JP2023148808A - キャッピング装置及びキャッピングシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】キャップの裾巻き成形の精度を良好に維持しつつ、装置のコンパクト化を図ったり、キャッピングの処理速度を高めて生産効率を向上すること。【解決手段】有底筒状をなすネジ付き缶の口金部に、有頂筒状のキャップを装着するキャッピング装置であって、ターレットと、スピンドルアセンブリと、アッパーカムと、ロワカムと、を備え、スピンドルアセンブリは、キャップの頂壁を押さえるプレッシャーブロック2と、キャップの周壁に口金部と螺合するネジ部を成形する複数のネジ成形ローラ5Aと、キャップの周壁の下端を口金部に裾巻き成形する少なくとも3つの裾巻きローラ5Bと、を備え、ネジ成形ローラ5A及び裾巻きローラ5Bの各ローラ5が、キャップの周壁に接触し、周壁上を転動し、周壁から離れるまでの一連の動作が、1回とされる。【選択図】図1

Description

本発明は、キャッピング装置及びキャッピングシステムに関する。
従来、飲料等の内容物が充填されたネジ付き缶の口金部に、キャップを装着するキャッピング装置が知られている。
特許文献1のキャッピング装置は、コーンカムがロワカム用のガイドバーの1段下降部にガイドされて下降することで、ROローラ(ネジ成形ローラ)及びPPローラ(裾巻きローラ)がキャップの周壁に押し付けられる。その後、コーンカムは前記ガイドバーの上段部にガイドされて一旦上昇し、これによりROローラとPPローラのキャップに対する接触状態は一旦解除される。さらにその後、コーンカムが前記ガイドバーの2段下降部にガイドされて再び下降し、ROローラ及びPPローラがキャップの周壁に再び押し付けられる。
詳しくは、特許文献1のキャッピング装置における巻締め方法では、ROローラとPPローラがキャップを一度巻締めることによってねじ部及びテンパーエビデンス部(裾巻き部)を形成する第1巻締工程と、その後、再び第1巻締工程と同様に巻締めする第2巻締工程とが実行される。すなわち、特許文献1では、ROローラ及びPPローラが、キャップの周壁に接触し、周壁上を転動し、周壁から離れるまでの一連の動作が2回とされた、ダブルアクションによるキャッピングが行われている。
このように従来では、ダブルアクションによって、テンパーエビデンス部の成形性を確保している。
特開2003-146392号公報
この種のキャッピング装置では、テンパーエビデンス部の成形(裾巻き成形)の精度を良好に維持しつつ、装置のコンパクト化を図ることや、キャッピングの処理速度を高めて生産効率を向上することが求められている。
本発明は、キャップの裾巻き成形の精度を良好に維持しつつ、装置のコンパクト化を図ったり、キャッピングの処理速度を高めて生産効率を向上することが可能なキャッピング装置及びキャッピングシステムを提供することを目的とする。
本発明の一つの態様は、有底筒状をなすネジ付き缶の口金部に、有頂筒状のキャップを装着するキャッピング装置であって、上下方向に延びるターレット軸回りに回転するターレットと、前記ターレットの外周部に配置されて上下方向に延び、下端部にキャッピングヘッドが配置されるスピンドルアセンブリと、前記ターレット軸回りに延び、前記スピンドルアセンブリのアッパーカムフォロアが係合するアッパーカムと、前記ターレット軸回りに延び、前記スピンドルアセンブリのロワカムフォロアが係合するロワカムと、を備え、前記スピンドルアセンブリは、前記キャッピングヘッドに配置され、前記アッパーカムフォロアの下側への移動にともない、前記キャップの頂壁を押さえるプレッシャーブロックと、前記キャッピングヘッドに設けられ、前記ロワカムフォロアの下側への移動にともない前記キャップの周壁に接触し、前記周壁に前記口金部と螺合するネジ部を成形する複数のネジ成形ローラと、前記キャッピングヘッドに設けられ、前記ロワカムフォロアの下側への移動にともない前記キャップの周壁に接触し、前記周壁の下端を前記口金部に裾巻き成形する少なくとも3つの裾巻きローラと、を備え、前記ネジ成形ローラ及び前記裾巻きローラの各ローラが、前記キャップの周壁に接触し、前記周壁上を転動し、前記周壁から離れるまでの一連の動作が、1回とされる。
本発明のキャッピング装置によれば、スピンドルアセンブリのキャッピングヘッドに、少なくとも3つの裾巻きローラが設けられている。すなわち、裾巻きローラの数が多く確保されているため、各裾巻きローラがキャップを裾巻き成形する動作が1回(シングルアクション)に抑えられても、裾巻き成形の精度を良好に維持することができる。
このため、ターレット軸回りに延びるロワカムの周長(全長)を短く抑えることが可能になり、ターレットの直径(ターレット径)を小さく抑えて、装置のコンパクト化を図ることができる。
あるいは、従来のダブルアクションタイプのキャッピング装置と比べて、本発明のシングルアクションタイプのキャッピング装置では、ターレット径が同じ場合、ターレットのターレット軸回りの回転速度を大幅に高めることができる。
以上より本発明によれば、キャップの裾巻き成形の精度を良好に維持しつつ、装置のコンパクト化を図ったり、キャッピングの処理速度を高めて生産効率を向上することが可能である。
前記キャッピング装置において、前記ロワカムは、前記ターレット軸回りのターレット回転方向へ向かうに従い下側に向けて延びる下降部と、前記下降部の前記ターレット回転方向の端部に繋がり、前記ターレット回転方向に延びる成形部と、前記成形部の前記ターレット回転方向の端部に繋がり、前記ターレット回転方向へ向かうに従い上側に向けて延びる上昇部と、を有し、前記ロワカムには、前記下降部、前記成形部及び前記上昇部の組が1組のみ設けられることが好ましい。
この場合、ロワカムフォロアがロワカムの下降部に案内されることで下側に移動し、これにともない、ネジ成形ローラ及び裾巻きローラが、キャップの周壁に接触する。また、ロワカムフォロアがロワカムの成形部に案内される間に、ネジ成形ローラがキャップの周壁にネジ部を成形し、裾巻きローラがキャップの周壁下端を裾巻き成形する。また、ロワカムフォロアがロワカムの上昇部に案内されることで上側に移動し、これにともない、ネジ成形ローラ及び裾巻きローラが、キャップの周壁から離れる。各ローラの作用によって、キャップの周壁が良好に成形される。
前記キャッピング装置において、前記ネジ成形ローラは、前記キャッピングヘッドに少なくとも3つ設けられることが好ましい。
この場合、ネジ成形ローラの数が多く確保されているため、各ネジ成形ローラがキャップにネジ部を成形する動作が1回(シングルアクション)に抑えられても、ネジ成形の精度を良好に維持することができる。
前記キャッピング装置において、前記ネジ成形ローラは3つ設けられ、前記裾巻きローラは3つ設けられることが好ましい。
上記構成のように、ネジ成形ローラを3つ設け、裾巻きローラを3つ設けることにより、各ローラがキャップ周壁を成形する動作が1回に抑えられても、キャッピングの成形加工精度を安定して高めることができる。また、成形精度を確保しつつも、ローラ数が増え過ぎるようなことが抑えられるため、装置をコンパクト化でき、軽量化を図ることができる。
また、本発明のキャッピングシステムの一つの態様は、ネジ付き缶に内容物を充填するフィラーと、前記フィラーから排出された前記ネジ付き缶が供給される前述のキャッピング装置と、を備え、前記フィラーから排出されて前記キャッピング装置へ向かう前記ネジ付き缶の搬送方向が、ターレット軸方向から見て、前記ターレットの外周部の接線に沿うように延びる。
本発明のキャッピングシステムによれば、フィラーから排出されたネジ付き缶が、搬送される向きを急激に変えられることなく、つまり遠心力の影響を受けにくくされつつ、キャッピング装置にスムーズに供給される。このため、キャッピングの処理速度を安定して高めることができ、生産効率をより向上できる。
本発明の前記態様のキャッピング装置及びキャッピングシステムによれば、キャップの裾巻き成形の精度を良好に維持しつつ、装置のコンパクト化を図ったり、キャッピングの処理速度を高めて生産効率を向上することが可能である。
図1は、本実施形態のキャッピング装置が備えるキャッピングヘッドを示す斜視図である。 図2は、本実施形態のキャッピングヘッドを示す斜視図である。 図3は、本実施形態のキャッピングヘッドを示す断面図(縦断面図)である。 図4は、キャッピングヘッドを示す下面図であり、複数の下アームに組付け用治具を係止した状態を表す。なお成形ローラを透過図として、2点鎖線で表している。 図5は、図4のV部を拡大して示す図である。 図6は、図4のVI部を拡大して示す図である。 図7は、本実施形態のキャッピングヘッドのボディ本体を示す斜視図である。 図8は、本実施形態のキャッピングヘッドのボディ本体を示す斜視図である。 図9は、本実施形態のキャッピングヘッドのボディフランジを示す斜視図である。 図10は、本実施形態のスピンドルアセンブリを示す断面図(縦断面図)であり、キャッピングヘッドを簡略化して表している。 図11は、本実施形態のキャッピング装置の一部を示す断面図(縦断面図)であり、キャッピングヘッドを簡略化して表している。 図12は、本実施形態のキャッピング装置の外周部を平面上に展開して模式的に示す側面図であり、スピンドルアセンブリ及びキャッピングヘッドの各動作を説明する図である。 図13は、本実施形態のキャッピングシステムを模式的に示す上面図である。 図14は、本実施形態の変形例のキャッピングヘッドの一部を示す斜視図である。 図15は、図14のキャッピングヘッドの一部を示す断面図(縦断面図)である。 図16は、ねじ深さの測定方法を説明するネジの模式図であり、ネジの巻き数を平面上に展開して表している。 図17は、キャッピング後のキャップの周壁下端近傍を示す断面(縦断面)画像であり、裾巻き評価を説明する図である。
本発明の一実施形態のキャッピングヘッド10、スピンドルアセンブリ80、キャッピング装置120及びキャッピングシステム100について、図1~図13を参照して説明する。なお本明細書では、キャッピングヘッド10やスピンドルアセンブリ80等を単に装置と呼ぶ場合がある。
本実施形態のキャッピングヘッド10、スピンドルアセンブリ80及びキャッピング装置120は、有底筒状をなすネジ付き缶の口金部に、有頂筒状のキャップを装着し、ネジ付き缶を密封する装置である。ネジ付き缶及びキャップとしては、例えば、特開2019-011103号公報に記載のもの等を用いることができる。なおネジ付き缶は、ボトル缶と言い換えてもよい。
詳細な図示は省略するが、ネジ付き缶及びキャップの概略構成は、下記の通りである。
ネジ付き缶は、例えばアルミニウム合金製である。ネジ付き缶は、缶の周壁である缶胴と、缶の底壁である缶底と、を備える。缶胴の開口部は、開口部以外の部位(胴部及び肩部)よりも小径の口金部とされている。口金部は、缶軸を中心とする略円筒状である。口金部は、缶軸方向に沿ってその開口端から缶底側へ向けて、カール部と、雄ネジ部と、膨出部と、をこの順に有する。
膨出部は、缶軸を中心とする環状である。膨出部は、缶軸と直交する缶径方向において、雄ネジ部よりも外側に張り出して形成される。図17(a)に示すように、膨出部201は、缶軸に沿う口金部200の断面(縦断面)において、缶径方向の外側に膨出する凸状をなす。
キャップ300は、有頂筒状をなし口金部200に被せられるキャップ本体と、キャップ本体の頂壁の内面に配置される円板状のライナー(図示省略)と、を有する。ライナーは、口金部200のカール部に接触する。キャップ本体は、例えばアルミニウム合金製であり、ライナーは、例えば樹脂製である。なお本明細書において、単にキャップ300の周壁301及び頂壁という場合、特に説明がない限り、キャップ本体の周壁301及び頂壁を指す。図17(c)等に示すように、キャップ300の周壁301の下端は、膨出部201に裾巻きされる。
図1~図3に示すように、キャッピングヘッド10は、中心軸Oを中心とするボディ1と、プレッシャーブロック2と、支持部材3と、カムフォロア4と、成形ローラ5と、付勢部材6と、を備える。また図12に示すように、キャッピングヘッド10によってキャッピングされるネジ付き缶B及びキャップ300の各中心軸(缶軸。図示は省略)は、図1~図3に示す中心軸Oと同軸に配置される。
ここで、本実施形態における「方向の定義」について説明する。
本実施形態では、ボディ1の中心軸Oが延びる方向を上下方向と呼ぶ。つまり中心軸Oは、上下方向に延びる。上下方向は、各図においてZ軸方向に相当する。上下方向において、カムフォロア4と成形ローラ5とは、互いに異なる位置に配置される。上下方向のうち、成形ローラ5からカムフォロア4へ向かう方向を上側(+Z側)と呼び、カムフォロア4から成形ローラ5へ向かう方向を下側(-Z側)と呼ぶ。なお上下方向は、軸方向と言い換えてもよい。この場合、上側は軸方向一方側に相当し、下側は軸方向他方側に相当する。
中心軸Oと直交する方向を径方向と呼ぶ。径方向のうち、中心軸Oに近づく方向を径方向内側と呼び、中心軸Oから離れる方向を径方向外側と呼ぶ。
中心軸O回りに周回する方向を周方向と呼ぶ。周方向のうち、所定の回転方向を周方向一方側C1と呼び、これとは反対の回転方向を周方向他方側C2と呼ぶ。本実施形態では、図4に示すようにキャッピングヘッド10を下側から見た下面視において、中心軸Oを中心とする時計回りの方向が周方向一方側C1であり、反時計回りの方向が周方向他方側C2である。
また、支持部材3の後述する支持軸31の中心軸であるシャフト中心軸Aは、中心軸Oの径方向外側に配置され、中心軸Oと平行に上下方向(Z軸方向)に延びる。本実施形態では、シャフト中心軸Aを基準とする方向の定義を、上述のボディ1の中心軸Oを基準とする方向の定義と区別して、下記の通りとする。
シャフト中心軸Aと直交する方向をシャフト径方向と呼ぶ。シャフト径方向のうち、シャフト中心軸Aに近づく方向をシャフト径方向の内側と呼び、シャフト中心軸Aから離れる方向をシャフト径方向の外側と呼ぶ。
シャフト中心軸A回りに周回する方向をシャフト周方向と呼ぶ。
図10に示すように、キャッピングヘッド10は、上下方向に延びるスピンドルアセンブリ80に装着され、スピンドルアセンブリ80の一部を構成する。具体的に、スピンドルアセンブリ80は、キャッピングヘッド10の上側に配置されており、スピンドルアセンブリ80の下端部は、キャッピングヘッド10の内部に上側から挿入される。詳しくは、スピンドルアセンブリ80のうち、後述するスピンドル85の下端部がボディ1に取り付けられる。また、スピンドルアセンブリ80のうち、後述する昇降シャフト81がプレッシャーブロック2に取り付けられる。スピンドルアセンブリ80の中心軸(スピンドル軸)は、ボディ1の中心軸Oと同軸に配置される。キャッピングヘッド10は、スピンドルアセンブリ80に支持されて、スピンドルアセンブリ80とともに上下方向に移動させられる。またボディ1は、スピンドル85により中心軸Oを中心として回転させられる。
またスピンドル85は、スピンドルアセンブリ80のうち、後述する昇降筒90の筒状のコーンカム7の内部に挿通された状態で、ボディ1に固定されている。図1~図3に示すように、コーンカム7は、ボディ1の上側に配置され、スピンドル軸(中心軸O)を中心として上下方向に延びる。
詳しくは後述するが、図10及び図11において、昇降シャフト81、スピンドル85及びキャッピングヘッド10と、コーンカム7を含む昇降筒90とは、後述する別々のカム機構126,127に連結されており、各カム機構126,127によってそれぞれ、上下方向に移動する。また、スピンドル85及びボディ1は、コーンカム7に対して、中心軸O回りに回転する。
なおコーンカム7は、キャッピングヘッド10の構成部材の一つとされていてもよい。すなわちこの場合、キャッピングヘッド10は、さらにコーンカム7を備える。
図1~図3に示すように、ボディ1は、略円筒状をなす。本実施形態において、ボディ1は、アルミニウム合金製であり、具体的には、例えばジュラルミン製である。ボディ1は、ボディ本体11と、ボディフランジ12と、を有する。なおボディ本体11は、ボディ基体またはボディ基部などと言い換えてもよい。
図7及び図8に示すように、ボディ本体11は、中心軸Oを中心とする筒状であり、具体的には、略円筒状である。このため、ボディ1は、円筒状の外周面1cを有する。
図9に示すように、ボディフランジ12は、中心軸Oを中心とする略円環板状である。ボディフランジ12は、ボディ本体11の上端部にボルト等により固定される。
また、図1~図3及び図7~図9に示すように、ボディ1は、周壁部11cと、底壁部11dと、コーンカム収容凹部13と、筒部14と、スピンドル取付部15と、収容筒16と、支持突片17と、スカート部11hと、付勢部材収容孔23と、操作部21と、水抜き孔22と、を有する。
周壁部11cは、中心軸Oを中心とする略円筒状である。周壁部11cは、ボディ1の外周壁のうち、底壁部11dの上側に位置する筒状部分を構成する。
底壁部11dは、中心軸Oを中心とする略円環板状である。底壁部11dの外周部は、周壁部11cの下端部と接続される。
図3に示すように、コーンカム収容凹部13は、ボディ1の上面1aから下側に窪む凹状である。コーンカム収容凹部13は、中心軸Oを中心とする略円穴状である。コーンカム収容凹部13は、上面1aに開口し、上下方向に延びる。コーンカム収容凹部13は、ボディフランジ12の内周面と、周壁部11cの内周面と、底壁部11dの上面とによって画成される凹部である。
本実施形態ではコーンカム収容凹部13が、上下方向において、ボディフランジ12からボディ本体11の上側部分にわたって配置される。具体的に、コーンカム収容凹部13のうち上部は、ボディフランジ12の内部(貫通孔)に位置し、コーンカム収容凹部13のうち下部は、ボディ本体11の上端面11aから下側に窪む凹所11bに位置する。すなわち、コーンカム収容凹部13は、ボディフランジ12を上下方向に貫通し、かつボディ本体11の凹所11bにわたって配置される。
ボディ1の上面1aとコーンカム収容凹部13の底壁13aとの間の上下方向の寸法は、ボディ1の下面1bと底壁13aとの間の上下方向の寸法よりも大きい。言い換えると、ボディ1の上面1aと底壁部11dの上面との間の上下方向の寸法(すなわちコーンカム収容凹部13の深さ寸法)は、底壁部11dの上面と下面との間の上下方向の寸法(すなわち底壁部11dの厚さ寸法)よりも大きい。
特に図示しないが、スピンドル85及びスピンドル85に固定されたボディ1に対して、コーンカム7が相対的に下側へ移動したときに、コーンカム収容凹部13は、コーンカム7の少なくとも下端部を収容する。具体的に、コーンカム収容凹部13には、少なくとも、コーンカム7の下端部に配置される後述の大径転動面72及びテーパ転動面73が収容される。さらにコーンカム収容凹部13には、コーンカム7の後述する小径転動面71の一部が配置されてもよい。
筒部14は、コーンカム収容凹部13の底壁13aから上側に突出する。筒部14は、底壁部11dの内周部から上側に突出する。筒部14は、中心軸Oを中心とする円筒状である。筒部14の上端面は、ボディ1の上面1aよりも下側に位置しており、本実施形態では、ボディ本体11の上端面11aよりも下側に位置する。
筒部14の外周面は、コーンカム収容凹部13の内周面(すなわち周壁部11cの内周面)から径方向内側に離れて配置される(図7を参照)。このため、筒部14の外周面とコーンカム収容凹部13の内周面との間には、中心軸Oを中心とした円形リング状の溝部が設けられる。この溝部は、上側に開口し周方向に延びる。スピンドル85及びスピンドル85に固定されたボディ1に対して、コーンカム7が相対的に下側へ移動したときに、前記溝部には、コーンカム7の周壁の下端部が配置されてもよい。
スピンドル取付部15は、筒部14の上端面に開口し、上下方向に延びる。スピンドル取付部15は、中心軸Oを中心とする略円孔状である。スピンドル取付部15には、スピンドル85の下端部が挿入される。スピンドル取付部15とスピンドル85とは、例えば螺着等により互いに締結される。すなわち、スピンドル取付部15は、スピンドル85に取り付けられる。
スピンドル取付部15のうち上部は、筒部14内に配置される。このため、スピンドル取付部15(の少なくとも上部)は、径方向から見て、コーンカム収容凹部13と重なって配置される。本実施形態では、スピンドル取付部15のうち下部が、底壁13aよりも下側に位置する。言い換えると、スピンドル取付部15の上部は、筒部14の内周部に配置され、スピンドル取付部15の下部は、底壁部11dの内周部に配置される。
収容筒16は、ボディ1の下面1bから下側に突出する。収容筒16は、底壁部11dの下面から下側に延びる。収容筒16は、中心軸Oを中心とする略円筒状である。
支持突片17は、ボディ1の下面1bから下側に突出する。支持突片17は、底壁部11dの下面の外周部から下側に延びる。支持突片17は、収容筒16の径方向外側に配置される。支持突片17は、収容筒16を径方向外側から囲うように、周方向に並んで複数設けられる(図8を参照)。支持突片17の数は成形ローラ5の数と同数であり、本実施形態では6つ設けられる。複数の支持突片17は、周方向に互いに間隔をあけて配置される。
各支持突片17は、収容筒16から径方向外側に離れて配置されており、かつ、周方向に隣り合う支持突片17同士は、互いに離れて配置されている。このため、ボディ1は、支持突片17と収容筒16との間、及び、周方向に隣り合う支持突片17同士の間に、それぞれ肉抜き部を有している。肉抜き部は、ボディ1の一部を繰り抜くように形成された凹状の空間(スペース)である。
周方向に隣り合う支持突片17同士の間の肉抜き部は、ローラ軸収容ポケット19と言い換えてもよい。ローラ軸収容ポケット19は、ボディ1の内部を上下方向に延び、ボディ1の下側に開口する。ローラ軸収容ポケット19は、周方向に並んで複数設けられる。ローラ軸収容ポケット19の数は、成形ローラ5の数と同数である。
スカート部11hは、中心軸Oを中心とする円筒状である。スカート部11hは、周壁部11cの下側に配置される。スカート部11hは、ボディ1の外周壁のうち、底壁部11dの下側に位置する筒状部分を構成する。スカート部11hの上端部は、周壁部11cの下端部及び底壁部11dの外周部と接続される。スカート部11hの外周面と、周壁部11cの外周面とは、上下方向に連続しており、各外周面は段差なく一体に形成されている。スカート部11hの外周面及び周壁部11cの外周面は、それぞれ、ボディ1の外周面1cの一部を構成する。
スカート部11hの径方向内側には、支持突片17が配置される。支持突片17の下側部分の外周部は、スカート部11hの内周部と接続される。スカート部11hと複数の支持突片17とは、一体に形成されている。スカート部11hは、複数の支持突片17と、複数のローラ軸収容ポケット19と、収容筒16と、プレッシャーブロック2の一部と、を径方向外側から囲う。
付勢部材収容孔23は、ボディ1の内部を上下方向に延びる。付勢部材収容孔23は、ボディ1を上下方向に貫通する。付勢部材収容孔23は、付勢部材6と同数とされて、周方向に並んで複数設けられる。各付勢部材6は、各付勢部材収容孔23に収容される。また、後述する各支持部材3の支持軸31は、各付勢部材収容孔23に挿通され、上側及び下側に突出する。
図3及び図7~図9に示すように、付勢部材収容孔23は、ボディ本体11に配置される本体孔部23aと、ボディフランジ12に配置されるフランジ孔部23bと、を有する。本体孔部23aとフランジ孔部23bとは、上下方向から見て、互いに重なる。
本体孔部23aは、ボディ本体11の内部を上下方向に延び、ボディ本体11を上下方向に貫通する。具体的に、本体孔部23aは、周壁部11c、底壁部11d及び支持突片17を上下方向に貫通する。
フランジ孔部23bは、ボディフランジ12を上下方向に貫通する。
図1、図2及び図9に示すように、操作部21は、ボディ1の外周面から径方向内側に窪む切り欠き状の凹部である。本実施形態では操作部21が、ボディフランジ12に配置されており、ボディフランジ12の外周面に開口する。操作部21は、周方向に互いに間隔をあけて複数設けられる。
ボディ1をスピンドル85に着脱する際に、操作部21には、図示しない引掛けレンチ等の鉤状の作業用工具が係止される。操作部21に作業用工具を係止した状態で、作業用工具を操作し、ボディ1をスピンドル85に対して周方向に回転させることにより、ボディ1をスピンドル85に着脱することが可能である。
図3に示すように、水抜き孔22は、支持突片17を上下方向に貫通する。水抜き孔22は、複数の支持突片17にそれぞれ配置されており、つまり複数設けられる。水抜き孔22の上端部は、支持突片17の上面に開口し、スカート部11hよりも径方向内側に位置する。水抜き孔22の下端部は、支持突片17の下面に開口する。すなわち、水抜き孔22は、付勢部材収容孔23の内部と、ボディ1の外部とを連通する。付勢部材収容孔23内に溜まった水等の液体は、水抜き孔22を通して、キャッピングヘッド10の外部に排出される。
プレッシャーブロック2は、ボディ1の下側に配置される。プレッシャーブロック2は、中心軸Oを中心とする略有底円筒状であり、上下方向に延びる。プレッシャーブロック2は、昇降シャフト81の下端部に例えば螺着等により締結され、昇降シャフト81と固定される。キャッピング時に、プレッシャーブロック2の底壁は、キャップ300の頂壁に上側から接触し、頂壁を押さえる(図12を参照)。
図3に示すように、プレッシャーブロック2の一部は、ボディ1の収容筒16に収容される。具体的には、プレッシャーブロック2の上側部分が、収容筒16内に挿入される。プレッシャーブロック2の上端面の上下方向の位置は、ボディ1の下面1bの上下方向の位置と、略同じである。すなわち、プレッシャーブロック2は、その上側部分が下面1bから下側に突出する収容筒16内に収容されることで、ボディ1のうち下面1bよりも上側に位置する部分(つまりボディ1のうち底壁部11dよりも上側の部分)には入り込んでいない。
なおプレッシャーブロック2は、キャッピングヘッド10の構成部材の一つとされていなくてもよい。この場合、プレッシャーブロック2は、スピンドルアセンブリ80の構成部材の一つとされる。すなわちこの場合、スピンドルアセンブリ80は、さらにプレッシャーブロック2を備える。
図1~図4に示すように、支持部材3は、ボディ1に取り付けられ、カムフォロア4と成形ローラ5とを支持する。支持部材3は、周方向に並んで複数設けられる。支持部材3の数は、カムフォロア4の数と同数であり、かつ成形ローラ5の数と同数である。
支持部材3は、支持軸31と、上アーム32と、下アーム33と、を有する。
図3に示すように、支持軸31は、シャフト中心軸Aを中心とする略円柱状であり、上下方向に延びる。支持軸31の上端部は、ボディ1の上面1aよりも上側に突出する。支持軸31の下端部は、ボディ1の下面1bよりも下側に突出し、かつ支持突片17よりも下側に突出する。
支持軸31は、例えば滑り軸受等の軸受部材を介して、ボディ1に支持される。各支持軸31を支持する軸受部材は、上下方向に互いに間隔をあけて複数(本実施形態では一対)設けられる。具体的に、支持軸31のうち上側部分は、上側の軸受部材を介してボディフランジ12に支持される。支持軸31のうち下側部分は、下側の軸受部材を介して支持突片17に支持される。支持軸31のうち上端部と下端部との間に位置する中間部分は、付勢部材収容孔23に配置される。支持軸31は、シャフト中心軸A回りの所定範囲において、回動可能とされている。
図2に示すように、上アーム32は、ボディ1の上側に配置され、支持軸31とカムフォロア4とを接続する。上アーム32は、支持軸31の上端部に固定され、支持軸31からシャフト径方向の外側に向けて延びる。具体的に、上アーム32は、支持軸31から周方向一方側C1に向けて延びる。
上アーム32は、支持軸31をその軸回り(シャフト周方向)に囲い、支持軸31の外周面を押圧するように変形可能な上クランプ部32aを有する。上クランプ部32aは、上下方向から見て、シャフト周方向に延びる湾曲した壁部である。上アーム32に締結ネジ34をねじ込むことで、上クランプ部32aはそのシャフト径方向の直径を狭めるように変形させられる。これにより、上クランプ部32aの内周面と支持軸31の外周面とが密着して、上アーム32は支持軸31に固定される。
図1に示すように、下アーム33は、ボディ1の下側に配置され、支持軸31と成形ローラ5とを接続する。下アーム33は、支持軸31の下端部に固定され、支持軸31からシャフト径方向の外側に向けて延びる。具体的に、下アーム33は、支持軸31から周方向一方側C1に向けて延びる。
下アーム33は、支持軸31をその軸回り(シャフト周方向)に囲い、支持軸31の外周面を押圧するように変形可能な下クランプ部33aを有する。下クランプ部33aは、上下方向から見て、シャフト周方向に延びる湾曲した壁部である。下アーム33に締結ネジ35をねじ込むことで、下クランプ部33aはそのシャフト径方向の直径を狭めるように変形させられる。これにより、下クランプ部33aの内周面と支持軸31の外周面とが密着して、下アーム33は支持軸31に固定される。
上クランプ部32a及び下クランプ部33aの少なくとも一方は、クランプ部周面に配置されて上下方向に延びる変形アシスト溝36を有する。図5及び図6に示すように、本実施形態では少なくとも下クランプ部33aが、変形アシスト溝36を有する。変形アシスト溝36は、下クランプ部33aの外周面(クランプ部周面)からシャフト径方向の内側に窪み、上下方向に延びる溝状である。
変形アシスト溝36は、下クランプ部33a(または上クランプ部32a)の外周面に、シャフト周方向に並んで複数設けられてもよいし、あるいは1つのみ設けられてもよい。
本実施形態では、複数の下アーム33のうち、後述するネジ成形ローラ5Aを支持する下アーム33の下クランプ部33aに、変形アシスト溝36が1つ設けられる。また、複数の下アーム33のうち、後述する裾巻きローラ5Bを支持する下アーム33の下クランプ部33aに、変形アシスト溝36がシャフト周方向に互いに間隔をあけて複数設けられる。ただし、各下クランプ部33aに設けられる変形アシスト溝36の数は、本実施形態の一例に限定されない。
変形アシスト溝36は、例えばR溝(丸溝)であり、溝の断面形状が凹円弧状をなす。変形アシスト溝36の溝幅は、例えば、1.5mmである。下クランプ部33a(または上クランプ部32a)に設けられる変形アシスト溝36の数は、例えば、3本である。
また、下アーム33は、下アーム33の径方向内側を向く面に配置される段部37を有する。具体的に、段部37は、下アーム33の径方向内側を向く面のうち、周方向一方側C1の端部に配置される。段部37が下アーム33の径方向内側を向く面から径方向外側に窪む深さは、周方向他方側C2へ向かうに従い深くなる。
段部37は、周方向一方側C1を向く壁面37aと、径方向内側を向き、周方向他方側C2へ向かうに従い径方向外側に向けて延びる傾斜面37bと、を有する。
図2及び図3に示すように、カムフォロア4は、ボディ1の上側に配置される。カムフォロア4は、コーンカム7の外周面と接触し、コーンカム7の外周面上を転動する。具体的に、カムフォロア4は、コーンカム7の外周面のうち、後述する大径転動面72、テーパ転動面73及び小径転動面71上を転動する。
カムフォロア4は、周方向に並んで複数設けられる。本実施形態ではカムフォロア4が、周方向に互いに間隔をあけて6つ設けられる。
カムフォロア4は、上下方向に延びる軸部41と、軸部41の下端部に回転自在に支持され、後述する付勢部材6の付勢力によりコーンカム7の外周面に押し付けられる転動体42と、を有する。
軸部41は、シャフト中心軸Aと平行に延び、上アーム32の周方向一方側C1の端部に支持される。軸部41の下端部は、ボディ1の上面1aに、上側から隙間をあけて対向する。
転動体42は、軸部41よりも外径寸法が大きい円環状であり、軸部41の中心軸と同軸に配置される。転動体42は、例えば転がり軸受等の軸受部材を介して、軸部41の下端部に取り付けられる。転動体42は、軸部41の中心軸回りに回転自在である。転動体42の下面は、ボディ1の上面1aと隙間をあけて対向する。
図1、図3及び図4に示すように、成形ローラ5は、ボディ1の下側かつプレッシャーブロック2の径方向外側に配置される。成形ローラ5は、支持部材3を介してカムフォロア4と連結されており、カムフォロア4の径方向への移動にともなって径方向に移動する。
成形ローラ5は、カムフォロア4と同数とされて、周方向に並んで複数設けられる。本実施形態では成形ローラ5が、周方向に互いに間隔をあけて6つ設けられる。6つ(複数)の成形ローラ5は、中心軸O回りに等ピッチで配置される。成形ローラ5(具体的には、後述するローラ本体52)のロール直径は、例えば、φ26mmである。
図1に示すように、成形ローラ5は、上下方向に延びるローラ軸51と、ローラ軸51に接続され、キャップ300の周壁301を押圧するローラ本体52と、ローラ付勢部53と、を有する。
ローラ軸51は、下アーム33の周方向一方側C1の端部に、図示しない滑り軸受等の軸受部材を介して取り付けられる。ローラ軸51は、下アーム33に対して、ローラ軸51の中心軸回りに回転自在であり、かつ上下方向の所定範囲において移動可能とされる。
ローラ本体52は、ローラ軸51よりも外径寸法が大きい円板状であり、ローラ軸51の中心軸と同軸に配置される。ローラ本体52は、ローラ軸51の下端部に接続される。ローラ本体52は、ローラ軸51と単一の部材により一体に形成される。ローラ本体52は、プレッシャーブロック2の底壁よりも下側に配置される。
ローラ付勢部53は、圧縮コイルばね等の弾性部材である。ローラ付勢部53は、下アーム33に対して、ローラ軸51及びローラ本体52を上方付勢する。ローラ軸51及びローラ本体52は、ローラ付勢部53の付勢力に抗して、下側へ移動可能である。
ローラ軸51の上部及びローラ付勢部53は、ボディ1のローラ軸収容ポケット19に収容される。
図12に示すように、複数の成形ローラ5は、キャップ300の周壁301に、ネジ付き缶Bの口金部200と螺合するネジ部を成形する複数のネジ成形ローラ(ROローラ)5Aと、キャップ300の周壁301下端を口金部200に裾巻き成形する少なくとも3つの裾巻きローラ(PPローラ)5Bと、を含む。なお本実施形態では、ネジ成形ローラ5Aも、キャッピングヘッド10に少なくとも3つ設けられる。より詳しくは、図1~図4に示すように、本実施形態では、ネジ成形ローラ5Aが3つ設けられ、裾巻きローラ5Bが3つ設けられる。すなわち、ネジ成形ローラ5Aの数と、裾巻きローラ5Bの数とが、互いに同じである。
ネジ成形ローラ5Aは、特に図示しないが、キャップ300の周壁301を径方向内側へ押圧することにより、口金部200の雄ネジ部に倣う形状のネジ部(雌ネジ部)を成形する。複数のネジ成形ローラ5Aの各ローラ本体52の上下方向の位置は、互いにずらされている。すなわち、複数のネジ成形ローラ5A同士は、上下方向の位置が互いにずらされている。
裾巻きローラ5Bは、キャップ300の周壁301下端を径方向内側へ押圧することにより、この周壁301下端を、口金部200の膨出部201の下部に倣う形状に裾巻き成形する(図17(c)等を参照)。複数の裾巻きローラ5Bの各ローラ本体52の上下方向の位置は、互いに同じである。すなわち、複数の裾巻きローラ5B同士は、上下方向の位置が互いに同一である。
図4に示すように、複数のネジ成形ローラ5Aは、中心軸Oを中心として互いに回転対称となる位置に配置され、つまり周方向において等ピッチに配置される。本実施形態では3つのネジ成形ローラ5Aが、中心軸Oを中心として互いに120°回転対称となる位置に配置される。
また、複数の裾巻きローラ5Bは、中心軸Oを中心として互いに回転対称となる位置に配置され、つまり周方向において等ピッチに配置される。本実施形態では3つの裾巻きローラ5Bが、中心軸Oを中心として互いに120°回転対称となる位置に配置される。
図3に示すように、付勢部材6は、ねじりコイルばね等の弾性部材である。付勢部材6の内部には、支持軸31が挿通される。付勢部材6は、支持軸31をシャフト周方向に付勢することにより、支持部材3が支持するカムフォロア4及び成形ローラ5を、径方向内側へ向けて付勢する。
付勢部材6は、周方向に並んで複数設けられる。付勢部材6の数は、支持部材3の数と同数であり、カムフォロア4の数と同数であり、かつ成形ローラ5の数と同数である。本実施形態では付勢部材6が、周方向に互いに間隔をあけて6つ設けられる。各付勢部材6は、各付勢部材収容孔23に配置される。
コーンカム7は、小径転動面71と、大径転動面72と、テーパ転動面73と、逃げテーパ面74と、を有する。
小径転動面71は、コーンカム7の外周面のうち最も小径とされる部分である。小径転動面71の外径寸法(直径寸法)は、上下方向に沿って一定である。
大径転動面72は、コーンカム7の外周面の下端部に配置される。大径転動面72の外径寸法は、小径転動面71の外径寸法よりも大きい。
テーパ転動面73は、コーンカム7の外周面のうち、上下方向において小径転動面71と大径転動面72との間に配置される。テーパ転動面73は、下側へ向かうに従い径方向外側に向けて延びるテーパ面状である。すなわち、テーパ転動面73は、下側へ向かうに従い拡径する。テーパ転動面73の上端部は、小径転動面71の下端部と滑らかに接続される。テーパ転動面73の下端部は、大径転動面72の上端部と滑らかに接続される。
逃げテーパ面74は、コーンカム7の外周面のうち、小径転動面71の上側に配置される。逃げテーパ面74は、上側へ向かうに従い径方向外側に向けて延びるテーパ面状である。逃げテーパ面74の下端部は、小径転動面71の上端部と接続される。
本実施形態では、逃げテーパ面74のうち少なくとも下側部分における上下方向に沿う単位長さあたりの径方向への変位量(つまり中心軸Oに対する傾き)が、テーパ転動面73の上下方向に沿う単位長さあたりの径方向への変位量よりも小さい。すなわち、逃げテーパ面74の中心軸Oに対する傾きは、テーパ転動面73の中心軸Oに対する傾きよりも小さい(緩やかである)。
これにより、逃げテーパ面74の上下方向の長さが大きく確保されるため、特に図示しないが、コーンカム7がボディ1に対して下降端位置に配置された状態においても、カムフォロア4の軸部41及び上アーム32と、逃げテーパ面74と、の干渉は抑制される。
次に、キャッピングヘッド10をコーンカム7に取り付ける方法(組立方法)について説明する。
図4に示すように、本実施形態では、キャッピングヘッド10をコーンカム7に取り付けるときに、組付け用治具(セッティングブロック)60を用いる。組付け用治具60は、ボディ1の下側のプレッシャーブロック2を昇降シャフト81から取り外した状態で、複数の下アーム33の径方向内側に挿入して使用する。
組付け用治具60は、中心軸Oを中心とする柱状である。組付け用治具60は、上下方向から見て、略星形をなす。組付け用治具60は、周方向に互いに間隔をあけて配置される複数の係止アーム61を有する。係止アーム61の数は、成形ローラ5の数と同数であり、本実施形態では6つである。
組付け用治具60をキャッピングヘッド10に取り付ける際は、まず、組付け用治具60をキャッピングヘッド10の下側に配置し、特に図示しないが各係止アーム61を、周方向において、隣り合うローラ本体52同士の間にそれぞれ配置する。この状態から、組付け用治具60をボディ1へ向けて上方移動させることで、組付け用治具60がローラ本体52の上側にまで挿入される。
次に、図示しない六角レンチ等の作業用工具を用いて、組付け用治具60を周方向他方側C2へ回転させる。これにより、係止アーム61の径方向外端部が下アーム33の径方向内側を向く面上を摺動しつつ、図5及び図6に示すように、段部37に係止される。またこのとき、係止アーム61によって下アーム33が径方向外側へ押されることで、付勢部材6の付勢力に抗して支持部材3がシャフト周方向に回動し、カムフォロア4及び成形ローラ5が、径方向外側へ移動する。
また、係止アーム61が、周方向一方側C1から段部37の壁面37aに接触することにより、組付け用治具60のそれ以上の周方向他方側C2へ向けた回転は規制される。
このように複数のカムフォロア4が径方向外側へ移動させられた状態(開状態)において、これらカムフォロア4の径方向内側に、コーンカム7の下端部を挿入することが可能となる。
図3に示すように、複数のカムフォロア4の径方向内側にコーンカム7を挿入したら、上述とは逆の手順により、キャッピングヘッド10から組み付け用治具60を取り外す。これにより、付勢部材6の付勢力によって支持部材3がシャフト周方向に回動し、カムフォロア4及び成形ローラ5が径方向内側へ移動して、複数のカムフォロア4の各転動体42が、コーンカム7の外周面に接触する。
キャッピングヘッド10をコーンカム7に取り付けた後は、ボディ1の収容筒16内にプレッシャーブロック2を挿入しつつ、プレッシャーブロック2を昇降シャフト81に取り付ける。
次に、本実施形態のスピンドルアセンブリ80について詳しく説明する。
図10に示すように、スピンドルアセンブリ80は、上下方向に延びる。スピンドルアセンブリ80の下端部には、キャッピングヘッド10が配置される。本実施形態のスピンドルアセンブリ80は、キャッピングヘッド10と、昇降シャフト81と、スピンドル85と、昇降筒90と、を備える。
昇降シャフト81は、上下方向に延びる。昇降シャフト81の下端部には、プレッシャーブロック2が螺着等により取り付けられ、固定される(図11を参照)。
昇降シャフト81は、中心軸Oを中心として上下方向に延びるシャフト部82と、昇降シャフト81を上下方向に移動させるアッパーカムフォロア83と、シャフト部82とアッパーカムフォロア83とを接続する接続アーム84と、を有する。
スピンドル85は、中心軸Oを中心として上下方向に延びる筒状をなす。スピンドル85の内部には、昇降シャフト81のシャフト部82が挿入される。スピンドル85は、シャフト部82に対して中心軸O回りに回転可能である。スピンドル85の下端部には、ボディ1が螺着等により取り付けられ、固定される。
このため、ボディ1は、プレッシャーブロック2に対して中心軸O回りに回転可能とされる。
スピンドル85は、スピンドル85を中心軸O回りに回転させるスピンドルギア86を有する。スピンドルギア86は、中心軸Oを中心とする外歯歯車である。本実施形態ではスピンドルギア86が、スピンドル85の上端部に配置される。
昇降筒90は、中心軸Oを中心として上下方向に延びる筒状をなす。昇降筒90の内部には、昇降シャフト81のシャフト部82及びスピンドル85が挿入される。本実施形態では昇降筒90が、スピンドルギア86よりも下側に配置される。昇降筒90は、昇降シャフト81及びスピンドル85に対して、上下方向に移動可能である。
昇降筒90は、筒状をなすコーンカム7と、昇降筒90を上下方向に移動させるロワカムフォロア91と、を有する。
コーンカム7は、昇降筒90の下端部に配置される。ロワカムフォロア91は、昇降筒90の上端部に配置される。
次に、本実施形態のキャッピング装置120について説明する。
図11に示すように、キャッピング装置120は、ターレット軸Tを中心とする装置基部125と、ターレット軸T回りに回転するターレット121と、ターレット121の外周部に配置されるスピンドルアセンブリ80と、スピンドルギア86と噛み合い、ターレット軸T回りに延びる固定ギア122と、ターレット軸T回りに延び、アッパーカムフォロア83が係合するアッパーカム123と、ターレット軸T回りに延び、ロワカムフォロア91が係合するロワカム124と、を備える。
ターレット軸Tは、中心軸Oと平行であり、上下方向に延びる。ターレット121は、ターレット軸Tを中心とする略筒状である。なお図11においては、ターレット121のうち上端部のみを図示しており、上端部以外の部分の図示は省略している。ターレット121は、ターレット軸T回りに延びる軸受部材128などを介して、装置基部125に連結されている。ターレット121は、図示しない駆動モータ等により、装置基部125に対してターレット軸T回りに回転駆動される。
本実施形態では、ターレット軸Tが延びる方向をターレット軸方向と呼ぶ。ターレット軸方向は、上下方向(Z軸方向)に相当する。
ターレット軸Tと直交する方向をターレット径方向と呼ぶ。ターレット径方向のうち、ターレット軸Tに近づく方向をターレット径方向の内側と呼び、ターレット軸Tから離れる方向をターレット径方向の外側と呼ぶ。
ターレット軸T回りに周回する方向をターレット周方向と呼ぶ。図12及び図13に示すように、本実施形態では、ターレット周方向のうち、ターレット121が回転する方向をターレット回転方向Rと呼び、これとは反対の回転方向を、ターレット回転方向Rとは反対側または反ターレット回転方向と呼ぶ。
なお図12は、キャッピング装置120の外周部を平面上に展開して模式的に示す側面図であり、ネジ付き缶Bの口金部200にキャップ300を装着(キャッピング)する際の、スピンドルアセンブリ80及びキャッピングヘッド10の各動作を説明する図である。
図11に示すように、スピンドルアセンブリ80は、ターレット121の外周部に、上下方向に移動可能に保持される。詳しくは、スピンドルアセンブリ80のうち昇降筒90の一部及び接続アーム84の一部が、ターレット121の外周部に配置される溝部(図示省略)に係合される。ターレット121の溝部は上下方向に延びており、スピンドルアセンブリ80は、ターレット121の溝部に保持された状態で、ターレット121に対して上下方向に摺動自在とされる。
スピンドルアセンブリ80は、ターレット121の外周部に、ターレット軸T回りに並んで複数設けられる。複数のスピンドルアセンブリ80は、ターレット121の外周部に、ターレット軸T回りに等ピッチで配列する。スピンドルアセンブリ80の数は、例えば10個以上である。
固定ギア122は、ターレット軸Tを中心とする円環板状の外歯歯車である。固定ギア122は、装置基部125に固定され、ターレット周方向に延びる。スピンドルギア86の上下方向の寸法は、固定ギア122の上下方向の寸法よりも大きい。このため、スピンドルアセンブリ80が上下方向に移動した場合でも、固定ギア122とスピンドルギア86との噛合状態は良好に維持される。
アッパーカム123は、ターレット軸T回りの全周にわたって延びる環状の溝である。アッパーカム123は、装置基部125の外周面に設けられる。本実施形態ではアッパーカム123が、固定ギア122よりも上側に配置される。アッパーカム123は、ターレット軸T回りへ向かうに従い、上下方向の位置が変化する。
図12に示すように、アッパーカム123は、ヘッド下降部123aと、水平部123bと、ヘッド上昇部123cと、を有する。ヘッド下降部123a、水平部123b及びヘッド上昇部123cは、ターレット回転方向Rに沿ってこの順に並ぶ。アッパーカム123は、ヘッド下降部123a、水平部123b及びヘッド上昇部123cの組を、1組のみ有する。
ヘッド下降部123aは、ターレット回転方向Rへ向かうに従い下側に向けて延びる。
水平部123bは、ヘッド下降部123aのターレット回転方向Rの端部に繋がり、ターレット回転方向Rに延びる。水平部123bの上下方向の位置は、ターレット回転方向Rに沿って一定である。
ヘッド上昇部123cは、水平部123bのターレット回転方向Rの端部に繋がり、ターレット回転方向Rへ向かうに従い上側に向けて延びる。
アッパーカム123と、アッパーカム123に係合するアッパーカムフォロア83と、によって、アッパーカム機構126が構成される。すなわち、キャッピング装置120は、アッパーカム機構126を備える。
ロワカム124は、ターレット軸T回りの全周にわたって延びる環状の溝である。ロワカム124は、装置基部125の外周面に設けられる。本実施形態ではロワカム124が、固定ギア122よりも下側に配置される。ロワカム124は、ターレット軸T回りへ向かうに従い、上下方向の位置が変化する。
ロワカム124は、前下降部124aと、第1水平部124bと、下降部124cと、成形部124dと、上昇部124eと、第2水平部124fと、後上昇部124gと、を有する。前下降部124a、第1水平部124b、下降部124c、成形部124d、上昇部124e、第2水平部124f及び後上昇部124gは、ターレット回転方向Rに沿ってこの順に並ぶ。ロワカム124は、前下降部124a、第1水平部124b、下降部124c、成形部124d、上昇部124e、第2水平部124f及び後上昇部124gの組を、1組のみ有する。すなわち、ロワカム124には、下降部124c、成形部124d及び上昇部124eの組が、1組のみ設けられる。
前下降部124aは、ターレット回転方向Rへ向かうに従い下側に向けて延びる。前下降部124aのターレット周方向の位置は、ヘッド下降部123aのターレット周方向の位置と同じである。
第1水平部124bは、前下降部124aのターレット回転方向Rの端部に繋がり、ターレット回転方向Rに延びる。第1水平部124bの上下方向の位置は、ターレット回転方向Rに沿って一定である。第1水平部124bのターレット周方向の位置は、水平部123bのうち反ターレット回転方向の端部におけるターレット周方向の位置と同じである。
下降部124cは、第1水平部124bのターレット回転方向Rの端部に繋がり、ターレット回転方向Rへ向かうに従い下側に向けて延びる。
成形部124dは、下降部124cのターレット回転方向Rの端部に繋がり、ターレット回転方向Rに延びる。成形部124dの上下方向の位置は、ターレット回転方向Rに沿って一定である。
上昇部124eは、成形部124dのターレット回転方向Rの端部に繋がり、ターレット回転方向Rへ向かうに従い上側に向けて延びる。
下降部124c、成形部124d及び上昇部124eのターレット周方向の位置は、水平部123bのうちターレット周方向の両端部間に位置する中間部分におけるターレット周方向の位置と同じである。
第2水平部124fは、上昇部124eのターレット回転方向Rの端部に繋がり、ターレット回転方向Rに延びる。第2水平部124fの上下方向の位置は、ターレット回転方向Rに沿って一定である。第2水平部124fのターレット周方向の位置は、水平部123bのうちターレット回転方向Rの端部におけるターレット周方向の位置と同じである。
後上昇部124gは、第2水平部124fのターレット回転方向Rの端部に繋がり、ターレット回転方向Rへ向かうに従い上側に向けて延びる。後上昇部124gのターレット周方向の位置は、ヘッド上昇部123cのターレット周方向の位置と同じである。
ロワカム124と、ロワカム124に係合するロワカムフォロア91と、によって、ロワカム機構127が構成される。すなわち、キャッピング装置120は、ロワカム機構127を備える。
スピンドルアセンブリ80がターレット121によってターレット軸T回りのターレット回転方向Rに回転させられていく過程において、アッパーカム機構126は、昇降シャフト81及びプレッシャーブロック2、並びに、スピンドル85及びボディ1を、上下方向に移動させる。すなわち、アッパーカム機構126は、キャッピングヘッド10を上下方向に移動させる。また、ロワカム機構127は、昇降筒90及びそのコーンカム7を、上下方向に移動させる。
ここで、キャッピング装置120によってネジ付き缶Bの口金部200にキャップ300を装着(キャッピング)するプロセスについて、詳しく説明する。
まず図12(a)、(b)に示すように、キャッピング装置120に導入されるネジ付き缶Bの口金部200に、成形前のキャップ300が供給され、被せられる。
口金部200にキャップ300が被せられたネジ付き缶Bは、キャッピング装置120の外周部に沿うように搬送されつつ、図12(c)に示すように、スピンドルアセンブリ80のキャッピングヘッド10の直下に配置される。詳しくは、スピンドルアセンブリ80の中心軸Oと、ネジ付き缶Bの缶軸とが同軸に配置され、この配置関係のまま、図12(c)~図12(g)にわたって、スピンドルアセンブリ80及びネジ付き缶Bは、ターレット回転方向Rに移動する。
図12(d)に示すように、スピンドルアセンブリ80のアッパーカムフォロア83が、アッパーカム123のヘッド下降部123aから水平部123bへと案内されることで、昇降シャフト81及びプレッシャーブロック2、並びに、スピンドル85及びボディ1が、下側に移動する(図10及び図11を参照)。また、スピンドルアセンブリ80のロワカムフォロア91が、ロワカム124の前下降部124aから第1水平部124bへと案内されることで、昇降筒90のコーンカム7が、ボディ1に追従して下側に移動する。
このため、図12(c)から図12(d)にわたって、カムフォロア4の転動体42と、コーンカム7の大径転動面72との接触状態は維持される(図3を参照)。
図12(d)において、プレッシャーブロック2は、キャップ300の頂壁を上側から押圧し、ネジ成形ローラ5A及び裾巻きローラ5Bは、キャップ300の周壁301に径方向外側から隙間をあけて対向する。
図12(e)、(f)に示すように、ロワカムフォロア91が、ロワカム124の下降部124cから成形部124dへと案内されることで、昇降筒90のコーンカム7が、ボディ1に対して下側に移動する。この移動と付勢部材6の付勢力によって、カムフォロア4の転動体42がコーンカム7に接触する位置が、大径転動面72からテーパ転動面73へと変化し、さらにテーパ転動面73から小径転動面71へと変化する。
これにより、各カムフォロア4が径方向内側に移動し、各カムフォロア4に各支持部材3を介して連結される各成形ローラ5も、径方向内側に移動させられる。また、固定ギア122とスピンドルギア86が噛合した状態で、スピンドルアセンブリ80がターレット回転方向Rに移動させられることで、スピンドル85及びボディ1は、中心軸O回りに回転する。
このため、ネジ成形ローラ5A及び裾巻きローラ5Bの各ローラ5は、キャップ300の周壁301に接触し、周壁301上を中心軸O(缶軸)回りに転動する。これにより、ネジ成形ローラ5Aは、キャップ300の周壁301に、口金部200の雄ネジ部と螺合するネジ部(雌ネジ部)を成形する。また、裾巻きローラ5Bは、キャップ300の周壁301下端を、口金部200の膨出部201の下部に裾巻き成形する。
次いで、ロワカムフォロア91が、ロワカム124の成形部124dから上昇部124eへと案内されることで、昇降筒90のコーンカム7が、ボディ1に対して上側に移動する。この移動と付勢部材6の付勢力によって、カムフォロア4の転動体42がコーンカム7に接触する位置が、小径転動面71からテーパ転動面73へと変化し、さらにテーパ転動面73から大径転動面72へと変化する。
これにより、各カムフォロア4が径方向外側に移動し、各カムフォロア4に各支持部材3を介して連結される各成形ローラ5も、径方向外側に移動させられる。このため、ネジ成形ローラ5A及び裾巻きローラ5Bの各ローラ5は、キャップ300の周壁301から径方向外側に離れる。
図12(g)に示すように、アッパーカムフォロア83が、アッパーカム123の水平部123bからヘッド上昇部123cへと案内されることで、昇降シャフト81及びプレッシャーブロック2、並びに、スピンドル85及びボディ1が、上側に移動する(図10及び図11を参照)。これにより、プレッシャーブロック2が、キャップ300の頂壁から上側に離れる。また、ロワカムフォロア91が、ロワカム124の第2水平部124fから後上昇部124gへと案内されることで、昇降筒90のコーンカム7が、ボディ1に追従して上側に移動する。
このようにして、ネジ付き缶Bの口金部200にキャップ300がキャッピングされ、ネジ付き缶Bが密封される。そして本実施形態では、ネジ成形ローラ5A及び裾巻きローラ5Bの各ローラ5が、キャップ300の周壁301に接触し、周壁301上を転動し、周壁301から離れるまでの一連の動作が、1回とされる。すなわち、キャッピング装置120は、シングルアクションによるキャッピングを行う。
また本実施形態では、各ローラ5が、キャップ300の周壁301に接触し、周壁301上を転動し、周壁301から離れるまでの一連の動作(シングルアクション)の間に、各ローラ5(ネジ成形ローラ5A及び裾巻きローラ5B)がキャップ周壁301上を、キャップ中心軸(缶軸)回りに2周する。
なお上述したように、キャッピングヘッド10は、プレッシャーブロック2と、ネジ成形ローラ5Aと、裾巻きローラ5Bと、を備えており、スピンドルアセンブリ80は、このキャッピングヘッド10を備えている。このため本実施形態においては、スピンドルアセンブリ80が、プレッシャーブロック2と、ネジ成形ローラ5Aと、裾巻きローラ5Bと、を備えている、と言い換えることができる。
詳しくは、スピンドルアセンブリ80は、キャッピングヘッド10に配置され、アッパーカムフォロア83の下側への移動にともない、キャップ300の頂壁を押さえるプレッシャーブロック2と、キャッピングヘッド10に設けられ、ロワカムフォロア91の下側への移動にともないキャップ300の周壁301に接触し、周壁301に口金部200と螺合するネジ部を成形する複数のネジ成形ローラ5Aと、キャッピングヘッド10に設けられ、ロワカムフォロア91の下側への移動にともないキャップ300の周壁301に接触し、周壁301の下端を口金部200に裾巻き成形する少なくとも3つの裾巻きローラ5Bと、を備える。
次に、本実施形態のキャッピングシステム100について説明する。
図13に示すように、キャッピングシステム100は、ネジ付き缶Bに飲料等の内容物を充填するフィラー(充填機)110と、フィラー110から排出されたネジ付き缶Bが供給されるキャッピング装置120と、を備える。
図13に示す符号130は、従来のキャッピング装置130のレイアウトを表す。従来では、フィラー110から排出されてキャッピング装置130へ向かうネジ付き缶Bの搬送方向Eが、上面視で湾曲している。
これに対し、本実施形態では、フィラー110から排出されてキャッピング装置120へ向かうネジ付き缶Bの搬送方向Dが、ターレット軸方向から見て(つまり上面視で)、ターレット121の外周部の接線に沿うように延びる。
以上説明した本実施形態のキャッピング装置120によれば、スピンドルアセンブリ80のキャッピングヘッド10に、少なくとも3つの裾巻きローラ5Bが設けられている。すなわち、裾巻きローラ5Bの数が多く確保されているため、各裾巻きローラ5Bがキャップ300を裾巻き成形する動作が1回(シングルアクション)に抑えられても、裾巻き成形の精度を良好に維持することができる。
このため、ターレット軸T回りに延びるロワカム124の周長(全長)を短く抑えることが可能になり、ターレット121の直径(ターレット径)を小さく抑えて、装置のコンパクト化を図ることができる。
あるいは、従来のダブルアクションタイプのキャッピング装置と比べて、本実施形態のシングルアクションタイプのキャッピング装置120では、ターレット径が同じ場合、ターレット121のターレット軸T回りの回転速度を大幅に高めることができる。
以上より本実施形態によれば、キャップ300の裾巻き成形の精度を良好に維持しつつ、装置のコンパクト化を図ったり、キャッピングの処理速度を高めて生産効率を向上することが可能である。
また本実施形態では、ロワカム124に、下降部124c、成形部124d及び上昇部124eの組が、1組のみ設けられる。
この場合、ロワカムフォロア91がロワカム124の下降部124cに案内されることで下側に移動し、これにともない、ネジ成形ローラ5A及び裾巻きローラ5Bが、キャップ300の周壁301に接触する。また、ロワカムフォロア91がロワカム124の成形部124dに案内される間に、ネジ成形ローラ5Aがキャップ300の周壁301にネジ部を成形し、裾巻きローラ5Bがキャップ300の周壁301下端を裾巻き成形する。また、ロワカムフォロア91がロワカム124の上昇部124eに案内されることで上側に移動し、これにともない、ネジ成形ローラ5A及び裾巻きローラ5Bが、キャップ300の周壁301から離れる。各ローラ5の作用によって、キャップ300の周壁301が良好に成形される。
また本実施形態では、ネジ成形ローラ5Aが、キャッピングヘッド10に少なくとも3つ設けられる。
この場合、ネジ成形ローラ5Aの数が多く確保されているため、各ネジ成形ローラ5Aがキャップ300にネジ部を成形する動作が1回(シングルアクション)に抑えられても、ネジ成形の精度を良好に維持することができる。
また本実施形態では、キャッピングヘッド10に、ネジ成形ローラ5Aが3つ設けられ、裾巻きローラ5Bが3つ設けられる。
上記構成のように、ネジ成形ローラ5Aを3つ設け、裾巻きローラ5Bを3つ設けることにより、各ローラ5がキャップ周壁301を成形する動作が1回に抑えられても、キャッピングの成形加工精度を安定して高めることができる。また、成形精度を確保しつつも、ローラ数が増え過ぎるようなことが抑えられるため、装置をコンパクト化でき、軽量化を図ることができる。
また、本実施形態のキャッピングヘッド10では、カムフォロア4の転動体42が、軸部41の下端部に回転自在に支持されている。このため、従来のキャッピングヘッドと比べて、転動体42をボディ1の上面1aに近づけて配置することができる。この構成を従来のキャッピングヘッドに適用した場合、コーンカムの下端部がボディの上面と接触するおそれがあるが、本実施形態では、ボディ1にコーンカム収容凹部13が設けられている。すなわち、コーンカム収容凹部13にコーンカム7の少なくとも下端部を収容できるため、コーンカム7とボディ1とを上下方向に近づけて配置しつつも、これら部材同士の接触(干渉)は防止される。
このため、キャップ300を成形するプレッシャーブロック2及び成形ローラ5と、コーンカム7とを、上下方向により近づけて配置することが可能になり、ボディ1の上下方向の寸法を小さく抑えることができる。
したがって本実施形態のキャッピングヘッド10、スピンドルアセンブリ80及びキャッピング装置120によれば、キャッピングヘッド10の外形をコンパクトに抑えて軽量化を図ることができ、キャッピングの処理速度を高めて、生産効率を向上することが可能である。
また本実施形態では、複数のネジ成形ローラ5A(のローラ本体52)同士の各上下方向の位置が、互いにずらされている。
この場合、複数のネジ成形ローラ5A同士のキャップ300の周壁301に対する各成形箇所が、上下方向にずらされることにより、キャップ周壁301の同一箇所(特にネジ開始位置であるアッパーグルーブ付近)でのネジ成形量が過大となるような不具合を抑制できる。ネジ成形量が上下方向の各位置でばらつくことが抑えられて、ネジ成形量が上下方向において均等化される。
また本実施形態では、ボディ1のスピンドル取付部15が、径方向から見てコーンカム収容凹部13と重なる。
上記構成のように、スピンドル取付部15とコーンカム収容凹部13とが径方向から見て重なって配置されることで、ボディ1の上下方向の寸法をより小さく抑えることができる。
また本実施形態では、ボディ1が、上下方向に延びる付勢部材収容孔23を有しており、付勢部材6は、付勢部材収容孔23に配置される。
この場合、ボディ1を上下方向に繰り抜くように設けられる付勢部材収容孔23に、付勢部材6が収容される。このため、ボディ1の剛性を高く維持しつつ、付勢部材6をその周囲から覆うことができる。また、後述する本実施形態の変形例のように、ボディ1にポケット11e及びポケット11eを覆う別体のカバー8を設ける場合と比べて、ボディ1に付勢部材収容孔23を切削する加工は複雑ではないため、ボディ1の製造が容易となる。なお、本実施形態のように一体型のボディ本体11であれば、ボディ本体11の剛性を確保しつつ、肉抜き等によってボディ本体11をより軽量化することが容易である。
また本実施形態では、スカート部11hによって、複数の支持突片17、複数のローラ軸収容ポケット19、収容筒16及びプレッシャーブロック2の一部等が、装置外部に露出することが抑えられる。このため、装置の美観性が高められる。
また、スカート部11hと複数の支持突片17とが、互いに接続される。このため各支持突片17の剛性が増し、各支持突片17に軸受部材を介して支持される各支持軸31が、シャフト中心軸Aを中心に精度よく回動する。このため、各支持軸31に連結された各成形ローラ5によって、キャップ周壁301をより高精度に成形加工できる。
また実施形態のボディ1は、軽量のアルミニウム合金製である。このため、装置全体としての剛性を確保しつつ、軽量化を図ることができる。
具体的に、本実施形態では、キャッピングヘッド10のコンパクト化及び軽量化が図られた結果、下記の処理性能が得られることがわかった。
特に図示しないが、例えば、従来の4ロールタイプ(成形ローラが4つ)のキャッピングヘッドを備えたスピンドルアセンブリ、該スピンドルアセンブリを10個備えたキャッピング装置、及び該キャッピング装置を備えたキャッピングシステムにおいては、ネジ付き缶のキャッピング処理速度が、最大300cpmであった。なお「cpm」とは、1分間あたりの処理缶数(キャッピング缶数)を表す単位である。
これに対し、本実施形態の6ロールタイプ(成形ローラ5が6つ)のキャッピングヘッド10を備えたスピンドルアセンブリ80、該スピンドルアセンブリ80を10個備えたキャッピング装置120、及び該キャッピング装置120を備えたキャッピングシステム100では、ネジ付き缶Bのキャッピング処理速度が、最大600cpmにまで高められた。
また本実施形態では、ボディ1の下面1bから下側に突出する収容筒16に、プレッシャーブロック2の一部が収容される。
この場合、収容筒16にプレッシャーブロック2の一部を収容することで、ボディ1の内部にプレッシャーブロック2の収容スペース(挿入スペース)を設ける必要がなくなり、ボディ1の下面1bとコーンカム収容凹部13との間の上下方向の寸法をさらに小さく抑えることが可能となる。このため、ボディ1のさらなるコンパクト化及び軽量化を図ることができる。
また本実施形態では、ボディ1が、支持突片17と収容筒16との間、及び、周方向に隣り合う支持突片17同士の間に、それぞれ肉抜き部を有している。
このため、ボディ1のさらなる軽量化を図ることができる。
また本実施形態では、支持部材3の上クランプ部32a及び下クランプ部33aの少なくとも一方に、変形アシスト溝36が設けられている。
この場合、上クランプ部32aまたは下クランプ部33a(以下、単にクランプ部と呼ぶ場合がある)の周面(クランプ部周面)に、上下方向に延びる変形アシスト溝36が設けられることで、クランプ部が支持軸31の外周面を押圧する向き(シャフト径方向の内側)に変形しやすくなる。これにより、支持軸31の外径寸法(直径寸法)を小さく抑える(つまり支持軸31を細くする)ことが可能になり、これに応じて、キャッピングヘッド10全体としての外径寸法も小さく抑えることができるため、さらなる軽量化を図ることが可能となる。
また本実施形態では、下アーム33の径方向内側を向く面に、段部37が形成されている。
この場合、組付け用治具60を用いて、付勢部材6の付勢力に抗して、カムフォロア4及び成形ローラ5を径方向外側に移動させた状態(開状態)で、下アーム33の段部37に係止アーム61を係止させることにより、開状態を安定して維持できる。周方向に並ぶ複数のカムフォロア4の径方向内側に、コーンカム7を安定して挿入することができ、キャッピングヘッド10とコーンカム7との組み付け作業が容易となる。
また、本実施形態のキャッピングシステム100は、フィラー110から排出されてキャッピング装置120へ向かうネジ付き缶Bの搬送方向Dが、ターレット軸T方向から見て、ターレット121の外周部の接線に沿うように延びる。
本実施形態のキャッピングシステム100によれば、フィラー110から排出されたネジ付き缶Bが、搬送される向きを急激に変えられることなく、つまり遠心力の影響を受けにくくされつつ、キャッピング装置120にスムーズに供給される。このため、キャッピングの処理速度を安定して高めることができ、生産効率をより向上できる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されず、例えば下記に説明するように、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において構成の変更等が可能である。なお、変形例の図示においては、前述の実施形態と同じ構成要素には同一の符号を付し、下記では主に異なる点について説明する。
図14及び図15は、前述の実施形態で説明したキャッピングヘッド10の変形例を示している。図14及び図15に示すように、この変形例では、キャッピングヘッド10が、筒状のカバー8を備える。また、ボディ1は、ポケット11eと、ピン挿入穴11fと、係止ピン11gと、を有する。この変形例では、ボディ1がスカート部11hを有していない。
図15に示すように、ポケット11eは、ボディ1の外周面1cから径方向内側に窪み、上下方向に延びる凹状である。ポケット11eは、周壁部11cの外周面から径方向内側に窪む部分と、この部分の下側に連なり、支持突片17の外周面のうち上側部分から径方向内側に窪む部分と、を有する。ポケット11eは、特に図示しないが、周方向に並んで複数設けられる。ポケット11eの数は、支持部材3の数と同数であり、かつ付勢部材6の数と同数である。
支持軸31のうち、上下方向においてボディフランジ12と支持突片17(の下側部分)との間に位置する中間部分は、ポケット11eに配置される。また、各付勢部材6は、各ポケット11eに収容される。
ピン挿入穴11fは、支持突片17の下側部分の外周面に開口し、径方向に延びる。ピン挿入穴11fは、例えば円穴状である。ピン挿入穴11fは、周方向に互いに間隔をあけて複数設けられる。
係止ピン11gは、ピン挿入穴11fに挿入される。係止ピン11gは、径方向に延びる柱状または筒状であり、本実施形態では、例えば円筒状である。係止ピン11gは、ピン挿入穴11fに嵌合により固定されてもよいし、螺合により固定されてもよいし、接着等により固定されてもよい。係止ピン11gは、ピン挿入穴11fから径方向外側に突出する部分を有する。すなわち、係止ピン11gは、支持突片17の外周面よりも径方向外側に出っ張る部分を有する。係止ピン11gは、周方向に互いに間隔をあけて複数設けられる。係止ピン11gは、例えば、周方向に等ピッチで3つ以上設けられる。
カバー8は、中心軸Oを中心とする円筒状であり、上下方向に延びる。図14及び図15に示すように、カバー8は、ボディ1を径方向外側から周方向全周にわたって囲う。具体的に、カバー8は、ボディ本体11とボディフランジ12とを、径方向外側から周方向全周にわたって囲う。また、カバー8は、周壁部11cと、底壁部11dと、複数のポケット11eと、複数の付勢部材6と、複数の支持突片17と、複数のローラ軸収容ポケット19と、収容筒16と、プレッシャーブロック2の一部と、を径方向外側から囲う。またカバー8は、各支持部材3のうちポケット11eに配置される部分(支持軸31の中間部分)を、径方向外側から覆う。
カバー8は、係止凹部8aを有する。係止凹部8aは、カバー8の周壁を径方向に貫通し、上下方向に延びる。係止凹部8aは、切り欠き状またはスリット状の凹部である。係止凹部8aは、カバー8の外周面、内周面及び下端面に開口する。係止凹部8aは、周方向に互いに間隔をあけて複数設けられる。係止凹部8aは、例えば、周方向に等ピッチで3つ以上設けられる。係止凹部8aの数は、係止ピン11gの数と同数である。
係止ピン11gのうちピン挿入穴11fから突出する部分は、係止凹部8a内に挿入される。具体的に、係止ピン11gは、係止凹部8aを画成する係止凹部8aの内面のうち、周方向を向く一対の内面部分に対して、周方向から対向する。また係止ピン11gは、係止凹部8aの内面のうち、上端部に位置して下側を向く内面部分に対して、下側から接触する。
カバー8がボディ本体11及びボディフランジ12に外挿され、係止凹部8aに係止ピン11gが係止されることで、カバー8はボディ1に固定される。また、ボディ1に対してカバー8を上側に移動させることで、カバー8をボディ1から取り外すことができる。すなわち、カバー8は、ボディ1に着脱可能に装着される。
ボディ1及びカバー8は、金属製であり、例えばアルミニウム合金製である。具体的に、ボディ1及びカバー8は、例えばジュラルミン製である。
この変形例によれば、カバー8により、周壁部11c、底壁部11d、複数のポケット11e、複数の付勢部材6、複数の支持軸31の中間部分、複数の支持突片17、複数のローラ軸収容ポケット19、収容筒16及びプレッシャーブロック2の一部等(以下、付勢部材6等と省略する場合がある)が、装置外部に露出することが抑えられる。このため、装置の美観性が高められる。また、キャッピングヘッド10の外部からボディ1に向けて飛散する飲料等の内容物(特に固化しやすい糖分等)や油等の液体などが、ボディ1に浸入することが、カバー8によって抑制される。このためメンテナンス性がよく、ボディ1に設けられる付勢部材6等の各構成部材の性能(機能)が良好に維持される。
またこの変形例では、ボディ1及びカバー8が、軽量のアルミニウム合金製である。このため、装置全体としての剛性を確保しつつ、軽量化を図ることができる。
また、前述の実施形態では、キャッピングヘッド10が有する成形ローラ5の数が6つである例を挙げたが、これに限定されない。キャッピングヘッド10が有する成形ローラ5の数は、例えば8つなどでもよく、すなわち6つ以上設けられていてもよい。
本発明は、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において、前述の実施形態及び変形例等で説明した各構成を組み合わせてもよく、また、構成の付加、省略、置換、その他の変更が可能である。また本発明は、前述した実施形態等によって限定されず、特許請求の範囲によってのみ限定される。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。ただし本発明はこの実施例に限定されない。
<キャッピング確認試験>
従来の比較例1として、ネジ成形ローラが2つ、裾巻きローラが2つの、計4つの成形ローラを備えたキャッピングヘッドを用い、ネジ成形ローラ及び裾巻きローラの各ローラが、キャップ300の周壁301に接触し、周壁301上を転動し、周壁301から離れるまでの一連の動作が、2回(ダブルアクション)に設定されたキャッピング装置を用いた。そして、このキャッピング装置により、任意の数以上の多数のネジ付き缶Bに対して、キャップ300をキャッピングした。なお、比較例1のキャッピングヘッドは、本発明品と異なり、ボディがコーンカム収容凹部等を備えていない従来のキャッピングヘッドである。
比較例1では、ネジ成形ローラのセット径はφ43.5mmとし、裾巻きローラのセット径はφ45.3mmとした。なお「セット径」とは、成形ローラをキャッピングヘッドの中心軸回りに回転させて得られる回転軌跡の、内径寸法(ローラ内端の回転軌跡の直径寸法)に相当する。セット径に応じて、成形ローラがキャップ周壁を径方向内側に押圧するローラ先端荷重や、成形ローラがキャップ周壁に接触する1回当たりの接触長さ(キャップ回りの周長)等が調整される。
また、従来の比較例2として、ネジ成形ローラ及び裾巻きローラの各ローラが、キャップ300の周壁301に接触し、周壁301上を転動し、周壁301から離れるまでの一連の動作が、1回(シングルアクション)に設定されたキャッピング装置を用いた。それ以外は比較例1と同じ条件として、このキャッピング装置によりキャッピングを行った。
また、本発明の実施例1として、前述の実施形態で説明したキャッピングヘッド10及びキャッピング装置120を用いて、任意の数以上の多数のネジ付き缶Bに対して、キャップ300をキャッピングした。詳しくは、ネジ成形ローラ5Aが3つ、裾巻きローラ5Bが3つの、計6つの成形ローラ5を備えたキャッピングヘッド10を用い、ネジ成形ローラ5A及び裾巻きローラ5Bの各ローラ5が、キャップ300の周壁301に接触し、周壁301上を転動し、周壁301から離れるまでの一連の動作が、1回(シングルアクション)に設定されたキャッピング装置120を用いて、キャッピングを行った。
実施例1では、ネジ成形ローラ5Aのセット径はφ43.0mmとし、裾巻きローラ5Bのセット径はφ43.0mmとした。
比較例1、2及び実施例1のそれぞれについて、キャップ300がキャッピングされた多数のネジ付き缶Bの中から、任意に所定数(複数)のネジ付き缶Bを選出した。そして、各ネジ付き缶Bについて、「ねじ深さ」、「開栓角度」、「裾巻き」及び「ねじ長さ」の各項目を測定し、平均値(Ave)、最大値(Max)、最小値(Min)及び標準偏差(σ)を求めた。
詳しくは、「ねじ深さ」(mm)については、次のように測定した。
図16は、ねじ深さの測定方法を説明するネジの模式図であり、ネジの巻き数を平面上に展開して表している。図16に示すように、キャップ周壁301に成形したネジ部のネジ始まりをNo.1とし、ネジ始まりからネジ終わりに向かってキャップ中心軸(缶軸)回りに60°ずつNo.1、2、3…とナンバーを振る。そして、No.5~No.11までの7点についてねじ深さを測定し、その中での最大値を、上記「ねじ深さ」とした。
また、「開栓角度」(°)は、口金部200に装着されたキャップ300を缶軸回りの開栓方向に回転させる操作を行い、この回転操作の開始から、キャップ周壁301の複数のブリッジがすべて破断されるまでの回転角度である。
また、「裾巻き」は、検査員の官能検査(数値範囲1.0~5.0)により測定した。図17(a)~(d)は、キャッピング後のキャップ300の周壁301下端近傍を示す断面(縦断面)画像であり、裾巻き評価を説明する図である。
詳しくは、図17(c)は、裾巻きローラ5Bがキャップ300の周壁301下端に対して、上下方向において適正な位置(高さ)で接触した場合の裾巻き成形後の状態を表している。図17(c)では、周壁301下端と膨出部201下部との間に、全周にわたって隙間がない。このような図17(c)の状態を、「適正(3.0)」と呼ぶ。
また、図17(a)は、裾巻きローラ5Bがキャップ300の周壁301下端に対して、上記適正な位置よりも上側で接触した場合の裾巻き成形後の状態を表している。図17(a)では、周壁301下端と膨出部201下部との間に、キャップ中心軸回りの半周から全周にわたって隙間が生じている。このような図17(a)の状態を、「ハカマ(1.0)」と呼ぶ。
また、図17(b)は、裾巻きローラ5Bがキャップ300の周壁301下端に対して、上下方向において上記「適正」と上記「ハカマ」の間の位置で接触した場合の裾巻き成形後の状態を表している。図17(b)では、周壁301下端と膨出部201下部との間に隙間は生じていないが、周壁301下端に、キャップ中心軸回りの1/4周未満の範囲で、下側に向けて舌片301aが突出している。このような図17(b)の状態を、「舌出し(2.5)」と呼ぶ。
また、図17(d)は、裾巻きローラ5Bがキャップ300の周壁301下端に対して、上記適正な位置よりも下側で接触した場合の裾巻き成形後の状態を表している。図17(d)では、周壁301下端と膨出部201下部との間に、キャップ中心軸回りの半周から全周にわたって隙間が生じている。このような図17(d)の状態を、「甘め(5.0)」と呼ぶ。
裾巻き評価では、数値範囲1.0~5.0のうち、2.5~3.5の範囲を裾巻き良好と判定し、2.5未満と3.5を超える範囲を裾巻き不良と判定する。
また、「ねじ長さ」(mm)は、比較例1のキャップ周壁301に成形された2巻のネジ部のねじ長さ(平均値)を基準値(ゼロ)とし、基準値に対するネジ部の周長の長短をメジャー(物差し、巻き尺)で測ることにより求めた。
このキャッピング確認試験の結果を、表1に示す。
Figure 2023148808000002
表1に示すように、各ローラによる成形回数が2回(ダブルアクション)である比較例1では、良好な評価が得られた。なお、表中備考欄の「ネジ部抵抗小」とは、キャップ300の開栓後、キャップ300を再び口金部200に装着する際のトルク(リシールトルク)が小さいものが含まれていたことを表す。
また、各ローラによる成形回数が1回(シングルアクション)である比較例2では、評価が不良となった。具体的には、ねじ深さが浅くなり過ぎ、開栓角度が過大となり、裾巻き不良の判定となり、ねじ長さが比較例1に比べて短くなった。なお、表中備考欄の「ヒンジング」とは、開栓時に破断しないブリッジが存在し、このブリッジがヒンジのように作用して、キャップ300が口金部200に連結された状態(ヒンジング現象)となってしまったものが含まれていたことを表す。
一方、実施例1では、各ローラ5による成形回数が1回(シングルアクション)であるにも関わらず、良好な評価が得られた。具体的に、実施例1では、シングルアクションのキャッピングでありながら、ダブルアクションの比較例1に比べて、「裾巻き」の評価がより良好な結果(全数が「適正(3.0)」)となり、かつ、ねじ深さ等も十分に確保された。
本発明のキャッピング装置及びキャッピングシステムによれば、キャップの裾巻き成形の精度を良好に維持しつつ、装置のコンパクト化を図ったり、キャッピングの処理速度を高めて生産効率を向上することが可能である。したがって、産業上の利用可能性を有する。
2…プレッシャーブロック、4…カムフォロア、5…成形ローラ(ローラ)、5A…ネジ成形ローラ、5B…裾巻きローラ、10…キャッピングヘッド、80…スピンドルアセンブリ、83…アッパーカムフォロア、85…スピンドル、91…ロワカムフォロア、100…キャッピングシステム、110…フィラー、120…キャッピング装置、121…ターレット、123…アッパーカム、124…ロワカム、124c…下降部、124d…成形部、124e…上昇部、200…口金部、300…キャップ、301…周壁、B…ネジ付き缶、D…搬送方向、R…ターレット回転方向、T…ターレット軸

Claims (5)

  1. 有底筒状をなすネジ付き缶の口金部に、有頂筒状のキャップを装着するキャッピング装置であって、
    上下方向に延びるターレット軸回りに回転するターレットと、
    前記ターレットの外周部に配置されて上下方向に延び、下端部にキャッピングヘッドが配置されるスピンドルアセンブリと、
    前記ターレット軸回りに延び、前記スピンドルアセンブリのアッパーカムフォロアが係合するアッパーカムと、
    前記ターレット軸回りに延び、前記スピンドルアセンブリのロワカムフォロアが係合するロワカムと、を備え、
    前記スピンドルアセンブリは、
    前記キャッピングヘッドに配置され、前記アッパーカムフォロアの下側への移動にともない、前記キャップの頂壁を押さえるプレッシャーブロックと、
    前記キャッピングヘッドに設けられ、前記ロワカムフォロアの下側への移動にともない前記キャップの周壁に接触し、前記周壁に前記口金部と螺合するネジ部を成形する複数のネジ成形ローラと、
    前記キャッピングヘッドに設けられ、前記ロワカムフォロアの下側への移動にともない前記キャップの周壁に接触し、前記周壁の下端を前記口金部に裾巻き成形する少なくとも3つの裾巻きローラと、を備え、
    前記ネジ成形ローラ及び前記裾巻きローラの各ローラが、前記キャップの周壁に接触し、前記周壁上を転動し、前記周壁から離れるまでの一連の動作が、1回とされる、
    キャッピング装置。
  2. 前記ロワカムは、
    前記ターレット軸回りのターレット回転方向へ向かうに従い下側に向けて延びる下降部と、
    前記下降部の前記ターレット回転方向の端部に繋がり、前記ターレット回転方向に延びる成形部と、
    前記成形部の前記ターレット回転方向の端部に繋がり、前記ターレット回転方向へ向かうに従い上側に向けて延びる上昇部と、を有し、
    前記ロワカムには、前記下降部、前記成形部及び前記上昇部の組が1組のみ設けられる、
    請求項1に記載のキャッピング装置。
  3. 前記ネジ成形ローラは、前記キャッピングヘッドに少なくとも3つ設けられる、
    請求項1または2に記載のキャッピング装置。
  4. 前記ネジ成形ローラは3つ設けられ、
    前記裾巻きローラは3つ設けられる、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のキャッピング装置。
  5. ネジ付き缶に内容物を充填するフィラーと、
    前記フィラーから排出された前記ネジ付き缶が供給される請求項1から4のいずれか1項に記載のキャッピング装置と、を備え、
    前記フィラーから排出されて前記キャッピング装置へ向かう前記ネジ付き缶の搬送方向が、ターレット軸方向から見て、前記ターレットの外周部の接線に沿うように延びる、
    キャッピングシステム。
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