JP2014040047A - 液体吐出ヘッド、およびそれを用いた記録装置 - Google Patents

液体吐出ヘッド、およびそれを用いた記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】反りが生じ難い液体吐出ヘッド、およびそれを用いた記録装置を提供する。
【解決手段】液体吐出ヘッド2は、平板状で一方方向に長く、第1の主面4−1に複数の吐出孔を備えており、第1の主面4−1と反対側の第2の主面4−2に複数の加圧室を備えている流路部材4および流路部材4の第2の主面4−2に積層されており、複数の加圧部を備えている圧電アクチュエータ基板21を備えているヘッド本体と、第2の主面4−2に、間に圧電アクチュエータ基板21を挟むように接合されているリザーバ40とを備えており、リザーバ40の、第2の主面4−2との接合部は、ヘッド本体の両端部にある両端接合部51c−1、および両端接合部51c−1の間に配置されていて、圧電アクチュエータ基板21に設けられている貫通孔21cを通って接合されている中央接合部51dを含む。
【選択図】図6

Description

本発明は、液滴を吐出させる液体吐出ヘッド、およびそれを用いた記録装置に関する。
近年、インクジェットプリンタやインクジェットプロッタなどの、インクジェット記録方式を利用した印刷装置が、一般消費者向けのプリンタだけでなく、例えば電子回路の形成や液晶ディスプレイ用のカラーフィルタの製造、有機ELディスプレイの製造といった工業用途にも広く利用されている。
このようなインクジェット方式の印刷装置には、液体を吐出させるための液体吐出ヘッドが印刷ヘッドとして搭載されている。この種の印刷ヘッドには、インクが充填されたインク流路内に加圧手段としてのヒータを備え、ヒータによりインクを加熱、沸騰させ、インク流路内に発生する気泡によってインクを加圧し、インク吐出孔より、液滴として吐出させるサーマルヘッド方式と、インクが充填されるインク流路の一部の壁を変位素子によって屈曲変位させ、機械的にインク流路内のインクを加圧し、インク吐出孔より液滴として吐出させる圧電方式が一般的に知られている。
また、このような液体吐出ヘッドには、記録媒体の搬送方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)に液体吐出ヘッドを移動させつつ記録を行なうシリアル式、および主走査方向に長い液体吐出ヘッドを固定した状態で、副走査方向に搬送されてくる記録媒体に記録を行なうライン式がある。ライン式は、シリアル式のように液体吐出ヘッドを移動させる必要がないので、高速記録が可能であるという利点を有する。
そこで一方方向の長い液体吐出ヘッドを、共通流路であるマニホールドおよびマニホールドから複数の加圧室をそれぞれ介して繋がる吐出孔を有した流路部材と、前記加圧室をそれぞれ覆うように設けられた複数の変位素子を有するアクチュエータユニットとを積層して構成したものが知られている(例えば、特許文献1を参照。)。この液体吐出ヘッドでは、複数の吐出孔にそれぞれ繋がった加圧室がマトリックス状に配置され、それを覆うように設けられたアクチュエータユニットの変位素子を変位させることで、各吐出孔からインクを吐出させ、主走査方向に600dpiの解像度で印刷が可能とされている。
また、このような流路部材に重ねて使用されるリザーバ流路として、エッチングした金属プレートを積層して、内部に流路を設けて、リザーバとしたものが知られている(例えば、特許文献2を参照。)。
特開2003−305852号公報 特開2004−114415号公報
特許文献1あるいは2に記載のヘッド本体(リザーバは含まない)では、プレートを積層して流路部材を作製したり、流路部材と圧電アクチュエータ基板とを積層する際に、接着積層が行なわれ、その際、高温で硬化する接着剤や樹脂で接着する方が、接着強度や耐インク性などが良好である場合が多く、そのような接着剤や樹脂が用いられる。そのように接着すると、接合するのは高温時であるので、室温(あるいは液体吐出ヘッドの使用温
度)まで降温させた際に、ヘッド本体の部材として熱膨張係数の異なる部材を用いられていると、ヘッド本体に反りが生じるおそれがあった。
上述以外の要因であっても、反りが生じると、ヘッド本体にある吐出孔の方向がずれるので、液体の吐出する方向がずれることがあり、吐出した液体の着弾精度が悪くなるおそれがあった。
したがって、本発明の目的は、反りが生じ難い液体吐出ヘッド、およびそれを用いた記録装置を提供することにある。
本発明の液体吐出ヘッドは、平板状で一方方向に長く、第1の主面に複数の吐出孔を備えており、前記第1の主面と反対側の第2の主面に前記複数の吐出孔とそれぞれ繋がっている複数の加圧室を備えている流路部材および該流路部材の前記第2の主面に積層されており、前記複数の加圧室をそれぞれ加圧できる複数の加圧部を備えている圧電アクチュエータ基板を備えているヘッド本体と、前記第2の主面に、間に前記圧電アクチュエータ基板を挟むように接合されている、前記ヘッド本体に液体を供給するリザーバとを備えている液体吐出ヘッドであって、前記リザーバの、前記第2の主面との接合部は、前記ヘッド本体の両端部にある両端接合部、および該両端接合部の間に配置されていて、前記圧電アクチュエータ基板に設けられている貫通孔を通って接合されている中央接合部を含むことを特徴とすることを特徴とする。
また、本発明の記録装置は、前記液体吐出ヘッドと、記録媒体を前記液体吐出ヘッドに対して搬送する搬送部と、前記液体吐出ヘッドを制御する制御部を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、リザーバとヘッドとの接合は、両端部に加えて、その両端部の間の中央部で行なわれているので、吐出孔のある第1の主面が平坦に近づき、印刷精度を高くできる。
本発明の一実施形態に係る液体吐出ヘッドを含む記録装置であるカラーインクジェットプリンタの概略構成図である。 (a)、(b)は図1の液体吐出ヘッドを構成するヘッド本体の平面図である。 図2(a)の一点鎖線に囲まれた領域の拡大図であり、説明のため一部の流路を省略した図である。 図2(a)の一点鎖線に囲まれた領域の拡大図であり、説明のため一部の流路を省略した図である。 図1の液体吐出ヘッドを構成しているヘッド本体および信号伝達部の、図3のV−V線に沿った断面に相当する部分の縦断面図である。 (a)は、図1の液体吐出ヘッドの部分縦断面図であり、(b)は、(a)と異なる角度の部分断面図であり、(c)および(d)は、リザーバを構成する部材の平面図である。
図1は、本発明の一実施形態による液体吐出ヘッドを含む記録装置であるカラーインクジェットプリンタの概略構成図である。このカラーインクジェットプリンタ1(以下、プリンタ1とする)は、4つの液体吐出ヘッド2を有している。これらの液体吐出ヘッド2
は、印刷用紙Pの搬送方向に沿って並べられ、プリンタ1に固定されている液体吐出ヘッド2は、図1の手前から奥へ向かう方向に細長い長尺形状を有している。この長い方向を長手方向と呼ぶことがある。
プリンタ1には、印刷用紙Pの搬送経路に沿って、給紙ユニット114、搬送ユニット120および紙受け部116が順に設けられている。また、プリンタ1には、液体吐出ヘッド2や給紙ユニット114などのプリンタ1の各部における動作を制御するための制御部100が設けられている。
給紙ユニット114は、複数枚の印刷用紙Pを収容することができる用紙収容ケース115と、給紙ローラ145とを有している。給紙ローラ145は、用紙収容ケース115に積層して収容された印刷用紙Pのうち、最も上にある印刷用紙Pを1枚ずつ送り出すことができる。
給紙ユニット114と搬送ユニット120との間には、印刷用紙Pの搬送経路に沿って、二対の送りローラ118aおよび118b、ならびに、119aおよび119bが配置されている。給紙ユニット114から送り出された印刷用紙Pは、これらの送りローラによってガイドされて、さらに搬送ユニット120へと送り出される。
搬送ユニット120は、エンドレスの搬送ベルト111と2つのベルトローラ106および107を有している。搬送ベルト111は、ベルトローラ106および107に巻き掛けられている。搬送ベルト111は、2つのベルトローラに巻き掛けられたとき所定の張力で張られるような長さに調整されている。これによって、搬送ベルト111は、2つのベルトローラの共通接線をそれぞれ含む互いに平行な2つの平面に沿って、弛むことなく張られている。これら2つの平面のうち、液体吐出ヘッド2に近い方の平面が、印刷用紙Pを搬送する搬送面127である。
ベルトローラ106には、図1に示されるように、搬送モータ174が接続されている。搬送モータ174は、ベルトローラ106を矢印Aの方向に回転させることができる。また、ベルトローラ107は、搬送ベルト111に連動して回転することができる。したがって、搬送モータ174を駆動してベルトローラ106を回転させることにより、搬送ベルト111は、矢印Aの方向に沿って移動する。
ベルトローラ107の近傍には、ニップローラ138とニップ受けローラ139とが、搬送ベルト111を挟むように配置されている。ニップローラ138は、図示しないバネによって下方に付勢されている。ニップローラ138の下方のニップ受けローラ139は、下方に付勢されたニップローラ138を、搬送ベルト111を介して受け止めている。2つのニップローラは回転可能に設置されており、搬送ベルト111に連動して回転する。
給紙ユニット114から搬送ユニット120へと送り出された印刷用紙Pは、ニップローラ138と搬送ベルト111との間に挟み込まれる。これによって、印刷用紙Pは、搬送ベルト111の搬送面127に押し付けられ、搬送面127上に固着する。そして、印刷用紙Pは、搬送ベルト111の回転に従って、液体吐出ヘッド2が設置されている方向へと搬送される。なお、搬送ベルト111の外周面113に粘着性のシリコンゴムによる処理を施してもよい。これにより、印刷用紙Pを搬送面127に確実に固着させることができる。
液体吐出ヘッド2は、下端にヘッド本体2aを有している。ヘッド本体2aの下面は、液体を吐出する多数の吐出孔が設けられている、第1の主面である吐出孔面4−1となっ
ている。
1つの液体吐出ヘッド2に設けられた液体吐出孔8からは、同じ色の液滴(インク)が吐出されるようになっている。各液体吐出ヘッド2には図示しない外部液体タンクから液体が供給される。各液体吐出ヘッド2の液体吐出孔8は、吐出孔面4−1に開口しており、一方方向(印刷用紙Pと平行で印刷用紙Pの搬送方向に直交する方向であり、液体吐出ヘッド2の長手方向)に等間隔で配置されているため、一方方向に隙間なく印刷することができる。各液体吐出ヘッド2から吐出される液体の色は、例えば、それぞれ、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、シアン(C)およびブラック(K)である。各液体吐出ヘッド2は、ヘッド本体13の下面である吐出孔面4−1と搬送ベルト111の搬送面127との間にわずかな隙間をおいて配置されている。
搬送ベルト111によって搬送された印刷用紙Pは、液体吐出ヘッド2と搬送ベルト111との間の隙間を通過する。その際に、液体吐出ヘッド2を構成するヘッド本体2aから印刷用紙Pの上面に向けて液滴が吐出される。これによって、印刷用紙Pの上面には、制御部100によって記憶された画像データに基づくカラー画像が形成される。
搬送ユニット120と紙受け部116との間には、剥離プレート140と二対の送りローラ121aおよび121bならびに122aおよび122bとが配置されている。カラー画像が印刷された印刷用紙Pは、搬送ベルト111によって剥離プレート140へと搬送される。このとき、印刷用紙Pは、剥離プレート140の右端によって、搬送面127から剥離される。そして、印刷用紙Pは、送りローラ121a〜122bによって、紙受け部116に送り出される。このように、印刷済みの印刷用紙Pが順次紙受け部116に送られ、紙受け部116に重ねられる。
なお、印刷用紙Pの搬送方向について最も上流側にある液体吐出ヘッド2とニップローラ138との間には、紙面センサ133が設置されている。紙面センサ133は、発光素子および受光素子によって構成され、搬送経路上の印刷用紙Pの先端位置を検出することができる。紙面センサ133による検出結果は制御部100に送られる。制御部100は、紙面センサ133から送られた検出結果により、印刷用紙Pの搬送と画像の印刷とが同期するように、液体吐出ヘッド2や搬送モータ174等を制御することができる。
次に、本発明の液体吐出ヘッド2について説明する。図2(a)、(b)は、ヘッド本体2aの平面図である。図2(a)では内部の流路を破線で示し、図2(b)では、リザーバ40とヘッド本体4aとが接合されている部分を破線で示している。図3は、図2(a)の一点鎖線で囲まれた領域の拡大図であり、説明のため一部の流路を省略した平面図である。図4は、図2(a)の一点鎖線で囲まれた領域の拡大図であり、説明のため図3とは異なる一部の流路を省略した図である。なお、図3および図4では、ヘッド本体2aの一端付近と中央部付近を詳細に示し、その間は省略してある。また、図3および図4において、図面を分かりやすくするために、圧電アクチュエータ基板21の下方にあって破線で描くべき、しぼり6、吐出孔8、加圧室10などを実線で描いている。また、図4の吐出孔8は、位置を分かりやすくするため、実際の径よりも大きく描いてある。図5はヘッド本体2aおよび信号伝達92の縦断面図であり、図3におけるV−V線に沿った断面に相当する部位の縦断面図である。図6(a)は、液体吐出ヘッド2の長手方向に沿った部分縦断面図であり。図6(b)は、短手方向に沿った断面図である。図6(c)(d)はリザーバ40を構成する部材の平面図である。図6において、ヘッド本体2a内部の細部の構造は省略してある。
液体吐出ヘッド2は、ヘッド本体2aとリザーバ40と金属製の筐体90とを含んでいる。ヘッド本体2aおよびリザーバ40は、いずれも一方方向に長く、互いに沿うように
接合されている。また。ヘッド本体2aは、流路部材4と、変位素子(加圧部)30が作り込まれている圧電アクチュエータ基板21とを含んでいる。さらに、リザーバ40は、リザーバ本体41と分岐流路部材51とを含んでいる。
ヘッド本体2aを構成する流路部材4は、マニホールド5と、マニホールド5と繋がっている複数の加圧室10と、複数の加圧室10とそれぞれ繋がっている複数の吐出孔8とを備え、加圧室10は流路部材4の上面に開口しており、流路部材4の上面が加圧室面4−2となっている。また、流路部材4の上面にはマニホールド5と繋がる開口5aを有し、この開口5aより液体が供給されるようになっている。
また、流路部材4の上面には、変位素子30を含む圧電アクチュエータ基板21が接合されており、各変位素子30が加圧室10上に位置するように設けられている。また、圧電アクチュエータ基板21には、各変位素子30に信号を供給するためのFPC(Flexible Printed Circuit)などの信号伝達部92が接続されている。図2(a)には、2つの信号伝達部92が圧電アクチュエータ基板21に繋がる状態が分かるように、信号伝達部92の圧電アクチュエータ21に接続される付近の外形を点線で示した。信号伝達部92の圧電アクチュエータ基板21に対向している領域には、多数の配線92bが、ヘッド本体2aの短手方向に沿って配置されており、図2(a)の左右の図示されていない部分にまで繋がっている。制御部100から送られた信号は、必要に応じて他の回路基板などを経た後、信号伝達部92を伝わって、変位素子30に供給される。配線92bの圧電アクチュエータ基板21側は、圧電アクチュエータ21に電気的に接続されている電極になっており、この電極は、信号伝達部92の端部に、矩形状に配置されている。この電極は導電性樹脂のバンプである接続電極26を介して、変位素子30の個別電極25に電気的に接続されている。2つの信号伝達部92は、圧電アクチュエータ基板21の短手方向の中央部にそれぞれの端がくるように接続されている。2つの信号伝達部92は、中央部から圧電アクチュエータ基板21の長辺に向かって伸びている。
また、図2(b)には、リザーバ40と流路部材4との長手方向の両端部で接合されている両端接合部(の接合される領域)51c−1、および2つの両端接合部51c−1の間で、リザーバ40と流路部材4とが圧電アクチュエータ21に設けられた貫通孔21cを通って接合されている中央接合部51dが配置される位置が示されている。
リザーバ40は、流路部材4との間に、圧電アクチュエータ基板21を挟みこむように配置されている。かつ、圧電アクチュエータ基板21を跨ぐように配置されている。また、リザーバ40と流路部材4とは、長手方向の両端部の2か所の両端接合部51c−1で接合されている。両端接合部51c−1での間には圧電アクチュエータ基板21が配置されている。圧電アクチュエータ基板21は、両端接合部51c−1の間において、短手方向にわたって延在している。さらに、リザーバ40は、ヘッド本体2aとの間に、信号伝達部92がヘッド本体2aの第1の主面4−1に沿って配置されている部位を挟み、かつ信号伝達部92がヘッド本体2aの第1の主面4−1に沿って配置されている部位を跨ぐように配置されている。圧電アクチュエータ基板21には貫通孔21cが設けられており、リザーバ40と流路部材4とは、貫通孔21cを通っている両端接合部51c−1の間の中央接合部51dでも接合されていることで、ヘッド本体2aは接合した状態で反りを小さくできる。
中央接合部51dでは、リザーバ40と流路部材4とが直接(間に接着剤層介する場合の含む)接合されていることにより、例えば、間に圧電アクチュエータ基板21が挟まれている場合などと比較して、反りを抑制するように寸法の精度を高くし易くできる。また、圧電アクチュエータ基板21などを間に挟むと、引張応力が加わった際に、圧電アクチュエータ基板21が剥離するなど、壊れる可能性もあるが、そのような懸念もなくなる。
さらに、中央接合部51dの周囲を変位素子30を、1つの圧電アクチュエータ基板21に作り込まれたものにすることができるので、液体吐出ヘッド2内の吐出特性のばらつきを少なくできる。1枚の圧電アクチュエータ基板21に、すべての変位素子30を作り込むようにすれば、複数の圧電アクチュエータ基板21間に生じるばらつきが含まれなくなるので、液体吐出ヘッド2内の吐出特性のばらつきをより少なくできる。
また、信号伝達部92にはドライバICが実装されている。ドライバICは金属製の筐体に押し付けられるように実装されており、ドライバICの熱は、金属製の筐体に伝わり、外部に放散される。圧電アクチュエータ基板21上の変位素子30を駆動する駆動信号は、ドライバIC内で生成される。駆動信号の生成を制御する信号は、制御部100で生成され、信号伝達部92の圧電アクチュエータ基板21と接続された側と反対側の端から入力される。制御部100と信号伝達部92との間には、必要に応じて、液体吐出ヘッド2内に回路基板などが設けられる。
2つの信号伝達部92は、それぞれ、ヘッド本体2aの、短手方向の中央部に、端部が配置され、そこから短手方向の外側に延びるように配置されている。このような配置にすることで、2つの信号伝達部92の間の部分の中央接合部51dで、リザーバ40と流路部材4とを接合させることができる。
リザーバ40は、単にヘッド本体2aに液体を供給できるものであればよいが、次に説明するような機能を有している方が好ましい。リザーバ40は、リザーバ流路42が形成されているリザーバ本体41と分岐流路52が形成されている分岐流路部材51とが接合されて構成されている。リザーバ流路42の供給孔42aは外部に向けて開口しており、外部から供給された液体は、供給孔42a、リザーバ流路42、分岐流路52をこの順に通って、流路部材4のマニホールド5に供給される。なお、分岐流路52を設けずに、リザーバ流路42を直接マニホールド5に繋げてもよい。
リザーバ40の下面(分岐流路部材51の下面)は、ヘッド本体2aの両端部で接合される両端接合部52c−1と、圧電アクチュエータ基板21および信号伝達部92が収容される収容部54と、収容部54の中に配置されており、圧電アクチュエータ基板21の貫通孔21cを通って、流路部材4と接合されている中央接合部51dとを含んでいる。信号伝達部92は、ヘッド本体2aの長辺側に引き出され、そこからヘッド本体2aの上方に向う。信号伝達部92が引き出された、リザーバ40とヘッド本体2aとの間の隙間は、側面から筐体90で塞がれる。
リザーバ本体41は、プレート41a、c、dと、ダンパプレート41bとが積層されて構成されている。プレート41dは厚さが5〜10mm程度とされており、プレート41a、c、ダンパプレート41bの3層は全体で0.5〜2mm程度の厚さとされている。プレート41a、c、dは金属や樹脂あるいはセラミックスにより形成することができる。
プレート41dは、リザーバ流路42の基本的構造を構成するものである。プレート41ad上側にプレート41b、下側に分岐流路部材52が積層されることで、長尺状のリザーバ本体41の長さ方向に延在するとともに、リザーバ本体41を上下に貫通するリザーバ流路42がほぼ構成される。リザーバ流路42がリザーバ本体41を上下に貫通する間にフィルタ48が設けられており、液体中の異物などの通過を抑制する。また、リザーバ流路42は、リザーバ本体41の長手方向の一端部から他端部まで延在しており、その両端には、外部へ開口するリザーバ流路の供給孔42aが1箇所ずつ、計2箇所設けられている。このようにすることで、最初に液体を入れる際に一方から液体を入れ、他方から気体および液体を排出することで、流路内の気体の残存を少なくすることができる。そし
て、印刷時には、液体はどちらか一方から供給され、他方は不図示のプリンタの機構によって閉じるようにする。そのようにするとリザーバ流路42内の液体は、液体が供給される方のリザーバ流路42の供給孔42aから中央の分岐流路の供給孔52aまでの流れが主になり、閉じられている方の側ではあまり液体は流動しない。
リザーバ流路42の内壁の一部は弾性変形可能な材質のダンパプレート41bで構成されたダンパ46になっている。ダンパ46のリザーバ流路42と反対の面が面する方向に変形できるように開口しているため、ダンパ46は弾性変形することでリザーバ流路42の体積を変化させることができ、液体吐出量が急激に多くなった場合などに、安定して液体が供給できるようになる。ダンパプレート41bの材質は、例えば、樹脂や金属であり、厚みは5〜30μm程度にされる。
分岐流路部材51には、分岐流路52が設けられており、分岐流路52の中央部の供給孔(中央流路)52aは、リザーバ本体41の中のリザーバ流路42の中央部と繋がっている。分岐流路52は、途中で分岐して、流路部材4の中のマニホールド5の開口5aと繋がっている。
分岐流路52を設けて、マニホールド5の両端から流路部材4へ液体を供給することにより、液体の供給不足が起り難くできる。また、マニホールド5の一端から供給する場合と比較して、マニホールド5を液体が流れる際に生じる圧力損失の差を約半分にできるため、液体吐出特性のばらつきを少なくできる。さらに、圧力損失の差を少なくするために、マニホールド5の中央付近で供給したり、マニホールド5の途中の数か所から供給することも考えられるが、そのような構造では液体吐出ヘッド2の幅が大きくなり、吐出孔8の配置の幅方向への広がりも大きくなってしまう。そうなると、液体吐出ヘッド2をプリンタ1に取り付ける角度のずれが印刷結果に与える影響が大きくなるので好ましくない。複数の液体吐出ヘッド2を用いて印刷する場合においても、複数の液体吐出ヘッド2の全体の吐出孔8が配置されている面積が広がるので、複数の液体吐出ヘッド2の相対的な位置の精度が印刷結果に与える影響が大きくなるので好ましくない。そのため、液体吐出ヘッド2の幅を小さくしつつ、圧力損失の差を少なくするためには、マニホールド5の両端から供給するのが好ましい。なお、分岐流路52を設けず、リザーバ流路42とマニホールド5の開口5aとを直接繋げてもよい。
また、圧力損失を少なくするため、平面視した際の、分岐流路52の長手方向の両方の端の位置と、マニホールド5の両方の端の位置とを同じにしておき、分岐流路52の両方の端からマニホールド5の両方の端へは、直線的に下方に向かう流路で繋ぐことが好ましい。
分岐流路52の供給孔(中央流路)52aは、長手方向の中央部に形成されているため、複数の部分で繋がるマニホールド5までの流路長の長さの差を比較的小さくすることができるので、液体の供給を安定化させることができる。ここで言う中央部とは、リザーバ流路42の両端の間の中央の1/3の部分のことであり、中央流路52aを設ける範囲を、両端の間の中央の1/10にすれば、分岐した後の分岐流路52の長さをより近くできる。
分岐流路部材51の流路部材4に接合されている長尺形状の両端の間に凹部が設けられており、圧電アクチュエータ基板21が収められている。このような構造であるため、圧電アクチュエータ基板21として、幅が流路部材4の80%以上、長さがマニホールドの開口5a間の80%以上、変位素子30を構成する個別電極25が4インチにわたって形成されている非常に大きなものを用いることができる。これにより、接合する圧電アクチュエータ基板21の数を少なくできるので、工程を簡略化できるとともに、複数の圧電ア
クチュエータ基板21を用いる際に生じる圧電アクチュエータ基板21間の変位素子30のばらつきがなくなるため、吐出ばらつきを低減できる。
分岐流路部材51はプレート51a〜51cを積層して構成されている。分岐流路52は、分岐流路52の供給孔52aの直下で長手方向の一方および他方に分岐し、長手方向の端近くで下側に向かい、分岐流路52の流出孔52bで流路部材4のマニホールド5の開口5aに繋がる。分岐した後の分岐流路52は、マニホールド5までの流路長はそれぞれ略等しくなっている。これにより、外部から供給される液体の温度変動や圧力変動が、マニホールド5との複数の連結部に、少ない時間差で伝わるため、液体吐出ヘッド2内の液滴の吐出特性のバラツキをより少なくできる。なお、ここで言う略等しいとは、最も長い流路長に対して、最も短い流路長が80%以上であることであり、90%以上であるとより好ましい。また、分岐流路52は、それぞれの長さが略等しいだけでなく、断面積も略等しいことが好ましい。ここで断面積が略等しいとは、分岐流路52の液体導入孔60bから同じ流路長である場所での、流路の断面積の差が20%以下であることであり、10%以下であるとより好ましい。
ヘッド本体2aは、平板状の流路部材4と、流路部材4上に接合された変位素子30を含む圧電アクチュエータ基板21を1つ有している。圧電アクチュエータ基板21の平面形状は長方形状であり、その長方形の長辺が流路部材4の長手方向に沿うように流路部材4の上面である加圧室面4−2に配置されている。
流路部材4の内部には2つのマニホールド5が形成されている。マニホールド5は流路部材4の長手方向の一端部側から、他端部側に延びる細長い形状を有しており、その両端部において、流路部材4の上面に開口しているマニホールドの開口5aが形成されている。マニホールド5の両端部から流路部材4へ液体を供給することにより、液体の供給不足が起り難くできる。また、マニホールド5の一端から供給する場合と比較して、マニホールド5を液体が流れる際に生じる圧力損失の差を約半分にできるため、液体吐出特性のばらつきを少なくできる。
また、マニホールド5は、少なくとも加圧室10に繋がっている領域である長手方向の中央部分が、短手方向に間隔を開けて設けられた隔壁15で仕切られている。隔壁15は、加圧室10に繋がっている領域である長手方向の中央部分では、マニホールド5と同じ高さを有し、マニホールド5を複数の副マニホールド5bに完全に仕切っている。このようにすることで、平面視したときに、隔壁15と重なるように、吐出孔8および吐出孔8から加圧室10に繋がっているディセンダを設けることができる。
図2では、マニホールド5の両端部を除く全体が隔壁15で仕切られている。このようにする以外に、両端部のうちのどちらか一端部以外が隔壁15で仕切られているようにしてもよい。また、流路部材4の上面に開口している開口5a付近のみが仕切られておらず、開口5aから流路部材4の深さ方向に向かう間に隔壁が設けられるようにしてもよい。
複数に分けられた部分のマニホールド5を副マニホールド5bと呼ぶことがある。本実施形態においては、マニホールド5は独立して2本設けられており、それぞれの両端部に開口5aが設けられている。また、1つのマニホールド5には、7つの隔壁15が設けられており、8つの副マニホールド5bに分けられている。副マニホールド5bの幅は、隔壁15の幅より大きくなっており、これにより副マニホールド5bに多くの液体を流すことができる。また、7つの隔壁15は、短手方向の中央に近いほど、長さが長くなっており、マニホールド5の両端において、短手方向の中央に近い隔壁15ほど、隔壁15の端がマニホールド5の端に近くなっている。これにより、マニホールド5の外側の壁により生じる流路抵抗と、隔壁15により生じる流路抵抗との間のバランスがとれ、各副マニホ
ールド5bのうち、加圧室10に繋がる部分である個別供給流路14が形成されている領域の端における液体の圧力差を少なくできる。この個別供給流路14での圧力差は、加圧室10内の液体に加わる圧力差につながるため、個別供給流路14での圧力差を少なくすれば、吐出ばらつきを低減できる。
流路部材4は、複数の加圧室10が2次元的に広がって形成されている。加圧室10は、角部にアールが施されている、2つの鋭角部と2つの鋭角部を有するほぼ菱形の平面形状を有する中空の領域である。
加圧室10は1つの副マニホールド5bと個別供給流路14を介して繋がっている。1つの副マニホールド5bに沿うようにして、この副マニホールド5bに繋がっている加圧室10の列である加圧室行11が、副マニホールド5bの両側に1列ずつ、合計2列設けられている。したがって、1つのマニホールド5に対して、16列の加圧室11が設けられており、ヘッド本体2a全体では32列の加圧室行11が設けられている。各加圧室行11における加圧室10の長手方向の間隔は同じであり、例えば、37.5dpiの間隔となっている。
各加圧室行11の端にはダミー加圧室16が設けられている。このダミー加圧室16は、マニホールド5とは繋がっているが、吐出孔8とは繋がっていない。また、32列の加圧室行11の外側には、ダミー加圧室16が直線状に並んだダミー加圧室行が設けられている。このダミー加圧室16は、マニホールド5および吐出孔8のいずれとも繋がっていない。これらのダミー加圧室16により、端から1つ内側の加圧室10の周囲の構造(剛性)が他の加圧室10の構造(剛性)と近くなることで、液体吐出特性の差を少なくできる。なお、周囲の構造の差の影響は、距離の近い、長手方向に隣接する加圧室10の影響が大きいため、長手方向の両端にもダミー加圧室16を設けてある。短手方向については、影響が比較的小さいため、ヘッド本体21aの端に近い方のみに設けている。これにより、ヘッド本体21aの幅を小さくできる。
1つのマニホールド5に繋がっている加圧室10は、液体吐出ヘッド2の長手方向である行方向と短手方向である列方向とに沿って、行上および列上で、それぞれ略等間隔で配置されている。行方向は、菱形形状の加圧室10の鈍角部同士を結ぶ対角線に沿った方向であり、鈍角部を対向させて並んでいる加圧室10の面積重心を結んでできる方向でもある。加圧室10の菱形形状は、辺の長さが10%程度異なっていてもよい。また、鈍角部同士を結ぶ対角線の方向と行方向とは、加圧室10が平面内で回転した状態で配置されていたり、辺の長さが異なることにより、10度以下程度の角度がついていていてもよい。列方向は、菱形形状の加圧室10の鋭角部同士を結ぶ対角線に沿った方向であり、鋭角部を対向させて並んでいる加圧室10の面積重心を結んでできる方向でもある。鋭角部同士を結ぶ対角線の方向と列方向とは、加圧室10が平面内で回転した状態で配置されていたり、辺の長さが異なることにより、10度以下程度の角度がついていていてもよい。つまり、加圧室10の菱形形状の対角線が行方向および列方向となす角度が小さい状態になっている。加圧室10を格子状に配置し、そのような角度の菱形形状の加圧室10を配置することにより、クロストークを小さくできる。これは1つの加圧室10に対して、行方向、列方向のいずれの方向においても、角部同士が対向する状態になっているため、辺同士で対向して場合よりも、流路部材4を通じて、振動が伝わり難いためである。なお、ここで、鈍角部同士を長手方向に対向させることにより、長手方向における加圧室10の密度を高くして配置でき、これにより、長手方向の吐出孔8の密度を高くでき、高解像度の液体吐出ヘッド2とすることができる。行上および列上での加圧室10の間隔は、等間隔にすれば、間隔が他より狭いところがなくなりクロストークを小さくできるが、間隔は±20%程度異なるようにしてもよい。
加圧室10を格子状の配置にして、圧電アクチュエータ21を、行および列に沿った外辺を有する矩形状にすると、圧電アクチュエータ基板21の外辺から、加圧室10の上に形成されている個別電極25が等距離に配置されることになるので、個別電極25を形成する際に、圧電アクチュエータ基板21に変形が生じ難くできる。圧電アクチュエータ基板21と流路部材4とを接合する際に、この変形が大きいと外辺に近い変位素子30に応力が加わり、変位特性にばらつきが生じるおそれがあるが、変形を少なくすることで、そのばらつきを低減できる。また、最も外辺に近い加圧室行11の外側にダミー加圧室16のダミー加圧室行が設けられているために、変形の影響をより受け難くできる。加圧室行11に属する加圧室10は等間隔で配置されており、加圧室行11に対応する個別電極25も等間隔で配置されている。加圧室行11は短手方向に等間隔で配置されており、加圧室行11に対応する個別電極25の列も短手方向に等間隔で配置されている。これにより、特にクロストークの影響が大きくなる部位をなくすことができる。
流路部材4を平面視したとき、1つの加圧室行11に属する加圧室10が、隣接する加圧室行11に属する加圧室10と、液体吐出ヘッド2の長手方向において、重ならないように配置することにより、クロストークを抑制できる。一方、加圧室行11の間の距離を離すと、液体吐出ヘッド2の幅が大きくなるので、プリンタ1に対する液体吐出ヘッド2の設置角度の精度や、複数の液体吐出ヘッド2を使用する際の、液体吐出ヘッド2の相対位置の精度が印刷結果に与える影響が大きくなる。そこで、隔壁15の幅を副マニホールド5bよりも小さくすることで、それらの精度が印刷結果に与える影響を少なくできる。
1つの副マニホールド5bに繋がっている加圧室10は、2行の加圧室行11を構成しており、1つの加圧室行11に属する加圧室10から繋がっている吐出孔8は、1つの吐出孔行9を構成している。2行の加圧室行11に属する加圧室10に繋がっている吐出孔8はそれぞれ、副マニホールド5bの異なる側に開口している。図4では隔壁15には、2列の吐出孔行9が設けられているが、それぞれの吐出孔行9に属する吐出孔8は、吐出孔8に近い側の副マニホールド5bに加圧室10を介して繋がっている。隣接する副マニホールド5bに加圧室行11を介して繋がっている吐出孔8と液体吐出ヘッド2の長手方向において重ならないように配置されていると、加圧室10と吐出孔8とを繋ぐ流路間のクロストークが抑制できるので、さらにクロストークを小さくすることができる。加圧室10と吐出孔8とを繋ぐ流路全体が、液体吐出ヘッド2の長手方向において重ならないように配置されていると、さらにクロストークを小さくすることができる。
また、平面視において、加圧室10と副マニホールド5bとが重なるように配置することにより、液体吐出ヘッド2の幅を小さくできる。加圧室10の面積に対する、重なっている面積の割合が80%以上、さらに90%以上にすることで、液体吐出ヘッド2の幅をより小さくできる。また、加圧室10と副マニホールド5bとが重なっている部分の加圧室10の底面は、副マニホールド5bと重なっていない場合と比較して剛性が低くなっており、その差により吐出特性がばらつくおそれがある。加圧室10全体の面積に対する、副マニホールド5bと重なっている加圧室10の面積の割合を、各加圧室10で略同じにすることで、加圧室10を構成する底面の剛性が変わることによる吐出特性のばらつきを少なくすることができる。ここで略同じとは、面積の割合の差が、10%以下、特に5%以下であることを言う。
1つのマニホールド5に繋がっている複数の加圧室10により加圧室群が構成されており、マニホールド5が2つあるため、加圧室群は2つある。各加圧室群内における吐出に関わる加圧室10の配置は同じで、短手方向に平行移動させた配置されている。これらの加圧室10は、流路部材4の上面における圧電アクチュエータ基板21に対向する領域に、加圧室群間などの少し間隔が広くなった部分があるものの、ほぼ全面にわたって配列されている。つまり、これらの加圧室10によって形成された加圧室群は圧電アクチュエー
タ基板21とほぼ同一の大きさおよび形状の領域を占有している。また、各加圧室10の開口は、流路部材4の上面に圧電アクチュエータ基板21が接合されることで閉塞されている。
加圧室10の個別供給流路14が繋がっている角部と対向する角部からは、流路部材4の下面の吐出孔面4−1に開口している吐出孔8に繋がるディセンダが伸びている。ディセンダは、平面視において、加圧室10から離れる方向に伸びている。より具体的には、加圧室10の長い対角線に沿う方向に離れつつ、その方向に対して左右にずれながら伸びている。これにより、加圧室10は各加圧室行11内での間隔が37.5dpiになっている格子状の配置にしつつ、吐出孔8は、全体で1200dpiの間隔で配置することができる。
これは別の言い方をすると、流路部材4の長手方向に平行な仮想直線に対して直交するように吐出孔8を投影すると、図4に示した仮想直線のRの範囲に、各マニホールド5に繋がっている16個の吐出孔8、全部で32個の吐出孔8が、1200dpiの等間隔となっているということである。これにより、全てのマニホールド5に同じ色のインクを供給することで、全体として長手方向に1200dpiの解像度で画像が形成可能となる。また、1つのマニホールド5に繋がっている1個の吐出孔8は、仮想直線のRの範囲で600dpiの等間隔になっている。これにより、各マニホールド5に異なる色のインクを供給することで、全体として長手方向に600dpiの解像度で2色の画像が形成可能となる。この場合、2つの液体吐出ヘッド2を用いれば、600dpiの解像度で4色の画像が形成可能となり、600dpiで印刷可能な液体吐出ヘッドを用いるよりも、印刷精度が高くなり、印刷のセッティングも簡単にできる。
圧電アクチュエータ基板21の上面における各加圧室10に対向する位置には個別電極25がそれぞれ形成されている。個別電極25は、加圧室10より一回り小さく、加圧室10とほぼ相似な形状を有している個別電極本体25aと、個別電極本体25aから引き出されている引出電極25bとを含んでおり、個別電極25は、加圧室10と同じように、個別電極列および個別電極群を構成している。引出電極25bは、一端部が個別電極本体25aに接続されており、他端部が加圧室10の鋭角部を通り、加圧室10の外側で、加圧室10の2つの鋭角部10aを結ぶ対角線を延長した列と重ならない領域に引き出されている。これによりクロストークが低減できる。
また、圧電アクチュエータ基板21の上面(第2の主面21a−1にあたる)には、共通電極24とビアホールを介して電気的に接続されている共通電極用表面電極28が形成されている。共通電極用表面電極28は、圧電アクチュエータ基板21の短手方向の中央部に、長手方向に沿うように2列形成され、また、長手方向の端近くで短手方向に沿って1列形成されている。図示した、共通電極用表面電極28は直線上に断続的に形成されたものであるが、直線上に連続的に形成してもよい。
圧電アクチュエータ基板21は、後述のようにビアホールを形成した圧電セラミック層21a、共通電極24、圧電セラミック層21bを積層し、焼成した後、個別電極25および共通電極用表面電極28を同一工程で形成するのが好ましい。個別電極25と加圧室10との位置ばらつきは吐出特性に大きく影響を与えこと、個別電極25を形成した後、焼成すると圧電アクチュエータ基板21に反りが生じるおそれがあり、反りが生じた圧電アクチュエータ基板21を流路部材4に接合すると、圧電アクチュエータ基板21に応力が加わった状態になり、その影響で変位がばらつくおそれがあることから、個別電極25は、焼成後に形成される。共通電極用表面電極28も同様に反りを生じされるおそれがあることと、個別電極25と同時に形成した方が、位置精度が高くなり、工程も簡略化できるので、個別電極25と共通電極用表面電極28は同一工程で形成される。
このような圧電アクチュエータ基板21を焼成する際に生じるおそれのある、焼成収縮によるビアホールの位置ばらつきは、主に圧電アクチュエータ基板21の長手方向に生じるので、共通電極用表面電極28が偶数個あるマニホールド5の中央、別の言い方をすれば、圧電アクチュエータ基板21の短手方向の中央に設けられており、共通電極用表面電極28が圧電アクチュエータ基板21の長手方向に長い形状をしていることにより、ビアホールと共通電極用表面電極28とが位置ずれにより電気的に接続されなくなることを抑制できる。
圧電アクチュエータ基板21には、2枚の信号伝達部92が、圧電アクチュエータ基板21の2つの長辺側から、それぞれ中央に向かうように配置され、接合される。その際、圧電アクチュエータ基板21aの引出電極25bおよび共通電極用表面電極28の上に、それぞれ、接続電極26および共通電極用接続電極を形成して接続することで、接続が容易になる。また、その際、共通電極用表面電極28および共通電極用接続電極の面積を接続電極26の面積よりも大きくすれば、信号伝達部92の端部(先端および圧電アクチュエータ基板21の長手方向の端)にける接続が、共通電極用表面電極28上の接続により強くできるので、信号伝達部92が端からはがれ難くできる。
また、吐出孔8は、流路部材4の下面側に配置されたマニホールド5と対向する領域を避けた位置に配置されている。さらに、吐出孔8は、流路部材4の下面側における圧電アクチュエータ基板21と対向する領域内に配置されている。これらの吐出孔8は、1つの群として圧電アクチュエータ基板21とほぼ同一の大きさおよび形状の領域を占有しており、対応する圧電アクチュエータ基板21の変位素子30を変位させることにより吐出孔8から液滴が吐出できる。
ヘッド本体2aに含まれる流路部材4は、複数のプレートが積層された積層構造を有している。これらのプレートは、流路部材4の上面から順に、キャビティプレート4a、ベースプレート4b、アパーチャ(しぼり)プレート4c、サプライプレート4d、マニホールドプレート4e〜j、カバープレート4kおよびノズルプレート4lである。これらのプレートには多数の孔が形成されている。各プレートの厚さは10〜300μm程度であることにより、形成する孔の形成精度を高くできる。各プレートは、これらの孔が互いに連通して個別流路12およびマニホールド5を構成するように、位置合わせして積層されている。ヘッド本体2aは、加圧室10は流路部材4の上面に、マニホールド5は内部の下面側に、吐出孔8は下面にと、個別流路12を構成する各部分が異なる位置に互いに近接して配設され、加圧室10を介してマニホールド5と吐出孔8とが繋がる構成を有している。
各プレートに形成された孔について説明する。これらの孔には、次のようなものがある。第1に、キャビティプレート4aに形成された加圧室10である。第2に、加圧室10の一端からマニホールド5へと繋がる個別供給流路14を構成する連通孔である。この連通孔は、ベースプレート4b(詳細には加圧室10の入り口)からサプライプレート4c(詳細にはマニホールド5の出口)までの各プレートに形成されている。なお、この個別供給流路14には、アパーチャプレート4cに形成されている、流路の断面積が小さくなっている部位であるしぼり6が含まれている。
第3に、加圧室10の他端から吐出孔8へと連通する流路を構成する連通孔であり、この連通孔は、以下の記載においてディセンダ(部分流路)と呼称される。ディセンダは、ベースプレート4b(詳細には加圧室10の出口)からノズルプレート4l(詳細には吐出孔8)までの各プレートに形成されている。ノズルプレート4lの孔は、吐出孔8として、流路部材4の外部に開口している径が、例えば10〜40μmのもので、内部に向か
って径が大きくなっていくものが開けられている。第4に、マニホールド5を構成する連通孔である。この連通孔は、マニホールドプレート4e〜jに形成されている。マニホールドプレート4e〜jには、副マニホールド5bを構成するように隔壁15が残るように孔が形成されている。各マニホールドプレート4e〜jにおける隔壁15は、マニホールド5となる部分全体を孔にすると、保持できない状態になるので、隔壁15は、ハーフエッチングしたタブで各マニホールドプレート4e〜jの外周と繋がった状態にされる。
第1〜4の連通孔が相互に繋がり、マニホールド5からの液体の流入口(マニホールド5の出口)から吐出孔8に至る個別流路12を構成している。マニホールド5に供給された液体は、以下の経路で吐出孔8から吐出される。まず、マニホールド5から上方向に向かって、個別供給流路14に入り、しぼり6の一端部に至る。次に、しぼり6の延在方向に沿って水平に進み、しぼり6の他端部に至る。そこから上方に向かって、加圧室10の一端部に至る。さらに、加圧室10の延在方向に沿って水平に進み、加圧室10の他端部に至る。そこから少しずつ水平方向に移動しながら、主に下方に向かい、下面に開口した吐出孔8へと進む。
圧電アクチュエータ基板21は、圧電体である2枚の圧電セラミック層21a、21bからなる積層構造を有している。これらの圧電セラミック層21a、21bはそれぞれ20μm程度の厚さを有している。圧電アクチュエータ基板21の圧電セラミック層21aの下面から圧電セラミック層21bの上面までの厚さは40μm程度である。圧電セラミック層21a、21bのいずれの層も複数の加圧室10を跨ぐように延在している。これらの圧電セラミック層21a、21bは、例えば、強誘電性を有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系のセラミックス材料からなる。
圧電アクチュエータ基板21は、Ag−Pd系などの金属材料からなる共通電極24およびとAu系などの金属材料からなる個別電極25を有している。個別電極25は上述のように圧電アクチュエータ基板21の上面における加圧室10と対向する位置に配置されている個別電極本体25aと、そこから引き出された引出電極25bとを含んでいる。引出電極25bの一端の、加圧室10と対向する領域外に引き出された部分には、接続電極26が形成されている。接続電極26は、例えば銀粒子を含ませて、導電性とした樹脂からなり、厚さが5〜100μm程度で凸状に形成されている。また、接続電極26は、信号伝達部92に設けられた電極と電気的に接合されている。詳細は後述するが、個別電極25には、制御部100から信号伝達部92を通じて駆動信号が供給される。駆動信号は、印刷媒体Pの搬送速度と同期して一定の周期で供給される。
共通電極24は、圧電セラミック層21aと圧電セラミック層21bとの間の領域に面方向のほぼ全面にわたって形成されている。すなわち、共通電極24は、圧電アクチュエータ基板21に対向する領域内の全ての加圧室10を覆うように延在している。共通電極24の厚さは2μm程度である。共通電極24は、圧電セラミック層21b上に個別電極25からなる電極群を避ける位置に形成されている共通電極用表面電極28に、圧電セラミック層21bに形成されたビアホールを介して繋がっていて、接地され、グランド電位に保持されている。共通電極用表面電極28は、多数の個別電極25と同様に、信号伝達部92上の別の電極と接続されている。
圧電アクチュエータ基板21には、中央接合部51dが通るように貫通孔21cが開けられている。貫通孔21cは、個別電極25の存在しない領域に開けられている。
なお、後述のように、個別電極25に選択的に所定の駆動信号が供給されることにより、この個別電極25に対応する加圧室10の体積が変わり、加圧室10内の液体に圧力が加えられる。これによって、個別流路12を通じて、対応する液体吐出口8から液滴が吐
出される。すなわち、圧電アクチュエータ基板21における各加圧室10に対向する部分は、各加圧室10および液体吐出口8に対応する個別の変位素子30に相当する。つまり、2枚の圧電セラミック層21a、21bからなる積層体中には、図5に示されているような構造を単位構造とする圧電アクチュエータである変位素子30が加圧室10毎に、加圧室10の直上に位置する振動板21a、共通電極24、圧電セラミック層21b、個別電極25により作り込まれており、圧電アクチュエータ基板21には加圧部である変位素子30が複数含まれている。なお、本実施形態において1回の吐出動作によって液体吐出口8から吐出される液体の量は1.5〜4.5pl(ピコリットル)程度である。
多数の個別電極25は、個別に電位を制御することができるように、それぞれが信号伝達部92および配線を介して、個別に制御部100に電気的に接続されている。個別電極25を共通電極24と異なる電位にして圧電セラミック層21bに対してその分極方向に電界を印加したとき、この電界が印加された部分が、圧電効果により歪む活性部として働く。この構成において、電界と分極とが同方向となるように、制御部100により個別電極25を共通電極24に対して正または負の所定電位にすると、圧電セラミック層21bの電極に挟まれた部分(活性部)が、面方向に収縮する。一方、非活性層の圧電セラミック層21aは電界の影響を受けないため、自発的には縮むことがなく活性部の変形を規制しようとする。この結果、圧電セラミック層21bと圧電セラミック層21aとの間で分極方向への歪みに差が生じて、圧電セラミック層21bは加圧室10側へ凸となるように変形(ユニモルフ変形)する。
本実施の形態における実際の駆動手順は、あらかじめ個別電極25を共通電極24より高い電位(以下高電位と称す)にしておき、吐出要求がある毎に個別電極25を共通電極24と一旦同じ電位(以下低電位と称す)とし、その後所定のタイミングで再び高電位とする。これにより、個別電極25が低電位になるタイミングで、圧電セラミック層21a、21bが元の形状に戻り、加圧室10の容積が初期状態(両電極の電位が異なる状態)と比較して増加する。このとき、加圧室10内に負圧が与えられ、液体がマニホールド5側から加圧室10内に吸い込まれる。その後再び個別電極25を高電位にしたタイミングで、圧電セラミック層21a、21bが加圧室10側へ凸となるように変形し、加圧室10の容積減少により加圧室10内の圧力が正圧となり液体への圧力が上昇し、液滴が吐出される。つまり、液滴を吐出させるため、高電位を基準とするパルスを含む駆動信号を個別電極25に供給することになる。このパルス幅は、圧力波がしぼり6から吐出孔8まで伝播する時間長さであるAL(Acoustic Length)が理想的である。これによると、加圧
室10内部が負圧状態から正圧状態に反転するときに両者の圧力が合わさり、より強い圧力で液滴を吐出させることができる。
また、階調印刷においては、吐出孔8から連続して吐出される液滴の数、つまり液滴吐出回数で調整される液滴量(体積)で階調表現が行なわれる。このため、指定された階調表現に対応する回数の液滴吐出を、指定されたドット領域に対応する吐出孔8から連続して行なう。一般に、液体吐出を連続して行なう場合は、液滴を吐出させるために供給するパルスとパルスとの間隔をALとすることが好ましい。これにより、先に吐出された液滴を吐出させるときに発生した圧力の残余圧力波と、後に吐出させる液滴を吐出させるときに発生する圧力の圧力波との周期が一致し、これらが重畳して液滴を吐出するための圧力を増幅させることができる。なお、この場合後から吐出される液滴の速度が速くなると考えられるが、その方が複数の液滴の着弾点が近くなり、好ましい。
以上のようなヘッド本体2aを作製すると、様々な理由で反りが発生することがある。例えば、ヘッド本体2を熱硬化性樹脂などで、加熱接着積層すると、接合するのは高温時であるので、室温あるいは液体吐出ヘッド2の使用温度では、温度が下がる際の熱膨張係数の差により反りが発生する。具体的には、圧電アクチュエータ基板21の材料として、
流路部材4より熱膨張係数が低いPZTなどの圧電セラミックスを用いると反りが生じることがある。また、流路部材4のプレートとして、材質が異なるものを組み合わせると反りが生じることがある。例えば、吐出孔形状の精度を高めるために、光学的な手法で作製した型を用いて、ノズルプレートを電鋳で作製する際に、ノズルプレートの材質としては、ニッケルを主体とするものを用いることが考えられる。そのような場合、ノズルプレートの熱膨張率が高いため、流路部材4単体で反りが生じる。
上述の場合を含めて、ヘッド本体2aが反ると、吐出孔面4−1が湾曲し、ノズルプレートに形成されている吐出孔8に繋がる孔も傾くことになるので、液体の吐出方向がずれるおそれがある。ヘッド本体2aの反りとしては、吐出孔8の形成されている領域の長手方向の長さ約10cmに対して50μmより大きく反った場合に、吐出方向のずれの影響が顕著になる。ヘッド本体2aの長手方向の長さが短かったり、厚さが厚いと、反りは生じ難いので、このような反りの対策の必要性が強くなるのは、長さが2.5cm以上、特に5cm以上、厚さは3mm以下、特に2mm以下の場合である。
このような場合、そもそも反りが生じないようにしてもよいが、そのような構成を実現する材料の選択が困難であれば、他の方法で補正する必要がある。本実施形態では、圧電アクチュエータ基板21を跨ぐようにヘッド本体2aの両端部で流路部材4とリザーバ4とを接合し、その接合した部分の間にある圧電アクチュエータ基板21に設けられた貫通孔21cを通って、中央接合部51dでも流路部材4とリザーバ4とを接合する。
ヘッド本体2a単体で、ヘッド本体2aの上面の中央部が、リザーバ40側に凸、あるいは凹のどちらであっても、中央接合部51dと圧電アクチュエータ基板21とを接合させれば、反りを抑制できる。ヘッド本体2a単体で凸となることが分かっていれば、中央接合部51dが圧電アクチュエータ基板21を押すようにすればよいし、逆に、ヘッド本体2a単体で凹となることが分かっていれば、中央接合部51dが圧電アクチュエータ基板21を引くようにすればよい。
さらに、ヘッド本体2a単体で凹凸のどちらであったにしても、リザーバ40に接合させると、その凹凸は、ヘッド本体2a単体を変形させるだけでなく、リザーバ40も変形させることになるので、リザーバ40がある分、液体吐出ヘッド本体2全体としては、反りが少なくなる。これは、ヘッド本体2aよりもリザーバ40の厚みが厚い場合に効果が高く、厚みが5倍以上、特に10倍以上であると効果的である。
また、リザーバ40の中央接合部51dの周囲の剛性も関係するので、中央接合部51dと圧電アクチュエータ基板21とが接合している部分から上の、少なくともヘッド本体2aの厚さと同じ厚さの部分は、中身の詰まった中実状になっていることで、ヘッド本体2aの反りをより抑制できる。さらに、中実状の領域が、中央接合部51dの上部を含んで、リザーバ40の長手方向にわたって延在すれば、ヘッド本体2aの反りをより抑制できる。なお、ここで中実とは、液体が通る流路などがないことを意味する。接着積層する場合などに、接着剤を逃がす場合にプレートの表面に浅い逃がし溝などが形成されるが、そのような小さなものは、積層後に接着剤で埋まらずに空洞として残っていてもかまわない。
また、流路部材4においても、中央接合部51dの下の部分が中実状になっていることで、流路部材4の第2の主面4−2側の反りと流路部材4の第1の主面4−1側の反りとの差が小さくなるので、リザーバ40が第2の主面4−2に接合されることにより、第1の主面4−1の反りを小さくすることができる。さらに、中実状の領域が、中央接合部51dの下部を含んで、流路部材4の長手方向にわたって延在すれば、中央接合部51dの下部が局所的に変形するのではなく、反りがヘッド本体2aの長手方向にそって滑らかに
湾曲するようになるので、第1の主面4−1に反りがわずかに残っても、吐出方向のばらつきは大きくならない。具体的には、中央接合部51dは、流路部材4のマニホールド5の間にある中実状の領域の上で接合されるので上述の効果がある。
図6(c)に示すように、外部から入ってくる液体は、リザーバ流路の供給孔42aから入ったあと、長手方向に沿って延びる2つのリザーバ流路に分かれる。その後、リザーバ流路42の長手方向の中央部でリザーバ流路の流出孔42bを通って、分岐流路52に向う。図6(d)に示すように、分岐流路52、長手方向に延びるように2つ存在する。2つの分岐流路52の長手方向の中央部には、それぞれ、1つのリザーバ流路から液体が流れ込み、液体は、分岐流路52の両端に向かって流れる。分岐流路52は両端近くで幅が広がった後、ヘッド本体2aのマニホールドの開口5aに繋がっている。
分岐流路52が短手方向の中央部を避けるように配置されており、中央接合部51dの直上の部分が中実となっている。また、ただ単に避けるだけでなく、中央接合部51dに対して短手方向の両側に2つ設けられているので、流量を多くすることができる。また、中央接合部51dの存在する部分の短手方向に隣り合う部分お分岐流路52の幅が、マニホールドの開口5aより小さくなっているので、中央接合部51dの上部の周囲の剛性も高くなり、よりヘッド本体2aの反りを抑制できる。
さらに、リザーバ流路42も短手方向の中央部を避けるように配置されており、中央接合部51dの直上の部分が中実となっている。これにより、51dの直上の部分は、リザーバ40の厚さ方向のぼぼ全体にわたって中実となっており、よりヘッド本体2aの反りを抑制できる。また、ただ単に避けるだけでなく、中央接合部51dに対して短手方向の両側に2つ設けられているので、流量を多くすることができる。
両端接合部51c−1と中央接合部51dの高さを変えて、ヘッド本体2aを反りを積極的に強制しようとする場合、次のようにすればよい。例えば、ヘッド本体2aが単体で、中央がリザーバ40側に凸の場合、リザーバ40によって、ヘッド本体2aの中央部を押圧するようにする。押圧する具体的な方法としては、ヘッド本体2aからリザーバ40に向う方向を正とし、反りの量をXμm、ヘッド本体2aから圧電アクチュエータ基板21の上部までの距離Yμmとした場合、両端接合部51c−1の位置に対して、中央接合部51dの下端の位置が(Y+X)μmよりも下(小さい値)とすればよい。図6(a)b(b)で、リザーバ40自体の反りがないとすれば、プレート51bの下端から接続部51cの下端までの厚さから、プレート51bの下端から中央接合部51dの下端までの厚さを引いた値が、(Y+X)μm以下であればよい。押圧する量は、吐出孔面(第1の主面)4−1の全体の反り(両端部に対する中央部の位置)が0に近づくようにするのが好ましいが、ヘッド本体2a単体の反りと逆の方向に、ヘッド本体2a単体の反りよりも小さい絶対値で反るようにしても構わない。また、液体吐出ヘッド2を使用する温度が室温以外の温度であれば、使用する温度領域で反りが小さくなるようにするのが好ましい。いずれにしても、接合後のヘッド本体2aの反りは長さ100cmに対して50μm以下、特に25μm以下とするのが好ましい。
また、リザーバ40自体に反りが生じている場合、その反りの分、中央接合部51dの下端の位置を調整すればよい。さらに、接合すると、リザーバ40も押圧した分の力を受けるため、リザーバ40が押圧によって反り難いように、リザーバ40の厚さは、ヘッド本体2aの厚さの5倍以上に、特に10倍以上であることが好ましい。
また、液体吐出ヘッド2では、液体を吐出する動作をすると変位素子30の変位や、液体を吐出させた反動などで、数十nm程度の振動が生じることがある。この振動も印刷精度を悪くする原因の一つであるが、中央接合部51dの少なくとも一部をゴムや樹脂など
の弾性部材で作製すれば、振動を抑制する効果はあり、印刷精度をよくできる。ここで、中央接合部51dと圧電アクチュエータ基板21とが接合されていれば、中央接合部51d(ひいてはリザーバ40)と信号伝達部92とがより強く連動して動かなければいけないようになるので、振動を抑制する効果がより高くなる。
中央接合部51dは、長手方向に1〜数カ所設けてもよいし、圧電アクチュエータ基板21の長手方向にわたって連続的に、あるいは断続的に設けてもよい。長手方向に1〜数カ所設ける場合、中央接合部51dの長手方向の位置は、どの位置であっても、ヘッド本体2aの反りを小さくする効果があるが、長手方向の中央部に配置すれば、全体の反りをより小さくできる。ここで、中央部とは、圧電アクチュエータ基板21を跨いだ位置にある接続部間の長さの1/5の長さの中央の領域内のことであり、特に1/10の長さの領域のことである。
中央接合部51dは長手方向に複数設けてもよく、その場合中央に対して、対称な位置に設ければ、全体の反りをより小さくできる。中央接合部51dを3か所以上設ける場合、中央に近い中央接合部51dほど、ヘッド本体2aに近い位置に配置すれば、反りをより小さくできる。
中央接合部51dの数が少ない場合、中央接合部51dの間のそれぞれに小さな反りが生じるおそれがあるが、中央接合部51dを、圧電アクチュエータ基板21の長手方向にわたって連続的に、あるいは断続的に設けることにより、そのような反りを抑制できる。
また、中央接合部51dは、ヘッド本体2aの短手方向に中央部に設けることで、ヘッド本体2aが短手方向に傾斜することを抑制できる。
また、中央接合部51dを導電性の部材で構成し、圧電アクチュエータ基板21の共通電極用表面電極28と電気的に接続し、導電性の部材で構成されたリザーバ40の主要部分とも電気的に接続するようすれば、グランド電位が安定して、圧電アクチュエータ基板21の動作を安定させることができる。この場合リザーバ40の部材のうち、少なくともリザーバ40の長手方向と同程度の大きさを有する部材を導電性の部材とすればよい。
またさらに、リザーバ40のヘッド本体側の面に信号伝達部92を介してヘッド本体2aを押圧する押圧部を設けてもよい。押圧部を長手方向に交差する方向にわたって設ければ、短手方向の反りを生じ難くできる。押圧部は、長手方向に交差する方向にわたって連続的に設けられていてもよいし、断続的に設けられていてもよいが、連続的に設けられていれば、短手方向の反りをより生じ難くできる。
本実施形態では、長手方向の両端に2か所の両端接合部51c−1があり、これにより、液体吐出ヘッド2として、長手方向にできるだけ広い印刷領域を確保し、印刷精度を高くするために短手方向の長さを短くすることができる。しかし、それだけの接合では、両端接合部51c−1の間でヘッド本体2aが反るおそれがあるが、中央接合部51dでも接合されることでヘッド本体2aの反りを小さくすることができる。その際、中央接合部51dは圧電アクチュエータ基板21に設けられている貫通孔21cを通って接合されているため、中央接合部51dの周囲の変位素子30が、同一の圧電アクチュエータ基板21に作り込まれたものになるので、変位や吐出のばらつきを少なくできる。
以上のような液体吐出ヘッド2は、例えば、以下のようにして作製する。ロールコータ法、スリットコーター法などの一般的なテープ成形法により、圧電性セラミック粉末と有機組成物からなるテープの成形を行ない、焼成後に圧電セラミック層21a、21bとなる複数のグリーンシートを作製する。グリーンシートの一部には、その表面に共通電極2
4となる電極ペーストを印刷法等により形成する。また、必要に応じてグリーンシートの一部にビアホールを形成し、その内部にビア導体を充填する。
ついで、各グリーンシートを積層して積層体を作製し、加圧密着した後、長方形状に切断し、さらに、高濃度酸素雰囲気下で焼成する。焼成の圧電アクチュエータ素体の表面に有機金ペーストをスクリーン印刷で印刷し、焼成して個別電極25を形成した。スクリーン印刷は、枠に対して45度の角度でメッシュを貼りつけてあるスクリーンを用いて、長方形状の圧電アクチュエータ素体をスクリーンの枠と平行になるように置き、スキージを圧電アクチュエータ素体の長手方向に平行に移動させて印刷した。その後、Agペーストを用いて接続電極26を印刷し、焼成することにより、圧電アクチュエータ基板21を作製する。
貫通孔21cは、グリーンシート、あるいはグリーンシートを積層した状態で打ち抜いて開けてもよいし、焼成後にレーザーなどで開けてもよい。貫通孔21cを焼成前に開ければ加工時間が短く、簡便な工程にできる。焼成前に貫通孔21cを開けると、焼成の際に周囲に局所的な反りが生じる可能性があるが、焼成後に加工することで、反りを少なくできる。
次に、流路部材4を、圧延法等により得られプレート4a〜kを、接着層を介して積層して作製する。プレート4a〜kに、マニホールド5、個別供給流路14、加圧室10およびディセンダなどとなる孔を、エッチングにより所定の形状に加工する。ノズルプレート4lは、型を用いてニッケルを主体とする組成で電鋳法で作製した。
これらプレート4a〜lは、Fe―Cr系、Fe−Ni系、WC−TiC系の群から選ばれる少なくとも1種の金属によって形成されていることが望ましく、特に液体としてインクを使用する場合にはインクに対する耐食性の優れた材質からなることが望ましため、Fe−Cr系がより好ましい。
リザーバ40は、次のように作製した。流路部材4と同じ組成のプレート41a、c、d、51a、b、cに対して、プレート41a、cはエッチングで、プレート41d、51cは研削加工し、孔を開けた。51cには中央接合部51dである突起を作製した。これらと樹脂フィルムであるダンパプレート41bとを接着積層した。
上述の工程の接着は、例えば接着層を介してする加熱接着積層で行なう。接着層としては、周知のものを使用することができるが、圧電アクチュエータ基板21や流路部材4への影響をおよぼさないために、熱硬化温度が100〜150℃のエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂の群から選ばれる少なくとも1種の熱硬化性樹脂系の接着剤を用いるのがよい。このような接着層を用いて熱硬化温度にまで加熱することによって、圧電アクチュエータ基板21と流路部材4とを加熱接合することができる。
次に圧電アクチュエータ基板21と制御回路100とを電気的に接続するために、接続電極26に銀ペーストを供給し、あらかじめドライバICを実装した信号伝達部92であるFPCを載置し、熱を加えて銀ペーストを硬化させて電気的に接続させる。なお、ドライバICの実装は、FPCに半田で電気的にフリップチップ接続した後、半田周囲に保護樹脂を供給して硬化させた。
続いて、リザーバ40と流路部材4とを、上述と同様に接着積層する。ここで、中央接合部51dは、圧電アクチュエータ基板21の部分で、ヘッド本体2aに接合させる。ここでヘッド本体2aがリザーバ40側に凹凸いずれの場合であっても、接合により平坦に近づけることができる。そうするには、例えば、ヘッド本体2aを平坦なものの上に置き
、リザーバ40の全体に圧力をかければよい。また、接合される高温時においては、ヘッド本体2aの反りは、室温よりも小さくなっている上、降温時に再度反ることになるので、ヘッド本体2aを凹形状のものの上に置き、リザーバ40を積層する際に、ヘッド本体2aを凹形状に沿った形に反らせれば、複数の液体吐出ヘッド2間での状態のばらつきが小さくなり、反りのばらつきもの小さくなるので好ましい。
1・・・プリンタ
2・・・液体吐出ヘッド
2a・・・ヘッド本体
4・・・流路部材
4a〜l・・・(流路部材の)プレート
4−1・・・吐出孔面(第1の主面)
4−2・・・加圧室面(第2の主面)
5・・・マニホールド(共通流路)
5a・・・(マニホールドの)開口
5b・・・副マニホールド
6・・・しぼり
8・・・吐出孔
9・・・吐出孔行
10・・・加圧室
11・・・加圧室行
12・・・個別流路
14・・・個別供給流路
15・・・隔壁
21・・・圧電アクチュエータ基板
21a・・・圧電セラミック層(振動板)
21b・・・圧電セラミック層
21c・・・貫通孔
24・・・共通電極
25・・・個別電極
25a・・・個別電極本体
25b・・・引出電極
26・・・接続電極(バンプ)
28・・・共通電極用表面電極
30・・・変位素子(加圧部)
40・・・リザーバ
41・・・リザーバ本体
41a、c、d・・・(リザーバの)プレート
41b・・・ダンパプレート
42・・・リザーバ流路
42a・・・リザーバ流路の供給孔
42b・・・リザーバ流路の流出孔
46・・・ダンパ
48・・・フィルタ
51・・・分岐流路部材
51a〜c・・・(分岐流路部材の)プレート
51c−1・・・両端接合部(が接合する領域)
51d・・・中央接合部(が接合する領域)
52・・・分岐流路
52a・・・中央流路(分岐流路の供給孔)
52b・・・分岐流路の流出孔
54・・・(圧電アクチュエータ基板の)収容部
92・・・信号伝達部

Claims (6)

  1. 平板状で一方方向に長く、第1の主面に複数の吐出孔を備えており、前記第1の主面と反対側の第2の主面に前記複数の吐出孔とそれぞれ繋がっている複数の加圧室を備えている流路部材および該流路部材の前記第2の主面に積層されており、前記複数の加圧室をそれぞれ加圧できる複数の加圧部を備えている圧電アクチュエータ基板を備えているヘッド本体と、
    前記第2の主面に、間に前記圧電アクチュエータ基板を挟むように接合されている、前記ヘッド本体に液体を供給するリザーバと
    を備えている液体吐出ヘッドであって、
    前記リザーバの、前記第2の主面との接合部は、前記ヘッド本体の両端部にある両端接合部、および該両端接合部の間に配置されていて、前記圧電アクチュエータ基板に設けられている貫通孔を通って接合されている中央接合部を含むことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 前記圧電アクチュエータ基板は、前記両端接合部の間において、前記一方方向に交差する方向にわたって延在することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記中央接合部は、前記リザーバの前記一方方向に交差する方向における中央部に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記接合部は、前記リザーバの前記一方方向における中央部に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記接合部は、前記リザーバの前記一方方向における中央部に対して対称な位置に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の液体吐出ヘッドと、記録媒体を前記液体吐出ヘッドに対して搬送する搬送部と、前記液体吐出ヘッドを制御する制御部を備えていることを特徴とする記録装置。
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