JP2023151029A - カップ洗浄装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】搬送されるカップが倒れることを抑えつつ、カップを安定して洗浄できるカップ洗浄装置を提供する。【解決手段】有底テーパ状のカップPを洗浄するカップ洗浄装置10であって、複数のカップPを倒立姿勢で搬送方向Fに搬送する搬送部2と、搬送部2に搬送されるカップPを洗浄する洗浄部11と、を備え、搬送部2は、胴部100の開口端部を下側から支持する下ガイド21と、回転軸Oを中心に回転する搬送スクリュー23と、を有し、搬送スクリュー23は、回転軸Oが延びる軸方向へ向かうに従い、回転軸O回りに向けて螺旋状に延びる螺旋溝25を有し、螺旋溝25は、上側から見て幅方向の下ガイド21側を向く溝部25aによって、胴部100を案内し、溝部25aは、搬送方向Fに互いに間隔をあけて複数配置され、搬送スクリュー23が回転軸O回りに回転することで、カップPが溝部25aに案内され搬送方向Fに搬送される。【選択図】図4

Description

本発明は、カップ洗浄装置に関する。
従来、例えば特許文献1に記載の缶洗浄装置が知られている。この缶洗浄装置は、搬送路のコンベア部上に、有底円筒状の缶が密集して配置される。複数の缶は、コンベア部によって搬送されつつ、洗浄及び乾燥される。また近年では、例えば特許文献2に記載されるような、胴部がテーパ状に形成された金属製カップへの需要がある。
特許第5103317号公報 特表2020-508874号公報
胴部がテーパ状をなすカップを、特許文献1のような缶洗浄装置で洗浄しようとすると、密集して搬送されるカップ同士が相互に押し合い、カップの搬送姿勢が不安定となって、カップが倒れやすい。
本発明は、搬送されるカップが倒れることを抑えつつ、カップを安定して洗浄できるカップ洗浄装置を提供することを目的とする。
本発明の一つの態様は、テーパ状の胴部と底部とを備える有底テーパ状のカップを洗浄するカップ洗浄装置であって、複数の前記カップを、前記胴部の開口端部が下側を向く倒立姿勢で搬送方向に搬送する搬送部と、前記搬送部に搬送される前記カップを洗浄する洗浄部と、を備え、前記搬送部は、前記搬送方向に延び、前記胴部の開口端部を下側から支持する下ガイドと、前記搬送方向に延び、回転軸を中心に回転する搬送スクリューと、を有し、前記搬送スクリューは、前記回転軸が延びる軸方向へ向かうに従い、前記回転軸回りに向けて螺旋状に延びる螺旋溝を有し、前記螺旋溝は、上側から見て前記搬送方向と直交する幅方向の前記下ガイド側を向く溝部によって、前記胴部を案内し、前記溝部は、前記搬送方向に互いに間隔をあけて複数配置され、前記搬送スクリューが前記回転軸回りに回転することで、前記カップが前記溝部に案内され前記搬送方向に搬送される。
本発明では、テーパ状の胴部を有するカップが、搬送スクリューの螺旋溝の一部を構成する溝部に案内された状態で、搬送スクリューが回転することにより、搬送方向に搬送される。搬送スクリューの各溝部は、搬送方向に互いに間隔をあけて配置されており、これらの溝部に案内されるカップ同士が、相互に押し合うことは抑制される。このため、カップの搬送姿勢が不安定になることが抑えられ、カップが倒れることが抑制される。また、搬送方向に並ぶカップ同士の間に間隔をあけることができるため、カップの搬送方向を向く前側部分や後側部分を安定して洗浄できる。
以上より、本発明によれば、搬送されるカップが倒れることを抑えつつ、カップを安定して洗浄できる。
前記カップ洗浄装置において、前記下ガイドは、前記胴部の開口端部が載せられ、前記搬送方向に移動するコンベアを有し、前記螺旋溝が前記カップを前記搬送方向に移動させる第1移動速度と、前記コンベアが前記カップを前記搬送方向に移動させる第2移動速度とが、互いに異なることが好ましい。
この場合、第1移動速度と第2移動速度とが異なることにより、カップが搬送方向に搬送されつつ、カップ軸回りに回転させられる。すなわち、カップが搬送されていくに従い、胴部のうち溝部に案内される箇所が、カップ周方向に徐々に変化する。これにより、胴部をカップ軸回りの全周にわたって安定して洗浄できる。
前記カップ洗浄装置において、前記搬送部は、前記搬送方向に延び、前記胴部をガイドする横ガイドを有し、前記横ガイドは、前記幅方向において、前記カップを間に挟んで前記搬送スクリューとは反対側に配置され、前記横ガイドは、前記胴部と接触する滑り止め部を有することが好ましい。
この場合、横ガイドの滑り止め部に胴部が接触することにより、カップが搬送方向に搬送されつつ、カップ軸回りに回転させられる。すなわち、カップが搬送されていくに従い、胴部のうち溝部に案内される箇所が、カップ周方向に徐々に変化する。これにより、胴部をカップ軸回りの全周にわたって安定して洗浄できる。
前記カップ洗浄装置は、前記洗浄部よりも前記搬送方向の下流側に配置され、前記搬送部に搬送される前記カップを水切りする水切り部を備え、前記水切り部は、前記カップの外面にエアを噴射する外面水切りノズルと、前記カップの内面にエアを噴射する内面水切りノズルと、を有することが好ましい。
この場合、洗浄後のカップに付着する洗浄液の液滴(水滴)を早期に吹き飛ばして、後工程での乾燥工程等における処理を安定させることができる。また、カップの表面に水滴の跡などが残ることを抑制でき、カップの表面性状を良好に維持して、カップの品質を安定して高めることができる。
前記カップ洗浄装置において、前記洗浄部は、前記カップの外面に洗浄液を噴射する外面洗浄ノズルを有し、前記胴部のうち前記溝部に対向する部分と、前記溝部との間に、洗浄液が通過する隙間が設けられることが好ましい。
この場合、胴部の外面のうち溝部に案内される部分に、外面洗浄ノズルから噴射される洗浄液を通過させることができる。このため、溝部で胴部を案内しつつ、胴部を安定して洗浄できる。
前記カップ洗浄装置において、前記洗浄部は、前記カップの外面に洗浄液を噴射する外面洗浄ノズルを有し、前記螺旋溝は、少なくとも前記胴部と対向する前記溝部に配置される凹部を有することが好ましい。
この場合、外面洗浄ノズルから噴射される洗浄液を、溝部の凹部に通過させることで、胴部のうち溝部に案内される外面部分を洗浄することができる。このため、溝部で胴部を案内しつつ、この胴部を安定して洗浄できる。
本発明の前記態様のカップ洗浄装置によれば、搬送されるカップが倒れることを抑えつつ、カップを安定して洗浄できる。
図1は、本実施形態のカップを示す側面図(半断面図)である。 図2は、本実施形態のカップ洗浄乾燥システムを示す上面図である。 図3は、本実施形態のカップ洗浄装置を示す上面図である。 図4は、図3のIV部を拡大して示す図である。 図5は、図3のV部を拡大して示す図である。 図6は、本実施形態のカップ洗浄装置の一部を搬送方向の下流側から見た正面図である。 図7は、搬送スクリューの一部を示す横断面図である。 図8は、本実施形態のカップ洗浄装置の一部を搬送方向の下流側から見た正面図である。 図9は、本実施形態のカップ洗浄装置の一部を幅方向から見た側面図である。 図10は、搬送スクリューの一部を示す横断面図であり、本実施形態の第1変形例を表す。 図11は、搬送スクリューの一部を示す横断面図であり、本実施形態の第2変形例を表す。 図12は、カップ洗浄装置の一部を搬送方向の下流側から見た正面図であり、本実施形態の第3変形例を表す。
本発明の一実施形態のカップ洗浄乾燥システム1、およびこれが備えるカップ洗浄装置10について、図1~図9を参照して説明する。なお本明細書では、カップ洗浄乾燥システム1を単にシステムと呼んだり、カップ洗浄装置10を単に装置と呼んだりする場合がある。
カップ洗浄乾燥システム1は、図1に示すような有底テーパ状のカップPを、洗浄、水切り及び乾燥するシステムである。カップPは、金属製であり、具体的には、アルミニウム製やアルミニウム合金製等である。カップPは、単一の部材により一体に形成されている。
カップPは、カップ洗浄乾燥システム1よりも前工程に設けられる図示しないボトルネッカー等のカップ製造装置(缶製造装置)において、所定のカップ形状に成形される。
詳しくは、カップ製造装置は、図示しない有底筒状のDI缶(中間成形体の缶)に対して、ダイ加工及び回転加工を含む複数種類の成形加工を施すことにより、所定形状のカップPを製造する。なお前記DI缶は、カップ製造装置よりも前工程において、アルミニウム製やアルミニウム合金製等の板材から打ち抜いた円板状のブランクに、カッピング工程(絞り工程)、DI工程(絞りしごき工程)、トリミング工程、印刷工程、塗装工程等を施すことにより、有底円筒状に形成されている。
まず、図1を参照して、カップPについて説明する。
本実施形態では、カップPの中心軸をカップ軸Aと呼ぶ。カップPは、テーパ状の胴部100と、底部110と、を備える。カップPは、胴部100の開口端部100aの直径寸法が最も大きくされている。本実施形態では、開口端部100a(の後述するカール部105)の直径寸法が、例えばφ86mm程度である。
また本実施形態では、カップPのカップ軸Aに沿う高さ寸法(カップ高さ寸法)が、例えば、146mm程度である。なお、特に図示しないが、本実施形態の変形例のカップPでは、カップ高さ寸法が、例えば、116mm程度や85mm程度とされていてもよい。
本実施形態では、カップ軸Aが延びる方向をカップ軸方向と呼ぶ。カップ軸方向のうち、底部110から胴部100の開口端部100aへ向かう方向を開口側と呼び、開口端部100aから底部110へ向かう方向を底部側と呼ぶ。
カップ軸Aと直交する方向をカップ径方向と呼ぶ。カップ径方向のうち、カップ軸Aに近づく方向をカップ径方向の内側と呼び、カップ軸Aから離れる方向をカップ径方向の外側と呼ぶ。
カップ軸A回りに周回する方向をカップ周方向と呼ぶ。
胴部100は、カップ軸Aを中心とする略テーパ筒状である。胴部100は、カップ軸方向の開口側へ向かうに従い直径寸法が大きくなる(拡径する)。
胴部100は、底部側円筒部101と、底部側段部102と、開口側円筒部103と、開口側段部104と、カール部105と、テーパ部106と、を有する。
底部側円筒部101は、胴部100のうちカップ軸方向の底部側の端部に配置される。底部側円筒部101は、カップ軸Aを中心とする円筒状である。底部側円筒部101は、胴部100において最も小径とされている。
底部側段部102は、カップ軸Aを中心とするテーパ筒状である。底部側段部102は、カップ軸方向の開口側へ向かうに従い拡径する。底部側段部102は、底部側円筒部101のカップ軸方向の開口側に隣り合って配置される。底部側段部102は、底部側円筒部101のカップ軸方向の開口側の端部に接続する。
開口側円筒部103は、胴部100の開口端部100aに配置される。開口側円筒部103は、カップ軸Aを中心とする円筒状である。開口側円筒部103の直径寸法は、底部側円筒部101の直径寸法よりも大きい。
開口側段部104は、胴部100の開口端部100aに配置される。開口側段部104は、カップ軸Aを中心とするテーパ筒状である。開口側段部104は、カップ軸方向の開口側へ向かうに従い拡径する。開口側段部104は、開口側円筒部103のカップ軸方向の底部側に隣り合って配置される。開口側段部104は、開口側円筒部103のカップ軸方向の底部側の端部に接続する。
カール部105は、胴部100の開口端部100aに配置される。カール部105は、開口端部100aに、カップ径方向の外側に突出して形成されている。カール部105は、カップ軸Aを中心とする円環状である。カール部105は、カップ周方向の全周にわたって延びている。カール部105は、胴部100において最も大径とされている。カール部105は、そのカップ径方向の内端部が、開口側円筒部103のカップ軸方向の開口側の端部に接続される。
具体的に、カール部105は、開口端部100aにおけるカップ軸方向の開口側の端縁からカップ径方向の外側に向けて突出し、カップ軸方向の底部側からカップ径方向の内側に向けて折り返されている。カール部105は、カップ軸Aに沿う縦断面の形状が、略円形リング状をなす。カール部105は、その縦断面に表される円形リング形状のうち、カップ径方向の内端部に位置する円周の一部が開口されており、この開口部分を通して、カール部105の内部と外部とは連通している。
テーパ部106は、胴部100のうちカップ軸方向の両端部間に位置する中間部分に配置される。テーパ部106は、カップ軸Aを中心とするテーパ筒状である。テーパ部106は、カップ軸方向の開口側へ向かうに従い拡径する。テーパ部106は、カップ軸方向において、底部側段部102と開口側段部104との間に配置される。テーパ部106のカップ軸方向の底部側の端部は、底部側段部102のカップ軸方向の開口側の端部と接続される。テーパ部106のカップ軸方向の開口側の端部は、開口側段部104のカップ軸方向の底部側の端部と接続される。
本実施形態では、テーパ部106のカップ軸方向に沿う単位長さあたりのカップ径方向へ向けた変位量(つまりカップ軸Aに対する傾き)が、底部側段部102の前記変位量及び開口側段部104の前記変位量よりも小さい。テーパ部106のカップ軸方向の寸法は、底部側円筒部101、底部側段部102、開口側円筒部103、開口側段部104及びカール部105の各カップ軸方向の寸法よりも、大きい。胴部100の開口端部100aに配置される開口側段部104、開口側円筒部103及びカール部105は、テーパ部106よりもカップ径方向の外側に突出する。
底部110は、カップ軸Aを中心とする略円板状である。
底部110は、カップ軸方向の開口側へ向けて膨出するドーム部111と、ドーム部111の外周部に連なり、カップ軸方向の底部側へ向けて突出しカップ周方向に延びる環状凸部(リム部)112と、を有する。
環状凸部112は、カップ軸Aを中心とする円形リング状である。環状凸部112は、ドーム部111のカップ径方向の外側に隣り合って配置される。環状凸部112は、胴部100のカップ軸方向の底部側に隣り合って配置される。
環状凸部112は、接地部(ノーズ部)115と、内周壁(カウンターシンク)113と、外周壁(ヒール部)114と、を有する。
接地部115は、環状凸部112のうち最もカップ軸方向の底部側に位置する部分である。接地部115は、カップPが正立姿勢(胴部100の開口端部100aが鉛直方向の上側を向く姿勢)でテーブル上面等の載置面に載置されたときに、載置面と接触する。接地部115の直径寸法すなわち接地径は、例えば、φ55mm程度である。
内周壁113は、接地部115のカップ径方向の内側に隣り合って配置される。内周壁113は、カップ軸Aを中心とするテーパ筒状である。具体的に、内周壁113は、カップ軸方向の開口側へ向かうに従い縮径するテーパ状である。内周壁113のカップ軸方向の開口側の端部は、ドーム部111のカップ径方向の外側の端部と接続される。
外周壁114は、接地部115のカップ径方向の外側に隣り合って配置される。外周壁114は、カップ軸Aを中心とするテーパ筒状である。具体的に、外周壁114は、カップ軸方向の開口側へ向かうに従い拡径するテーパ状である。外周壁114のカップ軸方向の開口側の端部は、胴部100のカップ軸方向の底部側の端部と接続される。すなわち、外周壁114は、底部側円筒部101のカップ軸方向の底部側の端部に接続される。
次に、カップ洗浄乾燥システム1について、説明する。
図2及び図3に示すように、カップ洗浄乾燥システム1は、複数のカップPを搬送方向Fに搬送する搬送部2と、搬送部2に搬送されるカップPに洗浄液を噴射し、カップPを洗浄するカップ洗浄装置10と、カップ洗浄装置10よりも搬送方向Fの下流側に配置され、搬送部2に搬送されるカップPにエアを噴射し、カップPを水切りするカップ水切り装置20と、カップ水切り装置20よりも搬送方向Fの下流側に配置され、搬送部2に搬送されるカップPに熱風を供給し、カップPを乾燥するカップ乾燥装置30と、カップ乾燥装置30よりも搬送方向Fの下流側に配置され、カップPを複数積み重ねて移送するカップスタック装置40と、を備える。
搬送部2は、カップ洗浄装置10、カップ水切り装置20、カップ乾燥装置30及びカップスタック装置40にわたって延びて設けられている。本実施形態では搬送部2が、カップ洗浄装置10、カップ水切り装置20及びカップ乾燥装置30にわたって、複数のカップPを、胴部100の開口端部100aが鉛直方向の下側を向く倒立姿勢で搬送方向Fに搬送する。また搬送部2は、複数のカップPを、単列(一列)で搬送する。
図6に示すように、カップ洗浄装置10は、搬送部2に搬送されるカップPに洗浄液を噴射し、カップPを洗浄する。本実施形態のカップ洗浄装置10の洗浄処理能力は、例えば、100~150cpmである。なお「cpm」とは、装置の1分間あたりの処理缶数(本実施形態では洗浄缶数)を表す単位である。
図3~図9に示すように、カップ洗浄装置10は、搬送部2と、洗浄部11と、水切り部12と、を備える。また、搬送部2は、下ガイド21と、上ガイド22と、回転軸Oを中心に回転する搬送スクリュー23と、横ガイド24と、を有する。
ここで、カップ洗浄装置10における「方向の定義」について説明する。
本実施形態のカップ洗浄装置10の説明では、搬送スクリュー23の中心軸である回転軸Oが延びる方向を、軸方向と呼ぶ。図4に示すように、回転軸Oは、搬送方向Fに沿って延びる。軸方向一方側は、搬送方向Fの下流側に相当し、軸方向他方側は、搬送方向Fの上流側に相当する。なお、軸方向および搬送方向Fは、前後方向と言い換えてもよい。この場合、軸方向一方側および搬送方向Fの下流側は、前側に相当する。軸方向他方側および搬送方向Fの上流側は、後側に相当する。
回転軸Oと直交する方向を径方向と呼ぶ。径方向のうち、回転軸Oに近づく方向を径方向内側と呼び、回転軸Oから離れる方向を径方向外側と呼ぶ。
回転軸O回りに周回する方向を周方向と呼ぶ。周方向のうち、所定の回転方向を周方向一方側と呼び、これとは反対の回転方向を周方向他方側と呼ぶ。本実施形態では、図6に示すように、カップ洗浄装置10を搬送方向F(の下流側)から見て、回転軸Oを中心とする時計回りの方向が周方向一方側であり、反時計回りの方向が周方向他方側である。
また、各図に示すZ軸方向は、鉛直方向すなわち上下方向を表している。各図において、+Z側は上側に相当し、-Z側は下側に相当する。
また、図4に示すように、装置を上側から見た上面視で、搬送方向F(回転軸O)と直交する方向を、幅方向と呼ぶ。幅方向は、左右方向と言い換えてもよい。装置を搬送方向Fの上流側から見て、幅方向一方側は、左側に相当し、幅方向他方側は、右側に相当する。
図4~図6に示すように、下ガイド21は、搬送方向Fに延び、倒立姿勢で搬送されるカップPの下側に配置される。下ガイド21は、胴部100の開口端部100aを下側から支持する。
下ガイド21は、胴部100の開口端部100aが載せられ、搬送方向Fに移動するコンベア21aと、コンベア21aが巻き回される一対のスプロケット21bと、を有する。
コンベア21aは、例えば樹脂製やゴム製等であり、無端環状をなしている。一対のスプロケット21bは、搬送方向Fに互いに離れて配置されており、コンベア21aを循環移動させる。コンベア21aは、その上面に載置されたカップPを、搬送方向Fに移動させる。具体的に、コンベア21aのうち、一対のスプロケット21bの上側に位置する部分は、搬送方向Fの下流側に移動する。コンベア21aのうち、一対のスプロケット21bの下側に位置する部分は、搬送方向Fの上流側に移動する。
コンベア21aは、複数設けられている。複数のコンベア21aは、幅方向に互いに間隔をあけて配置される。図6に示すように、本実施形態ではコンベア21aが、搬送されるカップPのカップ軸Aの幅方向一方側(左側)と幅方向他方側(右側)とに、一対配置されている。
図4~図6に示すように、上ガイド22は、搬送方向Fに延び、カップPの上側に配置される。上ガイド22は、例えばシャフトやパイプ等により形成されるレールである。上ガイド22は、カップPの底部110に、上側から隙間をあけて対向する。上ガイド22は、カップPの底部110をガイドする。
図4に示すように、搬送スクリュー23は、搬送方向Fに沿って延びる柱状である。搬送スクリュー23は、下ガイド21上に載置されるカップPの幅方向一方側(左側)に配置される。搬送スクリュー23の外径寸法は、例えば、φ88mm程度である。
図6に示すように、搬送スクリュー23の回転軸Oは、カップPの上下方向の中心よりも下側(開口端部100a側)に配置される。本実施形態において、搬送スクリュー23の回転軸Oと、下ガイド21の上面(コンベア21aの上面)との間の上下方向の寸法は、例えば、70mm程度である。
図4に示すように、搬送スクリュー23は、回転軸Oが延びる軸方向へ向かうに従い、回転軸O回りに向けて螺旋状に延びる螺旋溝25を有する。詳しくは、螺旋溝25は、搬送スクリュー23の外周面から径方向内側に窪み、軸方向一方側(搬送方向F)へ向かうに従い、周方向一方側に向けて延びる。
図7に示すように、回転軸Oに沿う断面視(回転軸Oを含む断面視)において、螺旋溝25は、径方向内側に窪む凹曲線状をなしている。
図3及び図4に示すように、螺旋溝25は、上側から見て幅方向の下ガイド21側(すなわち、幅方向他方側であり、右側)を向く溝部25aによって、カップPの胴部100を案内する。溝部25aは、螺旋状に連続して延びる螺旋溝25の溝の一部を構成している。搬送スクリュー23のうち、溝部25aの内面において最も径方向内側に位置する溝底での直径寸法は、例えば、φ40mm程度である。
本実施形態では、図7に示すように、上下方向(Z軸方向)と垂直な横断面視において、溝部25aが、径方向内側に窪む凹曲線状であり、具体的には、凹円弧状をなしている。溝部25aは、カップPの胴部100のうち、テーパ部106を案内する。
図7に示す上下方向と垂直な横断面視において、螺旋溝25の内面のうち胴部100と対向する部分(つまり溝部25a)の曲率半径は、胴部100の外面のうち溝部25aと対向する部分(テーパ部106のうち上下方向の一部)の曲率半径と、異なる。
図7に示す例では、搬送スクリュー23の横断面視において、螺旋溝25の内面のうち胴部100と対向する溝部25aの曲率半径が、胴部100の外面のうち溝部25aと対向するテーパ部106の曲率半径に比べて、大きくされている。具体的に、本実施形態では、図7に示す横断面視において、溝部25aの曲率半径が、例えば37mm程度であり、溝部25aと対向するテーパ部106(の上下方向の一部)の曲率半径が、例えば35~36mm程度である。
ただしこれに限らず、搬送スクリュー23の横断面視において、螺旋溝25の内面のうち胴部100と対向する溝部25aの曲率半径が、胴部100の外面のうち溝部25aと対向するテーパ部106の曲率半径に比べて、小さくされていてもよい。
前述のいずれの構成の場合においても、胴部100のうち溝部25aに対向する部分と、溝部25aとの間には、洗浄液が通過する隙間が設けられることになる。
図4に示すように、溝部25aは、搬送方向Fに互いに間隔をあけて複数配置される。螺旋溝25において軸方向に隣り合う一対の溝部25a同士の間のピッチ(軸方向に沿う中心間距離)は、例えば、100mm程度である。各溝部25aには、それぞれカップPが配置されて、案内される。軸方向に隣り合う一対の溝部25aに案内されることにより、軸方向に隣り合う一対のカップP同士の間のピッチも、例えば、100mm程度とされる。
搬送スクリュー23が回転軸O回りに回転することで、カップPは、溝部25aに案内され、搬送方向Fに搬送される。詳しくは、搬送スクリュー23が、回転軸O回りの周方向他方側(図6に矢印で示す回転軸O回りの回転方向)に回転することにより、溝部25aに案内されたカップPは、螺旋溝25の螺旋に沿って、搬送方向Fへ移動する。
本実施形態では、螺旋溝25がカップPを搬送方向Fに移動させる第1移動速度と、下ガイド21のコンベア21aがカップPを搬送方向Fに移動させる第2移動速度とが、互いに異なる。第1移動速度は、第2移動速度より速くてもよく、または遅くてもよい。
図4及び図6に示すように、横ガイド24は、搬送方向Fに延び、カップPと幅方向に隣り合って配置される。横ガイド24は、例えばシャフトやパイプ等により形成されるレールである。横ガイド24は、カップPの胴部100に、幅方向から隙間をあけて対向する。横ガイド24は、カップPの胴部100をガイドする。具体的に、横ガイド24は、胴部100のテーパ部106をガイドする。
横ガイド24は、幅方向において、カップPを間に挟んで搬送スクリュー23とは反対側に配置される。すなわち、横ガイド24は、下ガイド21上に載置されるカップPの幅方向他方側(右側)に配置される。
このように、搬送部2によって搬送されるカップPは、上下方向においては、下ガイド21と上ガイド22との間に挟まれるように配置されており、幅方向においては、搬送スクリュー23と横ガイド24との間に挟まれるように配置されている。
図6に示すように、洗浄部11は、搬送部2によって搬送されるカップPに洗浄液を噴射し、カップPを洗浄する。洗浄液は、例えば水等である。洗浄液の温度は、例えば、60~70℃である。
洗浄部11は、搬送部2に搬送されるカップPの上側に配置される上側洗浄液供給管13と、搬送部2に搬送されるカップPの下側に配置される下側洗浄液供給管14と、カップPの外面に洗浄液を噴射する外面洗浄ノズル15と、カップPの内面に洗浄液を噴射する内面洗浄ノズル16と、を有する。
上側洗浄液供給管13は、搬送方向Fに延びる管状である。上側洗浄液供給管13の内部には、洗浄液が流通する。上側洗浄液供給管13は、複数設けられる。複数の上側洗浄液供給管13は、幅方向に互いに間隔をあけて配置される。本実施形態では、上側洗浄液供給管13が、搬送されるカップPのカップ軸Aの幅方向一方側(左側)と幅方向他方側(右側)とに、一対配置されている。
下側洗浄液供給管14は、搬送方向Fに延びる管状である。下側洗浄液供給管14の内部には、洗浄液が流通する。本実施形態では下側洗浄液供給管14が、1つ設けられる。下側洗浄液供給管14は、幅方向において、搬送されるカップPのカップ軸Aと同じ位置に配置される。
外面洗浄ノズル15は、上側洗浄液供給管13と接続される。外面洗浄ノズル15は、倒立状態とされたカップPの底部110及び胴部100の各外面に向けて、洗浄液を噴射する。外面洗浄ノズル15は、搬送されるカップPの上側に配置され、搬送方向Fに並んで複数設けられる。すなわち、外面洗浄ノズル15は、カップPに上側から洗浄液を噴射する。
搬送方向Fに並ぶ複数の外面洗浄ノズル15により、外面洗浄ノズル15の列が形成されている。本実施形態では、外面洗浄ノズル15の列が、幅方向に互いに間隔をあけて複数列設けられ、図6に示す例では、2列設けられる。
2つの外面洗浄ノズル15の列のうち、幅方向一方側(左側)の外面洗浄ノズル15の列は、幅方向一方側の上側洗浄液供給管13に接続される。幅方向一方側の外面洗浄ノズル15の列は、搬送されるカップPのカップ軸Aよりも、幅方向一方側に配置される。
2つの外面洗浄ノズル15の列のうち、幅方向他方側(右側)の外面洗浄ノズル15の列は、幅方向他方側の上側洗浄液供給管13に接続される。幅方向他方側の外面洗浄ノズル15の列は、搬送されるカップPのカップ軸Aよりも、幅方向他方側に配置される。
また、外面洗浄ノズル15の列を構成する複数の外面洗浄ノズル15のうち、搬送方向Fの上流側に配置される上流側外面洗浄ノズル15は、洗浄液として、例えば水道水等を噴射する。外面洗浄ノズル15の列を構成する複数の外面洗浄ノズル15のうち、搬送方向Fの下流側に配置される下流側外面洗浄ノズル15は、洗浄液として、例えば純水等を噴射する。
内面洗浄ノズル16は、下側洗浄液供給管14と接続される。内面洗浄ノズル16は、倒立状態とされたカップPの底部110及び胴部100の各内面に向けて、洗浄液を噴射する。内面洗浄ノズル16は、搬送されるカップPの下側に配置され、搬送方向Fに並んで複数設けられる。すなわち、内面洗浄ノズル16は、カップPに下側から洗浄液を噴射する。
搬送方向Fに並ぶ複数の内面洗浄ノズル16により、内面洗浄ノズル16の列が形成されている。本実施形態では、内面洗浄ノズル16の列が、1列設けられる。
内面洗浄ノズル16の列は、幅方向において、搬送されるカップPのカップ軸Aと同じ位置に配置される。内面洗浄ノズル16の列は、幅方向に隣り合う一対のコンベア21a間を通して、カップPの内面に下側から洗浄液を噴射する。
また、内面洗浄ノズル16の列を構成する複数の内面洗浄ノズル16のうち、搬送方向Fの上流側に配置される上流側内面洗浄ノズル16は、洗浄液として、例えば水道水等を噴射する。内面洗浄ノズル16の列を構成する複数の内面洗浄ノズル16のうち、搬送方向Fの下流側に配置される下流側内面洗浄ノズル16は、洗浄液として、例えば純水等を噴射する。
図3及び図5に示すように、水切り部12は、洗浄部11よりも搬送方向Fの下流側に配置され、搬送部2に搬送されるカップPを水切りする。なお、図3及び図5においては、水切り部12の具体的形状の図示については省略している。水切り部12は、カップPに付着する洗浄液の液滴(水滴)を、カップPにエアを噴射することにより除去し、水切りを行う。
図8及び図9に示すように、水切り部12は、カップPの外面にエアを噴射する外面水切りノズル17と、カップPの内面にエアを噴射する内面水切りノズル18と、を有する。外面水切りノズル17及び内面水切りノズル18には、それぞれ、図示しないエアコンプレッサ等のエア供給源から配管部材やホース部材等を介して、圧縮エアが供給される。
外面水切りノズル17は、スリット状のエア噴射口を有する。外面水切りノズル17から噴射されるエアは、いわゆるエアナイフ等と呼ばれる、エアカーテン状の高速噴射エアである。外面水切りノズル17から噴射されるエアは、周囲の外気を二次エアとして誘引することで増量され、エア噴射口からの吐出量よりも多量の気流を形成しつつ、カップPに供給される。
図9に示すように、外面水切りノズル17は、搬送方向Fの上流側かつ下側へ向けて、エアを噴射する。外面水切りノズル17は、複数設けられる。複数の外面水切りノズル17は、搬送されるカップPの胴部100にエアを噴射する胴部水切りノズル17Aと、搬送されるカップPの底部110にエアを噴射する底部水切りノズル17Bと、を含む。
胴部水切りノズル17Aのエア噴射口は、上下方向に延びるスリット状である。より詳しくは、胴部水切りノズル17Aのエア噴射口は、下側へ向かうに従い搬送方向Fの下流側に向けて延びる。
図8に示すように、胴部水切りノズル17Aは、複数設けられる。複数の胴部水切りノズル17Aは、幅方向に互いに間隔をあけて配置される。本実施形態では胴部水切りノズル17Aが、搬送されるカップPのカップ軸Aの幅方向一方側(左側)と幅方向他方側(右側)とに、一対配置される。
底部水切りノズル17Bのエア噴射口は、幅方向(左右方向)に延びるスリット状である。底部水切りノズル17Bは、搬送されるカップPの上側に位置して、1つ設けられる。底部水切りノズル17Bは、幅方向において、搬送されるカップPのカップ軸Aと同じ位置に配置される。底部水切りノズル17Bから噴射されるエアにより、底部110のドーム部111に溜まった洗浄液が吹き飛ばされて、除去される。
内面水切りノズル18は、孔状のエア噴射口を有する。内面水切りノズル18は、搬送されるカップPの下側に位置して、1つ設けられる。図8に示す例では、内面水切りノズル18が、幅方向に並ぶ一対のコンベア21a間に配置される。内面水切りノズル18は、上側へ向けて、エアを噴射する。
なお、カップPの胴部100はテーパ状であるため、内面水切りノズル18から噴射されるエアにより、カップP内面の水滴は安定して除去されやすい。
また、図5に示すように、カップ洗浄装置10の搬送方向Fの下流側に設けられるカップ水切り装置20では、前述の水切り部12によっては除去しきれなかったカップPのカール部105内の水滴の除去が行われる。なお、図5に符号Cで示すものは、カップ水切り装置20が備えるターレット26の中心軸である、ターレット軸Cを表している。
以上説明した本実施形態のカップ洗浄装置10では、テーパ状の胴部100を有するカップPが、搬送スクリュー23の螺旋溝25の一部を構成する溝部25aに案内された状態で、搬送スクリュー23が回転することにより、搬送方向Fに搬送される。搬送スクリュー23の各溝部25aは、搬送方向Fに互いに間隔をあけて配置されており、これらの溝部25aに案内されるカップP同士が、相互に押し合うことは抑制される。このため、カップPの搬送姿勢が不安定になることが抑えられ、カップPが倒れることが抑制される。また、搬送方向Fに並ぶカップP同士の間に間隔をあけることができるため、カップPの搬送方向Fを向く前側部分や後側部分を安定して洗浄できる。
以上より、本実施形態によれば、搬送されるカップPが倒れることを抑えつつ、カップPを安定して洗浄できる。
また本実施形態では、下ガイド21が、カップPを搬送方向Fに搬送するコンベア21aを有しており、螺旋溝25がカップPを搬送方向Fに移動させる第1移動速度と、コンベア21aがカップPを搬送方向Fに移動させる第2移動速度とが、互いに異なる。
この場合、第1移動速度と第2移動速度とが異なることにより、カップPが搬送方向Fに搬送されつつ、カップ軸A回りに回転させられる。すなわち、カップPが搬送されていくに従い、胴部100のうち溝部25aに案内される箇所が、カップ周方向に徐々に変化する。これにより、胴部100をカップ軸A回りの全周にわたって安定して洗浄できる。
また、本実施形態のカップ洗浄装置10は、洗浄部11よりも搬送方向Fの下流側に水切り部12を備えており、水切り部12は、カップPの外面にエアを噴射する外面水切りノズル17と、カップPの内面にエアを噴射する内面水切りノズル18と、を有する。
この場合、洗浄後のカップPに付着する洗浄液の液滴(水滴)を早期に吹き飛ばして、後工程での乾燥工程等における処理を安定させることができる。また、カップPの表面に水滴の跡などが残ることを抑制でき、カップPの表面性状を良好に維持して、カップPの品質を安定して高めることができる。
また本実施形態では、洗浄部11が、カップPの外面に洗浄液を噴射する外面洗浄ノズル15を有しており、胴部100のうち溝部25aに対向する部分と、溝部25aとの間には、洗浄液が通過可能な隙間が設けられている。
この場合、胴部100の外面のうち溝部25aに案内される部分に、外面洗浄ノズル15から噴射される洗浄液を通過させることができる。このため、溝部25aで胴部100を案内しつつ、胴部100を安定して洗浄できる。
本発明は前述の実施形態に限定されず、例えば下記に説明するように、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において構成の変更等が可能である。なお、変形例の図示においては、前述の実施形態と同じ構成要素には同一の符号を付し、下記では主に異なる点について説明する。
図10は、前述の実施形態で説明したカップ洗浄装置10の第1変形例を表しており、具体的には、搬送スクリュー23の一部を示す横断面図である。
この第1変形例では、螺旋溝25が、螺旋溝25の内面から径方向内側に窪む凹部25bを有する。凹部25bは、少なくとも胴部100と対向する溝部25aに配置される。具体的に、この凹部25bは、螺旋溝25が延びる方向に沿って、螺旋状に延びる溝である。図10に示すように、上下方向と垂直な横断面視において、凹部25bは、螺旋溝25の内面から窪む凹曲線状をなしており、図示の例では凹円弧状である。
この第1変形例によれば、外面洗浄ノズル15から噴射される洗浄液を、溝部25aの凹部25bに通過させることで、胴部100のうち溝部25aに案内される外面部分を洗浄することができる。このため、溝部25aで胴部100を案内しつつ、この胴部100を安定して洗浄できる。
図11は、前述の実施形態で説明したカップ洗浄装置10の第2変形例を表しており、具体的には、搬送スクリュー23の一部を示す横断面図である。
この第2変形例においても、螺旋溝25が、螺旋溝25の内面から窪む凹部25bを有している。具体的には、図11に示すように上下方向と垂直な横断面視において、螺旋溝25の内面は、互いに曲率半径が異なる複数の凹曲線を有しており、複数の凹曲線のうち、一の凹曲線と他の凹曲線との接続部分に、屈曲した凹部25bが設けられている。また図示の例では、前記凹部25bが、互いに間隔をあけて複数(一対)設けられている。
この第2変形例によっても、前述の第1変形例と同様の作用効果が得られる。
また、特に図示しないが、螺旋溝25は、その内面のうち胴部100と対向する溝部25aに、立体模様を有していてもよい。立体模様には、例えば、エンボス加工(凸加工)やデボス加工(凹加工)等が含まれる。この構成によっても、前述の第1、第2変形例と同様の作用効果が得られる。
図12は、前述の実施形態で説明したカップ洗浄装置10の第3変形例を表しており、具体的には、カップ洗浄装置10の一部を搬送方向Fの下流側から見た正面図である。
この第3変形例では、横ガイド24が、胴部100と接触する滑り止め部24aを有する。滑り止め部24aは、胴部100との滑り性を低減させる(阻害する)材質からなり、例えばゴム等により形成される。
この第3変形例によれば、横ガイド24の滑り止め部24aに胴部100が接触することにより、カップPが搬送方向Fに搬送されつつ、カップ軸A回りに回転させられる。すなわち、カップPが搬送されていくに従い、胴部100のうち溝部25aに案内される箇所が、カップ周方向に徐々に変化する。これにより、胴部100をカップ軸A回りの全周にわたって安定して洗浄できる。
また、搬送スクリュー23の回転軸Oは、カップPの上下方向の中心と上下方向において同じ位置か、それよりも上側(底部110側)に配置されていてもよい。
ただし、前述の実施形態で説明したように、搬送スクリュー23の回転軸Oが、カップPの上下方向の中心よりも下側(開口端部100a側)に配置されていると、搬送されるカップPの搬送姿勢がより安定することから、好ましい。
また前述の実施形態では、下ガイド21が、カップPを搬送方向Fに移動するコンベア21aを有する例を挙げたが、これに限らない。すなわち、搬送スクリュー23の螺旋溝25のみによって、カップPを搬送方向Fに移動させる構成としてもよい。この場合、下ガイド21は、例えばシャフトやパイプ等により形成されて搬送方向Fに延びるレール等とされる。上記構成によれば、装置の構造をより簡素化できる。
本発明は、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において、前述の実施形態及び変形例等で説明した各構成を組み合わせてもよく、また、構成の付加、省略、置換、その他の変更が可能である。また本発明は、前述した実施形態等によって限定されず、特許請求の範囲によってのみ限定される。
本発明のカップ洗浄装置によれば、搬送されるカップが倒れることを抑えつつ、カップを安定して洗浄できる。したがって、産業上の利用可能性を有する。
2…搬送部、10…カップ洗浄装置、11…洗浄部、12…水切り部、15…外面洗浄ノズル、16…内面洗浄ノズル、17…外面水切りノズル、18…内面水切りノズル、21…下ガイド、21a…コンベア、22…上ガイド、23…搬送スクリュー、24…横ガイド、24a…滑り止め部、25…螺旋溝、25a…溝部、25b…凹部、100…胴部、100a…開口端部、110…底部、F…搬送方向、O…回転軸、P…カップ

Claims (6)

  1. テーパ状の胴部と底部とを備える有底テーパ状のカップを洗浄するカップ洗浄装置であって、
    複数の前記カップを、前記胴部の開口端部が下側を向く倒立姿勢で搬送方向に搬送する搬送部と、
    前記搬送部に搬送される前記カップを洗浄する洗浄部と、を備え、
    前記搬送部は、
    前記搬送方向に延び、前記胴部の開口端部を下側から支持する下ガイドと、
    前記搬送方向に延び、回転軸を中心に回転する搬送スクリューと、を有し、
    前記搬送スクリューは、前記回転軸が延びる軸方向へ向かうに従い、前記回転軸回りに向けて螺旋状に延びる螺旋溝を有し、
    前記螺旋溝は、上側から見て前記搬送方向と直交する幅方向の前記下ガイド側を向く溝部によって、前記胴部を案内し、
    前記溝部は、前記搬送方向に互いに間隔をあけて複数配置され、
    前記搬送スクリューが前記回転軸回りに回転することで、前記カップが前記溝部に案内され前記搬送方向に搬送される、
    カップ洗浄装置。
  2. 前記下ガイドは、前記胴部の開口端部が載せられ、前記搬送方向に移動するコンベアを有し、
    前記螺旋溝が前記カップを前記搬送方向に移動させる第1移動速度と、
    前記コンベアが前記カップを前記搬送方向に移動させる第2移動速度とが、互いに異なる、
    請求項1に記載のカップ洗浄装置。
  3. 前記搬送部は、前記搬送方向に延び、前記胴部をガイドする横ガイドを有し、
    前記横ガイドは、前記幅方向において、前記カップを間に挟んで前記搬送スクリューとは反対側に配置され、
    前記横ガイドは、前記胴部と接触する滑り止め部を有する、
    請求項1または2に記載のカップ洗浄装置。
  4. 前記洗浄部よりも前記搬送方向の下流側に配置され、前記搬送部に搬送される前記カップを水切りする水切り部を備え、
    前記水切り部は、
    前記カップの外面にエアを噴射する外面水切りノズルと、
    前記カップの内面にエアを噴射する内面水切りノズルと、を有する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のカップ洗浄装置。
  5. 前記洗浄部は、前記カップの外面に洗浄液を噴射する外面洗浄ノズルを有し、
    前記胴部のうち前記溝部に対向する部分と、前記溝部との間に、洗浄液が通過する隙間が設けられる、
    請求項1から4のいずれか1項に記載のカップ洗浄装置。
  6. 前記洗浄部は、前記カップの外面に洗浄液を噴射する外面洗浄ノズルを有し、
    前記螺旋溝は、少なくとも前記胴部と対向する前記溝部に配置される凹部を有する、
    請求項1から5のいずれか1項に記載のカップ洗浄装置。
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