JP2023170809A - 気相成長装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転リング又はホルダの破損が抑制される気相成長装置を提供する。【解決手段】実施形態の気相成長装置は、プロセスガスが供給され、基板を回転しながら加熱して基板の上に気相成長を行う反応室と、円筒体で、内周部に環状の突起部15xを有し、突起部の上方又は側方に設けられた少なくとも一つの第1の拘束部15aを有し、反応室の内部に設けられ、周方向に回転する回転リング15と、回転リングと異なる材料で構成される環状体で、回転リングの突起部の上に載置され、第1の拘束部に対向して外周部に設けられ、回転により第1の拘束部と当接することで周方向の動きを拘束する第2の拘束部14aを有し、基板を載置するホルダ14と、ホルダの下方に設けられ、回転リングの内側に設けられたヒータ24と、回転リングを回転させる回転駆動機構と、を備える。そして、回転リングの内周と、ホルダの外周の間に遊びを有する。【選択図】図4

Description

本発明は、基板の上にガスを供給して膜を形成する気相成長装置に関する。
高品質な半導体膜を形成する方法として、ウェハ等の基板の上に気相成長により単結晶膜を成長させるエピタキシャル成長技術がある。エピタキシャル成長技術を用いる気相成長装置では、常圧又は減圧に保持された反応室の内部のホルダにウェハを載置する。
ホルダは、例えば、回転駆動機構によって回転可能な回転リングの上に固定される。回転リングに固定されたホルダは、回転リングの回転に伴って回転する。また、ホルダの上に載置されたウェハは、ホルダの回転に伴って回転する。
そして、回転するウェハを加熱しながら、単結晶膜の原料となるソースガス等のプロセスガスを、反応室の上部から反応室の内部のウェハ表面に供給する。ウェハ表面ではソースガスの熱反応が生じ、ウェハ表面に単結晶膜が形成される。
例えば、回転リングとホルダとが密着して固定される場合、回転リング又はホルダの熱膨張又は熱収縮により応力が働き、回転リング又はホルダが破損するおそれがある。
特開2014-116356号公報
本発明が解決しようとする課題は、回転リング又はホルダの破損が抑制される気相成長装置を提供することにある。
本発明の一態様の気相成長装置は、プロセスガスが供給され、基板を回転しながら加熱して前記基板の上に気相成長を行う反応室と、円筒体で、内周部に環状の突起部を有し、前記突起部の上方又は側方に設けられた少なくとも一つの第1の拘束部を有し、前記反応室の内部に設けられ、周方向に回転する回転リングと、前記回転リングと異なる材料で構成される環状体で、前記回転リングの前記突起部の上に載置され、前記第1の拘束部に対向して外周部に設けられ、回転により前記第1の拘束部と当接することで前記周方向の動きを拘束する第2の拘束部を有し、基板を載置するホルダと、前記ホルダの下方に設けられ、前記回転リングの内側に設けられたヒータと、前記回転リングを回転させる回転駆動機構と、を備え、前記回転リングの内周と、前記ホルダの外周の間に遊びを有する。
上記態様の気相成長装置において、前記遊びは0.3mm以上2mm以下であることが好ましい。
上記態様の気相成長装置において、前記第1の拘束部の内周端及び前記第2の拘束部の外周端は、直線状であることが好ましい。
上記態様の気相成長装置において、前記第1の拘束部は、前記回転リングの前記内周部又は上部に設けられた凹部であり、前記第2の拘束部は凸部であることが好ましい。
上記態様の気相成長装置において、前記第1の拘束部は凸部であり、前記第2の拘束部は凹部であることが好ましい。
上記態様の気相成長装置において、前記第1の拘束部及び前記第2の拘束部は、それぞれ3箇所以上設けられることが好ましい。
上記態様の気相成長装置において、前記ホルダの回転中心と前記ヒータとの間に、遮蔽物を有しないことが好ましい。
本発明によれば、回転リング又はホルダの破損が抑制される気相成長装置を提供することができる。
実施形態の気相成長装置の模式断面図。 実施形態の回転リングの模式図。 実施形態のホルダの模式図。 実施形態の回転リング及びホルダの模式図。 実施形態の第1の変形例の回転リング及びホルダの模式図。 実施形態の第2の変形例の回転リング及びホルダの模式図。 実施形態の第3の変形例の回転リング及びホルダの模式図。 実施形態の第4の変形例の回転リング及びホルダの模式図。 実施形態の第5の変形例の回転リング及びホルダの模式図。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
本明細書中、同一又は類似の部材について、同一の符号を付す場合がある。
本明細書中、気相成長装置が成膜可能に設置された状態での重力方向を「下」と定義し、その逆方向を「上」と定義する。したがって、「下部」とは、基準に対し重力方向の位置、「下方」とは基準に対し重力方向を意味する。そして、「上部」とは、基準に対し重力方向と逆方向の位置、「上方」とは基準に対し重力方向と逆方向を意味する。また、「縦方向」とは重力方向である。
また、本明細書中、「プロセスガス」とは、膜を形成するために用いられるガスの総称であり、例えば、ソースガス、キャリアガス、希釈ガス等を含む概念とする。
実施形態の気相成長装置は、プロセスガスが供給され、基板を回転しながら加熱して基板の上に気相成長を行う反応室と、円筒体で、内周部に環状の突起部を有し、突起部の上方又は側方に設けられた少なくとも一つの第1の拘束部を有し、反応室の内部に設けられ、周方向に回転する回転リングと、回転リングと異なる材料で構成される環状体で、回転リングの突起部の上に載置され、第1の拘束部に対向して外周部に設けられ、回転により第1の拘束部と当接することで周方向の動きを拘束する第2の拘束部を有し、基板を載置するホルダと、ホルダの下方に設けられ、回転リングの内側に設けられたヒータと、回転リングを回転させる回転駆動機構と、を備え、回転リングの内周と、ホルダの外周の間に遊びを有する。
図1は、実施形態の気相成長装置の模式断面図である。実施形態の気相成長装置は、例えば、有機金属気相成長法(MOCVD法)を用いる枚葉型のエピタキシャル成長装置である。
実施形態の気相成長装置は、反応室10、第1のガス供給路11、第2のガス供給路12、第3のガス供給路13を備えている。反応室10は、ホルダ14、回転リング15、回転台16、回転軸18、回転駆動機構20、シャワープレート22、ヒータ24、リフレクタ30、支持柱34、固定台36、固定軸38、及びガス排出口40を備えている。回転リング15は、突起部15xを有する。
第1のガス供給路11、第2のガス供給路12、及び第3のガス供給路13は、反応室10にプロセスガスを供給する。
第1のガス供給路11は、例えば、反応室10にIII族元素の有機金属とキャリアガスを含む第1のプロセスガスを供給する。第1のプロセスガスは、ウェハW上にIII-V族半導体の膜を形成する際の、III族元素を含むガスである。
III族元素は、例えば、ガリウム(Ga)、Al(アルミニウム)、In(インジウム)である。また、有機金属は、例えば、トリメチルガリウム(TMG)、トリメチルアルミニウム(TMA)、トリメチルインジウム(TMI)である。
第2のガス供給路12は、例えば、反応室10にアンモニア(NH)を含む第2のプロセスガスを供給する。第2のプロセスガスは、ウェハ上にIII-V族半導体の膜を形成する際の、V族元素を含むガスである。V族元素は、例えば、窒素(N)である。
第3のガス供給路13は、例えば、第1のプロセスガス及び第2のプロセスガスを希釈する希釈ガスを反応室10へ供給する。希釈ガスで、第1のプロセスガス及び第2のプロセスガスを希釈することにより、反応室10に供給されるIII族元素及びV族元素の濃度を調整する。希釈ガスは、例えば、不活性ガスである。希釈ガスは、例えば、水素ガス、窒素ガス、アルゴンガス、又は、上記ガスの混合ガスである。
反応室10は、例えば、ステンレス製で円筒状の壁面17を備える。シャワープレート22は反応室10の上部に設けられる。シャワープレート22には、複数のガス噴出孔が設けられる。複数のガス噴出孔から反応室10内にプロセスガスが供給される。
回転リング15は、反応室10の内部に設けられる。回転リング15は、円筒状である。回転リング15は、内周部に環状の突起部15xを有する。
回転リング15は、第1の材料で形成される。第1の材料は、例えば、炭化珪素で被覆されたグラファイトである。
回転台16は、回転リング15の下方に設けられる。回転リング15は、回転台16に固定される。
回転軸18は、回転台16の下方に設けられる。回転台16は回転軸18に固定される。
回転駆動機構20は、回転軸18を回転させる。回転軸18を回転させることにより回転リング15を回転させることが可能である。回転駆動機構20は、例えば、モータとベアリングで構成される。
ホルダ14は、反応室10の内部に設けられる。ホルダ14は、回転リング15の上に載置される。ホルダ14は、回転リング15の突起部15xの上に載置される。ホルダ14には、基板の一例であるウェハWが載置可能である。
ホルダ14は、環状である。ホルダ14には、中心部に開口部が設けられる。
回転リング15を回転させることで、ホルダ14の上に載置されたウェハWを回転させることが可能である。ウェハWは、例えば、50rpm以上3000rpm以下の回転数で回転させることができる。
ホルダ14は第2の材料で形成される。第2の材料は、回転リング15を形成する第1の材料と異なる。第2の材料は、例えば、セラミックスである。第2の材料は、例えば、炭化珪素、窒化ケイ素、窒化ホウ素、アルミナである。第2の材料は、例えば、焼結炭化珪素である。
ヒータ24は、ホルダ14の下方に設けられる。ヒータ24は、回転リング15の内側に設けられる。
ヒータ24は、ホルダ14に載置されたウェハWを加熱する。ヒータ24は、例えば、円板状である。
リフレクタ30は、ヒータ24の下方に設けられる。リフレクタ30とホルダ14との間に、ヒータ24が設けられる。
リフレクタ30は、ヒータ24から下方に放射される熱を反射し、ウェハWの加熱効率を向上させる。また、リフレクタ30は、リフレクタ30より下方の部材が加熱されることを防止する。
リフレクタ30は、例えば、複数の支持柱34によって、固定台36に固定される。固定台36は、例えば、固定軸38によって支持される。
回転リング15の内部には、ウェハWをホルダ14から脱着させるために、突き上げピン(図示せず)が設けられる。突き上げピンは、例えば、リフレクタ30、及び、ヒータ24を貫通する。
ガス排出口40は、反応室10の底部に設けられる。ガス排出口40は、ウェハW表面でソースガスが反応した後の余剰の反応生成物、及び、余剰のプロセスガスを反応室10の外部に排出する。
また、反応室10の壁面17には、図示しないウェハ出入口及びゲートバルブが設けられている。ウェハ出入口及びゲートバルブにより、ウェハWを反応室10内に搬入したり、反応室10外に搬出したりすることが可能である。
図2(a)、図2(b)は、実施形態の回転リングの模式図である。図2(a)は上面図、図2(b)は断面図である。図2(b)は、図2(a)のAA’断面である。
回転リング15は、内周部に環状の突起部15xを有する。回転リング15は、突起部15xよりも上方の内周部に設けられた3個の第1の拘束部15aを有する。第1の拘束部15aにおいて、回転リング15の内周端は直線状である。
回転リング15の、第1の拘束部15aを含まない領域の内周径は、第1の長さL1である。回転リング15は、回転中心C1を有する。
図3(a)、図3(b)は、実施形態のホルダの模式図である。図3(a)は上面図、図3(b)は断面図である。図3(b)は、図3(a)のBB’断面である。
ホルダ14は、外周部に設けられた3個の第2の拘束部14aを有する。第2の拘束部14aにおいて、ホルダ14の外周端は直線状である。
ホルダ14は、内周部に環状の載置部14xを有する。載置部14xの厚さは、ホルダ14の外周部の厚さよりも薄い。載置部14xには、ウェハWが載置される。
ホルダ14の、第2の拘束部14aを含まない領域の外周径は、第2の長さL2である。ホルダ14は、回転中心C2を有する。
図4(a)、図4(b)は、実施形態の回転リング及びホルダの模式図である。図4(a)は上面図、図4(b)は断面図である。図4(b)は、図4(a)のCC’断面である。
ホルダ14は、回転リング15の上に載置される。ホルダ14は、回転リング15の突起部15xの上に載置される。図4(a)、図4(b)は、回転リング15の回転中心C1とホルダ14の回転中心C2とが一致するように、ホルダ14が載置された状態を示す。回転リング15の内周と、ホルダ14の外周の間に遊びが設けられる。
回転リング15の第1の長さL1と、ホルダ14の第2の長さL2の差分は、0.3mm以上2mm以下である。回転リング15の第1の長さL1と、ホルダ14の第2の長さL2の差分は、回転リング15の内周と、ホルダ14の外周の間の遊びの一例である。
回転リング15の回転中心C1とホルダ14の回転中心C2とが一致するように、ホルダ14が載置された場合、回転リング15の内周部とホルダ14の外周部の隙間(図4(a)及び図4(b)中のd)は、0.15mm以上1mm以下である。
第2の拘束部14aは、第1の拘束部15aに対向する。ホルダ14が回転リング15に対して円周方向に回転した場合、第2の拘束部14aが第1の拘束部15aに接触することで、ホルダ14の円周方向の動きが拘束される。
例えば、図4(b)に示すように、ホルダ14の回転中心C2とヒータ24との間には、遮蔽物がなく、回転リング15内に導入された気体のみが存在する。例えば、図4(b)に示すように、ホルダ14の回転中心C2とヒータ24を結び、ホルダ14の上面に垂直な線分(図4(b)中のLx)の上には、気体のみが存在する。気体は、例えば、不活性ガスである。
言い換えれば、ホルダ14の回転中心C2とヒータ24との間には、遮蔽物となる固体部材が存在しない。ホルダ14の回転中心C2とヒータ24を結び、ホルダ14の上面に垂直な線分Lxの上に、固体部材が存在しない。例えば、ホルダ14の回転中心C2とヒータ24との間にサセプタ部材が存在しない。その結果、ホルダ上に載置されるウェハWが、ヒータ24から直接輻射により加熱される。
次に、実施形態の気相成長装置を用いた気相成長方法の一例について説明する。
以下、窒化ガリウム膜(GaN膜)と窒化アルミニウムガリウム膜(AlGaN膜)の積層膜を、シリコンのウェハW上に形成する場合を例に説明する。上記の積層膜は、例えば、HEMT(High Electron Mobility Transistor)に用いられる。なお、ウェハWはシリコンに限定されない。
最初に、ウェハWを、反応室10内に搬入する。次に、ウェハWを、ホルダ14に載置する。
次に、ウェハWを回転駆動機構20により回転させながら、ホルダ14の下方に設けられたヒータ24により、ウェハWが、例えば、1000℃以上1100℃以下となるように加熱する。
次にウェハWの温度を例えば1050℃とし、ウェハ上にTMA、TMG、及びアンモニアを用いて、AlN(窒化アルミニウム)及びAlGaN(窒化アルミニウムガリウム)のバッファ層を形成する。次に、バファ層の上に、GaN膜及びAlGaN膜を形成する。
GaN膜を形成する場合、ウェハWの温度を例えば900℃とし、反応室10に第1のガス供給路11から、例えば、窒素ガスをキャリアガスとするTMGを供給する。また、反応室10に、第2のガス供給路12から、例えば、アンモニアを供給する。また、反応室10に、第3のガス供給路13から、希釈ガスとして、例えば、窒素ガスを供給する。
また、AlGaN膜を形成する場合、ウェハWの温度を例えば900℃とし、反応室10に第1のガス供給路11から、例えば、窒素ガスをキャリアガスとするTMGとTMAの混合ガスを供給する。また、反応室10に、第2のガス供給路12から、例えば、アンモニアを供給する。また、反応室10に、第3のガス供給路13から、希釈ガスとして、例えば、窒素ガスを供給する。
積層膜を形成した後、ヒータ24による加熱を停止し、ウェハWの温度を下げる。その後、ウェハWを反応室10から搬出する。
次に、実施形態の気相成長装置の作用及び効果について説明する。
気相成長装置では、反応室内のホルダにウェハを載置する。ホルダは、例えば、回転駆動機構によって回転可能な回転リングの上に固定される。回転リングに固定されたホルダは、回転リングの回転に伴って回転する。また、ホルダの上に載置されたウェハは、ホルダの回転に伴って回転する。
そして、回転するウェハを加熱しながら、膜の原料となるソースガス等のプロセスガスを、反応室上部から反応室内のウェハ表面に供給する。ウェハ表面ではソースガスの熱反応が生じ、ウェハ表面に膜が形成される。
例えば、回転リングとホルダとが密着して固定される場合、回転リング又はホルダの熱膨張又は熱収縮により応力が働き、回転リング又はホルダが破損するおそれがある。特に回転リングを形成する材料と、ホルダを形成する材料とが異なる場合、回転リングを形成する材料の熱膨張係数とホルダを形成する材料の熱膨張係数の差により、大きな応力が働き、回転リング又はホルダの破損が生じやすくなるおそれがある。
実施形態の気相成長装置では、回転リング15を形成する第1の材料と、ホルダ14を形成する第2の材料とが異なる。したがって、回転リング15とホルダ14とが同一の材料で形成する場合に比べ、応力による回転リング15又はホルダ14の破損が生じやすくなるおそれがある。
実施形態の気相成長装置では、回転リング15の、第1の拘束部15aを含まない領域の内周径は、第1の長さL1である。また、実施形態の気相成長装置では、ホルダ14の、第2の拘束部14aを含まない領域の外周径は、第2の長さL2である。そして、回転リング15の第1の長さL1と、ホルダ14の第2の長さL2の差分は、0.3mm以上2mm以下である。回転リング15の第1の長さL1と、ホルダ14の第2の長さL2の差分は、回転リング15の内周とホルダ14の外周の間の遊びである。
第1の長さL1と第2の長さL2の差分を0.3mm以上とすることにより、回転リング15又はホルダ14に熱膨張又は熱収縮が生じたとしても、回転リング15とホルダ14との間に加わる応力が抑制される。したがって、回転リング15又はホルダ14の破損が抑制される。
第1の長さL1と第2の長さL2の差分を0.3mm以上とすることにより、回転リング15の回転中心C1とホルダ14の回転中心C2とが一致するように、ホルダ14が載置された場合、回転リング15の内周部とホルダ14の外周部の隙間(図4(a)及び図4(b)中のd)は、0.15mm以上となる。
回転リング15又はホルダ14の破損を抑制する観点から、第1の長さL1と第2の長さL2の差分は0.5mm以上であることが好ましく、0.8mm以上であることがより好ましい。
また、第1の長さL1と第2の長さL2の差分を2mm以下とすることにより、回転リング15の回転中心C1とホルダ14の回転中心C2とのズレ量を小さくできる。回転リング15の回転中心C1とホルダ14の回転中心C2とのズレ量を小さくすることで、例えば、ウェハWに形成される単結晶膜の膜厚や化学組成の均一性が向上する。
回転リング15の回転中心C1とホルダ14の回転中心C2とのズレ量を小さくする観点から、第1の長さL1と第2の長さL2の差分は、1.6mm以下であることが好ましく、1.2mm以下であることがより好ましい。
回転リング15の内周部とホルダ14の外周部の隙間が大きくなると、ホルダ14が回転リング15に対して円周方向に回転するおそれがある。ホルダ14に載置されるウェハWは、ノッチ又はオリエンテーションフラットの位置がホルダ14に対して固定されている。ホルダ14が回転リング15に対して円周方向に動くと、ノッチ又はオリエンテーションフラットの位置が円周方向にずれることになる。ノッチ又はオリエンテーションフラットの位置が円周方向にずれると、例えば、膜の形成後のプロセスに問題が生じるおそれがある。
実施形態の気相成長装置は、回転リング15が第1の拘束部15aを有し、ホルダ14が第2の拘束部14aを有する。第1の拘束部15aと第2の拘束部14aが対向するように、回転リング15の上にホルダ14が載置される。
したがって、ホルダ14が回転リング15に対して円周方向に回転した場合、第2の拘束部14aが第1の拘束部15aに接触することで、ホルダ14の円周方向の動きが拘束される。よって、例えば、膜の形成後のプロセスに問題が生じることを抑制する。また、例えば、回転リング15の回転中に、回転リング15又はホルダ14が破損することが抑制される。また、例えば、回転リング15の回転中に、ホルダ14が回転リング15から外れることが抑制される。
(第1の変形例)
実施形態の気相成長装置の第1の変形例は、ホルダが、ホルダの下部に環状の凸領域を有する点で、実施形態の気相成長装置と異なる。
図5(a)、図5(b)は、実施形態の第1の変形例の回転リング及びホルダの模式図である。図5(a)は上面図、図5(b)は断面図である。図5(b)は、図5(a)のDD’断面である。
ホルダ14は、ホルダ14の下部に環状の凸領域14yを有する。凸領域14yは、回転リング15の突起部15xの内側に設けられる。
(第2の変形例)
実施形態の気相成長装置の第2の変形例は、第1の拘束部が突起部の側方に設けられる点で、実施形態の第1の変形例と異なる。
図6(a)、図6(b)は、実施形態の第2の変形例の回転リング及びホルダの模式図である。図6(a)は上面図、図6(b)は断面図である。図6(b)は、図6(a)のDD’断面である。
ホルダ14は、ホルダ14の下部に環状の凸領域14yを有する。凸領域14yは、回転リング15の突起部15xの内側に設けられる。
ホルダ14は、凸領域14yの外周部に設けられた3個の第2の拘束部14aを有する。第2の拘束部14aは、凸領域14yの側方に設けられる。第2の拘束部14aにおいて、凸領域14yの外周端は直線状である。
回転リング15は、内周部に環状の突起部15xを有する。回転リング15の上端面は平坦面である。
回転リング15は、突起部15xの側方の内周部に設けられた3個の第1の拘束部15aを有する。第1の拘束部15aにおいて、回転リング15の内周端は直線状である。第1の拘束部15aは、ホルダ14の第2の拘束部14aに対向する。
なお、第1の拘束部15a及び第2の拘束部14aが、それぞれ3箇所の場合を例に説明したが、第1の拘束部15a及び第2の拘束部14aの数は、3箇所に限定されない。第1の拘束部15a及び第2の拘束部14aの数は、例えば、それぞれ4箇所以上であってもよい。例えば、第1の拘束部15a及び第2の拘束部14aが4箇所に設けられる場合、線対称形状のために加工や形状測定、形状確認が容易である。
(第3の変形例)
実施形態の気相成長装置の第3の変形例は、第1の拘束部が凹部であり、第2の拘束部が凸部である点で、実施形態と異なる。
図7(a)、図7(b)は、実施形態の第3の変形例の回転リング及びホルダの模式図である。図7(a)は上面図、図7(b)は断面図である。図7(b)は、図7(a)のCC’断面である。
第1の拘束部15a及び第2の拘束部14aは、直線状に限定されるものではない。図7(a)及び図7(b)に示すように、第1の拘束部15aが回転リング15の内周部に設けられた凹部であり、第2の拘束部14aが第1の拘束部15aと嵌合する凸部であってもよい。
(第4の変形例)
実施形態の気相成長装置の第4の変形例は、第1の拘束部が凹部であり、第2の拘束部が凸部である点で、実施形態と異なる。
図8(a)、図8(b)は、実施形態の第4の変形例の回転リング及びホルダの模式図である。図8(a)は上面図、図8(b)は断面図である。図8(b)は、図8(a)のCC’断面である。
第1の拘束部15a及び第2の拘束部14aは、直線状に限定されるものではない。図8(a)及び図8(b)に示すように、第1の拘束部15aが回転リング15の上部に設けられた凹部であり、第2の拘束部14aが第1の拘束部15aと嵌合する凸部であってもよい。
(第5の変形例)
実施形態の気相成長装置の第5の変形例は、第1の拘束部が凸部であり、第2の拘束部が凹部である点で、実施形態と異なる。
図9(a)、図9(b)は、実施形態の第5の変形例の回転リング及びホルダの模式図である。図9(a)は上面図、図9(b)は断面図である。図9(b)は、図9(a)のCC’断面である。
図9(a)及び図9(b)に示すように、第1の拘束部15aが回転リング15の内周部に設けられた凸部であり、第2の拘束部14aが第1の拘束部15aと嵌合する凹部であってもよい。
なお、第3ないし第5の変形例の凸部、凹部の形状は特に限定されず、例えば、矩形状、三角形状、弧状等適宜形成することができる。
以上、実施形態及び変形例によれば、回転リング又はホルダの破損が抑制される気相成長装置を実現できる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施形態について説明した。上記、実施形態はあくまで、例として挙げられているだけであり、本発明を限定するものではない。また、各実施形態の構成要素を適宜組み合わせても構わない。
実施形態では、窒化ガリウム膜と窒化アルミニウムガリウム膜との積層膜をエピタキシャル成長させる場合を例に説明したが、例えば、窒化アルミニウム(AlN)、窒化インジウムガリウム(InGaN)等、その他のIII-V族の窒化物系半導体の単結晶膜等の形成にも本発明を適用することが可能である。また、GaAs等のIII-V族の半導体にも本発明を適用することが可能である。さらに、本発明は、その他の膜の形成にも適用することが可能である。
また、実施形態ではHEMTに用いられる積層膜を形成する場合を例に説明したが、例えば、Light Emitting Diode(LED)の発光層に用いられる積層膜の形成に本発明を適用することも可能である。
また、実施形態では、プロセスガスがシャワープレート内で混合される場合を例に説明したが、プロセスガスがシャワープレートに入る前に混合される構成であっても構わない。また、プロセスガスがシャワープレートから反応室内に噴出されるまで分離された状態となる構成であっても構わない。
実施形態では、装置構成等で本発明の説明に直接必要としない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成等を適宜選択して用いることができる。その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての分割リフレクタ、リフレクタユニット及び気相成長装置は、本発明の範囲に包含される。本発明の範囲は、特許請求の範囲及びその均等物の範囲によって定義されるものである。
10 反応室
14 ホルダ
14a 第2の拘束部
15 回転リング
15a 第1の拘束部
15x 突起部
20 回転駆動機構
24 ヒータ
L1 第1の長さ
L2 第2の長さ
W ウェハ(基板)

Claims (7)

  1. プロセスガスが供給され、基板を回転しながら加熱して前記基板の上に気相成長を行う反応室と、
    円筒体で、内周部に環状の突起部を有し、前記突起部の上方又は側方に設けられた少なくとも一つの第1の拘束部を有し、前記反応室の内部に設けられ、周方向に回転する回転リングと、
    前記回転リングと異なる材料で構成される環状体で、前記回転リングの前記突起部の上に載置され、前記第1の拘束部に対向して外周部に設けられ、回転により前記第1の拘束部と当接することで前記周方向の動きを拘束する第2の拘束部を有し、基板を載置するホルダと、
    前記ホルダの下方に設けられ、前記回転リングの内側に設けられたヒータと、
    前記回転リングを回転させる回転駆動機構と、
    を備え、
    前記回転リングの内周と、前記ホルダの外周の間に遊びを有する、気相成長装置。
  2. 前記遊びは0.3mm以上2mm以下である、請求項1記載の気相成長装置。
  3. 前記第1の拘束部の内周端及び前記第2の拘束部の外周端は、直線状である請求項1又は請求項2記載の気相成長装置。
  4. 前記第1の拘束部は、前記回転リングの前記内周部又は上部に設けられた凹部であり、前記第2の拘束部は凸部である、請求項1又は請求項2記載の気相成長装置。
  5. 前記第1の拘束部は凸部であり、前記第2の拘束部は凹部である、請求項1又は請求項2記載の気相成長装置。
  6. 前記第1の拘束部及び前記第2の拘束部は、それぞれ3箇所以上設けられる請求項1又は請求項2記載の気相成長装置。
  7. 前記ホルダの回転中心と前記ヒータとの間に、遮蔽物を有しない請求項1又は請求項2記載の気相成長装置。
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