JP2023163473A - 活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス、及び積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明が解決しようとする課題は、基材が紙であっても金属箔に近い輝度が高い外観が得られ、且つ密着性に優れる活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス、及び該ニスを用いた積層体を提供することを目的とする。【解決手段】本発明の解決手段は、水酸基を有する(メタ)アクリレート、アミノ構造またはアミド構造を有する(メタ)アクリレート、及びケトン系樹脂を含有し、以下を満たすことを特徴とする活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス。(1)ニス固形分中の水酸基価が1~300mgKOH/gの範囲である。(2)ニス固形分中のアミン価が0.1~100mgKOH/gの範囲である。【選択図】 なし

Description

本発明は、フレキソ印刷又はグラビア印刷に使用可能な活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスに関する。
従来より、各種包装材料に使用される印刷物の意匠性を目的に金属光沢処理を施す事が求められている。この金属光沢を施すために、印刷物の表面加工に活性化エネルギー線硬化型オーバーコートニスを塗工することによる工夫がなされており、活性化エネルギー線硬化型オーバーコートニスであれば、従来の溶剤型や水性型オーバーコートニスに比べて活性エネルギー線の瞬時の照射による下地となる印刷基材表面との密着性、保護性能に優れる。
一方で、印刷物の基材が紙基材の場合、紙の表面の凹凸形状により金属光沢が得られにくい傾向にある。紙基材であっても金属光沢化が可能であれば金属箔による箔押しにも代用できるピカピカな金属光沢の効果を保持する事ができる。
加工工程が複雑で手間と時間とコスト高の金属箔押しに代わって、基材が紙であっても金属箔に近い輝度が高い外観が得られ、且つ密着性に優れる活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスが求められてる。
一例として基材上の任意の箇所にハードコート層を有し、そのハードコート層上の任意の箇所に金属鱗片を含み、上部に該金属鱗片が偏在化してなる印刷層を有する印刷物が開示されているが、紙基材への密着性を保持しつつ、金属箔に近い輝度が高い外観を兼備するに決して十分なものとは言えない(例えば、特許文献1)。
特開2016-88098号公報
本発明が解決しようとする課題は、基材が紙であっても金属箔に近い輝度が高い外観が得られ、且つ密着性に優れる活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス、及び該ニスを用いた積層体を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記の課題を解決すべく鋭意研究した結果、水酸基を有する(メタ)アクリレート、アミノ構造またはアミド構造を有する(メタ)アクリレート、及びケトン系樹脂を含有し、ニス固形分中の水酸基価とアミン価が其々特定の数値範囲である事で前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、水酸基を有する(メタ)アクリレート、アミノ構造またはアミド構造を有する(メタ)アクリレート、及びケトン系樹脂を含有し、以下を満たすことを特徴とする活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスを提供する。
(1)ニス固形分中の水酸基価が1~300mgKOH/gの範囲である。
(2)ニス固形分中のアミン価が0.1~100mgKOH/gの範囲である。
また、本発明は、前記水酸基を有する(メタ)アクリレートの25℃における粘度が、10~2000mPa・sの範囲である活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスを提供する。
また、本発明は、前記アミノ構造またはアミド構造を有する(メタ)アクリレートが、アミノ構造またはアミド構造、及び水酸基を有する(メタ)アクリレートである活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスを提供する。
また、本発明は、前記ケトン系樹脂をニス固形分中3~20質量%含有する活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスを提供する。
また、本発明は、紙基材、記載活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスの層、及び印刷インキ層がこの順に積層された積層体を提供する。
また、本発明は、前記印刷インキ層が、硝化綿とアルミ顔料を含有するインキの硬化物である積層体を提供する。
また、本発明は、紙基材上に前記活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスを塗布する工程、活性エネルギー線を照射する工程、及び前記印刷インキ層を印刷する工程を含む積層体の製造方法をも提供する。
本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスは、基材が紙であっても金属箔に近い輝度が高い外観が得られ、且つ密着性に優れる特徴を兼備することが出来る。
本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスは、水酸基を有する(メタ)アクリレート、アミノ構造またはアミド構造を有する(メタ)アクリレート、及びケトン系樹脂を含有し、以下を満たすことを特徴とする。
(1)ニス固形分中の水酸基価が1~300mgKOH/gの範囲である。
(2)ニス固形分中のアミン価が0.1~100mgKOH/gの範囲である。
尚、本発明において、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及びメタクリレートの一方または両方をいい、「(メタ)アクリル化合物」とは、アクリル化合物及びメタクリル化合物」の一方または両方をいう。
(水酸基を持つ(メタ)アクリレート)
水酸基を持つ(メタ)アクリレートとしては、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、および、そのカプロラクトン付加体や、そのアルキレンオキサイド付加体、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールアクリレート(もしくはペンタエリスリトールトリ/テトラアクリレート混合物)、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等が挙げられる。
また、脂肪族エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸、又は(メタ)アクリル誘導体とを反応させて得られる脂肪族エポキシ(メタ)アクリレートが挙げられる。前記脂肪族エポキシ樹脂としては従来公知のものでよい。
これらの水酸基を持つ(メタ)アクリレートのうち1種のみを単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良いが、ニス固形分中の水酸基価が1~300mgKOH/gの範囲である事が必須である。水酸基価が1mgKOH/g以上であれば密着性が向上する傾向となり、水酸基価が300mgKOH/g以下であれば輝度が保持される傾向となる。
従って、水酸基を持つ(メタ)アクリレートの中でも、ペンタエリスリトールアクリレート(もしくはペンタエリスリトールトリ/テトラアクリレート混合物)、脂肪族エポキシ(メタ)アクリレートがより好ましい。
また、前記水酸基を有する(メタ)アクリレートの25℃における粘度が、10~2000mPa・sの範囲である事が好ましい。粘度が10mPa・s以上であれ輝度が向上する傾向となり、2000mPa・s以下であれば密着性が保持される傾向となる。
前記水酸基を有する(メタ)アクリレートの分子量としては、数平均分子量に換算して100~2000の範囲のものが好ましい。数平均分子量が100以上であれば、輝度を保持する傾向となり、一方2000以下であれば、密着性が保持される傾向となる。
活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス中の水酸基を有する(メタ)アクリレートの総含有量はニス固形分全量の1~95質量%であり、好ましくは10~40質量%である。
水酸基を有する(メタ)アクリレートの総含有量がニス固形分全量の1質量%以上であれば輝度の向上が保持される傾向にあり、ニス固形分全量の95質量%以下であれば密着性が保持される傾向にある。
(アミノ構造またはアミド構造を有する(メタ)アクリレート)
前記アミノ構造またはアミド構造を有する(メタ)アクリレートとしては、アミン変性ポリエーテルアクリレート、アミン変性エポキシアクリレート、アミン変性脂肪族アクリレート、アミン変性ポリエステルアクリレート、アミノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、これらは水酸基を保有しているものでもよい。
そして、ニス固形分中のアミン価が0.1~100mgKOH/gの範囲である事を必須とする。アミン価が0.1mgKOH/g以上であれば輝度が向上する傾向となり、アミン価が100mgKOH/g以下であれば密着性が保持される傾向となる。
市販品としては、BASF社製のLaromer PO77F,Laromer PO83F,Laromer PO84F,Laromer PO94F,Laromer LR8997,Laromer LR8889,Laromer LR8869,Laromer LR8996,Laromer LR9019,サートマー社製のCN371NS,CN372,CN373,CN383,CN374,CN386,CN508,ダイセル・サイテック社製のEBECRYL80,EBECRYL81,EBECRYL83,EBECRYL3708,EBECRYL7100,コグニス社製のPHOTOMER4662,4770,4771,4967等が挙げられる。中でもサートマー社製のCN371NS、CN508が好ましい。
活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス固形分中のアミノ構造またはアミド構造を有する(メタ)アクリレートの含有量は0.1~50質量%であり、好ましくは2~20質量%である。
ニス固形分のアミノ構造またはアミド構造を有する(メタ)アクリレートの含有量がニス固形分全量の0.1質量%以上であれば輝度が保持される傾向にあり、ニス固形分全量の50質量%以下であれば密着性が保持される傾向にある。
(ケトン系樹脂)
更に本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスは、ケトン系樹脂を必須とする。
ケトン系樹脂としては、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、シクロヘキサノン及び/又はメチルシクロヘキサノンと、ホルムアルデヒドとの縮合物等を挙げる事ができる。ケトン系樹脂は透明性が高い事から、輝度に影響せずに密着性を向上させる事ができる。
ケトン樹脂としては例えばエボニックジャパン社製のTEGOVariPlus AP、TEGOVariPlus SK、TEGOVariPlus 1201、TEGOVariPlus CA等が例示できる。
活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス中のケトン樹脂の含有量はニス固形分全量の3~20質量%であり、好ましくは8~12質量%である。
ニス固形分全量の3質量%以上であれば密着性が保持される傾向にあり、ニス固形分全量の20質量%以下であれば輝度が保持される傾向にある。
更に、本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスでは、前記水酸基を有する(メタ)アクリレート、アミノ構造またはアミド構造を有する(メタ)アクリレートを除く各種(メタ)アクリレートモノマーを併用してもよい。 前記(メタ)アクリレートモノマーとしては、単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレート、重合性オリゴマー等が挙げられる。
単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチルテトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
2官能以上の(メタ)アクリレートとしては、例えば、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、3-メチル-1,5-ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2-メチル-1,8-オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等の2価アルコールのジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール1モルに4モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA1モルに2モルのエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシアクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレート等の3価以上の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート、グリセリン1モルに3モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たトリオールのトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン1モルに3モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たトリオールのジ又はトリ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA1モルに4モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレンポリオールのポリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
重合性オリゴマーとしては、前記したアミン変性ポリエーテルアクリレート、アミン変性エポキシアクリレート、アミン変性脂肪族アクリレート、アミン変性ポリエステルアクリレート、アミノ(メタ)アクリレートなどのアミン変性アクリレート以外に、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオレフィン(メタ)アクリレート、ポリスチレン(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスで使用する有機溶剤としては、特に制限はないが、たとえばトルエン、キシレン、ソルベッソ#100、ソルベッソ#150等の芳香族炭化水素系、ヘキサン、メチルシクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素系、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ノルマルプロピル、酢酸ブチル、酢酸アミル、ギ酸エチル、プロピオン酸ブチル等のエステル系の各種有機溶剤が挙げられる。また水混和性有機溶剤としてメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール系、アセトン、メチルエチルケトン、シクロハキサノン等のケトン系、エチレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、エチレングリコール(モノ,ジ)エチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、モノブチルエーテル、ジエチレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、ジエチレングリコール(モノ,ジ)エチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、プロピレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル等のグリコールエーテル系の各種有機溶剤が挙げられる。これらを単独または2種以上を混合して用いることができる。芳香族有機溶剤及び/又はケトン系溶剤を含まない
尚、印刷時の作業衛生性と包装材料の有害性の両面から、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、ケトン系溶剤を使用しない事がより好ましい。
(光重合開始剤)
次に、本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスは、インキの硬化性を考慮すると、更に光重合開始剤を含有する事がより好ましい。
光重合開始剤を使用する場合は、例えば、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、1-〔4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル〕-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、チオキサントン及びチオキサントン誘導体、2,2′-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、ジフェニル(2,4,6-トリメトキシベンゾイル)ホスフィンオキシド、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)-ブタン-1-オン等が挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記光重合開始剤の市販品としては、例えば、「Omnirad-1173」、「Omnirad-184」、「Omnirad-127」、「Omnirad-2959」、「Omnirad-369」、「Omnirad-379」、「Omnirad-907」、「Omnirad-4265」、「Omnirad-1000」、「Omnirad-651」、「Omnirad-TPO」、「Omnirad-TPO-H」「Omnirad-819」、「Omnirad-2022」、「Omnirad-2100」、「Omnirad-754」、「Omnirad-784」、「Omnirad-500」、「Omnirad-81」(IGM社製)、「カヤキュア-DETX」、「カヤキュア-MBP」、「カヤキュア-DMBI」、「カヤキュア-EPA」、「カヤキュア-OA」(日本化薬株式会社製)、「バイキュア-10」、「バイキュア-55」(ストウファ・ケミカル社製)、「トリゴナルP1」(アクゾ社製)、「サンドレイ1000」(サンドズ社製)、「ディープ」(アプジョン社製)、「クオンタキュア-PDO」、「クオンタキュア-ITX」、「クオンタキュア-EPD」(ワードブレンキンソップ社製)、「Runtecure-1104」(Runtec社製)等が挙げられる。
前記光重合開始剤を含有する場合のその添加量は、本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス中に、固形分換算で1~20質量%の範囲が好ましく、5~15質量%の範囲がより好ましい。即ち、光重合開始剤の合計使用量が1質量%以上の場合は良好な硬化性を得ることができ、また20質量%以下であれば、未反応の重合開始剤が硬化物中に残存することがなく、硬化不良も抑制できる。ただし活性エネルギー線として電子線を用いる場合には、原理的にこれら光重合開始剤の使用は必須ではない。
また、前記活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスは、必要に応じて、さらに光増感剤を添加して、硬化性を向上することもできる。
前記光増感剤としては、例えば、脂肪族アミン、芳香族アミン等のアミン化合物、o-トリルチオ尿素等の尿素化合物、ナトリウムジエチルジチオホスフェート、s-ベンジルイソチウロニウム-p-トルエンスルホネート等の硫黄化合物などが挙げられる。これら光増感剤の使用量は、硬化性向上の効果が良好なものとなる点から本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス中の不揮発成分100質量%に対し、前記アルキルアミノベンゾフェノン化合物も合算してその合計使用量として1~20質量%となる範囲であることが好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスは、主に下地となる印刷層の表面被覆するオーバーコートとして有用である事から、原則着色剤を併用する事は少ないが、印刷物の輝度、光沢感や印刷部の隠蔽性が著しく低下しない範囲で、必要に応じて一般のインキ、塗料、及び記録剤などに使用されている有機顔料及び/又は無機顔料を添加してもよい。
本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスに使用される着色顔料としては、まずは有機顔料や染料を挙げることができる。有機顔料としては、アゾ系、フタロシアニン系、アントラキノン系、ペリレン系、ペリノン系、キナクリドン系、チオインジゴ系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、キノフタロン系、アゾメチンアゾ系、ジクトピロロピロール系、イソインドリン系などの顔料が挙げられる。
代表的なカラーインデックス名としては、
C.I.Pigment Yellow 1、3、12、13、14、17、42、74、83;
C.I.Pigment Orange 16;
C.I.Pigment Red 5、22、38、48:1、48:2、48:4、49:1、53:1、57:1、63:1、81、101;
C.I.Pigment Violet 19、23;
C.I.Pigment Blue 23、15:1、15:3、15:4、17:1、18、27、29
C.I.Pigment Green 7、36、58、59;
C.I.Pigment Black 7;
C.I.Pigment White 4、6、18などが挙げられる。
藍インキにはC.I.Pigment Blue 15:3(銅フタロシアニン)、黄インキにはコスト・耐光性の点からC.I.Pigment Yellow83、紅インキにはC.I.Pigment Red 57:1、墨インキにはカーボンブラックを用いることが好ましい。
無機顔料としては、酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、シリカ、リトボン、アンチモンホワイト、石膏などの白色無機顔料が挙げられる。無機顔料の中では酸化チタンの使用が特に好ましい。酸化チタンは白色を呈し、着色力、隠ぺい力、耐薬品性、耐候性の点から好ましく、印刷性能の観点から該酸化チタンはシリカおよび/またはアルミナ処理を施されているものが好ましい。
本発明においては、その他、体質顔料、顔料分散剤、重合禁止剤、レベリング剤、消泡剤、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、芳香剤、難燃剤なども含むこともできる。
(活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスの製造方法)
本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスは、樹脂類、有機溶剤、光重合開始剤、その他の添加剤の混合物を分散機で分散し、撹拌混合することで得られる。分散機としてはグラビア、フレキソ印刷インキの製造に一般的に使用されているビーズミル、アイガーミル、サンドミル、ガンマミル、アトライター等を用いて製造される。
(印刷物の作成)
本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスを用いた印刷物は、紙基材、本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスの層、及び印刷インキ層がこの順に積層された積層体から構成される事が好ましい。
また、印刷物は必要に応じ、紙基材に印刷インキaで印刷した上で、本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスを塗布し、更に印刷インキbで印刷した「紙基材、印刷インキaで形成した印刷インキ層(a)、本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスの層、印刷インキbで形成した印刷インキ層(b)の順に積層された積層体であってもよい。
本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスは、硬化性に優れ、紙、合成紙、熱可塑性樹脂フィルム、プラスチック製品、鋼板等への印刷に使用することができる。
そして印刷インキ層、ニス層共に、電子彫刻凹版等によるグラビア印刷版を用いたグラビア印刷用、又は樹脂版等によるフレキソ印刷版を用いたフレキソ印刷用のインキで形成される場合に有用である一方で、版を使用せずインクジェットノズルからインキを吐出するインクジェット方式向けのインキを除くものである。即ち、インクジェットインキの場合、ノズルから吐出したインク滴が、直接基材に密着し印刷物を形成するのに対し、印刷層に使用される印刷インキは、印刷インキを一旦印刷版又は印刷パターンに密着・転写した後、インキのみを再度基材に密着させ、必要に応じて乾燥させ印刷物とするものである。
本発明のリキッド印刷インキを用いてグラビア印刷方式やフレキソ印刷方式から形成される印刷インキ、又はニスの膜厚は、例えば10μm以下、好ましくは5μm以下である。
本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスを用いれば、紙基材上に活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスを塗布する工程、活性エネルギー線を照射する工程、及び前記印刷インキ層を印刷する工程を含む積層体を作製する事ができる。
具体的には、例えば印刷用紙としてコート紙に、版深175L/inchグラビア版を備えたグラビア印刷機を用いて、絵柄を再現するリキッドカラー印刷インキ、本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスの順で印刷し、積層体を得る事ができる。尚、絵柄を再現するリキッドカラー印刷インキとしては水性インキ、油性インキどちらでも構わない。
本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスで使用する印刷基材としては、特に基材表面がフィルムの様に平滑でなくとも輝度が保持できる事から、例えばタバコ包装、菓子類、化粧品や飲料、医薬品、おもちゃ、電子部品等のパッケージ印刷に用いられる上質紙、コート紙、アート紙、模造紙、薄紙、厚紙等の紙、各種合成紙等の紙基材がより効果的である。
また、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンビニルアルコール共重合体、エチレンメタクリル酸共重合体、ナイロン、ポリ乳酸、ポリカーボネート等のフィルム又はシート、セロファン、アルミニウムフォイル、その他従来から印刷基材として使用される基材を用いて積層体を作製することが出来る。
前記印刷インキ層が、硝化綿とアルミ顔料を含有するインキの硬化物であることが好ましい。
前記硝化綿は、天然セルロースと硝酸とを反応させて、天然セルロース中の無水グルコピラノース基の6員環中の3個の水酸基を、硝酸基に置換した硝酸エステルとして得られるものが好ましい。
硝化綿を使用する事で、アルミ顔料への高い分散性が得られる事から、印刷インキ塗膜の強度を向上させることができ好適である。
前記硝化綿としては、窒素含有量が10~13質量%、平均重合度30~500が好ましく、より好ましくは窒素含有量が10~13質量%、平均重合度45~290である。
尚、硝化綿の添加量が少ないほど輝度が向上する傾向にあり、硝化綿の添加量としては、インキ固形分全量に対し0.5~7質量%であることが好ましく、さらに好ましくは1~3質量%である。
また質量比率でアルミ顔料:硝化綿=1.4:1~0.8:1であることが好ましく、1.2:1~1:1であればさらに好ましい。
前記アルミ顔料としては、蒸着アルミニウム顔料が好ましい。蒸着アルミニウム顔料とは、蒸着法により製造されたアルミニウムフレークである。上記蒸着法とは、適宜な支持基材(フィルムなど)上に金属(本発明ではアルミニウム)を蒸着して蒸着金属(アルミニウム)膜を作製した後、これを剥離、粉砕、必要に応じて、分級してフレーク状とする蒸着金属膜細片(蒸着アルミニウムフレーク)の製造方法である。上記の蒸着法によれば、従来のボールミルによる粉砕(「ボールミル法」又は「湿式ボールミル法」と称する場合がある)などにより製造する場合と比べ、板状で厚みのより薄いアルミニウムフレークを得ることができる。このため、印刷層中において、顔料であるアルミニウムフレークが紙基材と平行方向に配向しやすく配向性が向上し、入射光を正反射しやすくなる。このため、印刷層の鏡面光沢度及び透過濃度が向上し、優れた金属光沢を示す。
尚、リ―フィリングリングやノンリ―フィリングリングのアルミペーストでは高輝度の再現ができないため好ましくない。
前記蒸着アルミニウム顔料の平均粒子径は5~40μmの範囲にあるものが好ましく、より好ましくは8~20μmである。前記顔料は、油性リキッド印刷インキを例に挙げれば、その濃度・着色力を確保するのに充分な量、すなわちインキの総質量に対して1~60質量%、インキ中の固形分質量比では5~90質量%の割合で含まれることが好ましい。また、これらの顔料は単独で用いてもよいし、2種以上を併用して用いることができる。
印刷物は必要に応じ、紙基材に印刷インキaで印刷した上で、本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスを塗布し、更に印刷インキbで印刷した「紙基材、印刷インキaで形成した印刷インキ層(a)、本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスの層、印刷インキbで形成した印刷インキ層(b)の順に積層された積層体であってもよい。
例えば、印刷インキaが一般のグラビアプロセスインキ、又はグラビア特色インキの硬化物の印刷インキ層(a)であり、印刷インキbが前記硝化綿とアルミ顔料を含有するインキの硬化物の印刷インキ層(b)であってもよい。
前記印刷インキaとしては、例えば版深175L/inchグラビア版を備えたグラビア印刷機を用いて、絵柄を再現するリキッドカラー印刷インキで良く、水性インキ、油性インキどちらでも構わない。
前記印刷インキ層を形成する印刷インキは必要に応じて、併用樹脂、体質顔料、顔料分散剤、レベリング剤、消泡剤、ワックス、可塑剤、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、芳香剤、難燃剤なども含むこともできる。
以下実施例により、本発明をより詳しく説明する。尚、実施例中の「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」をそれぞれ表す。
尚、本発明におけるGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)による数平均分子量(ポリスチレン換算)の測定は東ソー(株)社製HLC8220システムを用い以下の条件で行った。
分離カラム:東ソー(株)製TSKgelGMHHR-Nを4本使用。カラム温度:40℃。移動層:和光純薬工業(株)製テトラヒドロフラン。流速:1.0ml/分。試料濃度:1.0質量%。試料注入量:100マイクロリットル。検出器:示差屈折計。
また、水酸基価は、オーバーコートニス中のアクリレート、ケトン系樹脂による水酸基を過剰のアセチル試薬にてアセチル化した際の、残存する酸をアルカリで逆滴定して算出した樹脂1g中の水酸基量を、水酸化カリウム(KOH)のmg数で示したものであり、JISK0070に準じたものである。
また、アミン価は、オーバーコートニス中のアミノ構造またはアミド構造を有する(メタ)アクリレート1g中に含有するアミノ基を中和するのに必要となる塩酸の当量と同量の水酸化カリウム(KOH)のmg数を示すものである。その測定方法としては、試料量Pグラム精秤した試料に中性エタノール30mLを添加・溶解させた後、得られた溶液を0.2mol/Lエタノール性塩酸溶液(力価f)で滴定を行う。溶液の色が緑から黄色に変化した時点を終点とみなし、この時の滴定量(HmL)を用いてアミン価を求めた。
〔実施例1:活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスの作製〕
「MIRAMER M3130(MIWON所社製、トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート)、65mPa・s」31.5部、「アロニックス M933(東亜合成社製、ペンタエリスリトールアクリレート 水酸基価250~300mgKOH/g)、1200mPa・s」4部、「CN 371NS(アルケマ社製、アミン変性アクリレート、1488mPa・s」0.5部、「SR 508(アルケマ社製、ジプロピレングリコールジアクリレート、10mPa・s」36部、「TEGOVARIPLUS AP(EVONIK社製、ケトン・アルデヒド縮合樹脂)」8部、「OMNIRAD184(IGMジャパン合同会社製、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン」10部、酢酸エチル10部の合計100部を混合攪拌して活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス(1)を作製した。得られたオーバーコートニス(1)を、粘度調整溶剤として希釈溶剤を用い、離合社製のザーンカップNo.3で16秒(25℃)になるように粘度を調整した。なお希釈溶剤として酢酸エチルを用いた。
〔実施例2~4〕
表1に記載の配合にて、実施例1と同様の手順にてオーバーコートニス(2)~(4)を作製した。
〔比較例1〕
「MIRAMER M3130(MIWON所社製、トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート)」の代わりに「NKエステル A-GLY-3E(新中村化学社工業株式会社製、エトキシ化グリセリントリアクリレート)、100mPa・s」64部を使用し、その他表2に示す配合で実施例1と同様の手順にてオーバーコートニス(H1)を作製し比較例1とした。
〔比較例2~4〕
表2に記載の配合にて、実施例1と同様の手順にてオーバーコートニス(H2)~(H4)を作製した。
〔印刷物の作製〕
印刷用紙としてコート紙(リュウオウコート90g/m、大王製紙製)に、版深175L/inchグラビア版を備えたグラビア校正機を用いて、実施例・比較例で得られた活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を印刷した。印刷物にドライヤーを当て溶剤を乾燥後、コンベア速度10m/分、水銀ランプ120W/cm、印刷物と水銀ランプ間距離10cmにて活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を硬化させた。さらに、溶剤系銀インキ(下記に配合を記載)を版深175L/inchグラビア版を備えたグラビア校正機で重ね刷りして印刷物を得た。
〔銀インキ作製〕
工業用硝化綿L1/8(ニトロセルロース、固形分70%、JIS K-6703により溶液濃度25.0%における粘度1.6~2.9%品 太平化学製品株式会社製)6部、イソプロピルアルコール6部、酢酸エチル48部を混合攪拌してニトロセルロース溶液を作製後、蒸着アルミニウムフレーク(BASF社製、「Metasheen 11-0010」、平均粒子径:10μm、不揮発分:10質量%)40部を混合攪拌して重ね刷り用銀インキを作製した。得られた銀インキを、粘度調整溶剤として希釈溶剤を用い、離合社製のザーンカップNo.3で18秒(25℃)になるように粘度を調整した。なお希釈溶剤として酢酸エチル:酢酸ノルマルプロピル= 50:50(重量比)を用いた。
作製した各々印刷物に対し、輝度感、密着性を以下の評価手順に従って評価した。
〔評価項目1:輝度感〕
印刷物の85°の光沢度をJIS Z 8741に準拠して、鏡面光沢計(BYK-Gardner社製、「micro-TRI-gloss」)を用いて測定した。
(評価基準)
◎:光沢度90以上
〇:光沢度80以上90未満(実用上問題ないレベル)
△:光沢度70以上80未満
×:光沢度70未満
〔評価項目2:密着性〕
印刷物にセロハンテープ(ニチバン製12mm幅)を貼り付け、これを急速に剥がしたときの印刷皮膜の外観の状態を目視で判定した。
尚、「紙剥け」とは原紙コート層からの剥離を指す。
(評価基準)
◎:紙剥けが30%以上または銀インキ皮膜が70%未満残った
〇:紙剥けが30%未満または銀インキ皮膜が70%以上残った(実用上問題ないレベル)
△:UVニスと銀インキ間で層間剥離し、剥離抵抗あり
×:UVニスと銀インキ間の層間剥離で、剥離抵抗なし
表1、2に活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスの各配合、及びこれを用いた積層体の評価結果を示す。
Figure 2023163473000001
Figure 2023163473000002
表中の略語は次の通りである。また、空欄は未配合であることを示す。
・MIRAMER M3130:トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート、MIWON所社製、65mPa・s
・A-GLY-3E:NKエステル(エトキシ化グリセリントリアクリレート)、新中村化学社工業株式会社製、100mPa・s
・アニロックス M933:ペンタエリスリトールアクリレート、東亜合成社製、1200mPa・s
・CN 371NS:アミン変性アクリレート、アルケマ社製、1488mPa・s
・SR 508:ジプロピレングリコールジアクリレート、アルケマ社製、10mPa・s
・TEGO VARIPLUS AP:ケトン・アルデヒド縮合樹脂、EVONIK社製
・TEGO VARIPLUS SK:ケトン樹脂誘導体、EVONIK社製
・OMNIRAD 184:1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、IGMジャパン合同会社製
本発明の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスは、輝度感及び密着性を兼備することが出来る。

Claims (7)

  1. 水酸基を有する(メタ)アクリレート、アミノ構造またはアミド構造を有する(メタ)アクリレート、及びケトン系樹脂を含有し、以下を満たすことを特徴とする活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス。
    (1)ニス固形分中の水酸基価が1~300mgKOH/gの範囲である。
    (2)ニス固形分中のアミン価が0.1~100mgKOH/gの範囲である。
  2. 前記水酸基を有する(メタ)アクリレートの25℃における粘度が、10~2000mPa・sの範囲である請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス。
  3. 前記アミノ構造またはアミド構造を有する(メタ)アクリレートが、アミノ構造またはアミド構造、及び水酸基を有する(メタ)アクリレートである請求項1又は2に記載の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス。
  4. 前記ケトン系樹脂をニス固形分中3~20質量%含有する請求項1~3の何れか1つに記載の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス。
  5. 紙基材、記載活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスの層、及び印刷インキ層がこの順に積層された積層体。
  6. 前記印刷インキ層が、硝化綿とアルミ顔料を含有するインキの硬化物である請求項5に記載の積層体。
  7. 紙基材上に請求項1~4の何れか1つに記載の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニスを塗布する工程、活性エネルギー線を照射する工程、及び前記印刷インキ層を印刷する工程を含む積層体の製造方法。
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