JP2023157171A - 熱風炉の構築方法及び熱風炉 - Google Patents

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Hiroshi Nakagawa
達朗 小野
Tatsuro Ono
貴之 植木
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【課題】ブラストミキサーに供給する冷風が予熱されている場合でも、混合冷風配管の疲労を確実に抑制することができる熱風炉の構築方法及び熱風炉を提供する。【解決手段】熱風炉の構築方法において、伸縮継手9によって上部混合冷風配管7と下部混合冷風配管8とを接続する際に、操業中の熱風炉1の切り替えに伴う混合冷風配管6の軸方向の変位を伸縮継手9が吸収できる伸縮継手9の軸方向長さLを確保するように、上部混合冷風配管7の取付部7b及び下部混合冷風配管8の取付部8bの軸方向の位置を調整する。また、操業中の熱風炉1の切り替えに伴う伸縮継手9の下部9bの繰り返し変位の中央線CL2と、伸縮継手9の上部9aの中心線CL1との距離Δが、伸縮継手9の軸方向長さLの10%以下となるように、上部混合冷風配管7の取付部7bに対する下部混合冷風配管8の取付部8bの軸直角方向の位置を調整する。【選択図】図2

Description

本発明は、例えば製鉄業に用いられる熱風炉の構築方法及び熱風炉に関し、例えば高炉に送風する熱風を創生する熱風炉などに好適なものである。
熱風炉は、高炉に1200℃程度まで加熱された空気(熱風)を送風する設備である。熱風炉は、燃料ガスの燃焼による蓄熱材への蓄熱と、蓄熱材による空気の加熱(送風)と、を繰り返すものであり、高炉1基につき3基以上の熱風炉を備えて熱風炉を切り替えながら操業することにより、熱風を連続的に高炉に送風する。熱風炉の燃焼室から出てくる熱風の温度は一定ではなく、例えば、熱風炉の切り替え後の蓄熱量の減少に併せて下降する。このため、高炉に供給する熱風の温度を一定の温度にするために、ブラストミキサーで冷風を熱風に混合して温度調整している。ブラストミキサーで混合される冷風は必ずしも常温ではなく、例えば、熱風炉の排ガスとの熱交換により200℃程度まで予熱されていることが多い。この予熱された冷風は混合冷風配管によってブラストミキサーに供給される。
このような熱風炉の構築方法として、従来、例えば、特許文献1に示すものが知られている。
特許文献1に示す熱風炉の構築方法は、蓄熱室と燃焼室とブラストミキサーとが別体で、連結部分に伸縮継手を用いず、蓄熱室の上端部と燃焼室の上端部とを連結管で連結し、燃焼室の中間部とブラストミキサーの上端部とを出口管で連結し、下部熱風支管を介してブラストミキサーの下端部を熱風弁に連結する熱風炉の構築方法である。そして、この熱風炉の構築方法においては、燃焼室内部のレンガ積みによる燃焼室架構の撓み量、レンガ乾燥昇温時の燃焼室とブラストミキサーとの熱膨張の相対差、及びレンガ乾燥昇温時の下部熱風支管の伸び量に応じて、蓄熱室、燃焼室、及びブラストミキサーの各鉄皮の初期据時の寸法調整を行うようにしている。
特許文献1に示す熱風炉の構築方法によれば、蓄熱室と燃焼室とブラストミキサーが別体の外燃式熱風炉でも、各部のレベル差をレンガの目地切れ限界許容値以内に抑えることができる。
特開2017-53030号公報
しかしながら、この従来の特許文献1に示す熱風炉の構築方法にあっては、以下の問題点があった。
即ち、特許文献1に示す熱風炉の構築方法においては、予熱された冷風をブラストミキサーに供給する混合冷風配管についての記載はない。ブラストミキサーに供給される冷風が予熱されている場合には、熱風炉の切り替えの都度、混合冷風配管に熱膨張・熱収縮が繰り替えされ、混合冷風配管が疲労して損傷してしまうことがある。特許文献1に示す熱風炉の構築方法においては、予熱された冷風をブラストミキサーに供給する混合冷風配管についての記載はなく、熱風炉の切り替えの都度発生する熱膨張・熱収縮の繰り返しによる混合冷風配管の疲労を抑制することはできない。
従って、本発明は、この従来の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、ブラストミキサーに供給する冷風が予熱されている場合でも、混合冷風配管の疲労を確実に抑制することができる熱風炉の構築方法及び熱風炉を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る熱風炉の構築方法は、蓄熱室と燃焼室とブラストミキサーとが別体で構成され、前記ブラストミキサーに予熱された冷風を供給する混合冷風配管を備え、該混合冷風配管が、前記ブラストミキサーに冷風を供給する上部混合冷風配管と、水平方向に延在するとともにスライドサドルで支持された水平配管部を有する下部混合冷風配管とを備え、前記上部混合冷風配管と前記下部混合冷風配管とが、軸方向及び前記水平方向と同一の軸直角方向に変位可能な伸縮継手によって接続される熱風炉の構築方法であって、前記伸縮継手によって前記上部混合冷風配管と前記下部混合冷風配管とを接続する際に、操業中の熱風炉の切り替えに伴う前記混合冷風配管の軸方向の変位を前記伸縮継手が吸収できる前記伸縮継手の軸方向長さを確保するように、前記伸縮継手の上部を取り付ける前記上部混合冷風配管の取付部及び前記伸縮継手の下部を取り付ける前記下部混合冷風配管の取付部の軸方向の位置を調整するとともに、操業中の熱風炉の切り替えに伴う前記伸縮継手の下部の繰り返し変位の中央線と、前記伸縮継手の上部の中心線との距離が、前記伸縮継手の軸方向長さの10%以下となるように、前記上部混合冷風配管の取付部に対する前記伸縮継手の下部を取り付ける前記下部混合冷風配管の取付部の軸直角方向の位置を調整することを要旨とする。
また、本発明の別の態様に係る熱風炉は、蓄熱室と燃焼室とブラストミキサーとが別体で構成され、前記ブラストミキサーに予熱された冷風を供給する混合冷風配管を備え、該混合冷風配管が、前記ブラストミキサーに冷風を供給する上部混合冷風配管と、水平方向に延在するとともにスライドサドルで支持された水平配管部を有する下部混合冷風配管とを備え、前記上部混合冷風配管と前記下部混合冷風配管とが、軸方向及び前記水平方向と同一の軸直角方向に変位可能な伸縮継手によって接続される熱風炉であって、前記伸縮継手によって前記上部混合冷風配管と前記下部混合冷風配管とを接続する際に、操業中の熱風炉の切り替えに伴う混合冷風配管の軸方向の変位を伸縮継手が吸収できる伸縮継手の軸方向長さを確保するように、前記伸縮継手の上部を取り付ける前記上部混合冷風配管の取付部及び前記伸縮継手の下部を取り付ける前記下部混合冷風配管の取付部の軸方向の位置を調整するとともに、操業中の熱風炉の切り替えに伴う前記伸縮継手の下部の繰り返し変位の中央線と、前記伸縮継手の上部の中心線との距離が、前記伸縮継手の軸方向長さの10%以下となるように、前記上部混合冷風配管の取付部に対する前記伸縮継手の下部を取り付ける前記下部混合冷風配管の取付部の軸直角方向の位置を調整する位置調整手段を備えていることを要旨とする。
本発明に係る熱風炉の構築方法及び熱風炉によれば、ブラストミキサーに供給する冷風が予熱されている場合でも、上部混合冷風配管と下部冷却配管との間に接続された伸縮継手によって混合冷風配管の軸方向及び軸直角方向の熱膨張・熱収縮による変位を吸収することができ、混合冷風配管の疲労を確実に抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る熱風炉の概略構成図である。 図1に示す熱風炉における伸縮継手近傍の拡大図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記の実施形態に特定するものではない。
また、図面は模式的なものである。そのため、厚みと平面寸法との関係、比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。
図1には、本発明の熱風炉の構築方法が適用された一実施形態に係る熱風炉の概略構成が示されている。図1に示す熱風炉1は、外燃式(コッパース式)熱風炉であり、製鉄所の高炉(図示せず)に熱風を送風するための設備である。この熱風炉1は、蓄熱室2と燃焼室3とブラストミキサー4とを別体で備えている。そして、蓄熱室2の上端部と燃焼室3の上端部とが連結管5aで連結されるとともに、燃焼室3の中間部とブラストミキサー4の上端部とが出口管5bで連結されている。
燃焼室3は、内部で燃料ガスを燃焼して炉内を昇温する。蓄熱室2は、燃焼室3で昇温された炉内の顕熱を蓄熱するものである。熱風炉1は、燃焼室3における燃料ガスの燃焼による蓄熱室2への蓄熱と、蓄熱室2による空気の加熱(送風)と、を繰り返すものであり、蓄熱室2で加熱された熱風(1200℃以上の温度を有する)を燃焼室3を介して矢印Aで示す方向に送風し、ブラストミキサー4に供給する。また、ブラストミキサー4では、高炉に供給する熱風を一定の温度(約1200℃)にするために、後述する混合冷風配管6から矢印Bで示す方向に供給された予熱された冷風を熱風に混合して温度調整する。ブラストミキサー4で混合される冷風は必ずしも常温ではなく、例えば、燃焼室3からの排ガスとの熱交換により200℃程度まで予熱されている。そして、ブラストミキサー4から矢印Cで示すように温度調整(約1200℃に温度調整)された熱風が図示しない高炉に向けて送風される。高炉1基につき3基以上の熱風炉1が設けられ、熱風炉1を切り替えながら操業することにより、熱風を連続的に高炉に送風する。つまり、蓄熱室2から送風される熱風の温度は、送風が進むにつれて徐々に低下し、所定の温度まで低下した時点で他の熱風炉1に切り替え、送風を停止し蓄熱を開始する。このため、ブラストミキサー4で熱風の温度調整のために熱風に混合する冷風は、切り替え直後は多く流し、他の熱風炉への切り替えの前には停止することを繰り返す。
熱風炉1は、ブラストミキサー4に予熱された冷風を供給する混合冷風配管6を備えている。ブラストミキサー4で熱風に混合される冷風は約200℃に予熱されている。冷風は混合冷風配管6を経由してブラストミキサー4に供給される。
混合冷風配管6は、ブラストミキサー4に冷風を供給する上部混合冷風配管7と、下部混合冷風配管8と、上部混合冷風配管7と下部混合冷風配管8とを接続する伸縮継手9とを備えている。
上部混合冷風配管7は、ブラストミキサー4の側方で図1においてYで示す垂直方向に延び、上端に曲がり管部7aを備えて、ブラストミキサー4の上方から冷風を供給するようになっている。上部混合冷風配管7の下端には、伸縮継手9の上部(フランジ部)9aを取り付ける取付部(フランジ部)7bが設けられている。
また、下部混合冷風配管8は、スライドサドル10で支持された図1においてXで示す水平方向に延在する水平配管部8aを有する。下部混合冷風配管8は、水平配管部8aの端部から垂直方向上方に向けて湾曲し、その上端には、伸縮継手9の下部(フランジ部)9bを取り付ける取付部(フランジ部)8bが設けられている。
ここで、ブラストミキサー4に供給される冷風が予熱されており、混合冷風配管6は、熱風炉1の切り替えの都度、冷風の流量の増減や停止の繰り返しに伴い、熱膨張と熱収縮を繰り返す。下部混合冷風配管8に設けられた水平配管部8aは、設備の水平方向の配置上の制約から10m以上の長さになることもあり、熱膨張量及び熱収縮量が大きいので、スライドサドル(固定しない支持台。スラストサドルとも呼ばれる)11によって支持される。
伸縮継手9は、いわゆるベローズ形伸縮管継手と呼ばれるもので、その軸方向を垂直方向にして上部混合冷風配管7と下部混合冷風配管8とを接続するものである。伸縮継手9は、軸方向(Yで示す垂直方向と同一方向)及び軸直角方向(Xで示す水平方向と同一方向)に変位可能となっている。伸縮継手9の上部(フランジ部)9aは、上部混合冷風配管7の取付部7bに溶接等によって取り付けられ、伸縮継手9の下部(フランジ部)9bは、下部混合冷風配管8の取付部8bに溶接等によって取り付けられる。前述したように、ブラストミキサー4に供給される冷風が予熱されており、混合冷風配管6は、熱風炉1の切り替えの都度、冷風の流量の増減や停止の繰り返しに伴い、熱膨張と熱収縮を繰り返す。この混合冷風配管6の垂直方向の熱膨張及び熱収縮を、伸縮継手9が軸方向に変位することによって吸収する。また、混合冷風配管6の水平方向の熱膨張及び熱収縮を伸縮継手9が軸直角方向に変位することによって吸収する。
この熱風炉1においては、前述したように、ブラストミキサー4に供給される冷風が予熱されており、混合冷風配管6は、熱風炉1の切り替えの都度、冷風の流量の増減や停止の繰り返しに伴い、熱膨張と熱収縮を繰り返す。これにより、混合冷風配管6が疲労して損傷してしまうことがある。この混合冷風配管6の疲労を抑制するために、熱風炉1には、混合冷風配管6を構成する上部混合冷風配管7と下部混合冷風配管8とを接続する前述した伸縮継手9が設けられるとともに、図2に示すように、後述する伸縮継手9を接続するための位置調整手段12が設けられている。
位置調整手段12は、伸縮継手9によって上部混合冷風配管7と下部混合冷風配管8とを接続する際に、操業中の熱風炉1の切り替えに伴う熱膨張・熱収縮による混合冷風配管6の軸方向(垂直方向)の変位を伸縮継手9が吸収できる伸縮継手9の軸方向長さLを確保するように、伸縮継手9の上部9aを取り付ける上部混合冷風配管7の取付部7b及び伸縮継手9の下部9bを取り付ける下部混合冷風配管8の取付部8bの軸方向の位置を調整する。上部混合冷風配管7の取付部7b及び下部混合冷風配管8の取付部8bの軸方向の位置の調整は、操業中の熱風炉1の切り替えに伴う熱膨張・熱収縮による混合冷風配管6の軸方向(垂直方向)の変位を伸縮継手9が吸収できる伸縮継手9の軸方向長さLを確保できない場合に、上部混合冷風配管7及び下部混合冷風配管8を加工したり、取付部(フランジ部)7b、8bの厚さを変えたり、別の伸縮継手を用いたりして実現することができる。
また、位置調整手段12は、図2に示すように、操業中の熱風炉1の切り替えに伴う伸縮継手9の下部9bの繰り返し変位の中央線CL2と、伸縮継手9の上部9aの中心線CL1との距離Δが、伸縮継手9の軸方向長さLの10%以下となるように、上部混合冷風配管7の取付部7bに対する伸縮継手9の下部9bを取り付ける下部混合冷風配管8の取付部8bの軸直角方向(水平方向)の位置を調整する。前述の距離Δが、伸縮継手9の軸方向長さLの10%よりも大きいと、伸縮継手の本来の伸縮方向ではなく剪断方向にかかる負荷が過剰となり伸縮継手が損傷する可能性があるという不都合がある。
上部混合冷風配管7の取付部7bに対する下部混合冷風配管8の取付部8bの軸直角方向の位置の調整は、前述の距離Δが、伸縮継手9の軸方向長さLの10%以下とならない場合に、上部混合冷風配管7の取付部7bに対する下部混合冷風配管8の取付部8bの軸直角方向(水平方向)の位置を、スライドサドル11によって移動させることで実現する。
ここで、操業中の熱風炉1の切り替えに伴う伸縮継手9の下部9bの繰り返し変位は、伸縮継手9の上部9aの中心線CL1から「次の(1)式、(2)式、(3)式で示すケロッグ式から求められる破壊繰返数Nfが設計繰返数となるストローク」の範囲内である。
ケロッグ式は、文献「低温工学、Vol.28 No.12(1993)P.663」に記載されている、ストローク等の使用条件から伸縮継手(ベローズ)の寿命を予測する式である。
また、設計繰返数は、混合冷風配管6の計画修理が可能な休風の周期の期間内で想定される熱風炉切替サイクル数である。
σa=3EtS/2nH,σp=PH/2t ・・・(1)
σm=σa+σp ・・・(2)
Figure 2023157171000002
ここで、σa:伸縮応力[MPa]、σp:圧力応力[MPa]、σm:剛性応力[MPa]、E:ヤング率[MPa]、t:板厚[mm]、D:外径[mm]、D:内径[mm]、S:ストローク[mm]、n:山数、H:山の高さ[mm]=(D-D)/2、P:圧力[MPa]、Nf:破壊繰返数
位置調整手段12によって、上部混合冷風配管7の取付部7b及び下部混合冷風配管8の取付部8bの軸方向の位置と、上部混合冷風配管7の取付部7bに対する下部混合冷風配管8の取付部8bの軸直角方向の位置とを調整した上部混合冷風配管7の取付部7b及び下部混合冷風配管8の取付部8bに、伸縮継手9の上部9a及び下部9bのそれぞれを取り付ける。
これにより、伸縮継手9は、操業中の熱風炉1の切り替えに伴う熱膨張・熱収縮による混合冷風配管6の軸方向(垂直方向)の変位を吸収できる軸方向長さLを確保できる。また、伸縮継手9は、操業中の熱風炉1の切り替えに伴う伸縮継手9の下部9bの繰り返し変位の中央線CL2と、伸縮継手9の上部9aの中心線CL1との距離Δが、伸縮継手9の軸方向長さLの10%以下となる。
これにより、ブラストミキサー4に供給する冷風が予熱されている場合でも、上部混合冷風配管7と下部混合冷風配管8との間に接続された伸縮継手9によって混合冷風配管6の軸方向及び軸直角方向の熱膨張・熱収縮による変位を吸収することができ、混合冷風配管6の疲労を確実に抑制することができる。
また、熱風炉1は、伸縮継手9によって上部混合冷風配管7と下部混合冷風配管8とを接続する際に、伸縮継手9の上部9aを取り付ける上部混合冷風配管7の取付部7bをブラストミキサー4に固定する振れ止め部材11を備えている。これにより、伸縮継手9によって上部混合冷風配管7と下部混合冷風配管8とを接続する際に、上部混合冷風配管7の取付部7bの軸方向及び軸直角方向の位置を規制することができ、伸縮継手9を上部混合冷風配管7と下部混合冷風配管8との間により確実に取り付けることができる。
次に、熱風炉1の構築方法について、図1及び図2を参照して説明する。
先ず、蓄熱室2、燃焼室3、及びブラストミキサー4を据え付ける。その際に、蓄熱室2の上端部と燃焼室3の上端部とを連結管5aで連結するとともに、燃焼室3の中間部とブラストミキサー4の上端部とを出口管5bで連結する。この蓄熱室2、燃焼室3、及びブラストミキサー4の据え付けの際には、燃焼室3の内部のレンガ積みにより生じる撓みを考慮することが好ましい。
次いで、混合冷風配管6をブラストミキサー4に連結する。この際に、混合冷風配管6の上部混合冷風配管7の曲がり管部7aをブラストミキサー4の上部に連結し、下部混合冷風配管8の水平配管部8aをスライドサドル10によって支持し、上部混合冷風配管7の取付部7bと下部混合冷風配管8の取付部8bとを伸縮継手9を取り付ける間隔を空けて対向させる。
その後、上部混合冷風配管7と下部混合冷風配管8との間に伸縮継手9を接続する際に、位置調整手段12により、操業中の熱風炉1の切り替えに伴う熱膨張・熱収縮による混合冷風配管6の軸方向(垂直方向)の変位を伸縮継手9が吸収できる伸縮継手9の軸方向長さLを確保するように、伸縮継手9の上部9aを取り付ける上部混合冷風配管7の取付部7b及び伸縮継手9の下部9bを取り付ける下部混合冷風配管8の取付部8bの軸方向の位置を調整する。この上部混合冷風配管7の取付部7b及び下部混合冷風配管8の取付部8bの軸方向の位置の調整は、操業中の熱風炉1の切り替えに伴う熱膨張・熱収縮による混合冷風配管6の軸方向(垂直方向)の変位を伸縮継手9が吸収できる伸縮継手9の軸方向長さLを確保できていない場合には、上部混合冷風配管7及び下部混合冷風配管8を加工したり、取付部(フランジ部)7b、8bの厚さを変えたり、別の伸縮継手を用いたりして行えばよい。
また、位置調整手段12により、操業中の熱風炉1の切り替えに伴う伸縮継手9の下部9bの繰り返し変位の中央線CL2と、伸縮継手9の上部9aの中心線CL1との距離Δが、伸縮継手9の軸方向長さLの10%以下となるように、上部混合冷風配管7の取付部7bに対する伸縮継手9の下部9bを取り付ける下部混合冷風配管8の取付部8bの軸直角方向(水平方向)の位置を調整する。上部混合冷風配管7の取付部7bに対する下部混合冷風配管8の取付部8bの軸直角方向の位置の調整は、前述の距離Δが、伸縮継手9の軸方向長さLの10%以下とならない場合には、上部混合冷風配管7の取付部7bに対する下部混合冷風配管8の取付部8bの軸直角方向(水平方向)の位置を、スライドサドル11によって移動させればよい。
なお、操業中の熱風炉1の切り替えに伴う伸縮継手9の下部9bの繰り返し変位は、前述したように、伸縮継手9の上部9aの中心線CL1から「前述の(1)式、(2)式、(3)式で示すケロッグ式から求められる破壊繰返数Nfが設計繰返数となるストローク」の範囲内である。
また、上部混合冷風配管7と下部混合冷風配管8との間に伸縮継手9を接続する際に、伸縮継手9の上部9aを取り付ける上部混合冷風配管7の取付部7bを振れ止め部材11によってブラストミキサー4に固定する。これにより、上部混合冷風配管7の取付部7bの軸方向及び軸直角方向の位置を規制することができる。
次いで、上部混合冷風配管7と下部混合冷風配管8との間に伸縮継手9を接続する。
このとき、伸縮継手9の軸方向がYで示す垂直方向となるように伸縮継手9の上部9aを上部混合冷風配管7の取付部7bに溶接等によって固定し、伸縮継手9の下部9bを下部混合冷風配管8の取付部8bに溶接等によって固定する。
このように、上部混合冷風配管7と下部混合冷風配管8との間に伸縮継手9を接続すると、位置調整手段12により、操業中の熱風炉1の切り替えに伴う熱膨張・熱収縮による混合冷風配管6の軸方向(垂直方向)の変位を伸縮継手9が吸収できる伸縮継手9の軸方向長さLを確保するように、上部混合冷風配管7の取付部7b及び下部混合冷風配管8の取付部8bの軸方向の位置が調整されているから、伸縮継手9は、操業中の熱風炉1の切り替えに伴う熱膨張・熱収縮による混合冷風配管6の軸方向(垂直方向)の変位を吸収できる軸方向長さLを確保できる。
また、位置調整手段12により、操業中の熱風炉1の切り替えに伴う伸縮継手9の下部9bの繰り返し変位の中央線CL2と、伸縮継手9の上部9aの中心線CL1との距離Δが、伸縮継手9の軸方向長さLの10%以下となるように、上部混合冷風配管7の取付部7bに対する下部混合冷風配管8の取付部8bの軸直角方向(水平方向)の位置が調整されているから、伸縮継手9は、操業中の熱風炉1の切り替えに伴う伸縮継手9の下部9bの繰り返し変位の中央線CL2と、伸縮継手9の上部9aの中心線CL1との距離Δが、伸縮継手9の軸方向長さLの10%以下となる。
これにより、ブラストミキサー4に供給する冷風が予熱されている場合でも、上部混合冷風配管7と下部混合冷風配管8との間に接続された伸縮継手9によって混合冷風配管6の軸方向及び軸直角方向の熱膨張・熱収縮による変位を吸収することができ、混合冷風配管6の疲労を確実に抑制することができる。
また、本実施形態に係る熱風炉1の構築方法によれば、上部混合冷風配管7と下部混合冷風配管8との間に伸縮継手9を接続する際に、伸縮継手9の上部9aを取り付ける上部混合冷風配管7の取付部7bを振れ止め部材11によってブラストミキサー4に固定する。これにより、上部混合冷風配管7の取付部7bの軸方向及び軸直角方向の位置を規制することができ、伸縮継手9を上部混合冷風配管7と下部混合冷風配管8との間により確実に取り付けることができる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されずに、種々の変更、改良を行うことができる。
例えば、上部混合冷風配管7と下部混合冷風配管8との間に伸縮継手9を接続するが、この接続作業は、上部混合冷風配管7の取付部7bを振れ止め部材11によってブラストミキサー4に固定する前に行っても良い。
1 熱風炉
2 蓄熱室
3 燃焼室
4 ブラストミキサー
5a 連結管
5b 出口管
6 混合冷風配管
7 上部混合冷風配管
7a 曲がり管部
7b 取付部(フランジ部)
8 下部混合冷風配管
8a 水平配管部
8b 取付部(フランジ部)
9 伸縮継手
9a 上部(フランジ部)
9b 下部(フランジ部)
10 スライドサドル
11 振れ止め部材
12 位置調整手段

Claims (6)

  1. 蓄熱室と燃焼室とブラストミキサーとが別体で構成され、前記ブラストミキサーに予熱された冷風を供給する混合冷風配管を備え、該混合冷風配管が、前記ブラストミキサーに冷風を供給する上部混合冷風配管と、水平方向に延在するとともにスライドサドルで支持された水平配管部を有する下部混合冷風配管とを備え、前記上部混合冷風配管と前記下部混合冷風配管とが、軸方向及び前記水平方向と同一の軸直角方向に変位可能な伸縮継手によって接続される熱風炉の構築方法であって、
    前記伸縮継手によって前記上部混合冷風配管と前記下部混合冷風配管とを接続する際に、操業中の熱風炉の切り替えに伴う前記混合冷風配管の軸方向の変位を前記伸縮継手が吸収できる前記伸縮継手の軸方向長さを確保するように、前記伸縮継手の上部を取り付ける前記上部混合冷風配管の取付部及び前記伸縮継手の下部を取り付ける前記下部混合冷風配管の取付部の軸方向の位置を調整するとともに、操業中の熱風炉の切り替えに伴う前記伸縮継手の下部の繰り返し変位の中央線と、前記伸縮継手の上部の中心線との距離が、前記伸縮継手の軸方向長さの10%以下となるように、前記上部混合冷風配管の取付部に対する前記伸縮継手の下部を取り付ける前記下部混合冷風配管の取付部の軸直角方向の位置を調整することを特徴とする熱風炉の構築方法。
  2. 前記伸縮継手によって前記上部混合冷風配管と前記下部混合冷風配管とを接続する際に、前記伸縮継手の上部を取り付ける前記上部混合冷風配管の取付部を振れ止め部材によってブラストミキサーに固定し、前記上部混合冷風配管の取付部の軸方向及び軸直角方向の位置を規制することを特徴とする請求項1に記載の熱風炉の構築方法。
  3. 操業中の熱風炉の切り替えに伴う前記伸縮継手の下部の繰り返し変位が、前記伸縮継手の上部の中心線から「ケロッグ式から求められる破壊繰返数が設計繰返数となるストローク」の範囲内であることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱風炉の構築方法。
  4. 蓄熱室と燃焼室とブラストミキサーとが別体で構成され、前記ブラストミキサーに予熱された冷風を供給する混合冷風配管を備え、該混合冷風配管が、前記ブラストミキサーに冷風を供給する上部混合冷風配管と、水平方向に延在するとともにスライドサドルで支持された水平配管部を有する下部混合冷風配管とを備え、前記上部混合冷風配管と前記下部混合冷風配管とが、軸方向及び前記水平方向と同一の軸直角方向に変位可能な伸縮継手によって接続される熱風炉であって、
    前記伸縮継手によって前記上部混合冷風配管と前記下部混合冷風配管とを接続する際に、操業中の熱風炉の切り替えに伴う混合冷風配管の軸方向の変位を伸縮継手が吸収できる伸縮継手の軸方向長さを確保するように、前記伸縮継手の上部を取り付ける前記上部混合冷風配管の取付部及び前記伸縮継手の下部を取り付ける前記下部混合冷風配管の取付部の軸方向の位置を調整するとともに、操業中の熱風炉の切り替えに伴う前記伸縮継手の下部の繰り返し変位の中央線と、前記伸縮継手の上部の中心線との距離が、前記伸縮継手の軸方向長さの10%以下となるように、前記上部混合冷風配管の取付部に対する前記伸縮継手の下部を取り付ける前記下部混合冷風配管の取付部の軸直角方向の位置を調整する位置調整手段を備えていることを特徴とする熱風炉。
  5. 前記伸縮継手によって前記上部混合冷風配管と前記下部混合冷風配管とを接続する際に、前記伸縮継手の上部を取り付ける前記上部混合冷風配管の取付部をブラストミキサーに固定する振れ止め部材を備えていることを特徴とする請求項4に記載の熱風炉。
  6. 操業中の熱風炉の切り替えに伴う前記伸縮継手の下部の繰り返し変位が、前記伸縮継手の上部の中心線から「ケロッグ式から求められる破壊繰返数が設計繰返数となるストローク」の範囲内であることを特徴とする請求項4又は5に記載の熱風炉。
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