JP2023145488A - ドライアイの処置のための組成物およびその使用の方法 - Google Patents

ドライアイの処置のための組成物およびその使用の方法 Download PDF

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Abstract

【課題】流涙を誘導してドライアイを処置するための、組成物および方法を提供する。【解決手段】対象において1つまたは複数のドライアイの症状を治療的に処置するための医薬組成物であって、水および流涙を刺激するのに有効な量のアリルイソチオシアネートを含むコアと、前記コアを封入しているシェルとを含む、医薬組成物である。【選択図】なし

Description

優先権の主張
本願は、2017年8月18日に出願された米国仮特許出願第62/547,132号
の利益を主張する。前述の全体の内容を、参照により本明細書に組み込む。
本発明は、流涙を誘導してドライアイを処置するための、組成物および方法に関する。
この組成物は、アリルイソチオシアネートを含有し、対象が摂取すると流涙を刺激する。
ドライアイ疾患は、世界中で数百万の人々が罹っており、米国において一般的な状態で
ある。ドライアイ疾患は、個体の涙が眼に十分な潤滑をもたらさない場合に引き起こされ
、炎症、および涙による被覆のさらなる減少をもたらすことがある。ドライアイの症状と
しては、眼部の不快感および敏感さ、ならびに生活の質を損なう場合のある視覚障害が挙
げられる。ドライアイ疾患を発現するリスクは、年齢とともに増大し、結果として、ドラ
イアイ処置の必要性は大きく、かつ増加しつつある。
ドライアイの現在の処置としては、点眼液または人工涙代替物、軟膏、ゲル、栄養補給
剤、温湿布、涙点プラグ、医薬品、局所シクロスポリンおよび電気刺激装置が挙げられる
。しかし、これらの処置の多くは、ドライアイの軽減が一時的または不完全であり、投与
が難しいかもしくは困難であり、または処置のレシピエントに対して不快なものである。
例えば、一部の点眼液は、眼に水分を加えるが、涙の複雑な組成を模倣しておらず、実際
には有益な涙組成物を洗い流すまたは希釈する可能性があるため、持続的な緩和をもたら
さない。それゆえに、投与が容易であり、生活様式に侵襲の少ない、ドライアイのための
有効な処置が所望されている。
本発明は、ヒトに経口投与する場合、アリルイソチオシアネートを水和状態で含む組成
物が、脱水状態である同一の組成物よりも実質的により多くの涙産生、すなわち催涙を引
き起こすという臨床的発見に起因する。水和および脱水組成物の両方が、眼に直接投与さ
れると活発な涙産生を引き起こすため、この結果は驚くべきものであった。さらに、脱水
組成物は、対応する水和組成物よりもはるかに高い濃度のアリルイソチオシアネートを含
有する。経口投与と点眼との間の相違は、経口投与される剤形または組成物が、局所的に
作用して即時の涙産生の増大を促進し、一般的な治療、例えば典型的に眼に直接適用する
点眼液よりも、より便利な、穏やかな、および生物学的に好ましい、ドライアイ疾患を処
置するための手段を提供することができることを示している。
本明細書で開示される組成物および方法は、対象において治療的な流涙の刺激を可能と
する。特に、組成物および方法は、ドライアイの症状を治療的に軽減する、ドライアイの
症状を減少させる、またはドライアイの症状を予防する流涙を刺激する。本明細書で開示
される組成物は、流涙を引き起こすワサビおよびセイヨウワサビ中に認められる化合物で
ある、治療的有効量のアリルイソチオシアネートを含有する。ドライアイの症状を有する
対象には、反射流涙を刺激してドライアイの症状を軽減するために、アリルイソチオシア
ネートを含有する組成物を経口投与する。代わりに、ドライアイの症状の発生を予測して
いる対象には、反射流涙を刺激して、ドライアイの症状の発生を予防するために、アリル
イソチオシアネートを含有する組成物を経口投与する。
本明細書において記載されるように、ワサビおよび/またはセイヨウワサビは、口に投
与されると、ワサビおよび/またはセイヨウワサビが水和混合物またはペーストのような
水和状態であるとき、涙の産生を刺激する刺激性の蒸気を生じるが、ワサビおよび/また
はセイヨウワサビが乾燥または粉末形態であるときは、刺激性の蒸気を生じない。乾燥ワ
サビおよびセイヨウワサビ粉末は、刺激性が欠如している。粉末は、刺激性となり流涙を
刺激することができるようになるには、約10~15分間水和させる必要がある。本明細
書で開示される組成物は、口中への投与の後、ワサビペーストの刺激的な芳香および質感
により引き起こされる不快な感覚を減少させながら、確実に、穏やかに、費用効果的に、
および最小努力で、治療的な流涙を刺激するように設計される。ワサビペーストは、個々
の消費供給分に分割することができるが、保存すること、腐敗および脱水から保護するこ
と、ならびにペースト(練り歯磨き、他の軟膏およびゲルなど)から定量を送達すること
が困難である。対照的に、ワサビの硬質キャンディは市販されており、おそらく、より定
量化された量を送達することができる。しかし、これらのキャンディは、確実に流涙を誘
導するのに必要な刺激性が欠如している。本明細書に記載されるように、および理論に拘
束されることを望むものではないが、市販のワサビキャンディにおける刺激性の欠如は、
ワサビが、これらのキャンディ中で水和状態でないことに起因すると考えられる。加えて
、ワサビペーストは、食物を伴わず単独で消費される場合、とりわけ涙を刺激するために
繰り返し消費される場合に不快であることがある、強力かつ刺激性の香味および芳香を有
する。ワサビペーストそれ自身は、不快であり得る質感も有する。本明細書に開示されて
いる組成物は、定量の水和ワサビペーストまたは水性混合物を提供し、ワサビペーストを
水和状態に維持し、腐敗からワサビペーストを保護し、ワサビの刺激性の香味および芳香
を消す香味剤を含むことができる。
一部の実施態様では、組成物は、シェルに封入されている、ワサビペーストを含有する
コアから構成される。一部の実施態様では、組成物は、シェルに封入されている、ワサビ
の水和混合物を含有するコアから構成される。コア中のワサビペーストまたは水和混合物
は、アリルイソチオシアネートおよび水を含む。一部の実施態様では、組成物は、シェル
に封入されている、アリルイソチオシアネートおよび水を含むコアから構成される。アリ
ルイソチオシアネートは、アリルイソチオシアネートを天然に含有する物質、例えばワサ
ビまたはセイヨウワサビから、単離および/または精製することができる。組成物は、流
涙を刺激し、ドライアイの症状を軽減するために、キャンディ、薬用トローチ剤、カプセ
ル剤、丸剤またはチューイングガムとして提供することができる。
組成物コアを封入しているシェルは、コアを含有し、コアの水和を維持し、コアおよび
その組成物を腐敗または汚染から保護する。シェルは、各キャンディ、薬用トローチ剤、
カプセル剤、丸剤または1枚のチューイングガムでほぼ同一量の組成物コアが経口投与さ
れ得るように、確実かつ定量の投薬も可能とする。一部の場合では、シェルは、コアを腐
敗から予防し、および/または、例えば対象において流涙を誘導する能力を保持しながら
組成物を室温に置くことができる時間の長さを増大させることにより、組成物の貯蔵寿命
を増大させる。一部の実施態様では、シェルは、コアを封入し、例えばコアからの蒸発水
損失を予防することにより、水和を保つ。一部の実施態様では、シェルは、コアを封入し
て、揮発性の有機化合物でありかつ化学反応性であり得るアリルイソチオシアネートを、
含有および保存する。組成物コアを封入しているシェルは、水に耐性であり得る。一部の
実施態様では、組成物コアを封入しているシェルは、非水溶性のシェルである。一部の実
施態様では、組成物コアを封入しているシェルは、ヒプロメロースカプセル等のヒプロメ
ロースであってもよい。代わりに、シェルは、硬質キャンディをコーティングするのに使
用されるシェルのように、糖をベースとすることができる。一部の実施態様では、2つ以
上のシェルが、組成物のコアを封入する。例えば、軟質シェルは、コアを囲み含有するこ
とができ、耐水性のシェルは、軟質シェルを覆うことができる。別の例では、ヒプロメロ
ースシェルは、コアを囲むことができ、糖ベースの硬質キャンディシェルは、ヒプロメロ
ースシェルを覆うことができる。
本発明の一使用は、耐水性シェルに封入されている、アリルイソチオシアネート含有ペ
ーストまたは水和混合物、例えばワサビペーストの経口投与を含む。水和ペーストまたは
混合物を耐水性シェル中に封入することにより、水和ペーストまたは混合物を、アリルイ
ソチオシアネート含有ペーストまたは混合物の刺激性を保つ状態に維持し、口中でシェル
を噛むまたは溶かすことにより放出させることができる。摂取すると、アリルイソチオシ
アネート含有ペーストまたは水和混合物、例えばワサビペーストは、反射流涙を誘導し、
それにより、ドライアイの症状を軽減する、および/またはドライアイの症状を予防する
本明細書に開示されている組成物は、ミントのようなキャンディを分配するのに典型的
に使用されるディスペンサー、またはガムを収容するのに典型的に使用されるパックのよ
うなブリスターパックのような食品包装中で、室温で保存することができる。
第1の態様では、本発明は、対象により経口投与されると流涙を刺激する組成物であっ
て、水および流涙を刺激するための有効量のアリルイソチオシアネートを含有するコアと
、コアを封入しているシェルとを含む、組成物を提供する。
一部の実施態様では、コアは、水で水和したワサビペーストを含む。
一部の実施態様では、シェルは耐水性である。一部の実施態様では、シェルは、ヒプロ
メロースを含む。一部の実施態様では、シェルは、1つまたは複数の層の、硬質キャンデ
ィシェルを含む。一部の実施態様では、シェルは、1つまたは複数の層の、糖を含む硬質
キャンディシェルを含む。一部の実施態様では、シェルは、糖を含む硬質キャンディシェ
ルである第2のシェル中に封入される。一部の実施態様では、ヒプロメロースシェルは、
糖を含む硬質キャンディシェル中に、さらに封入される。
一部の実施態様では、コアは、香味剤を含む。一部の実施態様では、硬質キャンディシ
ェルは、香味剤を含む。一部の実施態様では、香味剤は、メントールまたはメントール含
有油である。
一部の実施態様では、コアは、対象において、1つまたは複数のドライアイの症状を治
療的に処置する流涙を刺激する。一部の実施態様では、コアは、対象において、シルマー
検査で測定した場合、10mmを超える涙産生の増大、例えばシルマー検査で、10、1
1、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24
、25、26、27、28、29、もしくは30mmまたはそれを超える増大を刺激する
別の態様では、本発明は、対象により経口投与されると流涙を刺激する組成物を製造す
る方法を提供する。この方法は、(a)水および流涙を刺激するための有効量のアリルイ
ソチオシアネートを含むコアを準備するステップ;ならびに(b)シェル中にコアを封入
するステップを含む。
一部の実施態様では、製造方法におけるコアは、水で水和したワサビペーストを含む。
一部の実施態様では、シェルは、ヒプロメロースを含む。一部の実施態様では、シェルは
、1つまたは複数の層の、硬質キャンディシェルを含む。一部の実施態様では、シェルは
、1つまたは複数の層の、糖を含む硬質キャンディシェルを含む。一部の実施態様では、
方法は、糖を含む硬質キャンディシェル中にヒプロメロースシェルを封入するステップを
、さらに含む。一部の実施態様では、方法は、コアまたはシェルに香味剤を加えるステッ
プを、さらに含む。
別の態様では、本発明は、それを必要とする対象においてドライアイを処置するための
方法であって、水およびアリルイソチオシアネートを含むコアとシェルとを含む経口剤形
を対象の口に投与するステップを含み、シェルがコアを封入しており、対象がドライアイ
を患っており、経口剤形を投与するステップが対象において涙の産生を増大させる、方法
を提供する。
一部の実施態様では、ドライアイを処置するための方法におけるコアは、水で水和した
ワサビペーストを含む。一部の実施態様では、シェルは、ヒプロメロースを含む。一部の
実施態様では、シェルは、1つまたは複数の層の、硬質キャンディシェルを含む。一部の
実施態様では、シェルは、1つまたは複数の層の、糖を含む硬質キャンディシェルを含む
。一部の実施態様では、方法は、糖を含む硬質キャンディシェル中にヒプロメロースシェ
ルを封入するステップを、さらに含む。一部の実施態様では、方法は、コアまたはシェル
に香味剤を加えるステップを、さらに含む。
一部の実施態様では、ドライアイを処置するために対象に経口剤形を投与するステップ
は、シルマー検査で測定した場合、涙産生を10mmを超えて増大させる。一部の実施態
様では、経口剤形を投与するステップは、シルマー検査で測定した場合、涙産生を15m
mを超えて増大させる。一部の実施態様では、経口剤形を投与するステップは、シルマー
検査で測定した場合、涙産生を20mmを超えて増大させる。
別の態様では、本発明は、2つ以上のブリスターを含むブリスターパックであって、各
ブリスターが、対象により経口投与されると流涙を刺激する組成物を含有し、組成物が、
水および流涙を刺激するための有効量のアリルイソチオシアネートを含むコアと、コアを
封入しているシェルとを含む、ブリスターパックを提供する。
一部の実施態様では、ブリスターパックのコアは、水で水和したワサビペーストを含む
。一部の実施態様では、ブリスターパックのシェルは、ヒプロメロースを含む。一部の実
施態様では、シェルは、1つまたは複数の層の、糖を含む硬質キャンディシェルを含む。
一部の実施態様では、ブリスターパックのコアは、対象において、1つまたは複数のドラ
イアイの症状を治療的に処置する流涙を刺激する。
別の態様では、本発明は、それを必要とする対象においてドライアイを処置するための
方法であって、水およびアリルイソチオシアネートを含むコアとシェルとを含む経口剤形
を対象の口に投与するステップを含み、シェルがコアを封入し、対象がドライアイを患っ
ており、投与するステップが対象において涙の産生を増大させる、方法を提供する。本明
細書に記載されている組成物のいずれかは、それを必要とする対象においてドライアイを
処置するために、対象の口に経口剤形として投与することができる。
本明細書において使用される場合、「ドライアイ」または「ドライアイ疾患」は、対象
の眼により産生される涙が、眼に十分な潤滑をもたらさず、対象が眼部の不快感または疼
痛を経験する症状をもたらす状態を意味する。ドライアイは、ガス交換を妨害し、眼への
栄養輸送を障害し、視野の不良な屈折表面を創出することがある、涙による眼の表面の被
覆が不十分であることに起因することがある。眼の潤滑の不良は、涙腺による水性の涙産
生の減少、マイボーム腺の機能不全により引き起こされる過剰な涙の蒸発、または涙の構
成の不均衡(涙の質の不良)により生じることがある。ドライアイ疾患は、低体積の涙が
眼部表面の炎症をもたらし、表面細胞のアポトーシスを誘導し、次に眼部表面上の涙膜の
適切な分布を阻害することがあるように、進行性である場合がある。ドライアイの症状に
は、鋭く燃えるようなまたは掻かれるような感覚、眼中またはその周囲の粘液、眼の赤み
、ざらざらしたまたは砂の入ったような感覚、霧視、眼疲労、光への感受性、コンタクト
レンズ装着の困難さ、および運転中の目視の困難さが挙げられる。ドライアイは、総合的
な眼の検査中、およびシルマー試験を使用する涙産生(涙の体積)の測定により、診断す
ることができる。シルマー検査では、ブロッティングされた濾紙の細片を、下眼瞼に数分
間置き(例えば眼を5分間閉じる)、涙の産生を測定する。濾紙の細片を除去し、涙で浸
漬した細片の量を測定する。典型的に、若年者では通常5分間で各紙片の15mmが湿る
が、高齢者では5分間で約10mmが湿ることがある。涙の質も、色素を含有する点眼液
を適用し、眼の表面の状態を評価し、涙が蒸発する割合を測定することにより、決定する
ことができる。
本明細書において使用される場合、「角膜神経因性疾患」は、ドライアイ疾患の症状と
非常に類似し得る症状を呈する、角膜の神経への損傷により引き起こされる疾患を指す。
角膜神経因性疾患を有する対象の眼も、流涙が不十分となりやすい。流涙を増大させる処
置は、角膜神経因性疾患の症状を減少させることができる。
本明細書において使用される場合、「ワサビ」は、鼻孔を刺激して流涙を誘導する蒸気
を生じる強力な刺激性を有する、食物の薬味として典型的に使用される、アブラナ科(Br
assicaceae family)、ワサビ属(genus Wasabia)、例えばワサビ(Wasabia japonica)
またはユリワサビ(W. tenui)の植物の産物を意味する。ワサビは、流涙を誘導する要因
である、アリルイソチオシアネート(3-イソチオシアナトプロパ-1、分子式C
NSとしても既知である)を含有する。ワサビは、典型的には、水を加えてペーストにな
ると香味および刺激性を帯びる、乾燥粉末として販売されている。ワサビ粉末は、口の天
然の唾液と水和するときでさえ、風味または効能が欠如している。水をワサビ粉末に加え
てペーストを形成するとき、ペーストは、約10~15分後に、香味および刺激性を発現
する。ワサビは、チューブまたは小包中で、ペーストとしても販売されている。セイヨウ
ワサビ、ダイコンおよびカラシ(例えばホットマスタード)も、アリルイソチオシアネー
トを含有し、流涙を誘導する鼻の感覚を引き起こすことが可能であり、したがって、本明
細書に開示されている組成物および製剤において、ワサビの代替とすることができる。本
開示の目的のために、「ワサビペースト」は、新鮮なワサビの根茎、または水と混合して
ペーストになるワサビ粉末から作製される調製物を含むことができる。
アリルイソチオシアネート(IUPAC名:3-イソチオシアナト-1-プロペン、C
AS 57-06-7)は、ワサビ、カラシ、セイヨウワサビおよびダイコンの刺激性の
風味の要因である、式CNSを有する揮発性の有機化合物である。アリルイソチオ
シアネートは、流涙を誘導することが可能である、催涙物質である。アリルイソチオシア
ネートの刺激性および催涙性作用は、TRPA1およびTRPV1イオンチャネルを介し
て媒介される。アリルイソチオシアネートは、水に難溶性であるが、有機溶媒に十分に可
溶性である。
剤形に関連して本明細書において使用される場合、組成物は、特定の物理的配列中、1
つまたは複数の材料から構成されてもよく、前記材料は、1つを超える物理相、例えば固
体、半固体および/または液体であってもよい。したがって、例えば本明細書において使
用される場合、組成物は、液体、半固体および/または固体のコアならびに固体のシェル
を含む経口剤形を含むことができ、シェルはコアを封入し、このような組成物は、任意選
択で、特定の物理的配列中に任意選択で配置される他の構成要素を含むことができる。
本明細書において使用される場合、「シェル」または「コーティング」は、組成物の表
面に適用され、それにより、組成物の表面全体を囲む、材料または物質の層を指す。シェ
ルは、シェルが組成物の任意の定められた位置で同一の厚さであるように、組成物の表面
にわたって均等に適用することができる。代わりに、シェルは、シェルの厚さが変動する
ように、組成物の表面にわたって不均等に適用することができる。シェルは、耐水性また
は防水性であってもよい。シェルは、疎水性、または代わりに親水性であってもよい。シ
ェルは、糖およびコーンシロップの混合物で作製される硬質キャンディシェルのように、
主に糖から構成されてもよい。
本明細書において使用される場合、「刺激する」または「誘導する」は、事象の発生を
引き起こすことを意味する。本明細書に開示されている組成物および方法の目的のために
、「刺激する」または「誘導する」は、流涙、例えば対象の眼における流涙の発生を引き
起こすことを意味する。特に、本明細書に記載されている組成物は、組成物の1つを経口
投与した対象において、流涙を刺激するまたは誘導する。
本明細書において使用される場合、「流涙」は、眼の潤滑および被覆のための涙の産生
を意味する。涙膜は、ムチン層、水層および脂質層を含む、少なくとも3つの層または構
成成分を有する。一部の場合には、「流涙」は、ムチン、涙液および/または脂質の1つ
または複数の産生の増大を意味する。一部の場合には、「流涙」は、ムチンおよび/また
は涙液の産生の増大を意味する。一部の場合には、本明細書に記載されている組成物およ
び方法は、対象において流涙を増大させる。
本明細書において使用される場合、「基底流涙」は、角膜を含む眼の潤滑および栄養を
保つ涙を指す。基底涙は、水、ムチン、脂質、リゾチーム、ラクトフェリン、リポカリン
、ラクリチン(lacritin)、免疫グロブリン、グルコース、尿素、ナトリウム、カリウム
および抗酸化剤を含む、いくつかの構成成分を含有する。一部の場合には、本明細書に記
載されている組成物および方法は、対象において基底流涙を増大させる。
本明細書において使用される場合、「反射流涙」は、流涙を誘導する環境的なきっかけ
、化合物または物質、例えば刺激性または催涙性化合物への対象の曝露に反応して生じる
、対象の眼による自動または反射性の流涙を指す。一部の場合には、本明細書に記載され
ている組成物および方法は、対象において反射流涙を増大させる。
本明細書において使用される場合、「対象」は、動物を指す。対象は、例えばヒト、サ
ル、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、リャマ、ウサギまたはマウスのような、哺
乳動物の対象を含むことができる。対象は、患者、例えばドライアイを患っている患者で
あり得る。
本明細書において使用される場合、対象の口への投与は、対象の口腔もしくは頬側口腔
または中咽頭、唇、歯茎もしくは舌の、任意の部分への投与を含むことができる。
別途定義されない限り、本明細書において使用されるすべての技術用語および科学用語
は、本発明が属する分野の当業者によって一般的に理解されているものと同じ意味を有す
る。方法および材料は、本発明における使用のために本明細書に記載されており、当技術
分野で既知の他の適切な方法および材料も使用することができる。材料、方法、および実
施例は例示に過ぎず、必ずしも限定であるようには意図されていない。本明細書で言及さ
れるすべての刊行物、特許出願、特許、配列(sequence)、データベースエントリおよび
他の参照物を、それらの全体を参照により組み込む。矛盾が生じた場合、定義を含め、本
明細書が統制する。
本発明の他の特性および利点は、以下の詳細な説明および図面、ならびに特許請求の範
囲から明らかになる。
アリルイソチオシアネートの構造の概略図である。 本明細書に記載されている組成物の概略図である。
本明細書に記載されている組成物および方法は、摂取すると対象において流涙を刺激し
て、眼部の不快感または視覚障害のような、涙由来の眼の潤滑が不十分であることにより
引き起こされる症状を、予防するもしくは治療的に処置する、および/または重症度を減
少させる、経口アリルイソチオシアネート製剤を提供する。このようなアリルイソチオシ
アネート製剤は、ドライアイの症状を、予防もしくは治療的に処置する、および/または
重症度を減少させるために使用することができる。例えば、ドライアイの症状を有する対
象は、流涙を刺激してドライアイの症状を軽減するために、アリルイソチオシアネートを
含有する組成物を経口摂取する。代わりに、ドライアイの症状の発生を予測している対象
は、流涙を刺激してドライアイの症状の発生を予防するために、アリルイソチオシアネー
トを含有する組成物を経口摂取する。アリルイソチオシアネート製剤は、角膜神経因性疾
患の症状を、予防もしくは治療的に処置する、および/または重症度を減少させるために
も使用することができる。
治療的な流涙を誘導する組成物
本明細書に記載されている組成物は、対象において流涙を誘導するために、より具体的
には、ドライアイまたは角膜神経因性疾患の症状を軽減するために、使用することができ
る。組成物は、活性成分を含むコア、および、コアを封入し、水和を維持し、揮発性の化
合物を含有する、少なくとも1つの層のシェルを含む。
コア
組成物は、水、および十分な量の物質を含むコアから構成され、物質は、物質を咀嚼ま
たは摂取した対象において流涙を誘導する刺激性および催涙性の特徴を有するが、対象に
身体的な害を与えない、アリルイソチオシアネートを含む。コアは、ワサビ、セイヨウワ
サビ、ダイコン、カラシ等の調製物のような、アリルイソチオシアネートを含有する物質
を含むことができる。図1は、アリルイソチオシアネートの構造を図示する。一部の実施
態様では、コアは、ワサビ、セイヨウワサビ、ダイコンまたはカラシの1つまたは複数を
含む。
ワサビ、セイヨウワサビ、ダイコンおよびカラシは、植物(例えば根茎)から調製する
ことができ、または乾燥粉末の小包として、もしくは乾燥粉末を水もしくは油と混合して
ペーストを形成する水和混合物のチューブとして、市販で購入することができる。本明細
書において記載されているように、ワサビ粉末は、それ自身、香味または刺激性をほぼ有
さないが、ワサビ粉末が刺激性の特徴を発現する前に、およそ10~15分間水和させな
ければならない。本明細書に記載されている組成物は、水で水和したワサビ粉末が、水和
していないまたは油と化合したワサビよりも刺激性および催涙性作用が強く、したがって
、経口摂取するとはるかに有効に流涙を誘導するという観察に、一部基づいている。した
がって、本明細書に記載されている組成物および方法は、ワサビ組成物が消費されるまで
、例えばドライアイの症状または角膜神経因性疼痛を軽減するために組成物を消費する必
要があるまで、安定に保存することができる、ワサビ(または、セイヨウワサビ、カラシ
もしくはダイコン)の水和混合物を封入するために開発されている。一部の実施態様では
、組成物は、対象により消費されると治療的な流涙を刺激するワサビの水和混合物の、薬
学的に許容される製剤である。
本明細書に記載されている組成物は、有効量、例えば治療的な流涙を確実に誘導するの
に十分な量の、水和したワサビの確実な投与も可能とする。本明細書に記載されている組
成物のコアは、有効量のワサビペースト、またはアリルイソチオシアネートを含有する水
和混合物を含有する。本明細書において使用される場合、「有効量」という句は、流涙を
刺激し、ドライアイの症状または角膜神経因性疼痛を減少させるのに十分な量を指す。例
えば、組成物のコアは、対象において流涙を誘導するのに十分な、有効量のワサビペース
トを含有することができる。対照的に、用量を消費するたびに正確な量のペーストをチュ
ーブから測定することなしに、チューブで市販で購入された有効量のワサビペーストを繰
り返し摂取することは困難である。
一部の実施態様では、組成物は、ワサビペーストまたは水和したワサビで作製される水
和混合物、例えば水と混合したワサビ粉末を含有するコアから構成される。一部の実施態
様では、コアは、セイヨウワサビペーストもしくは水と混合したセイヨウワサビ粉末で作
製される水和混合物、カラシペーストもしくは水と混合したカラシ粉末で作製される水和
混合物、または、水と混合した、ワサビペースト、セイヨウワサビペーストおよび/もし
くはカラシペーストの2つ以上の組合せである。一部の実施態様では、市販のワサビ粉末
は、製造者により提供される説明に従って、水と混合される。しかし、組成物のコアは、
摂取したときにペーストが流涙を誘導する限り、任意の比の市販で購入したワサビ粉末お
よび水を使用して作製されるワサビペーストを含むことができる。一部の実施態様では、
コアは、水で水和したワサビを含有する、市販で購入した、あらかじめ混合されたワサビ
ペーストから作製される。
一部の実施態様では、水をワサビ粉末に加え、10~80重量%の間の含水量を有する
水和ペーストを生成する。ここで、含水量は、ペーストの総重量のパーセンテージとして
表される、水の重量を指す。一部の実施態様では、ワサビペーストは、10~20%の間
、15~25%の間、20~30%の間、25~35%の間、30~40%の間、35~
45%の間、40~50%の間、45~55%の間、50~60%の間、55~65%の
間、60~70%の間、65~75%の間、または70~80%の間の含水量を有する。
一部の実施態様では、水は、ワサビ粉末の製造者により提供される説明により指示される
量で、ワサビ粉末に加えられる。一部の実施態様では、水は、例えば約1:2(w/w、
粉末対水)~最大5:3まで、例えば1:2、2:3、3:5、5:7、1:1、7:5
または5:3の比で、ワサビ粉末に加えられる。一部の実施態様では、2.5gのワサビ
粉末を3.5gの水と混合し、水和ペーストを生成する。
コアは、合成された、またはアリルイソチオシアネートの天然の供給源、例えばワサビ
またはセイヨウワサビから単離された、アリルイソチオシアネートを含む混合物で作製す
ることもできる。一部の実施態様では、アリルイソチオシアネートは、天然の供給源から
精製される。例えば、各々がその全体を参照により本明細書に組み込まれている、米国特
許出願公開第2005/0031768号明細書および中国特許出願公開第105384
671号明細書に記載されているように、アリルイソチオシアネートを合成、単離、およ
び/または精製するための様々な方法が記載されている。一部の実施態様では、アリルイ
ソチオシアネートは、塩化アリルとチオシアン酸カリウムとの反応により、または黒ガラ
シ(Brassica nigra)もしくはカラシナ(brown Indian mustard)(Brassica juncea)
の種子の乾留により、またはワサビもしくはセイヨウワサビ(genus Armoracia)の根茎
から生成される。一部の実施態様では、コアがワサビまたは他の粉末を水和することによ
り調製されるとき、コアは、コアの効能を保存するために、水和の10~20分以内に、
シェルに封入される。
一部の実施態様では、組成物のコア中の有効量のワサビは、50mg~2,000mg
の、ワサビ粉末および水から作製されるワサビペーストである。一部の実施態様では、有
効量は、50mg~250mgの、ワサビ粉末および水から作製されるワサビペーストで
ある。一部の実施態様では、有効量は、100mg~300mgの、ワサビ粉末および水
から作製されるワサビペーストである。一部の実施態様では、有効量は、250mg~4
50mgの、ワサビ粉末および水から作製されるワサビペーストである。一部の実施態様
では、有効量は、400mg~600mgの、ワサビ粉末および水から作製されるワサビ
ペーストである。一部の実施態様では、有効量は、550mg~750mgの、ワサビ粉
末および水から作製されるワサビペーストである。一部の実施態様では、有効量は、70
0mg~900mgの、ワサビ粉末および水から作製されるワサビペーストである。一部
の実施態様では、有効量は、850mg~1050mgの、ワサビ粉末および水から作製
されるワサビペーストである。一部の実施態様では、有効量は、1000mg~1200
mgの、ワサビ粉末および水から作製されるワサビペーストである。一部の実施態様では
、有効量は、1150mg~1350mgの、ワサビ粉末および水から作製されるワサビ
ペーストである。一部の実施態様では、有効量は、1300mg~1500mgの、ワサ
ビ粉末および水から作製されるワサビペーストである。一部の実施態様では、有効量は、
1450mg~1650mgの、ワサビ粉末および水から作製されるワサビペーストであ
る。一部の実施態様では、有効量は、1600mg~1800mgの、ワサビ粉末および
水から作製されるワサビペーストである。一部の実施態様では、有効量は、1750mg
~2000mgの、ワサビ粉末および水から作製されるワサビペーストである。一部の実
施態様では、有効量は、200mg~800mgの、ワサビ粉末および水から作製される
ワサビペーストである。一部の実施態様では、有効量は、200mg~800mgの、ワ
サビペーストまたは水和混合物である。
一部の実施態様では、組成物中のアリルイソチオシアネートの含有量は、限定されない
が、最終組成物の総重量を基準として、0.0001~約5重量%の間であってもよい。
一部の実施態様では、ワサビペースト中のアリルイソチオシアネートの含有量は、限定さ
れないが、最終ワサビペーストの総重量を基準として、0.0001~約5重量%の間で
あってもよい。
一部の実施態様では、本明細書に開示されている組成物は、当技術分野で既知の1つま
たは複数の食品保存剤を含むように製剤化される。食品保存剤は、ワサビペーストおよび
/またはシェルに加えて、細菌のような微生物の増殖を予防して、貯蔵中の腐敗のリスク
を減少させる助力とすることができる。
一部の実施態様では、本明細書に開示されている組成物は、1つまたは複数の香味剤と
ともに製剤化されてもよい。様々な香味剤は、当技術分野で公知であり、摂取可能な製品
に香味を加えるまたは不快な香味を消すために、食品および製薬産業により広く使用され
ている。当業者は、任意の香味剤または香味剤の組合せを、本明細書に記載されている組
成物に加えることができることを理解するであろう。例えば、限定されないが、ミント、
ペパーミント、スペアミント、バニラ、シナモン、チョコレート、およびサクランボ、イ
チゴ、ブルーベリー、バナナまたはオレンジのような果実の香味のような香味を加える香
味剤を、組成物に加えることができる。1つまたは複数の香味剤を、組成物のコアに、組
成物のシェルに、または組成物のコアおよびシェルに、加えることができる。一部の実施
態様では、メントールまたはメントール含有油(例えばペパーミントまたはコーンミント
の油)を、香味剤としてコア中に提供し、メントールは、口および中咽頭における冷却ま
たは麻酔作用、ならびに眼におけるさらなる流涙の刺激を含む、他の望ましい特性を与え
る。香味剤は、甘味料、例えばグルコース、フルクトース、アスパルテームまたはステビ
ア(Stevia)抽出物を含むことができる。
封入
組成物のコア製剤は、コアを含有し、コアの水和を維持し、流涙を誘導するために対象
により消費される用意ができるまでコアを汚染から保護するために、封入される。一部の
実施態様では、コアは、コアの催涙性作用を維持する水和状態でコアを安定に保存するこ
とができるように、少なくとも1つのシェル層中に封入される。アリルイソチオシアネー
トは、揮発性の有機化合物である。一部の実施態様では、コアは、アリルイソチオシアネ
ートを含有するために、少なくとも1つのシェル層中に封入される。コアは、腐敗の可能
性を減少させ、組成物の貯蔵寿命を増大させるためにも、シェル中に封入される。シェル
は、例えばワサビの刺激性の香味を減少させるもしくは消すために、および/またはワサ
ビの芳香を消すために、組成物の香味を変化させることにより、対象に組成物を消費する
経験を増進させるためにも使用することができる。
一部の実施態様では、コアは、急速に流涙を誘導するために、噛むまたは咀嚼すること
により崩壊することができ、それにより、対象の口へ即時に、コアの急速な曝露を可能と
する、シェルでコーティングされてもよい。一部の実施態様では、シェルは、急速に流涙
を誘導するために、対象の口中で速やかに溶解し、例えば唾液と反応し、それにより、口
へ即時に、コアを急速に曝露させる。他の実施態様では、シェルは、対象の口中で緩やか
に溶解し、例えば唾液と反応し、コアの一部のみを口へ経時的に曝露させ、それにより、
より長い時間をかけて、より緩徐な流涙作用を刺激する。
一部の実施態様では、シェルは、疎水性の材料または化合物で作製される。一部の実施
態様では、シェルは耐水性である。一部の実施態様では、シェルは防水性である。一部の
実施態様では、シェルは、親水性の材料または化合物で作製される。一部の実施態様では
、シェルは耐水性でない。
一部の実施態様では、シェルは、ヒプロメロースまたは類似の物質で作製される。ヒプ
ロメロースは、当技術分野でヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)としても
既知であり、いくつかの化学会社により、異なる商標名で提供されている。本明細書に記
載されている組成物のためのシェルを生成するために使用されるヒプロメロースの種類は
、当技術分野で薬学的に許容されると認識されている、すべての種類のヒプロメロースを
含む。一部の実施態様では、本明細書に開示されている組成物のコアは、ヒプロメロース
カプセル中、例えば市販で購入することができる作製済みのヒプロメロースカプセル中に
、配置することができる。例えば、組成物のコアは、CAPSULGEL(登録商標)に
より提供されるヒプロメロースカプセルのようなヒプロメロースカプセル中に、配置する
ことができる。したがって、一部の実施態様では、アリルイソチオシアネート、例えばワ
サビペーストまたは水和混合物を含有するコアは、対象により消費されるために、ヒプロ
メロースカプセル中に配置することができる。
本明細書に記載されている組成物は、様々な温度で保存することができる。例えば、組
成物は、冷蔵で、例えば約4℃で、保存することができる。一部の実施態様では、組成物
は、室温で、例えば20℃~25℃で、保存することができる。一部の実施態様では、組
成物は、室温で、1日または複数日間、例えば1~365日間またはそれを超えて、保存
することができる。一部の実施態様では、組成物は、室温で、1~365日間、15~3
40日間、30~325日間、45~305日間、60~290日間、75~275日間
、100~250日間、115~235日間、130~210日間、145~195日間
、または160~180日間、保存することができる。一部の実施態様では、組成物は、
2週間、4週間、6週間、8週間、10週間、12週間、14週間、16週間、18週間
、20週間、22週間、24週間、26週間、28週間、30週間、32週間、34週間
、36週間、38週間、40週間、42週間、44週間、46週間、48週間、50週間
、52週間、54週間、56週間またはそれを超えて、保存することができる。一部の実
施態様では、組成物は、6カ月間、1年間、2年間、3年間、4年間、もしくは5年間ま
たはそれを超えて、保存することができる。
一部の実施態様では、シェルは、糖ベースのコーティングで作製される。例えば、シェ
ルは、例えば糖およびコーンシロップ製である、硬質キャンディシェル、コーティング、
グレーズ、またはセラックであってもよい。一部の実施態様では、糖ベースのシェルは、
耐水性である。硬質キャンディシェルをキャンディおよび薬学的製品のような製品に適用
するための様々な方法は、当技術分野で既知であり、本明細書に開示されている組成物を
硬質キャンディシェルでコーティングするために使用することができる。製品に硬質キャ
ンディシェルを適用するための少数の例は、それらの全体が参照により本明細書に組み込
まれている、米国特許第4,840,797号明細書、米国特許第5,399,354号
明細書、および米国特許第5,616,340号明細書に記載されている。一部の実施態
様では、ワサビペーストを含有するコアのような、アリルイソチオシアネートを含有する
コアは、1部の水、2部の糖、および0.5部のコーンシロップの融解混合物に浸漬させ
、その後放置して冷却し、それにより、コーティングを硬化して硬質キャンディシェルと
することができる。一部の実施態様では、組成物は、耐水性または防水性のキャンディコ
ーティングにより囲まれた、水性ワサビ混合物またはワサビペーストを含有するコア製剤
からなる。
一部の場合では、本明細書に開示されている組成物のコアを、2つ以上のシェルで封入
することが有利である。例えば、2つ以上のシェルは、より安定にコアを含有し、貯蔵中
にコアの水和を保つことができる。2つ以上のシェルの使用は、組成物を作製する方法も
援助することができ、例えば、第2の硬質キャンディシェルが適用され得るまで、コアを
含有し、かつコアの水和を保つために、ヒプロメロースで作製されるシェルなどの第1の
シェルを適用することができる。一部の実施態様では、本明細書に開示されている組成物
は、ヒプロメロースシェルでコーティングされたコアおよび耐水性のシェルを含むことが
できる。一部の実施態様では、本明細書に開示される組成物は、ヒプロメロースシェルで
コーティングされたコアおよび硬質キャンディシェルを含むことができる。図2は、ヒプ
ロメロースシェル12および硬質キャンディシェル10により封入されているコア14を
含有する、本明細書に記載されている組成物の層の概略を図示する。一部の実施態様では
、コアは、ヒプロメロースシェルで直接コーティングされ、硬質キャンディシェルは、ヒ
プロメロースシェルの上面に重ねられる。一部の実施態様では、コアは、硬質キャンディ
シェルにより直接コーティングされ、ヒプロメロースシェルは、硬質キャンディシェルの
上面に重ねられる。一部の実施態様では、ワサビペーストまたは水和ワサビ混合物を含有
するコアは、ヒプロメロースカプセル中に配置され、硬質キャンディシェルは、ヒプロメ
ロースカプセルの上面に重ねられる。
一部の実施態様では、本明細書に開示されている組成物は、対象による消費のために、
チューイングキャンディ、薬用トローチ剤、丸剤、またはカプセル剤中で提供することが
できる。例えば、キャンディを噛むもしくは咀嚼する、または薬用トローチ剤を舐めるこ
とにより、対象の口にコア混合物を曝露させ、それにより、対象において流涙を誘導する
貯蔵
一部の実施態様では、本明細書に開示されている組成物は、例えば、ブリスターパック
、ディスペンサーまたは対象が個々の単位または用量の組成物を選択および消費すること
が可能となる類似の包装で、保存し、販売することができる。例えば、組成物は、チュー
イングガムの商用販売において使用されるブリスターパックと類似のブリスターパック中
で保存される、キャンディおよび薬用トローチ剤の形態であってもよい。ブリスターパッ
ク、ディスペンサーおよび包装は、効能、例えば流涙を刺激する、組成物の融解または腐
敗を予防する、および組成物の貯蔵寿命を増大させる能力を喪失する可能性を減少させる
ために、組成物の乾燥を保つことができる。ブリスターパック、ディスペンサーおよび本
明細書に開示されている組成物の貯蔵に適切な包装は、食品および製薬産業により長く使
用されており、当技術分野で公知である。例えば、適切なブリスターパック、ディスペン
サーおよび包装は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれている、米国特許第
3,429,426号明細書、米国特許第3,743,084号明細書、米国特許第5,
911,325号明細書、米国特許第5,695,063号明細書、米国特許第6,21
9,997号明細書、米国特許出願公開第2004/0031718号明細書、米国特許
出願公開第2016/0051443号明細書、米国意匠特許(U.S. D)第444379
号明細書、米国意匠特許第455344号明細書および米国意匠特許第455953号明
細書に開示されている。
流涙を誘導するために組成物を投与する方法
本開示は、それを必要とする対象において流涙を誘導するための方法であって、水およ
びアリルイソチオシアネートを含むコアとシェルとを含む経口剤形を対象の口に投与する
ステップを含み、シェルがコアを封入しており、対象がドライアイを患っており、投与す
るステップが対象において涙の産生を増大させる、方法を提供する。経口剤形は、本明細
書に開示されている任意の組成物であってもよい。一部の実施形態では、投与するステッ
プは、シルマー検査、例えば5分間のシルマー検査で測定した場合、ベースラインの涙産
生を超える、涙産生の統計学的に有意な増大を引き起こす。一部の実施形態では、経口剤
形を投与した後、シルマー検査の結果は、ベースライン(投与前)のシルマー検査の結果
から、5mmを超えて、10mmを超えて、15mmを超えて、20mmを超えて、25
mmを超えて、または30mmを超えて、上昇する。一部の実施形態では、経口剤形を投
与した後、シルマー検査の結果は、ベースライン(投与前)のシルマー検査の結果から、
125%を超えて、150%を超えて、175%を超えて、200%を超えて、250%
を超えて、または300%を超えて、上昇する。一部の実施形態では、経口剤形を投与す
るステップは、ベースラインと比較して、涙の浸透圧の統計学的に有意な減少を引き起こ
す。一部の実施形態では、経口剤形を投与した後、涙の浸透圧は、ベースライン(投与前
)の涙の浸透圧の、95%未満、90%未満、85%未満、80%未満、75%未満、ま
たは70%未満、低減する。一部の実施形態では、経口剤形を投与するステップは、患者
が報告したドライアイの症状スコア、例えば、眼部表面疾患指数の、統計学的に有意な改
善を引き起こす。一部の実施形態では、経口剤形を投与した後、患者が報告したスコアは
、ベースライン(投与前)に患者が報告したスコアと比較して、少なくとも10%、少な
くとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも4
0%、または少なくとも50%の差で、改善する。上記の臨床的測定の方法のいずれかを
使用して、本明細書に記載されている経口剤形または組成物の単独投与後、複数回投与後
、または長期投与後に、評価を行うことができる。
本明細書に記載されている方法および組成物は、対象が、例えば組成物を消費、摂取、
嚥下、咀嚼または舐めることにより、組成物を経口投与し流涙を刺激することを可能とす
る。一部の実施態様では、対象は、水およびアリルイソチオシアネートを含むコアを含有
する組成物を消費し、流涙を誘導することができる。一部の実施態様では、対象は、水で
水和したワサビペーストを含むコアを含有する組成物を経口投与し、流涙を誘導すること
ができる。一部の実施態様では、対象は、水和ワサビ混合物を含むコアを含有する組成物
を経口投与し、流涙を誘導することができる。対象は、流涙を誘導すること、例えば眼部
の疼痛または不快感を一時的に緩和することが望ましいときにはいつでも、本明細書に記
載されている組成物を経口投与することができる。組成物は、望ましい分、何度でも対象
により経口投与されてもよい。
本明細書に開示されている組成物は、例えば眼部の不快感または疼痛を軽減するために
、流涙が望ましいという対象による判断に基づき、対象により自己投与されてもよい。本
明細書に開示されている組成物は、例えば眼部の不快感または疼痛を軽減するために、1
日の間に対象が必要と考える分、何度でも自己投与することができる。一部の実施態様で
は、組成物は、24時間以内に、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、1
2またはそれを超える回数、対象により経口投与されてもよい。
ドライアイを処置するための方法
本開示は、それを必要とする対象においてドライアイを処置するための方法であって、
水およびアリルイソチオシアネートを含むコアとシェルとを含む経口剤形を対象の口に投
与するステップを含み、シェルがコアを封入しており、対象がドライアイを患っており、
投与するステップが対象において涙の産生を増大させる、方法を提供する。経口剤形は、
本明細書に開示されている任意の組成物であってよい。本明細書に記載されているように
、ドライアイを処置するための測定および基準は、涙産生の増大(例えばシルマー検査)
、涙の浸透圧の減少、および/または患者が報告したドライアイの症状スコアの改善の測
定を含むことができる。
本明細書で開示される方法および組成物は、対象が、1つもしくは複数のドライアイの
症状または角膜神経因性疼痛を、予防もしくは治療的に処置する、および/または重症度
を減少させるために、組成物を経口投与して流涙を刺激することを可能とする。例えば、
ドライアイの症状を経験している対象は、本明細書に記載されている組成物を経口投与し
て治療的な流涙を誘導し、それにより、ドライアイの症状の重症度を減少させる、または
ドライアイの症状を予防することができる。一部の実施態様では、対象は、組成物を噛む
または咀嚼し、治療的な流涙を誘導する。一部の実施態様では、対象は、組成物を舐め、
治療的な流涙を誘導する。
本明細書において使用される場合、「治療的な流涙」は、1つもしくは複数のドライア
イの症状または角膜神経因性疼痛を軽減または重症度を減少させるのに十分な量と質の、
流涙を指す。1つまたは複数のドライアイの症状の重症度の減少は、対象が容易に気付く
ことのできるものであり、本明細書に記載されている組成物を経口投与して治療的な流涙
を刺激した対象により自己報告されてもよい。治療的な流涙は、シルマー検査のような診
断検査を使用して確認することもできる。例えば、治療的な流涙は、少なくとも、正常ま
たは健康なシルマー検査の結果をもたらすこととなる量の流涙である。例えば、治療的な
流涙は、シルマー検査を使用して、5分間で、濾紙に少なくとも10mm以上の水分(湿
潤)をもたらす。一部の実施態様では、治療的な流涙は、シルマー検査を使用して、5分
間で、濾紙に、10mm、11mm、12mm、13mm、14mm、15mm、16m
m、17mm、18mm、19mm、20mm、21mm、22mm、23mm、24m
m、25mm、30mmまたは35mm、例えば10mm~35mmの湿潤をもたらすこ
ととなる。流涙を測定するための他の方法も、当技術分野において既知であり、限定され
ないが、その全体が本明細書中に組み込まれているSenchyna and Wax, J. Ocul.Biol.Dis
.Infor.1(1):1-6, 2008に記載されているように、フェノールレッド綿糸検査および涙膜
のフルオロフォトメトリー/フルオレセインクリアランスのように、治療的な流涙を測定
するために適切であり得る。一部の実施態様では、流涙は、流涙の体積および/または流
涙の持続で測定することができる。
一部の実施態様では、対象は、限定されないが、全体的な眼部の不快感、鋭く燃えるよ
うなまたは掻かれるような感覚、眼中またはその周囲の粘液、眼の赤み、ざらざらしたま
たは砂の入ったような感覚、涙目、霧視、眼疲労、光への感受性、コンタクトレンズ装着
の困難さ、および運転中の目視の困難さを含む、ドライアイの症状のうち1つまたは複数
を減少させるために、本明細書に記載されている組成物を経口投与する。例えば、本明細
書に記載されているように、本明細書に記載されている組成物を噛む、咀嚼するまたは舐
めることは、ドライアイの症状の1つまたは複数の重症度を減少させる治療的な流涙を誘
導する。
一部の実施態様では、対象は、対象の裁量で、ドライアイの症状を軽減するため、また
はドライアイの症状を予防するために、組成物を経口投与する。一部の実施態様では、対
象は、対象が1つまたは複数のドライアイの症状を経験しているときに、本明細書に記載
されている組成物を経口投与する。一部の実施態様では、対象は、対象がドライアイの症
状を経験していないときに、例えば、ドライアイの症状の発生前に予防的に組成物を経口
投与することにより、または対象がドライアイの症状の発生もしくはドライアイの症状の
強度の増大を予測するときに、本明細書に記載されている組成物を経口投与する。一部の
実施態様では、対象は、ドライアイの症状の発生を予防的に予防するために、1日にある
特定の回数、または1日を通して特定の時間間隔で、本明細書に記載されている組成物を
経口投与する。
例えば、対象は、組成物を、1日に1または複数回、例えば、1日2回、1日3回、1
日4回、1日5回、1日6回、1日7回、1日8回、1日9回、1日10回、1日11回
、1日12回、1日13回、1日14回、1日15回、1日16回、1日17回、1日1
8回、1日19回、1日20回、1日21回、1日22回、1日23回、1日24回また
はそれを超えて、経口投与することができる。一部の実施態様では、対象は、本明細書に
記載されている組成物を、15分毎、30分毎、45分毎、60分毎、1.5時間毎、2
時間毎、3時間毎、4時間毎、5時間毎、6時間毎、7時間毎、8時間毎、9時間毎、も
しくは10時間毎またはそれを超えて、経口投与する。
本明細書に記載されている組成物は、例えば、点眼液、人工涙、軟膏、ゲル、充填剤、
栄養補給剤(例えばオメガ-3脂肪酸または亜麻仁油補給剤)、温湿布、医薬品(例えば
ShireのXIIDRA(登録商標)、AllerganのRESTASIS(登録商
標)、局所ステロイド、テトラサイクリン剤、例えば(ドキシサイクリン、アジスロマイ
シン(AZASITE(登録商標))))のような抗生物質、次亜塩素酸を含有する製品
(例えばAVENOVA(登録商標)(Nova Bay))、涙点プラグ、ドライアイ
に関連するマイボーム腺の機能不全を処置するための装置(例えばBLEPHEX(登録
商標)、LIPIFLOW(登録商標)、LIPIVIEW(登録商標))および流涙を
誘導する電気的神経刺激装置(例えばAllerganのTRUETEAR(登録商標)
(OCULEVE(登録商標))装置)を含む、ドライアイまたは角膜神経因性疾患を処
置するのに使用される1つまたは複数の他の方法または製品と組み合わせて投与すること
ができる。例えば、本明細書に記載されている組成物は、ドライアイを有する対象により
摂取されて流涙を誘導し、対象は、ドライアイを処置するために使用される点眼液または
人工涙を適用することもできる。本明細書で開示される組成物とドライアイを処置するた
めの別の方法または製品の同時投与は、連続してまたは同時に実行してもよい。例えば、
水和ワサビペーストを含有する組成物は、ドライアイを処置するための別の方法または製
品を投与されるのとほぼ同時に、経口投与されてもよい。別の例では、水和ワサビペース
トを含有する組成物は、ドライアイを処置するための別の方法または製品を投与される前
に、経口投与されてもよい。別の例では、水和ワサビペーストを含有する組成物は、ドラ
イアイを処置するための別の方法または製品を投与された後に、経口投与されてもよい。
本発明を以下の実施例においてさらに記載するが、これらは特許請求の範囲で記載され
ている本発明の範囲を限定しない。
[実施例1]
封入
ワサビペーストを、様々な方法を使用して封入して、ワサビペーストを、有効に流涙を
誘導するのに必要な刺激性を保持しながら後の摂取まで保存することができる、穏やかな
、摂取可能な組成物(例えばカプセル剤、キャンディまたは薬用トローチ剤)に調製する
ことができるかどうかを決定した。
ワサビ植物(World of Wasabiから購入)から生成された粉末またはセ
イヨウワサビから生成された粉末を、それぞれの粉末の製造者により提供される説明に従
って、水と混合し、水和ペーストを生成した。冷水を、1:1~5:3(粉末対水)の比
で、ワサビ粉末またはセイヨウワサビ粉末に加え、5~15分間静置した。結果として生
じたペーストを、各々が「豆粒大の」量のペーストを含有する、個々の用量に分割した。
これらの個々の用量を使用し、摂取可能な組成物の個々の単位のコアを作製した。水和し
たワサビまたは水和したセイヨウワサビの刺激性は、水を加えた約15分後に薄れはじめ
るため、コアは、水をワサビまたはセイヨウワサビの粉末に加えた直後に封入されること
が好ましい。コアを、3つの異なる種類のシェルのうち1つに封入した。第1に、一部の
コアを、各々、市販で購入したヒプロメロースカプセル(Capsugel)中に配置し
た。第2に、一部のコアを、水(1部)、糖(2部)およびコーンシロップ(0.5部)
の融解混合物から作製される硬質キャンディ外側コーティング中に封入した。第3に、一
部のコアを、ヒプロメロースカプセル中に配置し、その後、硬質キャンディ外側コーティ
ング(1部の水、2部の糖、0.5部のコーンシロップ)でコーティングした。
[実施例2]
封入されているワサビペーストによる涙刺激の評価
実施例1で記載されているように生成した組成物を、対象による摂取後に流涙を刺激す
るそれらの能力について検査した。対象が以下の種類の組成物、すなわち(1)ヒプロメ
ロースカプセル中に封入されている水和ワサビペースト、(2)硬質キャンディコーティ
ング中に封入されている水和ワサビペースト、(3)ヒプロメロースカプセルおよび硬質
キャンディコーティング中に封入されている水和ワサビペースト、(4)ヒプロメロース
カプセル中に封入されている水和セイヨウワサビペースト、(5)硬質キャンディコーテ
ィング中に封入されている水和セイヨウワサビペースト、(6)ヒプロメロースカプセル
および硬質キャンディコーティング中に封入されている水和セイヨウワサビペーストの各
々を別々に摂取した後、流涙の有無を登録した。対象は、異なる組成物を摂取する前に、
組成物を消費することで引き起こされた流涙または他の身体的兆候から回復させるため、
組成物の各々を経口投与した後に一定時間待機した。3つのワサビペースト製剤の各々は
、対象において流涙を誘導した。
ワサビから調製された組成物の各々を、室温で1週間貯蔵した後に流涙を誘導するそれ
らの能力について検査した。3つすべてのワサビペースト製剤は、室温での1週間の貯蔵
または冷蔵庫での1週間の貯蔵に続く摂取の後に流涙を誘導し、封入方法の各々が、異な
る状態下での長期にわたる貯蔵後に、水和ワサビペーストの刺激性を維持することができ
たことを示した。
[実施例3]
涙刺激の臨床検査
臨床試験を行い、ワサビから調製した組成物が流涙を誘導することができる程度、およ
び異なる対象の間で組成物がどの程度確実に流涙を誘導できるかを理解する。異なる量の
ワサビまたは異なるワサビペーストの製剤を含有する組成物を検査し、流涙を誘導するそ
れらの能力を比較した。例えば、異なる水分レベルを有するワサビペーストを含有する組
成物を比較する。各ワサビペースト製剤について、対象の間で確実に反射を誘導するのに
必要なワサビペーストの量を検査する。臨床試験を使用して、ワサビ組成物に対する対象
の感受性における、対象間での変動量も理解する。
臨床試験を使用して、ドライアイの症状を治療的に軽減するために生成される流涙のレ
ベル、およびワサビ組成物の摂取に続いてこのような症状が緩和する時間の長さも確認す
る。ドライアイ疾患を有する対象は、ドライアイの症状が存在するとき、実施例1におい
て調製したようなワサビ組成物を消費する。ドライアイの対象を眼検査を使用して観察し
、および、対象に彼らの症状の重症度について尋ねることにより、組成物がドライアイの
症状をどの程度減少させたかを決定する。ドライアイの対象による組成物の経口投与に続
く流涙の変化も、シルマー検査を使用して観察する。作用を、ドライアイ疾患を有しない
対象における作用と比較する。
[実施例4]
有効性に対する貯蔵状態の評価
一連の検査を行い、ワサビベースの組成物の流涙を誘導する有効性に対する、貯蔵時間
、貯蔵温度および包装の作用を決定する。検査により、ワサビベースの組成物の異なる製
剤が、刺激性および流涙を誘導する能力を保持しながら、異なる温度で、異なる種類の包
装中で、保存することができる時間の長さを決定する。ヒプロメロース、硬質キャンディ
コーティングまたはヒプロメロースおよび硬質キャンディコーティング中に封入されてい
る、ワサビペーストの異なる製剤(例えば異なるレベルの水分を有するワサビペースト)
を含有する組成物を、経口摂取される前に、異なる温度で、異なる時間の長さで、保存す
る。例えば、異なる組成物を、室温(例えば60°F~75°Fの間)で、ならびにより
高いおよびより低い温度(例えば0°F~95°Fの間、0°F~4°Fの間、0°F~
32°Fの間、32°F~59°Fの間、または76°F~80°Fの間)で、2週間、
4週間、6週間、8週間、12週間、16週間、32週間および最大1年間保存し、その
後、流涙を誘導する能力について検査する。組成物を、異なる包装中、例えばブリスター
パックまたは瓶中で保存し、包装せずに同一の状態下で保存された組成物と比較する。組
成物を、新規に提供されたワサビ組成物と並行して摂取し、異なる貯蔵状態に起因する涙
誘導能力を喪失する可能性を評価する。
[実施例5]
乾燥ワサビおよび水和ワサビの比較
クロスオーバー試験を4人のヒト志願者に対して行い、シルマー検査で測定した場合の
、志願者に経口投与されたときの乾燥ワサビおよび水和ワサビの涙産生に対する作用を比
較した。シルマー検査を、各志願者に対して行い、ベースラインの涙産生を検査した。志
願者を、その後、乾燥ワサビ粉末または水和ワサビペースト(当量の乾燥ワサビ粉末を含
有する)を口から与えるために無作為に割り当て、その後、ワサビ粉末またはペーストを
投与した。同時に、別のシルマー検査を5分間実施し、ワサビ粉末またはペーストを与え
た結果としての涙産生の変化を検査した。検査が完了すると、志願者は少なくともさらに
5分間待機した。次に、志願者に比較材料を与えた(すなわち、前に乾燥ワサビ粉末を摂
取した志願者は、水和ワサビペーストを摂取し、逆も同様である)。同時に、別のシルマ
ー検査を5分間実施した。
この試験の結果は、ベースラインのシルマー平均値が7.1mmであることを示した。
乾燥ワサビは、平均4mmのシルマー値の増大を引き起こしたが、統計学的に有意ではな
かった(対応のあるt検定により、p=0.24)。すべての志願者は、湿性ワサビに反
応して、ベースラインに対して涙産生の活発な増大を示した。湿性ワサビは、平均17.
1mmのシルマー値の増大を引き起こした(各々が対応のあるt検定により、p<0.0
01対ベースライン;p=0.015対乾燥ワサビ)。
結論として、対照クロスオーバー試験は、湿性ワサビが、ヒト志願者に経口投与される
と、涙産生の有意な増大を引き起こしたことを示した。当量の乾燥ワサビの経口投与は、
涙産生を有意には増大させなかった。
[実施例6]
臨床試験
前向きプラセボ対照治験責任医師盲検臨床試験を、ドライアイ疾患を患う6人の患者に
対して行い、経口投与された水和ワサビペーストの涙産生に対する作用を検査した。シル
マー検査を実行する個人は、患者がワサビペーストまたはプラセボのどちらを与えられた
のか知らなかった。シルマー検査を、各患者に対して行い、ベースラインの涙の減少を記
録した。患者を、その後、豆粒大の用量の湿性ワサビペーストまたはプラセボ(スイカの
練り歯磨き)を口から与えるために無作為に割り当て、ワサビペーストまたは対照を投与
した。同時に、別のシルマー検査を5分間実施し、ワサビまたはプラセボの結果としての
涙産生の変化を検査した。
この試験の結果は、ベースラインのシルマー平均値が5.3mmであることを示した。
プラセボは、平均0.75mmのシルマー値の減少と関連したが、統計学的に有意ではな
かった(対応のあるt検定により、p=0.58)。湿性ワサビペーストを与えられた患
者は、一方で、ベースラインに対して涙産生の活発な増大を示した。湿性ワサビは、平均
24.2mmのシルマー値の増大を引き起こした(各々が対応のあるt検定により、p<
0.05対ベースライン;p<0.05対プラセボ)。
結論として、前向きプラセボ対照治験責任医師盲検臨床試験は、湿性ワサビが、ドライ
アイ疾患を有する患者に経口投与されると、涙産生の有意な増大を引き起こすことを示し
た。プラセボの経口投与は、涙産生を増大させなかった。
他の実施形態
本発明は、その詳細な説明と併せて記載されているが、前述の説明は例示を意図するも
のであり、添付の特許請求の範囲により定義される、本発明の範囲を限定するものではな
いことが理解される。他の態様、利点および修正は、添付の特許請求の範囲内にある。
10 硬質キャンディシェル
12 ヒプロメロースシェル
14 コア
他の実施形態
本発明は、その詳細な説明と併せて記載されているが、前述の説明は例示を意図するものであり、添付の特許請求の範囲により定義される、本発明の範囲を限定するものではないことが理解される。他の態様、利点および修正は、添付の特許請求の範囲内にある。

本発明は、以下の態様を含む。
<1>
対象に経口投与されると流涙を刺激する組成物であって、水および流涙を刺激するのに有効な量のアリルイソチオシアネートを含むコアと、前記コアを封入しているシェルとを含む、組成物。
<2>
前記コアが、水和ワサビペーストを含む、<1>に記載の組成物。
<3>
前記シェルが、耐水性である、<1>または<2>に記載の組成物。
<4>
前記シェルが、ヒプロメロースを含む、<1または2に記載の組成物。
<5>
前記シェルが、1つまたは複数の層の、糖を含む硬質キャンディシェルを含む、<1>または<2>に記載の組成物。
<6>
前記シェルが、糖を含む硬質キャンディシェルである第2のシェル中に封入されている、<4>に記載の組成物。
<7>
前記コアが、香味剤をさらに含む、<1>から<6>のいずれかに記載の組成物。
<8>
前記香味剤が、メントールまたはメントール含有油である、<7>に記載の組成物。
<9>
前記硬質キャンディシェルが、香味剤をさらに含む、<5>に記載の組成物。
<10>
前記コアが、対象において、1つまたは複数のドライアイの症状を治療的に処置する流涙を刺激する、<1>から<9>のいずれかに記載の組成物。
<11>
前記コアが、対象において、シルマー検査で測定した場合、10mmを超える涙産生の増大を刺激する、<1>から<9>のいずれかに記載の組成物。
<12>
対象により経口投与されると流涙を刺激する組成物を製造する方法であって、
(a)水および流涙を刺激するのに有効な量のアリルイソチオシアネートを含むコアを準備するステップ、ならびに
(b)シェル中に前記コアを封入するステップ
を含む、方法。
<13>
前記コアが、水和ワサビペーストを含む、<12>に記載の方法。
<14>
前記シェルが、ヒプロメロースを含む、<12>または<13>に記載の方法。
<15>
前記シェルが、1つまたは複数の層の、糖を含む硬質キャンディシェルを含む、<12>または<13>に記載の方法。
<16>
糖を含む硬質キャンディシェル中に前記ヒプロメロースシェルを封入するステップをさらに含む、<14>に記載の方法。
<17>
前記コアまたはシェルに香味剤を加えるステップをさらに含む、<12>から<16>のいずれかに記載の方法。
<18>
それを必要とする対象においてドライアイを処置するための方法であって、水およびアリルイソチオシアネートを含むコアとシェルとを含む経口剤形を対象の口に投与するステップを含み、前記シェルが前記コアを封入しており、前記対象がドライアイを患っており、前記経口剤形を投与するステップが前記対象において涙の産生を増大させる、方法。
<19>
前記コアが、水和ワサビペーストを含む、<18>に記載の方法。
<20>
前記シェルが、ヒプロメロースを含む、<18>に記載の方法。
<21>
前記経口剤形を投与するステップが、シルマー検査で測定した場合、涙産生を10mmを超えて増大させる、<18>から<20>のいずれかに記載の方法。
<22>
前記経口剤形を投与するステップが、シルマー検査で測定した場合、涙産生を15mmを超えて増大させる、<18から20のいずれか一項に記載の方法。
<23>
前記経口剤形を投与するステップが、シルマー検査で測定した場合、涙産生を20mmを超えて増大させる、<18>から<20>のいずれかに記載の方法。
<24>
2つ以上のブリスターを含むブリスターパックであって、各ブリスターが、対象により経口投与されると流涙を刺激する組成物を含有し、前記組成物が、流涙を刺激するための有効量のアリルイソチオシアネートを含有するコアと、前記コアを封入しているシェルとを含む、ブリスターパック。
<25>
前記コアが、水で水和したワサビペーストを含む、<24>に記載のブリスターパック。
<26>
前記シェルが、ヒプロメロースを含む、<24>または<25>に記載のブリスターパック。
<27>
前記シェルが、1つまたは複数の層の、糖を含む硬質キャンディシェルを含む、<24>または<25>に記載のブリスターパック。
<28>
前記コアが、前記対象において、1つまたは複数のドライアイの症状を治療的に処置する流涙を刺激する、<24>から<27>のいずれかに記載のブリスターパック。

Claims (28)

  1. 対象に経口投与されると流涙を刺激する組成物であって、水および流涙を刺激するのに
    有効な量のアリルイソチオシアネートを含むコアと、前記コアを封入しているシェルとを
    含む、組成物。
  2. 前記コアが、水和ワサビペーストを含む、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記シェルが、耐水性である、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 前記シェルが、ヒプロメロースを含む、請求項1または2に記載の組成物。
  5. 前記シェルが、1つまたは複数の層の、糖を含む硬質キャンディシェルを含む、請求項
    1または2に記載の組成物。
  6. 前記シェルが、糖を含む硬質キャンディシェルである第2のシェル中に封入されている
    、請求項4に記載の組成物。
  7. 前記コアが、香味剤をさらに含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 前記香味剤が、メントールまたはメントール含有油である、請求項7に記載の組成物。
  9. 前記硬質キャンディシェルが、香味剤をさらに含む、請求項5に記載の組成物。
  10. 前記コアが、対象において、1つまたは複数のドライアイの症状を治療的に処置する流
    涙を刺激する、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 前記コアが、対象において、シルマー検査で測定した場合、10mmを超える涙産生の
    増大を刺激する、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 対象により経口投与されると流涙を刺激する組成物を製造する方法であって、
    (a)水および流涙を刺激するのに有効な量のアリルイソチオシアネートを含むコアを
    準備するステップ、ならびに
    (b)シェル中に前記コアを封入するステップ
    を含む、方法。
  13. 前記コアが、水和ワサビペーストを含む、請求項12に記載の方法。
  14. 前記シェルが、ヒプロメロースを含む、請求項12または13に記載の方法。
  15. 前記シェルが、1つまたは複数の層の、糖を含む硬質キャンディシェルを含む、請求項
    12または13に記載の方法。
  16. 糖を含む硬質キャンディシェル中に前記ヒプロメロースシェルを封入するステップをさ
    らに含む、請求項14に記載の方法。
  17. 前記コアまたはシェルに香味剤を加えるステップをさらに含む、請求項12から16の
    いずれか一項に記載の方法。
  18. それを必要とする対象においてドライアイを処置するための方法であって、水およびア
    リルイソチオシアネートを含むコアとシェルとを含む経口剤形を対象の口に投与するステ
    ップを含み、前記シェルが前記コアを封入しており、前記対象がドライアイを患っており
    、前記経口剤形を投与するステップが前記対象において涙の産生を増大させる、方法。
  19. 前記コアが、水和ワサビペーストを含む、請求項18に記載の方法。
  20. 前記シェルが、ヒプロメロースを含む、請求項18に記載の方法。
  21. 前記経口剤形を投与するステップが、シルマー検査で測定した場合、涙産生を10mm
    を超えて増大させる、請求項18から20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記経口剤形を投与するステップが、シルマー検査で測定した場合、涙産生を15mm
    を超えて増大させる、請求項18から20のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記経口剤形を投与するステップが、シルマー検査で測定した場合、涙産生を20mm
    を超えて増大させる、請求項18から20のいずれか一項に記載の方法。
  24. 2つ以上のブリスターを含むブリスターパックであって、各ブリスターが、対象により
    経口投与されると流涙を刺激する組成物を含有し、前記組成物が、流涙を刺激するための
    有効量のアリルイソチオシアネートを含有するコアと、前記コアを封入しているシェルと
    を含む、ブリスターパック。
  25. 前記コアが、水で水和したワサビペーストを含む、請求項24に記載のブリスターパッ
    ク。
  26. 前記シェルが、ヒプロメロースを含む、請求項24または25に記載のブリスターパッ
    ク。
  27. 前記シェルが、1つまたは複数の層の、糖を含む硬質キャンディシェルを含む、請求項
    24または25に記載のブリスターパック。
  28. 前記コアが、前記対象において、1つまたは複数のドライアイの症状を治療的に処置す
    る流涙を刺激する、請求項24から27のいずれか一項に記載のブリスターパック。
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