JP2023155716A - 苗移植機 - Google Patents

苗移植機 Download PDF

Info

Publication number
JP2023155716A
JP2023155716A JP2022065205A JP2022065205A JP2023155716A JP 2023155716 A JP2023155716 A JP 2023155716A JP 2022065205 A JP2022065205 A JP 2022065205A JP 2022065205 A JP2022065205 A JP 2022065205A JP 2023155716 A JP2023155716 A JP 2023155716A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seedling
planting
rows
ridge
state
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022065205A
Other languages
English (en)
Inventor
博史 文田
Hiroshi Fumita
和之 藤本
Kazuyuki Fujimoto
学 高橋
Manabu Takahashi
修平 川上
Shuhei Kawakami
匡良 阿部
Masayoshi Abe
毅 荒井
Takeshi Arai
航 栗田
Ko Kurita
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Iseki and Co Ltd, Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd filed Critical Iseki and Co Ltd
Priority to JP2022065205A priority Critical patent/JP2023155716A/ja
Publication of JP2023155716A publication Critical patent/JP2023155716A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Guiding Agricultural Machines (AREA)
  • Transplanting Machines (AREA)

Abstract

【課題】走行モードが変更された場合に、作業装置の設定を容易に把握できる作業車両を提供すること。【解決手段】実施形態の一態様に係る苗移植機は、走行車体と、走行車体に取り付けられ、圃場に苗を植え付ける苗植付部と、苗植付部における苗の植付条数を変更する複数の畦クラッチと、畦クラッチを制御する制御装置と、を備える。制御装置は、圃場の畦際から内側に、圃場における収穫を実行するコンバインの刈り取り条数の整数倍の植付予定条数の幅を有する枕地領域が空くように畦クラッチを制御する。【選択図】図6

Description

本発明は、苗移植機に関する。
従来、直進走行と、旋回走行とによる往復走行を繰り返して、苗を圃場に植える苗移植機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2019-76056号公報
苗移植機によって植えられた作物をコンバインによって刈り取る場合、苗移植機の植付条数と、コンバインの刈り取り条数とが異なることがある。この場合、コンバインによって作物を刈り取る場合に、コンバインによる条合わせが必要となる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、コンバインによる収穫作業を容易にする苗移植機を提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するために、実施形態の一態様に係る苗移植機(1)は、走行車体(2)と、前記走行車体(2)に取り付けられ、圃場に苗を植え付ける苗植付部(4)と、前記苗植付部(4)における苗の植付条数を変更する複数の畦クラッチ(27a)と、前記畦クラッチ(27a)を制御する制御装置(100)と、を備える。前記制御装置(100)は、圃場の畦際から内側に、圃場における収穫を実行するコンバインの刈り取り条数の整数倍の植付予定条数の幅を有する枕地領域が空くように前記畦クラッチ(27a)を制御する。
実施形態の一態様によれば、苗移植機は、コンバインによる収穫作業を容易にすることができる。
図1は、実施形態に係る苗移植機を示す側面図である。 図2は、実施形態に係る苗移植機を示す平面図である。 図3は、実施形態に係る苗移植機のコントローラを中心とした制御系を示すブロック図である。 図4は、畦クラッチを作動させる機構を示す図である。 図5は、レバーの1つが第2動作位置になった状態を示す図である。 図6は、往復植付領域、および、枕地領域を説明する図である。 図7は、実施形態に係る植付処理を説明するフローチャートである。 図8は、実施形態に係る苗送りベルト動作処理を説明するフローチャートである。 図9は、変形例における枕地領域の植え付けを示す図である。
(苗移植機の概要)
まず、図1および図2を参照して実施形態に苗移植機1の概要について説明する。図1は、実施形態に係る苗移植機1を示す側面図である。図2は、実施形態に係る苗移植機1を示す平面図である。
なお、以下の説明では、前後方向とは、苗移植機1の直進時における進行方向であり、進行方向の前方側を「前」、後方側を「後」と規定する。苗移植機1の進行方向とは、直進時において、操縦席41からハンドル35(ステアリング装置)に向かう方向である(図1および図2参照)。
左右方向とは、前後方向に対して水平に直交する方向であり、「前」側へ向けて左右を規定する。すなわち、操縦者(作業者ともいう。)が操縦席41に着席して前方を向いた状態で、左手側が「左」、右手側が「右」である。
上下方向とは、鉛直方向である。前後方向、左右方向および上下方向は互いに直交する。各方向は説明の便宜上定義したものであり、これらの方向によって本発明が限定されるものではない。
図1および図2に示すように、苗移植機1は、走行車体2の後側に昇降リンク機構3を介して、圃場に苗を植え付ける昇降可能な苗植付部4を備える。
走行車体2の後部上側には作業装置として施肥装置5の本体部分が配置される。走行車体2は、車輪であり駆動輪である、左右の前輪10および後輪11を備える四輪駆動車両である。走行車体2の車体骨格を構成するメインフレーム15の前側には、苗植付部4などに駆動力を伝達するミッションケース13と、エンジン30から供給される駆動力、すなわち、エンジン30で発生した回転をミッションケース13に出力する油圧式の無段変速装置14とが設けられる。
無段変速装置14は、いわゆるHST(Hydro Static Transmission)と呼ばれる静油圧式の無段変速機である。以下では、無段変速装置がHST14である場合を説明する。
ミッションケース13内には、高速モードでの路上走行時や、低速モードでの苗の植え付け時などにおける走行車体2の走行モードを切り替える副変速機構16が設けられる。ミッションケース13の左右側方には、前輪ファイナルケース10aが設けられ、左右の前輪ファイナルケース10aの操向方向を変更可能な前輪支持部からそれぞれ外向きに突出する左右の前車軸10bに前輪10が取り付けられる。
また、メインフレーム15の後部側には、横方向に設けられた後部フレーム22(図2参照)の左右両側に後輪ギヤケース11aが取付けられ、後輪ギヤケース11aからそれぞれ外向きに突出する左右の後車軸11bに後輪11がそれぞれ取り付けられる。
また、後部フレーム22の上部には、昇降リンク機構3を支持する左右のリンク支持フレーム23が上方に向けて突設される。左右のリンク支持フレーム23の下部側で、かつ、左右の間には、左右一対のロワリンクアーム24が設けられる。左右のロワリンクアーム24の左右の間に、油圧により作動する昇降シリンダ25が設けられる。
昇降シリンダ25の上方には、アッパリンクアーム26が設けられ、平行リンク機構である昇降リンク機構3が構成される。なお、それぞれ一端が走行車体2側に連結された、左右のロワリンクアーム24と、昇降シリンダ25と、アッパリンクアーム26の他端側とは、苗植付部4の前部に装着される。
また、メインフレーム15上には、エンジン30が搭載される。エンジン30の回転動力が、ベルト伝動装置21およびHST14を介してミッションケース13に伝達される。ミッションケース13に伝達された回転動力は、ミッションケース13内の副変速機構16により変速された後、走行動力と外部取り出し動力に分けられる。
また、エンジン30の回転動力は、図示しない油圧ポンプに伝達される。油圧ポンプで発生した油圧は、HST14や、ハンドル35のパワーステアリング機構88(図3参照)や、昇降シリンダ25などに供給される。
ミッションケース13に伝達された回転動力から取り出される外部取り出し動力は、走行車体2の後部に設けられた植付クラッチケース27に伝達され、植付クラッチケース27から植付伝動軸67によって苗植付部4に伝達される。
一方、ミッションケース13の後部には、左右のドライブシャフト42が設けられる。エンジン30からの回転動力は、ミッションケース13およびドライブシャフト42を介して左右の後輪ギヤケース11aに伝動される。
なお、左右のドライブシャフト42よりも伝動方向上手側には、左右のドライブシャフト42に対する動力伝達を入切するサイドクラッチ44(図3参照)が配置される。図1に示すように、操縦席41の前側下部であり、かつ、左右一側には、左右のサイドクラッチ44を入切操作するサイドクラッチペダル43aが設けられる。
左右のサイドクラッチペダル43aのうち、旋回内側のサイドクラッチペダル43aを踏み込んでサイドクラッチ44を切状態にしてからハンドル35を操作して旋回走行すると、旋回内側の後輪11の駆動回転を完全に遮断することができる。
走行車体2の前側上部には、各部の操作を行う操縦パネル38(操作部)を上部に配置されたボンネット39が設けられる。操縦パネル38には、モニタ、および操作ボタン、操作パネルなどが設けられる。
また、ボンネット39には、走行車体2を操舵するハンドル35、HST14や苗植付部4を操作する変速操作レバー36、副変速機構16を操作する副変速操作レバー37などが設けられる。
また、ボンネット39の前側には、開閉可能なフロントカバー40が設けられる。フロントカバー40の内部には、燃料タンクやバッテリ、ハンドル35の操舵に左右の前輪10および左右の前輪ファイナルケース10aの下部側を回動させる連動機構が設けられる。前輪10は、例えば、ハンドル35の操舵に応じて転舵する操舵輪である。
ボンネット39よりも後側で、かつ、エンジン30の上方位置には、エンジン30の上部および側部を覆うエンジンカバー30aが設けられ、エンジンカバー30aの上部には操縦者が着席する操縦席41が設けられる。
操縦席41の後側であって、メインフレーム15の後端側には、施肥装置5が設けられる。施肥装置5の駆動力は、左右の後輪ギヤケース11aの左右一側から施肥装置5に臨むように設けられる、施肥伝動機構によって伝達される。
エンジンカバー30aおよびボンネット39の下部における左右両側は、略水平なフロアステップ33が形成される。フロアステップ33は、図2に示すように、一部格子状であり、たとえば、フロアステップ33を歩く操縦者の靴などについた泥が落ちても、落ちた泥などが圃場に落下する。
また、フロアステップ33の後方には、図2に示すように、リヤステップ330が連接される。リヤステップ330の表面には、作業時に足が滑りにくくなるように、たとえば、複数の突起パターンが形成された滑り止め加工が施されることが好ましい。
また、走行車体2の前側であり、かつ、左右両側には、苗枠支柱51に複数の予備苗載せ台52を上下方向に間隔を空けて配置する予備苗枠50がそれぞれ設けられ、苗植付部4に補充される苗や肥料袋などの作業資材が載置可能となっている。
また、昇降リンク機構3の後端部には、圃場に植え付ける苗を積載する苗タンク53が、左右方向に摺動させる摺動機構と共に装着されている。苗タンク53には、上下方向に長い苗仕切フェンス54が左右方向に所定間隔を空けてそれぞれ配置される。苗仕切フェンス54は、左右方向において、苗タンク53を8つに区切る。苗仕切フェンス54によって区切られた苗タンク53の区画には、それぞれ苗マットが載置される。各苗マットは、苗送りベルト60(苗送り装置)によってそれぞれ下方に送られる。苗送りベルト60は、ベルト、および、ベルトを移動させる駆動装置を含む。苗タンク53の下方には、積載された苗を掻き取って圃場に植え付ける苗植付装置55が配置される。
苗植付装置55は、苗仕切フェンス54により区切られた植付条数と同数、すなわち、8条同時に植え付けるものであり、植付伝動ケース56が苗タンク53の下方に間隔を空けて4つ配置され、植付伝動ケース56の左右両側に回転しながら植込杆58により苗を取って圃場に植え付ける植付ロータリ57がそれぞれ装着される。
施肥装置5は、肥料が貯留される施肥ホッパ70が、苗植付部4の作業条数と同数(図2に示す例では、8条分)に仕切られている。なお、8条分の施肥ホッパ70は、左右方向に長いため肥料の投入や着脱の利便性が低下するので、4条ずつに仕切られたものを左右にそれぞれ並べる、いわゆるサイド施肥構造であってもよい。
施肥ホッパ70の下部には、肥料を設定量ずつ供給する繰出装置71が1条ごとに設けられる。繰出装置71の下方には、肥料を移動させる搬送風が通過する通風ダクト72が左右方向に設けられる。繰出装置71の下方には、苗植付部4の苗植付位置の近傍に肥料を案内する施肥ホース73が設けられる。また、通風ダクト72の一側端部には、ブロア用電動モータ76により作動して搬送風を発生するブロア74が設けられる。
図1および図2に示すように、苗植付部4の下方には、圃場面に接地して滑走するセンターフロート62Cと、左右2つずつのサイドフロート62L、62Rとが、軸まわりに回動自在に設けられる。なお、センターフロート62Cおよび左右のサイドフロート62L、62Rを総称してフロート62という場合がある。
また、苗植付部4の下方において、フロート62よりも前側には、圃場面の凹凸を整地する整地ロータ63が設けられる。など、整地ロータ63には、左右他側の後輪ギヤケース11aからロータ伝動シャフト63aを介して駆動力が伝達される。
また、図1に示すように、苗植付部4の左右両側には、左右いずれか一方が圃場面に接地して、次の作業条(次工程)における走行の目安とする溝を形成する線引きマーカ65がそれぞれ設けられる。左右の線引きマーカ65は、左右一側が接地すると他側が上方に離間し、旋回時に苗植付部4を上昇させたときには左右両側共に上方に離間し、旋回後に苗植付部4が下降すると、左右一側が上方に離間して他側が接地する。
また、図1および図2に示すように、走行車体2の左右中央部であり、かつ、ボンネット39の前方には、上下方向に長いセンターマスコット66が設けられる。センターマスコット66を左右の線引きマーカ65により圃場に形成された溝に合わせることにより、直前の作業条の作業位置に合わせた走行が可能になり、作業精度の向上や、非作業の発生防止を図ることができる。
なお、圃場の土質によっては、左右の線引きマーカ65により形成されたガイド線がすぐに埋もれてしまい、直進の目安が消えてしまうことがある。このような場合には、左右の線引きマーカ65よりも前側に設けられた左右のサイドマーカ19を用いるとよい。すなわち、左右のサイドマーカ19を外側方向に移動させ、植え付けられた苗の上方にサイドマーカ19を位置させることで、前の作業条の苗の植え付けに合わせた植付作業が可能になる。
また、図1に示すように、苗移植機1は、位置取得装置150を備える。位置取得装置150は、苗移植機1の現在の位置、および方位を取得する。位置取得装置150は、例えば、方位センサや、GPS(Global Positioning System)やGNSS(Global Navigation Satellite System)などの測位手段を含む。位置取得装置150は、複数の装置によって構成されてもよい。位置取得装置150は、カメラや、超音波センサを含んでもよく、圃場における旋回位置を取得し、旋回位置までの距離を検出してもよい。
例えば、位置取得装置150は、測位手段から測位情報を受け取り、受け取った測位情報に基づいて走行車体2の現在の位置情報、および方位情報を作成し、現在の位置、および方位を取得する。位置取得装置150は、たとえば、取付ステー59に取り付けられ、走行車体2の上方に配置される。
位置取得装置150による位置情報に基づいて作成される、直進制御用プログラムと、旋回制御用プログラムとは、互いに別の場所に格納される。直進制御用プログラムは、たとえば、位置取得装置150内の直進制御用ECU(Electronic Control Unit)100aに格納され、旋回制御用プログラムは、たとえば、ボンネット39に収容された旋回制御用ECU100bに格納される。なお、直進制御用ECU100aおよび旋回制御用ECU100bは、後述するコントローラ100(図3参照)に含まれる。直進制御用ECU100aおよび旋回制御用ECU100bは、同一のECUに格納されてもよい。
取付ステー59には、苗移植機1が自律走行する場合に、苗移植機1の状態を示す3色灯130が設けられる。
(苗移植機の制御系)
次に、図3を参照して苗移植機1の制御系について説明する。図3は、実施形態に係る苗移植機1のコントローラ100を中心とした制御系を示すブロック図である。苗移植機1は、電子制御によって各部を制御することが可能なものであり、各部を制御するコントローラ100(制御装置)を備える。
コントローラ100は、CPU(Central Processing Unit)などを有する処理部や、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などの記憶部、さらには入出力部が設けられ、これらは、互いに接続されて互いに信号の受け渡しが可能である。記憶部には、苗移植機1を制御するコンピュータプログラムなどが格納される。コントローラ100は、記憶部に格納されたコンピュータプログラムなどを読み出すことで、各機能を発揮させる。
コントローラ100には、たとえば、アクチュエータ類として、スロットルモータ80、油圧制御弁81、82、畦クラッチ作動モータ83(第1切替装置)、苗送り切替モータ84(第2切替装置)、HSTモータ85、線引きマーカ昇降モータ87、ステアリングモータ95、デフロック切替モータ96などが接続される。
スロットルモータ80は、エンジン30の吸気量を調節するスロットルを作動させることにより、エンジン30の出力軸の回転数を増減させる。油圧制御弁81は、昇降シリンダ25の伸縮動作を制御する。油圧制御弁82は、パワーステアリング機構88を制御する。
畦クラッチ作動モータ83は、畦クラッチ27aを作動させる。畦クラッチ作動モータ83は、図4に示すように、第1ギヤ機構110を介して、第1カム111を動作させる。図4は、畦クラッチ27aを作動させる機構を示す図である。
第1カム111が回転することで、複数の畦クラッチ27aは、「入り状態」、および、「切り状態」にそれぞれ切り替えられる。具体的には、第1カム111は、複数の畦クラッチ27aに対応して設けられる複数のレバー112を回動させる。各レバー112は、対応する畦クラッチ27aと第1ワイヤー113によって接続される。なお、2つの畦クラッチ27aに対して、1つのレバー112が対応する。例えば、苗移植機1の植付条数が「8条」である場合、4つのレバー112が設けられる。
「入り状態」は、畦クラッチ27aが接続された状態であり、植付ロータリ57に動力が伝達され、植込杆58が作動する状態である。「切り状態」は、畦クラッチ27aが切断される状態であり、植付ロータリ57に動力が伝達されず、植込杆58が作動しない状態である。
第1カム111がレバー112に当接していない第1基準位置では、畦クラッチ27aは「入り状態」となる。第1カム111がレバー112に当接して第1基準位置からレバー112が回動し、第1動作位置になると、畦クラッチ27aは「切り状態」となる。
苗送り切替モータ84は、複数の苗送りベルト60の動作状態を、「苗送り状態」、および、「停止状態」にそれぞれ切り替える。
「苗送り状態」は、苗マットが下方に送られる状態である。「停止状態」は、苗マットが下方に送られない状態である。
苗送り切替モータ84は、図4に示すように、第2ギヤ機構114を介して、第2カム115を動作させる。第2カム115が回転することで、複数のレバー112を回動させる。各レバー112は、対応する苗送りベルト60と第2ワイヤー116によって接続される。すなわち、レバー112には、第1ワイヤー113、および、第2ワイヤー116が接続される。第2カム115は、第1カム111の軸方向に沿って並んで設けられる。
同一のレバー112に接続される第1ワイヤー113、および、第2ワイヤー116は、同一条の畦クラッチ27a、および、苗送りベルト60に対応する。
例えば、苗移植機1の右側から1つ目、および、2つ目の植込杆58に対応する畦クラッチ27aを動作させる第1ワイヤー113が接続されるレバー112には、苗移植機1の右側から1つ目、および、2つ目の植込杆58によって植え付けられる苗マットを移動させる苗送りベルト60を動作させる第2ワイヤー116が接続される。
第2カム115がレバー112に当接していない第2基準位置では、苗送りベルト60は「苗送り状態」となる。第2カム115がレバー112に当接してレバー112が第2基準位置から回動し、第2動作位置になると、苗送りベルト60は「停止状態」となる。
第2動作位置は、第1動作位置よりも、レバー112の回動量が大きい。すなわち、第1カム111、第2カム115、および、レバー112は、第2動作位置におけるレバー112の回動量が、第1動作位置におけるレバー112の回動量が大きくなるように設けられる。レバー112が第1動作位置の場合、苗送りベルト60は、「苗送り状態」となる。
例えば、図4に示す状態では、レバー112の1つが第1動作位置となり、第1動作位置になったレバー112に対応する畦クラッチ27aが「切り状態」となり、他の畦クラッチ27aは「入り状態」となる。また、全ての苗送りベルト60は、「苗送り状態」である。
図4に示す状態から、図5に示すように第2カム115が回転し、レバー112の1つが第2動作位置になると、第2動作位置になったレバー112に対応する苗送りベルト60が「停止状態」となり、他の苗送りベルト60は「苗送り状態」に維持される。図5は、レバー112の1つが第2動作位置になった状態を示す図である。
図3に戻り、HSTモータ85は、HST14のトラニオンの回動角度を変更することで、HST14の斜板の傾斜角を変更する。ステアリングモータ95は、自動旋回制御が行われる場合に、前輪10(図1参照)の操舵量(舵角)を調整するステアリング装置であるハンドル35を駆動するモータである。ステアリングモータ95は、ハンドル35を回動させる。線引きマーカ昇降モータ87は、線引きマーカ65を昇降させる。
コントローラ100には、検出装置である、回転数センサ90、操舵量センサ91、傾斜センサ92などが接続される。回転数センサ90は、左右の後輪11に対応して2つ設けられ、左右の後輪11の回転数をそれぞれ検出する。なお、回転数センサ90は、左右の前輪10の回転数を検出してもよい。
操舵量センサ91は、ステアリング装置であるハンドル35の操作量、すなわち、前輪10の操舵量(舵角)を検出する。操舵量センサ91は、例えば、ピットマンアームに連結する軸上に設けられる。なお、操舵量は、ハンドル35が予め設定された直進位置になった場合の値を基準値として、左右方向それぞれに検出される。
また、コントローラ100には、操作信号として、変速操作レバー36、副変速操作レバー37、自律走行切替スイッチ46、植付部昇降スイッチ47、自動直進切替スイッチ45、自動旋回切替スイッチ48、線引きマーカ自動昇降スイッチ49、リモコン操作スイッチ160などから信号が入力される。
自律走行切替スイッチ46は、自律走行を実行するか否かを切り替えるスイッチである。具体的には、自律走行切替スイッチ46は、走行モードを自律走行モード、または手動走行モードに切り替えるスイッチである。
例えば、自律走行切替スイッチ46が「ON」である場合、走行モードが自律走行モードに設定される。自律走行切替スイッチ46が「OFF」である場合、走行モードが手動走行モードに設定される。自律走行切替スイッチ46が「ON」にされると、自動直進切替スイッチ45、および自動旋回切替スイッチ48が「ON」になる。なお、自動直進切替スイッチ45、および自動旋回切替スイッチ48は、いったん「ON」になった場合であっても、操縦者の操作によって「OFF」に変更可能である。
自律走行モードは、後述する自動直進モード、および自動旋回モードを含む。手動走行モードは、遠隔操作モード、および完全手動モードを含む。
遠隔操作モードは、遠隔操作装置170(以下、「リモコン170」と称する。)の操作によって苗移植機1が走行し、作業を行うモードである。例えば、リモコン170の遠隔操作ボタン(不図示)が「ON」に操作されると、走行モードが遠隔操作モードになる。完全手動モードは、作業者の操作によって苗移植機1が走行し、作業が行われるモードである。
植付部昇降スイッチ47は、苗植付部4を昇降させるか否かを切り替えるスイッチである。植付部昇降スイッチ47は、「上昇」、および「降下」位置に変更される。
植付部昇降スイッチ47が「上昇」位置にある場合には、苗植付部4は、所定の非作業位置まで上昇し、苗植付装置55が停止する非作業状態となる。植付部昇降スイッチ47が「降下」位置にある場合には、苗植付部4は、所定の作業位置まで降下し、苗植付装置55が作動する作業状態となる。すなわち、植付部昇降スイッチ47は、苗植付部4の作業状態を検知するスイッチである。なお、苗植付部4の作業状態を検知するスイッチが別途設けられてもよい。非作業位置は、苗植付部4が所定の上昇位置まで上昇して停止する位置である。非作業位置は、所定の作業位置よりも上方の位置を含んでもよい。
線引きマーカ自動昇降スイッチ49は、ハンドル35の操作量、すなわち、前輪10の操舵量に連動して線引きマーカ65を自動的に昇降させるか否かを切り替えるスイッチである。線引きマーカ自動昇降スイッチ49が「ON」の場合には、操舵量に連動して線引きマーカ65を自動的に昇降させる制御が実行される。一方、線引きマーカ自動昇降スイッチ49が「OFF」の場合には、操舵量に連動して線引きマーカ65を自動的に昇降させる制御は、実行されない。
自動直進切替スイッチ45は、自動直進の実行を可能とするか否かを切り替えるスイッチである。自動直進切替スイッチ45が「ON」にされている場合には、走行モードが、後述する自動直進モードとなり、走行アシスト機能が有効となり、自動直進を実行可能となる。自動直進切替スイッチ45が「OFF」にされている場合には、走行アシスト機能が無効となり、自動直進を実行不能となる。
自動旋回切替スイッチ48は、自動旋回の実行を可能とするか否かを切り替えるスイッチである。自動旋回切替スイッチ48が「ON」にされている場合には、走行モードが、後述する自動旋回モードとなり、旋回アシスト機能が有効となり、自動旋回を実行可能となる。自動旋回切替スイッチ48が「OFF」にされている場合には、旋回アシスト機能が無効となり、自動旋回を実行不能となる。自動旋回切替スイッチ48が「OFF」にされている場合には、自動旋回を実行する条件が成立している場合であっても、自動旋回は実行されない。
リモコン操作スイッチ160は、リモコン170による苗移植機1の操作を可能とするか否かを切り替えるスイッチである。リモコン操作スイッチ160が「ON」にされている場合、リモコン170による操作が有効となり、リモコン170による操作が可能となる。リモコン操作スイッチ160が「OFF」にされている場合、リモコン170による操作が無効となり、リモコン170による操作が不能となる。リモコン操作スイッチ160が「OFF」にされている場合には、リモコン170からの操作は、全て拒否される。
また、コントローラ100には、位置取得装置150から走行車体2の現在の位置情報などが入力される。コントローラ100は、走行車体2が自動で走行しながら作業を行う自律走行モードを実行する。
また、コントローラ100には、リモコン170から各種情報が入力される。例えば、コントローラ100は、受信機180(図1参照)を介して、リモコン170から各種情報が入力される。受信機180は、例えば、取付ステー59(図1参照)に取り付けられ、走行車体2の前方側の上方に配置される。なお、受信機180は、複数設けられてもよい。
リモコン170は、苗移植機1を遠隔操作可能である。リモコン170は、スマートフォンなどの端末装置であってもよい。リモコン170は、作業者の操作に応じた制御信号を送信する。リモコン170は、Wi-fi(登録商標)や、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)などの近距離無線通信によってコントローラ100と通信可能に接続されるが、これに限られず、近距離無線通信に加えて、あるいは代えて通信ネットワークなどを介して通信可能に接続されてもよい。
リモコン170は、例えば、方位センサや、GPSやGNSSなどの測位手段を含んでもよい。リモコン170は、リモコン170の位置情報をコントローラ100に送信してもよい。
(自律走行モード)
ここで、苗移植機1による、圃場における自律走行(自動走行)について説明する。苗移植機1は、圃場に設定される往復植付領域を、自律走行によって走行しつつ、圃場に苗を植え付けることができる。
往復植付領域は、圃場情報、苗移植機1の情報、および、コンバインの情報に応じて設定される。圃場情報は、圃場の位置情報、圃場の大きさの情報などを含む。苗移植機1の情報は、苗移植機1の植付条数を含む。コンバインの情報は、コンバインの刈り取り条数を含む。
往復植付領域は、コントローラ100によって設定されてもよく、リモコン170によって設定されてもよい。往復植付領域は、他の装置によって設定され、リモコン170を介して受信されてもよい。往復植付領域は、後述するティーチング走行が実行されて、基準直進経路が設定されることで、設定されてもよい。
往復植付領域は、圃場の畦際から内側に所定の枕地領域が空くように設定される。所定の枕地領域は、圃場の畦際から、コンバインの刈り取り条数の整数倍の植付予定条数の幅を有する。
例えば、苗移植機1の植付条数が「8条」であり、コンバインの刈り取り条数が「5条」である場合、所定の枕地領域は、図6に示すように、5条の2倍である「10条」の植付予定条数の幅を有する領域である。図6は、往復植付領域、および、枕地領域を説明する図である。
コントローラ100(図3参照)は、操舵輪である前輪10(図1参照)の操舵量(舵角)をフィードバックしながらステアリングモータ95(図3参照)を制御してハンドル35(図3参照)を操作する自律走行モードを有する。自律走行モードは、自動直進モードと、自動旋回モードとを含む。
自動直進モードは、走行車体2が直進経路に沿うように、ステアリングモータ95が制御され、直進するモードである。自動直進モードでは、苗植付部4によって圃場に苗を植え付けつつ、走行車体2が操縦者の操作によらず直進する。すなわち、走行車体2を自動直進させつつ、圃場に苗を移植する走行アシスト機能が有効となり、走行アシスト機能が実行される。
自動直進モードにおける直進経路は、基準直進経路が設定されることで設定される。たとえば、直進経路は、基準直進経路に対して平行な経路である。基準直進経路は、たとえば、ティーチング走行が実行されることで設定される。ティーチング走行では、作業者の操作による走行時に開始点、および、終了点が、作業者によって設定される。基準直進経路は、開始点と終了点とを結ぶ経路である。開始点、および、終了点は、往復植付領域の情報、および、苗移植機1の位置情報に基づいて、作業者に通知されてもよい。基準直進経路は、圃場(往復植付領域など)の情報、苗移植機1の情報に基づいて、設定されてもよい。なお、ティーチング走行は、走行モードが、ティーチングモードとされて実行されてもよい。
なお、往復植付領域は、例えば、圃場において、ティーチング走行が行われて、基準直進経路が設定されることで、設定されてもよい。例えば、圃場情報、基準直進経路、苗移植機1の植付条数、および、コンバインの刈り取り条数に基づいて、往復植付領域が設定されてもよい。
自動旋回モードは、走行車体2が所定の植付終了位置に到達すると、苗植付部4による苗の植え付けを停止し、走行車体2が予め設定された旋回経路に沿うように、ステアリングモータ95が制御され、旋回するモードである。所定の植付終了位置は、往復植付領域の情報、直進経路、および、走行車体2の位置情報に基づいて、設定される。
自動旋回モードでは、例えば、苗植付部4が作業位置から上昇し、非作業位置に変更され、走行車体2が操縦者の操作によらず旋回する。すなわち、苗植付部4による苗の植え付けを行わずに、走行車体2を旋回させる旋回アシスト機能が有効となり、旋回アシスト機能が実行される。
自動旋回モードでは、旋回が終了し、次工程における植付開始位置に到達すると、苗植付部4が非作業位置から降下し、作業位置に変更される。
自動旋回モードでは、コントローラ100は、圃場の畦際から内側に、枕地領域が空くように、走行車体2を旋回させる。例えば、図6に示す圃場においては、コントローラ100は、圃場の畦際から10条の植付予定条数の幅を有する枕地領域が空くように、旋回時に苗植付部4を制御し、走行車体2を旋回させる。
なお、走行車体2が所定の植付終了位置に到達した場合に、苗植付部4による苗の植え付けを停止する制御は、自動直進モードに含まれてもよい。また、次工程における植付開始位置に到達した場合に、苗植付部4を作業位置に変更する制御は、自動直進モードに含まれてもよい。たとえば、自動直進モードにおいて、走行車体2が所定の植付終了位置に到達すると、走行車体2が停止されて、苗植付部4による苗の植え付けが停止され、苗植付部4が作業位置から非作業位置に変更される。そして、走行車体2が作業者の手動によって旋回され、次工程における植付開始位置に走行車体2が到達すると、走行車体2が停止されて、苗植付部4が非作業位置から作業位置に変更される。
コントローラ100は、往復植付領域の最初の植付工程(たとえば、基準直進経路の植付工程)、および、往復植付領域の最後の植付工程において、枕地領域が空くように畦クラッチ27aを制御する。往復植付領域の最初の植付工程、および、往復植付領域の最後の植付工程の判定は、往復植付領域の情報、および、走行車体2の位置情報に基づいて、コントローラ100によって判定される。往復植付領域の最初の植付工程は、ティーチング走行が実行されることで判定されてもよい。
例えば、図6に示す一例においては、基準直進経路における植え付け時に、コントローラ100は、畦クラッチ27aを制御して、走行車体2の右端の2条分の畦クラッチ27aを「切り状態」にし、他の畦クラッチ27aを「入り状態」にする。
また、往復植付領域の最後の植付工程における植え付け時に、コントローラ100は、畦クラッチ27aを制御して、走行車体2の右端の2条分の畦クラッチ27aを「切り状態」にし、他の畦クラッチ27aを「入り状態」にする。
なお、たとえば、枕地領域において反時計回りに周回して植え付けが行われる場合、コントローラ100は、1回目の周回において、走行車体2の左端の2条分の畦クラッチ27aを「入り状態」にし、他の畦クラッチ27aを「切り状態」にする。これによって、苗移植機1は、2条分の苗を内側の枕地領域に植え付ける。次に、コントローラ100は、2回目の周回において、全ての畦クラッチ27aを「入り状態」にし、残りの枕地領域に苗を植え付ける。これにより、1回目の周回によって植えた苗が、2回目の周回時に踏まれることを抑制しつつ、苗移植機1は、枕地領域に10条分の苗を植え付けることができる。
(植付処理)
次に、実施形態に係る植付処理について、図7を参照し説明する。図7は、実施形態に係る植付処理を説明するフローチャートである。なお、ここでは、自動直進モード、および、自動旋回モードによって自律走行しつつ、圃場に苗を植え付けるものとする。
コントローラ100は、往復植付領域を設定する(S100)。コントローラ100は、圃場における最初の植え付け工程を実行しているか否かを判定する(S101)。なお、往復植付領域の設定は、基準直進経路の設定後に行われてもよい。
コントローラ100は、最初の植え付け工程を実行している場合(S101:Yes)、畦クラッチ規制走行を実行する(S102)。コントローラ100は、コンバインの刈り取り条数、および、苗移植機1の植付条数に応じて畦クラッチ27aの一部を「切り状態」にして、苗の植え付けを行う。
コントローラ100は、最初の植え付け工程を実行していない場合(S101:No)、全条植付走行を行う(S103)。コントローラ100は、全ての畦クラッチ27aを「入り状態」にして、苗の植え付けを行う。なお、コントローラ100は、走行車体2が所定の植付終了位置に到達すると、苗植付部4を非作業位置にし、枕地領域が空くように走行車体2を旋回させる。
コントローラ100は、最後の植え付け工程を実行しているか否かを判定する(S104)。
コントローラ100は、最後の植え付け工程を実行していない場合(S104:No)、ステップS101に戻り、上記処理を繰り返す。コントローラ100は、最後の植え付け工程を実行している場合(S104:Yes)、畦クラッチ規制走行を実行する(S105)。コントローラ100は、コンバインの刈り取り条数、および、苗移植機1の植付条数に応じて畦クラッチ27aの一部を「切り状態」にして、苗の植え付けを行う。
(苗送りベルト動作処理)
次に、実施形態に係る苗送りベルト動作処理について、図8を参照し説明する。図8は、実施形態に係る苗送りベルト動作処理を説明するフローチャートである。
コントローラ100は、「切り状態」にする畦クラッチ27aがあるか否かを判定する(S200)。コントローラ100は、「切り状態」にする畦クラッチ27aがない場合(S200:No)、今回の処理を終了する。
コントローラ100は、「切り状態」にする畦クラッチ27aがある場合(S200:Yes)、「切り状態」にする畦クラッチ27aを「切り状態」にする(S201)。コントローラ100は、畦クラッチ作動モータ83を作動させて、第1カム111を回転させて、「切り状態」にする畦クラッチ27aに対応するレバー112を第1動作位置にする。これにより、畦クラッチ27aが「切り状態」になる。
コントローラ100は、畦クラッチ27aを「切り状態」にしてから、所定時間が経過したか否かを判定する(S202)。コントローラ100は、所定時間が経過していない場合(S202:No)、所定時間が経過するまで待機する。所定時間は、予め設定された時間であり、苗マットの苗送りを1回することができる時間である。所定時間は、車速に応じて設定されてもよい。
コントローラ100は、所定時間が経過した場合(S202:Yes)、「切り状態」にした畦クラッチ27aに対応する苗送りベルト60を「停止状態」にする(S203)。コントローラ100は、苗送り切替モータ84を作動させて、第2カム115を回転させて、「停止状態」にする苗送りベルト60に対応するレバー112を第2動作位置にする。これにより、苗送りベルト60が「停止状態」になる。
畦クラッチ27aを「切り状態」にして、植付ロータリ57に動力が伝達されず、植込杆58が停止してから、所定時間が経過した後に、苗送りベルト60が「停止状態」になる。これによって、畦クラッチ27aが「入り状態」になり、植込杆58による苗の植え付けが再開された場合に、苗を確実に植えることができる。すなわち、苗移植機1は、欠株の発生を抑制することができる。
苗移植機1は、走行車体2と、苗植付部4と、複数の畦クラッチ27aと、コントローラ100とを備える。苗植付部4は、走行車体2に取り付けられ、圃場に苗を植え付ける。複数の畦クラッチ27aは、苗植付部4における苗の植付条数を変更する。コントローラ100は、畦クラッチ27aを制御する。コントローラ100は、圃場の畦際から内側に、圃場における収穫を実行するコンバインの刈り取り条数の整数倍の植付予定条数の幅を有する枕地領域が空くように畦クラッチ27aを制御する。
これにより、苗移植機1は、枕地領域に植えられる苗の条数を、コンバインの刈り取り条数に合わせることができる。コンバインによって枕地領域を周回して作物を収穫する場合、コンバインは、コンバインの刈り取り条数に合わせた条数の作物を刈り取ることができる。そのため、コンバインによる条合わせが容易となり、苗移植機1は、コンバインによる収穫作業を容易にすることができる。
例えば、往復植付領域と、枕地領域とでは、苗移植機1の進行方向が異なるため、周回方向(枕地領域を周回する際の方向)から見て、株間の距離が異なることがある。そのため、コンバインが枕地領域を周回しつつ、作物を刈り取る場合、例えば、往復植付領域における作物の刈り取り1条分に複数株が供給され、作物の刈り取り漏れが生じるおそれがある。また、コンバインの分草かんで株を割るおそれがある。
苗移植機1は、コンバインの刈り取り条数の整数倍の植付予定条数の幅を有する枕地領域が空くように畦クラッチ27aを制御することで、上記問題の発生を抑制し、コンバインによる収穫効率を向上させることができる。
また、苗移植機1は、圃場内に苗の植え付けが行われない領域の発生を抑制することができる。そのため、苗移植機1は、作業者の手作業による苗の植え付けの発生を抑制することができる。
また、例えば、苗移植機1は、往復植付領域の最後の植え付け工程において、畦際に苗移植機1の全条分の幅の枕地領域が空く場合、枕地領域を周回走行させる一部の経路を省略することができる。そのため、苗移植機1は、植付作業の効率を向上させることができる。
コントローラ100は、圃場の畦際から内側に、コンバインの刈り取り条数の整数倍の植付予定条数を有する枕地領域が空くように、走行車体2の旋回時に苗植付部4を制御する。
これにより、苗移植機1は、往復植付領域による経路の延長上に、コンバインの刈り取り条数の整数倍の植付予定条数を有する枕地領域を設けることができる。苗移植機1は、枕地領域に植えられる苗の条数を、コンバインの刈り取り条数に合わせることができる。コンバインによって枕地領域を周回して作物を収穫する場合、コンバインは、コンバインの刈り取り条数に合わせた条数の作物を刈り取ることができる。そのため、コンバインによる条合わせが容易となり、苗移植機1は、コンバインによる収穫作業を容易にすることができる。
コントローラ100は、枕地領域において苗を植える場合、コンバインの刈り取り条数の整数倍の苗を植えるように、畦クラッチ27aを制御する。
これにより、苗移植機1は、枕地領域に周回方向に沿ってコンバインの刈り取り条数の整数倍の苗を植えることができる。コンバインによって枕地領域を周回して作物を収穫する場合、コンバインは、コンバインの刈り取り条数に合わせた条数の作物を刈り取ることができる。そのため、コンバインによる条合わせが容易となり、苗移植機1は、コンバインによる収穫作業を容易にすることができる。
苗移植機1は、複数の苗送りベルト60と、畦クラッチ作動モータ83と、苗送り切替モータ84とを備える。複数の苗送りベルト60は、植付条数に応じて設けられる。畦クラッチ作動モータ83は、畦クラッチ27aを「入り状態」、および、「切り状態」に切り替える。苗送り切替モータ84は、苗送りベルト60を「苗送り状態」、および、「停止状態」に切り替える。
これにより、苗移植機1は、畦クラッチ27a、および、苗送りベルト60を別々に制御できる。苗移植機1は、畦クラッチ27aが「切り状態」になった場合であっても、苗マットを下方に移動させることができ、畦クラッチ27aが再び「入り状態」になった場合に、植込杆58によって苗マットから苗を取ることができ、欠株の発生を抑制することができる。
コントローラ100は、畦クラッチ27aを「切り状態」にした後に、「切り状態」になった畦クラッチ27aに対応する苗送りベルト60が「停止状態」となるように苗送り切替モータ84を制御する。
これにより、苗移植機1は、畦クラッチ27aの一部を「切り状態」にした後に、苗送りベルト60によって苗マットを下方に移動させることができる。そのため、畦クラッチ27aの一部を再び「入り状態」にした場合、植込杆58によって苗を圃場に植え付けることができ、欠株の発生を抑制することができる。
畦クラッチ作動モータ83は、第1カム111によって、畦クラッチ27aを「入り状態」、および、「切り状態」に切り替える。苗送り切替モータ84は、第2カム115によって、苗送りベルト60を「送り状態」、および、「停止状態」に切り替える。第1カム111、および、第2カム115は、第1カム111の軸方向に沿って並んで設けられる。
これにより、苗移植機1は、畦クラッチ27a、および、苗送りベルト60を別々に制御する構成において、装置の大型化を抑制することができる。
変形例に係る苗移植機1は、コンバインの走行経路に基づいて、枕地領域を形成する畦クラッチ27aを制御してもよい。これにより、苗移植機1は、コンバインが刈り取る経路に合わせた枕地領域を形成することができる。そのため、苗移植機1は、コンバインが枕地領域の作物を刈り取る際に、コンバインによる収穫作業を容易にすることができる。
変形例に係る苗移植機1は、図9に示すように、枕地領域において、1回目の周回時に、圃場の畦際(圃場の外周側)の畦クラッチ27aを制御してもよい。そして、苗移植機1は、2回目の周回時に1回目の周回の内側の枕地領域を、全ての畦クラッチ27aを「入り状態」にして苗を植え付けてもよい。図9は、変形例における枕地領域の植え付けを示す図である。
変形例に係る苗移植機1は、畦クラッチ27aが「切り状態」になった場合、「切り状態」となった畦クラッチ27aに対応する苗送りベルト60によって苗マットが1度下方に送られた後に、「切り状態」となった畦クラッチ27aに対応する苗送りベルト60を「停止状態」にしてもよい。苗マットが1度下方に送られたか否かは、センサによって検出される。
変形例に係る苗移植機1は、畦クラッチ27aの入切を切り替えるスイッチ、および、苗送りベルト60の作動、および、停止を切り替えるスイッチを設けてもよい。各スイッチは、作業者によって操作可能である。
変形例に係る苗移植機1は、畦クラッチ27aの「切り状態」への変更よりも先に、苗送りベルト60が「停止状態」になった場合、畦クラッチ27aを「切り状態」にする。また、苗移植機1は、畦クラッチ27aを「切り状態」にした後に、ブザーを鳴らし、誤作動を作業者に報知する。苗移植機1は、センターマスコット66の色を変更することで、誤作動を作業者に報知してもよい。
変形例に係る苗移植機1は、シートスイッチによって作業者の着座を検知されている場合、リモコン操作による走行モードの切り替えを規制してもよい。例えば、リモコン操作によって走行車体2の挙動が変わるような、遠隔操作モード、および、自律走行モードに切り替わらないように、リモコン操作が規制される。なお、規制は、苗移植機1で行われてもよく、リモコン170で行われてもよい。
変形例に係る苗移植機1は、シートスイッチによって作業者の着座を検知されており、かつ、走行モードが遠隔操作モード、または、自律走行モードである場合、リモコン操作による走行指示、前後進切換操作、加減速操作を受け付けないように規制してもよい。上記規制の有無は、操縦パネル38によって設定されてもよい。
変形例に係る苗移植機1は、自律走行モード、または、遠隔操作モードを有効にするスイッチ(自律走行切替スイッチ46など)がONにされた場合に、スイッチの点灯状態を変更してもよい。苗移植機1は、自律走行モードであり、かつ、自律走行が可能である場合に、スイッチを点灯させてもよい。苗移植機1は、自律走行モードであり、かつ、自律走行が可能ではない場合に、スイッチを消灯させてもよい。苗移植機1は、自律走行モード以外である場合、スイッチを点滅させてもよい。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 苗移植機)
2 走行車体
4 苗植付部
27a 畦クラッチ
60 苗送りベルト(苗送り装置)
83 畦クラッチ作動モータ(第1切替装置)
84 苗送り切替モータ(第2切替装置)
100 コントローラ(制御装置)
110 第1ギヤ機構
111 第1カム
112 レバー
114 第2ギヤ機構
115 第2カム
150 位置取得装置

Claims (8)

  1. 走行車体と、
    前記走行車体に取り付けられ、圃場に苗を植え付ける苗植付部と、
    前記苗植付部における苗の植付条数を変更する複数の畦クラッチと、
    前記畦クラッチを制御する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、圃場の畦際から内側に、圃場における収穫を実行するコンバインの刈り取り条数の整数倍の植付予定条数の幅を有する枕地領域が空くように前記畦クラッチを制御する、苗移植機。
  2. 前記制御装置は、圃場の畦際から内側に、前記コンバインの刈り取り条数の整数倍の植付予定条数を有する枕地領域が空くように、前記走行車体の旋回時に前記苗植付部を制御する、請求項1に記載の苗移植機。
  3. 前記制御装置は、前記コンバインの走行経路に基づいて、前記畦クラッチを制御する、請求項1または2に記載の苗移植機。
  4. 前記制御装置は、前記枕地領域において苗を植える場合、前記コンバインの刈り取り条数の整数倍の苗を植えるように、前記畦クラッチを制御する、請求項1または2に記載の苗移植機。
  5. 植付条数に応じて設けられる複数の苗送り装置と、
    前記畦クラッチを入り状態、および、切り状態に切り替える第1切替装置と、
    前記苗送り装置を苗送り状態、および、停止状態に切り替える第2切替装置と、
    を備える、請求項1または2に記載の苗移植機。
  6. 前記制御装置は、前記畦クラッチを切り状態にした後に、前記切り状態になった前記畦クラッチに対応する前記苗送り装置が停止状態となるように前記第2切替装置を制御する、請求項5に記載の苗移植機。
  7. 前記制御装置は、前記走行車体の車速に応じて、前記切り状態になった前記畦クラッチに対応する前記苗送り装置が停止状態となるように前記第2切替装置を制御する、請求項6に記載の苗移植機。
  8. 前記第1切替装置は、第1カムによって、前記畦クラッチを前記入り状態、および、前記切り状態に切り替え、
    前記第2切替装置は、第2カムによって、前記苗送り装置を前記苗送り状態、および、前記停止状態に切り替え、
    前記第1カム、および、前記第2カムは、前記第1カムの軸方向に沿って並んで設けられる、請求項5に記載の苗移植機。
JP2022065205A 2022-04-11 2022-04-11 苗移植機 Pending JP2023155716A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022065205A JP2023155716A (ja) 2022-04-11 2022-04-11 苗移植機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022065205A JP2023155716A (ja) 2022-04-11 2022-04-11 苗移植機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023155716A true JP2023155716A (ja) 2023-10-23

Family

ID=88417901

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022065205A Pending JP2023155716A (ja) 2022-04-11 2022-04-11 苗移植機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023155716A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102511298B1 (ko) 작업 차
JP7044025B2 (ja) 作業車両
JP7151669B2 (ja) 作業車両
JP7184123B2 (ja) 作業車両
JP2020080686A (ja) 作業車両
JP7322926B2 (ja) 作業車両
JP2023155716A (ja) 苗移植機
JP2020080686A5 (ja)
JP6835130B2 (ja) 作業車両
JP7447881B2 (ja) 作業車両
JP7136255B1 (ja) 作業車両
JP7494864B2 (ja) 作業車両
JP7088346B1 (ja) 制御装置
JP7287520B2 (ja) 作業車両
JP2020174663A (ja) 作業車両
JP2024068754A (ja) 作業車両
JP7342914B2 (ja) 作業車両
JP7151659B2 (ja) 走行作業機
JP7392689B2 (ja) 作業車両
JP7371667B2 (ja) 作業車両
JP7386403B2 (ja) 作業車両
JP2023176884A (ja) 作業車両
JP2022118848A (ja) 作業車両
JP2022170313A (ja) 制御装置
JP2024002632A (ja) 作業車両

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230424

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240312

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240426