JP2023172634A - コネクタ - Google Patents

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祐介 山田
Yusuke Yamada
勝彦 逢澤
Katsuhiko Aizawa
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01RELECTRICALLY-CONDUCTIVE CONNECTIONS; STRUCTURAL ASSOCIATIONS OF A PLURALITY OF MUTUALLY-INSULATED ELECTRICAL CONNECTING ELEMENTS; COUPLING DEVICES; CURRENT COLLECTORS
    • H01R13/00Details of coupling devices of the kinds covered by groups H01R12/70 or H01R24/00 - H01R33/00
    • H01R13/56Means for preventing chafing or fracture of flexible leads at outlet from coupling part

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Abstract

【課題】少ない部品点数で、電線に加えられる外力が端子金具に伝わって接点摺動摩耗が生じる可能性を低減することができる、コネクタを開示する。【解決手段】コネクタ10が、複数の素線14が絶縁被覆されてなる電線12と、電線12の端末において絶縁被覆16が剥がされて素線14が露出された素線露出部18aの端部に接続された端子金具20と、端子金具20と電線12を収容するコネクタハウジング22と、を備え、コネクタハウジング22は、電線圧入部41を有し、素線露出部18bは、素線14を溶着して一体化してなる素線溶着部24を有し、電線圧入部41に素線溶着部24が圧入されて保持されている。【選択図】図3

Description

本開示は、コネクタに関するものである。
特許文献1には、電線端末に接続された端子金具が、コネクタハウジング内に収容されてなるコネクタが開示されている。このようなコネクタでは、車両搭載時に車両振動等により電線に外力が加わり、端子金具と端子金具に接続される相手方端子との接点における摺動摩耗が起こる可能性がある。そのため、特許文献1では、新たに電線保持部材を採用し、電線保持部材の一部において電線を保持する一方、電線保持部材の他部をコネクタハウジングに固定することにより、電線の端末がコネクタハウジングに対して相対移動しないように保持する構造が提案されている。
特開2021-131941号公報
ところが、特許文献1に記載のコネクタでは、新たに電線保持部材を採用する必要があり、部品点数が多く、それに伴うコネクタが大型化したり、製造コストが高くなるおそれがあった。
そこで、少ない部品点数で、電線に加えられる外力が端子金具に伝わって接点摺動摩耗が生じる可能性を低減することができる、コネクタを開示する。
本開示のコネクタは、複数の素線が絶縁被覆されてなる電線と、前記電線の端末において前記絶縁被覆が剥がされて前記素線が露出された素線露出部の端部に接続された端子金具と、前記端子金具と前記電線を収容するコネクタハウジングと、を備え、前記コネクタハウジングは、電線圧入部を有し、前記素線露出部は、前記素線を溶着して一体化してなる素線溶着部を有し、前記電線圧入部に前記素線溶着部が圧入されて保持されている、ものである。
本開示によれば、少ない部品点数で、電線に加えられる外力が端子金具へ伝達される不具合を抑制できる、コネクタを提供できる。
図1は、実施形態1に係るコネクタを示す斜視図である。 図2は、図1に示されたコネクタにおける底面図である。 図3は、図2におけるIII-III断面図である。 図4は、図2におけるIV-IV断面図である。 図5は、図1に示されたコネクタにおける分解状態を底面側から示す斜視図である。 図6は、図1に示されたコネクタを構成するコネクタ本体における分解斜視図である。 図7は、図1に示されたコネクタを構成する第1樹脂部品を底面側から示す斜視図である。 図8は、図1に示されたコネクタを構成する第2樹脂部品を示す斜視図である。 図9は、図7に示された第1樹脂部品と図8に示された第2樹脂部品とを相互に組み付けた状態を示す斜視図である。 図10は、図1に示されたコネクタを構成するシールドシェルを示す斜視図である。
<本開示の実施形態の説明>
最初に、本開示の実施態様を列記して説明する。
本開示のコネクタは、
複数の素線が絶縁被覆されてなる電線と、前記電線の端末において前記絶縁被覆が剥がされて前記素線が露出された素線露出部の端部に接続された端子金具と、前記端子金具と前記電線を収容するコネクタハウジングと、を備え、前記コネクタハウジングは、電線圧入部を有し、前記素線露出部は、前記素線を溶着して一体化してなる素線溶着部を有し、前記電線圧入部に前記素線溶着部が圧入されて保持されている、ものである。
本開示のコネクタによれば、素線露出部が素線を溶着して一体化した素線溶着部を有し、コネクタハウジングに設けられた電線圧入部に対して、素線溶着部が圧入されて保持されている。素線溶着部は絶縁被覆された電線の部位や溶着されてない複数の素線に比して、剛性が向上されている。これにより、素線溶着部をコネクタハウジングの電線圧入部に圧入して保持するだけで、電線のコネクタハウジングに対する変位が有利に抑制または阻止されている。その結果、電線に加えられる外力が端子金具に伝わって接点摺動摩耗が生じる可能性を低減することができる。加えて、既存のコネクタハウジングに電線圧入部を設け、既存の電線の素線露出部に素線溶着部を設けることで本開示の構造を実現できることから、部品点数の増大を回避してやコネクタの小型化やコストの削減も有利に達成し得る。
前記電線圧入部は、前記素線溶着部を挿通して収容する溝部と、前記溝部の底部に向かって前記素線溶着部を押圧する押圧凸部を含む、ことが好ましい。素線溶着部を溝部に収容した状態で、押圧凸部により素線溶着部を溝部の底部に向かって押圧できることから、電線圧入部による素線溶着部の保持性を有利に向上できる。
前記電線圧入部の前記溝部と前記素線溶着部は、相似断面形状で前記電線の軸方向に延出している、ことが好ましい。電線圧入部の溝部と素線溶着部が相似断面形状を有していることで、溝部による素線溶着部の保持性を向上することができるからである。
前記溝部の前記素線溶着部との対向面に、潰しリブが突設されている、ことが好ましい。溝部において、素線溶着部との対向面に潰しリブが設けられていることから、溝部に素線溶着部が圧入された際の溝部による素線溶着部のさらなる保持性の向上を図ることができるからである。
前記コネクタハウジングは、前記溝部を有する第1樹脂部品と、前記押圧凸部を有する第2樹脂部品を有し、前記第1樹脂部品と前記第2樹脂部品は、前記溝部への前記押圧凸部の接近方向で組み付けられ、前記接近方向において、前記素線溶着部が前記溝部と前記押圧凸部の間で挟持されている、ことが好ましい。コネクタハウジングの第1樹脂部品と第2樹脂部品を組み付けることにより、素線溶着部が電線圧入部の溝部と押圧凸部の間で挟持されることから、組み付け作業を複雑化することなく、素線溶着部のコネクタハウジングへの固定が実現できる。
前記第1樹脂部品と前記第2樹脂部品が、一方に設けられた弾性ロック片が他方に設けられたロック爪にロック嵌合することで組み付けられるようになっており、前記押圧凸部の前記素線溶着部への当接面に潰しリブが設けられており、前記弾性ロック片の前記ロック爪へのロック嵌合状態で、前記潰しリブが前記素線溶着部に圧接されている、ことが好ましい。潰しリブの弾性変形により、弾性ロック片のロック爪へのロック嵌合が許容され、且つ弾性ロック片とロック爪とのロック隙間によるガタツキが防止されるからである。
前記コネクタハウジングが、前記素線溶着部を外部に露出する検電穴を有している、ことが好ましい。検電穴を有することで、素線溶着部を通電検査の検電部位とすることができる。構造が複雑な端子金具の収容領域に比べ、高い設計自由度で検電穴を設けることができる。
前記検電穴が、前記押圧凸部の内部を貫通し、前記押圧凸部の突出端面と前記コネクタハウジングの表面に開口して設けられている、ことが好ましい。押圧凸部の内部領域を利用して、素線溶着部の近傍に検電穴を設けることができて、スペース効率よく検電穴を設けることができるからである。
前記検電穴を封止する栓部材と、前記栓部材を保持して、前記コネクタハウジングに直接又は他部材を介して組み付けられる栓部材ホルダと、をさらに有する、ことが好ましい。検電穴を封止する栓部材が、栓部材ホルダに保持されて、コネクタハウジングに組み付けられるようになっていることから、比較的小さな栓部材の取り扱い性や組み付け作業性の向上を図ることができる。なお、コネクタハウジングがシールドシェル等の他部材で覆われている場合には、シールドシェルに貫通穴を設け、栓部材ホルダをシールドシェルに組み付け、貫通穴を挿通して栓部材を検電穴に装着可能にすることができる。
前記電線は、前記素線露出部の前記端部と前記素線溶着部の間に湾曲変形可能な公差吸収部を有し、前記電線圧入部と前記素線溶着部が、前記電線の軸方向で延出しており、前記素線溶着部の軸方向長さが前記電線圧入部の軸方向長さよりも長くされている、ことが好ましい。電線が、素線露出部の端部と素線溶着部の間の公差吸収部を有していることから、公差吸収部の湾曲変形により公差を吸収可能である。さらに、電線圧入部の軸方向長さよりも素線溶着部の軸方向長さが長いことにより、公差吸収部の余長の変化に対応しつつ、電線圧入部の全長にわたって素線溶着部を圧入状態に配置させることが有利に実現できる。これにより、公差吸収性と電線のコネクタハウジングへの固定安定性を両立して実現できる。
<本開示の実施形態の詳細>
本開示のコネクタの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<実施形態1>
以下、本開示の実施形態1のコネクタ10について、図1から図10を用いて説明する。コネクタ10は、車載機器間を電気的に接続するものであり、図1中の左下方向に延びる電線12に対して車載機器が電気的に接続されるとともに、図1中の上方から、図示しない相手方車載機器の端子が電気的に接続されるようになっている。なお、コネクタ10は、任意の向きで配置することができるが、以下では、上下方向、左右方向および前後方向を、図1中に示す上下方向、左右方向および前後方向を基準として説明する。また、複数の同一部材については、一部の部材にのみ符号を付し、他の部材については符号を省略する場合がある。
<コネクタ10>
実施形態1のコネクタ10は、複数の素線から構成される芯線14が絶縁被覆16により被覆されてなる電線12と、電線12の端末において絶縁被覆16が剥がされて素線(芯線14)が露出された素線露出部18の端部に接続された端子金具20と、端子金具20と電線を収容するコネクタハウジング22と、を備えている。なお、実施形態1では、一対の電線12,12が左右方向で並んで設けられており、それぞれの電線12の端部に端子金具20が設けられている。また、図中では、分かり易さのために、複数の素線を1本の芯線14として図示しているが、芯線14は、複数の素線が撚り合わされて構成されるものである。
<電線12>
各電線12において、芯線14を構成する複数の素線は、それぞれ銅(銅合金を含む)やアルミニウム(アルミニウム合金を含む)等の導電性に優れる金属から構成されており、実施形態1では、それぞれの素線が、アルミニウムから形成されている。図6にも示されるように、各電線12は、全体として前後方向に延びており、後端部において上方に向かって湾曲している。そして、各電線12の上端部において絶縁被覆16が剥がされて素線露出部18aが設けられており、これらの各素線露出部18aに端子金具20が接続されている。
また、各電線12において、端部(上端部)から離隔する部位にも、絶縁被覆16が剥がされて素線(芯線14)が露出された素線露出部18bが設けられている。実施形態1では、各電線12において前後方向に延びる部分の後端部、すなわち上方への湾曲部分の前方に素線露出部18bが設けられている。そして、これらの素線露出部18bは、複数の素線を溶着(溶接)して一体化してなる素線溶着部24を有している。各素線溶着部24は、図3,4にも示されるように、略矩形の横断面を有しており、素線溶着部24の形成位置における電線12の軸方向となる前後方向に延びている。実施形態1では、素線溶着部24が、所定の前後方向寸法A(図3参照)を有している。なお、複数の素線を溶着(溶接)して一体化して素線溶着部24を形成する方法は限定されるものではなく、従来公知の溶着(溶接)方法が採用され得るが、実施形態1では、超音波溶着により素線溶着部24が形成されている。
そして、上述のように、各電線12の端部(上端部)における素線露出部18aと端部から離隔する部位における素線露出部18bとの間には、前後方向に延びる部分の後端部から上方へ湾曲する部分が設けられており、当該湾曲部分を含んで、各電線12において湾曲変形可能な公差吸収部26が設けられている。
<端子金具20>
端子金具20は、金属製であり、上下方向に開口する略筒状の接点部28を有している。この接点部28に、相手方車載機器のタブ状の端子が挿入されて、接点部28と相手方の端子とが相互に接触することで、コネクタ10の各端子金具20と相手方車載機器の端子とが電気的に接続されるようになっている。各接点部28の下端部には、上下方向に広がる平板形状とされた部分が設けられている。これら平板形状とされた部分が電線接続部30であり、各電線12の上端部における素線露出部18aが固着されている。
<コネクタハウジング22>
コネクタハウジング22は、絶縁性を有する合成樹脂により形成されている。実施形態1のコネクタハウジング22は、図6等にも示されるように、複数の部材により構成されており、略筒状の周壁32を有する筒状ハウジング34と、筒状ハウジング34に組み付けられる第1樹脂部品としての上部ハウジング36と、上部ハウジング36により上方開口部38が覆われる第2樹脂部品としての下部ハウジング40と、を備えている。そして、コネクタハウジング22は、各電線12が圧入される電線圧入部41を有している。
図3にも示されるように、筒状ハウジング34は、周壁32の内周側に、上下方向に延びる略矩形筒状の保持筒部42を備えており、コネクタ10の組立時に、保持筒部42に端子金具20の接点部28が挿入されて保持されるようになっている。実施形態1では、一対の端子金具20,20が設けられていることから、筒状ハウジング34には、一対の保持筒部42,42が、左右方向で並んで設けられている。この保持筒部42に保持された接点部28に対して上方から相手方車載機器の端子が組み付けられることから、保持筒部42の上方開口部が、相手方端子が組み付けられる端子組付口44である。
なお、周壁32の内周面において前後方向両側には、図示しない略枠状の係合枠体が設けられており、これらの係合枠体が、後述する上部ハウジング36における筒状部50の内周面において前後方向両側に設けられた図示しない係合突部と係合することで、筒状ハウジング34が、上部ハウジング36に組み付けられるようになっている。
<第1樹脂部品(上部ハウジング36)>
上部ハウジング36は、垂直方向(上下方向に直交する方向)に広がる蓋板部46を備えており、蓋板部46が、下部ハウジング40の上方開口部38を覆い得る大きさで形成されている。蓋板部46には、厚さ方向(上下方向)で貫通する貫通孔48が形成されており、当該貫通孔48の外周縁部には、上方に突出する略筒状の筒状部50が形成されている。要するに、上下方向に延びる筒状部50の内孔と蓋板部46に設けられた貫通孔48とが相互に連通しており、筒状部50および蓋板部46を上下方向で貫通する連通孔52が形成されている。なお、貫通孔48および筒状部50は、蓋板部46における後方部分に設けられている。また、蓋板部46において、左右方向両側には、下方に突出する弾性ロック片54が設けられている。
図4や図7にも示されるように、上部ハウジング36において蓋板部46の下面には、上部ハウジング36が下部ハウジング40に組み付けられた際に、下部ハウジング40内に入り込む略筒状の内挿筒部56が設けられている。すなわち、蓋板部46における外周部分には、下方に突出する内挿筒部56が設けられており、当該内挿筒部56の内孔も、上部ハウジング36における連通孔52と連通している。なお、連通孔52は、略上下方向に延びており、内挿筒部56の内孔における後方部分において、内挿筒部56の内孔と連通孔52とが相互に連通している。そして、内挿筒部56の内孔における前方部分には、電線圧入部41を構成する溝部58が設けられている。
具体的には、上部ハウジング36には、左右方向中央部分において左右方向で相互に離隔する一対の仕切板部60,60が設けられており、これら各仕切板部60により上部ハウジング36が左右両側に仕切られている。そして、各仕切板部60により仕切られた上部ハウジング36の左右両側において、内挿筒部56の内孔における前方部分には、下方に突出する略矩形断面の電線保持部62が設けられている。これら各電線保持部62の下端面において、下方に開口するとともに前後方向に延びる溝部58が形成されている。すなわち、溝部58の底部が、溝部58の内面を構成する上方側の壁部によって構成されている。
溝部58は、各電線12における素線溶着部24の横断面形状と略相似の断面形状を有しており、各電線12における圧入箇所(後述するように素線溶着部24)の軸方向となる前後方向に延びている。実施形態1では、溝部58(電線圧入部41)が、所定の前後方向寸法B(図3参照)を有している。特に、実施形態1では、溝部58における前後方向寸法Bが、素線溶着部24における前後方向寸法Aよりも小さくされている。さらに、上部ハウジング36の下面において、各電線保持部62よりも前方には、コネクタハウジング22に各電線12が組み付けられた状態において、湾曲形状の内周面を有して各電線12の上半分を覆う上半割筒状部63が設けられている。
また、各溝部58において、後述する各素線溶着部24が収容された際に、各素線溶着部24との対向面となる左右方向両側の内面には、上下方向に延びる潰しリブ64が設けられている。これら各潰しリブ64は、各溝部58における左右方向両側の内面において、上下方向の略全長にわたって設けられている。実施形態1では、各溝部58における左右方向両側の各内面において、2つの潰しリブ64,64が、前後方向で相互に離隔して設けられている。これら各潰しリブ64が設けられることにより、各溝部58に対して各素線溶着部24を差し入れる際に、各潰しリブ64および/または各素線溶着部24が僅かに圧縮されながら差し入れられて、各素線溶着部24が各溝部58に対して略圧入状態で挿入される。
なお、上部ハウジング36の筒状部50は、筒状ハウジング34における周壁32に内挿されて上部ハウジング36と筒状ハウジング34とが組み付けられることとなるが、筒状部50の外周面において、上部ハウジング36と筒状ハウジング34との上下方向間には、環状の防水ゴム66が外挿状態で装着されている。これにより、上部ハウジング36と筒状ハウジング34との組付部位から水が浸入することが防止されている。また、下部ハウジング40に内挿される内挿筒部56の外周面には、Oリング68が装着されている。このOリング68が、内挿筒部56と下部ハウジング40との間で圧縮されることで、上部ハウジング36と下部ハウジング40との組付部位からの水の浸入が防止される。
<第2樹脂部品(下部ハウジング40)>
下部ハウジング40は、全体として上方に開口する略矩形の箱形状であり、底壁部70と、底壁部70の外周縁部から上方に突出する周壁部72とを備えている。すなわち、周壁部72は、何れも上下方向に広がる前壁74と、後壁76と、左右両側の側壁78,78とを備えている。そして、前壁74には、厚さ方向(前後方向)で貫通する略円形の電線引出口80が形成されている。実施形態1では、一対の電線12,12が設けられていることから、前壁74において、一対の電線引出口80,80が左右方向で並んで形成されている。
また、図9に示されるように、下部ハウジング40において前壁74よりも後方には、コネクタハウジング22に各電線12が組み付けられた状態において、湾曲形状の内周面を有して各電線12の下半分を覆う下半割筒状部82が設けられている。実施形態1では、一対の下半割筒状部82,82が左右方向で相互に離隔して設けられており、上部ハウジング36と下部ハウジング40とが相互に組み付けられた際に、上部ハウジング36における各上半割筒状部63と下部ハウジング40における各下半割筒状部82とが上下方向で相互に対向して、略円形の貫通孔を構成するようになっている。さらに、前壁74には、前方に突出する収容筒部84が設けられており、この収容筒部84により一対の電線引出口80,80が外側から覆われている。収容筒部84は、左右方向に長い外形を有しており、角が丸められた略矩形または略長円形である。
この収容筒部84には、ゴム等の弾性体からなる防水ゴム86が収容される。防水ゴム86は、収容筒部84と略対応する形状であり、前壁74における電線引出口80,80と対応する位置において、厚さ方向に貫通する挿通孔88,88が形成されている。防水ゴム86は、収容筒部84よりも僅かに大きい大きさで形成されており、コネクタ10の組立時において、防水ゴム86は収容筒部84に対して略圧縮状態で組み付けられる。これにより、各電線引出口80を通じてのコネクタハウジング22内部への水の浸入が防止されている。
図5,6に示されるように、後壁76および左方の側壁78には、コネクタハウジング22に後述するシールドシェル122が固定される際に、ボルト150が締結されるナット90が略埋設状態で設けられている。また、各側壁78の外面における上端部には、上部ハウジング36が組み付けられる際に、上部ハウジング36の各弾性ロック片54が係合するロック爪92が設けられている。
ここにおいて、底壁部70における前方部分には、電線圧入部41を構成する押圧凸部94が設けられている。具体的には、下部ハウジング40には、左右方向中央部分において仕切板部96が設けられており、当該仕切板部96により下部ハウジング40が左右両側に仕切られている。そして、仕切板部96により仕切られた下部ハウジング40の左右両側において、底壁部70の前方部分に、底壁部70を厚さ方向(上下方向)で貫通する貫通孔98が形成されているとともに、各貫通孔98の周縁部には、上下方向両側に突出する円筒部100が設けられている。
すなわち、各円筒部100は、底壁部70よりも上下方向外方で開口しており、各円筒部100における上方開口部に対して、各押圧凸部94が一体的に形成されている。実施形態1では、各押圧凸部94は略円筒形状であり、特に実施形態1では、各押圧凸部94の上端部が、上方に向かって次第に径方向幅寸法が小さくなるようになっている。これにより、後述するように各押圧凸部94が各電線12における素線溶着部24を押圧する際に、各押圧凸部94による押圧力が向上されるようになっている。
特に、実施形態1では、各押圧凸部94において、各電線12における素線溶着部24に対する当接面となる上端面(突出端面)に、各素線溶着部24に対して当接することで弾性変形が可能な潰しリブ101が構成されている。これにより、後述するように各素線溶着部24に対して各押圧凸部94が押圧された際に、各素線溶着部24および/または各潰しリブ101が圧縮変形して、各素線溶着部24が、各溝部58を構成する上方の壁部と各押圧凸部94(各潰しリブ101)との上下方向間で安定して支持され得る。
なお、実施形態1では、各押圧凸部94の上端における外径寸法φC(図4参照)が、各素線溶着部24における幅方向寸法(左右方向寸法)D(図4参照)と略等しいか、僅かに小さくされている。また、図3に示されるように、各押圧凸部94の上端における外径寸法φCが、各溝部58における長さ方向寸法(前後方向寸法)Bよりも小さくされている。
そして、各押圧凸部94の内孔により、各押圧凸部94の内部を貫通し、各押圧凸部94の突出端面とコネクタハウジング22の表面に開口して、素線溶着部24を外部に露出する検電穴102が構成されている。要するに、各検電穴102が、各円筒部100の内孔を通じて、コネクタハウジング22(下部ハウジング40における底壁部70)の下面に開口している。したがって、実施形態1では、各検電穴102が、各押圧凸部94の内孔および各円筒部100の内孔を含んで構成されている。なお、底壁部70の下面において、下方に突出する各円筒部100の左右方向間には、下方に開口する円形凹部104が形成されている。
これらの各検電穴102のそれぞれは、栓部材106により封止され得る。各栓部材106は、全体として略円柱形状であり、例えばゴム等の弾性体により形成される。各栓部材106において各検電穴102に挿入される部分の最大外径寸法は、各検電穴102を構成する各円筒部100の内径寸法よりも大きくされており、各検電穴102に対して各栓部材106を下方から略圧入状態で挿入することで、各検電穴102に対して各栓部材106が固定される。
また、これら各栓部材106は、各栓部材106を保持する栓部材ホルダ108に組み付けられている。栓部材ホルダ108は、後述するシールドシェル122における底壁124、後壁部126および外部接続部144に沿って屈曲しつつ、全体として前後方向に延びており、例えば金属により形成されている。すなわち、栓部材ホルダ108の一方の端部(前端部)には、各栓部材106が保持される保持部110が設けられているとともに、保持部110の左右方向中央部分には、後述するボルト120が挿通されるボルト挿通孔112が形成されている。また、栓部材ホルダ108の他方の端部(後端部)には、ボルト挿通孔114が形成されており、栓部材ホルダ108が後述するシールドシェル122に固定された際に、ボルト挿通孔114と外部接続部144におけるボルト挿通孔146とが相互に連通されるようになっている。さらに、栓部材ホルダ108の他方の端部(後端部)には、爪部116が形成されており、栓部材ホルダ108が後述するシールドシェル122に固定された際に、爪部116が外部接続部144の後端部に設けられた位置決め部148に係合されるようになっている。
実施形態1では、これら各栓部材106と栓部材ホルダ108とが一体的に形成されており、検電穴封止部材118が構成されている。この検電穴封止部材118が、後述するシールドシェル122を介してコネクタハウジング22に対して下方から重ね合わされて固定されることで、各検電穴102が、各栓部材106により封止される。すなわち、後述するシールドシェル122の挿通孔136を介して下方に開口する各検電穴102(各円筒部100)に各栓部材106が圧入されるとともに、爪部116が外部接続部144における位置決め部148に係合され、ボルト挿通孔112にボルト120が挿通されてシールドシェル122におけるボルト穴140に締結されることで、検電穴封止部材118が、シールドシェル122に固定され得る。要するに、シールドシェル122に対するボルト120の締結を解除し、検電穴封止部材118(栓部材ホルダ108)を把持して各検電穴102(各円筒部100)から各栓部材106を引き抜くことで、各検電穴102がシールドシェル122における挿通孔136を通じて下方に開口する状態とされる。
<シールドシェル122>
図1等にも示されるように、上記のような構造とされたコネクタハウジング22の下方部分は、金属製のシールドシェル122に収容されている。図10にも示されるように、シールドシェル122は、全体として上方に開口する略箱形状であり、平面視において略矩形とされた底壁124と、底壁124の外周縁部における後方および左右両側から上方に突出する後壁部126および一対の側壁部128,128とを備えている。そして、これら底壁124、後壁部126および一対の側壁部128,128に囲まれる領域により、コネクタハウジング22が収容される収容凹部130が構成されている。
なお、実施形態1において、底壁124の前方部分は各側壁部128よりも前方まで延出しており、この延出部分により前方延出部132が構成されている。この前方延出部132には、コネクタハウジング22における収容筒部84からの防水ゴム86の脱落を防止する図示しないリテーナが固定可能である。このリテーナの構造は限定されるものではなく、従来公知の構造が採用され得るが、例えば上下で分割可能であり、収容筒部84から前方に突出する各電線12を上下方向外方から挟み込んで支持する構造を採用してもよい。そして、前方延出部132には、図示しないボルトが締結可能なボルト穴134が形成されており、前方延出部132上にリテーナを載置して、ボルト穴134にボルトを締結することにより、リテーナをシールドシェル122に対してボルト固定するようにしてもよい。
また、シールドシェル122においてコネクタハウジング22の底壁部70が重ね合わされる底壁124には、底壁部70から下方に突出する各円筒部100が挿通される挿通孔136が、底壁124を厚さ方向(上下方向)で貫通して形成されている。この挿通孔136は、各円筒部100と対応する位置に形成されており、一対の挿通孔136,136が左右方向で相互に離隔して設けられている。そして、各挿通孔136の左右方向間には、底壁124から上方に突出する円筒状の円形凸部138が設けられており、この円形凸部138の内孔により、前述のボルト120が締結可能なボルト穴140が構成されている。
さらに、シールドシェル122における後壁部126および左方の側壁部128において、コネクタハウジング22の後壁76および左方の側壁78に設けられるナット90と対応する位置には、後述するボルト150が挿通されるボルト挿通孔142(後壁部126におけるボルト挿通孔は図示を省略)が設けられている。そして、後壁部126の上端部には、後方に突出する外部接続部144が設けられているとともに、当該外部接続部144には、厚さ方向(上下方向)で貫通するボルト挿通孔146が形成されている。この外部接続部144において、図示しない外部電線等の末端に設けられた端子部を重ね合わせて、各ボルト挿通孔146に図示しないボルトを挿通し締結することで、シールドシェル122と外部電線等とが電気的に接続されるようになっている。また、外部接続部144の後端面における左端部には、検電穴封止部材118の爪部116が係合可能な位置決め部148が形成されている。位置決め部148は、爪部116の係合位置の左右方向両側が後方に突出することで相対的に凹となる形状をもって構成されている。
<コネクタ10の組立方法>
以下、コネクタ10の組立方法の具体的な一例を説明する。なお、コネクタ10の組立方法は、以下に記載の態様に限定されるものではない。
先ず、各電線12における端部および端部から離隔した位置において絶縁被覆16を剥いで、各素線露出部18a,18bを形成する。続いて、各電線12の端部における各素線露出部18aに各端子金具20を溶着や接着等により固着する。また、各電線12の端部から離隔した位置における各素線露出部18bに対して超音波溶着を行い、各素線溶着部24を形成する。
その後、上部ハウジング36における各溝部58に対して各電線12における各素線溶着部24を略圧入状態で挿入するとともに、各電線12における各公差吸収部26において各電線12を湾曲させて、各電線12において各端子金具20が固着されている側の端部を上部ハウジング36における連通孔52内に挿通する。そして、各電線12における各端子金具20が固着されている側と反対側の端部を、下部ハウジング40における各電線引出口80に挿通しつつ、上部ハウジング36と下部ハウジング40とを上下方向で対向させる。その後、上部ハウジング36と下部ハウジング40とを上下方向で相互に接近させて、上部ハウジング36における各弾性ロック片54と下部ハウジング40における各ロック爪92とを係合させることで、上部ハウジング36と下部ハウジング40とを相互に固定する。さらに、各電線12における各端子金具20が固着されている側と反対側の端部を、防水ゴム86における各挿通孔88に挿通させて、防水ゴム86を下部ハウジング40における収容筒部84に収容する。また、上部ハウジング36に対して上方から防水ゴム66および筒状ハウジング34を組み付ける。これにより、コネクタハウジング22が、各電線12が組み付けられた状態で完成する。
このように各電線12がコネクタハウジング22に組み付けられた状態では、各溝部58に対して挿入された各素線溶着部24に対して、下部ハウジング40において上方に突出する各押圧凸部94が下方から押圧されている。要するに、各素線溶着部24が、各押圧凸部94により各溝部58における底部(上方側の壁部)に向かって押圧されており、各素線溶着部24が、各溝部58における底部(上方側の壁部)と、各押圧凸部94との上下方向間で僅かに圧縮されている。すなわち、上部ハウジング36と下部ハウジング40とは、各溝部58への各押圧凸部94の接近方向となる上下方向で組み付けられており、各素線溶着部24が、これら各溝部58と各押圧凸部94との間で挟持されている。これにより、各押圧凸部94の突出先端に設けられた潰しリブ101が各素線溶着部24に対して圧接されている。特に、実施形態1では、図4に示されるように、各素線溶着部24が上下方向で圧縮されることで、各溝部58における下方開口部に対して、各押圧凸部94の上端部が当接している。
続いて、各電線12においてコネクタハウジング22から前方に突出する部分にリテーナを固定して、シールドシェル122における収容凹部130にコネクタハウジング22の下方部分を収容する。そして、例えば、リテーナとシールドシェル122とをボルトにより固定する。また、シールドシェル122における後方および左方からボルト150を挿通してコネクタハウジング22に設けられた各ナット90に締結することで、シールドシェル122とコネクタハウジング22とをボルト150により固定する。なお、シールドシェル122における底壁124とコネクタハウジング22における底壁部70とを重ね合わせて収容凹部130にコネクタハウジング22を収容する際に、各挿通孔136に各円筒部100が挿通されるとともに、円形凸部138が円形凹部104に挿入される。それゆえ、これら各挿通孔136および各円筒部100や、円形凸部138および円形凹部104により、シールドシェル122とコネクタハウジング22との位置決め効果が発揮され得る。
その後、シールドシェル122に対して下方から検電穴封止部材118を重ね合わせてボルト120を締結することにより、各検電穴102が各栓部材106により封止される。これにより、コネクタ10が完成する。
実施形態1のコネクタ10によれば、各電線12において端部から離隔する位置において素線露出部18bを設けて、当該素線露出部18bにおける素線を溶着により一体化して素線溶着部24を構成した。これにより、各電線12における素線溶着部24において変形剛性が向上して、各素線溶着部24における曲げ変形が抑制される。そして、コネクタハウジング22に対して各電線12を組み付けた際に、コネクタハウジング22における各電線圧入部41に対して、各電線12の素線溶着部24が圧入されて保持される構成とした。これにより、各電線12において各端子金具20が設けられている側と反対側の端部から外力が入力される際にも、当該外力が各素線溶着部24で遮断されるだけでなく、コネクタハウジング22内で各電線12が変位することが抑制されて、各端子金具20と各端子金具20に接続される相手方端子との接点間において摺動による摩耗が生じるおそれが低減され得る。
各電線圧入部41が、各溝部58と各押圧凸部94とを含んで構成されており、コネクタハウジング22に対して各電線12を組み付けた状態では、各溝部58に収容される各素線溶着部24が各押圧凸部94により押圧されている。これにより、各電線12(各素線溶着部24)が、各溝部58と各押圧凸部94との上下方向間において安定して支持され得る。
特に、各溝部58と各素線溶着部24とは何れも矩形断面形状であり、略相似の断面形状である。これにより、各溝部58を構成する左右両側の壁部と各素線溶着部24における接触面積を向上させることができて、各溝部58において各素線溶着部24がより安定して支持され得る。
各溝部58において各素線溶着部24との対向面となる左右両側の内面には、各素線溶着部24に向かって突出する各潰しリブ64が設けられており、各溝部58に各素線溶着部24が収容された状態では、各潰しリブ64および/または各素線溶着部24が圧縮されるようになっている。これにより、各溝部58に各素線溶着部24を収容した際に、各溝部58内において各素線溶着部24が変位することが防止される。
各電線圧入部41を構成する各溝部58が上部ハウジング36に設けられているとともに、各押圧凸部94が下部ハウジング40に設けられている。これにより、各溝部58において各素線溶着部24を収容した状態で上部ハウジング36と下部ハウジング40とを接近させて組み付けることで、各素線溶着部24を各押圧凸部94により押圧することができる。
特に、上部ハウジング36における弾性ロック片54と下部ハウジング40におけるロック爪92との嵌合状態で、各押圧凸部94の突出先端における各潰しリブ101が各素線溶着部24に圧接されるようになっている。これにより、例えば製造誤差等により各押圧凸部94の突出寸法が僅かに小さくなった場合や、各弾性ロック片54と各ロック爪92とのロック隙間により上部ハウジング36(各溝部58)に対して下部ハウジング40(各押圧凸部94)が離隔する方向である下方に変位した場合にも、各素線溶着部24に対して各押圧凸部94を安定して押圧させることができて、各素線溶着部24に対する押圧状態が安定して実現され得る。
コネクタハウジング22が各素線溶着部24を外部に露出する各検電穴102を有している。これにより、各検電穴102を通じて検電プローブ等を挿入して、各検電プローブ等を各素線溶着部24に接触させることで、例えば各電線12が通電状態にあるか否かを確認することができる。特に、各検電穴102を各押圧凸部94の内孔を利用して形成することで、各検電穴102と各押圧凸部94とを別個に設ける必要がなく、下部ハウジング40、ひいてはコネクタ10の小型化が図られる。
また、各検電穴102を封止する各栓部材106と、各栓部材106を保持する栓部材ホルダ108が設けられており、実施形態1では、これら各栓部材106と栓部材ホルダ108とが一体的に設けられて検電穴封止部材118が構成されている。これにより、シールドシェル122に対する検電穴封止部材118の取付けまたは取外しを行うことで、各検電穴102の開放と閉鎖が切り換えられる。そして、小さな各栓部材106を個別に組み付けたり取り外したりすることがないことから、取扱性や作業性の向上が図られる。
各電線12において、端部における素線露出部18aと端部から離隔した位置における素線露出部18b(素線溶着部24)との間には、湾曲変形可能な公差吸収部26が設けられている。これにより、各電線12の中間部分において変形剛性が向上された素線溶着部24を設けたとしても、公差吸収部26を適切に湾曲変形させることで各端子金具20の位置がずれることが抑制されて、各端子金具20と相手方端子との接続を安定して行うことができる。特に、各素線溶着部24における長さ寸法Aが、各電線圧入部41(各溝部58)における長さ寸法Bよりも大きくされていることから、各溝部58への各素線溶着部24の挿入作業を安定して行うことができる。
<変形例>
以上、本開示の具体例として、実施形態1について詳述したが、本開示はこの具体的な記載によって限定されない。本開示の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本開示に含まれるものである。例えば次のような実施形態の変形例も本開示の技術的範囲に含まれる。
(1)前記実施形態では、各電線12において端部と端部から離隔した位置に素線露出部18a,18bが設けられており、各電線12において各素線露出部18a,18b以外の部分は絶縁被覆16で覆われていたが、この態様に限定されるものではなく、例えば各電線において端部から所定長さにわたって、すなわち端部から素線溶着部の形成位置まで絶縁被覆が剥がされて素線露出部が設けられてもよい。
(2)複数の素線を溶着(溶接)して一体化して素線溶着部24を形成する方法は限定されるものではなく、前記実施形態において例示した超音波溶着の他、例えば抵抗溶接等、従来公知の溶着(溶接)方法が採用され得る。
(3)前記実施形態では、第1樹脂部品(上部ハウジング36)に溝部58が設けられるとともに、第2樹脂部品(下部ハウジング40)に押圧凸部94が設けられていたが、第1樹脂部品に押圧凸部が設けられるとともに、第2樹脂部品に溝部が設けられていてもよい。
(4)前記実施形態では、各押圧凸部94の内孔を利用して各検電穴102が構成されていたが、押圧凸部と検電穴は別個に設けられてもよく、例えば押圧凸部は中実であってもよい。なお、本開示に係るコネクタにおいて、検電穴は必須なものではない。
(5)前記実施形態では、シールドシェル122における各挿通孔136を介してコネクタハウジング22の各検電穴102(各円筒部100の内孔)が外部に開口しており、各栓部材106が各円筒部100の内孔に挿入されることで各検電穴102が封止されるようになっていたが、例えばシールドシェルの挿通孔を閉鎖することで検電穴が封止されるようになっていてもよい。なお、本開示に係るコネクタにおいて、シールドシェルは必須なものではなく、栓部材を保持する栓部材ホルダはコネクタハウジングに直接固定されるようになっていてもよい。
10 コネクタ
12 電線
14 芯線(複数の素線)
16 絶縁被覆
18,18a,18b 素線露出部
20 端子金具
22 コネクタハウジング
24 素線溶着部
26 公差吸収部
28 接点部
30 電線接続部
32 周壁
34 筒状ハウジング
36 上部ハウジング(第1樹脂部品)
38 上方開口部
40 下部ハウジング(第2樹脂部品)
41 電線圧入部
42 保持筒部
44 端子組付口
46 蓋板部
48 貫通孔
50 筒状部
52 連通孔
54 弾性ロック片
56 内挿筒部
58 溝部
60 仕切板部
62 電線保持部
63 上半割筒状部
64 潰しリブ
66 防水ゴム
68 Oリング
70 底壁部
72 周壁部
74 前壁
76 後壁
78 側壁
80 電線引出口
82 下半割筒状部
84 収容筒部
86 防水ゴム
88 挿通孔
90 ナット
92 ロック爪
94 押圧凸部
96 仕切板部
98 貫通孔
100 円筒部
101 潰しリブ
102 検電穴
104 円形凹部
106 栓部材
108 栓部材ホルダ
110 保持部
112,114 ボルト挿通孔
116 爪部
118 検電穴封止部材
120 ボルト
122 シールドシェル
124 底壁
126 後壁部
128 側壁部
130 収容凹部
132 前方延出部
134 ボルト穴
136 挿通孔
138 円形凸部
140 ボルト穴
142 ボルト挿通孔
144 外部接続部
146 ボルト挿通孔
148 位置決め部
150 ボルト

Claims (10)

  1. 複数の素線が絶縁被覆されてなる電線と、
    前記電線の端末において前記絶縁被覆が剥がされて前記素線が露出された素線露出部の端部に接続された端子金具と、
    前記端子金具と前記電線を収容するコネクタハウジングと、を備え、
    前記コネクタハウジングは、電線圧入部を有し、
    前記素線露出部は、前記素線を溶着して一体化してなる素線溶着部を有し、
    前記電線圧入部に前記素線溶着部が圧入されて保持されている、
    コネクタ。
  2. 前記電線圧入部は、前記素線溶着部を挿通して収容する溝部と、前記溝部の底部に向かって前記素線溶着部を押圧する押圧凸部を含む、請求項1に記載のコネクタ。
  3. 前記電線圧入部の前記溝部と前記素線溶着部は、相似断面形状で前記電線の軸方向に延出している、請求項2に記載のコネクタ。
  4. 前記溝部の前記素線溶着部との対向面に、潰しリブが突設されている、請求項2または請求項3に記載のコネクタ。
  5. 前記コネクタハウジングは、前記溝部を有する第1樹脂部品と、前記押圧凸部を有する第2樹脂部品を有し、
    前記第1樹脂部品と前記第2樹脂部品は、前記溝部への前記押圧凸部の接近方向で組み付けられ、前記接近方向において、前記素線溶着部が前記溝部と前記押圧凸部の間で挟持されている、請求項2または請求項3に記載のコネクタ。
  6. 前記第1樹脂部品と前記第2樹脂部品が、一方に設けられた弾性ロック片が他方に設けられたロック爪にロック嵌合することで組み付けられるようになっており、
    前記押圧凸部の前記素線溶着部への当接面に潰しリブが設けられており、
    前記弾性ロック片の前記ロック爪へのロック嵌合状態で、前記潰しリブが前記素線溶着部に圧接されている、請求項5に記載のコネクタ。
  7. 前記コネクタハウジングが、前記素線溶着部を外部に露出する検電穴を有している、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のコネクタ。
  8. 前記検電穴が、前記押圧凸部の内部を貫通し、前記押圧凸部の突出端面と前記コネクタハウジングの表面に開口して設けられている、請求項2に係属する場合の請求項7に記載のコネクタ。
  9. 前記検電穴を封止する栓部材と、
    前記栓部材を保持して、前記コネクタハウジングに直接又は他部材を介して組み付けられる栓部材ホルダと、をさらに有する、請求項7に記載のコネクタ。
  10. 前記電線は、前記素線露出部の前記端部と前記素線溶着部の間に湾曲変形可能な公差吸収部を有し、
    前記電線圧入部と前記素線溶着部が、前記電線の軸方向で延出しており、
    前記素線溶着部の軸方向長さが前記電線圧入部の軸方向長さよりも長くされている、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のコネクタ。
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