JP2023162166A - キッチンタオルロール - Google Patents

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Yasunobu Ooka
光 佐藤
Hikari Sato
幸治 大篭
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Abstract

【課題】坪量を過剰に高くせずに一定の範囲にした条件でも、吸水性が良好で嵩張らず、プライ剥がれせずに、交換頻度が少ないキッチンタオルロールを提供する。【解決手段】ドット状のエンボスパターンが付与されたシートをグルーで接着処理し、2プライに積層したキッチンタオルシートをロール状に巻取ったキッチンタオルロールであって、キッチンタオルシートは、エンボスパターンとは異なる抄紙工程由来の凹凸のパターンを有しており、2プライの坪量が32g/m2以上65g/m2以下、紙厚が1.6mm/10枚以上4.7mm/10枚以下、比容積が7cm3/g以上16cm3/g以下であり、プライ剥離強度が0.05N/75mm以上2.0N/75mm以下であり、2プライの1m2あたりの吸水量が155g以上520g以下であり、かつ、1gあたりの吸水量が4.3g以上9.5g以下であることを特徴とする、キッチンタオルロールを提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、キッチンタオルロールに関する。
近年、キッチンタオルが各種開発されている。キッチンタオルは吸水量や吸油量が重要であり、吸水量や吸油量を高くする抄紙技術が開発されている。また、エンボスパターンによって、紙厚を低くする技術も開発されている。
例えば、特許文献1には、パルプを主成分とし、シートを1枚又は2枚以上重ねてなり、1組の坪量が15~50g/m、かつ吸油量/坪量が4.5~7.5OIL-g/gであり、抄紙機以外の工程で機械的に行ったエンボスを避けた部分の測定視野の長さを1.0-1.4mmとしたとき、表面の凹凸の高低差が100~600μm、スキャン面積10cm×10cmの条件下で行った表面の凹部の面積率が2~12%であり、ドライクレープを適用してなるキッチンタオル及びその製造方法が開示されている。
また、特許文献2には、高バルクのティッシュ紙を製造するティッシュ製紙機械のプレス部分でプレスすることにより、湿った繊維性ウェブに凹凸付けするための凹凸付けベルトの凹凸付け層であって、凹凸付け層は不織であり、繊維性ウェブと協力する表面を伴うウェブ運搬側をもち、その表面には、その表面に三次元構造を形作るくぼみあるいは高くなった部分があることを特徴とする凹凸付け層、高バルクなクレープティッシュ紙ウェブ製造用のプレス部分及び製紙機械、ならびにその製造方法が開示されている。
さらに、特許文献3には、ロール状紙製品の製造法であって、少なくとも1つのペーパーウェブを準備する工程と、少なくとも1つのウェブの全表面積の少なくとも約22%を覆うエンボス模様を用いて、少なくとも1つのウェブをエンボス加工する工程と、を含み、模様は、少なくとも約80%の線状エンボスを含み、完成品のキャリパーが、エンボス加工したベースシートのキャリパーよりも小さいことを特徴とする、ロール状紙製品及びその製造法が開示されている。
特許第5373208号公報 特表2011-506780号公報 特表2016-540530号公報
しかし、吸水量はエンボスのパターンによっても異なり、上記の抄紙技術だけで吸水量を良好にすることは困難であった。特に、上記のような抄紙技術で得られた厚い原紙を用いる場合、通常の原紙と同様にエンボスを入れると、エンボス部の紙が潰れて、吸水量が低下することが分かった。すなわち、通常の原紙の場合、吸水量を高めるためにエンボスを入れて嵩高にすることが常識であるが、原紙を嵩高にする抄紙技術の場合、一般的なエンボスの考え方では、吸水量を良好にすることが困難であることが分かった。
そこで、エンボス部を少なくすると、水を吸収する際にプライが剥がれて、紙が破れたり、ふき取り性が劣ったりする。すなわち、通常のタオル原紙の場合と異なり、上記の抄紙技術の原紙を用いると、吸水量が多くなるので、プライが剥がれたり、紙が破れやすくなったりする。
また、特許文献3のように、エンボス処理で紙厚を低くするパターンを用いた場合、吸水量が低くなる場合がある。もちろん、坪量を高くすると吸水量は向上するが、コストが高くなる。
したがって、本発明は、以上の課題に鑑みてなされたものであり、坪量を過剰に高くせずに一定の範囲にした条件でも、吸水性が良好で嵩張らず、プライ剥がれせずに、交換頻度が少ないキッチンタオルロールを提供することを目的とする。
本発明の発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意研究を行った。その結果、エンボスパターンとは異なる凹凸パターンを施し、キッチンタオルシートの坪量、紙厚、比容積、及び特有のパラメーターを調整することにより、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下のものを提供する。
(1)本発明の第1の態様は、ドット状のエンボスパターンが付与されたシートをグルーで接着処理し、2プライに積層したキッチンタオルシートをロール状に巻取ったキッチンタオルロールであって、前記キッチンタオルシートは、前記エンボスパターンとは異なる抄紙工程由来の凹凸のパターンを有しており、2プライの坪量が32g/m以上65g/m以下、紙厚が1.6mm/10枚以上4.7mm/10枚以下、比容積が7cm/g以上16cm/g以下であり、プライ剥離強度が0.05N/75mm以上2.0N/75mm以下であり、2プライの1mあたりの吸水量が155g以上520g以下であり、かつ、1gあたりの吸水量が4.3g以上9.5g以下であり、2プライ間の1mあたりの吸水量が63g以上250g以下であり、前記キッチンタオルロールの巻長が15m以上40m以下、巻直径が113mm以上180mm以下であることを特徴とする、キッチンタオルロールである。
(2)本発明の第2の態様は、(1)に記載のキッチンタオルロールであって、前記エンボスパターンにおけるエンボスの深さ/キッチンタオルシート全体の紙厚の比が、0.05以上0.30以下であることを特徴とするものである。
(3)本発明の第3の態様は、(1)又は(2)に記載のキッチンタオルロールであって、前記エンボスパターンにおいて、大きさが1mm以上40mm以下の面積であるエンボスの単位面積100cmあたりの個数が、20個以上1800個以下であることを特徴とするものである。
(4)本発明の第4の態様は、(1)から(3)のいずれかに記載のキッチンタオルロールであって、前記エンボスパターンにおいて、大きさが1mm以上40mm以下の面積であるエンボスの深さが、0.07mm以上0.80mm以下であることを特徴とするものである。
(5)本発明の第5の態様は、(1)から(4)のいずれかに記載のキッチンタオルロールであって、ロール密度が0.03g/cm以上0.15g/cm以下であることを特徴とするものである。
(6)本発明の第6の態様は、(1)から(5)のいずれかに記載のキッチンタオルロールであって、巻密度が0.11m/cm以上0.65m/cm以下であることを特徴とするものである。
よって、本発明によれば、坪量を過剰に高くせずに一定の範囲にした条件でも、吸水性が良好で嵩張らず、プライ剥がれせずに、交換頻度が少ないキッチンタオルロールを提供することができる。
本発明のキッチンタオルロールの外観を示す斜視図である。 本発明のキッチンタオルロールにおけるエンボスの面積の求め方を示した図である。 マイクロスコープによるX-Y平面上の高さプロファイルを濃淡で示す図である。 マイクロスコープによるX-Y平面上の高さプロファイルをグラフで示す図である。 面積が1mm以上40mm以下のエンボスについて、エンボスの深さの求め方を示す図である。 本発明のキッチンタオルロールの吸水量の測定方法を示す図である。 本発明のキッチンタオルロールの抄紙工程の一部を示す図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、以下の実施形態は例示の目的で提示するものであり、本発明は、以下に示す実施形態に、何ら限定されるものではない。
<キッチンタオルロール>
図1は、本発明のキッチンタオルロール1の外観を示す斜視図である。本発明のキッチンタオルロール1は、ドット状のエンボスパターンが付与されたシートをグルーで接着処理し、2プライに積層したキッチンタオルシート1xをロール状に巻取ったキッチンタオルロール1である。なお、キッチンタオルシート1xは、等間隔にミシン目を施されていることが好ましい。
また、図1に示すように、キッチンタオルシート1xの表面のうち、ロール外側に指向した表面を表面1a(キッチンタオルシート1xの表面)と称し、ロール中心部に指向した表面を裏面1b(キッチンタオルシート1xの裏面)と称する。
(巻長及び巻直径)
キッチンタオルロール1の巻長は15m以上40m以下である。また、キッチンタオルロール1の巻直径DRは113mm以上180mm以下である。巻長が15m未満であると、交換頻度が高くなり、巻長が40mを超えると嵩張る。巻直径DRが113mm未満であると吸水量に劣ったり、交換頻度が高くなったりし、巻直径DRが180mmを超えると嵩張ったり、ロール密度が低くなったりして、嵩張る割に吸水量が向上しにくい。
なお、巻長は、21m以上35m以下であることが好ましく、25m以上31m以下であることがより好ましい。巻直径DRは、135mm以上170mm以下あることが好ましく、140mm以上160mm以下であることがより好ましい。
巻長は、キッチンタオルロール1のミシン目とミシン目の間のキッチンタオルシート1xについて、10シート分の長さを実測する。その後、キッチンタオルロール1のシート数を実測し、巻長は10シート分の長さとシート数から比例計算で求める。例えば、10シート分の長さが1.80m、シート数が150シートの場合、1.80m×(150/10)=27mとなる。なお、キッチンタオルロール1にミシン目がない場合は、実測して巻長を測定することができる。また、ロールの巻直径DRは、ムラテックKDS株式会社製ダイヤメータールールを用いて測定する。測定は、10個のキッチンタオルロール1を測定し、測定結果を平均する。
また、ミシン目とミシン目の間の長さ(流れ方向のシートの長さ)は、100mm以上300mm以下が好ましく、130mm以上280mm以下がより好ましく、160mm以上250mm以下が更に好ましい。この範囲にすることで、本願のような吸水性が良好なキッチンタオルロール1を使用する際、使用する面積が適正になり、吸水量を良好にすることができる。
(ロール幅及びロール質量)
キッチンタオルロール1のロール幅は150mm以上380mm以下であることが好ましく、200mm以上350mm以下であることがより好ましく、250mm以上300mm以下であることが更に好ましい。この範囲にすることで、本願のような吸水性が良好なキッチンタオルロール1を使用する際、使用する面積が適正になり、吸水量を良好にすることができる。
また、キッチンタオルロール1のロール質量は210g以上570g以下であることが好ましく、290g以上500g以下であることがより好ましく、320g以上420g以下であることが更に好ましい。この範囲にすることで、本願のような吸水性が良好なキッチンタオルロール1を使用する際、嵩張らずに交換頻度を良好にすることができる。
なお、ロール質量は、コア(紙管)を含まないロール幅280mmあたりの質量とする。ロール幅が280mmでない場合は、比例計算により280mmあたりの質量に換算する。
(ロール密度及び巻密度)
キッチンタオルロール1のロール密度は0.03g/cm以上0.15g/cm以下であることが好ましく、巻密度は0.11m/cm以上0.65m/cm以下である。キッチンタオルロール1のロール密度が0.03g/cm未満であるか、又は巻密度が0.11m/cm未満であると、キッチンタオルロール1が嵩張る割に吸水量が向上しにくくなる。また、キッチンタオルロール1のロール密度が0.15g/cmを超えるか、又は巻密度が0.65m/cmを超えると、紙厚や比容積が低くなり、吸水量に劣る。
なお、キッチンタオルロール1のロール密度は0.05g/cm以上0.11g/cm以下であることが好ましく、0.07g/cm以上0.10g/cm以下であることがより好ましい。キッチンタオルロール1の巻密度は0.23m/cm以上0.51m/cm以下であることがより好ましく、0.28m/cm以上0.40m/cm以下であることが更に好ましい。
巻密度は、(巻長×プライ数)÷(ロールの断面積)で表される。ロールの断面積は、{ロールの外径(巻直径DR)部分の断面積-(コア(紙管)外径部分の断面積)}で表される。コア外径DIは、ロールの中心孔の直径である。
例えば、巻長27m、2プライ、巻直径DR150mm、コア外径DI39mmの場合、巻密度=(27m×2)÷{3.14×(150mm÷2÷10)-3.14×(39mm÷2÷10)}=0.33m/cmとなる。キッチンタオルロール1にコアが無い場合は、中心孔の直径をコア外径DIとする。
また、ロール密度は、(ロール質量)÷(ロールの体積)で表される。ロール質量は、ロール幅280mmあたりのキッチンタオルロール1の質量である。ロール体積は[{ロールの外径(巻直径DR)部分の断面積}-(コア外径部分の断面積)]×ロール幅(280mmあたりに換算する)で表される。例えば、ロール幅280mmあたりのロール質量(コアを除く)が382g、巻直径150mm、コアの外径が39mmの場合、ロール密度=382g÷[{3.14×(150mm÷2÷10)-3.14×(39mm÷2÷10)}×(280mm÷10)]=0.083g/cmとなる。なお、キッチンタオルロール1にコアが無い場合は、中心孔の直径をコア外径DIとする。
(坪量)
キッチンタオルシート1xの2プライの坪量は、32g/m以上65g/m以下である。2プライの坪量が32g/m未満であると、キッチンタオルシート1xの吸水量に劣る。坪量が65g/mを超えると、キッチンタオルロール1の生産コストが高くなる。なお、キッチンタオルシート1xの2プライの坪量は、36g/m以上60g/m以下であることが好ましく、40g/m以上53g/m以下であることがより好ましい。坪量はJIS P 8124に基づいて測定する。
また、キッチンタオルシート1xの1プライあたりの坪量は、表面1aも裏面1bもいずれも、15g/m以上33g/m以下であることが好ましく、17g/m以上30g/m以下であることがより好ましく、20g/m以上27g/m以下であることが更に好ましい。1プライあたりの坪量は、2プライの坪量を測定した後、プライを剥離し、表面1aと裏面1bの質量を測定して、その質量比から表面1aと裏面1bの坪量を算出する。
さらに、キッチンタオルシート1xにおいて、裏面1bの坪量は、表面1aの坪量より0.3g/m以上2.0g/m以下高い方が好ましい。表面1aは、後述するエンボスパターンを有していることから、裏面1bより吸水量が劣りやすい。裏面1bの坪量を高くすることで、裏面1bの吸水量を高めることができ、それにより全体の吸水量を高めることができる。なお、裏面1bの坪量は、表面1aの坪量より0.3g/m以上1.5g/m以下高い方がより好ましく、0.3g/m以上1.0g/m以下高い方が更に好ましい。
(紙厚)
また、キッチンタオルシート1xの紙厚は1.6mm/10枚以上4.7mm/10枚以下である。紙厚が1.6mm/10枚未満であると、キッチンタオルシート1xの吸水量に劣り、4.7mm/10枚を超えると、嵩張る割に吸水量が向上しにくい。なお、キッチンタオルシート1xの紙厚は、1.9mm/10枚以上3.7mm/10枚以下であることが好ましく、2.2mm/10枚以上3.1mm/10枚以下であることがより好ましい。紙厚はシックネスゲージ(株式会社尾崎製作所製のダイヤルシックネスゲージ「PEACOCK」)を用いて測定する。測定条件は、測定荷重3.7kPa、測定子直径30mmで、測定子と測定台の間に試料を置き、測定子を1秒間に1mm以下の速度で下ろしたときのゲージを読み取る。2プライに積層したキッチンタオルシート1xを5組重ねて、10枚分として測定を行う。また、測定を10回繰り返して測定結果を平均する。
(エンボスパターン)
本発明のキッチンタオルロール1(キッチンタオルシート1x)は、エンボス加工が施されてなるものであり、エンボスパターンを有している。また、本発明におけるキッチンタオルシート1xは、シートにエンボス処理した後、積層して2プライにする。2プライ積層する際には、プライボンドグルー(糊)を用い、グルーを塗布して接着処理する。このように接着して2プライにすることにより、プライの接着が強くなり、キッチンタオルシート1xが水に濡れてもプライ剥がれせずに破れにくくなる。
キッチンタオルシート1xの表面1aのプライには、ドット状のエンボスパターンが施されている。ドット状のエンボスパターンが表面1aに施されることで、該エンボスパターンのエンボス部にグルーを塗布して接着処理することができ、キッチンタオルシート1xのプライ剥がれが起こりにくくなり、吸水量を一定の範囲とすることができる。
エンボスパターンにおいて、大きさが1mm以上40mm以下の面積であるエンボスの単位面積100cmあたりの個数が、20個以上1800個以下であることが好ましい。エンボスの個数が20個未満であると、本願のような吸水性が良好なキッチンタオルシート1xの場合、プライ同士が剥がれやすくなる。エンボスの個数が1800個を超えると、キッチンタオルシート1xの紙が潰れて、吸水量に劣る。
なお、大きさが1mm以上40mm以下の面積であるエンボスの単位面積100cmあたりの個数は、50個以上1000個以下であることがより好ましく、80個以上500個以下であることが更に好ましい。また、エンボス単体の形状は、円形、楕円形、長方形、正方形、花柄等、特に制限なく用いることができる。
また、エンボスパターンにおいて、大きさが1mm以上40mm以下の面積であるエンボスの深さが、0.07mm以上0.80mm以下であることが好ましい。エンボスの深さが0.07mm未満であると、キッチンタオルシート1xの2プライ間の1mあたりの吸水量が低くなり、全体として吸水量に劣る。深さが0.80mmを超えると、キッチンタオルシート1xの比容積が高くなり、嵩張る割に吸水量が向上しにくくなる。
なお、大きさが1mm以上40mm以下の面積であるエンボスの深さは、0.25mm以上0.67mm以下であることがより好ましく、0.35mm以上0.55mm以下であることが更に好ましい。
エンボスの面積と深さは、マイクロスコープを用いて測定する。マイクロスコープとしては、KEYENCE社製の製品名「ワンショット3D測定マクロスコープ VR-3100」を使用することができる。マイクロスコープの画像の観察・測定・画像解析ソフトウェアとしては、製品名「VR-H1A」を使用することができる。又、測定条件は、倍率12倍、視野面積24mm×18mmの条件で測定する。測定倍率と視野面積は、求めるエンボスの大きさによって、適宜変更しても良い。
なお、エンボスの面積は、図2に示すように、エンボスの周縁frの最長部の長さaと、長さaに垂直な方向での最長部の長さbを測定し、a×bを面積として求める。
また、図3は、マイクロスコープによるX-Y平面上の高さプロファイルを示し、シート表面の高さが濃淡で表されている。図3の濃淡が周辺と異なる略楕円形の部位が個々のエンボスを示し、このうち1つのエンボスの最長部の長さaを目視で見分けることができる。このうち、面積が1mm以上40mm以下のエンボスについて、100cmあたりの個数を数える。
エンボスの個数の測定は、シートの全幅で、長さ方向に隣接する2つのミシン目の間の全領域から、任意の100cmの部位を選んで目視で測定する。なお、ナーリング(エッジエンボス)処理が行われているなど、100cmの部位を選択できない場合は、ナーリング(エッジエンボス)処理等で測定できない部分を除いて測定可能な部位についてエンボス個数を測定し、100cmあたりのエンボス個数として換算する。
次に、面積が1mm以上40mm以下のエンボスについて、エンボスの深さを測定する。エンボスの深さは、上記マイクロスコープを用いて上述のエンボスの高低差を測定して求める。
まず、図3のように線分ABを引き、図4の高さプロファイルを得る。なお、線分ABは、エンボスを横切るように引けばよい。高さプロファイルは、実際のシートの試料表面の凹凸を表す(測定)断面曲線Sであるが、ノイズ(シートの表面に繊維塊があったり、繊維がヒゲ状に伸びていたり、繊維のない部分に起因した急峻なピーク)をも含んでおり、凹凸の高低差の算出に当たっては、このようなノイズピークを除去する必要がある。
そこで、図5に示すように、高さプロファイルの断面曲線Sから「輪郭曲線」Wを計算し、この輪郭曲線Wのうち、底部P1,P2の平均値と、底部P1,P2で挟まれる頂部の差を求め、これをエンボスの深さD1とする。同様に、底部P2、P3の平均値と、底部P2、P3で挟まれる頂部の差を求め、これをエンボスの深さD2とする。同様にD3を測定する。なお、D1、D2、D3は図5で示すように、連続する箇所で測定する。この測定をキッチンタオルシートの10カ所で測定し、合計30カ所のデータの平均値をエンボスの深さとする。なお、エンボスとエンボスの間隔(P1とP2の距離)が1cm以上離れている場合には、連続する箇所で測定せず、底部P1,P2の平均値と、底部P1,P2で挟まれる頂部の差を求め、これをエンボスの深さD1とし、D1を30カ所測定し、平均値をエンボス深さとしても良い。
なお、「輪郭曲線」は、断面曲線からλc:800μm(但し、λcはJIS B 0601「3.1.1.2」に記載の「粗さ成分とうねり成分との境界を定義するフィルタ」)より短波長の表面粗さの成分を低域フィルタによって除去して得られる曲線である。なお、λcを、隣接するエンボス同士のP1とP2、P2とP3の間隔(これを、エンボスピッチという)以上に設定すると、ピークをノイズと認識してしまう可能性があるので、λcをエンボスピッチ未満とする。例えば、エンボスピッチが800μm以下の場合、例えばλc:250μmに設定する。
エンボスを測定する際、測定面は表面側とし、また、エンボスを選定する際には、キッチンタオルロール1の外巻の端部(キッチンタオルシート1xを使用し始める位置)から、キッチンタオルロール1の巻長の10%に当たる部分で測定する。例えば、巻長が30mの場合、端部から30m×10%=3mの部分で測定する。なお、巻長の10%の部分がミシン目に当たる場合は、ミシン目の外巻側を測定する。
さらに、キッチンタオルシート1x全体の紙厚に対する、エンボスパターンにおけるエンボスの深さの比である、エンボスパターンにおけるエンボスの深さ/キッチンタオルシート1x全体の紙厚の比が、0.05以上0.30以下であることが好ましい。比が0.05未満であると、キッチンタオルシート1xの2プライ間の1mあたりの吸水量が低くなり、全体として吸水量に劣り、かつ、プライが剥がれやすくなる。比が0.30を超えると、嵩張る割に吸水量が向上しにくくなる。なお、エンボスパターンにおけるエンボスの深さ/キッチンタオルシート1x全体の紙厚の比は、0.08以上0.25以下であることがより好ましく、0.10以上0.23以下であることが更に好ましい。
キッチンタオルシート1xの裏面1bのプライは、エンボスパターンとは異なる抄紙工程由来の凹凸のパターンを有していれば、エンボスのパターンが施されているかどうかに関しては特に制限はない。ネステッドエンボスやピントゥピンエンボスが施されているか、又はエンボスを施されていなくてもかまわないが、好ましくはネステッドエンボス又はエンボスなし、より好ましくはエンボスなしである。
(吸水量)
本発明において、キッチンタオルシート1xの2プライの1mあたりの吸水量が155g以上520g以下である。1mあたりの吸水量が155g未満であると、キッチンタオルシート1xの吸水量に劣り、520gを超えると、キッチンタオルシート1xの紙厚が高くなって嵩張る。なお、1mあたりの吸水量は、180g以上400g以下であることが好ましく、200g以上260g以下であることがより好ましい。
また、キッチンタオルシート1xの2プライの1gあたりの吸水量が4.3g以上9.5g以下である。1gあたりの吸水量が4.3g未満であると、キッチンタオルシート1xの吸水量に劣り、9.5gを超えると、キッチンタオルシート1xの紙厚が厚くなって嵩張り、かつ、嵩張る割に吸水量が向上しにくくなる。なお、1gあたりの吸水量は、4.5g以上9.0g以下であることが好ましく、4.6g以上6.0g以下であることがより好ましい。
さらに、キッチンタオルシート1xの2プライ間の1mあたりの吸水量が63g以上250g以下である。2プライ間の1mあたりの吸水量が63g未満であると、キッチンタオルシート1xの吸水量に劣り、250gを超えると、キッチンタオルシート1xの紙厚が高くなって嵩張り、かつ、嵩張る割に吸水量が向上しにくくなる。このとき、2プライ間の1mあたりの吸水量とは、2プライの1mあたりの吸水量から、後述する1プライ(表面1a)の1mあたりの吸水量及び1プライ(裏面1b)の1mあたりの吸水量を差し引いた値である。
なお、2プライ間の1mあたりの吸水量は、75g以上200g以下であることが好ましく、80g以上120g以下であることがより好ましい。キッチンタオルシート1xの各吸水量は以下のように測定する。
まず、2プライに重ねられたキッチンタオルシート1xを採取し、一片が7.6cm(3インチ)の正方形の型版を用いてカットし、一辺7.6cmの矩形の試験片を作製する。吸水前の試験片の質量を電子天秤で測定しておく。試験片をホルダー(試験片の3点を固定するジグで、ジグは水分を吸収しない金属からなる)にセットする。
次に、市販のバットに、蒸留水を深さ2cm入れ、ホルダーにセットした試験片を蒸留水中に2分間浸漬する。2分浸漬後に試験片をホルダーと共に蒸留水から取り出し、図6に示すように、試験片200の1つの隅部200dに帯210を貼り付ける。帯210は、測定するサンプルと同じキッチンタオルシート1xを幅2mm×長さ15mmの大きさに切り、プライを剥離して裏面の1プライを用い、試験片の隅部200dから中心に向かって6mmの部分に貼り付ける。次に、ホルダーと試験片200を、隅部200dに対向する隅部200aが上になるようにして空の水槽内に設置した棒にぶら下げ、水槽の蓋を閉めて10分間、放置する。その後、ホルダー220と試験片200を水槽から取り出し、帯210とホルダー220を外し、電子天秤で試験片200の質量を測定する。蒸留水に浸す前後での試験片200の質量変化から、試験片1mあたりの蒸留水の吸水量(水g/紙m)を計算する。さらに、1mあたりの吸水量(水g/紙m)を試験片の2プライの坪量で割ることにより、1mあたりの吸水量(水g/紙m)/坪量(紙g/紙m)=1gあたりの吸水量(水g/紙g)を算出する。測定は各サンプル5回ずつ行い、平均値を採用する。
1プライの吸水量は、2プライに重ねられたキッチンタオルシート1xを一片が7.6cm(3インチ)の正方形の型版を用いてカットし、一辺7.6cmの矩形の試験片を得て、その後、プライを剥離して、これを1プライの吸水量測定用の試験片とする。測定方法は、2プライと同様にする。
なお、本測定は、JIS P 8111法に従い、温度23±1℃、湿度50±2%の状態で行う。また、蒸留水は23±1℃に保持する。
なお、本発明において、キッチンタオルシート1xの1プライ(表面1a)の1mあたりの吸水量は45g以上145g以下であることが好ましく、55g以上105g以下であることがより好ましく、65g以上85g以下であることが更に好ましい。それに対して、キッチンタオルシート1xの1プライ(裏面1b)の1mあたりの吸水量は45g以上155g以下であることが好ましく、55g以上110g以下であることがより好ましく、65g以上90g以下であることが更に好ましい。
また、キッチンタオルシート1xの1プライ(表面1a)の1gあたりの吸水量は2.5g以上5.0g以下であることが好ましく、2.6g以上4.9g以下であることがより好ましく、2.7g以上4.0g以下であることが更に好ましい。それに対して、キッチンタオルシート1xの1プライ(裏面1b)の1gあたりの吸水量は2.6g以上5.1g以下であることが好ましく、2.7g以上5.0g以下であることがより好ましく、2.8g以上4.1g以下であることが更に好ましい。
(コア外径)
また、本発明のキッチンタオルロール1の芯の外径である、コア外径DIは、25mm以上55mm以下であることが好ましく、30mm以上50mm以下であることがより好ましく、35mm以上45mm以下であることが更に好ましい。コア外径DIが上記の範囲のものであることにより、キッチンタオルロール1の巻密度を好適に維持しつつ、嵩張らないためキッチンタオルロール1を、キッチンタオルホルダーに収まりやすくすることができ、加えて、製造時のキッチンタオルロール1の取扱性も良好となる。
コア外径は、ムラテックKDS株式会社製ダイヤメータールールを用いて測定した。測定は、10個のキッチンタオルロール1を測定し、測定結果を平均した。
さらに、ロール幅280mmあたりのコア(紙管)の質量は、5g以上17g以下であることが好ましく、7g以上15g以下であることがより好ましく、9g以上13g以下であることが更に好ましい。
(比容積)
キッチンタオルシート1xの比容積は7cm/g以上16cm/g以下である。キッチンタオルシート1xの比容積が7cm/g未満であると、キッチンタオルシート1xの吸水量に劣り、16cm/gを超えると、嵩張る割に吸水量が向上しにくい。なお、上記比容積は、8cm/g以上14cm/g以下であることがより好ましく、9cm/g以上13cm/g以下であることが更に好ましい。比容積は、キッチンタオルシート1x2プライあたりの紙厚を2プライあたりの坪量で割り、単位gあたりの容積cmで表した。
(DMDT及びDCDT)
キッチンタオルシート1xの2プライの、JIS P 8113に基づく乾燥時の縦方向の引張強さDMDT(Dry Machine Direction Tensile Strength)が5N/25mm以上24N/25mm以下であることが好ましく、また、乾燥時の横方向の引張強さDCDT(Dry Cross Direction Tensile Strength)が3N/25mm以上19N/25mm以下であることが好ましい。DMDTが5N/25mm未満であるか、又はDCDTが3N/25mm未満であると、いずれもキッチンタオルシート1xが吸水時に破れやすくなり、DMDTが24N/25mmを超えるか、又はDCDTが19N/25mmを超えると、いずれもキッチンタオルシート1xの密度が高くなり、吸水性に劣る。
なお、DMDTは、8N/25mm以上19N/25mm以下であることがより好ましく、10N/25mm以上16N/25mm以下であることが更に好ましい。また、DCDTは5N/25mm以上14N/25mm以下であることがより好ましく、6N/25mm以上12N/25mm以下であることが更に好ましい。
(WMDT及びWCDT)
また、キッチンタオルシート1xの2プライの、旧JIS S 3104に基づく湿潤時の縦方向の引張強さWMDT(Wet Machine Direction Tensile Strength)が1.3N/25mm以上7.0N/25mm以下であることが好ましく、また、湿潤時の横方向の引張強さWCDT(Wet Cross Direction Tensile Strength)が0.7N/25mm以上5.5N/25mm以下であることが好ましい。WMDTが1.3N/25mm未満であるか、又はWCDTが0.7N/25mm未満であると、いずれもキッチンタオルシート1xが吸水時に破れやすくなり、WMDTが7.0N/25mmを超えるか、又はWCDTが5.5N/25mmを超えると、いずれもキッチンタオルシート1xの密度が高くなり、吸水性に劣る。
なお、WMDTは、2.0N/25mm以上6.0N/25mm以下であることがより好ましく、2.5N/25mm以上5.0N/25mm以下であることが更に好ましい。また、WCDTは1.0N/25mm以上4.0N/25mm以下であることがより好ましく、1.8N/25mm以上3.5N/25mm以下であることが更に好ましい。
(プライ剥離強度)
キッチンタオルシート1xのプライ剥離強度は、0.05N/75mm以上2.0N/75mm以下である。プライ剥離強度が0.05N/75mm未満であると、プライ同士が剥がれて拭き取りにくくなり、プライ剥離強度が2.0N/75mmを超えると、キッチンタオルシート1xの吸水量に劣る。
なお、キッチンタオルシート1xのプライ剥離強度は、0.10N/75mm以上1.5N/75mm以下であることが好ましく、0.15N/75mm以上1.0N/75mm以下であることがより好ましい。
プライ剥離強度の測定方法は、JIS P 8113の引張試験方法に準じて、引張試験機(STB-1225S、株式会社エー・アンド・デイ社製)を使用することができ、JIS P 8111に規定された標準条件下で行う。まず、キッチンタオルロール1のサンプルから幅方向75mm、流れ方向200mmの試験片を採取する。次に、流れ方向にプライを35mm剥離する。剥離したプライの片側を上側のつかみ具(幅75mm)に流れ方向で15mm挟んで固定する。また、もう一方のプライも下側のつかみ具(幅75mm)に流れ方向で15mm挟んで固定する。なお、つかみ具のピッチ(間隔)は20mmとする。次に、引張速度を100mm/minの条件で引張り(剥離し)、強度データを採取する。データは20μmおきに取得し、測定開始後の距離40mmから150mmまで(測定長110mm)のデータを平均して、これを剥離強度(N/75mm)とする。ただし、測定開始後の距離40mmから150mmまでにミシン目を含んでしまう場合は、測定開始後の距離を40mmから例えば90mm(測定長50mm)のように、ミシン目を含まない範囲で短くすることができる。
(キッチンタオルシート及びキッチンタオルロールの製造方法)
キッチンタオルシート1x及びキッチンタオルロール1は、例えば(1)抄紙及びクレーピング、(2)エンボス処理、(3)ロール巻取り加工の順で製造することができる。製造工程においては、スルーエアードライヤー技術を用いないことが好ましい。このとき、抄紙工程において、上述のエンボスパターンとは異なる抄紙工程由来の凹凸のパターンがキッチンタオルシート1xに施される。この凹凸のパターンを有することにより、キッチンタオルシート1xの吸水量が更に高くなる。なお、抄紙工程由来とは、キッチンタオルシート1xの抄紙工程において、抄紙機のヘッドボックスからヤンキードライヤーの入口までの間に付与されることを意味する。具体的には、図7に示す抄紙工程の一部において、脱水ロール31とヤンキードライヤー32の間に配置される、ベルトプレス部30にて凹凸を付与することができる。ベルトプレス部30では、湿紙34と凹凸ベルト33(凹凸ベルト33は、ベルトプレス部30とヤンキードライヤー32をループしている)を一緒にプレスすることで、湿紙に凹凸のパターンを付与することができる。
また、凹凸のパターンは、ベルトのパターン(細かいパターン、荒いパターン)を変更することで、適宜変更することができる。凹凸のパターンを変更すると比容積(紙厚)が変わるが、原紙の比容積(紙厚)が後述する数値範囲内になるようなパターンを選定することが好ましい。
このとき、キッチンタオルシート1xの製造に用いる原紙の2プライの坪量は、33g/m以上68g/m以下であることが好ましく、39g/m以上63g/m以下であることがより好ましく、47g/m以上55g/m以下であることが更に好ましい。また、紙厚は1.3mm/10枚以上4.5mm/10枚以下であることが好ましく、1.7mm/10枚以上3.5mm/10枚以下であることがより好ましく、2.0mm/10枚以上3.0mm/10枚以下であることが更に好ましい。さらに、比容積は6cm/g以上16cm/g以下であることが好ましく、7cm/g以上15cm/g以下であることがより好ましく、9cm/g以上13cm/g以下であることが更に好ましい。
なお、キッチンタオルシート1xの原紙の紙厚に対する、エンボスパターンにおけるエンボスの深さの比である、エンボスパターンにおけるエンボスの深さ/キッチンタオルシート1xの原紙の紙厚の比は、0.05以上0.40以下であることが好ましく、0.08以上0.32以下であることがより好ましく、0.10以上0.27以下であることが更に好ましい。この範囲にすることで、本願のような吸水性が良好なキッチンタオルシートの場合、嵩張らずにプライ剥がれしにくく、吸水性を良好にすることができる。
また、キッチンタオルシート1xの紙厚は、吸水性を良好にするため、原紙の紙厚より高い方が好ましく、キッチンタオルシート1xの比容積は、吸水性を良好にするため、原紙の比容積より高い方が好ましい。
本発明は上記した実施形態に限定されず、本発明の思想と範囲に含まれる様々な変形及び均等物に及ぶことはいうまでもない。
(1)抄紙及びクレーピング、(2)エンボス処理、(3)ロール巻取り加工の工程を経て、実施例1から実施例26、比較例1から比較例14のキッチンタオルシート及びキッチンタオルロールを製造した。また、市販品のキッチンタオルシート及びキッチンタオルロールを2種類用意した。以上の全ての実施例、比較例及び市販品のキッチンタオルロールに関して上述の各パラメーターを測定し、かつ、官能評価を行った。
官能評価は30人で行った。キッチンタオルシート及びキッチンタオルロールを実際に使用し、特に優れる:5点、優れる:4点、良好:3点、劣る:2点、特に劣る:1点として以下の項目の評価を行った。
坪量:実測して評価を行った。
吸水性:水を拭き取る際の吸水性を評価した。
嵩張らない事:紙厚、巻直径、巻密度、ロール密度の観点から、嵩張らないか評価した。
交換頻度:巻長を実測して評価を行った。
拭き取り性:吸水しながら拭き取る際、プライが剥がれて使用しにくくならないか評価を行った。
得られた結果を表1~3に示す。
以上より、本発明のキッチンタオルロールは、坪量を過剰に高くせずに一定の範囲にした条件でも、吸水性が良好で嵩張らず、プライ剥がれせずに、交換頻度が少ないものであることが分かる。
1 キッチンタオルロール
1a 表面
1b 裏面
1e キッチンタオルシートの最外巻の端縁
1x キッチンタオルシート
30 ベルトプレス部
31 脱水ロール
32 ヤンキードライヤー
33 凹凸ベルト
34 湿紙
200 試験片
200a、200d 隅部
210 帯
220 ホルダー

Claims (6)

  1. ドット状のエンボスパターンが付与されたシートをグルーで接着処理し、2プライに積層したキッチンタオルシートをロール状に巻取ったキッチンタオルロールであって、
    前記キッチンタオルシートは、前記エンボスパターンとは異なる抄紙工程由来の凹凸のパターンを有しており、
    2プライの坪量が32g/m以上65g/m以下、紙厚が1.6mm/10枚以上4.7mm/10枚以下、比容積が7cm/g以上16cm/g以下であり、
    プライ剥離強度が0.05N/75mm以上2.0N/75mm以下であり、
    2プライの1mあたりの吸水量が155g以上520g以下であり、かつ、1gあたりの吸水量が4.3g以上9.5g以下であり、2プライ間の1mあたりの吸水量が63g以上250g以下であり、
    前記キッチンタオルロールの巻長が15m以上40m以下、巻直径が113mm以上180mm以下であることを特徴とする、キッチンタオルロール。
  2. 前記エンボスパターンにおけるエンボスの深さ/キッチンタオルシート全体の紙厚の比が、0.05以上0.30以下であることを特徴とする、請求項1に記載のキッチンタオルロール。
  3. 前記エンボスパターンにおいて、大きさが1mm以上40mm以下の面積であるエンボスの単位面積100cmあたりの個数が、20個以上1800個以下であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のキッチンタオルロール。
  4. 前記エンボスパターンにおいて、大きさが1mm以上40mm以下の面積であるエンボスの深さが、0.07mm以上0.80mm以下であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載のキッチンタオルロール。
  5. ロール密度が0.03g/cm以上0.15g/cm以下であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載のキッチンタオルロール。
  6. 巻密度が0.11m/cm以上0.65m/cm以下であることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載のキッチンタオルロール。
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