JP2023018270A - 液体組成物、液体組成物保管容器、機能材料、電池デバイス、液体吐出方法、及び電極の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体組成物中の無機粒子が沈降しても、容易に再分散させることが可能な液体組成物を提供すること。【解決手段】無機粒子、分散剤、及び分散媒を含む液体組成物であって、前記無機粒子が、該無機粒子の主成分と異なる金属元素を含有し、前記無機粒子に対する前記金属元素の含有量が100ppm以上である、液体組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、液体組成物、液体組成物保管容器、機能材料、電池デバイス及び液体吐出方法、及び、電極の製造方法に関する。
従来、リチウムイオン二次電池、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ、レドックスキャパシタなどの蓄電デバイスにおいては、正極と負極の短絡を防止することを目的として、紙、不織布、多孔質フィルムがセパレータとして使用されている。近年、電極基体上に、電極合材層と、粒子層が順次形成された、セパレータ一体型電極が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
このような粒子層の形成手法としては、粒子を含有した液体組成物をインクジェット印刷の手法を用いて形成するものがある(例えば、特許文献2参照)。インクジェット印刷(以下、インクジェット法という場合がある)は、電極上の任意の位置に均一な薄膜を形成することができる。また、インクジェット印刷は、電極基体に非接触で塗膜を形成できるために、電極の表面形状の自由度が高いなどの利点がある。
インクジェット印刷で電極一体型セパレータを形成するためには、液体組成物中に非導電性の無機粒子をインクジェット法で吐出できるように均一に分散させる必要がある。その一方で、セパレータとしての絶縁性を担保するために、液体組成物中に無機粒子を高濃度で含有させる必要がある。
しかしながら、一般的に無機粒子は比重が高く、しかも液体組成物中に高濃度で分散させた無機粒子は、静置すると無機粒子が自重で沈降(以下、自重沈降という場合がある)する。そのため、液体組成物に濃度ムラが生じ、液体組成物の吐出が困難となる。また、液体組成物が吐出できたとしても、吐出された液体組成物は濃度が低下しており、液体組成物の本来の機能が発揮されないことがある。
従来の液体組成物では、粒子が沈降した場合には、スターラーやディスパー羽を用いて攪拌すること等により再分散させることで、この濃度ムラを解消することができるが、このとき多大なエネルギーを必要とし、使用効率の点で改善の余地があった。
また、液体組成物中の無機粒子の再分散が不十分である場合、例えば、液体組成物中に凝集物が発生し粒度分布が変化する、液体組成物の粘度やチクソ性が変化する等、液体組成物の物性が変化する。その結果、例えば、液体組成物を用いて基材上に機能膜を形成する場合に、インクジェットを用いて液体組成物を吐出した際に吐出不良が生じて、塗工ムラの発生につながる懸念がある。
本発明の課題は、液体組成物中の無機粒子が沈降しても、容易に再分散させることが可能な液体組成物を提供することである。
本発明の一態様に係る液体組成物は、無機粒子、分散剤、及び分散媒を含む液体組成物であって、前記無機粒子が、該無機粒子の主成分と異なる金属元素を含有し、前記無機粒子に対する前記金属元素の含有量が100ppm以上である。
本発明の一態様によれば、液体組成物中の粒子が沈降した場合でも、容易に再分散させることが可能な液体組成物を提供することができる。
無機粒子の模式図である。 無機粒子の断面図である。 粒子間の相互作用ポテンシャルエネルギー曲線である。 負極の一例を示す断面図である。 負極の製造方法の一例を示す模式図である。 負極の製造方法の他の例を示す模式図である。 図5、6の液体吐出装置の変形例を示す模式図である。 正極の一例を示す断面図である。 蓄電デバイスを構成する電極素子の一例を示す断面図である。 蓄電デバイスの一例を示す断面図である。 インクジェット印刷装置の一例を示す概略構成斜視図である。 セパレータ一体型電極の一例を示す概略構成図である。 図12のA-A線断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、説明する。
<液体組成物>
本実施形態に係る液体組成物は、無機粒子、分散剤、及び分散媒を含む。なお、本実施形態の液体組成物は、任意に、補助溶媒、バインダ、その他の添加物を含有してもよい。
[無機粒子]
無機粒子は、金属または金属酸化物などの無機化合物の粒子を示す。
無機粒子を構成する材料としては、特に限定されないが、例えば、酸化アルミニウム、シリカ、炭酸カルシウム、酸化チタン、リン酸カルシウム、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、水酸化アルミニウム、ゼオライト、酸化セリウムなどが挙げられる。これらの無機粒子は、1種単独で用いてもよく、また2種以上を混合して用いてもよい。
これらの無機粒子の中でも、絶縁性及び耐熱性が高いことから、後述のセパレータ一体型電極の製造に使用する場合、酸化アルミニウム(アルミナ)などの無機酸化物が好ましい。
無機粒子を構成する材料として用いられる酸化アルミニウム(アルミナ)の種類は、特に限定されず、例えば、αアルミナ、γアルミナ、βアルミナ、フュームドアルミナなどが挙げられる。これらの中でも、αアルミナが、絶縁性や耐擦過性の点から好ましい。
これらのアルミナは、1種単独で用いてもよく、また2種以上を混合して用いてもよい。なお、2種以上のアルミナを用いる場合は、アルミナの主成分がαアルミナであることが絶縁性や耐擦過性の点から好ましい。
ここで、主成分がαアルミナであるとは、全アルミナ中のαアルミナの含有率が50質量%以上であることを意味し、この含有率は粒子の堅牢性の観点から60質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましい。このような範囲とすることで、絶縁性や耐擦過性に優れた粒子層を形成することができる。
本実施形態の液体組成物に含まれるアルミナ粒子などの無機粒子の液体組成物に占める割合は、任意であるが、例えば、5体積%以上20体積%以下であり、好ましくは7体積%以上18体積%以下である。
無機粒子の液体組成物に占める割合を5体積%以上とすることにより、乾燥ムラが抑制された均一性に優れた粒子層を得ることができ、7体積%以上とすることにより、耐熱性に優れた粒子層を得ることができる。また、20体積%以下とすることにより、インク流動性の点から均一性に優れた粒子層を得ることができ、18体積%以下とすることで、インクジェット用インクとしたときに画像形成能に優れた粒子層を得ることができる。
無機粒子の中心粒子径は、特に限定されないが、好ましくは1000nm以下であり、より好ましくは100nm以上800nm以下であり、さらに好ましくは200nm以上600nm以下である。本明細書において、中心粒子径(中心粒径ともいう)は、個数基準の粒径分布における頻度の累積が50%となる粒子径(以下、D50という)を示す。
液体組成物の粒径分布は、例えば、濃厚系粒径アナライザー(大塚電子製、FPAR-1000)を用いて、測定することができる。
なお、中心粒子径が1000nmを超えると、μm単位の膜厚を得る場合に塗布した際の塗布ムラが生じやくなる。また、中心粒子径200nm未満であると、液体組成物中で無機粒子の均一な分散状態を保つことが難しくなる。
無機粒子の表面積は、特に限定されないが、5m/g以上であることが好ましい。無機粒子の表面積を5m/g以上とすることで、充放電サイクル特性に優れた二次電池を形成可能な液体組成物とすることができる。本明細書において、表面積とは、個数基準の粒子における表面の面積を示す。
[金属元素]
無機粒子は、該無機粒子の主成分と異なる金属元素を含有する。ここで、無機粒子の主成分と異なる金属元素は、その無機粒子を構成する主成分とは別に不純物として無機粒子に含まれる金属元素であってもよい。
無機粒子に含まれる金属元素の存在状態としては、金属単体で存在していてもよいし、化合物の一部として存在していてもよい。また、金属元素は1種単独で含まれていてもよいし、2種以上含まれていてもよい。ここでいう金属元素とは、周期表の1族~14族の元素のうち、水素とホウ素と炭素を除くすべての元素を指す。
本実施形態の無機粒子に含まれる金属元素としては、特に限定されないが、鉄、ナトリウム、及びマグネシウムのうちの少なくとも1つであることが好ましい。
無機粒子に対する金属元素の含有量は、100ppm以上であり、好ましくは100ppm以上10000ppm以下、より好ましくは1000ppm以上10000ppm以下である。
無機粒子に金属元素を100ppm以上含むことで、後述の粒子間に働くポテンシャルエネルギーを小さくすることができ、液体組成物中の無機粒子の再分散性を高くすることができる。また、無機粒子に金属元素を1000ppm以上含むことで、再分散性をさらに向上させることができる。なお、無機粒子に金属元素を10000ppmを超えて含有すると、分散剤の吸着が不安定になり粘度が上昇する可能性がある。
無機粒子中の金属元素の含有量は、任意の方法で測定することができ、例えば、ICP-MS(島津製作所製、ICPE-9000)による測定が可能である。
本実施形態において液体組成物が無機粒子及び金属元素を含む態様は、特に限定されない。図1は、本実施形態に係る液体組成物に含まれる無機粒子の模式図であり、図2は、図1に示す無機粒子の断面図である。
本実施形態では、金属元素が無機粒子内に含まれている。この場合、図1は無機粒子1の外観を示し、図2は無機粒子1に金属元素2が含まれている状態を示す。
液体組成物が無機粒子及び金属元素を含む態様は、特に限定されない。例えば、金属元素2が無機粒子1の内側に存在していてもよいし、金属元素2が無機粒子1の外側(無機粒子1の表面)に存在していてもよい。また、無機粒子の外側に存在する金属元素は、その一部が無機粒子の内側に存在(金属元素の一部が無機粒子の表面に露出)していてもよい。
なお、液体組成物が無機粒子及び金属元素を含む態様は、液体組成物中で自重により沈降(以下、自重沈降という場合がある)した無機粒子の再分散性を向上させる観点から、図1、図2に示すように、一部の金属元素2が無機粒子1の内部に含まれており、他の一部の金属元素2が無機粒子1の表面に吸着している状態が好ましい。
[分散剤]
分散剤は、粒子の表面に吸着もしくは結合し、クーロン力による静電反発や分子鎖による立体障害によって粒子同士の凝集を抑える機能を持った化合物を示す。
分散剤の数平均分子量は、特に限定されないが、通常、1000~100000であり、液体組成物の粘度の上昇を抑制する点から、1000~10000であることが好ましく、1000~5000であることがさらに好ましい。
分散剤は、分散性基と吸着性基を有する高分子分散剤であることが好ましい。なお、無機粒子が帯電している場合、無機粒子との吸着強度の点で、吸着性基として、無機粒子が帯電している極性とは逆の極性のイオン性基を有する高分子分散剤が好ましい。
イオン性基としては、例えば、スルホン酸基及びその塩(例えば、カリウム塩、ナトリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩など)、カルボキシル基及びその塩(例えば、カリウム塩、ナトリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩など)、1級、2級、3級アミノ基及びその塩などが挙げられる。
分散性基は、例えば、液体組成物をリチウムイオン電池の機能材料として使用する場合には、イオン伝導性の観点から、ノニオン性基であることが好ましい。ここで、ノニオン性とはイオン性を有さないことを示し、ノニオン性基とはイオン性を有さない置換基を示す。なお、分散性基としてノニオン性基を有する分散剤は、ノニオン性界面活性剤に相当する。
分散性基としては、後述する分散媒に対して溶解性を有する構造であればよいが、リチウムイオン二次電池として使用する場合、イオン伝導性の観点から、オリゴエーテル基が好ましい。ここで、オリゴエーテル基とは、エチレングリコール又はプロピレングリコールの重合体の末端からヒドロキシル基を除いた基を示す。
エチレングリコール又はプロピレングリコールの重合体の分子量は、100~10000であることが好ましく、100~5000であることがより好ましい。エチレングリコール又はプロピレングリコールの重合体の分子量が100以上であると、液体組成物中の無機粒子(例えば、アルミナ粒子)の分散性が向上し、10000以下であると、液体組成物の粘度の上昇を抑制することができる。
オリゴエーテル基の結合していない側の末端は、水酸基であってもよいし、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などであってもよい。なお、オリゴエーテル基を有する分散剤を使用すると、後述の分散媒として極性が高い溶媒を用いても、無機粒子の分散性を向上させることができる。
高分子分散剤としては、例えば、DISPERBYK(登録商標)-103、DISPERBYK-118、DISPERBYK-2155(以上、ビッグケミー社製)、NOPCOSPERSE(登録商標)-092、SN-SPERSE-2190、SN-DISPERSANT-9228(以上、サンノプコ社製)、エスリーム(登録商標)AD-3172M、エスリーム2093、マリアリム(登録商標)AKM-0513、マリアリムHKM-50A、マリアリムHKM-110A、マリアリムHKM-150A、マリアリムSC-0505K、マリアリムSC-1015F、マリアリムSC-0708A(以上、日油社製)などの市販品が挙げられる。
これらの高分子分散剤は、1種を単独で用いてもよく、又は2種以上を併用してもよい。また、無機粒子に対する高分子分散剤の含有量は、特に限定されず、通常、0.01質量%~10質量%であり、さらに無機粒子の分散性を考慮すると、0.1質量%~10質量%であることが好ましい。
[バインダ]
本実施形態の液体組成物では、バインダを任意に含有することができる。バインダが含有された液体組成物を後述の基材上に塗布することで、液体組成物を用いて作製された機能膜の強度を向上させることができる。
バインダとしては、特に限定されないが、例えば、ポリフッ化ビニリデン、スチレンブタジエンゴム、アクリル樹脂などが挙げられる。これらのバインダは、1種を単独で用いてもよく、又は2種以上を併用してもよい。また、バインダは、液体組成物中に溶解していてもよいし、分散していてもよい。
なお、バインダの代わりに、バインダの前駆体を用いてもよい。バインダの前駆体としては、例えば、モノマーなどが挙げられる。このようなモノマーを含有し、必要に応じて、重合開始剤をさらに含有する液体組成物を吸収媒体(以下、基材という場合がある)上に塗布した後、加熱する、又は、光を照射することにより、モノマーが重合し、機能膜の強度を向上させることができる。
[分散媒]
分散媒(以下、溶媒Aという場合がある)は、液体組成物中の無機粒子の分散溶媒や液物性の調整因子として添加する。分散媒の含有量は、任意である。分散媒の成分は、特に限定されず、水系溶媒又は非水系溶媒である。
水系溶媒としては、特に限定されず、例えば、水、水と極性溶媒との混合物などが挙げられる。
極性溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトン、テトラヒドロフラン(THF)などが挙げられる。極性溶媒は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合してもよい。
非水系分散媒としては、特に限定されず、例えば、ラクタム、アルコール、スルホキシド、エステル、エーテル、グリコール、又はケトンなどが挙げられる。
ラクタムとしては、例えば、1-メチル-2-ピロリドン、2-ピロリドンなどが挙げられる。
アルコールとしては、例えば、イソプロピルアルコール、ブタノール、ジアセトンアルコールなどが挙げられる。
スルホキシドとしては、例えば、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。
また、エステルとしては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、エチレングリコールジアセタートなどが挙げられる。
エーテルの具体例としては、例えば、プロピレングリコールモノプロピルエーテルなどが挙げられる。
グリコールの具体例としては、例えば、プロピレングリコール、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ヘキシレングリコールなどが挙げられる。
ケトンとしては、例えば、メチルエチルケトン(MEK)、ジイソブチルケトン、2-ブタノン、2-ペンタノン、ジアセトンアルコールなどが挙げられる。
これらの非水系溶媒は、1種または2種以上を混合して用いてもよい。
なお、溶媒Aは、無機粒子(例えば、アルミナ粒子)との親和性(例えば、無機粒子に対する濡れ性)を有し、無機粒子の分散性を向上させる点で、非水系溶媒であることが好ましい。
[補助溶媒]
補助溶媒(以下、溶媒Bという場合がある)は、分散媒(溶媒A)とは異なる溶剤である。溶媒Bは、溶媒Aで不足する機能を補う目的で、任意に配合することができる。
溶媒Bとしては、例えば、無機粒子(例えば、アルミナ粒子)を分散させる機能を有する溶剤、液体吐出ヘッドのノズルの乾燥を防止することを目的とする沸点が高い溶剤、液体吐出ヘッドから吐出する際に適切な粘度や表面張力に調整することを目的とする溶剤、又は電極合材層へのアルミナ粒子の吸収を抑えることを目的とする溶剤などが挙げられる。
溶媒Bの成分は、特に限定されず、水系溶媒又は非水系溶媒である。
水系溶媒としては、特に限定されず、例えば、水、水と極性溶媒との混合物などが挙げられる。極性溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、エチレングリコール、ヘキシレングリコール、NMP、DMSO、DMF、アセトン、THFなどが挙げられる。極性溶媒は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合してもよい。
非水系分散媒としては、特に限定されず、例えば、エーテル、グリコール、エステル、アルコール、又はラクタムが挙げられる。
エーテルとしては、例えば、プロピレングリコールモノプロピルエーテルなどが挙げられる。
グリコールとしては、例えば、プロピレングリコール、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ヘキシレングリコールなどが挙げられる。
エステルとしては、例えば、乳酸エチル、エチレンカーボネート、エチレングリコールジアセタートなどが挙げられる。
アルコールとしては、例えば、シクロヘキサノール、プロピレングリコールモノプロピルエーテルなどが挙げられる。ラクタムとしては、例えば、2-ピロリドンなどが挙げられる。
これらの非水系溶媒は、1種または2種以上を混合して用いてもよい。
なお、溶媒Bは、アルミナなどの無機粒子との親和性を有する溶剤であることがより好ましく、非水系溶媒であることがより好ましい。
[その他の添加物]
本実施形態の液体組成物は、粘度の調整、表面張力の調整、溶剤の蒸発制御、添加剤の溶解性向上、アルミナ粒子の分散性向上、殺菌などを目的に応じて、その他の成分をさらに含有していてもよい。その他の成分としては、例えば、界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤などが挙げられる。
[液体組成物の製造方法]
本実施形態の液体組成物の製造方法は、特に限定されないが、金属元素を含有する無機粒子、分散剤と、分散媒(溶媒A)を加え、必要に応じてバインダ、補助溶媒(溶媒B)を加えて、分散させることにより製造することができる。
液体組成物を分散させる方法は、特に限定されないが、例えば、公知の分散装置を用いることができる。分散装置の具体例としては、例えば、攪拌機、ボールミル、ビーズミル、リング式ミル、高圧式分散機、回転式高速せん断装置、超音波分散機などが挙げられる。
本実施形態に係る液体組成物により得られる効果は、粒子間に働く分散・凝集状態を表すDLVO理論により説明することができる。DLVO理論は、粒子の分散・凝集現象を、粒子間の電気二重層に由来する浸透圧斥力とLondon-van der Waals力の総和である粒子間引力のバランスによって予測できると説明している。
図3は、DLVO理論に基づく粒子間の相互作用ポテンシャルエネルギー曲線である。なお、図3のグラフにおいて、横軸のHは粒子間距離、縦軸のVはポテンシャルエネルギー、AはLondon-van der Waals引力、Bは電気二重層斥力(反発力)、Cは引力と斥力(反発力)との全相互作用によるポテンシャルエネルギー、C1は一次凝集の極小点、C2はエネルギー障壁の極大点、C3は二次凝集の極小点を示す。
このDLVO理論によれば、一次凝集した粒子を再度分散状態に戻すためには、引力(A)と斥力(B)との全相互作用(C)によるポテンシャルエネルギーのエネルギー障壁(C2)を超える必要がある。このことから、液体組成物の再分散性を高めるためには、このような粒子間に働くポテンシャルエネルギーのエネルギー障壁(C2)を小さくする必要がある。
本発明者らは、無機粒子の表面に吸着する分散剤の高分子鎖の収縮が生じて粒子間に働く斥力(B)が小さくなり、ポテンシャルエネルギーのエネルギー障壁(C2)が小さくなることを見出した。本実施形態に係る液体組成物の効果は、このような機序によって得られると考えられ、無機粒子が含まれる液体組成物の再分散性が高められるというものである。
すなわち、本実施形態に係る液体組成物は、上述のように、無機粒子、分散剤、及び分散媒を含み、無機粒子が該無機粒子の主成分と異なる金属元素を含有し、該無機粒子に対する金属元素の含有量が100ppm以上である。本実施形態では、液体組成物中で無機粒子間に働くポテンシャルエネルギーのエネルギー障壁を小さくなり、分散媒に対して比重が大きい無機粒子を含有する場合でも液体組成物の分散性を向上させることができる。
また、本実施形態では、上述のように、液体組成物中で無機粒子間に働くポテンシャルエネルギーのエネルギー障壁が小さくなることで、分散媒に対して比重が大きい無機粒子が液体組成物中で自重沈降しても、液体組成物を容易に再分散させることができる。そのため、本実施形態によれば、貯蔵、運搬などの保存安定性に優れた液体組成物を提供することができる。
また、本実施形態では、液体組成物中の無機粒子が自重沈降しても容易に再分散させることができる。そのため、液体組成物が保管、貯蔵された後に液体組成物を使用する場合に大がかりな撹拌操作が不要となり、再分散効率が向上し、かつ製品コストを抑制することができる。
さらに、本実施形態では、液体組成物を用いて基材上に機能膜を形成する場合に、例えば、インクジェット法を用いて液体組成物を吐出した際の塗布ムラを抑制することができる。
本実施形態に係る液体組成物は、上述のように、無機粒子の含有量が5体積%以上20体積%以下であることで、一般的なインクなどの液体組成物と比較して、高い固形分濃度となり得る。そのため、液体組成物における無機粒子の含有量をこのような範囲にすることで、液体組成物を塗布して乾燥した後の塗膜厚さのムラを抑制することができる。
本実施形態に係る液体組成物では、上述のように、無機粒子が酸化アルミニウムであることで、液体組成物中で無機粒子間に働くポテンシャルエネルギーのエネルギー障壁をより小さくすることができる。これにより、分散媒に対して比重が大きい無機粒子(酸化アルミニウムの粒子)が液体組成物中で自重沈降した後の再分散性をさらに向上させることができる。
本実施形態に係る液体組成物では、上述のように、金属元素が、鉄、ナトリウム、及びマグネシウムのうちの少なくとも1つであることにより、液体組成物中で無機粒子間に働くポテンシャルエネルギーのエネルギー障壁をさらに小さくすることできる。これにより、分散媒に対して比重が大きい無機粒子が液体組成物中で自重沈降した後の再分散性をさらに向上させることができる。
本実施形態に係る液体組成物では、上述のように、無機粒子の中心粒径が1000nm以下であり、無機粒子の表面積が5m/g以上であることで、液体組成物中で無機粒子の均一な分散状態を保つことができる。これにより、液体組成物を塗布して塗膜を形成する場合の塗工ムラを抑制することができる。
本実施形態に係る液体組成物では、上述のように、分散媒(溶媒A)として非水系溶媒を用いることで、アルミナ粒子などの無機粒子と分散媒との親和性を高めることができる。これにより、無機粒子を含む、液体組成物における製造時の分散性および自重沈降後の再分散性のいずれも向上させることができる。また、非水系溶媒は、水系溶媒に比べて沸点が高いため、液体組成物を塗布して塗膜を形成する場合の乾燥が容易になる。
本実施形態に係る液体組成物では、上述のように、分散剤としてノニオン性基を有する分散剤(ノニオン性界面活性剤)を用いることで、リチウムイオン電池の機能材料として使用する場合に、イオン伝導性を高めることができる。そのため、本実施形態によれば、液体組成物をリチウムイオン二次電池に用いる場合に、リチウムイオン電池の電池特性を向上させることができる。
本実施形態に係る液体組成物では、上述のように、オリゴエーテル基を有する分散剤を用いることで、液体組成物をリチウムイオン電池の機能材料として使用する場合に、さらにイオン伝導性を高めることができる。そのため、本実施形態によれば、液体組成物をリチウムイオン二次電池に用いる場合に、リチウムイオン電池の電池特性をさらに向上させることができる。
<液体組成物保管容器>
本実施形態の液体組成物保管容器は、上述の液体組成物が充填されている。液体組成物保管容器は、液体組成物を保管する容器である。液体組成物保管容器としては、例えば、ガラス瓶、プラスチック容器、プラスチックボトル、一斗缶、ドラム缶などを使用することができる。
本実施形態の液体組成物保管容器は、上述の液体組成物の充填量が液体組成物保管容器の内容積に対して90体積%以下である。すなわち、液体組成物保管容器内には、液体組成物が収容された状態で、内容積の10体積%を超える空間が存在し得る。
本実施形態の液体組成物保管容器では、液体組成物保管容器の内容積に対して充填量が90容積%以下の液体組成物が充填されていることで、自重沈降しやすい無機粒子が充填されていても、再分散のための撹拌が容易である。
[液体組成物の塗布方法]
本実施形態に係る液体組成物の塗布方法としては、特に限定されないが、例えば、ディップコーティング法、スプレーコーティング法、スピンコーティング法、バーコーティング法、スロットダイコーティング法、ドクターブレードコーティング法、オフセット印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、活版印刷法、スクリーン印刷法、液体吐出方法、液体現像方式による電子写真印刷法などが挙げられる。
これらの液体組成物の塗布方法の中でも、インクジェット吐出方法などの液体吐出方法を用いることが好ましい。
<液体吐出方法>
本実施形態に係る液体吐出方法は、液体組成物を吐出する工程を含む。
液体組成物を吐出する工程では、液体組成物を吐出する種々の方式を任意に用いることができる。液体組成物を吐出する方式としては、例えば、液体組成物に力学的エネルギーを付与する方式、液体組成物に熱エネルギーを付与する方式などが挙げられる。中でも、液体組成物に力学的エネルギーを付与する方式が分散安定性の点で好ましい。
なお、液体吐出方法を用いる場合は、公知の液体吐出装置の液体吐出原理を用いた技術を応用すればよいが、液体吐出装置に設置される流路及び液体吐出ヘッドのノズルの耐性がある溶媒を、液体組成物に含まれる分散媒として用いることが好ましい。
本実施形態では、液体組成物を吐出する工程を含むことで、例えば、液体組成物を基体上に吐出して機能膜を形成する場合に、基体上における吐出位置の制御が可能になる。
<電極の製造方法>
本実施形態に係る電極の製造方法は、電極基体上に、電極合材層を形成する工程と、上述の液体組成物を該電極合材層上に吐出して、粒子層を形成する工程と、を含む。
具体的には、電極の製造方法では、上述の液体吐出方法が用いられ、液体組成物が電極基体上に吐出される。
電極の製造方法は、上述の液体組成物が吐出された電極基体を加圧する工程をさらに含むことが好ましい。
本実施形態の電極の製造方法では、上述の液体吐出方法が用いられることで、該液体吐出方法による効果が得られる。具体的には、液体組成物を基体上に吐出して機能膜を形成する場合に、基体上における吐出位置の制御が可能になる。
また、本実施形態の電極の製造方法では、液体組成物が吐出された電極基体を加圧する工程を含むことで、電極構成成分が剥がれにくくなり、機能材料を用いて形成されるデバイスの信頼性を向上させることができる。
<機能材料>
本実施形態に係る機能材料は、上述の液体組成物に含まれる材料を含む。すなわち、上述の液体組成物に含まれる材料は、本実施形態に係る機能材料に用いることができる。具体的には、機能材料として上述の液体組成物を基体(以下、電極基体という)に塗布することで、電極基体上に機能膜を形成することができる。
電極基材(例えば、集電体、集電体及び活物質層を有する電極など)を構成する材料としては、導電性を有し、印加される電位に対して安定であれば、特に制限されない。
上述の液体組成物が用いられる電極は、負極と正極を有する。
[負極]
図4に、負極の一例を示す。負極10は、負極基体11の片面に、負極活物質及び重合体を含む負極合材層12が形成されている。なお、負極合材層12は、負極基体11の両面に形成されていてもよい。
負極10の形状としては、特に制限はなく、例えば、平板状などが挙げられる。負極基体11を構成する材料としては、例えば、ステンレススチール、ニッケル、アルミニウム、銅などが挙げられる。
[負極の製造方法]
図5に、負極の製造方法の一例を示す。負極10の製造方法は、液体吐出装置300を用いて、負極基体11上に、液体組成物12Aを吐出する工程を含む。
ここで、液体組成物12Aは、負極活物質、分散媒(溶媒A)及び重合体を含む。液体組成物12Aは、タンク307に貯蔵されており、タンク307からチューブ308を経由して液体吐出ヘッド306に供給される。
また、液体吐出装置300は、液体組成物12Aが液体吐出ヘッド306から吐出されていない際に、乾燥を防ぐため、液体吐出ヘッド306のノズル(図示せず)をキャップする機構が設けられていてもよい。
負極10を製造する際には、加熱することが可能なステージ400上に、負極基体11を設置した後、負極基体11に液体組成物12Aの液滴を吐出した後に、加熱する。このとき、ステージ400が移動してもよく、液体吐出ヘッド306が移動してもよい。
また、負極基体11に吐出された液体組成物12Aを加熱する際には、ステージ400により加熱してもよいし、ステージ400以外の加熱機構により加熱してもよい。
加熱機構としては、液体組成物12Aに直接接触しなければ、特に制限はなく、例えば、抵抗加熱ヒータ、赤外線ヒータ、ファンヒータなどが挙げられる。なお、加熱機構は、複数個設置されていてもよい。
加熱温度は、分散媒を揮発させることが可能な温度であれば、特に制限はなく、消費電力の点から、70~150℃の範囲であることが好ましい。
また、負極基体11に吐出された液体組成物12Aを加熱する際に、紫外光を照射してもよい。
図6に、負極の製造方法の他の例を示す。なお、図6では、図5と共通する部分については、図5と同一の符号を付して説明を省略する場合がある。
負極10の製造方法は、液体吐出装置300を用いて、負極基体11上に、液体組成物12Aを吐出する工程を含む。
まず、細長状の負極基体11を準備する。そして、負極基体11を筒状の芯に巻き付け、負極合材層12を形成する側が、図6中、上側になるように、送り出しローラ304と巻き取りローラ305にセットする。ここで、送り出しローラ304と巻き取りローラ305は、それぞれ反時計回り(図6の矢印の方向)に回転し、負極基体11は、図6中、右から左の方向に搬送される。
そして、送り出しローラ304と巻き取りローラ305の間の負極基体11の上方に設置されている液体吐出ヘッド306から、搬送される負極基体11上に、液体組成物12Aの液滴を吐出する。液体組成物12Aの液滴は、負極基体11の少なくとも一部を覆うように吐出される。
なお、液体吐出ヘッド306は、負極基体11の搬送方向に対して、略平行な方向又は略垂直な方向に、複数個設置されてもよい。
次に、液体組成物12Aが吐出された負極基体11は、送り出しローラ304と巻き取りローラ305によって、加熱機構309に搬送される。その結果、負極基体11上の液体組成物12Aに含まれる分散媒(溶媒A)が揮発して負極合材層12が形成され、負極10が得られる。その後、負極10は、打ち抜き加工などにより、所望の大きさに切断される。
加熱機構309としては、液体組成物12Aに直接接触しなければ、特に制限はなく、例えば、抵抗加熱ヒータ、赤外線ヒータ、ファンヒータなどが挙げられる。なお、加熱機構309は、負極基体11の上下のいずれか一方に設置されてもよいし、複数個設置されていてもよい。
加熱温度は、分散媒を揮発させることが可能な温度であれば、特に制限はなく、消費電力の点から、70~150℃の範囲であることが好ましい。
また、負極基体11に吐出された液体組成物12Aを加熱する際に、紫外光を照射してもよい。
図7に、図5、図6の液体吐出装置300の変形例を示す。なお、図7では、図6と共通する部分については、図6と同一の符号を付して説明を省略する場合がある。
図7に示す液体吐出装置300´は、ポンプ310と、バルブ311、312を制御することにより、液体組成物12Aが液体吐出ヘッド306、タンク307、チューブ308を循環することが可能である。
また、液体吐出装置300´は、外部タンク314が設けられている。液体吐出装置300´では、タンク307内の液体組成物12Aが減少した際に、ポンプ310と、バルブ311、312、313を制御することにより、外部タンク314からタンク307に液体組成物12Aを供給することも可能である。
液体吐出装置300、300´を用いると、負極基体11の狙ったところに液体組成物12Aを吐出することができる。また、液体吐出装置300、300´を用いると、負極基体11と負極合材層12の上下に接する面同士を結着することができる。さらに、液体吐出装置300、300´を用いると、負極合材層12の厚さを均一にすることができる。
[正極]
図8に、正極の一例を示す。正極20は、正極基体21の片面に、正極活物質及び重合体を含む正極合材層22が形成されている。なお、正極合材層22は、正極基体21の両面に形成されていてもよい。
正極20の形状としては、特に制限はなく、例えば、平板状などが挙げられる。正極基体21を構成する材料としては、例えば、ステンレススチール、アルミニウム、チタン、タンタルなどが挙げられる。
[正極の製造方法]
正極20の製造方法は、正極基体21上に、液体組成物を吐出する以外は、負極10の製造方法と同様である。ここで、液体組成物は、正極活物質、分散媒(溶媒A)及び重合体を含む。
<蓄電デバイス>
本実施形態に係る蓄電デバイスは、上述の機能材料を用いて形成することができる。すなわち、上述の液体組成物を含む機能材料は、本実施形態の蓄電デバイスの形成に用いられる。具体的には、上述の液体組成物を含む機能材料は、二次電池などの電気化学素子の形成に用いることができる。
[電気化学素子の製造方法]
電気化学素子(蓄電デバイス)の製造方法は、上述した電極の製造方法を用いて電極を製造する工程を含む。
[電極素子]
図9に、本実施形態の蓄電デバイス(電気化学素子)を構成する電極素子の一例を示す。電極素子40は、負極15と正極25が、セパレータ30を介して、積層されている。ここで、正極25は、負極15の両側に積層されている。また、負極基体11には、引き出し線41が接続されており、正極基体21には、引き出し線42が接続されている。
負極15は、負極基体11の両面に、負極合材層12が形成されていること以外は、上述の負極10と同様である。
正極25は、正極基体21の両面に、正極合材層22が形成されていること以外は、上述の正極20と同様である。
なお、電極素子40の負極15と正極25の積層数は、特に制限されない。また、電極素子40の負極15の個数と正極25の個数は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
[セパレータ]
セパレータ30は、負極15と正極25の短絡を防ぐために、負極15と正極25の間に設けられている。
セパレータ30は、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができる。セパレータ30としては、例えば、クラフト紙、ビニロン混抄紙、合成パルプ混抄紙などの紙、セロハン、ポリエチレングラフト膜、ポリプロピレンメルトブロー不織布などのポリオレフィン不織布、ポリアミド不織布、ガラス繊維不織布、マイクロポア膜などが挙げられる。
セパレータ30の大きさは、電気化学素子に使用することが可能であれば、特に制限されない。
セパレータ30は、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。
なお、固体電解質を使用する場合は、セパレータ30を省略することができる。
図10に、本実施形態の蓄電デバイス(電気化学素子)の一例として、二次電池を示す。なお、図10では、図9と共通する部分については、図9と同一の符号を付して説明を省略する場合がある。
二次電池100は、図9に示す電極素子40に、電解質水溶液又は非水電解質を注入することにより、電解質層81が形成されており、外装82により封止されている。二次電池100において、引き出し線41及び42は、外装82の外部に引き出されている。
二次電池100は、必要に応じて、その他の部材を有してもよい。二次電池100としては、特に制限はなく、例えば、リチウムイオン二次電池などが挙げられる。
二次電池100の形状は、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができる。二次電池100の形状としては、例えば、ラミネートタイプ、シート電極及びセパレータをスパイラル状にしたシリンダタイプ、ペレット電極及びセパレータを組み合わせたインサイドアウト構造のシリンダタイプ、ペレット電極及びセパレータを積層したコインタイプなどが挙げられる。
[電解質水溶液]
電解質水溶液を構成する電解質塩としては、特に限定されず、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、塩化亜鉛、酢酸亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、酒石酸亜鉛、過塩化亜鉛などが挙げられる。
[非水電解質]
非水電解質としては、固体電解質又は非水電解液を使用することができる。ここで、非水電解液とは、電解質塩が非水溶媒に溶解している電解液である。
[非水溶媒]
非水溶媒としては、特に制限はなく、例えば、非プロトン性有機溶媒を用いることが好ましい。
非プロトン性有機溶媒としては、鎖状カーボネート、環状カーボネートなどのカーボネート系有機溶媒を用いることができる。これらの中でも、電解質塩の溶解力が高い点から、鎖状カーボネートが好ましい。また、非プロトン性有機溶媒は、粘度が低いことが好ましい。
鎖状カーボネートとしては、例えば、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(EMC)などが挙げられる。
非水溶媒中の鎖状カーボネートの含有量は、特に限定されないが、50質量%以上であることが好ましい。
非水溶媒中の鎖状カーボネートの含有量が50質量%以上であると、鎖状カーボネート以外の非水溶媒が誘電率の高い環状物質(例えば、環状カーボネート、環状エステル)であっても、環状物質の含有量が少なくなる。このため、2M以上の高濃度の非水電解液を作製しても、非水電解液の粘度が低くなり、非水電解液の電極へのしみ込みやイオン拡散が良好となる。
環状カーボネートとしては、例えば、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)などが挙げられる。
なお、カーボネート系有機溶媒以外の非水溶媒としては、例えば、環状エステル、鎖状エステルなどのエステル系有機溶媒、環状エーテル、鎖状エーテルなどのエーテル系有機溶媒などを用いることができる。
環状エステルとしては、例えば、γ-ブチロラクトン(γBL)、2-メチル-γ-ブチロラクトン、アセチル-γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトンなどが挙げられる。
鎖状エステルとしては、例えば、プロピオン酸アルキルエステル、マロン酸ジアルキルエステル、酢酸アルキルエステル(例えば、酢酸メチル(MA)、酢酸エチル)、ギ酸アルキルエステル(例えば、ギ酸メチル(MF)、ギ酸エチル)などが挙げられる。
環状エーテルとしては、例えば、テトラヒドロフラン、アルキルテトラヒドロフラン、アルコキシテトラヒドロフラン、ジアルコキシテトラヒドロフラン、1,3-ジオキソラン、アルキル-1,3-ジオキソラン、1,4-ジオキソランなどが挙げられる。
鎖状エーテルとしては、例えば、1,2-ジメトシキエタン(DME)、ジエチルエーテル、エチレングリコールジアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、トリエチレングリコールジアルキルエーテル、テトラエチレングリコールジアルキルエーテルなどが挙げられる。
[電解質塩]
電解質塩としては、イオン伝導度が高く、非水溶媒に溶解することが可能であれば、特に制限されない。
電解質塩は、ハロゲン原子を含むことが好ましい。
電解質塩は、カチオンまたはアニオンで構成することができる。
電解質塩を構成するカチオンとしては、例えば、リチウムイオン(リチウム塩)などが挙げられる。
電解質塩を構成するアニオンとしては、例えば、BF 、PF 、AsF 、CFSO 、(CFSO、(CSOなどが挙げられる。
リチウム塩は、特に制限されず、目的に応じて適宜選択することができる。
リチウム塩としては、例えば、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF)、ホウフッ化リチウム(LiBF)、六フッ化ヒ素リチウム(LiAsF)、トリフルオロメタスルホン酸リチウム(LiCFSO)、リチウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド(LiN(CFSO)、リチウムビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)イミド(LiN(CSO)などが挙げられる。
これらの中でも、イオン伝導度の点から、LiPFが好ましく、安定性の点から、LiBFが好ましい。
なお、電解質塩は、単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
非水電解液中の電解質塩の濃度は、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができる。非水電解液中の電解質塩の濃度は、例えば、非水系蓄電素子がスイング型である場合、1mol/L~2mol/Lであることが好ましく、非水系蓄電素子がリザーブ型である場合、2mol/L~4mol/Lであることが好ましい。
[液体吐出装置]
図11は、上述の液体吐出装置としてインクジェット印刷装置の一例を示す。インクジェット印刷装置50は、本体筐体51、キャリッジ52、ガイドシャフト53、54、タイミングベルト55、プラテン56、主走査モータ57、副走査モータ58、ギア機構59を備える。
インクジェット印刷装置50には、さらにカートリッジ60が搭載されている。カートリッジ60には、上述の液体組成物が収容されている。カートリッジ60は、本体筐体51内のキャリッジ52に収納されている。このような状態で、液体組成物が、カートリッジ60から、キャリッジ52に搭載されている記録ヘッド52Aに供給される。記録ヘッド52Aは、液体組成物を吐出することができる。
キャリッジ52に搭載されている記録ヘッド52Aは、主走査モータ57で駆動されるタイミングベルト55によって、ガイドシャフト53、54に案内されて移動する。一方、吸収媒体(基材)は、プラテン56によって記録ヘッド52Aと対面する位置に配置される。
[液体組成物の使用方法]
液体組成物の使用方法では、例えば、液体組成物が基材上に塗布される。液体組成物を基材上に塗布する場合は、上述のインクジェット印刷装置50を用いることができる。
なお、基材としては、液体組成物を吸収することが可能な媒体であることが好ましい。液体組成物を吸収することが可能な基材の具体例としては、例えば、多孔質膜が挙げられる。
多孔質膜は、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができる。多孔質膜としては、例えば、上述の液体組成物を用いて形成された粒子状の電極活物質(負極活物質、正極活物質)を含有する電極合材層(負極合材層、正極合材層)が形成されている電極基体を用いると、後述のセパレータ一体型電極を製造することができる。
負極活物質は、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができる。負極活物質としては、例えば、金属リチウム、リチウム合金、カーボン、グラファイトなどのリチウムイオンを放出(脱離)又は挿入(吸蔵)することが可能な炭素材料、リチウムイオンをドーピングした導電性高分子などが挙げられる。
正極活物質は、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができる。正極活物質としては、例えば、一般式(CFx)nで表されるフッ化黒鉛、CoLiO、MnO、V、CuO、AgCrO、TiOなどの金属酸化物、CuSなどの金属硫化物などが挙げられる。
電極基体は、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができる。電極基体としては、例えば、銅箔、アルミニウム箔などが挙げられる。
上記以外の基材は、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができる。上記以外の基材としては、例えば、反射型表示素子に用いられる下地、プリンテッドエレクトロニクスに用いられる電極層などが挙げられる。
[セパレータ一体型電極]
本実施形態に係る液体組成物は、セパレータ一体型電極の形成に用いられる。すなわち、上述の液体組成物が含まれる機能材料を用いて、セパレータ一体型電極を形成することができる。
図12は、セパレータ一体型電極の一例を示す概略構成図であり、図13は、図12のA-A線断面図である。セパレータ一体型電極は、電極基体上に、電極合材層と、機能層としての粒子層が順次形成されている電極を示す。セパレータ一体型電極は、本実施形態の液体組成物を塗布することにより形成することができる。
セパレータ一体型電極70は、電極基体71上に、電極合材層72及び粒子層73が順次形成されており、粒子層73を形成する際に、本実施形態の液体組成物が使用される。
セパレータ一体型電極70を用いると、電気化学素子を製造する際に、電極とセパレータを別々に繰り出して巻回したり、積層したりする工程が不要になり、電気化学素子の製造効率が格段に向上されるとともに、巻回、積層工程における電極とセパレータのずれなどの発生を抑制でき、電気化学素子の信頼性を向上できることが予想される。
セパレータ一体型電極を用いた蓄電デバイス(電気化学素子)は、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができる。このような蓄電デバイス(電気化学素子)としては、例えば、リチウムイオン二次電池、マグネシウムイオン二次電池、ナトリウムイオン二次電池、ナトリウム二次電池などが挙げられる。
このような蓄電デバイスは、例えば、車載電池搭載車両、スマートフォン、ノートパソコン、ペン入力パソコン、モバイルパソコン、電子ブックプレーヤー、携帯電話、携帯ファックス、携帯コピー、携帯プリンター、ヘッドホンステレオ、ビデオムービー、液晶テレビ、ハンディークリーナー、ポータブルCD、ミニディスク、トランシーバー、電子手帳、電卓、メモリーカード、携帯テープレコーダー、ラジオ、バックアップ電源、モータ、照明器具、玩具、ゲーム機器、時計、ストロボ、カメラなどに適用することができる。
[粒子層の形成]
液体組成物を基材上に塗布することで作製される機能膜の一例として、電気化学素子に対して正極と負極の短絡を防止するために、電極一体型セパレータに絶縁機能を付与するための粒子層が挙げられる。この場合、粒子層の膜厚は1μm以上10μm以下であることが好ましい。膜厚が1μmより小さいと必要とされる絶縁機能が得られにくく、膜厚が10μmより大きいと電気化学素子として特性が悪化する懸念がある。
本実施形態に係る機能材料は、上述の液体組成物を含むことにより、上述の液体組成物の効果が得られる。具体的には、機能材料の形成に用いられ液体組成物が保管、貯蔵された後に液体組成物中の無機粒子が自重沈降しても、容易に再分散させることができるため、液体組成物を基材に塗布した際の塗布ムラを抑制することができる。そのため、本実施形態の機能材料を用いて得られたデバイスの性能を高めることができる。
本実施形態に係る機能材料は、上述のように、セパレータ一体型電極の形成に用いられることで、上述の機能材料の効果が得られる。具体的には、上述の液体組成物が含まれる機能材料を用いてセパレータ一体型電極が形成され、保管、貯蔵された後も容易に再分散させる液体組成物が基材に塗布されるため、塗布ムラの発生を抑制できる。そのため、本実施形態の機能材料を用いて得られたセパレータ一体型電極の性能を高めることができる。
本実施形態に係る蓄電デバイスは、上述の機能材料を用いて形成されることで、上述の機能材料の効果が得られる。具体的には、上述の液体組成物が含まれる機能材料を用いて蓄電デバイスを形成されるため、保管、貯蔵された後も容易に再分散させる液体組成物が基材に塗布され、塗布ムラの発生が抑制される。そのため、本実施形態によれば、上述の機能材料を用いて得られた蓄電デバイスの性能を高めることができる。
以下、本実施形態について、さらに実施例を用いて説明する。また、各種の試験及び評価は、下記の方法に従う。なお、「部」及び「%」は、特に断りのない限り、質量基準である。
<液体組成物1の作製>
ビーズミル分散装置として冷却ナノ粉砕機(シンキー製、NP-100)のジルコニア製の容器に、無機粒子として、表1、表3に示すように、酸化アルミニウム1(純度99.9)40部を投入した。また、表3に示すように、分散媒として乳酸エチル35部とエチレングリコール23部を投入し、分散剤(日油社製、マリアリム(登録商標)SC-0708A)0.6部を投入した後、粒子径0.2mmのビーズを適宜投入して、分散させた。
冷却ナノ粉砕機の分散条件は、-20℃で使用し、1500rpmで1分間回転させた後に、400rpmで1分間回転させる工程を1サイクルとして、3サイクル分散を行った。その後、25μmろ過フィルター(くればぁ社、ナイロンメッシュ、#419)に通し、ジルコニアビーズを除去して、表3に示すように、液体組成物1を調製した。液体組成物1における無機粒子の含有率は、13体積%である。
<液体組成物2~28の作製>
液体組成物1と同様に、表1~4に示すように、無機粒子、分散媒、分散剤を投入して、液体組成物2~28を調整した。
Figure 2023018270000001
Figure 2023018270000002
Figure 2023018270000003
Figure 2023018270000004
なお、表3、4において、分散媒の略称は、以下の成分を示す。
DMSO:ジメチルスルホキシド
MEK:メチルエチルケトン
表3、4において、分散剤の記号は、それぞれ以下の成分を示す。
SC-0708A:マリアリム(登録商標)SC-0708A(日油社製)
HKM-50A:マリアリム(登録商標)HKM-50A(日油社製)
HKM-110A:マリアリム(登録商標)HKM-110A(日油社製)
BYK-118:DISPERBYK(登録商標)-118(ビッグケミー社製)
[再分散性の評価]
作製した液体組成物(液体組成物1~28)400mLをアイボーイに入れてふたを閉め、室温で30日間静置した。その後、二軸式混合撹拌機(有限会社ミスギ社製、SKH-40SA)にて所定時間で攪拌動作を行い、液体組成物の上澄み液を10mL採取して再分散液とした。再分散液の固形分と粒子径を下記基準により評価して、再分散性とした。
[固形分]
再分散液の固形分を測定した。再分散液の固形分量の測定には、加熱乾燥式水分計(A&D社製、ML50)を用いた。上澄み液を軽く攪拌した後、スポイトを用いて約1.0g採取し測定した。攪拌後の液体組成物の上澄みの固形分が、静置保管前の液体組成物の固形分に対して±3%以内に戻るまでの攪拌時間を評価基準として以下のように設定し、固形分を評価した。なお、評価基準のA、B、Cは実用可能なレベルである。
[評価基準]
A:攪拌時間が60分未満
B:攪拌時間が60分以上90分未満
C:攪拌時間が90分以上120分未満
D:攪拌時間が120分以上
[粒子径]
再分散液の粒子径を測定した。粒子径を測定では、固形分が10質量%以下になるように、再分散液を希釈した後、濃厚系粒径アナライザー(大塚電子社製、FPAR-1000)を用いて、液体組成物のメジアン径D50を測定した。保管前の液体組成物の粒子径からの変化率(粒子径)を評価した。なお、評価基準のA、B、Cは、実用可能なレベルである。
[評価基準]
A:粒子径の変化が±5%未満
B:粒子径の変化が±5以上±10%未満
C:粒子径の変化が±10%以上±15%未満
D:粒子径の変化が±15%以上
[固形分量の測定]
液体組成物の固形分量の測定には、加熱乾燥式水分計(A&D社製、ML50)を用いた。残渣液Aを軽く攪拌した後、スポイトを用いて約1.5g採取し測定した。また、固形分中には無機粒子以外に界面活性剤を2%含むので、測定値から2を減算することで無機粒子の固形分量を求めた。
[吐出性]
再分散液Aについてインクジェットヘッド(リコー社製、MH2420)を用いて吐出性を評価した。
[評価基準]
良:全384個のノズルから10分間連続して吐出
不可:一部のノズルで吐出不良が発生
[実施例1~26、比較例1、2]
液体組成物1~26は、実施例1~26に相当する。評価結果を表5に示す。
[比較例1、2]
液体組成物27、28は、比較例1、2に相当する。評価結果を表5に示す。
Figure 2023018270000005
表5より、実施例1~26は、再分散後の固形分、粒子径、吐出性は、いずれも良好であった。
これに対して比較例1、2は、再分散後の固形分、粒子径、吐出性は、いずれも不良であった。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
1 無機粒子
2 金属元素
H 粒子間距離
V ポテンシャルエネルギー
A London-van der Waals引力
B 電気二重層斥力(反発力)
C 一次凝集の極小点
C1 引力と斥力(反発力)との全相互作用によるポテンシャルエネルギー
C2 エネルギー障壁の極大点
C3 二次凝集の極小点
10 負極
11 負極基体
12 負極合材層
12A 液体組成物
20 正極
21 正極基体
22 正極合材層
100 二次電池
15 負極
25 正極
30 セパレータ
40 電極素子
41、42 引き出し線
81 電解質層
82 外装
300、300´ 液体吐出装置
304 送り出しローラ
305 巻き取りローラ
306 液体吐出ヘッド
307 タンク
308 チューブ
309 加熱機構
310 ポンプ
311、312、313 バルブ
314 外部タンク
400 ステージ
50 インクジェット印刷装置
51 本体筐体
52 キャリッジ
52A 記録ヘッド
53、54 、ガイドシャフト
55 タイミングベルト
56 プラテン
57 主走査モータ
58 副走査モータ
59 ギア機構
60 カートリッジ
70 セパレータ一体型電極
71 電極基体
72 電極合材層
73 粒子層
特開2000-277386号公報 特開2006-173001号公報

Claims (14)

  1. 無機粒子、分散剤、及び分散媒を含む液体組成物であって、
    前記無機粒子が、該無機粒子の主成分と異なる金属元素を含有し、
    前記無機粒子に対する前記金属元素の含有量が100ppm以上である、
    液体組成物。
  2. 前記無機粒子の含有量が、5体積%以上20体積%以下である、
    請求項1に記載の液体組成物。
  3. 前記無機粒子が、酸化アルミニウムである、
    請求項1又は2に記載の液体組成物。
  4. 前記金属元素は、鉄、ナトリウム、及びマグネシウムのうちの少なくとも1つである、
    請求項1乃至3の何れか一項に記載の液体組成物。
  5. 前記無機粒子の中心粒径が1000nm以下であり、
    前記無機粒子の表面積が5m/g以上である、
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載の液体組成物。
  6. 前記分散媒が非水系溶媒である、
    請求項1乃至5のいずれか一項に記載の液体組成物。
  7. 前記分散剤がノニオン性基を有する、
    請求項1乃至6のいずれか一項に記載の液体組成物。
  8. 前記分散剤がオリゴエーテル基を有する、
    請求項1乃至7のいずれか一項に記載の液体組成物。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の液体組成物を充填した液体組成物保管容器であって、
    前記液体組成物の充填量が前記液体組成物保管容器の内容積に対して90体積%以下である、
    液体組成物保管容器。
  10. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の液体組成物を含む、
    機能材料。
  11. セパレータ一体型電極の形成に用いられる、
    請求項10に記載の機能材料。
  12. 請求項10又は11に記載の機能材料を用いて形成される、
    蓄電デバイス。
  13. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の液体組成物を吐出する工程を含む、
    液体吐出方法。
  14. 電極基体上に、電極合材層を形成する工程と、
    請求項1乃至8のいずれか一項に記載の液体組成物を前記電極合材層上に吐出して、粒子層を形成する工程と、を含む、
    電極の製造方法。
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