JP2023144636A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

ハイブリッド車両の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2023144636A
JP2023144636A JP2022051716A JP2022051716A JP2023144636A JP 2023144636 A JP2023144636 A JP 2023144636A JP 2022051716 A JP2022051716 A JP 2022051716A JP 2022051716 A JP2022051716 A JP 2022051716A JP 2023144636 A JP2023144636 A JP 2023144636A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clogging
internal combustion
combustion engine
motor
vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022051716A
Other languages
English (en)
Inventor
悠一郎 金田
Yuichiro Kaneda
佑亮 加藤
Yusuke Kato
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2022051716A priority Critical patent/JP2023144636A/ja
Publication of JP2023144636A publication Critical patent/JP2023144636A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】マンガン酸化物の固着に起因する排気浄化触媒の目詰まりをハイブリッド電気車両ならではの手法で推定しつつ、内燃機関の燃費悪化を抑制しながら排気浄化触媒の目詰まりを軽減できるようにする。【解決手段】ハイブリッド電気車両の制御装置は、排気浄化触媒を含む内燃機関と、電動機と、を備えるハイブリッド電気車両に適用されている。制御装置は、内燃機関のエンジン出力の低下時にエンジン出力を電動機によってアシストするモータアシスト制御を実行する。また、制御装置は、ハイブリッド電気車両の積算走行距離が閾値未満の初期状態と比べてモータアシスト制御の実行頻度が高い場合に、吸入空気流量を増加させるように内燃機関を制御する。【選択図】図2

Description

本開示は、駆動力源として内燃機関と電動機とを備えるハイブリッド電気車両の制御装置に関する。
特許文献1は、排気通路に触媒とフィルタとを備える内燃機関の制御装置を開示している。この制御装置は、燃料に含まれるマンガン由来のマンガン酸化物の固着に起因する触媒の目詰まりが起きている可能性が高いと判定した場合に、触媒からマンガン酸化物を除去するために内燃機関の燃料増量制御を実行する。この燃料増量制御は、混合気の空燃比が理論空燃比よりもリッチになるように燃料噴射弁から噴射される燃料を増量するものである。
特開2020-033924号公報
駆動力源として内燃機関と電動機とを備えるハイブリッド電気車両においても、駆動力源として内燃機関のみを備える車両と同様に、マンガン酸化物の固着に起因する排気浄化触媒の目詰まりが生じ得る。特許文献1に記載の燃料増量による目詰まりへの対策によれば、内燃機関の燃費悪化が課題となる。
本開示は、上述のような課題に鑑みてなされたものであり、マンガン酸化物の固着に起因する排気浄化触媒の目詰まりをハイブリッド電気車両ならではの手法で推定しつつ、内燃機関の燃費悪化を抑制しながら排気浄化触媒の目詰まりを軽減できるようにしたハイブリッド電気車両の制御装置を提供することを目的とする。
本開示に係るハイブリッド電気車両の制御装置は、排気浄化触媒を含む内燃機関と、電動機と、を備えるハイブリッド電気車両に適用されている。制御装置は、内燃機関のエンジン出力の低下時にエンジン出力を電動機によってアシストするモータアシスト制御を実行する。また、制御装置は、ハイブリッド電気車両の積算走行距離が閾値未満の初期状態と比べてモータアシスト制御の実行頻度が高い場合に、吸入空気流量を増加させるように内燃機関を制御する。
本開示に係るハイブリッド電気車両の制御装置によれば、モータアシスト制御の実行頻度というハイブリッド電気車両ならではの情報を利用して、マンガン酸化物の固着に起因する排気浄化触媒の目詰まりを推定することができる。そして、目詰まりが推定される場合、吸入空気流量を増加させるように内燃機関が制御される。吸入空気流量の増加という手法によれば、空燃比のリッチ化を伴う燃料増量制御と比べて燃費悪化を抑制しつつ排気浄化触媒の目詰まりを軽減できる。
実施の形態に係るハイブリッド電気車両の構成の一例を概略的に示す図である。 実施の形態に係る触媒Mn詰まり軽減制御に関する処理の一例を示すフローチャートである。 モータアシスト制御の実行頻度の増大の有無を判定するための具体的な手法の一例を説明するための図である。 触媒Mn詰まり軽減制御におけるGa嵩上げ量の具体的な決定手法の一例を説明するための図である。 触媒Mn詰まり軽減制御におけるGa嵩上げ量の具体的な決定手法の他の例を説明するための図である。 実施の形態に係る触媒Mn詰まり軽減制御の動作の一例を補足的に説明するためのタイムチャートである。 走行パターンの機械学習について説明するための図である。 実施の形態に係るMn詰まりの予兆検知に関する処理の流れを示すフローチャートである。 ステップS206の判定の具体的な一例を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本開示の実施の形態について説明する。以下に示す実施の形態において各要素の個数、数量、量、範囲等の数に言及した場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数に特定される場合を除いて、その言及した数に、本開示に係る技術思想が限定されるものではない。
1.ハイブリッド電気車両(HEV)の構成例
図1は、実施の形態に係るハイブリッド電気車両1の構成の一例を概略的に示す図である。ハイブリッド電気車両(以下、単に「車両」とも称する)1は、一例として動力分割式(シリーズパラレル方式)のハイブリッドシステムを構成するパワートレーン10を備える。
パワートレーン10は、駆動力源としての内燃機関12並びに2つの電動機14及び16とともに、動力分割機構18、減速機20、及び駆動軸22を含む。
内燃機関12は、燃料噴射装置24と、吸気アクチュエータ26と、排気浄化触媒28と、を含む。燃料噴射装置24は、各気筒に燃料を供給する。吸気アクチュエータ26は、吸入空気流量Gaを制御するためのアクチュエータであり、例えば電子制御スロットルである。排気浄化触媒(以下、単に「触媒」とも称する)28は、例えば三元触媒であり、排気通路30に配置されている。
電動機14及び16は、それぞれ発電機としても機能する。より詳細には、電動機14は主に発電機として機能し、電動機16は主に電動機として機能する。電動機14及び16は、例えば交流同期電動機である。電動機14及び内燃機関12は、動力分割機構18により互いに接続されている。動力分割機構18及び電動機16は、減速機20を介して互いに接続されている。減速機20は、ディファレンシャルギアを含み、駆動軸22を介して車輪32(図1に示す一例では、前輪32F)に接続されている。動力分割機構18は、内燃機関12の動力を電動機(発電機)14及び減速機20に分配する。減速機20は、動力分割機構18を介して伝達される内燃機関12の動力及び電動機16の動力を減速し、駆動軸22を介して車輪32に伝達する。
また、車両1は、バッテリ34と、電力制御ユニット(PCU)36とを備える。バッテリ34は、PCU36を介してパワートレーン10(より詳細には、電動機14及び16のそれぞれ)との間で電力を授受する。PCU36は、インバータを含み、バッテリ34に蓄えられた電力を直流から交流に変換して電動機16に供給する。その結果、電動機16が駆動される。また、電動機14は、内燃機関12の動力によって駆動されることにより電力を生成可能である。電動機16は、車輪32の回転によって駆動されることにより電力を生成可能である。電動機14又は電動機16によって生成される電力は、PCU36によって交流から直流に変換された後にバッテリ34に蓄えられる。このように、バッテリ34は、電動機14及び16で生じた電力によって充電され、電動機16で消費される電力により放電される。
さらに、車両1は、車両1を制御する「制御装置」に相当する電子制御ユニット(ECU)40を備えている。ECU40は、プロセッサ及び記憶装置を備えている。ECU40は、車両1に取り付けられたセンサ類38からセンサ信号を取り込むとともに、パワートレーン10(内燃機関12、電動機14及び16)及びPCU36に対して操作信号を出力する。記憶装置には、パワートレーン10及びPCU36を制御するための各種の制御プログラムが記憶されている。プロセッサは、制御プログラムを記憶装置から読み出して実行し、これにより、パワートレーン10及びPCU36に関する各種制御が実現される。なお、下記のECU40の機能は複数のECUによって実現されてもよい。
センサ類38は、車速センサ、アクセルポジション(アクセル開度)センサ、エアフローセンサ、クランク角センサ、及びSOCセンサ等のパワートレーン10の制御に用いられる各種センサを含む。付け加えると、エアフローセンサは、内燃機関12の吸入空気流量Gaを検出する。クランク角センサは、内燃機関12のクランク角を検出する。ECU40は、クランク角センサの出力信号に基づいてエンジン回転数NEを算出する。SOCセンサは、バッテリ34の充電状態(SOC)を検出する。
また、車両1は、通信装置50と、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機52と、を備えている。通信装置50は、ECU40からの指令に基づき、無線通信ネットワークを介して外部システム(例えば、各種車両情報を集約したサーバ)と通信を行う。ECU40は、外部システムから様々なデータを取得できる。GNSS受信機52は、GNSS衛星からの信号に基づいて車両1の位置及び方位を取得する。GNSS受信機52によって取得された情報はECU40に送信される。また、ECU40は、例えば外部のサーバから地図情報を取得することで、地図上の車両1の現在位置を特定できる。
上述した構成を有するパワートレーン10によれば、内燃機関12と電動機14、16の協働による車両走行(HEV走行)を行うことができる。具体的には、内燃機関12の動力を用いて電動機14が生成した電力をバッテリ34の充電及び電動機16への供給に利用しつつ、内燃機関12及び電動機16の駆動力を用いて車輪32を駆動することができる。また、パワートレーン10によれば、内燃機関12を作動させずに電動機16を用いた車両走行(BEV(Battery Electric Vehicle)走行)を行うこともできる。
そして、パワートレーン10を備える車両1によれば、ECU40は、エンジン出力が低下した時に、電動機16の出力を増やすことによりエンジン出力を電動機16によってアシストする「モータアシスト制御」を行うことができる。具体的には、ECU40は、例えば、アクセル開度に応じた目標車両出力に基づいて目標エンジン出力を算出する。しかしながら、車両1の走行中には、後述の触媒28の目詰まり等の要因により、目標エンジン出力を確保できない場合がある。このような場合、モータアシスト制御において、ECU40は、目標エンジン出力に対するエンジン出力の不足分を電動機16のモータ出力によって補うように当該電動機16を制御する。
付け加えると、上述のモータアシスト制御を実行可能である限り、本開示に係る「ハイブリッド電気車両」のハイブリッドシステムは、上述の動力分割式に代え、パラレル方式等の他の方式であってもよい。また、本開示に係る「ハイブリッド電気車両」は、外部充電可能なプラグインハイブリッド電気車両(PHEV)として構成されていてもよい。
2.触媒Mn詰まり軽減制御
内燃機関12の燃料に混ぜられる添加剤に由来するマンガン(Mn)が燃料に含まれていると、マンガン酸化物の固着に起因する触媒28の目詰まり(Mn詰まり)が生じ得る。Mn詰まりが生じると、例えば、内燃機関12の出力低下が生じ得る。より詳細には、触媒28のMn詰まりは、触媒温度が高い場合により顕著になる。このため、Mn詰まりへの対策として、燃料増量(空燃比のリッチ化)によって触媒温度を下げることが考えられる。しかしながら、当該対策の背反として、燃費悪化がある。
上記の課題に鑑み、本実施形態では、ECU40は、次のような触媒Mn詰まり軽減制御(以下、「詰まり軽減制御」と略する)を実行可能に構成されている。この詰まり軽減制御において、ECU40は、車両1の積算走行距離が所定の閾値未満の「初期状態S0」と比べてモータアシスト制御の実行頻度が高い場合に、吸入空気流量Gaを増加させるように内燃機関12を制御する。
図2は、実施の形態に係る触媒Mn詰まり軽減制御に関する処理の一例を示すフローチャートである。
図2では、ステップS100において、ECU40は、HEVである車両1のモータアシスト状況を把握する。具体的には、ECU40は、上述のモータアシスト制御の実行頻度を把握するために、モータアシスト制御の実行履歴を取得する。ここでいうモータアシスト制御の実行頻度は、例えば、所定期間又は所定走行距離中のモータアシスト回数(モータアシスト制御の実行回数)である。なお、ECU40は、モータアシスト制御を実行する毎に、モータアシスト制御の実行履歴(例えばモータアシスト制御の実行時の日時又は走行距離の情報を含む)を記憶装置に格納している。
次に、ステップS102において、ECU40は、初期状態S0と比べてモータアシスト制御の実行頻度が高いか否かを判定する。図3は、モータアシスト制御の実行頻度の増大の有無を判定するための具体的な手法の一例を説明するための図である。図3には、積算走行距離が閾値未満の初期状態S0における所定期間中のモータアシスト回数が2回であり、現在の(すなわち、積算走行距離が上記閾値以上となっている条件下における)同じ所定期間中のモータアシスト回数が5回である例が表されている。これらのモータアシスト回数の数値は一例である。図3に示す例では、所定期間中のモータアシスト回数(すなわち、モータアシスト頻度)が初期状態と比べて3回多くなっている。この例のように初期状態と比べてモータアシスト回数が所定回数以上多くなっている時、ECU40は、初期状態と比べてモータアシスト頻度が高いと判定する。
触媒28のMn詰まりは経年的に進行する。Mn詰まりが生じると、エンジン出力の低下が生じる。そして、当該エンジン出力の低下を補うために、モータアシスト制御が実行されることになる。したがって、初期状態S0と比べてモータ作動頻度が高いという制御情報を利用して、Mn詰まりの兆候を把握することが可能となる。すなわち、初期状態S0と比べてモータ作動頻度が高くなっていることをMn詰まりの兆候と捉え、Mn詰まりが生じていると推定することができる。
ステップS102の判定結果がNoの場合には、ステップS100の処理が繰り返し実行される。一方、ステップS102の判定結果がYesとなった場合、つまり、初期状態S0と比べてモータアシスト制御の実行頻度が高い場合には、処理はステップS104に進む。
ステップS104において、ECU40は、触媒Mn詰まり軽減制御を実行する。この詰まり軽減制御は、上述のように、吸入空気流量Gaを増加させるように内燃機関12を制御するというものである。触媒28に堆積したマンガン(マンガン酸化物)は、パウダー状になっている。このため、吸入空気流量Ga(換言すると、排気通路30を流れる排気ガスの流量)を高めることにより、堆積したマンガンを触媒28から飛散させて除去できる。付け加えると、詰まり軽減制御によって吸入空気流量Gaが増やされた場合、空燃比は変更されずに、増やされた吸入空気流量Gaに応じた量だけ燃料噴射量が増やされることになる。
詰まり軽減制御によって意図的に(積極的に)吸入空気流量Gaを増加させることによるMnの飛散の促進を効果的に行うために、詰まり軽減制御は、例えば、ステップS102の判定結果がYesとなった後に最初に到来する高負荷走行時に実行される。ここでいう高負荷走行時とは、内燃機関12の負荷率KL(エンジントルク)及びエンジン回転数NEが高いエンジン運転条件での車両走行時を意味する。吸入空気流量Gaが元々高くなる高負荷走行時において詰まり軽減制御を実行することにより、Mnの飛散を効果的に促進できる。なお、詰まり軽減制御は、例えば、高地走行時(すなわち、坂道が多いために高負荷走行が行われ易い時)に実行されてもよい。
図4は、触媒Mn詰まり軽減制御におけるGa嵩上げ量の具体的な決定手法の一例を説明するための図である。
図4は、所定期間(又は所定走行距離)中のモータアシスト回数とGa嵩上げ倍率との関係を示している。ここでいうGa嵩上げ量とは、詰まり軽減制御における吸入空気流量Gaの増加量のことである。より詳細には、詰まり軽減制御の実行中の最終的な要求吸入空気流量の値(最終値)GaXは、詰まり軽減制御が実行される高負荷走行時の要求吸入空気流量Gaの基本値Ga0にGa嵩上げ量が加算されることによって得られる。Ga嵩上げ倍率はGa嵩上げ量に対応するパラメータであり、基本値Ga0にGa嵩上げ倍率を乗じることによって最終値GaXが得られる。
図4に示す例では、モータアシスト回数がゼロの場合、Ga嵩上げ倍率は1.0とされている。すなわち、モータアシスト回数がゼロの場合には、Ga嵩上げは行われない。一方、モータアシスト回数が1以上の場合、Ga嵩上げ倍率は、モータアシスト回数が多くなるにつれ高くなるように設定されている。このような設定によれば、モータアシスト頻度が高いほど、詰まり軽減制御によって増加される吸入空気流量Gaを多くすることができる。なお、図4中の数値は一例である。
また、詰まり軽減制御によるGa嵩上げの継続時間Tは、一定であってもよいが、例えば次のように設定されてもよい。すなわち、継続時間Tは、Mn詰まりの程度(深刻度)が高いほど長くなるように変更されてもよい。より具体的には、継続時間Tは、モータアシスト回数が多いほど長くなるようにされてもよい(例えば、モータアシスト回数が2回であれば2秒)。
詰まり軽減制御において、ECU40は、Ga嵩上げ後の最終値GaXを満たすように吸気アクチュエータ26を制御する。吸気アクチュエータ26がスロットルである例では、スロットルが開かれる。ECU40は、このような吸気アクチュエータ26の制御によるエンジントルクの増加に応じた車両駆動力の増加を相殺するために必要な量だけ電動機16のトルクを減少させてもよい。また、このような手法に代え、Ga嵩上げは、エンジン回転数NEを高めることによって実行されてもよい。
次に、ステップS106において、ECU40は、ステップS104における詰まり軽減制御を今回行った際の車両1の位置情報を、GNSS受信機52を用いて取得する。そして、ECU40は、取得した位置情報によって特定される地域における詰まり軽減制御の実行回数を示す情報とともに、当該位置情報を記憶装置に格納する。なお、詰まり軽減制御の実行回数を示す情報は、車両1(すなわち、自車両)から得られる情報だけでなく、他車両における詰まり軽減制御の実行回数を示す情報を含んでいてもよい。他車両における詰まり軽減制御の実行回数を示す情報は、例えば、各車両と通信可能なサーバから通信装置50を介して取得してもよい。
上述のような位置情報の取得により、Mn詰まりに関する地域特性を認識できるようになる。そして、当該位置情報は、Mnの詰まりに関する円滑な現象把握及び制御補正量の決定のための指針として役立つ。具体的には、取得された位置情報(地域の特性)は、例えば、図5に示されるように、Ga嵩上げ量(Ga嵩上げ倍率)の決定のために利用できる。
図5は、触媒Mn詰まり軽減制御におけるGa嵩上げ量の具体的な決定手法の他の例を説明するための図である。図5に示す手法は、Ga嵩上げ量(Ga嵩上げ倍率)の決定のために車両1が走行する地域の特性が追加的に考慮される点において、図4に示す手法と相違している。
図5に示す例では、車両1の現在の走行地域が高Mn地域であるか否かに応じてGa嵩上げ倍率が変更される。高Mn地域とは、マンガン(Mn)の含有率が高い高Mn燃料の使用等に起因して所定期間又は所定走行距離中の詰まり軽減制御の実行回数が所定の閾値以上となる地域である。より詳細には、図5に示す例では、高Mn地域では、非高Mn地域と比べて、同一モータアシスト回数でのGa嵩上げ倍率が高くなるように設定されている。
図5に示す手法によれば、Mn詰まりに関する地域特性をも考慮して、Ga嵩上げ量を適切に決定することができる。また、地域特性は、Ga嵩上げ量だけでなく、例えば、詰まり軽減制御の実行機会の決定のために利用されてもよい。具体的には、高Mn地域では、非高Mn地域と比べて、詰まり軽減制御の実行機会が増やされてもよい。
次に、図6は、実施の形態に係る触媒Mn詰まり軽減制御の動作の一例を補足的に説明するためのタイムチャートである。図6中の紙面左側の各波形は、車両1の積算走行距離が短い初期状態S0であるために触媒28へのマンガン(Mn)の堆積量が少ない場合に対応している。同図中の紙面右側の各波形は、積算走行距離が長い(例えば、10万Km走行時)ためにマンガンの堆積量が多い場合に対応している。紙面左右の各波形は、車両1が同じ道路を同じような車速で走った時を想定している。より詳細には、図6において想定された道路は、高Mn地域で生活する車両1のユーザによって日常的に使用される道路であり、坂道等の高負荷走行区間を含んだものである。そして、図6は、車両1が当該道路を繰り返し走行した結果として、以下に説明されるように詰まり軽減制御が実行された状況を示している。
図6の紙面左側の初期状態S0では、Mn堆積量が少ないため、モータアシスト回数は1回である。すなわち、モータアシスト制御の実行頻度は低い。これに対し、紙面右側の走行距離が長くなった後においては、Mn堆積量が多いため、Mn詰まりによりモータアシスト回数が3回になっている。すなわち、初期状態と比べてモータアシスト制御の実行頻度が高くなっている。付け加えると、Mn詰まりに起因して、内燃機関12の負荷率KLが増加している。
図6に示す例では、3回目のモータアシスト制御の実行が確認された時点t1において、詰まり軽減制御が開始されている。詰まり軽減制御により、時点t1から上述の継続時間Tが経過するまで、吸入空気流量Gaの増加(Ga嵩上げ)が実行される。
3.効果
以上説明したように、本実施形態に係る触媒Mn詰まり軽減制御によれば、モータアシスト制御の実行頻度というHEV(PHEVを含む)である車両1ならではの情報を利用して、触媒28へのMn詰まりを推定する(より詳細には、Mn詰まりの兆候を把握する)ことができる。そして、詰まり軽減制御によれば、触媒28へのMn詰まりが推定される場合、吸入空気流量Gaを増加させるように内燃機関12が制御される。吸入空気流量Gaの増加という手法によれば、空燃比のリッチ化を伴う燃料増量制御と比べて燃費悪化を抑制しつつ触媒28のMn詰まりを軽減できる。
4.Mn詰まりの予兆検知手法
上述した触媒Mn詰まり軽減制御が行われる車両1において、ECU40は、次のような手法を用いてMn詰まりの予兆検知を行ってもよい。
Mn詰まりに起因する触媒28の圧損の上昇により、エンジン出力が変化する。ここで、HEV(PHEVを含む)である車両1では、内燃機関12と電動機16とは統合的に制御されている。このため、Mn詰まりに起因して生じたエンジン出力の変化は、車両1(より詳細には、パワートレーン10)の制御パラメータに影響を及ぼす。ここでいう制御パラメータは、例えば、上述のモータアシスト回数、並びにバッテリ34の充電頻度及び充電レベル(すなわち、SOC)である。換言すると、Mn詰まりの兆候は、このようなHEV関連の情報(制御パラメータ)から認識できる。当該予兆検知手法では、このような知見を利用して、制御パラメータの変化からMn詰まりの予兆検知が行われる。
具体的には、Mn詰まりに起因する制御パラメータの変化の有無を判定するためには、Mn詰まりが生じていない場合(以下、「正常時」と称する)の制御パラメータの値が基準値として必要となる。この基準値は、車両の走行パターンの変化に応じて異なるものとなる。当該予兆検知手法では、このような基準値(すなわち、正常値)の取得のために、機械学習が利用される。
図7は、走行パターンの機械学習について説明するための図である。図7には、車両のユーザによって異なる走行パターンを示す複数の車速の時間波形が表されている。ECU40には、例えばディープニューラルネットワークを用いて、機械学習モデルが構築されている。この機械学習モデルは、この車速の時間波形(すなわち、走行パターン)と上述の制御パラメータ(例えば、バッテリ34の充電頻度)との関係を学習するものである。ECU40は、当該機械学習モデルの構築のために、通信装置50を介して外部のサーバから大規模な車両情報を収集している。この大規模な車両情報とは、積算走行距離が短い初期状態S0にあるためにMn詰まりが生じていないとみなせる多くの他車両における走行パターンと制御パラメータのデータのことである。この機械学習モデルによれば、当該機械学習モデルに車速の時間波形(すなわち、走行パターン)を入力することで、入力された走行パターンの下で正常な(すなわち、Mn詰まりが生じていない時の)制御パラメータの学習値(正常学習値)を得ることができる。
図8は、実施の形態に係るMn詰まりの予兆検知に関する処理の流れを示すフローチャートである。ステップS200において、ECU40は、車両1の最新の走行データ(すなわち、走行パターンを示す車速の時間波形と、当該走行パターンでの制御パラメータ)を取得する。
次に、ステップS202において、ECU40は、ステップS200にて取得した走行データに含まれる車速の時間波形(走行パターン)を上記機械学習モデルに入力し、当該走行パターンにおける制御パラメータの正常学習値(上述の基準値に相当)を取得(算出)する。
次に、ステップS204において、ECU40は、ステップS200にて取得した走行データに含まれる制御パラメータ(以下、説明の便宜上、「制御パラメータP」と称する)と、ステップS202にて取得した正常学習値とを比較する。具体的には、ECU40は、制御パラメータPと正常学習値との差分が所定の閾値以上であるか否かを判定する。
ステップS204の判定結果がNoの場合、すなわち、上記差分が小さいためにMn詰まりに起因する制御パラメータPの実質的な変化が生じていないと判断できる場合には、処理はステップS200に戻る。一方、当該判定結果がYesの場合、すなわち、上記差分が大きいために触媒28の圧損の上昇が生じている可能性が高いと判断できる場合には、処理はステップS206に進む。
ステップS206において、ECU40は、触媒28の圧損が所定の閾値以上であるか否かを判定する。図9は、ステップS206の判定の具体的な一例を説明するための図である。図9に示されるような圧損(圧力値)と制御パラメータPとの関係は、事前に実験等により求められ、ECU40の記憶装置に格納されている。本ステップS206では、ECU40は、図9に示すような関係を参照して、ステップS200にて取得した制御パラメータPの値に対応する圧損を推定する。そして、ECU40は、推定した圧損が閾値(図9参照)以上であるか否かを判定する。
ステップS206において圧損が上記閾値未満である場合には、処理はステップS200に戻る。一方、圧損が上記閾値以上である場合には、処理はステップS208に進む。ステップS208において、ECU40は、例えば車両1に搭載されたHMI(Human Machine Interface)装置(例えば、表示装置)を利用して、Mn詰まりの予兆が検知されたことをユーザに通知する。また、ECU40は、ディーラ等のメンテナンス施設への誘導を促す通知も行う。
以上説明したMn詰まりの予兆検知手法によれば、HEVに関連する制御パラメータを利用してMn詰まりの予兆を検知できる。また、予兆を検知した場合にユーザをディーラ等のメンテナンス施設に誘導することにより、車両ダウンタイムを軽減できる。
1 ハイブリッド電気車両
10 パワートレーン
12 内燃機関
14、16 電動機
24 燃料噴射装置
26 吸気アクチュエータ
28 排気浄化触媒
30 排気通路
32 車輪
34 バッテリ
38 センサ類
40 電子制御ユニット(ECU)
50 通信装置
52 GNSS受信機

Claims (1)

  1. 排気浄化触媒を含む内燃機関と、電動機と、を備えるハイブリッド電気車両に適用された制御装置であって、
    前記内燃機関のエンジン出力の低下時に前記エンジン出力を前記電動機によってアシストするモータアシスト制御を実行し、
    前記ハイブリッド電気車両の積算走行距離が閾値未満の初期状態と比べて前記モータアシスト制御の実行頻度が高い場合に、吸入空気流量を増加させるように前記内燃機関を制御する
    ハイブリッド電気車両の制御装置。
JP2022051716A 2022-03-28 2022-03-28 ハイブリッド車両の制御装置 Pending JP2023144636A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022051716A JP2023144636A (ja) 2022-03-28 2022-03-28 ハイブリッド車両の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022051716A JP2023144636A (ja) 2022-03-28 2022-03-28 ハイブリッド車両の制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023144636A true JP2023144636A (ja) 2023-10-11

Family

ID=88253261

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022051716A Pending JP2023144636A (ja) 2022-03-28 2022-03-28 ハイブリッド車両の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023144636A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8207838B2 (en) Eco-drive assist apparatus and method
US8347612B2 (en) Method and apparatus for regenerating a particulate filter system
EP2249016B1 (en) Control device and control method for vehicle
US8655527B2 (en) Fuel-saving driving diagnostic device, fuel-saving driving diagnostic system, control device of electric drive device, fuel-saving driving rating device, and fuel-saving driving diagnostic method
US8854210B2 (en) Eco-drive assist apparatus, eco-drive assist information generating apparatus, eco-drive assist information calculation apparatus, eco-drive state display apparatus, eco-drive assist system, and eco-drive assist information calculation method
CN103029701B (zh) 串联混合动力车辆的驱动控制装置
JP4689708B2 (ja) 省燃費運転診断装置、原動機の制御装置及び省燃費運転診断方法
CN108688647A (zh) 汽车、汽车用的控制装置及汽车的控制方法
CN103863119B (zh) 车辆用显示装置
JP2008120186A (ja) ハイブリッド車両およびモータ走行可能範囲表示方法
JP2007126145A (ja) ハイブリッド車制御装置
JP6528757B2 (ja) 車両の制御装置
US8249767B2 (en) Eco-drive assist apparatus and method
US9817018B2 (en) Deceleration factor estimation apparatus
US10024878B2 (en) Decelerating factor estimating device
US20220001852A1 (en) Control system and control method for hybrid vehicle
JP5387152B2 (ja) 車両走行制御装置
JP2023144636A (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP4456630B2 (ja) エコ運転状態表示装置
JP6634986B2 (ja) 走行制御装置
JP6690511B2 (ja) 車両の制御装置
JP2022175288A (ja) ハイブリッド車両の制御システム
JP2023070422A (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP2008120350A (ja) 車両の制御装置、制御方法およびその方法をコンピュータで実現されるプログラムならびにそのプログラムを記録した記録媒体