JP2023135202A - 液冷ジャケット、および冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】冷却性能の確保と圧力損失の抑制を両立させる液冷ジャケット及び冷却装置を提供する。【解決手段】冷却装置1において、液冷ジャケット2は、冷媒が流れる方向に沿う方向を第1方向とし、第1方向に直交する方向を第2方向とし、第1方向及び第2方向に直交する方向を第3方向として、第2方向に幅を有し、かつ、第3方向一方側Z1に放熱部材3を配置可能な冷媒流路20と、冷媒流路20の第3方向他方側Z2に位置する底面部BTと、底面部BTから第3方向一方側に突出する1つ又は第1方向に複数配置される突起部21A~21Fと、を有する。突起部は、少なくとも1つの突起部における下流側である第1方向一方側X1に、第1方向一方側、かつ、第3方向他方側に傾く第1傾斜部を有する。第1傾斜部の第1方向長さは、第1傾斜部の第1方向他方側端での突起部の第3方向高さよりも長い。【選択図】図2
Description
本開示は、液冷ジャケットに関する。
従来、水冷に用いられるウォータージャケットが知られている。ウォータージャケットには、放熱部材が収容される。ウォータージャケット内部が冷却水の流路となり、発熱体は放熱部材を介して水冷される(例えば、特許文献1参照)。
ここで、ウォータージャケットには、冷却性能の向上に加えて、圧力損失の抑制が要求される。圧力損失が大きくなると、冷却水を循環させるポンプの性能によっては所望の流量を確保できない場合がある。あるいは、所望の流量を確保するには、大型・高額のポンプを採用する必要がある。
上記状況に鑑み、本開示は、冷却性能の確保と圧力損失の抑制を両立させることが可能となる液冷ジャケットを提供することを目的とする。
本開示の例示的な液冷ジャケットは、冷媒が流れる方向に沿う方向を第1方向とし、第1方向に直交する方向を第2方向とし、第1方向および第2方向に直交する方向を第3方向として、第2方向に幅を有し、かつ第3方向一方側に放熱部材を配置可能な冷媒流路と、前記冷媒流路の第3方向他方側に位置する底面部と、前記底面部から前記第3方向一方側に突出する1つまたは第1方向に複数配置される突起部と、を有する。少なくとも1つの前記突起部における下流側である第1方向一方側に、第1方向一方側かつ第3方向他方側に傾く第1傾斜部が設けられる。前記第1傾斜部の第1方向長さは、前記第1傾斜部の第1方向他方側端での前記突起部の第3方向高さよりも長い。
本開示の例示的な液冷ジャケットによれば、冷却性能の確保と圧力損失の抑制を両立させることが可能となる。
以下に、本開示の例示的な実施形態について、図面を参照して説明する。
なお、図面においては、第1方向をX方向として、X1を第1方向一方側、X2を第1方向他方側として示す。第1方向は、冷媒Wが流れる方向Fに沿う方向であり、下流側をF1、上流側をF2として示す。下流側F1が第1方向一方側、上流側F2が第1方向他方側である。また、第1方向に直交する第2方向をY方向として、Y1を第2方向一方側、Y2を第2方向他方側として示す。また、第1方向および第2方向に直交する第3方向をZ方向として、Z1を第3方向一方側、Z2を第3方向他方側として示す。なお、上記直交とは、90度から若干ずれた角度での交差も含む。また、上記の各方向は、冷却装置1を各種機器に組み込んだときの方向を限定しない。
<1.第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る冷却装置1の分解斜視図である。図2は、第1実施形態に係る冷却装置1の側面断面図である。図2は、第2方向に直交する切断面で切断した状態を第2方向に視た図である。
図1は、第1実施形態に係る冷却装置1の分解斜視図である。図2は、第1実施形態に係る冷却装置1の側面断面図である。図2は、第2方向に直交する切断面で切断した状態を第2方向に視た図である。
冷却装置1は、液冷ジャケット2と、放熱部材3と、を有する。冷却装置1は、複数の発熱体4A,4B,4C,4D,4E,4F(以下、4A等)を冷媒Wにより冷却する装置である。冷媒Wは、水などの液体である。すなわち、冷却装置1は、水冷などの液冷を行う。なお、発熱体は、6つ以外の複数であってもよいし、単数であってもよい。
液冷ジャケット2は、第1方向、第2方向、および第3方向に延びる各辺を有する直方体状である。液冷ジャケット2は、例えばアルミニウムなどの金属によるダイキャスト品である。液冷ジャケット2は、冷媒Wを流すための流路を内部に有する。
具体的には、液冷ジャケット2は、冷媒流路20と、入口流路204と、出口流路205と、を有する。入口流路204は、液冷ジャケット2の第1方向他方側端部に配置され、第1方向に延びる円柱状である。
冷媒流路20は、第1流路201と、第2流路202と、第3流路203と、を有する。第1流路201は、第2方向に幅を有し、第1方向一方側かつ第3方向一方側に傾斜する。第1流路201の第1方向他方側端部は、入口流路204の第1方向一方側端部に連接される。第2流路202は、第2方向に幅を有し、第1方向に延びる。第2流路202の第1方向他方側端部は、第1流路201の第1方向一方側端部に連接される。第3流路203は、第2方向に幅を有し、第1方向一方側かつ第3方向他方側に傾斜する。第2流路202の第1方向一方側端部は、第3流路203の第1方向他方側端部に連接される。
出口流路205は、液冷ジャケット2の第1方向一方側端部に配置され、第1方向に延びる円柱状である。第3流路203の第1方向一方側端部は、出口流路205の第1方向他方側端部に連接される。
これにより、入口流路204に流入した冷媒Wは、第1流路201に流入して第1流路201内を第1方向一方側かつ第3方向一方側へ流れ、第2流路202に流入して第2流路202内を第1方向一方側へ流れ、第3流路203に流入して第3流路203内を第1方向一方側かつ第3方向他方側へ流れ、出口流路205に流入して液冷ジャケット2の外部へ排出される。
ここで、放熱部材3は、第1方向、第2方向、および第3方向に延びる各辺を有する直方体状の平板であり、第3方向に厚みを有する。放熱部材3は、例えば銅プレートである。放熱部材3を液冷ジャケット2に取り付けていない状態では、第1流路201、第2流路202、および第3流路203のそれぞれの第3方向一方側は、外部に露出している。放熱部材3は、第1流路201、第2流路202、および第3流路203の第3方向一方側に配置することで液冷ジャケット2に取り付けられる。これにより、第1流路201、第2流路202、および第3流路203のそれぞれの第3方向一方側は、外部に露出しなくなる。
すなわち、液冷ジャケット2は、第2方向に幅を有し、かつ第3方向一方側に放熱部材3を配置可能な冷媒流路20を有する。
発熱体4A等は、第1方向に並んで配置される。発熱体4A等は、放熱部材3の第3方向一方側面3Aに直接的あるいは間接的に接触する。発熱体4A等から発生した熱が放熱部材3を介して第2流路202を流れる冷媒Wに伝達されることで、発熱体4A等の冷却が行われる。
液冷ジャケット2は、複数の突起部21A,21B,21C,21D,21E,21F(以下、21A等)を有する。突起部の個数は、発熱体4A等の個数にあわせて6つとしている。なお、突起部の個数は、6つ以外の複数であってもよいし、単数であってもよい。
突起部21A等は、第2流路202の第3方向他方側に配置される底面部BTから第3方向一方側へ突出する。すなわち、液冷ジャケット2は、冷媒流路20の第3方向他方側に位置する底面部BTと、底面部BTから第3方向一方側に突出する1つまたは第1方向に複数配置される突起部21A等と、を有する。
ここで、図3は、突起部21A等を拡大した側面断面図である。図3に示すように、突起部21A等は、第1傾斜部211と、天面部212と、上流側壁面部213と、を有する。第1傾斜部211は、突起部21A等において下流側である第1方向一方側に設けられ、第1方向一方側かつ第3方向他方側に傾く。すなわち、少なくとも1つの突起部21A等における下流側である第1方向一方側に、第1方向一方側かつ第3方向他方側に傾く第1傾斜部211が設けられる。
天面部212は、第1方向に直線状に延びる平面である。第1傾斜部211の第1方向他方側に天面部212の第1方向一方側端が連接される。上流側壁面部213は、天面部212の第1方向他方側端から第3方向他方側に底面部BTに対して垂直に延びる平面である。
ここで、図4には、第1方向一方側に第1傾斜部211ではなく、第3方向に底面部BTに対して垂直に延びる下流側壁面部210を有する突起部の例を図示する。突起部を設けることで、突起部と放熱部材3との間の隙間が狭くなり、冷媒Wの流速を速め、乱流が発生しやすくなり、発熱体4A等を冷却する冷却性能を向上させることができる。しかしながら、第1傾斜部211を設けない場合、突起部の下流側において渦Vxが発生し、圧力損失が大きくなる。なお、下流側壁面部210は第1方向一方側端面と言われることもある。
これに対し、本実施形態の突起部21A等では、図3に示すように、第1傾斜部211の第1方向長さL1は、第1傾斜部211の第1方向他方側端での突起部21A等の第3方向高さH1よりも長い。これにより、突起部の下流側において渦が形成される領域を第1傾斜部211でカバーすることができ、渦の形成を抑制でき、圧力損失が抑制される。従って、突起部21A等により、冷却性能の確保と圧力損失の抑制を両立することが可能となる。
なお、上記を換言すれば、第1傾斜部211の第1方向一方側端から前記第1傾斜部211の第1方向他方側端まで延びる直線の底面部BTに対する角度θは、45°以下である(図3)。
突起部21A等は、図5に示すような構成としてもよい。図5は、変形例に係る突起部21A等の側面断面図である。図5に示す突起部21A等では、第1傾斜部211は、第1方向一方側端部においてアール211Rを有する。このような第1傾斜部211でも、第1傾斜部211の第1方向長さL1は、第1傾斜部211の第1方向他方側端での突起部21A等の第3方向高さH1よりも長い。また、第1傾斜部211の第1方向一方側端から前記第1傾斜部211の第1方向他方側端まで延びる直線Lnの底面部BTに対する角度θは、45°以下である。
また、本実施形態に係る冷却装置1は、液冷ジャケット2と、冷媒流路20の第3方向一方側に配置され、かつ第1方向および第2方向に広がって第3方向に厚みを有する平板状の放熱部材3と、を有する。これにより、放熱部材にピンフィンなどのフィンを設けることなくコストを低減しつつ、突起部21A等によって冷却性能の確保と圧力損失の抑制を両立させることができる。
<2.第2実施形態>
図6は、第2実施形態に係る突起部21A等の構成を示す側面断面図である。図6に示す突起部21A等は、第1実施形態と異なり、C面214を有する。C面214は、天面部212の第1方向他方側端に連接され、第1方向他方側かつ第3方向他方側に傾く。すなわち、少なくとも1つの突起部21A等における第1方向他方側にC面214が設けられる。このように第1傾斜部211に加えてC面214を設けることで、圧力損失をより抑制できる。
図6は、第2実施形態に係る突起部21A等の構成を示す側面断面図である。図6に示す突起部21A等は、第1実施形態と異なり、C面214を有する。C面214は、天面部212の第1方向他方側端に連接され、第1方向他方側かつ第3方向他方側に傾く。すなわち、少なくとも1つの突起部21A等における第1方向他方側にC面214が設けられる。このように第1傾斜部211に加えてC面214を設けることで、圧力損失をより抑制できる。
<3.第3実施形態>
図7は、第3実施形態に係る冷却装置1の側面断面図である。図7に示す冷却装置1では、液冷ジャケット2において突起部22A,22B,22C,22D,22E,22Fが設けられる。上流側に突起部22A,22Bが第1方向に並んで配置される。中央に突起部22C,22Dが第1方向に並んで配置される。下流側に突起部22E,22Fが第1方向に並んで配置される。後述するように、突起部22A,22Bと、22C,22Dと、22E,22Fとは、形状が異なっている。
図7は、第3実施形態に係る冷却装置1の側面断面図である。図7に示す冷却装置1では、液冷ジャケット2において突起部22A,22B,22C,22D,22E,22Fが設けられる。上流側に突起部22A,22Bが第1方向に並んで配置される。中央に突起部22C,22Dが第1方向に並んで配置される。下流側に突起部22E,22Fが第1方向に並んで配置される。後述するように、突起部22A,22Bと、22C,22Dと、22E,22Fとは、形状が異なっている。
図8は、突起部22A,22Bと、22C,22Dと、22E,22Fのそれぞれの構成を示す側面断面図である。
突起部22A,22Bは、第1実施形態と同様に、第1傾斜部221を有する。先述したように、第1傾斜部211の第1方向長さL1は、第1傾斜部211の第1方向他方側端での突起部21A等の第3方向高さH1よりも長い。このような第1傾斜部221を有する突起部22A,22Bは、ロングテーパタイプの突起部と称することができる。
突起部22C,22Dは、先述した図4で説明した構成と同様に、第3方向に底面部BTに対して垂直に延びる下流側壁面部210を有する。このような突起部22C,22Dは、テーパなしタイプの突起部と称することができる。
突起部22E,22Fは、第2傾斜部222を有する。第2傾斜部222の第1方向長さL1は、第2傾斜部222の第1方向他方側端での突起部22E,22Fの第3方向高さH1よりも短い。このような第2傾斜部222を有する突起部22E,22Fは、ショートテーパタイプの突起部と称することができる。
ここで、図9には、各種突起部を用いた場合の冷却装置1のモデルによるシミュレーション結果の一例を示す。図9の横軸は、圧力損失を示し、縦軸は、発熱体の最高温度を示す。
図9においては、テーパなしタイプの突起部において、突起部と放熱部材3との間の第3方向隙間(ギャップ)を変化させた場合のシミュレーション結果をG1,G2,G3としてプロットしている。ギャップは、G1>G2>G3である。なお、図9における破線は、ギャップを変化させる場合の近似直線を示す。このように、ギャップが狭くなるほど、圧力損失は増加するが、冷却性能が向上する。
図9には、ギャップの条件はG2と同じとして、ロングテーパタイプ、ショートテーパタイプのそれぞれの突起部を用いた場合のシミュレーション結果をLG,STとしてそれぞれ示す。このように、発熱体温度は、LG>G2>STであり、圧力損失は、LG<G2<STである。従って、ロングテーパタイプでは最も圧力損失を抑制でき、ショートテーパタイプでは最も冷却性能を向上させることができる。
そこで、本実施形態では、図7に示すように、冷媒Wの温度が低く冷却性能の必要性が低い上流側でロングテーパタイプの突起部22A,22Bを用い、冷媒Wの温度が高く冷却性能の必要性が高い下流側でショートテーパタイプの突起部22E,22Fを用い、中央ではテーパなしタイプの突起部22C,22Dを用いている。このように、必要な冷却性能に応じて突起部の形状を適切に選択することができ、冷却性能の確保と圧力損失の抑制を両立することができる。なお、本実施形態では、第3方向高さH1を突起部22A等で一定とし、突起部22A等と放熱部材3との間のギャップS1を一定としている(図8)。
ここで、図7に示すように、突起部22A,22Bは、上流側突起部220Aに含まれ、突起部22C,22D,22E,22Fは、下流側突起部220Bに含まれる。すなわち、第1方向に複数配置される突起部22A等は、第1方向他方側に配置される少なくとも1つの上流側突起部220Aと、第1方向一方側に配置される少なくとも1つの下流側突起部220Bと、を含む。上流側突起部220Aと下流側突起部220Bのうち少なくとも上流側突起部220Aに第1傾斜部221が設けられる。これにより、冷媒Wの温度が低く冷却性能が比較的に不要な上流側において、冷却性能よりも圧力損失の低減を優先させることができる。
さらに、下流側突起部220Bに含まれる少なくとも1つの第1突起部22E,22Fにおける第1方向一方側に、第1方向一方側かつ第3方向他方側に傾く第2傾斜部222が設けられる。前記第2傾斜部222の第1方向長さL1は、第2傾斜部222の第1方向他方側端での第1突起部22E,22Fの第3方向高さH1よりも短い。これにより、冷却性能が比較的に不要な上流側では第1傾斜部を設けることで冷却性能よりも圧力損失の低減を優先させ、冷却性能が比較的に必要な下流側では第2傾斜部を設けることで圧力損失よりも冷却性能を優先させる。これにより、冷却性能を確保しつつ、圧力損失の増加を抑制できる。
さらに、下流側突起部220Bに含まれる少なくとも1つの第2突起部22C,22Dは、第1突起部22E,22Fよりも第1方向他方側に配置される。第2突起部22C,22Dにおける第1方向一方側端面210(図8)は、底面部BTに対して第3方向に垂直に延びる。これにより、上流側、中央、下流側それぞれにおいて、冷却性能と圧力損失のバランスを適切化することができる。
<4.第4実施形態>
図10は、第4実施形態に係る冷却装置1の側面断面図である。図10に示す冷却装置1では、液冷ジャケット2において突起部23A,23B,23C,23D,23E,23F(以下、23A等)が設けられる。
図10は、第4実施形態に係る冷却装置1の側面断面図である。図10に示す冷却装置1では、液冷ジャケット2において突起部23A,23B,23C,23D,23E,23F(以下、23A等)が設けられる。
突起部23A等は、いずれも第1方向一方側において第1傾斜部231を有し、ロングテーパタイプの突起部として構成される。ただし、本実施形態では、最も上流側に配置される突起部23Aにおける第1傾斜部231が、他の突起部23B~23Fにおける第1傾斜部231と比べて、第1方向長さL1が長い。すなわち、少なくとも1つの突起部23A等は、複数配置され、第1傾斜部231の第1方向長さL1は、最も第1方向他方側に配置される突起部23Aにおいて最も長い。これにより、図10に示すように、最も上流側に配置される突起部23Aに対して斜めに突入するよう冷媒Wを導く第1流路201が設けられる場合に、圧力損失をより抑制することが可能となる。
突起部23A等は、いずれも第1方向他方側においてC面234を有する。ただし、本実施形態では、最も上流側に配置される突起部23AにおけるC面234が、他の突起部23B~23FにおけるC面234と比べて、第1方向長さL2が長い。すなわち、少なくとも1つの突起部23A等は、複数配置される。C面234の第1方向長さL2は、最も第1方向他方側に配置される突起部23Aにおいて最も長い。これにより、図10に示すように、最も上流側に配置される突起部23Aに対して斜めに突入するよう冷媒Wを導く第1流路201が設けられる場合に、圧力損失をより抑制することが可能となる。
<5.第5実施形態>
図11は、第5実施形態に係る冷却装置1の側面断面図である。図11に示す冷却装置1では、液冷ジャケット2において突起部24A,24B,24C,24D,24E,24F(以下、24A等)が設けられる。
図11は、第5実施形態に係る冷却装置1の側面断面図である。図11に示す冷却装置1では、液冷ジャケット2において突起部24A,24B,24C,24D,24E,24F(以下、24A等)が設けられる。
突起部24A等は、いずれも第1傾斜部241を有する。突起部24A等の第1傾斜部241の第1方向長さは、いずれも同じである。突起部24A~24Eにおける第1傾斜部241の第1方向他方側端での突起部24A~24Eの第3方向高さHAは、下流側に向かうほど徐々に高くなる。従って、突起部24A~24Fと放熱部材3との間の第3方向隙間SAは、下流側に向かうほど徐々に狭くなる。従って、冷却性能が比較的に不要な上流側で冷却性能と圧力損失のうち圧力損失を優先し、冷却性能が比較的に必要な下流側で冷却性能と圧力損失のうち冷却性能を優先することができる。
すなわち、少なくとも1つの突起部24A等は、複数配置され、第1傾斜部241の第1方向他方側端での突起部24A等の第3方向高さは、第1方向一方側に向かうほど高くなる。これにより、第1方向の位置ごとに冷却性能と圧力損失のバランスを適切にすることができる。なお、突起部24A等の一部の第3方向高さHAが一定であってもよい。
なお、図11の構成に限らず、突起部と放熱部材3との間の第3方向隙間は、第1方向に隣接する突起部ごとに狭くなってもよい。すなわち、第1方向一方側に向けて上記第3方向隙間が徐々に狭くなってもよい。
<6.その他>
以上、本開示の実施形態を説明した。なお、本開示の範囲は上述の実施形態に限定されない。本開示は、発明の主旨を逸脱しない範囲で上述の実施形態に種々の変更を加えて実施することができる。また、上述の実施形態で説明した事項は、矛盾を生じない範囲で適宜任意に組み合わせることができる。
以上、本開示の実施形態を説明した。なお、本開示の範囲は上述の実施形態に限定されない。本開示は、発明の主旨を逸脱しない範囲で上述の実施形態に種々の変更を加えて実施することができる。また、上述の実施形態で説明した事項は、矛盾を生じない範囲で適宜任意に組み合わせることができる。
例えば、放熱部材は、金属プレートに限らず、ベイパーチャンバーあるいはヒートパイプであってもよい。
本開示は、各種発熱体の冷却に利用することができる。
1 冷却装置
2 液冷ジャケット
3 放熱部材
3A 第3方向一方側面
4A,4B,4C,4D,4E,4F 発熱体
20 冷媒流路
21A 突起部
21A,21B,21C,21D,21E,21F 突起部
22A 突起部
22A,22B 突起部
22A,22B,22C,22D,22E,22F 突起部
22C,22D 突起部
22C,22D 第2突起部
22C,22D,22E,22F 突起部
22E,22F 第1突起部
22E,22F 突起部
23A 突起部
23A,23B,23C,23D,23E,23F 突起部
23B~23F 突起部
24A 突起部
24A,24B,24C,24D,24E,24F 突起部
24A~24E 突起部
24F 突起部
201 第1流路
202 第2流路
203 第3流路
204 入口流路
205 出口流路
210 下流側壁面部
211 第1傾斜部
211R アール
212 天面部
213 上流側壁面部
214 C面
220A 上流側突起部
220B 下流側突起部
221 第1傾斜部
222 第2傾斜部
231 第1傾斜部
234 C面
241 第1傾斜部
BT 底面部
Vx 渦
W 冷媒
2 液冷ジャケット
3 放熱部材
3A 第3方向一方側面
4A,4B,4C,4D,4E,4F 発熱体
20 冷媒流路
21A 突起部
21A,21B,21C,21D,21E,21F 突起部
22A 突起部
22A,22B 突起部
22A,22B,22C,22D,22E,22F 突起部
22C,22D 突起部
22C,22D 第2突起部
22C,22D,22E,22F 突起部
22E,22F 第1突起部
22E,22F 突起部
23A 突起部
23A,23B,23C,23D,23E,23F 突起部
23B~23F 突起部
24A 突起部
24A,24B,24C,24D,24E,24F 突起部
24A~24E 突起部
24F 突起部
201 第1流路
202 第2流路
203 第3流路
204 入口流路
205 出口流路
210 下流側壁面部
211 第1傾斜部
211R アール
212 天面部
213 上流側壁面部
214 C面
220A 上流側突起部
220B 下流側突起部
221 第1傾斜部
222 第2傾斜部
231 第1傾斜部
234 C面
241 第1傾斜部
BT 底面部
Vx 渦
W 冷媒
Claims (10)
- 冷媒が流れる方向に沿う方向を第1方向とし、第1方向に直交する方向を第2方向とし、第1方向および第2方向に直交する方向を第3方向として、
第2方向に幅を有し、かつ第3方向一方側に放熱部材を配置可能な冷媒流路と、
前記冷媒流路の第3方向他方側に位置する底面部と、
前記底面部から前記第3方向一方側に突出する1つまたは第1方向に複数配置される突起部と、
を有し、
少なくとも1つの前記突起部における下流側である第1方向一方側に、第1方向一方側かつ第3方向他方側に傾く第1傾斜部が設けられ、
前記第1傾斜部の第1方向長さは、前記第1傾斜部の第1方向他方側端での前記突起部の第3方向高さよりも長い、液冷ジャケット。 - 前記第1傾斜部の第1方向一方側端から前記第1傾斜部の第1方向他方側端まで延びる直線の底面部に対する角度は、45°以下である、請求項1に記載の液冷ジャケット。
- 前記少なくとも1つの突起部における第1方向他方側にC面が設けられる、請求項1または請求項2に記載の液冷ジャケット。
- 前記少なくとも1つの突起部は、複数配置され、
前記C面の第1方向長さは、最も第1方向他方側に配置される前記突起部において最も長い、請求項3に記載の液冷ジャケット。 - 前記第1方向に複数配置される突起部は、第1方向他方側に配置される少なくとも1つの上流側突起部と、第1方向一方側に配置される少なくとも1つの下流側突起部と、を含み、
前記上流側突起部と前記下流側突起部のうち少なくとも前記上流側突起部に前記第1傾斜部が設けられる、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の液冷ジャケット。 - 前記下流側突起部に含まれる少なくとも1つの第1突起部における第1方向一方側に、第1方向一方側かつ第3方向他方側に傾く第2傾斜部が設けられ、
前記第2傾斜部の第1方向長さは、前記第2傾斜部の第1方向他方側端での前記第1突起部の第3方向高さよりも短い、請求項5に記載の液冷ジャケット。 - 前記下流側突起部に含まれる少なくとも1つの第2突起部は、前記第1突起部よりも第1方向他方側に配置され、
前記第2突起部における第1方向一方側端面は、前記底面部に対して第3方向に垂直に延びる、請求項6に記載の液冷ジャケット。 - 前記少なくとも1つの突起部は、複数配置され、
前記第1傾斜部の第1方向長さは、最も第1方向他方側に配置される前記突起部において最も長い、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の液冷ジャケット。 - 前記少なくとも1つの前記突起部は、複数配置され、
前記第1傾斜部の第1方向他方側端での前記突起部の第3方向高さは、第1方向一方側に向かうほど高くなる、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の液冷ジャケット。 - 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の液冷ジャケットと、
前記冷媒流路の第3方向一方側に配置され、かつ第1方向および第2方向に広がって第3方向に厚みを有する平板状の放熱部材と、
を有する、冷却装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022040291A JP2023135202A (ja) | 2022-03-15 | 2022-03-15 | 液冷ジャケット、および冷却装置 |
US18/119,865 US20230298967A1 (en) | 2022-03-15 | 2023-03-10 | Liquid cooling jacket and cooling device |
CN202310238746.5A CN116782586A (zh) | 2022-03-15 | 2023-03-10 | 液冷套及冷却装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022040291A JP2023135202A (ja) | 2022-03-15 | 2022-03-15 | 液冷ジャケット、および冷却装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family
ID=87988412
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022040291A Pending JP2023135202A (ja) | 2022-03-15 | 2022-03-15 | 液冷ジャケット、および冷却装置 |
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Country | Link |
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CN (1) | CN116782586A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2023037693A (ja) * | 2021-09-06 | 2023-03-16 | 日本電産株式会社 | 冷却装置 |
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2022
- 2022-03-15 JP JP2022040291A patent/JP2023135202A/ja active Pending
-
2023
- 2023-03-10 US US18/119,865 patent/US20230298967A1/en active Pending
- 2023-03-10 CN CN202310238746.5A patent/CN116782586A/zh active Pending
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Publication number | Publication date |
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US20230298967A1 (en) | 2023-09-21 |
CN116782586A (zh) | 2023-09-19 |
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