JP2023144937A - 液体吐出ヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の圧力室と、複数の圧電素子との位置精度を確保できる液体吐出ヘッドを提供する。【解決手段】一実施形態にかかる液体吐出ヘッドは、アクチュエータ部と、流路部材と、ノズルプレートと、を備える。アクチュエータ部は、複数の第1圧電素子と、支柱素子と、を有する。流路部材は、前記アクチュエータ部の一方側に積層され、前記複数の第1圧電素子に対向する複数の圧力室と、前記支柱素子に対向する開口部を有する第1窓部と、を備える。ノズルプレートは、前記流路部材の一方側に積層され、前記複数の圧力室に対向する複数のノズルと、前記第1窓部に対向する開口部または光透過部を有する第2窓部と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、液体吐出ヘッドに関する。
インクジェットヘッドなどの液体吐出ヘッドにおいて、PZT等の圧電体で構成されるアクチュエータを用いて振動板を変形させることで、振動板に面する圧力室を変形させて、圧力室に連通するノズルからインクを吐出させる方式が用いられている。例えば液体吐出ヘッドは、複数の駆動素子を有するアクチュエータ部材と、複数の圧力室や所定の流路を形成する流路部材と、を備える。
例えばアクチュエータは、圧電部材に溝が加工され複数の圧電素子が並列して形成される。そして、駆動対象の圧電素子に電圧を印加することで、当該圧電素子に対向する圧力室内のインクに振動を与え、圧力室に連通するノズルからインク滴を吐出させる。
特開2012-61606号公報 特開2013-166261号公報
本発明が解決しようとする課題は、複数の圧力室と、複数の圧電素子との位置精度を確保できる液体吐出ヘッドを提供することである。
一実施形態に係る液体吐出ヘッドは、アクチュエータ部と、流路部材と、ノズルプレートと、を備える。アクチュエータ部は、複数の第1圧電素子と、支柱素子と、を有する。流路部材は、前記アクチュエータ部の一方側に積層され、前記複数の第1圧電素子に対向する複数の圧力室と、前記支柱素子に対向する開口部を有する第1窓部と、を備える。ノズルプレートは、前記流路部材の一方側に積層され、前記複数の圧力室に対向する複数のノズルと、前記第1窓部に対向する開口部または光透過部を有する第2窓部と、を有する。
第1実施形態に係るインクジェットヘッドの構成を示す平面図。 同インクジェットヘッドの構成を示す断面図。 同インクジェットヘッドの構成を示す断面図。 第1実施形態に係るインクジェット記録装置の概略構成を示す説明図。 他の実施形態に係るインクジェットヘッドの構成を示す平面図。 同インクジェットヘッドの構成を示す平面図。 他の実施形態に係るインクジェットヘッドの流路窓部の構成を示す説明図。
以下に、第1実施形態に係る液体吐出ヘッドであるインクジェットヘッド1及び液体吐出装置であるインクジェット記録装置100について、図1乃至図4を参照して説明する。図1は、インクジェットヘッド1の概略構成を示す平面図であり、図2及び図3はインクジェットヘッド1の構成を示す断面図である。図4はインクジェット記録装置100の概略構成を示す説明図である。図中矢印X、Y、Zは互いに直交する3方向をそれぞれ示す。各図において説明のため、適宜構成を拡大、縮小または省略して示す。
図1乃至図3に示すように、インクジェットヘッド1は、ベース10と、複数のアクチュエータ部20と、流路部材40と、複数のノズル51を有するノズルプレート50と、構造部としてのフレーム部60と、駆動回路70と、を備える。一例として、インクジェットヘッド1は、アクチュエータ部20を2つ備え、複数のノズル51が列方向(X方向)に並ぶノズル列、複数の圧力室31が列方向に並ぶ圧力室列、及び複数の圧電素子21、22、及び支柱素子25が列方向に並ぶ素子列をそれぞれ2列ずつ有する。
ベース10は、例えば、矩形板状に形成される。
アクチュエータ部20は、ベース10の積層方向の一方側に、接合される。アクチュエータ部20は、例えばベース10上に複数並列して設けられる。
各アクチュエータ部20は、例えば、圧電部材で構成され、列方向に沿って交互に配列される複数の駆動圧電素子21(第1圧電素子)及び複数の非駆動圧電素子22(第2圧電素子)と、これらの圧電素子21、22の列の端部に配される支柱素子25と、さらに列方向において支柱素子25の外側に配される圧電構造部26と、を備える。
各アクチュエータ部20において、複数の駆動圧電素子21及び複数の非駆動圧電素子22と、両端の支柱素子25とは、一定の間隔で一方向に並ぶ。
一例として、複数の駆動圧電素子21及び複数の非駆動圧電素子22と、両端の支柱素子25は、いずれも外形が同形状の直方体の柱状に構成される。アクチュエータ部20は、複数の溝23により、複数に分割され、複数の駆動圧電素子21、非駆動圧電素子22、及び支柱素子25は、全て、同じ幅の溝23によって、同ピッチで列方向に並んでいる。
複数の圧電素子21、22、及び支柱素子25が互いに溝23によって離間してもよく、ベース10側で一体に繋がっていてもよい。例えば、積層圧電部材の積層方向の一方側から溝23を形成する際に、溝23の深さを積層圧電部材の積層方向の全長よりも短く設定することで、一端側が複数に分割され、他端側が連結する形状とすることが可能である。
例えば複数の駆動圧電素子21及び複数の非駆動圧電素子22と、両端の支柱素子25は、それぞれ、積層方向から見た平面視において、短手方向が素子列の列方向に沿うとともに、長手方向が列方向及び積層方向に対して直交する延出方向に沿う、矩形状に構成される。
駆動圧電素子21は、積層方向において、流路部材40に形成された複数の圧力室31にそれぞれ対向する位置に配列される。一例として、駆動圧電素子21の列方向及び延出方向の中心位置と、圧力室31の列方向及び延出方向の中心位置とが、積層方向に並んで配列される。
非駆動圧電素子22は、積層方向において、流路部材40に形成された複数の隔壁部42にそれぞれ対向する位置に配列される。一例として、駆動圧電素子21の列方向及び延出方向の中心位置と、隔壁部42の列方向及び延出方向の中心位置とが、積層方向に並んで配列される。
支柱素子25は、積層方向において流路部材40に形成される流路窓部44(第1窓部)、及びノズルプレート50に形成されるノズル窓部52(第2窓部)に連続する位置に配列される。一例として、支柱素子25の列方向及び延出方向の中心位置と、ノズル窓部52、流路窓部44、の列方向及び延出方向の中心位置とが、積層方向に並んで配列される。
なお、例えば実施形態に示すノズル51の配列によって、列の端部に配される非駆動圧電素子22と、支柱素子25との間に、別の非駆動圧電素子22が配置されていてもよい。本実施形態においては、一方の素子列の一端側の端部と、他方の素子列の他端側の端部においては、端部に配される圧電素子22と支柱素子25との間に、2つの非駆動圧電素子22が配され、一方の素子列の他端側の端部と、他方の素子列の一端側の端部においては、端部に配される圧電素子22と支柱素子25との間に、1つの非駆動圧電素子22が配されることにより、2列の両端にそれぞれ形成された支柱素子25が延出方向に並んで配置される。
圧電構造部26は、駆動圧電素子21、非駆動圧電素子22、及び支柱素子25が並ぶ素子列の列方向の外側に配置される。圧電構造部26は、素子列を構成する圧電素子21、22、及び支柱素子25と同じ積層構造を有し、マニホールド405とベース10とに挟持される構造体である。
例えばアクチュエータ部20は、予めベース10に接合された積層型圧電部材を、ベース10側とは反対側の端面からダイシング加工して溝23を形成することで、矩形の柱状に形成された複数の圧電素子を所定の間隔で形成する。そして、形成された複数の柱状の素子に、電極等が設けられ、交互に配置された複数の駆動圧電素子21及び複数の非駆動圧電素子22と、並び方向の端部に配置された支柱素子25とが形成される。複数の駆動圧電素子21及び複数の非駆動圧電素子22は、列方向において、溝23を挟んで交互に並列配置され、さらにこれら圧電素子21、22の列方向のいずれか一方または両方の端部に、溝23を挟んで、支柱素子25が配置される。
例えば、アクチュエータ部20を構成する積層型圧電部材は、シート状の圧電材料を積層して焼結することで形成される。
駆動圧電素子21、非駆動圧電素子22、及び支柱素子25を構成する圧電部材は、例えば積層圧電体である。駆動圧電素子21、非駆動圧電素子22、及び支柱素子25は、積層された複数の圧電体層211と、各圧電体層211の主面に形成される内部電極221、222と、を備える。なお、一例として、駆動圧電素子21、非駆動圧電素子22、及び支柱素子25は同じ積層構造である。そして、駆動圧電素子21及び非駆動圧電素子22は、表面に形成された外部電極223、224を備える。
圧電体層211は、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)系、または無鉛のKNN(ニオブ酸ナトリウムカリウム)系等の圧電材料から薄板状に構成される。複数の圧電体層211は厚さ方向が積層方向に沿って積層され、互いに接着されている。
内部電極221、222は、銀パラジウムなどの焼成可能な導電性材料で所定形状に構成される導電膜である。内部電極221、222は各圧電体層211の主面の所定領域に形成される。内部電極221、222は、互いに異なる極である。例えば、一方の内部電極221は、複数の駆動圧電素子21及び複数の非駆動圧電素子22の並び方向である列方向(X方向)、圧電体層211の積層方向(Z方向)の双方と直交する方向である延出方向(Y方向)において、圧電体層211の一方の端部に至り、圧電体層211の他方の端部には至らない領域に形成される。他方の内部電極222は、延出方向において、圧電体層211の一方の端部には至らず、圧電体層211の他方の端部に至る領域に形成される。内部電極221、222は圧電素子21、22の側面に形成される外部電極223、224にそれぞれ接続される。
また駆動圧電素子21、非駆動圧電素子22、及び支柱素子25を構成する積層圧電部材は、積層方向のベース10側とノズルプレート50側の端部のいずれかまたは両方に、ダミー層212をさらに備える。ダミー層212は例えば圧電体層211と同材料で構成され、電極を片側にしか有さず、電界がかからないので変形しない。例えばダミー層212は圧電体としては機能せず、アクチュエータ部20をベース10に固定するベースとなり、あるいは組立中や組立後の精度を出すために研磨する研磨代となる。
外部電極223、224は、複数の駆動圧電素子21及び複数の非駆動圧電素子22の表面に形成され、内部電極221、222の端部を集めて構成される。例えば外部電極223、224は、圧電体層211の延出方向における一方の端面と他方の端面とに、それぞれ形成される。外部電極223、224はメッキ法やスパッタ法など既知の方法で、Ni、Cr、Auなどにより成膜される。外部電極223と外部電極224は、異なる極である。外部電極223と外部電極224とは、複数の駆動圧電素子21及び複数の非駆動圧電素子22の異なる側面部にそれぞれ配置されている。なお、外部電極223と224とは、複数の駆動圧電素子21及び複数の非駆動圧電素子22の同じ側面部のうち、異なる領域に取り回されていてもよい。
本実施形態において一例として外部電極223を個別電極、外部電極224を共通電極とする。複数の駆動圧電素子21及び複数の非駆動圧電素子22の個別電極となる外部電極223は、電極層が溝23によって分割され、互いに独立して配置される。共通電極となる外部電極224は、電極層が互いに連結され、例えば接地される。外部電極223、224は、例えば配線フィルムを介して駆動回路70に接続される。例えば、個々の外部電極223、224は、配線フィルムにより駆動回路70のドライバを介して、駆動部としての制御部150に接続され、プロセッサ151による制御によって駆動制御可能に構成される。なお、共通電極と個別電極の配置は逆であってもよい。
一例として、各圧電素子21、22、及び支柱素子25は、圧電体層211の積層数を50層以下、各層の厚さを10μm~40μm、厚さと総積層数の積を1000μm未満とする。また、本実施形態において、例えば解像度を600dpi以上とし、駆動圧電素子21、22は300dpi以上とする。すなわち駆動圧電素子21及び非駆動圧電素子22の素子列のピッチは約85μm以下であり、例えば1つの溝23の溝幅に30μm程度を確保した場合、圧電素子幅は55μm以下である。
駆動圧電素子21は、外部電極223、224を介して内部電極221、222に電圧が印加されることで、圧電体層211の積層方向に沿って縦振動する。ここで言う縦振動とは、例えば「圧電定数d33で定義される厚み方向の振動」である。駆動圧電素子21は、縦振動により、振動板30を変位させ、圧力室31を変形させる。
流路部材40は、積層方向においてアクチュエータ部20の一方側に対向配置される振動板30と、振動板30の一方側に積層されるマニホールド405と、を備える。
振動板30は積層方向においてマニホールド405とアクチュエータ部20との間に設けられる。振動板30は、マニホールド405とともに、流路部材40を構成する。
振動板30は積層方向と直交する面に沿って延び、複数の駆動圧電素子21、22の圧電体層211の積層方向の一方側、即ち、ノズルプレート50側の面に接合される。振動板30は、例えば変形可能に構成される。振動板30は、アクチュエータ部20の駆動圧電素子21及び非駆動圧電素子22と、フレーム部60と、に接合される。例えば振動板30は、圧電素子21、22に対向する振動領域301と、フレーム部60に対向する支持領域302と、を有する。
振動領域301は、例えば厚さ方向が圧電体層211の積層方向となるように配された平板状である。振動板30は、複数の駆動圧電素子21及び複数の非駆動圧電素子22の並び方向に面方向が延びる。振動板30は、例えば金属板である。振動板30は、各圧力室31に対向するとともに個別に変位可能な複数の振動部位を有する。振動板30は、複数の振動部位が一体に連なって形成される。
一例として、振動板30はSUS板で構成され、積層方向に沿う厚さ寸法は5μm~15μm程度に構成される。なお、振動領域301は、複数の振動部位が、変位しやすいように、振動部位と隣接する部位あるいは互いに隣接する振動部位間に、折り目や段差が形成されていてもよい。振動領域301は、駆動圧電素子21の伸長と圧縮によって、当該駆動圧電素子21に対向配置された部位が変位することで、変形する。例えば、振動板30は非常に薄く複雑な形状が必要なため、電鋳法等により、形成される。振動板30アクチュエータ部20の上端面に接着などで接合される。
支持領域302は、フレーム部60とマニホールド405との間に配置される板状部材である。支持領域302は、共通室32に連通する貫通孔を有する連通部303と、貫通孔を有し、流路窓部44の一部を構成する開口部304と、を備える。
例えば連通部303は液体が通過可能な多数の細孔を有するフィルタ部材を備える。
開口部304は、他の流路基板401、402、403の第3開口4013、4023、4033と重ねて配置されることで流路窓部44を構成する。開口部304は、積層方向において支柱素子25、ノズル窓部52と連続する位置に形成される。例えば、開口部304は支柱素子25の端面を含む領域が開口する貫通孔である。例えば、開口部304は、列方向及び延出方向において対向する少なくとも2箇所に、それぞれ配置される。一例として、本実施形態においては、2列の振動領域301の列方向における両端となる4箇所にそれぞれ、形成される。なお、複数の開口部304の構成は互いに同じ形状であっても、異なる形状であってもよい。
マニホールド405は、積層方向においてノズルプレート50と振動板30の間に配置される。マニホールドは振動板30の積層方向の一方側に接合される。
マニホールド405は、積層される複数枚の流路基板401、402、403を備える。一例として、マニホールド405は、第1流路基板401と、第2流路基板402と、第3流路基板403と、を積層して備える。
マニホールド405は、ノズルプレート50と振動板30との間に配される。マニホールド405は、複数の流路基板401、402、403が積層され、互いに接合されることにより、内部に、複数の圧力室31と、共通室32に連通する共通流路33と、共通流路33から圧力室31に至る複数の個別流路34と、を有する所定のインク流路35(液室)と、を形成する。言い換えるとマニホールド405は、積層される複数の流路基板401、402、403によって、複数の圧力室31、複数の個別流路34及び共通流路33で構成されるインク流路35(液室)を囲む周壁部41と、複数の圧力室31を隔てる複数の流路支柱としての隔壁部42と、複数の個別流路34を隔てる側壁部43と、を備える。またマニホールド405には、積層される複数の流路基板401、402、403の第3開口4013、4023、4033が連続することにより、流路窓部44の一部が形成される。マニホールド405において、インク流路35と流路窓部44とは隔てられている。
第1流路基板401は、振動板30に接合される。第1流路基板401は、振動板30と同形状の板状部材であり、圧力室31の一部を形成する第1開口4011と、共通流路33の一部を構成する第2開口4012と、複数の流路窓部44の一部を構成する複数の第3開口4013と、を有する。
第2流路基板402は、第1流路基板401に接合される。第2流路基板402は、振動板30と同形状の外形を有する板状部材であり、圧力室31の一部を形成する第1開口4021と、共通流路33の一部を構成する第2開口4022と、複数の流路窓部44の一部を構成する複数の第3開口4023と、第1開口4021と第2開口4022とを連通し個別流路34を構成する連通溝4024と、を有する。第2流路基板402は、個別流路34を形成する壁部材である側壁部43を有する。
第3流路基板403は、第2流路基板402に接合される。第3流路基板403は、振動板30と外形が同形状の板状部材であり、圧力室31の一部を形成する第1開口4031と、複数の流路窓部44の一部を構成する複数の第3開口4033と、を有する。
複数の圧力室31は、振動板30の振動領域301の一方側に形成される空間であり、積層方向に並ぶ複数の流路基板401、402、403の第1開口4011、4021、4031によって構成される。各圧力室31は、ノズルプレート50に形成されたノズル51に連通する。また、圧力室31は、ノズルプレート50の反対側が振動板30によって塞がれる。
複数の圧力室31は、個別流路34、共通流路33を経て連通部303を介して共通室32に連通する。圧力室31は共通室32から供給される液体を保有し、圧力室31の一部を形成する振動板30の振動によって変形することで、ノズル51から液体を吐出する。
隔壁部42は、複数の圧力室31間を並び方向において隔てる壁状部材である。隔壁部42は振動板30を介して、非駆動圧電素子22に対向配置され、非駆動圧電素子22によって支持される。隔壁部42は、複数の圧力室31が並ぶピッチと同ピッチで複数設けられる。
側壁部43は、複数の個別流路34間を列方向において隔てる壁状部材である。例えば側壁部43は圧力室31の入口に設けられている。側壁部43は、個別流路34の流路抵抗が圧力室31内部よりも大きく、個別流路34の流路断面積が圧力室31内よりも小さくなるように、構成される。側壁部43は、複数の圧力室31が並ぶピッチと同ピッチで複数設けられる。
複数の流路窓部44は、積層される複数の流路基板401、402、403、及び振動板30にそれぞれ形成された第3開口4013、4023、4033、及び開口部304が積層方向に連続して形成される貫通孔である。流路窓部44は、支柱素子25の位置を光学的に検出するための確認窓11の一部を構成する。なお、流路窓部44は、流路部材40のインク流路35とは隔てられている。
例えば、流路窓部44は、列方向及び延出方向において対向する少なくとも2箇所に、それぞれ配置される。一例として、本実施形態においては、2列の両端となる4箇所にそれぞれ、形成される。なお、複数の流路窓部44の構成は互いに同じ形状であっても、異なる形状であってもよい。
ノズルプレート50は、例えばSUS・Niなどの金属やポリイミドなどの樹脂材料からなる厚さ10μm~100μm程度の方形の板状に構成される。ノズルプレート50は圧力室31の一方側の開口を覆うように、マニホールド405の一方側に配置されている。ノズルプレート50には、厚さ方向に貫通する複数のノズル51と、確認窓11の一部を構成するノズル窓部52が形成される。
ノズル51は圧力室31の並び方向と同じ第1方向に複数並び、ノズル列が形成される。例えばノズル51は、2列設けられ、各ノズル51が、2列に配列された複数の圧力室31に対応する位置にそれぞれ設けられている。本実施形態において、ノズル51は、圧力室31の、延出方向における端部の位置に、それぞれ設けられている。例えば一方の列のノズル51と他方の列のノズル51の位置が交互にずれて配置され、ジグザグ状に配列される。
ノズル窓部52は、光を透過する光透過部である。例えばノズル窓部52は、ノズルプレート50を厚さ方向に貫通する開口521を有する。ノズル窓部52は、複数のノズル51が並ぶノズル列の、列方向の両端部に、それぞれ設けられる。例えば、ノズル窓部52は、列方向及び延出方向において対向する少なくとも2箇所に、それぞれ配置される。本実施形態においては、2列の両端となる4箇所にそれぞれ、形成される。なお、複数のノズル窓部52の構成は互いに同じ形状であっても、異なる形状であってもよい。
例えば確認窓11を構成する流路窓部44及びノズル窓部52は、積層方向から見たときの形状が同形状に構成されている。確認窓11の外形、すなわち流路窓部44及びノズル窓部52の外形は、支柱素子25の端面のエッジ251の全周に対向する領域を含み、端面形状と同形状である矩形状に構成される。一例として、視認性を確保するために、確認窓11の外形は、支柱素子25のエッジの形状よりも、1辺あたり、5~30μm程度大きく構成されることが好ましい。
フレーム部60は圧電素子21、22とともに振動板30に接合される構造体である。フレーム部60は圧電素子21、22の、振動板30の、マニホールド405とは反対側に設けられ、例えば本実施形態においてはアクチュエータ部20に隣接して配置される。フレーム部60は、インクジェットヘッド1の外郭を構成する。またフレーム部60は、内部に液体の流路を形成していてもよい。本実施形態において、フレーム部60は、振動板30の他方側に接合されるとともに、振動板30との間に共通室32を形成する。
共通室32は、フレーム部60の内側に形成され、振動板30に設けられた連通部303、共通流路33、個別流路34を通じて圧力室31に連通する。
駆動回路70は、一端が外部電極223、224に接続される配線フィルムと、配線フィルムに搭載されたドライバICと、配線フィルムの他端に実装されたプリント配線基板と、を備える。
駆動回路70は、ドライバICにより駆動電圧を外部電極223、224に印加することで、駆動圧電素子21を駆動し、圧力室31の容積を増減させて、ノズル51から液滴を吐出させる。
配線フィルムは、複数の外部電極223、224に接続される。例えば、配線フィルムは、外部電極223、224の接続部に熱圧着等により固定されるACF(異方導電性フィルム)である。配線フィルムは、例えば、ドライバICが実装されたCOF(Chip
on Film)である。
ドライバICは、配線フィルムを介して外部電極223、224に接続される。なお、ドライバICは、配線フィルムではなく、ACP(異方導電ペースト)、NCF(非導電性フィルム)、及びNCP(非導電性ペースト)のような他の手段によって、外部電極223、224に接続されても良い。
ドライバICは、各駆動圧電素子21を動作させるための制御信号及び駆動信号を生成する。ドライバICは、インクジェット記録装置100の制御部150から入力された画像信号に従い、インクを吐出させるタイミング及びインクを吐出させる駆動圧電素子21を選択するなどの制御のための制御信号を生成する。また、ドライバICは、制御信号に従って駆動圧電素子21に印加する電圧、すなわち駆動信号(電気信号)を生成する。ドライバICが駆動圧電素子21に駆動信号を印加すると、駆動圧電素子21は、振動板30を変位させて圧力室31の容積を変化させるように駆動する。これにより、圧力室31に充填されたインクは、圧力振動を生じる。圧力振動により、圧力室31に設けられたノズル51からインクが吐出する。なお、インクジェットヘッド1は、1画素に着弾するインク滴の量を変更することで階調表現を実現できるようにしてもよい。また、インクジェットヘッド1は、インクの吐出回数を変えることで、1画素に着弾するインク滴の量を変更できるようにしてもよい。このように、ドライバICは、駆動信号を駆動圧電素子21に印加する印加部の一例である。
例えば、ドライバICは、データバッファ、デコーダ、ドライバを備えている。データバッファは、印字データを駆動圧電素子21毎に時系列に保存する。デコーダは、駆動圧電素子21毎に、データバッファに保存された印字データに基づいて、ドライバを制御する。ドライバは、デコーダの制御に基づき、各駆動圧電素子21を動作させる駆動信号を出力する。駆動信号は、例えば各駆動圧電素子21に印加する電圧である。
プリント配線基板は、各種電子部品やコネクタが搭載されたPWA(Printing
Wiring Assembly)である。プリント配線基板は、インクジェット記録装置100の制御部150に接続される。
以上のように構成されたインクジェットヘッド1において、ノズルプレート50とフレーム部60と、マニホールド405と、振動板30とによって、ノズル51に連通する複数の圧力室31と、複数の個別流路34と、複数の圧力室31に連通する共通流路33と、共通室32と、を有するインク流路が形成される。例えば共通室32はカートリッジに連通し、インクが共通室32を通じて各圧力室31へ供給される。全ての駆動圧電素子21は配線により電圧が印加可能に接続されている。インクジェットヘッド1において、制御部150が、ドライバICにより電極221、222に駆動電圧を印加すると、駆動対象の駆動圧電素子21が積層方向、すなわち各圧電体層211の厚さ方向に振動する。つまり、駆動圧電素子21は縦振動する。
具体的には、制御部150は、駆動対象の駆動圧電素子21の内部電極221、222に駆動電圧を印加して、駆動対象の駆動圧電素子21を選択的に駆動する。そして、駆動対象の駆動圧電素子21による、引張方向の変形と圧縮方向の変形を組み合わせて、振動板30を変形させ、圧力室31の容積を変化させることで、共通室32から液体を導き、ノズル51から吐出させる。
インクジェットヘッド1において、ノズルプレート50のノズル窓部52と、流路部材40の流路窓部44とが、積層方向に並ぶことで、インクジェットヘッド1の吐出面側から、支柱素子25を視認できる確認窓11が形成される。
本実施形態にかかるインクジェットヘッド1の製造方法の一例について説明する。まず、シート状に形成された圧電材料に、内部電極221、222を印刷処理により形成する。そして内部電極221、222を有する複数枚の圧電体層211を積層し、焼成処理、を行い、積層圧電部材を構成する。そして、ベース10上に、あらかじめ内部電極221、222を形成した積層圧電部材を、配置する。例えば2つのアクチュエータを構成する積層圧電部材は一体としてベース10に接合した後、溝加工などにより2つに分割してもよく、あるいは2つのアクチュエータ部20を構成する2つの積層圧電部材を別々に用意してもよい。
続いて、2つの積層圧電部材に、印刷処理により外部電極224を形成する。さらに、ダイシング加工等により、複数の溝23を、所定のピッチで同時に形成し、積層圧電部材を複数に分割することで、同ピッチで並ぶ複数の圧電素子21、22、及び支柱素子25となる複数の柱状素子を形成する。
さらに、複数の柱状素子の分極処理を行い、個別電極となる外部電極224に、配線板をハンダ実装により接続する。同ピッチで並ぶ複数の駆動圧電素子21と、非駆動圧電素子22と、両端の支柱素子25とが、形成される。
そして、アクチュエータ部20に、振動板30、複数の流路基板401、402、403、及びノズルプレート50を、間に接合材を介して積層して位置決めを行い、アクチュエータ部20の外周にフレーム部60を配置し、これら複数の部材を接合する。なお、流路基板401、402、403は予め接合されて1つのマニホールド405を構成してから、アクチュエータ部20に積層固定してもよい。
このとき、ノズルプレート50のノズル窓部52と、振動板30及びマニホールド405で構成される流路部材40の流路窓部44と、を積層方向に並べ、吐出面側から、確認窓11を通じて支柱素子25の位置を視覚的または光学的に検出し、支柱素子25と確認窓11の位置を揃えることにより、アクチュエータ部20と振動板30とマニホールド405とノズルプレート50を、高精度に位置決めすることができる。すなわち、ノズル51と圧力室31と駆動圧電素子21とを列方向において同位置に対向させて配置すると同時に、隔壁部42と非駆動圧電素子22を同位置に対向させて配置できる。
以下、インクジェットヘッド1を備えるインクジェット記録装置100の一例について、図4を参照して説明する。インクジェット記録装置100は、筐体111と、媒体供給部112と、画像形成部113と、媒体排出部114と、搬送装置115と、制御部150と、を備える。
インクジェット記録装置100は、媒体供給部112から画像形成部113を通って媒体排出部114に至る所定の搬送路Aに沿って、吐出対象物である印刷媒体として例えば用紙Pを搬送しながらインク等の液体を吐出することで、用紙Pに画像形成処理を行う液体吐出装置である。
筐体111は、インクジェット記録装置100の外郭を構成する。筐体111の所定箇所に、用紙Pを外部に排出する排出口を備える。
媒体供給部112は複数の給紙カセットを備え、各種サイズの用紙Pを複数枚積層して保持可能に構成される。
媒体排出部114は、排出口から排出される用紙Pを保持可能に構成された排紙トレイを備える。
画像形成部113は、用紙Pを支持する支持部117と、支持部117の上方に対向配置された複数のヘッドユニット130と、を備える。
支持部117は、画像形成を行う所定領域にループ状に備えられる搬送ベルト118と、搬送ベルト118を裏側から支持する支持プレート119と、搬送ベルト118の裏側に備えられた複数のベルトローラ120と、を備える。
支持部117は、画像形成の際に、搬送ベルト118の上面である保持面に用紙Pを支持するとともに、ベルトローラ120の回転によって所定のタイミングで搬送ベルト118を送ることにより、用紙Pを下流側へ搬送する。
ヘッドユニット130は、複数(4色)のインクジェットヘッド1と、各インクジェットヘッド1上にそれぞれ搭載された液体タンクとしてのインクタンク132と、インクジェットヘッド1とインクタンク132とを接続する接続流路133と、供給ポンプ134と、を備える。
本実施形態において、シアン、マゼンダ、イエロー、ブラックの4色のインクジェットヘッド1と、これらの各色のインクをそれぞれ収容するインクタンク132を備える。インクタンク132は接続流路133によってインクジェットヘッド1に接続される。
また、インクタンク132には、図示しないポンプなどの負圧制御装置が連結される。そして、インクジェットヘッド1とインクタンク132との水頭値に対応して、負圧制御装置によりインクタンク132内を負圧制御することで、インクジェットヘッド1の各ノズル51に供給されたインクを所定形状のメニスカスに形成させている。
供給ポンプ134は、例えば圧電ポンプで構成される送液ポンプである。供給ポンプ134は、供給流路に設けられている。供給ポンプ134は、配線により制御部150の駆動回路に接続され、CPU(Central Processing Unit)による制御によって制御可能に構成される。供給ポンプ134は、インクジェットヘッド1に液体を供給する。
搬送装置115は、媒体供給部112から画像形成部113を通って媒体排出部114に至る搬送路Aに沿って、用紙Pを搬送する。搬送装置115は、搬送路Aに沿って配置される複数のガイドプレート対121と、複数の搬送用ローラ122と、を備えている。
複数のガイドプレート対121は、それぞれ、搬送される用紙Pを挟んで対向配置される一対のプレート部材を備え、用紙Pを搬送路Aに沿って案内する。
搬送用ローラ122は、制御部150の制御によって駆動されて回転することで、用紙Pを搬送路Aに沿って下流側に送る。なお、搬送路Aには用紙の搬送状況を検出するセンサが各所に配置される。
制御部150は、コントローラであるCPU等の制御回路と、各種のプログラムなどを記憶するROM(Read Only Memory)と、各種の可変データや画像データなどを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、外部からのデータの入力及び外部へのデータの出力をするインターフェイス部と、を備える。
以上のように構成されたインクジェット記録装置100において、制御部150は、例えばインターフェイスにおいてユーザが操作入力部の操作による印刷指示を検出すると、搬送装置115を駆動して用紙Pを搬送するとともに、所定のタイミングでヘッドユニット130に対して印字信号を出力することで、インクジェットヘッド1を駆動する。インクジェットヘッド1は吐出動作として、画像データに応じた画像信号により、ドライバICに駆動信号を送り、内部電極221、222に駆動電圧を印加して吐出対象の駆動圧電素子21を選択的に駆動して積層方向に縦振動させ、圧力室31の容積を変化させることでノズル51からインクを吐出し、搬送ベルト118上に保持された用紙Pに画像を形成する。また、液体吐出動作として、制御部150は、供給ポンプ134を駆動することで、インクタンク132からインクジェットヘッド1の共通室32にインクを供給する。
ここで、インクジェットヘッド1を駆動する駆動動作について、説明する。本実施形態に係るインクジェットヘッド1は、圧力室31に対向配置される駆動圧電素子21を備え、これらの駆動圧電素子21は配線により電圧が印加可能に接続されている。制御部150は、画像データに応じた画像信号により、ドライバICに駆動信号を送り、駆動対象の駆動圧電素子21の内部電極221、222に駆動電圧を印加して、駆動対象の駆動圧電素子21を選択的に変形させる。そして、振動板30の引張方向の変形と圧縮方向の変形を組み合わせて、圧力室31の容積を変化させることで、液体を吐出させる。
例えば制御部150は、引っ張り動作と、圧縮動作とを交互に行う。インクジェットヘッド1において、対象の圧力室31の内容積を増加させる引張時には、駆動対象の駆動圧電素子21を収縮し、駆動対象外の駆動圧電素子21は変形させない。また、インクジェットヘッド1において対象の圧力室31の内容積を減少させる圧縮時には、対象の駆動圧電素子21を伸長する。なお、非駆動圧電素子22及び支柱素子25は変形させない。
上述した実施形態に係るインクジェットヘッド1及びインクジェット記録装置100によれば、駆動圧電素子21、非駆動圧電素子22と同ピッチで端部に並ぶ位置決め用の支柱素子25と、この支柱素子25に対応する位置に形成される流路窓部44及びノズル窓部52で構成される確認窓11により、確認窓11を通じて、支柱素子25を視覚的、光学的に検出することができる。したがって、支柱素子25と確認窓11の位置を揃え、流路部材40とアクチュエータ部20とを、複数の圧力室31と複数の駆動圧電素子21がそれぞれ揃う位置に、配置することができる。また、圧電素子21、22と、支柱素子25を同じピッチで連続して加工することにより、高い加工精度で加工可能である。
すなわち、一般的な液体吐出ヘッドの製造工程において、数百以上の圧力室や圧電素子を同時に接合するため、圧力室や圧電素子の数が多く、さらに圧電素子が長尺である場合には、特に位置合わせが難しい。例えば各圧電素子のピッチは、インクジェットヘッドの解像度に関係し、例えば600dpi以上の印字とする場合には圧電素子21、22は300dpi以上となる。すなわち駆動圧電素子21、22及び支柱素子25を含めて600dpiとする場合、支柱素子25と交互なので、素子21、22の配列のピッチは、約85μm以下となる。また、圧電部材に深い溝を形成する場合、溝の幅は30μm程度必要となるため、圧電素子の幅は55μm以下となり、ピッチが狭く、位置合わせが困難となる。これに対し、上記実施形態によれば、両端の確認窓11を通じて両端の支柱素子25の位置を検出することで、この両端の支柱素子25の間に並ぶ複数の駆動圧電素子21と、両端の確認窓11の間に並ぶ圧力室31との位置合わせを間接的に行えるため、位置合わせ精度を容易に向上できる。また、接合後にも確認窓11を視覚的あるいは光学的に検出することができるため、接合後に位置ずれが無いことを確認することができる。
また、上記実施形態において、マニホールド405を積層構造とした場合に、各流路基板401、402、403に確認窓11を構成する開口が形成されていることから、マニホールド405の組付けにおける流路基板401、402、403同士の位置精度も確保しやすい。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
上記実施形態の圧電素子21、22の具体的な構成や、流路部材40、ノズルプレート50、フレーム部60を含む各種部品の構成や位置関係は上述した例に限られるものではなく、適宜変更可能である。例えばマニホールド405の具体的な構成は上記に限られるものではない。例えば上記の例では3枚の流路基板401、402、403で形成した例を示したが、1枚の部材で構成されていてもよく、2枚あるいは4枚以上の基板を積層して構成されていても良い。また、各流路基板401、402、403における開口部の形状も上記実施形態に限られるものではなく、適宜変更可能である。
また、上記実施形態においては、複数層の圧電体層を積層し、積層方向の縦振動(d33)を用いて駆動圧電素子21を駆動する構成としたが、これに限られるものではない。例えば駆動圧電素子21が単層の圧電部材で構成される形態にも適用可能であるし、横振動(d31)により駆動する形態にも適用可能である。
ノズル51や圧力室31の配列も上記実施形態に限られるものではない。たとえばノズル51を2列以上配列してもよい。また複数の圧力室31の間に、ダミー室となる空気室を形成してもよい。
また、圧電素子21、22が積層方向の両端にダミー層212を有する例を示したがこれに限られるものではなく、圧電素子21、22の一方側のみにダミー層212を有していてもよく、あるいは圧電素子21、22がダミー層212を備えない構成であってもよい。
また上記実施形態において支柱素子25は2つの列の両端にそれぞれ一本ずつ設けられる例を示したが、これに限られるものではない。例えばノズル51や圧力室31が2列以上配列される構成においては、例えば両端の列の、一端と他端、すなわち配列領域の対角となる2箇所に、支柱素子25及び確認窓11が配置されていてもよい。
また、例えば一方の端部に支柱素子25が複数形成されていてもよい。この場合にあってもいずれかの支柱素子25に対向して確認窓11が形成されることで、確認窓11により光学的な位置検出が可能である。
また、ノズルプレート50のノズル窓部52は、貫通孔などの開口ではなく、光を透過する光透過部を有していても良い。また、ノズル窓部52が流路窓部44と異なる形状であってもよい。例えばノズルプレート50がポリイミドなどの樹脂フィルムで半透明で構成されている場合など、ノズルプレート50全体が光を透過する光透過部を構成してもよい。この場合、ノズルプレート50の、支柱素子25及び流路窓部44と並ぶ部位が、確認窓11を構成するノズル窓部52となる。この場合においても、ノズルプレート50の吐出面側から、ノズル窓部52及び流路部材40の流路窓部44を通じて、支柱素子25を視覚的、光学的に検出できる。
また、他の実施形態として図5及び図6に示す液体吐出ヘッド1001のように、ノズルプレート50の表側の外面において確認窓11を覆うマスク部材としてのマスクプレート80をさらに備えていてもよい。液体吐出ヘッド1001は、ノズルプレート50のノズル窓部52が開口521を有し、ノズルプレート50の吐出面にマスクプレート80が設けられる。マスクプレート80は例えば樹脂フィルムや金属箔などで構成され、ノズルプレート50のノズル51が形成される領域の外周部位を覆う枠状のカバー部81と、カバー部81から屈曲して延出しノズルプレート50の外周縁及びマニホールド405外周面を覆う側壁部82と、を一体に有する。
本実施形態によれば、例えばノズル窓部52の開口521からインクが侵入することを防止できる。したがって、例えばインクが導電性である場合に、液体吐出ヘッド内にインクが侵入することで回路がショートする等の不具合が生じることを、回避できる。
また、確認窓11は、支柱素子25の端面のエッジ251の少なくとも一部に対向すればよく、1つの支柱素子25に対して複数個の確認窓11が設けられていてもよい。例えば他の実施形態として図7に示すように、1つの支柱素子25に対して、支柱素子25の端面の4隅のうち2つずつがそれぞれ配される2つの確認窓11を有する構成であってもよい。あるいは、例えば支柱素子25の端面の4隅の少なくとも対角位置となる2点にそれぞれ確認窓11が設けられる構成であってもよい。これらの場合、個々の確認窓11を小さく構成できるため、確認窓11を構成する開口の大きさを抑えて部材の剛性を確保することが可能となる。すなわち、例えば支柱素子25に最も近い振動板30は、他の流路基板401、402、403と比べて非常に薄く構成され、例えば厚さ10μm以下となることも多く、開口が大きくなると剛性を確保することが難しくなるが、確認窓11を小さな開口で構成することで、剛性を確保しながら、エッジを検出することが可能となる。なお、積層方向に並ぶ複数の部材を全て同様に複数個の開口に分けてもよいし、複数の部材のうち、剛性が確保しづらい一部の部材、例えば振動板30のみ、他の部材よりも開口を小さくしてもよい。
また、吐出する液体は印字用のインクに限られるものではなく、例えばプリント配線基板の配線パターンを形成するための導電性粒子を含む液体を吐出する装置等であっても良い。
また、上記実施形態において、インクジェットヘッド1は、インクジェット記録装置等の液体吐出装置に用いられる例を示したが、これに限られるものではなく、例えば3Dプリンタ、産業用の製造機械、医療用途にも用いることが可能であり、小型軽量化及び低コスト化が可能である。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、所望の流路形状を容易に設定できる。
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…インクジェットヘッド、10…ベース、11…確認窓、20…アクチュエータ部、21…駆動圧電素子、22…非駆動圧電素子、23…溝、25…支柱素子、26…圧電構造部、30…振動板、31…圧力室、32…共通室、33…共通流路、34…個別流路、35…インク流路、40…流路部材、41…周壁部、42…隔壁部、43…側壁部、44…流路窓部、50…ノズルプレート、51…ノズル、52…ノズル窓部、60…フレーム部、70…駆動回路、80…マスクプレート、81…カバー部、82…側壁部、100…インクジェット記録装置、111…筐体、112…媒体供給部、113…画像形成部、114…媒体排出部、115…搬送装置、117…支持部、118…搬送ベルト、119…支持プレート、120…ベルトローラ、121…ガイドプレート対、122…搬送用ローラ、130…ヘッドユニット、132…インクタンク、133…接続流路、134…供給ポンプ、150…制御部、151…プロセッサ、211…圧電体層、212…ダミー層、221…内部電極、222…内部電極、223…外部電極、224…外部電極、251…エッジ、301…振動領域、302…支持領域、303…連通部、304…開口部、401…第1流路基板、402…第2流路基板、403…第3流路基板、405…マニホールド、1001…液体吐出ヘッド、4011…第1開口、4012…第2開口、4013…第3開口、4021…第1開口、4022…第2開口、4023…第3開口、4024…連通溝、4031…第1開口、4033…第3開口。

Claims (5)

  1. 複数の第1圧電素子と、支柱素子と、を有するアクチュエータ部と、
    前記アクチュエータ部の一方側に積層され、前記複数の第1圧電素子に対向する複数の圧力室と、前記支柱素子に対向する開口部を有する第1窓部と、を備える流路部材と、
    前記流路部材の一方側に積層され、前記複数の圧力室に対向する複数のノズルと、前記第1窓部に対向する開口または光透過部を有する第2窓部と、を有するノズルプレートと、
    を備える液体吐出ヘッド。
  2. 前記アクチュエータ部は、隣接する複数の前記第1圧電素子の間にそれぞれ配され、前記第1圧電素子と交互に列方向に並ぶ複数の第2圧電素子を備え、
    前記支柱素子は、複数の前記第1圧電素子及び前記第2圧電素子の前記列方向の一端側と他端側にそれぞれ配され、
    前記流路部材は、前記アクチュエータ部に対向する振動板と、前記振動板の一方側に積層されるマニホールドと、を備え、
    前記マニホールド及び前記振動板はそれぞれ、積層方向に並んで前記第1窓部を形成する開口を有し、
    前記第1窓部、及び前記第2窓部は、前記複数の圧力室の列方向の一端側と他端側にそれぞれ配され、
    前記マニホールドは、前記第2圧電素子に対向する複数の流路支柱を有する、
    請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記流路部材は、前記圧力室を列方向に複数有する圧力室列を、積層方向及び前記列方向と異なる延出方向において、複数列有し、
    前記ノズルプレートは、前記ノズルを列方向に複数有するノズル列を、前記延出方向において、複数列有し、
    前記支柱素子は、前記列方向及び前記延出方向において対向する少なくとも2箇所の対角位置に、配置され、
    前記第1窓部及び前記第2窓部は、前記対角位置に配置された前記支柱素子に対向する位置にそれぞれ配置される、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記ノズルプレートの外面に配され前記第2窓部を覆うマスク部材を備える、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記第1窓部及び前記第2窓部は、積層方向において、前記支柱素子のエッジの少なくとも一部に対向する、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。


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