JP2023165340A - 車体側部構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】ラゲッジボードを安定して支持することができる車体側部構造を提供する。【解決手段】車体側部構造は、クォータパネル(車体側部)10と、ラゲッジボードLBを支持する複数の支持部(2A,2B,2C)を有するサイドトリム1と、を含む。各支持部(2A,2B,2C)は、ラゲッジボードLBが載置される載置壁3を有し、且つ、サイドトリム1の基準壁1aに対して車幅方向内側に膨らむように形成される。複数の支持部(2A,2B,2C)は該複数の支持部(2A,2B,2C)の一部として複数の対象支持部(2A,2B)を含み、各対象支持部(2A,2B)は載置壁3の車幅方向内側端部から下方に延びて基準壁1aに接続する接続壁5を有すると共にサイドトリム1における接続壁5の基端部を含む基端部領域Vでクォータパネル(補強部材20)に対して連結される。【選択図】図5
Description
本発明は、ラゲッジボードを支持する車両の車体側部構造に関する。
車両の車室後部に荷室を有する車両では、荷室がラゲッジボード(仕切り板などとも言う)によって区画できるようになっている場合がある。このような車両では、荷室の側壁(つまり、車室の側壁のうちの後側部分)のそれぞれに、ラゲッジボードを支持するための突出部が形成されている。
例えば、特許文献1に開示されている自動車のラゲッジルーム構造では、ラゲッジルームの両側壁のそれぞれに、スライドレールが上下に複数段に設けられており、トノボード(ラゲッジボード)が左右のスライドレールに架け渡されることで、ラゲッジルームの側壁(サイドトリム)に支持されるようになっている。
ところで、サイドトリムは、薄板状の樹脂成形品であることが多い。そして、サイドトリムにおけるラゲッジボードを支持する部分である支持部(特許文献1では前述のスライドレール)が、成形の際のヒケ防止等の観点から、概ね同程度の厚み(板厚)を有して膨らんだ膨出板状に形成される場合が多い。この場合、ラゲッジボードの上に積載された荷物などの荷重によって、サイドトリムにおける支持部が上下方向に撓んでしまい、ラゲッジボードの支持が不安定になるおそれがある、という課題がある。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的はラゲッジボードを安定して支持することができる構造を有した車両の車体側部構造を提供することである。
上記目的を達成するための本発明に係る車室側部構造は、車両の車体側部と、当該車体側部に車幅方向内側から取り付けられると共に前記車両の車室の側壁を構成する樹脂成形品であるサイドトリムと、を含む。前記サイドトリムは、互いに車両上下方向に離隔すると共にそれぞれが前記車室に横置き姿勢で配置されたラゲッジボードの車幅方向外縁部を支持する複数の支持部を有する。前記複数の支持部のそれぞれは、前記サイドトリムの車幅方向内側の面における所定の基準面を含む基準壁から車幅方向内側に突出すると共に前記車幅方向外縁部が載置される載置壁を有し、且つ、前記基準面に対して車幅方向内側に膨らむように形成されている。前記複数の支持部は、該複数の支持部の一部として複数の対象支持部を含む。前記複数の対象支持部のそれぞれは、前記載置壁の車幅方向内側端部から下方に延びて前記基準壁に接続する接続壁を有すると共に、前記サイドトリムにおける前記接続壁の基端部を含む基端部領域において、前記車体側部に対して連結されている。
本発明によれば、ラゲッジボードを上下に複数の高さ位置で支持するための複数の支持部が膨出板状に形成された場合でも、ラゲッジボードを安定して支持することができる構造を有した車両の車体側部構造を提供することができる。
以下、本発明に係る車体側部構造の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る車体側部構造の分解斜視図である。なお、図において、矢印F方向は車両前後方向における前方(車両前方)を示し、矢印B方向は車両前後方向における後方(車両後方)を示す。矢印R及び矢印Lは、乗員が車両前方を見たときの車両幅方向(車幅方向)における右側及び左側を示す。そして、矢印Uは車両上下方向における上方を示す。
本実施形態の車体側部構造は、車両の車室後部(つまり車室のうちの後側領域)が主に荷室(荷物収容空間)Sとして用いられる車両に適用される。車両の乗員等は、フロントサイドドア(図示省略)により開閉されるフロントサイドドア開口(図示省略)、リアサイドドア(図示省略)により開閉されるリアサイドドア開口D1、及び、バックドア(図示省略)により開閉されるバックドア開口D2を通じて、車室内にアクセス可能である。車両の車室内には、例えば、図示省略するがフロントシートやリアシートが配置され、リアシートが起立した状態では、車室のうちのリアシートのシートバックよりも後方の領域が荷室Sとして利用され得る。
図1を参照すると、本実施形態の車体側部構造は、ラゲッジボードLBを荷室S内において横置き姿勢(つまり、車幅方向且つ車両前後方向に延びた姿勢)で、且つ、上下に複数(複数段)の高さ位置で支持可能な構造を有する。ラゲッジボードLBは、荷室Sに配置され、荷室Sを上下に仕切って分離し得る平板部材である。ラゲッジボードLBは、例えば、平面視で概ね矩形状に形成される。
本実施形態の車体側部構造は、車両の車室のうちの後側領域(荷室S)の側壁を構成するサイドトリム1と、車両の車体の側部を構成する車体側部10と、補強部材20と、クッション部材30とを含む。車体側部10は車両の車体の側部のうちの後部の部分(荷室Sに対応する部分に位置する構造部分)であり、以下、適宜にクォータパネル10と呼ぶ。サイドトリム1はクォータパネル10に車幅方向内側から取り付けられ、補強部材20及びクッション部材30はサイドトリム1とクォータパネル10との間に配置される。
サイドトリム1、クォータパネル10、補強部材20及びクッション部材30は、車室後部のフロア部(図示省略)の車幅方向の両側に設けられる。図1では、右側の要素(1,10,20,30)が示され、左側の要素(1,10,20,30)は右側の要素(1,10,20,30)に対して車幅方向について対称であることを除いて、以下に詳述する形状と同一の形状を有している。後述の図2~図7では、右側の要素が示されている。
サイドトリム1は、車体の側壁のうちの後側部分であり、荷室Sの車幅方向についての端壁を構成する。サイドトリム1は、荷室側壁やリアサイドトリムとも呼ばれる。換言すると、サイドトリム1は、荷室Sに面する意匠面を構成している。
サイドトリム1は、例えば、膨出形状を有した樹脂成形品である。サイドトリム1の大半の部分は、概ね同程度の厚み(板厚)を有している。サイドトリム1の下側の領域は、クォータパネル(車体側部)10の後述のホイールハウス11などに対応して車幅方向内側に大きく膨らんでいる。サイドトリム1の前縁はリアサイドドア開口D1の開口後縁を形成している。サイドトリム1の前縁は、クォータパネル10の前縁部に沿うように延びると共にクォータパネル10に取り付けられている。
本実施形態では、サイドトリム1の後部には、バックドア開口D2の開口側縁及び開口下縁を形成するトリムが一体に形成されている。このサイドトリム1の後部のトリムの縁部は、クォータパネル10の後部に一体に形成されたパネル部の縁部に沿うように延びると共にクォータパネル10に取り付けられている。
クォータパネル10は、前述のように車両の車体の側部のうちの後部の部分である。クォータパネル10は、主に金属製板材からなり、プレス成形などにより形成されている。クォータパネル10の前縁部は、高剛性に形成され、サイドトリム1の前縁と共にリアサイドドア開口D1の開口後縁を形成している。クォータパネル10の後部のパネル部の縁部も、高剛性に形成され、サイドトリム1の後部のトリムの縁部と共にバックドア開口D2の開口側縁及び開口下縁を形成している。
クォータパネル10の下側の領域には、後輪を上方から覆うホイールハウス11やリアサスペンション用のストラットタワー支持部12などが設けられている。クォータパネル10の下側部分の大半は、車幅方向内側に大きく膨らむように形成されている。
補強部材20は、金属製板材を適宜に屈曲させてなり、クォータパネル10を補強する部材である。補強部材20は、クォータパネル10を補強する補強本体部20aを有する。補強本体部20aは、概ね車両前後方向に延びている。補強本体部20aの前端部はクォータパネル10の前縁部に固定され、補強本体部20aの後端部はクォータパネル10の後部のパネル部の縁部に固定されている。補強本体部20aは、クォータパネル10の前縁部とクォータパネル10におけるバックドア開口D2の開口縁を形成する部分との間を架け渡すように延びている。補強部材20の詳しい形状などについては後述する。
クッション部材30は、クォータパネル10の下側部分とサイドトリム1の下側部分との間に挟まれるように設けられ、例えば、発泡プロピレンなどの発泡部材からなる。走行時にホイールハウス11側から伝達され得る振動はクッション部材30によって吸収され、サイドトリム1への振動の伝達が抑制される。クッション部材30はサイドトリム1における車幅方向内側に膨らんだ下側部分に、車幅方向外側から嵌まり込むように形成されている。そして、クッション部材30におけるクォータパネル10に相対する側面は、クォータパネル10の下側部分の膨出形状(ホイールハウス11のインナパネルなど湾曲形状)に合わせた形状に形成されている(後述の図3~図6参照)。また、クッション部材30は、サイドトリム1又はクォータパネル10に接続される。図1を参照すると、クッション部材30の上面部には、接続用の接続部31が設けられている。接続部31は、クッション部材30と一体に成形されてもよいし、成形されたクッション部材30に別部材として取り付けられてもよい。また、クッション部材30におけるサイドトリム1に相対する面には、接続用の座面部32が設けられている。座面部32は、クッション部材30と一体に成形されてもよいし、成形されたクッション部材30に別部材として取り付けられてもよい。
図2はクォータパネル10から取り外された、サイドトリム1と補強部材20とクッション部材30との組立体50を荷室S内から視た平面図である。図2を参照すると、サイドトリム1には、ラゲッジボードLBを荷室S内において横置き姿勢で、且つ、上下に複数(複数段)の高さ位置で支持するための、複数の支持部(2A,2B,2C)が設けられている。つまり、サイドトリム1は、互いに車両上下方向に離隔すると共にそれぞれが車室(荷室S)に横置き姿勢で配置されたラゲッジボードLBの車幅方向外縁部であるボード外縁部LB0を支持する複数の支持部(2A,2B,2C)を有している。以下では、支持部は上下方向に3段で設けられている場合を一例に挙げて説明するが、支持部は、3段以上であればよい。
各支持部(2A,2B,2C)は、サイドトリム1の一部を構成する。各支持部(2A,2B,2C)は、全体として、サイドトリム1の車幅方向内側の面(つまり、車室に臨む意匠面)における所定の基準面1a1に対して車幅方向内側に膨らむように形成されている。つまり、各支持部(2A,2B,2C)は、成形の際のヒケ防止等の観点から、概ね同程度の厚み(板厚)を有して膨らんだ膨出板状に形成されている。各支持部(2A,2B,2C)は、車室側から視ると、基準面1a1よりも車幅方向内側に突出している。サイドトリム1の所定の基準面1a1は、例えば、サイドトリム1における車両上下方向上側で且つ車両前後方向前側に設定され、車室(荷室S)に臨む平坦な面である。
各支持部(2A,2B,2C)は、サイドトリム1における基準面1a1を含む(換言すると基準面1a1が設定された領域である)基準壁1aと連続して形成されている。そして、各支持部(2A,2B,2C)は、例えば、サイドトリム1の基準壁1aの厚み(板厚)と同程度の厚み(板厚)を有している。
各支持部(2A,2B,2C)は、基準壁1aから車幅方向内側に突出すると共にラゲッジボードLBのボード外縁部LB0が載置される載置壁3を有する。載置壁3は、車両前後方向に延び且つ車幅方向内側に延びている。各支持部(2A,2B,2C)は、サイドトリム1の車両前後方向の概ね全体に亘って形成されている。ラゲッジボードLBは、任意の段(高さ位置)の載置壁3の上に載置され、荷室S内で支持され得る。なお、特に限定されるものではないが、各載置壁3の上面には、ボード外縁部LB0に形成される図示省略された凹部に嵌まり込む、ボード位置決め用の位置決め部4が形成されている。位置決め部4は車幅方向内側から視て四角形状に膨らむように形成されている。各載置壁3における位置決め部4以外の部分は平坦に形成されている。
本実施形態では、複数の支持部(2A,2B,2C)は、最も下方に位置する支持部である最下方支持部(2C)と、残りの複数(ここでは、2個)の対象支持部(2A,2B)とに区分される。換言すると、複数の支持部(2A,2B,2C)は、複数の支持部(2A,2B,2C)の一部として複数の対象支持部(2A,2B)を含む。そして、複数の支持部(2A,2B,2C)は、複数の対象支持部(2A,2B)と最も下方に位置する最下方支持とに区分される。以下では、複数の支持部(2A,2B,2C)のそれぞれを区別する場合などには、上側の対象支持部(2A)を第1支持部2Aと呼び、下側の対象支持部(2B)を第2支持部2Bと呼び、最下方支持部(2C)を第3支持部2Cと呼ぶ。
ところで、サイドトリム1の各支持部(2A,2B,2C)は、前述のように、概ね同程度の厚み(板厚)を有して膨らんだ膨出板状に形成されている。そのため、このままでは、ラゲッジボードLBの上に積載された荷物などの荷重によって、各支持部(2A,2B,2C)が上下方向に撓んでしまい、ラゲッジボードLBの支持が不安定になるおそれがある。これに対し、本実施形態に係る車体側部構造では、ラゲッジボードLBの支持の安定化を図るために、以下の構造(安定支持構造)を有している。
次に、安定支持構造について図1~図7を参照して詳述する。図3~図7はサイドトリム1と補強部材20とクッション部材30との組立体50を説明するための図であり、図3は車幅方向外側から視た平面図、図4は図2に示すA-A線位置における断面図、図5は図2に示すB-B線位置における断面図、図6は図2に示すB-B線位置でのカットモデル図、図7は図2に示すC-C線位置でのカットモデル図である。なお、図6では、補強部材20は取り外されている。
図1及び図3を参照すると、本実施形態における補強部材20は、複数の前後連結部(21,22)と、複数の上下連結部(23,24)と、突出部用連結部25と、を含む。複数の前後連結部(21,22)は互いに車両上下方向に離隔し、複数の上下連結部(23,24)及び突出部用連結部25は互いに車両前後方向に離隔している。そして、各前後連結部(21,22)は車両前後方向に延びており、各上下連結部(23,24)及び突出部用連結部25は車両上下方向に延びている。前後連結部(21,22)の個数は、対象支持部(2A,2B)の個数と一致しており、ここでは、2個である。そして、上下連結部(23,24)の個数は、任意に設定され得え、ここでは、2個である。
各上下連結部(23,24)及び突出部用連結部25の上端部は上側の前後連結部(21)に車幅方向外側から固定され、各上下連結部(23,24)及び突出部用連結部25の下端部は下側の前後連結部(22)に車幅方向外側から固定され、上下に延びる各連結部(23,24,25)は上下の前後連結部(21,22)の間を架け渡している。
本実施形態では、上側の前後連結部(21)は、補強部材20の補強本体部20aからなる。つまり、上側の前後連結部(21)は、クォータパネル10に直接的に固定される。そして、補強部材20における上側の前後連結部(21)以外の要素(22,23,24,25)は、クォータパネル10に上側の前後連結部(21)を介して間接的に固定される。なお、以下では、各前後連結部(21,22)及び各上下連結部(23,24)のそれぞれを区別する場合などには、上側の前後連結部(21)を第1前後連結部21又は補強本体部20aと呼び、下側の前後連結部(22)を第2前後連結部22と呼び、前側の上下連結部(23)を第1上下連結部23と呼び、後側の上下連結部(24)を第2上下連結部24と呼ぶ。また、補強部材20の各要素の詳しい形状などについては後述する。
図4~図7等を参照すると、各対象支持部(2A,2B)のそれぞれは、前述の載置壁3と、載置壁3の車幅方向内側端部から下方に延びて基準壁1aに接続する接続壁5と、を有し、全体として、荷室S内に向かって張り出すように膨らんでいる。各載置壁3は、基準壁1aよりも車幅方向内側に突出し、その大半の部分(位置決め部4以外の部分)が平坦に形成されている。各対象支持部(2A,2B)において、接続壁5は載置壁3の車幅方向内側端部から当該載置壁3の下方の基準壁1aまで延在している。つまり、接続壁5の先端部は載置壁3の車幅方向内側端部(先端)に接続し、接続壁5の基端部は基準壁1aに接続している。具体的には、接続壁5は、例えば、載置壁3の先端から下方に延びる先端壁部5aと先端壁部5aの下端から基準壁1aまで延びる傾斜壁部5bとからなる。接続壁5の先端部は先端壁部5aの上端部であり、接続壁5の基端部は傾斜壁部5bの下端部である。
本実施形態では、サイドトリム1は、自身の車両前後方向の一方の端部領域において、複数の支持部(2A,2B,2C)のそれぞれの載置壁3同士を連結すると共に車室(荷室S)に臨む連結壁(6a,6b)を有する。3個の支持部(2A,2B,2C)が設けられたサイドトリム1では、第1支持部2Aの載置壁3と第2支持部2Bの載置壁3とを連結する連結壁6aと、第2支持部2Bの載置壁3と第3支持部2Cの載置壁3とを連結する連結壁6bが設けられている。
各連結壁(6a,6b)は、車両前後方向及び車両上下方向に延びた平坦な面を有し、この平坦な面は基準面1a1と概ね平行であり荷室Sに臨んでいる。本実施形態では、連結壁(6a,6b)は、サイドトリム1における車両前後方向の後方の端部領域に設けられている。特に限定されるものではないが、各連結壁(6a,6b)は、基準壁1aに対して車幅方向内側に位置しており、サイドトリム1における各連結壁(6a,6b)を含む部分が、基準壁1aよりも車幅方向内側に膨らんでいる。本実施形態では、各連結壁(6a,6b)の前端縁には、ラゲッジボードLBの後端部が当接し得る。したがって、各連結壁(6a,6b)は、ラゲッジボードLBの車両前後方向の移動を規制する移動規制部としての機能も有する。また、上側の連結壁6aは、第1支持部2Aの載置壁3よりも上方に延長されている。この上側の連結壁6aの延長部分6a1の前端縁には、第1支持部2Aの載置壁3に載置されたラゲッジボードLBの後端部が当接する。したがって、上側の連結壁6aの延長部分6a1も前記移動規制部として機能する。
ここで、サイドトリム1における前縁部や後部の縁部は、クォータパネル10の縁部に沿って延びており、クォータパネル10に適宜の固定具(例えばクリップなど)によって固定される。サイドトリム1の大半の部分は一般にクォータパネル10に対して離隔している。そして、ラゲッジボードLBが載置壁3の上面に載置されると、ラゲッジボードLBの荷重により、載置壁3の下方の接続壁5の基端部と基準壁1aとの接続領域を含む領域である基端部領域Vが薄板状のサイドトリム1における変形起点になり易い。
これに対し、本実施形態では、各対象支持部(2A,2B)は、サイドトリム1における接続壁5の基端部を含む基端部領域Vにおいて、クォータパネル10に対して連結されている。この基端部領域Vは、換言すると、サイドトリム1における接続壁5(傾斜壁部5b)と基準壁1aとが交差する部分及び当該交差部分に隣接する含む領域である。図2を参照すると、基端部領域Vは、具体的には、基準壁1aにおける各対象支持部(2A,2B)の下側の根元が接続する部分を含み、且つ、車両上下方向に所定幅を有して車両前後方向に延びる帯状の範囲である。このように、サイドトリム1における変形起点となり易い部分(基端部領域V)が、クォータパネル10に対して連結されている(換言すると、クォータパネル側構造部分で支持されている)。
本実施形態では、各対象支持部(2A,2B)は、基端部領域Vで補強部材20を介してクォータパネル10に連結されることで、クォータパネル10に対して連結されている。以下では、主に、補強部材20を介した対象支持部(2A,2B)とクォータパネル10との連結に関する詳しい構造について、説明する。
サイドトリム1は、複数の膨出部7と、複数の収容部8と、収容部8とは別の収容部8’と、複数の突出部9と、を有する。これらの各要素(7,8,8’,9)は、サイドトリム1の一部を構成しており、補強部材20を介したクォータパネル10への連結点になっている(換言すると、クォータパネル側構造部材への当接点又はクォータパネル側構造部材による支持点になっている)。
本実施形態では、複数の膨出部7は、基端部領域Vにおいて車幅方向外側に膨らむと共に、互いに車両上下方向に離隔している。そして、本実施形態では、膨出部7は、複数の対象支持部(2A,2B)に対応する基端部領域Vにおいて、車両前後方向に離隔する複数の箇所に設けられている。つまり、膨出部7は、基端部領域V毎に設けられ、上下方向については2段で設けられている。特に限定されるものではないが、膨出部7は基端部領域V毎に前後に2箇所に設けられ、サイドトリム1は合計4個の膨出部7を有する。具体的には、第1支持部2Aの基端部領域Vに、2個の膨出部7が設けられ、第2支持部2Bの基端部領域Vに、2個の膨出部7が設けられている(図2、図3及び図6等参照)。
本実施形態では、各膨出部7は上方に凸の円弧断面形状を有している。具体的には、各膨出部7は、各対象支持部(2A,2B)の傾斜壁部5bの傾斜面の方向と交差する方向(車幅方向外側)に延びている。そして、各膨出部7は、サイドトリム1の車幅方向外側から視ると、傾斜壁部5bの面に沿い且つ上方に凸形状に膨らんでいる。そして、各膨出部7は、基準壁1aに対して車幅方向外側まで膨らんで突出している。この膨出部7のうちの基準壁1aに対して車幅方向外側に突出した部分である外側膨出部7aは、底部7a1を有すると共に、車幅方向外側に向かうほど縮径されたテーパ筒状に形成されている。
収容部8は、車両幅方向外側から視た平面視で、基準壁1aのうちの上下連結部(ここでは、第1上下連結部23)に対応する領域と重なる領域に設けられると共に振動吸収部材G(図5参照)を収容する部分である。収容部8は、基準壁1aにおける複数の支持部(2A,2B,2C)の間の領域に配置されている。つまり、第1支持部2Aと第2支持部2Bの間の領域と、第2支持部2Bと第3支持部2Cとの間の領域に設けられている。なお、本実施形態では、収容部8とは別の収容部8’が第1支持部2Aの上方の領域に設けられている。この収容部8’にも振動吸収部材Gが収容されているが、収容部8’はいずれの上下連結部(23,24)にも重なっておらず(図3等参照)、収容部8と区別される。各収容部8及び収容部8’は、基準壁1aから車幅方向外側に膨らんでいる。収容部8及び収容部8’は、例えば、底部8a,8’aを有すると共に車幅方向外側に向かうほど縮径されたテーパ筒状に形成されている。
振動吸収部材Gは、例えば、ゴム材などの弾性部材からなる。振動吸収部材Gは、収容部8又は収容部8’に車幅方向内側から収容され、対応する収容部8又は収容部8’の膨出形状に合わせた外形で形成されている。図5を参照すると、収容状態にある振動吸収部材Gの車幅方向内側の端部は、基準面1a1よりも車幅方向内側に突出しており、ラゲッジボードLBのボード外縁部LB0に当接するようになっている。
突出部9は、各連結壁(6a,6b)に設けられ車幅方向外側に膨らむ部分である。突出部9は、例えば、底部9aを有すると共に車幅方向外側に向かうほど縮径されたテーパ筒状に形成されている。そして、上側の突出部9は、第1支持部2Aの直下で互いに前後方向に離隔する2個の膨出部7の後方でこれら膨出部7と同程度の高さ位置に配置されている。下側の突出部9は、第2支持部2Bの直下で互いに前後方向に離隔する2個の膨出部7の後方でこれら膨出部7と同程度の高さ位置に配置されている。
突出部9は、車両幅方向外側から視た平面視で、サイドトリム1のうちの前後連結部(21,22)に対応する領域と重なる領域に位置している。具体的には上側の突出部9は第1前後連結部21の後側の部分と重なり、下側の突出部9は第2前後連結部22の後端部と重なっている(図3等参照)。
次に、補強部材20の各要素の形状、及び、サイドトリム1の上記各要素(7,8,8’,9)とクォータパネル10(補強部材20)との連結関係について、図1、図3~図5及び図7を参照して、詳述する。
第1前後連結部21(補強本体部20a)は、概ね車両前後方向に延びている。第1前後連結部21は、長手方向中間に設けられた第1屈曲部21aにおいて車幅方向外側に曲がり、その後、概ね車両前方に向かって延びている。第1前後連結部21の両端部には、クォータパネル10への固定用の第1フランジ部21bが形成されている。第1前後連結部21の第1屈曲部21aよりも前側の部分の上部は車幅方向外側に膨らんでおり、この膨らんだ部分の端部に前側の第1フランジ部21bが設けられている。第1前後連結部21の幅方向(車両上下方向)の両縁部は車幅方向内側に折り曲げられている。
第2前後連結部22は、車幅方向の一方から視ると、所定の幅を有して車両前後方向に直線的に延びている。第2前後連結部22は、車両上下方向の一方から視ると、長手方向中間に設けられた第2屈曲部22aにおいて車幅方向外側に曲がり、その後、概ね車両前方に向かって延びている。第2前後連結部22の幅方向(車両上下方向)の両縁部は車幅方向内側に折り曲げられている。
第1上下連結部23は、車幅方向の一方から視ると、車両上下方向に直線的に延びている。第1上下連結部23は、車両前後方向の一方から視ると、車幅方向外側に突出した、概ねハット状に形成された本体部23aと、本体部23aの下端から延長されたL字フランジ部23bとからなる。本体部23aの上端部は第1前後連結部21の前側部分の下部領域に固定され、本体部23aの下端部は第2前後連結部22の前側部分に固定される。L字フランジ部23bは、本体部23aの下端から車幅方向外側に延びた後、車両上下方向下側に延びている。そして、L字フランジ部23bは、車両上下方向について、第2前後連結部22に対して下方に張り出している。第1上下連結部23の幅方向(車両前後方向)の両縁部は車幅方向外側に折り曲げられている。
第2上下連結部24及び突出部用連結部25は、車両上下方向に直線的に延びており、これら(24,25)の幅方向(車両前後方向)の両縁部は車幅方向外側に折り曲げられている。第2上下連結部24の上端部は第1上下連結部23の後方で第1前後連結部21の前側部分の下部領域に固定され、第2上下連結部24の下端部は第1上下連結部23の後方で第2前後連結部22の前側部分に固定される。突出部用連結部25の上端部は第1前後連結部21のうちの第1屈曲部21aと後側の第1フランジ部21bとの間の部分に固定され、突出部用連結部25の下端部は第2前後連結部22の後端部に固定される。
本実施形態では、上下連結部(23,24)は、複数の対象支持部(2A,2B)同士を連結している。本実施形態では、上下連結部(23,24)は、車両上下方向で複数の膨出部7同士を連結することで、複数の対象支持部(2A,2B)同士を連結している。具体的には、前側で上下に並ぶ2個の膨出部7は、基準壁1aのうちの第1上下連結部23に対応する領域と重なる領域に設けられ、後側で上下に並ぶ2個の膨出部7は、基準壁1aのうちの第2上下連結部24に対応する領域と重なる領域に設けられている。上側の膨出部7は、底部7a1と各上下連結部(23,24)と間に第1前後連結部21を挟んだ状態で、上下連結部(23,24)及び第1前後連結部21(補強本体部20a)を介してクォータパネル10に連結されている。下側の膨出部7は、底部7a1が第2前後連結部22に連結され、第2前後連結部22、上下連結部(23,24)及び第1前後連結部21(補強本体部20a)を介してクォータパネル10に連結されている。
本実施形態では、突出部用連結部25も、複数の対象支持部(2A,2B)同士を連結している。本実施形態では、突出部用連結部25は、車両上下方向で複数の突出部9同士を連結することで、複数の対象支持部(2A,2B)同士を連結している。具体的には、上下に並ぶ2個の突出部9は、基準壁1aのうち突出部用連結部25に対応する領域と重なる領域に設けられている。上側の突出部9は、底部9aと突出部用連結部25と間に第1前後連結部21を挟んだ状態で、突出部用連結部25及び第1前後連結部21(補強本体部20a)を介してクォータパネル10に連結されている。下側の突出部9は、底部9aが第2前後連結部22に連結され、第2前後連結部22、突出部用連結部25及び第1前後連結部21(補強本体部20a)を介してクォータパネル10に連結されている。
本実施形態では、収容部8の領域と重なる上下連結部(ここでは、第1上下連結部23)は、各収容部8にも連結する。具体的には、第1上下連結部23の上下方向中間部(ハット状の本体部23aの突出部)が上側の収容部8の底部8aに連結し、第1上下連結部23の下端部(L字フランジ部23b)が下側の収容部8の底部8aに連結する。また、収容部8’は、第1前後連結部21の前側における車幅方向外側に膨らんだ部分に連結されている。
本実施形態では、複数の対象支持部(2A,2B)、つまり、第1支持部2A及び第2支持部2Bのそれぞれは、基端部領域Vの膨出部7において、クォータパネル10(補強部材20)に対して連結されている。
本実施形態では、互いに前後方向に離隔する複数(ここでは、2個)の膨出部7は、前後連結部(21,22)に連結されている。具体的には、上側の前後に並ぶ膨出部7は第1前後連結部21(補強本体部20a)に連結され、下側の前後に並ぶ膨出部7は第2前後連結部22に連結されている。つまり、補強部材20は、複数の膨出部7同士を連結する前後連結部(21,22)を基端部領域V毎に有する。
本実施形態では、各前後連結部(21,22)は、突出部9にも連結している。具体的には、上側の突出部9は、第1前後連結部21(補強本体部20a)の後側の第1フランジ部21bと第1屈曲部21aとの間の部分に連結され、下側の突出部9は、第2前後連結部22の後端部に連結されている。
本実施形態では、クォータパネル10のホイールハウス11は、最下方支持部2C(第3支持部2C)の載置壁3の下方に位置している。そして、最下方支持部2Cは、自身の載置壁3とホイールハウス11との間に配置されるクッション部材30を介してホイールハウス11に支持されている。
以上のように、本実施形態に係る車体側部構造では、各対象支持部(2A,2B)は、載置壁3の車幅方向内側端部から下方に延びて基準壁1aに接続する接続壁5を有すると共に、サイドトリム1における接続壁5の基端部を含む基端部領域Vにおいて、クォータパネル10に対して連結されている。これにより、対象支持部(2A,2B)が基端部領域Vを起点に上下方向に撓むような変形が抑制される。その結果、ラゲッジボードを上下に複数の高さ位置で支持するための複数の対象支持部(2A,2B)が膨出板状に形成された場合でも、ラゲッジボードLBを安定して支持することができる構造を有した車両の車体側部構造が提供される。
本実施形態では、各対象支持部(2A,2B)は基端部領域Vで補強部材20を介してクォータパネル10に連結されている。これにより、クォータパネル10に対する固定位置等の調整が容易になる。また、複数の対象支持部(2A,2B)同士が上下連結部(23,24)で連結されている。これにより、例えば、対象支持部(2A,2B)が上下に2段の場合には、ラゲッジボードLBを支持する一方の対象支持部(2A又は2B)に伝達される荷重が他方の対象支持部(2B又は2A)でも受け止められことになり、基端部領域Vを起点とする変形が効果的に抑制される。
本実施形態では、上下連結部(23,24)は、車両上下方向で複数の膨出部7同士を連結することで、複数の対象支持部(2A,2B)同士を連結している。これにより、立体的な膨出部7により対象支持部(2A,2B)の上下方向についての支持剛性が向上し、基端部領域Vを起点とする変形がより効果的に抑制される。また、膨出部7同士が上下連結部(23,24)で連結されることで、ラゲッジボードLBからの荷重が上下に離隔した複数の対象支持部(2A,2B)に分散され、各対象支持部(2A,2B)への荷重負荷が低減される。
本実施形態では、収容部8の領域と重なる上下連結部(ここでは、第1上下連結部23)は、収容部8にも連結しているので、サイドトリム1の上下連結部(23)に対する連結点(支持点、当接点)が増え、その結果、サイドトリム1の全体の変形が抑制されると共に基端部領域Vを起点とした変形も抑制される。また、本実施形態では、収容部8が基準壁1aにおける複数の支持部(2A,2B,2C)の間の領域に配置されているので、サイドトリム1の全体及び基端部領域Vの変形がより効果的に抑制される。
本実施形態では、サイドトリム1の各対象支持部(2A,2B)は基端部領域Vの膨出部7において、クォータパネル10に対して連結されており、簡素な構造で効果的に対象支持部(2A,2B)の変形が抑制される。膨出部7は、上方に凸の円弧断面形状を有しているので、上に凸のアーチ状支持構造を有することになり、変形が効果的に抑制される。また、膨出部7は、複数の対象支持部(2A,2B)に対応する基端部領域Vにおいて、車両前後方向に離隔する複数の箇所に設けられ、前後に並ぶ複数の膨出部同士が前後連結部(21,22)により連結されている。これにより、各対象支持部(2A,2B)の基端部領域Vにおける変形抑制効果の及ぶ範囲が車両前後方向について拡張され、基端部領域Vの変形が極めて効果的に抑制される。また、前後連結部(21,22)は、膨出部7だけでなく突出部9にも連結しているので、サイドトリム1の全体の変形がより効果的に抑制される。
本実施形態では、最下方支持部2Cは、自身の載置壁3とホイールハウス11との間に配置されるクッション部材30を介してホイールハウス11に支持されているので、最下方支持部2Cの上下方向の変形が抑制される。
なお、対象支持部(2A,2B)は2段であるが、対象支持部(2A,2B)は3段以上でもよい。この場合、前後連結部(21,22)及び膨出部7は各対象支持部に対応する基端部領域V毎に設ければよく、収容部8は複数の支持部の間にそれぞれ設けられ、上下連結部(23,24)は段数に応じて延長されればよい。また、上側の前後連結部である第1前後連結部21がクォータパネル10に直接的に固定される補強本体部20aであるものとしたが、これに限らず、下側の前後連結部である第2前後連結部22がクォータパネル10に直接的に固定されてもよい。また、第1前後連結部21及び第2前後連結部22の両方がクォータパネル10に直接的に固定されてもよい。この場合などには、補強部材20は上下連結部(23,24)及び突出部用上下連結部25を有さなくてもよい。
補強部材20は、クォータパネル10におけるホイールハウス11よりも上方の部分に固定されているが、これに限定されるものではない。補強部材20は、ホイールハウス11に固定されてもよいし、車体骨格部材を構成するサイドメンバやサイドシルのような高剛性を有する部分に固定されてもよい。
複数の対象支持部(2A,2B)の内部(中空部)に、クッション部材が配置されてもよい。この場合、対象支持部(2A,2B)内のクッション部材は、クォータパネル10におけるホイールハウス11よりも上方の部分又はホイールハウス11に直接的に支持され、又は、例えば、補強部材20を介して間接的に支持されるとよい。
また、本実施形態では、複数の膨出部7同士を連結する上下連結部(ここでは、第1上下連結部23)が、膨出部7と収容部8とを連結しているが、これに限定されるものではない。補強部材20の変形例を説明するための図8に示されるように、補強部材20の一部を構成すると共に複数の膨出部7同士を連結しない他の部材(第1中間連結部28、第2中間連結部29)が、一つの膨出部7と少なくとも1つの収容部8とを連結してもよい。具体的には、図8では、補強部材20は、複数の前後連結部(21,22)、複数の上下連結部(23,24)、及び突出部用連結部25に代えて、第1傾斜連結部26と第2傾斜連結部27と第1中間連結部28と第2中間連結部29とにより構成されている。この例では、第1傾斜連結部26及び第2傾斜連結部27は、互いに斜めに交差するように配置されており、前後連結部及び上下連結部を兼用する機能を有している。具体的には、第1傾斜連結部26は第1支持部2Aにおける後側の膨出部7と別の収容部8’と、下側の突出部9とを連結し、第2傾斜連結部27は第2支持部2Bにおける後側の膨出部7と別の収容部8’と下側の収容部8とを連結している。そして、第1中間連結部28は第1支持部2Aにおける前側の膨出部7と上側の収容部8と別の収容部8’とを連結し、第2中間連結部29は第2支持部2Bにおける前側の膨出部7と下側の収容部8とを連結している。
また、最下方支持部2Cに相当する一つの支持部2Cがサイドトリム1に設けられ、対象支持部(2A,2B)がサイドトリム1に設けられない場合が想定される。この場合においても、最下方支持部2Cは、自身の載置壁3とホイールハウス11との間に配置されるクッション部材30を介してホイールハウス11に支持されるとよい。
本実施形態の説明は、本発明を説明するための例示であって、特許請求の範囲に記載の発明を限定するものではない。また、本発明の各部構成は上記実施形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
1…サイドトリム(側壁)、1a…基準壁、1a1…所定の基準面、
2A…第1支持部(対象支持部、支持部)、2B…第2支持部(対象支持部、支持部)、
2C…第3支持部(最下方支持部、支持部)、
3…載置壁、5…接続壁、7…膨出部、8…収容部、9…突出部、
10…クォータパネル(車体側部)、11…ホイールハウス、
20…補強部材、21…第1前後連結部(前後連結部)、22…第2前後連結部(前後連結部)、23…第1上下連結部(上下連結部)、24…第2上下連結部(上下連結部)、
30…クッション部材、
G…振動吸収部材、LB…ラゲッジボード、LB0…ボード外縁部(車幅方向外縁部)、
S…荷室(車室)、V…基端部領域
2A…第1支持部(対象支持部、支持部)、2B…第2支持部(対象支持部、支持部)、
2C…第3支持部(最下方支持部、支持部)、
3…載置壁、5…接続壁、7…膨出部、8…収容部、9…突出部、
10…クォータパネル(車体側部)、11…ホイールハウス、
20…補強部材、21…第1前後連結部(前後連結部)、22…第2前後連結部(前後連結部)、23…第1上下連結部(上下連結部)、24…第2上下連結部(上下連結部)、
30…クッション部材、
G…振動吸収部材、LB…ラゲッジボード、LB0…ボード外縁部(車幅方向外縁部)、
S…荷室(車室)、V…基端部領域
Claims (10)
- 車両の車体側部と、
前記車体側部に車幅方向内側から取り付けられると共に前記車両の車室の側壁を構成する樹脂成形品であるサイドトリムと、
を含み、
前記サイドトリムは、互いに車両上下方向に離隔すると共にそれぞれが前記車室に横置き姿勢で配置されたラゲッジボードの車幅方向外縁部を支持する複数の支持部を有する、車体側部構造であって、
前記複数の支持部のそれぞれは、前記サイドトリムの車幅方向内側の面における所定の基準面を含む基準壁から車幅方向内側に突出すると共に前記車幅方向外縁部が載置される載置壁を有し、且つ、前記基準面に対して車幅方向内側に膨らむように形成されており、
前記複数の支持部は、該複数の支持部の一部として複数の対象支持部を含み、
前記複数の対象支持部のそれぞれは、前記載置壁の車幅方向内側端部から下方に延びて前記基準壁に接続する接続壁を有すると共に、前記サイドトリムにおける前記接続壁の基端部を含む基端部領域において、前記車体側部に対して連結されている、車体側部構造。 - 前記サイドトリムと前記車体側部との間に位置すると共に、前記車体側部を補強する補強部材を含み、
前記複数の対象支持部のそれぞれは、前記基端部領域で前記補強部材を介して前記車体側部に連結され、
前記補強部材は、前記複数の対象支持部同士を連結する上下連結部を有する、請求項1に記載の車室側部構造。 - 前記サイドトリムは、前記基端部領域において車幅方向外側に膨らむと共に互いに車両上下方向に離隔する、複数の膨出部を有し、
前記上下連結部は、車両上下方向で前記複数の膨出部同士を連結することで、前記複数の対象支持部同士を連結する、請求項2に記載の車室側部構造。 - 前記サイドトリムは、車両幅方向外側から視た平面視で、少なくとも前記基準壁のうちの前記上下連結部に対応する領域と重なる領域に設けられると共に振動吸収部材を収容する収容部を有し、
前記収容部の領域と重なる前記上下連結部は、前記収容部にも連結する、請求項3に記載の車室側部構造。 - 前記収容部は、前記基準壁における前記複数の支持部の間の領域に配置されている、請求項4に記載の車室側部構造。
- 前記サイドトリムは、前記基端部領域において車幅方向外側に膨らむ膨出部を有し、
前記複数の対象支持部のそれぞれは、前記基端部領域の前記膨出部において、前記車体側部に対して連結されている、請求項1に記載の車室側部構造。 - 前記膨出部は上方に凸の円弧断面形状を有している、請求項6に記載の車室側部構造。
- 前記サイドトリムと前記車体側部との間に位置すると共に、前記車体側部を補強する補強部材を含み、
前記複数の対象支持部のそれぞれは、前記基端部領域で前記補強部材を介して前記車体側部に連結され、
前記膨出部は、前記複数の対象支持部に対応する前記基端部領域において、車両前後方向に離隔する複数の箇所に設けられ、
前記補強部材は、複数の前記膨出部同士を連結する前後連結部を前記基端部領域毎に有する、請求項6又は7に記載の車室側部構造。 - 前記サイドトリムは、自身の車両前後方向の一方の端部領域において前記複数の支持部のそれぞれの前記載置壁同士を連結すると共に前記車室に臨む連結壁と、前記連結壁に設けられ車幅方向外側に膨らむ突出部と、を有し、
前記前後連結部は、前記突出部にも連結する、請求項8に記載の車室側部構造。 - 前記複数の支持部は、前記複数の対象支持部と最も下方に位置する最下方支持とに区分され、
前記車体側部は、前記最下方支持部の前記載置壁の下方に位置するホイールハウスを有し、
前記最下方支持部は、自身の前記載置壁と前記ホイールハウスとの間に配置されるクッション部材を介して前記ホイールハウスに支持されている、請求項1に記載の車室側部構造。
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