JP2015173913A - 血管形成カテーテル - Google Patents

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Abstract

【課題】スコアリングエレメント等の血管狭窄部の拡張治療用のエレメント部材を備えつつ、血管内でのデリバリ性に優れ、且つ、エレメント部材の脱落の問題にも容易に対応することが可能とされた、新規な構造の血管形成カテーテルを提供する。
【解決手段】血管形成カテーテル10において、カテーテル本体14の遠位端側で軸方向に離隔して先端部材16が配されていると共に、変形可能な線状のエレメント部材12の長さ方向の各一方の端部が該カテーテル本体14と該先端部材16とにそれぞれ固定されて連結されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、血管の狭窄部の拡張治療などに用いられる血管形成カテーテルに関するものである。
従来から、臨床医療の分野では、プラーク性病変や石灰化病変等による狭窄部の治療方法として、PTCA(経皮的冠動脈形成術)のようにカテーテルを用いて狭窄部にアクセスして狭窄血管を再形成するカテーテル治療が行われている。かかるカテーテル治療に際しては、一般に、バルーンが遠位端側に設けられたバルーンカテーテルを用い、血管の狭窄部でバルーンを拡張することにより、血管の狭窄部を押し広げて血行改善し、必要に応じてステントを留置する処置が施される。
ところで、狭窄部の状況によってはバルーンで適切に押し広げることができなかったり、再狭窄の原因となる血管解離等を伴う不適切な押し広げとなってしまう場合がある。そこで、特表2007−530158号公報(特許文献1)等に記載されているように、バルーンの表面にスコアリングエレメントを設けたスコアリングカテーテルが提案されている。かかるスコアリングカテーテルでは、バルーンの拡張によりスコアリングエレメントを血管内面に押し付けることで、バルーンの滑りによるウォーターメロンシード効果を抑えたり、狭窄部が拡張しやすいように割れ目を入れたりすることができるものとされている。
しかしながら、従来構造のスコアリングカテーテルは、バルーンカテーテルを基本構造としており、バルーンの外周面上に重なるようにしてスコアリングエレメントが設けられていた。そのために、バルーン部分におけるカテーテルの変形剛性が大きくなってしまい、血管内に挿し入れて目的とする狭窄部にまでデリバリする手技が難しいという問題があった。
しかも、血管内でバルーンを拡張後に縮小させる際に、スコアリングエレメントが障害となってバルーンをコンパクトに折り畳むことが困難になってしまうことから、バルーンの拡張と縮小を行った後は、血管内でのデリバリ性が一層低下してしまう。そのために、例えば、血管内に挿し入れたスコアリングカテーテルを、複数箇所の狭窄部に対して再使用することが難しく、複数本のスコアリングカテーテルを抜き差しして用いることが必要となって、患者および術者の負担が大きいという問題があった。
また、従来構造のスコアリングカテーテルは、スコアリングエレメントがバルーン両端に対して固定されていることから、スコアリングエレメントをカテーテルに対して強固に固着することが難しかった。そのために、スコアリングカテーテルを血管から引き抜く際にスコアリングエレメントの脱落に注意する必要があった。
特表2007−530158号公報
本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、スコアリングエレメント等の血管狭窄部の拡張治療用のエレメント部材を備えつつ、血管内でのデリバリ性に優れ、且つ、エレメント部材の脱落の問題にも容易に対応することが可能とされた、新規な構造の血管形成カテーテルを提供することにある。
かかる課題を解決するために、本発明の特徴とするところは、カテーテル本体の遠位端側で軸方向に離隔して先端部材が配されていると共に、変形可能な線状のエレメント部材の長さ方向の各一方の端部が該カテーテル本体と該先端部材とにそれぞれ固定されて連結されている血管形成カテーテルにある。
また、本発明に係る血管形成カテーテルでは、例えば、遠位端側に拡縮変形可能なバルーンが設けられたバルーンカテーテルが、前記カテーテル本体への内挿により該バルーンが前記エレメント部材の内側に位置するように組み合わされて、該バルーンの拡張により該エレメント部材が外周側へ変形可能とされている態様が、好適に採用され得る。
更にまた、上記の如きバルーンカテーテルが用いられる際には、前記先端部材の内径寸法が近位端側から遠位端側になるにつれて次第に小径となるようにされており、遠位端の内径寸法は前記バルーンカテーテルの先端チップにおける外径寸法より小さくされている態様が、好適に採用され得る。
本態様に従う構造とされた血管形成カテーテルでは、血管形成カテーテルのカテーテル本体へのバルーンカテーテルの内挿に際して、先端部材の内周面にバルーンカテーテルの先端チップの外周面が当接することで、血管形成カテーテルとバルーンカテーテルとが位置決めされる。これにより、エレメント部材の内側に対してバルーンが更に容易に位置合わせされ得る。
本発明に従う構造とされた血管形成カテーテルでは、血管の狭窄部に対してスコアリング等の作用を及ぼすエレメント部材が、カテーテル本体において、バルーンから独立して設けられている。それ故、バルーンの外周面に固定的に配された従来構造のスコアリングカテーテル等に比して、変形剛性も小さくされ得て、血管内でのデリバリ性も良好となる。
また、例えば別体のバルーンカテーテルを用いて、内挿したバルーンでエレメント部材を外周側へ押圧変形させた場合でも、別体のバルーンにエレメント部材が固着されていないことから、バルーンの縮小変形に対するエレメント部材の悪影響が可及的に回避されてリラッピングも安定して実現可能となる。その結果、別体のバルーンとスコアリング部材とを、各別に移動操作できることと相俟って、バルーンカテーテルやエレメント部材を備えたカテーテル本体を、血管内において小さな抵抗でスムーズに移動させることが可能となり、例えば複数箇所の狭窄部への再使用等も容易となる。
更にまた、本発明に従う構造とされた血管形成カテーテルでは、エレメント部材がカテーテル本体と先端部材とに対して直接に固定されていることから、従来構造のスコアリングカテーテル等のようにバルーン両端へ固定する場合に比して、エレメント部材をカテーテル本体に対して確実に固定することができる。それ故、血管からのカテーテルの引き抜きなどに際して、エレメント部材の脱落を効果的に防止することが可能になり、患者や術者の負担の軽減と信頼性の向上が図られ得る。
本発明の1実施形態としての血管形成カテーテルの全体構造を示す正面図。 図1に示された血管形成カテーテルにおける遠位端側の要部を示す縦断面図であって、図3におけるII−II断面図。 図2におけるIII−III断面図。 図1に示された血管形成カテーテルの使用方法の具体的1例を説明するための説明図。 図4(c)に示された血管形成カテーテルにおける遠位端側の要部を示す縦断面図であって、図2に対応する図。 本発明の別の態様としての血管形成カテーテルの遠位端側の要部を示す正面図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
先ず、図1〜3には、本発明の1実施形態である血管形成カテーテルとしてのスコアリングカテーテル10が示されている。このスコアリングカテーテル10は遠位端側にエレメント部材としてのスコアリングエレメント12を備えており、血管の狭窄部に対してスコアリングエレメント12を押し付けることにより、血管の解離を抑えつつ狭窄部を拡張することができるようにされている。なお、以下の説明において、軸方向とは図1中の左右方向を言い、スコアリングカテーテル10の遠位端側(ディスタール側)とは図1中の左方、近位端側(プロキシマル側)とは図1中の右方を言う。
より詳細には、スコアリングカテーテル10は、カテーテル本体14の遠位端側に対して先端部材16が軸方向で離隔して配置されている一方、近位端側の端部にハブ18が設けられた構造とされている。このカテーテル本体14は、遠位端側のディスタールシャフト20と近位端側のプロキシマルシャフト22が軸方向で相互に連結された構造であり、施術者がスコアリングカテーテル10を手元で操作するためのハブ18がプロキシマルシャフト22の近位端側に固定されている。
ディスタールシャフト20は筒状の部材とされており、その中央には軸方向に貫通する中央ルーメン24が形成されている。ディスタールシャフト20の材質としては、熱可塑性樹脂が好適に採用され得るが、所定の形状保持特性と弾性とを有する材質であれば特に限定されない。ディスタールシャフト20としては、例えば、ポリアミド,ポリアミドエラストマー,ポリエステル,ポリエーテルブロックアミド共重合体,ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)やテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)等のフッ素系材質等が採用され、放射線不透過性の造影剤が配合されることが望ましい。造影剤としては、硫酸バリウム、酸化ビスマス、次炭酸ビスマス等が例示される。
また、ディスタールシャフト20の周壁は、単層で形成しても良いが、複層として周壁内に金属や樹脂等からなる補強材をメッシュ等の様態で配してもよい。更にまた、施術中の位置確認等の目的で、ディスタールシャフト20や先端部材16には、硫酸バリウム等のX線不透過性の造影剤を配合しても良いし、Pt等のX線不透過材からなるマーカーを装着しても良い。更に、ディスタールシャフト20等の外周面に対して、親水性ポリマーによる親水性コーティングを付しても良く、それによって血管壁への侵襲低減のほか、カテーテル操作性能の向上などが図られ得る。
また、ディスタールシャフト20の近位端側には、プロキシマルシャフト22が固着されている。このプロキシマルシャフト22は、ディスタールシャフト20に対して充分に小径とされた長尺状の部材とされている。なお、プロキシマルシャフト22は、金属や合成樹脂によって形成され得て、本実施形態ではステンレス鋼等で形成された中実のシャフトとされており、小径でありながら充分なプッシャビリティと形状安定性を有している。
このようなディスタールシャフト20の近位端部分の外周面にプロキシマルシャフト22の遠位端部分が重ね合わされて、被覆チューブ26で固定されることにより、カテーテル本体14が構成されている。本実施形態では、被覆チューブ26は熱可塑性樹脂により形成されており、ディスタールシャフト20とプロキシマルシャフト22の重ね合わせ部分に外挿されている。そして、被覆チューブ26は、加熱によって縮径変形させられており、特に本実施形態では、熱溶着によってディスタールシャフト20と溶融一体化している。なお、ディスタールシャフト20とプロキシマルシャフト22との固着手段としては、接着や、プロキシマルシャフト22が合成樹脂により形成される場合には熱溶着等の手段を用いても良い。
また、本実施形態では、後述するガイドワイヤ38が挿通される先端部材16の遠位端からディスタールシャフト20の近位端までの長さに比べてプロキシマルシャフト22の長さが十分長くされており、スコアリングカテーテル10はラピッドエクスチェンジ型のカテーテルとされている。
さらに、上記の如き形状とされたカテーテル本体14の遠位端側には、先端部材16が軸方向で離隔して配置されている。この先端部材16は筒形状とされており、中央には軸方向に貫通する中央孔28が形成されている。先端部材16は、ディスタールシャフト20と同様の材質、好適にはより柔らかい材質により形成されており、ディスタールシャフト20に加えて、或いはディスタールシャフト20に替えて放射線不透過性の造影剤が配合されていてもよい。本実施形態の先端部材16は、外径寸法が近位端側から遠位端側になるにつれて次第に小径となる先細形状とされており、先端部材16の近位端における外径寸法とディスタールシャフト20の遠位端における外径寸法が略等しくされている。一方、本実施形態では、先端部材16の内径寸法が近位端側から遠位端側になるにつれて次第に小径となるようにされており、遠位端の内径寸法は後述するバルーンカテーテル40の先端チップ44における外径寸法より小さくされている。
かかる形状とされたカテーテル本体14と先端部材16との軸方向間にはスコアリングエレメント12が配設されている。換言すれば、カテーテル本体14と先端部材16とがスコアリングエレメント12により連結されている。具体的には、ディスタールシャフト20の遠位端部分と先端部材16の近位端部分には、それぞれステンレス鋼等からなる金属製のリング状部材30,32が外嵌固定されており、これらリング状部材30,32のそれぞれの外周面にスコアリングエレメント12の長さ方向両端部分が接着や溶着等により固着されている。このスコアリングエレメント12は十分に小径な線状とされており、弾性変形可能な金属や合成樹脂等により形成される。なお、線状のエレメント部材は、好適には3〜10本、より好適には4〜6本設けられる。また、図中ではスコアリングエレメント12の断面は円形として図示しているが、円形に限定されず、三角形や四角形等の多角形などの任意の形状が採用可能である。
本実施形態では、3本のスコアリングエレメント12a,12b,12cが同一円周上において周方向で等間隔に配置されて、スコアリングカテーテル10の軸方向に対して平行に延びている。また、各スコアリングエレメント12a,12b,12cはNiTi合金により形成されており、リング状部材30,32の外周面に対してスコアリングエレメント12a,12b,12cの両端部分が溶着等で固着されている。なお、スコアリングカテーテル10の初期状態では、各スコアリングエレメント12a,12b,12cは弛みや撓みがない状態で、カテーテル本体14と先端部材16との軸方向間に固定されていることが望ましい。
さらに、リング状部材30とスコアリングエレメント12a,12b,12cの固着部分からディスタールシャフト20の遠位端部分にかけての外周面には、熱可塑性樹脂からなるカバーチューブ34が外挿されており、当該カバーチューブ34とディスタールシャフト20が熱溶着により溶融一体化されている。また、リング状部材32とスコアリングエレメント12a,12b,12cの固着部分の外周面にも同様にカバーチューブ36が設けられており、当該カバーチューブ36と先端部材16が熱溶着により溶融一体化されている。このように、スコアリングエレメント12a,12b,12cの固着部分がカバーチューブ34,36で覆われることにより、外周面が滑らかにされていると共に、スコアリングカテーテル10からのスコアリングエレメント12a,12b,12cの脱落のおそれが低減されている。なお、ディスタールシャフト20の遠位端部分に設けられるカバーチューブ34と近位端部分に設けられる被覆チューブ26は一体とされてもよく、ディスタールシャフト20の全長に亘って熱可塑性樹脂で被覆されてもよい。
ここにおいて、ディスタールシャフト20の外径寸法は、好適には1.2mm〜2.0mm、より好適には1.3mm〜1.8mmの範囲内で設定される。また、ディスタールシャフト20の内径寸法、即ち中央ルーメン24の径寸法は、好適には1.0mm〜1.8mm、より好適には1.2mm〜1.6mmの範囲内で設定される。更に、プロキシマルシャフト22の外径寸法は、ディスタールシャフト20への固定部分においてカテーテル本体14が著しく大径化するのを防ぐためにも、ディスタールシャフト20に比して小さくされており、好適には0.3mm〜0.8mm、より好適には0.4mm〜0.6mmの範囲内で設定される。
また、先端部材16の遠位端からプロキシマルシャフト22の近位端までの長さ寸法は、好適には1000mm〜1800mm、より好適には1300mm〜1500mmの範囲内で設定される。更に、プロキシマルシャフト22の長さ寸法は、好適には500mm〜1700mm、より好適には1000mm〜1300mmの範囲内で設定される。更にまた、スコアリングエレメント12a,12b,12cの軸方向寸法は、好適には10mm〜100mm、より好適には20mm〜80mmの範囲内で設定される。
上記の如き形状とされた本実施形態のスコアリングカテーテル10は、図4(a)に示されているように、血管の狭窄部までデリバリされる。即ち、予め血管内に挿通されたガイドワイヤ38に対して先端部材16の中央孔28およびディスタールシャフト20の中央ルーメン24が外挿されると共に、予めガイドワイヤ38に外挿されて血管内に留置されたガイディングカテーテル39の内腔に挿入されることにより、スコアリングカテーテル10が血管の狭窄部までデリバリされる。その後、図4(b)に示されているように、スコアリングカテーテル10内にバルーンカテーテル40を挿入する。
このバルーンカテーテル40としては、従来公知のバルーンカテーテルが採用され得るため、詳細な説明は省略するが、バルーンカテーテル40の遠位端側にはバルーン42が設けられていると共に、遠位端側の端部には先端チップ44が固着されている。そして、このバルーンカテーテル40の中央に貫通形成されているインナルーメン46(図5参照)にガイドワイヤ38を挿入して、バルーンカテーテル40をスコアリングカテーテル10におけるディスタールシャフト20の中央ルーメン24内にデリバリする。また、更にバルーンカテーテル40をスコアリングカテーテル10内の遠位端側に押し進めることにより、バルーンカテーテル40はカテーテル本体14に対して内挿状態で、先端部材16の内周面とバルーンカテーテル40の先端チップ44が当接するまでデリバリされる。かかる状態では、図4(b)に示されているように、各スコアリングエレメント12a,12b,12cの内周側にバルーン42が位置するようにされている。
ここで、図4(c)および図5に示されているように、バルーンカテーテル40のバルーン42を拡張させることにより、バルーン42の外周側に位置する各スコアリングエレメント12a,12b,12cが外周側に膨らむように弾性変形させられる。具体的には、例えばバルーンカテーテル40に設けられる給排ルーメン48を通じてバルーン42内に流体が供給されることによりバルーン42が拡張変形させられる。これにより、バルーン42の外周側に位置する各スコアリングエレメント12a,12b,12cが内周側から押されて、拡張状態のバルーン42の形状に沿うように弾性変形させられる。これにより、各スコアリングエレメント12a,12b,12cの外周面が血管の狭窄部に安定して押し付けられて、狭窄部に割れ目や切れ目が形成されることにより、狭窄部の拡張が実現され易くされる。
なお、バルーンカテーテル40に設けられるバルーン42としては、従来公知のものが何れも採用可能である。例えば十分な柔軟性を有してデリバリ性にも優れるセミコンプライアントタイプのバルーンや、石灰化病変等の狭窄部等にも対応可能な、比較的硬く拡張性に優れるローコンプライアントタイプのバルーン等が好適に採用される。
上述の如き構造とされた本実施形態のスコアリングカテーテル10では、スコアリングエレメント12a,12b,12cがバルーン42に対して一体的に固定されていないことから、従来のスコアリングエレメントがバルーンに対して一体的に固定されたスコアリングカテーテルに比べて、スコアリングエレメントの固定部分における剛性を小さくすることができる。また、従来よりもスコアリングエレメントの固定部分における外径寸法を小さくすることができて、本実施形態のスコアリングカテーテル10は、従来のスコアリングカテーテルに比べて、優れたデリバリ性が実現される。
また、バルーンカテーテルやスコアリングカテーテル等の血管形成カテーテル等においては、例えば狭窄部において十分な拡張効果が得られないような場合には、バルーンを収縮(リラップ)させて狭窄部に再突入させることがある。その際、本実施形態のスコアリングカテーテル10は、スコアリングエレメント12a,12b,12cとバルーン42とが一体的に固定されていないことから、リラップ時においてスコアリングエレメントが障害となってバルーンの形状が歪となる等の不具合が回避され得て、良好なリラップ性が安定して発揮される。
特に、本実施形態においては、バルーンカテーテル40のバルーン42を収縮させると、スコアリングエレメント12a,12b,12cが弾性復元作用により元の形状に戻ると共に、バルーン42のリラップも安定して作動することから、スコアリングカテーテル10の狭窄部への複数回の突入も容易に、且つ安定して行うことができる。
さらに、本実施形態では、各スコアリングエレメント12a,12b,12c両端のリング状部材30,32との固着部分はカバーチューブ34,36で覆われて、これらカバーチューブ34,36はカテーテル本体14および先端部材16と溶着されていることから、カテーテル本体14と先端部材16とが各スコアリングエレメント12a,12b,12cにより強固に連結される。従って、単にスコアリングエレメントの両端がバルーンの外周面に固着された従来のスコアリングカテーテルに比べて、本実施形態のスコアリングカテーテル10では、各スコアリングエレメント12a,12b,12cの脱落が効果的に防止され得る。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、本発明はその具体的な記載によって限定されることなく、当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良などを加えた態様で実施され得るものであり、また、そのような実施態様も、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも本発明の範囲内に含まれる。
例えば、前記実施形態では、各スコアリングエレメント12a,12b,12cはスコアリングカテーテル10の軸方向に対して平行に延びていたが、かかる態様に限定されず、図6に示されるようにスコアリングカテーテルの軸方向に対して螺旋状に延びていてもよいし、メッシュ形状とされてもよい。このように、スコアリングエレメントを軸方向に対して傾斜して配置することにより、スコアリングカテーテルが軸方向で滑り移動することが防止されて、狭窄部での安定した血管拡張効果が発揮される。
また、前記実施形態では、スコアリングカテーテル10がラピッドエクスチェンジタイプとされていたが、カテーテル本体14を全長に亘って筒状として、その中心孔にガイドワイヤ38を挿通させるようにしたオーバーザワイヤタイプとされてもよい。
さらに、前記実施形態では、エレメント部材としてスコアリングエレメントが採用されることにより血管形成カテーテルがスコアリングカテーテルとされていたが、エレメント部材の材質や具体的形状、構造は例示したものに限定されるものではない。例えば、エレメント部材としてブレード状のカッティングエレメントを採用することにより、血管形成カテーテルはカッティングカテーテルとしても採用可能である。かかる場合には、一層狭窄部に対して切れ目を形成することが容易となり、石灰化病変等の硬質化した血管に対しても安定して治療を施すことができる。
また、前記実施形態のように、スコアリングエレメント12a,12b,12cとバルーン42、即ちスコアリングカテーテル10とバルーンカテーテル40とが別体とされることにより、施術中にバルーンカテーテルだけを引き抜いて交換することも可能であり、例えば状況に応じてセミコンプライアントタイプとローコンプライアントタイプのバルーンカテーテルを交換して使用することも可能である。
さらに、前記実施形態では、先端部材16の遠位端の内径寸法をバルーンカテーテル40の先端チップ44における外径寸法より小さくして、先端部材16の内周面と先端チップ44とが当接することでバルーンカテーテル40の先端位置を規定していたが、かかる態様に限定されない。即ち、例えば先端部材16の内径寸法を全長に亘って略一定として、この内径寸法を先端チップ44の外径寸法よりも大きくしてもよい。かかる場合には、バルーンカテーテル40の遠位端側にX線不透過マーカーを設けることで、施術中にバルーンカテーテル40の位置を確認することができて、バルーン42をスコアリングカテーテル10におけるスコアリングエレメント12a,12b,12cの内周側に位置合わせさせることができる。そして、かかる態様を採用することにより、バルーンカテーテル40を血管内に配置した状態でスコアリングカテーテル10を抜去して、カッティングカテーテルの如き別のエレメント部材を備えた血管形成カテーテルに交換することも可能となる。
更にまた、前記実施形態では、スコアリングエレメント12a,12b,12cを外周側へ変形させるためにバルーンカテーテル40を組み合わせて使用していたが、かかる態様に限定されない。即ち、例えば、先端部材16からワイヤが延び出しており、施術者が当該ワイヤを操作して先端部材16を近位端側へ変位させることができるようにしてもよく、かかる先端部材16の変位操作により、スコアリングエレメント12を軸方向で圧縮させて外周側へ変形させるようにしてもよい。或いは、先端部材16を血管の狭窄部で固定した状態でカテーテル本体14を押し込んでもよく、即ち先端部材16とカテーテル本体14を軸方向で接近させることで、スコアリングエレメント12を外周側へ変形させるようにしてもよい。
なお、本発明に係る血管形成カテーテルは、バルーンカテーテルと組み合わせて医療現場に提供されることが望ましいが、上記の如きバルーンカテーテルを伴わない独立した態様で提供されてもよい。
10:スコアリングカテーテル(血管形成カテーテル)、12,12a,12b,12c:スコアリングエレメント(エレメント部材)、14:カテーテル本体、16:先端部材、40:バルーンカテーテル、42:バルーン

Claims (3)

  1. カテーテル本体の遠位端側で軸方向に離隔して先端部材が配されていると共に、変形可能な線状のエレメント部材の長さ方向の各一方の端部が該カテーテル本体と該先端部材とにそれぞれ固定されて連結されていることを特徴とする血管形成カテーテル。
  2. 遠位端側に拡縮変形可能なバルーンが設けられたバルーンカテーテルが、前記カテーテル本体への内挿により該バルーンが前記エレメント部材の内側に位置するように組み合わされて、該バルーンの拡張により該エレメント部材が外周側へ変形可能とされている請求項1に記載の血管形成カテーテル。
  3. 前記先端部材の内径寸法が近位端側から遠位端側になるにつれて次第に小径となるようにされており、遠位端の内径寸法は前記バルーンカテーテルの先端チップにおける外径寸法より小さくされている請求項2に記載の血管形成カテーテル。
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