JP2023159897A - 医療デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】スコアリングエレメントを有しながら柔軟性が高く、スコアリングエレメントの脱落を防止すると共に外径も抑えることのできる医療デバイスを提供する。【解決手段】長尺なシャフト10と、シャフト10の先端部に設けられるバルーン11と、バルーン11の周囲に設けられるスコアリングエレメント13と、バルーン11の先端側に設けられる先端チップ25と、バルーン11の内部に設けられる造影マーカー24と、を有し、スコアリングエレメント13は、先端チップ25と造影マーカー24との間を移動できる先端摺動部30を先端部に有する医療デバイス1である。【選択図】図2

Description

本発明は、バルーンの周囲にスコアリングエレメントを有する医療デバイスに関する。
カテーテルを用いた血管病変の治療は、外科的侵襲が少ないことから広く行われている。例えば、経皮的冠動脈形成術(Percutaneous Transluminal Coronary Angioplasty)において、冠動脈の病変部を押し広げて血流を改善するためにバルーンカテーテルが用いられる。
目的の病変部が、石灰化により硬化した高度石灰化病変であった場合、通常のバルーンカテーテルの拡張力だけでは、石灰化した病変部を押し広げられないことがある。この場合にも治療を可能とする医療デバイスとして、バルーンの周囲にワイヤを設けたバルーンカテーテルが知られている。バルーンカテーテルは、バルーンの拡張力による応力をワイヤに集中させることで、バルーンのみの場合より大きな拡張能力を発揮し、石灰化した部位に亀裂を入れて、内腔が広がりやすいようにすることができる。このような医療デバイスとして、例えば特許文献1、2が挙げられる。
特表2016-520369号公報 米国特許第10485571号明細書
バルーンカテーテルは、スコアリングエレメントとなるワイヤがバルーンに対して移動しないように接合固定される。ワイヤは通常、先端側がバルーンの先端部に設けられる先端チップに、基端側がバルーンの基端部が固定される外管に、それぞれ接合される。ワイヤの接合は、接着剤あるいは融着によるため、固定部分が固くなり、医療デバイス先端部の柔軟性が低くなる。このため、医療デバイスの通過性が低くなる。
特許文献1、2の医療デバイスは、スコアリングエレメントが固定されておらず、スコアリングエレメントの接合に伴う柔軟性の低下はないが、スコアリングエレメントのバルーンに対する位置を適切に調整することが難しく、スコアリングエレメントがバルーンから脱落する可能性がある。また、スコアリングエレメントが複数の部品で形成されていることから、外径が大きくなりやすく、通過性を低下させる可能性がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、スコアリングエレメントを有しながら柔軟性が高く、スコアリングエレメントの脱落を防止すると共に外径も抑えることのできる医療デバイスを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明に係る医療デバイスは、長尺なシャフトと、
前記シャフトの先端部に設けられるバルーンと、
前記バルーンの周囲に設けられるスコアリングエレメントと、
前記バルーンの先端側に設けられる先端チップと、
前記バルーンの内部に設けられる造影マーカーと、を有し、
前記スコアリングエレメントは、前記先端チップと前記造影マーカーとの間を移動できる先端摺動部を先端部に有する。
上記のように構成した医療デバイスは、スコアリングエレメントの先端部が接合されないため、医療デバイス先端部の柔軟性が高く、また、先端摺動部の移動が一定範囲に規制されるため、スコアリングエレメントの脱落を防止できる。
また、前記先端摺動部の内径は、前記先端チップの外径および前記造影マーカーの外径より小さいようにしてもよい。これにより、先端チップと造影マーカーにより先端摺動部の移動を確実に規制できる。
また、前記シャフトは、前記バルーンの基端部を固定する外管を有し、前記造影マーカーは、前記バルーンの先端側と基端側にそれぞれ設けられ、前記スコアリングエレメントは、前記外管と基端側の前記造影マーカーとの間を移動できる基端摺動部を基端部に有するようにしてもよい。これにより、スコアリングエレメントは長さ方向の両端が接合されないため、医療デバイス先端部の柔軟性をより高くすることができる。
また、前記基端摺動部の内径は、前記外管の外径および前記造影マーカーの外径より小さいようにしてもよい。これにより、外管と造影マーカーにより基端摺動部の移動を確実に規制できる。
また、前記スコアリングエレメントは、前記医療デバイスの他の部位との接合部を有していない。これにより、接合部による医療デバイス先端部の柔軟性低下を防止できる。
また、前記スコアリングエレメントは、単一部材で形成されているようにしてもよい。これにより、スコアリングエレメントが単一の部品で構成されるため、外径を抑えて医療デバイス先端部の通過性を高くすることができる。
また、前記スコアリングエレメントは、前記バルーンの長さ方向に沿う拡張部を有し、前記拡張部は、前記バルーンの拡張時に径方向外周側を向く角部を有し、前記角部は120度以下の角度を有するようにしてもよい。これにより、バルーンの拡張時には拡張部の角部が生体組織に進入し、石灰化病変部に効果的に亀裂を入れることができる。
また、前記拡張部は、軸方向と直交する平面で切断した断面において、前記角部と反対側の連結領域のみで前記先端摺動部と連結され、前記バルーンの拡張時には前記連結領域を中心に回転するようにしてもよい。これにより、バルーンが収縮している医療デバイスの挿入時には角部が外周側に露出しないようにしつつ、目的部位では角部を外周側に露出させて、拡張力を高くすることができる。
また、前記拡張部は、前記バルーンの収縮時には隣接する前記拡張部と対向し前記バルーンの拡張時には径方向外周側に向かう面に薬剤を有するようにしてもよい。これにより、バルーンが収縮している医療デバイスの挿入時に薬剤の脱落を抑制しつつ、目的部位では確実に薬剤を生体組織に移行させることができる。
また、前記拡張部は、前記バルーンの長さ方向および周方向に沿う螺旋状に形成されているようにしてもよい。これにより、拡張部は、拡張時に長さ方向および周方向に延在するため、より効果的に石灰化病変部に亀裂を生じさせることができる。
また、前記先端摺動部は、周方向に沿うスリット部を有するようにしてもよい。これにより、先端摺動部の柔軟性をより高くすることができる。
医療デバイスの正面図である。 医療デバイスの先端部を軸方向と平行な平面で切断した断面図である。 バルーンが収縮した状態の医療デバイスの先端部付近拡大正面図である。 図3のA-A端面図(図4(a))、B-B端面図(図4(b))、C-C端面図(図4(c))である。 第1形態のスコアリングエレメントを有し石灰化病変部に位置する医療デバイスについて、バルーンが拡張した状態の先端部を軸方向と直交する平面で切断した断面図である。 スリット部を形成した先端摺動部付近の拡大正面図である。 切込部を螺旋状に形成した場合の医療デバイスの先端部付近拡大正面図である。 第2形態のスコアリングエレメントの拡張部における断面図である。 第3形態のスコアリングエレメントの拡張部における断面図である。 第3形態のスコアリングエレメントの正面図である。 図10のA-A端面図(図11(a))、B-B端面図(図11(b))てある。 第2形態のスコアリングエレメントを有する医療デバイスについて、バルーンが拡張した状態の先端部を軸方向と直交する平面で切断した断面図である。 第4形態のスコアリングエレメントの拡張部における断面図である。 第1形態のスコアリングエレメントの拡張部を形成する工程を示す断面図である。 第2形態のスコアリングエレメントの拡張部を形成する工程を示す断面図である。 第3形態および第4形態のスコアリングエレメントの拡張部を形成する工程を示す断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上、誇張されて実際の比率とは異なる場合がある。なお、本明細書では、医療デバイスの生体管腔に挿入する側を「先端」若しくは「先端側」、操作する手元側を「基端」若しくは「基端側」と称することとする。
本実施形態の医療デバイス1は、心臓の冠動脈に生じた病変部を治療する経皮的冠動脈形成術において用いられ、血管内の石灰化した病変部を拡張させるバルーンカテーテルである。
図1に示すように、医療デバイス1は、長尺状のシャフト10と、このシャフト10の先端部に設けられるバルーン11と、シャフト10の基端部に設けられるハブ12とを有している。バルーン11の周囲には、スコアリングエレメント13が設けられる。
シャフト10は、軸方向における中間位置に開口部10aを有している。開口部10aから医療デバイス1の先端まで、ガイドワイヤ2を挿通させることができる。この医療デバイス1は、いわゆるラピッドエクスチェンジタイプのカテーテルである。
図2に示すように、シャフト10は、それぞれ長尺中空状に形成された外管20と内管21とが同心円状に配置されている。外管20の内径は内管21の外径よりも大きく、内管21は外管20の中空内部に納められている。内管21の中空内部は、ガイドワイヤ5を挿通させるガイドワイヤルーメン23を形成する。また、外管20の中空内部であって、内管21の外側には、バルーン11の拡張用流体を流通させる拡張ルーメン22が形成される。
内管21は、外管20の先端よりもさらに先端側まで突出している。バルーン11は、基端側端部が外管20の先端部に固定され、先端側端部が内管21の先端部に固定されている。これにより、バルーン12の内部が拡張ルーメン22と連通している。バルーン11は、拡張ルーメン22を介して拡張用流体が注入されることで、拡張される。拡張用流体は、気体でも液体でもよく、例えばヘリウムガス、COガス、Oガス等の気体や、生理食塩水、造影剤等の液体を用いることができる。
外管20及び内管21は、ある程度の可撓性を有する材料により形成されるのが好ましい。そのような材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、あるいはこれら二種以上の混合物等のポリオレフィンや、軟質ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が挙げられる。バルーン11は、外管20や内管21と同様に可撓性を有する材料により形成されている。
内管21のうちバルーン11の内部に配置される部分には、先端側と基端側にそれぞれ造影マーカー24が設けられる。造影マーカー24は、X線造影性を有する材料、例えば、白金、金、銀、イリジウム、チタン、タングステン等の金属、またはこれらの合金等により形成できる。
バルーン11より先端側であって内管21の先端部には、先端チップ25が設けられる。先端チップ25は、基端側から先端側に向かって細くなるように形成され、先端チップ25の基端部には内管21の先端部が挿入固定されている。先端チップ25は、内管21のガイドワイヤルーメン23と連通する内腔25aを有している。
バルーン11の周囲には、スコアリングエレメント13が設けられる。スコアリングエレメント13は、バルーン11の先端側に配置される先端摺動部30と、バルーン11の基端側に配置される基端摺動部32と、先端摺動部30と基端摺動部32との間に設けられる拡張部31とを有している。スコアリングエレメント13は金属材で形成することができる。また、スコアリングエレメント13は樹脂材等のその他の材料で形成してもよい。
先端摺動部30はリング状であり、医療デバイス1の他の部位には固定されていないため、シャフト10の長さ方向に沿って移動できる。先端摺動部30の内径は、先端チップ25の基端部の外径および先端側の造影マーカー24の外径より小さい。このため、先端摺動部30は、先端チップ25と先端側の造影マーカー24との間にシャフト10の軸方向に沿う移動が規制される。また、先端チップ25の基端部の外径は、先端側の造影マーカー24の外径より小さい。これにより、先端チップ25の外径を抑え、医療デバイス1の先端部の通過性を高くすることができる。なお、先端チップ25の基端部の外径は、先端側の造影マーカー24の外径と同じまたは大きくてもよい。
本形態において先端摺動部30は基端から先端まで同径であるが、先端摺動部30の先端部をカシメ加工して細径化してもよい。これにより、医療デバイス1の先端側の外径をより小さくして、通過性を高くすることができる。
基端摺動部32はリング状であり、医療デバイス1の他の部位には固定されていないため、シャフト部10の長さ方向に沿って移動できる。基端摺動部32の内径は、外管20の外径および基端側の造影マーカー24の外径より小さい。このため、基端摺動部32は、外管20と基端側の造影マーカー24との間に長さ方向の移動が規制される。
拡張部31は、バルーン11の表面に位置しており、バルーン11の拡張と共に径方向に拡張することができる。図3に示すように、スコアリングエレメント13は単一部材で形成されており、先端摺動部30と拡張部31および基端摺動部32は接合部を有することなく連続している。拡張部31は、スコアリングエレメントの長さ方向に沿う切込部35によって周方向複数に分離できるように形成されている。
第1形態のスコアリングエレメント13について、詳細に説明する。図4(a)に示すように、先端摺動部30は、内部に内管21を挿通できるリング状であり、周方向1箇所に隙間部30aが形成される。スコアリングエレメント13をバルーン11に取付ける際には、隙間部30aを周方向に広げて、隙間部30aからバルーン11をスコアリングエレメント13の内部に圧入する。バルーン11を圧入したら、隙間部30aをかしめて先端摺動部30がバルーン11から脱落しないようにすることができる。図4(c)に示すように、基端摺動部32にも隙間部32aが設けられ、先端摺動部30の隙間部30aと同様の機能を果たすことができる。
図4(b)に示すように、第1形態の拡張部31は、周方向に4つ設けられる。なお、拡張部31の数はこの限りではない。拡張部31は、径方向外周側を向く角部40と、径方向内周側を向く内周部41とを有している。角部40は、90度の角度を有している。収縮状態のバルーン11は、4つの拡張部31の内周部41に囲まれるように配置される。
図5に示すように、医療デバイス1を動脈のような生体管腔50に挿通し、その先端部を石灰化病変部51に送達してから、バルーン11を拡張させると、バルーン11の表面に追従することによって拡張部31は外周側に移動する。外周側を向いている角部40は、拡張部31が外周側に移動することで、石灰化病変部51に押圧されて亀裂52を入れることができる。これにより、石灰化病変部51をバルーン11の拡張力で押し広げやすくすることができる。
スコアリングエレメント13は、医療デバイス1のその他の部位に固定されていないため、スコアリングエレメント13を接合する部分をなくすことができ、医療デバイス1の先端部における柔軟性を高くすることができる。また、スコアリングエレメント13は、単一部材で形成され、全体が連続的に形成されているため、融着等による外径の増加を抑えることができる。これらによって、医療デバイス1の先端部の生体管腔内における通過性を高くすることができる。
また、先端摺動部30は先端チップ25と先端側の造影マーカー24との間で、基端摺動部32は外管20と基端側の造影マーカー24との間で、それぞれ移動が規制されるので、スコアリングエレメント13を医療デバイス1の先端部から脱落しないようにすることができる。
図6に示すように、先端摺動部30には、周方向に沿うスリット部36を設けてもよい。スリット部36は、周方向および軸方向にそれぞれ複数配置される。スリット部36を設けることで、先端摺動部30をより柔軟にすることができ、医療デバイス1の先端部の通過性をより高くすることができる。スリット部の形状や数は図6の例に限られない。例えば、スリット部は、先端摺動部30の周方向および軸方向に沿う螺旋状に形成されてもよい。また、スリット部は、基端摺動部32に形成されてもよい。
図7に示すように、拡張部31における切込部37は、バルーン11の長さ方向および周方向に沿う螺旋状に形成してもよい。これにより、1つの拡張部31が長さ方向と周方向の両方に沿って延在するため、石灰化病変部に対して効果的に亀裂を生じさせることができる。
次に、第2形態のスコアリングエレメント60について説明する。本形態のスコアリングエレメント60は、拡張部61の形態が第1形態のスコアリングエレメント13と異なっている。図8に示すように、拡張部61は、周方向に沿って4つ設けられ、断面三角形状を有するように形成されている。拡張部61は、径方向外周側を向く角部62を有している。角部62は90度未満の角度を有する。また、拡張部61は、径方向内周側を向く内周部63を有している。このように、拡張部61は断面三角形状を有していてもよく、この場合も角部62が外周側を向いているため、バルーン11の拡張時には角部62が生体管腔の石灰化病変部に進入して亀裂を生じさせることができる。
拡張部の断面形状は、様々な形状にすることができ、図8に示した三角形状の他、より多数の辺を有する多角形状であってもよい。
次に、第3形態のスコアリングエレメント70について説明する。図9に示すように、本形態のスコアリングエレメント70の拡張部72は、周方向に沿って8つ設けられる。なお、拡張部72の数はこのかぎりではない。それぞれの拡張部72は、周方向に隣接する拡張部72と対向する2面と、径方向外周側に向かう円弧状の面とを有している。バルーン11の収縮状態において、鋭角状の角部74は、外周側に向かっていない状態である。
図10に示すように、拡張部72は、スコアリングエレメント70を形成する部材に設けられた切込部76によって、隣接する拡張部72と分離されている。拡張部72の両端部には、切込部76より幅の大きい広幅切込部77が形成されている。図11(b)に示すように、先端摺動部71や基端摺動部73と接続される拡張部72の両端部は、広幅切込部77により拡張部72が大きく切り欠かれている。拡張部72の両端部に残った領域は、先端摺動部71や基端摺動部73と接続される連結領域75である。中央部の拡張部72において連結領域75に相当する領域は、図11(a)において網掛けで示している。連結領域75は、軸方向と直交する平面で切断した断面において、拡張部72のうち角部74と反対側の領域であり、拡張部72の一方に偏っている。このため、拡張部72を径方向に拡張させた際には、先端摺動部71や基端摺動部73に支持された連結領域75を中心に、拡張部72が回転する。
図12に示すように、バルーン11により拡張部72を径方向に拡張させると、拡張部72は連結領域75の部分を中心に回転し、角部74が径方向外周側を向くように立ち上がる。これにより、角部74が石灰化病変部に圧入され、効果的に石灰化病変部に亀裂を生じさせることができる。バルーン11の収縮時には、角部74は露出していないので、医療デバイス1を生体管腔内に挿入していく際に、角部74が管腔内壁等に引っ掛かることを抑制できる。
また、拡張部72には再狭窄抑制のための薬剤を設けることができる。本形態において薬剤は、バルーン11の収縮時には隣接する拡張部72と向かい合い、バルーン11の拡張時には径方向外周側を向く対向面78に設けられる。これにより、医療デバイス1の挿入時に薬剤の脱落を抑制しつつ、目的部位においては生体組織に対して薬剤を確実に移行させることができる。
次に、第4形態のスコアリングエレメント80について説明する。図13に示すように、本形態のスコアリングエレメント80の拡張部82は、第3形態の拡張部72と概ね同様の形状を有しているが、外周側に面する外周面が平面状となっている点が異なっている。拡張部82は、バルーン11が収縮した状態において外周側に向かない角部83を有している。角部83は、バルーン11が拡張して拡張部82が連結領域を中心に回転しながら拡張することで、外周側に向いて石灰化病変部に亀裂を入れることができる。
次に、第1形態のスコアリングエレメント13の製造工程について説明する。スコアリングエレメント13は、ワイヤ90にレーザーを照射することで切断するレーザーカットにより形成される。図14(a)に示すように、ワイヤ90は円形断面形状を有している。図14(b)に示すように、ワイヤ90は中心部に円形状の貫通孔を形成されると共に、その周囲部が図に示されているように切断される。なお、円形状の貫通孔は、レーザーの集光によって形成されるため、実際には図面より小さい径に形成される。その上で不要部を除去することにより、図14(c)に示す拡張部31が形成される。ワイヤ90の長さ方向両端部には、中心部の貫通孔と隙間部30a、32aがカットされることで形成される。
次に、第2形態のスコアリングエレメント60の製造工程について説明する。第2形態のスコアリングエレメント60も、図15(a)に示すように円形断面形状のワイヤ90をレーザーカットすることで形成される。ワイヤ90を図15(b)に示すようにカットし、不要部を除去することで、図15(c)に示す拡張部61が形成される。先端摺動部71と基端摺動部73については、第1形態の場合と同様である。
次に、第3形態および第4形態のスコアリングエレメント70、80の製造工程について説明する。第3形態のスコアリングエレメント70および第4形態のスコアリングエレメント80も、図16(a)に示すように断面円形状のワイヤ90をレーザーカットすることで形成される。ワイヤ90を図16(b)に示すように、カットし、中心部分を除去することで、図16(c)に示す第3形態の拡張部72が形成される。また、図16(b)の状態からワイヤ90の外周面を直線状にカットすることで、図16(c’)に示す第4形態の拡張部82が形成される。先端摺動部と基端摺動部については、第1形態の場合と同様である。
以上のように、上述の実施形態の医療デバイス1は、長尺なシャフト10と、シャフト10の先端部に設けられるバルーン11と、バルーン11の周囲に設けられるスコアリングエレメント13と、バルーン11の先端側に設けられる先端チップ25と、バルーン11の内部に設けられる造影マーカー24と、を有し、スコアリングエレメント13は、先端チップ25と造影マーカー24との間を移動できる先端摺動部30を先端部に有する。このように構成された医療デバイス1は、スコアリングエレメント13の先端部が接合されないため、医療デバイス1の先端部の柔軟性が高く、また、先端摺動部30の移動が一定範囲に規制されるため、スコアリングエレメント13の脱落を防止できる。
また、先端摺動部30の内径は、先端チップ25の外径および造影マーカー24の外径より小さいようにしてもよい。これにより、先端チップ25と造影マーカー35により先端摺動部30の移動を確実に規制できる。
また、シャフト10は、バルーン11の基端部を固定する外管20を有し、造影マーカー24は、バルーン11の先端側と基端側にそれぞれ設けられ、スコアリングエレメント13は、外管20と基端側の造影マーカー24との間を移動できる基端摺動部32を基端部に有するようにしてもよい。これにより、スコアリングエレメント13は長さ方向の両端が接合されないため、医療デバイス1の先端部の柔軟性をより高くすることができる。
また、基端摺動部32の内径は、外管20の外径および造影マーカー24の外径より小さいようにしてもよい。これにより、外管20と造影マーカー24により基端摺動部32の移動を確実に規制できる。
また、スコアリングエレメント13は、医療デバイス1の他の部位との接合部を有していない。これにより、接合部による医療デバイス1の先端部の柔軟性低下を防止できる。
また、スコアリングエレメント13は、単一部材で形成されているようにしてもよい。これにより、スコアリングエレメント13が単一の部品で構成されるため、外径を抑えて医療デバイス1の先端部の通過性を高くすることができる。
また、スコアリングエレメント13は、バルーン11の長さ方向に沿う拡張部31を有し、拡張部31は、バルーン11の拡張時に径方向外周側を向く角部40を有し、角部40は120度以下の角度を有するようにしてもよい。これにより、バルーン11の拡張時には拡張部31の角部40が生体組織に押圧され、石灰化病変部に効果的に亀裂を入れルことができる。
また、拡張部72は、軸方向と直交する平面で切断した断面において、角部74と反対側の連結領域75のみで先端摺動部71と連結され、バルーン11の拡張時には連結領域75を中心に回転するようにしてもよい。これにより、バルーン11が収縮している医療デバイス1の挿入時には角部74が外周側に露出しないようにしつつ、目的部位では角部74を外周側に露出させて、拡張力を高くすることができる。
また、拡張部72は、バルーン11の収縮時には隣接する拡張部72と対向しバルーン11の拡張時には径方向外周側に向かう面78に薬剤を有するようにしてもよい。これにより、バルーン11が収縮している医療デバイス1の挿入時に薬剤の脱落を抑制しつつ、目的部位では確実に薬剤を生体組織に移行させることができる。
また、拡張部31は、バルーン11の長さ方向および周方向に沿う螺旋状に形成されているようにしてもよい。これにより、拡張部31は、拡張時に長さ方向および周方向に延在するため、より効果的に石灰化病変部に亀裂を生じさせることができる。
また、先端摺動部30は、周方向に沿うスリット部36を有するようにしてもよい。これにより、先端摺動部30の柔軟性をより高くすることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。例えば、上述の実施形態では、医療デバイス1は心臓の冠動脈に生じた病変部において用いられるものであったが、それ以外の生体管腔内の病変部に用いられるものであってもよい。
また、上述した実施形態において拡張部は、それぞれ120度以下の角度を有する角部を有しているが、拡張部は角部を有していなくてもよい。
1 医療デバイス
2 ガイドワイヤ
10 シャフト
10a 開口部
11 バルーン
12 ハブ
13 スコアリングエレメント
20 外管
21 内管
22 拡張ルーメン
23 ガイドワイヤルーメン
24 造影マーカー
25 先端チップ
30 先端摺動部
31 拡張部
32 基端摺動部
35 切込部
36 スリット部
37 切込部
40 角部
41 内周部
50 生体管腔
51 石灰化病変部
52 亀裂
60 スコアリングエレメント
61 拡張部
62 角部
63 内周部
70 スコアリングエレメント
71 先端摺動部
72 拡張部
73 基端摺動部
74 角部
75 連結領域
76 切込部
77 広幅切込部
78 対向面
80 スコアリングエレメント
82 拡張部
83 角部
90 ワイヤ

Claims (11)

  1. 長尺なシャフトと、
    前記シャフトの先端部に設けられるバルーンと、
    前記バルーンの周囲に設けられるスコアリングエレメントと、
    前記バルーンの先端側に設けられる先端チップと、
    前記バルーンの内部に設けられる造影マーカーと、を有し、
    前記スコアリングエレメントは、前記先端チップと前記造影マーカーとの間を移動できる先端摺動部を先端部に有する医療デバイス。
  2. 前記先端摺動部の内径は、前記先端チップの外径および前記造影マーカーの外径より小さい請求項1に記載の医療デバイス。
  3. 前記シャフトは、前記バルーンの基端部を固定する外管を有し、
    前記造影マーカーは、前記バルーンの先端側と基端側にそれぞれ設けられ、
    前記スコアリングエレメントは、前記外管と基端側の前記造影マーカーとの間を移動できる基端摺動部を基端部に有する請求項1または2に記載の医療デバイス。
  4. 前記基端摺動部の内径は、前記外管の外径および前記造影マーカーの外径より小さい請求項3に記載の医療デバイス。
  5. 前記スコアリングエレメントは、前記医療デバイスの他の部位との接合部を有していない請求項1~4のいずれか1項に記載の医療デバイス。
  6. 前記スコアリングエレメントは、単一部材で形成されている請求項1~5のいずれか1項に記載の医療デバイス。
  7. 前記スコアリングエレメントは、前記バルーンの長さ方向に沿う拡張部を有し、
    前記拡張部は、前記バルーンの拡張時に径方向外周側を向く角部を有し、
    前記角部は120度以下の角度を有する請求項1~6のいずれか1項に記載の医療デバイス。
  8. 前記拡張部は、軸方向と直交する平面で切断した断面において、前記角部と反対側の連結領域のみで前記先端摺動部と連結され、前記バルーンの拡張時には前記連結領域を中心に回転する請求項7に記載の医療デバイス。
  9. 前記拡張部は、前記バルーンの収縮時には隣接する前記拡張部と対向し前記バルーンの拡張時には径方向外周側に向かう面に薬剤を有する請求項8に記載の医療デバイス。
  10. 前記拡張部は、前記バルーンの長さ方向および周方向に沿う螺旋状に形成されている請求項7~9のいずれか1項に記載の医療デバイス。
  11. 前記先端摺動部は、周方向に沿うスリット部を有する請求項1~10のいずれか1項に記載の医療デバイス。
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