JP2023117886A - 圧電アクチュエータ、液体吐出ヘッド及び液体吐出ヘッドの製造方法 - Google Patents

圧電アクチュエータ、液体吐出ヘッド及び液体吐出ヘッドの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電力集中が生じにくい圧電アクチュエータ、液体吐出ヘッド、及び液体吐出ヘッドの製造方法を提供する。【解決手段】実施形態にかかる圧電アクチュエータは、アクチュエータ部と、導体部と、を備える。アクチュエータ部は、複数の圧電体と内部電極とを有する圧電素子が複数並んで配置されるとともに、前記圧電素子の並び方向において隣接する前記圧電素子間にそれぞれ素子間溝が形成される、圧電素子列を、列間溝を介して複数列備える。導体部は、複数の前記圧電素子列の間に形成される前記列間溝内に設けられ、導電性物質で構成される電極素子を前記並び方向に複数並列して備えるとともに、前記並び方向に隣接する前記電極素子間に、前記素子間溝に連続する極間溝が形成される、電極列を備える。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、圧電アクチュエータ、液体吐出ヘッド及び液体吐出ヘッドの製造方法に関する。
インクジェットヘッドにおいて、PZT等の圧電体を用いたインクジェットヘッドが種々製品化されている。例えば、ベース部材上に接合した積層型圧電部材をダイシングによって溝を形成し、1つの圧電部材に対して所要数の圧電柱を所定の間隔で櫛歯状に形成したアクチュエータユニットを用い、駆動圧電柱の上端面を振動板に接合し圧力室内のインクに振動を与え、圧力室に連通するノズルよりインク滴を吐出させるインクジェットヘッドがある。
特許5668382号公報
本発明が解決しようとする課題は、電力集中が生じにくい圧電アクチュエータ、液体吐出ヘッド、及び液体吐出ヘッドの製造方法を提供することである。
実施形態にかかる圧電アクチュエータは、アクチュエータ部と、導体部と、を備える。アクチュエータ部は、複数の圧電体と内部電極とを有する圧電素子が複数並んで配置されるとともに、前記圧電素子の並び方向において隣接する前記圧電素子間にそれぞれ素子間溝が形成される、圧電素子列を、列間溝を介して複数列備える。導体部は、複数の前記圧電素子列の間に形成される前記列間溝内に設けられ、導電性物質で構成される電極素子を前記並び方向に複数並列して備えるとともに、前記並び方向に隣接する前記電極素子間に、前記素子間溝に連続する極間溝が形成される、電極列を備える。
第1実施形態に係るインクジェットヘッドの一部の構成を示す断面図。 同インクジェットヘッドの一部の構成を示す断面図。 同インクジェットヘッドの製造方法を示す説明図。 同インクジェットヘッドの製造方法を示す説明図。 インクジェットヘッドの製造方法を示す説明図。 同インクジェットヘッドの製造方法を示す説明図。 同インクジェットヘッドの製造方法を示す説明図。 第1実施形態に係るインクジェット記録装置の概略構成を示す説明図。 他の実施形態に係るインクジェットヘッドの一部の構成を示す断面図。
以下に、第1実施形態に係る液体吐出ヘッドであるインクジェットヘッド1及び液体吐出装置であるインクジェット記録装置100について、図1乃至図8を参照して説明する。図1及び図2は、インクジェットヘッド1の一部の概略構成を示す断面図である。図3乃至図7はインクジェットヘッドの製造方法を示す説明図である。図8はインクジェット記録装置100の概略構成を示す説明図である。図中矢印X,Y,Zは互いに直交する3方向をそれぞれ示す。各図において説明のため、適宜構成を拡大、縮小または省略して示す。
図1に示すように、インクジェットヘッド1は、圧電アクチュエータ2と、振動板30と、マニホールド40と、複数のノズル51を有するノズルプレート50と、配線板70と、を備える。
圧電アクチュエータ2は、支持部材としてのベース10と、一対の圧電素子列201、202を有するアクチュエータ部としてのアクチュエータユニット20と、一対の圧電素子列201、202の間に配される導体部227と、一対の圧電素子列201、202の外側の側面にそれぞれ形成される外部電極224とを備える。
図1乃至図2に示すように、ベース10は複数の圧電素子列201、202を有するアクチュエータユニット20を保持する。ベース10は、SUS、アルミナなどの加工可能な材料により構成され、ベース10の一方の端面に圧電素子列201、202が接着される。ベース10は、列間溝25の一部を構成するとともに列間溝25において導体部227に接続される導電部位を少なくとも一部に有する。一例として本実施形態においてはベース10が導電性の材料で構成され、ベース10全体が導電部位となり、列間溝25がベース10に至って形成されることで、ベース10が列間溝25の内面の一部を構成している。ベース10は列間溝25内に形成された導体部227に接続され、導電部位であるベース10自体が共通電極の配線の一部を構成する。なお、ベース10は、2つの圧電素子列201、202が対向する側である内側の側面に形成された溝内の導体部227で構成される共通電極を、アクチュエータユニット20の外側の端面に、取り回すための配線を構成してもよく、例えばベース10を介して、共通電極が、配線板70の共通配線層に、接続されていてもよい。
アクチュエータユニット20は、複数の圧電体層211、ダミー層212、及び内部電極221、222が積層された積層圧電部材200から構成される。アクチュエータユニット20は、積層圧電部材200の積層方向の一方側が列間溝25と複数の素子間溝22によって分割され、列間溝25を介して並ぶ複数の圧電素子列201、202を備える。
圧電素子列201、202は、積層圧電部材200に列間溝25及び素子間溝22が形成されることで、列間溝25を介して並列する一対の板状の基部26と、一対の基部26の積層方向の一方側にそれぞれ延出するとともに素子間溝22を介して並列する複数の柱状の圧電素子21と、を有する。
基部26は例えば板状に構成され、支持部材であるベース10の積層方向の一方側の端部に接合される。基部26は、列間溝25とは反対側の外側端におけるベース10側の端部に、角部が所定量切り欠かれた凹部261が形成される。凹部261は、外表面が内側に一部退避し、ベース10から離間することにより、配線板70や他の部材との干渉を回避する。
各圧電素子21は、基部26の一方側にそれぞれ延出する柱状に構成される。圧電素子21は、第1方向に積層される複数枚の圧電体層211と、積層方向の両端にそれぞれ配されるダミー層212と、各圧電体層211の主面に形成される内部電極221、222とを備える。一例として、各圧電素子21は、圧電体層211の積層数を50層以下、各層の厚さを10μm~40μm、厚さと総積層数の積を1000μm未満とする。
圧電体層211は、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)系、または無鉛のKNN(ニオブ酸ナトリウムカリウム)系等の圧電材料から薄板状に構成される。複数の圧電体層211は厚さ方向が第1方向に沿って積層され、互いに接着層を介して接着されている。
ダミー層212は、圧電体層211と同材料で構成される。例えば圧電体層211の内部電極221、222が形成された領域の両端部、すなわち積層方向の両側に、配置される。ダミー層212は電極を片側にしか有しておらず、電界がかからず、変形しない。すなわち、ダミー層212は圧電体としては機能せず、固定の際のベースとなり、あるいは組立中や組立後の精度を出すために研磨する研磨代となる。
内部電極221、222は銀パラジウムなどの焼成可能な導電性材料で所定形状に構成される導電膜である。内部電極221、222は各圧電体層211の主面の所定領域に形成される。内部電極221、222は、互いに異なる極である。例えば一方の内部電極221は図中Y方向で示す第2方向において圧電体層211の一方の端部に至り、他方の端部には至らない領域に形成される。第2方向は、積層方向である第1方向に直交または交差する方向である。他方の内部電極222は、図中Y方向で示す第2方向において圧電体層211の一方の端部には至らず、他方の端部に至る領域に形成される。内部電極221は圧電素子21の外側面に形成される外部電極224に接続され、内部電極222は内側の電極素子2271に、それぞれ接続される。
複数の素子間溝22は、第2方向に延出し、各圧電素子列201、202を複数の圧電素子21に分割する。素子間溝22は、並び方向である第3方向において隣接する複数の圧電素子21の間に、それぞれ形成される。第3方向は、第1方向及び第2方向に直交または交差する方向である。本実施形態の例においては、第1方向は、Z方向に沿い、第2方向は、Y方向に沿い、第3方向は、X方向に沿う。
列間溝25は、第3方向に延出し、第2方向において一対の圧電素子列201、202の間に配される。列間溝25は、一対の圧電素子列201、202を隔てる。列間溝25の積層方向の深さ寸法は、素子間溝22の深さ寸法よりも、深く形成される。例えば列間溝25は、アクチュエータユニット20を積層方向である深さ方向に貫通し、ベース10に至る深さに形成される。言い換えると列間溝25はその底部側の一部がベース10によって構成される。
外部電極224は、複数の圧電素子21を有する圧電素子列201、202の列間溝25とは反対側である外側の側面部に形成され、内部電極221の端部を集めて構成される。外部電極224はメッキ法やスパッタ法など既知の方法で、Ni、Cr、Auなどにより成膜されている。
導体部227は、一対の圧電素子列201、202の間の列間溝25内に設けられる。導体部227は、銀ペーストや導電性接着剤などの導電性物質で構成され、素子間溝22に連通する第3の溝である極間溝2273を介して並ぶ複数の柱状の電極素子2271と、複数の電極素子2271の底部に配される連結部2272と、を一体に有する。導体部227は、列間溝25内に銀ペーストや導電性接着剤などの、ペースト状または液状の導電材料が充填されて硬化した後、複数の素子間溝22に繋がる複数の極間溝2273が形成されることで、積層方向の一端側が複数に分割され、複数の電極素子2271と、電極素子2271の底部側において一体に連続する連結部2272が、一体に形成される。
各電極素子2271は、圧電素子21の並び方向において、複数の圧電素子21と同位置に配置され、複数の圧電素子21にそれぞれ接続される。すなわち、積層方向及び圧電素子21の並び方向に対して直交する延出方向において、一方の圧電素子列201の圧電素子21と、電極素子2271と、他方の圧電素子列202の圧電素子21とが、一列に連続して配置される。同様に、延出方向において、一方の圧電素子列201の素子間溝22と、極間溝2273と、他方の圧電素子列202の素子間溝22とが、一列に連続して配置される。したがって各電極素子2271は各圧電素子21内の内部電極222に接続される。
本実施形態において一例として、一対の圧電素子列201、202の対向面側である内側の導体部227を共通電極とし、外側の外部電極224を個別電極とする。複数の圧電素子21の個別電極となる外部電極224は、複数の圧電素子21の間に形成される素子間溝22によって分割され、互いに独立駆動可能に構成される。対向面側において共通電極となる導体部227は、極間溝2273よりもベース10側の底部の領域において連結部2272によって連結され、共通電極を構成する。
個別電極となる外部電極224は例えば配線板70に接続され、各種配線を介して、駆動IC71等の実装部品に接続される。
各圧電素子21は、外部電極224及び導体部227を介して内部電極221、222に電圧が印加されることで、圧電体層211の積層方向に沿って縦振動する。例えばここで言う縦振動とは「圧電定数d33で定義される厚み方向の振動」である。なお本実施形態においては一例として図1に示すように、複数並列配置される圧電素子21のうち1つおきに配される半数の圧電素子21が振動板30を挟んで圧力室31に対応して配置され、残りの半数の圧電素子21は振動板30を挟んで隔壁部42に対向する位置に配置される。
振動板30は、例えば厚さ方向が積層方向に沿って配され、積層方向と直交する面方向に延出する。振動板30は、複数の圧電素子21の積層方向の一方側、すなわちノズルプレート50側の面に接合される。振動板30は例えば変形可能に構成されたプレート部と、アクチュエータユニット20の圧電素子21と接合される例えば突起状の複数の接合部と、を備える。例えば振動板30は接合部の面が圧電素子21の端面に接着される。
振動板30は、圧電素子21の一方側の端面に接合される。一例として、本実施形態において、振動板30はマニホールド40に接合される。振動板30は、圧電素子21の変形に伴って変形することにより、圧力室31の容積を変化させる。
マニホールド40は、振動板30の一方側に接合される。マニホールド40は、複数の圧力室31と、複数の圧力室31に連通する共通室と、を有する所定のインク流路を形成する。マニホールド40は、圧力室31を隔てる複数の隔壁部42を備える。隔壁部42は、並び方向において複数の圧力室31間を隔て、圧力室31の両側部を構成する壁部材である。隔壁部42は振動板30を介して、圧電素子21に対向配置され、圧電素子21によって支持される。
各圧力室31は、積層方向一方側に配されるノズルプレート50に形成されたノズル51に連通する。また、圧力室31は、ノズルプレート50の反対側が振動板30によって塞がれる。
複数の圧力室31は、共通室に連通し、共通室から供給される液体を保有し、圧力室31の一部を形成する振動板30の振動によって変形することで、ノズル51から液体を吐出する。
ノズルプレート50は、例えばSUS・Niなどの金属やポリイミドなどの樹脂材料からなる厚さ10μm~100μm程度の方形の板状に構成される。ノズルプレート50は圧力室31の一方側の開口を覆うように、マニホールド40の一方側に配置されている。ノズルプレート50には、厚さ方向に貫通する複数のノズル51が形成される。ノズル51は第3方向に沿って複数並び、ノズル列を形成する。各ノズル51は、複数の圧力室31に対応する位置にそれぞれ設けられている。
配線板70は、例えば所定のパターンに形成された電極層を有するFPC等の配線基板である。配線板70は、個別電極である外部電極224に接続される個別配線と、共通電極である導体部227に接続される共通配線と、を有する。例えば配線板70は、駆動IC71に接続される。
例えば、個々の外部電極224や導体部227は、配線により駆動IC71を介して、駆動部としての制御部116の駆動回路1161に接続され、駆動回路1161が有するCPU(Central Processing Unit)等による制御によって駆動制御可能に構成される。
以上のように構成されたインクジェットヘッド1において、ノズルプレート50と、マニホールド40と、振動板30とによって、ノズル51に連通する複数の圧力室31と、複数の圧力室31に連通する共通室と、を有するインク流路が形成される。例えば共通室は接続流路133を通じてインクタンク132に接続され、インクタンク132のインクが共通室を通じて各圧力室31へ供給される。
インクジェットヘッド1において、制御部116が、駆動IC71により駆動対象の内部電極221、222に駆動電圧を印加すると、圧電素子21が積層方向、すなわち各圧電体層211の厚さ方向に振動する。つまり、圧電素子21は縦振動する。具体的には、制御部116は、駆動対象の圧電素子21の内部電極221、222に駆動電圧を印加して、駆動対象の圧電素子21を選択的に駆動する。そして、圧電素子21の駆動による、引張方向の変形と圧縮方向の変形を組み合わせて、振動板30を変形させ、圧力室31の容積を変化させることで、共通室から液体を導き、ノズル51から吐出させる。
本実施形態にかかるインクジェットヘッドの製造方法について、図3乃至図7を参照して説明する。まず、圧電アクチュエータ2の製造方法として、シート状に形成された圧電材料に、内部電極221、222の印刷処理を行うことで、内部電極221、222が形成された圧電体層211を形成する。そして内部電極221、222を有する複数枚の圧電体層211を積層し、焼成処理、を行い、図3及び図4に示す積層圧電部材200を構成する。そして、SUS、アルミナなどの加工が可能かつ硬度の高い材料で構成されるベース10上に、あらかじめ内部電極221、222を形成した積層圧電部材200を、配置する。
次に、図5に示すように、ダイシングにより、積層圧電部材200の中央に、列間溝25を形成し、2列の積層圧電部材に分割する。このとき、各積層圧電部材の列間溝25側である内側の側面のベース10側の端部は、外側の側面の外部電極224のベース10側の端部よりも、ベース10に位置する。
続いて、積層圧電部材200において、一対の積層圧電部材200の外側の端面に、印刷処理により外部電極224を形成する。また、積層圧電部材200の外側のベース10側の角部を一部切り欠き、凹部261を形成する。
続いて、図6に示すように、列間溝25内に、銀ペーストや導電性接着剤などの、ペースト状または液状の導電材料を充填する。例えば導電材料の粘度により異なるが、例えば低粘度であれば列間溝25の近傍に導電材料をたらすことで表面張力により、高粘度であればへらなどで押し込むことにより、導電材料の列間溝25への充填が可能である。充填後、熱などにより、導電材料を硬化させ、導電固体を形成する。
列間溝25内の導電材料が硬化した後の導電固体に、ダイシング加工等により、第2方向に連続して延びる素子間溝22及び極間溝2273を、所定のピッチで複数同時に形成し、積層圧電部材200及び導体部227の一方側を複数に分割し、複数の圧電素子21を有する圧電素子列201、202、及び複数の電極素子2271を有する電極列2270を形成する。
ここで、素子間溝22は、外側に形成された外部電極224が形成された部位よりも深い位置に至る深さであり、外部電極224は圧電素子21毎に互いに離間して独立した個別電極となる。一方で列間溝25は、素子間溝22の底部よりもベース10側の部位で連続しているため、導体部227は、外部電極224や素子間溝22よりもベース10側の領域において、一体に連結される。
列間溝25内の導体部227は、両方の圧電素子列201、202の内部電極221に接続され、一対の圧電素子列201、202に共通する、共通電極の一部を構成する。なお、共通電極である溝内の導体部227は他方側の側面まで引き回されてもよい。以上によりアクチュエータユニット20が形成される。
そして、圧電素子21の分極処理を行う。さらに、個別電極となる外部電極224に、配線板70をハンダ実装により接続する。この時、図7に示すように、アクチュエータユニット20の一端側を支持ツール81上に固定し、配線板70と個別電極となる外部電極224を接触させて、加圧ツール82で加圧し、配線板70を実装する。このとき、一対の圧電素子列201、202の各圧電素子21の間が、電極素子2271で接続され、各圧電素子21が加圧方向において支持されることから、接合処理が容易となる。
さらに、マニホールド40やフレーム部材を接合し、各圧力室31にノズル51を対向配置させてノズルプレート50を接着し、インクジェットヘッド1が完成する。
以下、インクジェットヘッド1を備えるインクジェット記録装置100の一例について、図8を参照して説明する。インクジェット記録装置100は、筐体111と、媒体供給部112と、画像形成部113と、媒体排出部114と、搬送装置115と、制御部116と、を備える。
インクジェット記録装置100は、媒体供給部112から画像形成部113を通って媒体排出部114に至る所定の搬送路Aに沿って、吐出対象物である印刷媒体として例えば用紙Pを搬送しながらインク等の液体を吐出することで、用紙Pに画像形成処理を行う液体吐出装置である。
筐体111は、インクジェット記録装置100の外郭を構成する。筐体111の所定箇所に、用紙Pを外部に排出する排出口を備える。
媒体供給部112は複数の給紙カセットを備え、各種サイズの用紙Pを複数枚積層して保持可能に構成される。
媒体排出部114は、排出口から排出される用紙Pを保持可能に構成された排紙トレイを備える。
画像形成部113は、用紙Pを支持する支持部117と、支持部117の上方に対向配置された複数のヘッドユニット130と、を備える。
支持部117は、画像形成を行う所定領域にループ状に備えられる搬送ベルト118と、搬送ベルト118を裏側から支持する支持プレート119と、搬送ベルト118の裏側に備えられた複数のベルトローラ120と、を備える。
支持部117は、画像形成の際に、搬送ベルト118の上面である保持面に用紙Pを支持するとともに、ベルトローラ120の回転によって所定のタイミングで搬送ベルト118を送ることにより、用紙Pを下流側へ搬送する。
ヘッドユニット130は、複数(4色)のインクジェットヘッド1と、各インクジェットヘッド1上にそれぞれ搭載された液体タンクとしてのインクタンク132と、インクジェットヘッド1とインクタンク132とを接続する接続流路133と、供給ポンプ134と、を備える。
本実施形態において、シアン、マゼンダ、イエロー、ブラックの4色のインクジェットヘッド1と、これらの各色のインクをそれぞれ収容するインクタンク132を備える。インクタンク132は接続流路133によってインクジェットヘッド1に接続される。
また、インクタンク132には、図示しないポンプなどの負圧制御装置が連結される。そして、インクジェットヘッド1とインクタンク132との水頭値に対応して、負圧制御装置によりインクタンク132内を負圧制御することで、インクジェットヘッド1の各ノズル51に供給されたインクを所定形状のメニスカスに形成させている。
供給ポンプ134は、例えば圧電ポンプで構成される送液ポンプである。供給ポンプ134は、供給流路に設けられている。供給ポンプ134は、配線により制御部116の駆動回路1161に接続され、CPU(Central Processing Unit)による制御によって制御可能に構成される。供給ポンプ134は、インクジェットヘッド1に液体を供給する。
搬送装置115は、媒体供給部112から画像形成部113を通って媒体排出部114に至る搬送路Aに沿って、用紙Pを搬送する。搬送装置115は、搬送路Aに沿って配置される複数のガイドプレート対121と、複数の搬送用ローラ122と、を備えている。
複数のガイドプレート対121は、それぞれ、搬送される用紙Pを挟んで対向配置される一対のプレート部材を備え、用紙Pを搬送路Aに沿って案内する。
搬送用ローラ122は、制御部116の制御によって駆動されて回転することで、用紙Pを搬送路Aに沿って下流側に送る。なお、搬送路Aには用紙の搬送状況を検出するセンサが各所に配置される。
制御部116は、コントローラであるCPU等の制御回路と、各種のプログラムなどを記憶するROM(Read Only Memory)と、各種の可変データや画像データなどを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、外部からのデータの入力及び外部へのデータの出力をするインターフェイス部と、を備える。
以上のように構成されたインクジェット記録装置100において、制御部116は、例えばインターフェイスにおいてユーザが操作入力部の操作による印刷指示を検出すると、搬送装置115を駆動して用紙Pを搬送するとともに、所定のタイミングでヘッドユニット130に対して印字信号を出力することで、インクジェットヘッド1を駆動する。インクジェットヘッド1は吐出動作として、画像データに応じた画像信号により、駆動IC71に駆動信号を送り、内部電極221、222に駆動電圧を印加して圧電素子21を選択的に駆動して積層方向に縦振動させ、圧力室31の容積を変化させることでノズル51からインクを吐出し、搬送ベルト118上に保持された用紙Pに画像を形成する。また、液体吐出動作として、制御部116は、供給ポンプ134を駆動することで、インクタンク132からインクジェットヘッド1の共通室にインクを供給する。
上述した実施形態にかかる圧電アクチュエータ2、インクジェットヘッド1、及びインクジェットヘッド1の製造方法によれば、電力集中が生じにくい圧電アクチュエータ2、インクジェットヘッド1、及びインクジェットヘッド1の製造方法を提供できる。すなわち、一対の圧電素子列201、202の間に形成される列間溝25に、共通電極を構成する導体部227を形成することで、共通電極の面積を確保でき、共通電極の配線に電流が集中するのを防止できる。したがって、電荷供給の不足を回避できる。また、列間溝25内に導体部227を形成することで、共通電極を形成できるため、配線形成が容易である。複数の圧電素子列201、202に対して共通する列間溝25に導体部227を形成することで、1つの共通電極配線で足りるため、共通電極の配線構造を単純化できる。さらに、一対の圧電素子列201、202が一体に接続された状態でベース10に接合するため、接着が容易で、複数の圧電素子列201、202の貼り合わせの位置精度を確保できる。また、ベース10を導電性としたことにより、より低抵抗とすることができ、また配線の引き出しも容易である。
また、上記実施形態にかかるインクジェットヘッド1は、列間溝25において、一対の圧電素子21の間が電極素子2271によって接続されていることから、延出方向に圧縮する力が加わった場合に、電極素子2271によって支持され、加圧による接合処理が容易となる。すなわち、例えば一対の圧電素子列201、202の間が中空であると、加圧方向における支持が困難となり、接合処理が困難となる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
例えば、インクジェットヘッドの製造方法は上記に限られるものではなく、例えば予め1列ずつ個別に形成された複数の積層圧電部材200を、ベース10にそれぞれ接合する方法であってもよい。この場合、ベース10に対して所定距離を空けて積層圧電部材200を複数貼ることで、間に列間溝25が形成される。そして、複数の積層圧電部材200の間に形成される列間溝25に導電性材料を充填して硬化させた後、上記実施形態と同様に、複数の積層圧電部材200と硬化した導電性材料に、複数の溝を形成し、素子間溝22及び極間溝2273を形成することで、複数の圧電素子21を有する圧電素子列と、複数の電極素子2271を有する電極列2270と、をそれぞれ形成する。
また、上記実施形態において、ベース10が導電性部材で構成された例を示したが、これに限られるものではない。例えばベース10の一部の表面、あるいは内部の一部が導電性であってもよい。あるいは非導電材料で形成されたベースの表面に、導体部227に接続される導電層を別途形成してもよい。
また、上記実施形態において列間溝25が積層圧電部材200を2つに分離してベース10に至る深さに形成された例を示したが、例えば他の実施形態として図9に示すアクチュエータユニット1020のように、列間溝25はベース10に至らない深さであってもよく、ベース10の表面よりも浅く、2列の圧電素子の基部26が一体に連続する構成であってもよい。
また、上記実施形態においては積層型の圧電素子21を例示したが、単層の圧電体を用いる構成であってもよい。
また、圧電素子21の具体的な構成や、流路の形状、マニホールド40、ノズルプレート50を含む各種部品の構成や位置関係は上述した例に限られるものではなく、適宜変更可能である。また、ノズル51や圧力室31の配列も上記に限られるものではない。たとえばノズル51を2列以上配列してもよい。また複数の圧力室31の間に、ダミー室を形成してもよい。また、圧電素子21が積層方向の両端にダミー層212を有する例を示したがこれに限られるものではなく、圧電素子21の一方側のみにダミー層212を有していてもよく、あるいは圧電素子21がダミー層212を備えない構成であってもよい。
例えば、吐出する液体は印字用のインクに限られるものではなく、例えばプリント配線基板の配線パターンを形成するための導電性粒子を含む液体を吐出する装置等であっても良い。
また、上記実施形態において、インクジェットヘッド1は、インクジェット記録装置等の液体吐出装置に用いられる例を示したが、これに限られるものではなく、例えば3Dプリンタ、産業用の製造機械、医療用途にも用いることが可能であり、小型軽量化及び低コスト化が可能である。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、電力集中が生じにくい圧電アクチュエータ、液体吐出ヘッド、及び液体吐出ヘッドの製造方法を提供できる。
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…インクジェットヘッド、2…圧電アクチュエータ、10…ベース、20…アクチュエータユニット、21…圧電素子、22…素子間溝、25…列間溝、211…圧電体層、212…ダミー層、30…振動板、31…圧力室、40…マニホールド、42…隔壁部、50…ノズルプレート、51…ノズル、70…配線板、71…駆動IC、100…インクジェット記録装置、111…筐体、112…媒体供給部、113…画像形成部、114…媒体排出部、115…搬送装置、116…制御部、117…支持部、118…搬送ベルト、119…支持プレート、120…ベルトローラ、121…ガイドプレート対、122…搬送用ローラ、130…ヘッドユニット、132…インクタンク、133…接続流路、134…供給ポンプ、200…積層圧電部材、201,202…圧電素子列、221,222…内部電極、224…外部電極、227…導体部、2270…電極列、2271…電極素子、2272…連結部、2273…極間溝。

Claims (5)

  1. 複数の圧電体と内部電極とを有する圧電素子が複数並んで配置されるとともに、前記圧電素子の並び方向において隣接する前記圧電素子間にそれぞれ素子間溝が形成される、圧電素子列を、列間溝を介して複数列備える、アクチュエータ部と、
    複数の前記圧電素子列の間に形成される前記列間溝内に設けられ、導電性物質で構成される電極素子を前記並び方向に複数並列して備えるとともに、前記並び方向に隣接する前記電極素子間に、前記素子間溝に連続する極間溝が形成される、電極列を備える導体部と、
    を備える圧電アクチュエータ。
  2. 複数の前記圧電素子列を保持するベースを備え、
    前記列間溝は前記素子間溝より深く、前記ベースに至って形成され、
    前記ベースは、前記列間溝の一部を構成し前記列間溝において前記導体部に接続される導電部位を少なくとも一部に有する、請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
  3. 請求項1または2に記載の圧電アクチュエータと、
    前記圧電素子の振動により振動する振動板と、
    前記振動板に面する複数の圧力室と、を備え、
    前記導体部は前記素子間溝の底部側において複数の前記電極素子を連結する連結部を有する、液体吐出ヘッド。
  4. 複数の圧電体層と内部電極とを有する圧電部材をベースに複数列接合することと、
    複数列の前記圧電部材間に形成される列間溝に導電性材料で構成される導体部を形成することと、
    前記導体部及び複数列の前記圧電部材に、複数の素子間溝を形成して、複数の圧電素子を有する圧電素子列と、複数の電極素子を有する電極列と、をそれぞれ形成することと、
    を備える、液体吐出ヘッドの製造方法。
  5. 複数の圧電体層と内部電極とを有する圧電部材を、ベースに接合することと、
    前記圧電部材に列間溝を形成して複数列に分割することと、
    前記列間溝に導電性材料で構成される導体部を形成することと、
    前記導体部及び複数列の前記圧電部材に、複数の素子間溝を形成して、複数の圧電素子を有する圧電素子列と、複数の電極素子を有する電極列と、をそれぞれ形成することと、
    を備える、液体吐出ヘッドの製造方法。
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