JP2006100741A - 気相成膜装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置コストが低く、成長させる結晶により形成される膜質が優れるとともに、更に成長速度が速く生産性が高い気相成膜装置を提供する。
【解決手段】気相成膜装置は、成膜用の原料ガスを供給し、成膜用の基板に薄膜を形成するものであり、少なくとも1枚の基板が表面に載置されるサセプタと、前記サセプタに載置された前記基板に向けて前記原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、前記サセプタを回転させる回転手段とを有し、前記サセプタは、その外縁部に所定の間隔をあけて羽根体が前記サセプタの表面に複数立設されており、前記サセプタの回転に伴い、前記サセプタに供給された前記原料ガスの供給流れを前記サセプタの外縁部に向けて変更させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、原料ガスを基板に供給して、結晶を成長させて成膜を行う気相成膜装置に関し、特に、成膜時のサセプタの回転を利用して、基板に供給される原料ガスを効率よく排出し、膜質が優れ、成長速度が高い気相成膜装置に関するものである。
従来、GaAsまたはGaPからなる薄膜を形成する装置として、有機気相成長装置(以下、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)装置ともいう)が知られている。
図4は、従来の有機気相成長装置の要部を示す模式図である。
図4に示すように、従来のMOCVD装置100においては、反応容器102内に、複数の基板110が配置される円盤状のサセプタ104が設けられている。このサセプタ104の上方には整流板106が設けられている。また、反応容器102には、その内部を排気するための真空ポンプ(図示せず)が接続されており、この真空ポンプにより圧力容器102内部のガスが排気される。
また、MOCVD装置100は、サセプタ104の下面の中央に回転軸108が設けられている。回転軸108に回転手段(図示せず)が設けられている。回転手段によりサセプタ104が回転される。
さらに、MOCVD装置100は、反応容器102内に成膜する膜の原料ガス120、122を供給する原料ガス供給手段(図示せず)と、基板110に原料ガス120、122を輸送するためのキャリアガス124を供給するキャリアガス供給手段(図示せず)とを有する。
原料ガス供給手段およびキャリアガス供給手段は、それぞれ整流板106の上方から原料ガス120、122およびキャリアガス124を供給するものである。
整流板106は、メッシュ状の円形部材からなり、原料ガス120、122とキャリアガス124との混合および均一化を促進するものである。整流板106を通過した原料ガス120、122とキャリアガス124とは、混合ガス126となり、基板110に供給される。
従来のMOCVD装置100においては、成膜時には、サセプタ104を回転させ、その回転数と、反応容器102内の圧力とを調整することにより、サセプタ104の表面近傍における混合ガス126の対流を抑制し、サセプタ104表面における混合ガス126の流れを層流にする。このように、混合ガス126の流れを層流にすることにより、基板110の表面に形成される膜の均一性を図ることができる。
また、サセプタ104を高速回転させることにより、サセプタ104表面ごく近傍にある反応後の混合ガス126を外周方向に払い出し、混合ガス126が減り、減圧したところに反応していない混合ガス126が供給される。
また、これ以外にも、基板の表面に成膜される膜の品質を向上させる半導体薄膜結晶の気相成長装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
ここで、図5(a)は、特許文献1に開示された気相成長装置のサセプタを示す平面図であり、(b)は、(a)のB−B線による断面図である。なお、図5(a)および(b)においては、サセプタ130のみを図示し、それ以外の構成については図示を省略している。
特許文献1の気相成長装置は、図5(a)および(b)に示すように、基板110と平行に原料ガス140を流すことにより、基板110上に薄膜結晶をエピタキシャル成長させるものである。
特許文献1のサセプタ130において、図5(b)に示すように、フローチャネル138は、原料ガス140の流れ方向で断面積が徐々に絞られるようになっている。
フローチャネル138の上面を構成するサセプタ130に基板110用の穴を複数個放射状に設け、その穴に基板110をフェイスダウン(成長面を下向き)にして配置し、フローチャネル138内の原料ガス140が基板110と平行に流れるようにする。
ガス導入口132と基板110との間には、原料ガス140を混合する可動式ウイング134が設けられている。
この可動式ウイング134は、環状のガス導入口132の外周に設けられた上下2枚の幅のあるリング板が径方向に複数に分割されてセグメント状に構成されたものである。
この可動式の可動式ウイング134の径方向外方に、さらにガス流路を径方向にセグメントの数だけ分割するように、複数の固定式の固定式ウイング136がフローチャネル138内に立設されている。この固定式ウイング136は、原料ガス140の流れを整流して層流にするものである。
フローチャネル138の中央真下から上方に供給された結晶成長用の複数の原料ガス140は、フローチャネル138の上面に当たり、水平方向に向きを変えられ、ガス導入口132からフローチャネル138内を径方向外方に放射状に流れる。原料ガス140は、フローチャネル138の中央から導入されて、環状のガス導入口132を通り、基板110と接触した後、径方向外方に排出される。
特開平9−278587号公報
図4に示す従来のMOCVD装置100においては、サセプタ104を回転させて、混合ガス126の流れを層流にしている。しかしながら、平板を回転させて層流を得るには、回転数を比較的高くする必要がある。このため、回転軸を機械的強度が高いものとし、軸受を高回転に耐えうるものとし、さらには、回転手段もサセプタ104を高回転させることができるものとする必要があり、装置コストが嵩むという問題点がある。
また、特許文献1に開示された気相成長装置においては、基板110よりも原料ガス140の流れの上流側に、可動式ウイング134および固定式ウイング136が設けられている。このため、可動式ウイング134および固定式ウイング136に、原料ガス140があたり、原料ガス140から堆積物が生成する虞がある。
このように、原料ガス140により形成された堆積物が剥離すると、パーティクルとなり、反応容器内に浮遊する等して、成膜される膜の膜質を低下させるという問題点がある。このようなパーティクルの発生は、製品の歩留まりを悪くし、ひいては、生産性を低下させてしまう。
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決することにあり、装置コストが低く、成長させる結晶により形成される膜質が優れるとともに、更に成長速度が速く生産性が高い気相成膜装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、成膜用の原料ガスを供給し、成膜用の基板に薄膜を形成する気相成膜装置であって、少なくとも1枚の基板が表面に載置されるサセプタと、前記サセプタに載置された前記基板に向けて前記原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、前記サセプタを回転させる回転手段とを有し、前記サセプタは、その外縁部に所定の間隔をあけて羽根体が前記サセプタの表面に複数立設されており、前記サセプタの回転に伴い、前記サセプタに供給された前記原料ガスの供給流れを前記サセプタの外縁部に向けて変更させることを特徴とする気相成膜装置を提供するものである。
また、本発明においては、前記羽根体は、前記サセプタの表面に一定の長さで立設されており、前記羽根体の各々は、隣り合う羽根体と立設先端部分において板部材で連結されていることが好ましい。
さらに、本発明においては、前記各羽根体は、それぞれ前記サセプタの回転中心と前記羽根体の中心とを通る平面に対して前記羽根体が交差して所定の取付角で立設されていることが好ましい。
本発明の気相成膜装置によれば、サセプタの外縁部に所定の間隔をあけて羽根体をサセプタの表面に複数立設することにより、成膜時にサセプタを回転させると、成膜用の原料ガスの供給流れをサセプタの外縁部に向けて変更することができる。これにより、原料ガスの入れ換え効率を向上させることができる。このため、成膜に利用された原料ガスを速やかに排出し、成膜に利用されていない原料ガスを基板に速やかに供給することができる。
よって、成膜に利用されていない原料ガスを用いて、成膜を常に行うことができるため、膜質および膜厚均一性が優れた膜を得ることができる。さらに、原料ガスの排出および供給を速やかに行うことができるので、成長速度も速いものとすることができる。これにより、生産性も向上する。
また、本発明の気相成膜装置においては、成膜に利用された原料ガスを速やかに排出し、成膜に利用されていない原料ガスを基板に速やかに供給することができる。このため、サセプタの回転数を下げても従来と同じ効果を得ることができる。よって、サセプタを回転させるためのモータ、回転軸、または軸受などについては、安価なものを用いることができる。これにより、装置コストを下げることができる。
以下、本発明の気相成膜装置について、添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
図1は、本発明に実施例に係る気相成長装置を示す模式図である。
図1に示すように、本実施例の気相成長装置10は、MOCVD装置であり、基本的に、反応容器12と、成膜用の基板Wを配置するテーブルとなるサセプタ14と、サセプタ14の上方に配置された原料ガス供給ノズル40と、サセプタ14の上方に配置されたNHガス供給ノズル(以下、アンモニアガス供給ノズルという)42と、サセプタ14を回転させるモータ(回転手段)16と、反応容器12内を減圧する真空ポンプ18と、NHガス(以下、アンモニアガスという)供給部44と、トリメチルガリウム(以下、TMGという)ガス供給部20aと、トリメチルアルミニウム(以下、TMAという)ガス供給部20bとを有する。
反応容器12は、サセプタ14と、原料ガス供給ノズル40と、アンモニアガス供給ノズル42とが設けられている。反応容器12には、側面に配管19aが接続され、この配管19aには、圧力調整弁19を介して真空ポンプ18が接続されている。
反応容器12は、基板Wに結晶を成長させて、薄膜を形成するためのものであり、例えば、真空ポンプ18により内部が減圧された場合でも、内部を所定の圧力に保持できる密閉容器である。
反応容器12内の底部には、サセプタ14が設けられている。サセプタ14は、円盤状の基体50を有し、回転軸60を介して反応容器12の下方に設けられたモータ16に接続されている。また、回転軸60は、反応容器12を貫通しており、反応容器12と回転軸60との間には、軸受(図示せず)、およびシール材(図示せず)が設けられている。これにより、サセプタ14は、反応容器12の圧力を維持した状態で回転が可能である。
サセプタ14は、基体50の表面50aに、複数枚の基板Wが載置できるものである。また、サセプタ14においては、基板Wが載置された基体50の表面50aの外側領域(外縁部)に羽根部Fが設けられている。羽根部Fは後述するように、羽根体54と、カバー材56とを有するものである。さらに、後述するように、回転軸60を囲むようにヒータ62が設けられている。これにより、基板Wを所定の温度まで加熱できる。また、基板Wとしては、例えば、サファイア基板またはSiC基板等を用いる。なお、サセプタ14については、後に詳細に説明する。
本実施例においては、原料ガスとして、TMGガス、TMAガス、およびアンモニアガスの3種類のガスを形成する薄膜の組成に応じて適宜組み合わせて用いる。また、本実施例においては、TMAガス、またはTMGガスおよびTMAガスの混合ガスのいずれのガスも有機金属ガスGという。このように、本実施例において、原料ガスは、有機金属ガスGおよびアンモニアガスgとからなるものである。
原料ガス供給ノズル40と、アンモニアガス供給ノズル42とは、それぞれ近接して設けられており、各原料ガス供給ノズル40、およびアンモニアガス供給ノズル42の吹出口がサセプタ14の表面50a(図2(a)参照)に向けられている。
原料ガス供給ノズル40からTMGガス、TMAガス、またはTMGガスおよびTMAガスの混合ガスがサセプタ14の表面に上方から供給される。また、アンモニアガス供給ノズル42からアンモニアガスgがサセプタ14の表面に上方から供給される。
原料ガス供給ノズル40は、第1の供給配管36aおよび第2の供給配管36bに接続されている。
第1の供給配管36aは、切替弁38aが設けられており、さらに端部には、トリメチルガリウムガス供給部(以下、TMGガス供給部という)20aが接続されている。
また、第2の供給配管36bも、切替弁38bが設けられており、さらに端部にトリメチルアルミニウムガス供給部(以下、TMAガス供給部という)20bが接続されている。
本実施例においては、原料ガス供給ノズル40は、各切替弁38a、38bの調整によりTMGガス、TMAガス、またはTMGガスおよびTMAガスの混合ガスを基板Wに供給するものである。
TMGガス供給部20aは、GaN膜を成膜するためのTMGガスを原料ガス供給ノズルに供するものであり、第1キャリアガス供給部30aが接続されている。
このTMGガス供給部20aは、トリメチルガリウム24aを貯留するトリメチルガリウム槽(以下、TMG槽という)22aが設けられている。このTMG槽22aは、例えば、円筒状の容器である。このTMG槽22aの下面には、ヒータ26aが設けられている。このヒータ26aにより、トリメチルガリウム24aが加熱されて気化し、TMGガス(有機金属ガスG)となる。
また、TMG槽22aの上部は、蓋23aより密閉されており、この蓋23aに第1の供給管36aが挿通されている。
また、蓋23aには、キャリアガス供給管32aが挿通され、TMG槽24a内に挿入されている。このキャリアガス供給管32aは、第1キャリアガス供給部30aに流量調整弁34aを介して接続されている。
第1キャリアガス供給部30aは、TMGガス供給部20aに、キャリアガスとして、例えば、水素ガスまたは窒素ガスを供給するものである。なお、キャリアガスとは、成膜に必要な有機金属ガスGを結晶を成長させる基板Wに輸送するために用いられるものである。
第1キャリアガス供給部30aは、水素ガスボンベ、または窒素ガスボンベを有する。また、キャリアガスの流量は、流量調整弁34aにより調整することができる。これにより、原料ガス供給ノズル40から基板Wに供給するTMGガスの濃度を調整することができる。
TMAガス供給部20bは、AlN膜を成膜するためのTMAガスを原料ガス供給ノズル40に供給するものであり、第2キャリアガス供給部30bが接続されている。
このTMAガス供給部20bは、トリメチルアルミニウム24bを貯留するトリメチルアルミニウム槽(以下、TMA槽という)22bが設けられている。このTMA槽22bは、例えば、円筒状の容器である。このTMA槽22bの下面には、ヒータ26bが設けられている。このヒータ26bにより、トリメチルアルミニウム24bが加熱されて気化し、TMAガス(有機金属ガスG)となる。
また、TMA槽22bの上部は、蓋23bより密閉されており、この蓋23bに第2の供給管36bが挿通されている。
また、蓋23bには、キャリアガス供給管32bが挿通され、TMA槽24b内に挿入されている。このキャリアガス供給管32bは、第2キャリアガス供給部30bに流量調整弁34bを介して接続されている。
第2キャリアガス供給部30bは、TMAガス供給部20bに、キャリアガスとして、水素ガスまたは窒素ガスを供給するものである。この第2キャリアガス供給部30bは、水素ガスボンベ、または窒素ガスボンベを有する。また、キャリアガスの流量は、流量調整弁34bにより、調整することができる。これにより、原料ガス供給ノズル40から基板Wに供給するTMAガスの濃度を調整することができる。
アンモニアガス供給ノズル42は、第3の供給配管36cに接続されている。この第3の供給配管36cは、調整弁46を介してアンモニアガス供給部44に接続されている。
アンモニアガス供給部44は、窒素源となるアンモニアガスgを基板Wの表面に、第3の供給配管36cおよびアンモニアガス供給ノズル42を介して供給するものである。また、調整弁46により、アンモニアガスgの流量を任意に調整することができる。
以下、本実施例の気相成長装置10のサセプタ14について詳細に説明する。
図2(a)は本実施例の気相成長装置のサセプタを示す平面図であり、(b)は(a)の側面図である。図3は、図2(a)のA−A線による模式的断面図である。
図2(b)に示すように、本実施例のサセプタ14は、円盤状の基体50の下面50bにおける中央部に回転軸60が設けられている。このサセプタ14の回転中心は、基体50の表面50aの中心であり、この中心を通る中心線Cを回転中心としてサセプタ14が回転する。
図2(a)に示すように、基体50の表面50aには、基板Wが結晶を成長させる成長面を上にして、例えば、6枚、基体50の表面50aの中心(図示せず)から等しい距離に、各基板Wの中心を合わせて配置されている。すなわち、各基板Wの中心は、基体50の中心(中心線C)を中心とした同じ円上にある。
羽根体54が、基体50の表面50aの基板Wが配置されている領域の外側領域である外縁部に所定の間隔をあけてサセプタ14(基体50)の中心(中心線C)を取り囲んで円周上に複数立設されている。各羽根体54は、厚さが略均一な板部材からなるものである。この各羽根体54は、基体50の中心線C(図2(a)、(b)参照)と、羽根体54の中心D(図2(a)参照)とを通る平面P(図2(a)参照)に対して、交差して所定の角度α(図2(a)参照)傾けられ形成されている。本発明において、各羽根体54の平面Pに対する角度αを取付角という。
また、図2(b)に示すように、各羽根体54は、基板Wの表面に対して垂直な方向(以下、垂直方向という)における長さが全て同じ長さである。すなわち、羽根体54は、全て長さは一定である。
各羽根体54の配置間隔で生じた開口54bを塞ぐ、所定の幅を有する円環状のカバー材56が基板Wの表面から離間して全ての羽根体54の端面54aに接して設けられている。このように、羽根体54およびカバー材56により羽根部Fが構成される。この羽根体54(羽根部F)により、原料ガスは基板Wが配置されている領域の外側の領域(外縁部)において、垂直方向に移動することが抑制される。
ここで、本実施例における外縁部とは、基体50の表面50aにおいて、基板Wが配置される領域よりも外側の領域のことである。このため、本実施例においては、羽根体54(羽根部F)は、図2(b)に示すように基体50の表面50aの端部に形成されるものに限定されるものではなく、基板Wが配置される領域よりも外側の領域に形成されていればよい。
本実施例においては、成膜時にはサセプタ14は回転しており、図3に示すように、サセプタ14の基体50の表面50aに対して垂直方向から、羽根体54に囲まれる領域(基板50表面50aの中央部)に原料ガス(有機金属ガスG、およびアンモニアガスg)が供給される。この原料ガスの供給流れは、基板Wの表面において、結晶成長に使われた後、羽根体54により、サセプタ14の外縁部に向けて方向が変更され、羽根体54の間を排気Eとして通過し、サセプタ14の外部に排出される。
このとき、原料ガスが、載置された全ての基板Wに均一に行き渡るように、原料ガスは層流状態で、基体50の表面50aを放射状に流れている(図2(a)参照)。
また、本実施例においては、各羽根体54の開口54bを塞ぐカバー材56を設けることにより、基板W表面を流れる原料ガスの流れがより一層乱れにくくなり、膜質および膜厚均一性を更に一層向上させることができる。
本実施例においては、図2(b)に示すように、基体50の下面50bには、回転軸60を囲むように、基板Wが配置される領域に整合する領域にヒータ62が設けられている。このヒータ62としては、例えば、抵抗加熱方式、または誘導加熱方式のものを用いることができる。
なお、本実施例においては、カバー材56を設ける構成としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、羽根体54の各々が隣り合う羽根体54と端面54a(立設先端部分)において板部材で連結されていればよい。さらに、本発明においては、サセプタ14の回転数および反応容器12内に圧力を適宜調整し、基体50の表面50aにおける原料ガスの流れが層流になれば、必ずしもカバー材56は必要ではない。
また、本実施例においては、羽根体54の形状は、特に限定されるものではない。羽根体54は、例えば、基体の表面と平行な面における断面形状は、四角形、翼形、または基体の直径方向と平行な方向における少なくとも一方の端部の幅が中央部に比べて狭い形状などが挙げられる。特に、断面形状が、基体の直径方向と平行な方向における少なくとも一方の端部の幅が中央部に比べて狭い形状である場合、羽根体に、原料ガスが付着して堆積物が形成される可能性が低くなるため好ましい。
なお、本実施例においては、サセプタ14に羽根部Fを設ける構成としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、サセプタ14と羽根部Fとを別体としてもよい。このように、別体とした場合、羽根部Fは、サセプタ14の外周に沿って設けられ、サセプタ14と羽根部Fとは、同期して一体的に回転させてもよく、また、相互に独立して回転させてもよい。
また、羽根体54の取付角度は、原料ガスを基板Wの表面からサセプタ14の外部に、層流状態を保持したまま移動させることができれば、特に限定されるものではない。
さらに、原料ガスを供給する第1の供給管36aおよび第2の供給管36bは、サセプタ14の表面に対して垂直方向に供給するものに限定されるものではなく、サセプタ14の表面において原料ガスが層流を維持できるものであれば、この表面に対する垂直方向に対して所定の角度傾いて供給するものであってもよい。
また、本実施例においては、サセプタ14の外縁部に羽根部Fを設けているため、原料ガスが結晶成長に利用される前に、基板W以外のものと接触することがない。このため、基板Wに接触する前に部材に原料ガスが付着して堆積物となり、剥離して原料ガスの流れにのって、パーティクルとなって基板W表面に付着することが防止される。これにより、基板W表面の清浄度を低下させることがなくなり、歩留まりを向上させることができるため、生産性を高くでき、製造コストを下げることができる。
また、サセプタ14の外縁部に羽根部Fを設けているため、サセプタ14の回転数を低くしても、従来と同様の層流状態が得られ、従来と同様の効果を得ることができる。このため、モータ16の回転数を下げることができる。さらには、回転軸60の機械的強度も下げるか、またはモータ16を能力が低いものとすることもできる。このように、装置コストも下げることができる。
一方、回転軸の機械的強度を低下させない場合、またはモータを能力が低いものとしない場合には、サセプタの回転数を低くくできるため、装置の耐久性を向上させることができる。
本実施例においては、上述のいずれの場合でも、羽根体54を設けているだけの簡単な構成であるため、装置コストが嵩むことがなく、装置コストを低くできる。
なお、本実施例においては、基体50の形状を円形としたが、本発明は、これに限定されるものではなく、四角形など他の形状であってもよい。
以下、本実施例の気相成長装置による成膜方法について説明する。
先ず、反応容器12の内部を、圧力調整弁19を開き、真空ポンプ19により減圧する。
次に、サセプタ14に設けられたヒータ62により基板Wを、例えば、1000〜1100℃に加熱する。
次に、サセプタ14をモータ16により、例えば、1000rpmの回転数で回転させる。このサセプタ14の回転数は、供給される原料ガスが層流となる回転数である。
なお、第1の供給管36aおよび第2の供給管36bに設けられた各切替弁38a、38bは予め閉止されている。
本実施例において、GaN膜を成長させる場合、TMGガス供給部20aのTMG槽22a内部のTMG24aをヒータ26aにより加熱し、気化させてTMGガスを発生させる。
次に、流量調整弁34aを開放し、第1の原料ガス供給部20aに接続された第1キャリアガス供給部30aからキャリアガスを導入する。
このキャリアガスにより、TMGガスを希釈して、TMGガスの濃度調整を行い、キャリアガスとともに、反応容器12内に輸送する。
次に、アンモニアガス供給部44からアンモニアガスgと、TMGガス供給部20aからTMGガス(有機金属ガスG)とが加熱された基板Wの表面に上方から供給される。
次に、基板W上でTMGガスとアンモニアガスとの熱分解が生じ、基板Wの表面でGaN結晶が成長し、GaN膜が形成される。
熱分解中、サセプタ14上の基板Wは、サセプタ14に回転軸60を介して接続されたモータ16により公転している。本実施例においては、サセプタ14の外縁部に設けられた羽根部Fにより、サセプタ14の中央部から外側に向かう方向に流れが生じる。
これにより、サセプタ14(基板W)の上方より、原料ガス供給ノズル40から供給されたTMGガス、およびアンモニアガス供給ノズル42から供給されたアンモニアガスgが、GaN膜の成膜に利用された後、原料ガスの供給流れの方向が変更されて、速やかにサセプタ14から排気Eとして排出される。このため、常に結晶成長に利用されていないTMGガスおよびアンモニアガスgが基板Wに供給される。これにより、膜質が優れるとともに、膜厚の均一性が優れたGaN膜を得ることができる。
また、GaN膜を形成した後、GaN膜の上にAlN(窒化アルミニウム)膜を形成する場合について説明する。なお、AlN膜の形成方法は、GaN膜の形成方法と同様であるので詳細な説明は省略する。
この場合、先ず、第1の供給管36aに設けられた切替弁38aを閉止して、TMGガスの供給を停止する。
本実施例において、AlN膜を形成させる場合、TMAガス供給部20bのTMA槽22b内部のTMA24bをヒータ26bにより加熱し、気化させてTMAガスを発生させる。
次に、流量調整弁34bを開放し、第2の原料ガス供給部20bに接続された第2キャリアガス供給部30bからキャリアガスを導入する。
このキャリアガスにより、TMAガスを希釈して、TMAガスの濃度調整を行い、キャリアガスとともに、反応容器12内に輸送する。
次に、アンモニアガス供給部44からアンモニアガスgが、TMAガス供給部20bからTMAガスが、加熱された基板Wの表面に上方から供給される。
次に、基板W上でTMAガスとアンモニアガスとの熱分解が生じ、GaN膜の表面にAlN結晶が成長し、AlN膜が形成される。この場合においても、得られるAlN膜は、GaN膜と同様に膜質および膜厚均一性が優れたものである。
なお、切替弁38a、38bを2つとも開放することにより、TMGガスおよびTMAガスを同時に基板Wに供給し、GaN膜と同様に、基板W表面にAlGaN結晶を成長させることができ、これにより、AlGaN膜を形成することができる。
この場合においても、得られるAlGaN膜は、GaN膜およびAlN膜と同様に膜質および膜厚均一性が優れたものである。
このように、本実施例においては、サセプタ14の外縁部に羽根部Fを設け、成膜時にサセプタ14の表面の中央部から羽根部が設けられた外縁部に向かう気体の流れを層流となるように、サセプタ14を回転させる。このため、供給される原料ガス(有機金属ガスGおよびアンモニアガスg)が準静的に基板Wの表面に上方から供給される。このため、成長する結晶は、転位等の結晶欠陥が少ないものとなり、この結晶により構成される膜は、膜質および膜厚均一性が優れたものとなる。これにより、歩留まりを向上させることができ、ひいては、生産性を向上させることができる。
また、本実施例においては、サセプタ14の外縁部に羽根部Fを設けることにより、基板W表面における気体の流れは、層流を維持したまま流速を速くすることができるので、成長速度も向上させることができる。このため、スループットを向上させることができ、ひいては、生産性を向上させることができる。
さらに、本実施例においては、サセプタ14の外縁部に羽根部Fを設け、成膜時にサセプタを回転させているため、サセプタ14の中心部の気圧が周辺部に比して低くなり、サセプタに供給されるアンモニアガスおよび原料ガスが、基板W表面に吸い付くとともに、遠心力により放射状に移動し、原料ガスが全ての基板Wに十分に行き渡る。加えて、結晶成長に利用された原料ガスは、羽根部Fを通過し排気Eとして、速やかにサセプタ14の外部に排出される。このように、成膜時において、結晶成長に必要な原料ガスの供給および排出を円滑にできる。これにより、成長させる結晶の結晶性を高くでき、得られる膜の膜質も高いものとすることができる。また、上述の如く、原料ガスの供給および排気のサイクルを速くできるため、原料ガスの供給量を多くすることができる。このため、成長速度を向上させることができる。これにより、スループットを向上させることができ、ひいては、生産性を向上させることができる。
なお、本実施例においては、GaN膜、およびAlN膜の化合物半導体膜の形成を例にして説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、ガリウムひ素(GaAs)膜、またはガリウムインジウムひ素(GaInAs)膜等の他の化合物半導体膜の製造にも適用できる。さらには、本発明は、SiまたはSiC等からなるエピタキシャル膜の成膜全般にも適用できる。
本発明は、基本的に以上のようなものである。以上、本発明の気相成長装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良または変更をしてもよいのはもちろんである。
本発明に実施例に係る気相成長装置の構成を示す模式図である。 (a)は本実施例の気相成長装置のサセプタを示す平面図であり、(b)は(a)の模式的側面図である。 図2(a)のA−A線による模式的断面図である。 従来の有機気相成長装置の要部を示す模式図である。 (a)は、特許文献1に開示された気相成長装置のサセプタを示す平面図であり、(b)は、(a)のB−B線による断面図である。
符号の説明
10 気相成長装置
12 反応容器
14 サセプタ
16 モータ
18 真空ポンプ
20a トリメチルガリウムガス(TMGガス)供給部
20b トリメチルアルミニウム(TMAガス)供給部
26a、26b、62 ヒータ
30a 第1キャリアガス供給部
30b 第2キャリアガス供給部
40 原料ガス供給ノズル
42 NHガス供給ノズル(アンモニアガス供給ノズル)
44 NHガス(アンモニアガス)供給部
50 基体
54 羽根体
56 カバー材
60 回転軸
F 羽根部
G 有機金属ガス
g NHガス(アンモニアガス)
W 基板

Claims (3)

  1. 成膜用の原料ガスを供給し、成膜用の基板に薄膜を形成する気相成膜装置であって、
    少なくとも1枚の基板が表面に載置されるサセプタと、
    前記サセプタに載置された前記基板に向けて前記原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、
    前記サセプタを回転させる回転手段とを有し、
    前記サセプタは、その外縁部に所定の間隔をあけて羽根体が前記サセプタの表面に複数立設されており、前記サセプタの回転に伴い、前記サセプタに供給された前記原料ガスの供給流れを前記サセプタの外縁部に向けて変更させることを特徴とする気相成膜装置。
  2. 前記羽根体は、前記サセプタの表面に一定の長さで立設されており、前記羽根体の各々は、隣り合う羽根体と立設先端部分において板部材で連結されている請求項1に記載の気相成膜装置。
  3. 前記各羽根体は、それぞれ前記サセプタの回転中心と前記羽根体の中心とを通る平面に対して前記羽根体が交差して所定の取付角で立設されている請求項1または2に記載の気相成膜装置。
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