JP2023133717A - 電極の製造方法及び液体組成物セット - Google Patents

電極の製造方法及び液体組成物セット Download PDF

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康司 松岡
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Abstract

【課題】電極基体の表面に均一な絶縁層を形成することができる電極の製造方法の提供。【解決手段】表面に開口部を有する電極基体における前記表面に対し、前記表面上に、粒子を含有する第2の液体組成物が堆積可能となるように前記第2の液体組成物よりも前に第1の液体組成物を付与する第1の液体組成物付与工程と、前記表面に付与した前記第1の液体組成物を固化させる第1の液体組成物固化工程と、固化させた前記第1の液体組成物に接触するようにして前記表面に対し、前記第2の液体組成物を付与して前記表面上に前記第2の液体組成物を堆積させる第2の液体組成物堆積工程と、を含む電極の製造方法である。【選択図】なし

Description

本発明は、電極の製造方法及び液体組成物セットに関する。
従来より、リチウムイオン二次電池、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ、レドックスキャパシタ等の電気化学素子においては、正極と負極の短絡を防止することを目的として、電極基体上に絶縁層を形成することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、電気化学素子の電極基体は、その目的に応じて材料、体積密度などの仕様が多岐にわたっているため、電極基体上に絶縁性粒子を含有する絶縁層を均一に形成することは極めて困難である。
本発明は、電極基体の表面に均一な絶縁層を形成することができる電極の製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の電極の製造方法は、表面に開口部を有する電極基体における前記表面に対し、前記表面上に、粒子を含有する第2の液体組成物が堆積可能となるように前記第2の液体組成物よりも前に第1の液体組成物を付与する第1の液体組成物付与工程と、前記表面に付与した前記第1の液体組成物を固化させる第1の液体組成物固化工程と、固化させた前記第1の液体組成物に接触するようにして前記表面に対し、前記第2の液体組成物を付与して前記表面上に前記第2の液体組成物を堆積させる第2の液体組成物堆積工程と、を含む。
本発明によると、電極基体の表面に均一な絶縁層を形成することができる電極の製造方法を提供することができる。
図1は、冷却部を有する塗工装置の一例を示す概略図である。 図2は、冷却部を有する塗工装置の他の一例を示す概略図である。 図3は、図1の塗工装置の塗布部及び冷却部の詳細の一例を示す概略図である。 図4は、図2の塗工装置の塗布部及び冷却部の詳細の一例を示す概略図である。 図5は、図1の塗工装置の塗布部及び冷却部の詳細の他の一例を示す概略図である。 図6は、図2の塗工装置の塗布部及び冷却部の詳細の他の一例を示す概略図である。 図7は、冷却部を有する塗工装置の一例を示す概略図である。
(液体組成物セット)
本発明の液体組成物セットは、液体化合物を含有する第1の液体組成物と、粒子及び分散媒を含有する第2の液体組成物と、を有する。
前記液体組成物セットは、下記の(1)及び(2)のいずれかを充たす。
(1)前記第1の液体組成物における前記液体化合物の分子体積とハンセン溶解度パラメーター(δD、δP、δH)の各項の二乗の和を乗じた値である凝集エネルギー密度A1(J/mol)が、前記第2の液体組成物における前記分散媒の分子体積とハンセン溶解度パラメーター(δD、δP、δH)の各項の二乗の和を乗じた値である凝集エネルギー密度A2(J/mol)よりも大きい。
(2)前記凝集エネルギー密度A1と前記凝集エネルギー密度A2との差(A1-A2)の絶対値が5,000J/mol以下である。
本発明の液体組成物セットは、上記(1)及び(2)のいずれかを充たすことにより、電極基体上に絶縁層をより均一に形成することができる。
ここで、前記凝集エネルギー密度:Mvol×tot HSPは、分子体積:Mvolとtot HSPを乗算した物性値である。
tot HSPは以下の式から算出される。
tot HSP=δD+δP+δH
ただし、δD、δP、及びδHは、ハンセン溶解度パラメーターである。
前記ハンセンの溶解度パラメーターは、ヒルデブランド(Hildebrand)によって導入された溶解度パラメーターを、分散項δD、極性項δP、水素結合項δHの3成分に分割し、三次元空間に表したものである。前記分散項δDは分散力による効果、前記極性項δPは双極子間力による効果、前記水素結合項δHは水素結合力による効果をそれぞれ示す。
本発明においては、前記ハンセン溶解度パラメーターは、Charles M.Hansen著、Hansen Solubility Parameters:A Users Handbook(CRCプレス、2007年)に記載の値を用いた。上記文献中で記載のないものは、特許第6787147号公報に記載の値、又はStefanis と Panayiotou による Hansen 溶解度パラメーターを推算する原子団寄与法(Stefanis, E.; Panayiotou, C. Int. J. Thermophys. , 29, 568-585.(2008))から算出した。
前記第1の液体組成物における前記液体化合物の凝集エネルギー密度A1は、30,000J/mol以上が好ましく、50,000J/mol以上がより好ましい。前記凝集エネルギー密度A1が30,000J/mol以上であると、電極基体上に絶縁層をより均一に形成することができる。
<第1の液体組成物>
第1の液体組成物は、揮発可能な液体化合物(溶剤)を主成分とする。
本明細書において、第1の液体組成物が「揮発可能な液体化合物を主成分とする」とは、第1の液体組成物を乾燥させた場合に残る残渣が、例えば電極合材層に残留した場合に悪影響を及ぼさない範囲で副成分を含んでいてもよいが、常圧下で揮発可能な液体化合物が20質量%以上含まれることが好ましく、50質量%以上含まれることがより好ましく、第1の液体組成物の100質量%が揮発可能な液体化合物であることが特に好ましい。
また、真空オーブン等の真空乾燥による減圧下において揮発可能な液体化合物であってもよく、この場合の真空度は大気圧から差圧計で-0.05MPa以下が好ましく、-0.1MPa以下がより好ましい。前記真空乾燥は、リチウムイオン二次電池等の電気化学素子の製造工程における一般的なプロセスである。
前記第1の液体組成物に含まれる揮発可能な液体化合物が揮発する温度、即ち沸点は、乾燥性の点から80℃以上が好ましく、150℃以上がより好ましい。
本明細書において、室温とは25℃を意味する。
前記第1の液体組成物に含まれる揮発可能な液体化合物(溶剤)は、冷却することで固化し固体となる。
前記揮発可能な液体化合物が固体となる温度、即ち融点Mp(以下、「凝固点」と同義として扱う)としては、簡便な構成により揮発可能な液体化合物を固化できるという点から室温以下が好ましい。また一般的な生産工場で用いることが可能な冷却温度であるという点から-196℃以上であることがより好ましく、簡便な構成により揮発可能な液体化合物を固体化できるという点から0℃以上が更に好ましい。
前記第1の液体組成物に含まれる揮発可能な液体化合物は、1種の液体化合物(単体溶剤)であってもよく、2種以上の液体化合物(混合溶剤)であってもよい。
前記単体溶剤は、室温で液体であり、室温以下に冷却すると固体となる溶剤であればよく、0℃~室温で固化し固体になる溶剤であることが冷却温度の観点から好ましい。
前記単体溶剤としては、例えば、シクロヘキサン、t-ブチルアルコール、炭酸ジメチル、水、ピリミジン、p-キシレン、1-メチルシクロヘキサノール、シクロヘキシルベンゼン、シクロヘキサノール、シクロオクタノン、炭酸ビニレン、炭酸エチレン、エタノールアミン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、コハク酸ジメチル、アセトフェノン、1,2-ジメトキシベンゼン(ベラトロール)、1,4-ブタンジオール、ビシクロヘキシル、2-ピロリドン、1H-1,2,3-トリアゾール、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(DMI)、エタノールアミン、アネトール、グリセロール、4-アセチルモルホリン、2-フェノキシエタノール、2-アセチルチオフェン、ケイ皮酸エチル、テトラデカン、1,8-シネオール(ユーカリプトール)、フタル酸ジメチルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記混合溶剤としては、前記単体溶剤と前記単体溶剤との混合溶剤、あるいは前記単体溶剤と室温よりも融点の高い液体化合物との混合溶剤が挙げられる。また、混合する単体溶剤及び室温よりも融点の高い液体化合物は複数であってもよく、室温で液体であり室温以下に冷却すると固体となればよい。これらの中でも、0℃~室温で固体になることが冷却温度の観点からより好ましい。
前記室温よりも融点の高い液体化合物としては、例えば、ネオペンチルアルコール、シクロオクタノン、炭酸エチレン、炭酸ジメチル、1,6-ヘキサンジオール、シクロドデカン、2,6-ジメトキシフェノール、1,9-ノナンジオール、4’-メトキシアセトフェノン、4’-エトキシアセトフェノン、4-メチル安息香酸メチル、1,2-シクロヘキサンジオン、グアヤコール、ジブチルスルホキシドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記混合溶剤における前記単体溶剤と前記室温よりも融点の高い液体化合物との混合比率は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、電極基体上に前記第1の液体組成物を固化させる際により冷却温度を高くすることが可能であること、また常温で容易に液体とすることができることから、混合溶剤における前記液体化合物の質量比率は飽和溶液となる比率の70質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましく、飽和溶液となる比率であることが更に好ましい。
前記第1の液体組成物は、特に制限はなく、公知の分散装置を用いて製造することができる。前記分散装置としては、例えば、攪拌機、ボールミル、ビーズミル、リング式ミル、高圧式分散機、回転式高速せん断装置、超音波分散機などが挙げられる。
前記第1の液体組成物の融点は、簡便な構成により揮発可能な液体化合物を固化できるという点から0℃以上25℃以下であることが好ましい。
前記第1の液体組成物の25℃での粘度は、50mPa・s以下が好ましく、30mPa・s以下がより好ましい。第1の液体組成物の25℃での粘度が50mPa・s以下であると、電極基体上に第1の液体組成物を付与したときに、電極基体中に第1の液体組成物を十分に染み込ませることができる。また、前記第1の液体組成物をインクジェット法により吐出する場合、吐出性の観点からも前記第1の液体組成物の25℃での粘度は、50mPa・s以下が好ましく、30mPa・s以下がより好ましい。
前記第1の液体組成物の粘度の測定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、JIS Z 8803に準じて測定することができる。前記測定に用いる装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、TV25型粘度計(コーンプレート型粘度計、東機産業株式会社製)などが挙げられる。
<第2の液体組成物>
第2の液体組成物は、粒子及び分散媒を含有し、分散剤及び樹脂を含有することが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
-粒子-
粒子は、溶剤に対する溶解性が低い色材(顔料)を意味する。ここで、前記粒子の溶剤に対する溶解度は、通常、0.1質量%未満である。
前記粒子を構成する材料としては、例えば、カーボン、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、酸化アルミニウム、シリカ、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム等の無機酸化物、金属酸化物と同様の金属を含む無機窒化物、金属硫化物等の無機材料、アゾ化合物、フタロシアニン、キナクリドン等の有機材料、ポリスチレン、メラニン樹脂、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリプロピレン、ポリエチレン等の樹脂材料、又は上記の材料を組み合わせた有機無機複合材料などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、絶縁性及び耐熱性が高い点から、アルミナ、シリカ等の無機酸化物が好ましく、アルミナが特に好ましい。
前記アルミナの種類は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、α-アルミナ、γ-アルミナ、β-アルミナ、フューズドアルミナなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、絶縁性及び耐擦過性の点からα-アルミナが好ましい。なお、2種以上のアルミナを用いる場合は、アルミナの主成分がα-アルミナであることが好ましい。ここで、主成分がα-アルミナであるとは、全アルミナ中のα-アルミナの含有率が50質量%以上であることを意味し、全アルミナ中のα-アルミナの含有率は60質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましい。
前記粒子のメジアン径(D50)は、液体組成物としての分散性の点から50nm以上1,000nm以下が好ましく、50nm以上800nm以下がより好ましく、100nm以上600nm以下が更に好ましい。
前記粒子のメジアン径(D50)の測定は、例えば、動的光散乱装置(DLS)、具体的には濃厚系粒径アナライザー(FPAR-1000、大塚電子株式会社製)などが挙げられる。
前記粒子の形状としては、例えば、矩形状、球状、楕円形状、円柱状、卵形状、ドッグボーン形状、無定形等が挙げられる。なお、前記粒子は、繊維状であってもよい。
前記粒子の含有量は、第2の液体組成物の全量に対して20質量%以上55質量%以下が好ましく、25質量%以上52質量%以下がより好ましく、35質量%以上50質量%以下が更に好ましい。前記粒子の含有量は、紙上に塗布することに適したインク等の液体組成物と比較して、高い固形分濃度を示す。粒子の含有量をこのような範囲にすることで、乾燥後の塗膜厚さのムラを抑制することができる。
-分散媒-
分散媒としては、例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO)、1-メチル-2-ピロリドン(NMP)、乳酸エチル(EL)、2-ブタノン(MEK)、酢酸ブチル、2-ヘプタノン、ヘキサン酸エチル、イソプロピルアルコール(IPA)、エタノール、n-ブタノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコール(EG)、プロピレングリコール(PG)、ヘキシレングリコール(2-メチル-2,4-ペンタンジオール、HG)、スチレン、水などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
-分散剤-
分散剤は、粒子の表面に吸着又は結合し、クーロン力による静電反発や分子鎖による立体障害によって絶縁性粒子同士の凝集を抑える機能を有する化合物である。
前記分散剤の数平均分子量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、第2の液体組成物の粘度の上昇を抑制する点から、1,000以上100,000以下が好ましく、1,000以上10,000以下がより好ましく、1,000以上5,000以下が更に好ましい。
前記分散剤は、分散性基を有することが好ましい。前記分散性基は、例えば、第2の液体組成物を電気化学素子の電極材料として使用する場合には、イオン伝導性の観点から、ノニオン性基であることが好ましい。ここで、ノニオン性とはイオン性を有さないことを示し、ノニオン性基とはイオン性を有さない置換基を示す。
前記分散性基としては、前記溶剤及び前記補助溶剤に対して溶解性を有する構造であれば特に制限はないが、電気化学素子として使用する場合、イオン伝導性の観点から、オリゴエーテル基が好ましい。前記オリゴエーテル基とは、エチレングリコール又はプロピレングリコールの重合体の末端からヒドロキシル基を除いた基を示す。
前記エチレングリコール又はプロピレングリコールの重合体の数平均分子量は、100以上10,000以下が好ましく、100以上5,000以下がより好ましい。エチレングリコール又はプロピレングリコールの重合体の数平均分子量が100以上であると、液体組成物中の絶縁性粒子の分散性が向上し、10,000以下であると、液体組成物の粘度の上昇を抑制することができる。
前記数平均分子量の測定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ゲル浸透クロマトグラフィー法によって測定することができる。
オリゴエーテル基の結合していない側の末端は、水酸基であってもよいし、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などであってもよい。なお、オリゴエーテル基を有する分散剤を使用すると、溶媒として、極性が高い溶媒を用いても、絶縁性粒子の分散性を向上させることができる。
前記分散剤としては、絶縁性粒子との吸着強度の点から、吸着性基として絶縁性粒子が帯電している極性とは逆の極性のイオン性基を有する高分子分散剤が好ましい。
前記高分子分散剤としては、市販品を用いることができ、前記市販品としては、例えば、DISPERBYK(登録商標)-103、DISPERBYK-118、DISPERBYK-2155(以上、ビックケミー社製)、NOPCOSPERSE(登録商標)-092、SN-SPERSE-2190、SN-DISPERSANT-9228(以上、サンノプコ社製)、エスリーム(登録商標)AD-3172M、エスリーム2093、マリアリム(登録商標)AKM-0513、マリアリムHKM-50A、マリアリムHKM-150A、マリアリムSC-0505K、マリアリムSC-1015F、マリアリムSC-0708A(以上、日油株式会社製)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記高分子分散剤の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記粒子に対して、0.01質量%以上10質量%以下が好ましく、前記粒子の分散性の点から、0.1質量%以上10質量%以下がより好ましい。
-樹脂-
樹脂は、第2の液体組成物中における粒子の分散剤、又は絶縁層における粒子の結着の役割を果たす。また、樹脂を含むことにより、電極の耐擦過性及び絶縁層と電極基体との密着性を向上させることができる。
樹脂は官能基として酸基又はその塩を有することが好ましい。また、絶縁層内におけるリチウムイオンの伝導を考慮した場合、シングルイオン伝導性が高いことが好ましい。酸基又はその塩としては、スルホン酸基又はスルホン酸塩が好ましい。
また、絶縁層が含有する粒子のBET比表面積から推定される一次粒子径は40nm以下と非常に小さい。このような粒子を含有する第2の液体組成物は、単位体積当たりの粒子は従来のものより多くなる。分散の観点から粒子の一つ一つに適切な量の樹脂が結合していることが好ましい。このため、BET比表面積から推定される一次粒子径の小さな粒子においては樹脂量が多くなりやすい。樹脂量が多いと、第2の液体組成物の粘度の増加につながり、粘度が大きすぎる場合、例えばインクジェット法により第2の液体組成物を吐出しようとした場合、吐出することが困難となってしまう。そこで、樹脂量を減らすために、粒子と樹脂との親和性を向上させることが重要である。
樹脂と粒子表面との親和性を向上させ、樹脂が効率的に粒子表面に吸着する点から、樹脂が有する官能基は粒子との親和性の高い、例えば、スルホン酸基、スルホン酸塩、スルホン酸エステル基、カルボン酸基、カルボン酸塩(塩はアルカリ金属、アンモニウム塩、アミン化合物)、カルボン酸エステル基、カルボン酸無水物、リン酸基、リン酸エステル基等の酸基を有することが好ましく、電気化学素子の性能を向上できる点から、スルホン酸基又はスルホン酸塩(塩はアルカリ金属、アンモニウム塩、アミン化合物)を有することがより好ましい。
アルカリ金属としては、例えば、Li、Na、Kなどが挙げられる。
アミン化合物としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどが挙げられる。
スルホン酸基又はその塩を有する樹脂としては、市販品を用いることができ、該市販品としては、例えば、ポリスチレンスルホン酸水溶液(シグマアルドリッチ社製)、ポリ(2-アクリルアミド-2-メチル-1-プロパンスルホン酸水溶液(シグマアルドリッチ社製)、NafionTM分散溶液(シグマアルドリッチ社製)、アクイビオンD75-25BS分散溶液(シグマアルドリッチ社製)、スルホン化ポリエーテルスルホン(小西化学株式会社製)、ポリスルホン(シグマアルドリッチ社製)、ポリ(1,4-フェニレンエーテル-エーテル-スルホン)(シグマアルドリッチ社製)などが挙げられる。
酸基又はその塩を有する樹脂の数平均分子量(Mn)は1,000以上100,000以下が好ましく、液体組成物の分散安定性の点から1,000以上10,000以下がより好ましく、インクジェット吐出性の点から1,000以上5,000以下が更に好ましい。
酸基又はその塩を有する樹脂の数平均分子量は、例えば、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法により測定することができる。
粒子に対する樹脂の質量比は、0.01~10が好ましく、粒子の分散性の点から、1~10が好ましく、電極の保液性の点から、2~5がより好ましい。
前記第2の液体組成物は、上記酸基又はその塩を有する樹脂以外にも他の樹脂を用いることができる。前記他の樹脂は、第2の液体組成物の吐出性の観点から、樹脂エマルション又は樹脂粒子であることが好ましい。
前記他の樹脂としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、ビニル安息香酸、トリメリック酸を繰り返し単位構造として含有する樹脂などが挙げられる。具体的には、スチレン、ポリエチレングリコール、ポリエステル、スチレンブタジエン樹脂(SBR)、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などが挙げられる。
なお、第2の液体組成物は、樹脂の前駆体としての、モノマーと重合開始剤を更に含んでいてもよい。この場合、第2の液体組成物を加熱したり、光を照射したりすることにより、樹脂が生成する。
-その他の成分-
前記第2の液体組成物は、粘度の調整、表面張力の調整、溶剤の蒸発制御、添加剤の溶解性向上、粒子の分散性向上、殺菌などを目的に応じて、その他の成分を更に含有していてもよい。前記その他の成分としては、例えば、界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤などが挙げられる。
前記第2の液体組成物は、特に制限はなく、公知の分散装置を用いて製造することができる。前記分散装置としては、例えば、攪拌機、ボールミル、ビーズミル、リング式ミル、高圧式分散機、回転式高速せん断装置、超音波分散機などが挙げられる。
本発明の液体組成物セットにおいて、前記第1の液体組成物の融点は、前記第2の液体組成物の融点よりも高いことが好ましい。このような関係性とすることにより、電極基体上に付与された第2の液体組成物の凝固を抑制しつつ平滑に付与することができる。
本発明の液体組成物セットにおいて、前記第1の液体組成物の沸点と蒸気圧(蒸発率)は、前記第2の液体組成物の沸点より高く、前記第2の液体組成物の蒸気圧より低いという関係性を有することが好ましい。このような関係性とすることにより、より絶縁層を平滑に形成することができる。
前記液体組成物セットは、複数の第1の液体組成物を有していてもよいし、複数の第2の液体組成物を有していてもよい。
本発明の液体組成物セットは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、以下に説明する電極の製造方法に好適に用いられる。
(電極の製造方法)
本発明の電極の製造方法は、第1の液体組成物付与工程と、第1の液体組成物固化工程と、第2の液体組成物堆積工程とを含み、電極合材層形成工程及び乾燥工程を含むことが好ましく、更に必要に応じてその他の工程を含む。
<第1の液体組成物付与工程>
第1の液体組成物付与工程は、表面に開口部を有する電極基体における前記表面に対し、前記表面上に、粒子を含有する第2の液体組成物が堆積可能となるように前記第2の液体組成物よりも前に第1の液体組成物を付与する工程である。
-電極基体-
電極基体は電極合材層と、集電体と、を含む。
一般的な電極合材層は、粒子状の活物質が重畳された構造をとることから、電極合材層表面又は少なくとも表面に開口部を有する孔を有する。
前記開口部の形状、大きさ、構造などについては第2の液体組成物に含まれる粒子が当該開口部より電極合材層内に染み込むことで、活物質及び第2の液体組成物に含まれる粒子を含む混合層が形成され得るものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記開口部を有することは、例えば、光学顕微鏡観察、表面SEM観察、断面SEM観察、触針式表面粗さ計、原子間力顕微鏡などにより確認することができる。
また、混合層の存在は、断面SEM観察により、第2の液体組成物に含まれる粒子の上下左右方向における活物質の存在により判断することができる。
この場合、第2の液体組成物を塗工すると液体組成物に含まれる分散媒と共に粒子が電極合材層に埋もれてしまうこととなり、絶縁層では被覆しきれない領域が形成されることがある。換言すると、電極基体が電極合材層のような、絶縁性粒子が染み込み可能な構造である場合、電極合材層に絶縁層が埋もれてしまい、絶縁層では被覆しきれない領域が形成されることがある。これは電極基体表面における開口部の断面積が、絶縁層に含まれる粒子の最大の断面を含むような断面積である場合により顕著に生じる。更に電極基体が、孔同士が電極基体内部で連通するような連通孔を有する場合においても顕著に生じる。
また一般的な電極合材層は、電極容量を高めるために電極合材層用液体組成物を付与し、乾燥した後に、形成された電極合材層をプレスする。負極であれば、負極活物質として鱗片状の天然黒鉛を用いることがあるが、電極密度を高めるために球形化されることもある。このような形状の負極活物質をプレスした場合であっても、プレス後の表面形状は、負極活物質の形状に依存し、凹凸を形成しやすく、負極活物質同士の間には空隙が生じやすい。
なお、これらの場合、電極合材層の算術表面粗さは高くなりやすく、算術表面粗さが0.1μm以上5μm以下と高い電極合材層の表面に第1の液体組成物を付与しないで第2の液体組成物を付与すると、電極合材層の表面の凹凸よりも形成する絶縁層の厚みが薄いと、断面形状としては電極合材層表面の凹凸に絶縁層が埋もれやすい。
前記算術表面粗さの測定方法は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、接触式の測定法では、例えば、原子間力顕微鏡、触針式粗さ計などが挙げられる。非接触の測定法では例えば、光学顕微鏡の深度合成画像から算術表面粗さを取得することができる、具体的にはデジタルマイクロスコープ(VHX-7000、株式会社キーエンス製)により深度合成画像を作成し、算術表面粗さを取得することができる。この時、算術表面粗さは深度合成画像の観察倍率、観察ピッチに影響を受けるため、より解像度の高い画像を得るために観察倍率は100倍程度とし、観察した算術表面粗さのピッチよりも、細かいピッチで深度合成画像を取得する。観察視野が十分広くなるように複数枚の画像を組み合わせて広い視野の画像を取得してもよい。前記観察に用いる装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
以上のように、電極合材層表面の凹凸に絶縁層が埋もれてしまう場合、電極合材層の表面の白色度(L)を測定すると、被覆していない領域が黒くなるため、白色度(L)が低下する。
前記白色度(L)は、例えば、色差計(RM200QC、エックスライト社製)などを用いて測定することができる。
なお、例として負極について述べたが、負極に限定されず、正極であっても構わない。正極の表面についても算術表面粗さが0.1μm以上5μm以下であると、電極合材層表面の凹凸に絶縁層が埋もれやすい。
前記第1の液体組成物は、本発明の液体組成物セットにおける第1の液体組成物である。
前記第1の液体組成物の付与方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ディップコーティング法、スプレーコーティング法、スピンコーティング法、バーコーティング法、スロットダイコーティング法、ドクターブレードコーティング法、カーテンコーティング法、オフセット印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、活版印刷法、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法、液体現像方式による電子写真印刷法などが挙げられる。これらの中でも、スプレーコーティング法、インクジェット印刷法が好ましく、液滴を吐出する位置を制御することが可能である点から、インクジェット印刷法がより好ましい。
前記第1の液体組成物を付与時の温度は、前記第1の液体組成物が液体であれば特に制限なく設定することができる。室温(25℃)で液体である第1の液体組成物は、インクジェット法で付与する場合、インクジェットヘッドからの吐出時に外気温の影響を受けずに着滴までに固化することなく付与可能なので固体を加温して付与する場合よりもインクジェット法がより好ましい。
<第1の液体組成物固化工程>
第1の液体組成物固化工程は、前記表面に付与した前記第1の液体組成物を固化させる工程である。
前記第1の液体組成物の固化は、前記第1の液体組成物を冷却することにより行うことが好ましい。
前記第1の液体組成物が固化により固体となれば、第1の液体組成物と第2の液体組成物の付与間隔は略同時でもよい。前記付与間隔は、電極基体上へ付与された第1の液体組成物を冷却するための冷却装置の性能に依存する。そのため、生産性の観点から、予め第1の液体組成物が接触した場合に第1の液体組成物が固体化する所定の温度まで冷却された電極基体上に第1の液体組成物を付与することが好ましい。
前記第1の液体組成物固化工程における、固化方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、チラー(水冷式、空冷式など特に制限はない)を接続したローラー、熱電方式クールプレート(冷却ステージ、冷却プレート等)、熱電方式冷却ローラー、エアクーラー、ドライアイスパウダー冷却装置、液体窒素噴霧装置、液体窒素コールドトラップと搬送ローラーとを組み合わせ冷却機構などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
冷却時に電極に結露又は霜等が生じないように、乾燥空気雰囲気下又は窒素雰囲気下で冷却する方法であることが好ましい。電極に結露又は霜等が生じると、第2の液体組成物が凝集する場合があり、ムラが生じたり、電極基体中の活物質、特に正極活物質、やバインダー、特に水溶性のバインダーが水による悪影響を受けることで性能の劣化が生じる恐れがある。
なお、第1の液体組成物の付与から乾燥までの間隔が略同時であり、結露又は霜が電極に生じない場合は、任意の雰囲気下で固化することが可能である。
<第2の液体組成物堆積工程>
第2の液体組成物堆積工程は、固化させた前記第1の液体組成物に接触するようにして前記表面に対し、前記第2の液体組成物を付与して前記表面上に前記第2の液体組成物を堆積させる工程である。
前記第2の液体組成物の付与方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ディップコーティング法、スプレーコーティング法、スピンコーティング法、バーコーティング法、スロットダイコーティング法、ドクターブレードコーティング法、カーテンコーティング法、オフセット印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、活版印刷法、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法、液体現像方式による電子写真印刷法などが挙げられる。これらの中でも、スプレーコーティング法、インクジェット印刷法が好ましく、液滴を吐出する位置を制御することが可能である点から、インクジェット法がより好ましい。
インクジェット法を用いる場合は、吐出ヘッドから、第1の液体組成物と第2の液体組成物とを略同時に付与すると、第1の液体組成物と粒子が凝集した第2の液体組成物との混合液が電極基体に付与される。
前記インクジェット法における第2の液体組成物を吐出する方式としては、例えば、第2の液体組成物に力学的エネルギーを付与する方式、第2の液体組成物に熱エネルギーを付与する方式などが挙げられる。これらの中でも、第2の液体組成物に力学的エネルギーを付与する方式が分散安定性の点で好ましい。
前記力学的エネルギーを付与する方式としては、液室に密着したピエゾ素子に電圧をかけて液室を変形させることでノズルから第2の液体組成物を押し出すことで吐出するピエゾ方式などが挙げられる。
前記熱エネルギーを付与する方式としてヒーター等で第2の液体組成物に熱を急速に加えて、第2の液体組成物が沸騰した際に発生した泡を利用するサーマル方式などが挙げられる。
なお、液体吐出方法を用いる場合は、公知の液体吐出装置の液体吐出原理を用いた技術を応用すればよい。この場合は、液体吐出装置に設置される流路及び液体吐出ヘッドのノズルの耐性がある溶媒を用いることが好ましい。
<電極合材層形成工程>
電極合材層形成工程は、集電体上に電極合材層用液体組成物を付与して電極合材層を形成する工程である。電極合材層は、集電体の片面に形成してもよいし、集電体の両面に形成してもよい。
前記電極合材層用液体組成物は、活物質及び分散媒を含有し、導電助剤及び分散剤を含有することが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
前記電極合材層用液体組成物の塗布方法としては、例えば、コンマコータ法、ダイコータ法、カーテンコート法、スプレーコート法、液体吐出方法などが挙げられる。
-集電体-
集電体を構成する材料としては、通常、集電体として用いられるような導電性を有し、印加される電位に対して安定である材料であれば、特に制限されない。集電体としては負極を作製するための負極用集電体や、正極を作製するための正極用集電体が挙げられる。
-活物質-
活物質としては、正極活物質又は負極活物質を用いることができる。
なお、前記正極活物質又は負極活物質は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記正極活物質としては、アルカリ金属イオンを挿入又は放出することが可能であれば、特に制限はないが、アルカリ金属含有遷移金属化合物を用いることができる。
アルカリ金属含有遷移金属化合物としては、例えば、コバルト、マンガン、ニッケル、クロム、鉄及びバナジウムからなる群より選択される一種以上の元素とリチウムとを含む複合酸化物等のリチウム含有遷移金属化合物が挙げられる。
リチウム含有遷移金属化合物としては、例えば、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム等が挙げられる。
アルカリ金属含有遷移金属化合物としては、結晶構造中にXO四面体(X=P,S,As,Mo,W,Si等)を有するポリアニオン系化合物も用いることができる。これらの中でも、サイクル特性の点で、リン酸鉄リチウム、リン酸バナジウムリチウム等のリチウム含有遷移金属リン酸化合物が好ましく、リチウム拡散係数、出力特性の点で、リン酸バナジウムリチウムが特に好ましい。
なお、ポリアニオン系化合物は、電子伝導性の点で、炭素材料等の導電助剤により表面が被覆されて複合化されていることが好ましい。
前記負極活物質としては、アルカリ金属イオンを挿入又は放出することが可能であれば、特に制限はないが、黒鉛型結晶構造を有するグラファイトを含む炭素材料を用いることができる。
炭素材料としては、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、難黒鉛化性炭素(ハードカーボン)、易黒鉛化性炭素(ソフトカーボン)等が挙げられる。
炭素材料以外の負極活物質としては、例えば、チタン酸リチウム、酸化チタン等が挙げられる。
また、非水系蓄電素子のエネルギー密度の点から、負極活物質として、シリコン、スズ、シリコン合金、スズ合金、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化スズ等の高容量材料を用いることが好ましい。
-分散媒-
分散媒としては、例えば、水、エチレングリコール、プロピレングリコール等の水性分散媒、N-メチル-2-ピロリドン、2-ピロリドン、シクロヘキサノン、酢酸ブチル、メシチレン、2-n-ブトキシメタノール、2-ジメチルエタノール、N,N-ジメチルアセトアミドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
-導電助剤-
導電助剤としては、例えば、ファーネス法、アセチレン法、ガス化法等により製造されている導電性カーボンブラックや、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、グラフェン、黒鉛粉末等の炭素材料などを用いることができる。炭素材料以外の導電助剤としては、例えば、アルミニウム等の金属粒子、金属繊維を用いることができる。なお、導電助剤は、予め活物質と複合化されていてもよい。
-分散剤-
分散剤としては、例えば、ポリカルボン酸系分散剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合系分散剤、ポリエチレングリコール、ポリカルボン酸部分アルキルエステル系分散剤、ポリエーテル系分散剤、ポリアルキレンポリアミン系分散剤等の高分子分散剤、アルキルスルホン酸系分散剤、四級アンモニウム塩系分散剤、高級アルコールアルキレンオキシド系分散剤、多価アルコールエステル系分散剤、アルキルポリアミン系分散剤等の界面活性剤、ポリリン酸塩系分散剤等の無機型分散剤などが挙げられる。
-その他の成分-
その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、分散剤、界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤などが挙げられる。
<乾燥工程>
乾燥工程における乾燥方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、第2の液体組成物堆積工程を経た電極を下方、即ち電極基体側から乾燥する方法でもよく、上方、即ち第2の液体組成物側から乾燥させる方法でもよく、電極全体を均一に乾燥させる方法でもよい。
下方、即ち電極基体側から乾燥する方法としては、例えば、ホットプレート乾燥法、誘導加熱法などが挙げられる。
上方、即ち第2の液体組成物側から乾燥する方法としては、例えば、真空乾燥、赤外線乾燥法などが挙げられる。
電極全体を均一に乾燥させる方法としては、例えば、温風乾燥法などが挙げられる。
前記温風乾燥法は、炉内を昇温して一定温度にするために気体を循環させておくことで、第2の液体組成物を付与された熱伝導率の高い電極基体を炉内に投入、又は搬送される場合において、電極全体が瞬時に昇温されるため巨視的には電極全体を均一に乾燥させている。一方で、微視的には、循環する気体の対流によって上方、即ち第2の液体組成物側から乾燥している。
また、前記ホットプレート乾燥法においても、電極基体が接するのは電極下方であるが、あらかじめ一定温度に昇温しておくことで、ホットプレート直上の気体が暖められて対流するため、微視的には電極上方からも乾燥させている。これらの乾燥方法は目的に応じて適宜選択、又は組み合わせできる。これらの中でも、温風乾燥法又は赤外線乾燥法はロールtoロール装置に適用可能な観点からより好ましい。これらの中でも、上方、即ち第2の液体組成物側から乾燥させていく方が好ましい。第2の液体組成物を乾燥させた後又は同時に第1の液体組成物を乾燥させることで電極基体である電極合材層中への第2の液体組成物の染み込みが抑制され、均一な絶縁層を形成することができる。
<その他の工程>
その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、搬送工程などが挙げられる。
ここで、冷却装置を有する塗工装置の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好ましい数、位置、形状などにすることができる。
図1は、冷却装置を有する塗工装置の概略図である。ロール状になった電極基体を搬送部に設置し、搬送部の搬送機構によって電極基体を搬送する。
塗布部1において第1の液体組成物を電極基体へ付与する。次に、冷却部で電極基体上の前記第1の液体組成物が凍結され、電極基体上に均一な表面が形成される。均一な表面となった電極基体を有する電極は塗布部2で第2の液体組成物を付与され、乾燥部に入り、第2の液体組成物に含まれる分散媒、及び第1の液体組成物が乾燥される。その後、空冷部を通り、巻き取り部にて再びロール状に巻かれる。
図2は、図1の変形例であり、塗布部1と冷却部の位置が入れ替わっている。また図示しないが、図2の冷却部と搬送部が一体となっていてもよい。冷却部は前述したように結露、霜等が生じないように乾燥空気下又は窒素雰囲気下とすることができ、又はその冷却装置の性能により略同時に塗布、冷却、乾燥が行われ結露、霜等が生じない場合は、任意の雰囲気下とすることができる。
また、図1及び図2に示していないが、搬送、巻き取りの安定性を向上させる目的で、追加のローラー又は制御装置などを適宜用いることができる。
図3、図4、図5、及び図6は塗布部1、塗布部2、及び冷却部の構成の具体例を示した詳細図である。特に記載はないが、塗布部は電極基体に対し一度に両面を塗布できるようになっていてもよいし、部材の配置は適宜選択できる。雰囲気制御領域は、例えば、電極基体の搬送に支障がない程度に隔壁で囲われた領域を乾燥空気や、窒素で陽圧にすることで雰囲気制御を行うことができる。
図3は、図1の塗工装置の塗布部1、塗布部2、及び冷却部の詳細の一例を示す概略図である。図3では、冷却部としてエアクーラー、ドライアイスパウダー冷却装置、液体窒素噴霧装置等のノズルを介して電極基体を冷却する装置を用いている。
図4は、図2の塗工装置の塗布部1、塗布部2、及び冷却部の詳細の一例を示す概略図である。図4では、冷却部としてエアクーラー、ドライアイスパウダー冷却装置、液体窒素噴霧装置等のノズルを介して電極基体を冷却する装置を用いている。
図5は、図1の塗工装置の塗布部1、塗布部2、及び冷却部の詳細の他の一例を示す概略図である。図5では、冷却部として冷却機構を有するローラーで電極基体を冷却する装置を用いている。
図6は、図2の塗工装置の塗布部1、塗布部2、及び冷却部の詳細の他の一例を示す概略図である。図6では、冷却部として冷却機構を有するローラーで電極基体を冷却する装置を用いている。
ここで、図7は、冷却装置を有する塗工装置の一例を示す概略図である。この図7の塗工装置11において、第1の液体組成物及び第2の液体組成物がそれぞれ個別に収容されているカートリッジ20は、本体筐体12内のキャリッジ18に収納されている。
このような状態で、第1の液体組成物及び第2の液体組成物が、それぞれカートリッジ20から、キャリッジ18に搭載されている吐出ヘッド18aに供給される。
吐出ヘッド18aは、第1の液体組成物と第2の液体組成物を略同時に吐出させることができる。
キャリッジ18に搭載されている吐出ヘッド18aは、主走査モータ24で駆動されるタイミングベルト23によって、ガイドシャフト21、22に案内されて移動する。
一方、電極基体は、プラテン19によって吐出ヘッド18aと対面する位置に置かれる。
なお、図7中、16はギア機構、17は副走査モータ、26は主走査モータを示す。
<電気化学素子の製造方法>
電気化学素子の製造方法は、本発明の電極の製造方法を用いて電極を製造する工程を含み、更に必要に応じてその他の工程を含む。
電気化学素子は、負極と正極が、セパレータを介して、積層されている。ここで、正極は、負極の両側に積層されている。また、負極用集電体には、引き出し線が接続されており、正極用集電体には、引き出し線が接続されている。
負極は、負極用集電体の両面に、負極合材層が形成されていること以外は、上述の負極と同様である。
正極は、正極用集電体の両面に、正極合材層が形成されていること以外は、上述の正極と同様である。
なお、電極素子の負極と正極の積層数は、特に制限されない。また、電極素子の負極の個数と正極の個数は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
-セパレータ-
セパレータは、負極と正極の短絡を防ぐために、負極と正極の間に設けられている。
セパレータは、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができる。セパレータとしては、例えば、クラフト紙、ビニロン混抄紙、合成パルプ混抄紙などの紙、セロハン、ポリエチレングラフト膜、ポリプロピレンメルトブロー不織布などのポリオレフィン不織布、ポリアミド不織布、ガラス繊維不織布、マイクロポア膜などが挙げられる。
セパレータの大きさは、電気化学素子に使用することが可能であれば、特に制限されない。
セパレータは、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。なお、固体電解質を使用する場合は、セパレータを省略することができる。
電気化学素子は電極素子に、電解質水溶液又は非水電解質を注入することにより、電解質層が形成されており、外装により封止されている。電気化学素子において、引き出し線は、外装の外部に引き出されている。
電気化学素子は、必要に応じて、その他の部材を有してもよい。電気化学素子としては、特に制限はなく、例えば、リチウムイオン二次電池などが挙げられる。
電気化学素子の形状は、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ラミネートタイプ、シート電極及びセパレータをスパイラル状にしたシリンダタイプ、ペレット電極及びセパレータを組み合わせたインサイドアウト構造のシリンダタイプ、ペレット電極及びセパレータを積層したコインタイプなどが挙げられる。
-電解質水溶液-
電解質水溶液を構成する電解質塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、塩化亜鉛、酢酸亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、酒石酸亜鉛、過塩化亜鉛などが挙げられる。
-非水電解質-
非水電解質としては、固体電解質又は非水電解液を使用することができる。前記非水電解液とは、電解質塩が非水溶媒に溶解している電解液である。
前記非水溶媒としては、特に制限はなく、例えば、非プロトン性有機溶媒を用いることが好ましい。
前記非プロトン性有機溶媒としては、鎖状カーボネート、環状カーボネートなどのカーボネート系有機溶媒を用いることができる。これらの中でも、電解質塩の溶解力が高い点から、鎖状カーボネートが好ましい。また、非プロトン性有機溶媒は、粘度が低いことが好ましい。
前記鎖状カーボネートとしては、例えば、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(EMC)などが挙げられる。
非水溶媒中の鎖状カーボネートの含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50質量%以上であることが好ましい。
非水溶媒中の鎖状カーボネートの含有量が50質量%以上であると、鎖状カーボネート以外の非水溶媒が誘電率の高い環状物質(例えば、環状カーボネート、環状エステル)であっても、環状物質の含有量が少なくなる。このため、2M以上の高濃度の非水電解液を作製しても、非水電解液の粘度が低くなり、非水電解液の電極へのしみ込みやイオン拡散が良好となる。
前記環状カーボネートとしては、例えば、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)などが挙げられる。
なお、カーボネート系有機溶媒以外の非水溶媒としては、例えば、環状エステル、鎖状エステル等のエステル系有機溶媒、環状エーテル、鎖状エーテル等のエーテル系有機溶媒などを用いることができる。
前記環状エステルとしては、例えば、γ-ブチロラクトン(γBL)、2-メチル-γ-ブチロラクトン、アセチル-γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトンなどが挙げられる。
前記鎖状エステルとしては、例えば、プロピオン酸アルキルエステル、マロン酸ジアルキルエステル、酢酸アルキルエステル(例えば、酢酸メチル(MA)、酢酸エチル)、ギ酸アルキルエステル(例えば、ギ酸メチル(MF)、ギ酸エチル)などが挙げられる。
前記環状エーテルとしては、例えば、テトラヒドロフラン、アルキルテトラヒドロフラン、アルコキシテトラヒドロフラン、ジアルコキシテトラヒドロフラン、1,3-ジオキソラン、アルキル-1,3-ジオキソラン、1,4-ジオキソランなどが挙げられる。
前記鎖状エーテルとしては、例えば、1,2-ジメトシキエタン(DME)、ジエチルエーテル、エチレングリコールジアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、トリエチレングリコールジアルキルエーテル、テトラエチレングリコールジアルキルエーテルなどが挙げられる。
前記電解質塩としては、イオン伝導度が高く、非水溶媒に溶解することが可能であれば、特に制限されない。
前記電解質塩は、ハロゲン原子を含むことが好ましい。前記電解質塩は、カチオン又はアニオンで構成することができる。
前記電解質塩を構成するカチオンとしては、例えば、リチウムイオン(リチウム塩)などが挙げられる。
前記電解質塩を構成するアニオンとしては、例えば、BF 、PF 、AsF 、CFSO 、(CFSO、(CSOなどが挙げられる。
前記リチウム塩は、特に制限されず、目的に応じて適宜選択することができる。
前記リチウム塩としては、例えば、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF)、ホウフッ化リチウム(LiBF)、六フッ化ヒ素リチウム(LiAsF)、トリフルオロメタスルホン酸リチウム(LiCFSO)、リチウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド(LiN(CFSO)、リチウムビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)イミド(LiN(CSO)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、イオン伝導度の点から、LiPFが好ましく、安定性の点から、LiBFが好ましい。
非水電解液中の電解質塩の濃度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。非水電解液中の電解質塩の濃度は、例えば、非水系蓄電素子がスイング型である場合、1mol/L以上2mol/L以下であることが好ましく、非水系蓄電素子がリザーブ型である場合、2mol/L以上4mol/L以下であることが好ましい。
以上、電極基体が電極合材層を含み、当該電極合材層が開口部を有し、当該開口部は第2の液体組成物に含まれる粒子が染み込み可能である電極基体であって、当該電極基体上に当該第2の液体組成物に含まれる粒子を堆積させる場合の例について説明したが、電極基体は、開口部を有し、当該開口部が第2の液体組成物に含まれる粒子が染み込み可能であるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、固体電解質層、セパレータなどが挙げられる。
<電気化学素子の用途>
電気化学素子の用途としては、例えば、リチウムイオン二次電池、マグネシウムイオン二次電池、ナトリウムイオン二次電池、ナトリウム二次電池などが挙げられる。
前記電気化学素子は、例えば、EVやPHV等の電池搭載車両、ヘッドマウントディスプレイやスマートウォッチ等のウェアラブルデバイス、スマートフォン、ノートパソコン、ペン入力パソコン、モバイルパソコン、電子ブックプレーヤー、携帯電話、携帯ファックス、携帯コピー、携帯プリンター、ヘッドホンステレオ、ビデオムービー、液晶テレビ、ハンディークリーナー、ポータブルCD、ミニディスク、トランシーバー、電子手帳、電卓、メモリーカード、携帯テープレコーダー、ラジオ、バックアップ電源、モータ、照明器具、玩具、ゲーム機器、時計、ストロボ、カメラなどに適用することができる。
この中でも本実施形態に係る電気化学素子は、多くの電気化学素子を必要とする電池搭載車両や、使用者の身体に密着するウェアラブルデバイスに用いられることが好ましい。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
以下の実施例及び比較例においては、粒子のメジアン径、液体組成物の粘度、及び電極合材層の算術表面粗さは、以下の方法により測定した。
[粒子の粒度分布]
レーザ回折式粒度分布測定装置マスターサイザー3000(マルバーン社製)を用いて、得られた液体組成物における粒子の粒度分布を、室温(25℃)で計測した。計測された前記液体組成物における粒子の粒度分布の中で分布の極大値である径をメジアン径(D50)として算出した。
[液体組成物の粘度]
TV25型粘度計(コーンプレート型粘度計、東機産業株式会社製)を用いて、得られた液体組成物の100rpmにおける粘度を、室温(25℃)で計測した。
[電極合材層の算術表面粗さ]
デジタルマイクロスコープ(VHX-7000、株式会社キーエンス製)により観察倍率100倍の深度合成画像を取得し、算術表面粗さを測定した。
(実施例1)
<第1の液体組成物1>
第1の液体組成物1としてジメチルスルホキシド(DMSO)を用いた。
第1の液体組成物1の25℃での粘度は2mPa・sであった。
<第2の液体組成物の製造例1>
-分散液1の作製-
主鎖に無水マレイン酸基、グラフト鎖にポリオキシアルキレン鎖を有する多官能櫛型の機能性ポリマー(SC-0708A、日油株式会社製)2.5質量%、及び中心粒径0.8μmのアルミナ粒子(AKP3000、住友化学株式会社製)50質量%を、乳酸エチル47.5質量%中に十分に分散させ、固形分50質量%の分散液1を得た。
得られた分散液1は、メジアン径(D50)が1μm以下であり、D90が2μm以下であった。
-第2の液体組成物1の作製-
得られた分散液1を80.0質量%及び乳酸エチル20.0質量%を混合して、固形分40質量%の第2の液体組成物1を得た。
得られた第2の液体組成物1は、メジアン径(D50)が1μm以下であり、D90が2μm以下であった。25℃での粘度が7mPa・sであった。
<液体組成物セット1>
第1の液体組成物1と第2の液体組成物1とを組み合わせて、液体組成物セット1とした。
<負極の作製>
負極用集電体としての銅箔の両面に、負極活物質(SCMG-XRs、昭和電工株式会社製)、水、及び樹脂(AZ-9129、日本ゼオン社製、及びセロゲンHS-6、第一工業製薬社製)を混錬して得た負極合材層用スラリーを、コンマコータを用いて、塗布した後、乾燥させて、負極合材層を形成した。次に、形成した負極合材層を約100kNの力でプレスし、負極を作製した。
次に、液体組成物セット1を用いて、算術平均粗さ1.3μm、体積密度1.2g/cmの負極合材層上に絶縁層を形成した。
この時、液体組成物セット1の第1の液体組成物1はバー塗布により目付量が0.7mg/cmとなるように付与した。液体組成物セット1の第2の液体組成物1はインクジェット法により目付量が0.7mg/cmとなるように付与した。
第1の液体組成物1を付与した負極合材層は、熱電方式クールプレート(SA-800、株式会社三商製)で室温(25℃)以下に冷却し、負極合材層の表面を平滑にした後、第2の液体組成物1を塗布し、ホットプレートを用いて乾燥した。
また、第1の液体組成物1における主たる液体化合物(単体溶剤)の付与による効果が液体化合物のどの物性値によるものかを明らかにするために、表1に主たる液体化合物の物性値を記載した。
なお、表1に記載の物性値は、以下のとおりである。
・融点(℃):Mp
・ハンセン溶解度パラメーター((J/cm1/2):δD、δP、δH
・分子量(g/mol):Mwt
・密度(g/cm):Density
・分子体積(cm/mol):Mvol
・tot HSP(J/cm
tot HSPは以下の式から算出される。
tot HSP=δD+δP+δH
・凝集エネルギー密度(J/mol):Mvol×tot HSP
凝集エネルギー密度:Mvol×tot HSPは、分子体積:Mvolとtot HSPを乗算した物性値である。
前記ハンセンの溶解度パラメーターは、ヒルデブランド(Hildebrand)によって導入された溶解度パラメーターを、分散項δD、極性項δP、水素結合項δHの3成分に分割し、三次元空間に表したものである。前記分散項δDは分散力による効果、前記極性項δPは双極子間力による効果、前記水素結合項δHは水素結合力による効果をそれぞれ示す。
前記ハンセン溶解度パラメーターは、Charles M.Hansen著、Hansen Solubility Parameters:A Users Handbook(CRCプレス、2007年)に記載の値を用いた。上記文献中に記載のなかった下記2つの液体化合物は以下の文献に記載の値を用いた。
DMI(1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン)のHSP値は特許第6787147号公報に記載の値を用いた。コハク酸ジメチル(Dimethyl succinate)のHSP値はStefanis と Panayiotou による Hansen 溶解度パラメーターを推算する原子団寄与法(Stefanis, E.; Panayiotou, C. Int. J. Thermophys. , 29, 568-585.(2008))から算出した。
<白色度(L)の測定>
乾燥後の負極表面の白色度(L)を、色差計(RM200QC、エックスライト社製)を用いて測定した。結果を表2に示した。なお、液体組成物セット1を付与する前の負極合材層の表面の白色度(L)を測定したところ、42であった。
(実施例2~19)
実施例1において、第1の液体組成物1を表1に記載の主たる液体化合物(溶剤)に変更した以外は、実施例1と同様にして、液体組成物セットを得、この液体組成物セットを用いて負極上に絶縁層を形成した。
なお、融点Mpが25℃以上の液体化合物は、加温して液体にした後、炭酸ジメチルと融点Mpが25℃以上の液体化合物:炭酸ジメチル=8:2(重量比)となるように混合して用いた。
次に、得られた負極表面の白色度(L)を実施例1と同様にして測定した。結果を表2に示した。
(比較例1)
実施例1において、液体組成物セット1の第1の液体組成物1を付与しなかった以外は、実施例1と同様にして、負極上に第2の液体組成物1を塗布し、負極上に絶縁層を形成した。
次に、得られた負極表面の白色度(L)を実施例1と同様にして測定した。結果を表2に示した。
(実施例20)
<第2の液体組成物の製造例2>
-分散液2の作製-
分散液1の作製において、アルミナ粒子(AKP3000、住友化学株式会社製)を、平均粒子径が0.5μmでありかつBET比表面積が7.8g/mの粉砕により作製されるα-アルミナ粒子に変更した以外は、分散液1の作製と同様にして、分散液2を得た。
-第2の液体組成物2の作製-
第2の液体組成物1の作製において、分散液1を分散液2に代えた以外は、第2の液体組成物1の作製と同様にして、第2の液体組成物2を得た。25℃での粘度が8mPa・sであった。
実施例1において、液体組成物セット1の第2の液体組成物1を第2の液体組成物2に代えた以外は、実施例1と同様にして、液体組成物セットを得、この液体組成物セットを用いて負極上に絶縁層を形成した。負極合材層の算術平均粗さは1.3μmであった。
次に、得られた負極表面の白色度(L)を実施例1と同様にして測定した。結果を表2に示した。
(実施例21~38)
実施例20において、第1の液体組成物1を表2に記載の液体化合物(溶剤)に変更した以外は、実施例20と同様にして、液体組成物セットを得、この液体組成物セットを用いて負極上に絶縁層を形成した。
なお、融点Mpが25℃以上の液体化合物は、加温して液体にした後、炭酸ジメチルと融点Mpが25℃以上の液体化合物:炭酸ジメチル=8:2(重量比)となるように混合して用いた。
次に、得られた負極表面の白色度(L)を実施例1と同様にして測定した。結果を表2に示した。
(比較例2)
実施例20において、液体組成物セット1の第1の液体組成物1を付与しなかった以外は、実施例20と同様にして、負極上に第2の液体組成物2を塗布し、負極上に絶縁層を形成した。
次に、得られた負極表面の白色度(L)を実施例1と同様にして測定した。結果を表2に示した。
*DMSO:ジメチルスルホキシド
*DMI:1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン
*1:25℃で固体なので、DMCと重量比8:2で混合した溶液の25℃での粘度を記載した。
*2:25℃での粘度の値は参考値である。
*DMSO:ジメチルスルホキシド
*DMI:1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン
表2の結果から、実施例1~38の白色度(L)は、いずれも負極合材層の白色度(L)42よりも高くなった。特に、第1の液体組成物の凝集エネルギー密度A1:Mvol×HSPが50,000J/mol以上において、より白色度(L)が高くなっており、絶縁層を負極合材層上に均一に形成できたことがわかった。
第1の液体組成物を付与しなかった比較例1~2の白色度(L)は負極合材層とほとんど同じか若干高い程度であり、負極合材層上へ絶縁層を均一に形成できていないことがわかった。
(実施例39~66及び比較例3~14)
<液体組成物セット>
表3に示す第1の液体組成物と第2の液体組成物の組み合わせの液体組成物セットを用いて、実施例1~38及び比較例1~2と同様にして、負極上に絶縁層を形成した。
次に、得られた負極表面の白色度(L)を実施例1と同様にして測定した。結果を表3に示した。
*DMSO:ジメチルスルホキシド
*DMI:1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン
表3の結果から、下記(1)及び(2)のいずれかを充たしている実施例39~66は、下記(1)及び(2)のいずれも充たさない比較例3~14に比べて、白色度(L)が高くなっており、絶縁層を負極合材層上に均一に形成できたことがわかった。
(1)前記第1の液体組成物における前記溶媒の分子体積とハンセン溶解度パラメーター(δD、δP、δH)の各項の二乗の和を乗じた値である凝集エネルギー密度A1(J/mol)が、前記第2の液体組成物における前記分散媒の分子体積とハンセン溶解度パラメーター(δD、δP、δH)の各項の二乗の和を乗じた値である凝集エネルギー密度A2(J/mol)よりも大きい。
(2)前記凝集エネルギー密度A1と前記凝集エネルギー密度A2との差(A1-A2)の絶対値が5,000J/mol以下である。
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 表面に開口部を有する電極基体における前記表面に対し、前記表面上に、粒子を含有する第2の液体組成物が堆積可能となるように前記第2の液体組成物よりも前に第1の液体組成物を付与する第1の液体組成物付与工程と、
前記表面に付与した前記第1の液体組成物を固化させる第1の液体組成物固化工程と、
固化させた前記第1の液体組成物に接触するようにして前記表面に対し、前記第2の液体組成物を付与して前記表面上に前記第2の液体組成物を堆積させる第2の液体組成物堆積工程と、
を含むことを特徴とする電極の製造方法である。
<2> 前記電極基体の表面の算術表面粗さが0.1μm以上5μm以下である、前記<1>に記載の電極の製造方法である。
<3> 前記電極基体が電極合材層である、前記<1>から<2>のいずれかに記載の電極の製造方法である。
<4> 前記電極基体が固体電解質層である、前記<1>から<2>のいずれかに記載の電極の製造方法である。
<5> 前記電極基体がセパレータである、前記<1>から<2>のいずれかに記載の電極の製造方法である。
<6> 前記第1の液体組成物の固化が、前記第1の液体組成物を冷却することにより行われる、前記<1>から<5>のいずれかに記載の電極の製造方法である。
<7> 前記第1の液体組成物の融点が0℃以上25℃以下である、前記<1>から<6>のいずれかに記載の電極の製造方法である。
<8> 前記第1の液体組成物付与工程が25℃以上で行われ、
前記第1の液体組成物固化工程が0℃以上25℃未満で行われる、前記<1>から<7>のいずれかに記載の電極の製造方法である。
<9> 前記第1の液体組成物付与工程において、前記第1の液体組成物が付与される電極基体が前記第1の液体組成物の融点以下の温度である、前記<1>から<8>のいずれかに記載の電極の製造方法である。
<10> 前記第1の液体組成物固化工程が乾燥空気下及び窒素雰囲気下のいずれかで行われる、前記<1>から<9>のいずれかに記載の電極の製造方法である。
<11> 前記第2の液体組成物が堆積された電極基体を加熱する加熱工程を含む、前記<1>から<10>のいずれかに記載の電極の製造方法である。
<12> 前記第2の液体組成物に含まれる分散媒の蒸気圧及び前記第1の液体組成物に含まれる液体化合物の蒸気圧が大気圧以下となる温度で加熱する、前記<11>に記載の電極の製造方法である。
<13> 前記第2の液体組成物に含まれる分散媒の蒸気圧が大気圧以下となる温度で加熱する処理と、前記第1の液体組成物に含まれる液体化合物の蒸気圧が大気圧以下となる温度で加熱する処理とを含む、前記<11>に記載の電極の製造方法である。
<14> 液体化合物を含有する第1の液体組成物と、
粒子及び分散媒を含有する第2の液体組成物と、を有し、
下記の(1)及び(2)のいずれかを充たすことを特徴とする液体組成物セットである。
(1)前記第1の液体組成物における前記液体化合物の分子体積とハンセン溶解度パラメーター(δD、δP、δH)の各項の二乗の和を乗じた値である凝集エネルギー密度A1(J/mol)が、前記第2の液体組成物における前記分散媒の分子体積とハンセン溶解度パラメーター(δD、δP、δH)の各項の二乗の和を乗じた値である凝集エネルギー密度A2(J/mol)よりも大きい。
(2)前記凝集エネルギー密度A1と前記凝集エネルギー密度A2との差(A1-A2)の絶対値が5,000J/mol以下である。
<15> 前記凝集エネルギー密度A1が50,000J/mol以上である、前記<14>に記載の液体組成物セットである。
<16> 前記第1の液体組成物の25℃での粘度が、50mPa・s以下である、前記<14>から<15>のいずれかに記載の液体組成物セットである。
<17> 前記第1の液体組成物が、1種の液体化合物からなる、前記<14>から<16>のいずれかに記載の液体組成物セットである。
<18> 前記第1の液体組成物が、複数種の液体化合物からなる、前記<14>から<16>のいずれかに記載の液体組成物セットである。
<19> 前記粒子が無機酸化物粒子である、前記<14>から<18>のいずれかに記載の液体組成物セットである。
<20> 前記粒子がアルミナである、前記<14>から<19>のいずれかに記載の液体組成物セットである。
前記<1>から<13>のいずれかに記載の電極の製造方法、及び前記<14>から<20>のいずれかに記載の液体組成物セットによると、従来における諸問題を解決し、本発明の目的を達成することができる。
11 塗工装置
12 本体筐体
18 キャリッジ
18a 吐出ヘッド
20 カートリッジ
21 ガイドシャフト
22 ガイドシャフト
23 タイミングベルト
24 主走査モータ
特開2017-123269号公報

Claims (20)

  1. 表面に開口部を有する電極基体における前記表面に対し、前記表面上に、粒子を含有する第2の液体組成物が堆積可能となるように前記第2の液体組成物よりも前に第1の液体組成物を付与する第1の液体組成物付与工程と、
    前記表面に付与した前記第1の液体組成物を固化させる第1の液体組成物固化工程と、
    固化させた前記第1の液体組成物に接触するようにして前記表面に対し、前記第2の液体組成物を付与して前記表面上に前記第2の液体組成物を堆積させる第2の液体組成物堆積工程と、
    を含むことを特徴とする電極の製造方法。
  2. 前記電極基体の表面の算術表面粗さが0.1μm以上5μm以下である、請求項1に記載の電極の製造方法。
  3. 前記電極基体が電極合材層である、請求項1から2のいずれかに記載の電極の製造方法。
  4. 前記電極基体が固体電解質層である、請求項1から2のいずれかに記載の電極の製造方法。
  5. 前記電極基体がセパレータである、請求項1から2のいずれかに記載の電極の製造方法。
  6. 前記第1の液体組成物の固化が、前記第1の液体組成物を冷却することにより行われる、請求項1から5のいずれかに記載の電極の製造方法。
  7. 前記第1の液体組成物の融点が0℃以上25℃以下である、請求項1から6のいずれかに記載の電極の製造方法。
  8. 前記第1の液体組成物付与工程が25℃以上で行われ、
    前記第1の液体組成物固化工程が0℃以上25℃未満で行われる、請求項1から7のいずれかに記載の電極の製造方法。
  9. 前記第1の液体組成物付与工程において、前記第1の液体組成物が付与される電極基体が前記第1の液体組成物の融点以下の温度である、請求項1から8のいずれかに記載の電極の製造方法。
  10. 前記第1の液体組成物固化工程が乾燥空気下及び窒素雰囲気下のいずれかで行われる、請求項1から9のいずれかに記載の電極の製造方法。
  11. 前記第2の液体組成物が堆積された電極基体を加熱する加熱工程を含む、請求項1から10のいずれかに記載の電極の製造方法。
  12. 前記第2の液体組成物に含まれる分散媒の蒸気圧及び前記第1の液体組成物に含まれる液体化合物の蒸気圧が大気圧以下となる温度で加熱する、請求項11に記載の電極の製造方法。
  13. 前記第2の液体組成物に含まれる分散媒の蒸気圧が大気圧以下となる温度で加熱する処理と、前記第1の液体組成物に含まれる液体化合物の蒸気圧が大気圧以下となる温度で加熱する処理とを含む、請求項11に記載の電極の製造方法。
  14. 液体化合物を含有する第1の液体組成物と、
    粒子及び分散媒を含有する第2の液体組成物と、を有し、
    下記の(1)及び(2)のいずれかを充たすことを特徴とする液体組成物セット。
    (1)前記第1の液体組成物における前記液体化合物の分子体積とハンセン溶解度パラメーター(δD、δP、δH)の各項の二乗の和を乗じた値である凝集エネルギー密度A1(J/mol)が、前記第2の液体組成物における前記分散媒の分子体積とハンセン溶解度パラメーター(δD、δP、δH)の各項の二乗の和を乗じた値である凝集エネルギー密度A2(J/mol)よりも大きい。
    (2)前記凝集エネルギー密度A1と前記凝集エネルギー密度A2との差(A1-A2)の絶対値が5,000J/mol以下である。
  15. 前記凝集エネルギー密度A1が50,000J/mol以上である、請求項14に記載の液体組成物セット。
  16. 前記第1の液体組成物の25℃での粘度が、50mPa・s以下である、請求項14から15のいずれかに記載の液体組成物セット。
  17. 前記第1の液体組成物が、1種の液体化合物からなる、請求項14から16のいずれかに記載の液体組成物セット。
  18. 前記第1の液体組成物が、複数種の液体化合物からなる、請求項14から16のいずれかに記載の液体組成物セット。
  19. 前記粒子が無機酸化物粒子である、請求項14から18のいずれかに記載の液体組成物セット。
  20. 前記粒子がアルミナである、請求項14から19のいずれかに記載の液体組成物セット。

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