JP2023144797A - 電子部品 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023144797000001
【課題】所望の特性の実現と電子部品のコンパクト化との両立が図られ得る電子部品を提供する。
【解決手段】電子部品1のコイル27において、少なくとも1つの第一導体層71は、互いに反対側に位置する第一及び第二端部を含んでいる。複数の接続導体73の各々は、少なくとも1つの第一導体層71に連結されていると共に積層方向に延在している。複数の接続導体73は、第一及び第二接続導体73を含んでいる。第一及び第二接続導体73は、互いに同一の第一端部に連結されている。第一接続導体73と第一導体層71とは、第一連結部分において互いに連結している。第二接続導体73と第一導体層71とは、第二連結部分において互いに連結している。第一導体層71において、第一連結部分と第二連結部分とは、第一導体層71の延在方向に対して傾斜した方向に配列されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子部品に関する。
素体とコイルとを備えた電子部品が知られている。素体は、積層された複数の絶縁体層を含んでいる。コイルは、素体の内部に配置されている。コイルは、導体層と、複数の接続導体とを含んでいる。たとえば、特許文献1において、導体層は、コイル軸と交差しかつ絶縁体層に沿った方向に延在している。導体層は、互いに反対側に位置する第一及び第二端部を含んでいる。複数の接続導体は、互いに第一端部に連結されている第一及び第二接続導体を含んでいる。
国際公開第2018/034103号
導体層の一対の端部の一方に複数の接続導体が接続されている場合、電流が複数の接続導体に分散して流れ得る。電流が複数の接続導体に分散して流れれば、導体層における電流密度が低下し、コイルのQ値が向上する。しかし、導体層の一方の端部に複数の接続導体が接続される構成では、導体層において複数の接続導体が配置されるスペースを確保することを要する。このため、導体層の一方の端部に1つの接続導体が接続される構成に比べて、コイルのサイズも拡大する。したがって、所望の特性の実現と電子部品のコンパクト化との両立が図られ難かった。
本発明の一つの態様は、所望の特性の実現と電子部品のコンパクト化との両立が図られ得る電子部品を提供することを目的とする。
本発明の一つの態様における電子部品において、素体と、コイルとを備えている。素体は、積層された複数の絶縁体層を含んでいる。コイルは、素体の内部に配置されている。コイルは、複数の絶縁体層の積層方向に直交する方向に沿ったコイル軸を形成する。コイルは、コイル軸と交差しかつ絶縁体層に沿った方向に延在している。コイルは、少なくとも1つの第一導体層と、複数の接続導体とを含んでいてもよい。少なくとも1つの第一導体層は、互いに反対側に位置する第一及び第二端部を含んでいる。複数の接続導体の各々は、少なくとも1つの第一導体層に連結されていると共に積層方向に延在している。複数の接続導体は、第一及び第二接続導体を含んでいる。第一及び第二接続導体は、互いに同一の第一端部に連結されている。第一接続導体と第一導体層とは、第一連結部分において互いに連結されている。第二接続導体と第一導体層とは、第二連結部分において互いに連結されている。第一導体層において、第一連結部分と第二連結部分とは、第一導体層の延在方向に対して傾斜した方向に配列されている。
この電子部品において、第一連結部分と第二連結部分とは、第一導体層の延在方向に対して傾斜した方向に配列されている。この場合、電流が第一接続導体と第二接続導体とに分散して流れ得る。このため、第一導体層における電流密度が低下し、コイルのQ値が向上し得る。さらに、第一導体層の延在方向に直交し、かつ、絶縁体層に沿った方向において、第一導体層の幅が削減され得る。したがって、この電子部品によれば、所望の特性の実現と電子部品のコンパクト化との両立が図られ得る。
上記一つの態様において、コイルは、少なくとも1つの第二導体層をさらに含んでいてもよい。第二導体層は、積層方向において少なくとも1つの第一導体層と異なる位置に配置されていてもよい。第二導体層は、少なくとも1つの第一導体層の延在方向に対して傾斜しかつ絶縁体層に沿った方向に延在していてもよい。第二導体層は、互いに反対側に位置する第三及び第四端部を含んでいてもよい。第一端部と第三端部とは、第一及び第二接続導体の各々によって接続されていてもよい。この場合、第二導体層を含むコイルにおいても電流が分散して流れ得る。
上記一つの態様において、第一連結部分と第二連結部分との配列方向と、第二導体層の延在方向とは、互いに対して交差していてもよい。この場合、第二導体層において、電流がさらに分散して流れ得る。
上記一つの態様において、コイル軸に沿った方向において、第一連結部分は、第二連結部分よりも第四端部に近くてもよい。第一導体層の延在方向において、第一連結部分は、第二連結部分よりも第二端部から離れていてもよい。この場合、第二導体層において、電流がさらに分散して流れ得る。
上記一つの態様において、第一導体層において、第一連結部分と第二連結部分との配列方向と第一導体層の延在方向とのなす角は、80度以下であってもよい。この場合、第一導体層の延在方向に直交し、かつ、絶縁体層に沿った方向において、第一導体層の幅がさらに削減され得る。
上記一つの態様において、複数の接続導体は、第三及び第四接続導体をさらに含んでいてもよい。第三及び第四接続導体は、第一及び第二接続導体に連結されている第一導体層のうち互いと同一の第二端部に連結されていてもよい。第三接続導体と第一導体層とは、第三連結部分において互いに連結されていてもよい。第四接続導体と前記第一導体層とは、第四連結部分において互いに連結されていてもよい。第一導体層において、第三連結部分と第四連結部分とは、第一導体層の延在方向に対して傾斜した方向に配列されていてもよい。この場合、電流が第三接続導体と第四接続導体とにおいても分散して流れ得る。このような構成においても、第一導体層の延在方向に直交し、かつ、絶縁体層に沿った方向において、第一導体層の幅が削減され得る。
上記一つの態様において、第一連結部分と第二連結部分との配列方向と、第三連結部分と第四連結部分との配列方向とは、互いに対して交差していてもよい。第一連結部分と第二連結部分との配列方向と、第三連結部分と第四連結部分との配列方向とが互いに交差する位置は、コイル軸に沿った方向から見て、第一連結部分と第三連結部分との間に位置していてもよい。この場合、コイルの断面積が確保され得る。
上記一つの態様において、第三連結部分と第四連結部分とは、第一連結部分と第二連結部分との配列方向に沿った方向に配列されていてもよい。この場合、電流がさらに分散して流れ得る。
上記一つの態様において、少なくとも1つの第一導体層は、複数の接続導体及び少なくとも1つの第二導体層を介して互いに電気的に接続されている一対の第一導体層を含んでいてもよい。一対の第一導体層は、積層方向から見て、互いに沿った方向に延在していてもよい。第一及び第二接続導体は、一対の第一導体層の各々の第一端部に連結されていてもよい。第三及び第四接続導体は、一対の第一導体層の少なくとも一方の第二端部に連結されていてもよい。この場合、第一導体層の延在方向に直交し、かつ、絶縁体層に沿った方向において、一対の第一導体層の各々の幅が削減され得る。
上記一つの態様において、一対の第一導体層の一方における第一連結部分と第二連結部分とは、一対の第一導体層の他方における第一連結部分と第二連結部分との配列方向に沿った方向に配列されていてもよい。この場合、コイルの断面積がさらに大きく確保され得る。
上記一つの態様において、第三及び第四接続導体は、一対の第一導体層の各々の第二端部に連結されていてもよい。一対の第一導体層の一方における第一連結部分と第二連結部分との配列方向と、一対の第一導体層の一方における第三連結部分と第四連結部分との配列方向とは、互いに交差していてもよい。一対の第一導体層の一方における第三連結部分と第四連結部分は、一対の第一導体層の他方における第三連結部分と第四連結部分との配列方向に沿った方向に配列されていてもよい。この場合、コイルの断面積がさらに大きく確保され得る。
本発明の一つの態様は、所望の特性の実現と電子部品のコンパクト化との両立が図られ得る電子部品を提供することを目的とする。
本実施形態における電子部品の斜視図である。 電子部品の斜視図である。 電子部品の部分断面図である。 電子部品の部分断面図である。 電子部品の回路図である。 電子部品が実装された状態における平面図である。 本実施形態の変形例における電子部品が実装された状態における平面図である。 本実施形態の別の変形例における電子部品が実装された状態における平面図である。 (a)は本実施形態における電子部品におけるコイルの概略平面図であり、(b)は本実施形態の変形例における電子部品におけるコイルの概略平面図である。 (a)は本実施形態における電子部品におけるコイルの概略平面図であり、(b)は本実施形態の変形例における電子部品におけるコイルの概略平面図である。 (a)及び(b)は、本実施形態の変形例における電子部品におけるコイルの概略平面図である。 (a)及び(b)は、本実施形態の変形例における電子部品におけるコイルの概略平面図である。 (a)及び(b)は、コイルの概略平面図の比較例を示している。 (a)は比較例におけるコイルの概略斜視図であり、(b)は電子部品におけるコイルの概略斜視図である。 (a)は比較例におけるコイルの概略展開図であり、(b)は電子部品におけるコイルの概略展開図である。 比較例におけるコイルと電子部品のコイルとの長さの違いを示す図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態が詳細に説明される。図面の説明において、同一又は同等の要素には同一符号が用いられ、重複する説明は省略される。
まず、図1から図6を参照して、本実施形態における電子部品を説明する。図1及び図2は、本実施形態における電子部品の斜視図である。図3及び図4は、電子部品の部分断面図である。図5は、電子部品の回路図である。図6は、電子部品が実装された状態における平面図である。
電子部品1は、たとえば、積層型フィルタである。電子部品1は、複数のLC共振回路を含んでいる。各LC共振回路は、複数のインダクタと複数のキャパシタとによって構成されている。電子部品1は、たとえば、素体2と、電気回路3,4,5,7,9,11,15,17とを備えている。本実施形態において、Z軸方向は電子部品1の高さ方向に相当し、X軸方向及びY軸方向は電子部品1の短手方向及び長手方向に相当する。たとえば、電子部品1の高さ方向の長さは、電子部品1の短手方向の長さよりも短い。
素体2は、その外表面として、一対の主面2aと、一対の端面2bと、一対の側面2cとを有している。一対の主面2aは、Z軸方向において互いに対向している。一対の端面2bは、Y軸方向において互いに対向している。一対の側面2cは、X軸方向において互いに対向している。一対の主面2a、一対の端面2b、及び、一対の側面2cは、たとえば、それぞれ平面である。一対の主面2aは、たとえば、X軸方向及びY軸方向に沿っている。一対の端面2bは、たとえば、X軸方向及びZ軸方向に沿っている。一対の側面2cは、たとえば、Y軸方向及びZ軸方向に沿っている。一対の主面2aの一方は、たとえば他の電子機器に実装する際、他の電子機器と対向する実装面として規定される。他の電子機器は、たとえば、回路基板、又は、電子部品を含んでいる。
素体2は、たとえば、直方体形状を呈している。直方体形状には、角部及び稜線部が面取りされている直方体の形状、及び、角部及び稜線部が丸められている直方体の形状が含まれる。
図3及び図4に示されているように、素体2は、複数の絶縁体層10を含んでいる。複数の絶縁体層10は、Z軸方向に積層されている。電子部品1において、Z軸方向は、複数の絶縁体層10の積層方向に相当する。以下、複数の絶縁体層10の積層方向を単に「積層方向」という。各絶縁体層10の層間は視認できない程度に一体化されている。各絶縁体層10は、たとえば、誘電体材料を含むセラミックグリーンシートの焼結体から構成される。誘電体材料は、たとえば、BaTiO系材料、Ba(Ti,Zr)O系材料、(Ba,Ca)TiO系材料、ガラス材料、又はアルミナ材料から選択された少なくとも1つを含んでいる。
電気回路3,4,5,7,9,11,15,17は、図5に示されているように、素体2の内部において互いに電気的に接続され、1つのフィルタ回路を構成している。本明細書において、「電気的に接続」とは、直流成分を伝達せずに交流成分のみを伝達する状態を含む。各電気回路3,4,5,7,9,11,15,17は、素体2から露出した複数の端子電極TE1,TE2,TE3,G1,G2,G3,G4を含んでいる。複数の端子電極TE1,TE2,TE3,G1,G2,G3は、実装面である主面2a上に配置されている。複数の端子電極TE1,TE2,TE3,G1,G2,G3,G4は、それぞれ他の電子機器に電気的に接続される。
電子部品1は、たとえば、図6に示されているように、基板Sに実装される。基板Sは、配線W1,W2,W3,W5を備えている。各配線W1,W2,W3,W5は、電子部品1の複数の端子電極のうち対応する端子電極に接続される。配線W1は、端子電極TE1に接続される。配線W2は、端子電極TE2に接続される。配線W3は、端子電極TE3に接続される。配線W5は、端子電極G1,G2,G3,G4に接続される。配線W5は、グランドに相当する。
各電気回路3,4,7,11,15,17は、インダクタを含んでいる。電気回路3は、端子電極G1を含んでおり、電気回路4及び電気回路5のそれぞれとの間にキャパシタを形成している。電気回路4は、端子電極TE1を含んでおり、電気回路3及び電気回路5のそれぞれとの間にキャパシタを形成している。電気回路5は、電気回路3、電気回路4、電気回路7、及び電気回路17のそれぞれとの間にキャパシタを形成している。電気回路7は、端子電極G2を含んでおり、電気回路5及び電気回路9のそれぞれとの間にキャパシタを形成している。電気回路9は、端子電極G3を含んでおり、電気回路7との間にキャパシタを形成している。電気回路11は、端子電極G4を含んでおり、電気回路15との間にキャパシタを形成している。電気回路15は、端子電極TE2を含んでおり、電気回路11との間にキャパシタを形成している。電気回路17は、端子電極TE3を含んでおり、電気回路5との間にキャパシタを形成している。電気回路15と電気回路17とは、電気的かつ物理的に連結されている。
各電気回路3,4,5,7,9,11,15,17は、複数の導体によって構成されている。各電気回路3,4,5,7,9,11,15,17を構成する導体は、たとえば、Ag及びPdから選択された少なくとも1つを含んでいる。各電気回路3,4,5,7,9,11,15,17は、素体2から露出した複数の端子電極を含んでいる。各端子電極の表面にはめっき層が形成されている。めっき層は、たとえば電気めっきにより形成される。めっき層は、Cuめっき層、Niめっき層、及びSnめっき層からなる層構造、又は、Niめっき層及びSnめっき層からなる層構造などを有する。
各電気回路3,4,5,7,9,11,15,17は、複数の端子電極TE1,TE2,TE3,G1,G2,G3,G4を除いて素体2の内部に配置されている。本実施形態に示す例において、X軸方向における素体2の長さは、2000μmである。Y軸方向における素体2の長さは、2500μmである。Z軸方向における素体2の長さは、750μmである。各電気回路3,4,5,7,9,11,15,17は、実装面以外の素体2の外表面から少なくとも100μm以上離れている。
次に、電気回路3,4,7,15について更に詳細に説明する。電気回路3,4,7,15は、上述したインダクタに相当するコイル21,23,25,27,29を含んでいる。
電気回路3は、コイル21を含んでいる。コイル21は、素体2の内部に配置されている。コイル21は、コイル軸AX1を形成している。コイル軸AX1は、積層方向と直交する方向に沿っている。本明細書において、「直交」は、製造公差の範囲でズレた構成を含んでいる。本実施形態において、コイル軸AX1は、Z軸方向に直交するX軸方向に沿っている。Z軸方向が第一方向に相当する場合、X軸方向は第二方向に相当する。
コイル21は、X軸方向から見て、コイル軸AX1が位置する領域R1を画定している。領域R1は、コイル21に囲われている。領域R1は、YZ軸平面におけるコイル21の断面に相当する。
本実施形態において、コイル21は、一回巻のコイルである。コイル21は、たとえば、少なくとも1つの導体層31と複数の接続導体32と電極33とを含んでいる。コイル21は、図1から図3、及び、図6に示されているように、たとえば、1つの導体層31と2つの接続導体32と1つの電極33とを含んでいる。
導体層31は、絶縁体層10に沿って延在している。導体層31は、一対の絶縁体層10に挟まれている。導体層31は、たとえば、線形状を呈している。導体層31は、互いに反対側に位置する一対の端部31a,31bを含んでいる。
導体層31は、たとえば、L字形状部39を含んでいる。L字形状部39は、Z軸方向から見てL字形状を呈している。導体層31は、一対の延在部39a,39bを含んでいる。一対の延在部39a,39bは、Z軸方向から見て、互いに交差する方向に延在している。一対の延在部39a,39bは、互いに連結されている。一対の延在部39a,39bは、L字形状部39を構成している。
複数の接続導体32の各々は、導体層31に連結されている。各接続導体32は、Z軸方向に延在している。各接続導体43は、絶縁体層10を貫通するビアによって形成されている。複数の接続導体32は、端部31aに連結されている接続導体32と、端部31bに連結されている接続導体32とを含んでいる。
電極33は、導体層31及び複数の接続導体32に電気的に接続されている。電極33は、図3に示されているように、素体2の主面2a上に配置されている。電極33は、端子電極G1に相当する。
次に、電気回路4について詳細に説明する。電気回路4は、コイル23を含んでいる。コイル23は、素体2の内部に配置されている。コイル23は、コイル軸AX3を形成している。コイル軸AX3は、積層方向に沿っている。本実施形態において、コイル軸AX3は、Z軸方向に沿っている。コイル21が第一コイルに相当する場合、コイル23が第二コイルに相当する。
コイル23は、コイル21から離隔されている。本明細書において、電気回路に関して「離隔」を用いる場合には、「離隔」は、導体によって物理的に接続されておらず、直流成分が伝達されない状態をいう。コイル23は、コイル21と電気的に接続されている。コイル23は、コイル21に対してAC結合によって接続されている。
本実施形態において、コイル23は、一回巻のコイルである。コイル23は、たとえば、少なくとも1つの導体層34と複数の接続導体35と電極37とを含んでいる。コイル23は、たとえば、図1から図4、及び、図6に示されているように、1つの導体層34と2つの接続導体35と1つの電極37とを含んでいる。
導体層34は、絶縁体層10に沿って延在している。導体層34は、一対の絶縁体層10に挟まれている。導体層34は、たとえば、線形状を呈している。導体層34は、コイル23のコイル軸AX3の周方向に絶縁体層10に沿って延在している。導体層34は、互いに反対側に位置する一対の端部34a,34bを含んでいる。
導体層34は、素体2の端面2bに沿って延在している延在部36aと、素体2の側面2cに沿って延在している延在部36bとを含んでいる。延在部36aは、導体層34の他の部分よりも端面2bに近い。延在部36bは、導体層34の他の部分よりも側面2cに近い。延在部36aはX軸方向に延在しており、延在部36bはY軸方向に延在している。
導体層34は、少なくとも1つの湾曲部38を含んでいる。湾曲部38は、コイル21の接続導体32から離隔するように湾曲している。換言すれば、導体層34は、複数の接続導体32から離隔するように湾曲している。本実施形態に示す例において、導体層34と接続導体32との最短距離は、たとえば、100μmである。導体層34は、たとえば、2つの湾曲部38a,38bを含んでいる。湾曲部38aは、Z軸方向から見て、端部31aに連結されている接続導体32の周方向に延在している。湾曲部38bは、Z軸方向から見て、端部31bに連結されている接続導体32の周方向に延在している。湾曲部38bは、延在部36aと延在部36bとを接続している。
複数の接続導体35の各々は、導体層34に連結されている。各接続導体35は、Z軸方向に延在している。各接続導体35は、絶縁体層10を貫通するビアによって形成されている。複数の接続導体35は、端部34aに連結されている接続導体35と、端部34bに連結されている接続導体35とを含んでいる。
電極37は、導体層34及び複数の接続導体35に電気的に接続されている。電極37は、図3に示されているように、素体2の主面2a上に配置されている。電極37は、端子電極TE1に相当する。
コイル23の導体層34は、X軸方向から見て、コイル21に囲まれた領域R1に位置している。コイル23の導体層34は、領域R1のうち、Z軸方向における領域R1の幅T1を100とした場合に、コイル23のコイル軸AX3からZ軸方向に±30の範囲T2に位置している。
コイル23の導体層34は、図6に示されているように、Z軸方向から見て、コイル21の導体層31に重なっている。本明細書において「重なっている」は、少なくとも一部が同一の領域に位置している状態をいう。コイル23の導体層34は、Z軸方向から見て、少なくとも導体層31の延在部39aと重なっている。たとえば、Z軸方向から見て、少なくとも導体層34の延在部36bの全体が、導体層31の延在部39aが位置する領域内に配置されている。
導体層34の延在部36bのうち側面2cに最も近い縁は、Z軸方向から見て、導体層31の延在部39aのうち側面2cに最も近い縁と一致している。本明細書において、「一致している」は、製造公差の範囲でズレた構成を含んでいる。
コイル23の導体層34は、Z軸方向から見て、コイル軸AX1の延在方向においてコイル21から一方側のみにはみ出している。たとえば、コイル23の導体層34は、Z軸方向から見て、コイル21の延在部39aから+X軸方向のみにはみ出し、コイル21の延在部39aから-X軸方向にははみ出していない。換言すれば、コイル23の導体層34は、Z軸方向から見て、コイル21の延在部39aよりも+X軸方向側の領域に位置しており、コイル21の延在部39aよりも-X軸方向側の領域には位置していない。
コイル23の導体層34は、Z軸方向から見て、コイル21の延在部39bから-Y軸方向のみにはみ出し、コイル21の延在部39bから+Y軸方向にははみ出していない。換言すれば、コイル23の導体層34は、Z軸方向から見て、コイル21の延在部39bよりも-Y軸方向側の領域に位置しており、コイル21の延在部39bよりも+Y軸方向側の領域には位置していない。
本実施形態に示す例において、コイル21の導体層31と素体2の端面2bとの最短距離、及び、コイル21の導体層31と素体2の側面2cとの最短距離は、たとえば、100μmである。本実施形態に示す例において、コイル23の導体層34と素体2の端面2bとの最短距離、及び、コイル23の導体層34と素体2の側面2cの最短距離は、たとえば、100μmである。たとえば、X軸方向において、コイル21の導体層31と素体2の側面2cとの最短距離とコイル23の導体層34と素体2の側面2cとの最短距離とは、一致している。この場合において、製造公差の範囲のズレは、たとえば、±25μmである。
本実施形態の変形例として、図7に示されているように、コイル23の導体層34は、Z軸方向から見て、導体層31の一対の延在部39a,39bの双方と重なっていてもよい。図7に示されている構成において、導体層34は、延在部36a及び延在部36bに加えて、延在部36cを含んでいる。延在部36cは、延在部36bからX軸方向に延在している。延在部36cは、導体層34の他の部分よりもコイル29に近い。
図7に示されている構成において、Z軸方向から見て、導体層34の延在部36bの全体が、導体層31の延在部39aが位置する領域内に配置されている。Z軸方向から見て、導体層34の延在部36bの全体が、導体層31の延在部39a及び延在部39bが位置する領域内に配置されている。
図7に示されている構成において、導体層34の延在部36cのうちコイル29に最も近い縁は、Z軸方向から見て、導体層31の延在部39aのうちコイル29に最も近い縁と一致している。たとえば、Y軸方向において、コイル21の導体層31とコイル29との最短距離とコイル23の導体層34とコイル29との最短距離とは、一致している。この場合において、製造公差の範囲のズレは、たとえば、±25μmである。
次に、電気回路7について詳細に説明する。電気回路7は、コイル25を含んでいる。コイル25は、素体2の内部に配置されている。コイル25は、コイル軸AX5を形成している。コイル軸AX5は、Z軸方向と直交する方向に沿っている。本実施形態において、コイル軸AX5は、X軸方向に沿っている。コイル25は、X軸方向から見て、コイル軸AX5が位置する領域R2を画定している。領域R2は、コイル25に囲われている。領域R2は、YZ軸平面におけるコイル23の断面に相当する。たとえば、コイル25が第三コイルに相当する。
コイル25は、コイル21,23から離隔されている。コイル25は、コイル21,23に電気的に接続されている。コイル25は、コイル21,23に対してAC結合によって接続されている。コイル21とコイル25とは、コイル21とコイル25との間で相互誘導を生じさせるように配置されている。
図4に示されているように、コイル23の導体層34は、X軸方向から見て、コイル25に囲まれた領域R2に位置している。コイル23の導体層34は、領域R2のうち、Z軸方向における領域R2の幅T3を100とした場合に、コイル25のコイル軸AX5からZ軸方向に±30の範囲T5に位置している。
本実施形態において、コイル25は、二回巻のコイルである。コイル25は、たとえば、少なくとも1つの導体層41と、少なくとも1つの導体層42と、複数の接続導体43と、電極45とを含んでいる。電子部品1において、コイル25は、複数の導体層41を含んでいる。コイル25は、たとえば、図1から図2、図4、及び、図6に示されているように、2つの導体層41と、1つの導体層42と、8つの接続導体43と、1つの電極45とを含んでいる。
本実施形態において、コイル23の導体層34は、Z軸方向から見て、コイル25とコイル21との間に位置している。図6に示されている構成において、コイル23の導体層34は、Z軸方向から見て、コイル25と重なっていない。コイル23の導体層34は、Z軸方向から見てコイル25の導体層41が位置する領域から離隔している。
本実施形態の変形例として、図8に示されているように、コイル23の導体層34は、Z軸方向から見て、コイル25の導体層41と重なっていてもよい。図8に示されている構成において、導体層34は、延在部36a及び延在部36bに加えて、拡張部36d及び拡張部36eを含んでいる。拡張部36dは、導体層34において端部34aと延在部36aとの間に位置している。拡張部36eは、導体層34において端部34bと延在部36bとの間に位置している。Z軸方向から見て、導体層34の拡張部36d及び拡張部36eが、導体層41が位置する領域内に配置されている。本変形例のさらなる変形例として、導体層34は、拡張部36dと拡張部36eとのいずれか一方のみを含んでいてもよい。導体層34は、拡張部36dと拡張部36eとの少なくとも一方と、図7を用いて説明した延在部36cとを含んでいてもよい。
本実施形態において、導体層41及び導体層42は、絶縁体層10に沿って延在している。導体層41と導体層42とは、Z軸方向において互いに異なる位置に配置されている。導体層41及び導体層42は、コイル軸AX5と交差しかつ絶縁体層10に沿った方向に延在している。たとえば、絶縁体層に沿った方向は、Z軸方向に直交する方向である。導体層41及び導体層42は、それぞれ一対の絶縁体層10に挟まれている。各導体層41及び各導体層42は、たとえば線形状を呈している。各導体層41は、互いに反対側に位置する一対の端部41a,41bを含んでいる。各導体層42は、互いに反対側に位置する一対の端部42a,42bを含んでいる。
複数の導体層41は、コイル軸AX5及び主面2aに沿って配列されている。複数の導体層41は、X軸方向に配列されている。図9(a)は、コイル25の概略平面図である。図9(a)に示されているように、各導体層41の延在方向D1は、コイル軸AX5と直交しかつ絶縁体層10に沿った方向D4に対して、傾斜している。本明細書において、「傾斜」は、直交している状態を含まない。各導体層41の延在方向D1は、コイル軸AX5に対しても傾斜している。Z軸方向から見て、各導体層41は、X軸方向及びY軸方向に対して傾斜した方向に延在している。たとえば、複数の導体層41は、互いと同一の方向に延在している。
導体層42は、複数の導体層41のうち対応する導体層41と接続導体43を介して接続されている。図9(a)に示されているように、導体層42の延在方向D2は、コイル軸AX5と直交しかつ絶縁体層10に沿った方向D4に対して、傾斜している。各導体層42の延在方向D2は、コイル軸AX5に対しても傾斜している。Z軸方向から見て、導体層42は、X軸方向及びY軸方向に対して傾斜した方向に延在している。Z軸方向から見て、各導体層41の延在方向D1と導体層42の延在方向D2とは、互いに交差している。
複数の接続導体43は、互いに離隔されている。複数の接続導体43の各々は、導体層41及び導体層42の少なくとも一方に連結されている。少なくとも1つの接続導体43は、互いに対応する導体層41と導体層42とを接続している。各接続導体43は、Z軸方向に延在している。各接続導体43は、絶縁体層10を貫通するビアによって形成されている。
複数の接続導体43の各々は、複数の導体層41,42のうち対応する導体層41,42の端部41a,41b,42a,42bに連結されている。たとえば、一対の端部41a,41bの各々には、複数の接続導体43が連結されている。たとえば、一対の端部42a,42bの各々には、複数の接続導体43が連結されている。
複数の接続導体43は、接続導体51,52,53,54を含んでいる。接続導体51,52は、互いと同一の端部41aに連結されている。複数の導体層41と少なくとも1つの導体層42とのうち、互いに対応する導体層41と導体層42とは、接続導体51と接続導体52とを介して連結されている。たとえば、接続導体51と接続導体52との各々が、導体層41の端部41aと導体層42の端部42a又は端部42bとを接続している。接続導体53,54は、互いと同一の端部41bに連結されている。接続導体53,54は、たとえば、コイル25の端部に相当する。
接続導体51,52と接続導体53,54とは、たとえば、同一の導体層41に連結されている。接続導体53,54は、接続導体51,52に連結されている導体層41の端部41bに連結されている。たとえば、Z軸方向において、各接続導体53,54の長さは、各接続導体51,52の長さよりも大きい。
複数の導体層41は、導体層42、及び、複数の接続導体51,52を介して互いに電気的に接続される一対の導体層61,62を含んでいる。一対の導体層61,62は、複数の導体層41のうちコイル軸AX5に沿った方向D3において互いに隣り合う導体層41である。一対の導体層61,62は、Z軸方向から見て、互いに沿った方向に延在している。
X軸方向において、導体層62に連結された接続導体51と導体層61に連結された接続導体43との最短距離は、導体層62に連結された接続導体52と導体層61に連結された接続導体43との最短距離よりも小さい。X軸方向における接続導体51と接続導体53との最短距離は、X軸方向における接続導体52と接続導体53との最短距離よりも小さい。導体層62に連結された接続導体53と導体層61に連結された接続導体43との最短距離は、導体層62に連結された接続導体54と導体層61に連結された接続導体43との最短距離よりも小さい。X軸方向における接続導体53と接続導体51との最短距離は、X軸方向における接続導体54と接続導体51との最短距離よりも小さい。
複数の導体層41のうちコイル軸AX5に沿った方向D3において互いに隣り合う導体層41において、各導体層41の幅L1は、互いに隣り合う導体層41の最短距離L2よりも大きい。導体層41の幅L1は、延在方向D1に直交し、かつ、絶縁体層10に沿った方向における導体層41の長さに相当する。たとえば、互いに隣り合う導体層61,62の各々の延在方向D1に直交する方向における幅L1は、コイル軸AX5に沿った方向D3において導体層61と導体層62との最短距離L2よりも大きい。最短距離L2は、たとえば、互いに隣り合う導体層61と導体層62との間において発生する浮遊容量が、電子部品1の全体の構成を考慮して許容される値となる距離である。最短距離L2は、たとえば、製造誤差を考慮して、製造工程において導体層61と導体層62との接続が抑制され得る距離であってもよい。最短距離L2は、たとえば、20μm以上である。本実施形態に示す例において、最短距離L2は、60μmである。
接続導体51と導体層41の端部41aとは、連結部分C11において互いに連結している。接続導体52と導体層41の端部41aとは、連結部分C12において互いに連結している。たとえば、コイル軸AX5に沿ったX軸方向において、連結部分C11は、当該連結部分C11と隣り合う連結部分C12よりも、導体層42の端部42bに近い。Z軸方向から見て、導体層61における連結部分C11と導体層62との最短距離は、導体層61における連結部分C12と導体層62との最短距離よりも小さい。X軸方向における連結部分C11と連結部分C13との最短距離は、X軸方向における連結部分C12と連結部分C13との最短距離よりも小さい。
たとえば、導体層41において、連結部分C11と連結部分C12とは、導体層41の延在方向D1に対して傾斜した方向D3に配列されている。換言すれば、連結部分C11と連結部分C12との配列方向と導体層41の延在方向D1とは、互いに対して傾斜している。さらに、連結部分C11と連結部分C12との配列方向と導体層42の延在方向D1とは、互いに対して傾斜している。たとえば、連結部分C11と連結部分C12とは、X軸方向に配列されている。
接続導体53と導体層41の端部41bとは、連結部分C13において互いに連結している。接続導体54と導体層41の端部41bとは、連結部分C14において互いに連結している。たとえば、コイル軸AX5に沿ったX軸方向において、連結部分C23は、当該連結部分C23と隣り合う連結部分C24よりも、導体層42の端部42bに近い。Z軸方向から見て、導体層62における連結部分C13と導体層61との最短距離は、導体層62における連結部分C14と導体層61との最短距離よりも小さい。X軸方向における連結部分C13と連結部分C11との最短距離は、X軸方向における連結部分C14と連結部分C11との最短距離よりも小さい。
たとえば、導体層41において、連結部分C13と連結部分C14とは、導体層41の延在方向D1に対して傾斜した方向D3に配列されている。換言すれば、連結部分C13と連結部分C14との配列方向と導体層41の延在方向D1とは、互いに対して傾斜している。たとえば、連結部分C13と連結部分C14とは、X軸方向に配列されている。連結部分C11と連結部分C12との配列方向と連結部分C13と連結部分C14との配列方向とは、たとえば、互いに平行である。本明細書において、「平行」は、製造公差の範囲でズレた構成を含んでいる。
導体層41において、当該導体層41の延在方向D1と連結部分C11,C12の配列方向とは、なす角θ1で交差している。接続導体51,52に連結されている導体層42の延在方向D2と、連結部分C11,C12の配列方向とは、なす角θ2で交差している。
図9(a)に示されているように、なす角θ1となす角θ2とは、互いに異なっている。本実施形態の変形例として、なす角θ1となす角θ2とは、図9(b)に示されているように、互いに等しくてもよい。本明細書において、「等しい」は、製造公差の範囲でズレた構成を含んでいる。図9(b)は、本実施形態の変形例におけるコイル25の概略平面図である。
本実施形態の変形例として、接続導体51,52を介して互いに連結されている導体層41と導体層42とは、図9(b)に示されているように、Z軸方向から見て、線対称に配置されていてもよい。コイル25は、三回巻以上のコイルであってもよい。本変形例において、コイル25は、三回巻のコイルである。
電極45は、複数の導体層41,42及び複数の接続導体35に電気的に接続されている。電極45は、図4に示されているように、素体2の主面2a上に配置されている。電極45は、端子電極G2に相当する。
次に、電気回路15について詳細に説明する。電気回路15は、コイル27とコイル29とを含んでいる。コイル27及びコイル29は、素体2の内部に配置されている。Z軸方向から見て、コイル27は、コイル21,25,29のうち、コイル25及びコイル29と隣り合っている。Z軸方向から見て、コイル29は、コイル21,25,27のうち、コイル21及びコイル27と隣り合っている。
コイル27及びコイル29は、積層方向に直交する方向に沿っているコイル軸AX7,AX9を形成している。Z軸方向から見て、コイル25のコイル軸AX5とコイル27のコイル軸AX7とは、互いに交差している。Z軸方向から見て、コイル27のコイル軸AX7とコイル29のコイル軸AX9とは、互いに交差している。たとえば、コイル27のコイル軸AX7は、Y軸方向に沿っている。コイル29のコイル軸AX9は、X軸方向に沿っている。
コイル27は、コイル21,23,25から離隔されている。コイル27は、コイル21,23,25と電気的に接続されている。コイル27は、コイル21,23,25に対してAC結合によって接続されている。本実施形態において、コイル27は、三回巻のコイルである。コイル27は、たとえば、少なくとも1つの導体層71と、少なくとも1つの導体層72と、複数の接続導体73と、電極とを含んでいる。電子部品1において、コイル27は、複数の導体層71と、複数の導体層72とを含んでいる。コイル27は、たとえば、図1、図2、及び、図6に示されているように、3つの導体層71と、2つの導体層72と、12個の接続導体73と、1つの電極とを含んでいる。当該電極は、複数の導体層71,72及び複数の接続導体73に電気的に接続されており、素体2の主面2a上に配置されている。この電極は、端子電極G3に相当する。
コイル29は、コイル21,23,25から離隔されている。コイル29は、コイル21,23,25と電気的に接続されている。コイル29は、コイル21,23,25に対してAC結合によって接続されている。本実施形態において、コイル29は、一回巻のコイルである。コイル29は、たとえば、少なくとも1つの導体層101と、複数の接続導体103と、電極とを含んでいる。当該電極は、導体層101及び複数の接続導体103に電気的に接続されており、素体2の主面2a上に配置されている。この電極は、端子電極TE3に相当する。
コイル27において、導体層71及び導体層72は、絶縁体層10に沿って延在している。導体層71と導体層72とは、Z軸方向において互いに異なる位置に配置されている。導体層71及び導体層72は、コイル軸AX7と交差しかつ絶縁体層10に沿った方向に延在している。導体層71及び導体層72は、それぞれ一対の絶縁体層10に挟まれている。各導体層71及び各導体層72は、たとえば線形状を呈している。各導体層71は、互いに反対側に位置する一対の端部71a,71bを含んでいる。各導体層72は、互いに反対側に位置する一対の端部72a,72bを含んでいる。たとえば、端部71aは第一端部に相当し、端部71bは第二端部に相当する。たとえば、端部72aは第三端部に相当し、端部72bは第四端部に相当する。
複数の導体層71は、コイル軸AX7及び主面2aに沿って配列されている。複数の導体層71は、Y軸方向に配列されている。図10(a)は、コイル27の概略平面図である。図10(a)に示されているように、Z軸方向から見て、各導体層71の延在方向D11は、コイル軸AX7と直交する方向に沿っている。換言すれば、各導体層71は、X軸方向に沿っている。
複数の導体層72は、コイル軸AX7及び主面2aに沿って配列されている。複数の導体層72は、Y軸方向に配列されている。図10(a)に示されているように、各導体層72は、導体層71の延在方向D11に対して傾斜しかつ絶縁体層に沿った方向に延在している。Z軸方向から見て、各導体層71の延在方向D11と各導体層72の延在方向D12とは、互いに交差している。Z軸方向から見て、各導体層72は、X軸方向及びY軸方向に対して傾斜した方向に延在している。各導体層72の延在方向D12は、コイル軸AX7と直交しかつ絶縁体層10に沿った方向D11に対して、傾斜している。たとえば、複数の導体層72は、互いと同一の方向に延在している。導体層71が第一導体層である場合、導体層72が第二導体層に相当する。
複数の接続導体73は、互いに離隔されている。複数の接続導体73の各々は、導体層71及び導体層72の少なくとも一方に連結されている。少なくとも1つの接続導体73は、互いに対応する導体層71と導体層72とを接続している。各接続導体73は、Z軸方向に延在している。各接続導体73は、絶縁体層10を貫通するビアによって形成されている。
複数の接続導体73の各々は、複数の導体層71,72のうち対応する導体層71,72の端部71a,71b,72a,72bに連結されている。たとえば、一対の端部71a,71bの各々には、複数の接続導体73が連結されている。たとえば、一対の端部72a,72bの各々には、複数の接続導体73が連結されている。
複数の接続導体73は、接続導体81,82,83,84,85,86を含んでいる。接続導体81,82は、互いと同一の端部71aに連結されている。複数の導体層71と複数の導体層72とのうち、互いに対応する導体層71と導体層72とは、接続導体81と接続導体82とを介して連結されている。たとえば、接続導体81と接続導体82との各々が、導体層71の端部71aと導体層72の端部72aとを接続している。たとえば、Z軸方向において、各接続導体83,84の長さは、各接続導体81,82,85,86の長さよりも大きい。たとえば、Z軸方向において、各接続導体81,82の長さは、各接続導体85,86の長さと等しい。たとえば、接続導体81,82,83,84は、それぞれ、第一接続導体、第二接続導体、第三接続導体、及び、第四接続導体に相当する。
接続導体83,84は、接続導体81,82に連結されている導体層71に連結されている。接続導体83,84は、互いと同一の端部71bに連結されている。接続導体83,84は、たとえばコイル27の端部に相当する。
接続導体85,86は、互いと同一の端部71a,71bに連結されている。複数の導体層71と複数の導体層72とのうち、互いに対応する導体層71と導体層72とは、接続導体85と接続導体86とを介して連結されている。たとえば、接続導体85と接続導体85との各々が、導体層71の端部71a又は端部71bと導体層72の端部72bとを接続している。
接続導体81,82と接続導体83,84とは、たとえば、同一の導体層71に連結されている。接続導体83,84は、接続導体81,82に連結されている導体層71の端部71bに連結されている。接続導体81,82と接続導体85,86とは、たとえば、同一の導体層72に連結されている。接続導体85,86は、接続導体81,82に連結されている導体層72の端部72bに連結されている。
複数の導体層71は、少なくとも1つの導体層72、接続導体81,82、及び、接続導体85,86を介して互いに電気的に接続される一対の導体層91,92を含んでいる。一対の導体層91,92は、複数の導体層71のうちコイル軸AX7に沿った方向D13において互いに最も離れた導体層71である。一対の導体層91,92は、Y軸方向において、複数の導体層71のうち両端に位置する導体層71である。導体層91は、複数の導体層71のうち最も端面2bに近い導体層71である。導体層91は、複数の導体層71のうち電気回路7から最も遠い導体層71である。導体層92は、複数の導体層71のうち最も端面2bから遠い導体層71である。導体層92は、複数の導体層71のうち電気回路7に最も近い導体層71である。Y軸方向において、導体層91と導体層92との間に、他の導体層71が位置している。一対の導体層91,92は、Z軸方向から見て、互いに沿った方向に延在している。
Y軸方向において、導体層91に連結された接続導体81と導体層92に連結された接続導体73との最短距離は、導体層91に連結された接続導体82と導体層92に連結された接続導体73との最短距離よりも小さい。Y軸方向における接続導体81と接続導体83との最短距離は、Y軸方向における接続導体82と接続導体83との最短距離よりも小さい。Y軸方向において、導体層91に連結された接続導体83と導体層92に連結された接続導体73との最短距離は、導体層91に連結された接続導体84と導体層92に連結された接続導体73との最短距離よりも小さい。Y軸方向における接続導体83と接続導体81との最短距離は、Y軸方向における接続導体84と接続導体81との最短距離よりも小さい。
接続導体81,82は、たとえば、一対の導体層91,92の各々の端部71aに連結されている。接続導体83,84は、たとえば、一対の導体層91,92の各々の端部71bに連結されている。導体層91における連結部分C21と連結部分C22とは、導体層92における連結部分C21と連結部分C22との配列方向に沿った方向D14に配列されている。導体層91における連結部分C21と連結部分C22との配列方向と、導体層92における連結部分C21と連結部分C22との配列方向とは、たとえば、互いに平行である。導体層91における連結部分C21と連結部分C22との配列方向と、導体層91における連結部分C23と連結部分C24との配列方向とは、互いに交差している。たとえば、連結部分C21,C22,C23,C24が、それぞれ、第一連結部分、第二連結部分、第三連結部分、及び、第四連結部分に相当する。
導体層91における連結部分C23と連結部分C24とは、導体層92における連結部分C23と連結部分C24との配列方向に沿った方向D15に配列されている。導体層91における連結部分C23と連結部分C24との配列方向と、導体層92における連結部分C23と連結部分C24との配列方向とは、たとえば、互いに平行である。この場合、Z軸方向から見て、複数の導体層71における連結部分C21,C22,C23,C24,C25,C26を繋いだ線によって、ラグビーボール形状の領域が画定される。
接続導体81と導体層71の端部71aとは、連結部分C21において互いに連結している。接続導体82と導体層71の端部71aとは、連結部分C22において互いに連結している。たとえば、コイル軸AX7に沿ったY軸方向において、連結部分C21は、当該連結部分C21と隣り合う連結部分C22よりも、導体層72の端部72bに近い。Z軸方向から見て、導体層91における連結部分C21と導体層92との最短距離は、導体層91における連結部分C22と導体層92との最短距離よりも小さい。Y軸方向における連結部分C21と連結部分C25との最短距離は、Y軸方向における連結部分C22と連結部分C25との最短距離よりも小さい。
たとえば、導体層71において、連結部分C21と連結部分C22とは、導体層71の延在方向D11に対して傾斜した方向D14に配列されている。換言すれば、連結部分C21と連結部分C22との配列方向と導体層71の延在方向D11とは、互いに対して傾斜している。連結部分C21と連結部分C22との配列方向と、接続導体81,82に連結されている導体層71の延在方向D11とのなす角θ7は、たとえば、80度以下である。
さらに、連結部分C21と連結部分C22との配列方向と導体層72の延在方向D12とは、互いに対して交差している。たとえば、連結部分C21と連結部分C22との配列方向と導体層72の延在方向D12とは、互いに直交している。導体層71において、連結部分C22は、当該連結部分C22と隣り合う連結部分C21よりも当該導体層71の端部71bに近い。換言すれば、導体層71の延在方向D11において、連結部分C21は、連結部分C22よりも端部71bから離れている。
接続導体83と導体層71の端部71bとは、連結部分C23において互いに連結している。接続導体84と導体層71の端部71bとは、連結部分C24において互いに連結している。たとえば、コイル軸AX7に沿ったY軸方向において、連結部分C23は、当該連結部分C23と隣り合う連結部分C24よりも、導体層72の端部72bに近い。Z軸方向から見て、導体層91における連結部分C23と導体層92との最短距離は、導体層91における連結部分C24と導体層92との最短距離よりも小さい。Y軸方向における連結部分C23と連結部分C25との最短距離は、Y軸方向における連結部分C24と連結部分C25との最短距離よりも小さい。
たとえば、導体層71において、連結部分C23と連結部分C24とは、導体層71の延在方向D11に対して傾斜した方向D15に配列されている。換言すれば、連結部分C23と連結部分C24との配列方向と導体層71の延在方向D11とは、互いに対して傾斜している。連結部分C23と連結部分C24との配列方向と、接続導体81,82に連結されている導体層71の延在方向D11とのなす角θ8は、たとえば、80度以下である。
連結部分C21と連結部分C22との配列方向と、連結部分C23と連結部分C24との配列方向とは、互いに交差している。連結部分C21と連結部分C22との配列方向と、連結部分C23と連結部分C24との配列方向とが互いに交差する位置は、コイル軸AX7に沿った方向から見て、当該導体層71における連結部分C21と連結部分C23との間に位置している。導体層92において連結部分C21と連結部分C22との配列方向と、連結部分C23と連結部分C24との配列方向とが互いに交差する位置は、導体層91と反対側に位置している。導体層71において、連結部分C24は、連結部分C23よりも当該導体層71の端部71aに近い。換言すれば、導体層71の延在方向D11において、連結部分C24は、当該連結部分C24と隣り合う連結部分C23よりも端部71aから離れている。
接続導体85と導体層71の端部71bとは、連結部分C25において互いに連結している。接続導体86と導体層71の端部71bとは、連結部分C26において互いに連結している。Z軸方向から見て、導体層91における連結部分C25と導体層92との最短距離は、導体層91における連結部分C26と導体層92との最短距離よりも小さい。Y軸方向における連結部分C25と連結部分C21との最短距離は、Y軸方向における連結部分C26と連結部分C21との最短距離よりも小さい。たとえば、導体層72において、連結部分C25と連結部分C26とは、導体層72の延在方向D12に対して傾斜する方向D13に配列されている。連結部分C25と連結部分C26とは、たとえば、Y軸方向に配列されている。換言すれば、連結部分C25と連結部分C26との配列方向と、導体層72の延在方向D12とは、互いに対して傾斜している。連結部分C25と連結部分C26との配列方向は、たとえば、導体層71の延在方向D11と直交している。連結部分C25と連結部分C26との配列方向と、連結部分C21と連結部分C22との配列方向とは、互いに交差している。連結部分C25と連結部分C26との配列方向と、連結部分C23と連結部分C24との配列方向とは、互いに交差している。
本実施形態の変形例として、導体層91における連結部分C21と連結部分C22との配列方向と、導体層92における連結部分C21と連結部分C22との配列方向とは、図10(b)に示されているように、互いに交差していてもよい。導体層91における連結部分C23と連結部分C24との配列方向と、導体層92における連結部分C21と連結部分C22との配列方向とは、互いに交差していてもよい。たとえば、図10(b)に示されている構成において、導体層92における連結部分C21と連結部分C22との配列方向、及び、導体層92における連結部分C23と連結部分C24との配列方向とは、Y軸方向に沿っていてもよい。
本実施形態のさらに別の変形例として、図11(a)に示されているように、コイル27は、二回巻のコイルであってもよい。この場合、コイル27は、導体層91,92以外の導体層71を含まない。コイル27は、接続導体85,86を含まない。導体層91と導体層92とは、Y軸方向において互いに隣り合っている。本実施形態のさらに別の変形例として、図11(b)に示されているように、コイル27は、三回巻以上のコイルであってもよい。この場合、コイル27は、Y軸方向において、導体層91と導体層92との間に配置された複数の導体層71を含んでいる。
本実施形態のさらに別の変形例として、図12(a)及び図12(b)に示されているように、コイル27は、一回巻のコイルであってもよい。図12(b)に示されているように、導体層71において、連結部分C22は連結部分C21よりも当該導体層71の端部71bに近く、連結部分C23は連結部分C24よりも当該導体層71の端部71aに近くてもよい。換言すれば、導体層71の延在方向D11において、連結部分C21は連結部分C22よりも端部71bから離れており、連結部分C23は連結部分C24よりも端部71aに近くてもよい。
図12(b)に示されている連結部分C83及び連結部分C84の配置は、上述した図10(a)、図10(b)、図11(a)、及び図11(b)の構成に適用されてもよい。図12(b)に示されている構成において、たとえば、導体層71において、連結部分C21と連結部分C23との最短距離は、連結部分C22と連結部分C24との最短距離と等しい。図12(b)に示されている構成において、連結部分C21と連結部分C22とは、連結部分C23と連結部分C24との配列方向に沿った方向に配列されている。連結部分C21と連結部分C22との配列方向と、連結部分C23と連結部分C24との配列方向とは、たとえば、互いに平行である。
図12(b)に示す例は、厳密には、連結部分C21と連結部分C22との配列方向と連結部分C23と連結部分C24との配列方向とが互いに交差している構成も含んでいる。この構成において、連結部分C21と連結部分C22との配列方向と、連結部分C23と連結部分C24との配列方向とが互いに交差する位置は、コイル軸AX7に沿った方向から見て、当該導体層71における連結部分C21と連結部分C23とに挟まれた領域の外側に位置する。この構成において、連結部分C21と連結部分C22との配列方向と、連結部分C23と連結部分C24との配列方向とが互いに交差する位置は、コイル軸AX7に沿った方向から見て、当該導体層71における連結部分C21よりも、連結部分C23から離れている。
次に、本実施形態及び変形例における電子部品1の作用効果について説明する。電子部品1において、コイル23は、X軸方向から見て、コイル21に囲まれた領域R1に位置している。コイル23は、積層方向から見て、コイル21に重なっていると共に、コイル21から一方側のみにはみ出している。この場合、コイル21及びコイル23の配置に要するスペースが縮小されながら、コイル23において生じる磁場がコイル21に影響し難い。このため、電子部品1のコンパクト化と所望の特性の実現との両立が図られ得る。
コイル21は、導体層31と接続導体32とを含んでいる。導体層31は、絶縁体層10に沿って延在している。接続導体32は、導体層31に連結されていると共に積層方向に延在している。このため、Q値が向上されたコイル21が容易に構成され得る。
コイルは23、接続導体32から離隔するように湾曲している。このため、コイル21とコイル23との距離が確保される。この結果、コイル21とコイル23との間における浮遊容量が低減され得る。さらに、製造工程において、コイル21とコイル23との接続が抑制され得る。このため、当該電子部品1の構造によれば、生産スループットも抑制され得る。
コイル23は、湾曲部38を含んでいる。湾曲部38は、積層方向から見て、接続導体32の周方向に延在している。以下、「コイルの断面積」とは、コイル軸と直交する面によってコイルを切断した場合に、コイル軸に沿った方向から見てコイルによって囲まれた領域の面積を意味する。たとえば、コイル21において、領域R1の面積がコイル21の断面積に相当する。この構成において、コイル23の断面積が比較的大きく確保され得る。コイル23のインダクタンスが向上されながら、コイル21とコイル23との距離も確保され得る。
導体層31は、一対の延在部39a,39bを含んでいる。一対の延在部39a,39bは、積層方向から見て、互いに交差する方向に延在すると共に互いに連結されている。この場合、コイル21の断面積が比較的大きく確保され得る。コイル21が配置されるスペースの大きさに対して、コイル21の導体層31の長さが大きく確保され得る。この構成において、コイル21のインダクタンスが向上され得る。
図7に示した変形例において、コイル23は、積層方向から見て、一対の延在部39a,39bの双方と重なっている。この場合、コイル23の断面積が比較的大きく確保され得る。コイル23が配置されるスペースの大きさに対して、コイル23の導体層34の長さが大きく確保され得る。この構成において、コイル23のインダクタンスがさらに向上され得る。
コイル23の導体層34は、コイル23のコイル軸AX3の周方向に絶縁体層10に沿って延在している。コイル23の導体層34は、領域R1のうち、積層方向における領域R1の幅T1を100とした場合に、コイル21のコイル軸AX1から積層方向に±30の範囲T2に位置している。この場合、インピーダンスの低下の抑制と浮遊容量の低減とが両立され得る。コイル23が範囲T2から逸脱すると、浮遊容量が増加するおそれがある。コイル23が範囲T2よりも実装面側に位置している場合、コイル23が全体としてグランドの比較的近くに位置するため、インピーダンスが低下するおそれがある。
コイル21とコイル23とは、AC結合によって接続されている。この場合、電子部品1の全体において所望の特性が得られる。
コイル25は、コイル21に対して離隔されるように素体2の内部に配置されている。コイル25は、X軸方向に沿ったコイル軸AX5を形成している。コイル23は、X軸方向から見て、コイル25に囲まれた領域R2に位置している。図8に示した変形例において、コイル23は、積層方向から見て、コイル25に重なっている。この場合、コイル23において生じる磁場は、コイル25にも影響し難い。さらに、コイル23の断面積が比較的大きく確保され得る。コイル23の導体層34の長さは、さらに大きく確保され得る。したがって、コイル23のインダクタンスがさらに向上され得る。このため、電子部品1のコンパクト化と所望の特性の実現との両立が図られ得る。
コイル21とコイル25とは、コイル21とコイル25との間で相互誘導を生じさせるように配置されている。このような構成において、相互誘導を生じさせるコイル21とコイル25との間のスペースを活用して、コイル23が配置される。この結果、電子部品1のコンパクト化と所望の特性の実現との両立が図られ得る。
インダクタンスは、導体層の幅が大きいほど小さい。しかし、同一の大きさの素体に導体層を配置する場合、図13(a)及び図13(b)に示されているように導体層の幅が大きいほど、互いに隣り合う導体層間の最短距離が縮小される。図13(a)及び図13(b)は、積層方向から見たコイルの概略平面図の比較例を示している。図13(a)及び図13(b)において、積層方向は、Z軸方向に相当する。
図13(a)において、一対の導体層111が導体層112を介して接続されている。一対の導体層111と導体層112とは、Z軸方向において互いに異なる位置に位置する。図13(b)において、一対の導体層121が導体層122を介して接続されている。一対の導体層121と導体層122とは、Z軸方向において互いに異なる位置に位置する。一対の導体層111及び一対の導体層121は、たとえば、電子部品1における導体層41に対応する。導体層112及び導体層122は、たとえば、電子部品1における導体層42に対応する。
図13(a)に示されている構成と図13(b)に示されている構成とにおいて、導体層が設けられている領域の長さL10は、Y軸方向において等しい。図13(b)における導体層121の幅L21は、図13(a)における導体層111の幅L11よりも大きい。導体層121の幅L21は、Y軸方向における導体層121の長さに相当する。導体層111の幅L11は、Y軸方向における導体層111の長さに相当する。この場合、一対の導体層121の間の最短距離L22は、一対の導体層111の間の最短距離L12よりも小さい。このように、導体層の幅が大きいほど、互いに隣り合う導体層間の最短距離が縮小される。一対の導体層121の間の最短距離L22が小さすぎれば、一対の導体層121間において浮遊容量が発生する。
電子部品1において、複数の導体層41,42のうちコイル軸AX5に沿った方向において互いに隣り合う導体層41,42において、各導体層41,42の延在方向D1,D2に直交する方向における幅L1は、互いに隣り合う導体層41の最短距離L2よりも大きい。各導体層41の延在方向D1と少なくとも1つの導体層42の延在方向D2とは、Z軸方向から見て互いに交差していると共に、コイル軸AX5に直交しかつ絶縁体層10に沿った方向D4に対して、傾斜している。この構成によれば、導体層41,42の幅が比較的大きく確保されつつ、コイル25における電流経路の長さが削減されるように導体層41,42が配置されている。コイル25における電流経路が短いほど、インダクタンスはさらに低減され得る。このように、電子部品1は、コイル25において、インダクタンスが低減されるように構成された導体層41,42を備えている。この結果、電子部品のコンパクト化と所望の特性とが両立され得る。
図14(a)、図14(b)、図15(a)、図15(b)、及び、図16は、本実施形態における電子部品の例と比較例との電流経路の違いを説明するための図である。図14(a)は、比較例におけるコイル125の概略斜視図である。図14(b)は、電子部品1におけるコイル25の概略斜視図である。図15(a)は、比較例におけるコイル125の概略展開図である。図15(b)は、電子部品1におけるコイル25の概略展開図である。図16は、比較例におけるコイル125と電子部品1のコイル25との長さの違いを示す図である。
コイル125は、一対の導体層141と、導体層142と、複数の接続導体143とを含んでいる。一対の導体層141は、コイル25において互いに隣り合う導体層41に対応する。導体層142は、コイル25の導体層42に対応する。複数の接続導体143は、コイル25の複数の接続導体43に対応する。
図14(a)に示されているように、コイル125において、各導体層141の延在方向と導体層142の延在方向とは、コイル軸AX25に直交しかつ絶縁体層に沿ったX軸方向に沿っている。すなわち、Z軸方向からみて、各導体層141は、X軸方向に沿って延在している。このため、コイル125を展開すると、図15(a)に示されているように、導体層141と接続導体143とは同一直線上に延在し、導体層142のみが導体層141と接続導体143とに対して傾斜している。
これに対し、図14(b)に示されているように、コイル25において、各導体層41の延在方向と導体層142の延在方向とは、コイル軸AX25に直交しかつ絶縁体層10に沿ったX軸方向に対して、傾斜している。このため、コイル25を展開すると、図15(b)に示されているように、導体層42に加えて一対の導体層41が接続導体43に対して傾斜している。この場合、図16に示されているように、コイル25の長さはコイル125の長さよりも短く、コイル25の電流経路はコイル125の電流経路よりも短い。図16は、一対の導体層41と接続導体43との組み合わせの長さと、一対の導体層141と接続導体143との組み合わせの長さとを比較した図である。
電子部品1において、コイル25における電流経路はコイル125における電流経路よりも短く、コイル25のインダクタンスはコイル125のインダクタンスよりも低減され得る。このような構成によれば、たとえば、導体層41,42の幅の確保と導体層41,42の配置とによってインダクタンスが低減された分だけ他の要素によってインダクタンスが増加しても、所望のインダクタンスが確保される。たとえば、コイル125とインダクタンスを変えることなく、コイル125の断面積に比べてコイル25の断面積が拡大され得る。コイル25の断面積は、たとえば、領域R2の面積に相当する。コイル25の断面積が拡大されれば、コイル25によって発生する磁束が拡大され得る。
複数の導体層41は、一対の導体層61,62を含んでいる。一対の導体層61,62は、導体層42を介して互いに接続されている。この場合、より簡易な構成において、コイル25における電流経路の長さが削減され得る。
一対の導体層61,62は、複数の導体層41のうちコイル軸AX5に沿った方向において互いに隣り合う導体層41である。この場合、より簡易な構成において、コイルにおける電流経路の長さが削減され得る。
接続導体43を介して互いに接続されている導体層41と導体層42とは、積層方向から見て、線対称に配置されている。この場合、電流が分散して流れ易く、電流のロスが低減され得る。電流が分散して流れれば、電流密度が低下し、コイル25のQ値も向上する。
各導体層41は、互いに反対側に位置する一対の端部41a,41bを含んでいる。複数の接続導体43は、接続導体51と接続導体52とを含んでいる。端部41aには、接続導体51と接続導体52とが連結されている。この場合、電流が接続導体51と接続導体52とに分散して流れ、電流のロスがさらに低減され得る。この場合、コイルのQ値もさらに向上し得る。
複数の導体層41と複数の導体層42とのうち、互いに対応する導体層41と導体層42とは、接続導体51と接続導体52とを介して接続されている。接続導体51と端部41aとが互いに連結されている連結部分C11と、接続導体52と端部41aとが互いに連結されている連結部分C12とは、接続導体51及び52に連結されている導体層41,42の延在方向D1,D2に対して傾斜した方向D3に配列されている。この場合、電流がさらにバランス良く接続導体51と接続導体52とに分散して流れ、電流のロスがさらに低減され得る。この場合、コイルのQ値もさらに向上し得る。
導体層41における連結部分C11と連結部分C12との配列方向と導体層41の延在方向D1とのなす角θ1は、導体層41における連結部分C11と連結部分C12との配列方向と導体層41の延在方向D2とのなす角θ2と、等しくてもよい。この場合、電流がさらにバランス良く接続導体51と接続導体52とに分散して流れ、電流のロスがさらに低減され得る。この場合、コイルのQ値もさらに向上し得る。
導体層71の一方の端部71aに複数の接続導体73が接続される構成では、導体層71において複数の接続導体73が配置されるスペースを確保することを要する。たとえば、積層方向から見て、互いに隣り合う接続導体73の間に所定の距離を確保することが求められる。たとえば、互いに隣り合う接続導体73の間には、20μm以上300μm以下の距離の確保が求められる。互いに隣り合う接続導体73の間が20μm未満である場合には、素体2にクラックが生じるおそれがある。本実施形態に示す例において、互いに隣り合う接続導体73の間の距離は、60μmである。たとえば、導体層71の縁と接続導体73との間には、0μm以上100μm以下の距離の確保が求められる。積層方向から見て導体層71の縁と接続導体73との間に所定の距離が確保されている場合、製造時に導体層71と接続導体73との接続位置がズレたとしても、コイル27の特性のバラツキが抑制され得る。積層方向から見て導体層71の縁と接続導体73との間の距離が小さいほど、導体層71の幅が縮小され得る。このため、積層方向から見て導体層71の縁と接続導体73との間の距離が小さいほど、コイル27の特性が向上され得る。
電子部品1のコイル27において、連結部分C21と連結部分C22とは、導体層71の延在方向D11に対して傾斜した方向D14に配列されている。この場合、電流が接続導体81と接続導体82とに分散して流れ得る。このため、導体層71における電流密度が低下し、コイルのQ値が向上し得る。さらに、導体層71の延在方向D11に直交し、かつ、絶縁体層10に沿った方向D13において、導体層71の幅が削減され得る。したがって、この電子部品1によれば、所望の特性の実現と電子部品1のコンパクト化との両立が図られ得る。
コイル27は、少なくとも1つの導体層72を含んでいる。導体層72は、積層方向において少なくとも1つの導体層71と異なる位置に配置されている。導体層72は、少なくとも1つの導体層71の延在方向D11に対して傾斜しかつ絶縁体層に沿った方向D12に延在している。導体層72は、互いに反対側に位置する端部72a,72bを含んでいる。端部71aと端部72aとは、接続導体81,82の各々によって接続されている。この場合、導体層72を含むコイル27においても電流が分散して流れ得る。
連結部分C21と連結部分C22との配列方向と、導体層72の延在方向D12とは、互いに対して交差している。この場合、導体層72において、電流がさらに分散して流れ得る。
コイル軸AX7に沿った方向において、連結部分C21は、連結部分C22よりも端部72bに近い。導体層71の延在方向D11において、連結部分C21は、連結部分C22よりも端部71bから離れている。この場合、導体層72において、電流がさらに分散して流れ得る。
導体層71において、連結部分C21と連結部分C22との配列方向と導体層71の延在方向D11とのなす角θ7は、80度以下である。この場合、導体層71の延在方向D11に直交し、かつ、絶縁体層10に沿った方向D13において、導体層71の幅がさらに削減され得る。
複数の接続導体73は、接続導体83,84をさらに含んでいる。接続導体83,84は、接続導体81,82に連結されている導体層71のうち互いと同一の端部71aに連結されている。接続導体83と導体層71とは、連結部分C23において互いに連結されている。接続導体84と導体層71とは、連結部分C24において互いに連結されている。導体層71において、連結部分C23と連結部分C24とは、導体層71の延在方向D11に対して傾斜した方向D15に配列されている。この場合、電流が接続導体83と接続導体83においても分散して流れ得る。このような構成においても、導体層71の延在方向D11に直交し、かつ、絶縁体層10に沿った方向D13において、導体層71の幅が削減され得る。
連結部分C21と連結部分C22との配列方向と、連結部分C23と連結部分C24との配列方向とは、互いに対して交差している。連結部分C21と連結部分C22との配列方向と、連結部分C23と連結部分C24との配列方向とが互いに交差する位置は、コイル軸AX7に沿った方向から見て、連結部分C21と連結部分C23との間に位置している。この場合、コイル27の断面積が確保され得る。
連結部分C23と連結部分C24とは、連結部分C21と連結部分C22との配列方向に沿った方向D14に配列されている。この場合、電流がさらに分散して流れ得る。
少なくとも1つの導体層71は、一対の導体層91,92を含んでいる。一対の導体層91,92は、複数の接続導体73及び少なくとも1つの導体層72を介して互いに電気的に接続されている。一対の導体層91,92は、積層方向から見て、互いに沿った方向に延在している。接続導体81,82は、一対の導体層91,92の各々の端部71aに連結されている。接続導体83,84は、一対の導体層91,92の少なくとも一方の端部71bに連結されている。この場合、導体層71の延在方向D11に直交し、かつ、絶縁体層10に沿った方向D13において、一対の導体層91,92の各々の幅が削減され得る。
一対の導体層91,92の一方における連結部分C21と連結部分C22とは、一対の導体層91,92の他方における連結部分C21と連結部分C22の配列方向に沿った方向D14に配列されている。この場合、コイル27の断面積がさらに大きく確保され得る。
接続導体83,84は、一対の導体層91,92の各々の端部71bに連結されている。一対の導体層91,92の一方における連結部分C21と連結部分C22との配列方向と、一対の導体層91,92の一方における連結部分C23と連結部分C24との配列方向とは、互いに交差している。一対の導体層91,92の一方における連結部分C23と連結部分C24は、一対の導体層71の他方における連結部分C23と連結部分C24との配列方向に沿った方向D15に配列されている。この場合、コイル27の断面積がさらに大きく確保され得る。
以上、本発明の実施形態及び変形例について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態及び変形例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
たとえば、上述した実施形態及び変形例において、コイル21,23は、コイル軸を中心に複数回巻かれたコイルであってもよい。たとえば、コイル21がコイル軸AX1に対して複数回巻かれる場合には、複数の導体層31がコイル軸AX1に沿って配列されていてもよい。この場合、コイル21は、積層方向において複数の導体層31と異なる位置に配置され、かつ、接続導体32を介して各導体層31に接続された少なくとも1つの導体層をさらに含んでいてもよい。たとえば、コイル23がコイル軸AX3に対して複数回巻かれる場合には、複数の導体層34がコイル軸AX3に沿って配列されていてもよい。この場合、互いに隣り合う導体層34は、積層方向に延在する接続導体によって接続されてもよい。
上述した実施形態及び変形例において、同一の端部41a,41bに2つの接続導体43が連結される場合について説明した。しかし、3以上の接続導体43が同一の端部41a,41bに連結されてもよい。
上述した実施形態及び変形例において、同一の端部71a,71bに2つの接続導体73が連結される場合について説明した。しかし、3以上の接続導体73が同一の端部71a,71bに連結されてもよい。
導体層41と導体層42との位置は、Z軸方向において入れ替わっていてもよい。換言すれば、導体層41が導体層42よりも実装面に近い位置に配置されてもよい。同様に、導体層71と導体層72との位置は、Z軸方向において入れ替わっていてもよい。換言すれば、導体層71が導体層72よりも実装面に近い位置に配置されてもよい。
本実施形態及び変形例において、コイル21,23とコイル25とコイル27とが1つの素体2の内部に配置される構成について説明した。しかし、電子部品1に設けられるコイルの組み合わせはこれに限定されない。電子部品1は、コイルとして、コイル21及びコイル23だけを備えていてもよい。電子部品1は、コイルとして、コイル25だけを備えていてもよい。電子部品1は、コイルとして、コイル27だけを備えていてもよい。電子部品1において、コイル21,23,25,27,29が適宜組み合わされて構成されてもよい。
図8を用いて説明した例において、コイル25の位置に、コイル27又はそれ以外のコイルが配置されてもよい。この場合、コイル25の位置に配置されるコイルは、コイル23のコイル軸AX3と交差する方向に沿ったコイル軸を形成することが好ましい。さらには、コイル25の位置に配置されるコイルは、コイル23のコイル軸AX3と直交する方向に沿ったコイル軸を形成することがより好ましい。これらの場合、当該コイルとコイル23との間で磁場が影響し難い。
1…電子部品、2…素体、10…絶縁体層、27…コイル、73,81,82,83,84,85,86…接続導体、AX7…コイル軸、D11,D12…延在方向、D14,D15…方向、θ7,θ8…角。

Claims (11)

  1. 積層された複数の絶縁体層を含む素体と、
    前記素体の内部に配置されていると共に、前記複数の絶縁体層の積層方向に直交する方向に沿ったコイル軸を形成するコイルと、を備えており、
    前記コイルは、前記コイル軸と交差しかつ前記絶縁体層に沿った方向に延在していると共に互いに反対側に位置する第一及び第二端部を含んでいる少なくとも1つの第一導体層と、各々が前記少なくとも1つの第一導体層に連結されていると共に前記積層方向に延在している複数の接続導体と、を含んでおり、
    前記複数の接続導体は、互いと同一の前記第一端部に連結されている第一及び第二接続導体を含んでおり、
    前記第一導体層において、前記第一接続導体と前記第一導体層とが互いに連結している第一連結部分と、前記第二接続導体と前記第一導体層とが互いに連結している第二連結部分とは、前記第一導体層の延在方向に対して傾斜した方向に配列されている、電子部品。
  2. 前記コイルは、前記積層方向において前記少なくとも1つの第一導体層と異なる位置に配置されており、前記少なくとも1つの第一導体層の延在方向に対して傾斜しかつ前記絶縁体層に沿った方向に延在しており、互いに反対側に位置する第三及び第四端部を含んでいる少なくとも1つの第二導体層をさらに含んでおり、
    前記第一端部と前記第三端部とは、前記第一及び第二接続導体の各々によって接続されている、請求項1に記載の電子部品。
  3. 前記第一連結部分と前記第二連結部分との配列方向と、前記第二導体層の延在方向とは、互いに対して交差している、請求項2に記載の電子部品。
  4. 前記コイル軸に沿った方向において、前記第一連結部分は、前記第二連結部分よりも前記第四端部に近く、
    前記第一導体層の延在方向において、前記第一連結部分は、前記第二連結部分よりも前記第二端部から離れている、請求項2又は3に記載の電子部品。
  5. 前記第一導体層において、前記第一連結部分と前記第二連結部分との配列方向と前記第一導体層の延在方向とのなす角は、80度以下である、請求項1から4のいずれか一項に記載の電子部品。
  6. 前記複数の接続導体は、前記第一及び第二接続導体に連結されている前記第一導体層のうち互いと同一の前記第二端部に連結されている第三及び第四接続導体をさらに含んでおり、
    前記第一導体層において、前記第三接続導体と前記第一導体層とが互いに連結している第三連結部分と、前記第四接続導体と前記第一導体層とが互いに連結している第四連結部分とは、前記第一導体層の延在方向に対して傾斜した方向に配列されている、請求項1から5のいずれか一項に記載の電子部品。
  7. 前記第一連結部分と前記第二連結部分との配列方向と、前記第三連結部分と前記第四連結部分との配列方向とは、互いに対して交差しており、
    前記第一連結部分と前記第二連結部分との配列方向と、前記第三連結部分と前記第四連結部分との配列方向とが互いに交差する位置は、前記コイル軸に沿った方向から見て、前記第一連結部分と前記第三連結部分との間に位置している、請求項6に記載の電子部品。
  8. 前記第三連結部分と前記第四連結部分とは、前記第一連結部分と前記第二連結部分との配列方向に沿った方向に配列されている、請求項6に記載の電子部品。
  9. 前記少なくとも1つの第一導体層は、前記複数の接続導体及び前記少なくとも1つの第二導体層を介して互いに電気的に接続されている一対の第一導体層を含んでおり、
    前記一対の第一導体層は、前記積層方向から見て、互いに沿った方向に延在しており、
    前記第一及び第二接続導体は、前記一対の第一導体層の各々の前記第一端部に連結されており、
    前記第三及び第四接続導体は、前記一対の第一導体層の少なくとも一方の前記第二端部に連結されている、請求項6に記載の電子部品。
  10. 前記一対の第一導体層の一方における前記第一連結部分と前記第二連結部分とは、前記一対の第一導体層の他方における前記第一連結部分と前記第二連結部分との配列方向に沿った方向に配列されている、請求項9に記載の電子部品。
  11. 前記第三及び第四接続導体は、前記一対の第一導体層の各々の前記第二端部に連結されており、
    前記一対の第一導体層の一方における前記第一連結部分と前記第二連結部分との配列方向と、前記一対の第一導体層の一方における前記第三連結部分と前記第四連結部分との配列方向とは、互いに交差しており、
    前記一対の第一導体層の一方における前記第三連結部分と前記第四連結部分は、前記一対の第一導体層の他方における前記第三連結部分と前記第四連結部分との配列方向に沿った方向に配列されている、請求項10に記載の電子部品。
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