JP2023139780A - 発光装置及び発光装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光取り出し効率を高めることが可能な発光装置及び発光装置の製造方法を提供する。【解決手段】板状の基板10と、基板の1の主面10S上に配されかつ発光層を含む半導体構造層23、及び半導体構造層上に配された板状の透光性基板21を含む発光素子20と、蛍光体粒子を含み、透光性基板の上面に接着樹脂50を介して配された波長変換体40と、光散乱性の粒子を含む樹脂材からなり、波長変換体の側面から、発光素子の側面及び基板の1の主面にかけて覆うように形成された光散乱材70Rと、を備え、光散乱材は、波長変換体の側面の上端から外方に向かって下方に傾斜する第1の傾斜面70S1と、第1の傾斜面と連続して形成され1の主面に沿って延在する平坦面70S2と、平坦面の外側端と連続して形成され外方に向かって上方に傾斜する第2の傾斜面70S3と、を有し、平坦面の基板の1の主面からの高さ位置は、波長変換体の下面よりも低い。【選択図】図2

Description

本発明は、半導体発光素子を含む発光装置及びその製造方法に関する。
従来から、基板と、当該基板上に実装された半導体発光層を有する発光素子と、発光素子から放出された光の波長を変換する波長変換体と、波長変換体の光出光面を除く部分を封止しかつ発光素子及び波長変換体からの光を反射する光反射体を含む発光装置が知られている。
例えば、特許文献1には、基板と、当該基板に搭載された発光素子と、波長変換材料としての蛍光体を含む光透過部材と、光反射性材料を含有して発光素子及び光透過部材の側面を被覆する被覆部材と、を有する発光装置が開示されている。
特開2010-219324号公報
特許文献1に記載の発光装置においては、光反射性材料を含有する被覆部材によって発光素子及び光透過部材からの光を反射させ、光透過部材の出光面からのみ光を出光させることを目的としている。
しかしながら、特許文献1に記載の発光装置においては、被覆部材に入光した光が被覆部材内での多重反射等により減衰することで、発光装置の光取り出し効率が低下してしまうという問題があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、発光装置から出光する光の全光束の低下を防ぎ光取り出し効率を高めることが可能な発光装置及び発光装置の製造方法を提供することを目的としている。
本発明に係る発光装置は、板状の基板と、前記基板の1の主面上に配されかつ発光層を含む半導体構造層、及び前記半導体構造層上に配された板状でありかつ透光性を有する透光性基板を含む発光素子と、蛍光体粒子を含み、前記透光性基板の上面に接着樹脂を介して配された波長変換体と、光散乱性の粒子を含む樹脂材からなり、前記波長変換体の側面から、前記発光素子の側面及び前記基板の前記1の主面にかけて覆うように形成された光散乱部と、を備え、前記光散乱部は、前記波長変換体の側面の上端から外方に向かって下方に傾斜する第1の傾斜面と、前記第1の傾斜面と連続して形成され前記1の主面に沿って延在する平坦面と、前記平坦面の外側端と連続して形成され外方に向かって上方に傾斜する第2の傾斜面と、を有し、前記平坦面の前記基板の前記1の主面からの高さ位置は、前記波長変換体の下面よりも低いことを特徴としている。
また、本発明に係る発光装置の製造方法は、発光層を含む半導体構造層、及び前記半導体構造層上に配された板状の透光性基板を含む発光素子を前記基板の1の主面上に接合する素子接合工程と、波長変換体を前記透光性基板の上面に接合する波長変換体接合工程と、光散乱樹脂を前記基板の前記1の主面上に塗布する光散乱樹脂塗布工程と、前記光散乱樹脂を加熱し、前記波長変換体の側面から前記発光素子の側面及び前記基板の前記1の主面にかけて覆う光散乱部を形成する樹脂硬化工程と、を含み、前記樹脂硬化工程において、前記光散乱樹脂を所定温度まで1ステップで連続的に加熱し、前記波長変換体の側面の上端から外方に向かって下方に傾斜する第1の傾斜面と、前記第1の傾斜面と連続して形成され前記1の主面に沿って延在する平坦面と、前記平坦面の外側端と連続して形成され外方に向かって上方に傾斜する第2の傾斜面と、が一体的に形成された前記光散乱部を形成し、前記平坦面の前記基板の前記1の主面からの高さ位置を、前記波長変換体の下面よりも低い位置となるように形成することを特徴としている。
本発明の実施例1に係る発光装置の上面図である。 本発明の実施例1に係る発光装置の断面図である。 本発明の実施例1に係る発光装置に用いられる発光素子の底面図である。 本発明の実施例1に係る発光装置に用いられる発光素子の断面図である。 本発明の実施例1に係る発光装置の製造フローを示す図である。 本発明の実施例1に係る発光装置の製造時の断面図である。 本発明の実施例1に係る発光装置の製造時の断面図である。 本発明の実施例1に係る発光装置の製造時の断面図である。 本発明の実施例1に係る発光装置の製造時の断面図である。 本発明の実施例1に係る発光装置の製造時の断面図である。 本発明の実施例1に係る発光装置の製造時の断面図である。 比較例1の発光装置の断面図である。 比較例1の発光装置の断面図である。 本発明の実施例1に係る発光装置の輝度分布を示す図である。 本発明の実施例1に係る発光装置の光散乱部の拡大断面図である。 本発明の実施例2に係る発光装置の上面図である。 本発明の実施例2に係る発光装置の断面図である。 本発明の実施例3に係る発光装置の上面図である。 本発明の実施例3に係る発光装置の断面図である。 本発明の変形例に係る発光装置の断面図である。
以下に本発明の実施例について詳細に説明する。なお、以下の説明及び添付図面においては、実質的に同一又は等価な部分には同一の参照符号を付している。
図1及び図2を参照しつつ、実施例1に係る発光装置100の構成について説明する。図1は、実施例1に係る発光装置100の上面図である。また、図2は、図1に示した発光装置100のA-A線に沿った断面図である。
(発光装置100)
発光装置100は、1の主面を有する平板上の基板10と、基板10の1の主面、すなわち上面10S上の搭載された発光素子20と、発光素子20の基板10と対向する面と反対の面、すなわち発光素子20の上面上に配された波長変換体40と、発光素子20の側面及び波長変換体40の側面を覆いかつ基板10の上面10Sを覆うように延在する光散乱材70Rと、を備える。また、発光装置100は、基板10の上面10Sの外縁の領域に発光素子20及び波長変換体40を取り囲むように形成された枠体60を備える。
以下の説明において、基板10の上面10Sの側の方向を上方とし、下面の側の面を下方として説明を行う。
(基板10)
基板10は、絶縁性を有する平板上の基板である。基板10は、各々が上面10Sにから下面にかけて形成されかつ互いに離間して形成された一対の電極である第1の電極15及び第2の電極17を備えている。基板10には、例えば、基材として窒化アルミニウム(AlN)、アルミナ(Al)等のセラミックを用いることができる。また、基板10には、基材としてガラス材料を混合したアルミナを用いてもよい。実施例1においては、絶縁性を有しかつ高い熱伝導性を有するAlNを基材として選択し、基板10とした。
第1の電極15及び第2の電極17の各々は、基板10の上面10Sに形成された第1の搭載電極15A及び第2の搭載電極17Aと、基板10の下面に形成された第1の実装電極15B及び第2の実装電極17Bと、基板10を貫通しかつそれぞれの搭載電極及び実装電極を電気的に接続する第1の貫通電極15C及び第2の貫通電極17Cと、をそれぞれ有する。また、第1の電極15及び第2の電極17は、それぞれ導電性の金属で形成されている。実施例1においては、第1の電極15及び第2の電極17の各々には、銅(Cu)からなる金属を用いた。また、第1の電極15及び第2の電極17の各々の露出する表面には、ニッケル(Ni)及び金(Au)が順に積層されている。
なお、実施例1においては、Cuの電極パターンとセラミック基材とを同時焼成した低温同時焼成セラミック(LTCC:Low Temperature Co-fired Ceramics)基板によって基板10並びに第1の電極15及び第2の電極17を形成した。なお、第1の電極15及び第2の電極17としてタングステン(W)、銀(Ag)等のCu以外の導電性の金属を用いてもよい。
基板10は、第1の搭載電極15A及び第2の搭載電極17Aが形成された上面10Sが発光素子20を搭載する素子搭載面として機能し、第1の実装電極15B及び第2の実装電極17Bが形成された下面が実装基板への実装面として機能する。
(発光素子20)
発光素子20は、基板10の上面10S上に配された発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)等の半導体発光素子である。実施例1においては、発光素子20として、青色の光を放射するLED素子を用いた。
発光素子20は、透光性を有する板状の成長基板21と、成長基板21の下面に形成された発光層を含む半導体構造層23と、当該半導体構造層23の成長基板21と接する面と反対の面、すなわち下面に形成された一対の電極であるカソード電極25及びアノード電極27と、を含む構造を有している。
発光素子20は、半導体構造層23が形成されている成長基板21の下面が基板10の上面10Sと対向する向きで搭載されている。また、発光素子20は、カソード電極25及びアノード電極27の各々が、基板10の上面10Sに形成された第1の搭載電極15A及び第2の搭載電極17Aとそれぞれ素子接合層30を介して接合されている。
すなわち、発光素子20は、能動面である半導体構造層23が形成された面を反転して基板10に接合したフリップチップ態様の発光素子である。言い換えれば、発光素子20は、基板10の1の主面、すなわち上面10S上に配されかつ発光層を含む半導体構造層23、及び半導体構造層23上に配された板状でありかつ透光性を有する成長基板21を含む。
発光素子20において、成長基板21の下面に形成された半導体構造層23から放射された光は、成長基板21を通過して成長基板21の上面から出光する。すなわち、成長基板21の上面は、発光素子20の光取り出し面として機能する。
(発光素子20の構造)
図3及び図4を用いて、発光素子20の構造の一例について説明する。図3は、発光素子20の実施例1に係る発光装置100に用いられる発光素子20の底面図である。また、図4は、図3に示した発光素子20のB-B線に沿った断面図である。なお、図3及び図4においては、発光素子20のみを図示している。
発光素子20は、例えば、サファイアからなる透光性の成長基板21の一方の面である下面21S上に、それぞれエピタキシャル成長させた窒化ガリウム(GaN)系の組成を有するn型半導体層23N、量子井戸構造を有する発光層23E、p型半導体層23Pが順に積層されている。実施例1においては、成長基板21に、例えば、約70μmの厚みを有するサファイア基板を用いた。
n型半導体層23Nは、成長基板21の下面21Sの全域に形成されている。すなわち、n型半導体層23Nは、成長基板21の下面21S全体を覆うように形成されている。図3及び図4に示すように、n型半導体層23Nは、下面に互いに離間しかつ各々が矩形の平面形状を有している2つの凸部23NCを有する。n型半導体層23Nの下面の当該2つ凸部23NCの間は凹部23NRとなっている。発光層23E及びp型半導体層23Pは、n型半導体層23Nの凸部23NCの下面に順に積層するように形成されている。
p側電極PEは、p型半導体層23Pの下面に形成されかつp型半導体層23Pとオーミック接続するように電気的に接続されている。また、n側電極NEは、n型半導体層23Nの下面の凹部23NRの表面に形成されかつn型半導体層23Nとオーミック接続するように電気的に接続されている。
第1の絶縁層IN1は、n型半導体層23N、発光層23E及びp型半導体層23Pからなる半導体構造層23の表面に、p側電極PE及びn側電極NEの下面の少なくとも一部を露出するように形成されている。
p側渡り配線PWは、第1の絶縁層IN1のp側電極PEの露出面から凹部23NRの内側面に形成された第1の絶縁層IN1の表面にかけて形成されている。
第2の絶縁層IN2は、第1の絶縁層IN1及びp側渡り配線PWを覆うように形成されている。第2の絶縁層IN2は、一方の凸部23NC(図4の左側の凸部23NC)の下方にある部分において、p側渡り配線PWの下面を露出している開口を有する。
n側渡り配線NWは、n側電極NEの下面から他方の凸部23NC(図4の右側の凸部23NC)の下方にある第2の絶縁層IN2の下面にまで形成されている。
第3の絶縁層IN3は、n側渡り配線NWを覆うように形成されている。第3の絶縁層IN3は、他方の凸部23NC(図4の右側の凸部23NC)の下方においてn側渡り配線NWの表面が露出するように形成されている。
カソード電極25は、n型半導体層23Nの他方の凸部23NCの下方において露出しているn側渡り配線NWの下面に形成されている。アノード電極27は、n型半導体層23Nの一方の凸部23NC(図4の左側の凸部23NC)の下方において露出しているp側渡り配線PWの下面に形成されている。
アノード電極27は、p側渡り配線PWと電気的に接続され、p側渡り配線PWを介してp型半導体層23Pと電気的に接続される。また、カソード電極25は、n側渡り配線NWと電気的に接続され、n側渡り配線NWを介してn型半導体層23Nと電気的に接続される。
なお、上述したp側電極PEは、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)層を含むオーミック電極層と、銀(Ag)又はロジウム(Rh)等の層を含む光反射性の電極層である。また、p側渡り配線PW及びn側渡り配線NWは、例えば、アルミニウム(Al)等の光反射性の配線層である。また、第1の絶縁層IN1~第3の絶縁層IN3は、例えば、酸化シリコン(SiO)等の透光性の絶縁層である。p側電極PE、p側渡り配線PW及びn側渡り配線NWは、発光層23Eから放射された光を成長基板21の方向に反射する導電性の光反射層として機能する。言い換えれば、発光素子20は、半導体構造層23の下面に一対の電極であるカソード電極25及びアノード電極27を有し、半導体構造層23とカソード電極25及びアノード電極27の間に導電性の光反射層として機能するp側電極PE、p側渡り配線PW及びn側渡り配線NWを有する。
実施例1においては、上述した構造を有する発光素子20を用いて発光装置100を製造した。なお、上述した発光素子20の構造は、一例にすぎない。
(素子接合層30)
再び、図1及び図2を参照する。
発光素子20は、上述の通り、成長基板21の半導体構造層23が形成されている下面21Sが基板10の上面10Sと対向するような向きで基板10の上面10S上に配されている。また、発光素子20のカソード電極25及びアノード電極27が基板10の第1の搭載電極15A及び第2の搭載電極17Aと素子接合層30を介してそれぞれ接合されている。
素子接合層30は、導電性を有し、基板10の第1の搭載電極15A及び第2の搭載電極17Aと発光素子20のカソード電極25及びアノード電極27とをそれぞれ接合する接合層である。実施例1においては、素子接合層30に金錫(AuSn)の共晶層を用いて発光素子20の接合を行った。これにより、第1の実装電極15Bは発光装置100のカソード電極として機能し、第2の実装電極17Bが発光装置100のアノード電極として機能する。
なお、他の例として、素子接合層30には、はんだペースト又は銀ペースト等を用いることができ、発光装置100の実装時に用いられる実装基板との接合材料によって適宜選択することができる。
(波長変換体40)
波長変換体40は、板状の形状を有し、発光素子20の上面上に接着層50を介して接合されている。波長変換体40は、発光素子20と対向する面である下面から入光した発光素子20の放射光の一部を波長変換して上面40Tから出光する。
波長変換体40は、例えば、蛍光体粒子とバインダであるセラミック粒子とを混合して焼成を行った多結晶のセラミック焼成体からなる。また、波長変換体40は、内部に入光した光および内部で発生した光を結晶粒界面で散乱させる光散乱性を有する。本実施例の波長変換体40は、一方の面から入光した光を散乱させつつ対向した他方の面から主に出光するように調整されている。
このような波長変換体40により、発光素子20から出射した光は波長変換体40の下面(入光面)から入光し前方拡散しつつ上面40T(出光面)から出光する。対して、波長変換体40に含まれる蛍光体粒子で波長変換された光は、波長変換体40の上面および下面の両面から主に出光する。この内、波長変換体40の下面から出光した光は発光素子20の上面から入光して発光素子20の光反射層でもあるp側電極PE、p側渡り配線PW及びn側渡り配線NWで反射されて、再び発光素子20の上面から出光して波長変換体40の下面から入光し、最終的に波長変換体40の上面40Tから出光する。なお、波長変換体40の側面からは散乱性に応じた量の光が出光する。
実施例1においては、波長変換体40の蛍光体粒子としてセリウム(Ce)をドープしたイットリウムアルミニウムガーネット(YAG:Ce、YAl12:Ce)の粒子と、バインダとしてアルミナの粒子を用い、波長変換体40を製造した。また、実施例1においては、波長変換体40が発光素子20より放射された青色光の一部を黄色光に波長変換し、白色光を出光するように蛍光体粒子の含有率が調整されている。また、波長変換体40は、上面視における外形形状が、上面視における発光素子20の外形形状と略同等となるように形成されている。また、波長変換体40は、その厚みが約220μmとなるように形成されている。
(接着層50)
接着層50は、発光素子20の出光面である上面と波長変換体40の入光面である下面とを接着する透光性の樹脂である。実施例1においては、接着層50として、透光性を有する熱硬化性のシリコーン樹脂を用いた。接着層50には、シリコーン樹脂の他にエポキシ樹脂、アクリル樹脂を用いることもできる。
また、実施例1においては、接着層50が発光素子20の上面と波長変換体40との間にて約10μmの厚さとなるように形成されている。
(枠体60)
枠体60は、基板10の上面10S上に、発光素子20及び波長変換体40を囲繞するように環状に形成されている。枠体60は、例えば、発光素子20及び波長変換体40から出光する光に対して反射性を有する樹脂材料である。また、発光素子20及び波長変換体40から出光する光を発光装置100の前方へ出光できるように波長変換体40の上面40Tの高さと同等または高くしている。実施例1においては、枠体60として、200nm~300nmの粒径を有する光散乱性粒子である酸化チタン(TiO)粒子を混合した熱硬化性のシリコーン樹脂を用いた。また、実施例1においては、TiO粒子を約60~80wt%で含有するシリコーン樹脂を枠体60として形成した。なお、枠体60は、基板10と一体成型とすることもできる。その場合、枠体60は、基板10と同じ材料で形成される。
(光散乱部70)
光散乱部70は、基板10の上面10S上の枠体60に囲まれた領域内に形成されている。
光散乱部70は、図2示すように、波長変換体40の上面40Tを露出し、波長変換体40の側面の上端(上面40Tの外縁端)から基板10の上面10S及び枠体60の内側面の上端にかけて一体的に表面を被覆し、かつ上方が開口している光散乱材70Rと、光散乱材70Rよって囲まれ、かつ上方に開放された凹状の空間CAから形成されている。
光散乱材70Rは、例えば、光散乱性の粒子を含み、発光素子20及び波長変換体40から出光する光を散乱させる樹脂材料である。実施例1においては、光散乱材70Rとして、200nm~300nmの粒径を有する光散乱性粒子であるTiO粒子を混合した熱硬化性のシリコーン樹脂を用いた。また、実施例1においては、TiO粒子を約8~30wt%で含有するシリコーン樹脂を用いて光散乱材70Rを形成した。
光散乱材70Rは、波長変換体40の側面の上端から外方に向かって下方に傾斜する第1の傾斜面70S1を有している。また、光散乱材70Rは、第1の傾斜面70S1と連続しており基板10の上面10Sに沿って、上面10Sと略平行に延在している平坦面70S2を有している。また、光散乱材70Rは平坦面70S2と連続しており、枠体60の内側面の上端の方向へ向かって上方に傾斜する、すなわち外方に向かって上方に傾斜している第2の傾斜面70S3を有している。空間CAは、第1の傾斜面70S1、平坦面70S2及び第2の傾斜面70S3に囲まれた空間である。
実施例1において、光散乱材70Rの発光素子20及び波長変換体40の側面を覆う部分の最大厚さは、発光素子20及び波長変換体40の側面から約3~4μmである。また、光散乱材70Rの枠体60の内側面を覆う部分の最大厚さは、枠体60の内側面から約5~10μmである。
発光素子20の側面から出光した光及び波長変換体40の側面から出光した光は、光散乱材70Rの内部を散乱しながら第1の傾斜面70S1に到達してそこから空間CA内に出光し、光散乱部70の開口部から上方に出光される。
よって、実施例1に係る発光装置100においては、空間CAからも光を取り出すことが可能となる。すなわち、実施例1に係る発光装置100は、上面視において、枠体60に囲まれた領域が光取り出し面として機能する。従って、発光装置100は、光取り出し面の面積を大きくすることができ、発光装置100から出光させる光の全光束を向上することが可能となる。本実施例の上面視における光散乱部70の面積は、波長変換体40の上面40Tの8倍程度としている。光散乱部70の面積は、波長変換部材40の4~12倍程度が好ましい。3倍未満では第1の傾斜面70S1の傾斜が緩くなり、空間CA内に出光する光量が減少する。また10倍超では空間CAの面積が広すぎて暗部化することがある。また形状は、積層配置された発光素子20及び波長変換体40の外周形を相似的に拡大した形状が好ましい。
なお、光散乱材70Rの平坦面70S2の高さ位置は、空間CAから十分な光が出光されるように、成長基板21の上面の高さに対して当該成長基板21の厚み量の1/2以上低い位置になされていることが好ましい。本実施例では、成長基板21の厚み量が約70μmであることから、光散乱材70Rの平坦面70S2の高さ位置は、成長基板21の上面から約35μm以上低い位置になされていることが好ましい。
さらに、光散乱材70Rの平坦面70S2の高さ位置は、成長基板21の上面の高さに対して当該成長基板21の厚み量の2/3以上低い位置になされていることがより好ましい。本実施例では、平坦面70S2の高さ位置は、成長基板21の上面から約47μm以上低い位置になされていることがより好ましい。
なお、光散乱材70Rの平坦面70S2の高さ位置は、半導体構造層23の上面、すなわち成長基板21の下面21Sよりも高い位置になされていることが好ましい。光散乱材70Rの平坦面70S2の高さ位置が成長基板21の下面21Sよりも低い位置になされている場合、半導体構造層23から放射された光の光散乱材70Rを通過する青色光の割合が多くなるからである。
(発光装置100の製造方法)
次に、図5~図11を用いて、実施例1の発光装置100の製造方法について説明する。
図5は、本発明の実施例1に係る発光装置100の製造フローを示す図である。また、図6~図11は、図5に示す製造手順の各ステップにおける発光装置100の断面図を示す。なお、図6~図11においては、図1に示したA-A線に沿った断面を示している。
まず、図6に示すように、第1の電極15及び第2の電極17が形成された基板10を準備する工程を行う(ステップS11、基板準備工程)。本ステップにおいては、貫通孔が設けられたAlNスラリーシートの貫通孔内、上面10S及び下面に第1の電極15及び第2の電極17のCuの電極パターンを形成して焼成(低温同時焼成)した後、当該Cuの電極パターン上にNiめっき及びAuめっきを施して基板10を形成する。
次に、図7に示すように、基板10の上面10S上に発光素子20を接合する工程を行う(ステップS12、素子接合工程)。本ステップにおいては、まず、素子接合層30の原料である、AuSn粒子とフラックスが混合されたペーストを第1の搭載電極15A及び第2の搭載電極17Aの上面上に塗布する。次に、発光素子20のカソード電極25及びアノード電極27の各々が第1の搭載電極15A及び第2の搭載電極17Aの各々と当該ペーストを介して対向するように、発光素子20を基板10に載置する。
その後、この状態の基板10をリフロー炉にて約300℃に加熱して、上記第1の搭載電極15A及び第2の搭載電極17A上に塗布されたペーストのAuSn粒子を溶融させかつ共晶反応させることにより、発光素子20の各々の電極と基板10の各々の搭載電極とをそれぞれ接合する素子接合層30を形成する。
次に、図8に示すように、発光素子20の上面上に波長変換体40を接合する工程を行う(ステップS13、波長変換体接合工程)。本ステップにおいては、まず、発光素子20の上面上に接着層50の原料である未硬化の液状のシリコーン樹脂を塗布する。次に、波長変換体40を当該シリコーン樹脂に接するように載置し、発光素子20の上面に向かって押圧する。なお、波長変換体40を上面視において波長変換体40及び発光素子20の各々の外形が略一致するような位置となるように載置する。
その後、この状態の基板10を170℃で10分加熱を行い、シリコーン樹脂の仮硬化を行う。なお、シリコーン樹脂は、本ステップで完全硬化させてもよいし、未硬化のままとして、後述の枠体60の形成時に同時に硬化を行ってもよい。
次に、図9に示すように、基板10の上面10S上に枠体60を形成する工程を行う(ステップS14、枠体形成工程)。本ステップにおいては、まず、枠体60の原料である、TiO粒子を分散させた未硬化のシリコーン樹脂を充填したディスペンサを用いて、基板10の上面10S上に発光素子20及び波長変換体40を囲繞するように枠体60の原料を描画する。
その後、この状態の基板10を150℃で60分加熱を行い、シリコーン樹脂を硬化させて枠体60を形成する。なお、成形済の枠体60をシリコーン樹脂で接着しても良い。この場合は、前述のステップ13において同時に実施する。また、枠体60が設けられた基板10用いる場合には枠体形成工程を省略できる。
次に、図10に示すように、基板10の上面10S上の枠体60に囲まれた領域に光散乱材70Rの原料である光散乱樹脂70Mを塗布する工程を行う(ステップS15、光散乱樹脂塗布工程)。本ステップにおいては、光散乱樹脂70Mである、TiO粒子を分散させた未硬化のシリコーン樹脂を充填したディスペンサを用いて、発光素子20と枠体60との間に光散乱樹脂70Mを塗布する。
光散乱樹脂70Mの塗布量は、シリコーン樹脂の硬化後に光散乱材70Rが上述した形状、特に、光散乱材70Rの平坦面70S2の高さ位置が発光素子20の上面よりも低い位置となるように調整される。なお、光反射性の枠体60である場合には、光散乱樹脂70Mの塗布時においては、光散乱樹脂70Mの端部が波長変換体40の側面の上端及び枠体60の内側面の上端まで完全に這い上がっていなくともよい。
次に、図11に示すように、光散乱樹脂70Mを硬化させて光散乱材70Rを形成する工程を行う(ステップS16、光散乱樹脂硬化工程)。本ステップにおいては、光散乱樹脂70Mを塗布した基板10を150℃で60分加熱を行い、シリコーン樹脂を硬化させて光散乱材70Rを形成する。
本ステップにおいては、光散乱樹脂70Mを塗布した基板10を急速に加熱することにより、光散乱樹脂70Mの端部を波長変換体40の側面の上端及び枠体60の内側面の上端まで完全に這い上がりをさせる。
通常、シリコーン樹脂を熱硬化させる際には、例えば、加熱炉等で室温状態から100℃まで昇温させて約30分程度シリコーン樹脂の予備加熱を行った後、さらに150℃まで昇温させて約30分の本加熱を行って完全硬化させる。
実施例1においては、上記の予備加熱を行うことなく、加熱炉等で室温状態から150℃まで昇温させて60分の加熱を行って光散乱樹脂70Mを完全硬化させる。すなわち、光散乱樹脂70Mを所定温度まで1ステップで連続的に加熱して光散乱樹脂70Mの硬化を行う。
これにより、光散乱樹脂70Mの端部を波長変換体40の側面の上端及び枠体60の内側面の上端まで完全に這い上がりをさせることができる。具体的には、光散乱樹脂70Mに含まれる未硬化のシリコーン樹脂は、100℃近傍で粘度が低下しつつ膨張し、その後にシリコーン樹脂の架橋構造が形成されることで体積収縮しながら硬化する。実施例1においては、室温状態から150℃まで1ステップで昇温して加熱することにより、光散乱樹脂70Mに含まれる未硬化のシリコーン樹脂の端部を波長変換体40の側面及び枠体60の側面に這い上がりをさせ、かつその這い上がりを保持させたまま光散乱材70Rに硬化させることができる。これにより、波長変換体40の側面の上端から基板10の上面10S及び枠体60の側面の上端にかけて一体的に表面を被覆する光散乱材70Rと、光散乱材70Rの表面に囲まれかつ上方が開放された凹状の空間CAと、からなる光散乱部70を形成可能となる。
また、本ステップにおいては、例えば、150℃に保持されて連続運転する加熱炉に光散乱樹脂70Mを塗布した基板10を所定時間投入してもよい。
以上のステップS11~ステップS16の工程を行うことにより、実施例1の発光装置100を製造した。
(比較例の前説)
次に比較例1及び比較例2について説明する。比較例1及び比較例2は、一部を除き実施例1と同様なので相違点についてのみ説明する。
図12は、比較例1としての発光装置200の断面図である。また、図12は、図1に示した発光装置100のA-A線に対応する位置の断面図である。
図13は、比較例2としての発光装置300の断面図である。また、図13は、図1に示した発光装置100のA-A線に対応する位置の断面図である。
比較例1の発光装置200及び比較例2の発光装置300、は、実施例1の発光装置100に用いた基板10、発光素子20、波長変換体40及び枠体60と同様のものを用いている。
(比較例1)
比較例1の発光装置200は、光散乱部70の凹状の空間CBの底面(平坦面)の高さ位置が波長変換体40の上面40Tと略同等の高さとなるようにしている。詳細には、光散乱部70の凹状の空間CBの底面の高さDBを波長変換体40の上面40Tから基板10方向に約63μm低い位置とした。
このような発光装置200は、前述したステップS15で光散乱樹脂70Mの充填量を増加することで製造することができる。なお、高さのオフセットDBをもたらすのは、光散乱材70Rの前駆体である光散乱樹脂70Mの加熱硬化時の体積収縮による樹脂引けである。
(比較例2)
比較例2の発光装置300は、光散乱部70の凹状の空間CCの底面(平坦面)の高さ位置が波長変換体40の下面よりも高くかつ上面よりも低くなるようにした。詳細には、光散乱部70の凹状の空間CBの底面の高さDCを波長変換体40の上面40Tから基板10方向に約140μm低い位置とした。このような発光装置300は、前述したステップS15で光散乱樹脂70Mの充填量を若干増加することで製造することができる。
(実施例1と比較例との実験結果)
次に、実施例1の発光装置100の光出力特性を、比較例1の発光装置200及び比較例2の発光装置300と比較しつつ説明する。
図14は、実施例1の発光装置100、比較例1の発光装置200及び比較例2の発光装置300のそれぞれの上面視における発光輝度分布を示す図である。
図14の横軸は、図1に示したA-A線に沿った方向の基準点0からの距離を示している。なお、図14の横軸において一点鎖線で示した基準点である0点は、それぞれの発光装置100、200及び300の光取り出し面の中心点(波長変換体40の上面40Tの中心)である。また、図14の横軸において二点鎖線で示した領域のうち、波長変換体領域はそれぞれの波長変換体40の上面40Tの外端から内方の領域を示し、枠体領域はそれぞれの枠体60の内側面から外方の領域を示している。また、光散乱材領域は、上面視における各々の発光装置における光散乱材70Rの形成領域を示している。すなわち、光散乱材領域は、各々の発光装置の上面視における空間CA、CB及びCCが形成されている領域を示している。
また、図14の縦軸は、横軸に示した各々の位置における、それぞれの発光装置100、200及び300の各々の上方から鉛直下向きに測定した際の光の輝度値を比較例1の輝度値で規格化(相互の強度関係は保たれている)して示している。
なお、図14において、実線で示したグラフは発光装置100の輝度分布を示し、破線グラフは発光装置200の輝度分布を示し、白抜きの破線グラフは発光装置300の輝度分布を示している。
実施例1において、波長変換体40の上面40Tの領域である波長変換体領域の輝度比は0.8程度であり、波長変換体40の上面40Tの外端から枠体60の内側面までの空間CAの領域である光散乱材領域の輝度比は0.05~0.1であった。
対して、比較例1の発光装置200及び比較例2の発光装置300においては、波長変換体40の上面40Tの領域である波長変換体領域の輝度比は各々約1.0と同等であった。また、光散乱材領域すなわち空間CB及びCCの領域の輝度比が略0であり、光が出光していないことがわかる。また、比較例1及び比較例2において、波長変換体40の上面40Tから凹状の光散乱部70の空間CB及びCCの底面の高さDB及びDCによる輝度比の差異は見られない。
次に、各々の発光装置の全光束について説明する。全光束については、比較例1の全光束で規格化した百分率で説明する。実施例1の発光装置100の全光束は105%であり、比較例1の発光装置200と比較例2の発光装置300の全光束は各々100%と101%であった。
上述したように、実施例1の発光装置100の波長変換体領域の輝度比は、比較例1及び比較例2より低く、光散乱材領域の輝度比は高くなっている。対して、実施例1の全光束は、比較例1及び比較例2より大きくなっている。すなわち、本実施例1の発光装置100は、全光束を向上させつつ波長変換体領域の輝度を抑えことができる発光装置である。言い換えれば、波長変換体領域に加え光散乱材領域を出光面とした発光装置である。
(発光装置100の出光光路について)
次に、図15を用いて、上記のような輝度分布及び全光束量を有する実施例1の発光装置100から出光する光の光路について説明する。
図15は、発光装置100の空間CAの周辺を拡大した断面において、発光装置100の内部で生じている光の一部である光LM1~LM6の光路を示す図である。なお、図15は、図1のA-A線で示した断面の断面拡大図である。また、各光LM1~LM6は、説明を簡潔にするために代表的な光線のみを模式的に記載している。
上述の通り、光散乱材70Rは、波長変換体40の上面40Tを露出し、かつ波長変換体40の側面の上端から基板10の上面10S及び枠体60の側面の上端にかけて一体的に表面を被覆している。
なお、以下の説明において、光散乱材70Rの波長変換体40の側面及び発光素子20の側面を覆う部分を第1の光散乱部分70R1とし、基板10の上面10S上に延在する部分を第2の光散乱部分70R2とし、枠体60の内側面を覆う部分を第3の光散乱部分70R3として説明を行う。
また、以下の説明において、第1の光散乱部分70R1の表面であって波長変換体40の側面の上端から基板10の方向へ向かって傾斜する面を第1の傾斜面70S1とし、第2の光散乱部分70R2の表面であって基板10の上面10Sに沿って延在する面を平坦面70S2とし、第3の光散乱部分70R3の表面であって枠体60の内側面の上端の方向へ向かって傾斜する面を第2の傾斜面70S3として説明する。
第1の光散乱部分70R1は、波長変換体40の側面の上端から、光散乱材70Rの波長変換体40及び発光素子20の側面からの厚さが下方に向かって漸次増加するように形成されている。
光LM1は、発光素子20から出光された青色光を吸収して黄色光の蛍光として全方位に放射された光(変換光)において、波長変換体40の下方に放射された光のうち、成長基板の側面に至る光を示している。
光LM1は、発光素子20の成長基板21の側面から第1の光散乱部分70R1に入光する。第1の光散乱部分70R1に入光した光LM1は、第1の光散乱部分70R1で反射されて成長基板21の内部に再入光する戻り光LM1Aと、第1の光散乱部分70R1の内部を散乱しながら通過する通過光LM1Bとに分かれる。
戻り光LM1Aは、発光素子20の光反射層でもあるp側電極PE、p側渡り配線PW及びn側渡り配線NWで反射されて上方へと反射される。また、通過光LM1Bは、光散乱部材70Rで反射されて空間CAから発光装置100の上方へ出光する。
光LM2は、半導体発光層23から放射された光と戻り光LM1Aが発光素子20の光反射層で反射された光のうち、成長基板21の側面に至る光である。
光LM2は、発光素子20の成長基板21の側面から第1の光散乱部分70R1に入光する。第1の光散乱部分70R1に入光した光LM2は、第1の光散乱部分70R1で反射されて戻り光LM2Aと、第1の光散乱部分70R1の内部を散乱しながら通過する通過光LM2Bとに分かれる。
戻り光LM2Aは、波長変換体40へ入光し、上方に進行する。また、通過光LM2Bは、光散乱部材70Rで反射されて空間CAから発光装置100の上方へ出光する。
上述の光LM1及び光LM2は、波長変換体40の下面および半導体構造層23の上面のいたる箇所から非散乱性かつ透光性の成長基板21を導光して成長基板21の側面に達する光であり高光量の光である。よって、通過光LM1B及びLM2Bの光量も高くなる。
光LM3は、光散乱性の波長変換体40の側面近傍で、散乱された光のうち、側面に至る光である。光LM3は、波長変換体40の側面から第1の光散乱部分70R1に入光し、戻り光LM3Aと通過光LM3Bとに分かれる。
戻り光LM3Aは、波長変換体40の内部に再入光し、上方に進行する。
また、通過光LM3Bは、光散乱部材70Rで反射されて空間CAから発光装置100の上方へ出光する。
光LM3は、散乱を経て波長変換体40の側面に至ることができる光なので低光量である(光LM1及び光LM2より低光量)。図示した光LM3は一例であり、他にも様々な方向から波長変換体40の側面に入光する光が存在する。よって、その戻り光LM3A及び通過光LM3Bは下方へ向かう光もある。
光LM4は、光散乱部分70Rの第2の傾斜面70S3で反射されて発光装置100の上方へ出光する光である。図示した光LM4は一例であり、他にも光散乱部材70Rの様々な表面にも同様な光が存在する。
光LM5は、半導体発光素子20から放射された光および波長変換体40の蛍光体から放射された光の内、波長変換体40の表面40Tから出光する光であり、発光装置100の主光である。
光LM6は、半導体発光素子20および波長変換体40の側面から第1の光散乱部70R1を通過して空間CAから出光する光であり、発光装置100の副光である。
実施例1の発光装置100は、非散乱性かつ透光性の成長基板21と導体構造層23の下面に光反射性の電極層を有する発光素子20と、成長基板21の上方に光散乱性かつ蛍光体を含む波長変換体40を配置している。これにより、光変換体の下面から成長基板21の側面に至る高光量の光LM1と、半導体構造層23の上面から成長基板21の側面に至る高光量の光LM2と、を生成している。
また、光散乱材70の第2の光散乱部70R2の平坦面70S2の高さを波長変換体40の下面より低くすることで、第1の光散乱部70R1が成長基板21の側面まで達する構造としている。これにより、第1の光散乱部70R1の表面70S1から通過光LM1BとLM2Bを空間CAへ取り出している。同時に、通過光LM1BとLM2Bが発光装置100の上面に出光できる光散乱材70からなる反射面を形成している。
このように、光散乱部70に出光面となる空間CAを備えた発光装置100は、半導体発光素子20及び波長変換体40から放射された光の一部である通過光LM1B、LM2B、LM3B、及び反射光LM4を、空間CAから光LM6として取り出せる。また、光LM6を取り出したことで、波長変換体40の上面40Tから出光する光LM5の低輝度化を可能としている。
次に、実施例2の発光装置100について説明する。図16は、実施例2に係る発光装置100Aの上面図である。また、図17は、図16に示した発光装置100AのC-C線に沿った断面図である。
発光装置100Aは、基板10Aの上面10AS上に発光素子20及び波長変換体40が複数個配列されている。発光装置100Aの枠体60Aを除くいずれの構成においても、実施例1と同様のものを用いている。また、枠体60Aにおいても、その原料は実施例1の枠体60と同様である。
なお、図16においては、基板10Aの第1の電極15並びに第2の電極17、発光素子20の半導体構造層23、カソード電極25並びにアノード電極27、素子接合層30及び接着層50について図示を省略している。
また、実施例2においては、発光素子20及び波長変換体40を、1の発光素子20及び当該1の発光素子20の上面上に接着層50を介して配された1の波長変換体40を組とした発光素子構造体80として説明を行う。
基板10Aの上面10AS上には、複数の発光素子構造体80がそれぞれ所定の間隔をもってアレイ状に配列されている。また、基板10Aの上面10AS上には、アレイ状に配列された複数の発光素子構造体80を一括して囲繞する環状の枠体60Aが形成されている。
また、基板10Aには、図示しない第1の電極15及び第2の電極17が形成されており、第1の実装電極15Bと第2の実装電極17Bとの間で、複数の発光素子構造体80が互いに直列又は並列に接続されるように配線パターンが形成されている。基板10Aは、上面10ASに形成された搭載電極、下面に形成された実装電極及び搭載電極と実装電極とを接続する貫通電極を有する単層基板であってもよいし、中間配線層が形成された多層基板であってもよい。
また、互いに隣り合う発光素子構造体80の各々の間には、光散乱部73が形成されている。光散乱部73は、複数の発光素子構造体80のうちの1の発光素子構造体80の側面の上端から当該1の発光素子構造体80に隣接して配された他の発光素子構造体80の側面の上端にかけて一体的に表面を被覆しかつ上方が開口している光散乱材73Rと、光散乱材73Rの表面に囲まれかつ上方に開放された凹状の空間CDからなる。すなわち、光散乱材73Rは、1の発光素子構造体80の側面の上端から、当該1の発光素子構造体80に隣接して配された他の発光素子構造体80の側面の上端にかけて、実施例1の光散乱材70Rと同様の表面形状を有するように形成されている。
従って、光散乱材73Rは、1の発光素子構造体80の側面の上端から外方に向かって下方に傾斜する第1の傾斜面73S1を有している。また、光散乱材73Rは、第1の傾斜面73S1と連続して形成され基板10Aの上面10ASに沿って延在する平坦面73S2を有している。また、光散乱材73Rは、平坦面73S2の外側端と連続して形成され1の発光素子構造体80の側面と対向する他の発光素子構造体80の側面の上端に向かって上方に傾斜する、すなわち外方に向かって上方に傾斜している第2の傾斜面73S3と、を有する。
なお、互いに隣り合う発光素子構造体80の各々の間において、当該互いに隣り合う発光素子構造体80の側面の各々の間に形成された光散乱材73Rの傾斜面は、第1の傾斜面73S1及び第2の傾斜面73S3の双方を取り得る。
実施例2の発光装置100Aにおいては、実施例1の光散乱材70Rと同様の形状を有する光散乱材73Rが互いに隣り合う発光素子構造体80の各々の間及び発光素子構造体80と枠体60Aとの間に形成されている。
従って、実施例2の発光装置100Aは、実施例1の発光装置100と同様の効果を奏することができ、発光装置100Aから出光する光の全光束の低下を防ぎ光取り出し効率を高めることが可能となる。
すなわち、実施例2の発光装置100Aにおいて、発光素子20の側面から出光した光及び波長変換体40の側面から出光した光は、光散乱材73Rの内部を散乱しながら第1の傾斜面73R1に到達してそこから空間CD内に出光し、光散乱材70Rの開口部から上方に放射される。
実施例2の発光装置100Aは、実施例1の発光装置100と同様の製造方法で製造可能である。発光装置100Aの製造方法について、実施例1の発光装置100と異なる点について説明する。
図16に示すように、複数の発光素子構造体80を基板10Aの上面10AS上にアレイ状に配列する(図5のステップS12及びS13、素子接合工程及び波長変換体接合工程)。
次に、基板10Aの上面10AS上に、アレイ状に配列された複数の発光素子構造体80を一括して取り囲むように枠体60Aを形成する(図5のステップS14、枠体形成工程)。本ステップにおいては、まず、枠体60Aの原料樹脂が充填されたディスペンサを用いて、複数の発光素子構造体80を一括して取り囲むように枠体60Aの原料樹脂を描画する。その後、この状態の基板10Aを加熱することで枠体60Aを形成する。
次に、光散乱材73Rの原料樹脂を複数の発光素子構造体80の各々の間及び発光素子構造体80と枠体60Aとの間に塗布する(図5のステップS15、光散乱樹脂塗布工程)。本ステップにおいては、光散乱材73Rの原料樹脂が充填されたディスペンサを用いて、複数の発光素子構造体80の各々の間及び発光素子構造体80と枠体60Aとの間に光散乱材73Rの原料樹脂を塗布する。
次に、図17に示すように、光散乱材73Rの原料樹脂が塗布された基板10Aを加熱し、光散乱材73Rの原料樹脂を硬化させる(図5のステップS16、光散乱樹脂硬化工程)。本ステップにおいては、光散乱材73Rの原料樹脂を所定温度まで1ステップで連続的に加熱することにより、隣り合う発光素子構造体80の各々の間及び発光素子構造体80と枠体60Aとの間に、第1の傾斜面73S1、平坦面73S2及び第2の傾斜面73S3を有する光散乱材73Rと、各々の面に囲まれ上方が開放された凹状の空間CDを形成する。
以上より、実施例1の発光装置100と同様の製造方法にて、実施例2の発光装置100Aを製造することができる。
次に実施例3の発光装置100Bについて説明する。図18は、実施例3に係る発光装置100Bの上面図である。また、図19は、図18に示した発光装置100BのD-D線に沿った断面図である。
発光装置100Bは、実施例2の発光装置100Aと基本的に同様の構成を有する。実施例3の発光装置100Bは、枠体60Bが基板10Aにアレイ状に配列された複数の発光素子構造体80の個々を取り囲むように格子状に形成されている。
なお、発光装置100Bの枠体60Bを除くいずれの構成においても、実施例1と同様のものを用いている。また、枠体60Bにおいても、その原料は実施例1の枠体60及び実施例2の枠体60Aと同様である。
基板10Aの上面10AS上には、複数の発光素子構造体80がそれぞれ所定の間隔をもってアレイ状に配列されている。また、基板10Aの上面10AS上には、アレイ状に配列された複数の発光素子構造体80の各々を個々に囲繞するように一体的に形成された枠体60Bが格子状に形成されている。言い換えれば、枠体60Bは隣接する発光素子構造体80で共有した構造となっている。
このように、発光素子構造体80を個別に枠体60Bで囲むことで、別々の発光素子構造体80を個別に点灯する場合に、枠体60Bで囲まれた隣接する発光素子構造体80の単位に点灯光が及ぶ現象を防止できる(クロストーク現象の防止)。
それぞれの発光素子構造体80と枠体60Bとの間には、光散乱部75が形成されている。光散乱部75は、1の発光素子構造体80の側面の上端から当該1の発光素子構造体80を囲む枠体60Bの内側面の上端にかけて一体的に表面を被覆しかつ上方が開口している光散乱材75Rと、光散乱材75Rによって囲まれ、かつ上方に開放された凹状の空間CEからなる。
従って、光散乱材75Rは、各々の発光素子構造体80の側面の上端から外方に向かって下方に傾斜する第1の傾斜面75S1を有する。また、光散乱材75Rは、第1の傾斜面75S1と連続して形成され基板10Aの上面10ASに沿って延在する平坦面75S2を有する。また、光散乱材75Rは、平坦面75S2の外側端と連続して形成され当該1の発光素子構造体80を囲む枠体60Bの内側面の上端に向かって傾斜する、すなわち外方に向かって上方に傾斜している第2の傾斜面75S3を有する。
すなわち、光散乱材75Rは、1の発光素子構造体80の側面の上端から、当該1の発光素子構造体80を囲む枠体60Bの内側面の上端にかけて、実施例1の光散乱材70Rと同様の表面形状を有するように形成されている。言い換えれば、発光装置100Bは、発光素子20並びに波長変換体40からなる発光素子構造体80、光散乱部75及び枠体60Bが、基板10Aの上面10AS上にアレイ状に複数個配されている。
従って、実施例3の発光装置100Bは、実施例1の発光装置100と同様の効果を奏することができ、発光装置100Bから出光する光の全光束の低下を防ぎ光取り出し効率を高めることが可能となる。
すなわち、実施例3の発光装置100Bにおいて、発光素子20の側面から出光した光及び波長変換体40の側面から出光した光は、光散乱材75Rの内部を散乱しながら第1の傾斜面75R1に到達してそこから空間CD内に出光し、光散乱材70Rの開口部から上方に放射される。
また、実施例3の発光装置100Bは、実施例2の発光装置100Aと同様の製造方法で製造可能である。発光装置100Bの製造方法について、実施例2の発光装置100Aと異なる点について説明する。
図18に示すように、基板10Aの上面10AS上に、アレイ状に配列された複数の発光素子構造体80の周囲及び複数の発光素子構造体80の各々の間に枠体60Bを格子状に形成する(図5のステップS14、枠体形成工程)。本ステップにおいては、まず、枠体60Aの原料樹脂が充填されたディスペンサを用いて、アレイ状に配列された複数の発光素子構造体80の周囲及び複数の発光素子構造体80の各々の間に枠体60Aの原料樹脂を格子状に描画する。その後、この状態の基板10Aを加熱することで枠体60Bを形成する。
次に、光散乱材75Rの原料樹脂をそれぞれの発光素子構造体80と枠体60Bとの間に塗布する(図5のステップS15、光散乱樹脂塗布工程)。本ステップにおいては、光散乱材75Rの原料樹脂が充填されたディスペンサを用いて、それぞれの発光素子構造体80と枠体60Bとの間に光散乱材75Rの原料樹脂を塗布する。
次に、図19に示すように、光散乱材75Rの原料樹脂が塗布された基板10Aを加熱し、光散乱材75Rの原料樹脂を硬化させる(図5のステップS16、光散乱樹脂硬化工程)。本ステップにおいては、光散乱材75Rの原料樹脂を所定温度まで1ステップで連続的に加熱することにより、発光素子構造体80と枠体60Bとのそれぞれの間に第1の傾斜面75S1、平坦面75S2及び第2の傾斜面75S3を有する光散乱部75と、各々の面に囲まれ上方に開放された凹状の空間CEを形成する。
以上より、実施例2の発光装置100Aと同様の製造方法にて、実施例3の発光装置100Bを製造することができる。
以上、本発明の実施例を説明したが、これらは実施例として掲示したものにすぎず、実施例に限定されるものではない。
例えば、実施例1においては、各々の図示において基板10の上面10Sに対して垂直方向に延伸する内側面を有する枠体60とした。しかし、枠体60の内側面は、例えば、上端から内方に傾斜するように形成してもよい。枠体60の内側面を傾斜させることにより、実施例1の発光装置100の第2の傾斜面70S3の傾斜角を調整することができ、発光装置100の光出光面の配光特性を調整することが可能となる。当該配光特性の調整は、実施例2及び3にも適用可能である。
(変形例)
図20は、変形例に係る発光装置100Cの断面図である。
なお、図20に示すように、発光装置100において、波長変換体40は光散乱性で蛍光体(光変換体)を含んだ上層40Aと、非散乱性かつ透光性の下層40Bと、から構成されていてもよい。このような構造とすることで光LM1及び光LM2の導光厚みが増し、空間CAから出光する光LM6を増光させ、波長変換体40の上面40Tから出光する光LM5を減光できる。この際の波長変換体40の下面端とは、上層40Aと下層40Bの境界面である。また成長基板21に透光性の下層部は含まれる。言い換えれば、この場合、光散乱部70の平坦面70S2の高さは、上層40Aの下面よりも低ければよい。この2層構成の波長変換体40は、上層40Aと下層40Bとを2層成形することで、または貼り合せることで形成し得る。
このように、記載の実施例は発明の範囲を限定することは意図していない。記載の実施例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。そして、それら変形例も、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
100 発光装置
10 基板
15 第1の電極
17 第2の電極
20 発光素子
21 成長基板
23 半導体構造層
25 カソード電極
27 アノード電極
30 素子接合層
40 波長変換体
50 接着層
60 枠体
70、73、75 光散乱部

Claims (14)

  1. 板状の基板と、
    前記基板の1の主面上に配されかつ発光層を含む半導体構造層、及び前記半導体構造層上に配された板状でありかつ透光性を有する透光性基板を含む発光素子と、
    蛍光体粒子を含み、前記透光性基板の上面に接着樹脂を介して配された波長変換体と、
    光散乱性の粒子を含む樹脂材からなり、前記波長変換体の側面から、前記発光素子の側面及び前記基板の前記1の主面にかけて覆うように形成された光散乱材と、を備え、
    前記光散乱材は、前記波長変換体の側面の上端から外方に向かって下方に傾斜する第1の傾斜面と、前記第1の傾斜面と連続して形成され前記1の主面に沿って延在する平坦面と、前記平坦面の外側端と連続して形成され外方に向かって上方に傾斜する第2の傾斜面と、を有し、
    前記平坦面の前記基板の前記1の主面からの高さ位置は、前記波長変換体の下面よりも低いことを特徴とする発光装置。
  2. 前記平坦面の前記基板の前記1の主面からの高さ位置は、前記透光性基板の上面から、当該透光性基板の厚みの1/2の位置か又はそれよりも低いことを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記平坦面の前記基板の前記1の主面からの高さ位置は、前記透光性基板の上面から、当該透光性基板の厚みの1/3の位置か又はそれよりも低いことを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  4. 前記第2の傾斜面の上端の前記基板の前記1の主面からの高さ位置は、前記波長変換体の上面以上の高さ位置にある事を特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の発光装置。
  5. 前記波長変換体は、前記蛍光体粒子を含むセラミック焼成体であることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の発光装置。
  6. 前記波長変換体は、前記蛍光体粒子とセラミック粒子とを混合焼成した光散乱性のセラミック多結晶体であることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の発光装置。
  7. 前記光散乱性の粒子は、酸化チタンからなり、
    前記光散乱材は、前記光散乱性の粒子を8~30wt%の含有率で分散した透光性の樹脂からなることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の発光装置。
  8. 前記発光装置は、前記基板の前記1の主面上において前記光散乱材の外側に接して形成された枠体を備えることを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の発光装置。
  9. 前記枠体の上端の前記基板の前記1の主面からの高さ位置は、前記波長変換体の上面以上の高さ位置にあることを特徴とする請求項8に記載の発光装置。
  10. 前記発光装置は、前記発光素子、前記波長変換体、前記光散乱材及び前記枠体が、前記基板の前記1の主面上にアレイ状に複数個配されていることを特徴とする請求項8又は9に記載の発光装置。
  11. 前記発光素子は、前記半導体構造層の下面に一対の電極を有し、前記半導体構造層と前記一対の電極との間に導電性の光反射層を有することを特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載の発光装置。
  12. 板状の板状部及び前記板状部の1の主面に枠状に形成された壁部を有する基板構造体と、
    前記壁部内の前記1の主面上に配されかつ発光層を含む半導体構造層、及び前記半導体構造層上に配された板状でありかつ透光性を有する透光性基板を有する発光素子と、
    蛍光体粒子を含み、前記透光性基板の上面に接着樹脂を介して配された波長変換体と、
    光散乱性の粒子を含む樹脂材からなり、前記波長変換体の側面、前記発光素子の側面、前記板状部の1の主面及び前記壁部の内側面にかけて覆うように形成された光散乱材と、を備え、
    前記光散乱材は、前記波長変換体の側面の上端から外方に向かって下方に傾斜する第1の傾斜面と、前記第1の傾斜面と連続して形成され前記1の主面に沿って延在する平坦面と、前記平坦面の外側端と連続して形成され前記壁部の前記内側面の上端に向かって上方に傾斜する第2の傾斜面と、を有し、
    前記平坦面の前記板状部の前記1の主面からの高さ位置は、前記波長変換体の下面よりも低いことを特徴とする発光装置。
  13. 板状の基板と、
    前記基板の1の主面上に配されかつ発光層を含む半導体構造層、前記半導体構造層上に配された板状でありかつ透光性を有する透光性基板、及び蛍光体粒子を含みかつ各々が前記透光性基板の上面に接着樹脂を介して配された波長変換体を各々が有し、かつ前記1の主面上にアレイ状に配された複数の発光素子構造体と、
    光散乱性の粒子を含む樹脂材からなり、前記複数の発光素子構造体のうちの1の発光素子構造体の側面から、当該1の発光素子構造体と隣り合って配された他の発光素子構造体の側面にかけて覆うように形成された光散乱材と、を備え、
    前記光散乱材は、前記1の発光素子構造体の側面の上端から外方に向かって下方に傾斜する第1の傾斜面と、前記第1の傾斜面と連続して形成され前記1の主面に沿って延在する平坦面と、前記平坦面の外側端と連続して形成され前記1の発光素子構造体の側面と対向する前記他の発光素子構造体の側面の上端に向かって上方に傾斜する第2の傾斜面と、を有し、
    前記平坦面の前記基板の前記1の主面からの高さは、前記波長変換体の下面よりも低い位置にあることを特徴とする発光装置。
  14. 発光装置の製造方法であって、
    板状の基板を用意する工程と、
    発光層を含む半導体構造層、及び前記半導体構造層上に配された板状でありかつ透光性を有する透光性基板を含む発光素子を、前記基板の1の主面上に接合する素子接合工程と、
    蛍光体粒子を含む波長変換体を、前記透光性基板の上面に接着樹脂を介して接合する波長変換体接合工程と、
    光散乱性の粒子を含む熱硬化性の光散乱樹脂を、前記基板の前記1の主面上に塗布する光散乱樹脂塗布工程と、
    前記光散乱樹脂を加熱し、前記波長変換体の側面から、前記発光素子の側面及び前記基板の前記1の主面にかけて覆う光散乱材を形成する樹脂硬化工程と、を含み、
    前記樹脂硬化工程において、
    前記光散乱樹脂を所定温度まで1ステップで連続的に加熱し、前記波長変換体の側面の上端から外方に向かって下方に傾斜する第1の傾斜面と、前記第1の傾斜面と連続して形成され前記1の主面に沿って延在する平坦面と、前記平坦面の外側端と連続して形成され外方に向かって上方に傾斜する第2の傾斜面と、が一体的に形成された前記光散乱材を形成し、
    前記平坦面の前記基板の前記1の主面からの高さ位置を、前記波長変換体の下面よりも低い位置となるように形成することを特徴とする発光装置の製造方法。
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