JP2023172826A - ポリアルキレンオキシド含有化合物 - Google Patents

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JP2023172826A JP2022126179A JP2022126179A JP2023172826A JP 2023172826 A JP2023172826 A JP 2023172826A JP 2022126179 A JP2022126179 A JP 2022126179A JP 2022126179 A JP2022126179 A JP 2022126179A JP 2023172826 A JP2023172826 A JP 2023172826A
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一裕 山本
Kazuhiro Yamamoto
和俊 長尾
Kazutoshi Nagao
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Abstract

【課題】本開示は、洗浄度、及び、洗浄力が優れ、泡立ち、及び、泡持ちが良好なポリアルキレンオキシド含有化合物、その製造方法、当該化合物を含有する界面活性剤、及び、洗剤組成物を提供する。【解決手段】下記一般式(1)のポリアルキレンオキシド含有化合物である。TIFF2023172826000018.tif24115(一般式(1)中、R1は水素原子、Ra(Rb)-N-基、Rc-O-基、-X-Y基から選ばれる1種以上を表し、Ra、Rb、Rcは同一、もしくは異なって、水素原子、炭素数1~30の有機基から選ばれる1種以上を表す。Xは連結基を表し、Yはヘテロ原子を含む置換基を表す。R2は炭素数1~30の有機基を表す。R3は炭素数2~6の炭化水素基を表す。nは1~300の整数である。R4は水素原子、炭素数1~30の有機基から選ばれる1種以上を表す。R5、R6は同一、もしくは異なって、水素原子、炭素数1~5の炭化水素基から選ばれる1種以上を表す。)【選択図】なし

Description

本開示は、本開示は、洗浄度、及び、洗浄力が優れ、泡立ち、及び、泡持ちが良好なポリアルキレンオキシド含有化合物、その製造方法、当該化合物を含有する界面活性剤、及び、洗剤組成物に関するものである。
従来、高級アルコールやベンジルアルコール等の疎水基を有するアルコールにエチレンオキシド等のアルキレンオキシドを付加反応させて得られる疎水基含有アルキレンオキシドが、各種の洗剤組成物に有用であることが知られている。
例えば、特許文献1では、炭素数1~24であって、ヒドロキシル基またはカルボキシル基1個を含む有機化合物にスチレンオキサイドを付加重合させ、更に、その化合物1モルに対して1~45モルの割合で低級アルキレンオキサイドを付加重合させた界面活性剤の製造方法が開示されている。
特公昭49-49198
ところで、本願発明者らは、これまでの検討により、疎水基を有するポリアルキレンオキシド重合体を洗剤組成物に用いることで、再汚染防止能が向上することを見出してきた。
しかしながら、特許文献1に記載の炭素数1~24であって、ヒドロキシル基またはカルボキシル基1個を含む有機化合物にスチレンオキサイドを付加重合させ、更に、その化合物1モルに対して1~45モルの割合で低級アルキレンオキサイドを付加重合させた界面活性剤は、洗浄度や再汚染防止能に改良の余地があるという課題があった。
更に、特許文献1に記載の界面活性剤の製造方法の問題点としては、1)導入したい官能基を有するアルコールを用いる必要があった。2)官能基を納入した後、高温、アルカリ下でアルキレンオキサイドを付加反応させるため、導入した官能基が分解する場合があるとことであった。
本開示は欺かる点に鑑みてなされたものであり、洗浄度、及び、洗浄力が優れ、泡立ち、及び、泡持ちが良好なポリアルキレンオキシド含有化合物、その製造方法、当該化合物を含有する界面活性剤、及び、洗剤組成物を提供することにある。
すなわち、本開示のポリアルキレンオキシド含有化合物は、
下記一般式(1)のポリアルキレンオキシド含有化合物である。
Figure 2023172826000001
(一般式(1)中、
は水素原子、Ra(Rb)-N-基、Rc-O-基、-X-Y基から選ばれる1種以上を表し、Ra、Rb、Rcは同一、もしくは異なって、水素原子、炭素数1~30の有機基から選ばれる1種以上を表す。Xは連結基を表し、Yはヘテロ原子を含む置換基を表す。Rは炭素数1~30の有機基を表す。
は炭素数2~6の炭化水素基を表す。nは1~300の整数である。
は水素原子、炭素数1~30の有機基から選ばれる1種以上を表す。
、Rは同一、もしくは異なって、水素原子、炭素数1~5の炭化水素基から選ばれる1種以上を表す。)
本開示によれば、洗浄度、及び、洗浄力が優れ、泡立ち、及び、泡持ちが良好なポリアルキレンオキシド含有化合物、その製造方法、当該化合物を含有する界面活性剤、及び、洗剤組成物を提供することができる。
実施例2で得られポリアルキレングリコール化合物(以下PAG化合物と称する)(2)のプロトンNMRチャートである。 各ケミカルシフトのピークについて帰属を行った。1) 0.87ppm:t:3H:aの炭素につく水素原子、2) 1.24ppm:m:20H:bの炭素につく水素原子、3) 1.92ppm:s:3H:fの炭素につく水素原子、4) 2.38ppm:m:2H:cの炭素につく水素原子、5) 2.44ppm:m:4H:d、d’の炭素につく水素原子、6) 2.75ppm:m:4H:e、e’の炭素につく水素原子、7) 3.37ppm:s:3H:iの炭素につく水素原子、8) 3.64ppm:m:90H:h、h’、h’’の炭素につく水素原子、9) 4.21ppm:m:2H:gの炭素につく水素原子。
以下、本開示の実施形態を詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本開示、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
なお、これ以降の説明において特に記載がない限り、本開示において、「(メタ)アクリレ-ト」は、「アクリレ-ト」または「メタクリレ-ト」を意味し、「(メタ)アクリル」は、「アクリル」または「メタクリル」を意味する。
〔ポリアルキレンオキシド含有化合物〕
本開示のポリアルキレンオキシド含有化合物は、下記一般式(1)のポリアルキレンオキシド含有化合物である。
Figure 2023172826000002
(一般式(1)中、
は水素原子、Ra(Rb)-N-基、Rc-O-基、-X-Y基から選ばれる1種以上を表し、Ra、Rb、Rcは同一、もしくは異なって、水素原子、炭素数1~30の有機基から選ばれる1種以上を表す。Xは連結基を表し、Yはヘテロ原子を含む置換基を表す。Rは炭素数1~30の有機基を表す。
は炭素数2~6の炭化水素基を表す。nは1~300の整数である。
は水素原子、炭素数1~30の有機基から選ばれる1種以上を表す。
、Rは同一、もしくは異なって、水素原子、炭素数1~5の炭化水素基から選ばれる1種以上を表す。)
前記一般式(1)中のRは水素原子、Ra(Rb)-N-基、Rc-O-基、-X-Y基から選ばれる1種以上であれば特に限定はない。
前記一般式(1)中のRが、Ra(Rb)-N-基である場合、Ra、Rbは同一、もしくは異なって、水素原子、炭素数1~30の有機基から選ばれる1種以上であれば、特に限定はない。
炭素数1~30の有機基としては、特に限定はなく、炭素数1~30の炭化水素基であってもよい。
前記炭化水素基としては、特に限定はなく、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基等の鎖状炭化水素基、アリール基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基等の環状炭化水素基が挙げられる。前記炭化水素基は、分岐を有していてもよく、分岐を有する場合の炭化水素基の炭素数は、主鎖及び分岐鎖の合計の炭素数を意味する。また、炭素原子や水素原子以外の酸素原子やヘテロ原子を有してもよい。
前記アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、2-エチルへキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、ステアリル基、イコシル基等が挙げられる。
前記アルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ドデセニル基、オクタデセニル基、イコセニル基等が挙げられる。上記アルキニル基としては、例えば、エチニル基、1-プロピニル基、2-プロピニル基、ブチニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基、ヘプチニル基、オクチニル基、ノニニル基、デシニル基、ドデシニル基、オクタデシニル基、イコシニル基等が挙げられる。
前記アリール基としては、例えば、フェニル基、ベンジル基、メチルフェニル基、1-メトキシ-4-メチルフェニル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基、ブチルメチルフェニル基、ジメチルフェニル基、ジエチルフェニル基、ジブチルフェニル基、ビフェニル基、ビフェニルメチル基、ビフェニルエチル基、ナフチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル等が挙げられる。
前記シクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。上記シクロアルケニル基としては、例えば、シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等が挙げられる。
前記炭化水素基として、好ましくはアルキル基、アルケニル基であり、より好ましくはアルキル基である。前記炭化水素基の炭素数として好ましくは1~20であり、より好ましくは1~15であり、更に好ましくは2~10であり、特に好ましくは2~5である。
前記炭化水素基の炭素数が、前述の範囲であると、ポリアルキレンオキシド含有化合物の水溶性向上の観点とアミド窒素原子の置換基による遮蔽が減少するため洗浄度、及び、洗浄力が優れ、また、泡立ち、及び、泡持ちが良好になるため好ましい。
さらにRa、Rbのいずれか、あるいは両方が水素原子の場合は-NHRa、-NHアミドとなるため、アミド基と皮脂汚れ成分の遊離脂肪酸成分であるオレイン酸等のアニオン性の汚れとの相互作用を高めることができるために好ましい。
前記一般式(1)中のRが、Rc-O-基である場合、Rcは、前記Ra、Rbと同一、もしくは異なって、水素原子、炭素数1~30の有機基から選ばれる1種以上であれば特に限定はない。
炭素数1~30の有機基については、前述した通り、Ra、Rbと同じである。
Rcが水素原子である場合、カルボキシル基となりであり、汚れの架橋点となる金属カチオンとの相互作用を高めることができるため好ましい。
前記一般式(1)中のRが、-X-Y基である場合、Xは連結基であり、Yはヘテロ原子を含む置換基であれば特に限定はない。
前記連結基は、-(CH-基、エステル基、アミド基、チオエステル基、チオアミド基、ヘミアセタール基、ヘミケタール基、アセタール基から選ばれる1種以上である。なお、前記-(CH-基中のmは1以上の整数である。後述する置換基中のmも同様に、1以上の整数である。
前記連結基は、エステル基、アミド基、チオエステル基、チオアミド基、ヘミアセタール基、ヘミケタール基、アセタール基から選ばれる1種以上であれば、特に限定はなく、好ましくは、-(CH-基、-O-(CH-基、-N-(CH-基、エステル基、アミド基、チオエステル基、チオアミド基、アセタール基から選ばれる1種以上であり、更に好ましくは、-O-(CH-基、-N-(CH-基から選ばれる1種以上である。
前記連結基に、-(CH-結合が含まれる場合、mは1以上の整数であれば特に限定はなく、好ましくは2以上であり、更に好ましくは3以上である。また、mは10以下が好ましく、より好ましくは8以下であり、更に好ましくは5以下である。
連結基が、これらの置換基であると、ポリアルキレンオキシド含有化合物の保存時安定性と、洗浄力が向上するため好ましい。
前記Yはヘテロ原子を含む置換基であれば特に限定はないが、具体的には、アミノ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、N,N-ジメチルアミノ基、N,N-ジメチルアミノ基、メチルエチルアミノ基等の無置換及び/又は置換基含有アミノ基;これらの塩酸、酢酸等の酸の中和による中和物;これらをヨウ化メチル等のハロゲン化アルキル、ジメチル硫酸等でアルキル化した4級化物;カチオン部位としてN4級アンモニウム塩、アニオン部位としてホスホ型、スルホ型、カルボキシ型を持つベタイン基;炭素数1~3のいずれか1種以上のアルキル基を置換に有するベタイン基、スルホン酸基、ホスホン酸基等が挙げられる。
アミノ基、4級アミノ基、ベタイン基が好ましい。
前記Yが、アミノ基、4級アミノ基であると皮脂汚れ成分の遊離脂肪酸への相互作用を高め、ベタイン基であるとタンパク質のアミノ酸残基への相互作用を高める観点から好ましい。
前記一般式(1)中のRは炭素数1~30の有機基を表であれば1種以上であれば特に限定はない。
炭素数1~30の有機基としては、特に限定はなく、炭素数1~30の炭化水素基であってもよい。
前記炭化水素基としては、特に限定はなく、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基等の鎖状炭化水素基、アリール基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基等の環状炭化水素基が挙げられる。前記炭化水素基は、分岐を有していてもよく、分岐を有する場合の炭化水素基の炭素数は、主鎖及び分岐鎖の合計の炭素数を意味する。また、炭素原子や水素原子以外の酸素原子やヘテロ原子を有してもよい。
前記アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、2-エチルへキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、ステアリル基、イコシル基等が挙げられる。
前記アルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ドデセニル基、オクタデセニル基、イコセニル基等が挙げられる。上記アルキニル基としては、例えば、エチニル基、1-プロピニル基、2-プロピニル基、ブチニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基、ヘプチニル基、オクチニル基、ノニニル基、デシニル基、ドデシニル基、オクタデシニル基、イコシニル基等が挙げられる。
前記アリール基としては、例えば、フェニル基、ベンジル基、メチルフェニル基、1-メトキシ-4-メチルフェニル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基、ブチルメチルフェニル基、ジメチルフェニル基、ジエチルフェニル基、ジブチルフェニル基、ビフェニル基、ビフェニルメチル基、ビフェニルエチル基、ナフチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル等が挙げられる。
前記シクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。上記シクロアルケニル基としては、例えば、シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等が挙げられる。
前記炭化水素基として、好ましくはアルキル基、アルケニル基であり、より好ましくはアルキル基である。前記炭化水素基の炭素数として好ましくは2~25であり、より好ましくは5~22であり、更に好ましくは7~20、より好ましくは10~15である。
前記炭化水素基の炭素数が、前述の範囲であると、原料アミンの入手性、目的のアルキレンオキシド含有化合物の臨界ミセル濃度低減などの界面活性特性が向上するため洗浄度、及び、洗浄力が優れ、また、泡立ち、及び、泡持ちが良好になるため好ましい。
前記一般式(1)中のRは炭素数2~6の炭化水素基を表し、nは1~300の整数であれば特に限定はない。
前記一般式(1)中のR炭素数2~6の炭化水素基であることが好ましい。好ましくは、炭素数2~4の炭化水素基である。前記一般式(1)中のRは同一の炭素数でもよいし、また、異なる炭素数の組み合わせであってもよく、前記一般式(1)中のRは炭素数2~6から選ばれる1種以上であってもよい。好ましいRの炭素数は、前述した通り、炭素数2~4である。
また、前記一般式(1)中の-R‐O-基は、オキシエチレン基、オキシプロプレン基、オキシブチレン基から選ばれる1種以上であってもよい。
ポリアルキレンオキシド化合物への水溶性付与、泥粒子などの汚れ成分の分散性向上という観点から、前述した置換基であることが好ましい。
また、前記一般式(1)中のnは、1~300であれば特に限定はなく、好ましくは、1~200であり、より好ましくは、2~100であり、更に好ましくは3~50である。前記一般式(1)中のnが、前述の範囲であると、本開示のポリアルキレンオキシド含有化合物への親水性を付与、泥粒子などの汚れ成分の分散性向上する観点から好ましい。
前記一般式(1)中のRは水素原子、炭素数1~30の有機基から選ばれる1種以上を表す。
炭素数1~30の有機基としては、特に限定はなく、炭素数1~30の炭化水素基であってもよい。
前記炭化水素基としては、特に限定はなく、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基等の鎖状炭化水素基、アリール基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基等の環状炭化水素基が挙げられる。前記炭化水素基は、分岐を有していてもよく、分岐を有する場合の炭化水素基の炭素数は、主鎖及び分岐鎖の合計の炭素数を意味する。また、炭素原子や水素原子以外の酸素原子やヘテロ原子を有してもよい。
前記アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、2-エチルへキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、ステアリル基、イコシル基等が挙げられる。
前記アルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ドデセニル基、オクタデセニル基、イコセニル基等が挙げられる。上記アルキニル基としては、例えば、エチニル基、1-プロピニル基、2-プロピニル基、ブチニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基、ヘプチニル基、オクチニル基、ノニニル基、デシニル基、ドデシニル基、オクタデシニル基、イコシニル基等が挙げられる。
前記アリール基としては、例えば、フェニル基、ベンジル基、メチルフェニル基、1-メトキシ-4-メチルフェニル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基、ブチルメチルフェニル基、ジメチルフェニル基、ジエチルフェニル基、ジブチルフェニル基、ビフェニル基、ビフェニルメチル基、ビフェニルエチル基、ナフチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル等が挙げられる。
前記シクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。前記シクロアルケニル基としては、例えば、シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等が挙げられる。
前記炭化水素基として、好ましくはアルキル基、アルケニル基であり、より好ましくはアルキル基である。前記炭化水素基の炭素数として好ましくは1~25であり、より好ましくは1~15であり、更に好ましくは1~10であり、特に好ましくは1~5である。
前記炭化水素基の炭素数が前述の範囲である、またはRが水素原子である場合、アルキレオキシド鎖の水溶性がさらに向上することから、洗浄度、及び、洗浄力が優れ、また、泡立ち、及び、泡持ちが良好になるため好ましい。
前記一般式(1)中のR、Rは同一、もしくは異なって、水素原子、炭素数1~5の炭化水素基から選ばれる1種以上であれば特に限定はない。
前記一般式(1)中のR、Rが炭素数1~5の炭化水素基である場合、鎖状炭化水素基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基等の環状炭化水素基であってもよい。前記炭化水素基は、分岐を有していてもよく、分岐を有する場合の炭化水素基の炭素数は、主鎖及び分岐鎖の合計の炭素数を意味する。また、炭素原子や水素原子以外の酸素原子やヘテロ原子を有してもよい。
前記アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、n-ブチル基、イソブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、3-ペンチル基、tert-ペンチル基等が挙げられる。
前記アルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、ペンテニル基等が挙げられる。
前記シクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基等が挙げられる。
前記炭化水素基として、好ましくはアルキル基、アルケニル基であり、より好ましくはアルキル基である。前記炭化水素基の炭素数として好ましくは1~3であり、より好ましくは1である。
前記一般式(1)中のR、Rとしては、好ましくは、水素原子、及び/又は、メチル基である。前記一般式(1)のR、Rが、前述の置換基であると、後述する製造時でのマイケル付加反応の反応率が向上するため、本開示のポリアルキレンオキシド含有化合物の純分を向上させることができ、界面活性剤として用いた場合、添加量を低減できるため好ましい。
〔ポリアルキレンオキシド含有化合物を含む界面活性剤〕
本開示のポリアルキレンオキシド含有化合物は、単独で界面活性剤として用いることができる。
また、後述する通り、各種添加剤を用いて、洗剤組成物として用いることもできる。
〔ポリアルキレンオキシド含有化合物を含む洗剤組成物〕
本開示の洗剤組成物は、本開示のポリアルキレンオキシド含有化合物を必須成分として含まれる。本開示の洗剤組成物に含まれる本開示のポリアルキレンオキシド含有化合物の含有量は特に限定されないが、洗浄度、及び、洗浄力が優れ、泡立ち、及び、泡持ちが良好になるという観点からは、本開示のポリアルキレンオキシド含有化合物の含有量は、本開示の洗剤組成物の全量に対して、0.1~15質量%含まれることが好ましい。より好ましくは0.3~10質量%であり、更に好ましくは0.5~5質量%である。
洗剤用途で用いられる洗剤組成物には、通常、洗剤に用いられる界面活性剤や添加剤が含まれる。これらの界面活性剤や添加剤の具体的な形態は特に制限されず、洗剤分野において従来公知の知見が適宜参照されうる。また、本開示の洗剤組成物は、粉末洗剤組成物であってもよいし、液体洗剤組成物であってもよい。
界面活性剤は、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤及び両性界面活性剤からなる群から選択される1種又は2種以上である。2種以上が併用される場合、アニオン性界面活性剤とノニオン性界面活性剤との合計量は、界面活性剤の全量に対して50質量%以上であることが好ましく、より好ましくは60質量%以上であり、更に好ましくは70質量%以上であり、特に好ましくは80質量%以上である。
アニオン性界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルケニルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、α-オレフィンスルホン酸塩、α-スルホ脂肪酸又はエステル塩、アルカンスルホン酸塩、飽和脂肪酸塩、不飽和脂肪酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、アルケニルエーテルカルボン酸塩、アミノ酸型界面活性剤、N-アシルアミノ酸型界面活性剤、アルキルリン酸エステル又はその塩、アルケニルリン酸エステル又はその塩等が好適である。これらのアニオン性界面活性剤におけるアルキル基、アルケニル基には、メチル基等のアルキル基が分岐していてもよい。
ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、高級脂肪酸アルカノールアミド又はそのアルキレンオキサイド付加物、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグリコキシド、脂肪酸グリセリンモノエステル、アルキルアミンオキサイド等が好適である。これらのノニオン性界面活性剤におけるアルキル基、アルケニル基には、メチル基等のアルキル基が分岐していてもよい。
カチオン性界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩等が好適である。また、両性界面活性剤としては、カルボキシル型両性界面活性剤、スルホベタイン型両性界面活性剤等が好適である。これらのカチオン性界面活性剤、両性界面活性剤におけるアルキル基、アルケニル基は、メチル基等のアルキル基が分岐していてもよい。
前記界面活性剤の配合割合は、通常、本開示の洗剤組成物の全量に対して10~60質量%であれば特に限定はなく、好ましくは15~50質量%であり、更に好ましくは20~45質量%であり、特に好ましくは25~40質量%である。界面活性剤の配合割合が少なすぎると、十分な洗浄力を発揮できなくなる虞があり、界面活性剤の配合割合が多すぎると、経済性が低下する虞がある。
添加剤としては、アルカリビルダー、キレートビルダー、カルボキシメチルセルロースナトリウム等の汚染物質の再沈着を防止するための再付着防止剤、ベンゾトリアゾールやエチレン-チオ尿素等の汚れ抑制剤、ソイルリリース剤、色移り防止剤、柔軟剤、pH調節のためのアルカリ性物質、香料、可溶化剤、蛍光剤、着色剤、起泡剤、泡安定剤、つや出し剤、殺菌剤、漂白剤、漂白助剤、酵素、染料、溶媒等が好適である。また、粉末洗剤組成物の場合にはゼオライトを配合することが好ましい。
本開示の洗剤組成物は、本発明の重合体組成物に加えて、他の洗剤ビルダーを含んでもよい。他の洗剤ビルダーとしては、特に制限されないが、例えば、炭酸塩、炭酸水素塩、珪酸塩などのアルカリビルダーや、トリポリリン酸塩、ピロリン酸塩、ボウ硝、ニトリロトリ酢酸塩、エチレンジアミンテトラ酢酸塩、クエン酸塩、(メタ)アクリル酸の共重合体塩、アクリル酸-マレイン酸共重合体、フマル酸塩、ゼオライト等のキレートビルダー、カルボキシメチルセルロース等の多糖類のカルボキシル誘導体等が挙げられる。上記ビルダーに用いられる対塩としては、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、アンモニウム、アミン等が挙げられる。
前記添加剤と他の洗剤用ビルダーの合計の配合割合は、通常、洗浄剤組成物100質量%に対して0.1~50質量%が好ましい。より好ましくは0.2~40質量%であり、更に好ましくは0.3~35質量%であり、特に好ましくは0.4~30質量%であり、最も好ましくは0.5~20質量%である。添加剤/他の洗剤ビルダーの配合割合が0.1質量%未満であると、十分な洗剤性能を発揮できなくなる虞があり、50質量%を超えると経済性が低下する虞がある。
なお、本開示の洗剤組成物の概念には、家庭用洗剤の合成洗剤、繊維工業その他の工業用洗剤、硬質表面洗浄剤のほか、その成分の1つの働きを高めた漂白洗剤等の特定の用途にのみ用いられる洗剤も含まれる。
本開示の洗剤組成物が液体洗剤組成物である場合、液体洗剤組成物に含まれる水分量は、通常、液体洗剤組成物の全量に対して0.1~75質量%であることが好ましく、より好ましくは0.2~70質量%であり、更に好ましくは0.5~65質量%であり、更により好ましくは0.7~60質量%であり、特に好ましくは1~55質量%であり、最も好ましくは1.5~50質量%である。
本開示の洗剤組成物が液体洗剤組成物である場合、当該洗剤組成物は、カオリン濁度が200mg/L以下であることが好ましく、より好ましくは150mg/L以下であり、更に好ましくは120mg/L以下であり、特に好ましくは100mg/L以下であり、最も好ましくは50mg/L以下である。
本開示の洗浄剤組成物に配合することができる酵素としては、プロテアーゼ、リパーゼ、セルラーゼ等が好適である。中でも、アルカリ洗浄液中で活性が高いプロテアーゼ、アルカリリパーゼ及びアルカリセルラーゼが好ましい。
前記酵素の添加量は、洗浄剤組成物100質量%に対して5質量%以下であることが好ましい。5質量%を超えると、洗浄力の向上が見られなくなり、経済性が低下するおそれがある。
〔ポリアルキレンオキシド含有化合物の製造方法〕
本開示のポリアルキレンオキシド含有化合物の製造方法としては、
下記一般式(2)のアミン化合物に、下記一般式(3)、及び、下記一般式(4)の化合物を反応させる工程を含む、下記一般式(1)の化合物を製造すれば特に限定はない。
Figure 2023172826000003
(一般式(1)中、
は水素原子、Ra(Rb)-N-基、Rc-O-基、-X-Y基から選ばれる1種以上を表し、Ra、Rb、Rcは同一、もしくは異なって、水素原子、炭素数1~30の有機基から選ばれる1種以上を表す。Xは連結基を表し、Yはヘテロ原子を含む置換基を表す。Rは炭素数1~30の有機基を表す。
は炭素数2~6の炭化水素基を表す。nは1~300の整数である。
は水素原子、炭素数1~30の有機基から選ばれる1種以上を表す。
、Rは同一、もしくは異なって、水素原子、炭素数1~5の炭化水素基から選ばれる1種以上を表す。)
Figure 2023172826000004
(一般式(2)中、Rは炭素数1~30の有機基を表す。)
Figure 2023172826000005
(一般式(3)中、Rは水素原子、Ra(Rb)-N-基、Rc-O-基、-X-Y基から選ばれる1種以上を表し、Ra、Rb、Rcは同一、もしくは異なって、水素原子、炭素数1~30の有機基から選ばれる1種以上を表す。Rは水素原子、炭素数1~5の炭化水素基から選ばれる1種以上を表す。Xは連結基を表し、Yはヘテロ原子を含む置換基を表す。)
Figure 2023172826000006
(一般式(4)中、Rは炭素数2~6の炭化水素基を表す。nは1~300の整数である。Rは水素原子、炭素数1~30の有機基から選ばれる1種以上を表す。Rは同一、もしくは異なって、水素原子、炭素数1~5の炭化水素基から選ばれる1種以上を表す。)
前記一般式(2)、一般式(3)、一般式(4)に於けるR~R、nは、前述した一般式(1)と同じである。好ましい形態についても同様である。
前記一般式(2)で表されるアミン化合物であれば特に限定はない。具体的には、前記一般式(2)中のRがアルキル基の場合、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、イソブチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、2-エチルへキシルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、ステアリルアミン、イコシルアミン等が挙げられる。
前記一般式(2)中のRがアルケニル基の場合は、ビニルアミン、アリルアミン、1-ブテニルアミン、2-ブテニルアミン、ペンテニルアミン、ヘキセニルアミン、ヘプテニルアミン、オクテニルアミン、ノネニルアミン、デセニルアミン、ドデセニルアミン、オクタデセニルアミン、イコセニルアミン等が挙げられる。
前記一般式(2)中のRがアルキニル基の場合、エチニルアミン、1-プロピニルアミン、2-プロピニルアミン、ブチニルアミン、ペンチニルアミン、ヘキシニルアミン、ヘプチニルアミン、オクチニルアミン、ノニニルアミン、デシニルアミン、ドデシニルアミン、オクタデシニルアミン、イコシニルアミン等が挙げられる。
前記一般式(2)中のRがアリール基の場合は、フェニルアミン、ベンジルアミン、メチルフェニルアミン、1-メトキシ-4-メチルフェニルアミン、エチルフェニルアミン、プロピルフェニルアミン、ブチルフェニルアミン、ブチルメチルフェニルアミン、ジメチルフェニルアミン、ジエチルフェニルアミン、ジブチルフェニルアミン、ビフェニルアミン、ビフェニルメチルアミン、ビフェニルエチルアミン、ナフチルアミン、ナフチルメチルアミン、ナフチルエチルアミン等が挙げられる。
前記一般式(2)中のRがシクロアルキル基の場合は、シクロプロピルアミン、シクロブチルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン等が挙げられる。
前記一般式(2)中のRがシクロアルケニル基の場合は、シクロプロペニルアミン、シクロブテニルアミン、シクロペンテニルアミン、シクロヘキセニルアミン等が挙げられる。
前記一般式(2)で表されるアミン化合物は、好ましくは炭素数2~25の有機基を有するアミン化合物であり、より好ましくは炭素数5~22の有機基を有するアミン化合物であり、更に好ましくは炭素数7~20の有機基を有するアミン化合物、より好ましくは10~15の有機基を有するアミン化合物であることが好ましい。前記一般式(2)で表されるアミン化合物が、前述の化合物であると、後述するマイケル付加反応の反応率が向上するため好ましい。
前記有機基としては、特に限定はなく、炭素数2~25の炭化水素基であってもよい。前記炭化水素基としては、特に限定はなく、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基等の鎖状炭化水素基、アリール基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基等の環状炭化水素基が挙げられる。前記炭化水素基は、分岐を有していてもよく、分岐を有する場合の炭化水素基の炭素数は、主鎖及び分岐鎖の合計の炭素数を意味する。また、炭素原子や水素原子以外の酸素原子やヘテロ原子を有してもよい。
前記炭化水素基として、好ましくはアルキル基、アルケニル基であり、より好ましくはアルキル基である。前記炭化水素基の炭素数として好ましくは2~25であり、より好ましくは5~20であり、更に好ましくは7~15である。
前記一般式(2)で表されるアミン化合物が、前述のアミン化合物であると、目的のポリアルキレンオキシド含有化合物の臨界ミセル濃度低減等の界面活性能向上の観点から、本開示のポリアルキレンオキシド含有化合物を界面活性剤として用いた場合、洗浄度、及び、洗浄力が優れ、また、泡立ち、及び、泡持ちが良好になるため好ましい。
前記一般式(3)で表される化合物であれば特に限定はない。
は水素原子の場合、アクロレイン、メタクロレインなどのアルデヒド類;
Ra(Rb)-N-基の場合、(メタ)アクリルアミド、N-メチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N-エチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N-プロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジプロピル(メタ)アクリルアミド、N-ブチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジブチル(メタ)アクリルアミド、N-ペンチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジペンチル(メタ)アクリルアミド、N-ヘキシル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジヘキシル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類;
Rc-O-基の場合、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル等の(メタ)アクリル酸エステル類;等が挙げられる。
-X-Y基の場合、2-アミノエチルアクリレート、2-(ジメチルアミノ)エチルアクリレート、2-(ジエチルアミノ)エチルアクリレート等のアミン類およびそれらの無機酸、有機酸で中和された4級塩、ハロゲン化アルキル、ジメチル硫酸等でアルキル化された4級塩;2-スルホエチル(メタ)アクリレート、3-スルホエチル(メタ)アクリレート等のスルホン酸類;2-(メタ)アクリルオキシエチルアシッドホスフェート等のリン酸類;2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン等のホスホベタイン類、2-[[2-(メタクリロイルオキシ)エチル]ジメチルアンモニオ]アセテート、3-[[2-(メタクリロイルオキシ)エチル]ジメチルアンモニオ]プロピオン酸、3-[(3-アクリルアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]プロパノエート等のカルボキシベタイン類、3-[[2-(メタクリロイルオキシ)エチル]ジメチルアンモニオ]プロパン-1-スルホネート、4-[[2-(メタクリロイルオキシ)エチル]ジメチルアンモニオ]ブタン-1-スルホネート、3-[[2-(アクリロイルオキシ)エチル]ジメチルアンモニオ]プロパン-1-スルホネート、3-[ビス[2-(メタクリロイルオキシ)エチル](メチル)アンモニオ]プロパン-1-スルホネート、3-[(3-メタクリルアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]プロパン-1-スルホネート、4-[(3-メタクリルアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]ブタン-1-スルホネート、3-[(3-アクリルアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]プロパン-1-スルホネート等のスルホベタイン類等のベタイン類;N-(2-アミノエチル)(メタ)アクリルアミド、N-[2-(ジメチルアミノ)エチル](メタ)アクリルアミド等のアミドアミン類およびその無機酸・有機酸中和による4級塩、ハロゲン化アルキル・硫酸ジメチル等によるアルキル化4級塩を挙げることができる。
前記一般式(3)で表される化合物が、前述のアクリル酸誘導体であると、後述する製造時でのマイケル付加反応の反応率が向上するため、本開示のポリアルキレンオキシド含有化合物を界面活性剤として用いた場合、洗浄度、及び、洗浄力が優れ、また、泡立ち、及び、泡持ちが良好になるため好ましい。
前記一般式(4)で表される化合物であれば特に限定はない。
具体的には、(アルコキシ)ポリエチレングリコール(メタ)アクリル酸エステル、(アルコキシ)ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリル酸エステル、(アルコキシ)ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコール(メタ)アクリル酸エステルなどの(アルコキシ)ポリアルキレングリコール(メタ)アクリル酸エステル類等の(メタ)アクリル酸エステル類を挙げることができる。特に、前記アクリル酸エステル類を用いる場合は、エステル結合の耐加水分解性を向上させるためにエステル結合部分に炭素数3以上のアルキレングリコールが結合した(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。好ましくは(アルコキシ)ポリエチレングリコールメタクリル酸エステル、(アルコキシ)ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコールアクリル酸エステル、(アルコキシ)ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコールアクリル酸エステル、(アルコキシ)ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコールアクリル酸エステル、(アルコキシ)ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコールアクリル酸エステルであり、好ましくは、メトキシポリエチレングリコールメタクリル酸エステル、メトキシポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコールアクリル酸エステル、メトキシポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコールアクリル酸エステル、メトキシポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコールアクリル酸エステル、メトキシポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコールアクリル酸エステルを挙げることができる。
前記一般式(4)で表される化合物が、前述の化合物であると、後述する製造時でのマイケル付加反応の反応率が向上するため、前述のアクリル酸エステル類を使用することが好ましい。本開示のポリアルキレンオキシド含有化合物を界面活性剤として用いた場合、洗浄度、及び、洗浄力が優れ、また、泡立ち、及び、泡持ちが良好になるため好ましい。
<製造工程>
本開示のポリアルキレンオキシド含有化合物の製造方法としては、前述した通り、前記一般式(2)のアミン化合物に、前記一般式(3)、及び、前記一般式(4)の化合物を反応させる工程を含む、前記一般式(1)の化合物を製造すれば特に限定はない。
前記化合物を反応させる工程は、好ましくは、マイケル付加反応である。
具体的には、前記一般式(2)の化合物に、前記一般式(3)、及び、前記一般式(4)の化合物を反応させる工程が、マイケル付加反応させることにより、本開示のポリアルキレンオキシド含有化合物を製造することができる。
前記一般式(2)の化合物に、前記一般式(3)、及び、前記一般式(4)の化合物を反応させる工程の順番は、特に限定がなく、反応方法(a):前記一般式(2)の化合物に、前記一般式(3)の化合物を先に反応させて、その後に、前記一般式(4)の化合物を反応させでもよい。また、反応方法(b):前記一般式(2)の化合物に、前記一般式(4)の化合物を先に反応させて、その後に、反応方法(c):前記一般式(3)の化合物を反応させでもよい。
前記反応方法(c)の場合、前記一般式(2)の化合物への前記一般式(3)の化合物と前記一般式(4)の化合物の反応速度が同じか、ほぼ同じであれば問題ないが、通常、反応速度に差があるため、前記反応方法(a)もしくは、前記反応方法(b)で行うことが好ましい。
例えば、前記一般式(3)のRがRa(Rb)-N-基(アミド型)の場合は、前記一般式(3)の化合物を前記一般式(2)の化合物に反応させた後、前記一般式(4)の化合物を反応させる方が好ましい場合がある。(前記反応方法(a))
また、前記一般式(3)のRがRc-O-基(エステル基、又は、カルボン酸)の場合は、前記一般式(4)の化合物を前記一般式(2)の化合物に反応させた後、前記一般式(3)の化合物を反応させる方が好ましい場合がある。(前記反応方法(b))
<製造条件>
前記一般式(2)の化合物に、前記一般式(3)の化合物、もしくは、前記一般式(4)の化合物をマイケル付加させる際の付加反応において用いる、前記一般式(2)の化合物と、前記一般式(3)の化合物、もしくは、前記一般式(4)の化合物との使用割合は、必要に応じて、適宜設定すればよい。
本開示のポリアルキレンオキシド含有化合物の製造時に用いる付加方法としては、特に限定はなく、無溶媒あるいは溶液反応で行うことができる。この場合、攪拌下、静置下のいずれでもよい。
前記溶液反応を行う際に用いる溶媒は、有機溶媒、あるいは水を反応溶媒として用いることが好ましい。
有機溶媒としては、具体的には、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどの低級アルコール;ジメチルホルムアミド等のアミド類;ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類;クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン類;等から1種または2種以上を適宜選択して用いることができる。
前記溶液反応を行う際の原料濃度は、特に限定されないが、反応時間の短縮化という観点からは、前記一般式(2)~(4)の化合物の合計量が、10~90重量%となるようにすることが好ましく、20~80重量%となるようにすることがより好ましく、30~70重量%となるようにすることがさらに好ましい。
前記溶液反応を行う際の反応溶液のpHは、特に限定はないが、マイケル付加反応では一般的にpHが高い方が反応性がよいため、原料の溶解性に依存するが、好ましくはpH3以上、より好ましくはpH5以上、さらに好ましくはpH7以上、特に好ましくはpH9以上、最も好ましくはpH10以上である。pHの調整は、例えば、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、水酸化マグネシウムや水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属水酸化物、アンモニア、エタノールアミンやトリエチルアミン等の有機アミン等で行うのが好ましく、アルカリ金属水酸化物を用いるのが特に好ましい。
前記マイケル付加反応を行う際の仕込み方法は、前記一般式(2)~(4)の化合物を全量一括仕込みしてもよいし、反応させる順番に、反応方法(a)もしくは、反応方法(b)に従って、仕込み操作をおこなってもよい。あるいは、いずれかの前記化合物を初期仕込みして残りの化合物を滴下してもよい。また、全てを滴下してもよい。
前記一般式(2)と、前記一般式(3)、もしくは、前記一般式(4)の化合物の反応速度を考慮して、適宜、仕込み方法を設定すればよい。
前記マイケル付加反応の際は、触媒は基本的に不要であるが、必要に応じて反応に悪影響を及ぼさないものであれば適宜使用してもよい。
前記前記一般式(2)の化合物に、前記一般式(3)の化合物、もしくは、前記一般式(4)をマイケル付加反応させる際には、重合禁止剤を用いてもよい。特に、重合性の高い化合物である場合には、重合禁止剤を用いることが好ましい。重合禁止剤としては、例えば、ヒドロキノン、メトキノン、フェノチアジン等が挙げられる。
前記マイケル付加反応を行う際の反応温度は、特に制限されないが、20~120℃であることが好ましい。特に、例えば、アクリル酸等の重合性の高い不飽和カルボン酸を用いる場合は、重合による副反応を抑制するためにはやや低い温度で前記マイケル付加反応を行うことが好ましく、例えば、20~110℃とすることが好ましく、30~80℃とすることがより好ましく、40~70℃とすることがさらに好ましい。一方、比較的重合性の低い化合物である場合は、反応を促進するために高い温度の方が好ましく、例えば、40~120℃とすることが好ましく、50~110℃ とすることがより好ましく、60~100℃ とすることがさらに好ましい。
前記マイケル付加反応を行う際の反応時間は、特に限定はないが、10分間~50時間であることが好ましく、15分間~40時間であることがより好ましく、30分間~30時間であることが更に好ましい。
前記マイケル付加反応を行う際は、例えば、アクリル酸等の重合性の高い不飽和カルボン酸を用いる場合には、重合反応を抑制するために空気雰囲気下で反応を行うことが好ましく、また、得られる本開示のポリアルキレンオキシド含有化合物の着色を抑えるために、窒素雰囲気下で反応を行うことが好ましい。そのため、前記マイケル付加反応の際の雰囲気は得られる本開示のポリアルキレンオキシド含有化合物の使用目的に応じて適宜設定すればよい。なお、反応は、常圧(大気圧)、加圧、減圧のいずれで行ってもよい。
前記マイケル付加反応を行う際は、前記一般式(3)の化合物がカルボキシル基を有する場合、未中和の形で反応を行ってもよいし、一部もしくは全部が中和された形で反応を行ってもよい。また、前記マイケル付加反応の終了後に中和処理を行ってもよい。この場合には、例えば、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、水酸化マグネシウムや水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属水酸化物、アンモニア、エタノールアミンやトリエチルアミン等の有機アミン、クエン酸や酢酸等の有機酸、塩酸等の無機酸等を用いればよい。
なお、前記マイケル付加反応を行った後、得られた本開示のポリアルキレンオキシド含有化合物を、更に変性してもよく、例えば、ハロゲン化アルキル剤を反応させて疎水性を付与したり、多官能性の化合物で、化合物同士を結合させる処理を行ってもよい。
〔ポリアルキレンオキシド含有化合物の安定化〕
本開示のポリアルキレンオキシド含有化合物を水溶液として保存する場合、前記一般式(1)中の窒素原子の一部、もしくは全てが、プロトン化、及び/又は、4級化されていることが好ましい。前記一般式(1)中の窒素原子がプロトン化、及び/又は、4級化されると、窒素原子はカチオンになり、カウンターアニオンが存在することになる。
前記一般式(1)中の窒素原子をプロトン化、及び/又は、4級化すると、下記一般式(5)で表すことができる。
Figure 2023172826000007
(一般式(5)中、
は水素原子、Ra(Rb)-N-基、Rc-O-基、-X-Y基から選ばれる1種以上を表し、Ra、Rb、Rcは同一、もしくは異なって、水素原子、炭素数1~30の有機基から選ばれる1種以上を表す。Xは連結基を表し、Yはヘテロ原子を含む置換基を表す。Rは炭素数1~30の有機基を表す。
は炭素数2~6の炭化水素基を表す。nは1~300の整数である。
は水素原子、炭素数1~30の有機基から選ばれる1種以上を表す。
、R、Rは同一、もしくは異なって、水素原子、炭素数1~5の炭化水素基から選ばれる1種以上を表す。
はカウンターアニオンを表す。)
前記一般式(5)中のR、R、R,R,R、R、nは、前記一般式(1)と同じであり、好ましい形態についても同様である。
前記一般式(5)中のRは、前記一般式(1)と同じであり、好ましい形態についても同様である。
前記カウンターアニオンであるAとしては、炭素数1以上3以下のアルキル硫酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、炭素数1以上3以下のカルボン酸イオン(ギ酸イオン、酢酸イオン、プロピオン酸イオン)、ハロゲン化物イオン、水酸化物イオンが挙げられる。これらの中でも、製造の容易性及び原料入手容易性の観点から、前記カウンターアニオンンであるAは、好ましくは炭素数1以上3以下のアルキル硫酸イオン、硫酸イオン、ハロゲン化物イオン、及び、水酸化物イオンから選択される1種以上、より好ましくはハロゲン化物イオン、及び、水酸化物イオンである。
前記カウンターアニオンであるAは1種単独であってもよく、2種以上であってもよい。
前記カウンターアニオンであるAが前述のイオン種であれば、前記一般式(5)で表される化合物の水溶液での安定性が向上するため好ましい。
前記一般式(5)で表される化合物の水溶液でのpHは、弱酸性から中性であることが好ましく、具体的には、pH4~7であることが好ましく、より好ましくは4.5~6.5である。
前記一般式(5)で表される化合物の水溶液でのpHが、前述の範囲であると、本開示のポリアルキレンオキシド含有化合物の水溶液中での安定性が向上するため好ましい。
前記一般式(1)の化合物を4級化させる場合、酸性化合物、又は、アルカリ性化合物を用いることで得ることができる。酸性化合物としては、硫酸、塩酸、リン酸等の無機酸、酢酸、乳酸等の有機酸を挙げることができる。アルカリ性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物が挙げられる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
<NMR測定条件>
下記条件にて、H-NMRを測定した。
装置名:バリアン VNMRS600
測定条件:
核種:
共鳴周波数:600MHz
信号取り込み時間:3.4秒
delay時間:5秒
積算回数:128回
溶媒:CDCl
サンプル濃度:10%
測定用資料は、事前に、減圧乾燥して乾固させた後、測定用溶媒に溶解して測定を行った。
<複合汚れの洗浄力評価試験>
(1)5cm×5cmの人工汚染布PC-S―94(CFT社製)のLab表色系のL値、a値、b値を反射率計(分光式色差計、日本電色工業株式会社製、製品名:SE6000)を用いて測定した。
(2)塩化カルシウム二水和物56.8g、塩化マグネシウム六水和物26.1に純水を加えて、硬水母液(i)を調整した。
(3)直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(花王製ネオペレックスG-25、以下LASともいう)11.6gに純水88.4gを加えて3%LAS水溶液(ii)を100g調製した。
(4)4000gの純水に硬水母液(i)を20g、3%LAS水溶液(ii)を54g加え、撹拌を実施し、洗浄液(iii)を調製した。
(5)すすぎのために4000gの純水に硬水母液(i)を20g加えて撹拌しすすぎ液(iv)を調製した。
(6)Tergot-o-meter(大栄科学社製、製品名:TM-4)内の各ポットに洗浄液(iii)1000gずつ加え、さらに評価サンプルの固形分1.5%水溶液を2.7mLずつ、各ポットにそれぞれ加え撹拌した。
(7)ポット内の温度を25℃に調温し、PC-S―94を3枚、浴比調整のための綿布Test fabrics社製5cm×5cmのStyle#460)50gを各ポットにそれぞれ入れ、撹拌後1分間漬け置きした。
(8)漬け置き後、150rpmで10分間撹拌した。
(9)各ポットから汚染布を取り出し、手で水を切り、すすぎ液(iv)1000gを各ポットに入れ25℃に調温し、150rpmで5分間撹拌した。
(10)(9)の操作をもう1回繰り返した。
(11)各ポットから汚染布を取り出し、手で水を切り、室温で乾燥させた後、上記分光色差計にて再度、汚染布のL値、a値、b値を反射率にて測定した。
(10)以上の測定結果から下式により洗浄度(洗浄力)を求めた。
[数式]
Figure 2023172826000008
before, Lafterはそれぞれ洗浄前後のL値、abefore, aafterはそれぞれ洗浄前後のa値、bbefore, bafterはそれぞれ洗浄前後のb値を表す。
洗浄度の値が大きいほど、洗浄力が良好であることを意味する。
<泥汚れの洗浄力評価試験>
(1)泥汚染布KC-140(CFT社製)について反射率計(分光式色差計、日本電色工業株式会社製、製品名:SE6000)を用い、反射率(Z値)を測定した。
(2)塩化カルシウム二水和物56.8g、塩化マグネシウム六水和物26.1に純水を加えて、硬水母液(i)を調整した。
(3)直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(花王製ネオペレックスG-25、以下LASともいう)11.6gに純水88.4gを加えて3%LAS水溶液(ii)を100g調製した。
(4)4123gの純水に硬水母液(i)を21g、3%LAS水溶液(ii)を56g加え、撹拌を実施し、洗浄液(iii)を調製した。
(5)すすぎのために4123gの純水に硬水母液(i)を21g加えて撹拌しすすぎ液(iv)を調製した。
(6)Tergot-o-meter(大栄科学社製、製品名:TM-4)内の各ポットに洗浄液(iii)1000gずつ加え、さらに評価サンプルの固形分1.5%水溶液を2.7gずつ、各ポットにそれぞれ加え撹拌した。
(7)ポット内の温度を25℃に調温し、KC-140を3枚、浴比調整のための綿布Test fabrics社製5cm×5cmのStyle#460)50gを各ポットにそれぞれ入れ、撹拌後1分間漬け置きした。
(8)漬け置き後、150rpmで10分間撹拌した。
(9)各ポットから汚染布を取り出し、手で水を切り、脱水機で1 分間脱水した。すすぎ液(iv)1000gを各ポットに入れ25℃に調温し、150rpmで5分間撹拌した。
(10)(9)の操作をもう1回繰り返した。
(11)各ポットから汚染布を取り出し、手で水を切り、脱水機で1 分間脱水した。室温で乾燥させた後、上記分光色差計にて再度、汚染布の反射率(Z値)を反射率計(分光式色差計、日本電色工業株式会社製、製品名:SE6000)を用いて測定し、下記式により洗浄率を求めた。
[数式]
Figure 2023172826000009
before, Zafterはそれぞれ洗浄前後のZ値を表す。
洗浄率の値が大きいほど、洗浄力が良好であることを意味する。
<泡立ち・泡持ち評価試験>
評価サンプルの0.5%水溶液(3mL)を15mLサンプル管内(直径2.4cm×高さ5cm)で10秒間手動(30回)で振蕩して泡立てた。振蕩直後および30分静置後の泡の高さについて、以下の基準で評価した。振蕩直後の泡の高さが高いほど泡立ち性能が良好であることを意味する。30分静置後の泡の高さが高いほど泡持ち性能が高いことを意味する。
〇:3cm
△:2cm
×:1cm
<中間体(1)の合成例>
[ラウリルアミン-アクリルアミドの合成]
容量30 mLのガラス製試験管に、マグネティックスターターを入れ、その後、ラウリルアミン(富士フィルム和光純薬製)4.34g(0.0023mol)、エタノール(99.5%)2.81g(富士フィルム和光純薬製、以下、EtOH)を仕込み、パーソナル有機合成装置(東京理化器械製)にセットした。その後、400rpmで撹拌しながら、50℃で加温した。またアクリルアミド(富士フィルム和光純薬製、以下、AAmと称する)1.67g(0.0023 mol)、メトキノン(富士フィルム和光純薬製)0.0048gとEtOH3.21gを混合した溶液(AAm溶液)を調製し、試験管にAAm溶液を4分割し5分間隔で滴下した。AAm溶液を全量滴下後50℃で3時間熟成を実施し、ラウリルアミン-アクリルアミドの50%EtOH溶液(以下、中間体(1)と称する)を得た。
<実施例1>
容量30 mLのガラス製試験管に、マグネティックスターターを入れ、その後、中間体(1)を5.03 g(0.0010mol)を加えて、パーソナル有機合成装置(東京理化器械製)にセットした。その後、400rpmで撹拌しながら、50℃で加温した。またメトキシポリエチレングリコール(EO付加モル数n=23)アクリレート(新中村化学社製AM-230G)19.91g(0.0010mol)とEtOH 5.12g溶液(AM-230G溶液)を調製し、試験管にAM-230G溶液を4分割し5分間隔で滴下した。AM-230G溶液を全量滴下後、50℃で3時間熟成を実施し、その後70℃に昇温し20時間熟成した。その後、減圧留去によってEtOHを除去し、こうしてラウリルアミン-アクリルアミドにAM-230Gを付加したポリアルキレングリコール化合物ポリアルキレングリコール化合物(以下PAG化合物と称する)(1)を得た。
<中間体(2)の合成例>
[ラウリルアミン-PEGの合成]
温度計、攪拌機を備えた容量500mLのガラス製四つ口ナスフラスコ反応容器に、ラウリルアミン(富士フィルム和光純薬製)43.57g(0.235mol)、メトキノン0.154 g(富士フィルム和光純薬製)を仕込み、撹拌しながら50℃で加温した。その後、60℃に加温して溶解させたメトキシポリエチレングリコール(EO付加モル数n=23)アクリレート(AM-230G) 258.94 g(0.235mol)を8分割して投入した。全量投入後、9.5時間熟成を実施し、ラウリルアミン-PEG(以下、中間体(2)と称する)を得た。
<実施例2>
容量30 mLのガラス製試験管に、マグネティックスターターを入れ、その後、中間体(2)を15.42 g(0.120mol)を加えて、パーソナル有機合成装置(東京理化器械製)にセットした。その後、撹拌しながら、50℃で加温した。その後、アクリル酸メチル(富士フィルム和光純薬製、以下AMと称する)10.33g(0.120mol)を加えて還流を実施しながら50℃で熟成を実施した。50℃で12時間熟成した後、70℃に昇温しさらに31.5時間熟成を実施した。その後、減圧留去によってAMを除去し、こうしてラウリルアミン-PEGにAMを付加したポリアルキレングリコール化合物ポリアルキレングリコール化合物(2)を得た。生成物はH核磁気共鳴分光法(NMR)により同定された。NMRの結果を図1に示した。
<実施例3>
容量30 mLのガラス製試験管に、マグネティックスターターを入れ、その後、中間体(2)を12.84 g(0.010mol)を加えて、パーソナル有機合成装置(東京理化器械製)にセットした。その後、撹拌しながら、50℃で加温した。その後、アクリル酸(日本触媒製、以下AAと称する)7.20g(0.100mol)を加えて50℃で撹拌を実施した。50℃で12時間熟成した後、反応溶液ヘキサン300gに加えて白色の沈殿をろ過して回収した。こうしてこうしてラウリルアミン-PEGにAAを付加したポリアルキレングリコール化合物ポリアルキレングリコール化合物(3)を得た。
<中間体(4)の合成例>
[ラウリルアミン-DMAPAA-Qの合成]
容量30mLのガラス製試験管に、マグネティックスターラーを入れ、その後、ラウリルアミン(富士フィルム和光純薬製)47.28g(0.255mol)、エタノール(99.5%)18.90g(富士フィルム和光純薬製、以下、EtOH)を仕込み、パーソナル有機合成装置(東京理化器械製)にセットした。その後、400rpmで撹拌しながら、50℃で加温した。またジメチルアミノプロピルアクリルアミド塩化メチル4級塩(KJケミカルズ株式会社製、以下、DMAPAA-Q)70.31g(0.255 mol)、EtOH63.52gを混合した溶液(DMAPAA-Q溶液)を調製し、試験管にDMAPAA-Q溶液を全量投入した。その後、50℃で12時間熟成を実施した。反応後、減圧留去によってEtOHを除去し、ラウリルアミン-DMAPAA-Q(以下、中間体(4)と称する)を得た。
<実施例4>
容量30mLのガラス製試験管に、マグネティックスターターを入れ、その後、中間体(4)2.63g(0.007mol)とEtOH2.63gを仕込み、パーソナル有機合成装置(東京理化器械製)にセットした。その後、400rpmで撹拌しながら、50℃で加温した。またメトキシポリエチレングリコール(EO付加モル数n=23)アクリレート(新中村化学社製AM-230G)7.38g(0.007mol)とEtOH 7.38gを混合した溶液(AM-230G溶液)を調製し、試験管にAM-230G溶液を全量投入した。その後、50℃で12時間熟成を実施し、さらに70℃に昇温し11時間熟成した。その後中間体(4)を0.53g(0.0006mol)追加し、80℃に昇温してさらに6時間熟成した。反応後、減圧留去によってEtOHを除去し、こうしてラウリルアミン-DMAPAA-QにAM-230Gを付加したポリアルキレングリコール化合物(4)を得た。
<中間体(5)の合成例>
[ラウリルアミン-DMAAPSの合成]
容量30mLのガラス製試験管に、マグネティックスターラーを入れ、その後、ラウリルアミン(富士フィルム和光純薬製)2.00g(0.011mol)、メタノール0.81g(富士フィルム和光純薬製、以下、MeOH)を仕込み、パーソナル有機合成装置(東京理化器械製)にセットした。その後、400rpmで撹拌しながら、50℃で加温した。また3-[(3-アクリルアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]プロパン-1-スルホン酸(東京化成工業株式会社製、以下、DMAAPS)3.01g(0.011 mol)、メトキノン(富士フィルム和光純薬製)0.0087gとMeOH9.22gを混合した溶液(DMAAPS溶液)を調製し、試験管にDMAAPS溶液を全量投入した。その後、50℃で12時間熟成を実施した。反応後、減圧留去によってEtOHを除去し、ラウリルアミン-DMAAPS(以下、中間体(5)と称する)を得た。
<実施例5>
容量30mLのガラス製試験管に、マグネティックスターターを入れ、その後、中間体(5)2.97g(0.006mol)とEtOH2.97gを仕込み、パーソナル有機合成装置(東京理化器械製)にセットした。その後、400rpmで撹拌しながら、50℃で加温した。またメトキシポリエチレングリコール(EO付加モル数n=23)アクリレート(新中村化学社製AM-230G)7.03g(0.006mol)とEtOH 7.02gを混合した溶液(AM-230G溶液)を調製し、試験管にAM-230G溶液を全量投入した。その後、50℃で12時間熟成を実施し、さらに70℃に昇温し11時間熟成した。その後中間体(5)を0.37g(0.0008mol)追加し、80℃に昇温してさらに6時間熟成した。その後、減圧留去によってEtOHを除去し、こうしてラウリルアミン-DMAAPSにAM-230Gを付加したポリアルキレングリコール化合物(5)を得た。
実施例1~5で得られたPAG化合物(1)~(5)について、上記複合汚れの洗浄力評価試験の結果を表1に示した。
実施例1で得られたPAG化合物(1)について、上記泥汚れの洗浄力評価試験の結果を表2に示した。
実施例3で得られたPAG化合物(3)、比較例1として花王株式会社製エマルゲン108(炭素数12の第1級アルコールに酸化エチレンを10モル付加した化合物)について、上記泡立ち・泡持ち評価試験の結果を表3に示した。
Figure 2023172826000010
Figure 2023172826000011
Figure 2023172826000012

Claims (5)

  1. 下記一般式(1)のポリアルキレンオキシド含有化合物。
    Figure 2023172826000013
    (一般式(1)中、
    は水素原子、Ra(Rb)-N-基、Rc-O-基、-X-Y基から選ばれる1種以上を表し、Ra、Rb、Rcは同一、もしくは異なって、水素原子、炭素数1~30の有機基から選ばれる1種以上を表す。Xは連結基を表し、Yはヘテロ原子を含む置換基を表す。
    は炭素数1~30の有機基を表す。
    は炭素数2~6の炭化水素基を表す。nは1~300の整数である。
    は水素原子、炭素数1~30の有機基から選ばれる1種以上を表す。
    、Rは同一、もしくは異なって、水素原子、炭素数1~5の炭化水素基から選ばれる1種以上を表す。)
  2. 請求項1に記載のポリアルキレンオキシド含有化合物を含む界面活性剤。
  3. 請求項1に記載のポリアルキレンオキシド含有化合物を含む洗剤組成物。
  4. 下記一般式(2)のアミン化合物に、下記一般式(3)、及び、下記一般式(4)の化合物を反応させる工程を含む、下記一般式(1)の化合物の製造方法。
    Figure 2023172826000014
    (一般式(1)中、
    は水素原子、Ra(Rb)-N-基、Rc-O-基、-X-Y基から選ばれる1種以上を表し、Ra、Rb、Rcは同一、もしくは異なって、水素原子、炭素数1~30の有機基から選ばれる1種以上を表す。Xは連結基を表し、Yはヘテロ原子を含む置換基を表す。Rは炭素数1~30の有機基を表す。
    は炭素数2~6の炭化水素基を表す。nは1~300の整数である。
    は水素原子、炭素数1~30の有機基から選ばれる1種以上を表す。
    、Rは同一、もしくは異なって、水素原子、炭素数1~5の炭化水素基から選ばれる1種以上を表す。)
    Figure 2023172826000015
    (一般式(2)中、Rは炭素数1~30の有機基を表す。)
    Figure 2023172826000016
    (一般式(3)中、Rは水素原子、Ra(Rb)-N-基、Rc-O-基、-X-Y基から選ばれる1種以上を表し、Ra、Rb、Rcは同一、もしくは異なって、水素原子、炭素数1~30の有機基から選ばれる1種以上を表す。Rは水素原子、炭素数1~5の炭化水素基から選ばれる1種以上を表す。Xは連結基を表し、Yはヘテロ原子を含む置換基を表す。)
    Figure 2023172826000017
    (一般式(4)中、Rは炭素数2~6の炭化水素基を表す。nは1~300の整数である。Rは水素原子、炭素数1~30の有機基から選ばれる1種以上を表す。Rは同一、もしくは異なって、水素原子、炭素数1~5の炭化水素基から選ばれる1種以上を表す。)
  5. 前記一般式(2)の化合物に、前記一般式(3)、及び、前記一般式(4)の化合物を反応させる工程が、マイケル付加反応である
    請求項1に記載のポリアルキレンオキシド含有化合物の製造方法。
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