JP2023046800A - 圧電アクチュエータ及び液体吐出ヘッド - Google Patents
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Abstract
【課題】圧電素子の性能を検査することができる圧電アクチュエータ及び液体吐出ヘッドを提供する。【解決手段】 実施形態にかかる圧電アクチュエータは、圧電部材及び内部電極を有し、一の側面において第1方向の一方側の領域に電極層が形成され、他方側に電極層が形成されない電極除去部が設けられる。圧電アクチュエータは、複数の第1の溝と、複数の第1圧電素子及び第2圧電素子と、第2の溝と、接続素子部と、個別電極と、接続電極とを備える。複数の第1の溝は、前記第1方向の一方側から前記電極除去部に至る領域に形成される。第2の溝は、前記第1の溝よりも浅く、前記電極除去部に至らない領域に形成される。接続素子部は、前記第2の溝を介して、前記第2圧電素子に隣接して設けられる。接続電極は、前記接続素子部の一の側面から前記第2の溝よりも前記第1方向の他方側に至り、隣接する前記第2圧電素子の前記個別電極に接続される。【選択図】図4
Description
本発明の実施形態は、圧電アクチュエータ及び液体吐出ヘッドに関する。
従来、PZTなどの圧電体を用いた圧電アクチュエータがインクジェットヘッドなどの駆動に用いられている。インクジェットヘッドなどでは非常に細かい間隔でアクチュエータが並べられており、1つの圧電体に多数の溝を形成し、分割された柱部が1つのアクチュエータとしている構造のヘッドが多々ある。
このような液体吐出ヘッドにおいて、圧電素子の性能を検査することが求められる。
本発明が解決しようとする課題は、圧電素子の性能を検査することができる圧電アクチュエータ及び液体吐出ヘッドを提供することである。
実施形態にかかる圧電アクチュエータは、圧電部材及び内部電極を有し、一の側面において第1方向の一方側の領域に電極層が形成され、他方側に電極層が形成されない電極除去部が設けられる。圧電アクチュエータは、複数の第1の溝と、複数の第1圧電素子及び第2圧電素子と、第2の溝と、接続素子部と、個別電極と、接続電極と、を備える。複数の第1の溝は、前記第1方向の一方側から前記電極除去部に至る領域に形成される。複数の第1圧電素子及び第2圧電素子は前記第1の溝を介して並ぶ。第2の溝は、前記第1の溝よりも浅く、前記電極除去部に至らない領域に形成される。接続素子部は、前記第2の溝を介して、前記第2圧電素子に隣接して設けられる。複数の個別電極は、複数の前記第1圧電素子及び前記第2圧電素子の一の側面の前記第1方向における前記第1の溝の底部よりも前記一方側の領域にそれぞれ形成される。接続電極は、前記接続素子部の一の側面から前記第2の溝よりも前記第1方向の他方側に至り、隣接する前記第2圧電素子の前記個別電極に接続される。
以下に、第1実施形態に係る液体吐出ヘッドであるインクジェットヘッド1、圧電アクチュエータ20、及び液体吐出装置であるインクジェット記録装置100について、図1乃至図6を参照して説明する。図1及び図2は、インクジェットヘッド1の一部の概略構成を示す断面図であり、図3はインクジェットヘッド1の一部の概略構成を示す斜視図である。図4はインクジェットヘッドの圧電アクチュエータの構成を示す側面図であり、図5は圧電アクチュエータの製造方法を示す説明図である。図6はインクジェット記録装置100の概略構成を示す説明図である。図中矢印X、Y、Zは互いに直交する3方向をそれぞれ示す。各図において説明のため、適宜構成を拡大、縮小または省略して示す。
図1乃至図4に示すように、インクジェットヘッド1は、ベース10と、複数の第1圧電素子231と、第2圧電素子232と、接続素子部233と、を有する圧電アクチュエータ20と、振動板30と、マニホールド40と、複数のノズル51を有するノズル部材であるノズルプレート50と、フレーム60と、FPC70と、を備える。一例として、インクジェットヘッド1は、第3方向において数百のノズル51及び圧力室31が設けられ、圧電アクチュエータ20の長手方向となる第3方向の長さが数十mmに構成される。
圧電アクチュエータ20は、積層圧電体201で構成され、例えばベース10の第1方向の一方側の端部に配置され、ベース10に接合される。
圧電アクチュエータ20は、図中Z方向で示す第1方向に沿って積層される複数枚の圧電部材である圧電体層211と、ダミー層212と、各圧電体層211の主面に形成される内部電極221,222と、個別電極2231及び接続電極2232を構成する外部電極223と、共通電極2241を構成する外部電極224と、を備える。したがって、圧電アクチュエータ20の一部として、溝22を介して並列する複数の第1圧電素子231及び第2圧電素子232は、それぞれ複数枚の圧電体層211と、ダミー層212と、内部電極221,222と、外部電極223,224と、を備える。
圧電体層211は、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)系、または無鉛のKNN(ニオブ酸ナトリウムカリウム)系等の圧電材料から薄板状に構成される。複数の圧電体層211は厚さ方向が積層方向に沿って積層され、互いに接着層を介して接着されている。
内部電極221、222は銀パラジウムなどの焼成可能な導電性材料で所定形状に構成される導電膜である。内部電極221、222は各圧電体層211の主面の所定領域に形成される。内部電極221,222は、互いに異なる極である。例えば一方の内部電極221は図中Y方向で示す第2方向において圧電体層211の一方の端部に至り、他方の端部には至らない領域に形成される。第2方向は積層方向である第1方向に直交する方向である。他方の内部電極222は、図中Y方向で示す第2方向において圧電体層211の一方の端部には至らず、他方の端部に至る領域に形成される。内部電極221,222は圧電素子231、232、及び接続素子部233の側面に形成される外部電極223、224にそれぞれ接続される。なお、圧電アクチュエータ20は製造過程において分極されている。
外部電極223、224は、圧電素子231、232、及び接続素子部233の側面部にそれぞれ形成され、内部電極221,222の端部を集めて構成される。
外部電極223、224はメッキ法やスパッタ法など既知の方法で、Ni、Cr、Auなどにより成膜されている。外部電極223と外部電極224とは例えば異なる極であり、外部電極223と外部電極224とが異なる側面部にそれぞれ配置されている。あるいは、外部電極223と224が同じ側面部の異なる領域に取り回されていてもよい。
ダミー層212は、圧電体層211と同材料である。ダミー層212は電極を片側にしか有さず、電界がかからないので変形しない。すなわち、ダミー層212は圧電体としては機能せず、圧電アクチュエータ20をベース10に固定するベースとなり、あるいは組立中や組立後の精度を出すために研磨する研磨代となる。
圧電アクチュエータ20において、個別電極が配される側方であってベース部26側の端部には電極除去部27が形成されている。例えば電極除去部27は個別電極が配される側の端面が、ベース10側にFPC70から離れる方向に退避するようにテーパ状に切りかかれた面取り部29であり、積層方向である第1方向と、圧力室の並び方向となる第3方向に沿う面方向に延出する。例えば電極除去部27は共通の内部電極221,222が第1方向に積層されないダミー層212に設けられる。すなわち、圧電部材のうち、圧電体として機能せず変形しない部位が、一部切りかかれて構成されている。なお、電極除去部27は内部電極221,222及び外部電極223,224を避けた位置に配置される。
圧電アクチュエータ20は、複数の第1の溝22及び第2の溝24によって一方側が複数に分割され、第1の溝22を挟んで並ぶ複数の第1圧電素子231及び圧電素子231の素子列の端部に設けられた第2圧電素子232と、第2圧電素子232に第2の溝24を介して並ぶ接続素子部233と、ベース部26と、を一体に有する。
すなわち、圧電アクチュエータ20は、一端側が例えばダイシング加工などで溝22,24が形成されることにより複数に分割され、他端側が連結する櫛歯形状を有する。図中Xで示す第3方向に沿って第1圧電素子231が溝22を挟んで交互に並列配置される。そして、第1圧電素子231の列の端部に配される第2圧電素子232に、溝22よりも浅い溝24を介して隣接して接続素子部233が配置される。第2圧電素子232が、測定時に通電される測定対象の圧電素子となる。
第1の溝22は第3方向において複数配列される。例えば複数の溝22は第3方向に所定のピッチで等間隔に配列される。第1の溝22は、一方側に開口するとともに、後述する電極除去部27に至る所定の深さを有するスリットであり、圧電アクチュエータ20の第2方向の全長に至り、圧電アクチュエータ20を複数の柱状の第1圧電素子231と端部の第2圧電素子232とに分割する。
第1圧電素子231及び第2圧電素子232の側面には、内部電極22に接続される外部電極223、224がそれぞれ形成される。例えば外部電極223と外部電極224とは例えば異なる極であり、外部電極223と外部電極224とが異なる側面部にそれぞれ配置されている。あるいは、外部電極223と224が同じ側面部の異なる領域に取り回されていてもよい。
一例として本実施形態においては第1圧電素子231及び第2圧電素子232の一方の側面に個別電極を構成する外部電極223が形成され、他方の側面に共通電極2241を構成する外部電極224が形成される。言い換えると、個別電極となる外部電極223は、複数の第1圧電素子231及び第2圧電素子232の一方の側面において、第1の溝22の底部よりも第1方向の一方側の領域に配される。外部電極223は、第1の溝22によって互いに離間する。
例えば複数の第1圧電素子231及び第2圧電素子232は同じ幅寸法を有する。第1圧電素子231は1本おきに配列される半数が振動板30を介して圧力室31に対向配置され、残りの半数が隔壁部42に対向配置される。第2圧電素子232は第1圧電素子231と同じ積層構造を有し、少なくとも内部電極221,222が形成された柱状の有効部分が第1圧電素子231と同形状及び同寸法に構成される。
第1圧電素子231の少なくとも一部は電極印加によって駆動されるアクチュエータを構成する。例えば複数の第1圧電素子231のうち圧力室31に対向する半数の第1圧電素子231が電圧印加により駆動されるアクチュエータとなり、残りの半数の隔壁部42に対向する第1圧電素子231は、非駆動であり、あるいは所定の電圧を印加して補助的に駆動させられる。
アクチュエータとなる駆動用の第1圧電素子231は、外部電極223、224を介して内部電極221,222に電圧が印加されることで、圧電体層211の積層方向に沿って縦振動する。例えばここで言う縦振動とは「圧電定数d33で定義される厚み方向の振動」である。なお本実施形態においては一例として図2に示すように、1つおきに配される複数の駆動用の第1圧電素子231が振動板30を挟んで圧力室31に対応して配置され、残りの第1圧電素子231は振動板30を挟んで隔壁部42に対向する位置に配置される。
第2の溝24は、第1の溝22の列の端部に並んで配置される。第2の溝24は例えば第1の溝22よりも浅く、後述する電極除去部27に至らない深さ寸法に構成される。すなわち、第2の溝24を挟んで一方と他方に配される測定用の第2圧電素子232と通電用の接続素子部233とは、溝22の底部よりも他方側の領域であるベース部26の側面部において接続される。一例として、第2の溝24は、内部電極221,222が形成される領域よりも深い位置、すなわち第1方向他方側に、至って形成される。すなわち第2の溝24の底部は、内部電極221,222が形成される領域よりも深い位置、すなわち第1方向他方側に配置される。
接続素子部233は、壁状または柱状に構成される。接続素子部233は測定用の第2圧電素子232に隣接する領域が第1圧電素子231及び第2圧電素子232と同じ積層構造を有し、第3方向における幅寸法が第1圧電素子231や第2圧電素子232よりも大きく構成される。接続素子部233は測定対象となる測定用の第2圧電素子232に隣接して設けられ、当該第2圧電素子232の個別電極2231に導通する接続電極2232を有する。
例えば接続素子部233の第3方向における幅寸法は、第1圧電素子231や第2圧電素子232の数十倍である。接続素子部233は例えば第1圧電素子231の列の端部の第2圧電素子232に第2の溝24を介して隣接して配置される。接続素子部233の側面には、内部電極221,222に接続される外部電極223、224がそれぞれ形成される。例えば外部電極223と外部電極224とは例えば異なる極であり、外部電極223と外部電極224とが異なる側面にそれぞれ配置されている。あるいは、外部電極223と224が同じ側面部の異なる領域に取り回されていてもよい。
接続素子部233の一方の側面において、端部側の領域には共通電極2241の一部を構成する外部電極224が形成され、第2圧電素子232側の領域に接続電極2232を構成する外部電極223が形成されるとともに、隣接する外部電極223と外部電極224との間には絶縁層225が形成される。外部電極223は、第2の溝24よりも第1方向他方側であるベース部26の領域を通って、接続素子部233の一方の側面から、隣接する第2圧電素子232の一方の側面に至って形成される。すなわち、圧電アクチュエータ20の端部に配される第2圧電素子232の個別電極2231と、接続素子部233の接続電極2232とは一体に繋げて形成される。
接続素子部233の他方の側面、及び並列方向の端面には、共通電極2241を構成する外部電極224が形成される。すなわち、外部電極224が、接続素子部233の端面部251を通って、外部電極223が形成される面と同じ側面の隣接する領域に、引出されている。
このように構成された接続素子部233の一方の側面は、第1圧電素子231や第2圧電素子232と比べて広く形成される。接続素子部233の1の側面に形成された外部電極223は、個別電極用の通電端子2233を構成する。また接続素子部233の側面に形成された外部電極224は共通電極2241用の通電端子2243を構成する。すなわち、接続素子部233は、測定用の通電端子2233,2243を有し、接続素子部233の一方の側面に、プローブなどを当てることで、通電可能に構成されている。
ベース部26は、第3方向に延出し、第1の溝22及び第2の溝24の底部側において複数の第1圧電素子231と第2圧電素子232と接続素子部233とを連続する。ベース部26の例えば一方の側面は電極が形成されていない電極除去部27を有し、他方の側面には共通電極2241の一部が形成される。
本実施形態において一例として外部電極223を個別電極、外部電極224を共通電極2241とする。複数の第1圧電素子231の個別電極2231を構成する外部電極223は、電極層が溝22によって分割されることで独立して配置される。共通電極2241を構成する外部電極224は、電極層が溝22よりもベース10側の領域で互いに連結され、例えば接地される。すなわち共通電極2241は、互いに離間する第1圧電素子231、第2圧電素子232及び接続素子部233の他方の側面に形成されるとともに、溝22の底部よりも他方側のベース部26の側面において接続され、一体に形成される。
駆動対象の第1圧電素子231に設けられた個別電極2231となる外部電極223は例えばFPC70に接続され、各種配線を介して、駆動IC等の実装部品に接続される。
例えば、個々の外部電極223、224は、配線により駆動ICを介して、駆動部としての制御部116の駆動回路1161に接続され、CPU(Central Processing Unit)による制御によって駆動制御可能に構成される。
一例として、各第1圧電素子231、第2圧電素子232は、圧電体層211の積層数を50層以下、各層の厚さを10μm~40μm、厚さと総積層数の積を1000μm未満とする。
振動板30は、例えば厚さ方向が積層方向である第1方向に沿って配され、第1方向と直交する面方向に延出するプレート部301を有する。振動板30は、複数の第1圧電素子231の積層方向の一方側、すなわちノズルプレート50側の面に接合される。振動板30は例えば変形可能に構成されたプレート部301の、圧電アクチュエータ20の第1圧電素子231と接合される面に、例えば突起状の複数の接合部を備え、接合部において圧電素子23に接着されていてもよい。
プレート部301は例えば金属板であり、各圧力室31に対向するとともに個別に変位可能な複数の振動部位を有し、複数の振動部位が一体に連なって形成される。例えばプレート部301は1枚の平板状に構成され、各圧電素子231に接合された領域がそれぞれ個別に変位する振動部位を構成する。なお、プレート部301は、複数の振動部位が、変位しやすいように、振動部位と隣接する部位あるいは互いに隣接する振動部位間に、折り目や段差が形成されていてもよい。振動板30は、第1圧電素子231の伸長と圧縮によって、当該圧電素子23対向配置された部位が変位することで、変形する。
振動板30は、第1圧電素子231の一方側の端面に接合される。一例として、本実施形態において、振動板30の第1方向一方側の主面において第2方向の両端の領域はマニホールド40に接合される。インクジェットヘッド1の第2方向における中央部において、振動板30のマニホールド40との間にはインクが収容可能な圧力室31及びガイド流路34が形成される。振動板30の、第1方向の他方側の主面は、一端側の領域が第1圧電素子231に接合され、第2方向における他端側の所定の領域がフレーム60に接合される。振動板30の第1方向他方側の主面とフレーム60との間にはインクが収容可能な共通室32が形成される。すなわち、振動板30は一方側の面が圧電素子23に、他方側が圧力室31、隔壁部42、及びガイド流路34に、それぞれ面している。
振動板30は、厚さ方向に貫通するとともに圧力室31と共通室32とを連通させる開口部33を有する。振動板30の第1方向における一方側に圧力室31が形成され、振動板30の第1方向における他方側に、共通室32が形成される。共通室32は第3方向に延出するとともに、第3方向に並ぶ複数の圧力室31に連通する。振動板30は、圧電素子23の変形に伴って変形することにより、圧力室31の容積を変化させる。
マニホールド40は、振動板30の一方側に接合される。マニホールド40は、ノズルプレート50と振動板30との間に配され、隔壁部42によって隔てられる複数の圧力室31と、複数の圧力室31から開口部33に向けて第2方向に延びるとともに隔壁部42によって隔てられるガイド流路34と、を有する所定のインク流路35が形成される。マニホールド40は、振動板30の外縁部に接合される枠状部41と、複数のインク流路35を隔てる複数の隔壁部42と、ガイド流路34を形成するガイド壁43と、を備える。
また、第3方向に並列する複数の圧力室31は、隔壁部42によって隔てられる。すなわち、圧力室31の第3方向の両側は隔壁部42によって構成される。各圧力室31は、第1方向一方側に配されるノズルプレート50に形成されたノズル51に連通する。また、圧力室31は、ノズルプレート50の反対側が振動板30によって塞がれる。
複数の圧力室31は、ガイド流路34及び開口部33を介して共通室32に連通する。圧力室31は共通室32からガイド流路34を経て供給される液体を保有し、圧力室31の一部を形成する振動板30の振動によって変形することで、ノズル51から液体を吐出する。
隔壁部42は、第3方向に並ぶ複数の圧力室31間を隔てるとともに、及び第3方向2並ぶ複数のガイド流路34間を隔て、圧力室31及びガイド流路34の両側部を構成する壁部材である。隔壁部42は振動板30を介して、第1圧電素子231に対向配置され、第1圧電素子231によって支持される。
ノズルプレート50は、例えばSUS・Niなどの金属やポリイミドなどの樹脂材料からなる厚さ10μm~100μm程度の方形の板状に構成される。ノズルプレート50は圧力室31の一方側の開口を覆うように、マニホールド40の一方側に配置されている。ノズルプレート50には、厚さ方向に貫通する複数のノズル51が形成される。ノズル51は第3方向に沿って並び、ノズル列が形成される。各ノズル51は、複数の圧力室31に対応する位置にそれぞれ設けられている。
フレーム60は振動板30の第1方向における他方側に配置される。フレーム60は、振動板30との間に共通室32を形成する。共通室32は、フレーム60の内側に形成され、振動板30に設けられた開口部33及びガイド流路34を通じて圧力室31に連通する。
FPC70は、個別電極2231に接続される。FPC70は、ベース層と、電極層と、ハンダメッキ層と、接着層と、絶縁カバー層と、を備える。
FPC70は、第1圧電素子231の接合面に、ハンダメッキ層が形成された領域を対向して位置合わせして加熱して、ハンダメッキ層のハンダを溶融させることで、外部電極223に電気的及び機械的に接続される。
以上のように構成されたインクジェットヘッド1において、ノズルプレート50とフレーム60と、マニホールド40と、振動板30とによって、ノズル51に連通する複数の圧力室31と、複数のガイド流路34と、複数の圧力室31に連通する共通室32と、を有するインク流路35が形成される。例えば共通室32はカートリッジに連通し、インクが共通室32を通じて各圧力室31へ供給される。全ての圧電素子23は配線により電圧が印加可能に接続されている。インクジェットヘッド1において、制御部116が、駆動IC1161により内部電極221,222に駆動電圧を印加すると、第1圧電素子231が積層方向、すなわち各圧電体層211の厚さ方向に振動する。つまり、第1圧電素子231は縦振動する。
具体的には、制御部116は、駆動対象の第1圧電素子231の内部電極221,222に駆動電圧を印加して、駆動対象の第1圧電素子231を選択的に駆動する。そして、駆動対象の第1圧電素子231による引張方向の変形と圧縮方向の変形を組み合わせて、振動板30を変形させ、圧力室31の容積を変化させることで、共通室32から液体を導き、ノズル51から吐出させる。
本実施形態にかかるインクジェットヘッド1を製造する工程において、シート状に形成された圧電材料に、内部電極221,222の印刷処理を行うことで、内部電極221,222が形成された圧電体層211を形成する。そして内部電極221,222を有する複数枚の圧電体層211を第1方向に積層し、焼成処理、を行い、積層圧電体201を構成する。図5に示すように、積層圧電体201の第2方向における一方と他方の端面に、印刷処理により外部電極223.224を形成する。そして、ダイシング処理により、個別電極2231及び接続電極2232となる外部電極223が配される一方の端部を面取りして電極除去部27を形成する。電極除去部27を形成することにより、外部電極223のベース10側の部位の電極層が除去される。さらに、電極除去部27によって電極が除去された部位に至る深さの溝22を複数形成することで、積層圧電体201の一方側を複数に分割し複数の圧電素子21を形成し、電極除去部によって電極が除去された部位よりも浅い溝24を形成することで、接続素子部233に電気的に接続される測定用の第2圧電素子232を形成する。なお、このとき測定用の第2圧電素子232を形成する溝24の幅を、駆動用の第1圧電素子231を形成する溝22の幅と同一とし、同じ工程の加工で形成してもよい。
以上により、一端側が複数に分割され、他端側が連結する圧電アクチュエータ20が形成される。ここで、第1の溝22を電極除去部27に至る深さとしたことにより、電極除去部27が配される側の電極層は、互いに離間して独立した個別電極2231となる。一方、電極除去部27が形成されていない側面の電極層は、溝の底部よりもベース部26側の領域において連続する共通電極2241を構成する。
さらに、共通電極2241は第2方向の端面部を通って、一方の側面部に引出される。以上により、端部の第2圧電素子232の個別電極2231と、個別電極2231に接続される接続電極2232と、共通電極2241と、を同じ面に並べて形成する。
さらに、圧電素子231、232の分極処理を行い、ベース10に接着剤等で貼り付ける。そして、個別電極2231となる外部電極223にFPC70を接合し、マニホールド40とフレーム60を接合し、各圧力室31にノズル51を対向配置させてノズルプレート50を接着し、インクジェットヘッド1が完成する。
以下、インクジェットヘッド1を備えるインクジェット記録装置100の一例について、図7を参照して説明する。インクジェット記録装置100は、筐体111と、媒体供給部112と、画像形成部113と、媒体排出部114と、搬送装置115と、制御部116と、を備える。
インクジェット記録装置100は、媒体供給部112から画像形成部113を通って媒体排出部114に至る所定の搬送路Aに沿って、吐出対象物である印刷媒体として例えば用紙Pを搬送しながらインク等の液体を吐出することで、用紙Pに画像形成処理を行う液体吐出装置である。
筐体111は、インクジェット記録装置100の外郭を構成する。筐体111の所定箇所に、用紙Pを外部に排出する排出口を備える。
媒体供給部112は複数の給紙カセットを備え、各種サイズの用紙Pを複数枚積層して保持可能に構成される。
媒体排出部114は、排出口から排出される用紙Pを保持可能に構成された排紙トレイを備える。
画像形成部113は、用紙Pを支持する支持部117と、支持部117の上方に対向配置された複数のヘッドユニット130と、を備える。
支持部117は、画像形成を行う所定領域にループ状に備えられる搬送ベルト118と、搬送ベルト118を裏側から支持する支持プレート119と、搬送ベルト118の裏側に備えられた複数のベルトローラ120と、を備える。
支持部117は、画像形成の際に、搬送ベルト118の上面である保持面に用紙Pを支持するとともに、ベルトローラ120の回転によって所定のタイミングで搬送ベルト118を送ることにより、用紙Pを下流側へ搬送する。
ヘッドユニット130は、複数(4色)のインクジェットヘッド1と、各インクジェットヘッド1上にそれぞれ搭載された液体タンクとしてのインクタンク132と、インクジェットヘッド1とインクタンク132とを接続する接続流路133と、供給ポンプ134と、を備える。
本実施形態において、シアン、マゼンダ、イエロー、ブラックの4色のインクジェットヘッド1と、これらの各色のインクをそれぞれ収容するインクタンク132を備える。インクタンク132は接続流路133によってインクジェットヘッド1に接続される。
また、インクタンク132には、図示しないポンプなどの負圧制御装置が連結される。そして、インクジェットヘッド1とインクタンク132との水頭値に対応して、負圧制御装置によりインクタンク132内を負圧制御することで、インクジェットヘッド1の各ノズル51に供給されたインクを所定形状のメニスカスに形成させている。
供給ポンプ134は、例えば圧電ポンプで構成される送液ポンプである。供給ポンプ134は、供給流路に設けられている。供給ポンプ134は、配線により制御部116の駆動回路1161に接続され、CPU(Central Processing Unit)による制御によって制御可能に構成される。供給ポンプ134は、インクジェットヘッド1に液体を供給する。
搬送装置115は、媒体供給部112から画像形成部113を通って媒体排出部114に至る搬送路Aに沿って、用紙Pを搬送する。搬送装置115は、搬送路Aに沿って配置される複数のガイドプレート対121と、複数の搬送用ローラ122と、を備えている。
複数のガイドプレート対121は、それぞれ、搬送される用紙Pを挟んで対向配置される一対のプレート部材を備え、用紙Pを搬送路Aに沿って案内する。
搬送用ローラ122は、制御部116の制御によって駆動されて回転することで、用紙Pを搬送路Aに沿って下流側に送る。なお、搬送路Aには用紙の搬送状況を検出するセンサが各所に配置される。
制御部116は、コントローラであるCPU等の制御回路と、各種のプログラムなどを記憶するROM(Read Only Memory)と、各種の可変データや画像データなどを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、外部からのデータの入力及び外部へのデータの出力をするインターフェイス部と、を備える。
以上のように構成されたインクジェット記録装置100において、制御部116は、例えばインターフェイスにおいてユーザが操作入力部の操作による印刷指示を検出すると、搬送装置115を駆動して用紙Pを搬送するとともに、所定のタイミングでヘッドユニット130に対して印字信号を出力することで、インクジェットヘッド1を駆動する。インクジェットヘッド1は吐出動作として、画像データに応じた画像信号により、駆動ICに駆動信号を送り、内部電極221、222に駆動電圧を印加して吐出対象の第1圧電素子231を選択的に駆動して積層方向に縦振動させ、圧力室31の容積を変化させることでノズル51からインクを吐出し、搬送ベルト118上に保持された用紙Pに画像を形成する。また、液体吐出動作として、制御部116は、供給ポンプ134を駆動することで、インクタンク132からインクジェットヘッド1の共通室32にインクを供給する。
ここで、インクジェットヘッド1を駆動する駆動動作について、説明する。本実施形態にかかるインクジェットヘッド1は、圧力室31に対向配置される第1圧電素子231を備え、これらの第1圧電素子231は配線により電圧が印加可能に接続されている。制御部116は、画像データに応じた画像信号により、駆動ICに駆動信号を送り、駆動対象の第1圧電素子231の内部電極221、222に駆動電圧を印加して、駆動対象の第1圧電素子231を選択的に変形させることで、振動板30を変形させる。そして、振動板30の引張方向の変形と圧縮方向の変形を組み合わせて、圧力室31の容積を変化させることで、液体を吐出させる。例えば制御部116は、引っ張り動作と、圧縮動作とを交互に行うことで圧力室31の容積を変化させる。
上述した実施形態にかかるインクジェットヘッド1及びインクジェット記録装置100において、アクチュエータを構成する複数の第1圧電素子231の列の端部に第2圧電素子232を形成し、さらに第2圧電素子232に第2の溝24を介して隣接する通電部となる接続素子部233を構成して通電可能としたことにより、溝加工後、FPC等の実装前に、第2圧電素子232の電圧印加時の変位を正確に測定できる。このため、溝加工後、実装前に、圧電アクチュエータ20を構成するアクチュエータ部材が正常に分極されているかを確認することができる。すなわち、微細な配線やFPCを実装しなくても、接続素子部233から通電が可能であるため、通電時に測定用の第2圧電素子232の頂面の変位をレーザドップラー振動計などで測定することができ、圧電素子231の駆動性能を測定することができる。なお、例えば一般に数百本以上の圧力室に対応し、数十mm以上の長さを有する大きな圧電部材は、静電容量が大きく、波形がなまることから、アクチュエータの変形を正確に測定することが難しい。一方で、溝加工して細かい柱状の部材に分断した後は、配線が細かく、FPCなどを実装しないと通電が難しい。さらに加工及びFPC等の実装の後に測定を行って不具合があった場合にはFPCや通電回路等の実装部品を破棄することになる。これに対して、上記実施形態によれば、第1圧電素子231の列の端部に、第1圧電素子231と同様の積層構造を有する測定用の第2圧電素子232と、通電端子を構成する端子用の接続素子部233を設けることで、実装前に、第2圧電素子232に通電することが可能であり、正確な測定が可能となる。例えば変位が許容範囲であれば次工程に進み、仮に不具合があった場合にも、高価なFPCや駆動回路を破棄する必要がない。
また、上記実施形態によれば、第1圧電素子231の列の端部に第2の溝24を形成するだけで、容易に測定用の第2圧電素子232を形成できる。また測定用の第2圧電素子232を形成する第2の溝24は、積層方向において、内部電極221、222が形成された領域より深く形成することで、実際のアクチュエータの変位と同等の測定が可能である。なお、このとき測定用の第2圧電素子232を形成する第2の溝24の幅を、駆動用の圧電素子231を形成する第1の溝22の幅と同一にすれば、同じ工程の加工で形成することが可能である。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
例えば測定用の第2圧電素子232は、第1圧電素子231の素子列の両端にそれぞれ設けられていても良いし、片方にのみ設けられていてもよい。また測定用の第2圧電素子232は1つである例を示したが、これに限られるものではない。例えば他の実施形態として図7に示す圧電アクチュエータ200のように、複数の測定用の第2圧電素子232を備える構成としてもよい。例えば圧電アクチュエータ200は第2の溝24及び第2圧電素子232をそれぞれ複数有する。複数の第2圧電素子232は、電極除去部27より浅い複数の第2の溝24で互い分割されるとともに、個別電極2231同士は互いに接続されている。したがって測定時にこれらの複数の第2圧電素子232は同様に動く。また、例えば接続素子部233に内部電極がある場合には、測定時に接続素子部233も第2圧電素子232と同時に変位することになる。なお、印刷時にはこれらの測定用の第2圧電素子232は駆動されない。
例えば両端にそれぞれ測定用の圧電素子232や接続素子部233を配置した場合には圧電素子231の広範囲の特性が把握できる。一方で、測定用の圧電素子232の本数を増やせば測定バラツキなどを縮小できる。
なお、測定用の第2圧電素子232は、第1圧電素子231と同形状及び同サイズに限られない。例えば形状やサイズが異なっている場合にも、測定用の第2圧電素子232の動作から駆動用の第1圧電素子231の動作を推測することで、動作確認が可能である。
また、複数の柱状の第1圧電素子231の全てに外部電極223、224が形成される構成を例示したがこれに限られるものではなく、外部電極223、224が構成されない第1圧電素子231があってもよい。例えば並列する複数の第1圧電素子231のうち一個おきあるいは数個おきに個別電極や共通電極が形成されていてもよい。また、測定用の第2圧電素子232や接続素子部233は、フレーム60等の周辺部材に対向または接合される構成であってもよい。
上記実施形態において通電用の端子を設ける接続素子部233として、一部に第1圧電素子231や第2圧電素子232と同様の積層構造を有する接続素子部233を例示したが、これに限られるものではない。例えば接続素子部233は内部電極221、222が形成されていなくてもよい。
例えば両端にそれぞれ測定用の圧電素子232や接続素子部233を配置した場合には圧電素子231の広範囲の特性が把握できる。一方で、測定用の圧電素子232の本数を増やせば測定バラツキなどを縮小できる。
なお、測定用の第2圧電素子232は、第1圧電素子231と同形状及び同サイズに限られない。例えば形状やサイズが異なっている場合にも、測定用の第2圧電素子232の動作から駆動用の第1圧電素子231の動作を推測することで、動作確認が可能である。
また、複数の柱状の第1圧電素子231の全てに外部電極223、224が形成される構成を例示したがこれに限られるものではなく、外部電極223、224が構成されない第1圧電素子231があってもよい。例えば並列する複数の第1圧電素子231のうち一個おきあるいは数個おきに個別電極や共通電極が形成されていてもよい。また、測定用の第2圧電素子232や接続素子部233は、フレーム60等の周辺部材に対向または接合される構成であってもよい。
上記実施形態において通電用の端子を設ける接続素子部233として、一部に第1圧電素子231や第2圧電素子232と同様の積層構造を有する接続素子部233を例示したが、これに限られるものではない。例えば接続素子部233は内部電極221、222が形成されていなくてもよい。
また、上記実施形態においては、複数層の圧電体層を積層し、積層方向の縦振動(d33)を用いて圧電素子23を駆動する構成としたが、これに限られるものではない。例えば圧電素子23が単層の圧電部材で構成される形態にも適用可能である。
また、圧電素子23の具体的な構成や、流路の形状、マニホールド40、ノズルプレート50、フレーム60を含む各種部品の構成や位置関係は上述した例に限られるものではなく、適宜変更可能である。また、ノズル51や圧力室31の配列も上記に限られるものではない。たとえばノズル51を2列以上配列してもよい。また、圧電素子23が積層方向の両端にダミー層212を有する例を示したがこれに限られるものではなく、圧電素子23の一方側のみにダミー層212を有していてもよく、あるいは第1圧電素子231がダミー層212を備えない構成であってもよい。
また、吐出する液体は印字用のインクに限られるものではなく、例えばプリント配線基板の配線パターンを形成するための導電性粒子を含む液体を吐出する装置等であっても良い。
また、上記実施形態において、インクジェットヘッド1は、インクジェット記録装置等の液体吐出装置に用いられる例を示したが、これに限られるものではなく、例えば3Dプリンタ、産業用の製造機械、医療用途にも用いることが可能であり、小型軽量化及び低コスト化が可能である。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、小さい駆動電圧で液体吐出性能を確保できる液体吐出ヘッド及び液体吐出装置を提供できる。
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…インクジェットヘッド、10…ベース、20…圧電アクチュエータ、22…第1の溝、231…第1圧電素子、232…第2圧電素子、233…接続素子部、24…第2の溝、26…ベース部、27…電極除去部、30…振動板、31…圧力室、32…共通室、33…開口部、34…ガイド流路、35…インク流路、40…マニホールド、41…枠状部、42…隔壁部、43…ガイド壁、50…ノズルプレート、51…ノズル、60…フレーム、70…配線基板、100…インクジェット記録装置、111…筐体、112…媒体供給部、113…画像形成部、114…媒体排出部、115…搬送装置、116…制御部、117…支持部、118…搬送ベルト、119…支持プレート、120…ベルトローラ、121…ガイドプレート対、122…搬送用ローラ、130…ヘッドユニット、132…インクタンク、133…接続流路、134…供給ポンプ、201…積層圧電体、221、222…内部電極、223、224…外部電極、2231…個別電極、2232…接続電極。
Claims (5)
- 圧電部材及び内部電極を有し、一の側面において第1方向の一方側の領域に電極層が形成され、他方側に電極層が形成されない電極除去部が設けられ、
前記第1方向の一方側から前記電極除去部に至る領域に形成される複数の第1の溝と、
前記第1の溝を介して並ぶ複数の第1圧電素子及び第2圧電素子と、
前記第1の溝よりも浅く、前記電極除去部に至らない第2の溝と、
前記第2の溝を介して、前記第2圧電素子に隣接して設けられる接続素子部と、
複数の前記第1圧電素子及び前記第2圧電素子の一の側面の前記第1方向における前記第1の溝の底部よりも前記一方側の領域にそれぞれ形成される複数の個別電極と、
前記接続素子部の一の側面から前記第2の溝よりも前記第1方向の他方側に至り、隣接する前記第2圧電素子の前記個別電極に接続される、接続電極と、
を備える、圧電アクチュエータ。 - 前記第1の溝及び前記第2の溝の底部側において複数の前記第1圧電素子と前記第2圧電素子と前記接続素子部とを連続するベース部と、
複数の前記第1圧電素子、前記第2圧電素子及び前記接続素子部の他の側面において、前記第1の溝の底部よりも前記第1方向の他方側に至る領域に形成される共通電極と、を備え、
前記共通電極は、複数の前記第1圧電素子、前記第2圧電素子及び前記接続素子部の他の側面において、前記第1の溝の底部よりも前記第1方向他方側の前記ベース部において接続され、
前記第1圧電素子及び前記第2圧電素子は、積層される複数の圧電体層と内部電極とを有し、
前記第1の溝及び前記第2の溝は前記内部電極よりも、前記第1方向他方側に至る深さを有し、前記内部電極は前記第1の溝及び前記第2の溝によって分割される、請求項1に記載の圧電アクチュエータ。 - 前記共通電極は、前記他の側面から、一の側面に至る請求項2に記載の圧電アクチュエータ。
- 前記接続素子部は前記第1圧電素子及び前記第2圧電素子よりも、複数の前記第1圧電素子の並び方向における幅寸法が大きく、
前記第1の溝と前記第2の溝とは、前記並び方向の幅寸法が、同じである、請求項1乃至3のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。 - 請求項1乃至4のいずれかに記載の圧電アクチュエータと、
前記第1圧電素子の振動により容積が変化する圧力室と、
前記圧力室に連通するとともに、前記圧力室の容積の変化により液体を吐出するノズルを有するノズル部材と、
を備える、液体吐出ヘッド。
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