JP2023157079A - 蓋付き容器 - Google Patents

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【課題】開封不良を低減する。【解決手段】蓋材3は、蓋本体33と、掴み部34と、蓋材3の端縁から掴み部34に沿って第一方向D1に延びる第一全切れ線37及び第二全切れ線38と、第一全切れ線37の第一方向D1における先端37aの近傍から延びる第一表半切れ誘導線63と、第二全切れ線387の第一方向D1における先端38aの近傍から延びる第二表半切れ誘導線64と、を有する。そして、第一全切れ線37の先端37aと第一表半切れ誘導線63の第一全切れ線37側の先端63aとの間の第一表側離間領域B1及び第二全切れ線38の先端38aと第二表半切れ誘導線64の第二全切れ線38側の先端64aとの間の第二表側離間領域B2では、フランジ22と蓋材3とが接合されていない。【選択図】図3

Description

本発明は、容器の開口の周辺に形成されたフランジに蓋材が接合された蓋付き容器に関する。
特許文献1には、矩形状を有する容器開口部の周縁のフランジに蓋材がシールされた蓋付き容器が記載されている。特許文献1に記載の蓋材は、矩形状容器開口部の角部に対応する位置に設けられて蓋材を開封する開封用タブと、表側層を切断する表半切れ線と、裏側層を切断する裏半切れ線と、開封用タブの両側において蓋材を切断する一対の切込み線と、を備える。表半切れ線は、矩形状容器開口部を周回するとともに、その両端部が開封用タブの両側に達している。裏半切れ線は、表半切れ線の内側において矩形状容器開口部を周回するとともに、その両端部が開封用タブの両側に達している。これにより、開封用タブを引っ張った際に、表半切れ線と裏半切れ線との間で層間剥離を行わせて、蓋材を開封することが可能となっている。
特開平2021―095168号公報
ところで、切込み線と表半切れ線とは、トムソン刃等の刃物により同時に形成される。しかしながら、切込み線を形成するための刃物の刃先と、表半切れ線を形成するための刃物の刃先と、を途切れることなく連続させることができないため、これらの刃先は互いに離間した状態となる。これにより、表半切れ線は、切込み線に接続されずに、切込み線の近傍から延びた状態となっている。このため、切込み線に沿って開封用タブを引っ張ると、切込み線と表半切れ線との間の領域において蓋材の破断方向が不安定になることで、蓋材の破断が表半切れ線に進行せず、開封不良となる場合があった。なお、切込み線と裏半切れ線との関係も同様である。
そこで、本発明は、開封不良を低減することができる蓋材及び蓋付き容器を提供することを課題とする。
本発明に係る蓋材は、以下の通りである。
[1]
矩形状の開口と、前記開口の周辺に形成されたフランジと、を有する容器と、前記フランジに接合されて前記開口を塞ぐ蓋材と、を備え、前記蓋材は、前記フランジに接合されて前記開口を塞ぐ矩形状の蓋本体と、前記蓋本体の角部に位置する掴み部と、前記蓋材の表面から前記蓋材の裏面まで切られて、前記蓋材の端縁から前記掴み部に沿って第一方向に延びる全切れ線と、前記蓋材の前記表面から前記蓋材の前記裏面に向けて前記蓋材に切り込まれて、前記全切れ線の前記第一方向における先端の近傍から延びる表半切れ線と、を有し、前記全切れ線の前記第一方向における前記先端と前記表半切れ線の前記全切れ線側の先端との間の表側離間領域では、前記フランジと前記蓋材とが接合されていない、蓋付き容器。
この蓋付き容器では、蓋本体を開封するために掴み部を全切れ線に沿って第一方向に引っ張ると、蓋本体が掴み部に引っ張られて第一方向に破断される(引き裂かれる)。ここで、表半切れ線は、全切れ線の第一方向における先端の近傍から延びているため、全切れ線の第一方向における先端と表半切れ線の全切れ線側の先端との間の表側離間領域では、全切れ線と表半切れ線とが離間している。しかしながら、表側離間領域ではフランジと蓋材とが接合されていないため、表側離間領域において蓋本体を第一方向に層間剥離させなくても、全切れ線から表半切れ線まで蓋本体を破断させることができる。表面側のみが薄く剥離する等して、表面離間領域において蓋本体が第一方向に層間剥離したとしても、層間剥離する長さを短くすることができる。これにより、蓋本体の破断方向を安定させやすくなるため、開封不良を低減することができる。
[2]
前記全切れ線の前記第一方向における前記先端と前記表半切れ線の前記全切れ線側の前記先端との離間距離は、2.0mm以下である、[1]に記載の蓋付き容器。
この蓋付き容器では、全切れ線の第一方向における先端と表半切れ線の全切れ線側の先端との離間距離が2.0mm以下であることで、掴み部を全切れ線に沿って第一方向に引っ張った際に、蓋本体の破断を表半切れ線に向けて進行させやすくすることができる。
[3]
前記フランジと前記蓋材とが接合される接合部と前記表側離間領域との離間距離は、0.2mm以上である、[1]又は[2]に記載の蓋付き容器。
この蓋付き容器では、接合部と表側離間領域との離間距離が0.2mm以上であることで、表側離間領域における蓋本体の破断に対する接合部の影響を小さくすることができる。更に、フランジと蓋材とをヒートシールにより接合する場合は、ヒートシールにより表側離間領域においてフランジと蓋材とが誤って接合されるのを抑制することができる。
[4]
前記全切れ線は、前記第一方向に延びて前記掴み部を挟むように前記第一方向と直交する第二方向に配列される第一全切れ線及び第二全切れ線を有し、前記表半切れ線は、前記第一全切れ線の前記第一方向における先端の近傍から延びる第一表半切れ誘導線と、前記第二全切れ線の前記第一方向における先端の近傍から延びる第二表半切れ誘導線と、を有し、前記第一全切れ線の前記第一方向における前記先端と前記第一表半切れ誘導線の前記第一全切れ線側の先端との間の第一表側離間領域、及び、前記第二全切れ線の前記第一方向における前記先端と前記第二表半切れ誘導線の前記第二全切れ線側の先端との間の第二表側離間領域では、前記フランジと前記蓋材とが接合されていない、[1]~[3]の何れか一つに記載の蓋付き容器。
この蓋付き容器では、蓋本体を開封するために掴み部を第一全切れ線及び第二全切れ線に沿って第一方向に引っ張ると、蓋本体が掴み部に引っ張られて第一方向に破断される(引き裂かれる)。ここで、第一表半切れ誘導線は、第一全切れ線の第一方向における先端の近傍から延びているため、第一全切れ線の第一方向における先端と第一表半切れ誘導線の第一全切れ線側の先端との間の第一表側離間領域では、第一全切れ線と第一表半切れ誘導線とが離間している。同様に、第二表半切れ誘導線は、第二全切れ線の第一方向における先端の近傍から延びているため、第二全切れ線の第一方向における先端と第二表半切れ誘導線の第二全切れ線側の先端との間の第二表側離間領域では、第二全切れ線と第二表半切れ誘導線とが離間している。しかしながら、第一表側離間領域及び第二表側離間領域ではフランジと蓋材とが接合されていないため、第一表側離間領域及び第二表側離間領域において蓋本体を第一方向に層間剥離させなくても、第一全切れ線及び第二全切れ線から第一表半切れ誘導線及び第二表切れ誘導線まで蓋本体を破断させることができる。表面側のみが薄く剥離する等して、第一表側離間領域及び第二表側離間領域において蓋本体が第一方向に層間剥離したとしても、層間剥離する長さを短くすることができる。これにより、蓋本体の破断方向を安定させやすくなるため、開封不良を低減することができる。
[5]
前記表半切れ線は、前記蓋本体の外周に沿って延びる表半切れ本線を更に有し、前記フランジと前記蓋材とが接合される接合部は、前記表半切れ本線上に位置して前記蓋材の全周に沿って帯状に延びており、前記第一表半切れ誘導線は、前記第一全切れ線に向かうに従い前記蓋材の外周側に向かうように形成されており、前記第二表半切れ誘導線は、前記第二全切れ線に向かうに従い前記蓋材の前記外周側に向かうように形成されている、[4]に記載の蓋付き容器。
この蓋付き容器では、フランジと蓋材とが接合される接合部が、表半切れ本線上に位置して蓋材の全周に沿って帯状に延びているため、フランジと蓋材との間を接合部により適切に封止することができる。そして、第一表半切れ誘導線が第一全切れ線に向かうに従い蓋材の外周側に向かうように形成されており、第二表半切れ誘導線が第二全切れ線に向かうに従い蓋材の外周側に向かうように形成されている。これにより、第一表側離間領域及び第二表側離間領域と接合部とを容易に離間させることができる。
[6]
前記蓋材は、前記蓋材の前記裏面から前記蓋材の前記表面に向けて前記蓋本体に切り込まれて、前記全切れ線の前記第一方向における先端の近傍から延びる裏半切れ線を更に有し、前記表半切れ線は、前記蓋材の外周と前記裏半切れ線との間に位置しており、前記蓋材の厚さ方向において、前記表半切れ線の先端は、前記裏半切れ線の先端よりも前記裏面側に位置し、前記全切れ線の前記第一方向における前記先端と前記裏半切れ線の前記全切れ線側の先端との間の裏側離間領域では、前記フランジと前記蓋材とが接合されていない、[1]~[5]の何れか一つに記載の蓋付き容器。
この蓋付き容器では、表半切れ線が蓋材の外周と裏半切れ線との間に位置しているため、掴み部を第一方向に引っ張った際に、表半切れ線から蓋本体の層間剥離を進行させることができる。そして、蓋材の厚さ方向において表半切れ線の先端が裏半切れ線の先端よりも裏面側に位置しているため、表半切れ線から進行した蓋本体の層間剥離を裏半切れ線で停止させることができる。ここで、裏半切れ線は、全切れ線の第一方向における先端の近傍から延びているため、全切れ線の第一方向における先端と裏半切れ線の全切れ線側の先端との間の裏側離間領域では、全切れ線と裏半切れ線とが離間している。しかしながら、裏側離間領域ではフランジと蓋材とが接合されていないため、裏側離間領域において蓋本体を第一方向に層間剥離させなくても、全切れ線から裏半切れ線まで蓋本体を破断させることができる。表面側のみが薄く剥離する等して、表側離間領域において蓋本体が第一方向に層間剥離したとしても、層間剥離する長さを短くすることができる。これにより、蓋本体の破断方向を安定させやすくなるため、開封不良を低減することができる。
[7]
前記容器及び前記蓋材は、シーラント層と、前記シーラント層の前記表面側に配置される紙基材層と、を有し、前記容器の前記シーラント層と前記蓋材の前記シーラント層とがヒートシールにより接合されている、[1]~[6]の何れか一つに記載の蓋付き容器。
この蓋付き容器では、容器のシーラント層と蓋材のシーラント層とがヒートシールにより接合されているため、容器と蓋材との接合を容易に行うことができる。そして、シーラント層の表面側に紙基材層が配置されるため、容器及び蓋材の表面側に様々な意匠等を容易に付与することができる。
[8]
前記シーラント層は、ポリプロピレンである、[7]に記載の蓋付き容器。
この蓋付き容器では、シーラント層がポリプロピレンであるため、容器及び蓋材の耐熱性を向上することができる。なお、シーラント層がポリプロピレンである場合は、蓋材を破断し難くなるが、表側離間領域ではフランジと蓋材とが接合されていないため、開封不良を低減することができる。
本発明によれば、開封不良を低減することができる。
実施形態に係る蓋付き容器を示す平面図である。 図1に示すII-II線における断面図である。 蓋付き容器の一部を拡大した平面図である。 蓋付き容器の一部を拡大した断面図である。 蓋付き容器の一部を更に拡大した平面図である。 蓋付き容器の一部を更に拡大した平面図である。 蓋付き容器の一部を更に拡大した断面図である。 蓋付き容器の、開封中の状態を示す断面図である。 比較例の蓋付き容器の一部を拡大した、図7に対応する断面図である。 比較例の蓋付き容器の、開封中の状態を示す断面図である。 実施例1及び比較例1の評価結果を示す表である。 変形例の蓋付き容器の一部を拡大した平面図である。 変形例の蓋付き容器の一部を更に拡大した平面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、実施形態に係る蓋付き容器を示す正面図である。図2は、図1に示すII-II線における断面図である。図1及び図2に示すように、本実施形態に係る蓋付き容器1は、容器2と、蓋材3と、を備える。
図3は、蓋付き容器の一部を拡大した平面図である。図4は、蓋付き容器の一部を拡大した断面図である。図1~図4に示すように、容器2は、矩形状の開口21と、開口21の周辺に形成されたフランジ22と、を有する。矩形状とは、実質的に矩形とみなせる形状であり、例えば、矩形の四隅が丸められた形状等も矩形状に含まれる。容器2には、例えば、食品等の内容物23が充填されている。内容物23は、開口21から取り出すことが可能である。フランジ22は、開口21と同様に矩形状に形成されている。容器2の表面3aは、蓋付き容器1の外方に露出される面となっており、容器2の裏面2bは、内容物23を充填する空間を形成するとともに、フランジ22において蓋材3に接合される面となっている。
蓋材3は、容器2のフランジ22に接合されて容器2の開口21を塞ぐシート状の部材である。蓋材3の表面3aは、蓋付き容器1の上方に露出される面となっており、蓋材3の裏面3bは、容器2のフランジ22に接合される面となっている。
容器2は、シーラント層24と、紙基材層25と、が積層された積層体となっている。また、蓋材3は、シーラント層31と、紙基材層32と、が積層された積層体となっている。
容器2のシーラント層24は、容器2の裏面2bを形成する。蓋材3のシーラント層31は、蓋材3の裏面3bを形成する。そして、フランジ22のシーラント層24と蓋材3のシーラント層31とが接合されている。フランジ22のシーラント層24と蓋材3のシーラント層31との接合は、例えば、ヒートシールにより行われる。シーラント層24及びシーラント層31の材料は、特に限定されるものではなく、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等とすることができる。耐熱性の観点から、シーラント層24及びシーラント層31はポリプロピレンであることが好ましい。
容器2の紙基材層25は、シーラント層24の表面2a側に配置されている。紙基材層25は、表面2aを形成してもよく、表面2aを形成しなくてもよい。例えば、紙基材層25の表面2a側にコート層等の他の層が配置されており、この他の層が表面2aを形成していてもよい。蓋材3の紙基材層32は、シーラント層31の表面3a側に配置されている。紙基材層32は、表面3aを形成してもよく、表面3aを形成しなくてもよい。例えば、紙基材層32の表面3a側にコート層等の他の層が配置されており、この他の層が表面3aを形成していてもよい。紙基材層25及び紙基材層32は、単層構造であってもよく、多層構造であってもよい。紙基材層25及び紙基材層32を多層構造とすることで、紙基材層32に容易に厚み及び剛性を持たせることができる。
図1、図3及び図4に示すように、蓋材3は、蓋本体33と、掴み部34と、裏半切れ線35と、表半切れ線36と、第一全切れ線37と、第二全切れ線38と、を備える。蓋本体33及び掴み部34のそれぞれは、シーラント層31と紙基材層32とが積層された積層体となっている。
蓋本体33は、容器2のフランジ22に接合されて容器2の開口21を塞ぐ部分である。蓋本体33は、フランジ22に接合されて開口21を塞ぐために、矩形状に形成されている。蓋本体33の四隅のうちの一つの角部を、角部41という。蓋本体33は、角部41を挟んで直線状に延びる第一外周辺部42及び第二外周辺部43を有する。第一外周辺部42及び第二外周辺部43は、蓋本体33の四つの直線状に延びる外周辺部のうちの、角部41を挟んで隣接する二つの外周辺部である。第一外周辺部42と第二外周辺部43とは、例えば、互いに直交する方向に延びている。
掴み部34は、蓋本体33を開封する際に掴む部分である。掴み部34は、蓋本体33の角部41に位置している。掴み部34は、蓋本体33から延びて、蓋本体33から突出している。
第一全切れ線37及び第二全切れ線38は、蓋材3の表面3aから蓋材3の裏面3bまで切られた全切れ線である。第一全切れ線37及び第二全切れ線38は、蓋材3の端縁から掴み部34に沿って第一方向D1に延びている。第一方向D1は、例えば、第一外周辺部42と直交する方向、第二外周辺部43と直交する方向、第一外周辺部42及び第二外周辺部43とのなす角度が同じとなる方向、角部41を通る蓋本体33の対角線方向、等とすることができる。
第一全切れ線37と第二全切れ線38とは、掴み部34を挟むように第一方向D1と直交する第二方向D2に配列されている。つまり、第一全切れ線71は、掴み部34の第二方向D2における一方側の端縁の少なくとも一部を形成し、第二全切れ線72は、掴み部34の第二方向D2における他方側の端縁の少なくとも一部を形成する。
裏半切れ線35は、蓋材3の裏面3bから蓋材3の表面3aに向けて蓋本体33に切り込まれた半切れ線である。表半切れ線36は、蓋材3の表面3aから蓋材3の裏面3bに向けて蓋本体33に切り込まれた半切れ線である。半切れ線は、ハーフカット線等とも呼ばれる。そして、蓋材3の厚さ方向D3において、表半切れ線36の先端36aは、裏半切れ線35の先端35aよりも裏面3b側に位置している。同様に、厚さ方向D3において、裏半切れ線35の先端35aは、表半切れ線36の先端36aよりも表面3a側に位置している。図1及び図3の平面図では、表半切れ線36を実線で示し、裏半切れ線35を破線で示している。
図1及び図3に示すように、裏半切れ線35は、裏半切れ本線51と、裏半切れ補助線52と、第一裏半切れ誘導線53と、第二裏半切れ誘導線54と、を有する。
裏半切れ本線51は、蓋本体33の角部41を除く蓋本体33の外周に沿って延びている。裏半切れ本線51は、第一裏半切れ本線55と、第二裏半切れ本線56と、を有する。第一裏半切れ本線55は、第一外周辺部42に沿って直線状に延びている。第二裏半切れ本線56は、第二外周辺部43に沿って直線状に延びている。裏半切れ本線51は、第一裏半切れ本線55から、角部41とは反対側の角部を回って、第二裏半切れ本線56まで延びている。
裏半切れ補助線52は、第一裏半切れ本線55の角部41側の先端55aから第二裏半切れ本線56の角部41側の先端56aまで延びている。つまり、裏半切れ補助線52は、裏半切れ本線51が形成されない第一裏半切れ本線55と第二裏半切れ本線56との間の角部41に形成されている。裏半切れ補助線52の形状は、特に限定されるものではない。例えば、裏半切れ補助線52は、直線状に延びていてもよく、曲線状に延びていてもよい。また、裏半切れ補助線52は、屈曲していてもよい。図面では、裏半切れ補助線52は、第一方向D1とは反対の方向に凸となる円弧状に形成されて、第一裏半切れ本線55及び第二裏半切れ本線56に滑らかに接続されている。
図5は、蓋付き容器の一部を更に拡大した平面図である。図3及び図5に示すように、第一裏半切れ誘導線53は、第一全切れ線37の第一方向D1における先端37aの近傍から、第一裏半切れ本線55まで延びている。ここで、裏半切れ線35、表半切れ線36、第一全切れ線37、及び第二全切れ線38を同時に形成する場合、これらを形成する刃を途切れなく連続させることは難しい。このため、製造容易性の観点から、第一全切れ線37と第一裏半切れ誘導線53とが離間するように、第一裏半切れ誘導線53は、第一全切れ線37の先端37aから延びているのではなく、第一全切れ線37の先端37aの近傍から延びている。第一全切れ線37の先端37aと第一裏半切れ誘導線53の第一全切れ線37側の先端53aとの間の領域を、第一裏側離間領域A1という。第一裏側離間領域A1には、第一全切れ線37及び第一裏半切れ誘導線53が形成されていない。第一全切れ線37の先端37aと第一裏半切れ誘導線53の先端53aとの離間距離は、2.0mm以下であることが好ましく、1.5mm以下であることがより好ましく、1.0mm以下であることが更に好ましい。この場合、第一全切れ線37の先端37aの近傍は、例えば、先端37aを中心とした半径2.0mm、1.5mm、又は1.0mmの円の範囲となる。
図6は、蓋付き容器の一部を更に拡大した平面図である。図3及び図6に示すように、第二裏半切れ誘導線54は、第二全切れ線38の第一方向D1における先端38aの近傍から、第二裏半切れ本線56まで延びている。つまり、上述した製造容易性の観点から、第二全切れ線38と第二裏半切れ誘導線54とが離間するように、第二裏半切れ誘導線54は、第二全切れ線38の先端38aから延びているのではなく、第二全切れ線38の先端38aの近傍から延びている。第二全切れ線38の先端38aと第二裏半切れ誘導線54の第二全切れ線38側の先端54aとの間の領域を、第二裏側離間領域A2という。第二裏側離間領域A2には、第二全切れ線38及び第二裏半切れ誘導線54が形成されていない。第二全切れ線38の先端38aと第二裏半切れ誘導線54の先端54aとの離間距離は、2.0mm以下であることが好ましく、1.5mm以下であることがより好ましく、1.0mm以下であることが更に好ましい。この場合、第二全切れ線38の先端38aの近傍は、例えば、先端38aを中心とした半径2.0mm、1.5mm、又は1.0mmの円の範囲となる。
第一裏半切れ誘導線53及び第二裏半切れ誘導線54の具体的な形状は、特に限定されるものではない。例えば、第一裏半切れ誘導線53及び第二裏半切れ誘導線54は、直線状に延びていてもよく、曲線状に延びていてもよい。また、第一裏半切れ誘導線53及び第二裏半切れ誘導線54は、屈曲していてもよい。図面では、第一裏半切れ誘導線53は、第一全切れ線37の先端37aの近傍から第一裏半切れ本線55の先端55aまで、円弧状に湾曲しながら延びている。また、第二裏半切れ誘導線54は、第二全切れ線38の先端38aの近傍から第二裏半切れ本線56の先端56aまで、円弧状に湾曲しながら延びている。
図1及び図3に示すように、表半切れ線36は、裏半切れ線35と蓋材3の外周との間に位置している。表半切れ線36は、表半切れ本線61と、第一表半切れ誘導線63と、第二表半切れ誘導線64と、を有する。
表半切れ本線61は、蓋本体33の角部41を除く蓋本体33の外周に沿って延びている。表半切れ本線61は、第一表半切れ本線65と、第二表半切れ本線66と、を有する。第一表半切れ本線65は、第一外周辺部42と第一裏半切れ本線55との間において、第一外周辺部42に沿って直線状に延びている。第二表半切れ本線66は、第二外周辺部43と第二裏半切れ本線56との間において、第二外周辺部43に沿って直線状に延びている。表半切れ本線61は、第一表半切れ本線65から、角部41とは反対側の角部を回って、第二表半切れ本線66まで延びている。
図3及び図5に示すように、第一表半切れ誘導線63は、第一全切れ線37の先端37aの近傍から、第一表半切れ本線65まで延びている。つまり、上述した製造容易性の観点から、第一全切れ線37と第一表半切れ誘導線63とが離間するように、第一表半切れ誘導線63は、第一全切れ線37の先端37aから延びているのではなく、第一全切れ線37の先端37aの近傍から延びている。第一全切れ線37の先端37aと第一表半切れ誘導線63の第一全切れ線37側の先端63aとの間の領域を、第一表側離間領域B1という。第一表側離間領域B1には、第一全切れ線37及び第一表半切れ誘導線63が形成されていない。第一全切れ線37の先端37aと第一表半切れ誘導線63の先端63aとの離間距離は、2.0mm以下であることが好ましく、1.5mm以下であることがより好ましく、1.0mm以下であることが更に好ましい。この場合、第一全切れ線37の先端37aの近傍は、例えば、先端37aを中心とした半径2.0mm、1.5mm、又は1.0mmの円の範囲となる。
図3及び図6に示すように、第二表半切れ誘導線64は、第二全切れ線38の先端38aの近傍から、第二表半切れ本線66まで延びている。つまり、上述した製造容易性の観点から、第二全切れ線38と第二表半切れ誘導線64とが離間するように、第二表半切れ誘導線64は、第二全切れ線38の先端38aから延びているのではなく、第二全切れ線38の先端38aの近傍から延びている。第二全切れ線38の先端38aと第二表半切れ誘導線64の第二全切れ線38側の先端64aとの間の領域を、第二表側離間領域B2という。第二表側離間領域B2には、第二全切れ線38及び第二表半切れ誘導線64が形成されていない。第二全切れ線38の先端38aと第二表半切れ誘導線64の先端64aとの離間距離は、2.0mm以下であることが好ましく、1.5mm以下であることがより好ましく、1.0mm以下であることが更に好ましい。この場合、第二全切れ線38の先端38aの近傍は、例えば、先端38aを中心とした半径2.0mm、1.5mm、又は1.0mmの円の範囲となる。
図1及び図3に示すように、第一表半切れ誘導線63は、第一全切れ線37に向かうに従い蓋材3の外周側である第一外周辺部42側に向かうように形成されている。第二表半切れ誘導線64は、第二全切れ線38に向かうに従い蓋材3の外周側である第二外周辺部43側に向かうように形成されている。
第一表半切れ誘導線63及び第二表半切れ誘導線64の具体的な形状は、特に限定されるものではない。例えば、第一表半切れ誘導線63及び第二表半切れ誘導線64は、直線状に延びていてもよく、曲線状に延びていてもよい。また、第一表半切れ誘導線63及び第二表半切れ誘導線64は、屈曲していてもよい。図面では、第一表半切れ誘導線63は、第一全切れ線37の先端37aの近傍から第一表半切れ本線65の角部41側の先端65aまで、直線状に延びている。また、第二表半切れ誘導線64は、第二全切れ線38の先端38aの近傍から第二表半切れ本線66の角部41側の先端66aまで、直線状に延びている。
図7は、蓋付き容器の一部を更に拡大した断面図である。図1~図7に示すように、蓋付き容器1では、表半切れ線36がフランジ22上に配置され、裏半切れ線35の裏半切れ本線51及び裏半切れ補助線52がフランジ22よりも内側(開口21側)に配置されるように、容器2のフランジ22と蓋材3とが接合されている。そして、第一裏側離間領域A1、第二裏側離間領域A2、第一表側離間領域B1、及び第二表側離間領域B2では、フランジ22と蓋材3とが接合されていない。
図1、図3、図5及び図6に示すように、容器2のフランジ22と蓋材3とが接合されている個所を、接合部Cという。つまり、接合部C以外の箇所においては、容器2のフランジ22と蓋材3とは接合されていない。図1、図3、図5及び図6では、接合部Cを、細かいドットのハッチングで示している。接合部Cは、第一接合部C1と、第二接合部C2と、を有する。
第一接合部C1は、表半切れ本線61上に位置して、角部41を含む蓋材3の全周に沿って帯状に延びている。第一全切れ線37の先端37a及び第二全切れ線38の先端38aは、第一接合部C1よりも蓋材3の外周側に位置している。そして、第一裏半切れ誘導線53が第一接合部C1を横断することで、第一接合部C1が第一裏側離間領域A1に形成されていない。また、第二裏半切れ誘導線54が第一接合部C1を横断することで、第一接合部C1が第二裏側離間領域A2に形成されていない。また、第一表半切れ誘導線63が第一全切れ線37に向かうに従い蓋材3の外周側に向かうように形成されることで、第一接合部C1が第一表側離間領域B1に形成されていない。また、第二表半切れ誘導線64が第二全切れ線38に向かうに従い蓋材3の外周側に向かうように形成されていることで、第一接合部C1が第二表側離間領域B2に形成されていない。
第二接合部C2は、第一接合部C1に対する蓋材3の外周側に位置して、角部41を除く蓋材3の外周に沿って帯状に延びている。そして、第二接合部C2が角部41に形成されないことで、第二接合部C2が第一裏側離間領域A1、第二裏側離間領域A2、第一表側離間領域B1、及び第二表側離間領域B2に形成されていない。
接合部Cと第一裏側離間領域A1との離間距離、接合部Cと第二裏側離間領域A2との離間距離、接合部Cと第一表側離間領域B1との離間距離、及び接合部Cと第二表側離間領域B2との離間距離は、0.2mm以上であることが好ましく、1.5mm以上であることがより好ましく、3.0mm以上であることが更に好ましい。これらの離間距離は、第一裏側離間領域A1、第二裏側離間領域A2、第一表側離間領域B1、及び第二表側離間領域B2のそれぞれと接合部Cとの最近接距離である。最近接距離は、最も近接した位置における距離である。また、これらの離間距離は、互いに同じ距離であってもよく、互いに異なる距離であってもよい。
ここで、図9を参照して、比較例の蓋材について説明する。図9は、比較例の蓋付き容器の一部を拡大した、図7に対応する断面図である。図9に示すように、比較例の蓋付き容器101は、基本的に本実施形態の蓋付き容器1と同様であるが、第一裏側離間領域A1、第二裏側離間領域A2、第一表側離間領域B1、及び第二表側離間領域B2でも、フランジ22と蓋材3とが接合されている点のみ、本実施形態の蓋付き容器1と相違する。
このように構成される比較例の蓋付き容器101では、第一表側離間領域B1及び第二表側離間領域B2においてフランジ22と蓋材3とが接合されている。このため、図10に示すように、蓋本体33を開封するために、掴み部34を第一方向D1に引っ張って第一全切れ線37及び第二全切れ線38から第一表半切れ誘導線63及び第二表半切れ誘導線64まで蓋本体33を破断させるためには、第一表側離間領域B1及び第二表側離間領域B2において蓋本体33を第一方向D1に層間剥離させた後に、第一表半切れ誘導線63及び第二表半切れ誘導線64まで蓋本体33を厚さ方向D3に破断させる必要がある。図10は、比較例の蓋付き容器の、開封中の状態を示す断面図である。その結果、蓋本体33の破断方向が不安定になって、蓋本体33の破断が第一全切れ線37及び第二全切れ線38から第一表半切れ誘導線63及び第二表半切れ誘導線まで進行せず、開封不良となりやすい。また、第一裏側離間領域A1及び第二裏側離間領域A2においても、第一表側離間領域B1及び第二表側離間領域B2と同様である。
これに対し、本実施形態の蓋付き容器1では、第一表側離間領域B1及び第二表側離間領域B2においてフランジ22と蓋材3とが接合されていない。このため、図8に示すように、第一表側離間領域B1及び第二表側離間領域B2において蓋本体33を第一方向D1に層間剥離させなくても、第一全切れ線37及び第二全切れ線38から第一表半切れ誘導線63及び第二表半切れ誘導線まで蓋本体33を破断させることができる。図8は、蓋付き容器の、開封中の状態を示す断面図である。仮に、掴み部34の表面3a側のみが薄く剥離したとしても、第一表側離間領域B1及び第二表側離間領域B2ではフランジ22と蓋材3とが接合されていないため、第一表側離間領域B1及び第二表側離間領域B2において、当該層間剥離が蓋本体33の裏面3bに進行して、当該層間剥離の進行が停止しやすくなる。このため、第一表側離間領域B1及び第二表側離間領域B2の全域において蓋本体33を第一方向D1に層間剥離させなくても、掴み部34を第一方向D1に引っ張って第一全切れ線37及び第二全切れ線38から第一表半切れ誘導線63及び第二表半切れ誘導線まで蓋本体33を破断させることができる。つまり、比較例に比べて第一方向D1に層間剥離する長さを短くすることができる。これにより、比較例に比べて、蓋本体33の破断方向を安定させやすくなって、蓋本体33の破断が第一全切れ線37及び第二全切れ線38から第一表半切れ誘導線63及び第二表半切れ誘導線まで進行しやすくなる。
以上説明したように、本実施形態に係る蓋付き容器1では、蓋本体33を開封するために掴み部34を第一全切れ線37及び第二全切れ線38に沿って第一方向D1に引っ張ると、蓋本体33が掴み部34に引っ張られて第一方向D1に破断される(引き裂かれる)。ここで、第一表半切れ誘導線63は、第一全切れ線37の第一方向D1における先端37aの近傍から延びているため、第一表側離間領域B1では第一全切れ線37と第一表半切れ誘導線63とが離間している。同様に、第二表半切れ誘導線64は、第二全切れ線38の第一方向D1における先端38aの近傍から延びているため、第二表側離間領域B2では第二全切れ線38と第二表半切れ誘導線64とが離間している。しかしながら、第一表側離間領域B1及び第二表側離間領域B2ではフランジ22と蓋材3とが接合されていないため、第一表側離間領域B1及び第二表側離間領域B2において蓋本体33を第一方向D1に層間剥離させなくても、第一全切れ線37及び第二全切れ線38から第一表半切れ本線65及び第二表半切れ本線66まで蓋本体33を破断させることができる。表面3a側のみが薄く剥離する等して、第一表側離間領域B1及び第二表側離間領域B2において蓋本体33が第一方向D1に層間剥離したとしても、層間剥離する長さを短くすることができる。これにより、蓋本体33の破断方向を安定させやすくなるため、開封不良を低減することができる。
また、この蓋付き容器1では、第一全切れ線37の先端37aと第一表半切れ誘導線63の先端63aとの離間距離、及び第二全切れ線38の先端38aと第二表半切れ誘導線64の先端64aとの離間距離が、2.0mm以下、1.5mm以下、又は1.0mm以下であることで、掴み部34を第一全切れ線37及び第二全切れ線38に沿って第一方向D1に引っ張った際に、蓋本体33の破断を第一表半切れ誘導線63及び第二表半切れ誘導線64に向けて進行させやすくすることができる。
また、この蓋付き容器1では、接合部Cと第一表側離間領域B1及び第二表側離間領域B2との離間距離が0.2mm以上、1.5mm以上、又は3.0mm以上であることで、第一表側離間領域B1及び第二表側離間領域B2における蓋本体33の破断に対する接合部Cの影響を小さくすることができる。更に、フランジ22と蓋材3とをヒートシールにより接合する場合は、ヒートシールにより第一表側離間領域B1及び第二表側離間領域B2においてフランジ22と蓋材3とが誤って接合されるのを抑制することができる。
また、この蓋付き容器1では、蓋本体33の外周に沿って延びる第一接合部C1が、表半切れ本線61上に位置して蓋材3の全周に沿って帯状に延びているため、フランジ22と蓋材3との間を気密に封止することができる。そして、第一表半切れ誘導線63が第一全切れ線37に向かうに従い蓋材3の外周側に向かうように形成されており、第二表半切れ誘導線64が第二全切れ線38に向かうに従い蓋材3の外周側に向かうように形成されている。これにより、第一接合部C1から第一表側離間領域B1及び第二表側離間領域B2を容易に離すことができる。
また、この蓋付き容器1では、表半切れ線36が蓋材3の外周と裏半切れ線35との間に位置しているため、掴み部34を第一方向D1に引っ張った際に、表半切れ線36から蓋本体の層間剥離を進行させることができる。そして、蓋材3の厚さ方向D3において表半切れ線36の先端36aが裏半切れ線35の先端35aよりも裏面3b側に位置しているため、表半切れ線36から進行した蓋本体33の層間剥離を裏半切れ線35で停止させることができる。ここで、第一裏半切れ誘導線53は、第一全切れ線37の先端37aの近傍から延びているため、第一裏側離間領域A1では第一全切れ線37と第一裏半切れ誘導線53とが離間している。また、第二裏半切れ誘導線54は、第二全切れ線38の先端38aの近傍から延びているため、第二裏側離間領域A2では第二全切れ線38と第二裏半切れ誘導線54とが離間している。しかしながら、第一裏側離間領域A1及び第二裏側離間領域A2ではフランジ22と蓋材3とが接合されていないため、第一裏側離間領域A1及び第二裏側離間領域A2において蓋本体33を第一方向D1に層間剥離させなくても、第一全切れ線37及び第二全切れ線38から第一裏半切れ誘導線53及び第二裏半切れ誘導線54まで蓋本体33を破断させることができる。表面3a側のみが薄く剥離する等して、第一裏側離間領域A1及び第二裏側離間領域A2において蓋本体33が第一方向D1に層間剥離したとしても、層間剥離する長さを短くすることができる。これにより、蓋本体33の破断方向を安定させやすくなるため、開封不良を低減することができる。
また、この蓋付き容器1では、第一全切れ線37の先端37aと第一裏半切れ誘導線53の先端53aとの離間距離、及び第二全切れ線38の先端38aと第二裏半切れ誘導線54の先端54aとの離間距離が、2.0mm以下、1.5mm以下、又は1.0mm以下であることで、掴み部34を第一全切れ線37及び第二全切れ線38に沿って第一方向D1に引っ張った際に、蓋本体33の破断を第一裏半切れ誘導線53及び第二裏半切れ誘導線54に向けて進行させやすくすることができる。
また、この蓋付き容器1では、接合部Cと第一裏側離間領域A1及び第二裏側離間領域A2との離間距離が0.2mm以上、1.5mm以上、又は3.0mm以上であることで、第一裏側離間領域A1及び第二裏側離間領域A2における蓋本体33の破断に対する接合部Cの影響を小さくすることができる。更に、フランジ22と蓋材3とをヒートシールにより接合する場合は、ヒートシールにより第一裏側離間領域A1及び第二裏側離間領域A2においてフランジ22と蓋材3とが誤って接合されるのを抑制することができる。
また、この蓋付き容器1では、容器2のシーラント層24と蓋材3のシーラント層31とがヒートシールにより接合されているため、容器2と蓋材3との接合を容易に行うことができる。そして、シーラント層24の表面2a側に紙基材層25が配置されるとともに、シーラント層31の表面3a側に紙基材層32が配置されるため、容器2の表面2a側及び蓋材3の表面3a側に様々な意匠等を容易に付与することができる。
また、この蓋付き容器1では、シーラント層24及びシーラント層31がポリプロピレンであるため、容器2及び蓋材3の耐熱性を向上することができる。なお、シーラント層31がポリプロピレンである場合は、蓋材3を破断し難くなるが、第一表側離間領域B1及び第二表側離間領域B2ではフランジ22と蓋材3とが接合されていないため、開封不良を低減することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲で変形し、又は他のものに適用してもよい。
例えば、上記実施形態では、全切れ線が第一全切れ線及び第二全切れ線を有し、第一全切れ線の第一方向における先端の近傍から第一表半切れ誘導線が延び、第二全切れ線の第一方向における先端の近傍から第二半切れ誘導線が延びるものとして説明したが、第一全切れ線及び第二全切れ線の何れか一方が無いものとしてもよく、第一表半切れ誘導線及び第二表半切れ誘導線がこのような形状でないものとしてもよい。例えば、第二全切れ線がなく、第二表半切れ誘導線及び第二裏半切れ誘導線の少なくとも一方が蓋材の端縁から延びているものとしてもよい。
また、上記実施形態では、第一裏側離間領域及び第二裏側離間領域ではフランジと蓋部とが接合されていないものとして説明したが、第一裏側離間領域及び第二裏側離間領域の少なくとも一部においてフランジと蓋部とが接合されていてもよい。
また、上記実施形態では、第一表半切れ誘導線及び第二表半切れ誘導線が第一全切れ線及び第二全切れ線に向かうに従い蓋材の外周側に向かうように形成されることで、第一表側離間領域及び第二表側離間領域においてフランジと蓋材とが接合されないものとして説明したが、第一表側離間領域及び第二表側離間領域が帯状の接合部に重なるような場合は、接合部の形状を工夫することにより、第一表側離間領域及び第二表側離間領域においてフランジと蓋材とが接合されないものとしてもよい。図12は、変形例の蓋付き容器の一部を拡大した平面図である。図13は、変形例の蓋付き容器の一部を更に拡大した平面図である。図12及び図13に示すように、変形例の蓋付き容器1Aは、上記実施形態の第一接合部C1に対応する帯状の第一接合部C1Aと、上記実施形態の第二接合部C2に対応する帯状の第二接合部C2Aと、を有する。第二表側離間領域B2は、第一接合部C1Aから離間した位置に形成されている。第一表側離間領域B1は、帯状の第二接合部C2Aに重なるような位置に形成されている。このため、第二接合部C2Aは、第一表側離間領域B1を避けるように凹んだ凹部C1aを有し、第一表側離間領域B1は、この凹部Ca1の中に形成されている。凹部C1aは、例えば、第一接合部C1Aをヒートシールする金属棒(不図示)に凹部C1aに対応する凹部を形成することにより、形成することができる。これにより、第一表側離間領域B1において、フランジと蓋材とが接合されないものとすることができる。
次に、本発明の実施例について説明する。但し、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
坪量が310g/mのカップ原紙(三菱耐水;三菱製紙株式会社製)の未コート面側にアンカーコート剤(アローベースDC-5010;ユニチカ株式会社製)を塗布後、押し出しラミネートでポリプロピレン樹脂(FL02T;日本ポリプロ株式会社製)を積層して原反を作製した。作製した原反からトムソン刃で図1、図3及び図7に示す構造を有する紙製の蓋材を打抜いた。そして、坪量320g/mのカップ原紙(H2カップ;北越コーポレーション株式会社製)に30μmのポリプロピレン樹脂(FL02T;日本ポリプロ株式会社製)を積層した構成の紙トレーに内容物である炒飯を充填した。内容物が充填され紙トレーに打抜いた蓋材をヒートシールすることで、40個の蓋付き容器を作製した。このとき、第一表側離間領域、第二表側離間領域、第一裏側離間領域、及び第二裏側離間領域ではフランジと蓋部とが接合されないようにヒートシールした。そして、作製した40個の蓋付き容器について開封試験を行った。開封試験では、蓋付き容器を24時間冷凍庫内で保管した後、電子レンジにより500Wで5分間加熱した。その後、蓋材を開封するために掴み部を第一方向に引っ張った。その結果、第一全切れ線及び第二全切れ線から第一表半切れ誘導線及び第二表半切れ誘導線まで蓋本体が破断し、層間剥離不良も発生しなかった場合を評価Aとし、第一全切れ線及び第二全切れ線から第一表半切れ誘導線及び第二表半切れ誘導線まで蓋本体が破断したが、層間剥離不良が発生した場合を評価Bとし、第一全切れ線及び第二全切れ線から第一表半切れ誘導線及び第二表半切れ誘導線まで蓋本体が破断しなかった場合を評価Cとした。評価結果を図11に示す。
(比較例1)
第一表側離間領域、第二表側離間領域、第一裏側離間領域、及び第二裏側離間領域でもフランジと蓋部とが接合されるようにヒートシールした以外は、実施例と同様の方法で40個の蓋付き容器を作製した。そして、作製した40個の蓋付き容器について実施例1と同様の開封試験を行った。評価結果を図11に示す。
(評価)
図11に示すように、比較例1では、評価Cが15個もあったのに対し、実施例1では、評価Cがなかった。比較例1では、第一表側離間領域、第二表側離間領域、第一裏側離間領域、及び第二裏側離間領域でもフランジと蓋部とが接合されていることで、蓋本体の破断方向が不安定になり、開封不良になったものと推察される。一方、実施例1では、第一表側離間領域、第二表側離間領域、第一裏側離間領域、及び第二裏側離間領域ではフランジと蓋部とが接合されていないことで、蓋本体33の破断方向が安定し、良好に開封できたものと推察される。
1…蓋付き容器、1A…蓋付き容器、2…容器、2a…表面、2b…裏面、3…蓋材、3a…表面、3b…裏面、21…開口、22…フランジ、23…内容物、24…シーラント層、25…紙基材層、31…シーラント層、32…紙基材層、33…蓋本体、34…掴み部、35…裏半切れ線、35a…先端、36…表半切れ線、36a…先端、37…第一全切れ線、37a…先端、38…第二全切れ線、38a…先端、41…角部、42…第一外周辺部、43…第二外周辺部、51…裏半切れ本線、52…裏半切れ補助線、53…第一裏半切れ誘導線、53a…先端、54…第二裏半切れ誘導線、54a…先端、55…第一裏半切れ本線、55a…先端、56…第二裏半切れ本線、56a…先端、61…表半切れ本線、63…第一表半切れ誘導線、63a…先端、64…第二表半切れ誘導線、64a…先端、65…第一表半切れ本線、65a…先端、66…第二表半切れ本線、66a…先端、71…第一全切れ線、72…第二全切れ線、101…蓋付き容器、A1…第一裏側離間領域、A2…第二裏側離間領域、B1…第一表側離間領域、B2…第二表側離間領域、C…接合部、C1…第一接合部、C1A…第一接合部、C1a…凹部、C2…第二接合部、C2A…第二接合部、Ca1…凹部、D1…第一方向、D2…第二方向、D3…厚さ方向。

Claims (8)

  1. 矩形状の開口と、前記開口の周辺に形成されたフランジと、を有する容器と、
    前記フランジに接合されて前記開口を塞ぐ蓋材と、を備え、
    前記蓋材は、
    前記フランジに接合されて前記開口を塞ぐ矩形状の蓋本体と、
    前記蓋本体の角部に位置する掴み部と、
    前記蓋材の表面から前記蓋材の裏面まで切られて、前記蓋材の端縁から前記掴み部に沿って第一方向に延びる全切れ線と、
    前記蓋材の前記表面から前記蓋材の前記裏面に向けて前記蓋材に切り込まれて、前記全切れ線の前記第一方向における先端の近傍から延びる表半切れ線と、を有し、
    前記全切れ線の前記第一方向における前記先端と前記表半切れ線の前記全切れ線側の先端との間の表側離間領域では、前記フランジと前記蓋材とが接合されていない、
    蓋付き容器。
  2. 前記全切れ線の前記第一方向における前記先端と前記表半切れ線の前記全切れ線側の前記先端との離間距離は、2.0mm以下である、
    請求項1に記載の蓋付き容器。
  3. 前記フランジと前記蓋材とが接合される接合部と前記表側離間領域との離間距離は、0.2mm以上である、
    請求項1又は2に記載の蓋付き容器。
  4. 前記全切れ線は、前記第一方向に延びて前記掴み部を挟むように前記第一方向と直交する第二方向に配列される第一全切れ線及び第二全切れ線を有し、
    前記表半切れ線は、
    前記第一全切れ線の前記第一方向における先端の近傍から延びる第一表半切れ誘導線と、
    前記第二全切れ線の前記第一方向における先端の近傍から延びる第二表半切れ誘導線と、を有し、
    前記第一全切れ線の前記第一方向における前記先端と前記第一表半切れ誘導線の前記第一全切れ線側の先端との間の第一表側離間領域、及び、前記第二全切れ線の前記第一方向における前記先端と前記第二表半切れ誘導線の前記第二全切れ線側の先端との間の第二表側離間領域では、前記フランジと前記蓋材とが接合されていない、
    請求項1又は2に記載の蓋付き容器。
  5. 前記表半切れ線は、前記蓋本体の外周に沿って延びる表半切れ本線を更に有し、
    前記フランジと前記蓋材とが接合される接合部は、前記表半切れ本線上に位置して前記蓋材の全周に沿って帯状に延びており、
    前記第一表半切れ誘導線は、前記第一全切れ線に向かうに従い前記蓋材の外周側に向かうように形成されており、
    前記第二表半切れ誘導線は、前記第二全切れ線に向かうに従い前記蓋材の前記外周側に向かうように形成されている、
    請求項4に記載の蓋付き容器。
  6. 前記蓋材は、前記蓋材の前記裏面から前記蓋材の前記表面に向けて前記蓋本体に切り込まれて、前記全切れ線の前記第一方向における先端の近傍から延びる裏半切れ線を更に有し、
    前記表半切れ線は、前記蓋材の外周と前記裏半切れ線との間に位置しており、
    前記蓋材の厚さ方向において、前記表半切れ線の先端は、前記裏半切れ線の先端よりも前記裏面側に位置し、
    前記全切れ線の前記第一方向における前記先端と前記裏半切れ線の前記全切れ線側の先端との間の裏側離間領域では、前記フランジと前記蓋材とが接合されていない、
    請求項1又は2に記載の蓋付き容器。
  7. 前記容器及び前記蓋材は、シーラント層と、前記シーラント層の前記表面側に配置される紙基材層と、を有し、
    前記容器の前記シーラント層と前記蓋材の前記シーラント層とがヒートシールにより接合されている、
    請求項1又は2に記載の蓋付き容器。
  8. 前記シーラント層は、ポリプロピレンである、
    請求項7に記載の蓋付き容器。

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