JP2023135162A - 熱伝導性組成物および硬化物 - Google Patents

熱伝導性組成物および硬化物 Download PDF

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裕史 森田
Yasushi Morita
達也 矢嶋
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

【課題】熱伝導性を確保しつつ、熱伝導性フィラーのブリードを抑制できる熱伝導性組成物、およびその硬化物を提供する。【解決手段】本発明の熱伝導性組成物は、ポリイソシアネート成分およびポリオール成分と、熱伝導性フィラーとを含む熱伝導性組成物であり、ポリイソシアネート成分は、親水基が導入されたポリイソシアネートを含む。【選択図】なし

Description

本発明は、熱伝導性組成物および硬化物に関する。
半導体やバッテリーなどを含む電子装置は、駆動時に熱を発生し、その熱による温度上昇は、動作不良および破壊などを誘発する。温度上昇を抑制するために、熱放散素材が用いられる。熱放散素材は、熱源からの熱を冷却する冷媒またはヒートシンクに効率的に伝達する。熱放散素材としては、例えば高熱伝導性のポリウレタン樹脂組成物が知られている。
そのような高熱伝導性のポリウレタン樹脂組成物として、ポリオール(A)、ポリイソシアネート(B)、無機充填剤(C)、および界面活性剤(D)を含む組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1では、界面活性剤として、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルが用いられている(特許文献1、実施例1。)。
国際公開第2020/040177号
しかしながら、特許文献1に記載の高熱伝導性のポリウレタン樹脂組成物(熱伝導性組成物)では、無機充填剤のブリードが生じるという不具合がある。
本発明は、熱伝導性を確保しつつ、熱伝導性フィラーのブリードを抑制できる熱伝導性組成物およびその硬化物である。
本発明[1]は、ポリイソシアネート成分およびポリオール成分と、熱伝導性フィラーとを含む熱伝導性組成物であり、前記ポリイソシアネート成分は、親水基が導入されたポリイソシアネートを含む、熱伝導性組成物を含んでいる。
本発明[2]は、前記ポリイソシアネートが、脂肪族ポリイソシアネートの誘導体である、上記[1]に記載の熱伝導性組成物を含んでいる。
本発明[3]は、前記誘導体が、イソシアヌレート誘導体である、上記[2]に記載の熱伝導性組成物を含んでいる。
本発明[4]は、前記ポリオール成分が、ポリカプロラクトンポリオールおよび/またはひまし油ポリオールを含む、上記[1]~[3]のいずれかに記載の熱伝導性組成物を含んでいる。
本発明[5]は、前記熱伝導性フィラーが、水酸化アルミニウムおよび/またはアルミナを含む、上記[1]~[4]のいずれかに記載の熱伝導性組成物を含んでいる。
本発明[6]は、前記ポリイソシアネート成分および前記ポリオール成分の総量100質量部に対して、前記熱伝導性フィラーが、200質量部以上である、上記[1]~[5]のいずれかに記載の熱伝導性組成物を含んでいる。
本発明[7]は、上記[1]~[6]のいずれかに記載の熱伝導性組成物の硬化物を含んでいる。
本発明の熱伝導性組成物は、ポリイソシアネート成分およびポリオール成分と、熱伝導性フィラーとを含む熱伝導性組成物であり、ポリイソシアネート成分は、親水基が導入されたポリイソシアネートを含む。そのため、本発明の熱伝導性組成物は、熱伝導性を確保しつつ、熱伝導性フィラーのブリードを抑制できる。また、本発明の硬化物は、熱伝導性組成物の硬化物であるため、熱伝導性を確保しつつ、熱伝導性フィラーのブリードを抑制できる。
本発明の熱伝導性組成物は、ポリイソシアネート成分およびポリオール成分と、熱伝導性フィラーとを含有する。
(ポリイソシアネート成分)
ポリイソシアネート成分は、親水基が導入されたポリイソシアネートを含有する。
親水基が導入されたポリイソシアネートは、ポリイソシアネートと、親水基含有活性水素化合物(後述)との反応により得られる。
ポリイソシアネートとしては、例えば、ポリイソシアネート単量体、およびポリイソシアネート誘導体が挙げられる。
ポリイソシアネート単量体としては、例えば、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネートが挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、脂肪族ジイソシアネートが挙げられる。脂肪族ジイソシアネートとしては、例えば、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート(1,6-HDI)、1,5-ペンタメチレンジイソシアネート(1,5-PDI)、テトラメチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、1,2-、2,3-または1,3-ブチレンジイソシアネート、および、2,4,4-または2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートが挙げられる。脂肪族ポリイソシアネートとして、好ましくは、脂肪族ジイソシアネート、より好ましくは、1,6-HDIおよび1,5-PDIが挙げられる。
脂環族ポリイソシアネートとしては、例えば、脂環族ジイソシアネートが挙げられる。脂環族ジイソシアネートとしては、例えば、3-イソシアナトメチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、IPDI)、4,4′-、2,4′-または2,2′-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)もしくはその混合物(H12MDI)、1,3-または1,4-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンもしくはその混合物(HXDI)、ビス(イソシアナトメチル)ノルボルナン(NBDI)、1,3-シクロペンテンジイソシアネート、1,4-シクロヘキサンジイソシアネート、1,3-シクロヘキサンジイソシアネート、メチル-2,4-シクロヘキサンジイソシアネート、および、メチル-2,6-シクロヘキサンジイソシアネートが挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、芳香族ジイソシアネートが挙げられる。芳香族ジイソシアネートとしては、例えば、例えば、4,4′-、2,4′-または2,2′-ジフェニルメタンジイソシアネートもしくはその混合物(MDI)、2,4-または2,6-トリレンジイソシアネートもしくはその混合物(TDI)、o-トリジンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート(NDI)、m-またはp-フェニレンジイソシアネートもしくはその混合物、4,4′-ジフェニルジイソシアネート、および、4,4′-ジフェニルエーテルジイソシアネートが挙げられる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、芳香脂肪族ジイソシアネートが挙げられる。芳香脂肪族ジイソシアネートとしては、キシリレンジイソシアネート(1,2-、1,3-または1,4-キシリレンジイソシアネートもしくはその混合物)(XDI)、1,3-または1,4-テトラメチルキシリレンジイソシアネートもしくはその混合物(TMXDI)、および、ω,ω′-ジイソシアネート-1,4-ジエチルベンゼンが挙げられる。
ポリイソシアネート単量体は、単独使用または2種類以上併用することができる。
ポリイソシアネート単量体として、熱伝導性を確保しつつ、熱伝導性フィラーのブリードを抑制する観点から、好ましくは、脂肪族ポリイソシアネート、より好ましくは、脂肪族ジイソシアネート、さらに好ましくは、1,6-HDIおよび1,5-PDIが挙げられる。
ポリイソシアネート誘導体としては、上記ポリイソシアネート単量体から公知の方法で誘導される誘導体が挙げられる。より具体的には、ポリイソシアネート誘導体としては、例えば、ウレトジオン誘導体、イソシアヌレート誘導体、アロファネート誘導体、ポリオール誘導体、ビウレット誘導体、ウレア誘導体、オキサジアジントリオン誘導体およびカルボジイミド誘導体が挙げられる。これらは、単独使用または2種類以上併用できる。ポリイソシアネート誘導体としては、好ましくは、イソシアヌレート誘導体が挙げられる。
より詳細には、ポリイソシアネート誘導体としては、熱伝導性を確保しつつ、熱伝導性フィラーのブリードを抑制する観点から、好ましくは、脂肪族ポリイソシアネートの誘導体、より好ましくは、脂肪族ポリイソシアネートのイソシアヌレート誘導体、さらに好ましくは、脂肪族ジイソシアネートのイソシアヌレート誘導体、特に好ましくは、1,6-HDIおよび/または1,5-PDIのイソシアヌレート誘導体、最も好ましくは、1,5-PDIのイソシアヌレート誘導体が挙げられる。
イソシアヌレート誘導体は、ポリイソシアネート単量体のイソシアヌレート化反応生成物である。イソシアヌレート誘導体は、公知の方法で得ることができる。例えば、ポリイソシアネート単量体を、公知のイソシアヌレート化触媒の存在下で、イソシアヌレート化反応させる。反応条件は、目的および用途に応じて、適宜設定される。
また、必要に応じて、イソシアヌレート化反応前に、ポリイソシアネート単量体が、公知のアルコール類で変性されていてもよい。また、イソシアヌレート誘導体に、アロファネート誘導体が含まれていてもよい。この場合、イソシアヌレート誘導体は、アロファネート誘導体およびイソシアヌレート誘導体を含むイソシアヌレート誘導体組成物である。
また、必要に応じて、イソシアヌレート化反応後、反応生成液から、未反応のポリイソシアネート単量体が分離されていてもよい。分離方法としては、例えば、蒸留法および抽出法が挙げられ、好ましくは、蒸留法が挙げられる。蒸留法としては、例えば、薄膜蒸留が挙げられる。なお、蒸留条件は、目的および用途に応じて、適宜設定される。
具体的には、イソシアヌレート誘導体は、例えば、以下の方法によって製造される。すなわち、この方法では、上記のポリイソシアネート単量体と、アルコール類とを反応させる。
アルコール類としては、例えば、低分子量アルコールが挙げられる。低分子量アルコールは、1分子中に水酸基を1つ以上有し、比較的低分子量の有機化合物である。なお、比較的低分子量とは、分子量200未満を示す(以下同様)。
低分子量アルコールとしては、例えば、脂肪族低分子量アルコールおよび芳香族低分子量アルコールが挙げられ、好ましくは、脂肪族低分子量アルコールが挙げられる。脂肪族低分子量アルコールとしては、例えば、炭素数1~12の脂肪族低分子量アルコールが挙げられる。また、脂肪族低分子量アルコールとしては、脂肪族低分子量モノオール(1価アルコール)および脂肪族低分子量ポリオール(2価以上のアルコール)が挙げられる。
脂肪族低分子量モノオールは、1分子中に水酸基を1つ有し、比較的低分子量の脂肪族有機化合物である。脂肪族低分子量モノオールとしては、例えば、炭素数1~12の脂肪族低分子量1価アルコールが挙げられる。炭素数1~12の脂肪族低分子量1価アルコールとしては、例えば、炭素数1~12のアルキルアルコールが挙げられる。炭素数1~12のアルキルアルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、s-ブタノール、t-ブタノール、2-エチルヘキシルアルコール、および、ラウリルアルコールが挙げられる。これらは、単独使用または2種類以上併用できる。
脂肪族低分子量ポリオールは、1分子中に水酸基を2つ以上有し、比較的低分子量の脂肪族有機化合物である。脂肪族低分子量ポリオールとしては、炭素数1~12の脂肪族低分子量ポリオールが挙げられる。また、脂肪族低分子量ポリオールとしては、例えば、脂肪族低分子量2価アルコールが挙げられる。
より具体的には、脂肪族低分子量ポリオールとしては、例えば、炭素数1~12の脂肪族低分子量2価アルコールが挙げられる。炭素数1~12の脂肪族低分子量2価アルコールとしては、例えば、炭素数1~12のアルキレンジオールが挙げられる。炭素数1~12アルキレンジオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオールおよびネオペンチルグリコールが挙げられる。これらは、単独使用または2種類以上併用できる。
アルコール類は、単独使用または2種類以上併用できる。低分子量アルコールの分子量(併用される場合には、平均分子量の場合もある(以下同様))は、例えば、200未満、好ましくは、150未満である。また、低分子量アルコールの分子量は、例えば、40以上、好ましくは、50以上である。
アルコール類の平均水酸基数は、例えば、1以上である。また、アルコール類の平均水酸基数は、例えば、3以下、好ましくは、2以下である。
より具体的には、アルコール類として、好ましくは、炭素数1~12の脂肪族低分子量アルコールが挙げられ、より好ましくは、炭素数1~12の脂肪族低分子量1価アルコール、および、炭素数1~12の脂肪族低分子量2価アルコールが挙げられ、さらに好ましくは、炭素数1~12のアルキルアルコール、および、炭素数1~12のアルキレンジオールが挙げられ、特に好ましくは、イソブタノール、および1,3-ブタンジオールが挙げられる。
アルコール類は、単独使用または2種類以上併用できる。
ポリイソシアネート単量体とアルコール類との配合割合は、本発明の優れた効果を阻害しない範囲において、適宜設定される。
より具体的には、アルコール類の水酸基に対する、ポリイソシアネート単量体のイソシアネート基の当量比(NCO/OH)が、例えば、5を超過し、好ましくは、10以上、より好ましくは、15以上である。また、アルコール類の水酸基に対する、ポリイソシアネート単量体のイソシアネート基の当量比(NCO/OH)が、例えば、2000以下、好ましくは、1000以下、より好ましくは、800以下、さらに好ましくは、600以下である。
また、アルコール類が、ポリイソシアネート単量体100質量部に対して、例えば、0.01質量部以上、好ましくは、0.05質量部以上、より好ましくは、0.1質量部以上である。また、アルコール類が、ポリイソシアネート単量体100質量部に対して、例えば、10質量部以下、好ましくは、5質量部以下、より好ましくは、3質量部以下である。
ポリイソシアネート単量体とアルコール類との反応条件は、本発明の優れた効果を阻害しない範囲において、適宜設定される。より具体的には、環境条件は、不活性雰囲気および常圧である。また、反応温度が、例えば、20℃以上、好ましくは、40℃以上である。また、反応温度が、例えば、100℃以下、好ましくは、90℃以下である。また、反応時間が、例えば、0.05時間以上、好ましくは、0.2時間以上である。また、反応時間が、例えば、10時間以下、好ましくは、6時間以下である。
また、この方法では、必要に応じて、ポリイソシアネート単量体およびアルコール類に、ウレタン化触媒を配合できる。ウレタン化触媒としては、例えば、公知のアミン類、および、公知の有機金属化合物が挙げられる。なお、ウレタン化触媒の配合割合は、特に制限されず、目的および用途に応じて、適宜設定される。
これにより、ポリイソシアネート単量体とアルコール類とが、ウレタン化反応する。その結果、ウレタン化反応生成物が得られる。
次いで、この方法では、ウレタン化反応生成物を、イソシアヌレート化反応させる。
より具体的には、この方法では、ウレタン化反応生成物に、イソシアヌレート化触媒(トリマー化触媒)を配合し、加熱する。
イソシアヌレート化触媒としては、イソシアネート基のイソシアヌレート化を促進可能な触媒であれば、特に制限されない。イソシアヌレート化触媒としては、例えば、3級アミン、マンニッヒ塩基、フリーデル・クラフツ触媒、アルキルカルボン酸の金属塩、有機金属化合物、ハロゲン置換有機リン化合物、テトラアルキルアンモニウムのハイドロオキサイド、テトラアルキルアンモニウムの有機弱酸塩、トリアルキルヒドロキシアルキルアンモニウムのハイドロオキサイド、および、トリアルキルヒドロキシアルキルアンモニウムの有機弱酸塩が挙げられる。これらは、単独使用または2種類以上併用できる。
イソシアヌレート化触媒として、好ましくは、トリアルキルヒドロキシアルキルアンモニウムの有機弱酸塩が挙げられる。
トリアルキルヒドロキシアルキルアンモニウムとしては、例えば、N-(2-ヒドロキシプロピル)-N,N,N-トリメチルアンモニウム、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウム、トリエチルヒドロキシプロピルアンモニウム、および、トリエチルヒドロキシエチルアンモニウムが挙げられる。これらは、単独使用または2種類以上併用できる。
また、有機弱酸塩としては、例えば、酢酸塩、プロピオン酸塩、2-エチルヘキサン塩、オクチル酸塩、カプリン酸塩、ミリスチン酸塩および安息香酸塩が挙げられる。これらは、単独使用または2種類以上併用できる。
イソシアヌレート化触媒の配合割合は、ポリイソシアネート単量体100質量部に対して、例えば、0.01質量部以上、好ましくは、0.03質量部以上である。また、イソシアヌレート化触媒の配合割合は、ポリイソシアネート単量体100質量部に対して、例えば、0.3質量部以下、好ましくは、0.1質量部以下、より好ましくは、0.08質量部以下である。
イソシアヌレート化反応の反応条件は、本発明の優れた効果を阻害しない範囲において、適宜設定される。より具体的には、環境条件は、不活性雰囲気および常圧である。また、反応温度が、例えば、25℃以上、好ましくは、50℃以上である。また、反応温度が、例えば、150℃以下、好ましくは、100℃以下である。また、反応時間が、例えば、30分以上、好ましくは、45分以上である。また、反応時間が、例えば、10時間以下、好ましくは、5時間以下である。
そして、反応液の反応率(イソシアネート基転化率)が所定値に達した時点で、反応停止剤を反応液に添加する。反応を停止させるときのイソシアネート基の転化率は、例えば、5質量%以上、好ましくは、10質量%以上である。また、反応を停止させるときのイソシアネート基の転化率は、例えば、30質量%以下、好ましくは、20質量%以下、より好ましくは、18質量%以下である。なお、イソシアネート基の転化率は、公知の方法で算出できる。
反応停止剤としては、例えば、リン酸、モノクロロ酢酸、塩化ベンゾイル、ドデシルベンゼンスルホン酸、o-トルエンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、o-トルエンスルホン酸メチル、p-トルエンスルホン酸メチル、o-トルエンスルホンアミド、および、p-トルエンスルホンアミドが挙げられる。これらは、単独使用または2種類以上併用できる。反応停止剤の配合割合は、目的および用途に応じて、適宜設定される。
また、反応停止剤に代えて、触媒吸着剤を添加することもできる。触媒吸着剤としては、例えば、キレート樹脂およびイオン交換樹脂が挙げられる。これらは、単独使用または2種類以上併用できる。触媒吸着剤の配合割合は、目的および用途に応じて、適宜設定される。
これにより、イソシアヌレート化反応が停止する。
また、上記の各反応では、公知の反応溶媒を添加できる。なお、反応溶媒の配合割合は、目的および用途に応じて、適宜設定される。また、上記の各反応では、反応液を、精製できる。精製方法としては、例えば、蒸留および抽出が挙げられる。精製により、反応液から、未反応のポリイソシアネート単量体が除去される。また、ウレタン化触媒、イソシアヌレート化触媒、触媒失活剤、および/または反応溶媒が、ポリイソシアネート単量体とともに、除去される。
上記の反応では、ポリイソシアネート単量体が、イソシアヌレート変性される。その結果、反応生成物として、ポリイソシアネート単量体のイソシアヌレート誘導体が得られる。
イソシアヌレート誘導体のイソシアネート基含有量(イソシアネート基含有率と記載する場合もある)(NCO%)は、例えば、5質量%以上、好ましくは、10質量%以上、より好ましくは、15質量%以上、さらに好ましくは、20質量%以上、特に好ましくは、21質量%であり、また、例えば、100質量%以下、好ましくは、75質量%以下、より好ましくは、50質量%以下、さらに好ましくは、40質量%以下、特に好ましくは、30質量%以下、最も好ましくは、25質量%以下である。なお、イソシアネート基含有量は、JIS K-1603(2007)に準拠して測定される。
親水基含有活性水素化合物は、分子中に少なくとも1つの親水基と、少なくとも1つの活性水素基とを併有する化合物である。好ましくは、分子中に1つの親水基と、1つの活性水素基を併有する化合物が挙げられる。
親水基としては、例えば、アニオン基、およびノニオン基が挙げられる。つまり、親水基は、アニオン基および/またはノニオン基を含む。アニオン基としては、例えば、カルボン酸基(カルボキシ基)、スルホン酸基、およびリン酸基が挙げられる。好ましくは、スルホン酸基が挙げられる。ノニオン基としては、例えば、ポリオキシエチレン基が挙げられる。
活性水素基としては、例えば、水酸基、アミノ基、およびメルカプト基が挙げられる。活性水素基として、好ましくは、水酸基、およびアミノ基が挙げられる。
親水基含有活性水素化合物としては、具体的には、アニオン基含有活性水素化合物、および、ノニオン基含有活性水素化合物が挙げられる。
アニオン基含有活性水素化合物としては、例えば、カルボン酸基含有活性水素化合物、スルホン酸基含有活性水素化合物、および、リン酸基含有活性水素化合物が挙げられる。
カルボン酸基含有活性水素化合物は、1つ以上のカルボン酸基と、1つ以上の活性水素基とを含有する化合物である。
カルボン酸基含有活性水素化合物としては、例えば、2,2-ジメチロール酢酸、2,2-ジメチロール乳酸、2,2-ジメチロールプロピオン酸、2,2-ジメチロールブタン酸、ジメチロールヘプタン酸、ジメチロールノナン酸、2,2-ジメチロール酪酸、および、2,2-ジメチロール吉草酸が挙げられる。これらは、単独使用または2種類以上併用できる。
スルホン酸基含有活性水素化合物は、1つ以上のスルホン酸基と、1つ以上の活性水素基とを含有する化合物である。スルホン酸基含有活性水素化合物としては、例えば、スルホン酸基含有1官能性活性水素化合物が挙げられる。スルホン酸基含有1官能性活性水素化合物は、1つのスルホン酸基と、1つの活性水素基とを併有する。
スルホン酸基含有1官能性活性水素化合物としては、例えば、ヒドロキシアルカンスルホン酸およびアミノスルホン酸が挙げられる。ヒドロキシアルカンスルホン酸としては、例えば、ヒドロキシメタンスルホン酸、ヒドロキシエタンスルホン酸および3-ヒドロキシプロパンスルホン酸が挙げられる。アミノスルホン酸としては、例えば、2-(シクロヘキシルアミノ)-エタンスルホン酸(CHES)および3-(シクロヘキシルアミノ)-プロパンスルホン酸(CAPS)が挙げられる。これらは、単独使用または2種類以上併用できる。好ましくは、アミノスルホン酸が挙げられ、より好ましくは、3-(シクロヘキシルアミノ)-プロパンスルホン酸が挙げられる。
リン酸基含有活性水素化合物は、1つ以上のリン酸基と、1つ以上の活性水素基とを含有する化合物である。
リン酸基含有活性水素化合物としては、例えば、ヒドロキシアルキルホスホン酸、および、アミノアルキルホスホン酸が挙げられる。
アニオン基含有活性水素化合物は、単独使用または2種類以上併用できる。アニオン基含有活性水素化合物として、好ましくは、スルホン酸基含有活性水素化合物、より好ましくは、スルホン酸基含有1官能性活性水素化合物、さらに好ましくは、アミノスルホン酸、特に好ましくは、3-(シクロヘキシルアミノ)-プロパンスルホン酸(CAPS)が挙げられる。
ノニオン基含有活性水素化合物としては、例えば、ポリオキシエチレン化合物が挙げられる。ポリオキシエチレン化合物としては、例えば、活性水素基と、少なくとも3つ連続したエチレンオキシド基とを併有する化合物が挙げられる。このようなポリオキシエチレン化合物としては、例えば、片末端封鎖ポリオキシエチレングリコール、および、ポリオキシエチレン側鎖含有ジオールが挙げられる。
片末端封鎖ポリオキシエチレングリコールとして、例えば、炭素数1~20のアルキル基で片末端が封止されたアルコキシポリエチレングリコールが挙げられる。より具体的には、メトキシポリオキシエチレングリコール、および、エトキシポリオキシエチレングリコールが挙げられる。片末端封鎖ポリオキシエチレングリコールは、公知の方法で製造できる。
ポリオキシエチレン側鎖含有ジオールとしては、例えば、ポリオキシエチレン基含有モノイソシアネートと、ジアルカノールアミンとの反応生成物が挙げられる。ポリオキシエチレン側鎖含有ジオールは、公知の方法で製造できる。
ポリオキシエチレン化合物の数平均分子量は、例えば、200以上、好ましくは、300以上である。また、ポリオキシエチレン化合物の数平均分子量は、例えば、2000以下、好ましくは、1000以下、より好ましくは、500以下である。
ノニオン基含有活性水素化合物は、単独使用または2種類以上併用できる。ノニオン基含有活性水素化合物として、好ましくは、ポリオキシエチレン化合物、より好ましくは、片末端封鎖ポリオキシエチレングリコール、さらに好ましくは、炭素数1~20のアルキル基で片末端が封止されたアルコキシポリエチレングリコール、特に好ましくは、メトキシポリオキシエチレングリコールが挙げられる。
親水基含有活性水素化合物は、単独使用または2種類以上併用できる。
親水基含有活性水素化合物が、単独使用される場合、親水基含有活性水素化合物として、好ましくは、アニオン基含有活性水素化合物、または、ノニオン基含有活性水素化合物が挙げられる。
親水基含有活性水素化合物が、2種類以上併用される場合、親水性活性水素成分として、好ましくは、アニオン基含有活性水素化合物およびノニオン基含有活性水素化合物の併用が挙げられる。
アニオン基含有活性水素化合物およびノニオン基含有活性水素化合物が併用される場合、これらの併用割合は、目的および用途に応じて、適宜設定される。
例えば、アニオン基含有活性水素化合物およびノニオン基含有活性水素化合物の総量に対して、アニオン基含有活性水素化合物が、例えば、10質量%以上、好ましくは、20質量%以上、より好ましくは、30質量%以上、さらに好ましくは、35質量%以上である。また、アニオン基含有活性水素化合物が、例えば、90質量%以下、好ましくは、75質量%以下、より好ましくは、50質量%以下、さらに好ましくは、45質量%以下である。
また、アニオン基含有活性水素化合物およびノニオン基含有活性水素化合物の総量に対して、ノニオン基含有活性水素化合物が、例えば、10質量%以上、好ましくは、25質量%以上、より好ましくは、50質量%以上、さらに好ましくは、55質量%以上である。また、ノニオン基含有活性水素化合物が、例えば、90質量%以下、好ましくは、80質量%以下、より好ましくは、70質量%以下、さらに好ましくは、65質量%以下である。
また、アニオン基含有活性水素化合物100質量部に対して、ノニオン基含有活性水素化合物が、例えば、50質量部以上、好ましくは、100質量部以上、より好ましくは、120質量部以上、さらに好ましくは、500質量部以上である。また、ノニオン基含有活性水素化合物が、例えば、1000質量部以下、好ましくは、500質量部以下、より好ましくは、300質量部以下、さらに好ましくは、200質量部以下である。
親水基が導入されたポリイソシアネートは、例えば、上記のポリイソシアネートと、親水基含有活性水素化合物との反応により、製造される。
より具体的には、ポリイソシアネートと、親水基含有活性水素化合物とを、遊離のイソシアネート基が残存する割合で、反応させる。ポリイソシアネートと、親水基含有活性水素化合物とを反応させる方法は、特に制限されない。例えば、ポリイソシアネートと、親水基含有活性水素化合物とが、所定の割合で混合され、必要に応じて加熱される。
より具体的には、ポリイソシアネートのイソシアネート基に対する、親水基含有活性水素化合物の活性水素基の当量比(活性水素基/NCO)が、例えば、0.30以下、好ましくは、0.20以下である。また、ポリイソシアネートのイソシアネート基に対する、親水基含有活性水素化合物の活性水素基の当量比(活性水素基/NCO)が、例えば、0.01以上、好ましくは、0.10以上である。
親水基含有活性水素化合物の配合割合は、ポリイソシアネート100質量部に対して、例えば、1質量部以上、好ましくは、2質量部以上、さらに好ましくは、3質量部以上、特に好ましくは、3.5質量部以上である。また、親水性活性水素成分の配合割合は、ポリイソシアネート100質量部に対して、例えば、100質量部以下、好ましくは、75質量部以下、さらに好ましくは、50質量部以下、特に好ましくは、30質量部以下である。
ポリイソシアネートと親水基含有活性水素化合物との反応条件は、本発明の優れた効果を阻害しない範囲において、適宜設定される。より具体的には、環境条件は、不活性雰囲気および常圧である。また、反応温度が、例えば、50℃以上、好ましくは、70℃以上である。また、反応温度が、例えば、150℃以下、好ましくは、110℃以下である。また、反応時間が、例えば、1時間以上、好ましくは、2.5時間以上、より好ましくは、5時間以上、さらに好ましくは、7時間以上である。また、反応時間が、例えば、48時間以下、好ましくは、24時間以下、より好ましくは、12時間以下、さらに好ましくは、10時間以下である。
なお、反応の終了は、例えば、反応液中のイソシアネート量が変化しなくなることによって、確認される。イソシアネート量は、滴定法または赤外吸収法により測定される。
また、親水性活性水素成分として、アニオン基含有活性水素化合物が用いられる場合には、好ましくは、反応液に中和剤を添加し、アニオン基の塩を形成させる。すなわち、アニオン基は、塩でなくともよく、塩であってもよい。好ましくは、アニオン基として、アニオン基の塩が挙げられる。
中和剤としては、慣用の塩基が挙げられる。塩基として、具体的には、有機塩基および無機塩基が挙げられる。有機塩基としては、例えば、3級アミンおよび2級アミンが挙げられる。3級アミンとしては、例えば、トリアルキルアミンおよびアルカノールアミンが挙げられる。トリアルキルアミンとしては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、および、N,N-ジメチルシクロヘキシルアミンが挙げられる。アルカノールアミンとしては、例えば、ジメチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミンおよびトリイソプロパノールアミンが挙げられる。2級アミンとしては、例えば、複素環式アミンが挙げられる。複素環式アミンとしては、例えば、モルホリンが挙げられる。無機塩基としては、例えば、アンモニア、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物およびアルカリ金属炭酸塩が挙げられる。アルカリ金属水酸化物としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウムおよび水酸化リウムが挙げられる。アルカリ土類金属水酸化物としては、例えば、水酸化マグネシウムおよび水酸化カルシウムが挙げられる。アルカリ金属炭酸塩としては、例えば、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムが挙げられる。これらは、単独使用または2種類以上併用できる。
中和剤として、好ましくは、有機塩基が挙げられ、より好ましくは、3級アミンが挙げられ、さらに好ましくは、トリアルキルアミンが挙げられ、とりわけ好ましくは、N,N-ジメチルシクロヘキシルアミン(DMCHA)が挙げられる。
中和剤の添加量は、アニオン基1当量に対して、例えば、0.4当量以上、好ましくは、0.6当量以上である。また、中和剤の添加量は、アニオン基1当量に対して、例えば、1.2当量以下、好ましくは、1.0当量以下である。
これにより、親水基が導入されたポリイソシアネートが得られる。
親水基が導入されたポリイソシアネートのイソシアネート基含有量は、例えば、5質量%以上、好ましくは、10質量%以上である。また親水基が導入されたポリイソシアネートのイソシアネート基含有量は、例えば、40質量%以下、好ましくは、30質量%以下である。
ポリイソシアネート成分は、さらに、親水基が導入されていないポリイソシアネートを含むことができる。
親水基が導入されていないポリイソシアネートとしては、上記したポリイソシアネート単量体および上記したポリイソシアネート誘導体が挙げられる。
親水基が導入されていないポリイソシアネートの割合は、親水基が導入されているポリイソシアネート100質量部に対して、例えば、30質量部以下、好ましくは、20質量部以下、より好ましくは、10質量部以下、さらに好ましくは、0質量部である。すなわち、ポリイソシアネート成分は、とりわけ好ましくは、親水基が導入されているポリイソシアネートからなる。
ポリイソシアネート成分の割合は、熱伝導性組成物100質量部に対して、0.1質量部以上、好ましくは、1質量部以上、より好ましくは、2質量部以上、さらに好ましくは、3質量部以上、特に好ましくは、4質量部以上、最も好ましくは、5質量部以上であり、また、例えば、30質量部以下、好ましくは、20質量部以下、より好ましくは、10質量部以下、さらに好ましくは、8質量部以下、特に好ましくは、7質量部以下、最も好ましくは、6.5質量部以下である。
(ポリオール成分)
ポリオール成分としては、例えば、マクロポリオールが挙げられる。
マクロポリオールは、数平均分子量が、200以上のポリオールである。
マクロポリオールとしては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリウレタンポリオール、エポキシポリオール、植物油ポリオール、ポリオレフィンポリオール、アクリルポリオール、およびビニルモノマー変性ポリオールが挙げられる。これらは、単独使用または2種類以上併用することができる。
マクロポリオールとして、好ましくは、ポリエステルポリオール、および植物油ポリオールが挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、縮合系ポリエステルポリオール、および開環系ポリエステルポリオールが挙げられる。縮合系ポリエステルポリオールとしては、例えば、低分子量ポリオール(後述)と公知の多塩基酸との縮合物が挙げられる。開環系ポリエステルポリオールとしては、例えば、ポリカプロラクトンポリオールが挙げられる。ポリカプロラクトンポリオールとしては、例えば、ポリカプロラクトンジオールが挙げられる。これらは、単独使用または2種類以上併用することができる。
ポリエステルポリオールとして、好ましくは、開環系ポリエステルポリオール、より好ましくは、ポリカプロラクトンポリオール、さらに好ましくは、ポリカプロラクトンジオールが挙げられる。
ポリカプロラクトンポリオールは、低分子量ポリオール(後述)を開始剤とするラクトンの開環重合により得られる。ラクトンとしては、例えば、β-ラクトン、γ-ラクトン、σ-ラクトン、およびε-ラクトンが挙げられる。
このようなポリエステルポリオールは、市販品として入手することもでき、例えば、Capa2043(商品名、ポリカプロラクトンジオール、平均分子量約400、Ingevity社製)が挙げられる。
植物油ポリオールとしては、例えば、ヤシ油ポリオール、およびひまし油ポリオールが挙げられる。好ましくは、ひまし油ポリオールが挙げられる。
ひまし油ポリオールとしては、例えば、無変性ひまし油ポリオール、および、エステル変性ひまし油ポリオールが挙げられる。
無変性ひまし油ポリオールとしては、例えば、ひまし油(水酸基を含有する植物油が挙げられる。
エステル変性ひまし油ポリオールとしては、例えば、ひまし油脂肪酸(リシノレイン酸など)と公知のポリエーテルポリオールとのエステル反応生成物が挙げられる。
マクロポリオールとして、カーボンニュートラルの観点から、好ましくは、ポリカプロラクトンポリオールおよび/またはひまし油ポリオールが挙げられる。
マクロポリオールの数平均分子量は、例えば、200以上、好ましくは、300以上であり、また、例えば、5000以下、好ましくは、2000以下、より好ましくは、1000以下、さらに好ましくは、900以下である。
マクロポリオールの水酸基当量は、例えば、50以上、好ましくは、100以上、より
好ましくは、150以上であり、また、例えば、3000以下、好ましくは、2000以下、より好ましくは、1000以下、さらに好ましくは、500以下である。
マクロポリオールの平均水酸基数は、例えば、1.8以上、好ましくは、2以上である。また、マクロポリオールの平均水酸基数は、例えば、5以下、好ましくは、4以下、より好ましくは、3.5以下、さらに好ましくは、3.0以下である。
ポリオール成分は、低分子量ポリオールを含むことができる。
低分子量ポリオールは、数平均分子量が、200未満のポリオールである。
低分子量ポリオールとしては、例えば、2価アルコール、3価アルコール、および、4価以上のアルコールが挙げられる。2価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールおよびジプロピレングリコールが挙げられる。3価アルコールとしては、例えば、グリセリンおよびトリメチロールプロパンが挙げられる。4価以上のアルコールとしては、例えば、ペンタエリスリトールおよびジグリセリンが挙げられる。これらは、単独使用または2種類以上併用できる。
低分子量ポリオールの割合は、マクロポリオール100質量部に対して、例えば、30質量部以下、好ましくは、20質量部以下、より好ましくは、10質量部以下、さらに好ましくは、0質量部である。すなわち、ポリオール成分は、とりわけ好ましくは、マクロポリオールからなる。
ポリオール成分の割合は、熱伝導性組成物の総量に対して、例えば、2質量%以上、好ましくは、5質量%以上、より好ましくは、7質量%以上、さらに好ましくは、7.5質量%以上、特に好ましくは、8質量%以上であり、また、例えば、40質量%以下、好ましくは、20質量%以下、より好ましくは、15質量%以下、さらに好ましくは、12質量%以下である。
また、ポリオール成分の割合は、ポリオール成分の水酸基に対する、イソシアネート成分のイソシアネート基が、所定の当量比となるように設定される。すなわち、ポリオール成分の水酸基に対する、ポリイソシアネート成分のイソシアネート基の当量比(NCO/OH)が、例えば、0.5以上、好ましくは、0.7を超過し、より好ましくは、0.8以上であり、また、例えば、2.0以下、好ましくは、1.5以下、より好ましくは、1.2以下である。
(熱伝導性フィラー)
熱伝導性フィラーとしては、例えば、無機粒子が挙げられ、そのような無機粒子としては、例えば、炭化物、窒化物、酸化物、水酸化物、金属、および炭素系材料が挙げられる。無機粒子は、例示されるものに限定されず、任意に選択することができる。
酸化物としては、例えば、酸化鉄、酸化ケイ素(シリカ)、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化マグネシウム(マグネシア)、酸化チタン、酸化セリウム、および酸化ジルコニウムが挙げられる。また、酸化物として、チタン酸バリウムなどの遷移金属酸化物などや、さらには、金属イオンがドーピングされている、例えば、酸化インジウムスズ、および酸化アンチモンスズが挙げられる。
水酸化物としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、および水酸化マグネシウムが挙げられる。
窒化物としては、例えば、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ガリウム、窒化クロム、窒化タングステン、窒化マグネシウム、窒化モリブデン、および窒化リチウムが挙げられる。
これら熱伝導性フィラーは、単独使用または2種以上併用することができる。
熱伝導性フィラーとしては、好ましくは、水酸化物および/または酸化物、より好ましくは、水酸化アルミニウムおよび/またはアルミナ、さらに好ましくは、水酸化アルミニウムまたはアルミナ、特に好ましくは、アルミナが挙げられる。
熱伝導性フィラーの形状としては、特に制限されず、例えば、球状、塊状、針状、不定形、および板状(鱗片状)が挙げられる。
熱伝導性フィラーのサイズは特に制限されず、例えば、その最大の長さ(球状の場合は平均粒子径)が、例えば、1μm以上、好ましくは、2μm以上、より好ましくは、4μm以上、さらに好ましくは、6μm以上、特に好ましくは、8μm以上、最も好ましくは、10μm以上であり、また、例えば、50μm以下、好ましくは、40μm以下、より好ましくは、30μm以下、さらに好ましくは、20μm以下、特に好ましくは、15μm以下である。
熱伝導性フィラーの割合は、熱伝導性組成物に対して、例えば、40質量%以上、好ましくは、60質量%以上、より好ましくは、70質量%以上、さらに好ましくは、80質量%以上、特に好ましくは、85質量%以上、最も好ましくは、90質量%以上であり、また、例えば、99質量%以下、好ましくは、97質量%以下、より好ましくは、95質量%以下、さらに好ましくは、94質量%以下、特に好ましくは、93質量%以下、最も好ましくは、92質量%以下である。
熱伝導性フィラーの割合は、熱伝導性組成物に対して、例えば、40体積%以上、好ましくは、50体積%以上、より好ましくは、60体積%以上、さらに好ましくは、65質量%以上、また、例えば、80体積%以下、好ましくは、79体積%以下、より好ましくは、78体積%以下である。
熱伝導性フィラーの割合は、ポリイソシアネート成分およびポリオール成分の総量100質量部に対して、例えば、200質量部以上、好ましくは、400質量部以上、より好ましくは、500質量部以上、さらに好ましくは、550質量部以上、特に好ましくは、1000質量部以上、最も好ましくは、2000質量部以上であり、また、例えば、6000質量部以下、好ましくは、4000質量部以下、より好ましくは、3500質量部以下、さらに好ましくは、3000質量部以下、特に好ましくは、2800質量部以下である。
熱伝導性組成物は、以下の方法で製造できる。すなわち、ポリイソシアネート成分およびポリオール成分と、熱伝導性フィラーとを、上記の割合で準備する。そして、ポリイソシアネート成分およびポリオール成分のいずれか一方または両方に、熱伝導性フィラーを上記の割合で配合する。好ましくは、熱伝導性フィラーは、ポリイソシアネート成分(硬化剤)とポリオール化合物(主剤)との質量比に分割して配合する。
また、熱伝導性組成物は、添加剤を含有できる。添加剤としては、例えば、ウレタン化触媒およびシランカップリング剤が挙げられる。
ウレタン化触媒としては、例えば、公知のウレタン化触媒が挙げられる。公知のウレタン化触媒としては、例えば、アミン類、および有機金属化合物が挙げられる。
アミン類としては、例えば、3級アミン類、4級アンモニウム塩、およびイミダゾール類が挙げられる。3級アミン類としては、例えば、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、ビス-(2-ジメチルアミノエチル)エーテル、およびN-メチルモルホリンが挙げられる。4級アンモニウム塩としては、例えば、テトラエチルヒドロキシルアンモニウムが挙げられる。イミダゾール類としては、例えば、イミダゾール、および2-エチル-4-メチルイミダゾールが挙げられる。これらアミン類は、単独使用または2種類以上併用することができる。
有機金属化合物としては、例えば、有機錫化合物、有機鉛化合物、有機ニッケル化合物、有機コバルト化合物、有機銅化合物、および有機ビスマス化合物が挙げられる。有機錫化合物としては、例えば、酢酸錫、オクチル酸錫、オレイン酸錫、ラウリル酸錫、ジブチル錫ジアセテート、ジメチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジラウレート(DBTDL)、ジブチル錫ジメルカプチド、ジブチル錫マレエート、ジブチル錫ジネオデカノエート、ジオクチル錫ジメルカプチド、ジオクチル錫ジラウリレート、およびジブチル錫ジクロリドが挙げられる。有機鉛化合物としては、例えば、オクタン酸鉛、およびナフテン酸鉛が挙げられる。有機ニッケル化合物としては、例えば、ナフテン酸ニッケルが挙げられる。有機コバルト化合物としては、例えば、ナフテン酸コバルトが挙げられる。有機銅化合物としては、例えば、オクテン酸銅が挙げられる。有機ビスマス化合物としては、例えば、オクチル酸ビスマス、およびネオデカン酸ビスマスが挙げられる。これら有機金属化合物は、単独使用または2種類以上併用することができる。
また、これら有機金属化合物は、市販品として入手することができ、例えば、ネオスタンU-100(有機錫化合物、日東化成社製)、フォーメートTK-1(有機錫化合物、三井化学社製)、Fomrez UL-28(有機錫化合物、モメンティブ社製)、Stanoct(有機錫化合物、三菱化学社製)が挙げられる。
これら触媒(アミン類および有機金属化合物)は、単独使用または2種類以上併用することができ、好ましくは、有機金属化合物であり、より好ましくは、有機錫化合物であり、さらに好ましくは、ジブチル錫ジラウレートである。
触媒(有効成分量100%換算)の配合割合は、ポリイソシアネート成分とポリオール成分との総量100質量部に対して、例えば、0.001質量部以上、好ましくは、0.01質量部以上、より好ましくは、0.015質量部以上、さらに好ましくは、0.02質量部以上であり、また、例えば、0.2質量部以下、好ましくは、0.1質量部以下、より好ましくは、0.075質量部以下、さらに好ましくは、0.05質量部以下、特に好ましくは、0.04質量部以下、最も好ましくは、0.035質量部以下である。
ウレタン化触媒は、ポリイソシアネート成分および/またはポリオール成分に添加される。
シランカップリング剤としては、例えば、公知のシランカップリング剤が挙げられる。公知のシランカップリング剤としては、例えば、アミノシラン、およびエポキシシランが挙げられる。エポキシシランとしては、例えば、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、および3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランが挙げられる。
シランカップリング剤としては、市販品として入手することができ、例えば、KBM-403(商品名、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、信越シリコーン社製)が挙げられる。
これらシランカップリング剤は、単独使用または2種類以上併用することができる。シランカップリング剤として、好ましくは、エポキシシラン、より好ましくは、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシランが挙げられる。
シランカップリング剤の配合割合は、ポリイソシアネート成分とポリオール成分との総量100質量部に対して、例えば、10質量部以上、好ましくは、20質量部以上、より好ましくは、30質量部以上、さらに好ましくは、35質量部以上、特に好ましくは、100質量部以上、最も好ましくは、150質量部以上であり、また、例えば、500質量部以下、好ましくは、400質量部以下、より好ましくは、300質量部以下、さらに好ましくは、200質量部以下である。
シランカップリング剤は、ポリイソシアネート成分および/またはポリオール成分に添加される。
さらに、熱伝導性組成物は、他の添加剤を含有できる。他の添加剤としては、例えば、反応溶媒、触媒、エポキシ樹脂、塗工性改良剤、レベリング剤、消泡剤、安定剤(酸化防止剤および紫外線吸収剤など)、増粘剤、沈降防止剤、可塑剤、界面活性剤、顔料、充填剤、有機または無機微粒子、および防黴剤が挙げられる。添加剤の配合量は、その目的および用途により適宜決定される。
本発明は、上記した熱伝導性組成物の硬化物を含んでいる。硬化物は、上記の熱伝導性組成物を硬化させることにより得ることができる。
具体的には、硬化物は、例えば、上記の熱伝導性組成物を公知の成型方法で成形し、その後、硬化させることにより得られる。成形方法としては、例えば、注型成形が挙げられる。乾燥条件および硬化条件としては、公知の乾燥条件および硬化条件であり、特に制限はなく、例えば、室温(25℃)で、1週間が挙げられる。
上記の方法により、熱伝導性組成物の硬化物が得られる。
このようにして得られた熱伝導性組成物は、ポリイソシアネート成分に、親水基が導入されたポリイソシアネートを含む。そのため、熱伝導性組成物は、熱伝導性を確保しつつ、熱伝導性フィラーのブリードを抑制できる。
また、このようにして得られた熱伝導性組成物の硬化物は、熱伝導性組成物のポリイソシアネート成分に、親水基が導入されたポリイソシアネートを含む。そのため、熱伝導性組成物の硬化物は、熱伝導性を確保しつつ、熱伝導性フィラーのブリードを抑制できる。
以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、それらに限定されない。以下の記載において用いられる配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなど該当記載の上限値(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限値(「以上」、「超過」として定義されている数値)に代替することができる。なお、「部」および「%」は、特に言及がない限り、質量基準である。
合成例1(ポリイソシアネートAの調製)(HDIイソシアヌレートA)
攪拌機、温度計、還流管および窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、ヘキサメチレンジイソシアネート(東ソー社製)1000.0g、1,3ーブタンジオール26.8gを仕込み(1,3ーブタンジオールの水酸基に対するヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアネート基の当量比(NCO/OH)20)、80℃で2時間ウレタン化反応させた。
次いで、得られた反応液に、トリマー化触媒として、DABCO-TMR(N-(2-ヒドロキシプロピル)-N,N,N-トリメチルアンモニウム-2-エチルヘキサノエート、エアープロダクツ社製)0.52gを添加し、70~80℃で1時間反応させた。
イソシアネート基含有率測定によりウレタン化後の残存NCO基の16%が転化したことを確認した後、オルトトルエンスルホン酸0.60gを添加して反応を停止させた。
得られた反応液を、薄膜蒸留装置(真空度0.05kPa、温度140℃)を用いて蒸留し、未反応のヘキサメチレンジイソシアネートを除去し、ポリイソシアネートAを得た。
このポリイソシアネートAのイソシアネート基含有量(NCO%)は21.0%であった。
合成例2(ポリイソシアネートBの調製)(HDIイソシアヌレートB)
ヘキサメチレンジイソシアネート1000.0gと、イソブタノール1.5gとを用いた(イソブタノールの水酸基に対するヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアネート基の当量比(NCO/OH)600)以外は、合成例1と同様にして、ポリイソシアネートBを得た。
このポリイソシアネートBのイソシアネート基含有量(NCO%)は23.3%であった。
合成例3(ポリイソシアネートCの調製)(PDIイソシアヌレート)
1,5-ペンタメチレンジイソシアネート(スタビオ(登録商標)PDI、三井化学社製)1000.0gと、イソブタノール1.6gとを用いた(イソブタノールの水酸基に対する1,5-ペンタメチレンジイソシアネート基の当量比(NCO/OH)600)以外は、合成例1と同様にして、ポリイソシアネートCを得た。
このポリイソシアネートCのイソシアネート基含有量(NCO%)は25.0%であった。
合成例4(親水基変性ポリイソシアネート組成物Dの合成)(HDIイソシアヌレートA/アニオン/ノニオン)
ポリイソシアネートAを93.8g、3-(シクロヘキシルアミノ)-プロパンスルホン酸を2.0g、ジメチルシクロヘキシルアミンを1.2g、メトキシPEG-400を3gの質量比で混合し、乾燥窒素下、80~90℃で8時間反応させ、親水基変性ポリイソシアネート組成物Dを得た。
合成例5(親水基変性ポリイソシアネート組成物Eの合成)(HDIイソシアヌレートB/アニオン)
ポリイソシアネートBを96.2g、3-(シクロヘキシルアミノ)-プロパンスルホン酸を2.4g、ジメチルシクロヘキシルアミンを1.4gの質量比で混合し、乾燥窒素下、80~90℃で8時間反応させ、親水基変性ポリイソシアネート組成物Eを得た。
合成例6(親水基変性ポリイソシアネート組成物Fの合成)(HDIイソシアヌレートB/ノニオン)
ポリイソシアネートBを80.0g、メトキシPEG-400を20gの質量比で混合し、乾燥窒素下、80~90℃で8時間反応させ、親水基変性ポリイソシアネート組成物Fを得た。
合成例7(親水基変性ポリイソシアネート組成物Gの合成)(PDIイソシアヌレート/ノニオン)
ポリイソシアネートCを80.0g、メトキシPEG-400を20gの質量比で混合し、乾燥窒素下、80~90℃で8時間反応させ、親水基変性ポリイソシアネート組成物Gを得た。
実施例1~8、比較例1
熱伝導性フィラー、およびシランカップリング剤を、表1および表2に示すポリイソシアネート成分とポリオール成分との比率に分割した。ポリイソシアネート成分と、先に分割した熱伝導性フィラーおよびシランカップリング剤とを混合し、ポリイソシアネート成分(1)とした。ポリオール成分と、先に分割した熱伝導性フィラーおよびシランカップリング剤とを混合し、ポリオール成分(1)とした。ポリイソシアネート成分(1)とポリオール成分(1)とウレタン化触媒(硬化触媒)とを表1および表2に示す比率で混合し、実施例1~8及び比較例1の熱伝導性組成物を得た。
比較例2
熱伝導性フィラー、およびシランカップリング剤を、表2の比較例2に示すポリイソシアネート成分とポリオール成分との比率に分割した。ポリイソシアネート成分と、先に分割した熱伝導性フィラーおよびシランカップリング剤とを混合し、さらに、分散剤を混合して、ポリイソシアネート成分(2)とした。ポリオール成分と、先に分割した熱伝導性フィラーおよびシランカップリング剤とを混合し、ポリオール成分(2)とした。ポリイソシアネート成分(2)とポリオール成分(2)とウレタン化触媒(硬化触媒)とを表2の比較例2に示す比率で混合し、比較例2の熱伝導性組成物を得た。
<試験片の調製>
内径45mmの成形型に、表1および表2に示す比率で調製した各実施例及び各比較例の熱伝導性組成物を注入し、室温(25℃)で7日放置して硬化させた。得られた硬化物の安定性(経時ブリードアウト)の測定を行った。
<安定性(経時ブリードアウト)の測定>
試験片の調製し、1か月後、紙の上に1日置き、翌日、接触部の跡の有無を目視で評価した。評価としては、跡がないものを〇とし、跡があるものを×とした。なお、比較例1は、平滑な表面の試験片を作製できなかったため、安定性(経時ブリードアウト)の測定ができなかった。
<熱伝導性(熱伝導率)の測定>
(実験方法:試験片の調製)
内径45mmの成形型に、表1および表2に示す比率で調製した各実施例及び各比較例の熱伝導性組成物を厚み10mmとなるよう注入し、室温(25℃)で7日放置して硬化させ、試験片を得た。
(評価方法:熱伝導率の測定)
得られた直径45mm×厚み10mmの試験片を、23℃で2時間静置した後、2個の試験片でセンサを挟み込み、ホットディスク法熱物性測定装置TPA-501(京都電子工業社製)を用い、試験規格ISO/CD22007-2に準じて熱伝導率を測定した。なお、比較例1は、平滑な表面の試験片を作製できなかったため、熱伝導性(熱伝導率)の測定ができなかった。
なお、表中の略号の詳細を下記する。
HDI:1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート
PDI:1,5-ペンタメチレンジイソシアネート
Capa2043:商品名、ポリカプロラクトンジオール、平均分子量約400、Ingevity社製
ひまし油:型番 ダイヤ、伊藤製油社製
V-325F:商品名、アルミナ、日本軽金属社製
BX053:商品名、水酸化アルミニウム、平均粒径6μm、日本軽金属社製
KBM-403:商品名、エポキシシラン、信越化学社製
ネオスタンU-100:商品名、ウレタン化触媒、ジブチル錫ジラウリレート(有機金属触媒、DBTDL)、日東化成社製

Claims (7)

  1. ポリイソシアネート成分およびポリオール成分と、
    熱伝導性フィラーと
    を含む熱伝導性組成物であり、
    前記ポリイソシアネート成分は、親水基が導入されたポリイソシアネートを含む、
    熱伝導性組成物。
  2. 前記ポリイソシアネートが、脂肪族ポリイソシアネートの誘導体である、
    請求項1に記載の熱伝導性組成物。
  3. 前記誘導体が、イソシアヌレート誘導体である、
    請求項2に記載の熱伝導性組成物。
  4. 前記ポリオール成分が、ポリカプロラクトンポリオールおよび/またはひまし油ポリオールを含む、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の熱伝導性組成物。
  5. 前記熱伝導性フィラーが、水酸化アルミニウムおよび/またはアルミナを含む、
    請求項1~4のいずれか一項に記載の熱伝導性組成物。
  6. 前記ポリイソシアネート成分および前記ポリオール成分の総量100質量部に対して、
    前記熱伝導性フィラーが、200質量部以上である、
    請求項1~5のいずれか一項に記載の熱伝導性組成物。
  7. 請求項1~6のいずれか一項に記載の熱伝導性組成物の硬化物。
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