JP2023148132A - 超音波眼圧計 - Google Patents

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Abstract

【課題】 緩やかに増加する圧力を被検眼に加えることができる超音波眼圧計を提供することを技術課題とする。【解決手段】 超音波を用いて被検眼の眼圧を測定する超音波眼圧計であって、超音波素子を有し、前記被検眼に対して超音波を照射する照射手段と、前記超音波素子に入力する信号を増幅させる増幅手段と、前記増幅手段の駆動を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記増幅手段に入力する入力信号の周波数を、前記超音波素子のインピーダンスが高い周波数から、前記インピーダンスが低い周波数に掃引することを特徴とする。【選択図】 図6

Description

本開示は、超音波を用いて被検眼の眼圧を測定する超音波眼圧計に関する。
非接触式眼圧計としては、空気噴射式眼圧計が一般的である。空気噴射式眼圧計は、角膜に空気を噴射したときの角膜の圧平状態と、角膜に噴射される空気圧とを検出することによって、所定の変形状態における空気圧を眼圧に換算していた。
また、非接触式眼圧計としては、超音波を用いて眼圧を測定する超音波式眼圧計が提案されている(特許文献1参照)。特許文献1の超音波式眼圧計は、角膜に超音波を放射したときの角膜の圧平状態と、角膜に噴射される放射圧とを検出することによって、所定の変形状態における放射圧を眼圧に換算するものである。
また、超音波眼圧計としては、角膜からの反射波の特性(振幅、位相)と眼圧との関係に基づいて眼圧を計測する装置が提案されている(特許文献2参照)。
特開平5-253190 特開2009-268651
しかしながら、空気噴射式眼圧計のように緩やかに増加する圧力を超音波式眼圧計で再現することは困難だった。
本開示は、従来の問題点を鑑み、緩やかに増加する圧力を被検眼に加えることができる超音波眼圧計を提供することを技術課題とする。
上記課題を解決するために、本開示は以下のような構成を備えることを特徴とする。
(1) 超音波を用いて被検眼の眼圧を測定する超音波眼圧計であって、超音波素子を有し、前記被検眼に対して超音波を照射する照射手段と、前記超音波素子に入力する信号を増幅させる増幅手段と、前記増幅手段の駆動を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記増幅手段に入力する入力信号の周波数を、前記超音波素子のインピーダンスが高い周波数から、前記インピーダンスが低い周波数に掃引することを特徴とする。
超音波眼圧計の外観図である。 筐体内部を示す概略図である。 照射部の構成を示す概略図である。 制御系を示すブロック図である。 増幅部の構成を示す概略図である。 測定動作を示すフローチャートである。 超音波素子のインピーダンス特性の一例を示す図である。 増幅部への入力信号を示す図である。 超音波素子に流れる電流の時間変化を示す図である。 増幅部の変容例を示す図である。
<実施例>
以下、本開示に係る実施例について説明する。本実施例の超音波眼圧計は、例えば、超音波を用いて非接触にて被検眼の眼圧を測定する。超音波眼圧計は、例えば、被検眼に超音波を照射したときの被検眼の形状変化または振動等を、光学的または音響的に検出することで眼圧を測定する。例えば超音波眼圧計は、角膜へパルス波またはバースト波を連続的に照射し、角膜が所定状態(例えば、圧平状態または扁平状態)に変形したときの超音波の出力情報等に基づいて眼圧を算出する。出力情報とは、例えば、超音波の音圧、音響放射圧、照射時間(例えば、トリガ信号が入力されてからの経過時間)、または周波数等である。なお、被検眼の角膜を変形させる場合、例えば、超音波の音圧、音響放射圧、または音響流等が用いられる。
図1は、装置の外観を示している。超音波眼圧計1は、例えば、基台2と、筐体3と、顔支持部4、駆動部5等を備える。筐体3の内部には後述する照射部100、光学系200等が配置される。顔支持部4は、被検眼の顔を支持する。顔支持部4は、例えば、基台2に設置される。駆動部5は、例えば、アライメントのために基台2に対して筐体3を移動させる。
図2は、筐体内部の主な構成の概略図である。筐体3の内部には、例えば、照射部100と、光学系200等が配置される。照射部100、光学系200について図2を用いて順に説明する。
<照射部>
照射部100は、例えば、超音波を被検眼Eに照射する。例えば、照射部100は、角膜に対して超音波を照射し、角膜に音響放射圧を発生させる。音響放射圧は、例えば、音波の進む方向に働く力である。本実施例の超音波眼圧計1は、例えば、この音響放射圧を利用して、角膜を変形させる。なお、本実施例の照射部100は、円筒状であり、中央の開口部101に、後述する光学系200の光軸O1が配置される。開口部101は、例えば、音軸方向に開口される。音軸L1は、例えば、照射部100によって照射される超音波の中心軸である。音軸L1は、超音波の進行方向、または照射部100の振動方向などに延びる軸である。音軸L1は、照射部100によって出力された超音波が集束する焦点位置を通る。本実施例では、光学系200の光軸O1と照射部100の音軸L1は略同軸とされている。
図3(a)は、照射部100の概略構成を示す断面図であり、図3(b)は、図3(a)に示す範囲A1を拡大した様子である。本実施例の照射部100は、いわゆるランジュバン型振動子である。照射部100は、例えば、超音波素子110、電極120、マス部材130、締付部材160等を備える。超音波素子110は、超音波を発生させる。超音波素子110は、圧電素子(例えば、圧電セラミックス)、または磁歪素子等であってもよい。本実施例の超音波素子110はリング状である。例えば、超音波素子110は複数の圧電素子が積層されたものでもよい。本実施例では、超音波素子110は積層された2つの圧電素子(例えば、圧電素子111、圧電素子112)が用いられる。例えば、2つの圧電素子には、それぞれ電極120(電極121,電極122)が接続される。本実施例の電極121,電極122は、例えば、リング状である。
マス部材130は、例えば、超音波素子110を挟む。マス部材130は、超音波素子110を挟み込むことによって、例えば、超音波素子110の引っ張り強度を強くし、強い振動に耐えられるようにする。これによって、高出力の超音波を発生させることができる。マス部材130は、例えば、金属ブロックであってもよい。例えば、マス部材130は、ソノトロード(ホーン、またはフロントマスともいう)131と、バックマス132等を備える。
ソノトロード131は、超音波素子110の前方(被検眼側)に配置されたマス部材である。ソノトロード131は、超音波素子110によって発生した超音波を空気中に伝搬させる。本実施例のソノトロード131は、円筒状である。ソノトロード131の内円部には、一部に雌ねじ部133が形成される。雌ねじ部133は、後述する締付部材160に形成された雄ねじ部161と螺合する。なお、ソノトロード131は、超音波を集束させる形状である。例えば、ソノトロード131の被検眼側の端面は、音軸L1上に焦点を結ぶ球面形状である。また、ソノトロード131は、不均一な厚さを有する円筒であってもよい。例えば、ソノトロード131は、円筒の長手方向に関して外径と内径が変化する形状であってもよい。
バックマス132は、超音波素子110の後方に配置されたマス部材である。バックマス132は、ソノトロード131とともに超音波素子110を挟み込む。バックマス132は、例えば、円筒状である。バックマス132の内円部には、一部に雌ねじ部134が形成される。雌ねじ部134は、後述する締付部材160の雄ねじ部161と螺合する。また、バックマス132はフランジ部135を備える。フランジ部135は、装着部400によって保持される。
締付部材160は、例えば、マス部材130と、マス部材130に挟み込まれる超音波素子110と、を締め付ける。締付部材160は、例えば、中空ボルトである。締付部材160は、例えば、円筒状であり、外円部に雄ねじ部161を備える。締付部材160の雄ねじ部161は、ソノトロード131およびバックマス132の内側に形成された雌ねじ部133,134と螺合する。ソノトロード131とバックマス132は、締付部材160によって、互いに引き合う方向に締め付けられる。これによって、ソノトロード131とバックマス132との間に挟まれた超音波素子110が締め付けられ、圧力が負荷される。
なお、照射部100は、絶縁部材170を備えてもよい。絶縁部材170は、例えば、電極120または超音波素子110などが締付部材160に接触することを防ぐ。絶縁部材170は、例えば、電極120と締付部材160との間に配置される。絶縁部材170は、例えば、スリーブ状である。
<光学系>
光学系200は、例えば、被検眼の観察、または測定等を行う(図2参照)。光学系200は、例えば、対物系210、観察系220、固視標投影系230、変形検出系260、ダイクロイックミラー201、ビームスプリッタ204等を備える。
対物系210は、例えば、光学系200に筐体3の外からの光を取り込む、または光学系200からの光を筐体3の外に照射するための光学系である。対物系210は、例えば、光学素子を備える。対物系210は、対物レンズ、リレーレンズなどの光学素子を備えてもよい。
照明系240は、被検眼を照明する。照明系240は、例えば、被検眼を赤外光によって照明する。照明系240は、例えば、照明光源241を備える。照明光源241は、例えば、被検眼の斜め前方に配置される。照明光源241は、例えば、赤外光を出射する。照明系240は、複数の照明光源241を備えてもよい。
観察系220は、例えば、被検眼の観察画像を撮影する。観察系220は、例えば、被検眼の前眼部画像を撮影する。観察系220は、例えば、受光レンズ221、受光素子222等を備える。観察系220は、例えば、被検眼によって反射した照明光源241からの光を受光する。観察系220は、例えば、光軸O1を中心とする被検眼からの反射光束を受光する。例えば、被検眼からの反射光は、照射部100の開口部101を通り、対物系210、受光レンズ221を介して受光素子222に受光される。受光素子222によって受光された照明光源241の角膜反射輝点は、例えば、上下左右方向のアライメント(XYアライメント)に利用される。この場合、例えば、照明系240および観察系220は、XYアライメント検出手段として機能する。もちろん、照明系240とは別に、XYアライメント用の指標を光軸O1から被検眼に投影する指標投影系を備えてもよい。この場合、観察系220の観察画像に角膜中心輝点が写るため、この角膜中心輝点に基づいてXYアライメントを行ってもよい。
固視標投影系230は、例えば、被検眼に固視標を投影する。固視標投影系230は、例えば、視標光源231、絞り232、投光レンズ233、絞り234等を備える。視標光源231からの光は、光軸O2に沿って絞り232、投光レンズ233、絞り232等を通り、ダイクロイックミラー201によって反射される。ダイクロイックミラー201は、例えば、固視標投影系230の光軸O2を光軸O1と同軸にする。ダイクロイックミラー201によって反射された視標光源231からの光は、光軸O1に沿って対物系210を通り、被検眼に照射される。固視標投影系230の視標が被検者によって固視されることで、被検者の視線が安定する。
変形検出系260は、例えば、被検眼の角膜の変形を検出する。変形検出系260は、例えば、光源261と、投光レンズ262と、絞り263と、受光レンズ264、絞り265、受光素子266等を備える。光源261からの光は、例えば、光軸O3に沿って投光レンズ262、絞り263を通り、被検眼に照射される。そして、被検眼によって反射された反射光は、光軸O4に沿ってビームスプリッタ204によって反射された後、受光レンズ264、絞り265を通過して受光素子266によって受光される。変形検出系260は、例えば、受光素子266によって受光された角膜反射光に基づいて、角膜の変形を検出してもよい。
変形検出系260は、例えば、受光素子266の受光信号の大きさに基づいて角膜の変形状態を検出してもよい。例えば、変形検出系260は、受光素子266の受光量が最大となったときに角膜が圧平状態になったことを検出してもよい。この場合、例えば、変形検出系260は、被検眼の角膜が圧平状態になったときに受光量が最大となるように設定される。
なお、変形検出系260は、OCT又はシャインプルーフカメラ等の前眼部断面像撮像ユニットであってもよい。例えば、変形検出系260は、角膜の変形量または変形速度などを検出してもよい。
Zアライメント検出系280は、例えば、Z方向のアライメント状態を検出する。Zアライメント検出系280は、例えば、受光レンズ281、受光素子282を備える。Zアライメント検出系280は、例えば、角膜からの反射光を検出することによって、Z方向のアライメント状態を検出してもよい。例えば、Zアライメント検出系は、光源261からの光が被検眼の角膜によって反射した反射光を受光してもよい。この場合、Zアライメント検出系280は、例えば、光源261からの光が被検眼の角膜によって反射してできた輝点を受光してもよい。このように、光源261は、Zアライメント検出用の光源として兼用されてもよい。
例えば、角膜によって反射した光源261からの光は、光軸O4に沿ってビームスプリッタ204、受光レンズ281を通過し、受光素子282によって受光される。被検眼とZアライメント検出系280とがZ方向にずれると、角膜で反射する光源261からの光の受光位置(例えば、受光信号の強度が最大となる位置)が、受光素子282上でずれる。したがって、Zアライメント検出系280は、受光素子282における光源261からの光の受光位置によってアライメント状態を検出してもよい。例えば、Zアライメント検出系280は、光源261からの光の受光位置が受光素子282の所定ピクセル(検出基準位置)か否か、または所定ピクセルから何ピクセルずれているかを検出することでアライメント状態を検出してもよい。
<制御部>
次に、図4を用いて、制御系の構成について説明する。制御部70は、例えば、装置全体の制御、測定値の演算処理等を行う。制御部70は、例えば、一般的なCPU(Central Processing Unit)71、ROM72、RAM73等で実現される。ROM72には、超音波眼圧計1の動作を制御するための各種プログラム、初期値等が記憶されている。RAM73は、各種情報を一時的に記憶する。制御部70は、例えば、増幅部77を介して照射部100(超音波素子110)と接続されている。また、制御部70は、駆動部5、記憶部74、表示部75、操作部76、光学系200等と接続されてもよい。
記憶部74は、電源の供給が遮断されても記憶内容を保持できる非一過性の記憶媒体である。例えば、ハードディスクドライブ、フラッシュROM、着脱可能なUSBメモリ等を記憶部74として使用することができる。
表示部75は、例えば、被検眼の測定結果を表示する。表示部75は、タッチパネル機能を備えてもよい。
操作部76は、検者による各種操作指示を受け付ける。操作部76は、入力された操作指示に応じた操作信号を制御部70に出力する。操作部76には、例えば、タッチパネル、マウス、ジョイスティック、キーボード等の少なくともいずれかのユーザーインターフェイスを用いればよい。なお、表示部75がタッチパネルである場合、表示部75は、操作部76として機能してもよい。
図5は、増幅部77の概略構成を示す図である。増幅部77は制御部70からの入力信号を増幅させて超音波素子110に出力する。本実施例の増幅部77は、D級アンプである。増幅部77は、例えば、ゲート駆動回路78と、スイッチング素子M1、スイッチング素子M2などを備える。ゲート駆動回路78は、制御部70からの入力信号に応じてスイッチング素子M1,M2をオン・オフするためのゲート信号を生成し、このゲート信号によりスイッチング素子M1,M2を交互にオン・オフ駆動する。スイッチング素子M1,M2は、例えば、トランジスタ(例えば、FET:Field Effect Transistorなど)である。例えば、スイッチング素子M1は電源電圧のプラス側(正電源側)に接続され、スイッチング素子M2は電源電圧のマイナス側(負電源側)に接続される。
例えば、ゲート駆動回路78は、制御部70からの入力信号がハイレベル(例えば1)の場合には、ハイサイドのスイッチング素子M1をオンにするゲート信号をスイッチング素子M1に出力するとともに、ローサイドのスイッチング素子M2をオフにするゲート信号をスイッチング素子M2に出力する。一方、制御部70からの入力信号がローレベル(例えば0)の場合には、ハイサイドのスイッチング素子M1をオフにするゲート信号をスイッチング素子M1に出力するとともに、ローサイドのスイッチング素子M2をオンにするゲート信号をスイッチング素子M2に出力する。
<制御動作>
以上のような構成を備える超音波眼圧計において眼圧を測定するときの制御動作を図6に基づいて説明する。
(ステップS1:アライメント)
まず、制御部70は、顔支持部4に顔を支持された被検者の被検眼に対するアライメントを行う。例えば、制御部70は、受光素子222によって取得される前眼部正面画像から指標投影系250による輝点を検出し、輝点の位置が所定の位置になるように駆動部5を駆動させる。もちろん、検者は、表示部75を見ながら、操作部76等を用いて被検眼に対するアライメントを手動で行ってもよい。制御部70は、駆動部5を駆動させると、前眼部画像の輝点の位置が所定の位置であるか否かによってアライメントの適否を判定する。
(ステップS2:超音波照射)
制御部70は、下記のステップS21およびステップS22で説明するように増幅部77を介して超音波素子110に電圧を印加することによって、超音波を発生させる。照射部100から出力された超音波は被検眼に照射され、この超音波の音響放射圧によって被検眼の角膜が変形する。
(ステップS21:周波数掃引:インピーダンス高→低)
制御部70は、増幅部77に矩形波の電圧信号(入力信号)を入力する。このとき制御部70は、入力信号の周波数を、超音波素子110のインピーダンスが高い周波数から、超音波素子110のインピーダンスが低い周波数(例えば、共振数波数)に掃引する。例えば、図7に示すように超音波素子110の共振周波数をFr、それよりもインピーダンスが高い周波数をFaとする。この場合、制御部70は、図8に示す時間領域R1のように、入力信号の周波数を、インピーダンスが高い周波数Faから共振周波数Frに徐々に変化させる。なお図8において、Tは入力信号の周期、ΔTはパルス幅を示す。
(ステップS22:周波数掃引:インピーダンス低→高)
続いて制御部70は、図8に示す時間領域R2のように、入力信号の周波数を、超音波素子110のインピーダンスが低い周波数(例えば、共振周波数Fr)から、超音波素子110のインピーダンスが高い周波数Faに掃引する。制御部70からの入力信号は、増幅部77によって増幅され、超音波素子110を駆動させる。なお、増幅部77によって増幅された増幅信号は、周波数が入力信号と同じで、振幅が増幅されている。
インピーダンスが高い周波数を印加した場合、超音波素子110に電流が流れにくく、超音波の出力が小さい。一方、インピーダンスが低い周波数を印加した場合、超音波素子110に電流が流れやすく、超音波の出力が大きくなる。したがって、上記のように増幅部77への入力信号の周波数を掃引することによって、図9で示すように、徐々に大きく(または小さく)なる電流波形を超音波素子110に印加することができる。したがって、被検眼に加える音響放射圧を徐々に大きく(または小さく)できる。
なお、図8の例では、インピーダンスが高い周波数として、共振周波数Frよりも小さい周波数Faを用いたが、インピーダンスが高ければ共振周波数Frよりも大きい周波数Fb(図7参照)を用いてもよい。例えば、ステップS21のようにインピーダンスが高い周波数からインピーダンスが低い周波数に掃引する場合、周波数Fbから共振周波数Frに掃引してもよい。同様にステップS22のようにインピーダンスが低い周波数からインピーダンスが高い周波数に掃引する場合、共振周波数Frから周波数Fbに掃引してもよい。また、ステップS21では周波数Faから共振周波数Frに掃引し、ステップS22では共振周波数Frから周波数Fbに掃引してもよい。
(ステップS3:変形検出)
制御部70は、変形検出系260によって角膜の変形状態を検出する。例えば、制御部70は、受光素子266の受光信号に基づいて角膜が所定状態(圧平状態または扁平状態)に変形したことを検出する。
(ステップS4:眼圧算出)
制御部70は、例えば、被検眼の角膜が所定状態に変形したときの音響放射圧(または音圧)に基づいて被検眼の眼圧を算出する。被検眼に加わる音響放射圧(または音圧)は超音波の照射時間と相関があり、超音波の照射時間が長くなるにつれて大きくなる。したがって、制御部70は、超音波の照射時間に基づいて、角膜が所定状態に変形したときの音響放射圧(または音圧)を求める。角膜が所定状態に変形するときの音響放射圧(または音圧)と、被検眼の眼圧との関係は、予め実験等によって求められ、記憶部74等に記憶される。制御部70は、角膜が所定状態に変形したときの音響放射圧(または音圧)と、記憶部74に記憶された関係に基づいて被検眼の眼圧を決定する。
もちろん、眼圧の算出方法は、上記に限らず、種々の方法が用いられてもよい。例えば、制御部70は、変形検出系260によって角膜の変形量を求め、変形量に換算係数を掛けることによって眼圧を求めてもよい。また、制御部70は、被検眼によって反射した超音波に基づいて眼圧を測定してもよい。例えば、被検眼によって反射した超音波の特性変化に基づいて眼圧を測定してもよいし、被検眼によって反射した超音波から角膜の変形量を取得し、その変形量に基づいて眼圧を測定してもよい。
以上のように、増幅部77への入力信号の周波数を掃引することによって(つまり、超音波素子110への増幅信号の周波数を掃引することによって)、空気噴射式眼圧計における被検眼への圧力の掛かり方を再現することができる。例えば、空気噴射式と同様に、緩やかに(徐々に)増加(または減少)する圧力を被検眼に加えることができる。これによって、例えば、変形検出系260によって検出される受光信号(変形検出信号)の波形が空気噴射式と同様となり、空気噴射式と性能を比較しやすい。また、空気噴射式眼圧計の信号処理等も流用しやすい。
また、本実施例のように、増幅部77としてD級アンプを用いることによって、AB級アンプ等を用いる場合に比べて電力効率がよく、発熱が少ないため、装置を小型化することができる。また、本実施例のように、超音波素子110のインピーダンス特性を利用する事でD級アンプ後段のLCフィルタが不要になるため、コストも抑えるこができる。
また、ステップS22のように、インピーダンスの低い周波数からインピーダンスの高い周波数に入力信号の周波数を掃引することによって、空気噴射式眼圧計のように角膜圧平状態から元の形状に戻るときの変形検出信号を取得できる。
なお、超音波素子110のインピーダンス特性は、キャリブレーション時(例えば、装置起動時または被検者毎)に超音波素子110に電圧を印加して測定してもよい。例えば、制御部70は増幅部77への入力信号の周波数を掃引させ、インピーダンスの値とそのときの周波数を記憶しておく。この場合、インピーダンスが最も低い周波数を超音波素子110の共振点(共振周波数)として検出してもよい。このように、キャリブレーション時に超音波素子110のインピーダンス特性を測定することによって、インピーダンス特性が温度または経年等によって変化した場合であっても、増幅部77への入力信号の周波数を適切に掃引することができる。なお、キャリブレーション時には、測定時の電圧(例えば、±200V程度)よりも小さな電圧(例えば、±5V程度)を掛けるようにしてもよい。これによって、不要な超音波出力を抑制できる。
なお、超音波素子110のインピーダンス特性を変更することで超音波素子110へのスパイクノイズを抑制するために、図10のように増幅部77と超音波素子110の間にフィルタ79を挿入してもよい。これによって急峻な超音波出力を抑制できる。フィルタ79は、例えば、インダクタとコンデンサによって構成されたLCフィルタなどの低域通過フィルタであってもよい。
なお、以上の実施例において、照射部100としてランジュバン型振動子を用いる例を説明したが、これに限らない。照射部100は、別の方式で超音波を発生させる構成であってもよい。例えば、照射部100は、複数の超音波素子が配置されたパラメトリックスピーカーであってもよい。パラメトリックスピーカーは、例えば、被検眼の表面で焦点を結ぶ球面上に複数の超音波素子が配置されることで、超音波を集束させてもよい。
1 超音波眼圧計
2 基台
3 筐体
4 顔支持部
5 駆動部
6 支基
77 増幅部
78 ゲート駆動回路
79 フィルタ
100 照射部
200 光学系

Claims (6)

  1. 超音波を用いて被検眼の眼圧を測定する超音波眼圧計であって、
    超音波素子を有し、前記被検眼に対して超音波を照射する照射手段と、
    前記超音波素子に入力する信号を増幅させる増幅手段と、
    前記増幅手段の駆動を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記増幅手段に入力する入力信号の周波数を、前記超音波素子のインピーダンスが高い周波数から、前記インピーダンスが低い周波数に掃引することを特徴とする超音波眼圧計。
  2. 前記制御手段は、前記入力信号の周波数を、前記インピーダンスが高い周波数から前記インピーダンスが低い周波数に掃引した後、前記インピーダンスが低い周波数から前記インピーダンスが高い周波数に掃引することを特徴とする請求項1に記載の超音波眼圧計。
  3. 前記制御手段は、前記入力信号の周波数を、前記超音波素子の共振周波数以外の周波数から前記共振周波数に掃引することを特徴とする請求項1または2に記載の超音波眼圧計。
  4. 前記制御手段は、前記入力信号の周波数を、前記共振周波数以外の周波数から前記共振周波数に掃引した後、前記共振周波数から前記共振周波数以外の周波数に掃引することを特徴とする請求項3に記載の超音波眼圧計。
  5. 前記制御手段は、キャリブレーション時に前記入力信号の周波数を掃引することによって、前記超音波素子のインピーダンス特性を測定することを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の超音波眼圧計。
  6. 前記増幅手段と前記超音波素子との間に、前記増幅手段によって発生したスパイクノイズを抑制するフィルタをさらに備えることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の超音波眼圧計。
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