JP2023149931A - 液体吐出装置 - Google Patents

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Rikuto Mitoka
幹生 小川
Mikio Ogawa
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Abstract

【課題】装置の長期保管中にインクが固化しにくい液体吐出装置を提供する。【解決手段】液体吐出装置100のコントローラ130は、キャップ62がノズル38Aを覆った状態において、吸引ポンプ74を駆動して洗浄液貯留部76からタンク181へ洗浄液を導入する洗浄液導入処理と、圧力ポンプ191を駆動して循環流路183,184に洗浄液を循環する洗浄処理と、吸引ポンプ74を駆動して、ノズル38Aからキャップ62および廃液流路178を通じて洗浄液を廃液タンク77に排出する排出処理と、保存液を貯留する第2カートリッジ11が装着ケース110に接続されたことを条件に、補充バルブ187を開いて保存液をタンク181に導入する保存液導入処理と、を実行する。【選択図】図9

Description

本発明は、タンクに貯留された液体をヘッドから吐出する液体吐出装置に関する。
ヘッドからインクを吐出する液体吐出装置として、例えば、特許文献1に記載された記録装置が知られている。特許文献1の記録装置では、装置を長期間使用しないときには、保存液カートリッジをキャリッジに装着した後、クリーニング動作をさせることにより、記録ヘッドのインク流路内のインクを排出除去するとともに、保存液カートリッジからの保存液をインク流路内に充填している。
特開2002-200772号公報
上記記録装置では、記録ヘッドのインク流路内のインクを保存液に置換するだけなので、保存液にインクが残存しやすく、長期保管中にインクが固化しやすいという問題がある。
本発明は、前述された事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、装置の長期保管中にインクが固化しにくい液体吐出装置を提供することである。
本発明に係る液体吐出装置は、液体を貯留するタンクと、上記タンクから供給された液体を吐出するノズルを有するヘッドと、上記タンクと上記ヘッドとの間で液体を循環する循環流路と、上記タンクと上記ヘッドとの間に圧力差を生じさせる圧力ポンプと、上記タンクに接続された第1導入流路と、上記第1導入流路に接続された装着ケースと、上記装着ケースに着脱可能な第1カートリッジと、上記第1導入流路を開閉する補充バルブと、洗浄液を貯留する洗浄液貯留部と、上記洗浄液貯留部と上記タンクとを接続する第2導入流路と、洗浄液が排出される廃液タンクと、上記ヘッドに当接して上記ノズルを覆うキャップと、上記キャップと上記廃液タンクとを接続する廃液流路と、上記廃液流路に配置された吸引ポンプと、コントローラと、を備える。上記コントローラは、上記キャップが上記ノズルを覆った状態において、上記吸引ポンプを駆動して上記洗浄液貯留部から上記タンクへ洗浄液を導入する洗浄液導入処理と、上記圧力ポンプを駆動して上記循環流路に洗浄液を循環する洗浄処理と、上記吸引ポンプを駆動して、上記ノズルから上記キャップおよび上記廃液流路を通じて洗浄液を上記廃液タンクに排出する排出処理と、保存液を貯留する第2カートリッジが上記装着ケースに接続されたことを条件に、上記補充バルブを開いて保存液を上記タンクに導入する保存液導入処理と、を実行する。
洗浄液導入処理において吸引ポンプが駆動されると、タンク内、第2導入流路、及び洗浄液貯留部内が負圧になるので、この負圧により、洗浄液貯留部から洗浄液が第2導入流路を通ってタンクに導入される。洗浄処理において圧力ポンプが駆動されると、タンクとヘッドとの間の圧力差によってタンク内の洗浄液が循環流路を循環するので、タンク、循環流路、及びヘッドが洗浄液で洗浄される。タンク、循環流路、及びヘッドを洗浄した洗浄液は、排出処理において廃液タンクに排出される。保存液導入処理において洗浄後のタンクに保存液が導入されるので、保存液にインクが残存しにくく、液体吐出装置の長期保管中にインクが固化することが抑制される。
本発明によれば、装置の長期保管中にインクが固化しにくい。
図1は、本発明の実施形態に係る画像記録装置100の外観斜視図である。 図2は、図1のII-II断面を示す断面図であって、ヘッド38が記録位置であり、第1支持機構51が第1姿勢であり、メンテナンス機構60が待機位置である状態を示す。 図3は、図2において上筐体31が開位置となった状態を示す断面図である。 図4は、ヘッド38の底面図である。 図5は、メンテナンス機構60の斜視図である。 図6は、メンテナンス機構60の底面図である。 図7は、支持台61の液体流路153を液体流路153の流れ方向に平行な平面で切断した断面図である。 図8は、メンテナンス位置におけるキャップ62A,62B,62Cの断面図である。 図9は、インク回路113を示す模式図である。 図10は、画像記録装置100のブロック図である。 図11は、図1のII-II断面を示す断面図であって、ヘッド38が被キャッピング位置であり、第1支持機構51が第1姿勢であり、メンテナンス機構60がメンテナンス位置である状態を示す。 図12は、図1のII-II断面を示す断面図であって、ヘッド38が被ワイピング位置であり、第1支持機構51が第1姿勢であり、メンテナンス機構60がワイピング位置である状態を示す。 図13は、図1のII-II断面を示す断面図であって、ヘッド38が記録位置であり、第1支持機構51が第2姿勢であり、メンテナンス機構60が第1支持機構51に支持された位置である状態を示す。 図14は、図1のII-II断面を示す断面図であって、ヘッド38が記録位置であり、第1支持機構51が第2姿勢であり、メンテナンス機構60が待機位置である状態を示す。 図15は、保管処理を示すフローチャートである。 図16は、復帰処理を示すフローチャートである。 図17は、復帰処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の好ましい実施形態を説明する。なお、本実施形態は本発明の一実施態様にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で実施態様を変更できることは言うまでもない。また、以下の説明では、矢印の起点から終点に向かう進みが向きと表現され、矢印の起点と終点とを結ぶ線上の往来が方向と表現される。また、以下の説明においては、画像記録装置100が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7が定義され、排出口33が設けられている側を手前側(前面)として前後方向8が定義され、画像記録装置100を手前側(前面)から見て左右方向9が定義される。
[画像記録装置100の外観構成]
図1に示される画像記録装置100(液体吐出装置の一例)は、インクジェット記録方式でロール体37(図2参照)をなすシートSに画像を記録する。
図1に示されるように、画像記録装置100は、筐体30を備える。筐体30は、上筐体31及び下筐体32を備える。上筐体31及び下筐体32は、全体として概ね直方体形状であって、卓上に載置可能な大きさである。すなわち、画像記録装置100は、卓上に載置されて使用されるのに適している。もちろん、画像記録装置100は、床面やラックに載置されて使用されてもよい。
図2に示されるように、筐体30は、上筐体31の内部に内部空間31Aが、下筐体32の内部に内部空間32Aが外部から区画される。
図2、図3に示されるように、上筐体31は、下筐体32によって回動可能に支持されている。上筐体31は、後下端部に設けられ且つ左右方向9に延びる回動軸15周りに、図2に示される閉位置と、図3に示される開位置とに回動可能である。
図1に示されるように、下筐体32の前面32Fには、左右方向9に長いスリット状の排出口33が形成されている。排出口33からは、画像記録済みのシートS(図2参照)が排出される。
上筐体31の前面31Fには、操作パネル44が設けられている。ユーザは、操作パネル44に、画像記録装置100を動作させたり各種設定を確定したりするための入力を行う。操作パネル44は、表示部44Aを有している。表示部44Aは、インクタンク34を装着ケース110に装着する旨、保存液タンク11を装着ケース110に装着する旨、廃液タンク77を交換する旨を表示する。
[画像記録装置100の内部構成]
図2に示されるように、内部空間31A,32Aには、ホルダ35、テンショナ45、搬送ローラ対36、搬送ローラ対40、ヘッド38、第1支持機構51、ヒータ39、支持部46、第2支持機構52、CIS25、カッターユニット26、インクタンク34、洗浄液タンク76(洗浄液貯留部の一例)、廃液タンク77、メンテナンス機構60、及びワイパクリーニング機構80が配置されている。図2には示されていないが、内部空間32Aには、コントローラ130(図10参照)が配置されている。コントローラ130は、画像記録装置100の動作を制御するものである。
内部空間32Aには、隔壁41が設けられている。隔壁41は、内部空間32Aの後下部を仕切って、シート収容空間32Cを区画する。シート収容空間32Cは、隔壁41、下筐体32により包囲される。
シート収容空間32Cには、ロール体37が収容される。ロール体37は、芯管と、長尺のシートSとを有している。シートSは、芯管の軸芯の周方向にロール状に芯管に巻回されている。
図2に示されるように、シート収容空間32Cには、左右方向9に沿って延びるホルダ35が位置する。装着時、ロール体37の芯管の軸芯が左右方向9に沿い、且つロール体37が軸芯の周方向に回転可能に、ホルダ35はロール体37を支持する。ホルダ35は、搬送モータ53(図10参照)から駆動力が伝達されて回転する。ホルダ35の回転に伴って、ホルダ35に支持されているロール体37も回転する。
図2に示されるように、シート収容空間32Cは、後部において上方へ向かって開口している。隔壁41と後面32Bとの間、すなわち、ロール体37の後端の上方に隙間42が形成されている。シートSは、搬送ローラ対36,40が回転することで、ロール体37の後端から上方に引き出され隙間42を介してテンショナ45へと案内される。
テンショナ45は、内部空間32Aの後部において隔壁41よりも上方に位置する。テンショナ45は、下筐体32の外側を向いている外周面45Aを有している。外周面45Aの上端は、上下方向7において搬送ローラ対36のニップDと概ね同じ上下位置にある。
外周面45Aには、ロール体37から引き出されたシートSが掛けられ当接する。シートSは、外周面45Aに沿って前方に湾曲して、搬送向き8Aに延びて搬送ローラ対36に案内される。搬送向き8Aは、前後方向8に沿う前向きである。
テンショナ45の前方には、搬送ローラ対36が位置する。搬送ローラ対36は、搬送ローラ36Aとピンチローラ36Bとを有する。搬送ローラ36A、及びピンチローラ36Bは、外周面45Aの上端と概ね同じ上下位置で当接し合ってニップDを形成する。
搬送ローラ対36の前方には、搬送ローラ対40が位置する。搬送ローラ対40は、搬送ローラ40Aとピンチローラ40Bとを有する。搬送ローラ40A、及びピンチローラ40Bは、外周面45Aの上端と概ね同じ上下位置で当接し合ってニップを形成する。
搬送ローラ36A,40Aは、搬送モータ53(図10参照)から駆動力が伝達されて回転する。搬送ローラ対36は、テンショナ45から搬送向き8Aに延びるシートSをニップしつつ回転することにより、後述する搬送路43の搬送面43Aに沿う搬送向き8Aに送り出す。搬送ローラ対40は、搬送ローラ対36から送り出されたシートSをニップしつつ回転することにより搬送向き8Aに送り出す。また、搬送ローラ対36,40の回転により、シートSは、シート収容空間32Cから隙間42を通ってテンショナ45に向けて引き出される。
図2に示されるように、内部空間32Aには、外周面45Aの上端から排出口33に至る搬送路43が形成されている。搬送路43は、搬送向き8Aに沿ってほぼ直線的に延びており、シートSが通過可能な空間である。詳細には、搬送路43は、搬送向き8A及び左右方向9に拡がり且つ搬送向き8Aに長い搬送面43Aに沿っている。なお、図2では、搬送面43Aは、搬送路43を示す二点鎖線で示されている。搬送路43は、上下方向7に離れて位置するガイド部材(不図示)や、ヘッド38、搬送ベルト101、支持部46、ヒータ39などによって区画されている。すなわち、ヘッド38、搬送ベルト101、支持部46、及びヒータ39は、搬送路43に沿って位置する。
ヘッド38は、搬送路43の上方において搬送ローラ対36よりも搬送向き8Aの下流側に位置する。ヘッド38は、ノズル面50(図4参照)において開口する複数のノズル38Aを有する。複数のノズル38Aから、インク(液体の一例)が搬送ベルト101に支持されたシートSへ向かって下方へ吐出される。これにより、シートSに画像が記録される。ヘッド38の構成は、後に説明される。
第1支持機構51は、搬送路43の下方において搬送ローラ対36よりも搬送向き8Aの下流に位置する。第1支持機構51は、ヘッド38の下方に、ヘッド38と対向している。第1支持機構51は、搬送ベルト101と支持部材104を有する。搬送ベルト101は、搬送ローラ対36によって搬送向き8Aに搬送されてヘッド38の直下に位置するシートSを支持する。搬送ベルト101は、支持しているシートSを搬送向き8Aに搬送する。支持部材104は、メンテナンス機構60を支持可能である。
第1支持機構51は、搬送ベルト101、駆動ローラ102、従動ローラ103、支持部材104、ギヤ105、及びギヤ106を備えている。なお、各図において、ギヤ105,106の歯の図示は省略されている。
駆動ローラ102及び従動ローラ103は、支持部材104によって回転可能に支持されている。駆動ローラ102及び従動ローラ103は、前後方向8(搬送向き8A)に互いに離間している。搬送ベルト101は、無端ベルトである。搬送ベルト101は、駆動ローラ102、及び従動ローラ103に張架される。搬送ベルト101は、左右方向9において、搬送路43内に配置されている。
駆動ローラ102は、搬送モータ53(図10参照)によって与えられる駆動力により回転し、搬送ベルト101を回動させる。搬送ベルト101の回動に伴い、従動ローラ103が回転する。搬送ベルト101は、搬送面108を有している。搬送面108は、搬送ベルト101の外周面における上側の部分であり、搬送向き8Aに沿って延びている。搬送面108は、搬送路43を挟んでヘッド38のノズル38Aと対向している。搬送面108は、搬送ローラ対36,40の間で搬送されるシートSを下方から支持しつつ、シートSに搬送力を与える。これによって、搬送ベルト101は、搬送路43に位置するシートSを搬送面108に沿う搬送向き8Aに搬送する。
支持部材104は、軸109Aを備えている。軸109Aは、下筐体32によって回転可能に支持されている。軸109Aは、左右方向9(搬送向き8Aと直交し且つ吐出モジュール49のノズル面50と平行な方向)に延びている。軸109Aは、駆動ローラ102より搬送向き8Aの上流に設けられている。軸109Aは、搬送ローラ対36より下方に位置している。
軸109Aは、軸モータ59(図10参照)から駆動力が伝達されて回転する。軸109Aが回転することによって、支持部材104は軸109A周りに回動する。第1支持機構51の回動先端51Aは、軸109Aよりも搬送向き8Aの下流に位置している。
支持部材104は、吐出モジュール49のノズル面50に平行な第1姿勢(図2参照)と、第1姿勢から軸109Aを中心に傾き、回動先端51Aが軸109よりも下方に位置する第2姿勢(図13参照)とに姿勢変化可能である。
図2に示されるように、第1支持機構51が第1姿勢のとき、搬送ベルト101の搬送面108は前後方向8に沿って延びている。これにより、搬送ベルト101は、搬送路43に位置するシートSを前方に搬送して支持部46に送ることが可能である。
図13に示されるように、第1支持機構51が第2姿勢のとき、搬送ベルト101の搬送面108は、前方へ向かうにしたがって下方へ向かう傾斜方向6に沿って延びている。なお、傾斜方向6は、左右方向9に直交し且つ搬送向き8Aと交差する向きである。
図2に示されるように、ギヤ105,106は、第1支持機構51の支持部材104によって回転可能に支持されている。ギヤ106は、直接的にまたは他のギヤなどを介して第1モータ55(図10参照)と繋がっており、第1モータ55から駆動力を付与される。
ヒータ39は、搬送路43の下方においてヘッド38よりも搬送向き8Aの下流であって搬送ローラ対40よりも搬送向き8Aの上流に位置する。ヒータ39は、第1支持機構51より前方でフレームに支持され、左右方向9に延びる。ヒータ39は、伝熱プレート(不図示)と、フィルムヒータ(不図示)と、を有している。伝熱プレートは、金属製であり、搬送ベルト101の搬送面108と概ね同じ上下位置に、前後左右に拡がる支持面を有する。第1支持機構51から送り出されたシートSは、伝熱プレートの支持面上で前方へと搬送される。フィルムヒータは、伝熱プレートの下面に固定されており、コントローラ130の制御下で発熱する。この熱は、伝熱プレートを介して、伝熱プレート上のシートSに伝わる。また、ヒータ39からの熱は、ヒータ39の上方に配置されたダクト145によって回収される。
ダクト145は、搬送路43の上方であって、ヘッド38の搬送向き8Aの下流かつ搬送ローラ対40の上流に配置されている。
支持部46は、搬送路43の下方に位置している。支持部46は、ヘッド38及び第1支持機構51よりも搬送向き8Aの下流に位置する。支持部46の後部には、ヒータ39が位置している。支持部46の前部は、搬送ローラ40Aと対向している。支持部46は、カッターユニット26よりも搬送向き8Aの上流に位置する。
支持部46は、下筐体32によって左右方向9に延びる軸(不図示)周りに回動可能に支持されている。図3に示されるように、上筐体31が開位置のとき、支持部46は、図3に実線で示される倒伏位置と、図3に破線で示される起立位置とに回動可能である。
支持部46が倒伏位置のとき、支持部46の回動先端46Bは、回動基端46Aよりも前方(搬送向き8Aの下流)に位置している。支持部46が倒伏位置のとき、支持部46は、搬送路43の一部を構成しており、搬送ベルト101によって搬送向き8Aに搬送されてきたシートSを支持可能である。支持部46が起立位置のとき、支持部46の回動先端46Bは支持部46が倒伏位置のときよりも上方に位置しており、メンテナンス機構60が外部に露出可能である。支持部46の軸は、支持部46の後端部に設けられており、左右方向9に延びている。
第2支持機構52は、傾斜方向6及び左右方向9に直交する直交方向10に移動可能に下筐体32に支持されている。第2支持機構52は、メンテナンス機構60を支持可能である。第2支持機構52は、全体として傾斜方向6に延びた状態で配置されており、不図示のボールネジによってワイパクリーニング機構80と接離する方向へ移動可能である。第2支持機構52は、メンテナンス機構60を支持して、メンテナンス機構60の移動をスライド自在に支持する。
ギヤ118,119,120は、第2支持機構52の本体115によって回転可能に支持されている。ギヤ120は、ギヤ118,119に噛合している。ギヤ120が回転すると、ギヤ118,119は同方向に回転する。ギヤ120は、直接的にまたは他のギヤなどを介して第2モータ56(図10参照)と繋がっており、第2モータ56から駆動力を付与される。ギヤ118,119は、対向する位置にあるメンテナンス機構60のラック154と噛合可能である。
CIS25は、搬送路43の上方において搬送ローラ対40よりも搬送向き8Aの下流
に位置する。CIS25は、シートの印刷面の画像を読み取ることができる。
カッターユニット26は、搬送路43の上方においてCIS25よりも搬送向き8Aの下流に位置する。カッターユニット26は、カッターキャリッジ27にカッター28が搭載されたものである。カッター28の移動によって、搬送路43に位置するシートSが左右方向9に沿って切断される。
装着ケース110は、下筐体32の前端および下端付近に位置しており、前方を向いて開口する箱形状である。装着ケース110には、後向きへインクタンク34が挿入される。装着ケース110の後向きの終面111には、前方へ向かって延びるインクニードル112が位置する。インクニードル112の前端は開口しており、後端はインク回路113に連結されている。インク回路113は、インクニードル112の内部空間とヘッド38とをインクが流通可能に連結している。装着ケース110にインクタンク34が装着されると、インクニードル112がインクタンク34の流出口に挿入される。これにより、インクタンク34に貯留されたインクが、インクニードル112およびインク回路113を通じてヘッド38に供給される。インク回路113の構成は、後に説明される。終面111には、接点114が位置する。接点114は、装着ケース110にインクタンク34が装着された状態において、インクタンク34が有するIC基板70と電気的に接続される。コントローラ130は、接点114を通じてIC基板70の記憶領域にアクセス可能である。
インクタンク34(第1カートリッジの一例)は、インクを貯留している。インクは、顔料などを含む液体である。インクタンク34の内部空間はインクを貯留する貯留室である。貯留室は、外部と大気連通されたものであってもよいし、パウチなどインクの流出に伴って収縮可能な袋状のものであってもよい。装着ケース110に装着されたインクタンク34からインク回路113を通じてインクがヘッド38に供給される。インクタンク34の後面には、IC基板70が位置する。IC基板70は、記憶領域にインクタンク34であることを示す識別情報を記憶している。
図9に示される保存液タンク11(第2カートリッジの一例)は、貯留する液体が保存液である点の他は、インクタンク34と同様の構成である。保存液タンク11も装着ケース110に装着可能である。装着ケース110に装着された保存液タンク11からインク回路113を通じて保存液がヘッド38に供給される。保存液タンク11の後面にはIC基板12が位置する。IC基板12は、記憶領域に保存液タンク11であることを示す識別情報を記憶している。
図2に示されるように、洗浄液タンク76は、洗浄液を貯留している。洗浄液は、ヘッド38のノズル38Aを洗浄するためのものである。洗浄液タンク76は、後述する第2支持機構52よりも下方に位置する。洗浄液タンク76の内部空間は洗浄液を貯留する貯留室である。洗浄液タンク76は、洗浄液メインタンク76A(第1貯留部の一例)および洗浄液サブタンク76B(第2貯留部の一例)を有する(図9参照)。
洗浄液メインタンク76Aは、廃液タンク77内に収容されている。洗浄液メインタンク76Aは、パウチなど洗浄液の流出に伴って収縮可能な袋状のものである。洗浄液メインタンク76Aには、洗浄液サブタンク76Bに接続された洗浄液補給流路304が接続されている。洗浄液補給流路304には、洗浄液補給流路304を開閉可能な洗浄液補給バルブ305が配置されている。洗浄液補給バルブ305の開閉は、コントローラ130によって制御される。
洗浄液サブタンク76Bは、廃液タンク77の外に配置されている。洗浄液サブタンク76Bは、洗浄液補給流路304を通して洗浄液メインタンク76Aに繋がっている。洗浄液サブタンク76Bには、第1液面センサ303が設けられている。第1液面センサ303は、洗浄液サブタンク76Bの内部空間の所定の高さにおいて洗浄液の有無を検知する。第1液面センサ303は、検知信号をコントローラ130に出力する。第1液面センサ303は、洗浄液を検知したときに検知信号としてON信号を出力し、洗浄液を検知しないときに検知信号としてOFF信号を出力する。コントローラ130は、第1液面センサ303が出力する検知信号に基づいて、洗浄液サブタンク76Bの内部空間において所定の高さに液面が到達したかを判定する。
洗浄液サブタンク76Bには、インクサブタンク181に接続された洗浄液導入流路301(第2導入流路の一例)が接続されている。洗浄液導入流路301には、洗浄液導入流路301を開閉可能な洗浄液導入バルブ302が配置されている。洗浄液導入バルブ302の開閉は、コントローラ130によって制御される。洗浄液導入流路301には、減圧ポンプ193が接続されている。減圧ポンプ193は、インクサブタンク181の内部空間の気体を外部へ排出することにより、インクサブタンク181の内部空間を減圧する。減圧ポンプ193の駆動は、コントローラ130によって制御される。
廃液タンク77は、洗浄液が排出される容器であり、外部と大気連通されている。廃液タンク77には、第3液面センサ308(廃液センサの一例)が設けられている。第3液面センサ308は光センサである。第3液面センサ308は、廃液タンク77の内部空間の所定の高さにおいて廃液の有無を検知する。第3液面センサ308は、検知信号をコントローラ130に出力する。第3液面センサ308は、洗浄液を検知したときに検知信号としてON信号を出力し、洗浄液を検知しないときに検知信号としてOFF信号を出力する。コントローラ130は、第3液面センサ308が出力する検知信号に基づいて、廃液タンク77の内部空間において所定の高さに液面が到達したかを判定する。なお、第3液面センサは、所定の高さにおいて廃液の有無を検知できれば、特に限定されない。例えば、第3液面センサは、透過型の光センサでもよく、反射型の光センサでもよい。また、洗浄液タンク76および廃液タンク77も、インクタンク34と同様に、画像記録装置100に対して着脱可能であってもよい。
メンテナンス機構60は、ヘッド38のメンテナンスを行うためのものである。メンテナンス機構60は、移動可能に構成されており、ヘッド38のメンテナンスが行われるときにヘッド38の直下に移動される(図11参照)。
ヘッド38のメンテナンスは、パージ処理、キャップ洗浄処理、及びワイピング処理などである。パージ処理は、図11に示されるように、メンテナンス機構60の後述するキャップ62によってノズル38Aを被覆した上で吸引ポンプ74によってノズル38Aからインクを吸引する処理である。キャップ洗浄処理は、キャップ62によってノズル38Aを被覆した状態でキャップ62の内部空間67A,67B,67Cに送り込んだ洗浄液によってヘッド38のノズル面50を洗浄する処理である。ワイピング処理は、図12に示されるように、メンテナンス機構60の後述するスポンジワイパ64によってヘッド38のノズル面50を払拭する処理である。メンテナンス機構60の構成は、後に説明される。
ワイパクリーニング機構80は、メンテナンス機構60のキャップ62およびゴムワイパ63を清掃するためのものである。メンテナンス機構60は、キャップ62およびゴムワイパ63の清掃が行われるときにワイパクリーニング機構80の直下に移動される。ワイパクリーニング機構80においてメンテナンス機構60と対向する面はスポンジによって形成されており、メンテナンス液を保持している。ワイパクリーニング機構80は、待避位置に位置するリップ66及びゴムワイパ63に当接し得る。これにより、ワイパクリーニング機構80は、キャップ62のリップ66及びゴムワイパ63に付着したインクを拭う。
[ヘッド38]
図2及び図4に示されるように、ヘッド38は、概ね左右方向9に長い直方体形状である。ヘッド38は、フレーム48と、3つの吐出モジュール49A,49B,49Cとを備えている。以下、3つの吐出モジュール49A,49B,49Cを総称して、吐出モジュール49とも称する。なお、吐出モジュール49の数は、3つに限らず、例えば1つでもよい。
図2及び図4に示されるように、吐出モジュール49は、フレーム48によって支持されている。吐出モジュール49の下面は、下方に露出される。吐出モジュール49は、左右方向9において搬送路43内に配置されている。
図4(A)に示されるように、吐出モジュール49A,49Bは、搬送向き8Aにおいて同位置に配置されている。吐出モジュール49A,49Bは、左右方向9に間隔を空けて配置されている。吐出モジュール49Cは、吐出モジュール49A,49Bよりも搬送向き8Aの下流側に配置されている。吐出モジュール49Cは、左右方向9において隣り合う2個の吐出モジュール49A,49Bの間に配置されている。吐出モジュール49Cの左端は、吐出モジュール49Aの右端より左方に位置している。吐出モジュール49Cの右端は、吐出モジュール49Bの左端より右方に位置している。つまり、左右方向9において、吐出モジュール49Cの端部と、吐出モジュール49A,49Bの端部とは重複している。
各吐出モジュール49A,49B,49Cは、複数のノズル38Aを備えている。各ノズル38Aは、各吐出モジュール49A,49B,49Cのノズル面50に開口されている。ノズル面50は、前後方向8、及び左右方向9に拡がる面である。上述したように、複数のノズル38Aから、インクが第1支持機構51の搬送ベルト101に支持されたシートSへ向かって下方へ吐出されて、シートSに画像が記録される。
図4(B)に示されるように、吐出モジュール49は、インク回路113と接続される流入ポート22と流出ポート23とを有する。流入ポート22および流出ポート23は、マニホールド24とそれぞれ接続されている。マニホールド24は複数のノズル38Aと接続されている。流入ポート22を通じてマニホールド24へ流入したインクは、各ノズル38Aに対応して位置する不図示のピエゾ素子が駆動することにより、ノズル38Aを通じて外部へ吐出される。マニホールド24内のインクは、流入ポート22および流出ポート23を通じて循環可能である。
ヘッド38は、上下方向7に沿って、図13,14に示される記録位置、図11に示される被キャッピング位置、図12に実線で示される被ワイピング位置、及び図12に破線で示されるアンキャップ位置に移動する。記録位置は、搬送ベルト101に支持されたシートSに画像を記録するときのヘッド38の位置である。被キャッピング位置は、吐出モジュール49がメンテナンス機構60のキャップ62によって覆われるときのヘッド38の位置である。被キャッピング位置は、記録位置より上方の位置(記録位置よりも第1支持機構51から離れた位置)である。被ワイピング位置は、メンテナンス機構60のスポンジワイパ64が吐出モジュール49のノズル面50を払拭するときのヘッド38の位置である。被ワイピング位置は、被キャッピング位置より上方の位置である。アンキャップ位置は、ヘッド38をメンテナンス機構60から完全に離間させるときのヘッド38の位置である。アンキャップ位置は、被ワイピング位置より上方の位置である。
図2に示されるように、ヘッド38は、ボールネジ29によって移動される。ボールネジ29は、ネジ軸29Aとナット部材29Bとを備える。ネジ軸29Aは、下筐体32によって、上下方向7に沿った軸周りに回転可能に支持されている。ネジ軸29Aは、ヘッドモータ54(図10参照)から駆動力を伝達されることによって回転する。ナット部材29Bは、ネジ軸29Aの正転によって上方へ移動し、ネジ軸29Aの逆転によって下方へ移動する。なお、ヘッド38が上下動するための構成は、ボールネジ29を用いた構成に限らず、公知の種々の構成が採用可能である。
[メンテナンス機構60]
図5に示されるように、メンテナンス機構60(排出機構の一例)は、支持台61、スポンジワイパ64、ゴムワイパ63、及びキャップ62を備えている。なお、以下のメンテナンス機構60の説明では、メンテナンス機構60が第2姿勢の第1支持機構51及び第2支持機構52によって支持されているとする。
支持台61は、底台61Aと、底台61Aに載置される本体61Bと、スポンジワイパ64及びゴムワイパ63を本体61Bに保持するワイパホルダ61Cと、を有する。底台61Aは、上方が開口された箱型形状を有する。底台61Aは、第1底板121と、第1底板121の周縁から上方へ立設された第1縁板122と、延出片125と、ラック154(図2参照)と、を備えている。
第1底板121は、傾斜方向6及び左右方向9へ拡がる平板状である。第1底板121の上面および下面は、傾斜方向6よりも左右方向9に長い矩形状に形成されている。第1底板121の下面は、第1支持機構51の上面に上方から当接可能である。これにより、メンテナンス機構60は、第1支持機構51によって支持可能である。第1底板121の下面は、第2支持機構52の上面に上方から当接可能である。これにより、メンテナンス機構60は、第2支持機構52によって支持可能である。
第1縁板122は、平面視において矩形枠状である。延出片125は、第1縁板122の右壁の下端部から右方へ延びている。延出片125は、第1縁板122の右壁の傾斜方向6の一端から他端まで延びている。
図6に示されるように、ラック154は、延出片125の下面に形成されている。ラック154は、延出片125の傾斜方向6の一端部から他端部の近傍まで延びている。ラック154は、第1支持機構51の上面と上下に対向可能である。
ラック154は、第1支持機構51のギヤ105と噛合可能である。ラック154とギヤ105とが噛合した状態でギヤ105が回転することによって、メンテナンス機構60は、第1支持機構51の上面に沿ってスライドする。
ラック154は、第2支持機構52のギヤ118、119と噛合可能である。ラック154とギヤ118及びギヤ119の少なくとも一方が噛合した状態でギヤ120が回転することによって、メンテナンス機構60は、第2支持機構52の上面に沿ってスライドする。
これにより、メンテナンス機構60は、後述するように、図2に示される待機位置、図12に破線で示される待避位置、図11に示されるメンテナンス位置、及び図12に示されるワイピング位置に移動可能である。メンテナンス位置及びワイピング位置のメンテナンス機構60は、ヘッド38の吐出モジュール49のノズル面50と上下方向7に対向している。待機位置及び待避位置のメンテナンス機構60は、ノズル面50から離間した状態である。
図5に示されるように、本体61Bは、上方が開放された略箱形形状である。本体61Bは、底台61Aに固定されている。本体61Bは、第2底板151と、第2底板151から上方へ立設された第2縁板152と、洗浄液タンク76に貯留される洗浄液を環流する液体流路153(図7参照)と、を備えている。
図5及び図7に示されるように、第2底板151は、傾斜方向6及び左右方向9に拡がる平板状である。第2底板151の上面および下面は、傾斜方向6よりも左右方向に長い矩形状に形成されている。第2縁板152は、平面視において矩形枠状である。
図7に示されるように、液体流路153は、第2底板151の上面に形成されている。液体流路153は、第2底板151の上面から下向きに凹んだ凹溝であり、上方に開口している。液体流路153は、平面視において、左右方向9に延びてUターンするように折り返すU字形状に連続した形状を有する。液体流路153は、凹溝上において配置されるスポンジワイパ64A、スポンジワイパ64B、およびスポンジワイパ64Cを直列に接続するように延びている。液体流路153は、第1流路153A、中間流路153B、及び第2流路153Cを有する。
第1流路153Aは、液体流路153における洗浄液の流通向きの上流側に位置する。第1流路153Aは、本体61Bにおける前側において左右方向9に延びる部分である。
中間流路153Bは、第1流路153Aの洗浄液の流通向きの下流に位置する。中間流路153Bは、第1流路153Aの下流端から本体61bの傾斜方向6の中間部まで前傾斜向き5に延びている。
第2流路153Cは、液体流路153における洗浄液の流通向きの下流側に位置する。第2流路153Cは、中間流路153Bの下流端から右方に延びる。
図7、図9に示されるように、第1流路153Aの上流端における凹溝の内壁面には、洗浄液が第1流路153Aに流入する流入口171が開口している。流入口171には、第1供給チューブ175の一端が接続されている。第1供給チューブ175の他端は、第1支持機構51の外側に至り、洗浄液サブタンク76Bに接続され、洗浄液サブタンク76B内に貯留される洗浄液の水面よりも低い位置において開口する。第1供給チューブ175には、供給ポンプ306が設けられている。供給ポンプ306は、洗浄液サブタンク76Bから第1供給チューブ175を通して第1流路153Aに洗浄液を供給する。供給ポンプ306の駆動は、コントローラ130によって制御される。第1供給チューブ175における供給ポンプ306と洗浄液サブタンク76Bとの間には、第1供給チューブ175の流路を開閉可能なワイパ洗浄バルブが配置されている。ワイパ洗浄バルブの開閉は、コントローラ130によって制御される。
第2流路153Cの下流端における内壁面には、洗浄液が流出する流出口174が開口している。流出口174には、戻りチューブ176の一端が接続されている。戻りチューブ176の他端は、第1支持機構51の外側に至り、洗浄液サブタンク76Bに接続され、洗浄液サブタンク76B内に貯留される洗浄液の水面よりも高い位置において開口する。戻りチューブ176には戻りポンプ75が設けられている。戻りポンプ75は、第2流路153Cから戻りチューブ176を通して洗浄液サブタンク76Bに洗浄液を戻す。戻りポンプ75の駆動は、コントローラ130によって制御される。
図5に示されるように、ワイパホルダ61Cは、スポンジワイパ64と、ゴムワイパ63と、を有している。スポンジワイパ64およびゴムワイパ63は、ワイパホルダ61Cによって本体61Bに支持されている。
[スポンジワイパ64]
スポンジワイパ64は、スポンジによって形成されている。本実施形態では、スポンジワイパ64は、3つ(64A、64B、64C)が設けられている。以下、3つのスポンジワイパ64A,64B,64Cを総称して、スポンジワイパ64とも称する。スポンジワイパ64は、左右方向9の長さが傾斜方向6及び上下方向7の長さよりも長い直方体状に形成されている。スポンジワイパ64の上下方向7の長さは、傾斜方向6の長さよりも長い。
スポンジワイパ64Aおよびスポンジワイパ64Bは、液体流路153の第1流路153Aに配置されている。スポンジワイパ64Aは、スポンジワイパ64Bよりも上流側に配置されている。スポンジワイパ64Cは、液体流路153の第2流路153Cに配置されている。
スポンジワイパ64A、スポンジワイパ64B、およびスポンジワイパ64Cはそれぞれ、吐出モジュール49A、吐出モジュール49B、および吐出モジュール49Cに上下方向7に対応している。スポンジワイパ64Aおよびスポンジワイパ64Bは、互いに左右方向9に間隔を空けて位置する。スポンジワイパ64Cは、スポンジワイパ64Aおよびスポンジワイパ64Bよりも前傾斜向き5に間隔を空けて位置している。スポンジワイパ64Cは、左右方向9においてスポンジワイパ64Aとスポンジワイパ64Bとの間の中間に位置している。
スポンジワイパ64Aは、吐出モジュール49Aに対応しており、吐出モジュール49Aと上下方向7に対向可能である。図5および図7に示されるように、スポンジワイパ64Aは、第1流路153Aの左右方向9の中央よりも右側に配置されている。
[ゴムワイパ63]
ゴムワイパ63は、ゴムによって形成されている。本実施形態では、ゴムワイパ63は、3つ(63A、63B、63C)が設けられている。以下、3つのゴムワイパ63A、63B、63Cを総称して、ゴムワイパ63とも称する。
ゴムワイパ63は、上下方向7及び左右方向9に拡がる平板状に形成されている。ゴムワイパ63の傾斜方向6の長さは、スポンジワイパ64の傾斜方向6の長さよりも短い。これにより、ゴムワイパ63は、ワイピング処理時において吐出モジュール49のノズル面50に当接したときに、屈曲しやすくなっている。ゴムワイパ63の左右方向9の長さは、スポンジワイパ64の左右方向9の長さよりも僅かに長い。ゴムワイパ63の支持台61からの長さは、スポンジワイパ64の支持台61からの長さよりも長い。ゴムワイパ63は、スポンジワイパ64の左右方向9の両端よりも左右方向9の外側に位置している。ゴムワイパ63の上端部は、先細りに形成されている。これにより、ゴムワイパ63の上端部が、ワイピング処理時において吐出モジュール49のノズル面50に接触しやすい。
ゴムワイパ63Aおよびゴムワイパ63Bは、液体流路153の外側に配置されている。ゴムワイパ63A、ゴムワイパ63B、およびゴムワイパ63Cはそれぞれ、吐出モジュール49A、吐出モジュール49B、および吐出モジュール49Cに上下方向7に対応している。ゴムワイパ63Aは、ゴムワイパ63B、およびゴムワイパ63Cはそれぞれ、スポンジワイパ64A、スポンジワイパ64B、およびスポンジワイパ64Cから後傾斜向き4に間隔を空けて支持台61に配置されている。
[キャップ62]
図5に示されるように、キャップ62は、支持台61に支持されている。キャップ62は、複数設けられている。本実施形態では、キャップ62は、3つのキャップ62A,62B,62Cで構成されている。以下、3つのキャップ62A,62B,62Cを総称して、キャップ62とも称する。
キャップ62は、ゴムやシリコンなどの弾性体で構成されている。キャップ62は、上方が開放された箱形形状である。
キャップ62A、キャップ62Bおよびキャップ62Cはそれぞれ、吐出モジュール49A、吐出モジュール49Bおよび吐出モジュール49Cに上下方向7に対向可能である。キャップ62A、キャップ62Bおよびキャップ62Cはそれぞれ、スポンジワイパ64A、スポンジワイパ64B、およびスポンジワイパ64Cから前傾斜向き5に間隔を空けて配置されている。キャップ62A、キャップ62Bおよびキャップ62Cはそれぞれ、メンテナンス機構60がメンテナンス位置に位置するときリップ66A,66B,66C(図8参照)がノズル面50に当接し内部空間67A,67B,67Cを封止する。これにより、キャップ62A、キャップ62Bおよびキャップ62Cは、それぞれノズル38Aを覆った状態になる。キャップ62A、キャップ62Bおよびキャップ62Cはそれぞれ、内部空間67A,67B,67Cと外部とを連通するキャップ流路68A,68B,68Cを有している。キャップ流路68A,68B,68Cは、洗浄液がキャップ62の内部空間67A,67B,67Cに流入する供給流路20A,20B,20Cと、洗浄液がキャップ62A,62B,62Cの内部空間67A,67B,67Cから流出する排出流路21A,21B,21Cと、を有している。
以下、3つのリップ66A,66B,66Cを総称して、リップ66とも称する。また、内部空間67A,67B,67C、キャップ流路68A,68B,68C、供給流路20A,20B,20C、及び、排出流路21A,21B,21Cについても同様に、それぞれ内部空間67、キャップ流路68、供給流路20、及び、排出流路21とも称する。
図8に示されるように、キャップ62Aは、吐出モジュール49Aに対応しており、吐出モジュール49Aと上下方向7に対向可能である。キャップ62Aは、スポンジワイパ64Aから前傾斜向き5に間隔を空けて配置されている。キャップ62Aの底板69には、洗浄液がキャップ62Aに流入する供給流路20Aと洗浄液がキャップ62Aから流出する排出流路21Aとが形成されている。キャップ62Aの供給流路20Aには、第2供給チューブ177の一端が接続されている。第2供給チューブ177の他端は、メンテナンス機構60の外側に至り、洗浄液タンク76(図2参照)に接続されている。排出流路21Aには、第1廃液チューブ178の一端が接続されている。第1廃液チューブ178の他端は、メンテナンス機構60の外側に至り、廃液タンク77(図2参照)に接続されている。
キャップ62Bは、吐出モジュール49Bに対応しており、吐出モジュール49Bと上下方向7に対向可能である。キャップ62Bは、スポンジワイパ64Bから前傾斜向き5に間隔を空けて配置されている。キャップ62Bの底板69には、洗浄液がキャップ62Bに流入する供給流路20Bと洗浄液がキャップ62Bから流出する排出流路21Bとが形成されている。供給流路20Bには、第2供給チューブ177から分岐した第3供給チューブ179の一端が接続されている。排出流路21Bには、第2廃液チューブ180の一端が接続されている。第2廃液チューブ180の他端は、メンテナンス機構60の外側において第1廃液チューブ178に合流している。
キャップ62Cは、吐出モジュール49Cに対応しており、吐出モジュール49Cと上下方向7に対向可能である。キャップ62Cは、スポンジワイパ64Cから前傾斜向き5に間隔を空けて配置されている。キャップ62Cの底板69には、洗浄液がキャップ62Cに流入する供給流路20Cと洗浄液がキャップ62Cから流出する排出流路21Cとが形成されている。供給流路20Cには、第2供給チューブ177から分岐した第4供給チューブ201の一端が接続されている。排出流路21Cには、第3廃液チューブ202の一端が接続されている。第3廃液チューブ202の他端は、メンテナンス機構60の外側において第1廃液チューブ178に合流している。
第2供給チューブ177における第3供給チューブ179及び第4供給チューブ201の分岐点よりも上流側にキャップ洗浄バルブ72(図9参照)が設けられている。キャップ洗浄バルブ72の開閉は、コントローラ130によって制御される。
第1廃液チューブ178における第2廃液チューブ180及び第3廃液チューブ202には、合流点よりも上流側においてそれぞれ吸引ポンプ74(図2参照)が設けられている。3つの吸引ポンプ74は、1つの吸引ポンプモータ58(図10参照)によって駆動される。
供給流路20Aの容積、排出流路21Aの容積および第1廃液チューブ178において吸引ポンプ74より上流の容積と、キャップ62Aの内部空間の容積と、の合計Taは、供給流路20Bの容積、排出流路21Bの容積および第2廃液チューブ180において吸引ポンプ74より上流の容積と、キャップ62Bの内部空間の容積と、の合計Tb、並びに、供給流路20Cの容積、排出流路21Cの容積および第3廃液チューブ202において吸引ポンプ74より上流の容積と、キャップ62Cの内部空間の容積と、の合計Tc、と同等である(合計Ta=合計Tb=合計Tc)。
[インク回路113]
図9に示されるように、装着ケース110と吐出モジュール49とはインク回路113によって接続されている。インク回路113は、インクサブタンク181、流路182,183,184、大気流路185、バイパス流路186、補充バルブ187、パージ遮断バルブ188、バイパスバルブ189、大気開放バルブ190、正圧ポンプ191(圧力ポンプの一例)、および第2液面センサ192を有する。流路182が第1導入流路の一例である。流路183および流路184が循環流路の一例である。
インクサブタンク181は、筐体30の内部空間において装着ケース110の上方に位置する。インクサブタンク181は、内部空間にインクを貯留する。インクサブタンク181の内部空間は、流路182により装着ケース110のインクニードル112と連通されている。装着ケース110にインクタンク34が装着された状態において、インクタンク34が貯留するインクが流路182を通じてインクサブタンク181に流入可能である。また、装着ケース110に保存液タンク11が装着された状態において、保存液タンク11が貯留する保存液が流路182を通じてインクサブタンク181に流入可能である。流路182には、補充バルブ187が位置する。補充バルブ187は、コントローラ130により制御されて、流路182を開閉する。
インクサブタンク181の内部空間と、吐出モジュール49の流入ポート22とは流路183により連通されている。インクサブタンク181の内部空間に貯留されたインクまたは保存液は、流路183を通じて吐出モジュール49に供給可能である。流路183には、正圧ポンプ191が位置する。正圧ポンプ191は、コントローラ130がポンプモータ138(図10参照)の駆動を制御することにより動作する。
インクサブタンク181の内部空間と、吐出モジュール49の流出ポート23とは流路184により連通されている。吐出モジュール49のマニホールド24のインクまたは保存液は、流路184を通じてインクサブタンク181へ排出可能である。流路184には、パージ遮断バルブ188が位置する。パージ遮断バルブ188は、コントローラ130により制御されて、流路184を開閉する。
流路183における正圧ポンプ191と流入ポート22との間と、流路184におけるパージ遮断バルブ188とインクサブタンク181との間とは、バイパス流路186により接続されている。バイパス流路186には、バイパスバルブ189が位置する。バイパスバルブ189は、コントローラ130により制御されて、バイパス流路186を開閉する。
インクサブタンク181の内部空間と外部とは大気流路185により連通されている。大気流路185には、大気開放バルブ190が位置する。大気開放バルブ190は、コントローラ130により制御されて、大気流路185を開閉する。
インクサブタンク181には、第2液面センサ192が位置する。第2液面センサ192は、インクサブタンク181の内部空間の所定の高さにおいてインクの有無を検知する。第2液面センサ192は、検知信号をコントローラ130に出力する。第2液面センサ192は、インクを検知したときに検知信号としてON信号を出力し、インクを検知しないときに検知信号としてOFF信号を出力する。コントローラ130は、第2液面センサ192が出力する検知信号に基づいて、インクサブタンク181の内部空間において所定の高さに液面が到達したかを判定する。
[コントローラ130]
図10に示されるように、コントローラ130は、CPU131、ROM132、RAM133、EEPROM134(メモリの一例)、及びASIC135を備えており、これらは内部バス137によって接続されている。ROM132には、CPU131の各種動作を制御するためのプログラムなどが格納されている。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域、或いはデータ処理の作業領域として使用される。EEPROM134には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。
ASIC135には、搬送モータ53、ヘッドモータ54、第1モータ55、第2モータ56、戻りポンプモータ47、供給ポンプモータ307、吸引ポンプモータ58、ポンプモータ138,139、軸モータ59、及び上下駆動モータ163が接続されている。また、ASIC135には、キャップ洗浄バルブ72、補充バルブ187、パージ遮断バルブ188、バイパスバルブ189、大気開放バルブ190、洗浄液補給バルブ305、洗浄液導入バルブ302、及びワイパ洗浄バルブが接続されている。なお、各バルブは、バルブを駆動するための駆動回路を介してASIC135と接続されている。
ASIC135は、各モータを回転させるための駆動信号を生成し、この駆動信号を元に各モータを制御する。各モータは、ASIC135からの駆動信号によって正転又は逆転する。コントローラ130は、搬送モータ53の駆動を制御して、ホルダ35、搬送ローラ36A、搬送ローラ40A、及び駆動ローラ102を回転させる。コントローラ130は、ヘッドモータ54の駆動を制御して、ネジ軸29Aを回転させ、ヘッド38を上下方向7に沿って移動させる。コントローラ130は、軸モータ59の駆動を制御して、第1支持機構51を回動させる。コントローラ130は、第1モータ55の駆動を制御して、第1支持機構51のギヤ106を回転させる。コントローラ130は、上下駆動モータ163の駆動を制御して、ネジ軸161を回転させ、第2支持機構52を直交方向10に沿って移動させる。コントローラ130は、第2モータ56の駆動を制御して、第2支持機構52のギヤ120を回転させる。コントローラ130は、戻りポンプモータ78の駆動を制御して、戻りポンプ75を駆動させる。コントローラ130は、供給ポンプモータ307の駆動を制御して、供給ポンプ306を駆動させる。コントローラ130は、吸引ポンプモータ58の駆動を制御して、3つの吸引ポンプ74を駆動させる。コントローラ130は、ポンプモータ138の駆動を制御して、正圧ポンプ191を駆動させる。コントローラ130は、ポンプモータ139の駆動を制御して、減圧ポンプ193を駆動させる。
ASIC35には、操作パネル44、表示部44A、接点114、第1液面センサ303、第2液面センサ192、第3液面センサ308、および圧電素子(不図示)が接続されている。操作パネル44は、ユーザによる操作に応じた操作信号をコントローラ130に出力する。操作パネル44は、例えば、押ボタンを有していてもよいし、ディスプレイに重畳されたタッチセンサを有していてもよい。コントローラ130は接点114を通じて、インクタンク34のIC基板70または保存液タンク11のIC基板12の記憶領域に対して識別情報の読み出しを行う。コントローラ130は、識別情報に基づいてインクタンク34を装着ケース110に装着する旨の表示を表示部44Aに行わせる。コントローラ130は、識別情報に基づいて保存液タンク34を装着ケース110に装着する旨の表示を表示部44Aに行わせる。コントローラ130は、第1液面センサ303、第2液面センサ192、及び第3液面センサ308から検知信号を受信する。コントローラ130は、第3液面センサ308からの検知信号に基づいて廃液タンク77を交換する旨の表示を表示部44Aに行わせる。圧電素子は、不図示のドライブ回路を介してコントローラ130により給電されることで動作する。コントローラ130は、圧電素子への給電を制御し、複数のノズル38Aから選択的にインク滴を吐出させる。
以下、メンテナンス機構60の動作についてパージ処理および洗浄処理、ワイピング処理、画像記録処理とともに説明する。本実施形態において、上記の処理とともに洗浄液の供給及び排出が行われる。
[パージ処理および洗浄処理]
画像記録処理が実行されていないときの画像記録装置100は待機状態である。待機状態のとき、図11に示されるように、ヘッド38は被キャッピング位置に位置しており、第1支持機構51はメンテナンス機構60を支持した状態で第1姿勢に位置しており、メンテナンス機構60はメンテナンス位置に位置している。このとき、キャップ62は、ノズル38Aを覆っている。
待機状態のときに、コントローラ130は、パージ処理を、所定タイミングでまたは外部からの命令を受け取ったときに実行する。以下では、画像記録装置100が待機状態のときに、コントローラ130が外部からパージ処理を実行する旨の命令を受け取ったときの処理が説明される。
パージ処理において、コントローラ130は、パージ遮断バルブ188およびバイパスバルブ189を開いた状態、かつ補充バルブ187、大気開放バルブ190、およびおよびキャップ洗浄バルブ72を閉じた状態で、吸引ポンプ74を駆動させる。これにより、ノズル38A内のインクが吸引されて、キャップ62の内部空間67A,67B,67Cから排出流路21A、21B、21Cを通って第1廃液チューブ178、第2廃液チューブ180、及び第3廃液チューブ202を通ってインクが廃液タンク77に排出される。このとき、キャップ洗浄バルブ72が閉じられているので、洗浄液タンク76から第2供給チューブ177、第3供給チューブ179、及び第4供給チューブ201を通してキャップ62A,62B,62Cに洗浄液が供給されることはない。
コントローラ130は、洗浄処理を、所定タイミングでまたは外部からの命令を受け取ったときに実行する。以下では、画像記録装置100が待機状態のときにおいてパージ処理が行われた後に、コントローラ130が洗浄処理を実行するときの処理が説明される。
洗浄処理において、コントローラ130は、キャップ洗浄バルブ72を開き、かつ補充バルブ187、パージ遮断バルブ188、バイパスバルブ189、および大気開放バルブ190を閉じた状態で吸引ポンプ74を駆動させる。これにより、洗浄液タンク76から第2供給チューブ177、第3供給チューブ179、及び第4供給チューブ201を通してキャップ62A,62B,62Cの内部空間に洗浄液が供給される。パージ遮断バルブ188およびバイパスバルブ189が閉じられているので、ヘッド38のノズル38Aからキャップ62A,62B,62Cの内部空間へインクは排出されない。
つづいて、コントローラ130は、ヘッド38をアンキャップ位置に移動してから、キャップ洗浄バルブ72を閉じた状態で吸引ポンプ74を駆動させる。これにより、キャップ62の内部空間67A,67B,67Cから排出流路21A、21B、21Cを通って第1廃液チューブ178、第2廃液チューブ180、及び第3廃液チューブ202を通って洗浄液が廃液タンク77に排出される。これにより、キャップ62の内部空間67A,67B,67C、排出流路21A、21B、21C、第1廃液チューブ178、第2廃液チューブ180、及び第3廃液チューブ202に残存したインクが洗浄液により洗い流される。
また、画像記録処理が実行されていないときの画像記録装置100は待機状態であるが、待機状態となるときに、コントローラ130は、キャップ洗浄バルブ72を開き、かつ補充バルブ187、パージ遮断バルブ188、バイパスバルブ189、および大気開放バルブ190を閉じた状態で吸引ポンプ74を駆動させる洗浄液供給処理を実行する。洗浄液供給処理により、洗浄液タンク76から第2供給チューブ177、第3供給チューブ179、及び第4供給チューブ201を通してキャップ62A,62B,62Cの内部空間に洗浄液が供給される。パージ遮断バルブ188およびバイパスバルブ189が閉じられているので、ヘッド38のノズル38Aからキャップ62A,62B,62Cの内部空間へインクは排出されない。
[ワイピング処理]
コントローラ130は、スポンジワイパ64A、64B、64Cに洗浄液を含浸させた状態でワイピング処理を実行する。以下、ワイピング処理が説明される。
ワイピング処理において、コントローラ130は、ポンプ75を駆動する。これにより、洗浄液タンク76から洗浄液が第1供給チューブ175を通して支持台61に供給される。支持台61に供給された洗浄液は、流入口171を通して液体流路153における第1流路153Aに流入する。第1流路153Aに流入した洗浄液は、中間流路153B、及び第2流路153Cを順に流通し、流出口174から排出される。このとき、スポンジワイパ64A、64B、64Cに洗浄液が含浸しスポンジワイパ64A、64B、64Cは、洗浄液を十分に含んだ状態になる。液体流路153へ供給された洗浄液は洗浄液タンク76へ戻される。
コントローラ130は、ヘッド38を下方へ移動させることによって図12において破線で示されるアンキャップ位置から実線で示される被ワイピング位置へ移動させる。
メンテナンス位置のメンテナンス機構60は、第1支持機構51に支持されているが、このとき、ラック154が、ギヤ105と噛合している。この状態で第1モータ55が駆動されて、ギヤ106が図11において時計回りに回転すると、ギヤ105が図11において反時計回りに回転する。これにより、メンテナンス位置のメンテナンス機構60は、前後方向8(搬送向き8A)に沿って前方(搬送向き8Aの下流)へ移動し、ワイピング位置に到達する(図12参照)。
メンテナンス機構60がメンテナンス位置からワイピング位置へ移動する過程において、スポンジワイパ64及びゴムワイパ63の先端部(上端部)が吐出モジュール49のノズル面50に当接しつつノズル面50に対してスライドする。具体的には、スポンジワイパ64A、64B、64C及びゴムワイパ63A、63B、63Cが吐出モジュール49A、49B、49Cのノズル面50に対して接触した状態でスライドする。これにより、各吐出モジュール49A,49B,49Cのノズル面50が、スポンジワイパ64A、64B、64Cに払拭された後、ゴムワイパ63A、63B、63Cに払拭される。その結果、ノズル面50及びノズル面50に開口されたノズル38Aに付着した異物などが取り除かれる。
メンテナンス機構60がワイピング位置のとき、第1モータ55が駆動されて、ギヤ106が図12において反時計回りに回転すると、ギヤ105が図12において時計回りに回転する。これにより、ワイピング位置のメンテナンス機構60は、後方(搬送向き8Aの上流)へ移動し、メンテナンス位置に到達する(図11参照)。
コントローラ130は、軸モータ59を駆動して第1支持機構51を第1姿勢から第2姿勢に姿勢変化させる(図13参照)。
[メンテナンス機構60の移動]
図13及び図14に示されるように、メンテナンス機構60は、第1支持機構51および第2支持機構52に支持された状態で第2姿勢の第1支持機構51および第2支持機構52に対してスライド移動することによって傾斜方向6に沿って待機位置に移動可能である。つまり、第1支持機構51および第2支持機構52は、メンテナンス位置、待機位置、及びこれらの両位置の間に位置するメンテナンス機構60を支持可能である。
具体的には、コントローラ130は、まず、第1モータ55を駆動する。これにより、ギヤ106が時計回りに回転するため、ギヤ105が反時計回りに回転し、メンテナンス位置のメンテナンス機構60は、前傾斜向き5へ移動して第2支持機構52上に受け渡される。
コントローラ130は、第2モータ56を駆動する。これにより、ギヤ120が時計回りに回転するため、ギヤ118,119が反時計回りに回転し、第1支持機構51からスライド移動したメンテナンス機構60が第2支持機構52上の待機位置に到達する(図14参照)。
コントローラ130は、上下駆動モータ163を駆動する。これにより、ネジ軸161が回転するため第2支持機構52が待機位置から直交方向10に沿って上方に移動し、メンテナンス機構60が待避位置に到達する。これによりワイパクリーニング機構80に、キャップ62A、62B、62Cのリップ66A,66B,66C及びゴムワイパ63A,63B,63Cが当接する。
[画像記録処理]
以下に、シートSに画像が記録されるときの処理(画像記録処理)が説明される。
コントローラ130は、操作パネル44や、画像記録装置100とLANなどによって接続された情報処理装置などの外部から、シートSに画像を記録する旨の命令を受け取ると、上述したようにメンテナンス機構60をメンテナンス位置から待機位置へ移動させる。そして、コントローラ130は、上下駆動モータ163を駆動し、メンテナンス機構60を待機位置から待避位置に移動させる。コントローラ130は、軸モータ59を駆動し、第1支持機構51を第2姿勢から第1姿勢へ姿勢変化させる。
次に、コントローラ130は、ヘッド38を下方へ移動させることによって被キャッピング位置から記録位置へ移動させる。そして、シートSの搬送を開始して、当該シートSがヘッド38の直下に位置する状態でノズル38Aからインクを吐出する。これによりシートSに画像が記録される。シートS上に付着したインクは、ヒータ39を通過する際に加熱されることによってシートSに定着する。更に搬送されたシートSは、CIS25によって記録された画像をチェックされた後、カッターユニット26によって所定のサイズに切断されて排出される。
シートSへの画像記録処理の後、メンテナンス機構60がメンテナンス位置に移動するときは、上述の逆の工程が行われる。
[保管処理]
以下に画像記録装置100が例えば1ヶ月間以上の長期に渡って使用しないとユーザが判断したときに実施される保管処理が説明される。なお、キャップ62が吐出モジュール49のノズル面50に当接した状態を初期状態として説明する。
画像記録装置100は待機状態である。待機状態において、コントローラ130は、操作パネル44の入力に基づく保管指示コマンドを受け取ったときに保管処理を実行する。
図15に示されるように、コントローラ130は、搬送モータ53を一定期間だけ逆向きに駆動して、駆動ローラ102、ホルダ35、搬送ローラ36A、40Aを搬送向き8Aと逆向きに回転する(S10)。これにより、搬送路43に位置するシートSが搬送向き8Aと逆向きに移動してロール体37に巻き取られる。
コントローラ130は、搬送モータ53を停止した後、装着ケース110にインクタンク34が装着されているかを判定する(S11)。具体的には、接点114を通じてIC基板70の記憶領域に記憶された識別情報を読み出すことによって、装着ケース110にインクタンク34が装着されているかを判定する。コントローラ130は、装着ケース110にインクタンク34が装着されていないと判定したことに応じて(S11:No)、表示部44Aにインクタンク34を装着する旨の表示を行い、インクタンク34が装着されるまで待機する。
コントローラ130は、装着ケース110にインクタンク34が装着されていると判定したことに応じて(S11:Yes)、補充バルブ187および大気開放バルブ190を開状態にする(S12)。これにより、重力に伴ってインクサブタンク181に貯留されているインクが流路182を通じてインクタンク34に戻され、インクサブタンク181にインクが貯留されていない状態となる。なお、インクサブタンク181においては、インクが完全に無くなっていなくてもよい。例えば、インクサブタンク181の内部空間に開口する流路182の位置より下方のインクは、重力によってインクタンク34に戻らないが、このようにインクサブタンク181の内部空間に若干のインクが残っていてもよい。
コントローラ130は、インクサブタンク181の液面センサ192の検知信号がOFF信号であると(S13:Yes)、洗浄液メインタンク76A内の洗浄液の量をソフトカウントにより検知し、検知された洗浄液の量が所定量よりも少ないと判定したことに応じて(S14:No)、洗浄液導入処理、洗浄処理、及び排出処理をすることなく、処理をS26に進める。ソフトカウントは、洗浄液メインタンク76A内の洗浄液の初期量と、キャップ洗浄処理に使用された洗浄液の使用量をEEPROM134に記憶しておき、この記憶された初期量と使用量に基づいて行われる。コントローラ130は、検知された洗浄液の量が所定量以上あると判定したことに応じて(S14:Yes)、処理をS15に進める。所定量は、例えば、インクサブタンク181、流路183,184、及びマニホールド24を洗浄液で洗浄するのに必要な量である。
コントローラ130は、補充バルブ187、大気開放バルブ190、キャップ洗浄バルブ72、及びワイパ洗浄バルブを閉状態にする(S15)。コントローラ130は、洗浄液補給バルブ305、洗浄液導入バルブ302、パージ遮断バルブ188、及びバイパスバルブ189を開状態にする(S16)。コントローラ130は、吸引ポンプ74を駆動する(S17)。これにより、第1廃液チューブ178、キャップ62の内部空間67、ノズル38A、マニホールド24、流路183,184を通してインクサブタンク181の内部空間が減圧される。さらに、洗浄液導入流路301を通して洗浄液サブタンク76Bの内部空間が減圧される。その結果、洗浄液メインタンク76Aから、洗浄液導入流路301、洗浄液サブタンク76B、及び洗浄液導入流路301を通してインクサブタンク181に洗浄液が導入される。
コントローラ130は、インクサブタンク181の第2液面センサ192の検知信号がOFF信号であると(S18:No)、吸引ポンプ74の駆動を継続する(S17)。コントローラ130は、第2液面センサ192の検知信号がON信号であると(S18:Yes)、吸引ポンプ74の駆動を停止する(S19)。第2液面センサ192がON信号となることにより、インクサブタンク181の所定の高さまで洗浄液が貯留された状態となっている。S16からS19の処理が洗浄液導入処理の一例である。
コントローラ130は、バイパスバルブ189および洗浄液導入バルブ302を閉状態とし(S20)、正圧ポンプ191を一定期間だけ駆動する(S21)。正圧ポンプ191が駆動されると、流路183を通じて、インクサブタンク181から吐出モジュール49へ洗浄液が供給される。吐出モジュール49の流入ポート22からマニホールド24へ流入した洗浄液は、流出ポート23から流路184を通じてインクサブタンク181へ戻る。すなわち、インクサブタンク181と吐出モジュール49との間で洗浄液が循環する。S20およびS21の処理が洗浄処理の一例である。
コントローラ130は、正圧ポンプ191を停止した後、バイパスバルブ189を開状態とする(S22)。その後、コントローラ130は、吸引ポンプ74を一定期間だけ駆動する(S23)。吸引ポンプ74が駆動されると、キャップ62の内部空間67が負圧となり、ノズル38Aを通じて吐出モジュール49から洗浄液がキャップ62の内部空間67へ排出され、第1廃液チューブ178を通じて、洗浄液が廃液タンク77に排出される。S22およびS23の処理が排出処理の一例である。
コントローラ130は、吸引ポンプ74を停止した後、反復回数Nを1だけカウントアップし(N=N+1、S24)、カウントアップした反復回数Nが閾値であるかを判定する(S25)。閾値は、例えば3回のようにコントローラ130のEEPROM134などに予め設定されて記憶されている。
コントローラ130は、反復回数Nが閾値でないと判定したことに応じて(S25:No)、処理をS16に戻し、洗浄液導入処理、洗浄処理、及び排出処理をN回繰り返す。コントローラ130は、反復回数Nが閾値であると判定したことに応じて(S25:Yes)、反復回数Nをリセットし、装着ケース110に保存液タンク11が装着されているかを判定する(S26)。具体的には、接点114を通じてIC基板12の記憶領域に記憶された識別情報を読み出すことによって、装着ケース110に保存液タンク11が装着されているかを判定する。コントローラ130は、装着ケース110に保存液タンク11が装着されていないと判定したことに応じて(S26:No)、表示部44Aに保存液タンク11を装着する旨の表示を行い、保存液タンク11が装着されるまで待機する。
コントローラ130は、装着ケース110に保存液タンク11が装着されていると判定したことに応じて(S26:Yes)、パージ遮断バルブ188およびバイパスバルブ189を閉状態にし、かつ、補充バルブ187を開状態にする(S27)。その後、コントローラ130は、減圧ポンプ193を駆動する(S28)。減圧ポンプ193が駆動されると、インクサブタンク181の内部空間が負圧となることにより、保存液タンク11に貯留されている保存液が、流路182を通じてインクサブタンク181へ供給される。
コントローラ130は、インクサブタンク181の第2液面センサ192の検知信号がOFF信号であると(S29:No)、減圧ポンプ193の駆動を継続する(S28)。コントローラ130は、液面センサ192の検知信号がON信号であると(S29:Yes)、減圧ポンプ193の駆動を停止する(S30)。第2液面センサ192がON信号となることにより、インクサブタンク181の所定の高さまで保存液が貯留された状態となっている。S27からS30の処理が保存液導入処理の一例である。
コントローラ130は、パージ遮断バルブ188およびバイパスバルブ189を開状態とし、かつ、補充バルブ187を閉状態とし(S31)、正圧ポンプ191を一定期間だけ駆動する(S32)。正圧ポンプ191が駆動されると、流路183を通じて、インクサブタンク181から吐出モジュール49へ保存液が供給される。吐出モジュール49の流入ポート22からマニホールド24へ流入した保存液は、流出ポート23から流路184を通じてインクサブタンク181へ戻る。すなわち、インクサブタンク181と吐出モジュール49との間で保存液が循環する。正圧ポンプ191が停止すると、流路183,184および吐出モジュール49に保存液が導入された状態になる。S31およびS32の処理が保存液循環処理の一例である。なお、洗浄液導入処理、洗浄処理、排出処理をすることなく、保存液導入処理および保存液循環処理が行われた場合は、インクサブタンク181、流路183,184、及び吐出モジュール49内の保存液を廃液タンク77に排出した後、さらに保存液導入処理および保存液循環処理を行ってもよい。
コントローラ130は、吸引ポンプ74を停止した後、EEPROM134に記憶されている保管フラグをONに更新して(S33)、画像記録装置100の電源をOFFにする(S34)。これにより保管処理が終了する。
[復帰処理]
以下に画像記録装置100が保管状態にあるときに、ユーザが使用を再開すると判断したときに実施される復帰処理が説明される。
画像記録装置100は保管状態であり、かつ待機状態である。保管状態かつ待機状態において、コントローラ130は、ユーザの電源ONの操作を受けて復帰処理を実行する。
図16に示されるように、コントローラ130は、EEPROM134に記憶されている保管フラグがONであるかを判定する(S40)。コントローラ130は、保管フラグがONでないと判定したことに応じて(S40:No)、待機状態を維持する(S61)。
コントローラ130は、保管フラグがONであると判定したことに応じて(S40:Yes)、装着ケース110にインクタンク34が装着されているかを判定する(S41)。具体的には、接点114を通じてIC基板70の記憶領域に記憶された識別情報を読み出すことによって、装着ケース110にインクタンク34が装着されているかを判定する。コントローラ130は、装着ケース110にインクタンク34が装着されていないと判定したことに応じて(S41:No)、表示部44Aにインクタンク34を装着する旨の表示を行い、インクタンク34が装着されるまで待機する。
コントローラ130は、装着ケース110にインクタンク34が装着されていると判定したことに応じて(S41:Yes)、パージ遮断バルブ188、バイパスバルブ189、および大気開放バルブ190を開状態とし、洗浄液導入バルブ302、ワイパ洗浄バルブ、キャップ洗浄バルブ72および補充バルブ187を閉状態にする(S42)。その後、コントローラ130は、吸引ポンプ74を駆動する(S43)。
吸引ポンプ74が駆動されると、キャップ62の内部空間67が負圧となり、ノズル38Aを通じて吐出モジュール49から保存液がキャップ62の内部空間67へ排出される。これに伴い、流路183,184を通じてインクサブタンク181から保存液が吐出モジュール49へ移動して、同様に、ノズル38Aを通じてキャップ62の内部空間67へ排出され、第1廃液チューブ178を通じて、保存液が廃液タンク77に排出される。なお、キャップ洗浄バルブ72が閉状態なので、洗浄液サブタンク76Bからキャップ62へ洗浄液は供給されない。ワイパ洗浄バルブが閉状態なので、洗浄液サブタンク76Bからスポンジワイパ64へ洗浄液は供給されない。洗浄液導入バルブ302が閉状態なので、洗浄液サブタンク76Bからインクサブタンク181へ洗浄液は供給されない。また、補給バルブ87が閉状態なので、インクタンク34からインクサブタンク181へインクは供給されない。
コントローラ130は、インクサブタンク181の液面センサ192の検知信号がOFF信号でないと(S44:No)、吸引ポンプ74の駆動を継続する(S43)。コントローラ130は、液面センサ192の検知信号がOFF信号であると(S44:Yes)、吸引ポンプ74を一定期間だけ駆動した後停止する(S45)。液面センサ192がOFF信号となることにより、インクサブタンク181において保存液の液面が所定の高さ未満となり、さらに吸引ポンプ74が駆動されることにより、インクサブタンク181に貯留されている保存液が殆ど廃液タンク77に排出された状態となる。なお、補充バルブ187が閉状態なので、インクタンク34からインクサブタンク181へインクは供給されない。S42からS45の処理が保存液排出処理の一例である。
コントローラ130は、吸引ポンプ74を停止した後、パージ遮断バルブ188、バイパスバルブ189、および大気開放バルブ190を閉状態とし、補充バルブ187を開状態にする(S46)。その後、コントローラ130は、減圧ポンプ193を駆動する(S47)。
減圧ポンプ193が駆動されると、インクサブタンク181の内部空間が負圧となることにより、インクタンク34に貯留されているインクが、流路182を通じてインクサブタンク181へ供給される。
コントローラ130は、インクサブタンク181の液面センサ192の検知信号がOFF信号であると(S48:No)、減圧ポンプ193の駆動を継続する(S47)。コントローラ130は、液面センサ192の検知信号がON信号であると(S48:Yes)、減圧ポンプ193の駆動を停止する(S49)。液面センサ192がON信号となることにより、インクサブタンク181の所定の高さまでインクが貯留された状態となっている。
コントローラ130は、バイパスバルブ189および補充バルブ187を閉状態とし(S50)、正圧ポンプ191を一定期間だけ駆動する(S51)。正圧ポンプ191が駆動されると、流路183を通じて、インクサブタンク181から吐出モジュール49へインクが供給される。吐出モジュール49の流入ポート22からマニホールド24へ流入したインクは、流出ポート23から流路184を通じてインクサブタンク181へ戻る。すなわち、インクサブタンク181と吐出モジュール49との間でインクが循環する。なお、ノズル38Aの内径が小さく、また、キャップ62の内部空間67が負圧でないことにより、吐出モジュール49においてマニホールド24からノズル38Aへはインクが進入し難い。
コントローラ130は、正圧ポンプ191を停止した後、バイパスバルブ189を開状態とする(S52)。その後、コントローラ130は、吸引ポンプ74を一定期間だけ駆動する(S53)。吸引ポンプ74が駆動されると、キャップ62の内部空間67が負圧となり、ノズル38Aを通じて吐出モジュール49からインクがキャップ62の内部空間67へ排出され、第1廃液チューブ178を通じて、インクが廃液タンク77に排出される。これに伴い、流路183,184を通じてインクサブタンク181から吐出モジュール49へインクが供給される。また、保存液タンク11の貯留されているインクが、流路182を通じてインクサブタンク181へ供給される。
コントローラ130は、吸引ポンプ74を停止した後、反復回数Nを1だけカウントアップし(N=N+1、S54)、カウントアップした反復回数Nが閾値であるかを判定する(S55)。閾値は、例えば3回のようにコントローラ130のEEPROM134などに予め設定されて記憶されている。
図16、図17に示されるように、コントローラ130は、反復回数Nが閾値でないと判定したことに応じて(S55:No)、キャップ洗浄バルブ72、大気開放バルブ190および補充バルブ187を閉状態にし、パージ遮断バルブ188、バイパスバルブ189、および大気開放バルブ190を開状態にする(S56)。その後、コントローラ130は、吸引ポンプ74を駆動する(S57)。
吸引ポンプ74が駆動されると、キャップ62の内部空間67が負圧となり、ノズル38Aを通じて吐出モジュール49からインクがキャップ62の内部空間67へ排出される。これに伴い、流路183,184を通じてインクサブタンク181からインクが吐出モジュール49へ移動して、同様に、ノズル38Aを通じてキャップ62の内部空間67へ排出され、第1廃液チューブ178を通じて、インクが廃液タンク77に排出される。なお、キャップ洗浄バルブ72が閉状態なので、洗浄液タンク76からキャップ62へ洗浄液は供給されない。
コントローラ130は、インクサブタンク181の液面センサ192の検知信号がOFF信号でないと(S58:No)、吸引ポンプ74の駆動を継続する(S57)。コントローラ130は、液面センサ192の検知信号がOFF信号であると(S58:Yes)、吸引ポンプ74を一定期間だけ駆動した後停止する(S59)。液面センサ192がOFF信号となることにより、インクサブタンク181においてインクの液面が所定の高さ未満となり、さらに吸引ポンプ74が駆動されることにより、インクサブタンク181に貯留されているインクが殆ど廃液タンク77に排出された状態となる。なお、補充バルブ187が閉状態なので、インクタンク34からインクサブタンク181へインクは供給されない。その後、コントローラ130は、S46からS55を実行する。
コントローラ130は、反復回数Nが閾値であると判定したことに応じて(S55:Yes)、反復回数Nをリセットし、EEPROM134に記憶されている保管フラグをOFFに更新して(S60)、待機状態となる(S61)。これにより復帰処理が終了する。
[実施形態における作用効果]
画像記録装置100では、洗浄液導入処理において吸引ポンプ74が駆動されると、インクサブタンク181内、洗浄液導入流路301、及び洗浄液タンク76内が負圧になるので、この負圧により、洗浄液タンク76から洗浄液が洗浄液導入流路301を通ってインクサブタンク181に導入される。洗浄処理において正圧ポンプ191が駆動されると、インクサブタンク181とヘッド38との間の圧力差によってインクサブタンク181内の洗浄液が流路183,184を循環するので、インクサブタンク181、流路183,184、及びヘッド38が洗浄液で洗浄される。インクサブタンク181、流路183,184、及びヘッド38を洗浄した洗浄液は、排出処理において廃液タンク77に排出される。保存液導入処理において洗浄後のインクサブタンク181に保存液が導入されるので、保存液にインクが残存しにくく、画像記録装置100の長期保管中にインクが固化することが抑制される。
画像記録装置100では、洗浄液は、洗浄液導入処理において、洗浄液サブタンク76Bからインクサブタンク181へ導入されたものではなく、廃液タンク77内に収容された洗浄液メインタンク76Aからインクサブタンク181へ導入されたものなので、排出処理において廃液タンク77に排出されても、廃液タンク77内の洗浄液メインタンク76Aから導入された洗浄液が廃液タンク77に戻ってきただけなので、廃液タンク77が洗浄液でいっぱいにならない。
画像記録装置100では、コントローラ130は、洗浄液導入処理の前において、補充バルブ187を開いてインクサブタンク181からインクタンク34へ液体を戻すので、インクサブタンク181内の液体を無駄にすることなく、保存液をインクサブタンク181に導入できる。
画像記録装置100では、コントローラ130は、保存液導入処理を実行する前に、洗浄液導入処理、洗浄処理、排出処理を繰り返し実行するので、流路183,184、ヘッド38、及びインクサブタンク181に残存するインクの量を低減させることができる。その結果、長期保管時にインクが固化することが抑制される。
画像記録装置100では、コントローラ130は、保存液導入処理の後、正圧ポンプ191を駆動して、流路183,184に保存液を循環させる保存液循環処理を実行するので、流路183,184およびヘッド38に保存液を導入できる。
画像記録装置100では、コントローラ130は、ソフトカウントでカウントすることによって洗浄液メインタンク76A内の洗浄液の量を検知し、検知された洗浄液の量が所定量よりも少ないと判定したことを条件に、洗浄液導入処理、洗浄処理、及び排出処理をすることなく、保存液導入処理を実行する。このため、洗浄液の残量が少なくても、ヘッド38、流路183,184、及びインクサブタンク181を保存液によって洗浄できる。洗浄液メインタンク76Aにセンサを設けなくても、洗浄液メインタンク76A内の洗浄液の残量を検知できる。
画像記録装置100では、ユーザは、インクタンク34から保存液タンク11に交換するタイミングを表示部44Aによって知ることができる。
画像記録装置100では、コントローラ130は、画像記録装置100の電源がオンとなったこと、およびEEPROM134に保存情報が記憶されていることを条件として、復帰動作を行うかどうかを選択する表示を表示部44Aに表示するので、ユーザは、長期保管後の復帰動作をコントローラ130に容易に行わせることができる。
画像記録装置100では、コントローラ130は、復帰動作が選択されたことを条件として、キャップ62がノズル面50に当接した状態において、インクサブタンク181内、流路183,184、及びヘッド38内の保存液を第1廃液チューブを通して廃液タンク77に排出する保存液排出処理を実行する。このため、洗浄液やインクが混じった保存液は、再利用されずに廃液タンク77に排出される。
ユーザは、廃液タンク77を交換するタイミングを表示部44Aによって知ることができる。
画像記録装置100では、廃液センサ308は、光センサであるので、廃液タンク77に廃液が所定量以上溜まっていることを好適に検知できる。
[変形例]
画像記録装置100では、支持台61に3つのキャップ62A,62B,62Cが設けられたが、キャップ62の数は、吐出モジュール49Aの数に対応していれば、特に限定されることはない。例えば、キャップ62の数は、4つ以上でもよく、2つ以下でもよい。また、スポンジワイパ64やゴムワイパ63は必須の構成ではない。
画像記録装置100では、メンテナンス機構60は前後方向8に沿って移動するが、メンテナンス機構60の移動は特に限定されない。また、吐出モジュール49がメンテナンス機構60に対して移動してもよい。
11・・・保存液タンク
34・・・インクタンク
38・・・ヘッド
38A・・・ノズル
44A・・・表示部
62・・・キャップ
74・・・吸引ポンプ
76・・・洗浄液タンク
76A・・・洗浄液メインタンク
76B・・・洗浄液サブタンク
77・・・廃液タンク
100・・・画像記録装置
130・・・コントローラ
134・・・EEPROM
110・・・装着ケース110
178・・・第1廃液チューブ
181・・・インクサブタンク
182・・・流路
183・・・流路
184・・・流路
187・・・補充バルブ
191・・・正圧ポンプ
301・・・洗浄液導入流路
308・・・第3液面センサ

Claims (11)

  1. 液体を貯留するタンクと、
    上記タンクから供給された液体を吐出するノズルを有するヘッドと、
    上記タンクと上記ヘッドとの間で液体を循環する循環流路と、
    上記タンクと上記ヘッドとの間に圧力差を生じさせる圧力ポンプと、
    上記タンクに接続された第1導入流路と、
    上記第1導入流路に接続された装着ケースと、
    上記装着ケースに着脱可能な第1カートリッジと、
    上記第1導入流路を開閉する補充バルブと、
    洗浄液を貯留する洗浄液貯留部と、
    上記洗浄液貯留部と上記タンクとを接続する第2導入流路と、
    洗浄液が排出される廃液タンクと、
    上記ヘッドに当接して上記ノズルを覆うキャップと、
    上記キャップと上記廃液タンクとを接続する廃液流路と、
    上記廃液流路に配置された吸引ポンプと、
    コントローラと、を備え、
    上記コントローラは、
    上記キャップが上記ノズルを覆った状態において、上記吸引ポンプを駆動して上記洗浄液貯留部から上記タンクへ洗浄液を導入する洗浄液導入処理と、
    上記圧力ポンプを駆動して上記循環流路に洗浄液を循環する洗浄処理と、
    上記吸引ポンプを駆動して、上記ノズルから上記キャップおよび上記廃液流路を通じて洗浄液を上記廃液タンクに排出する排出処理と、
    保存液を貯留する第2カートリッジが上記装着ケースに接続されたことを条件に、上記補充バルブを開いて保存液を上記タンクに導入する保存液導入処理と、を実行する液体吐出装置。
  2. 上記洗浄液貯留部は、上記廃液タンク内に収容された第1貯留部と、上記廃液タンクの外において上記第1貯留部に接続され、かつ、上記第2導入流路に接続された第2貯留部と、を有しており、
    上記コントローラは、上記洗浄液導入処理において上記第1貯留部から上記第2貯留部および上記第2導入流路を通じて洗浄液を上記タンクに導入する請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 上記コントローラは、上記洗浄液導入処理の前において、上記補充バルブを開いて上記タンクから上記第1カートリッジへ液体を戻す請求項1又は2に記載の液体吐出装置。
  4. 上記コントローラは、上記保存液導入処理を実行する前に、上記洗浄液導入処理、上記洗浄処理、及び上記排出処理を繰り返し実行する請求項1から3のいずれかに記載の液体吐出装置。
  5. 上記コントローラは、上記保存液導入処理の後、上記圧力ポンプを駆動して、上記循環流路に保存液を循環する保存液循環処理を実行する請求項1から4のいずれかに記載の液体吐出装置。
  6. 上記コントローラは、ソフトカウントでカウントすることによって上記洗浄液貯留部内の洗浄液の量を検知し、検知された洗浄液の量が所定量よりも少ないと判定したことを条件に、上記洗浄液導入処理、上記洗浄処理、及び上記排出処理をすることなく、上記保存液導入処理を実行する請求項1から5のいずれかに記載の液体吐出装置。
  7. 表示部を更に備えており、
    上記コントローラは、上記洗浄液導入処理において、上記第2カートリッジを上記装着ケースに装着する旨の表示を上記表示部に表示する請求項1から6のいずれかに記載の液体吐出装置。
  8. メモリを更に備えており、
    上記コントローラは、
    上記保存液導入処理が終了した後、保存状態であることを示す保存情報を上記メモリに記憶させて装置の電源をオフにし、
    装置の電源がオンとなったこと、および上記メモリに保存情報が記憶されていることを条件として、復帰動作を行うかどうかを選択する表示を上記表示部に表示する請求項7に記載の液体吐出装置。
  9. 上記コントローラは、
    上記復帰動作が選択されたことを条件として、上記キャップが上記ノズルを覆った状態において、上記タンク内、上記循環流路、及び上記ヘッド内の保存液を上記廃液流路を通して上記廃液タンクに排出する保存液排出処理を実行する請求項8に記載の液体吐出装置。
  10. 上記廃液タンクの廃液の量を検知する廃液センサを更に備え、
    上記コントローラは、上記廃液センサの検知信号に基づいて上記廃液タンクを交換する旨の表示を上記表示部に表示する請求項7から9のいずれかに記載の液体吐出装置。
  11. 上記廃液センサは、光センサである請求項10に記載の液体吐出装置。
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