１走行車体
５バッテリ
６Ｌ左走行電動モータ
６Ｒ右走行電動モータ
７Ｌ駆動輪（左後輪）
７Ｒ駆動輪（右後輪）
２４植付電動モータ
２５左右傾斜センサ
２８Ｌ左バッテリコネクタ
２８Ｒ右バッテリコネクタ
４３操作部
４３ａ走行速設定操作具（走行速設定ダイヤル）
４３ｂ植付速設定操作具（植付速設定ダイヤル）
５０苗植付装置
６０苗供給装置
７０Ｌ左予備苗載台
７０Ｒ右予備苗載台
７２Ｌ左予備苗載台バッテリコネクタ
７２Ｒ右予備苗載台バッテリコネクタ
７３前部バッテリ支持フレーム
７４前部バッテリコネクタ
７５着脱式バッテリコネクタ

Claims

左右傾斜センサ（２５）の機体左右傾斜検出に基づいて左右傾斜制御用アクチュエータを作動させて機体を左右傾斜制御する走行車体（１）に苗供給装置（６０）及び苗植付装置（５０）を設けた移植機において、
左右傾斜センサ（２５）に電力を供給するバッテリ（５）を装着する左バッテリコネクタ（２８Ｌ）と右バッテリコネクタ（２８Ｒ）を苗供給装置（６０）の左右両側に設け、バッテリ（５）の装着位置を認識して左右傾斜センサ（２５）の零点位置を変更する制御装置を設けたことを特徴とする移植機。
左右傾斜センサ（２５）の機体左右傾斜検出に基づいて左右傾斜制御用アクチュエータを作動させて機体を左右傾斜制御する走行車体（１）に苗植付装置（５０）及び左右予備苗載台（７０Ｌ，７０Ｒ）を設けた移植機において、
左右傾斜センサ（２５）に電力を供給するバッテリ（５）を装着する左予備苗載台バッテリコネクタ（７２Ｌ）と右予備苗載台バッテリコネクタ（７２Ｒ）を左右予備苗載台（７０Ｌ，７０Ｒ）部に各々設け、バッテリ（５）の装着位置を認識して左右傾斜センサ（２５）の零点位置を変更する制御装置を設けたことを特徴とする移植機。
走行車体（１）の前部に設けた前部バッテリ支持フレーム（７３）にバッテリ（５）を装着する前部バッテリコネクタ（７４）を設けたことを特徴とする請求項１または請求項２に記載の移植機。
着脱式バッテリコネクタ（７５）を設けたことを特徴とする請求項１または請求項２に記載の移植機。
着脱式バッテリコネクタ（７５）を設けたことを特徴とする請求項３に記載の移植機。
走行車体（１）の駆動輪（７Ｌ，７Ｒ）を走行電動モータ（６Ｌ，６Ｒ）にて駆動し、苗植付装置（５０）を植え付け電動モータ（２４）にて駆動すると共に、走行電動モータ（６Ｌ，６Ｒ）と植付電動モータ（２４）の出力を各々操作する走行速設定操作具（４３ａ）と植付速設定操作具（４３ｂ）を備える操作部（４３）を走行車体（１）後部に設けたことを特徴とする請求項１または請求項２に記載の移植機。
走行車体（１）の駆動輪（７Ｌ，７Ｒ）を走行電動モータ（６Ｌ，６Ｒ）にて駆動し、苗植付装置（５０）を植付電動モータ（２４）にて駆動すると共に、走行電動モータ（６Ｌ，６Ｒ）と植付電動モータ（２４）の出力を各々操作する走行速設定操作具（４３ａ）と植付速設定操作具（４３ｂ）を備える操作部（４３）を走行車体（１）後部に設けたことを特徴とする請求項３に記載の移植機
走行車体（１）の駆動輪（７Ｌ，７Ｒ）を走行電動モータ（６Ｌ，６Ｒ）にて駆動し、苗植付装置（５０）を植付電動モータ（２４）にて駆動すると共に、走行電動モータ（６Ｌ，６Ｒ）と植付電動モータ（２４）の出力を各々操作する走行速設定操作具（４３ａ）と植付速設定操作具（４３ｂ）を備える操作部（４３）を走行車体（１）後部に設けたことを特徴とする請求項４に記載の移植機
走行車体（１）の駆動輪（７Ｌ，７Ｒ）を走行電動モータ（６Ｌ，６Ｒ）にて駆動し、苗植付装置（５０）を植付電動モータ（２４）にて駆動すると共に、走行電動モータ（６Ｌ，６Ｒ）と植付電動モータ（２４）の出力を各々操作する走行速設定操作具（４３ａ）と植付速設定操作具（４３ｂ）を備える操作部（４３）を走行車体（１）後部に設けたことを特徴とする請求項５に記載の移植機。