JP2023171460A - フライアイレンズ及び照明光学装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】周囲よりも中心部分が明るくなるように照射分布に偏りを持たせたフライアイレンズ及び照明光学装置を提供すること。
【解決手段】フライアイレンズ10は、光の入射面10Inに入射レンズ11Lを2次元配列した入射レンズ集合体11Aと、入射レンズ11Lに光学的に対向して設置された出射レンズ12Lを光の出射面10Exに2次元配列した出射レンズ集合体12Aと、を備え、入射レンズ集合体11Aを構成する入射レンズ11Lの少なくとも一部又は全部のレンズ間に平坦な透光部材で形成された入射側平坦領域11Fを有し、出射レンズ集合体12Aにおいて、入射側平坦領域11Fに光学的に対向して平坦な透光部材で形成された出射側平坦領域12Fを有する。
【選択図】図1

Description

本開示は、フライアイレンズ及び照明光学装置に関する。
従来使用されているフライアイレンズ照明系において、光源から発せられた光は、反射鏡によって反射され、前方に略平行光として出射し、フライアイレンズに入射され、フライアイレンズの個々のレンズから照射面に向かって出射する。このフライアイレンズ照明系は、フライアイレンズによるスポット像が、照射面に結像され、個々のレンズそれぞれが照射面の全面を照射するために照射面での照度、色度のむらのない良好な照射特性を得るものである。
特開平05-346557号公報
近年、DMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)等の空間変調素子の応用製品としてADB(Adaptive Driving Beam:配光可変型ヘッドライト)の開発が注目されている。そして、ヘッドライトの重要特性である照射分布は、「周囲よりも中心部分が明るい」といった分布に偏りをもつ特性が求められており、従来のフライアイレンズ照明系の構成においても要求されている。
そこで、本開示に係る実施形態は、周囲よりも中心部分が明るい照射分布を持たせたフライアイレンズ及び照明光学装置を提供することを課題とする。
本開示の実施形態に係るフライアイレンズは、光の入射面に入射レンズを2次元配列した入射レンズ集合体と、前記入射レンズに光学的に対向して設置された出射レンズを光の出射面に2次元配列した出射レンズ集合体と、を備え、前記入射レンズ集合体を構成する前記入射レンズの少なくとも一部又は全部のレンズ間に平坦な透光部材で形成された入射側平坦領域を有し、前記出射レンズ集合体において、前記入射側平坦領域に光学的に対向して平坦な透光部材で形成された出射側平坦領域を有することとした。
また、本開示の実施形態に係るフライアイレンズは、光の入射面に2次元配列した複数の入射レンズと前記入射レンズを配列しない平坦な透光部材で形成された入射側平坦領域とを有する入射レンズ集合体と、光の出射面に2次元配列した複数の出射レンズと前記出射レンズを配列しない平坦な透光部材で形成された出射側平坦領域とを有する出射レンズ集合体と、を備え、前記出射レンズは、前記入射レンズに光学的に対向する位置に形成され、前記出射側平坦領域は、前記入射側平坦領域に光学的に対向する領域に形成されたものとした。
また、本開示の実施形態に係る照明光学装置は、光源からの光路中に配置され前記光源からの光を略平行光とする光学部材と、前記光学部材からの光を入射して所望の光照射強度分布となる光として出射する前記フライアイレンズと、前記フライアイレンズからの光を入射して光路を変えて出射する光変調装置と、前記光変調装置からの光を投影する投影レンズと、を備える構成とした。
本開示の実施形態に係るフライアイレンズでは、周囲よりも中心部分の領域が明るくなるように、照射分布に偏りを持たせることができる。そして、フライアイレンズは、特にヘッドライトに適した照射光として光を整形することができる。
本開示の実施形態に係る照明光学装置は、周囲よりも中心部分の領域を明るくして照射することができる。
本開示の実施形態に係るフライアイレンズと照射領域との関係を模式的に示す斜視図である。 本開示の実施形態に係るフライアイレンズの入射面を模式的に示す正面図である。 本開示の実施形態に係るフライアイレンズの出射面を模式的に示す背面図である。 本開示の実施形態に係るフライアイレンズを模式的に示す側面図である。 本開示の実施形態に係るフライアイレンズを模式的に示す図2AのI-I断面図である。 本開示の実施形態に係るフライアイレンズを模式的に示す図2AのII-II断面図である。 本開示の実施形態に係るフライアイレンズの第1入射レンズに入射した光の光路と照射領域との関係を模式的に示す説明図である。 本開示の実施形態に係るフライアイレンズの第2入射レンズに入射した光の光路と照射領域との関係を模式的に示す説明図である。 本開示の実施形態に係るフライアイレンズの平坦領域に入射した光の光路と照射領域との関係を模式的に示す説明図である。 本開示の実施形態に係るフライアイレンズに入射した入射面に垂直な平行光の光路と、平坦領域、入射レンズ及び出射レンズとの関係を模式的に示す説明図である。 本開示の実施形態に係るフライアイレンズに入射した入射面に垂直でない平行光の光路と、平坦領域、入射レンズ及び出射レンズとの関係を模式的に示す説明図である。 本開示の実施形態に係るフライアイレンズの第2出射レンズに偏芯を持たせた場合の照射領域を模式的に示す説明図である。 本開示の他の実施形態に係る2つの部材で構成したフライアイレンズを模式的に示す斜視図である。 本開示の他の実施形態に係るレンズ群とレンズを配列していない平坦領域とで構成したフライアイレンズを模式的に示す斜視図である。 図7Aのフライアイレンズの照射領域を模式的に示す説明図である。 図7Aのフライアイレンズの出射レンズに偏芯を持たせた場合の照射領域を模式的に示す説明図である。 本開示の他の実施形態に係る水平方向のレンズ間に平坦領域を有するレンズ群とレンズを配列していない平坦領域とで構成したフライアイレンズを模式的に示す斜視図である。 本開示の他の実施形態に係る水平方向のレンズ間に平坦領域を有するレンズ群で構成したフライアイレンズを模式的に示す斜視図である。 図8A及び図8Bのフライアイレンズの照射領域を模式的に示す説明図である。 本開示の実施形態に係る照明光学装置の全体構成を模式的に示す斜視図である。 本開示の実施形態に係る照明光学装置の光学部材に反射光学系を用いた構成を模式的に示す説明図である。 本開示の実施形態に係る照明光学装置の光学部材に他の反射光学系を用いた構成を模式的に示す説明図である。
以下、発明に係る実施形態について、適宜図面を参照して説明する。ただし、以下に説明する形態は、本発明の技術思想を具体化するためのものであって、特定的な記載がない限り、本発明を以下のものに限定しない。また、図面が示す部材の大きさ、位置関係等は、説明を明確にするため、誇張していることがある。また、参照する図面では、一例として、フライアイレンズの上下方向をZ方向、フライアイレンズの幅方向をX方向、フライアイレンズの厚み方向をY方向として説明する。さらに、フライアイレンズの入射レンズ集合体を正面とする。
〔フライアイレンズの構成〕
図1及び図2A~図2Eを参照して、フライアイレンズ10の構成について説明する。
図1及び図2A~図2Eに示すように、フライアイレンズ10は、略平行光である光LBを入射面10Inから入射し、出射面10Exから出射することで、集光レンズ50を介して照射される照射面EAにおいて、周囲よりも中心部分が明るい光照射強度の分布を形成するものである。なお、照射面EAは、フライアイレンズ10によって光を照射する対象となる面であって、例えば、後記する光変調装置70(図9参照)の照射面である。
フライアイレンズ10は、光LBの入射面10Inに入射レンズ11Lを2次元配列した入射レンズ集合体11Aと、入射レンズ11Lに光学的に対向して設置された出射レンズ12Lを光の出射面10Exに2次元配列した出射レンズ集合体12Aと、を備え、入射レンズ集合体11Aを構成する入射レンズ11Lの少なくとも一部又は全部のレンズ間に平坦な透光部材で形成された入射側平坦領域11Fを有し、出射レンズ集合体12Aにおいて、入射側平坦領域11Fに光学的に対向して光を透過する平坦な透光部材で形成された出射側平坦領域12Fを有する。
フライアイレンズ10は、入射面10Inと出射面10Exとの間を透光部材で形成し、入射レンズ集合体11Aと出射レンズ集合体12Aとを一体形成したものとする。
入射レンズ集合体11Aは、レンズ寸法が同じ複数の入射レンズを一群とする入射レンズ群を、入射レンズ群ごとにレンズ寸法を変えて複数配列し、出射レンズ集合体12Aは、入射レンズ集合体11Aのそれぞれの入射レンズ群に対応した出射レンズ群を、出射レンズ群ごとにレンズ寸法を変えて複数配列している。
ここで、入射レンズ集合体11Aは、第1入射レンズ11L1と第1入射レンズ11L1よりもレンズ寸法が小さい第2入射レンズ11L2をそれぞれ複数備える第1入射レンズ群(11L1,11L1,…)と第2入射レンズ群(11L2,11L2,…)と、を有する構成とする。さらに、出射レンズ集合体12Aは、第1入射レンズ群(11L1,11L1,…)及び第2入射レンズ群(11L2,11L2,…)のそれぞれの入射レンズ(11L1,11L2)に光学的に対向する位置に第1出射レンズ12L1及び第2出射レンズ12L2を配置した第1出射レンズ群(12L1,12L1,…)及び第2出射レンズ群(12L2,12L2,…)を有する構成とする。
そして、フライアイレンズ10は、第1入射レンズ群(11L1,11L1,…)を、入射レンズ集合体11Aの垂直方向の上下端側に配置し、第2入射レンズ群(11L2,11L2,…)を入射レンズ集合体11Aの垂直方向の中央部分に配置している。
なお、透光部材は、第1入射レンズ11L1及び第2入射レンズ11L2の入射面10Inでの高さが揃うように、第2入射レンズ11L2側を高くし、段差を設けるように形成されている。また、透光部材は、第1出射レンズ12L1及び第2出射レンズ12L2の出射面10Exでの高さが揃うように、第2出射レンズ12L2側を高くし、段差を設けるように形成されている。
以下、フライアイレンズ10を構成する各レンズ、平坦領域について説明する。
(入射レンズ)
図1及び図2A~図2Eに示すように、入射レンズ11Lは、フライアイレンズ10の入射面10Inに形成されたレンズである。それぞれの入射レンズ11Lは、光LBを入射し、光学的に対向する出射レンズ12Lに供給する。ここで、光学的に対向とは、1つの入射レンズ11Lからの光を1つの出射レンズ12Lに入射させる位置関係にあることをいう。
入射レンズ11Lは、一例として、大きさ(レンズ寸法)の異なる2種類のレンズである第1入射レンズ11L1及び第2入射レンズ11L2を用いている。なお、入射レンズ11Lは、すべて同じ、あるいは、略同一の焦点距離に形成されている。また、ここでは、レンズの大きさは、レンズ寸法(水平レンズ幅及び垂直レンズ幅)と同等の意味として用いている。
第1入射レンズ11L1は、光LBを入射し、光学的に対向する第1出射レンズ12L1に2次光源として光を供給するものである。第1入射レンズ11L1は、光LBの入射側に凸部を有する凸レンズ、フレネルレンズ等で形成されている。第1入射レンズ11L1は、レンズの中央線と曲率半径の中心が同一直線上となる偏芯のない状態で形成されたレンズである。
第1入射レンズ11L1は、照射面EAにおいて、最大の照射領域E1を照射するためのレンズであって、その形状が照射領域E1の形状となる。
ここでは、第1入射レンズ11L1は、樽型形状として形成している。また、水平方向に隣接する第1入射レンズ11L1の間に入射側平坦領域11Fを形成している。フライアイレンズ10は、一例として、フライアイレンズ10の上限側に水平方向の数を“6”、垂直方向の数を“3”として第1入射レンズ11L1を2次元配列するとともに、下段側にも、水平方向の数を“6”、垂直方向の数を“3”として第1入射レンズ11L1を2次元配列して形成している。なお、第1入射レンズ11L1の形状は、樽型形状以外に、円形状、楕円形状、角丸四辺形形状等、第1入射レンズ11L1の周辺の一部に入射側平坦領域11Fを確保可能な形状であればよい。また、第1入射レンズ11L1は、周辺の全部に入射側平坦領域11Fを確保した矩形形状であっても構わない。
第2入射レンズ11L2は、光LBを入射し、光学的に対向する第2出射レンズ12L2に2次光源として光を供給するものである。第2入射レンズ11L2は、光LBの入射側に凸部を有する凸レンズ、フレネルレンズ等で形成されている。第2入射レンズ11L2は、レンズの中央線と曲率半径の中心が同一直線上となる偏芯のない状態で形成されたレンズである。
第2入射レンズ11L2は、照射面EAにおいて、照射領域E1よりも範囲が狭い照射領域E2を照射するためのレンズであって、その形状が照射領域E2の形状となる。
ここでは、第2入射レンズ11L2を矩形形状とし、周辺に平坦領域を有さない構成とする。
また、ここでは、第2入射レンズ11L2は、第1入射レンズ11L1よりもレンズ寸法が小さいものとする。
フライアイレンズ10は、一例として、第2入射レンズ11L2の垂直方向の数と、第1入射レンズ11L1の垂直方向の数とを同じにして形成している。また、フライアイレンズ10は、一例として、垂直方向の中央部分に水平方向の数を“12”、垂直方向の数を“6”として第2入射レンズ11L2を2次元配列して形成し、第2入射レンズ11L2の水平方向の数を、第1入射レンズ11L1の数の2倍になるように形成している。
また、第2入射レンズ11L2は、照射面EAにおいて、照射領域E1よりも範囲が狭い照射領域E2を照射するため、第1入射レンズ11L1よりも小さいレンズとする。例えば、第2入射レンズ11L2は、水平方向及び垂直方向の大きさが、それぞれ第1入射レンズ11L1の80%以下となるレンズ寸法で形成されていることが好ましい。
(出射レンズ)
図1及び図2A~図2Eに示すように、出射レンズ12Lは、フライアイレンズ10の出射面10Exに形成されたレンズである。出射レンズ12Lは、入射レンズ11Lと照射面EAとを共役にする(入射レンズ11Lの像を照射面EAに結像する)。具体的には、それぞれの出射レンズ12Lは、入射レンズ11Lの光学的に対向する位置、かつ、入射レンズ11Lの焦点近傍の位置に配置される。入射レンズ11Lの焦点近傍とは、入射レンズ11Lの焦点を含み、その前後の近傍を意味する。すなわち、出射レンズ12Lの位置は、入射レンズ11Lの焦点距離位置に厳密に限定されず、焦点距離よりも短い、あるいは、焦点距離よりも長い距離だけ入射レンズ11Lから離間した位置でもよい。
出射レンズ12Lは、一例として、大きさ(レンズ寸法)の異なる2種類のレンズである第1出射レンズ12L1及び第2出射レンズ12L2を用いている。なお、ここでは、出射レンズ12Lは、すべて同じ、あるいは、略同一の焦点距離に形成されている。
第1出射レンズ12L1は、第1入射レンズ11L1から入射された光を照射面EAに結像するものである。第1出射レンズ12L1は、光の出射側に凸部を有する凸レンズ、フレネルレンズ等で形成されている。第1出射レンズ12L1は、レンズの中央線と曲率半径の中心が同一直線上となる偏芯のない状態で形成されたレンズである。
第1出射レンズ12L1は、光学的に対向する第1入射レンズ11L1から供給された光を、最大の照射領域E1に照射するためのレンズである。第1出射レンズ12L1の大きさは、出射面10Exにおいて、略平行光である光LBが第1入射レンズ11L1を介して集光される範囲を少なくとも含んだ大きさである。この大きさは、第1入射レンズ11L1に入射する光LBの角度特性に依存する大きさである。また、第1出射レンズ12L1の形状は、特に限定するものではく、ここでは円形状に形成されているが、楕円形状等であってもよい。
第1出射レンズ12L1は、第1入射レンズ11L1よりも小さな面積の略円形のレンズで形成され、上下の一部が隣接するレンズで、線状に接続するように形成されている。
第2出射レンズ12L2は、第2入射レンズ11L2から入射された光を照射面EAに結像するものである。第2出射レンズ12L2は、光の出射側に凸部を有する凸レンズ、フレネルレンズ等で形成されている。ここでは、第2出射レンズ12L2は、レンズの中央線と曲率半径の中心が同一直線上となる偏芯のない状態で形成されたレンズとして説明する。
第2出射レンズ12L2は、光学的に対向する第2入射レンズ11L2から供給された光を、集光レンズ50を介して、照射領域E2に照射するためのレンズである。第2出射レンズ12L2の大きさは、出射面10Exにおいて、略平行光である光LBが第2入射レンズ11L2を介して集光される範囲を少なくとも含んだ大きさである。ここでは、一例として、第2出射レンズ12L2は、矩形形状で第2入射レンズ11L2と同じ大きさで形成されている。
(入射側平坦領域)
図1及び図2A~図2Eに示すように、入射側平坦領域11Fは、フライアイレンズ10の入射面10Inに形成された、入射レンズ11L間の曲率を有さない平坦な領域である。
入射側平坦領域11Fは、略平行光である光LBを入射し、光の進行方向を変えずに、出射側平坦領域12Fに供給する。
入射側平坦領域11Fは、例えば、第1入射レンズ11L1の水平方向に離間したレンズ間に形成される。
なお、入射側平坦領域11Fは、光LBを、進行方向を変えず透過可能な領域であれば、必ずしも水平方向に離間したレンズ間に形成する必要はない。例えば、垂直方向に離間したレンズ間に平坦領域を形成しても構わない。また、例えば、第1入射レンズ11L1を水平方向及び垂直方向に離間させずに形成し、第1入射レンズ11L1の四隅に平坦領域を形成しても構わない。
(出射側平坦領域)
図1及び図2A~図2Eに示すように、出射側平坦領域12Fは、フライアイレンズ10の出射面10Exに形成された、出射レンズ12L間の曲率を有さない平坦な領域である。
出射側平坦領域12Fは、入射側平坦領域11Fから供給された光を、集光レンズ50を介して、照射領域E3に照射する。
出射側平坦領域12Fは、例えば、第1出射レンズ12L1の水平方向に離間したレンズ間に形成される。出射側平坦領域12Fは、出射面10Exにおいて、入射側平坦領域11Fから供給される略平行光である光LBの出射範囲を含み、その出射範囲の面積よりも大きく形成されている。すなわち、出射側平坦領域12Fの大きさは、入射側平坦領域11Fの大きさ以上とする。この大きさは、光LBの角度特性に依存する大きさである。
これによって、フライアイレンズ10は、第1入射レンズ11L1に入射した略平行光の光LBを対向する第1出射レンズ12L1から出射し、集光レンズ50を介して、照射面EAにおいて照射領域E1に光を照射する。
また、フライアイレンズ10は、第2入射レンズ11L2に入射した略平行光の光LBを対向する第2出射レンズ12L2から出射し、集光レンズ50を介して、照射面EAにおいて照射領域E1よりも範囲が狭い照射領域E2に光を照射する。
また、フライアイレンズ10は、入射側平坦領域11Fに入射した略平行光の光LBを対向する出射側平坦領域12Fから出射し、集光レンズ50を介して、照射面EAにおいて照射領域E2よりもさらに範囲が狭い照射領域E3に光を照射する。
このように、フライアイレンズ10は、照射面EAの中央の領域ほど、より多くの光が重畳され、照度を高くすることができるように光を照射する。
〔フライアイレンズの光路と照射領域との関係〕
次に、図3A~図3Cを参照して、フライアイレンズ10の光路と照射領域との関係について説明する。
(第1入射レンズ)
図3Aに示すように、フライアイレンズ10の第1入射レンズ11L1に略平行光である光LB(LB1,LB2)が入射されたとする。ここでは、入射面10Inに垂直な光を実線(LB1)、光LB1に対して角度を持った光を破線(LB2)で示している。
第1入射レンズ11L1に入射した光LB1は、第1入射レンズ11L1によって、第1入射レンズ11L1の焦点距離だけ離れた第1出射レンズ12L1に集光する。
そして、第1出射レンズ12L1から出射した光は、集光レンズ50によって集光され、予め定めた照射範囲に照射される。ここで、予め定めた照射範囲とは、被照射対象の照射面の大きさである。
これによって、複数の第1入射レンズ11L1ごとの光は、照射面EAにおいて同じ照射領域E1を照射する。
なお、光LB1に対して角度を持った光LB2については、同一の第1入射レンズ11L1に入射した光が、同一の第1出射レンズ12L1を介して、その角度に応じて集光レンズ50によって集光され、照射面EAにおいて光LB1と同じ照射領域E1を照射する。
このように、第1入射レンズ11L1に入射した光LBは、照射面EAにおいて、第1入射レンズ11L1の大きさに比例した照射領域E1が照射範囲となるように照射される。
(第2入射レンズ)
図3Bに示すように、フライアイレンズ10の第2入射レンズ11L2に略平行光である光LB(LB1)が入射されたとする。ここでは、入射面10Inに垂直な光を実線(LB1)で示し、光LB1に対して角度を持った平行光の図示を省略している。
第2入射レンズ11L2に入射した光LB1は、第2入射レンズ11L2によって、第2入射レンズ11L2の焦点距離だけ離れた第2出射レンズ12L2に集光する。
そして、第2出射レンズ12L2から出射した光は、集光レンズ50によって集光され、予め定めた照射範囲に照射される。
これによって、複数の第2入射レンズ11L2ごとの光は、照射面EAにおいて同じ照射領域E2を照射する。
なお、光LB1に対して角度を持った光(不図示)も、図3Aで説明したのと同様に、照射領域E2を照射する。
このように、第2入射レンズ11L2に入射した光LBは、照射面EAにおいて、第2入射レンズ11L2の大きさに比例し、照射領域E1(図3A)よりも狭い照射領域E2が照射範囲となるように照射される。
(入射側平坦領域)
図3Cに示すように、フライアイレンズ10の入射側平坦領域11Fに略平行光である光LB(LB1,LB2)が入射されたとする。ここでは、入射面10Inに垂直な光を実線(LB1)、光LB1に対して角度を持った光を破線(LB2)で示している。
入射側平坦領域11Fに入射した光LB1は、フライアイレンズ10を透過して、集光レンズ50を照射する。
集光レンズ50に照射した光は、集光レンズ50によって集光され、照射面EAに照射される。このとき、光LB1は、照射面EAの1点を照射する。
また、光LB1に対して角度を持った光LB2については、光LB1と同様、フライアイレンズ10を透過し、照射面EAに照射される。このとき、光LB2は、照射面EAの光LB1とは異なる1点を照射する。
このように、入射側平坦領域11Fに入射する略平行光である光LBは、入射面10Inに垂直な光に対して角度を持っているため、照射面EAにおいて、1点ではなく、面積を持った照射領域E3が照射範囲となるように照射される。
〔平坦領域に入射した光の光路と入射レンズ及び出射レンズとの関係〕
次に、図4A及び図4Bを参照して、フライアイレンズ10に入射した光の光路と、平坦領域、入射レンズ及び出射レンズとの関係について説明する。
図4Aに示すように、入射面10Inに入射する略平行光である光LBが、入射面10Inに垂直な光であれば、第1入射レンズ11L1に入射した光は、第1出射レンズ12L1の位置に集光する。そのため、第1出射レンズ12L1の大きさは、第1入射レンズ11L1に比べて小さくすることが好ましい。
また、入射側平坦領域11Fと出射側平坦領域12Fとは同じ大きさでよい。
しかし、図4Bに示すように、入射面10Inに入射する光LBは、実際には角度を有している。
そのため、第1入射レンズ11L1に入射した光は、角度特性に応じた範囲で、出射面10Exに集光する。そこで、第1出射レンズ12L1の大きさは、光LBが第1入射レンズ11L1を介して、出射面10Exに到達する集光範囲よりも大きくすることが好ましい。
また、第1出射レンズ12L1間の出射側平坦領域12Fは、第1入射レンズ11L1間の入射側平坦領域11Fを透過する光LBの角度特性に応じて、出射面10Exに到達する範囲よりも大きくすることが好ましい。
これによって、フライアイレンズ10の第1入射レンズ11L1に入射した光を、照射面EA(図1)において照射領域E1に精度よく照射することができる。
(フライアイレンズの変形例)
以上説明したフライアイレンズ10は、前記した各構成に限定されるものではない。
ここでは、第2入射レンズ11L2を矩形形状とし、周辺に平坦領域を有さない構成とした。しかし、第2入射レンズ11L2は、周辺の一部又は全部に平坦領域(入射側平坦領域)を形成可能な形状としても構わない。例えば、第2入射レンズ11L2を、樽型形状、楕円形状、角丸四辺形形状等としてもよい。
この場合、第2出射レンズ12L2は、第2入射レンズ11L2よりも大きさを小さくし、レンズ間に平坦領域を形成すればよい。なお、この第2出射レンズ12L2間の平坦領域の大きさは、光LBの角度特性に依存し、第2入射レンズ11L2のレンズ間に形成された平坦領域から供給される略平行光である光LBの出射範囲を含み、その出射範囲の面積よりも大きく形成すればよい。
また、ここでは、第2出射レンズ12L2を偏芯のないものとした。
しかし、出射レンズ集合体12Aは、照射領域の中央部分で照射範囲を重ねるとともに、照射範囲の位置をずらすように、出射レンズ12Lのレンズ頂点の位置を形成することが好ましい。これによって、照射領域内の急激な照度変化を抑えることができる。なお、出射レンズ集合体12Aは、レンズ寸法が最大の入射レンズ群(11L1,11L1,…)に光学的に対向する出射レンズ群(12L1,12L1,…)以外の出射レンズ群(12L2,12L2,…)を、照射領域の中央部分で照射範囲を重ねるとともに、照射範囲の位置をずらすように、レンズ頂点の位置を形成してもよい。
例えば、第2出射レンズ12L2の一部又は全部のレンズ頂点の位置を偏芯させ、レンズ中心と曲率半径の中心とを同一直線上からずらした偏芯量を持たせて形成する。この場合、第2出射レンズ12L2は、集光レンズ50を介して照射される照射面EAにおいて、偏芯がない場合の照射領域E2の水平方向及び垂直方向にそれぞれ数%~数十%程度照射領域が分散するように予め形成する。第2出射レンズ12L2は、すべての第2出射レンズ12L2において、その位置に応じて偏芯量を変え、第2出射レンズ12L2全体のレンズ群の中心からの水平方向及び垂直方向にずれた位置に応じて、列単位及び行単位で偏芯量を変えればよい。もちろん、すべての第2出射レンズ12L2の偏芯量を異なるものとしてもよい。
これによって、それぞれの第2出射レンズ12L2による照射領域E2が偏芯量に応じてずれ、図5に示すように、照射領域E1と照射領域E2との境界の急激な照度変化を抑えることができる。
また、ここでは、フライアイレンズ10を、透光部材によって一体型の構成とした。
しかし、フライアイレンズ10は、図6に示すように、光の入射面10Inと出射面10Exとをそれぞれ有する入射レンズ部材10sp1と出射レンズ部材10sp2とに分離し、フライアイレンズ10を中空としたフライアイレンズ10Aとして構成してもよい。
このとき、フライアイレンズ10Aは、出射レンズ12Lの位置が、入射レンズ11Lの焦点近傍の位置となるように、入射レンズ部材10sp1と出射レンズ部材10sp2とを離間させればよい。例えば、フレームによって、入射レンズ部材10sp1と出射レンズ部材10sp2とを、入射レンズ11Lの略焦点距離だけ離して固定する。
また、ここでは、入射レンズ集合体11Aと出射レンズ集合体12Aとを、それぞれ2種類の大きさの異なるレンズ群で、光の入射面10Inと出射面10Exとの全面に配列して構成した。
なお、フライアイレンズ10は、入射レンズ集合体11Aと出射レンズ集合体12Aとを、それぞれ1種類の大きさのレンズ群で構成してもよい。また、フライアイレンズ10は、入射レンズ集合体11Aに入射レンズ11Lを配列しない平坦な透光部材で形成された入射側平坦領域を形成し、出射レンズ集合体12Aに出射レンズ12Lを配列しない平坦な透光部材で形成された入射側平坦領域を形成してもよい。つまり、レンズ領域と平坦領域とを分けて、それぞれの領域を隣接してレンズ集合体を形成してもよい。
例えば、図7Aに示すフライアイレンズ10Bとして構成してもよい。フライアイレンズ10Bは、光の入射面10Inに2次元配列した複数の入射レンズ(第2入射レンズ11L2,11L2,…)と入射レンズを配列しない平坦な透光部材で形成された入射側平坦領域11Fとを有する入射レンズ集合体11Aと、光の出射面10Exに2次元配列した複数の出射レンズ(第2出射レンズ12L2,12L2,…)と出射レンズを配列しない平坦な透光部材で形成された出射側平坦領域12Fとを有する出射レンズ集合体12Aと、を備える。そして、出射レンズ(第2出射レンズ12L2)は、入射レンズ(第2入射レンズ11L2)に光学的に対向する位置に形成され、出射側平坦領域12Fは、入射側平坦領域11Fに光学的に対向する領域に形成されている。
ここでは、フライアイレンズ10Bは、入射面10Inにおいて、入射レンズ集合体11Aを構成する入射レンズ(第2入射レンズ11L2)を上下端側に分離して配列するとともに中央部分に入射側平坦領域11Fを有する。また、フライアイレンズ10Bは、出射面10Exにおいて、入射レンズ(第2入射レンズ11L2)及び入射側平坦領域11Fに光学的に対向して、出射レンズ集合体12Aを構成する出射レンズ(第2出射レンズ12L2)を上下端側に分離して配列するとともに中央部分に出射側平坦領域12Fを有する。
この場合、フライアイレンズ10Bは、図7Bに示すように、照射面EAにおいて、出射レンズ集合体12Aの出射レンズ(第2出射レンズ12L2)から出射する光を照射領域E2に照射し、出射側平坦領域12Fから出射する光をさらに照射領域E3に重畳して照射することができる。
なお、フライアイレンズ10Bの出射レンズ集合体12Aは、照射領域の中央部分で照射範囲を重ねるとともに、照射範囲の位置をずらすように、出射レンズ12Lのレンズ頂点の位置を形成してもよい。これによって、図7Cに示すように、照射領域E2を分散させて照射領域内の急激な照度変化を抑えることができる。
また、図8A及び図8Bに示すフライアイレンズ10C,10Dとして構成してもよい。フライアイレンズ10Cは、フライアイレンズ10Bの第2入射レンズ11L2と第2出射レンズ12L2とを、それぞれ、レンズの少なくとも一部又は全部のレンズ間(ここでは、水平方向のレンズ間)に平坦な透光部材で形成された平坦領域を有する第1入射レンズ11L1と第1出射レンズ12L1とに換えて形成している。
また、フライアイレンズ10Dは、入射面10Inの全面に、第1入射レンズ11L1,11L1,…)を2次元配列し、出射面10Exの全面に、第1出射レンズ12L1を2次元配列して形成している。
この場合、フライアイレンズ10C,10Dは、図8Cに示すように、照射面EAにおいて、出射レンズ集合体12Aの第1出射レンズ12L1から出射する光を照射領域E1に照射し、出射側平坦領域12Fから出射する光をさらに照射領域E3に重畳して照射することができる。
さらに、フライアイレンズ10において、入射レンズ集合体11Aと出射レンズ集合体12Aとを、それぞれ3種類以上の大きさの異なるレンズで形成された3種類以上のレンズ群で構成してもよい。この場合でも、少なくとも一群の対向するレンズ群を構成するそれぞれのレンズにおいて、レンズ周辺の一部又は全部に平坦領域を形成するか、一部にレンズを配列しない平坦領域を形成する必要がある。
これによって、照射面EAに、レンズの大きさに応じて照射範囲が異なり、中心部分ほど明るい照射分布を形成することができる。
また、この場合、入射レンズ集合体11Aのレンズ寸法が最大のレンズ群に光学的に対向する出射レンズ集合体12Aのレンズ群以外のレンズ群については、前記した第2出射レンズ12L2と同様に、レンズ中心と曲率半径の中心とを同一直線上からずらした偏芯量を持たせて形成することが好ましい。
これによって、レンズ群ごとの照射領域の境界の急激な照度変化を抑えることができる。
また、ここでは、平坦領域をレンズ集合体の中央に形成する例として説明したが、レンズ領域と平坦領域とを交互に配置する等、レンズ領域と平坦領域とがレンズ集合体に分かれて形成されていればよい。
そして、フライアイレンズ10A~10Dにおいても、レンズの形状等を、フライアイレンズ10で説明したように変更しても構わない。
また、フライアイレンズ10B~10Dは、フライアイレンズ10Aと同様、光の入射面10Inと出射面10Exとをそれぞれ有する入射レンズ部材と出射レンズ部材とに分離して構成してもよい。
このフライアイレンズ10A~10Dによっても、フライアイレンズ10で説明した作用、効果は同じである。
〔照明光学装置の構成〕
次に、図9を参照して照明光学装置100について説明する。なお、ここでは、フライアイレンズ10を一例として使用する構成として説明する。もちろん、フライアイレンズ10を、フライアイレンズ10A(図6),10B(図7A),10C(図8A),10D(図8B)等、変形例で説明したフライアイレンズで構成してもよい。
照明光学装置100は、例えば、車両、船舶、航空機等の各種灯具として使用される。照明光学装置100は、光源20と、光学部材30と、フライアイレンズ10と、光変調装置70と、投影レンズ80と、を備える。なお、光源20から投影レンズ80までがフレーム(不図示)内に収納された状態となっている。
光源20は、例えば白色の光を照射するように構成される。光源20は、例えば、発光素子をパッケージに収納して透光性部材を設けた発光装置が使用されている。ここで使用される発光素子は、公知のものを利用でき、例えば、発光ダイオード又はレーザダイオードを用いるのが好ましい。また、発光素子は、任意の波長のものを選択することができる。例えば、青色、緑色の発光素子としては、窒化物系半導体((InAlGa1-X-YN)、(0≦X、0≦Y、X+Y≦1))、GaPを用いたものを用いることができる。さらに、赤色の発光素子としては、他にもGaAlAs、AlInGaP等を用いることができる。なお、発光素子は、前記した以外の材料からなる半導体発光素子を用いることもできる。発光素子は、組成、発光色、大きさ、個数等は目的に応じて適宜選択することができる。
光学部材30は、光源20からの光を略平行光とするものである。光学部材30は、一例として、コリメートレンズが使用され、ここでは第1コリメートレンズ31及び第2コリメートレンズ32により光源20からの光を略平行光にしている。ここで使用されるコリメートレンズは、光源20からの光を略平行光にできる構成であれば、凹レンズ及び凸レンズの組合せ、凸レンズの組合せ、あるいは、複合レンズで構成されるもの、単レンズで構成されるものであっても構わない。
フライアイレンズ10は、光学部材30からの光を入射して所望の光照射強度の分布とするもので、既に説明した構成を備える。このフライアイレンズ10により所望の光照射強度の分布が光変調装置70の照射面に照射されるように配置される。なお、フライアイレンズ10は、所望の光照射強度の分布が得られるものであれば、レンズの数、レンズの大きさの種類の数等を制限されるものではない。
光変調装置70は、フライアイレンズ10から所望の光照射強度の分布として入射した光を、光路を変えて、かつ、配光可変可能として出力するものである。この光変調装置70は、例えば、DMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)である。光変調装置70は、入射した光を複数のマイクロミラーを制御して光を出したい部分と光を出したくない部分とを調整することができる。光変調装置70は、入射した光が既に所望の光照射強度の分布を形成しているので、光束のロスがない状態で光を反射して投影レンズ80に出射することができる。つまり、光変調装置70では、例えば、ヘッドライトで求められている光度分布として、全体の照射領域に対して中心部分がより明るくなる光照射強度の分布特性を光束のロスがなく実現することができる。なお、光変調装置70は、反射鏡71により反射した光を投影レンズ80に反射して送るように一例として形成されている。
投影レンズ80は、光変調装置70から照射された光を拡大して出射するものである。この投影レンズ80は、単一レンズあるいは複合レンズで構成されていてもよい。そして投影レンズ80は、予め設定された距離の結像面に光変調装置70で送られる所望の光照射強度の分布の状態の光を照射する。
以上の構成を備える照明光学装置100では、光源20からの光を所望の光照射強度の分布にフライアイレンズ10を介して調整し、光変調装置70により光束のロスがない状態で出射し投影レンズ80により外部に光を照射することができる。
(照明光学装置の変形例)
なお、照明光学装置100は、光学部材30を、図10A及び図10Bに示すような構成としてもよい。
図10Aに示すように、光学部材30Aとして、放物面反射鏡33を備える構成としてもよい。放物面反射鏡33は、光源20から照射された光を反射して略平行光としてフライアイレンズ10に入射させるように配置される。なお、放物面反射鏡33を用いるときには、光源20からの光を、放物面反射鏡33に向かって照射するように光源20が設置される。そして、光源20は、放物面反射鏡33の焦点近傍の位置に配置される。
図10Bに示すように、光学部材30Bとして、楕円反射鏡34を備える構成としてもよい。楕円反射鏡34は、楕円曲面の上半分を用いて光源20からの光を略平行光として反射する。光源20は、楕円反射鏡34に向かって照射した光が略平行光となる角度と位置に設置される。
また、照明光学装置100では、光変調装置70としてDMDを例示して説明したがその他の装置である例えば空間光変調器等であってもよい。
本発明に係るフライアイレンズ及び照明光学装置は、オートバイ、自動車等の車両あるいは船舶、航空機等の乗り物の各種灯具用光源の光学系あるいは照明装置として使用することができる。また、その他、スポットライト等の各種照明用光源、ディスプレイ用光源、車載部品、室内照明、屋外照明等、種々の光源に用いる光学系あるいは照明装置に使用することができる。
10,10A,10B,10C,10D フライアイレンズ
10In 入射面
10Ex 出射面
10sp1 入射レンズ部材
10sp2 出射レンズ部材
11A 入射レンズ集合体
11L 入射レンズ
11L1 第1入射レンズ
11L2 第2入射レンズ
11F 入射側平坦領域
12A 出射レンズ集合体
12L 出射レンズ
12L1 第1出射レンズ
12L2 第2出射レンズ
12F 出射側平坦領域
20 光源
30,30A,30B 光学部材
31 コリメートレンズ
32 コリメートレンズ
33 放物面反射鏡
34 楕円反射鏡
70 光変調装置
71 反射鏡
80 投影レンズ
100 照明光学装置

Claims (18)

  1. 光の入射面に入射レンズを2次元配列した入射レンズ集合体と、
    前記入射レンズに光学的に対向して設置された出射レンズを光の出射面に2次元配列した出射レンズ集合体と、を備え、
    前記入射レンズ集合体を構成する前記入射レンズの少なくとも一部又は全部のレンズ間に平坦な透光部材で形成された入射側平坦領域を有し、
    前記出射レンズ集合体において、前記入射側平坦領域に光学的に対向して平坦な透光部材で形成された出射側平坦領域を有し、
    前記入射レンズ集合体は、レンズ寸法が同じ複数の入射レンズを一群とする入射レンズ群を、前記入射レンズ群ごとにレンズ寸法を変えて複数配列し、
    前記出射レンズ集合体は、前記入射レンズ集合体のそれぞれの入射レンズ群に対応した出射レンズ群を、前記出射レンズ群ごとにレンズ寸法を変えて複数配列し、前記レンズ寸法の異なる前記出射レンズ群の出射レンズから出射されるそれぞれの光と、前記出射側平坦領域から出射される光とで照射領域が異なるフライアイレンズ。
  2. 前記入射面と前記出射面との間を前記透光部材で形成し、前記入射レンズ集合体と前記出射レンズ集合体とを一体形成した請求項1に記載のフライアイレンズ。
  3. 前記出射レンズを、光学的に対向する前記入射レンズの焦点近傍の位置に形成した請求項1又は請求項2に記載のフライアイレンズ。
  4. 前記入射側平坦領域を周縁に有する前記入射レンズの形状が、円形状、樽型形状、楕円形状又は角丸四辺形形状である請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のフライアイレンズ。
  5. 前記出射レンズは、前記出射レンズに光学的に対向する前記入射レンズを介して、前記出射面に到達する光の範囲を含む大きさのレンズである請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のフライアイレンズ。
  6. 前記出射レンズ集合体は、照射領域の中央部分で照射範囲を重ねるとともに、前記照射範囲の位置をずらすように、前記出射レンズのレンズ頂点の位置を形成した請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のフライアイレンズ。
  7. レンズ寸法が最大の入射レンズ群に光学的に対向する出射レンズ群以外の出射レンズ群を、照射領域の中央部分で照射範囲を重ねるとともに、前記照射範囲の位置をずらすように、レンズ頂点の位置を形成した請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のフライアイレンズ。
  8. 前記入射レンズ集合体は、第1入射レンズと前記第1入射レンズよりもレンズ寸法が小さい第2入射レンズとをそれぞれ複数備える第1入射レンズ群と第2入射レンズ群と、を有し、
    前記出射レンズ集合体は、前記第1入射レンズ群及び前記第2入射レンズ群のそれぞれの入射レンズに光学的に対向する位置に第1出射レンズ及び第2出射レンズを配置した第1出射レンズ群及び第2出射レンズ群を有する請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載のフライアイレンズ。
  9. 前記第2入射レンズの水平方向及び垂直方向の大きさが、それぞれ前記第1入射レンズの80%以下となるレンズ寸法で形成された請求項8に記載のフライアイレンズ。
  10. 前記出射側平坦領域の大きさが、前記入射側平坦領域の大きさ以上である請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載のフライアイレンズ。
  11. 光の入射面に2次元配列した複数の入射レンズと前記入射レンズを配列しない平坦な透光部材で形成された少なくとも前記入射レンズの大きさよりも大きい入射側平坦領域とを有する入射レンズ集合体と、
    光の出射面に2次元配列した複数の出射レンズと前記出射レンズを配列しない平坦な透光部材で形成された出射側平坦領域とを有する出射レンズ集合体と、を備え、
    前記出射レンズは、前記入射レンズに光学的に対向する位置に形成され、
    前記出射側平坦領域は、前記入射側平坦領域に光学的に対向する領域に形成され、前記出射レンズから出射される光と、前記出射側平坦領域から出射される光とで照射領域が異なるフライアイレンズ。
  12. 前記入射面において、前記入射レンズ集合体を構成する前記入射レンズを一方及び他方の端側に分離して配列するとともに中央部分に前記入射側平坦領域を有し、
    前記出射面において、前記入射レンズ及び前記入射側平坦領域に光学的に対向して、前記出射レンズ集合体を構成する前記出射レンズを一方及び他方の端側に分離して配列するとともに中央部分に前記出射側平坦領域を有する請求項11に記載のフライアイレンズ。
  13. 前記入射レンズ集合体を構成する前記入射レンズの少なくとも一部又は全部のレンズ間に平坦な透光部材で形成された入射側平坦領域を有し、
    前記出射レンズ集合体において、前記入射レンズのレンズ間の入射側平坦領域に光学的に対向して平坦な透光部材で形成された出射側平坦領域を有する請求項11又は請求項12に記載のフライアイレンズ。
  14. 前記出射レンズ集合体は、照射領域の中央部分で照射範囲を重ねるとともに、前記照射範囲の位置をずらすように、前記出射レンズのレンズ頂点の位置を形成した請求項11乃至請求項13のいずれか一項に記載のフライアイレンズ。
  15. 光源からの光路中に配置され前記光源からの光を略平行光とする光学部材と、前記光学部材からの光を入射して所望の光照射強度分布となる光として出射する請求項1乃至請求項14のいずれか一項に記載のフライアイレンズと、前記フライアイレンズからの光を入射して光路を変えて出射する光変調装置と、前記光変調装置からの光を投影する投影レンズと、を備える照明光学装置。
  16. 前記光源は、発光ダイオード又はレーザダイオードである請求項15に記載の照明光学装置。
  17. 前記光学部材は、前記光源からの光を略平行光とするコリメートレンズである請求項15又は請求項16に記載の照明光学装置。
  18. 前記光学部材は、前記光源からの光を反射して略平行光とする反射鏡である請求項15又は請求項16に記載の照明光学装置。
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