JP2023148877A - 棒鋼の表面疵評価方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】棒鋼表面を探傷した複数の探傷データから、棒鋼に発生している疵の性状を評価可能とすることを目的とする。【解決手段】棒鋼の表面疵の性状を評価する表面疵評価方法であって、棒鋼の表面疵の性状と、棒鋼の表面に沿って探傷を行うことで得られるデータパターンの特徴との相関関係を予め求め、上記相関関係と、表面疵の性状を評価する棒鋼である被評価棒鋼1について探傷を行うことで得られるデータパターンの特徴とから、当該被評価棒鋼1の表面疵の性状を特定する。【選択図】 図4

Description

本発明は、棒鋼に発生した表面疵の性状を評価する技術に関する。
従来、棒鋼製品の表面疵の検査は、特許文献1などに記載のように、漏洩磁束探傷や渦流探傷といった探傷器を、棒鋼表面に沿って移動して表面全体の探傷を行う。そして、所定レベル以上の疵を検知すべき疵として、製品に所定以上の疵があるか否かを評価する。
このとき、特許文献2のように、微小疵を高精度で検出する技術もある。
また棒鋼の周方向全周を検査対象とする場合、特許文献3のように、探傷器を、相対的に棒鋼の周方向に移動させると共に長手方向にも移動させることで、棒鋼の表面全周をスキャンして、棒鋼の表面に所定以上の疵があるか否かを判定する。
特開2001-41932号公報 特開2009-68857号公報 特開2017-167057号公報
従来の棒鋼の探傷方法は、棒鋼表面に対し所定以上の疵があるか否かを精度良く検出することを目的としており、表面疵の性状(状態)の評価を行うものではない。
しかし、今後の棒鋼製造において棒鋼表面の疵を抑制するための対策は、発生している疵の性状によって異なる場合がある。
改善対策の検討については、従来、上記のような所定以上の疵の有無の検出とは別に、作業者が、目視にて、疵を有する棒鋼表面の疵の状態(性状)を実際に確認し、その確認した疵の状況に応じて、今後の棒鋼製造において、その疵発生を抑制する対策を決定していた。
このように、従来の探傷方法は、現在の棒鋼が製品として合格か否かを判定するために、疵を漏れなく検出することを目的としており、製造ラインにおける対策のために疵の性状を評価すること行うものではない。
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、棒鋼表面を探傷した複数の探傷データから、棒鋼に発生している疵の性状を評価可能とすることを目的とする。すなわち、本発明は、探傷データから、疵の性状を自動的に区別可能な技術を提供することを目的とする。
課題解決するために、本発明の一態様は、棒鋼の表面疵の性状を評価する表面疵評価方法であって、棒鋼の表面疵の性状と、棒鋼の表面に沿って探傷を行うことで得られるデータパターンの特徴との相関関係を予め求め、上記相関関係と、表面疵の性状を評価する棒鋼である被評価棒鋼について上記探傷を行うことで得られるデータパターンの特徴とから、当該被評価棒鋼の表面疵の性状を特定する、ことを要旨とする。
表面に発生した疵の性状(状態)によって、疵削減のために、棒鋼製造の操業条件を最適化する方向性が異なる。
これに対し、本発明の態様によれば、実際に発生している表面疵の性状を視認で評価することなく、探傷データから疵の性状を評価する。このため、本発明の態様によれば、どの棒鋼製品にどのような疵が発生しているかの特定(評価)が容易となる。
この結果、本発明の態様によれば、疵抑制対策のために、製品毎の最適製造条件の確認が容易となり、歩留まり向上に繋がる。
本発明に基づく実施形態に係る疵評価の設備例を示す概念図である。 探傷チャートの2例、及び探傷チャートによる疵の有無の検出例を説明する図である。 第1区画D1と第2区画D2の関係を示す図である。 探傷チャート(データパターン)の特徴の指数化を説明する図である。 疵の性状の例を示す図であって、(a)は長手方向疵1、(b)は長手方向疵2、(c)は単発疵の場合の例である。 各疵の性状での探傷チャート(データパターン)の性状(特徴)の例を示す図とそのときの疵密集指数を示す図であって、(a)は長手方向疵1、(b)は長手方向疵2、(c)は単発疵の場合の例である。 各疵の性状の探傷チャートでの性状の特徴を説明する図であって、(a)は長手方向疵1、(b)は長手方向疵2、(c)は単発疵の場合の例である。
以下に、本発明に基づく実施形態について図面を参照して説明する。
(構成)
棒鋼は、例えば、加熱炉、粗圧延機、中間圧延機及び仕上げ圧延機を備える棒鋼工場で製造される。製造された棒鋼は、例えば、精整工場の漏洩磁束探傷器にて表面品質の評価が行われる。
本実施形態の探傷設備は、図1に示すように、探傷装置と探傷制御部3とを備える。
<探傷装置>
探傷装置は、図1のように、棒鋼1表面に近接させた探傷器2にて、検査対象の棒鋼1表面を、円周方向及び長手方向(軸方向)にスキャンして、棒鋼1表面全周を連続的に探傷する。
探傷器2、及び探傷器2を使用した探傷の方法としては、従来公知の探傷器2の構成、及び従来公知の探傷方法を採用すればよく、その探傷器2の構成及び探傷方法については特に限定はない。
本実施形態の探傷装置は、例えば、漏洩磁束探傷器や渦流探傷器などの探傷器2を備える。そして、この探傷器2で、検査対象の棒鋼1表面の全面を探傷する。
<探傷制御部3>
探傷制御部3は、図1に示すように、探傷データ生成部3Aと、疵判定部3Bと、疵性状評価部3Cとを備える。
<探傷データ生成部3A>
探傷データ生成部3Aは、棒鋼1表面に対する探傷器2の相対移動に同期して、予め設定したサンプリング周期で、探傷器2からの検出信号を連続的に取得し、その取得した検出信号に基づき、所定スキャン間隔(第1区画D1)毎の最大出力情報を連続的に求めて、順次、データベース等の記憶部に格納する。上記の検出信号は、例えば検査対象の棒鋼1表面全面について取得する。第1区画D1の間隔は、測定対象である表面疵の寸法に基づいて予め決定する。第1区画D1の間隔としては、例えば30mmなどが挙げられる。
この探傷データ生成部3Aの処理によって、スキャン方向(探傷方向)に沿って、連続的な探傷データ(検出情報)を取得する。連続的な探傷データは、予め設定したスキャン間隔単位の離散値からなる、
以下、棒鋼1表面に沿って連続的に取得した探傷データの集まりを探傷チャート10と呼ぶ。
探傷チャート10は、例えば図2のように表現可能である。図2には、2種類の探傷チャート10が例示され、横軸がスキャン方向(探傷方向)を示し、縦軸が、所定スキャン間隔(第1区画D1)毎の検出信号の出力値の最大値を示している。
<疵判定部3B>
疵判定部3Bは、探傷データ生成部3Aが取得した複数の探傷データの並びからなる探傷チャート10に基づき、図2のように、製品可否の閾値として設定された第1閾値TH1を超えるか否かを判定する。第1閾値TH1は、取得した棒鋼1の探傷データと棒鋼製品の表面疵の状態から、製品可否の判定することが可能な閾値として予め求めておく。
疵判定部3Bは、例えば、探傷チャート10の各探傷データについて、検出した出力値が第1閾値TH1以下か否かを判定する。そして、疵判定部3Bは、第1閾値TH1を超えると判定した探傷データを検出した場合、その探傷データを含む領域に、製品として不合格となる疵があると判定し、その情報を出力する。図2の(a)、(b)に示す例は、不合格となる疵がある場合を例示している。
これによって、検査対象の棒鋼1が製品として合格か否かを判定する。
<疵性状評価部3C>
疵性状評価部3Cは、探傷により取得した棒鋼1表面に沿った複数の探傷データの並びに基づき設定されるデータパターン(データチャート)の特徴から、検査対象の棒鋼1に発生している表面疵の性状を評価する。
ここで、この表面疵の性状を評価する評価対象となる棒鋼が被評価棒鋼である。
その評価は、例えば、棒鋼1の表面疵の性状とデータパターンとの相関関係を予め取得しておき、その相関関係から表面疵の性状を識別するための識別データを求めておく。そして予め求めた識別データを参照して、取得したデータパターンの特徴から、当該棒鋼1の表面疵の性状を評価する。
例えば、識別データと取得したデータパターンの特徴とを比較して、棒鋼1の表面疵の性状を特定する。
なお、本実施形態では、データパターンを構成する複数の探傷データは、棒鋼1の表面全面を探傷したデータとする。
次に、本実施形態における、疵性状評価部3Cでの評価処理の第1の方法について説明する。
第1の方法では、探傷データ生成部3Aが生成した棒鋼1表面に沿って連続的に取得した探傷データの集まりからなる探傷チャート10について、図3のように、第1区画D1(所定スキャン間隔)毎に、第2閾値TH2を超えるか否かを判定する。すなわち、各探傷データについて第2閾値TH2以下か判定し、満足しない場合には、その第1区画D1には、表面疵があるとする。以下、表面疵を検出疵ともいう。また、検出疵の数を検出疵数という。
更に、第1の方法では、棒鋼1表面に沿って、図3及び図4のように、当該棒鋼1表面を第1区画D1よりも大きい第2区画D2で区分する。本実施形態(図3及び図4)では、第2区画D2の区分方向を、探傷方向と同方向としている。
そして、第1の方法では、疵性状評価部3Cは、まず、各第2区画D2毎に、図4のように、各第2区画D2に存在する第2閾値TH2以上である第1区画の数を求め、探傷データを、各第2区画D2毎の第2閾値TH2以上である第1区画の数(検出疵数)で表現する。すなわち、疵出力からなる探傷データをグループ化し、当該探傷データを、各第2区画D2に存在する第2閾値TH2以上である1区画の数からなる検出疵数で表現する形式に変換する。
本実施形態では、例えば、第2区画D2の長さ(大きさ)を、第1区画D1の整数倍とする。本実施形態では、図3のように、第2区画D2の長さ(大きさ)を第1区画D1の10倍とする。この場合、検出疵数は0~10の範囲となる。各第1区画D1が、いずれかの第2区画D2に排他的に含まれるように、第2区画D2を設定することが好ましい。
次に、疵性状評価部3Cは、検出疵数が1以上の第2区画を抽出し、抽出された第2区画について、一の第2区画当たりの検出疵数の平均値とって指数化し、その指数を、棒鋼1の表面疵の性状を特定する特徴とする。なお、検出疵数が1以上の探傷データがない場合、指数はゼロとする。本明細書では、上記指数を疵密集指数と呼ぶ。図4に示す探傷チャート10の場合、疵密集指数は6.0となる。
そして、疵性状評価部3Cは、求めた疵密集指数の値によって、その検査対象の棒鋼1に発生した疵の性状を評価する。
例えば、過去の探傷検査の探傷データを用いて、疵の性状と疵密集指数の値との相関を求めておき、求めた疵密集指数によって、疵の性状を特定する。
[第2閾値TH2]
ここで、第2閾値TH2は、例えば、予め取得した棒鋼1の表面疵の性状とデータパターンの特徴との相関関係から、疵の性状の区分をするための探傷データ(検出疵数)をより有為に求めることが可能な閾値として予め求めておく。
又は、第2閾値TH2は、第1閾値TH1に応じて決定する。例えば、不合格となる棒鋼1が少ない場合には、第2閾値TH2を、第1閾値TH1より低い値に設定する。また、不合格となる棒鋼1が多い場合には、第2閾値TH2を、第1閾値TH1の値として設定する。
[疵を特定するための指標の範囲について]
棒鋼1表面の疵の性状には、例えば図5のような種類があり、疵の種類によって、疵の深刻度や製造時の発生原因が異なる。
図5(a)は、棒鋼1表面の全長全周に多数の長手方向に沿った疵が発生した例である。このような疵の性状を、以下の説明では、長手方向疵1と呼ぶ。疵の性状が長手方向疵1の場合、研削負荷が極めて高い。
図5(b)は、棒鋼1表面の一部の領域に対し複数の長手方向に沿った疵が発生した例である。このような疵の性状を、以下の説明では、長手方向疵2と呼ぶ。疵の性状が長手方向疵2の場合、研削負荷が高い。
なお、以下では、長手方向疵1と長手方向疵2を合わせて長手方向疵と呼ぶ。
図5(c)は、ワレやヘゲからなる単発的に疵が発生した例である。このような疵の性状を、以下の説明では、単発疵と呼ぶ。疵の性状が単発疵の場合、研削負荷は低い。
そして、疵の性状が長手方向疵1や長手方向疵2の場合、疵の性状が単発疵の場合に比べて、広範囲での研削が必要であり、それにより寸法公差を下回り、製品として不合格になることがあり、歩留まりの低下に繋がることがある。そして、長手方向疵を抑制するための対策と、単発疵を抑制するための対策とは異なる。
ここで、図6に、疵の性状が、長手方向疵1(図6(a))、長手方向疵2(図6(b))、単発疵(図6(c))の場合の探傷チャート10例と、そのときの長手方向疵の例を示す。
図6のように、長手方向疵は、単発疵に比べ、長手方向疵が大幅に大きくなる。
また、図7に、疵の性状が、長手方向疵1(図7(a))、長手方向疵2(図7(b))、単発疵(図7(c))の場合の探傷チャート10の別例を示す。
図7(a)に示すように、長手方向疵1の場合、疵出力値が全体的に高い値として表現される。また、図7(b)のように、長手方向疵2の場合、疵出力値が部分な領域的において高い値として表現される。一方、図7(c)のように、単発疵は、単発的に疵出力値が高い値として表現される。
このように、発明者は、疵の性状は、探傷チャート10の性状(チャートのパターン)と相関があると考えた。そして、発明者は、その相関を指数化して表現することを考えた。
そして、過去の多数の棒鋼1における、探傷チャート10とそのときの疵の性状について、統計をとって評価してみた。
表1は、疵の性状が長手方向疵1の場合の結果である。
Figure 2023148877000002
表2は、疵の性状が長手方向疵2の場合の結果である。
Figure 2023148877000003
表3は、疵の性状が単発疵の場合の結果である。
Figure 2023148877000004
表1~表3は、疵出力値からなる探傷データの探傷チャート10について、データの最大値、平均値などを求めたものである。表1~表3から分かるように、疵の最大値では、疵の性状を有為に評価できなかった。一方、探傷チャート10の出力値の平均値又は平均値+σを指数とした場合、疵の性状をその平均値又は平均値+σで評価可能であることが分かった。なお、本開示は、この探傷チャート10そのものから求めたデータの平均値又は平均値+σを指数として疵の性状を評価する場合も含む。
ただし、表4のような疵の性状の例では、表4に記載のように、上記の「平均値+σ」を指数とした場合、長手方向疵と単発疵とを区別できなかった。
Figure 2023148877000005
そこで、本実施形態では、区別の精度を向上する目的で、図3及び図4に示すように、探傷チャート10の各探傷データを、第1区画D1よりも広い第2区画D2単位でグループ化し、各第2区画D2に存在する疵の数の平均値をとって、上述のように疵密集指数とした。ただし、疵がある第2区画D2についてのみを対象として、疵の数の平均値をとって、その探傷チャート10の性状(パターン)の特徴を表現する指数(特徴量)とした。
この疵密集指数を採用すると、図6や表4のように、長手方向疵と単発疵をより明確に区別可能であることが分かった。
本実施形態では、指標の範囲として、疵密集指数が~10の場合を、長手方向疵として評価した。また、疵密集指数が3未満(0より大きい)場合を、単発疵として評価した。
(動作その他)
本実施形態では、探傷装置の探傷器2で棒鋼1の表面に沿って表面を探傷する。
その探傷により取得した探傷チャート10と、予め設定した第1閾値TH1を用いて、製品として不合格となる疵があるか否かを判定する(図2参照)。なお、第1閾値TH1は、製品によって要求される品質によって異なる値が設定される。
更に、本実施形態では、探傷データから、棒鋼1に生じている疵の性状を評価する。すなわち、本実施形態では、直接に棒鋼1表面の疵の状態を見て疵の性状を評価する必要が無く、疵検知のための探傷データのチャート(データパターン)から、棒鋼1に発生している疵の性状を、製造した棒鋼1全数について評価することができる。
なお、疵の性状の評価は、製品として不合格となった棒鋼1についてのみ実行しても良い。
このとき、本実施形態(第1の方法)では、疵の性状評価のため、検出の出力値からなる探傷チャート10(探傷データの並び)を、疵の個数からなる探傷データの並びからなる探傷チャート10に変換する。そして、その変換後の探傷チャート10のデータパターン(性状)の特徴として、平均値からなる疵密集指数を求めて探傷チャート10を指数化し、その疵密集指数で疵の性状を評価する。この結果、本実施形態では、より明確にかつ簡易に、長手方向疵と単発疵との区別が可能となる。
更に、各棒鋼1を実際に目で確認することなく、探傷データから各棒鋼1に発生している疵の性状が評価できるので、自動的かつ迅速に、棒鋼1製造によって発生している疵の傾向を評価することが可能となる。
そして、発生している疵に、併せて棒鋼1製造の製造条件を最適化すればよい。
ここで、図5に示すように、長手方向疵は、単発疵に比べて、その疵を取るには広範囲の研削が必要であり、その長手方向疵を抑制するための棒鋼1製造時の加熱時や圧延時の最適条件は、単発疵を抑制するための加熱時や圧延時の最適条件とは異なる。
このように、本実施形態では、疵の性状を評価して棒鋼1製造の製造条件を最適化することで、製品として不可となる疵が発生した棒鋼1を大幅に減少させることが可能となる。この結果、歩留まりが向上する。
また、長手方向疵に比べ単発疵は、研削処理によって製品として合格となる可能性がある。本実施形態は、不合格となった棒鋼1のうち、単発疵の棒鋼1を簡易に選別可能となることから、その点からも歩留まり向上に繋がる。
(変形例)
(1)上記実施形態では、疵の性状として、2つの性状(長手方向疵と単発疵)に区分する例に挙げたが、3つ以上の性状に区分するように、指標の範囲を設定してもよい。
(2)また、上記説明では、変換した探傷データ(疵の個数)の並びの順番を捨象した指数として平均値(疵密集指数)を求め、その疵密集指数を、データパターンの特徴を表現する指数として、疵の性状を特定している。
探傷データの並びの順番を意識して、データパターンの特徴を求めるようにしてもよい。例えば、長手方向疵は、所定以上の大きさの疵が長手方向に連続的に出現するという特徴がある。このような長手方向疵の長手方向に沿った疵発生の依存性に基づいて、データパターンの特徴を求めても良い。
(3)また、上記実施形態では、検出出力値からなる探傷データを、疵の個数からなる探傷データに変換した後の探傷チャート10の性状(データパターン)の特徴から、疵の性状を評価している。
検出した疵出力値からなる探傷データの並び(データパターン)での特徴から、疵の性状の評価をするようにしてもよい。
(4)疵の性状の評価の第2の方法として、機械学習を用いて、疵の性状を評価しても良い。
例えば、過去に検出した表面疵の性状を2種類以上に区分し、各表面疵の性状毎に、その棒鋼1の探傷チャート10のデータを対応させて機械学習させる。そして、その機械学習結果を参照して、取得した探傷チャート10が、どの疵の性状かを評価する。
(5)なお、疵の性状の区分は、疵の発生原因と対応付けて区分させておくことが好ましい。
(その他)
本開示は、次の構成も取り得る。
(1)棒鋼の表面疵の性状を評価する表面疵評価方法であって、
棒鋼の表面疵の性状と、棒鋼の表面に沿って探傷を行うことで得られるデータパターンの特徴との相関関係を予め求め、
上記相関関係と、表面疵の性状を評価する棒鋼である被評価棒鋼について探傷を行うことで得られるデータパターンの特徴とから、当該被評価棒鋼の表面疵の性状を特定する。
(2)上記データパターンの特徴は、上記探傷により取得した棒鋼表面に沿った複数の探傷データの並びに基づき設定する。
(3)上記データパターンの特徴を指数化し、その指数によって棒鋼の表面疵の性状を評価する。
(4)探傷方向に沿って上記棒鋼表面を複数の第1区画に区分し、第1区画毎に探傷データが予め設定した閾値以上であるか否かを判定し、
上記棒鋼表面に沿って、当該棒鋼表面を上記第1区画よりも大きい第2区画で区分し、
各第2区画に存在する閾値以上である第1区画の数を求め、
閾値以上である第1区画の数からなる検出疵数に基づいてデータパターンの特徴を指数化する。
(5)上記検出疵数が1以上の上記第2区画を抽出し、抽出された第2区画について、一の第2区画当たりの検出疵数の平均値を、上記データパターンの特徴とする。
(6)上記データパターンを構成する複数の探傷データは、棒鋼の表面全面を探傷した探傷データからなる。
1 棒鋼
2 探傷器
3 探傷制御部
3A 探傷データ生成部
3B 疵判定部
3C 疵性状評価部
10 探傷チャート
TH1 第1閾値
TH2 第2閾値
D1 第1区画
D2 第2区画

Claims (6)

  1. 棒鋼の表面疵の性状を評価する表面疵評価方法であって、
    棒鋼の表面疵の性状と、棒鋼の表面に沿って探傷を行うことで得られるデータパターンの特徴との相関関係を予め求め、
    上記相関関係と、表面疵の性状を評価する棒鋼である被評価棒鋼について探傷を行うことで得られるデータパターンの特徴とから、当該被評価棒鋼の表面疵の性状を特定する、
    ことを特徴とする棒鋼の表面疵評価方法。
  2. 上記データパターンの特徴は、上記探傷により取得した棒鋼表面に沿った複数の探傷データの並びに基づき設定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載した棒鋼の表面疵評価方法。
  3. 上記データパターンの特徴を指数化し、その指数によって棒鋼の表面疵の性状を評価する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載した棒鋼の表面疵評価方法。
  4. 探傷方向に沿って上記棒鋼表面を複数の第1区画に区分し、第1区画毎に探傷データが予め設定した閾値以上であるか否かを判定し、
    上記棒鋼表面に沿って、当該棒鋼表面を上記第1区画よりも大きい第2区画で区分し、
    各第2区画に存在する閾値以上である第1区画の数を求め、
    閾値以上である第1区画の数からなる検出疵数に基づいて、データパターンの特徴を指数化する、
    ことを特徴とする請求項3に記載した棒鋼の表面疵評価方法。
  5. 上記検出疵数が1以上の上記第2区画を抽出し、抽出された第2区画について、一の第2区画当たりの検出疵数の平均値を、上記データパターンの特徴とする、
    ことを特徴とする請求項4に記載した棒鋼の表面疵評価方法。
  6. 上記データパターンを構成する複数の探傷データは、棒鋼の表面全面を探傷した探傷データからなる、
    ことを特徴とする請求項2~請求項5のいずれか1項に記載した棒鋼の表面疵評価方法。
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