JP3440569B2 - 磁粉探傷方法及びその装置 - Google Patents

磁粉探傷方法及びその装置

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JP3440569B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼片表面疵を検査する
磁粉探傷方法及びその実施に使用する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼片表面疵の検査方法としては磁粉探
傷,渦流探傷,漏洩磁束探傷等の方法が古くから用いら
れている。断面形状が円形の丸鋼片についてはこれらの
方法を利用した自動探傷装置が開発され、生産性向上に
大きく寄与している。しかしながら角鋼片については断
面形状が角形のため自動化が難しく、磁粉探傷方法が主
流である。磁粉探傷方法は、被検材を磁化し、その表面
欠陥に付着した蛍光磁粉に紫外線を照射して、この蛍光
により欠陥を検出する。古くはこの蛍光を目視すること
により欠陥を検出していたが、近年ではその自動化が進
んでおり、自動探傷装置が実用化されている。
【0003】図14は、磁粉探傷方法による探傷装置の
構成を示す模式図である。図中1は強磁性体からなる角
鋼片であり、白抜き矢符で示す方向へ搬送されるように
なっている。角鋼片1の搬送方向上流側には角鋼片1を
磁化するための磁化装置2及び角鋼片1に磁粉液を散布
するための磁粉液散布ノズル3が備えられている。また
下流側には角鋼片1に紫外線を照射するブラックライト
4及び角鋼片1の表面を撮像する撮像装置5が設置され
ている。撮像装置5にて得られる画像信号は、画像処理
装置6にて2値化等の画像処理が施され、データ処理装
置7にて疵を検出するための処理が行われ、さらに自動
疵取装置等の所定の装置へ与えられるようになってい
る。
【0004】角鋼片1に欠陥があると、その欠陥部に漏
洩磁束が発生し欠陥に磁粉が付着する。磁粉が付着した
この欠陥部分を、ブラックライト4による紫外線で照射
すると磁粉が蛍光を発する。この蛍光を撮像装置5にて
撮像し、画像処理装置6及びデータ処理装置7を経て自
動的に検出される。
【0005】このように構成された自動探傷装置におけ
る従来のデータ処理方法について説明する。図15は第
105回計測制御部会にて提案された処理方法を示すフ
ローチャートである。まずA/D変換された画像データ
を取り込み(ステップS71)、角鋼片の幅方向の輝度
ムラを補正するために予め作成されている補正用パター
ンを画像データから差し引くことにより、シェーディン
グ補正を行う(ステップS72)。そして水平方向(角
鋼片の幅方向),垂直方向(角鋼片の長手方向)に対し
て、疵信号が急峻な立ち上がりを持つという性質に着目
し、その特徴を抽出することが可能なように差分を行う
(ステップS73)。
【0006】水平,垂直方向の各差分データの近傍4×
4個又は2×2個のピーク値を求め、水平,垂直の各差
分メモリに記憶する(ステップS74)。このような縮
退処理によりデータ圧縮及び疵信号の画素位置のずれを
吸収することができる。縮退処理された差分ピーク値
を、図16に示す8種の方向に近傍連続7個分積算し
て、線分を抽出する(ステップS75)。これによりあ
らゆる方向の疵を検出することができる。
【0007】線分抽出された全ての積算データ個々につ
いて、予め設定されている判定レベル(閾値)に基づき
疵深さの分類を行う(ステップS76)。データ処理さ
れているエリアを水平方向に分割し、分割エリア内にお
ける最大深さデータ及び方向データを疵データメモリに
記憶し、疵データを作成する(ステップS77)。得ら
れた疵データからノイズを除去し疵判定を行う(ステッ
プS78)。この従来技術においては撮像装置としてC
CDを使用しているので、S/N比が向上し、短い疵ま
で検出することができる。
【0008】図17は、“電気製鋼,第64巻,第4
号,1993年10月”に記載された画像処理手順を示
すフローチャートである。先ず撮像されA/D変換され
た画像データを取り込み(ステップS81)、角鋼片の
長手方向に単純加算平均し(ステップS82)、平均化
と同時にデータ圧縮を行う(ステップS83)。そして
幅方向と長手方向とにおける磁粉の付着性の違いを改善
するために幅方向のみ差分処理を行う(ステップS8
4)。差分処理後、孤立点はノイズと見なして除去し
(ステップS85)、予め設定してある閾値により疵の
判定を行う(ステップS86)。
【0009】磁粉探傷の自動化にあっては、蛍光磁粉濃
度及びブラックライト紫外線強度を一定に保つことが重
要である。これらが変動した場合、疵検出率の低下,誤
検出の増加を招来する。従ってこの従来例では閾値Th
を、 Th=am 但し、a:定係数 m:探傷画像の平均濃度 で決定する。ここで定係数aは被検査材の種類等の条件
に応じて修正されるものであり、閾値は前記変動に応じ
て変更される。
【0010】また“TOYOTA Technical Review Vol.42 N
o.1 May 1992”には、被検材を回転させながら磁粉液を
散布し、ストロボ及び紫外線のみを透過させるフィルタ
を使用し、また画像信号の平滑化処理,輪郭強調処理を
行うことにより、S/N比を改善する方法が開示されて
いる。
【0011】さらに“第35回品質管理部会非破壊検査
小委員会,日本鉄鋼協会”には、磁化部,水洗部,及び
CCDを使用した疵見部から構成され、自動,連続処理
が可能な丸棒鋼用自動磁粉探傷機が開示されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】鉄鋼材料とりわけ条鋼
製品では、線状疵及びヘゲ疵が表面疵として主体である
が、用途により欠陥種類の有害性が異なる。例えばスチ
ールタイヤに使用される極細線は伸線時の断線が問題と
なるため、ヘゲ疵が有害である。また冷間鍛造される製
品では線状疵が有害である。しかしながら従来の自動磁
粉探傷装置では、画像処理装置の能力及びアルゴリズム
の限界によりリアルタイムでの欠陥種類の弁別までは行
われていなかった。
【0013】例えば2値化を行って疵判定している場
合、ヘゲ疵を基準にして検査を行うと、線状疵には到ら
ない疵までもが検出され、手入工数が増大する。逆に線
状疵を基準にするとヘゲ疵を見落とすことになる。その
ため自動検査は実施されるが最終的には目視する必要が
あった。従って省力という点であまりメリットがなく、
品質保証の点でも高い検査精度は得られていなかった。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、2
値化のための複数の基準値を使用することにより、疵種
の弁別まで自動的に行える磁粉探傷方法及びその実施に
使用する装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係る磁粉探傷方
法は、磁化された鋼片の表面に蛍光磁粉を付着させ、該
蛍光磁粉に励起光を照射して発せられる蛍光を撮像して
疵を探傷する方法において、疵種類に応じて異なる複数
の輝度の基準値と、疵種の弁別に使用する特徴量の範囲
を限定するための閾値とを予め設定し、各基準値に基づ
いて撮像信号を2値化した複数の2値化画像を作成し、
該2値化画像から所定の特徴量を算出し、該特徴量と予
め設定された前記閾値とに基づいて所定の演算を行い、
この演算結果に基づいて疵種を弁別することを特徴とす
る。
【0015】本発明に係る磁粉探傷装置は、磁化された
鋼片の表面に蛍光磁粉を付着させ、該蛍光磁粉に励起光
を照射して発せられる蛍光を撮像して疵を探傷する装置
において、疵種類に応じて異なる複数の輝度の基準値
と、疵種の弁別に使用する特徴量の範囲を限定するため
の閾値とを予め設定しておき、各基準値に基づいて2値
化した複数の2値化画像を作成する手段と、該2値化画
像から所定の特徴量を算出する手段と、前記特徴量と前
記閾値とに基づいて所定の演算を行う手段と、該手段に
よる演算結果に基づいて疵種を弁別する手段とを備える
ことを特徴とする。
【0016】
【作用】本発明にあっては、複数の基準値に基づいて2
値化を行い、複数の2値化画像から得られる特徴量を使
用して疵種の判断を行う。例えば疵の特徴量としては、
鋼片の長手方向の長さ,幅方向の長さ,縦横比,実面
積,実面積と矩形面積との面積比等を使用する。例えば
深い疵は輝度が高く,浅い疵(ヘゲ疵)は輝度が低い、
線状疵は縦横比が高い、ヘゲ疵はその他の疵(線状疵)
より実面積が大きい、等の疵種により特徴に基づいて、
閾値及び演算式を設定する。弁別の必要がある疵種の特
徴量を使用することにより、所望する疵種を弁別するこ
とができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明をその実施例を示す図面に基づ
き具体的に説明する。図1は、本発明に係る磁粉探傷装
置の構成を示す模式図である。図中1は強磁性体からな
る角鋼片であり、白抜き矢符で示す方向へ搬送されるよ
うになっている。角鋼片1の搬送方向上流側には角鋼片
1を磁化するための磁化装置2及び角鋼片1に磁粉液を
散布するための磁粉液散布ノズル3が備えられている。
また下流側には角鋼片1に紫外線を照射するブラックラ
イト4及び角鋼片1の表面を撮像する撮像装置5が設置
されている。撮像装置5にて得られる画像信号は、画像
処理装置6にて画像処理され、データ処理装置7にて疵
を検出するための処理が行われ、さらに自動疵取装置等
の所定の装置へ与えられるようになっている。
【0018】図2は、図1のII−II線における模式的断
面図であり、撮像装置5の配置を示す。撮像装置5は、
角鋼片1の4面及び4つの角部を撮影することができる
ように図2に示す如く8個設置されている。また各面,
各角部を照射することができるようにブラックライト4
も8個設置されている。
【0019】角鋼片1に欠陥があると、その欠陥部に漏
洩磁束が発生し欠陥に磁粉が付着する。磁粉が付着した
この欠陥部分を、ブラックライト4による紫外線で照射
すると磁粉が蛍光を発する。この蛍光を撮像装置5にて
撮像し、画像処理装置6及びデータ処理装置7を経て自
動的に検出される。
【0020】図3は、画像処理装置6及びデータ処理装
置7を示すブロック図である。画像処理装置6は、撮像
装置5からの画像信号を取り込む画像取込部61と、2
値化部62とを備える。データ処理装置7は、疵画像に
ラベリングを行い、またアドレスを計測するラベリング
部72と、ラベリングされた疵画像から特徴量を算出す
る特徴量算出部71と、得られた特徴量に基づいて比較
等の所定の演算を行う演算部73と、演算された疵信号
に基づいて判定を行う判定部74とを備える。
【0021】図4は、撮像装置5にて得られる画像信号
の輝度の3つの基準値SL1,SL2,SL3を示す。
画像信号の輝度は、最小を0とし、最大を256とす
る。基準値SL1,SL2,SL3は、以下のようにし
て設定されている。 SL1=(1+2値化係数)×平均輝度+α SL2=SL1+2値化定数 SL3=(1+2値化係数(Gh))×平均輝度+α
(Gh)
【0022】ここで2値化係数,2値化定数は疵深さと
輝度との関係から予め決定されている。図5は、疵深さ
を縦軸に、疵長さを横軸に採って線状疵及びヘゲ疵の実
測値を示すグラフであり、本実施例における基準値SL
1,SL2,SL3が相当する疵深さを共に示す。この
場合の判定基準は線状疵の疵深さは0.5mm以上であ
り、ヘゲ疵の疵深さは0.3mm以上である。また基準値
SL1,SL2,SL3は、面画像,角部画像の夫々に
ついて設定されている。
【0023】基準値SL3にて2値化した画像を2値化
画像Ghとし、この2値化画像Ghにて現れている疵画
像はヘゲ疵,線状疵及び切断疵等の深い疵を含む。また
基準値SL1にて2値化した画像を2値化画像Glと
し、この2値化画像Glにて現れている疵画像は線状疵
及び深い疵を含む。さらに基準値SL2にて2値化した
画像を2値化画像Guとし、この2値化画像Guにて現
れている疵画像は深い疵であることが多い。
【0024】図6は、画像処理装置6及びデータ処理装
置7における動作を示すフローチャートである。先ず画
像取込部61にて撮像装置5から画像信号を取り込み
(ステップS1)、画像処理を行うためのウィンドウを
設定する(ステップS2)。次に2値化部62にて上述
した基準値SL1,SL2,SL3にて2値化する(ス
テップS3)。線状疵及び深い疵を検出するための基準
値SL2による2値化画像Guを取り込み(ステップS
4)、この2値化画像Guからノイズを除去するため
に、孤立している疵画像を除去する(ステップS5)。
そしてラベリング部72にて残った疵画像を疵種類3と
してラベリングを行い(ステップS6)、特徴量算出部
71にて夫々の疵画像についてその実面積を計測し(ス
テップS7)、さらにアドレスを計測する(ステップS
8)。疵画像の横方向長さが判断値Iより長いものは疵
種類3と判断し、判断値Iより短いものは疵種類3では
ないと判断する(ステップS9)。
【0025】次に基準値SL2より低い基準値SL3に
よる2値化画像Ghを取り込み(ステップS10)、2
値化画像Ghの疵画像を疵種類2としてラベリングを行
う(ステップS11)。ラベリングされた2値化画像G
hの各疵画像についてその実面積を計測し(ステップS
12)、さらにアドレスを計測する(ステップS1
3)。疵種類2としてラベリングされた疵画像について
順次ヘゲ疵か否かを判断してヘゲ疵を検出する(ステッ
プS14)。この処理手順を図7に示し後述する。その
後2値化画像Ghの疵画像を再度ラベリングし(ステッ
プS15)、ノイズを除去するために、実面積が除去値
より小さいものはノイズとして除去する(ステップS1
6)。
【0026】2値化画像の基準値によっては、1つの疵
が浅い部分で途切れて複数の疵のように現れる場合があ
る。これを補正するために、ステップS16において除
去されなかった疵画像を所定量だけ横方向(角鋼片1の
長手方向)に拡大し(ステップS17)、ラベリングを
行う(ステップS18)。そしてその実面積を計測し
(ステップS19)、さらにアドレスを計測する(ステ
ップS20)。ステップS18においてラベリングされ
た疵画像からステップS14においてヘゲ疵であると判
断された疵画像を差し引いて(ステップS21)、ヘゲ
疵以外の検出を行う(ステップS22)。この処理手順
を図8に示し後述する。そして疵種類2,3とされた疵
を統合して疵弁別のための判断を行う(ステップS2
3)。ヘゲ疵は疵種類2のうちステップS40にて判定
された疵のみである。また疵種類3としてのみラベリン
グされた疵,及び疵種類2及び疵種類3としてラベリン
グされた疵を切断疵等の深い疵であると判断する。
【0027】図7にそのフローチャートを示すヘゲ疵の
検出について説明する。先ず疵種類2としてラベリング
された疵の全てについて検出が終了したか否かを判断し
(ステップS31)、終了していないと判断した場合は
その実面積がノイズ除去閾値C以下であるか否かを判断
する(ステップS32)。ノイズ除去閾値Cより小さい
ものはノイズとして除去する(ステップS33)。ノイ
ズ除去閾値Cより大きいと判断した場合は、横方向長さ
が横方向長さのチェック値Hより大きいか否かを判断す
る(ステップS34)。チェック値Hより大きくない場
合はヘゲ疵ではないと判断し(ステップS35)、チェ
ック値Hより大きい場合はその疵の縦横比を計算する
(ステップS36)。
【0028】そしてこの縦横比が縦横比のチェック値R
より小さいか、又は縦方向長さが縦方向長さのチェック
値Vより大きいかのいずれかに該当するか否かを判断し
(ステップS37)、いずれにも該当しない場合はステ
ップS35へ進みヘゲ疵ではないと判断する。いずれか
に該当する場合は縦方向長さに横方向長さを乗じて得ら
れる矩形面積に対する実面積の比(以下面積比という)
を計算し(ステップS38)、この面積比が所定の面積
比A以下であるか否かを判断する(ステップS39)。
面積比A以下である場合はヘゲ疵であると判断し(ステ
ップS40)、面積比A以下でない場合は磁粉溜まり油
付着であると判断する(ステップS41)。ステップS
40又はステップS41を経た後はいずれもステップS
31へ戻る。ステップS31において全ての疵について
検出が終了したと判断した場合はヘゲ疵の検出の処理を
終了し図6に示すステップS15へ進む。
【0029】次に図8にそのフローチャートを示すヘゲ
疵以外の疵の検出について説明する。先ずステップS2
1において残った疵画像の全てについて検出が終了した
か否かを判断し(ステップS51)、終了していないと
判断した場合は疵画像の実面積がノイズ除去閾値C以下
であるか否かを順次判断する(ステップS52)。ノイ
ズ除去閾値Cより小さいものはノイズとして除去する
(ステップS53)。ノイズ除去閾値Cより大きいと判
断した場合は、実面積が実面積のチェック値Mより大き
く且つ横方向長さが横方向長さのチェック値Lより大き
いかを判断する(ステップS54)。両方を満たす場合
は切断疵であると判断し(ステップS55)、いずれか
を満たさない場合は横方向長さが横方向長さのチェック
値Hより大きいか否かを判断する(ステップS56)。
チェック値Hより大きくない場合はその疵画像を除去す
る(ステップS57)。チェック値Hより大きい場合
は、その疵画像の縦横比を計算する(ステップS5
8)。
【0030】そしてこの縦横比が縦横比のチェック値R
より小さいか、又は縦方向長さが縦方向長さのチェック
値Vより大きいかのいずれかに該当するか否かを判断し
(ステップS59)、いずれかに該当する場合はステッ
プS57へ進んでその疵画像を除去する。いずれにも該
当しない場合は面積比を計算し(ステップS60)、縦
方向長さが縦方向長さのチェック値V以下である又は面
積比が所定の面積比A以下である、のいずれかと、横方
向の長さが横方向の長さのチェック値Lより大きいとの
両方を満たすか否かを判断する(ステップS61)。ス
テップS61の条件を満たす場合は線状疵であると判断
し(ステップS62)、満たさない場合は磁粉溜まり油
付着であると判断する(ステップS63)。ステップS
53,S55,S57,S62,S63を経た後はいず
れもステップS51へ戻る。ステップS51において全
ての疵について検出が終了したと判断した場合はヘゲ疵
以外の疵の検出の処理を終了し図6に示すステップS2
2へ進む。
【0031】以上の処理手順は面画像,角部画像の両方
について同様である。基準値(SL)は別な値を使用
し、縦長さ,横長さ,実面積等におけるチェック値は同
一の値を使用する。
【0032】以上の如き本発明において角鋼片の探傷を
行った結果について説明する。図9は、線状疵及びヘゲ
疵が存在する画像を示す図である。図9(a) は基準値S
L2=243で2値化したもの、図9(b) は基準値SL
3=108で2値化したもの、図9(c) は基準値SL1
=123で2値化したものを黒白反転で夫々示す。基準
値が最も低い図9(b) において最も多くの疵画像が現れ
ており、基準値が最も高い図9(a) においては疵画像は
殆ど現れていない。
【0033】図9(b) に示す2値化画像(Gh)にて得
られた疵画像を図10に示す如くK1〜7とラベリング
する(ステップS11)。そしてチェック値R1=30
0,チェック値A=750,チェック値H=9,チェッ
ク値V=5としてヘゲ疵の検出を行った(ステップS1
4)。疵番号K1は、縦横比が1600であり、縦方向
長さが2であり、面積比が515である。従ってステッ
プS37における不等式を満足せず、ステップS35に
おいてヘゲ疵ではないと判断される。疵番号K2は、縦
横比が500であり、縦方向長さが2であり、面積比が
650である。従ってステップS37における不等式を
満足せず、ステップS35においてヘゲ疵ではないと判
断される。疵番号K3は、横方向長さが9である。従っ
てステップS34における不等式を満足せず、ステップ
S35においてヘゲ疵ではないと判断される。
【0034】疵番号K4は、縦横比が550であり、縦
方向長さが2であり、面積比が590である。従ってス
テップS37における不等式を満足せず、ステップS3
5においてヘゲ疵ではないと判断される。疵番号K5
は、横方向長さが7である。従ってステップS34にお
ける不等式を満足せず、ステップS36においてヘゲ疵
ではないと判断される。
【0035】疵番号K6は、縦横比が260であり、縦
方向長さが5であり、面積比が615である。従ってス
テップS37における不等式を満足し、さらにステップ
S39における不等式も満足しているので、ヘゲ疵であ
ると判断される。疵番号K7は、縦横比が766であ
り、縦方向長さが3であり、面積比が797である。従
ってステップS37における不等式を満足せず、ステッ
プS36においてヘゲ疵ではないと判断される。
【0036】図7に示すフローチャートの説明では基準
値SL2,SL3による2値化画像Gu,Ghを使用し
た場合について述べているが、基準値SL1による2値
化画像Glを使用し以下のような特徴量評価を行うこと
により、図8に示すフローチャートに従った処理により
ヘゲ疵以外の疵を検出することもできる。
【0037】図9(c) に示す2値化画像に現れた疵画像
を図11に示す如くK11〜13とラベリングする。そ
してチェック値V2=4,チェック値A=300,チェ
ック値L2=15としてヘゲ疵以外の検出を行った(ス
テップS22)。疵番号K11は、縦方向長さが1であ
り、面積比が1000であり、横方向長さが19であ
る。従ってステップS60における不等式を満足せず、
ステップS61において線状疵ではないと判断される。
【0038】疵番号K12は、縦方向長さが2であり、
面積比が735であり、横方向長さが17である。従っ
てステップS60における不等式を満足せず、ステップ
S61において線状疵ではないと判断される。疵番号K
13は、縦方向長さが3であり、面積比が720であ
り、横方向長さが27である。従ってステップS60に
おける不等式を満足せず、ステップS61において線状
疵ではないと判断される。
【0039】図12は、ヘゲ疵が存在する画像を示す図
である。図12(a) は基準値SL2=255で2値化し
たもの、図12(b) は基準値SL3=120で2値化し
たもの、図12(c) は基準値SL1=135で2値化し
たものを黒白反転で夫々示す。
【0040】図12(b) に示す2値化画像(Gh)に現
れた疵画像を図13に示す如くK21〜24とラベリン
グする(ステップS11)。そしてチェック値R1=3
00,チェック値A=750,チェック値V=5として
ヘゲ疵の検出を行った(ステップS14)。疵番号K2
1は、縦横比が1200であり、縦方向長さが1であ
り、面積比が1000である。従ってステップS37に
おける不等式を満足せず、ステップS35においてヘゲ
疵ではないと判断される。疵番号K22は、縦横比が2
80であり、縦方向長さが5であり、面積比が557で
ある。従ってステップS37,S39における不等式を
満足し、ステップS40においてヘゲ疵であると判断さ
れる。
【0041】疵番号K23は、縦横比が525であり、
縦方向長さが4であり、面積比が333である。従って
ステップS37における不等式を満足せず、ステップS
35においてヘゲ疵ではないと判断される。疵番号K2
4は、縦横比が250であり、縦方向長さが6であり、
面積比が511である。従ってステップS37,S39
における不等式を満足し、ステップS40においてヘゲ
疵であると判断される。
【0042】
【発明の効果】以上のように本発明に係る磁粉探傷方法
及びその実施に使用する装置は、複数の基準値に基づい
て2値化を行い、複数の2値化画像から得られる特徴量
を使用して疵種の判断を行うので、2値化の基準値及び
特徴量のチェック値を適当な値に設定すれば、所望する
疵種を精度良く弁別することができる等、本発明は優れ
た効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁粉探傷装置の構成を示す模式図
である。
【図2】図1のII−II線における模式的断面図である。
【図3】画像処理装置及びデータ処理装置を示すブロッ
ク図である。
【図4】撮像装置にて得られる画像信号の輝度の3つの
基準値を示す説明図である。
【図5】線状疵及びヘゲ疵の実測値を示すグラフであ
る。
【図6】図3の画像処理装置及びデータ処理装置におけ
る動作を示すフローチャートである。
【図7】ヘゲ疵を検出するための処理手順を示すフロー
チャートである。
【図8】ヘゲ疵以外の疵を検出するための処理手順を示
すフローチャートである。
【図9】線状疵及びヘゲ疵が存在する画像を示す図であ
る。
【図10】疵部分にラベリングした状態を示す説明図で
ある。
【図11】疵部分にラベリングした状態を示す説明図で
ある。
【図12】ヘゲ疵が存在する画像を示す図である。
【図13】疵部分にラベリングした状態を示す説明図で
ある。
【図14】従来の磁粉探傷装置の構成を示す模式図であ
る。
【図15】従来装置における処理方法を示すフローチャ
ートである。
【図16】線分抽出パターンを示す説明図である。
【図17】従来装置における画像処理手順を示すフロー
チャートである。
【符号の説明】
1 角鋼片 2 磁化装置 3 磁粉液散布ノズル 4 ブラックライト 5 撮像装置 6 画像処理装置 7 データ処理装置 61 画像取込部 62 2値化部 71 特徴量算出部 72 ラベリング部 73 演算部 74 判定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 修二 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−43120(JP,A) 特開 平6−147867(JP,A) 特開 平4−289452(JP,A) 特開 昭48−90289(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/72 - 27/90 G01N 21/84 - 21/958

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁化された鋼片の表面に蛍光磁粉を付着
    させ、該蛍光磁粉に励起光を照射して発せられる蛍光を
    撮像して疵を探傷する方法において、疵種類に応じて異
    なる複数の輝度の基準値と、疵種の弁別に使用する特徴
    量の範囲を限定するための閾値とを予め設定し、各基準
    値に基づいて撮像信号を2値化した複数の2値化画像を
    作成し、該2値化画像から所定の特徴量を算出し、該特
    徴量と予め設定された前記閾値とに基づいて所定の演算
    を行い、この演算結果に基づいて疵種を弁別することを
    特徴とする磁粉探傷方法。
  2. 【請求項2】 磁化された鋼片の表面に蛍光磁粉を付着
    させ、該蛍光磁粉に励起光を照射して発せられる蛍光を
    撮像して疵を探傷する装置において、疵種類に応じて異
    なる複数の輝度の基準値と、疵種の弁別に使用する特徴
    量の範囲を限定するための閾値とを予め設定しておき、
    各基準値に基づいて2値化した複数の2値化画像を作成
    する手段と、該2値化画像から所定の特徴量を算出する
    手段と、前記特徴量と前記閾値とに基づいて所定の演算
    を行う手段と、該手段による演算結果に基づいて疵種を
    弁別する手段とを備えることを特徴とする磁粉探傷装
    置。
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