JP2023170584A - 医用画像処理装置及び医用画像処理方法 - Google Patents

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Maki Yoshida
真次 村松
Shinji Muramatsu
和代 斎藤
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丈晴 米島
Takeharu Yonejima
浩 高根沢
Hiroshi Takanezawa
登士雄 山口
Toshio Yamaguchi
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Abstract

【課題】被検体への医用器具の適切な挿入を可能とすること。
【解決手段】実施形態に係る医用画像処理装置は、挿入情報取得部と、歪み推定部と、歪み許容度算出部と、調整指示部とを備える。挿入情報取得部は、長尺状の医用器具が挿入された被検体をスキャンすることで取得された医用画像に基づいて、医用器具の挿入状況を示す挿入情報を取得する。歪み推定部は、取得された挿入情報に基づいて、医用器具の挿入を継続した場合に発生し得る医用器具の歪みに関する歪み情報を推定する。歪み許容度算出部は、歪み情報の許容度を算出する。調整指示部は、推定された歪み情報が算出された許容度を超える場合に、医用器具の挿入条件の調整を指示する。
【選択図】図1

Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、医用画像処理装置及び医用画像処理方法に関する。
開腹手技などの従前の外科手術に比べて低侵襲な手技として、CTガイド下の穿刺手技が知られている。また、CTガイド下の穿刺手技において術者の被爆を低減するための技術として、遠隔手技を可能にするロボットが知られている。
しかしながら、CTガイド下の穿刺手技においては、生体内に穿刺すると、生体内の組織の硬さや組織そのものの移動にともなって穿刺針が歪むことがある。穿刺針が歪むと、穿刺針の進路が穿刺対象からずれることで、穿刺対象への穿刺を適切に行うことが困難となる場合がある。遠隔手技においては、手技中の異変に気付きにくく、かつ瞬時に穿刺針を調整することが困難であるため、穿刺針が歪むと穿刺対象への穿刺を適切に行うことがより困難となる場合がある。
特開2009-39354号公報 特開2013-116263号公報 特開2007-190199号公報
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、被検体への医用器具の適切な挿入を可能とすることである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
実施形態に係る医用画像処理装置は、挿入情報取得部と、歪み推定部と、歪み許容度算出部と、調整指示部とを備える。挿入情報取得部は、長尺状の医用器具が挿入された被検体をスキャンすることで取得された医用画像に基づいて、医用器具の挿入状況を示す挿入情報を取得する。歪み推定部は、取得された挿入情報に基づいて、医用器具の挿入を継続した場合に発生し得る医用器具の歪みに関する歪み情報を推定する。歪み許容度算出部は、歪み情報の許容度を算出する。調整指示部は、推定された歪み情報が算出された許容度を超える場合に、医用器具の挿入条件の調整を指示する。
図1は、第1の実施形態に係るX線CT装置の構成の一例を示す図。 図2は、第1の実施形態に係るX線CT装置で用いられる穿刺針の一例を示す図。 図3は、第1の実施形態に係るX線CT装置で取得されるCT画像の一例を示す図。 図4は、第1の実施形態に係るX線CT装置の動作例を示すフローチャート。 図5は、第1の実施形態に係るX線CT装置の動作例を説明するための説明図。 図6は、第1の実施形態に係るX線CT装置の動作例において、図4における歪み情報の推定工程に用いられる情報の一例を示す図。 図7は、第1の実施形態に係るX線CT装置の動作例において、図4における歪み情報の推定工程を説明するための説明図。 図8は、第1の実施形態に係るX線CT装置の動作例において、図4における歪み許容度の算出工程の詳細を示すフローチャート。 図9は、第1の実施形態に係るX線CT装置の動作例において、図4における穿刺条件の調整の指示工程の一例を示す図。 図10は、第1の実施形態に係るX線CT装置の動作例において、図4における穿刺条件の調整の指示工程の他の一例を示す図。 図11は、第1の実施形態に係るX線CT装置の動作例において、図4における穿刺条件の調整の指示工程の他の一例を示す図。 図12は、第1の実施形態に係るX線CT装置の動作例において、図4における穿刺条件の調整の指示工程の他の一例を示す図。 図13は、第2の実施形態に係るX線CT装置の構成の一例を示す図。 図14は、第2の実施形態に係るX線CT装置の動作例を示すフローチャート。 図15は、第3の実施形態に係るX線CT装置の動作例を示すフローチャート。
以下、図面を参照しながら、医用画像処理装置の実施形態について詳細に説明する。なお、以下では、医用画像としてX線コンピュータ断層(Computed Tomography:CT)画像を処理する医用画像処理装置の例について説明する。医用画像処理装置は、CT画像以外にも、例えば、超音波画像、X線透視画像、マンモグラフィ画像、及びMRI(Magnetic Resonance Imaging)画像などに適用することも可能である。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るX線コンピュータ断層撮像装置1(以下、X線CT装置1という)の構成の一例を示す図である。X線CT装置1は、医用画像処理装置の一例である。
図1に示すように、X線CT装置1は、架台装置10と、寝台装置30と、コンソール装置40とを有する。なお、第1の実施形態では、非チルト状態での回転フレーム13の回転軸又は寝台装置30の天板33の長手方向をZ軸方向と定義する。また、Z軸方向に直交し、床面に対し水平である軸方向をX軸方向と定義する。また、Z軸方向に直交し、床面に対し垂直である軸方向をY軸方向と定義する。図1では、説明の都合上、架台装置10を複数描画しているが、実際のX線CT装置1の構成としては、架台装置10は、一つである。
架台装置10及び寝台装置30は、コンソール装置40を介したユーザからの操作、或いは架台装置10、または寝台装置30に設けられた操作部を介したユーザからの操作に基づいて動作する。架台装置10と、寝台装置30と、コンソール装置40とは互いに通信可能に有線または無線で接続されている。
架台装置10は、被検体PにX線を照射し、被検体Pを透過したX線の検出データから投影データを収集する撮影系を有する装置である。より具体的には、架台装置10は、X線管11(X線発生部)と、ウェッジ16と、コリメータ17と、X線検出器12と、X線高電圧装置14と、DAS(Data Acquisition System)18と、回転フレーム13と、制御装置15とを有する。
X線管11は、X線高電圧装置14からの高電圧の印加及びフィラメント電流の供給により、陰極(フィラメント)から陽極(ターゲット)に向けて熱電子を照射することでX線を発生する真空管である。熱電子がターゲットに衝突することによりX線が発生される。X線管11における管球焦点で発生したX線は、例えばコリメータ17を介してコーンビーム形に成形され、被検体Pに照射される。例えば、X線管11には回転する陽極に熱電子を照射することでX線を発生させる回転陽極型のX線管がある。
X線検出器12は、X線管11から照射され、被検体Pを通過したX線を検出する。X線検出器12は、検出されたX線の線量に対応した電気信号をDAS18へと出力する。X線管11及びX線検出器12によれば、長尺状の医用器具の一例である穿刺針が挿入された被検体PをX線でスキャンすることができる。図2は、第1の実施形態に係るX線CT装置1で用いられる穿刺針51の一例を示す図である。図2に示すように、穿刺針51は、例えば、穿刺針51を保持する保持部52とともに穿刺具5を構成している。図2に示される例において、保持部52には、操作者が指を挿入するための挿入部521が設けられている。穿刺針51の具体的な態様は図2に限定されない。
X線検出器12は、例えば、X線管11の焦点を中心として1つの円弧に沿ってチャネル方向に複数の検出素子が配列された複数の検出素子列を有する。複数の検出素子の各々は、X線の入射量を検出する。なお、X線CT装置1には、X線管11とX線検出器12とが一体として被検体Pの周囲を回転するRotate/Rotate-Type(第3世代CT)、リング状にアレイされた多数のX線検出素子が固定され、X線管11のみが被検体Pの周囲を回転するStationary/Rotate-Type(第4世代CT)等様々なタイプがあり、いずれのタイプでも第1の実施形態へ適用可能である。
X線検出器12は、例えば、グリッドと、シンチレータアレイと、光センサアレイとを有する間接変換型の検出器である。第1の実施形態のX線検出器12は、エネルギー積分型(Energy Integrated)の収集方式を採用する。シンチレータアレイは、複数のシンチレータを有する。シンチレータは、入射X線量に応じた光子量の光を出力するシンチレータ結晶を有する。グリッドは、シンチレータアレイのX線入射側の面に配置されている。グリッドは、散乱X線を吸収する機能を有するX線遮蔽板を有する。なお、グリッドは、コリメータ(1次元コリメータ又は2次元コリメータ)と呼ばれる場合もある。光センサアレイは、シンチレータからの光量に応じた電気信号に変換する機能を有する。光センサアレイは、例えば、光電子増倍管(フォトマルチプライヤー:PMT)等の光センサを有する。なお、X線検出器12は、入射したX線を電気信号に変換する半導体素子を有する直接変換型の検出器であっても構わない。
回転フレーム13は、X線管11とX線検出器12とを回転軸回りに回転可能に支持する。具体的には、回転フレーム13は、X線管11とX線検出器12とを対向させて支持し、後述する制御装置15によってX線管11とX線検出器12とを回転させる円環状のフレームである。回転フレーム13は、アルミニウム等の金属により形成された固定フレームに回転可能に支持される。回転フレーム13は、制御装置15の駆動機構からの動力を受けて回転軸回りに一定の角速度で回転する。
なお、回転フレーム13は、X線管11とX線検出器12とに加えて、X線高電圧装置14及びDAS18を更に支持する。このような回転フレーム13は、撮影空間をなす開口(ボア)が形成された略円筒形状の筐体に収容されている。開口の中心軸は、回転フレーム13の回転軸に一致する。
X線高電圧装置14は、変圧器(トランス)及び整流器等の電気回路を有する。X線高電圧装置14は、X線管11に印加する高電圧及びX線管11に供給するフィラメント電流を発生する機能を有する高電圧発生装置を有する。X線高電圧装置14は、X線管11が照射するX線に応じた出力電圧の制御を行うX線制御装置を有する。高電圧発生装置は、変圧器方式であってもよいし、インバータ方式であっても構わない。なお、X線高電圧装置14は、回転フレーム13に設けられてもよいし、架台装置10の固定フレーム(図示しない)側に設けられても構わない。
制御装置15は、CPU(Central Processing Unit)等を有する処理回路と、モータ及びアクチュエータ等の駆動機構とを有する。処理回路は、ハードウェア資源として、CPU及びMPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサとROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等のメモリとを有する。また、制御装置15は、例えば、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等のプロセッサにより実現されてもよい。プロセッサが例えばCPUである場合、プロセッサはメモリに保存されたプログラムを読み出して実行することで機能を実現する。一方、プロセッサがASICである場合、メモリにプログラムを保存する代わりに、当該機能がプロセッサの回路内に論理回路として直接組み込まれる。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
また、制御装置15は、コンソール装置40若しくは架台装置10に取り付けられた入力インターフェースからの入力信号を受けて、架台装置10及び寝台装置30の動作制御を行う機能を有する。例えば、制御装置15は、入力信号を受けて回転フレーム13を回転させる制御、架台装置10をチルトさせる制御、及び寝台装置30及び天板33を動作させる制御を行う。なお、架台装置10をチルトさせる制御は、架台装置10に取り付けられた入力インターフェースによって入力される傾斜角度(チルト角度)情報により、制御装置15がX軸方向に平行な軸を中心に回転フレーム13を回転させることによって実現されてもよい。また、制御装置15は、架台装置10に設けられてもよいし、コンソール装置40に設けられても構わない。
ウェッジ16は、X線管11から照射されたX線のX線量を調節するためのフィルタである。具体的には、ウェッジ16は、X線管11から被検体Pへ照射されるX線が、予め定められた分布になるように、X線管11から照射されたX線を透過して減衰するフィルタである。ウェッジ16は、例えばウェッジフィルタ(wedge filter)またはボウタイフィルタ(bow-tie filter)などの、所定のターゲット角度及び所定の厚みを有するようにアルミニウムを加工したフィルタである。
コリメータ17は、ウェッジ16を透過したX線をX線照射範囲に絞り込むための鉛板等である。コリメータ17は、複数の鉛板等の組み合わせによってスリットを形成する。
DAS18は、被検体Pに関する検出データを収集する。より詳細には、DAS18は、増幅器と、A/D(アナログ/デジタル)変換器とを備える。増幅器は、X線検出器12の各X線検出素子から出力された電気信号に対して増幅処理を行う。A/D変換器は、増幅器で増幅された電気信号をデジタル信号に変換することで、被検体Pに関する検出データを生成する。生成された検出データは、コンソール装置40へと転送される。
寝台装置30は、スキャン対象の被検体Pを載置及び移動させる装置である。寝台装置30は、基台31と、寝台駆動装置32と、天板33と、天板支持フレーム34とを備える。基台31は、天板支持フレーム34を鉛直方向に移動可能に支持する筐体である。寝台駆動装置32は、被検体Pが載置された天板33を天板33の長軸方向に移動させるモータあるいはアクチュエータである。寝台駆動装置32は、コンソール装置40による制御、または制御装置15による制御に従い、天板33を移動させる。天板支持フレーム34の上面に設けられた天板33は、被検体Pが載置される板である。なお、寝台駆動装置32は、天板33に加え、天板支持フレーム34を天板33の長軸方向に移動させてもよい。
コンソール装置40は、架台装置10の制御、及び架台装置10によるスキャン結果に基づくCT画像データの生成等を実行する装置である。コンソール装置40は、メモリ41(記憶部)と、ディスプレイ42(表示部)と、入力インターフェース43(入力部)と、処理回路44(処理部)とを有する。メモリ41と、ディスプレイ42と、入力インターフェース43と、処理回路44との間のデータ通信は、バス(BUS)を介して行われる。メモリ41は、画像記憶部及び挿入情報記憶部の一例である。ディスプレイ42は、画像表示部の一例である。
メモリ41は、種々の情報を記憶する非一過性の記憶装置であり、例えば、HDD(Hard disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、及び集積回路記憶装置等である。メモリ41は、例えば、投影データ、再構成画像データ(すなわち、CT画像データ)、及び穿刺情報などを記憶する。メモリ41は、HDD及びSSD等以外にも、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)及びフラッシュメモリ等の可搬性記憶媒体、或いはRAM(Random Access Memory)等の半導体メモリ素子等との間で種々の情報を読み書きする駆動装置であってもよい。また、メモリ41は、本実施形態に係る制御プログラムを記憶する。メモリ41は、プリスキャンにより生成されたボリュームデータを記憶する。
ディスプレイ42は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ42は、処理回路44によって生成された医用画像(CT画像)及び操作者からの各種操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)等を出力する。例えば、ディスプレイ42としては、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electro Luminescence Display)、プラズマディスプレイまたは他の任意のディスプレイが、適宜、使用可能となっている。また、ディスプレイ42は、架台装置10に設けられてもよい。また、ディスプレイ42は、デスクトップ型でもよいし、コンソール装置40本体と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。
入力インターフェース43は、操作者からの各種の入力操作を受け付ける。入力インターフェース43は、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路44に出力する。例えば、入力インターフェース43は、投影データを収集する際の収集条件、CT画像を再構成する際の再構成条件、及びCT画像から後処理画像を生成する際の画像処理条件等を操作者から受け付ける。入力インターフェース43としては、例えば、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、タッチパッド及びタッチパネルディスプレイ等を、適宜使用することが可能である。
なお、本実施形態において、入力インターフェース43は、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、タッチパッド及びタッチパネルディスプレイ等の物理的な操作部品を備えるものに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を処理回路44へ出力する電気信号の処理回路も、入力インターフェース43の例に含まれる。また、入力インターフェース43は、架台装置10に設けられてもよい。また、入力インターフェース43は、コンソール装置40本体と無線通信可能なタブレット端末等で構成されても構わない。
処理回路44は、入力インターフェース43から出力される入力操作の電気信号に応じて、X線CT装置1全体の動作を制御する。例えば、処理回路44は、制御機能441、前処理機能442、再構成処理機能443、挿入情報取得機能444、歪み推定機能445、歪み許容度算出機能446、及び調整指示機能447を実行する。挿入情報取得機能444は、挿入情報取得部の一例である。歪み推定機能445は、歪み推定部の一例である。歪み許容度算出機能446は、歪み許容度算出部の一例である。調整指示機能447は、調整指示部の一例である。ここで、例えば、図1に示す処理回路44の構成要素である制御機能441、前処理機能442、再構成処理機能443、挿入情報取得機能444、歪み推定機能445、歪み許容度算出機能446、及び調整指示機能447が実行する各処理機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態でメモリ41内に記録されている。処理回路44は、例えば、プロセッサである。処理回路44を構成するプロセッサは、メモリ41から各プログラムを読み出し、実行することで読み出した各プログラムに対応する機能を実現する。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路44は、図1の処理回路44内に示された各機能を有することとなる。処理回路44を構成するプロセッサの具体例は、上述した制御装置15を構成するプロセッサの具体例と同様である。
なお、図1においては、制御機能441、前処理機能442、再構成処理機能443、挿入情報取得機能444、歪み推定機能445、歪み許容度算出機能446、及び調整指示機能447の各処理機能が単一の処理回路44によって実現される場合を示したが、実施形態はこれに限られるものではない。例えば、処理回路44は、複数の独立したプロセッサを組み合わせて構成され、各プロセッサが各プログラムを実行することにより各処理機能を実現するものとしても構わない。また、処理回路44が有する各処理機能は、単一又は複数の処理回路に適宜に分散又は統合されて実現されてもよい。
制御機能441は、入力インターフェース43を介して操作者から受け付けた入力操作に基づいて、各種処理を制御する。具体的には、制御機能441は、架台装置10で行なわれるCTスキャンを制御する。例えば、制御機能441は、X線高電圧装置14、X線検出器12、制御装置15、DAS18及び寝台駆動装置32の動作を制御することで、架台装置10における被検体Pを通過したX線の収集処理を制御する。
また、制御機能441は、CTスキャン実行後、後述の前処理機能442及び再構成処理機能443によって生成されたCT画像データをメモリ41に記憶させる。CT画像データは、穿刺針51が挿入された被検体PをCTスキャンすることで取得されたCT画像を示すデータを含む。制御機能441は、生成されたCT画像データをX線CT装置1以外の外部の情報処理装置に記憶させても良い。外部の情報処理装置は、例えばPACS(Picture Archiving and Communication System)等の画像保管装置である。
また、制御機能441は、メモリ41によって記憶されたCT画像データに基づくCT画像をディスプレイ42に表示させる。
図3は、第1の実施形態に係るX線CT装置1で取得されるCT画像60の一例を示す図である。CT画像60は、例えば、図3に示すように、被検体Pの胴体の軸位断像62を含む。図3に示される例において、CT画像60は、穿刺針51の画像61と、穿刺針51による穿刺対象の画像621とを含む。CT画像60は、被検体Pの軸位断像に限定されず、例えば、任意断面の断層像または3次元画像であってもよい。
図1に戻って、前処理機能442及び再構成処理機能443は、DAS18より転送された被検体Pに関する検出データに基づいて、CT画像データを生成する。
具体的には、前処理機能442は、DAS18から転送された検出データに対して、対数変換処理、オフセット補正処理、チャネル間の感度補正処理、ビームハードニング補正等の前処理を施したデータを生成する。なお、前処理後の検出データを投影データと称する場合もある。
再構成処理機能443は、前処理機能442によって生成された投影データに対して、フィルタ補正逆投影法(FBP法:Filtered Back Projection)及び逐次近似再構成法等を用いた再構成処理を行うことで、CT画像データを生成する。
また、再構成処理機能443は、生成されたCT画像データを制御機能441に送出する。
挿入情報取得機能444は、穿刺針51が挿入された被検体PをCTスキャンすることで取得されたCT画像60に基づいて、穿刺状況を示す穿刺情報を算出して取得する。すなわち、挿入情報取得機能444は、前処理機能442及び再構成処理機能443によって生成されてメモリ41によって記憶されたCT画像データに基づいて、穿刺情報を算出する。穿刺状況は、医用器具の挿入状況の一例である。穿刺情報は、挿入情報の一例である。挿入情報取得機能444は、算出された穿刺情報をメモリ41に記憶させる。
挿入情報取得機能444は、穿刺情報として、穿刺針51の物理的状態を含む器具情報と、穿刺針51の周辺の被検体Pの物理的状態を含む周辺情報とを算出する。穿刺情報として器具情報及び周辺情報を算出することで、後述する歪み推定機能445による歪み情報の推定を適切に行うことが可能となる。
挿入情報取得機能444は、器具情報として、例えば、穿刺針51の位置、穿刺針51の歪みの有無、穿刺針51の歪みの程度及び穿刺針51の進行方向の少なくとも1つを算出する。
穿刺針51の歪みの有無は、現時点で実際に穿刺針51に歪みが発生しているか否かを示す情報である。穿刺針51の歪みの程度は、現時点で実際に穿刺針51に発生している歪みの程度である。穿刺針51の位置、穿刺針51の歪みの有無、穿刺針51の歪みの程度及び穿刺針51の進行方向の少なくとも1つを器具情報として算出することで、歪み推定機能445による歪み情報の推定を更に適切に行うことが可能となる。
また、挿入情報取得機能444は、周辺情報として、例えば、穿刺針51の周辺の臓器の特性と、体動が穿刺針51の歪みに与える影響の有無との少なくとも一方を算出する。
穿刺針51の周辺の臓器の特性は、例えば、穿刺針51の周辺の臓器の位置、当該臓器の種類、及び当該臓器の硬さの少なくとも1つを含んでもよい。臓器の硬さは、臓器の境界の硬さ、臓器の内部の硬さ、及び臓器の硬さの異方性の少なくとも1つを含んでもよい。臓器の硬さの異方性とは、例えば、繊維状組織及び管腔構造などに見られる臓器内の方向に異存した臓器の硬軟の特性である。体動が穿刺針51の歪みに与える影響の有無は、体動が穿刺針51の歪みを発生または増加させる可能性があるか否かを示す情報である。体動が穿刺針51の歪みに与える影響の有無は、例えば、被検体Pの呼吸動が穿刺針51の歪みに与える影響の有無と、被検体Pの心拍が穿刺針51の歪みに与える影響の有無との少なくとも一方を含んでもよい。穿刺針51の周辺の臓器の特性と体動が穿刺針51の歪みに与える影響の有無との少なくとも一方を周辺情報として算出することで、歪み推定機能445による歪み情報の推定を更に適切に行うことが可能となる。
歪み推定機能445は、挿入情報取得機能444によって算出された穿刺情報に基づいて、穿刺針51の挿入を継続した場合に発生し得る穿刺針51の歪みに関する情報である歪み情報を推定する。
具体的には、歪み推定機能445は、歪み情報として、穿刺針51の歪みの程度及び穿刺針51の歪みの発生し易さの少なくとも一方を推定する。穿刺針51の歪みの程度は、穿刺針51の歪みの量と呼ぶこともできる。
穿刺針51の歪みの程度は、例えば、歪みが生じないと仮定した場合の穿刺針51の進路すなわち事前計画どおりの穿刺針51の進路に対して、推定された歪みを有する穿刺針51がなす角度を含んでもよい。この場合、穿刺針51がなす角度は、事前計画どおりの穿刺針51の進路に対して穿刺針51の穿刺方向の先端部分がなす角度であってもよい。歪みの発生し易さは、例えば、歪みが発生する確率(%)であってもよい。歪み情報として穿刺針51の歪みの程度及び穿刺針51の歪みの発生し易さの少なくとも一方を推定することで、後述する調整指示機能447による穿刺条件の調整の指示を適切に行うことが可能となる。
歪み許容度算出機能446は、歪み情報の許容度(以下、歪み許容度とも呼ぶ)を算出する。歪み許容度は、歪み情報に許容される上限値である。歪み許容度は、穿刺針51の位置に応じて変化し得る可変値である。
例えば、歪み情報が穿刺針51の歪みの程度である場合、歪み許容度は、穿刺針51の歪みの程度の許容度すなわち上限値である。例えば、歪み情報が穿刺針51の歪みの発生し易さである場合、歪み許容度は、穿刺針51の歪みの発生し易さの許容度すなわち上限値である。歪み許容度として可変値を採用することで、調整指示機能447による穿刺条件の調整の指示を、穿刺の進行状況に応じて更に適切に行うことが可能となる。
調整指示機能447は、歪み推定機能445によって推定された歪み情報が歪み許容度算出機能446によって算出された歪み許容度を超える場合に、穿刺条件の調整を指示する。穿刺条件の調整の指示は、医用器具の挿入条件の調整の指示の一例である。一方、調整指示機能447は、推定された歪み情報が算出された歪み許容度を超えない場合には、穿刺条件の調整を指示しない。
歪み情報が穿刺針51の歪みの程度及び穿刺針51の歪みの発生し易さの双方を含む場合、調整指示機能447は、歪みの程度及び歪みの発生し易さのうちいずれか一方が歪み許容度を超える場合に穿刺条件の調整を指示してもよい。あるいは、調整指示機能447は、歪みの程度及び歪みの発生し易さの双方が歪み許容度を超えない場合に穿刺条件の調整を指示してもよい。
第1の実施形態において、調整指示機能447は、穿刺具5の操作者に穿刺条件の調整を促すことで、穿刺条件の調整を指示する。穿刺具5の操作者に穿刺条件の調整を促すことで、手動で穿刺作業を行う操作者が穿刺条件を適切に調整することが可能となる。
調整指示機能447は、例えば、推定された歪みの程度を示す画像と、推定された歪みを発生させると予想される臓器の強調画像と、穿刺速度の調整を促す画像と、X線の曝射条件の調整を促す画像と、及びX線の間欠曝射を行う場合における次の曝射までの穿刺針51の挿入量を警告する画像と、の少なくとも1つを表示することで、操作者に穿刺条件の調整を促してもよい。画像表示によって穿刺条件の調整を促すことで、視覚を通じて操作者に穿刺条件を調整すべきことを容易かつ迅速に把握させることができる。調整指示機能447は、さらに、音声出力によって操作者に穿刺条件の調整を促してもよい。
次に、以上のように構成された第1の実施形態におけるX線CT装置1の動作例について説明する。図4は、第1の実施形態に係るX線CT装置1の動作例を示すフローチャートである。なお、図4のフローチャートは、例えば、フレームレート等の曝射条件にしたがってCT画像データの生成が繰り返される度に繰り返される。図5は、第1の実施形態に係るX線CT装置1の動作例を説明するための説明図である。
X線CT装置1を用いたCTガイド下穿刺を行う際に、先ず、図5に示すように、被検体Pは、架台装置10における回転フレーム13の中に挿入され、穿刺作業を行う部位にX線を用いたスキャンを行えるように配置される。そして、操作者は、X線CT装置1を用いて、被検体Pのスキャンを実行する。すなわち、操作者は、架台装置10のX線管11からX線を照射させて、コンソール装置40における処理回路44にCT画像60を取得させる。具体的には、制御機能441は、前処理機能442と再構成処理機能443とを動作させて、被検体Pと、被検体Pに挿入される穿刺針51に対して、X線を用いたスキャンを実行する。そして、制御機能441は、スキャンの結果に基づいて生成されたCT画像データをメモリ41に記憶させる。
次いで、挿入情報取得機能444は、制御機能441によってメモリ41に記憶されたCT画像データに基づいて、穿刺情報を算出する(ステップS1)。
穿刺情報は、例えば、上述した器具情報及び周辺情報の少なくとも一方を含む。器具情報は、例えば、上述した穿刺針51の位置、穿刺針51の歪みの有無、穿刺針51の歪みの程度及び穿刺針51の進行方向の少なくとも1つを含む。周辺情報は、例えば、上述した穿刺針51の周辺の臓器の特性及び体動が穿刺針51の歪みに与える影響の有無の少なくとも一方を含む。穿刺針51の周辺の臓器の特性は、例えば、上述した穿刺針51の周辺の臓器の位置、当該臓器の種類、及び当該臓器の硬さの少なくとも1つを含む。臓器の硬さは、例えば、上述した臓器の境界の硬さ、臓器の内部の硬さ、及び臓器の硬さの異方性の少なくとも1つを含む。体動が穿刺針51の歪みに与える影響の有無は、例えば、上述した呼吸動が穿刺針51の歪みに与える影響の有無及び心拍が穿刺針51の歪みに与える影響の有無の少なくとも一方を含む。
穿刺情報が穿刺針51の位置、歪みの有無、歪みの程度及び進行方向の少なくとも1つを含む場合、挿入情報取得機能444は、例えば、パターンマッチングなどのCT画像データに対する画像認識によって穿刺針51と認識された画像に基づいて、穿刺針51の位置、歪みの有無、歪みの程度、進行方向を算出してもよい。
穿刺情報が穿刺針51の周辺の臓器の種類を含む場合、挿入情報取得機能444は、例えば、パターンマッチングや画像セグメンテーションなどのCT画像データに対する画像認識によって当該臓器の種類を算出してもよい。穿刺情報が穿刺針51の周辺の臓器の位置を含む場合、挿入情報取得機能444は、例えば、CT画像データに対する画像認識によって当該臓器と認識された画像の座標として当該臓器の位置を算出してもよい。穿刺情報が穿刺針51の周辺の臓器の硬さを含む場合、挿入情報取得機能444は、例えば、図6に示すように、メモリ41に記憶された臓器の種類と臓器の硬さとの対応関係を示すデータに基づいて、穿刺針51の周辺の臓器の種類を算出してもよい。
穿刺情報が、呼吸動が穿刺針51の歪みに与える影響の有無を含む場合、挿入情報取得機能444は、例えば、CT画像データに対する画像認識によって肺と認識された画像が、前回取得されたCT画像データ中の肺の画像に対して閾値以上の位置変化を示したことを、呼吸動が穿刺針51の歪みに与える影響が有るとの算出結果として取得してもよい。一方、挿入情報取得機能444は、肺と認識された画像が前回取得されたCT画像データ中の肺の画像に対して閾値以上の位置変化を示さなかったことを、呼吸動が穿刺針51の歪みに与える影響が無いとの算出結果として取得してもよい。挿入情報取得機能444は、上記以外の方法で、呼吸動が穿刺針51の歪みに与える影響の有無を算出してもよい。
穿刺情報が、心拍が穿刺針51の歪みに与える影響の有無を含む場合、挿入情報取得機能444は、例えば、CT画像データに対する画像認識によって心臓と認識された画像が、前回取得されたCT画像データ中の心臓の画像に対して閾値以上の位置変化を示したことを、心拍が穿刺針51の歪みに与える影響が有るとの算出結果として取得してもよい。一方、挿入情報取得機能444は、心臓と認識された画像が前回取得されたCT画像データ中の心臓の画像に対して閾値以上の位置変化を示さなかったことを、心拍が穿刺針51の歪みに与える影響が無いとの算出結果として取得してもよい。挿入情報取得機能444は、上記以外の方法で、心拍が穿刺針51の歪みに与える影響の有無を算出してもよい。
穿刺情報を算出した後、挿入情報取得機能444は、算出された穿刺情報をメモリ41に記憶させる。
穿刺情報がメモリ41に記憶された後、図4に示すように、歪み推定機能445は、メモリ41に記憶された穿刺情報に基づいて、穿刺針51の歪み情報を推定する(ステップS2)。
歪み情報は、例えば、上述した穿刺針51の歪みの程度及び穿刺針51の歪みの発生し易さの少なくとも一方を含む。図7は、第1の実施形態に係るX線CT装置1の動作例において、図4における歪み情報の推定工程(ステップS2)を説明するための説明図である。例えば、図7に示すように、歪み推定機能445は、時刻tすなわち現在における穿刺情報に基づいて、時刻t+Δtにおける穿刺針51の歪みの程度を推定する。Δtは、例えば、CT画像データの生成周期であってもよいが、これに限定されない。
より具体的には、歪み推定機能445は、例えば、穿刺情報を用いた物理学的なシミュレーションと、穿刺情報から得られる穿刺針51の進行方向に位置する臓器の種類と、穿刺情報の学習結果との少なくとも1つに基づいて、歪み情報を推定する。
物理学的なシミュレーションは、例えば、気道及び血管などに適用される流体シミュレーション及び各種臓器などに適用される圧力解析の少なくとも一方を含んでもよい。穿刺針51の進行方向に位置する臓器の種類に基づいて歪み情報を推定する場合、歪み推定機能445は、例えば、臓器が硬い種類であるときは、臓器が柔らかい種類であるときと比べて歪みの程度または発生し易さの値が大きい歪み情報を推定してもよい。学習結果に基づいて歪み情報を推定する場合、歪み推定機能445は、例えば、学習結果として、任意の時刻t1において生成されたCT画像データから算出された穿刺情報を入力とし、時刻t2:t1+Δtにおいて生成されたCT画像データから算出された穿刺情報を出力とした学習モデルを用いてもよい。学習モデルは、穿刺作業中においても穿刺作業の進行にしたがって更新されてよい。物理学的なシミュレーション、穿刺針51の進行方向に位置する臓器の種類、及び穿刺情報の学習結果の少なくとも1つに基づくことで、歪み情報を更に適切に推定することが可能となる。
また、歪み推定機能445は、時間を基準に歪み情報を未来予測することによって歪み情報を推定してもよい。具体的には、先ず、歪み推定機能445は、例えばCT画像データの直近数フレームから穿刺針51の挿入速度(すなわち、穿刺速度)を算出する。歪み推定機能445は、算出された挿入速度を、未来予測に用いられる穿刺針51の挿入速度に決定する。また、歪み推定機能445は、例えばCT画像データの直近数フレームから得られる穿刺針51の先端部のこれまでの軌跡と、穿刺針51の周囲の解剖学的構造(例えば、周囲の臓器の位置および硬さ等)とに基づいて、未来予測に用いられる穿刺針51の挿入方向を決定する。そして、歪み推定機能445は、決定された穿刺針51の挿入速度および挿入方向に基づいて、予測期間Δt_max中に、0<Δt≦Δt_maxを満たす任意のΔtに対応する歪み情報を求める。より詳しくは、歪み推定機能445は、Δtを少しずつ大きくしながら、順次t+Δtにおける歪み情報を求める。すなわち、歪み推定機能445は、t+Δt_1における歪み情報、t+Δt_2(ただし、Δt_1<Δt_2<Δt_max)における歪み情報、t+Δt_3(ただし、Δt_2<Δt_3<Δt_max)における歪み情報、・・・およびt+Δt_maxにおける歪み情報を順次求める。ただし、歪み推定機能445は、必ずしもt+Δt_maxに至るまで歪み情報の推定を繰り返す必要はない。例えば、Δtに対応する歪み情報が推定される都度、推定された歪み情報が歪み許容度を超えるか否かを調整指示機能447によって判断する場合、歪み推定機能445は、歪み許容度を超えると判断された時点で時刻tにおける歪み情報の推定を終了してもよい。ここで、歪み推定機能445は、種々の条件にしたがって経験的にΔt_maxの大きさを決めてもよい。ただし、あまりにも先の未来については歪み情報の予測精度が下がる可能性があるため、歪み推定機能445は、Δt_maxの大きさを固定値以下にする。歪み推定機能445は、穿刺針51が所定の長さL_th以上の距離を挿入速度Vで進むのに要する時間を求めることで、Δt_maxの大きさを求めてもよい。この場合、Δt_maxは、例えば、Δt_max=L_th/Vと表すことができる。なお、L_thは、穿刺針51の先端部から穿刺対象などのROI(関心領域)までの距離や、穿刺針51の先端部から穿刺針51の進行方向の近辺にある重要臓器までの距離などに基づいて動的に決めてもよい。
また、歪み推定機能445は、穿刺針51の挿入長さLを基準に歪み情報を未来予測することによって歪み情報を推定してもよい。時間を基準とした歪み情報の未来予測と異なり、挿入長さLを基準とした歪み情報の未来予測においては、穿刺針51の挿入速度は用いず、穿刺針51の挿入方向のみを用いる。すなわち、歪み推定機能445は、穿刺針51の挿入方向に基づいて、0<L≦L_thを満たす任意のLに対応する歪み情報を求める。より詳しくは、歪み推定機能445は、Lを少しずつ大きくしながら、順次Lにおける歪み情報を求める。なお、L_thの求め方は、時間を基準とした歪み情報の未来予測の場合と同様であってもよい。
歪み情報が推定された後、図4に示すように、歪み許容度算出機能446は、歪み許容度を算出する(ステップS3)。
上述のように、歪み許容度は、穿刺針51の位置に応じて変化し得る可変値である。
歪み許容度算出機能446は、例えば、穿刺針51の先端部から穿刺対象までの距離と、穿刺針51の周辺の臓器に対する穿刺回避の重要度と、穿刺針51の先端部と穿刺針51の周辺の重要臓器との位置関係と、の少なくとも1つに基づいて歪み許容度を算出する。ここで、穿刺針51の周辺の臓器および穿刺針51の周辺の重要臓器は、いずれも穿刺対象以外の臓器である(以下、同様)。これらの穿刺対象までの距離と、穿刺回避の重要度と、重要臓器との位置関係とは、いずれも穿刺針51の位置に応じて異なり得る(すなわち、変化し得る)。穿刺針51の先端部から穿刺対象までの距離に基づいて歪み許容度を算出する場合、歪み許容度算出機能446は、例えば、穿刺針51の先端部から穿刺対象までの距離が近いほど、値が小さい歪み許容度を算出してもよい。穿刺針51の周辺の臓器に対する穿刺回避の重要度に基づいて歪み許容度を算出する場合、歪み許容度算出機能446は、例えば、当該臓器に対する穿刺回避の重要度が高いほど、値が小さい歪み許容度を算出してもよい。穿刺回避の重要度の高さは、例えば、メモリ41によって記憶されている穿刺針51の周辺の臓器の種類と穿刺回避の重要度との対応関係を示すデータに基づいて判断されてもよい。例えば、誤って穿刺されることによる被検体Pの体調への影響が大きい臓器については、誤って穿刺されることによる被検体Pの体調への影響が小さい臓器に比べて穿刺回避の重要度が高い。臓器が穿刺針51の周辺にあるかどうかは、例えば、臓器と穿刺針51との相対的な位置関係(例えば、距離及び方向)に基づいて判断してもよい。穿刺針51の先端部と穿刺針51の周辺の重要臓器との位置関係に基づいて歪み許容度を算出する場合、歪み許容度算出機能446は、例えば、穿刺針51の先端部から穿刺針51の進行方向に位置する重要臓器までの距離が近いほど、値が小さい歪み許容度を算出してもよい。重要臓器は、例えば、前述したメモリ41によって記憶されている穿刺回避の重要度が閾値以上の臓器であってもよい。
穿刺針51の先端部から穿刺対象までの距離に基づいて歪み許容度を算出する場合、調整指示機能447は、歪み情報と、当該穿刺対象までの距離との双方を考慮して、穿刺条件の調整を指示するか否かを判断することになる。穿刺針51の周辺の臓器に対する穿刺回避の重要度に基づいて歪み許容度を算出する場合、調整指示機能447は、歪み情報と、当該穿刺回避の重要度との双方を考慮して、穿刺条件の調整を指示するか否かを判断することになる。穿刺針51の先端部と穿刺針51の周辺の重要臓器との位置関係に基づいて歪み許容度を算出する場合、調整指示機能447は、歪み情報と、当該重要臓器との位置関係との双方を考慮して、穿刺条件の調整を指示するか否かを判断することになる。これにより、調整指示機能447による穿刺条件の調整の指示を更に適切に行うことが可能となる。
より具体的には、歪み許容度算出機能446は、例えば、図8のフローチャートにしたがって、歪み許容度を算出する。先ず、歪み許容度算出機能446は、穿刺針51から穿刺対象までの距離と、穿刺針51の周辺の穿刺対象以外の臓器に対する穿刺回避の重要度との少なくとも一方を含む参照情報を取得する(ステップS31)。
歪み許容度算出機能446は、例えば、上述した穿刺情報と、上述したメモリ41に記憶されている穿刺針51の周辺の穿刺対象以外の臓器の種類と穿刺回避の重要度との対応関係を示すデータと、の少なくとも一方に基づいて、参照情報を取得する。
参照情報を取得した後、歪み許容度算出機能446は、取得された参照情報に基づいて歪み許容度を算出する(ステップS32)。
歪み許容度算出機能446は、例えば、参照情報に含まれる穿刺針51から穿刺対象までの距離が近いほど、値が小さい歪み許容度を算出する。また、歪み許容度算出機能446は、例えば、参照情報に含まれる穿刺針51の周辺の穿刺対象以外の臓器に対する穿刺回避の重要度が高いほど、値が小さい歪み許容度を算出する。
歪み許容度が算出された後、図4に示すように、調整指示機能447は、歪み推定機能445によって推定された歪み情報が、歪み許容度算出機能446によって算出された歪み許容度を超えるか否かを判定する(ステップS4)。
歪み情報が歪み許容度を超える場合(ステップS4:Yes)、調整指示機能447は、画像表示によって穿刺条件の調整を指示する(ステップS5)。
図9は、第1の実施形態に係るX線CT装置1の動作例において、図4における穿刺条件の調整の指示工程の一例を示す図である。例えば、調整指示機能447は、図9に示すように、推定された歪みの程度を示す画像として、歪みが生じない場合の穿刺針51の進路に対してなす歪みの角度を示す画像63をCT画像60上に表示することで、穿刺条件の調整を操作者に促してもよい。図9に示される例において、歪みの角度を示す画像63は、歪みの角度を文字で表した画像である。なお、図9には、推定された歪みを有する穿刺針51の外形が、二点鎖線で示されている(図10~図12においても同様)。
図10は、第1の実施形態に係るX線CT装置1の動作例において、図4における穿刺条件の調整の指示工程の他の一例を示す図である。図9の他にも、調整指示機能447は、例えば、図10に示すように、推定された歪みの程度を示す画像として、CT画像60中の穿刺針51の画像61に歪みの程度に応じて異なる着色が施された画像を表示することで、穿刺条件の調整を操作者に促してもよい。当該歪みの程度に応じて異なる着色が施された画像は、歪み許容度に対する歪の程度の割合に応じて異なる着色が施された画像であってもよい。図10に示される例において、穿刺針51の画像61上には、推定された歪みの程度が歪み許容度に近い穿刺針51の部分ほど、目立つ色が施されている。例えば、歪み許容度に対する歪の程度の割合が閾値以上の穿刺針51の部分には赤色が割り当てられ、歪み許容度に対する歪の程度の割合が閾値未満の穿刺針51の部分には青色が割り当てられていてもよい。推定された歪みの程度を示す画像は、さらに、図10に示すように、推定された歪みが歪み許容度を超えることを示す警告画像64を含んでもよい。図10に示される例において、警告画像64は、穿刺速度の調整を操作者に促す文字情報、より具体的には、穿刺をゆっくり行うことを促す文字情報を含む。
図11は、第1の実施形態に係るX線CT装置1の動作例において、図4における穿刺条件の調整の指示工程の他の一例を示す図である。図9及び図10の他にも、調整指示機能447は、例えば、図11に示すように、推定された歪みを発生させると予想される臓器をCT画像60中で強調表現した強調画像65を表示することで、穿刺条件の調整を操作者に促してもよい。図11に示される例において、強調画像65は、穿刺針51の近くに位置する硬い臓器を塗り潰した態様で表示されている。
図12は、第1の実施形態に係るX線CT装置1の動作例において、図4における穿刺条件の調整の指示工程の他の一例を示す図である。図9~図11の他にも、調整指示機能447は、例えば、図12に示すように、X線の曝射条件の調整を促す画像66をCT画像60上に表示することで、穿刺条件の調整を操作者に促してもよい。図12の画像66では、歪み許容度を超える歪みが推定される状況下、すなわち、より高い注意力での穿刺作業が求められる状況下において、CT画像60の画質を上げることを意図して、曝射の線量またはフレームレートを上げることを促している。
図9~図12に例示したような画像を表示することで、視覚を通じて操作者に穿刺条件を調整すべきことを容易かつ迅速に把握させることができる。一方、図4に示すように、歪み情報が歪み許容度を超えない場合(ステップS4:No)、調整指示機能447は、穿刺条件の調整を指示せずに処理を終了する。
第1の実施形態によれば、画像表示によって穿刺条件の調整を操作者に促すことで、操作者が被検体Pへの適切な穿刺を行うことが可能となる。例えば、穿刺対象への穿刺を迅速かつ高精度に行うことができ、また、不要な臓器への穿刺を確実に抑制することができる。
(第1の実施形態の変形例)
上述した例では、歪み許容度算出機能446は、穿刺針51の先端部から穿刺対象までの距離と、穿刺針51の周辺の臓器に対する穿刺回避の重要度と、穿刺針51の先端部と穿刺針51の周辺の重要臓器との位置関係と、の少なくとも1つに基づいて歪み許容度を算出していた。
これに対して、歪み許容度算出機能446は、穿刺針51の先端部から穿刺対象までの距離と、穿刺針51の周辺の臓器に対する穿刺回避の重要度と、穿刺針51の先端部と穿刺針51の周辺の重要臓器との位置関係と、の3つのパラメータのうち、少なくとも1つのパラメータを歪み許容度の算出に用いなくてもよい。この場合、歪み許容度算出機能446は、上記3つのパラメータとは異なる情報(例えば、ユーザによって入力された曝射条件など)に基づいて歪み許容度を算出してもよい。上記3つのパラメータと異なる情報に基づいて算出される歪み許容度は、穿刺針51の位置に応じて変化しない値であってもよい。そして、調整指示機能447は、推定された歪み情報が歪み許容度を超える場合に、上記3つのパラメータのうち、歪み許容度の算出に用いられなかったパラメータに基づいて、穿刺条件の調整の要否を判断してもよい。
例えば、調整指示機能447は、推定された歪み情報が歪み許容度を超える場合には、穿刺針51の先端部から穿刺対象までの距離が閾値以下であることと、穿刺針51の周辺の臓器に対する穿刺回避の重要度が閾値以上であることと、穿刺針51の先端部から穿刺針51の進行方向に位置する重要臓器までの距離が閾値以下であることと、の少なくとも1つが満たされた場合に、穿刺条件の調整が必要と判断してもよい。一方、調整指示機能447は、推定された歪み情報が歪み許容度を超える場合であっても、当該穿刺対象までの距離が閾値以下であることと、当該穿刺回避の重要度が閾値以上であることと、当該重要臓器までの距離が閾値以下であることとが何れも満たされない場合には、穿刺条件の調整が不要と判断してもよい。
そして、調整指示機能447は、穿刺条件の調整が必要と判断された場合に、穿刺条件の調整を指示してもよい。この場合であっても、調整指示機能447は、歪み情報と、穿刺針51の先端部から穿刺対象までの距離との双方を考慮して、穿刺条件の調整を指示するか否かを判断することができる。また、調整指示機能447は、歪み情報と、穿刺針51の周辺の臓器に対する穿刺回避の重要度との双方を考慮して、穿刺条件の調整を指示するか否かを判断することができる。また、調整指示機能447は、歪み情報と、穿刺針51の先端部と穿刺針51の周辺の重要臓器との位置関係との双方を考慮して、穿刺条件の調整を指示するか否かを判断することができる。これにより、穿刺の進行状況に応じて穿刺条件の調整の指示を適切に行うことが可能である。
(第2の実施形態)
図13は、第2の実施形態に係るX線CT装置の構成の一例を示す図である。第1の実施形態に係るX線CT装置1は、穿刺条件の調整を操作者に促すことで、穿刺条件の調整を指示していた。これに対して、図13に示される第2の実施形態に係るX線CT装置1は、穿刺条件の調整を医用ロボット70に指示するように構成されている。
具体的には、図13に示すように、第2の実施形態に係るX線CT装置1において、コンソール装置40は、通信インタフェース45を備える。通信インタフェース45には、医用ロボット70が接続されている。医用ロボット70は、X線CT装置1とともに医用画像処理システムを構成している。医用ロボット70は、例えば、通信インタフェース45に有線で接続されている。医用ロボット70は、通信インタフェース45に無線で接続されていてもよい。
医用ロボット70は、ロボットアーム71及びロボットアーム制御装置72を備える。ロボットアーム71は、穿刺針51を把持し、穿刺針51を用いた穿刺動作を実行する。ロボットアーム71は、モータなどの図示しないアクチュエータを動力源として穿刺動作を実行する。ロボットアーム制御装置72は、ロボットアーム71の動作を制御する。ロボットアーム制御装置72は、通信インタフェース45に接続されている。ロボットアーム制御装置72は、図示しない入力インターフェースを用いた操作者の入力操作によって入力された制御信号にしたがって、ロボットアーム71の穿刺動作を電気的に制御する。例えば、ロボットアーム制御装置72は、ロボットアーム71の動力源への通電を制御することで、ロボットアーム71の穿刺動作を電気的に制御する。
調整指示機能447は、通信インタフェース45を介して医用ロボット70に穿刺条件の調整を指示する。ロボットアーム制御装置72は、調整指示機能447から穿刺条件の調整が指示された場合には、操作者の入力操作で指定された穿刺条件に優先して、調整指示機能447から指示された穿刺条件で穿刺動作を行うようにロボットアーム71を制御する。
図14は、第2の実施形態に係るX線CT装置1の動作例を示すフローチャートである。以下では、図14のフローチャート中の第1の実施形態(図4)と異なる工程を中心に説明する。図14に示すように、第2の実施形態において、歪み情報が歪み許容度を超える場合(ステップS4:Yes)、調整指示機能447は、ロボットアーム71の穿刺動作を制御する制御情報を医用ロボット70に出力することで、穿刺条件の調整を指示する(ステップS50)。
制御情報は、例えば、穿刺速度を減少させるようにロボットアーム71の穿刺動作を制御する情報である。この場合、制御情報は、例えば、歪み許容度に対する推定された歪み情報の超過量が大きいほど穿刺速度を大きく減少させる情報であってもよい。
第1の実施形態の変形例は、第2の実施形態にも適用することができる。
第2の実施形態によれば、制御情報の出力によって穿刺条件の調整を医用ロボット70に指示することで、医用ロボット70を用いた遠隔手技による穿刺を適切に行うことが可能となる。
(第3の実施形態)
これまでは、長尺状の医用器具としての穿刺針51の挿入条件(すなわち、穿刺条件)の調整を指示するX線CT装置1の例について説明した。これに対して、第3の実施形態に係るX線CT装置1は、長尺状の医用器具としてのカテーテルの挿入条件の調整を指示する。
図15は、第3の実施形態に係るX線CT装置1の動作例を示すフローチャートである。以下では、図15のフローチャート中の第1の実施形態(図4)と異なる工程を中心に説明する。図15に示すように、第3の実施形態において、挿入情報取得機能444は、制御機能441によってメモリ41に記憶されたCT画像データに基づいて、カテーテルの挿入状況を示す挿入情報を算出する(ステップS10)。
カテーテルの挿入情報は、穿刺情報と同様に、カテーテルの物理的状態を含む器具情報及びカテーテルの周辺の被検体Pの物理的状態を含む周辺情報を含んでいてもよい。器具情報は、例えば、カテーテルの位置と、カテーテルの歪みの有無と、カテーテルの歪みの程度と、カテーテルの進行方向との少なくとも1つを含んでもよい。周辺情報は、例えば、カテーテルの周辺の臓器の特性と、体動がカテーテルの歪みに与える影響の有無との少なくとも一方を含んでもよい。カテーテルの挿入情報の算出方法は、穿刺情報の場合と同様であってもよい。
また、図15に示すように、第3の実施形態において、歪み推定機能445は、カテーテルの挿入情報が取得された後、カテーテルの挿入情報に基づいてカテーテルの歪み情報を推定する(ステップS20)。
歪み情報は、例えば、カテーテルの歪みの程度及びカテーテルの歪みの発生し易さの少なくとも一方を含む。カテーテルの歪み情報の推定方法は、穿刺針51の歪み情報の推定方法と同様であってもよい。
また、図15に示すように、第3の実施形態において、調整指示機能447は、歪み推定機能445によって推定された歪み情報が、歪み許容度算出機能446によって算出された歪み許容度を超える場合(ステップS4:Yes)、カテーテルの挿入条件の調整を指示する(ステップS500)。
調整指示機能447は、例えば、第1の実施形態と同様に、画像表示によってカテーテルの挿入条件の調整を操作者に促してもよい。または、調整指示機能447は、第2の実施形態と同様に、制御情報の出力によって医用ロボット70にカテーテルの挿入条件の調整を指示してもよい。
第1の実施形態の変形例は、第3の実施形態にも適用することができる。
第3の実施形態によれば、カテーテルの挿入条件の調整を指示することで、カテーテルの挿入を適切に行うことが可能となる。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、被検体への医用器具の適切な挿入が可能となる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 X線CT装置
41 メモリ
42 ディスプレイ
444 挿入情報取得機能
445 歪み推定機能
446 歪み許容度算出機能
447 調整指示機能
5 穿刺具
51 穿刺針
60 CT画像
63 穿刺針の歪みの角度を示す画像
64 警告画像
65 強調画像
66 X線の曝射条件の調整を促す画像
70 医用ロボット
P 被検体

Claims (17)

  1. 長尺状の医用器具が挿入された被検体をスキャンすることで取得された医用画像に基づいて、前記医用器具の挿入状況を示す挿入情報を取得する挿入情報取得部と、
    前記取得された挿入情報に基づいて、前記医用器具の挿入を継続した場合に発生し得る前記医用器具の歪みに関する歪み情報を推定する歪み推定部と、
    前記歪み情報の許容度を算出する歪み許容度算出部と、
    前記推定された歪み情報が前記算出された許容度を超える場合に、前記医用器具の挿入条件の調整を指示する調整指示部と、
    を備える医用画像処理装置。
  2. 前記挿入情報取得部は、前記挿入情報として、前記医用器具の物理的状態を含む器具情報と、前記医用器具の周辺の被検体の物理的状態を含む周辺情報との少なくとも一方を取得する、請求項1に記載の医用画像処理装置。
  3. 前記挿入情報取得部は、前記器具情報として、前記医用器具の位置、前記医用器具の歪みの有無、前記医用器具の歪みの程度、及び前記医用器具の進行方向の少なくとも1つを取得する、請求項2に記載の医用画像処理装置。
  4. 前記挿入情報取得部は、前記周辺情報として、前記医用器具の周辺の臓器の特性と、体動が前記医用器具の歪みに与える影響の有無との少なくとも一方を取得する、請求項2に記載の医用画像処理装置。
  5. 前記歪み推定部は、前記歪み情報として、前記医用器具の歪みの程度及び前記医用器具の歪みの発生し易さの少なくとも一方を推定する、請求項1に記載の医用画像処理装置。
  6. 前記歪み推定部は、前記挿入情報を用いた物理学的なシミュレーション、前記挿入情報から得られる前記医用器具の進行方向に位置する臓器の種類、及び前記挿入情報の学習結果の少なくとも1つ基づいて、前記歪み情報を推定する、請求項1に記載の医用画像処理装置。
  7. 前記許容度は、前記医用器具の位置に応じて変化し得る可変値である、請求項1に記載の医用画像処理装置。
  8. 前記医用器具は穿刺針であり、
    前記歪み許容度算出部は、前記穿刺針の先端部から穿刺対象までの距離、前記穿刺針の周辺の臓器に対する穿刺回避の重要度、及び前記穿刺針の先端部と前記穿刺針の周辺の臓器との位置関係の少なくとも1つに基づいて前記許容度を算出する、請求項7に記載の医用画像処理装置。
  9. 前記医用器具は穿刺針であり、
    前記調整指示部は、前記推定された歪み情報が前記算出された許容度を超える場合に、前記穿刺針の先端部から穿刺対象までの距離、前記穿刺針の周辺の臓器に対する穿刺回避の重要度、及び前記穿刺針の先端部と前記穿刺針の周辺の臓器との位置関係の少なくとも1つに基づいて、前記挿入条件の調整が必要か否かを判断し、必要と判断された場合に前記挿入条件の調整を指示する、請求項1に記載の医用画像処理装置。
  10. 前記調整指示部は、前記医用器具の操作者に前記挿入条件の調整を促すことで、前記挿入条件の調整を指示する、請求項1に記載の医用画像処理装置。
  11. 前記医用器具は穿刺針であり、
    前記医用画像はX線を用いたスキャンによって取得された画像であり、
    前記歪み推定部は、前記歪み情報として、前記医用器具の歪みの程度を推定し、
    前記調整指示部は、前記推定された歪みの程度を示す画像、前記推定された歪みを発生させると予想される臓器の強調画像、穿刺速度の調整を促す画像、X線の曝射条件の調整を促す画像、及びX線の間欠曝射における次の曝射までの前記穿刺針の挿入量を警告する画像の少なくとも1つを表示することで、前記挿入条件の調整を促す、請求項10に記載の医用画像処理装置。
  12. 前記医用器具はカテーテルであり、
    前記調整指示部は、前記カテーテルの挿入速度の調整を促す画像を表示することで、前記挿入条件の調整を促す、請求項10に記載の医用画像処理装置。
  13. 前記調整指示部は、前記医用器具の挿入を実行する医用ロボットに、前記挿入条件を調整するように前記医用ロボットを制御するための制御情報を出力することで、前記挿入条件の調整を指示する、請求項1に記載の医用画像処理装置。
  14. 前記取得された医用画像を記憶する画像記憶部をさらに備え、
    前記挿入情報取得部は、前記画像記憶部によって記憶された医用画像から前記挿入情報を取得する、請求項1乃至13のいずれか1項に記載の医用画像処理装置。
  15. 前記取得された挿入情報を記憶する挿入情報記憶部をさらに備え、
    前記歪み推定部は、前記挿入情報記憶部によって記憶された挿入情報から前記歪み情報を推定する、請求項1乃至13のいずれか1項に記載の医用画像処理装置。
  16. 前記取得された医用画像を表示する画像表示部をさらに備える、請求項1乃至13のいずれか1項に記載の医用画像処理装置。
  17. 長尺状の医用器具が挿入された被検体をスキャンすることで取得された医用画像に基づいて、前記医用器具の挿入状況を示す挿入情報を取得し、
    前記取得された挿入情報に基づいて、前記医用器具の挿入を継続した場合に発生し得る前記医用器具の歪みに関する歪み情報を推定し、
    前記歪み情報の許容度を算出し、
    前記推定された歪み情報が前記算出された許容度を超える場合に、前記医用器具の挿入条件の調整を指示する、
    ことを含む医用画像処理方法。
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