JP2021083970A - 医用画像処理装置、医用画像処理方法及び医用画像処理プログラム - Google Patents

医用画像処理装置、医用画像処理方法及び医用画像処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】アブレーション等の治療中において、被検体内部の治療対象領域の温度に関する情報に基づいて、術者が適切な判断を行うための情報を提供すること。【解決手段】実施形態に係る医用画像処理装置は、情報生成部と、出力制御部とを備える。情報生成部は、治療前の少なくとも一つの観察領域を撮像して取得された第1の画像と、治療中の少なくとも一つの観察領域を撮像して取得された少なくとも一つの第2の画像とを用いて、温度に関する情報を生成し、温度に関する情報に基づいてアラート情報を生成する。出力制御部は、アラート情報を出力部に出力させる。【選択図】図8

Description

本明細書等に開示の実施形態は、医用画像処理装置、医用画像処理方法及び医用画像処理プログラムに関する。
近年、がん治療の一つとして、CTガイド下でのラジオ焼灼(アブレーション)による治療法が普及してきている。このアブレーションは、例えばがん細胞に焼灼針(電極針、穿刺針)を刺入し、高周波を印加することでがん細胞をラジオ波により焼灼して壊死させる治療法である。
従来、アブレーション治療を行う場合には、サーモグラフィ(Thermography)によって、或いは温度計が装着された針を焼灼対象とするがん細胞に刺入し、目標温度に到達したか否かを監視している。
しかしながら、サーモグラフィは、被検体の体表面温度を計測するものである。従って、アブレーション治療中において、被検体内の焼灼対象の現在の温度、焼灼対象ががん細胞壊死させるための目標温度(例:70℃)以上に到達しているのかどうか等を把握することができない。このため、どこで手技を止めていいのか、熱の影響がどこまで及んでいるのかを術者がリアルタイムで判断することは困難である。
また、温度計が装着された針を穿刺して被検体内部の温度を計測する手法の場合、治療中に当該手法で温度を計測することは、術者にとって大きな手間となり、また穿刺箇所が増えるため被検者の負担となる。
特表2018−524124号公報
本明細書等に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、アブレーション等の治療中において、被検体内部の治療対象領域の温度に関する情報に基づいて、術者が適切な判断を行うための情報を提供することである。
実施形態に係る医用画像処理装置は、情報生成部と、出力制御部とを備える。情報生成部は、治療前の少なくとも一つの観察領域を撮像して取得された第1の画像と、治療中の少なくとも一つの前記観察領域を撮像して取得された少なくとも一つの第2の画像とを用いて、温度に関する情報を生成し、前記温度に関する情報に基づいてアラート情報を生成する。出力制御部は、前記アラート情報を出力部に出力させる。
図1は、実施形態に係る医用画像処理装置が利用される治療システムSの構成を示した図である。 図2は、実施形態に係るX線CT装置の構成例を示すブロック図である。 図3は、CT値変化と温度変化との対応関係を示すグラフの一例を示した図である。 図4は、温度変化マップの一例を示した図である。 図5は、温度変化マップの表示形態の一例を示した図である。 図6は、温度変化グラフの一例を示した図である。 図7は、温度変化グラフの他の例を示した図である。 図8は、アブレーション装置を用いた治療における医用画像処理装置の動作の流れを示したフローチャートである。 図9は、実施形態に係る医用画像処理装置の変形例を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、実施形態に係る医用画像処理装置、医用画像処理方法及び医用画像処理プログラムについて詳細に説明する。
図1は、実施形態に係る医用画像処理装置100が利用される治療システムSの構成を示した図である。図1に示す様に、治療システムSは、X線コンピュータ断層(Computed Tomography)撮像装置1(以下、「X線CT装置1」と呼ぶ。)と、治療装置2とを備える。なお、本実施形態においてはX線CT装置1と治療装置2とは、互いに通信可能とするが、通信できなくても構わない。
治療装置2は、被検体の組織内に針を穿刺し、当該針から例えばラジオ波による焼灼(アブレーション)、マイクロウェーブによる焼灼、CRYOによる凍結等など、熱、エネルギー、波動等を供給することにより、がん細胞を壊死させる治療装置である。
なお、本実施形態においては説明を具体的にするため、治療装置2はラジオ波による焼灼を実施するアブレーション装置であるとする(以下、治療装置2を「アブレーション装置2」とも呼ぶ)。また、本実施形態においては、被検体内において、アブレーション装置2によって焼灼対象とされる腫瘍領域、腫瘍領域の周辺にマージンとして付加され焼灼対象とされる領域(以下、「焼灼付加領域」と呼ぶ。)の双方の領域を、「焼灼対象領域」と呼び、焼灼対象領域の周辺に位置し焼灼を回避しなければならない領域(例えば血管等)を「焼灼回避領域」と呼ぶ。焼灼付加領域、焼灼回避領域は、複数設定される場合もある。また、焼灼付加領域及び焼灼回避領域の様に、アブレーションによる治療中に術者がモニタリングしなければならない領域を「観察領域」と呼ぶ。
X線CT装置1は、アブレーション装置2を用いた治療において、被検体内の焼灼針の位置、観察領域のモニタリングに用いられるCT画像をリアルタイムで取得するための医用画像診断装置である。すなわち、X線CT装置1は、アブレーション装置2を用いた治療において、術者からの指示に応答して、CT透視撮像により被検体に関するボリュームデータを取得する。なお、CT透視撮像によるCT画像データの取得は、ボリューム撮像、ヘリカル撮像のいずれであってもよい。
また、X線CT装置1は、医用画像処理装置100を内蔵する。医用画像処理装置100は、アブレーション装置2を用いた治療において、X線CT装置1によって取得されたCT画像データを用いて、被検体内部に存在する観察領域についての温度に関する情報を生成し表示する。この医用画像処理装置100の構成については、後で詳しく説明する。
次に、X線CT装置1の構成について概略を説明する。図2は、実施形態に係るX線CT装置1の構成例を示すブロック図である。図2に示すように、実施形態に係るX線CT装置1は、架台装置10と寝台装置30とコンソール装置40とを有する。
なお、本実施形態では、非チルト状態での回転フレーム13の回転軸又は寝台装置30の天板33の長手方向をZ軸方向、Z軸方向に直交し、床面に対して水平である軸方向をX軸方向、Z軸方向に直交し、床面に対し垂直である軸方向をY軸方向とそれぞれ定義するものとする。
架台装置10は、診断に用いられる医用画像を撮像するための撮像系を有する。すなわち、架台装置10は、被検体PにX線を照射し、被検体Pを透過したX線の検出データから投影データを収集する撮像系を有する装置であり、X線管11と、ウェッジ16と、コリメータ17と、X線検出器12と、X線高電圧装置14と、DAS(Data AcquisitionSystem)18と、回転フレーム13と、制御装置15と、寝台装置30とを有する。
X線管11は、X線高電圧装置14からの高電圧の印加により、陰極(フィラメント)から陽極(ターゲット)に向けて熱電子を照射する真空管である。
ウェッジ16は、X線管11から照射されたX線のX線量を調節するためのフィルタである。具体的には、ウェッジ16は、X線管11から被検体Pへ照射されるX線が、予め定められた分布になるように、X線管11から照射されたX線を透過して減衰するフィルタである。
ウェッジ16は、例えばウェッジフィルタ(wedge filter)またはボウタイフィルタ(bow−tie filter)であり、所定のターゲット角度や所定の厚みとなるようにアルミニウムを加工したフィルタである。
コリメータ17は、ウェッジ16を透過したX線の照射範囲を絞り込むための鉛板等であり、複数の鉛板等の組み合わせによってスリットを形成する。
X線検出器12は、X線管11から照射され、被検体Pを通過したX線を検出し、当該X線量に対応した電気信号をデータ収集装置(DAS18)へと出力する。X線検出器12は、例えば、X線管11の焦点を中心として1つの円弧に沿ってチャネル方向に複数のX線検出素子が配列された複数のX線検出素子列を有する。X線検出器12は、例えば、X線管の焦点を中心として一つの円弧に沿ってチャネル方向に複数のX線検出素子が配列された複数のX線検出素子列を有する。X線検出器12は、例えば、チャネル方向に複数のX線検出素子が配列されたX線検出素子列がスライス方向(体軸方向、列方向とも呼ばれる)に複数配列された構造を有する。
また、X線検出器12は、例えば、グリッドと、シンチレータアレイと、光センサアレイとを有する間接変換型の検出器である。シンチレータアレイは、複数のシンチレータを有し、シンチレータは入射X線量に応じた光子量の光を出力するシンチレータ結晶を有する。グリッドは、シンチレータアレイのX線入射側の面に配置され、散乱X線を吸収する機能を有するX線遮蔽版を有する。光センサアレイは、シンチレータからの光量に応じた電気信号に変換する機能を有し、例えば、光電子増倍管(PMT)等の光センサを有する。なお、X線検出器12は、入射したX線を電気信号に変換する半導体素子を有する直接変換型の検出器であっても構わない。
X線高電圧装置14は、変圧器(トランス)及び整流器などの電気回路を有し、X線管11に印加する高電圧を発生する機能を有する高電圧発生装置と、X線管11が照射するX線に応じた出力電圧の制御を行うX線制御装置とを有する。高電圧発生装置は、変圧器方式であってもよいし、インバータ方式であっても構わない。なお、X線高電圧装置14は、回転フレーム13に設けられてもよいし、架台装置10の固定フレーム(図示しない)側に設けられても構わない。なお、固定フレームは、回転フレーム13を回転可能に支持するフレームである。
DAS18は、X線検出器12の各X線検出素子から出力される電気信号に対して増幅処理を行う増幅器と、電気信号をデジタル信号に変換するA/D変換器とを有し、検出データを生成する。DAS18が生成した検出データは、コンソール装置40へと転送される。
回転フレーム13は、X線管11とX線検出器12とを対向支持し、制御装置15によってX線管11とX線検出器12とを回転させる円環状のフレームである。なお、回転フレーム13は、X線管11とX線検出器12に加えて、X線高電圧装置14やDAS18を更に支持してもよい。なお、DAS18が生成した検出データは、一例として、回転フレーム13に設けられた発光ダイオードを有する送信機から光通信によって、固定フレームの等の架台装置10の非回転部分に設けられた、フォトダイオードを有する受信機に送信され、コンソール装置40へと転送される。なお、回転フレーム13から架台装置10の非回転部分への検出データの送信方法は、光通信に限らず、非接触型のその他の方式のデータ伝送方法を用いて行ってもよい。
制御装置15は、CPU等を有する処理回路と、モータやアクチュエータ等の駆動機構とを有する。制御装置15は、コンソール装置40に取り付けられた入力インターフェース43若しくは架台装置10に取り付けられた入力インターフェースからの入力信号を受けて、架台装置10及び寝台装置30の動作制御を行う機能を有する。また、制御装置15は、入力信号を受けて回転フレーム13を回転させる制御や、架台装置10及び寝台装置30を動作させる制御を行う。
例えば、制御装置15は、架台装置10に取り付けられた入力インターフェースによって入力される傾斜角度(チルト角度)情報に基づいて、制御装置15がX軸方向に平行な軸を中心に回転フレーム13を回転させることによって、架台装置10をチルトさせる。なお、制御装置15または処理回路150の有する制御機能150aは、制御部の一例である。
寝台装置30は、スキャン対象の被検体Pを載置、移動させる装置であり、基台31と、寝台駆動装置32と、天板33と、支持フレーム34とを備える。基台31は、支持フレーム34を鉛直方向に移動可能に支持する筐体である。寝台駆動装置32は、被検体Pが載置された天板33をその長軸方向(図2のZ軸方向)に移動させるモータあるいはアクチュエータである。支持フレーム34の上面に設けられた天板33は、被検体Pが載置される板である。なお、寝台駆動装置32は、天板33に加え、支持フレーム34を天板33の長軸方向に移動してもよい。
寝台駆動装置32は、制御装置15からの制御信号に従って、基台31を上下方向に移動させる。寝台駆動装置32は、制御装置15からの制御信号に従って、天板33を長軸方向に移動させる。
コンソール装置40は、ユーザによるX線CT装置1の操作を受け付けるとともに、架台装置10によって収集されたX線検出データからX線CT画像データを再構成する装置である。コンソール装置40は、メモリ41と、ディスプレイ42と、入力インターフェース43と、処理回路150とを備える。
ここで、本実施形態に係る医用画像処理装置100は、例えばメモリ41と、ディスプレイ42と、入力インターフェース43と、処理回路150によって実現される。
メモリ41は、例えばRAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスクなどにより実現される。メモリ41は、例えば投影データや再構成画像データを記憶する。メモリ41は、記憶部の一例である。
また、メモリ41は、後述する制御機能150a、前処理機能150b、再構成処理機能150c、情報生成機能150d、出力制御機能150eを実現するための専用プログラムを格納する。さらに、メモリ41は、図3に示す様なCT値の変化量(或いはCT値と対応付された画素値の変化量)と温度変化量)との対応関係を示す情報(グラフ)、組織毎の温度感受性に関する情報(テーブル)、後述する処理によって生成された温度に関する情報等を格納する。
図2に戻り、ディスプレイ42は、ユーザが参照するモニタであり、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ42は、処理回路150によって生成された医用画像(CT画像)や、ユーザからの各種操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)等を出力する。例えば、ディスプレイ42は、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイである。ディスプレイ42は、表示部の一例である。
入力インターフェース43は、ユーザからの各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路150に出力する。例えば、入力インターフェース43は、投影データを収集する際の収集条件や、CT画像を再構成する際の再構成条件、CT画像から後処理画像を生成する際の画像処理条件等をユーザから受け付ける。また、入力インターフェース43は、例えば、腫瘍領域、焼灼対象領域、焼灼回避領域等の領域指定に関する入力を受け付ける。さらに、入力インターフェース43は、例えば、後述するアラート情報に含めるべき情報の選択指示を受け付ける。例えば、入力インターフェース43は、マウスやキーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック等により実現される。入力インターフェース43は、入力部の一例である。
処理回路150は、X線CT装置1全体の動作を制御する。処理回路150は、例えば、制御機能150a、前処理機能150b、再構成処理機能150c、情報生成機能150d、出力制御機能150eを有する。実施形態では、構成要素である制御機能150a、前処理機能150b、再構成処理機能150c、情報生成機能150d、出力制御機能150eにて行われる各処理機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態でメモリ41へ記憶されている。処理回路150はプログラムをメモリ41から読み出し、実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路150は、図2の処理回路150内に示された各機能を有することになる。
なお、図2においては単一の処理回路150にて、制御機能150a、前処理機能150b、再構成処理機能150c、情報生成機能150d、出力制御機能150eにて行われる処理機能が実現されるものとして説明したが、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路150を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより機能を実現するものとしても構わない。
換言すると、上述のそれぞれの機能がプログラムとして構成され、1つの処理回路が各プログラムを実行する場合であってもよいし、特定の機能が専用の独立したプログラム実行回路に実装される場合であってもよい。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphical processing unit)或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD),及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサはメモリ41に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、メモリ41にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。
処理回路150は、制御機能150aにより、入力インターフェース43を介してユーザから受け付けた入力操作に基づいて、処理回路150の各種機能を制御する。処理回路150は、前処理機能150bにより、DAS18から出力された検出データに対して対数変換処理やオフセット処理、チャネル間の感度補正処理、ビームハードニング補正などの前処理を施したデータを生成する。なお、前処理前のデータ(検出データ)および前処理後のデータを総称して投影データと称する場合もある。処理回路150は、再構成処理機能150cにより、前処理機能150bにより生成された投影データに対して、フィルタ補正逆投影法や逐次近似再構成法等を用いた再構成処理を行ってCT画像データを生成する。また、処理回路150は、再構成処理機能150cにより、入力インターフェース43を介してユーザから受け付けた入力操作に基づいて、再構成されたCT画像データを公知の方法により、任意断面の断層像データや3次元画像データに変換する。
処理回路150は、情報生成機能150dにより、アブレーション装置2を用いた治療において、X線CT装置1によって取得されたCT画像データを用いて、被検体内部に存在する観察領域についての温度に関する情報を生成する。すなわち、処理回路150は、情報生成機能150dにより、アブレーション術前の観察領域をX線CT装置1により撮像して取得されたCT画像(第1の画像)と、アブレーション術中の観察領域をX線CT装置1により撮像して取得された少なくとも一つのCT画像(第2の画像)とを用いて、温度に関する情報を生成する。
ここで、「温度に関する情報」とは、例えば、温度変化マップ、到達温度マップ、熱量積算マップ、温度変化グラフのうちの少なくとも一つを含む情報である。また、「温度に関する情報」には、温度変化マップ、到達温度マップ、熱量積算マップ、温度変化グラフに基づいて生成される情報等も含まれる。
以下、温度変化マップ、到達温度マップ、熱量積算マップ、温度変化グラフのそれぞれについて説明する。
温度変化マップとは、観察領域の各位置について、現在の温度(又は基準温度からの温度変化量)の空間分布を示す情報である。
図4は温度変化マップの一例を示した図である。なお、図4の例は、観察領域を画像全体として設定したものである。図4において、右上は焼灼針Nを含むコロナル断面による温度変化マップを、右下は焼灼針Nを含むサジタル断面による温度変化マップを、左上は焼灼針Nに直交するアキシャル断面による温度変化マップを、左下は三次元画像としてのボリュームレンダリング画像を、それぞれ示している。各温度変化マップはカラーマップであり、温度の違いが色彩の違いによって表現されている。
なお、図4では、カラーマップとしての温度変化マップを例示した。これに対し、例えば温度の違いを等高線によって表現する等高線表示としての温度変化マップを作成し表示するようにしてもよい。温度変化毎の等高線表示をする場合、がん細胞を壊死させるための目標温度をスケール(メモリ)によって設定することができる。
図5は、温度変化マップの表示形態の他の例を示した図である。図5の左列において、下段はアキシャル断面によるCT画像、中断はコロナル断面によるCT画像、上段はサジタル断面によるCT画像がそれぞれ示されている。また、図5の右列において、ある温度以上(例えば、目標温度から10度低い温度以上)となっている領域のみを抽出した温度変化マップが、左列の各CT画像について、焼灼針N又は腫瘍領域Rを基準としてリアルタイムに重畳表示されたものがそれぞれ示されている。
術者は、図5の右列に示した温度変化マップを観察することで、焼灼対象領域が目標温度に達したか否か、焼灼対象領域が現在どれくらいの温度であるのか、焼灼対象領域において目標温度に達していない場所はどこか、焼灼対象領域があとどれくらいで目標温度に達しそうであるか、焼灼回避領域が許容値以上の温度になっていないか、焼灼回避領域周辺の温度は現在何度くらいであるのか等について、視覚的に且つ迅速に把握することができる。
なお、温度変化マップは、例えば次のようにして生成することができる。すなわち、まず、アブレーション術前の観察領域をX線CT装置1により撮像して、基準となるCT画像を取得する。このアブレーション前のCT画像の各組織のCT値は体温程度(36℃〜40℃程度)の温度に対応するものとなる。次に、アブレーション術中の観察領域をX線CT装置1により撮像して、アブレーション中のCT画像を取得する。このアブレーション中のCT画像とアブレーション前のCT画像との差分画像を生成し、各画素の差分値と、CT値変化と温度変化との対応関係を示すグラフと、組織毎の温度感受性に関する情報とを用いることで、観察領域の各位置の温度が体温からどれくらい変化したかを示す温度変化マップを生成することができる。なお、温度変化マップは、アブレーション中のCT画像が撮像される度にリアルタイムで更新される。
到達温度マップは、観察領域の各位置について、アブレーション術中における複数時相のうち最大温度(又は基準温度からの最大の温度変化)の空間分布を示す情報である。熱量積算マップは、観察領域の各位置について、温度変化の積算値の空間分布を示す情報である。
到達温度マップは、アブレーション中においてCT透視撮像の各時相間での温度変化を記憶しておき、時系列にマッピングし、より基準からの温度変化が大きい時相の分布(最大温度変化)を表示することで生成することができる。また、熱量積算マップは、観察領域の画素毎に温度変化を積算することで生成することができる。
温度変化グラフは、観察領域内に設定されたROI(Region Of Interest:関心領域)についての経時的な温度変化を示す温度変化グラフのうちの少なくとも一つを含む情報である。
図6、図7は、温度変化マップの一例を示した図である。図6に示す様に、温度変化グラフは、設定されたROI内の温度変化の代表値(例えば、平均値、中央値、最大値、最小値等)を時系列にプロットしたものである。また、図7に示す様に、温度変化グラフの最大値と最小値の差によってROI内の最大温度変化Hが、温度変化グラフのグラフ下面積によってROI内の熱積算量を把握することができる。
なお、温度変化グラフの生成において利用されるROIは、複数画素を含んでもよいし、一画素のみであってもよい。また、ROIの設定は、自動でも手動でもよい。また、ROIを自動設定する場合、例えば焼灼針の熱の発生源周辺からの所定半径内の領域をROIとして設定することができる。また、このときの所定半径は、ユーザが自由に指定できる。
また、一般的に、組織の温度が上昇するに伴ってCT値は下がる。しかしながら、図6、図7の例では、ユーザの直観的な理解を考慮し、組織の温度が上昇するに伴ってCT値も上昇するようにプロットされた温度変化グラフを生成している。
また、処理回路150は、情報生成機能150dにより、温度変化マップ、到達温度マップ、熱量積算マップ、温度変化グラフに基づいて、焼灼対象領域が目標温度に達したか否か、焼灼回避領域が許容値以上の温度になっているか否かについて判定する。この判定は、例えば、温度変化マップ、到達温度マップにおいて、焼灼対象領域内に目標温度に達した画素はあるか、焼灼回避領域内に許容値以上の温度に達した画素があるかを抽出することで実現できる。
また、処理回路150は、情報生成機能150dにより、アブレーション装置2を用いた治療において、関心領域についての温度変化グラフを用いて、温度変化と時間が相関するものとしてその相関式から、焼灼対象領域が指定された目標温度に到達するまでの予測時間、焼灼回避領域が許容値以上の温度に達するまでの予測時間を算出する。
また、処理回路150は、情報生成機能150dにより、温度に関する情報に基づいてアラート情報を生成する。ここで、アラート情報とは、アブレーションによる治療において、術者の注意を促し、術者が適切な判断を行うための支援情報である。アラート情報は、例えば、観察領域に含まれる焼灼対象領域が目標温度に到達したことを知らせるための情報(第1の情報)、焼灼対象領域が目標温度に一定時間経過後に到達することを知らせるための情報(第2の情報)、観察領域に含まれる焼灼回避領域が許容温度を到達したことを知らせるための情報(第3の情報)、焼灼回避領域が許容温度を一定時間経過後に到達することを知らせるための情報(第4の情報)、温度に関する情報に基づいてアブレーション装置の動作を制御(例えば、停止や焼灼強度の変更等)すべきことを知らせる情報(第5の情報)、温度に関する情報に基づいてX線CT装置1の撮像動作を制御(例えば、停止や撮像条件の変更等)すべきことを知らせる情報(第6の情報)、焼灼対象領域が目標温度に到達するまでの予測時間(第1の予測時間)、焼灼回避領域が許容温度に到達するまでの予測時間(第2の予測時間)のうち、少なくとも一つを含む。
なお、アラート情報は、典型的には画像情報である。アラート情報は、例えば、温度変化マップ、到達温度マップ、熱量積算マップ、温度変化グラフ等において、目標温度や許容温度に到達した領域を異なる色彩や点滅等により強調表示する画像である。また、アラート情報は、例えば、「焼灼対象領域において、既に目標温度に到達している(或いは目標温度を超えている)場所があります。早急に焼灼と撮像を中止してください。」、「焼灼回避領域において、既に許容温度に到達している(或いは許容温度を超えている)場所があります。早急に焼灼と撮像を中止してください。」、「焼灼対象領域はあと30秒で目標温度に到達します。」、「焼灼回避領域はあと30秒で許容温度に到達します。」等のメッセージや音声を含む画像である。
なお、アラート情報に含めるべき情報は、例えば入力インターフェース43からの選択指示により、選択することができる。処理回路150は、情報生成機能150dにより、温度に関する情報に基づいて、選択された情報を含むアラート情報を生成する。
また、処理回路150は、情報生成機能150dにより、アラート情報の生成に連動して、温度に関する情報に基づいて、アブレーション装置2の動作を制御(例えば、停止や焼灼強度の変更等)するための制御信号(第1の制御信号)、X線CT装置1の撮像動作を制御(例えば、停止や撮像条件の変更等)するための制御信号(第2の制御信号)を生成する。なお、第1の制御信号及び第2の制御信号の双方ではなく、少なくとも一方を生成するようにしてもよい。また、第1の制御信号及び第2の制御信号の生成は、焼灼対象領域についてのアラート情報の生成及び焼灼回避領域についてのアラート情報の生成のいずれに連動させるのかについて、優先度を設定することができる。
処理回路150は、出力制御機能150eにより、アブレーション装置2を用いた治療において、被検体内部の観察領域についての温度に関する情報をリアルタイムでディスプレイ42に表示させる。また、処理回路150は、出力制御機能150eにより、温度変化マップ、到達温度マップ、熱量積算マップと、焼灼針又は腫瘍領域を基準としてCT画像(例えば直交三断面のMPR画像)とを同時に(例えば、重畳的に、或いは並列的に)リアルタイムでディスプレイ42に表示させる。
処理回路150は、出力制御機能150eにより、焼灼対象領域が治療有効温度に到達したとき(或いは到達する一定時間前)、焼灼回避領域が許容値以上の温度に到達したとき(或いは到達する一定時間前)等の設定されたタイミングにおいて、これらの内容を術者に知らせるための情報を含む温度に関する情報をディスプレイ42に表示させる。
例えば、処理回路150は、出力制御機能150eにより、術者にその旨を知らせるためのアラート機能として、色を変化させた温度変化マップ等をディスプレイ42に表示させる。また、処理回路150は、出力制御機能150eにより、焼灼対象領域、焼灼回避領域のそれぞれを他の部位から区別できるように、ディスプレイ42において強調表示させる。
また、処理回路150は、出力制御機能150eにより、アブレーション装置2を用いた治療において、焼灼対象領域が指定された目標温度に到達するまでの予測時間、焼灼回避領域が指定された許容温度に到達するまでの予測時間をリアルタイムでディスプレイ42に表示させる。
また、処理回路150は、出力制御機能150eにより、焼灼対象領域、及びそれ以外の領域と区別するために、焼灼回避領域を色付けや輪郭等により強調表示する。
また、処理回路150は、出力制御機能150eにより、アブレーション装置2を用いた治療において、アブレーション術中において焼灼針を別の位置に新たに刺入する場合や別の位置を焼灼する場合において、既に焼灼された領域(目標温度到達領域)と、未だ焼灼されていない領域(目標温度未到達領域)とが区別された温度に関する情報を、次の焼灼位置をナビゲートするためにリアルタイムでディスプレイ42に表示させる。
また、処理回路150は、出力制御機能150eにより、アブレーション装置2を用いた治療において、温度に関する情報と共に或いは単独で、アラート情報をリアルタイムでディスプレイ42に表示させる。また、処理回路150は、出力制御機能150eにより、アブレーション装置2を用いた治療において、アブレーション装置2の動作を制御するための第1の制御信号をアブレーション装置2へ出力する。さらに、処理回路150は、出力制御機能150eにより、アブレーション装置2を用いた治療において、X線CT装置1の撮像動作を制御するための第2の制御信号を、X線CT装置1へ出力する。
なお、第1の制御信号及び第2の制御信号を出力するタイミングとしては、例えば、観察領域に含まれる焼灼対象領域が目標温度に到達したと判定されたタイミング、観察領域に含まれる焼灼回避領域が許容温度に到達したと判定されたタイミング、焼灼対象領域が目標温度に到達するまでの第1の予測時間の経過後、焼灼回避領域が許容温度に到達するまでの第2の予測時間の経過後等を設定することができる。
次に、アブレーション装置2を用いた治療における医用画像処理装置100の動作の流れについて説明する。
図8は、アブレーション装置2を用いた治療における医用画像処理装置100の動作の流れを示したフローチャートである。なお、アブレーション装置2を用いた治療前又は治療中において、X線CT装置1は、術者の指示に従って、焼灼対象領域及び焼灼回避領域についてのボリュームデータをCT透視撮像により随時取得し、医用画像処理装置100はX線CT装置1によって取得されたCT画像をリアルタイムで受け取るものとする。また、X線CT装置1は、例えば図8のステップS1〜S5までの間に、アブレーション前の観察領域につき、CT透視撮像により、少なくとも一時相以上のボリュームデータを取得するものとする。
図8に示す様に、まず、処理回路150は、情報生成機能150dにより、X線CT装置1によるCT透視撮像によって取得された三次元画像(ボリュームレンダリング画像)、直交三断面によるMPR画像を用いて、腫瘍領域の指定・検出が実行される(ステップS1)。なお、腫瘍領域の指定は、表示された画像に対してユーザが手動により描画に基づいて実行してもよいし、セグメンテーション処理により自動的に検出するようにしてもよい。さらに、セグメンテーション処理により自動的に検出された領域をユーザが手動により微調整するようにしてもよい。
次に、処理回路150は、情報生成機能150dにより、指定又は検出された腫瘍領域周辺の焼灼付加領域を検出し、腫瘍領域と焼灼付加領域と含む焼灼対象領域についてのマスク処理を実行する(ステップS2)。この焼灼付加領域についても、腫瘍領域の検出と同様に、ユーザの手動に基づく検出、セグメンテーション処理による自動検出、或いはこれらの組合せによる検出のいずれも採用することができる。また、焼灼対象領域についてのマスク処理により、ROIとしての焼灼対象領域が設定される。
次に、処理回路150は、情報生成機能150dにより、焼灼対象領域周辺の焼灼回避領域を検出し、当該焼灼回避領域についてのマスク処理を実行する(ステップS3)。この焼灼回避領域についても、腫瘍領域、焼灼付加領域の検出と同様に、ユーザの手動に基づく検出、セグメンテーション処理による自動検出、或いはこれらの組合せによる検出のいずれも採用することができる。また、焼灼回避領域についてのマスク処理により、ROIとしての焼灼回避領域が設定される。
次に、焼灼針の穿刺が開始されると(ステップA1)、処理回路150は、情報生成機能150dにより、焼灼針を検出し、その追跡を行う(ステップS4)。
次に、処理回路150は、情報生成機能150dにより、焼灼針を基準とした直交三断面のMPR画像を作成する。処理回路150は、出力制御機能150eにより、作成された直交三断面のMPR画像をディスプレイ42に表示する(ステップS5)。
次に、処理回路150は、情報生成機能150dにより、焼灼針の焼灼対象領域への到達を検出する(ステップA2、ステップS6)。また、この検出以降の任意のタイミングで焼灼が開示される(ステップA2)。
次に、処理回路150は、情報生成機能150dにより、焼灼開始後にX線CT装置1から受け取った経時的な各ボリュームデータ(アブレーション中のボリュームデータ)と、アブレーション前のボリュームデータとの間の位置合わせを実行する(ステップS7)。当該位置合わせは、ボリュームデータ内の焼灼針の位置や腫瘍領域の位置を基準として実行される。尚、位置合わせは必ず実行しなくともよい。
次に、処理回路150は、情報生成機能150dにより、アブレーション中のボリュームデータとアブレーション前のボリュームデータとの差分データを生成し、当該差分データを用いて、各ROIにおけるCT値の変化を計測する(ステップS8)。
次に、処理回路150は、情報生成機能150dにより、各観察領域におけるCT値の変化と、CT値変化と温度変化との対応関係を示すグラフと、組織毎の温度感受性に関する情報とを用いることで、CT値変化量を温度変化量に変換し(ステップS9)、各観察領域についての温度に関する情報を生成する。
次に、処理回路150は、情報生成機能150dにより、温度に関する情報に基づいて、焼灼対象領域が目標温度に到達したか否かを判定する(ステップS10)。処理回路150は、情報生成機能150dにより、焼灼対象領域が目標温度に到達したと判定した場合には(ステップS10のYes)、アラート情報、第1の制御信号、第2の制御信号を生成する(ステップS12)。一方。処理回路150は、情報生成機能150dにより、焼灼対象領域が目標温度に到達していない判定した場合には(ステップS10のNo)、ステップS6〜ステップS10の処理を繰り返し実行する。
次に、処理回路150は、情報生成機能150dにより、温度に関する情報に基づいて、焼灼回避領域が許容温度に到達したか否かを判定する(ステップS11)。処理回路150は、情報生成機能150dにより、焼灼回避領域が許容温度に到達したと判定した場合には(ステップS11のYes)、アラート情報、第1の制御信号、第2の制御信号を生成する(ステップS12)。一方。処理回路150は、情報生成機能150dにより、焼灼対象領域が目標温度に到達していない判定した場合には(ステップS11のNo)、ステップS6〜ステップS11の処理を繰り返し実行する。
次に、処理回路150は、出力制御機能150eにより、各観察領域についての温度に関する情報と共に或いは単独で、アラート情報をディスプレイ42に表示(出力)させる(ステップS13)。
このとき、例えば処理回路150は、出力制御機能150eにより、アラート情報及び目標温度や許容温度に到達した領域を、異なる色彩や点滅等により強調表示する。
なお、アブレーション中は、X線CT装置1による撮像が実行される都度、ステップS6〜ステップS13の処理が繰り返し実行される。また、アブレーションが完了した場合、最後に生成された温度に関する情報は、手技実施結果情報としてメモリ41に記憶され患者毎に管理される。
一回のアブレーションにおいて焼灼可能な領域は半径数センチほどに限られる。従って、焼灼対象領域の大きさや形状によっては、焼灼針を異なる位置に刺し直して、焼灼対象領域を焼き尽くすように複数回のアブレーションが実行される。また、複数の焼灼対象領域が設定される場合にも、焼灼針を異なる位置に刺し直して、複数回のアブレーションが実行される。各アブレーションにおいても、ステップS6〜ステップS13の処理が繰り返し実行される。
以上述べた様に、実施形態に係る医用画像処理装置は、情報生成部としての情報生成機能150dと、出力制御部としての出力制御機能150eとを備える。情報生成機能150dは、アブレーション前の少なくとも一つの観察領域を撮像して取得されたCT画像と、アブレーション中の少なくとも一つの観察領域を撮像して取得された少なくとも一つのCT画像とを用いて、温度に関する情報を生成し、当該温度に関する情報に基づいてアラート情報を生成する。出力制御機能150eは、アラート情報を出力部としてのディスプレイ42に出力させる。
アラート情報には、観察領域に含まれる焼灼対象領域が目標温度に到達したことを知らせるための情報(第1の情報)、焼灼対象領域が目標温度に一定時間経過後に到達することを知らせるための情報(第2の情報)、観察領域に含まれる焼灼回避領域が許容温度に到達したことを知らせるための情報(第3の情報)、焼灼回避領域が許容温度を一定時間経過後に到達することを知らせるための情報(第4の情報)、温度に関する情報に基づいてアブレーション装置2の動作を制御すべきことを知らせる情報(第5の情報)、温度に関する情報に基づいてX線CT装置1の撮像動作を制御すべきことを知らせる情報(第6の情報)のうち、少なくとも一つを含めることができる。
術者は、表示されたアラート情報により、アブレーションによる治療において、アブレーション装置2による焼灼を中止する、X線CT装置1による撮像を中止する、焼灼針を焼灼回避領域から離れた位置に移動させる等の判断を迅速且つ適切に行うことができる。その結果、必要のない焼灼や被ばくを低減させることができる。
また、情報生成機能150dは、アブレーション装置2の動作を制御する第1の制御信号、X線CT装置1の撮像動作を制御する第2の制御信号のうちの少なくとも一方を生成する。出力制御機能150eは、第1の制御信号をアブレーション装置2へ送信する。また、出力制御機能150eは、第2の制御信号をX線CT装置1へ送信する。
従って、アラート情報の表示に連動して、アブレーション装置2及びX線CT装置1の少なくとも一方を自動的に停止させることができる。その結果、アブレーション装置2、X線CT装置1を迅速に停止することができ、術者の作業負担を軽減すると共に、必要のない焼灼や被ばくを低減させることができる。
(変形例1)
上記実施形態においては、X線CT装置1が医用画像処理装置100としての機能を備える場合を例示した。これに対し、医用画像処理装置100を医用ワークステーションやパーソナルコンピュータ等により実現するようにしてもよい。この様な変形例1に係る医用画像処理装置100は、例えば穿刺ロボットを遠隔から操作する場合等において適用することができる。
図9は、本変形例1に係る医用画像処理装置100を説明するための図である。図9に示す様に、医用画像処理装置100は、少なくともX線CT装置1と通信可能である。医用画像処理装置100は、X線CT装置1により撮像されたCT画像をリアルタイムに受け取り、これを用いて上述した温度に関する情報の生成、温度に関する情報に基づくアラート情報の生成、第1の制御信号の生成、第2の制御信号の生成を実行する。アラート情報は、X線CT装置1に送信されリアルタイムで表示される。また、第1の制御信号は、アラート情報の送信と連動して、医用画像処理装置100からアブレーション装置2へ送信される。第2の制御信号は、アラート情報の送信と連動して、医用画像処理装置100からX線CT装置1へ送信される。
従って、例えば医用画像処理装置100がアブレーション装置2やX線CT装置1と異なる場所に設置されている場合であっても、実施形態と同様の効果を実現することができる。
(変形例2)
上記実施形態においては、X線CT装置1を用いたCTガイド下でのアブレーションにおいて、医用画像処理装置100を利用する場合を例示した。これに対し、磁気共鳴イメージング装置、X線診断装置、超音波診断装置等の医用画像診断装置を用いたガイド下でのアブレーションにおいても、医用画像処理装置100を利用することができる。
(変形例3)
上記実施形態においては、画像情報としてのアラート情報を生成し表示する場合を例示した。これに対し、音声情報としてのアラート情報を生成し音声出力部(スピーカ)から出力するようにしてもよい。
音声情報としては、例えば、「焼灼対象領域において、既に目標温度に到達している(或いは目標温度を超えている)場所があります。早急に焼灼と撮像を中止してください。」、「焼灼回避領域において、既に許容温度に到達している(或いは許容温度を超えている)場所があります。早急に焼灼と撮像を中止してください。」等のメッセージを自動的に読み上げる、アブレーション装置2やX線CT装置1の停止を促す音の出力等を採用することができる。また、画像情報としてのアラート情報と、音声情報としてのアラート情報とを併用してもよい。
以上述べた少なくとも一つの実施形態によれば、アブレーション等の治療中において、被検体内部の治療対象領域の温度に関する情報に基づいて、術者が適切な判断を行うための情報を提供することができる。
また、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 X線CT装置
10 架台装置
11 X線管
12 X線検出器
13 回転フレーム
14 X線高電圧装置
15 制御装置
16 ウェッジ
17 コリメータ
18 DAS(Data Acquisition System)
30 寝台装置
31 基台
32 寝台駆動装置
33 天板
34 支持フレーム
40 コンソール装置
41 メモリ
42 ディスプレイ
43 入力インターフェース
150 処理回路
150a 制御機能
150b 前処理機能
150c 再構成処理機能
150d 情報生成機能
150e 出力制御機能

Claims (11)

  1. 治療前の少なくとも一つの観察領域を撮像して取得された第1の画像と、治療中の少なくとも一つの前記観察領域を撮像して取得された少なくとも一つの第2の画像とを用いて、温度に関する情報を生成し、前記温度に関する情報に基づいてアラート情報を生成する情報生成部と、
    前期温度に関する情報と共に前記アラート情報を出力部に出力させる出力制御部と、
    を備えた医用画像処理装置。
  2. 前記情報生成部は、少なくとも一つの前記観察領域に含まれる治療対象領域が目標温度に到達したことを知らせるための第1の情報、前記治療対象領域が前記目標温度に一定時間経過後に到達することを知らせるための第2の情報、少なくとも一つの前記観察領域に含まれる治療回避領域が許容温度を到達したことを知らせるための第3の情報、前記治療回避領域が前記許容温度を一定時間経過後に到達することを知らせるための第4の情報、前記温度に関する情報に基づいて前記治療に用いられた治療装置の動作を制御すべきことを知らせる第5の情報、前記温度に関する情報に基づいて前記第1の画像及び前記第2の画像の撮像に用いられた撮像装置の撮像動作を制御すべきことを知らせる第6の情報のうち、少なくとも一つを含む前記アラート情報を生成する請求項1に記載の医用画像処理装置。
  3. 前記情報生成部は、前記温度に関する情報に基づいて前記治療装置の動作を制御する第1の制御信号をさらに生成し、
    前記出力制御部は、前記第1の制御信号を出力させる、
    請求項2に記載の医用画像処理装置。
  4. 前記情報生成部は、前記治療対象領域が目標温度に到達するまでの第1の予測時間、及び前記治療回避領域が許容温度に到達するまでの第2の予測時間のうち少なくとも一つを含む前記アラート情報を生成し、
    前記出力制御部は、前記第1の予測時間又は前記第2の予測時間の経過後前記第1の制御信号を出力させる、
    請求項3に記載の医用画像処理装置。
  5. 前記情報生成部は、前記温度に関する情報に基づいて前記撮像装置の動作を制御する第2の制御信号をさらに生成し、
    前記出力制御部は、前記第2の制御信号を出力させる、
    請求項2に記載の医用画像処理装置。
  6. 前記情報生成部は、前記治療対象領域が目標温度に到達するまでの第1の予測時間、及び前記治療回避領域が許容温度に到達するまでの第2の予測時間のうち少なくとも一つを含む前記アラート情報を生成し、
    前記出力制御部は、前記第1の予測時間又は前記第2の予測時間の経過後前記第2の制御信号を出力させる、
    請求項5に記載の医用画像処理装置。
  7. 前記第1の情報乃至前記第6の情報を選択する選択部をさらに備え、
    前記情報生成部は、前記第1の情報乃至前記第6の情報のうち、前記選択部によって選択された情報を含む前記アラート情報を生成する請求項2乃至6のうちいずれか一項に記載の医用画像処理装置。
  8. 前記情報生成部は、画像情報としての前記アラート情報を生成し、
    前記出力制御部は、前記アラート情報を、前記出力部としての表示部に表示させる請求項1乃至7のうちいずれか一項に記載の医用画像処理装置。
  9. 前記情報生成部は、音声情報としての前記アラート情報を生成し、
    前記出力制御部は、前記アラート情報を、前記出力部としての音声出力部に出力させる請求項1乃至7のうちいずれか一項に記載の医用画像処理装置。
  10. 治療前の少なくとも一つの観察領域を撮像して取得された第1の画像と、治療中の少なくとも一つの前記観察領域を撮像して取得された少なくとも一つの第2の画像とを用いて、温度に関する情報を生成し、
    前記温度に関する情報に基づいてアラート情報を生成し、
    前記アラート情報を出力すること、
    を備えた医用画像処理方法。
  11. コンピュータに、
    治療前の少なくとも一つの観察領域を撮像して取得された第1の画像と、治療中の少なくとも一つの前記観察領域を撮像して取得された少なくとも一つの第2の画像とを用いて、温度に関する情報を生成し、前記温度に関する情報に基づいてアラート情報を生成する情報生成機能と、
    前記アラート情報を出力部に出力させる出力制御機能と、
    を実現させる医用画像処理プログラム。
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