JP2023143808A - 低複屈折性光学材料用組成物 - Google Patents

低複屈折性光学材料用組成物 Download PDF

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成貴 黒川
Naruki Kurokawa
正樹 田村
Masaki Tamura
篤 堀田
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Abstract

【課題】低複屈折性光学材料用組成物を提供する。【解決手段】母材である第1のポリマーと、ボトルブラシポリマーとを含む光学材料用組成物であって、前記ボトルブラシポリマーは、主鎖と、前記主鎖に結合した側鎖とを有し、前記側鎖が前記第1のポリマーと共通の繰り返し単位又は前記第1のポリマーと類似の繰り返し単位を有する第2のポリマー又はオリゴマーに基づく側鎖である、光学材料用組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、低複屈折性光学材料用組成物に関する。
光学樹脂を射出成型などの手法により加工・成形する過程において、樹脂材料にかかる負荷の方向に材料内の高分子鎖が配向することが知られている。この高分子鎖の配向方向の屈折率と、配向方向に垂直な方向の屈折率が異なるために複屈折が生じ、光学用途に用いた際に像が不明瞭になるなどの問題が生じていた。
複屈折を抑制するため、これまでに、特有の化学構造を有するモノマーを合成しそれを重合する方法(特許文献1、2)、屈折率の正負が異なるモノマーを用いた共重合法(特許文献3)等が開発されているが,いずれの手法も適用可能な樹脂の汎用性が低いという課題があった。
特開2007-238899号公報 特開2003-73468号公報 特開平02-129211号公報
本発明は、低複屈折性光学材料用組成物を提供することを課題とする。
上記課題を解決すべく、発明者らは鋭意研究を重ねた結果、母材ポリマーと、母材ポリマーに共通又は類似の繰り返し単位を有するポリマー鎖を側鎖とするボトルブラシポリマーとを含む光学材料用組成物において、配向複屈折を抑制できることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成されたものであり、以下に示す広い態様の発明を含むものである。
[項1]
母材である第1のポリマーと、ボトルブラシポリマーとを含む光学材料用組成物であって、
前記ボトルブラシポリマーは、主鎖と、前記主鎖に結合した側鎖とを有し、
前記側鎖が、前記第1のポリマーと共通の繰り返し単位又は前記第1のポリマーと類似の繰り返し単位を有する第2のポリマー又はオリゴマーに基づく側鎖である、光学材料用組成物。
[項2]
前記第2のポリマー又はオリゴマーの重量平均分子量が20,000以下である、項1に記載の光学材料用組成物。
[項3]
前記ボトルブラシポリマーの平均アスペクト比が2以上である、項1又は2に記載の光学材料用組成物。
[項4]
前記ボトルブラシポリマーが、以下の式(1)~(4)のいずれかで表される繰り返し単位を有する、項1~3のいずれか1項に記載の光学材料用組成物。
式(1):
(式中、P、Pはそれぞれ独立に、前記側鎖、又は前記側鎖とは異なる1価の基を示し、P及びPのうちの少なくとも一方は前記側鎖である。)
式(2):
(式中、P、Pはそれぞれ独立に、前記側鎖、又は前記側鎖とは異なる1価の基を示し、P及びPのうちの少なくとも一方は前記側鎖である。)
式(3):
(式中、Pは前記側鎖を示す。)
式(4):
(式中、Pは前記側鎖を示す。)
[項5]
前記第1のポリマー及び前記第2のポリマー又はオリゴマーがいずれもポリ(メタ)アクリレートである、項1~4のいずれか1項に記載の光学材料用組成物。
[項6]
前記第1のポリマーがポリ(メタ)アクリレートであり、配向複屈折が-3×10-4以上+3×10-4以下である項1~5のいずれか1項に記載の光学材料用組成物。
[項7]
前記第1のポリマーがポリスチレンであり、配向複屈折が-4×10-3以上+4×10-3以下である項1~4のいずれか1項に記載の光学材料用組成物。
[項8]
光学材料用組成物の配向複屈折の絶対値が、前記第1のポリマーの配向複屈折の絶対値の半分以下である、項1~7のいずれか1項に記載の光学材料用組成物。
[項9]
項1~8のいずれか1項に記載の光学材料用組成物からなる光学材料。
[項10]
項1~8のいずれか1項に記載の光学材料用組成物からなるレンズ。
[項11]
項1~8のいずれか1項に記載の光学材料用組成物からなるフィルム。
[項12]
項10に記載のレンズ及び/又は項11に記載のフィルムを含む、光学装置。
本発明によれば、配向複屈折を抑制した光学材料用組成物を提供することができる。
本発明の光学材料用組成物に応力負荷がかかった場合の、延伸方向に配向の様子を示す模式図である。 製造例1における、PMMAボトルブラシポリマーの合成の概略を示す。 製造例1における、ノルボルネンを末端に有するPMMA(PMMA-NB)のNMR測定結果。 製造例2におけるPSボトルブラシポリマーの合成の概略を示す。 製造例2における、ノルボルネンを末端に有するPS(PS-NB)のNMR測定結果。 実施例1~4,比較例1の成形体における90%延伸した際の配向複屈折を観察した結果の図である。矢印方向が配向複屈折の遅軸の方向を示す。 実施例1~4,比較例1の成形体において延伸率0%、30%、60%、90%、120%の配向複屈折を定量化したグラフである。 実施例5~7,比較例1,2の成形体における90%延伸した際の配向複屈折を観察した結果の図である。矢印方向が配向複屈折の遅軸の方向を示す。 実施例5~7,比較例2の成形体において延伸率0%、30%、60%、90%、120%の配向複屈折を定量化したグラフである。 比較例1と実施例7の成形体における延伸率0%、30%、60%、90%、120%の配向複屈折を定量化したグラフである。 実施例3,4,5,7、比較例2の成形体における可視光透過率を示す。
本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート及び/又はメタクリレートを意味する。(メタ)アクリルとは、アクリル及び/又はメタクリルを意味する。
本明細書において、「ボトルブラシポリマー」とは、ポリマーからなる主鎖と、上記主鎖に一方の末端が結合し、他方の末端が主鎖から放射状に伸張されたポリマー鎖(側鎖)を有するポリマーを意味する。
本明細書において、ポリマーとは、重合度の低いオリゴマー(例えば、数平均重合度が2以上20以下)、及び重合度の高いポリマー(例えば、数平均重合度が20超)が含まれる。
[光学材料用組成物]
本発明の光学材料用組成物は、母材である第1のポリマーと、ボトルブラシポリマーとを含む光学材料用組成物であって、ボトルブラシポリマーは、主鎖と、主鎖に結合した側鎖とを有し、側鎖が第1のポリマーと共通の繰り返し単位又は第1のポリマーと類似の繰り返し単位を有する第2のポリマー又はオリゴマーに基づく側鎖である。第1のポリマー及び第2のポリマー又はオリゴマーは、直鎖状であることが好ましい。
光学材料用組成物が、母材である第1のポリマーと、第1のポリマーと同一又は類似する化学構造を含む側鎖を有するボトルブラシポリマーとを混在して含むことにより、第1のポリマーに由来する配向複屈折を補正することができる。
より詳細には、図1に記載の通り、母材となるポリマー1(第1のポリマーと称する場合がある)とボトルブラシポリマー2を混合した状態で応力がかかると、ポリマー1が延伸方向に配向するが、ボトルブラシポリマー2も主鎖が延伸方向と平行となるように配向する。ボトルブラシポリマー2においては、側鎖は主鎖に対して垂直方向に延びている構造であり、また体積的にはボトルブラシポリマー2のほとんどが側鎖で構成されているため、ボトルブラシポリマー2の側鎖に由来する配向複屈折が、ポリマー1に由来する配向複屈折を相殺する。よって、光学材料用組成物中に母材である第1のポリマーと、第1のポリマーと同一又は類似する化学構造を含む側鎖を有するボトルブラシポリマーとを混在させることにより、第1のポリマーに由来する配向複屈折を補正し、配向複屈折を抑制した光学材料を提供することができる。
以下、本発明の光学材料用組成物の各成分について説明する。
<母材>
(第1のポリマー)
本発明の光学材料用組成物は、母材である第1のポリマーを含む。第1のポリマーとしては、公知のものが特に制限なく使用でき、例えば、ポリ(メタ)アクリレート、ポリスチレン、ポリオレフィン、シクロオレフィンポリマー、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリチオウレタン、ポリシロキサン、ポリビニルアルコール、トリアセチルセルロース等が挙げられる。
第1のポリマーとしては、ポリ(メタ)アクリレート、ポリスチレン、ポリオレフィン、シクロオレフィンポリマーが好ましい。
第1のポリマーの分子量としては、特に制限されないが、1,000以上が好ましく、5,000以上がより好ましく、10,000以上が特に好ましい。
<ボトルブラシポリマー>
本発明の光学材料用組成物は、ボトルブラシポリマーを含む。ボトルブラシポリマーは、主鎖と、主鎖に結合した側鎖とを有し、側鎖が第1のポリマーと共通の繰り返し単位又は第1のポリマーと類似の繰り返し単位を有する第2のポリマー又はオリゴマーに基づく側鎖である。
(第2のポリマー又はオリゴマー)
ボトルブラシポリマーの側鎖は、第2のポリマー又はオリゴマーからなる。第2のポリマー又はオリゴマーは、第1のポリマーと共通の繰り返し単位又は第1のポリマーと類似の繰り返し単位を有する。第1のポリマーと第2のポリマー又はオリゴマーは化学的性質が同一又は類似しており、任意の割合で混和することができる。また、第1のポリマーと第2のポリマー又はオリゴマーは任意の割合で混和することができるものであれば、その組み合わせについては特に限定されない。
ここで、「第2のポリマー又はオリゴマーが、第1のポリマーと共通の繰り返し単位を有する」とは、例えば第1のポリマーが下記式(5)で表される、Aを繰り返し単位を含むポリマーである場合、第2のポリマー又はオリゴマーはAを繰り返し単位とするポリマー又はオリゴマーである。
式(5):
(式中、R、R、Aは同一又は異なって、置換又は無置換の炭化水素基である。aは1以上の整数である。)
また、「第2のポリマー又はオリゴマーが、第1のポリマーと共通の繰り返し単位を有する」とは、例えば第1のポリマーが下記式(6)で表される、A及びBを繰り返し単位を含むポリマーである場合、第2のポリマー又はオリゴマーはA及び/又はBを繰り返し単位とするポリマー又はオリゴマーである。ここで、第1のポリマーと第2のポリマー又はオリゴマーは任意の割合で混和することができるものであり、かつ、第1のポリマーと第2のポリマー又はオリゴマーの配向複屈折は同符号である。また、第1のポリマーの配向複屈折の絶対値は、第2のポリマー又はオリゴマーの配向複屈折の絶対値より小さい方が、ボトルブラシポリマーの添加量を低減できるため好ましい。
式(6):
(式中、R、R、A、Bは同一又は異なって、置換又は無置換の炭化水素基である。aは1以上の整数である。bは1以上の整数である。)
さらに、「第2のポリマー又はオリゴマーが、第1のポリマーと共通の繰り返し単位を有する」とは、例えば第1のポリマーが下記式(7)で表される、A及びB及びCを繰り返し単位を含むポリマーである場合、第2のポリマー又はオリゴマーはA及び/又はB及び/又はCを繰り返し単位とするポリマーである。ここで、第1のポリマーと第2のポリマー又はオリゴマーは任意の割合で混和することができるものであり、かつ、第1のポリマーと第2のポリマー又はオリゴマーの配向複屈折は同符号である。また、第1のポリマーの配向複屈折の絶対値は、第2のポリマー又はオリゴマーの配向複屈折の絶対値より小さい方が、ボトルブラシポリマーの添加量を低減できるため好ましい。
式(7):
(式中、R、R、A、B、Cは同一又は異なって、置換又は無置換の炭化水素基である。aは1以上の整数である。bは1以上の整数である。cは1以上の整数である。)
上記の通り、「第1のポリマーと共通の繰り返し単位を有する」第2のポリマー又はオリゴマーの繰り返し単位は、第1のポリマー中の1種類以上の繰り返し単位からなる。上記においては、第1のポリマーが1~3種類の繰り返し単位を有する場合について説明をしたが、第1のポリマーが4種類以上の繰り返し単位を有する場合についても、第1のポリマーが1~3種類の繰り返し単位を有する場合と同様に、第2のポリマー又はオリゴマーは第1のポリマー中の1種類以上の繰り返し単位からなる。また、第1のポリマーと第2のポリマー又はオリゴマーは任意の割合で混和することができるものであり、かつ、第1のポリマーと第2のポリマー又はオリゴマーの配向複屈折は同符号である。また、第1のポリマーの配向複屈折の絶対値は、第2のポリマー又はオリゴマーの配向複屈折の絶対値より小さい方が、ボトルブラシポリマーの添加量を低減できるため好ましい。
また、「第2のポリマー又はオリゴマーが、第1のポリマーと類似の繰り返し単位を有する」とは、例えば第1のポリマーが下記式(8)で表される繰り返し単位を含むポリマーである場合、第2のポリマー又はオリゴマーは下記式(9)で表される繰り返し単位を含むポリマー又はオリゴマーである。また、例えば第1のポリマーが下記式(9)で表される繰り返し単位を含むポリマーである場合、第2のポリマー又はオリゴマーは下記式(8)で表される繰り返し単位を含むポリマー又はオリゴマーである。ここで、第1のポリマーと第2のポリマー又はオリゴマーは任意の割合で混和することができるものであり、かつ、第1のポリマーと第2のポリマー又はオリゴマーの配向複屈折は同符号である。また、第1のポリマーの配向複屈折の絶対値は、第2のポリマー又はオリゴマーの配向複屈折の絶対値より小さい方が、ボトルブラシポリマーの添加量を低減できるため好ましい。
式(8):
(式中、Aは置換又は無置換の炭化水素基である。*は結合手である。)
式(9):
(式中、Aは式(8)において定義した通りである。Rはヘテロ原子で置換されていても良い炭化水素基である。*は結合手である。)
さらに、「第2のポリマー又はオリゴマーが、第1のポリマーと類似の繰り返し単位を有する」とは、例えば第1のポリマーが式(8)で表される繰り返し単位及び下記式(10)で表される繰り返し単位を含むポリマーである場合、第2のポリマー又はオリゴマーは式(8)で表される繰り返し単位及び/又は式(9)で表される繰り返し単位及び/又は下記式(10)で表される繰り返し単位及び/又は下記式(11)で表される繰り返し単位を含むポリマー又はオリゴマーである。ここで、第1のポリマーと第2のポリマー又はオリゴマーは任意の割合で混和することができるものであり、かつ、第1のポリマーと第2のポリマー又はオリゴマーの配向複屈折は同符号である。また、第1のポリマーの配向複屈折の絶対値は、第2のポリマー又はオリゴマーの配向複屈折の絶対値より小さい方が、ボトルブラシポリマーの添加量を低減できるため好ましい。
式(10):
(式中、Bは置換又は無置換の炭化水素基である。*は結合手である。)
式(11):
(式中、Bは式(10)において定義した通りである。Rはヘテロ原子で置換されていても良い炭化水素基である。*は結合手である。)
このように、「第1のポリマーと類似の繰り返し単位」とは、第1のポリマーの繰り返し単位中の水素原子が、ヘテロ原子で置換されていても良い炭化水素基に置換された繰り返し単位、又は、第1のポリマーの繰り返し単位中のヘテロ原子で置換されていても良い炭化水素基が、水素原子に置換された繰り返し単位を意味する。
上記においては、第1のポリマーが1又は2種類の繰り返し単位を有する場合について説明をしたが、第1のポリマーが3種類以上の繰り返し単位を有する場合についても、第1のポリマーが1又は2種類の繰り返し単位を有する場合と同様に、第2のポリマー又はオリゴマーは、第1のポリマーの繰り返し単位中の水素原子が、ヘテロ原子で置換されていても良い炭化水素基に置換された繰り返し単位、又は、第1のポリマーの繰り返し単位中のヘテロ原子で置換されていても良い炭化水素基が、水素原子に置換された繰り返し単位からなる。また、第1のポリマーと第2のポリマー又はオリゴマーは任意の割合で混和することができるものであり、かつ、第1のポリマーと第2のポリマー又はオリゴマーの配向複屈折は同符号である。また、第1のポリマーの配向複屈折の絶対値は、第2のポリマー又はオリゴマーの配向複屈折の絶対値より小さい方が、ボトルブラシポリマーの添加量を低減できるため好ましい。
上記R、Rは、ヘテロ原子で置換されていても良い炭化水素基である。ヘテロ原子で置換されていても良い炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等が挙げられる。また、ヘテロ原子としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ハロゲン原子等が挙げられる。上記R、Rは、好ましくはメチル基又はエチル基であり、特に好ましくはメチル基である。
1つの実施形態において、第1のポリマー、及び第2のポリマー又はオリゴマーは、ポリ(メタ)アクリレートである。
ポリ(メタ)アクリレートとは、(メタ)アクリレートモノマーを重合することにより得られるポリマーである。(メタ)アクリレートモノマーとしては、式(12)の構造のモノマーが挙げられる。
式(12):
(式中、Rは水素原子又はメチル基である。Rは置換又は無置換の炭化水素基である。)
式(12)中、Rは水素原子又はメチル基であり、好ましくはメチル基である。
式(12)中、Rは置換又は無置換の炭化水素基である。好ましくは炭素数が1~10の置換若しくは無置換の脂肪族炭化水素基、炭素数が3~10の置換若しくは無置換の脂環式炭化水素基、炭素数6~10の置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基、又は炭素数7~10の置換若しくは無置換の芳香脂肪族炭化水素基のいずれかである。
本明細書において、「置換もしくは無置換の炭化水素基」は、(i)置換基を有していても良い炭化水素基と、(ii)ヘテロ原子で置換されていても良い炭化水素基、(iii)置換基を有し、かつ、ヘテロ原子で置換された炭化水素基を含む。
無置換の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、へプチル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、トリル基、ナフチル基、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
が置換基を有する炭化水素基である場合、置換基の例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、ジメチルアミノ基等のジアルキルアミノ基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、トリフルオロメチル基等のハロゲン化アルキル基、ニトロ基、シアノ基等が挙げられる。
式(12)で表される(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert-ブチル(メタ)アクリレート、n-ペンチル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n-ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、p-トリル(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェネチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。第1のポリマー及び第2のポリマー又はオリゴマーは、これらを1種単独で重合したものでも良く、2種以上を組み合わせて重合したものでも良い。この中でも、透明性、耐候性、成形性の観点から、メチルメタアクリレート又はメチルアクリレートが好ましく、メチルメタクリレートがより好ましい。
他の1つの実施形態において、第1のポリマー及び第2のポリマー又はオリゴマーは、ポリスチレン、ポリオレフィン等のビニルポリマーである。
ビニルポリマーとは、ビニルモノマーを重合することにより得られるポリマーである。本明細書において、「ビニルモノマー」とは、末端二重結合を有する化合物を広く包含する。ビニルモノマーとしては、式(13)の構造のモノマーが挙げられる。
式(13):
(式中、Rは水素原子又はメチル基である。Rは置換又は無置換の炭化水素基である。)
式(13)中、Rは水素原子又はメチル基であり、好ましくは水素原子である。
式(13)中、Rは置換又は無置換の炭化水素基である。好ましくは炭素数が1~10の置換若しくは無置換の脂肪族炭化水素基、炭素数が3~10の置換若しくは無置換の脂環式炭化水素基、炭素数6~10の置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基、又は炭素数7~10の置換若しくは無置換の芳香脂肪族炭化水素基のいずれかである。
無置換の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、へプチル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、トリル基、ナフチル基、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
が置換基を有する炭化水素基である場合、置換基の例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、ジメチルアミノ基等のジアルキルアミノ基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、トリフルオロメチル基等のハロゲン化アルキル基、ニトロ基、シアノ基等が挙げられる。
また、Rの炭化水素基が、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等の少なくとも1種のヘテロ原子で置換されていている場合、炭化水素基は例えば、-O-、-N<、-NH-、-S-、-SO-、-(C=O)-、-(C=O)O-、-O(C=O)-、-NH(C=O)-、-(C=O)NH-、-NH(C=O)O-、-O(C=O)NH-等の基の少なくとも1種を有し、炭化水素鎖がこれらの基により中断されている。
式(13)で表されるビニルモノマーとしては、スチレン、α-メチルスチレン、4-メチルスチレン、メチルビニルエーテル、イソブテン、メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリロニトリル等が挙げられる。第1のポリマー及び第2のポリマー又はオリゴマーは、これらを1種単独で重合したものでも良く、2種以上を組み合わせて重合したものでも良い。この中でも、透明性、成形性の観点から、スチレンが好ましい。
他の1つの実施形態において、第1のポリマー及び第2のポリマー又はオリゴマーは、シクロオレフィンポリマーである。
シクロオレフィンポリマーとは、環状オレフィン化合物を重合することにより得られるポリマーである。環状オレフィン化合物としては、炭素- 炭素二重結合を含む環構造を持つ化合物であれば特に制限されず、例えば、ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ノルボルネン、及び、テトラシクロドデセン等の環状オレフィン化合物、環状共役ジエン化合物又はビニル脂環式炭化水素化合物等が挙げられる。
シクロオレフィン系ポリマーとしては、環状オレフィン化合物を開環メタセシス重合や付加重合し、適宜水素化したものが挙げられる。また、環状オレフィン化合物にエチレン、プロピレン、及び、ブテン等のオレフィンを付加共重合したものも挙げられる。
他の1つの実施形態において、第1のポリマー及び第2のポリマー又はオリゴマーは、ポリエステルである。ポリエステルとしては、特に限定されないが、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸、乳酸グリコール酸コポリマー等が挙げられる。
第1のポリマーと第2のポリマー又はオリゴマーの組み合わせとしては、例えば以下が挙げられるが、これに限定されない。
第2のポリマー又はオリゴマーの重量平均分子量としては、特に制限されないが、20,000以下が好ましく、15,000以下がより好ましく、10,000以下がさらに好ましく、5,000以下が特に好ましい。また、100以上が好ましく、500以上がより好ましく、1,000以上が特に好ましい。なお、本明細書において、重量平均分子量は、下記実施例に記載の方法により測定されるものである。
(側鎖)
ボトルブラシポリマーの側鎖は、第2のポリマー又はオリゴマーの一方の末端が、主鎖に結合して形成された部分構造からなる。側鎖は、例えば以下の式(14)で表される。
式(14):
(式中、Lは単結合、又は2価の基を表す。polymerは前記第2のポリマー又はオリゴマーを表す。Xは1価の基を表す。*は主鎖と結合する結合手を表す。)
式(14)中、Lは単結合、又は2価の基を表す。2価の基としては特に限定されないが、ヘテロ原子で置換されていても良い2価の炭化水素基が挙げられる。
ヘテロ原子で置換されていても良い2価の炭化水素基としては、例えば、炭素数1~10のアルキレン基、炭素数3~10のシクロアルキレン基、炭素数2~10のアルケニレン基等が挙げられる。また、ヘテロ原子としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等が挙げられる。炭化水素基が、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等の少なくとも1種のヘテロ原子で置換されていている場合、炭化水素基は例えば、-O-、-N<、-NH-、-S-、-SO-、-(C=O)-、-(C=O)O-、-O(C=O)-、-NH(C=O)-、-(C=O)NH-、-NH(C=O)O-、-O(C=O)NH-等の基の少なくとも1種を有し、炭化水素鎖がこれらの基により中断されている。
Lとしては、より簡便にボトルブラシポリマーが得られる点で、以下の式で表される基が好ましい。
(式中、*は結合手を示し、右側の*は主鎖と結合する結合手を示し、左側の*は第2のポリマー又はオリゴマーと結合する結合手を示す。)
式(14)中、Xは1価の基を表す。好ましくは、ハロゲン原子、水素原子、又はヘテロ原子で置換されていても良い炭化水素基である。ヘテロ原子で置換されていても良い炭化水素基としては、例えば、炭素数1~10のアルキル基、炭素数3~10のシクロアルキル基、炭素数2~10のアルケニル基等が挙げられる。また、ヘテロ原子としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等が挙げられる。炭化水素基が、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等の少なくとも1種のヘテロ原子で置換されている場合、炭化水素基は例えば、-O-、-N<、-NH-、-S-、-SO-、-(C=O)-、-(C=O)O-、-O(C=O)-、-NH(C=O)-、-(C=O)NH-、-NH(C=O)O-、-O(C=O)NH-等の基の少なくとも1種を有し、炭化水素鎖がこれらの基により中断されている。
Xはハロゲン原子が好ましく、臭素原子又は塩素原子がより好ましく、臭素原子が特に好ましい。
1つの実施形態において、側鎖としては、以下の式(15)、式(16)で表される構造が好ましい。
式(15):
(式中、nは1以上の整数である。*は主鎖と結合する結合手である。)
式(16):
(式中、nは1以上の整数である。*は主鎖と結合する結合手である。)
式(15)中、nは1以上の整数である。特に制限されないが、5~200が好ましく、10~150がより好ましく、10~120が特に好ましく、10~100が最も好ましい。
式(16)中、nは1以上の整数である。特に制限されないが、5~200が好ましく、10~150がより好ましく、10~120が特に好ましく、10~100が最も好ましい。
(主鎖)
ボトルブラシポリマーの主鎖は、一般的なグラフトポリマーの主鎖として使用される公知のポリマーが広く使用できる。主鎖ポリマーとしては、例えば、ポリシクロオレフィン、ポリ(メタ)アクリレート、ポリアセタール、ポリアクリル酸、ポリカーボネート、ポリスチレン誘導体、ポリエステル、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリビニルアルコール等が挙げられる。この中でもポリシクロオレフィンが好ましい。
ポリシクロオレフィンとしては、ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ノルボルネン、及び、テトラシクロドデセン等の環状オレフィンを開環メタセシス重合や付加重合し、適宜水素化したものが挙げられる。また、ポリシクロオレフィンとしては、ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ノルボルネン、及び、テトラシクロドデセン等の環状オレフィンにエチレン、プロピレン、及び、ブテン等のオレフィンを付加共重合したものも挙げられる。
なかでも、下記式(1)~(4)のいずれかで表される繰り返し単位を有することが好ましい。
式(1):
(式中、P、Pはそれぞれ独立に、前記側鎖、又は前記側鎖とは異なる1価の基を示し、P及びPのうちの少なくとも一方は前記側鎖である。)
式(2):
(式中、P、Pはそれぞれ独立に、前記側鎖、又は前記側鎖とは異なる1価の基を示し、P及びPのうちの少なくとも一方は前記側鎖である。)
式(3):
(式中、Pは前記側鎖を示す。)
式(4):
(式中、Pは前記側鎖を示す。)
1価の基としては、特に限定されないが、置換又は無置換の1価の炭化水素基が挙げられる。好ましくは炭素数が1~10の置換若しくは無置換の1価の脂肪族炭化水素基、炭素数が3~10の置換若しくは無置換の1価の脂環式炭化水素基、炭素数6~10の置換若しくは無置換の1価の芳香族炭化水素基、又は炭素数7~10の置換若しくは無置換の1価の芳香脂肪族炭化水素基のいずれかである。
無置換の1価の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、へプチル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、トリル基、ナフチル基、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
置換基を有する1価の炭化水素基である場合、置換基の例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、ジメチルアミノ基等のジアルキルアミノ基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、トリフルオロメチル基等のハロゲン化アルキル基、ニトロ基、シアノ基等が挙げられる。
また、1価の炭化水素基が、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等の少なくとも1種のヘテロ原子で置換されていている場合、炭化水素基は例えば、-O-、-N<、-NH-、-S-、-SO-、-(C=O)-、-(C=O)O-、-O(C=O)-、-NH(C=O)-、-(C=O)NH-、-NH(C=O)O-、-O(C=O)NH-等の基の少なくとも1種を有し、炭化水素鎖がこれらの基により中断されている。
式(1)の繰り返し単位を有するボトルブラシポリマーにおいて、P又はPはいずれか一方が前記側鎖である繰り返し単位と、P及びPの両方が前記側鎖である繰り返し単位との一方を有していても良いし、両方を有していても良い。
式(2)の繰り返し単位を有するボトルブラシポリマーにおいて、P又はPはいずれが一方が前記側鎖である繰り返し単位と、P及びPの両方が前記側鎖である繰り返し単位との一方を有していても良いし、両方を有していても良い。
主鎖の重合度は、100~5000であることが好ましく、400~4000であることがより好ましい。上記範囲であることにより、ボトルブラシポリマーと母材との相溶性が良好となるため、好ましい。
ボトルブラシポリマーの重量平均分子量は、500,000~10,000,000であることが好ましく、1,000,000~5,000,000であることがより好ましい。上記範囲であることにより、ボトルブラシポリマーと母材との相溶性が良好となるため、好ましい。なお、本明細書において、重量平均分子量は、下記実施例に記載の方法により測定されるものである。
(ボトルブラシポリマーの製造方法)
ボトルブラシポリマーは、公知のグラフトポリマーの製造方法により製造することができる。中でも主鎖のモノマー部分及び側鎖を有するマクロモノマーを合成した後に、マクロモノマーを重合する方法(Grafting-through法)が主鎖側鎖の分子量制御のしやすさおよび副反応の抑制の点からより好ましい。
Grafting-through法でボトルブラシポリマーを合成する場合、マクロモノマーの製造方法としては、側鎖を先に合成してから主鎖モノマーと結合する方法でも良いし、主鎖モノマーに対して第2のポリマー又はオリゴマーを重合して側鎖を合成する方法でもよいが、主鎖モノマーに対して第2のポリマー又はオリゴマーを重合して側鎖を合成する方法が好ましい。これは、第2のポリマー又はオリゴマーを重合する前段階で精製工程を適宜行うことができ、着色の少ないボトルブラシポリマーを容易に得ることができるためである。いずれの場合においても、側鎖中の第2のポリマー又はオリゴマーの重合には、公知の方法を使用できる。第2のポリマー又はオリゴマーが、ラジカル重合により得られるポリマー又はオリゴマー(例えば、(メタ)アクリレートポリマー、ビニルポリマー等)の場合には、リビングラジカル重合により形成することが好ましい。
また、マクロモノマーを重合する方法としては、特に制限されず、公知の重合方法を用いることができる。主鎖を構成するポリマーがポリシクロオレフィンである場合、シクロオレフィンモノマーの開環によって重合される開環オレフィンメタセシス重合を用いることが好ましい。当該方法によれば、主鎖ポリマーの重合度等をより簡便に制御することができる。
開環オレフィンメタセシス重合に使用する触媒としては特に制限されず、第一世代Grubbs触媒、第二世代Grubbs触媒、第三世代Grubbs触媒、Hoveyda-Grubbs触媒、Schrock触媒、及び、Schrock-Hoveyda触媒等が使用できる。
ボトルブラシポリマーは、平均アスペクト比が2以上、好ましくは10以上、特に好ましくは50以上である。なお、平均アスペクト比は、以下の方法により求められる。すなわち、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて、測定試料中に含まれる30個以上のボトルブラシポリマーを観察し、ボトルブラシポリマーの主鎖方向の長さの平均値と、ボトルブラシポリマーのブラシ方向の長さの平均値を算出する。なお、長さの平均値は数平均である。平均アスペクト比は、ボトルブラシポリマーの主鎖方向の、ブラシ方向に対する比(主鎖方向の長さ/ブラシ方向の長さ)より算出する。
(ボトルブラシポリマーの含有量)
本発明の光学材料用組成物において、ボトルブラシポリマーの含有量は、耐衝撃性の点で、母材である第1のポリマーとボトルブラシポリマーの合計質量を100質量部とした場合に、好ましくは70質量部以下であり、より好ましくは50質量部以下である。また、ボトルブラシポリマーの含有量の下限値については特に制限はないが、0.1質量部以上が好ましく、1質量部以上がより好ましい。
また、ボトルブラシポリマーは、本発明の光学材料組成物の配向複屈折の絶対値が、第1のポリマーの配向複屈折の絶対値の半分以下となるように含有量を調整することが好ましい。なお、本明細書において、配向複屈折は、樹脂の配向によって生じる複屈折であり、本明細書中では特段のことわりがない限り、ガラス転移温度から+10℃の範囲内で90%延伸した場合に発現する複屈折を配向複屈折とする。
第1のポリマーがポリ(メタ)アクリレートの場合には、配向複屈折が-3×10-4以上+3×10-4以下となるように含有量を調整することが好ましい。また、第1のポリマーがポリスチレンの場合には、配向複屈折が-4×10-3以上+4×10-3以下となるように含有量を調整することが好ましい。このような範囲であれば、特に低複屈折性に優れる。
<任意成分>
本発明の光学材料用組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、母材である第1のポリマー、及びボトルブラシポリマー以外に、必要に応じて各種添加剤を含有していても良い。添加剤としては、酸化防止剤、熱劣化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、離型剤、高分子加工助剤、帯電防止剤、難燃剤、染料・顔料、光拡散剤、艶消し剤、膠着防止剤、耐衝撃性改質剤、および蛍光体等が挙げられる。これら添加剤の含有量は、本発明の効果を損なわない範囲で適宜設定でき、光学材料用組成物100質量部に対して、例えば、酸化防止剤の含有量は0.01~1質量部、紫外線吸収剤の含有量は0.01~3質量部、光安定剤の含有量は0.01~3質量部、滑剤の含有量は0.01~3質量部、染料・顔料の含有量は0.01~3質量部、膠着防止剤は0.001~1質量部とすることが好ましい。他の添加剤も0.01~3質量部の範囲で添加することができる。
<光学材料用組成物の製造方法>
本発明の光学材料用組成物の製造方法としては、母材である第1のポリマーの加熱溶融物に対してボトルブラシポリマーを添加し、必要に応じて任意成分も加えて混錬する方法が挙げられる。
また、本発明の光学材料用組成物の他の製造方法としては、母材である第1のポリマーを適当な溶媒中に溶解させ、その中にボトルブラシポリマーを添加し、必要に応じて任意成分も加えて溶解させ、均一に混錬させたのちに、溶媒を除去する方法が挙げられる。溶媒としては、第1のポリマー、ボトルブラシポリマー、任意成分のいずれもが溶解するものであれば、特に制限はない。
さらにまた、本発明の光学材料用組成物の他の製造方法としては、母材である第1のポリマーを与えるモノマーに、ボトルブラシポリマー及び重合開始剤を加え、必要に応じて任意成分を添加し、混和した後に熱または光により重合を行うことで光学材料用組成物を得る方法が挙げられる。
重合開始剤としては、公知の熱重合開始剤、光重合開始剤等を選択することができる。熱重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル等が使用できる。光重合開始剤としては、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド等が使用できる。
本発明の光学材料用組成物の成型方法は特に制限されず、公知の成形方法によって製造できる。公知の成形方法としては、例えば、射出成形、押出成形、ブロー(中空)成形、真空成形、圧縮成形、カレンダー成形、及び、インフレーション成形等が挙げられる。
[光学材料]
本発明の光学材料は、上記した光学材料用組成物からなる。本発明の光学材料は、配向複屈折の絶対値が、母材の配向複屈折の絶対値の半分以下であることが好ましい。また、母材がポリ(メタ)アクリレートの場合には、配向複屈折が-3×10-4以上+3×10-4以下であることが好ましい。母材がポリスチレンの場合には、配向複屈折が-4×10-3以上+4×10-3以下であることが好ましい。このような範囲であれば、特に低複屈折性に優れる。
本発明の光学材料は、使用用途について特に制限はないが、光学レンズ、光学フィルム、光学ディスク、プリズム、光拡散板、光カード、光ファイバー、光学ミラー、液晶表示素子基板、導光板等に好適に用いることができる。また、光学レンズ、光学フィルム等の本発明の光学材料を光学装置に適用することもできる。
本発明を製造例及び実施例を用いてより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例には限定されない。
[評価項目及び評価方法]
(1)1H-NMR分析条件
以下の条件で測定を行った。
装置:JNM-ECZ400S
周波数:400MHz
重溶媒:重クロロホルム
基準ピーク:テトラメチルシラン 0.00 ppm
(2)GPC分析条件(重量平均分子量(Mw))
重量平均分子量(Mw)は、GPC法により求めた。移動相としてクロロホルムを用いた。カラムとして、有機溶媒系SEC(GPC)用カラム(K-806L)を用いた。GPC装置として、示差屈折率検出器(RI検出器)を備えた汎用HPLC Prominence(SHIMADZU Co.)を使用した。測定試料10mgを(クロロホルム)1.0mlに溶解させて試料溶液を調製した。カラムオーブンの温度を25℃に設定し、移動相流量1.0ml/分で、試料溶液100μlを装置内に注入して、クロマトグラムを測定した。分子量が2,000,3,300,4,000,35,000,60,000,80,000,267,000,845,000,1,870,000,2,000,000 g/molの標準ポリスチレンをGPC測定し、保持時間と分子量との関係を示す検量線を作成した。この検量線に基づいて測定対象樹脂のMwを決定した。
(3)配向複屈折の測定
後述の方法により得られる試験片を作製し、引張り試験機(RSA-3、TA Instruments社製)を用いて115℃で引張速度0.1 mm/s、0%、30%、60%、120%の延伸率で延伸し、測定用サンプルを作製した。取得したサンプルについて、以下の条件で配向複屈折の測定を行った。
装置: WPA-100(Photonic Lattice, Inc.)
測定波長:523nm, 543nm, 575nm
(4)ガラス転移点(Tg)測定
JIS K7121:2012に準拠し、以下の条件で測定を行った。
装置:DSC25(TA Instruments)
昇温条件:10℃/分
(5)可視光透過率測定
成形体について、以下の条件で測定を行った。
装置:紫外可視近赤外分光光度計 UH4150(日立ハイテクサイエンス)
波長範囲:400~800nm
<製造例1>PMMAボトルブラシポリマーの合成
PMMAボトルブラシポリマーの合成の概略を図2に示す。詳細には、アルゴン雰囲気化のグローブボックス内において、150 mLの耐圧容器にメタクリル酸メチル(MMA,15 g, 150 mmol)と脱酸素トルエン(15 mL)を入れ、さらに臭化銅(CuBr, 0.22 g, 1.5 mmol)とN,N,N′,N″,N″-ペンタメチルジエチレントリアミン(PMDETA, 0.31 mL, 1.5 mmol)を加えて均一に溶解するまで攪拌した。次に,2-ブロモイソ酪酸2-ヒドロキシエチル(HEBiB, 1.09 mL, 7.5 mmol)を原子移動ラジカル重合法(ATRP)の開始剤として加えた。耐圧容器を密閉した後にグローブボックス内から取り出し、オイルバス中において70℃で加熱しながら2時間反応をおこなった。その後、反応液を氷水で冷却してから大気にさらすことでATRPの反応を停止させ、反応液の2倍量のアセトンで希釈した後にアルミナカラムを通過させて銅触媒を除去した。得られた溶液をエバポレーターで濃縮し、ヘキサン(1000 mL)中に滴下することで再沈殿により試料を回収してから50℃で72時間真空乾燥することで水酸基末端を有するPMMA(PMMA-OH)を得た。得られたPMMA-OHの重量平均分子量は3,800 g/mol、重合度は29程度となった。
exo-5-ノルボルネンカルボン酸(2.16 g, 15.7 mmol)と脱酸素トルエン(10.9 mL)を250 mlの二又丸底フラスコに入れ、アルゴン雰囲気化で撹拌し溶解させた。オキサリルクロライド(1.34 mL, 15.7 mmol)をその溶液に加え、30分間室温で攪拌した。その後、二又丸底フラスコの栓を少し開くことで内圧を開放し、さらに60℃で1時間、70℃で1時間の加熱攪拌をオイルバス内でおこなった。反応液を室温まで冷却し、減圧により余分なオキサリルクロライドを除去した。その一方で、PMMA-OH(6.0 g, 3.0 mmol)とトリエチルアミン(2.24 mL, 16.0 mmol)を別の250 mlの二又丸底フラスコ内で脱酸素トルエン(27.2 mL)にアルゴン雰囲気化で60℃で30分攪拌しながら溶解させ均一な溶液とし、さらに凍結脱気を3回行った。最後に、PMMA-OHを含む溶液を最初のフラスコに注射針を用いて加え、100℃で12時間反応させた。反応後、-70℃に冷却したメタノール(1000 mL)内に滴下することで再沈殿により試料を回収し、50℃で72時間真空乾燥することでノルボルネンを末端に有するPMMA(PMMA-NB)を得た。PMMA-NBのNMR測定結果を図3に示す。
PMMA-NB(2.0 g)を250 mLの二又丸底フラスコに入れ、アルゴン雰囲気化で撹拌し脱酸素テトラヒドロフラン(30 mL)に溶解させた。凍結脱気を3回行った後、アルゴン雰囲気化としてからグローブボックス内に移し、同じく脱酸素テトラヒドロフランに溶解させた第三世代グラブス触媒(1.47 mg)を一気に加えてから21時間室温で攪拌した。その後、エチルビニルエーテル(2.0 mL)を加えることで反応を停止し、メタノール(1000 mL)に溶液を滴下することで再沈殿により試料を回収してから50℃で72時間真空乾燥することで目的とするPMMAを側鎖に有するボトルブラシポリマーを得た。得られたPMMAボトルブラシポリマーの重量平均分子量は1,700,000 g/mol、主鎖重合度は450程度となった。
<製造例2>PSボトルブラシポリマーの合成
PSボトルブラシポリマーの合成の概略を図4に示す。詳細には、300 mLナスフラスコ中においてexo-5-ノルボルネンカルボン酸(3.60 g, 25.6 mmol)、HEBiB(4.56 g, 21.3 mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP,0.52 g,4.3 mmol)をジクロロメタンに溶解させ、その後1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(WSCI, 4.96 g,25.6 mmol)を加え、常温で24時間反応させた。反応後、NaHCO3水溶液、純水、飽和食塩水で分液し、MgSO4を加えて脱水した。減圧濾過、濃縮、真空乾燥をした後にクロロホルムを用いたシリカカラム、および蒸留によって目的とするノルボルネンを有するATRP開始剤を得た。
アルゴン雰囲気化のグローブボックス内において、500 mLナスフラスコにスチレン(15 g, 150 mmol)と脱酸素N,N-ジメチルホルムアミド(15 mL)を入れ、さらに臭化銅(CuBr, 0.22 g, 1.5 mmol)とPMDETA(0.31 mL, 1.5 mmol)を加えて均一に溶解するまで攪拌した。次に、上記で合成したノルボルネンを有するATRP開始剤(1.09 mL, 7.5 mmol)を加えた。フラスコを密閉した後にグローブボックス内から取り出し、オイルバス中において70℃で加熱しながら2時間反応をおこなった。その後、反応液を氷水で冷却してから大気にさらすことでATRPの反応を停止させ、反応液の2倍量のアセトンで希釈した後にアルミナカラムを通過させて銅触媒を除去した。得られた溶液をエバポレーターで濃縮し、ヘキサン(1000 mL)中に滴下することで再沈殿により試料を回収してから50℃で72時間真空乾燥することでノルボルネンを末端に有するPS (PS-NB) を得た。PS-NBのNMR測定結果を図5に示す。得られたPS-NBの重量平均分子量は2,000 g/mol、重合度は20程度となった。
グローブボックス内において、PS-NB(2.0 g)を250 mLフラスコに加え、脱酸素テトラヒドロフラン(30 mL)に溶解させた。同じく脱酸素テトラヒドロフランに溶解させた第三世代グラブス触媒(1.47 mg)を一気に加えてから1時間室温で攪拌した。その後、エチルビニルエーテル(2.0 mL)を加えることで反応を停止し、メタノール(1000 mL)に溶液を滴下することで再沈殿により試料を回収してから常温で72時間真空乾燥することで目的とするPSを側鎖に有するボトルブラシポリマー(PS Brush)を得た。得られたPS-BBPの重量平均分子量は2,900,000 g/mol、重合度は1,450程度となった。
<実施例1>
製造例1において製造したボトルブラシポリマー10質量部と、ポリメチルメタアクリレート(Sigma-Aldrich製、製品名:ポリ(メタクリル酸メチル)Average Mw~120,000 by GPC)90質量部を25℃、60分間攪拌してジクロロメタン(38 g)に溶解させ混合した後、その溶液をメタノール(800 mL)に滴下することで再沈殿により試料を回収し50℃で72時間真空乾燥することでボトルブラシポリマーとPMMAの混合物を得た。その混合物をシート状に成形し、長さ15 mm、幅5 mm、厚さ0.3 mmの成形体を得た。得られた成形体を0%、30%、60%、120%の延伸率で延伸し、配向複屈折を測定した。また、得られた成形体のガラス転移点(Tg)、及び可視光透過率を測定した。結果を表2、図6、図7、図11に示す。
<実施例2~4、比較例1>
表2に記載の配合量にした以外はすべて実施例1と同様の条件で配向複屈折、ガラス転移点、及び可視光透過率を測定した。結果を表2、図6、図7、図11に示す。
<実施例5>
製造例2において製造したボトルブラシポリマー 25質量部と、ポリスチレン(Sigma-Aldrich製、製品名:ポリスチレンAverage Mw~192,000 by GPC)75質量部を25℃、60分間攪拌してジクロロメタン(38 g)に溶解させ混合した後、その溶液をメタノール(800 mL)に滴下することで再沈殿により試料を回収し50℃で72時間真空乾燥することでボトルブラシポリマーとポリスチレンの混合物を得た。その混合物をシート状に成形し、長さ15 mm、幅5 mm、厚さ0.1 mmの成形体を得た。得られた成形体を0%、30%、60%、120%の延伸率で延伸し、配向複屈折を測定した。また、得られた成形体の可視光透過率を測定した。結果を表3、図8、図9、図11に示す。
<実施例6,7、比較例2>
表3に記載の配合量にした以外はすべて実施例5と同様の条件で配向複屈折及び可視光透過率を測定した。結果を表3、図8、図9、図11に示す。
PMMA成形体において、PMMAボトルブラシポリマーを含まない組成である比較例1では配向複屈折が明確に観察されたが、PMMAボトルブラシポリマーの混合割合を増やすにつれて配向複屈折が消失していき、27%のPMMAボトルブラシポリマーを混合した条件である実施例3では配向複屈折がほぼなくなる結果となった。一方、PMMAボトルブラシポリマーをさらに多くすると、比較例1とは90度異なる配向複屈折が生じる結果となった(実施例4)。
また、PMMAボトルブラシポリマーを含有する実施例1~4においても、PMMAボトルブラシポリマーを含まない比較例1とガラス転移点がほぼ同じであり、ボトルブラシポリマーを含んでいても熱特性に影響がないことが確認できた。
PS成形体において、PSボトルブラシポリマーを含まない組成である比較例2では、PMMAの10倍程度の配向複屈折が観察されたが、PSボトルブラシポリマーの混合割合を増やすにつれて配向複屈折が消失していき、70%のPSボトルブラシポリマーを混合した際(実施例7)に配向複屈折がPMMAと同程度まで低減できる結果となった(図10)。
また、ボトルブラシポリマーを含有させた成形体の可視光透過率は、PMMA成形体においては低波長領域においてボトルブラシポリマーの混合による可視光透過性の大きな低下が見られたものの、PS成形体においてはそのような大きな透過率の低下は見られず、高い透明性を維持していた(図11)。これは、ボトルブラシポリマーの合成手法に改良を加え、精製工程を追加することにより、着色を防ぐことができたためである。

Claims (12)

  1. 母材である第1のポリマーと、ボトルブラシポリマーとを含む光学材料用組成物であって、
    前記ボトルブラシポリマーは、主鎖と、前記主鎖に結合した側鎖とを有し、
    前記側鎖が、前記第1のポリマーと共通の繰り返し単位又は前記第1のポリマーと類似の繰り返し単位を有する第2のポリマー又はオリゴマーに基づく側鎖である、光学材料用組成物。
  2. 前記第2のポリマー又はオリゴマーの重量平均分子量が20,000以下である、請求項1に記載の光学材料用組成物。
  3. 前記ボトルブラシポリマーの平均アスペクト比が2以上である、請求項1に記載の光学材料用組成物。
  4. 前記ボトルブラシポリマーが、以下の式(1)~(4)のいずれかで表される繰り返し単位を有する、請求項1に記載の光学材料用組成物。
    式(1):
    (式中、P、Pはそれぞれ独立に、前記側鎖、又は前記側鎖とは異なる1価の基を示し、P及びPのうちの少なくとも一方は前記側鎖である。)
    式(2):
    (式中、P、Pはそれぞれ独立に、前記側鎖、又は前記側鎖とは異なる1価の基を示し、P及びPのうちの少なくとも一方は前記側鎖である。)
    式(3):
    (式中、Pは前記側鎖を示す。)
    式(4):
    (式中、Pは前記側鎖を示す。)
  5. 前記第1のポリマー及び前記第2のポリマー又はオリゴマーがいずれもポリ(メタ)アクリレートである、請求項1に記載の光学材料用組成物。
  6. 前記第1のポリマーがポリ(メタ)アクリレートであり、配向複屈折が-3×10-4以上+3×10-4以下である請求項1に記載の光学材料用組成物。
  7. 前記第1のポリマーがポリスチレンであり、配向複屈折が-4×10-3以上+4×10-3以下である請求項1に記載の光学材料用組成物。
  8. 光学材料用組成物の配向複屈折の絶対値が、前記第1のポリマーの配向複屈折の絶対値の半分以下である、請求項1に記載の光学材料用組成物。
  9. 請求項1~8のいずれか1項に記載の光学材料用組成物からなる光学材料。
  10. 請求項1に記載の光学材料用組成物からなるレンズ。
  11. 請求項1に記載の光学材料用組成物からなるフィルム。
  12. 請求項10に記載のレンズ及び/又は請求項11に記載のフィルムを含む、光学装置。
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