JP2023155015A - ピペリジン化合物の製造方法 - Google Patents

ピペリジン化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ピペリジン化合物の新規な製造方法、および新規なアミド化合物を提供する。【解決手段】四級アンモニウム塩及び塩基の存在下、式(5)で表される化合物と式(6)で表される化合物とを反応させることにより、式(4)で表される新規なアミド化合物を得て、更にルイス酸存在下、式(4)で表される化合物を金属水素化物で還元して、式(1)で表されるピペリジン化合物を得る製造方法。TIFF2023155015000018.tif48161【選択図】なし

Description

本発明は、ピペリジン化合物の製造方法及びその製造中間体に関する。
式(1)で表されるピペリジン化合物の塩酸塩は、中枢神経系疾患の治療に有効であることが知られている(特許文献1)。
Figure 2023155015000001
式(1)で表されるピペリジン化合物の製造方法としては、例えば式(2)で表されるクロロフェニル誘導体に、式(3)で表されるアルコール誘導体を付加させる方法が知られている(特許文献2)。
Figure 2023155015000002
Figure 2023155015000003
国際公開第2006/084833号 国際公開第2007/006708号
特許文献2に開示された製造方法では、メタンスルホン酸クロライドを用いて合成された式(2)で表されるクロロフェニル誘導体が使用されるが、これら化合物は何れも遺伝毒性不純物である。よって、式(1)で表されるピペリジン化合物の塩酸塩を医薬品に使用する場合、これら原料由来の遺伝毒性不純物の含有量が医薬品規制調和国際会議(ICH)ガイドラインで定められた基準値以下になるまで精製した式(1)で表されるピペリジン化合物の塩酸塩を使用する必要がある。
水素化ナトリウムを用いた、式(2)で表されるクロロフェニル誘導体と式(3)で表
されるアルコール誘導体の付加反応は不純物の生成を制御するのが難しく、また、水素化ナトリウムは極めて反応性が高いので、特許文献2に記載された製造方法の実施は危険を伴うものであった。
したがって、特許文献2に開示された製造方法は、工業的な製造方法に適していなかった。
本発明の目的は、ピペリジン化合物の新規な製造方法及びその製造中間体を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、式(4)で表される化合物を経由した製造方法により、特許文献2に記載された、毒性のある試薬や中間体の使用、そして反応性の高い危険な試薬の使用も回避できることを見出し、本発明を完成させた。すなわち本発明は、以下に関するものである。
[1]
式(1)で表されるピペリジン化合物を製造する方法であって、
Figure 2023155015000004
四級アンモニウム塩及び塩基の存在下、式(5)で表される化合物と式(6)で表される化合物とを反応させて、式(4)で表される化合物を得る工程(a)、及び
Figure 2023155015000005
Figure 2023155015000006
Figure 2023155015000007
ルイス酸存在下、式(4)で表される化合物を金属水素化物で還元して、式(1)で表されるピペリジン化合物を得る工程(b)を含む、製造方法。
[2]
前記金属水素化物が水素化ホウ素ナトリウムである、[1]に記載の製造方法。
[3]
前記ルイス酸がトリフルオロホウ素である、[1]又は[2]に記載の製造方法。
[4]
前記工程(b)の還元がエーテル溶媒中で行われる、[1]に記載の製造方法。
[5]
前記エーテル溶媒がテトラヒドロフランである、[4]に記載の製造方法。
[6]
前記四級アンモニウム塩がテトラブチルアンモニウムブロミドである、[1]に記載の製造方法。
[7]
前記塩基が水酸化ナトリウムである、[1]に記載の製造方法。
[8]
前記工程(a)の反応が芳香族炭化水素溶媒中で行われる、[1]に記載の製造方法。[9]
前記芳香族炭化水素溶媒がトルエンである、[8]に記載の製造方法。
[10]
式(4)で表される化合物。
Figure 2023155015000008
本発明により、式(1)で表されるピペリジン化合物を効率的に得ることができる、工業的製法に適した新規な製造方法を提供することができる。また、本発明により、新規な製造中間体である、式(4)で表される化合物を提供することができる。
以下に、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明は、式(1)で表されるピペリジン化合物(以下「化合物(1)」とも記載する。)の製造方法であって、工程(a)及び工程(b)を含む、製造方法である。
以下、各工程について、以下に詳細に説明する。
[工程(a)]
Figure 2023155015000009
まず、式(4)で表される化合物(以下「化合物(4)」とも記載する。)を製造する工程(a)について、以下に説明する。
工程(a)は、四級アンモニウム塩及び塩基の存在下、式(5)で表される化合物(以下「化合物(5)」とも記載する。)と式(6)で表される化合物(以下「化合物(6)」とも記載する。)とを反応させて、化合物(4)を合成する工程である。なお、以下に示す溶媒、反応試剤の添加順序については、限定されず順序を変更して実施できる。
化合物(5)は、市販品として入手可能であり、又は当業者によく知られた方法で合成することができる。
Figure 2023155015000010
化合物(6)は、例えばテトラヘドロン、1989年、45巻、3203-3216ページに記載の方法で合成することができる。
Figure 2023155015000011
化合物(4)は、化合物(5)と化合物(6)との1:1付加体であるので、化合物(6)の使用量は1当量に近いことが望ましい。本発明において、化合物(6)の使用量は、化合物(5)に対して0.9~3.0当量が好ましく、より好ましくは1.0~1.5当量である。
本発明の製造方法で用いることができる四級アンモニウム塩の種類は反応を阻害しない限り制限されないが、その例としては、アンモニウムフルオリド(例えば、テトラメチルアンモニウムフルオリド、テトラブチルアンモニウムフルオリド)、アンモニウムクロリド(例えば、テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムクロリド)、アンモニウムブロミド(例えば、テトラメチルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムブロミド)及びアンモニウムヨージド(例えば、テトラメチルアンモニウムヨージド、テトラブチルアンモニウムヨージド)などが挙げられる。四級アンモニウム塩は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の製造方法に用いることができる好ましい四級アンモニウム塩の例としては、アンモニウムブロミドが挙げられ、具体的には、テトラメチルアンモニウムブロミド、テトラエチルアンモニウムブロミド、テトラプロピルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムブロミド、トリメチルフェニルアンモニウムブロミド、トリメチルベンジルアンモニウムブロミド、トリエチルベンジルアンモニウムブロミド及びトリブチルベンジルアンモニウムブロミドからなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
本発明の製造方法に用いることができるより好ましい四級アンモニウム塩の例としては、テトラメチルアンモニウムブロミド、テトラエチルアンモニウムブロミド、テトラプロピルアンモニウムブロミド及びテトラブチルアンモニウムブロミドからなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
本発明の製造方法に用いることができるさらに好ましい四級アンモニウム塩の例としては、テトラブチルアンモニウムブロミドが挙げられる。
四級アンモニウム塩の使用量は、反応を阻害しない限り特に制限されないが、化合物(5)に対して好ましくは0.001当量~0.1当量であり、より好ましくは0.005
当量~0.01当量である。
本発明の製造方法に用いることができる塩基の種類は反応を阻害しない限り制限されないが、その例としては、水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム)、炭酸水素塩(例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム)、炭酸塩(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム)、リン酸塩(例えば、リン酸ナトリウム、リン酸一水素ニナトリウム、リン酸二水素一ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸一水素ニカリウム、リン酸二水素一カリウム)及び酢酸塩(例えば、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム)などが挙げられる。塩基は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の製造方法に用いることができる好ましい塩基の例としては、水酸化物が挙げられ、具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、水酸化鉄及び水酸化アルミニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
本発明の製造方法に用いることができるより好ましい塩基の例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及び水酸化カルシウムからなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
本発明の製造方法に用いることができるさらに好ましい塩基の例としては、水酸化ナトリウムが挙げられる。
塩基の使用量は、反応を阻害しない限り特に制限されないが、化合物(5)に対して好ましくは2.0当量~10.0当量であり、より好ましくは3.0当量~5.0当量である。
本発明の製造方法に用いることができる溶媒は、本反応を妨げない限り特に限定されないが、その例としては、含ハロゲン炭化水素溶媒(例えば、塩化メチレン)、芳香族炭化水素溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン)、脂肪族炭化水素溶媒(例えば、ヘキサン、ヘプタン)、ニトリル溶媒(例えば、アセトニトリル)、スルホキシド溶媒(例えば、ジメチルスルホキシド)及びエーテル溶媒(例えば、1,4-ジオキサン、シクロペンチルメチルエーテル)などが挙げられる。溶媒は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の製造方法に用いることができる好ましい溶媒の例としては、芳香族炭化水素溶媒が挙げられる。
本発明の製造方法に用いることができるより好ましい溶媒の例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン及びメトキシベンゼンからなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
本発明の製造方法に用いることができるさらに好ましい溶媒の例としては、トルエンが挙げられる。
溶媒の使用量は、反応を妨げない限り特に制限は無いが、化合物(5)の質量に対して、好ましくは0.1質量倍~1000質量倍であり、より好ましくは1質量倍~100質量倍であり、更に好ましくは3質量倍~10質量倍である。
本発明における反応温度は特に制限は無いが、0℃~150℃の範囲が好ましく、より好ましくは20℃~100℃であり、さらに好ましくは40℃~80℃である。
本発明における反応時間は反応基質が消費されるに十分な時間であれば制限は無いが、好ましくは10分間~10時間であり、更に好ましくは30分間~5時間である。
工程(a)で得られた化合物(4)は、単離して工程(b)に使用しても良いし、単離することなく溶液のまま次の工程(b)に用いることもできる。
[工程(b)]
Figure 2023155015000012
次に、化合物(4)を還元する工程(b)について、以下に説明する。
工程(b)は、化合物(4)をルイス酸及び金属水素化物と共存させることにより、化合物(1)を合成する工程である。この化合物(1)に塩化水素を作用させることで、化合物(7)を合成することができる。なお、以下に示す溶媒、反応試剤の添加順序については、限定されず順序を変更して実施できる。
化合物(1)は化合物(4)をルイス酸存在下、金属水素化物で還元することで得られる。
本発明の製造方法で用いることができるルイス酸の種類は反応を阻害しない限り制限されないが、その例としては、ハロゲン化ホウ素(例えば、トリフルオロホウ素、トリクロロホウ素、トリブロモホウ素)、ハロゲン化アルミニウム(例えば、トリフルオロアルミニウム、トリクロロアルミニウム、トリブロモアルミニウム)、アルキルアルミニウム(例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリブチルアルミニウム)及びハロゲン化チタン(例えば、トリフルオロチタン、トリクロロチタン、トリブロモチタン)などが挙げられる。ルイス酸は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の製造方法に用いることができる好ましいルイス酸の例としては、ハロゲン化ホウ素及びハロゲン化アルミニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられ、具体的には、トリフルオロホウ素、トリクロロホウ素、トリブロモホウ素、トリフルオロアルミニウム、トリクロロアルミニウム及びトリブロモアルミニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
本発明の製造方法に用いることができるより好ましいルイス酸の例としては、ハロゲン化ホウ素が挙げられ、具体的には、トリフルオロホウ素、トリクロロホウ素及びトリブロモホウ素からなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
本発明の製造方法に用いることができるさらに好ましいルイス酸の例としては、トリフルオロホウ素が挙げられる。
ルイス酸の使用量は、反応を阻害しない限り特に制限はないが、化合物(4)に対して好ましくは0.5当量~5.0当量であり、より好ましくは1.0当量~2.0当量である。
本発明の製造方法に用いることができる金属水素化物の種類は反応を阻害しない限り制限されないが、その例としては、水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウ
ム、水素化ホウ素リチウム、水素化トリエチルホウ素リチウム、水素化ホウ素亜鉛及び水素化アルミニウムリチウムなどが挙げられる。金属水素化物は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の製造方法に用いることができる好ましい金属水素化物の例としては、水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム及び水素化ホウ素リチウムからなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
本発明の製造方法に用いることができるより好ましい金属水素化物の例としては、水素化ホウ素ナトリウムが挙げられる。
金属水素化物の使用量は、反応を阻害しない限り特に制限はないが、化合物(4)に対して好ましくは1.0当量~10.0当量であり、より好ましくは2.0当量~5.0当量である。
本発明の製造方法に用いることができる溶媒は、本反応を妨げない限り特に限定されないが、その例としては、含ハロゲン炭化水素溶媒(例えば、塩化メチレン)、芳香族炭化水素溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン)、脂肪族炭化水素溶媒(例えば、ヘキサン、ヘプタン)、スルホキシド溶媒(例えば、ジメチルスルホキシド)及びエーテル溶媒(例えば、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル)などが挙げられる。溶媒は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の製造方法に用いることができる好ましい溶媒の例として、エーテル溶媒が挙げられる。
本発明の製造方法に用いることができるより好ましい溶媒の例としては、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン及びシクロペンチルメチルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
本発明の製造方法に用いることができるさらに好ましい溶媒の例としては、テトラヒドロフランが挙げられる。
溶媒の使用量は、反応を妨げない限り特に制限は無いが、反応基質、すなわち化合物(4)の質量に対して、好ましくは0.1質量倍~1000質量倍であり、より好ましくは1質量倍~100質量倍であり、更に好ましくは2質量倍~10質量倍である。
本発明における反応温度は特に制限は無いが、-20℃~100℃の範囲が好ましく、より好ましくは-10℃~50℃であり、さらに好ましくは0℃~30℃である。
本発明における反応時間は反応基質が消費されるのに十分な時間であれば制限は無いが、好ましくは10分間~10時間であり、更に好ましくは30分間~3時間である。
工程(b)で得られた化合物(1)は、単離しても良いし、単離することなく溶液のまま次の塩酸塩化工程に用いても良い。
さらに、工程(b)により、得られた化合物(1)を塩酸塩化して式(7)で表される化合物(以下「化合物(7)」とも記載する。)を製造する工程について、以下に説明する。
化合物(7)は化合物(1)を塩化水素存在下、塩酸塩化することで得られる。
本発明の製造方法に用いることができる塩化水素の性状は化合物(1)の塩酸塩化(結晶化)を阻害しない限り制限がなく、その例としては、塩化水素ガス、塩化水素の水溶液
、塩化水素のメタノール溶液、塩化水素のエタノール溶液、塩化水素の酢酸エチル溶液及び塩化水素の1,4-ジオキサン溶液などが挙げられる。塩化水素は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。好ましくは塩化水素ガス、塩化水素の酢酸エチル溶液及び塩化水素の1,4-ジオキサン溶液からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、より好ましくは塩化水素の酢酸エチル溶液である。
塩化水素の使用量は、結晶化を阻害しない限り特に制限はなく、好ましくは結晶化溶液の水素イオン指数(pH)が1.0~6.0となるように添加し、より好ましくは溶液の水素イオン指数が3.0~4.0となるように添加する。
本発明の製造方法に用いることができる溶媒は、結晶化を妨げない限り特に限定されないが、その例としては、水、アルコール溶媒(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール)、含ハロゲン炭化水素溶媒(例えば、塩化メチレン)、芳香族炭化水素溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン)、脂肪族炭化水素溶媒(例えば、ヘキサン、ヘプタン)、エステル溶媒(例えば、酢酸エチル、酢酸ノルマルプロピル、酢酸イソプロピル)、ニトリル溶媒(例えば、アセトニトリル)、スルホキシド溶媒(例えば、ジメチルスルホキシド)及びエーテル溶媒(例えば、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル)などが挙げられる。溶媒は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の製造方法に用いることができる好ましい溶媒の例として、アルコール溶媒及びエステル溶媒からなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
本発明の製造方法に用いることができるより好ましい溶媒の例としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸ノルマルプロピル及び酢酸イソプロピルからなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
本発明の製造方法に用いることができるさらに好ましい溶媒の例としては、イソプロパノール及び酢酸エチルからなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
溶媒の使用量は、塩酸塩化を妨げない限り特に制限は無いが、反応基質、すなわち化合物(1)の質量に対して、好ましくは0.1質量倍~100質量倍であり、より好ましくは1質量倍~20質量倍である。
本発明における結晶化温度は特に制限は無いが、-20℃~100℃の範囲が好ましく、より好ましくは0℃~80℃である。
以下に、合成例を示し、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例中、「LC」は高速液体クロマトグラフィー、「NMR」は核磁気共鳴を意味する。
H-NMRデータの記載において、「t」はトリプレット、「m」はマルチプレット、「J」はカップリング定数、「Hz」はヘルツ、「CDCl」は重クロロホルムを意味する。
合成例のH-NMRは、特に記述が無い場合は、JNM-ECZ400S:日本電子株式会社(JEOL)製(400MHz)、又はQuantum-I:Wuhan Zhongke Niujin Magnetic Resonance Tecnology社製(400MHz)を用い、テトラメチルシランを内部標準として測定した。測定結
果は、テトラメチルシランを内部標準としたシグナルの化学シフトδ(単位:ppm)(積分値、分裂パターン)を表す。
LC純度は、以下の分析条件で測定し、面積百分率法により算出した。
<分析条件A>
高速液体クロマトグラフィー:ThermoFisherSCIENTIFIC製 UltiMate 3000
カラム:GL Sciences製 InertsilODS-3V(C18)(5μm、4.6×250mm)
カラムオーブン温度:35℃
溶離液:0.05%トリフルオロ酢酸水溶液:アセトニトリル
70:30(0-13分)、70:30-10:90(13-23分)、10:90(23-31分)(v/v)
溶離液速度:1.0mL/分
検出波長:220nm
保持時間:化合物(4)26分、化合物(7)18分
合成例1
テトラブチルアンモニウムブロミドと水酸化ナトリウムを用いた化合物(4)の合成
化合物(6)(1383g、7.87mol)をトルエン(6928g)へ溶解させた後、化合物(5)(1276g、7.48mol)、テトラブチルアンモニウムブロミド(20g、0.062mol)、水酸化ナトリウム(945g、23.63mol)を順次加え、60℃~65℃で1時間撹拌した。反応終了後、水(4000g)を加え、20℃~30℃に冷却後、分液操作により有機層を得た。この有機層を水(4000g)、25%塩化ナトリウム水溶液(4800g)で順次洗浄した後、得られた有機層を減圧濃縮し、化合物(4)の粗物を、薄茶色油状物として2485g得た。化合物(4)の収率を100%として合成例2を実施した。
H-NMR(400MHz,CDCl):
δ7.24-7.21(2H,m),7.11-7.09(2H,m),3.72(2H,t,J=8.0Hz),3.54(2H,t,J=8.0Hz),3.45-3.40(4H,m),2.65-2.58(4H,m),1.88-1.81(2H,m),1.66-1.49(6H,m)
LC純度 76.50%
合成例2
水素化ホウ素ナトリウムとトリフルオロホウ素を用いた化合物(1)の合成、および化合物(1)の塩酸塩化による化合物(7)の合成
化合物(4)(2440g、7.88mol)をテトラヒドロフラン(7100g)に溶解させた後、水素化ホウ素ナトリウム(894g、23.63mol)を加え、0℃~20℃に冷却し、24%トリフルオロホウ素-テトラヒドロフラン溶液(2984g、10.56mol)を加えて、0℃~20℃で1時間撹拌した。反応終了後、10%塩化ナトリウム水溶液(4000g)に、20℃~30℃で反応混合物を加えて1時間撹拌し、分液操作により化合物(1)を含む有機層を得た。この有機層へ20%水酸化ナトリウム水溶液(3000mL)を加え、60℃~65℃で12時間撹拌した。反応終了後、20℃~30℃に冷却した後、分液操作により有機層を得た。この有機層へ25%塩化ナトリウム水溶液(2000mL)を加えて30分攪拌の後、分液操作により有機層を得た。この有機層を60℃以下で留去し、テトラヒドロフランを除去した後、酢酸エチル(2000mL)を加えて30分間撹拌した後、不溶物を濾過し、酢酸エチル(1000mL)で洗浄した。濾洗液に酢酸エチル(5000mL)を加えて混合した後、3.2mol/Lの塩化水素の酢酸エチル溶液を、30℃以下で溶液の水素イオン指数(pH)が3~4と
なるまで加え、20℃~30℃で1時間撹拌し、析出した固体を濾過して酢酸エチル(1000mL)で洗浄した。得られた固体を50℃~60℃で減圧乾燥し、化合物(7)の粗精製物を淡黄色から白色の固体として991g得た。この粗精製物に酢酸エチル(4000mL)、イソプロパノール(400mL)を順次加え、70℃~80℃で30分間撹拌した後、不溶物をセライト濾過した。濾液を0℃~10℃に冷却して1時間撹拌し、析出した固体を濾過して酢酸エチル(1000mL)で洗浄した。得られた固体を50℃~60℃で減圧乾燥し、化合物(7)を淡黄色~白色固体として736g(2.21mol)取得した(収率28.1%)。
H-NMR(400MHz,CDCl):
δ7.27-7.24(2H,m),7.13-7.10(2H,m),3.56-3.48(4H,m),3.42(2H,t,J=6.4Hz),3.01-2.97(2H,m),2.66-2.55(4H,m),2.38-2.26(2H,m),2.23-2.16(2H,m),1.96-1.82(5H,m),1.47-1.35(1H,m)
LC純度 99.88%
本発明により、ピペリジン化合物(化合物(1))の新規な製造方法を提供することができる。また、本発明により新規なアミド化合物(化合物(4))を提供することができる。

Claims (10)

  1. 式(1)で表されるピペリジン化合物を製造する方法であって、
    Figure 2023155015000013
    四級アンモニウム塩及び塩基の存在下、式(5)で表される化合物と式(6)で表される化合物とを反応させて、式(4)で表される化合物を得る工程(a)、及び
    Figure 2023155015000014
    Figure 2023155015000015
    Figure 2023155015000016
    ルイス酸存在下、式(4)で表される化合物を金属水素化物で還元して、式(1)で表されるピペリジン化合物を得る工程(b)を含む、製造方法。
  2. 前記金属水素化物が水素化ホウ素ナトリウムである、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記ルイス酸がトリフルオロホウ素である、請求項1又は請求項2に記載の製造方法。
  4. 前記工程(b)の還元がエーテル溶媒中で行われる、請求項1に記載の製造方法。
  5. 前記エーテル溶媒がテトラヒドロフランである、請求項4に記載の製造方法。
  6. 前記四級アンモニウム塩がテトラブチルアンモニウムブロミドである、請求項1に記載の製造方法。
  7. 前記塩基が水酸化ナトリウムである、請求項1に記載の製造方法。
  8. 前記工程(a)の反応が芳香族炭化水素溶媒中で行われる、請求項1に記載の製造方法。
  9. 前記芳香族炭化水素溶媒がトルエンである、請求項8に記載の製造方法。
  10. 式(4)で表される化合物。
    Figure 2023155015000017
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