JP2023151036A - 活性エネルギー線硬化性組成物、硬化膜、ハードコートフィルム、フレキシブル部材及びフレキシブル画像表示装置 - Google Patents

活性エネルギー線硬化性組成物、硬化膜、ハードコートフィルム、フレキシブル部材及びフレキシブル画像表示装置 Download PDF

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弘行 谷山
Hiroyuki Taniyama
憲章 寺田
Noriaki Terada
芳郎 金子
Yoshiro Kaneko
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

【課題】高い表面硬度及び紫外線保護機能を有し、かつ、屈曲性に優れた硬化膜を形成できる、活性エネルギー線硬化性組成物を提供することにある。【解決手段】(A)ポリシルセスキオキサン及び(B)多官能(メタ)アクリレートを含み、前記ポリシルセスキオキサンは、繰り返し単位として、R1SiO3/2で表される構成単位及びR2SiO3/2で表される構成単位を有し、前記R1は、活性エネルギー線重合性官能基を有する置換基を表し、前記R2は、多環芳香族基を有する置換基を表す、活性エネルギー線硬化性組成物である。【選択図】なし

Description

本発明は、活性エネルギー線硬化性組成物並びに該活性エネルギー線硬化性組成物を使用して成る硬化膜及びハードコートフィルム等に関するものである。
シルセスキオキサンは、ケイ素原子(Si)に対して1つの有機置換基(R)と平均1.5個の酸素原子(O)が結合した(RSiO1.5の構造を持つ化合物の総称である。
シルセスキオキサンは、耐熱性、耐久性に優れるとともに、有機置換基の存在により有機材料との相溶性に優れることから、近年、有機-無機ハイブリッド材料の分野を中心に注目されている。
例えば、非特許文献1には、紫外線硬化性メタクリロイルオキシプロピルと、種々の有機官能基(プロピル、ヘキシル、シクロヘキシル、フェニル、ナフチル)を有するラダー型ポリシルセスキオキサンを用いたハードコートフィルムについて開示されている。
ところで、近年、ディスプレイ用途において、フォルダブルやローラブルといった形状自由度の高さが求められており、表面硬度と屈曲性を両立したフレキシブルハードコーティング技術が注目されている。
また、前述の機械特性だけでなく、ディスプレイ内部の発光素子に対して、紫外線による劣化を防止することも求められており、市場からは、機械的・光学的に優れた保護フィルムが強く求められている。
例えば特許文献1には、シリコーン基およびパーフルオロポリエーテル基の少なくとも一方と反応性基とを側鎖に有するポリマー(1)と、重合性基を有するポリオルガノシルセスキオキサン(A)とを含むハードコート組成物について開示されている。
また、特許文献2には、シロキサン構成単位からなるポリオルガノシルセスキオキサンであって、式(I)[RaSiO3/2](I)[式(I)中、Raは、エポキシ基を含有する基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルキル基、又は水素原子を示す]で表される構成単位と、下記式(II)[RaSiO2/2(ORb)](II)[式(II)中、Raは前記に同じ。Rbは、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を示す]で表される構成単位の割合がシロキサン構成単位の全量の50~100モル%であり、前記式(I)で表される構成単位と、式(II)で表される構成単位のモル比(前者/後者)が5~18であり、ポリオルガノシルセスキオキサンに含まれるRaの全量における2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチル基と3-グリシジルオキシプロピル基の合計含有量が80モル%以上であり、且つ2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチル基と3-グリシジルオキシプロピル基のモル比(前者/後者)が97/3~25/75であるポリオルガノシルセスキオキサンについて開示されている。
また、特許文献3には、基材フィルムと、分子1個当たり平均1種以上の脂環式エポキシ基を含むオリゴシロキサン[成分(A)];任意要素の分子1個当たり平均1種以上の脂環式エポキシ基または平均1種以上のオキセタン基を含む反応性希釈剤[成分(B)];及び、イオン重合開始剤[成分(C)]を含むイオン重合性シロキサンハードコーティング組成物を重合することによって、前記基材フィルム上に形成されたコーティング層と、を有し、前記成分(A)が下記の化学式1で表される平均単位化学式を有するものであり、前記成分(B)を追加に含む場合、前記成分(A)100重量部に対して5重量部~50重量部の前記成分(B)を含むものであり、前記成分(A)100重量部または前記成分(A)及び前記成分(B)の混合物100重量部に対して0.1重量部~10重量部の前記成分(C)を含むものである、透明フレキシブルハードコーティングフィルムについて開示されている。
[化学式1](RSiO3/2(R SiO2/2(R SiO1/2(SiO4/2(R1/2
さらに、特許文献4には、(A)特定の平均式(I)で表されるオルガノポリシロキサン化合物と、(B)シロキサン骨格を含まず、かつ、ウレタン結合及び(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物を含むことを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物について開示されている。
国際公開第2020/059726号 特許第6595813号 特許第6476134号 特開2020-059797号公報
上記非特許文献1、特許文献1及び2に開示されている従来技術では、高い表面硬度は有するが屈曲性が十分であるとは言い難く、また、特許文献1及び2に開示されている従来技術では、高い表面硬度を発現するために硬化膜は10μm以上コーティングされており経済的にも不利なことが想定される。
また、上記特許文献3には、いわゆる無機-有機ハイブリッド型のフレキシブルハードコーティングフィルムについて開示されているが、未だ屈曲性には改良の余地があった。
さらに、特許文献4に開示されている従来技術では、高い表面硬度を維持しつつ、屈曲性を向上させる手法として、ウレタンアクリレートを適用しているが、未だ屈曲性は不十分であると考えられる。
また、特許文献3及び4に開示されている従来技術では、光学部材の紫外線保護については触れられておらず、光学的な保護機能としては十分であるとは言い難い。
そこで、本発明の目的は、高い表面硬度及び紫外線保護機能を有し、かつ、屈曲性に優れた硬化膜を形成できる、活性エネルギー線硬化性組成物を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために、次の構成を有する。
[1]本発明の第1の態様は、(A)ポリシルセスキオキサン及び(B)多官能(メタ)アクリレートを含み、前記ポリシルセスキオキサンは、繰り返し単位として、RSiO3/2で表される構成単位及びRSiO3/2で表される構成単位を有し、前記Rは、活性エネルギー線重合性官能基を有する置換基を表し、前記Rは、多環芳香族基を有する置換基を表す、活性エネルギー線硬化性組成物である。
[2]本発明の第2の態様は、前記第1の態様において、前記活性エネルギー線重合性官能基を有する置換基が、(メタ)アクリロイル基である、活性エネルギー線硬化性組成物である。
[3]本発明の第3の態様は、前記第1又は第2の態様において、前記多環芳香族基が、ナフタレン環基である、活性エネルギー線硬化性組成物である。
[4]本発明の第4の態様は、前記第1~第3のいずれか1つの態様において、前記(A)ポリシルセスキオキサンの主鎖を形成しているケイ素原子に結合する全ての置換基のうち、前記Rの占める割合が40mol%以上である、活性エネルギー線硬化性組成物である。
[5]本発明の第5の態様は、前記第1~第4のいずれか1つの態様において、前記(B)多官能(メタ)アクリレートが、多官能ウレタン(メタ)アクリレートである、活性エネルギー線硬化性組成物である。
[6]本発明の第6の態様は、前記第1~第5のいずれか1つの態様において、前記(A)ポリシルセスキオキサン及び前記(B)多官能(メタ)アクリレートの混合比率が、質量比で30:70~70:30の範囲内である、活性エネルギー線硬化性組成物である。
[7]本発明の第7の態様は、前記第1~第6のいずれか1つの態様の活性エネルギー線硬化性組成物から形成される硬化膜である。
[8]本発明の第8の態様は、前記第7の態様において、鉛筆硬度がF以上である、硬化膜である。
[9]本発明の第9の態様は、前記第7又は第8の態様の硬化膜を有するハードコートフィルムである。
[10]本発明の第10の態様は、前記第9の態様において、波長320nmでの光線透過率が10%以下であり、かつ、波長380nmでの光線透過率が80%以上である、ハードコートフィルムである。
[11]本発明の第11の態様は、前記第9又は第10の態様において、屈曲半径2mmでの折り曲げ試験が20万回以上可能である、ハードコートフィルムである。
[12]本発明の第12の態様は、前記第9~第11のいずれか1つの態様のハードコートフィルムを有する、フレキシブル部材である。
[13]本発明の第13の態様は、前記第12の態様のフレキシブル部材を有する、フレキシブル画像表示装置である。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、高い表面硬度及び紫外線保護機能を有し、かつ、屈曲性に優れた硬化膜を形成できる。
したがって、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、ハードコートフィルムや、有機EL等の繰り返し屈曲されるフレキシブルディスプレイを構成するフレキシブル部材、特に表層に位置するフレキシブルディスプレイ部材用の保護フィルムに好適に用いられる。
<活性エネルギー線硬化性組成物>
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物(以下、単に「本組成物」とも称する。)は、多官能(メタ)アクリレートと、特定構造を有するポリシルセスキオキサンとのハイブリッド構造に基づくネットワーク形成により、高い表面硬度及び紫外線保護機能を有し、かつ、屈曲性に優れた硬化膜を形成することができるものである。
また、本組成物において、多官能(メタ)アクリレートとして多官能ウレタン(メタ)アクリレートを選択することにより、基膜上にコーティング膜を形成したハードコートフィルムにおいて、可視光領域での透明性を維持しつつ、コーティング膜と基膜界面の密着性を向上でき、さらには、経済的に有利な活性エネルギー線硬化性組成物とすることができる。
本組成物は、(A)ポリシルセスキオキサン及び(B)多官能(メタ)アクリレートを含む。
また、本組成物は、前記(A)及び(B)以外のその他の成分を含んでいてもよい。
なお、「活性エネルギー線」とは、活性種を発生する化合物を分解して活性種を発生させることのできるエネルギー線であり、より詳しくは、化合物の化学結合に対してエネルギーを与え、結合そのもの又は化合物の高次構造に対して変化を与えうるエネルギー線であって、具体的には、可視光線、紫外線、赤外線、X線、α線、β線、γ線及び電子線等が挙げられる。
<用語の意味等>
本明細書において、「フィルム」とは、シート、フィルム、テープを概念的に包含するものであり、画像表示パネル、保護パネル等のように「パネル」と表現する場合、板体、シート及びフィルムを包含するものである。
また、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」及び「メタクリル」を、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」及び「メタクリレート」を、「(メタ)アクリロイル」とは、「アクリロイル」及び「メタクリロイル」をそれぞれ包括する意味であり、「重合体」とは、単独重合体及び共重合体のいずれも包含する意味である。
<(A)ポリシルセスキオキサン>
上記(A)ポリシルセスキオキサンとしては、繰り返し単位として、RSiO3/2で表される構成単位及びRSiO3/2で表される構成単位を有するものであることが好ましい。
中でも、前記Rとしては、活性エネルギー線重合性官能基を有する置換基が好ましく、前記Rとしては、多環芳香族基を有する置換基が好ましい。
かかる置換基を有することにより、弾性率の向上を達成することができる。
上記(A)ポリシルセスキオキサンの構造としては、例えばラダー型、カゴ型(完全カゴ型、不完全カゴ型)及びランダム構造型並びにこれらの組合せが挙げられる。
これらの中でも、弾性率及び表面硬度の観点から、特にラダー型が好ましい。
なお、ポリシルセスキオキサンが、カゴ型(特に不完全カゴ型)構造を有することは、FT-IRスペクトルにおいて1050cm-1付近と1150cm-1付近にそれぞれ固有吸収ピークを有さず、1100cm-1付近に一つの固有吸収ピークを有することから確認できる[参考文献:R.H.Raney, M.Itoh, A.Sakakibara and T.Suzuki, Chem. Rev. 95, 1409(1995)]。
一方、ラダー型構造を有することは、参考文献:Y. Kaneko, Polymer, 144, 205(2018)に基づき判定することができ、より具体的には、溶媒に対する可溶性があること、XRDやTEM分析にて分岐構造がなく分子幅が狭いこと、29Si-NMRスペクトルにて、(RSiO1.5構造が多いこと、GPC分析において平均分子量が高いこと等を満たすことで確認できる。
また、FT-IRスペクトルにおいて1050cm-1付近と1150cm-1付近にそれぞれ固有吸収ピークを有する場合には、ラダー型構造を有すると推定することもできる。
上記(A)ポリシルセスキオキサンにおけるシロキサン構成単位「RSiO3/2」(以下「シロキサン構成単位1」とも称する。)又は「RSiO3/2」(以下、「シロキサン構成単位2」とも称する。)以外にも、他のシロキサン構成単位を含んでいても良く、例えば「RSiO2/2(OR)[式A]で表される構成単位を含んでいても良い。
なお、上記式A中、Rは前記と同じであり、Rは、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を表す。
また、前記(A)ポリシルセスキオキサンに含まれるR及びRの全量における前記Rの占める割合は、弾性率の観点から、40mol%以上であることが好ましく、45mol%以上であることがより好ましく、50mol%以上であることが更に好ましい。
なお、ポリシルセスキオキサンにおける上記Rの割合は、公知の構造解析法、例えばHNMRスペクトルを測定することで求めることができる。
(活性エネルギー線重合性官能基)
上記活性エネルギー線重合性官能基は、活性エネルギー線の照射により、ポリシルセスキオキサンの一部分、又は、ポリシルセスキオキサン以外の硬化成分、すなわち、(B)多官能(メタ)アクリレートと反応し得る官能基である。
上記活性エネルギー線重合性官能基としては、例えば(メタ)アクリロイル基、ビニル基等の不飽和二重結合を有する官能基等の炭素-炭素二重結合を有するラジカル重合性官能基を挙げることができる。この中でも、反応性及び工業的な実施の容易さの観点から、特に(メタ)アクリロイル基が好ましい。
なお、活性エネルギー線としては、前述の通り、例えば赤外線、可視光線、紫外線、X線、電子線、α線、β線、γ線等が挙げられ、いずれを使用することもできる。中でも、取り扱い性に優れる点で、紫外線が好ましい。
上記活性エネルギー線重合性官能基をポリシルセスキオキサンに導入する方法としては、特に制限されることはなく、例えば(メタ)アクリロイル基を導入する場合には、(メタ)アクリロイル基を官能基として含有するシランカップリング剤とその他のシランカップリング剤やシルセスキオキサン等を加水分解縮合により共重合する方法や、ポリシルセスキオキサンに結合した有機鎖としてカルビノール基を末端に有するものに対し、(メタ)アクリル酸を反応させる方法、ポリシルセスキオキサンに結合した有機鎖としてアミノ基を末端に有するものに対し、(メタ)アクリル酸クロリドを反応させる方法など、一般的な有機合成反応により導入すればよい。
(多環芳香族基)
上記多環芳香族基としては、例えば多環芳香族炭化水素基及び多環芳香族複素環基が挙げられる。多環芳香族炭化水素基とは、2個以上の単環芳香族炭化水素環(ベンゼン環)を有する基である。中でも、弾性率向上の観点から、2個以上の単環芳香族炭化水素環同士が縮環した環からなる基(縮合環基)が好ましい。
上記多環芳香族炭化水素基としては、例えばナフタレン環基、アントラセン環基、フェナントレン環基、フルオレン環基、ピレン環基などの縮合環基及びビフェニル基など複数の単環芳香族炭化水素環が単結合で連結された基が挙げられる。
これらの中でも、透明性の観点から、特にナフタレン環基が好ましい。
上記多環芳香族複素環基とは、2個以上の環を有し、かつ、1個以上の単環芳香族複素環を有する基である。中でも、弾性率を向上させる点において、管電流の効果が高く、ππ―スタックによる疑似架橋効果の恩恵を受けられる構造であり、また、長期的な光や熱などに曝される使用環境で化合物の色が変化しないといった耐久性の点では、酸化などの構造変化が比較的起きにくい構造を選択する観点から、1個以上の単環芳香族炭化水素環と1個以上の単環芳香族複素環とが縮環した環からなる基又は2個以上の単環芳香族複素環が縮環した環からなる基であるのが好ましい。
上記多環芳香族基をポリシルセスキオキサンに導入する方法としては、特に制限されることはなく、例えばナフタレン環を導入する場合には、ナフチル基を官能基として含有するシランカップリング剤とその他シランカップリング剤やシルセスキオキサン等を加水分解縮合により共重合する方法や、ポリシルセスキオキサンに結合した有機鎖としてアミノ基の末端を有するものに対し、1-ナフチル酸クロリドを反応させる方法、ハウワース法の応用など、一般的な有機合成反応により導入すればよい。
<(A)ポリシルセスキオキサンの製造方法>
上記(A)ポリシルセスキオキサンの製造方法としては、特に制限されるものではなく、公知の方法を採用することができ、例えばシランカップリグン剤等のアルコキシ基やシラノール基等の加水分解性末端を持つケイ素化合物に対し、一般的な酸や塩基を使用し、加水分解縮合により製造することができる。
<特に好ましいポリシルセスキオキサンの形態>
より具体的には、式1で表されるポリシルセスキオキサンが特に好ましい。
上記式1において、Rは、それぞれ独立して、炭素原子を含む有機基、及び、水素からなる群から選択される基であり、同一でも異なっていてもよい。中でも、更なる反応性を残す観点や水素結合による構造強化の観点では水素原子であることが好ましい。
また、中性雰囲気下では安定で、酸性あるいは塩基性雰囲気下では速やかに反応させる観点では、メチル基が好ましい。
さらに、メチル基よりも反応性は劣るが、比較的反応が容易で、様々な有機樹脂との相溶性を担保してより透明性を確保したい場合にはエチル基が好ましい。
反応させずに物性を維持したい場合には、より長い有機基で修飾することが好ましく、長い有機基としては、置換基を有してもよい炭素数が3~18個の有機基が挙げられ、それらのうちヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、オクタデシル基が好適である。
また、反応性や弾性率を制御する場合には、(メタ)アクリロイル基やナフチル基を含んでもよい。
なお、その他の炭素数が3~18個の有機基としては、例えば炭素数3~18の置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のアリール基及び置換又は非置換のアリールアルキル基からなる群から選択される基が挙げられる。炭素数3~18のアルキル基において、任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく、任意の-CH-は、-O-、-CH=CH-、シクロアルキレン又はシクロアルケニレンで置き換えられてもよい。置換又は非置換のアリールアルキル中のアルキレンにおいて、任意の水素はハロゲンで置換えられてもよく、任意の-CH-は、-O-、-CH=CH-、シクロアルキレン又はシクロアルケニレンで置き換えられてもよい。
また、nは構成単位の繰り返し数であり、2以上の整数である。好ましい分子量の範囲は1,000~100,000であり、さらに好ましくは5,000~50,000である。
上記式1において、Xは、一部が下記式2で表される(メタ)アクリロイル基であり、他の一部が下記式5で表されるナフタレン環基を有する多環芳香族炭化水素基であって、該(メタ)アクリロイル基及びナフタレン環基を有する多環芳香族炭化水素基がポリシルセスキオキサンの主鎖に導入されている。
CH=C(R)-C(=O)-W-R[式2]
ただし、式2中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Wは酸素原子又は第二級アミン若しくは第三級アミンから選択される。Wが酸素原子の場合は、下記式(3)で表される(メタ)アクリロイル基となる。Wが第二級アミンの場合には、Rは置換基を有していてもよい炭素数1~18の2価の炭化水素基である。また、Wが第三級アミンの場合には、下記式(4)で表される(メタ)アクリロイル基となる。
上記炭化水素基としては、直鎖又は分岐鎖の脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、脂環族炭化水素基及びこれら炭化水素基を組み合わせた炭化水素基が挙げられる。
上記の中でも、Xは、下記式3で表される(メタ)アクリロイル基であることが好ましい。
CH=C(R)-COOR[式3]
ただし、式3中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは、置換基を有していてもよい、炭素数1以上14以下の直鎖状又は分枝鎖状の二価の飽和炭化水素基を表す。
炭素数1以上14以下の直鎖状又は分枝鎖状の2価の飽和炭化水素基としては、例えばメチレン基(-CH-)、エチレン基(-CHCH-)、トリメチレン基(-CHCHCH-)、テトラメチレン基(-CHCHCHCH-)、プロピレン基(-CH(CH)CH-)、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、2-エチルヘキサメチレン基(-CHCH(CHCH)CHCHCHCH-)、ノナメチレン基、デカメチレン基等が挙げられる。
これらの中でも、弾性率の観点からは、メチレン基が好ましく、メチレン基よりも弾性率は低下するが靭性を向上させる観点からは、トリメチレン基が好ましく、さらに靭性を向上させる観点からは、オクチレン基が好ましい。
また、Xは、下記式4で表される(メタ)アクリロイル基であることが好ましい。
CH=C(R)-CONR[式4]
ただし、Rは、水素原子又はメチル基を表し、Rは、水素原子又は炭素数1以上10以下のアルキル基を表し、Rは、2価の有機基を表す。
上記2価の有機基としては、例えば炭素数1以上10以下のアルキレン基が挙げられる。
炭素数1以上10以下のアルキレン基としては、例えばメチレン基(-CH-)、エチレン基(-CHCH-)、トリメチレン基(-CHCHCH-)、テトラメチレン基(-CHCHCHCH-)、プロピレン基(-CH(CH)CH-)、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、2-エチルヘキサメチレン基(-CHCH(CHCH)CHCHCHCH-)、ノナメチレン基、デカメチレン基等が挙げられる。
上記炭素数1以上10以下のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert-ペンチル基、2-メチルブチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、3-メチルペンチル基、エチルブチル基、n-ヘプチル基、2-メチルヘキシル基、n-オクチル基、イソオクチル基、tert-オクチル基、2-エチルヘキシル基、3-メチルヘプチル基、n-ノニル基、イソノニル基、1-メチルオクチル基、エチルヘプチル基、n-デシル基、1-メチルノニル基、n-ウンデシル基等が挙げられる。これらの中でも、弾性率の観点からは、メチル基が好ましく、メチル基よりも弾性率は低下するが靭性を向上させる観点からは、プロピル基が好ましく、さらに靭性を向上させる観点からは、オクチル基が好ましい。
また、式4で表される(メタ)アクリロイル基の前駆体として、ケイ素に修飾されたアミノ基を得る観点では、シラン化合物とアリルアミンとのヒドロシリル化で得ることが容易であり、結果として得られるプロピル基が製造コスト及び工業的製造法の観点から特に好ましい。
なお、RとRは、互いに環を形成してもよい。
上記式1において、Xは、上述のように、一部が下記式5で表されるナフタレン環基を有する多環芳香族炭化水素基であり、該多環芳香族炭化水素基がポリシルセスキオキサンの主鎖に導入されている。

(ただし、Zは、直接結合又は2価の連結基である。)
上記Zの2価の連結基としては、-O-、-CO-、-COO-、-OCO-、-O-CO-O-、-NHCO-、-CONH-、-NH-CO-O-、-O-CO-NH-、-NH-、-S-及び-CO-O-CH-CO-O-等からなる群より選ばれるいずれかの基が挙げられる。
上記式(5)中のZとしては、水素結合導入による弾性率向上や、シルセスキオキサンへの導入の容易さの観点から、-NHCO-、-CONH-、-NH-CO-O-、-O-CO-NH-、-NH-が特に好ましい。
<(B)多官能(メタ)アクリレート>
上記(B)多官能(メタ)アクリレートとしては、例えばペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリエトキシトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート等のポリエステルアクリレート類;トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、エピクロルヒドリン(ECH)変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド(EO)変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド(PO)変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、EO変性リン酸トリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、シリコーンヘキサ(メタ)アクリレート、分子内に水酸基を少なくとも1個有する(メタ)アクリレートとジイソシアネートとの反応生成物である多官能ウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記多官能(メタ)アクリレートを使用することにより、架橋密度の制御により屈曲性を向上させることができる。
なお、これらの多官能(メタ)アクリレートは、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記の中でも、水素結合導入による弾性率向上の観点から、特に、多官能ウレタン(メタ)アクリレートが好ましい。
多官能ウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば(メタ)アクリル酸及び/又は(メタ)アクリル酸エステル、ポリオール並びにジイソシアネートを用いて製造される、多官能ウレタン(メタ)アクリレートを挙げることができる。
より具体的には、(メタ)アクリル酸及び/又は(メタ)アクリル酸エステルとポリオールから、分子内に水酸基を少なくとも1個有するヒドロキシ(メタ)アクリレートを調製し、これをジイソシアネートと反応させることにより、多官能ウレタン(メタ)アクリレートを製造することができる。
なお、上記(メタ)アクリル酸及び/又は(メタ)アクリル酸エステルは、それぞれ1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、ポリオール及びジイソシアネートも同様に、それぞれ1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
多官能ウレタン(メタ)アクリレートを形成する際に用いられる(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸の鎖状又は環状アルキルエステルを用いることができ、その具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;シクロヘキシル(メタ)アクリレート等のシクロアルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記多官能ウレタン(メタ)アクリレートを形成する際に用いられるポリオールは、分子内に水酸基を少なくとも2個有する化合物であり、該ポリオールとしては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、ヒドロキシピバリン酸のネオペンチルグリコールエステル、シクロヘキサンジメチロール、1,4-シクロヘキサンジオール、スピログリコール、トリシクロデカンジメチロール、水添ビスフェノールA、エチレンオキサイド付加ビスフェノールA、プロピレンオキサイド付加ビスフェノールA、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、3-メチルペンタン-1,3,5-トリオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、グルコース類等が挙げられる。
上記多官能ウレタン(メタ)アクリレートを形成する際に用いられるジイソシアネートは、分子内に2個のイソシアナト基(-NCO)を有する化合物であり、該ジイソシアネートとしては、例えば芳香族、脂肪族又は脂環式の各種ジイソシアネートを用いることができ、その具体例としては、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、2,4-トリレンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、3,3’-ジメチル-4,4’-ジフェニルジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート及びこれらのうち芳香環を有するジイソシアネートの核水添物等が挙げられる。
(混合割合)
前記(A)ポリシルセスキオキサン及び前記(B)多官能(メタ)アクリレートの混合比率は、硬度と屈曲性の両立の観点から、質量比で30:70~70:30の範囲内であることが好ましく、35:65~65:35の範囲内であることがより好ましく、40:60~60:40の範囲内であることがさらに好ましい。
(光重合開始剤)
本組成物は、上記(A)及び(B)以外に光重合開始剤(C)を含んでいてもよい。
上記光重合開始剤(C)としては、活性エネルギー線によりラジカル種を発生する開始剤が挙げられ、具体例としては、アセトフェノン類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、アシルフォスフィンオキサイド類等が挙げられる。
なお、これらの光重合開始剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(重合性モノマー)
本組成物は、上記(A)及び(B)以外に他の重合性モノマー(D)を含んでいてもよい。
上記重合性モノマー(D)としては、例えば1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールA ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、3-(メタ)アクリロイルオキシグリセリンモノ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、エステル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(その他の添加剤)
本組成物は、上記以外にも、金属酸化物微粒子、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂等の有機樹脂、シランカップリング剤、希釈溶剤、可塑剤、充填剤、増感剤;酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐光安定剤、熱安定化剤、重金属不活性化剤等の安定剤、重合禁止剤、熱線反射剤、帯電防止剤、防汚性付与剤、撥水性付与剤、消泡剤、着色剤、増粘剤、レベリング剤、溶剤等の各種添加剤(E)を含んでいてもよい。
本組成物は、上記(A)及び(B)、また、必要に応じて(C)~(E)の各成分を常法に準じて均一に混合することにより得られる。
<硬化膜>
本組成物は、活性エネルギー線により硬化させて硬化膜(以下、「本硬化膜」とも称する。)として使用することができる。すなわち、本硬化膜は、本組成物から形成されるものであり、本組成物の硬化物である。
上述のとおり、上記(A)ポリシルセスキオキサンは、(メタ)アクリロイル基等の活性エネルギー線重合性官能基を有することから、活性エネルギー線の照射によるフリーラジカル重合により、上記(B)多官能(メタ)アクリレートと重合反応することで、両者は化学的に結合する。
このようなシロキサンハイブリッド材料に多官能(メタ)アクリレートによる橋渡し構造を形成して架橋密度の制御及び水素結合を導入することにより、高硬度なシロキサンハイブリッド材料に優れた屈曲性を付与することができる。
以上の作用機序から、とりわけ、(B)多官能(メタ)アクリレートとしては、上記の中でも多官能ウレタン(メタ)アクリレートが特に好ましい。
本硬化膜は、上述のとおりの反応機序により、形成されるものであることから、本硬化膜は、(A)ポリシルセスキオキサン及び(B)多官能(メタ)アクリレートの硬化反応物を含む。例えば、(B)多官能(メタ)アクリレートとして、多官能ウレタン(メタ)アクリレートを使用した場合には、本硬化膜は、上記(A)ポリシルセスキオキサンのシロキサン構成単位1の置換基Rと、上記(A)ポリシルセスキオキサンのシロキサン構成単位2の置換基Rとが、ウレタン結合を介して結合した構造を有する、ポリシルセスキオキサンを含むことになる。
<本硬化膜の製造方法>
本硬化膜は、本組成物の重合反応を進行させることにより硬化させることができ、硬化膜を形成することができる。硬化の方法は、活性エネルギー線を照射すればよく、該活性エネルギー線としては、例えば赤外線、可視光線、紫外線、X線、電子線、α線、β線、γ線等のいずれを使用することもできる。中でも、取り扱い性に優れる点で、紫外線が好ましい。
上記硬化条件としては、例えば紫外線ランプにより100mJ/cm~1,200mJ/cmの照射量の紫外線を照射して本組成物を硬化するのが好ましく、200mJ/cm~1,000mJ/cmの照射量であることがより好ましく、300mJ/cm~800mJ/cmの照射量であることがさらに好ましい。
紫外線ランプ種としては、メタルハライドランプや高圧水銀ランプ等が好適に用いられる。
また、必要に応じて、本硬化膜又は本硬化膜形成前の塗膜の乾燥処理を行ってもよい。
乾燥処理は、例えば温風の吹き付け、加熱炉内への配置、加熱炉内での搬送等により行うことができる。加熱温度は、溶媒を乾燥除去できる温度に設定すればよく、特に限定されるものではない。
なお、加熱温度とは、温風の温度または加熱炉内の雰囲気温度をいうものとする。
本硬化膜の厚みは、2~15μmであることが好ましく、3~10μmであることがより好ましく、4~8μmであることが最も好ましい。
本硬化膜は、基材の少なくとも一方の面に、直接又は他の層を介して本組成物を塗布し、それを硬化させることで被膜を形成した被膜物品として使用することもできる。
前記基材としては、例えばプラスチック基材、木材、セラミックス、ガラス、金属及びこれらの複合物が挙げられる。
本組成物を基材に塗布する方法としては、特に制限はされず、例えばディップコート法、スピンコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、ダイコート、含浸法等が挙げられる。
本組成物を基材に塗布する際、本組成物は溶剤に溶解して使用することができる。
前記溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、n-ブタノール、i-ブタノール等のアルコール類;アセトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;エチルセロソルブ等のセロソルブ類;トルエン、キシレン等の芳香族類;プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類;ジアセトンアルコール等が挙げられる。
<本硬化膜の物性>
(光学特性)
本硬化膜は、優れた透明性を備える。
本硬化膜は、紫外線カット性の観点から、波長320nmでの光線透過率が10%以下であり、かつ、波長380nmでの光線透過率が80%以上であることが好ましく、波長320nmでの光線透過率が7%以下であり、かつ、波長380nmでの光線透過率が82%以上であることがより好ましく、波長320nmでの光線透過率が5%以下であり、かつ、波長380nmでの光線透過率が85%以上であることがさらに好ましい。
なお、上記特定波長領域における光線透過率は、下述する実施例に記載の方法に準拠して測定することができる。
(鉛筆硬度)
本硬化膜は、上記特定構造の(A)ポリシルセスキオキサンと、上記(B)多官能(メタ)アクリレートによるネットワーク形成により、高い硬度と優れた屈曲性を有する。
本硬化膜は、傷つき防止の観点から、鉛筆硬度(JIS K 5600-5-4)が好ましくはF以上、より好ましくはH以上、更に好ましくは2H以上である。
鉛筆硬度がF以上であることにより、本硬化膜は、とりわけ、ディスプレイの表面保護フィルムとして好適に用いることができる。
(弾性率)
本硬化膜は、ナノインデンテーション法による弾性率が、表面硬度及び屈曲性両立の観点から、3~10GPaの範囲であることが好ましく、4~9GPaの範囲であることがより好ましく、5~8GPaの範囲であることが最も好ましい。
なお、ナノインデンテーション法による弾性率とは、圧子を試料表面に超微小加重で押しつけ、押し込み深さを変位計で直接測定することにより測定される弾性率であり、より具体的には、圧子への負荷荷重と押し込み深さとを負荷時、除荷時にわたり連続的に測定し、得られた負荷荷重-押し込み深さ曲線から求められる弾性率をいう。
前記ナノインデンテーション法による弾性率は、実施例に記載の方法に準拠して測定される。
<ハードコートフィルム>
前記基材として、樹脂フィルムを採用することも好ましい。
よって、本硬化膜は、樹脂フィルム基材の少なくとも一方の面に、直接又は他の層を介して本組成物を塗布し、それを硬化させることで、基材フィルム上に本硬化膜を形成したハードコートフィルム(以下、「本フィルム」とも称する。)として使用することもできる。
上記樹脂フィルム基材を構成する樹脂としては、例えばポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル;ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)等のスチレン系ポリマー;ポリエチレン、ポリプロピレン、ノルボルネン系樹脂、エチレン・プロピレン共重合体などのポリオレフィン、塩化ビニル系ポリマー;ナイロン、芳香族ポリアミド等のアミド系ポリマー、イミド系ポリマー、スルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン系ポリマー、ポリフェニレンスルフィド系ポリマー、塩化ビニリデン系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー、ビニルブチラール系ポリマー、アリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマー、エポキシ系ポリマー、トリアセチルセルロースに代表されるセルロース系ポリマー又は上記ポリマー同士の共重合体や上記ポリマー同士を混合したポリマーアロイが挙げられる。
<本フィルムの物性>
本フィルムは、上述のとおり、本硬化膜を備えることから、波長320nmでの光線透過率が10%以下であり、かつ、波長380nmでの光線透過率が70%以上とすることができるが、とりわけ、波長320nmでの光線透過率が10%以下であり、かつ、波長380nmでの光線透過率が75%以上であることがより好ましく、波長320nmでの光線透過率が5%以下であり、かつ、波長380nmでの光線透過率が80%以上であることがさらに好ましい。
本フィルムは、上述のとおり、本硬化膜による、上記特定構造の(A)ポリシルセスキオキサンと、上記(B)多官能(メタ)アクリレートによるネットワーク形成により、優れた屈曲性を有する。
よって、本硬化膜を有する本フィルムは、屈曲半径2mmでの折り曲げ試験が20万回以上とすることが可能である。
なお、該折り曲げ試験は、下述する実施例に記載の方法に準拠して行うことができる。
<フレキシブル部材及びフレキシブル画像表示装置>
本硬化膜が上述する機能を有することから、本フィルムは、フレキシブル部材に好適に用いることができる。
上記フレキシブル部材としては、例えば有機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ等のフレキシブルディスプレイ、カバーレンズ(カバーフィルム)、偏光板、偏光子、位相差フィルム、バリアフィルム、視野角補償フィルム、輝度向上フィルム、コントラスト向上フィルム、拡散フィルム、半透過反射フィルム、電極フィルム、透明導電性フィルム、金属メッシュフィルム、タッチセンサーフィルム等のディスプレイ用のフレキシブル部材が挙げられる。
なお、フレキシブル部材とは、屈曲可能な部材、とりわけ、繰り返し屈曲可能な部材であることを意味する。特に、屈曲半径が25mm以上の湾曲形状に固定が可能な部材、とりわけ、屈曲半径25mm未満、より好ましくは、屈曲半径3mm未満での繰り返しの曲げ作用に耐えることができる部材であるのが好ましい。
上記フレキシブル部材の主成分は、例えばシクロオレフィン樹脂、トリアセチルセルロース樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、エポキシ樹脂及びポリイミド樹脂などを挙げることができ、これらのうちの一種の樹脂であっても、又は二種以上の樹脂であってもよい。
なお、ここでの「主成分」とは、フレキシブル部材を構成する成分の中で最も多い質量比率を占める成分であることをいい、具体的にはフレキシブル部材を形成する樹脂組成物の50質量%以上を占めるものであり、55質量%以上、中でも60質量%以上を占めるのがさらに好ましい。
また、フレキシブル部材は、薄膜ガラスからなるものであってもよい。
上記のとおりであり、本フィルムを使用したフレキシブル部材は、フレキシブル画像表示装置に好適に用いることができる。
上記フレキシブル画像表示装置とは、繰り返し折り曲げても折り曲げの跡を残さず、折り曲げを解放した際には折り曲げる前の状態まで素早く回復することができ、折り曲げても歪みなく画像を表示できる画像表示装置をいう。
より具体的には、屈曲半径が25mm以上の湾曲固定形状が可能な部材、とりわけ、屈曲半径25mm未満、より好ましくは、屈曲半径3mm未満での繰り返しの曲げ作用に耐えることができるフレキシブル部材からなる画像表示装置をいう。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。但し、本発明は、その要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
まず、実施例及び比較例で使用したポリシルセスキオキサンは以下のようにして合成した。
(ポリシルセスキオキサンの合成例1)
<アンモニウム基含有ラダー状ポリシルセスキオキサンの合成方法>
ガラス容器に3-アミノプロピルトリメトキシシラン7.47g(40mmol)を入れ、ここに1mol/Lの塩酸水溶液60mL(HCLとして60mmol)を加え溶解し、室温で30分間撹拌した。その後、この溶液をポリプロピレン製のディスポーザルトレイ上に移して開放系にて約50℃で加熱し溶媒を留去した。さらに、得られた固体状の生成物を100℃のオーブン中で2時間加熱した。この生成物を室温まで冷却後、水200mLを加えて、約90℃で加熱撹拌することで溶解し、ロータリーエバポレーターを用いて約25mLまで濃縮後、アセトン750mL中に投入することで再沈殿を行い、アセトン不溶部を吸引濾過により回収し、アセトン洗浄を行った。回収したアセトン不溶部をメタノールで洗浄し、最後にもう一度アセトンで洗浄し、減圧乾燥することで、5.02gの白色粉末状のアンモニウム基含有ラダー状ポリシルセスキオキサンを得た。
<側鎖へのメタクリルアミドおよびナフトイルアミド基の導入>
1Lセパラブルフラスコへ前述のアンモニウム基含有ラダー状ポリシルセスキオキサンを10g、脱塩水を200g添加し、300rpmの撹拌速度で撹拌して溶解させた。その後、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)200gを添加した。次に氷浴で3℃まで冷却し、トリエチルアミンを22.1gとDMFを31.5gとを混合した液と、メタクリル酸クロリド3.69g、1-ナフトイル酸クロリド8.62gを一気に添加した。次いで、2時間熟成した。その後、90Φ加圧ろ過基(0.1μm、ポリテトラフルオロエチレンフィルター設置)でろ過し、脱塩水200gを用いて振りかけ洗浄を行った。その後、テトラヒドロフラン80gで再溶解させ、加圧ろ過器でろ過を行い、ろ液を得た。窒素を吹き付けることで溶媒を除去し、4.3gのポリシルセスキオキサン1を得た。
(ポリシルセスキオキサンの合成例2)
1Lの四つ口フラスコにチップ、還流管、Ar導入ライン、温度計をセットし、Arガスを500mL/minでフローした。3-トリメトキシプロピルメタクリシランを350gと0.1N水酸化ナトリウムを48.8mL投入した。次いで65℃で1時間撹拌し、反応溶媒が均一になったところで80℃に昇温した。80℃で3時間反応させた後、反応溶媒を室温に戻した。反応溶液をエバポレーターで減圧濃縮し、252gの白色液体を得た。白色液体を酢酸エチル850gに溶解させ、イオン交換水1Lで3回洗浄した。洗浄機の有機層を減圧濃縮し、252gのポリシルセスキオキサン2を得た。
また、実施例及び比較例で使用したハードコート剤の材料及び組成は次のとおりである。
<材料>
(A1)ポリシルセスキオキサン1(合成例1)
(A2)ポリシルセスキオキサン2(合成例2)
(B1)2官能ウレタンアクリレート1(イソホロンジイソシアネート及び4-ヒドロキシブチルアクリレートから合成される2官能ウレタンアクリレート)
ハードコート剤用溶剤;テトラヒドロフラン
<組成>
X1;上記A1及びB1を50:50の質量比で含むハードコート剤1
X2;上記A1のみを含むハードコート剤2
X3;上記A2及びB1を50:50の質量比で含むハードコート剤3
さらに、実施例及び比較例で得たハードコートフィルム(サンプル)の測定・評価は、次のようにして行った。
<ヘーズ>
JIS K 7136に準拠し、村上色彩研究所製ヘーズメーターHM-150を使用して、実施例及び比較例で得たハードコートフィルム表面の硬化膜のヘーズを測定した。
<分光測定>
実施例及び比較例で得たハードコートフィルム表面の硬化膜の波長300~800nmにおける光線透過率を分光光度計(日立製作所社製:機器名「U-3900H」)で測定した。
<UVカット性評価>
実施例及び比較例で得たハードコートフィルムのUVカット性評価の基準は次のとおりである。
分光測定において320nmの光線透過率が5%未満の場合はA(Very good)、5%以上10%以下の場合はB(good)、10%を超える場合はC(bad)と評価した。
<膜厚>
株式会社ミツトヨ社製の膜厚計(商品名「IDF-125」)を用いて測定した。
<弾性率>
実施例及び比較例で得たハードコートフィルムの弾性率はブルカー株式会社製のナノインデンター(商品名「Bruker T1980」)を用いて測定した。
圧子の材質はダイヤモンド、また圧子の形状はバーコビッチ型を用いた。試験条件は5秒後に最大荷重2000μNとなるように押し込み、その後2秒間最大荷重を保ち、さらにその後5秒かけて除荷する方法にて測定した。
<鉛筆硬度>
JIS K 5600-5-4に準拠し、750g荷重条件で、鉛筆硬度試験機(安田精機社製)を使用して、実施例及び比較例で得たハードコートフィルム表面の硬化膜の鉛筆硬度を測定した。
<屈曲性>
折り曲げ試験機(ユアサシステム機器社製、DLDMLH-FS)を用いて、実施例及び比較例で得たハードコートフィルム表面の硬化膜側が外側表面となるようにしてR(屈曲半径)=2mmで20万回の折り曲げ試験を行い、該外側表面における硬化樹脂層のクラック発生の有無を目視で確認した。
クラックが発生しなかった場合はA(good)、クラックが発生した場合はC(bad)と評価した。
[実施例1]
バーコーターでハードコート剤X1をPETフィルム(三菱ケミカル社製、商品名「ダイアホイル」(登録商標))上に塗布し、塗膜を形成した。
その後、形成した塗膜に対して、90℃、1分間加熱させることにより塗膜中の溶剤を蒸発させ、紫外線照射量が積算光量で400mJ/cmとなるように紫外線照射し、該塗膜を硬化させることでハードコートフィルム1を得た。評価結果は表1に示した。
[比較例1]
ハードコート剤X2を使用した以外は、実施例1と同様にして、ハードコートフィルム2を得た。評価結果は表1に示した。
[比較例2]
ハードコート剤X3を使用した以外は、実施例1と同様にして、ハードコートフィルム3を得た。評価結果は表1に示した。
<考察>
上記実施例の結果から、本発明の活性エネルギー線硬化物を適用したハードコートフィルムを用いることで、機械的な保護機能として、表面硬度(鉛筆硬度評価で例えばF)と繰り返し折り曲げ性(R=2.0の条件下、20万回屈曲できること)の付与、さらには、光学的な保護機能として、320nmにおける透過率4.7%を達成されることが分かった。
本発明において、構造制御されたラダー状シルセスキオキサン、ナフタレン環基及び架橋性を有するアクリルロイル基を導入している為、弾性率が向上するだけでなく、可視光域の高い透明性は維持しつつ、紫外光域の光を吸収することが分かった。
これに対し、アクリロイル基のみを有するポリシルセスキオキサン(比較例2)では、所望する光学的保護性を得ることが困難であることも分かった。
また、当該シルセスキオキサン単独のハードコート膜では、屈曲性が不足しているが(比較例1)、2官能ウレタンアクリレートを併用することで、靭性が改良され、透明性を維持ししつつ、屈曲性が向上することも分かった。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、高い表面硬度及び紫外線保護機能を有し、かつ、屈曲性に優れた硬化膜を形成できる。
したがって、本発明によれば、ハードコートフィルムや、有機EL等の繰り返し屈曲されるフレキシブルディスプレイを構成するフレキシブル部材、特に表層に位置するフレキシブルディスプレイ部材用の保護フィルム等を提供することができる。

Claims (13)

  1. (A)ポリシルセスキオキサン及び(B)多官能(メタ)アクリレートを含み、
    前記ポリシルセスキオキサンは、繰り返し単位として、RSiO3/2で表される構成単位及びRSiO3/2で表される構成単位を有し、
    前記Rは、活性エネルギー線重合性官能基を有する置換基を表し、
    前記Rは、多環芳香族基を有する置換基を表す、
    活性エネルギー線硬化性組成物。
  2. 前記活性エネルギー線重合性官能基を有する置換基が、(メタ)アクリロイル基である、請求項1記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  3. 前記多環芳香族基が、ナフタレン環基である、請求項1又は2記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  4. 前記(A)ポリシルセスキオキサンに含まれるR及びRの全量における前記Rの占める割合が40mol%以上である、請求項1~3のいずれか一項記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  5. 前記(B)多官能(メタ)アクリレートが、多官能ウレタン(メタ)アクリレートである、請求項1~4のいずれか一項記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  6. 前記(A)ポリシルセスキオキサン及び前記(B)多官能(メタ)アクリレートの混合比率が、質量比で30:70~70:30の範囲内である、請求項1~5のいずれか一項記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  7. 請求項1~6のいずれか一項記載の活性エネルギー線硬化性組成物から形成される硬化膜。
  8. 鉛筆硬度がF以上である、請求項7記載の硬化膜。
  9. 請求項7又は8記載の硬化膜を有するハードコートフィルム。
  10. 波長320nmでの光線透過率が10%以下であり、かつ、波長380nmでの光線透過率が80%以上である請求項9記載のハードコートフィルム。
  11. 屈曲半径2mmでの折り曲げ試験が20万回以上可能である、請求項9又は10記載のハードコートフィルム。
  12. 請求項9~11のいずれか一項記載のハードコートフィルムを有するフレキシブル部材。
  13. 請求項12記載のフレキシブル部材を有するフレキシブル画像表示装置。
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