以下、適宜図面を参照しながら、実施形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になることを避け、当業者の理解を容易にするためである。尚、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるものであり、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
例えば、実施形態でいう「部」又は「装置」とは単にハードウェアによって機械的に実現される物理的構成に限らず、その構成が有する機能をプログラムなどのソフトウェアにより実現されるものも含む。また、1つの構成が有する機能が2つ以上の物理的構成により実現されても、又は2つ以上の構成の機能が例えば1つの物理的構成によって実現されていてもかまわない。
(本実施の形態)
図1は、本開示の実施形態に対応する、店舗管理システムの構成例を示すブロック図である。
店舗管理システム10は、サーバ装置100と、店舗システム200と、一以上の店舗端末300と、一以上の作業者端末400とを備える。
サーバ装置100と、店舗システム200と、一以上の店舗端末300と、一以上の作業者端末400とは、インターネットなどの通信ネットワーク30を介して互いに通信可能に接続されている。
サーバ装置100は、コンピュータ装置の一例である。サーバ装置100は、プロセッサ110と、記憶装置120と、送受信部130とを少なくとも備える。プロセッサ110は、MPU(Micro Processing Unit)、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、又はGPU(Graphics Processing Unit)等を含んでよい。プロセッサ110は、各種集積回路(例えばLSI(Large-Scale Integration)、FPGA(Field Programmable Gate Array))により構成されてもよい。プロセッサ110は、記憶装置120に保持されたプログラムを実行することで、各種機能を実現する。プロセッサ110は、サーバ装置100の各部を統括的に制御し、各種処理を行う。
プロセッサ110は、記憶装置120に保持された店舗管理プログラムを参照し、これを実行することにより、勤務計画・作業計画作成部111、必要人時算出部112、分析部113、および改善提案・計画生成部114を機能的に実現する。
記憶装置120は、店舗管理プログラムや各種の情報を保存する。記憶装置120にはメモリが含まれていてよい。記憶装置120は、時間別作業計画DB(DataBase)と、改善提案パターンDBと、関連情報DBと、業務・業務量予測データDBと、従業員・従業員スキルDBと、時間別勤務実績DBと、時間別売上実績DBとを備える。記憶装置120はその他のDBをさらに備えていてもよい。
時間別作業計画DBには、店舗管理システム10が管理する各店舗の時間別の作業計画情報(勤務計画情報)が蓄積されている。改善提案パターンDBには、改善提案を算出するための改善提案パターン情報が蓄積されている。
業務・業務量予測データDBには、店舗管理システム10が管理する各店舗の業務内容や、所定の期間における業務量の予測データなどが蓄積されている。所定の期間とは、たとえば1週間や、1ヶ月、半年、または1年などであってよい。
従業員・従業員スキルDBには、店舗管理システム10が管理する各店舗に所属する従業員についてのデータが蓄積されている。例えば、従業員の所属店舗、勤務可能な曜日や時間帯、経験年数、保有スキルなどの情報が、従業員・従業員スキルDBに含まれ得る。
時間別勤務実績DBには、店舗管理システム10が管理する各店舗における、時間別の勤務実績データが蓄積される。勤務実績データは、例えば、ある店舗のどの従業員が何時から何時まで働いたか、等の情報である。
時間別売上実績DBには、店舗管理システム10が管理する各店舗における、時間別の売上実績データが蓄積される。
関連情報DBには、その他の関連情報が蓄積される。
送受信部130は通信インタフェースを含む。送受信部130はサーバ装置100とその外部の装置との間でデータの送受信を行う。
店舗システム200は、店舗の管理者等が管理運営するシステムである。店舗システム200は、1以上のコンピュータ装置を含む。コンピュータ装置は、プロセッサとメモリとを少なくとも備える。プロセッサは、MPU、CPU、DSP、又はGPU等を含んでよい。プロセッサは、各種集積回路(例えばLSI、FPGA)により構成されてもよい。プロセッサは、メモリに保持されたプログラムを実行することで、各種機能を実現する。プロセッサは、コンピュータ装置の各部を統括的に制御し、各種処理を行う。
店舗システム200は記憶装置を有し、記憶装置には店舗に係る各種の情報が蓄積されている。例えば、店舗で販売する商品の商品情報、入荷計画情報、出荷計画情報、出荷実績情報、その他の関連情報などが記憶装置に蓄積される。サーバ装置100、店舗端末300、および作業者端末400は、店舗システム200と通信可能に接続されているため、店舗システム200の記憶装置が蓄積している必要な情報を、通信ネットワーク30を介して取得することができる。
店舗システム200は、店舗を管理する従来の一般的なシステムであってよい。逐次処理あるいは夜間などのバッチ処理により、店舗システム200から必要な情報がサーバ装置100へと送信される。サーバ装置100は、店舗システム200から受信したデータを記憶装置120の各DBに振り分けて蓄積する。
店舗端末300は、店舗管理システム10が管理する各店舗や店舗チェーンの本部等に配置されたコンピュータ装置である。店舗端末300は、プロセッサとメモリとを少なくとも備える。プロセッサは、MPU、CPU、DSP、又はGPU等を含んでよい。プロセッサは、各種集積回路(例えばLSI、FPGA)により構成されてもよい。
店舗端末300は、制御部301と、表示部302と、入力受付部303と、送受信部304とを少なくとも備える。制御部301は、上述のプロセッサにより主に構成される。制御部301は、メモリに保持されたプログラムを実行することで、各種機能を実現する。制御部301は、店舗端末300の各部を統括的に制御し、各種処理を行う。制御部301は、送受信部304を介してサーバ装置100等の外部装置とデータ通信を行い、必要な情報を取得して、表示部302に表示させる。後述の図3以降を参照する各種の表示画面においては、制御部301は入力受付部303に入力されたユーザ入力に応じて、情報の取得、演算、および分析処理のサーバ装置100への委任処理等を行って、必要な情報を表示部302に表示させる。
なお、サーバ装置100またはサーバ装置100のプロセッサ110が何らかの情報を表示装置に表示させるとは、サーバ装置100からみた外部装置へと、表示用の情報を送信することを意味していてよい。店舗端末300は、例えば大型モニタ装置などの表示装置そのものであってもよい。
表示部302は、例えばモニタやディスプレイ装置などの表示装置である。表示部302は、制御部301またはサーバ装置100のプロセッサ110等による制御に基づいて、店舗の人員に対して各種の情報を表示する。
入力受付部303は、例えばキーボード、マウス、タッチパネルなどの入力装置であり、ユーザからの操作入力を受け付ける。
送受信部304は、通信インタフェースを含む。送受信部304は、店舗端末300とその外部の装置との間でデータの送受信を行う。
作業者端末400は、店舗管理システム10が管理する各店舗の作業者が操作する端末である。作業者端末400の一例はスマートフォンであるが、これには限られない。例えば作業者端末400はタブレット、ノートパソコン、またはデスクトップパソコン等であってもよい。作業者端末400はプロセッサとメモリとを少なくとも備える。プロセッサは、MPU、CPU、DSP、又はGPU等を含んでよい。プロセッサは、各種集積回路(例えばLSI、FPGA)により構成されてもよい。プロセッサは、メモリに保持されたプログラムを実行することで、各種機能を実現する。プロセッサは、作業者端末400の各部を統括的に制御し、各種処理を行う。作業者端末400は、例えば、店舗で作業する日時の希望を示すシフト希望情報を入力することや、決定されたシフトを表示装置に表示させるなどの用途で用いられる。
図1における、サーバ装置100、店舗システム200が備えるコンピュータ装置、店舗端末300、および作業者端末400はそれぞれ、本開示の店舗管理システムに含まれるコンピュータ装置の一例である。表示装置は、表示部302として店舗端末300が備えていてよい。表示装置は、店舗端末300以外のコンピュータ装置が備えていてもよい。表示装置は、コンピュータ装置に外部接続されていても、コンピュータ装置に内蔵されていてもよい。
なお、矛盾が生じない限り、ある処理装置が行う処理を、他の処理装置が代わりに行ってもよい。例えば、サーバ装置100が行うと記載されている処理を、店舗端末300が行ってもよい。
図2は、本開示の実施形態に対応する、人時投入評価の運用フローを示す概念図である。
まず、N月度のシフト作成フローにおいて、必要人時算出部112が、N月度の必要人時を算出する。人時とは、仕事量を表す単位の一つであり、1人が1時間働く作業量を1人時とする。10人がそれぞれ2時間ずつ働いた場合は10×2=20人時となる。必要人時算出部112は、例えば業務・業務量予測データDBに蓄積されたデータに基づいて、N月度の必要人時を算出してよい。
勤務計画・作業計画作成部111は、算出された必要人時に基づいて、N月度の勤務計画を作成する。勤務計画・作業計画作成部111は、業務・業務量予測データDBや従業員・従業員スキルDBに蓄積された情報に基づいて、N月度の勤務計画を作成してよい。作成されたN月度の勤務計画に対して、各店舗の人員の状況等に応じて適宜修正が行われ、N月度の勤務計画がFIX、すなわち確定する。
次に、作成されたN月度の勤務計画に従って各店舗の従業員すなわち作業者が作業を行う。行った作業の実績を示す情報は、作業者端末400や店舗システム200へと蓄積され、次いでサーバ装置100の記憶装置120へと蓄積される。作業後に、N月度シフトの振り返りが行われる。
分析部113は、上述のようにして算出された必要人時の情報と、従業員・従業員スキルDBに蓄積された各作業者の勤務パターンを示す情報や、各作業者のスキルを示す情報等に基づいて、所属人員分析を行う。分析部113による分析結果は店舗端末300の表示部302に表示される。
また、分析部113は、確定したN月度の勤務計画と、時間別勤務実績DBに蓄積されたN月度の勤務実績を示す情報とを対比することにより、残業時間分析を行う。分析部113による分析結果は店舗端末300の表示部302に表示される。
また、分析部113は、残業時間分析の結果と、時間別作業実績DBに蓄積されたN月度の勤務実績を示す情報と、時間別売上実績DBに蓄積されたN月度の売上実績を示す情報とに基づいて、人時投入評価を行う。人時投入評価については図3および図4を参照して後述する。分析部113による人時投入評価の結果は店舗端末300の表示部302に表示される。
店舗端末300のユーザは、表示部302に表示された所属人員分析の分析結果と、残業時間分析の分析結果と、人時投入評価の評価結果と適宜参照し、人員の調整や、人時投入計画の見直しを行う。人員の調整とは、例えば、作業者との契約内容を変更することであってよい。人員の調整は、作業者に教育を受けさせることや、新たな作業者を採用することであってもよい。
図3は、本開示の実施形態に対応する、人時投入評価の表示画面例を示す概念図である。
分析部113は、時間別勤務実績DBから勤務実績情報を取得し、時間別売上実績DBから売上実績情報を取得する。分析部113は、勤務実績情報と売上実績情報とに基づいて、時間軸に沿った勤務実績を示す勤務実績グラフと、時間軸に沿った売上実績を示す売上実績グラフとを表示装置に表示させる。本例における表示装置は、店舗端末300の表示部302である。
図3に示した表示画面には、時間軸に沿った2種類の実績値を示す2本の折れ線グラフが表示される。第1の実績値は投入人時の実績値であり、破線L1で表示されている。この破線L1が勤務実績グラフに相当する。第2の実績値は売上の実績値であり、実線L2で表示されている。この実線L2が売上実績グラフに相当する。
売上実績グラフ(実線L2)は1以上のピークP21およびP22を含む。一方、勤務実績グラフ(破線L1)は、売上実績グラフ(実線L2)のピークP21およびP22に対応する1以上のピークP11およびP12を含む。
勤務実績グラフは、曜日毎、かつ、平常日であるか特異日であるかの種別毎に投入人時を集計して分析部113により生成される。売上実績グラフは、曜日毎、かつ、平常日であるか特異日であるかの種別毎に売上実績を集計して生成される。ここでいう売上は、人時売上である。人時売上とは、一人の人員の一時間当たりの売上を示す値である。
曜日毎とは、集計期間に含まれる同じ曜日についての値を集計することを意味する。曜日毎は、例えば1月1日から1月31日の間に月曜日が4回ある場合、4回分の月曜日の実績値を合算することを意味する。
特異日とは、例えば特売日などの催し物を店舗で行う等の、平常とは異なる日を意味する。例えば本来は平日である同じ月曜日であっても、平常日と特異日とでは店舗の売上や集客数等は異なる。そのため、平常日と特異日とを集計上で区分けする意義がある。
なお、図3の例では、分析部113が曜日毎、かつ平常日であるか特異日であるかの種別毎に集計を行って売上実績グラフおよび勤務実績グラフを表示させているが、集計単位はこれには限られない。店舗の業態、立地、および規模などに応じて、当業者が集計単位を適宜変更してもよい。
図3の表示画面左側には、表示対象を選択するための領域が設けられている。本例においては、表示画面の左側の領域には、地域、店舗、部門を絞り込むための選択UIが表示される。図3においては、地域は「東海」が、店舗は「店舗A」が、部門は「食品部門」が、それぞれ選択されている。
図3の表示画面左側には、表示対象とする分析結果を選択する選択領域が設けられている。この選択領域のユーザインタフェースは従来技術であり、当業者が適宜設計すればよいものであるため、詳しい説明は省略する。図3の例では、残業時間分析と、人時投入評価と、所属人員分析と、所属人員一覧をそれぞれ選択するための選択領域が設けられている。また、人時投入評価が選択済みの状態となっている。そのため、表示画面には、人時投入評価の分析結果を示すグラフが表示されている。
その他、表示画面上側の入力領域にユーザが適宜入力を行い、表示画面右上の適用ボタンをユーザが押下することにより、集計期間、部門内グループ、およびグループ内チーム等でも集計結果の絞り込みを行うことができる。
<ピーク時間差の判定>
図3に示すように、それぞれがピークを有する売上実績グラフと勤務実績グラフとを表示装置に同時に表示させることにより、例えば店舗端末300を操作する店舗管理者等のユーザは、店舗の課題についての詳細な分析および改善を行うことができる。
ここでさらに、売上実績と勤務実績との間のピークの時間差等に基づいて、コンピュータ装置が投入人時の適正さを判定することができる。
分析部113は、売上実績グラフに含まれるピークと、勤務実績に含まれるピークとの間の時間差を計算する。分析部113が、計算済みの時間差と所定の閾値とを比較することにより、投入人時が適正であるか否かを判定する。
上述の所定の閾値は、例えばサーバ装置100のメモリ等に記憶されていてよい。分析部113は、勤務実績グラフおよび売上実績グラフを店舗における所定のグループ毎に生成する。そして閾値の値は、グループに応じて決定されている。ここでいう所定のグループは、1つの店舗であってよく、複数の店舗からなるグループであってもよい。また、所定のグループは、1つの店舗に含まれる「食品グループ」や「生活家電グループ」等といった部門グループであってもよく、部門グループに所属する「チームA」、「チームB」などのようなチームであってよい。所定のグループは、チームが担当する業務が複数ある場合の、「業務A」、「業務B」などのような業務グループであってもよい。
例えば、店舗のレジ打ちのチームの場合は、売上のピークと投入人時のピークとの間の時間差が無い方が良い。レジ打ちが忙しい時間に多くの従業員が勤務していれば多くの客に対応できるからである。また、弁当を作るチームの場合は、売上のピークの例えば数時間前に投入人時のピークが来るのが良い。弁当を実際に作って品出しを行う作業は時間がかかり、売上のピークより前にこれらの作業を完了させておく必要があるからである。上記はあくまで例示に過ぎないが、店舗のグループに応じて、売上のピークと投入人時のピークとの間の適切な時間差はそれぞれ異なる。そのため、上述のように、所定の閾値はグループに応じてそれぞれ異なる値に決定される。これにより、グループの業務内容に応じて、投入人時が適正であるか否かをコンピュータ装置が適切に判定することができる。
分析部113は、投入人時が適正であるか否かの判定結果を示す情報を出力する。判定結果を示す情報は、例えば店舗端末300の表示部302に表示されてよい。判定結果を示す情報の出力態様は特に限定しないが、例えば、テキスト情報や画像情報などの形態で出力されてよい。
また、投入人時が適正ではないと分析部113が判定した場合、分析部113は投入人時の修正案を示す情報を出力してもよい。修正案を示す情報の内容や形態は特に限定しないが、例えば、「投入人時のピークをあとN時間早くしてください」、「投入人時のピークをあとN時間遅くしてください」などの文字情報等を出力してよい。なお、Nの値は、分析部113が、計算済みの時間差と所定の閾値とに基づいて算出してよい。
その他、分析部113は、人時売上の低い時間帯を検索してよい。例えば、時間帯毎に人時売上の基準値を設け、当該基準時をサーバ装置100のメモリに記憶しておく。そして分析部113は、人時売上が時間帯毎の基準値より低い場合に、教育を実施すべき旨の情報を表示部302に表示させる。教育を実施すべき旨の情報の形態は特に限定しないが、例えば、「N時の人時売上が低いので、N時に出勤している従業員に研修を受けさせることをお勧めします」などのテキスト情報であってよい。その他、教育プログラムに係る資料のファイルパスやURL等の情報を表示部302に表示させてもよい。
なお、「時間帯」、「各時間帯」とは、所定の時間の長さを有する期間である。例えば「各時間帯」が1時間と設定される場合、1日あたり24個の時間帯が設けられる。時間帯は、1時間に限られず、2時間以上であってもよいし、午前、午後、早朝、深夜等であってもよい。また複数の時間帯は、同一または異なる時間長であってもよい。本開示の実施形態では、各時間帯が1時間であるものを説明するが、これに限られない。
図4は、本開示の実施形態に対応する、人時投入評価の表示画面例を示す概念図である。図4の表示形態は、図3に例示した表示画面における表示形態と基本的には同様であるため、相違点のみ説明する。図3に示した表示画面においては、1日ごとに線グラフが2本表示されていたが、図4に示した表示画面においては、1日ごとに線グラフが3本表示される。具体的には、基準とすべき店舗等の参照用の投入人時を示す線グラフが追加される。図4においては、実線L3が参照用の投入人時を示す線グラフである。
なお、図4において、破線L1は店舗Aにおける第1のグループ(例えば、デリカ業務を担当するグループ)についての勤務実績グラフに相当する。実線L2は店舗Aにおける第1のグループについての売上実績グラフに相当する。実線L3は、別の店舗における、同じ業務を担当する第2のグループについての勤務実績グラフに相当する。
第2のグループは、所定の基準に基づいて選択された複数の店舗のデータに基づいて標準化され基準とするグループであってよい。所定の基準は、例えば、「評価対象となる店舗を含むエリアにおける売上の上位3店舗」等の優良店舗であってよい。この基準を用いた場合、上位3店舗についての平均値などから得られる勤務実績グラフが、実線L3として表示される。所定の基準は前記以外の基準であってもよい。
第2のグループは、店舗Aにおける第1のグループと同規模の他店舗における、第1のグループと同じ業務や部門のグループであってよい。例えば第1のグループが店舗Aのデリカ業務に、第2のグループが店舗Bのデリカ業務にそれぞれ相当する場合、店舗Aと店舗Bのデリカ業務のグループの売上実績あるいは従業員数は同規模である。そのため、第1のグループの規模を示す数値と、第2のグループの規模を示す数値との間の差が所定の値以下であるような第2のグループが選択される。グループの規模を示す数値とは、例えばグループの所定期間の売上高や従業員数などの、グループの規模の大きさと連動するような数値を意味する。
なお、図4に示した表示例において表示部302は、参照用の売上の実績値に対応する線グラフをさらに追加で表示してもよい。
また、サーバ装置100のプロセッサは、第1のグループに所属する人員のスキル情報を、表示部302に併せて表示させてよい。スキル情報とは、各人員が保有するスキルを示す情報を意味する。スキル情報は、例えば、レジ打ちレベル1等のようなテキスト情報であってよい。また、スキル情報は、図11に示す星1から星3のような画像情報であってもよい。
図5は、本開示の実施形態に対応する、所属人員分析の表示画面例を示す概念図である。所属人員分析画面は、典型的には店舗端末300の表示部302に表示される。
図5には、図3には示した画面左側の選択領域は描かれていない。しかし、ユーザインタフェースの共通化の観点などから、所属人員分析画面においても、図3と同様の左側の選択領域を表示してもよい。
所属人員分析には、時間軸に沿った2種類の値を示す、折れ線グラフと棒グラフとが表示される。第1の値は人時充足率であり、棒グラフで表示されている。第2の値は平均スキルレベルであり、破線の折れ線グラフで表示されている。人時充足率を示す棒グラフと平均スキルレベルを示す折れ線グラフは曜日毎に表示される。
なお、図5においては、1つの曜日を平常日と特異日とに区分けしていないが、図3に示した人時投入評価画面と同様に、平常日と特異日とに更に区分けするようにしてもよい。
人時充足率とは、可能人時÷必要人時を計算して得られる比率である。可能人時とは、その時間帯に一定のスキルを持っている人員の数を意味する。ある人員が一定のスキルを持っているか否かについては、人員が有するスキルについての情報や、その人員との契約条件とから判断される。人員が有するスキルについての情報や、その人員との契約条件についての情報は、例えば図1に示した従業員・従業員スキルDBに蓄積されていてよい。
平均スキルレベルとは、集計の対象となる人員のスキルレベルの平均値を意味する。人員のスキルレベルは、人員が有するスキルについての情報や、その人員との契約条件などに基づいて適宜算出される。各人員についてのスキルレベルの決定式については当業者が適宜設計すればよいものであるため、詳しい説明は省略する。人員のスキルレベルは、図1に示した従業員・従業員スキルDBに固定的に記憶されていてもよく、従業員・従業員スキルDBに蓄積されている情報からサーバ装置100の分析部113がスキルレベルの値を動的に計算して算出してもよい。そして、分析部113が集計対象となっている人員のグループについての平均スキルレベルを算出してよい。
人時充足率を示す棒グラフは、色分けされて表示されてよい。例えば人時充足率が不足している場合、すなわち100%未満になっている時間帯については、棒グラフが赤色で表示されてよい。人時充足率が適正範囲である例えば100%から140%の間に収まっている場合は、棒グラフが青色で表示されてよい。人時充足率が過剰である例えば140%を超えるような場合は、棒グラフが黄色で表示されてよい。例えば網掛けなどの色分け以外の手段によって棒グラフが区別されてもよい。
さらに、基準となる平均スキルレベルを示す線が表示されてよい。図5の例においては、基準となる平均スキルレベルは2.0であり、スキルレベル2.0の高さに基準となる直線が引かれている。ユーザは、この基準となる直線と、平均スキルレベルを示す破線の折れ線グラフとを見比べることにより、各時間帯に投入した人員の平均スキルレベルが基準に満たない、適正、または超過であることを容易に確認することができる。
図6は、本開示の実施形態に対応する、比較店舗選択画面を例示する概念図である。図7は、本開示の実施形態に対応する、店舗比較画面を例示する概念図である。
店舗端末300のユーザは、表示画面上部の検索条件指定領域で、集計期間、地域、ライン(部門)、グループ、所属人数の範囲、グループ売上の範囲などを指定して、検索ボタンを押下する。すると、サーバ装置100の記憶装置120から、ユーザが指定した検索条件に合致する店舗についての情報が抽出されて、比較店舗選択画面として表示部302に表示される。
比較店舗選択画面には、抽出された店舗に対応する各種の情報が併せて表示されてよい。例えば、店舗の売上、人時売上、および所属人員数などが併せて表示される。グループ毎の売上、人時売上、および所属人員数などがさらに表示されてもよい。
表示される情報の絞り込みや表示順については、表示対象とする部門を示すチェックボックスや、表示順を示すプルダウンリスト等を店舗端末300のユーザが操作することにより調整することができる。例えば図6においては、食品部門、衣料部門、H&BC部門、住居余暇部門の4つの部門のうち、食品部門のみがチェックされ、食品部門についてのデータが存在する店舗のみが表示されている。また、売上額が大きい順に表示するように、表示順がプルダウンリストで選択されている。
抽出され表示された店舗A~店舗Dにもチェックボックスが付加されており、店舗端末300のユーザは、比較したい店舗のチェックボックスにチェックを入れる。図6においては、店舗Bと店舗Cとにチェックが入れられている。この状態で店舗端末300のユーザが選択店舗比較ボタンを押下すると、図7に示す店舗比較画面へと表示画面が遷移する。
図7に示した店舗比較画面では、比較対象として選択された店舗についての情報が上下に並ぶように表示される。1つの店舗についての情報として、基本情報と、人時投入評価と、スキル状況とが表示される。
基本情報として、その店舗の売上と、人時売上と、所属人員数が表示される。人時投入評価として、図3に示したような時間軸に沿った2種類の実績値を示す2本の折れ線グラフが表示される。第1の実績値は投入人時の実績値であり、破線で表示される。第2の実績値は売上の実績値であり、実線で表示される。スキル状況としては、業務ごとの保有人員と、その人員の熟練度とが棒グラフとして表示される。
これらのように、比較対象となる店舗を選択して対比可能に表示することにより、店舗端末300のユーザは、自店舗の投入人時が適正であるか否かを他の店舗の状態と比較しながら確認することができる。
図6および図7のユーザインタフェースはあくまで例示であり、当業者は各図とは異なるユーザインタフェースを用いて店舗比較に係る情報を表示部302に表示させてよい。
図8は、本開示の実施形態に対応する、残業時間分析の表示画面例を示す概念図である。図9は、本開示の実施形態に対応する、残業時間分析の第2の表示画面例を示す概念図である。図8および図9における画面左側の選択領域の表示内容については、図3と同様であるため詳しい説明は省略する。なお、残業時間とは、時間外労働時間をいう。
残業時間分析の表示画面には、分析対象毎の残業状況のサマリーを表示するサマリー表示領域が含まれる。サマリー表示領域には、分析対象名と、残業状況と、残業時間評価とが表示される。分析対象名として、グループ名や、グループ内チームのチーム名、チームが行う業務名等が表示される。残業状況とは、勤務実績情報に基づく勤務時間と、勤務計画情報に基づく勤務予定時間との間の比を意味する。例えば、確定したN月度の勤務計画では作業時間が100時間であるところ、N月度の勤務実績が150時間であった場合、計画から50時間残業していることになり、残業状況は150/100=150%となる。分析部113は、残業状況を後述の所定の集計単位毎に算出し、表示部302に表示させる。
残業時間評価は、例えば残業状況が100%の付近に収まっているのであれば適正と評価され、100%を大きく上回るようであれば、残業が多い、または残業がとても多いと評価される。例えば閾値として130%以上を残業が多いと評価し、150%以上を残業がとても多いと評価してよいが、これらの閾値は当業者が適宜設定することができる。
店舗端末300のユーザは、サマリー表示領域に表示された分析対象名の各領域を選択することができる。図8は、サマリー領域に複数表示されている分析対象名のうち、業務Aが選択された状態を示している。図9は、サマリー領域に複数表示されている分析対象名のうち、業務Bが選択された状態を示している。この選択に応じて、画面中央に、分析対象の残業状況を示す分析結果がグラフ表示される。
分析部113は、該当月の残業状況を、所定の集計単位毎に算出する。図8において所定の集計単位は、グループ、曜日、および時間帯を少なくとも含む。なお、残業状況は、画面右上に配置された集計期間入力部で指定された期間について集計される。なお、集計単位は、グループ、曜日、および時間帯のうち少なくとも1つを含めばよい。
分析部113は、勤務実績情報と勤務計画情報とを取得する。分析部113は勤務実績情報を、時間別勤務実績DBから取得する。また、分析部113は、勤務計画情報を、時間別作業計画DBから取得する。そして分析部113は、勤務実績情報と勤務計画情報とに基づいて、所定の集計単位毎の残業回数を算出し、残業回数を表示部302に表示させる。
例えば図8および図9においては、該当月において業務Aを担当する複数の人員が、曜日別に残業(時間外労働)が発生した残業回数と、時間帯別に残業が発生した残業回数とが、それぞれ棒グラフで表示される。曜日別の残業回数は、月曜から日曜の各曜日と、祝日とに分けて集計した残業回数を意味する。図8の表示画面上側の棒グラフにおいては、火曜日の残業回数が最も多いことを示している。
時間帯別の残業回数は、月曜から日曜の各曜日と、祝日とに区分けした残業回数を、さらに時間帯毎に区分けして集計した回数が表示される。図8の例では、月曜日の各時間帯に応じた残業回数が棒グラフで表示されており、午前10時台での残業回数が最も多いことが、表示画面下側の棒グラフから確認できる。なお、本実施形態においては、午前10時台での残業回数について、11時前に勤務終了予定であった人員が11時以降まで勤務を続けた場合を残業回数1回とカウントしている。当業者は、これとは異なる残業回数のカウント方法を実装してもよい。また、図8および図9において、画面下側の棒グラフの月曜日の1時間毎の残業回数について24時間分を合算したものが、画面上側の棒グラフにおける月曜日の残業回数である。
図8において、表示画面右側には、曜日および時間帯毎の残業回数の内訳が表示される。例えば時間帯別残業回数の月曜日、10時台をユーザが選択した場合、月曜日10時台の残業回数の内訳が表示される。なお、図9に示したように、表示すべき内容を選択する選択肢を表示してもよい。グラフとして表示すべき内容として、例えば残業発生日数、作業計画人時不足日数、必要人時不足日数、必要人時過剰日数などがある。
なお、分析部113は集計単位に加えてグループに属する業務毎に残業回数を算出してもよい。そして分析部113は、業務と業務についての残業回数のうち少なくとも一つを、残業回数の多い順に表示部302に表示させてよい。例えばグループである「チームB」が、業務Aと業務Bと業務Cの3つの業務を有していたとする。分析部113が算出した業務回数が、チームBにおける業務Aについて50回、チームBにおける業務Bについて10回、チームBにおける業務Cについて20回であった場合、業務A、業務C、業務Bの順番に、業務または業務についての残業回数が表示部302に表示される。
また、残業回数は例えば月毎に集計されてよい。分析部113は、勤務実績情報と勤務計画情報とに基づいて、グループに属する業務毎の月間の残業回数を算出し、業務毎の月間の残業回数を表示部302に表示させてよい。
その他、分析部113は、人時売上の低い時間帯を検索してよい。例えば、時間帯毎に人時売上の基準値を設け、当該基準時をサーバ装置100のメモリに記憶しておく。そして分析部113は、売上実績情報を時間別売上実績DBから取得し、取得した売上実績情報に基づいて、所定の集計単位毎の人時売上を算出する。所定の集計単位は少なくとも時間帯を含むものとする。そして分析部113は、人時売上が時間帯毎の基準値より低い場合に、教育を実施すべき旨の情報を表示部302に表示させる。教育を実施すべき旨の情報の形態は特に限定しないが、例えば、「N時の人時売上が低いので、N時に出勤している従業員に研修を受けさせることをお勧めします」などのテキスト情報であってよい。その他、教育プログラムに係る資料のファイルパスやURL等の情報を表示部302に表示させてもよい。また、分析部113は、所定の連続する月数で人員が不足しているか否かを検索してよい。例えば、連続する月数で人員が不足していると判定する場合は、慢性的に人員が不足していると判定し、新規人員を採用すべき旨を提示してもよい。一方、連続する月数で人員が不足していないと判定する場合は、一時的な人員不足と判定し、人員に対する教育や契約変更による勤務時間の変更をすべき旨を提示してもよい。さらに、前述の人時投入評価(売上実績と人時投入の連動)に基づいて、発生した残業が適切な残業か否かを判定し、判定結果に応じて異なる提案を表示してもよい。
図9に示したように、残業時間分析の表示画面には、改善のためのヒント情報を更に表示してもよい。このヒント情報は、図8で分析および表示した分析結果に基づいて、図1に示した改善提案・計画生成部114が生成する。例えば、分析部113が算出した残業回数が特定の曜日の特定の時間帯に偏って多いような場合には、改善提案・計画生成部114はその曜日および時間帯に応援の人員を呼ぶことを提案するヒント情報を生成してよい。または、従業員・従業員スキルDBに蓄積された情報に基づいて、パート・アルバイト契約である一部の従業員を、正社員や契約社員へと契約変更することを促すヒント情報を改善提案・計画生成部114が生成してもよい。契約変更により、その人員が担うことができる作業内容や作業時間を改善することができ、残業時間の減少に寄与することができる。また、既存の従業員に教育を行う旨のヒント情報や、新規人員を採用する旨のヒント情報などを改善提案・計画生成部114が生成してもよい。
改善提案・計画生成部114は、従業員・従業員スキルDBから取得した従業員情報、および、業務・業務量予測データDBから取得した想定される業務内容および業務量などを参照しつつ、提案可能な改善提案パターンが改善提案パターンDBに登録されているかを検索する。
改善提案パターンは、例えば、既存人員の平均スキルレベルに比して、所定の時間帯における業務量が多い場合には、応援、教育、契約変更、または新規採用を提案するといった、適用条件と、適用条件を満たす場合の改善提案の内容とがセットになった情報である。他の例を挙げると、残業時間の多い人員のスキルレベルがその組織における平均スキルレベルもしくは標準スキルレベルを大きく下回っている場合には、その人員に対する教育を行う旨の提案をするという改善提案パターンが改善提案パターンDBに登録されていてよい。上記で例示した以外の各種の改善提案パターンが、改善提案パターンDBに登録されていてよい。
そして改善提案・計画生成部114は、従業員・従業員スキルDBから取得した従業員情報、および、業務・業務量予測データDBから取得した想定される業務内容および業務量などを参照しつつ、改善提案パターンDBに、提案可能な改善提案パターンが登録されているかを検索する。提案可能な改善提案パターンが登録されていた場合、改善提案・計画生成部114は、その改善提案パターンに基づいたヒント情報を生成する。店舗端末300は、生成されたヒント情報を取得し、残業時間分析画面の一部としてヒント情報を表示部302に表示させる。
図10は、本開示の実施形態に対応する、所属人員分析の表示画面例を示す概念図である。図11は、本開示の実施形態に対応する、所属人員分析の第2の表示画面例を示す概念図である。図10および図11における画面左側の選択領域については、図3と同様であるため詳しい説明は省略する。
残業時間分析の表示画面には、分析対象毎の人員状況のサマリーを表示するサマリー表示領域が含まれる。サマリー表示領域には、分析対象名と、人時充足率と、人時過不足評価とが表示される。分析対象名は、グループ名や、グループ内チームのチーム名、チームが行う業務名等を意味する。人時充足率とは、図5に基づいて前述した、可能人時÷必要人時を計算して得られる比率である。
人時過不足評価は、例えば人時充足率が100%の付近に収まっているのであれば適正と評価される。人時充足率が100%を大きく上回るようであれば人時過剰と評価される。反対に、人時充足率が100%を大きく下回るようであれば人時不足と評価される。どの程度の数値を閾値として、人時不足、適正、人時過剰とそれぞれ評価するかは、当業者が適宜設定することができる。
店舗端末300のユーザは、サマリー表示領域に表示された分析対象名の各領域を選択することができる。図10および図11は、複数表示されている分析対象名のうち、チームBが選択された状態を示している。この選択に応じて、表示画面中央に、分析対象の人員状況を示す分析結果がグラフ表示される。なお、表示画面右上等に集計期間入力部を配置した上で、集計期間入力部で指定された期間についての人員状況が集計されてよい。
分析結果として、曜日別、かつ時間帯毎の人時充足率および人時過不足がグラフで表示される。人時充足率については実線の折れ線グラフで、人時過不足については棒グラフでそれぞれ表示される。グラフの中央には時間方向に基準線が引かれ、この基準線は人時充足率については100%を意味し、人時過不足については0人時を意味する。
人時過不足とは、必要人時と可能人時の間の差を意味する。例えば必要人時が10人時である時間帯において、可能人時が8人時である場合は、8-10=-2人時が人時過不足の値となる。-2人時とは、2人時分だけ人時が不足していることを意味する。
表示画面右側には、分析対象となっている分析対象名に対応する業務毎の人時充足率が表示される。図10の例では、月曜日10時の人時充足率が表示されており、チームBが行う業務A、業務B、業務Cについて、月曜日10時の人時充足率がそれぞれ50%、100%、100%であることが示されている。
ここで、図10および図11に示したように、所属人員分析の表示画面には、改善のためのヒント情報を更に表示してもよい。このヒント情報は、図10および図11で分析および表示した分析結果に基づいて、図1に示した改善提案・計画生成部114が生成する。例えば改善提案・計画生成部114は、算出された人時充足率と人時過不足の推移に基づいて、所定の日時における充足率の改善を提案するヒント情報を生成してよい。図10の例では、月曜12時台における充足率の改善を提案するヒント情報を改善提案・計画生成部114が生成している。店舗端末300は、生成されたヒント情報を取得し、所属人員分析画面の一部としてヒント情報を表示部302に表示させる。
店舗端末300のユーザが、表示されたヒント情報に応じて、表示画面中の月曜12時を示す棒グラフを選択すると、図11に示されているように、表示画面右側の領域に、月曜日12時の人員情報の詳細が表示される。例えば、人員のスキル熟練度に応じた人数を示す円グラフが表示される。図11の円グラフには、スキル熟練度が星1である人員が5人、星2である人員が15人、星3である人員が10人であることを示す円グラフが示されている。
また、人員情報の詳細として、選択された日時に勤務可能な人員の人員構成が表形式で表示される。人員構成を示す表には、例えば、従業員名、勤務可能時間、スキル熟練度等のデータ項目が設けられ、店舗端末300の制御部301は、各人員の情報を従業員・従業員スキルDBから取得して、表示部302に、所属人員分析画面の一部として表示させる。また、サーバ装置100または店舗端末300が、その日時に、分析対象となる組織(本例ではチームB)にて勤務可能な人員の人数と、その人員の平均スキル熟練度を算出する。店舗端末300の制御部301は、これらの値に基づく情報を、表示部302に所属人員分析画面の一部として表示させる。なお、図11においては勤務可能人数が999人、平均スキル熟練度が3.0とそれぞれ表記されているが、これらは仕様上の最大値を例示したものであり、実際には、上述のようにサーバ装置100または店舗端末300が都度算出した値が表示される。
勤務可能人員を増やしたい場合、店舗端末300のユーザは、表示画面右下に配置されている、勤務可能人員の候補を探すボタンを押下する。これにより、図12に示す勤務可能人員画面へと表示内容が遷移する。なお、勤務可能人員画面は画面遷移ではなくポップアップ表示されてもよい。
図12は、本開示の実施形態に対応する、勤務可能人員画面を例示する概念図である。
図12に示した表示画面には、検索条件に該当する人員がリスト化されて表示される。店舗端末300の制御部301は、図11に示した所属人員分析画面から図12に示した勤務可能人員画面に遷移する際に、人員の検索条件を設定する。検索条件は、直前までの所属人員分析画面に表示された内容、およびユーザの入力操作履歴に基づいて特定される。例えばチームBについての人員状況が表示された所属人員分析画面において、人時充足率が50%であった業務Aがユーザにより選択され(図10参照)、かつ、表示されたヒント情報に応じて月曜日12時がユーザによって選択された状態(図11参照)で、勤務可能人員の候補を探すボタンをユーザが押下した場合、月曜日、12時、チームB、業務Aの4つのパラメータが検索条件となる。
図12に示した勤務可能人員画面において、勤務可能な人員は複数のグループに分類されて表示されてよい。複数のグループは、例えば特に追加の措置が必要なく勤務可能である人員を示す勤務可能人員グループと、スキル不足等の原因でそのままでは勤務可能とは言えないが、教育を施せば勤務可能となる人員を示す教育推奨人員グループと、契約内容を変更すれば勤務可能となる人員を示す契約変更推奨人員グループの、3つのグループを含んでいてよい。人員がどのグループに属するかに応じて、その人員について表示される表示項目は異なっていてよい。例えば従業員名、雇用区分、および勤務可能時間などは3つのグループで共通して表示される。星1から星3で表されるスキル熟練度は、勤務可能人員グループと、契約変更推奨人員グループについて表示される。業務Aを遂行するためのスキルに類似するスキルの有無およびスキル数は、教育推奨人員グループについて表示される。
以上のように所属人員分析画面を表示することにより、店舗端末300のユーザは、所定の組織や業務についての人時充足率および人時過不足を、時間軸に沿って確認することができる。また、ヒント情報を表示することにより、人時上の改善可能な日時をユーザに教示することができる。さらに、人時が不足している日時については人員情報の詳細情報を参照して、人員配置をユーザが見直すことができる。
また、勤務可能人員画面を所属人員分析画面からの画面遷移またはポップアップ形態で表示することにより、店舗端末300のユーザは、人時の不足を認識した日時について適切な人員を新たに割り当てることができる。さらに、割り当てる人員を選択する際に、適切な教育または契約変更の必要性の有無を容易に判断することもできる。
以上のように、店舗管理システム10が、少なくとも一つのコンピュータ装置(例えばサーバ装置100)と、少なくとも一つの表示装置(例えば表示部302)とを含む。コンピュータ装置が備えるプロセッサ110が、勤務実績情報と売上実績情報とを取得する。プロセッサ110が、勤務実績情報と売上実績情報とに基づいて、時間軸に沿った勤務実績を示す勤務実績グラフと、時間軸に沿った売上実績を示す売上実績グラフとを表示装置(例えば表示部302)に同時に表示させる。売上実績グラフが1以上のピークを含む。勤務実績グラフが、売上実績グラフのピークに対応する1以上のピークを含む。これにより、勤務実績情報と売上実績情報を比較可能に表示装置(例えば表示部302)に表示させることにより、ユーザが店舗の課題についての詳細な分析および改善を行うことができる。
勤務実績グラフは、曜日毎、かつ、平常日であるか特異日であるかの種別毎に投入人時を集計して生成される。また、売上実績グラフが、曜日毎、かつ、平常日であるか特異日であるかの種別毎に売上実績を集計して生成される。店舗は曜日や種別毎に来客の状況が異なることもあるため、上記により、曜日や種別毎に実績情報を比較可能に表示することができる。
プロセッサ110が、売上実績グラフに含まれるピークと、勤務実績に含まれるピークとの間の時間差を計算する。プロセッサ110が、時間差と所定の閾値とを比較することにより、投入人時が適正であるか否かを判定する。また、プロセッサ110が、投入人時が適正であるか否かの判定結果を示す情報を出力する。これにより、投入人時の適正さを店舗管理システムが判定してユーザに通知することができる。
プロセッサ110が、投入人時が適正ではないと判定した場合、投入人時の修正案を示す情報を出力する。これにより、店舗管理システムから投入人時の修正案をユーザが受け取ることができる。
プロセッサ110は勤務実績グラフおよび売上実績グラフを店舗における所定のグループ毎に生成する。閾値の値はグループに応じて決定されている。これにより、店舗管理システムが、グループ毎に異なり得るピークの時間差に適合した判定を行うことができる。
売上実績は人時売上の実績である。これにより店舗管理システムは、小売店などの複数の人員がシフトに基づいて作業するような店舗についての実績情報を適切に表示させることができる。
プロセッサ110が、人時売上が時間帯毎の基準値より低い場合に、教育を実施すべき旨の情報を表示装置(例えば表示部302)に表示させる。これにより、ユーザが人時売上の低い時間帯に気づくことができ、また教育の実施を企画することができる。
プロセッサ110が、第1の店舗における第1のグループについての勤務実績グラフおよび売上実績グラフと、第1の店舗とは異なる第2の店舗における、第1のグループと同業務あるいは同部門を担当する第2のグループについての勤務実績グラフとを、表示装置(例えば表示部302)に同時に表示させる。第2のグループは、所定の基準に基づいて標準として参照用の選択された1以上の店舗におけるグループであってよい。第1のグループの売上実績あるいは所属人員数の規模を示す数値と、第2のグループの規模を示す数値との間の差が所定の値以下であってもよい。これによりユーザは、例えば売上が上位3位以内であるお手本となる他の店舗で構成されたグループや、自身の属するグループと同規模の他の店舗のグループなどの、比較対象となる他のグループの勤務実績を参考にしながら、自分のグループの投入人時の課題を把握することができる。
プロセッサ110が、第1のグループに所属する人員のスキル情報を、表示装置(例えば表示部302)に併せて表示させる。これによりユーザは、人員のスキルも考慮しながら、実績情報に基づく店舗の課題を把握することができる。
店舗管理装置(例えば店舗端末300)が表示装置(例えば表示部302)とプロセッサ(例えば制御部301)とを備える。プロセッサ(例えば制御部301)が、勤務実績情報と売上実績情報とを取得する。プロセッサ(例えば制御部301)が、勤務実績情報と売上実績情報とに基づいて、時間軸に沿った勤務実績を示す勤務実績グラフと、時間軸に沿った売上実績を示す売上実績グラフとを表示装置に同時に表示させる。売上実績グラフが1以上のピークを含む。勤務実績グラフが、売上実績グラフのピークに対応する1以上のピークを含む。これにより、店舗管理装置(例えば店舗端末300)が勤務実績情報と売上実績情報とを比較可能に表示装置(例えば表示部302)に表示させることにより、ユーザが店舗の課題についての詳細な分析および改善を行うことができる。
少なくとも一つのコンピュータ装置(例えばサーバ装置100)と、少なくとも一つの表示装置(例えば表示部302)とを含む店舗管理システム10において、コンピュータ装置(例えばサーバ装置100)が備えるプロセッサ110が店舗管理方法を実行する。プロセッサ110が、勤務実績情報と売上実績情報とを取得する。プロセッサ110が、勤務実績情報と売上実績情報とに基づいて、時間軸に沿った勤務実績を示す勤務実績グラフと、時間軸に沿った売上実績を示す売上実績グラフとを表示装置(例えば表示部302)に同時に表示させる。売上実績グラフが1以上のピークを含む。勤務実績グラフが、売上実績グラフのピークに対応する1以上のピークを含む。これにより、プロセッサ110が勤務実績情報と売上実績情報とを比較可能に表示装置(例えば表示部302)に表示させることにより、ユーザが店舗の課題についての詳細な分析および改善を行うことができる。
店舗管理システム10が、少なくとも一つのコンピュータ装置(例えばサーバ装置100)と、少なくとも一つの表示装置(例えば表示部302)とを含む。コンピュータ装置(例えばサーバ装置100)が備えるプロセッサ110が、勤務実績情報と勤務計画情報とを取得する。プロセッサ110が、勤務実績情報と勤務計画情報とに基づいて、所定の集計単位毎の残業回数を算出する。プロセッサ110が、残業回数を表示装置(例えば表示部302)に表示させる。これにより、残業時間ではなく、残業回数を所定の集計単位毎に可視化することができる。そのため、ユーザが投入人時等の課題に容易に気づくことができる。
所定の集計単位がグループ、曜日、および時間帯を含む。これにより、小売店などのような複数のグループを有し、曜日および時間帯によって客足も異なり得るような店舗における残業回数を可視化することができる。
プロセッサ110が、集計単位に加えてグループに属する業務毎に残業回数を算出し、業務と業務についての残業回数のうち少なくとも一つを、残業回数の多い順に表示装置(例えば表示部302)に表示させる。これにより、ユーザは残業回数の多い業務を容易に確認することができる。
プロセッサ110が、勤務実績情報と勤務計画情報とに基づいて、グループに属する業務毎の月間の残業回数を算出する。プロセッサ110が、業務毎の月間の残業回数を表示装置(例えば表示部302)に表示させる。これにより、ユーザは月間の残業回数も併せて参照しながら、所定の集計単位毎の残業回数を確認することができる。
プロセッサ110が、勤務実績情報に基づく勤務時間と、勤務計画情報に基づく勤務予定時間との間の比を意味する残業状況を、所定の集計単位毎に算出する。プロセッサ110が、残業状況を表示装置(例えば表示部302)に表示させる。これによりユーザは、残業状況を例えば150%などのような分かりやすい比で確認することができる。
プロセッサ110が売上実績情報を取得する。プロセッサ110が、売上実績情報に基づいて、所定の集計単位毎の人時売上を算出する。プロセッサ110が、人時売上が時間帯毎の基準値より低い場合に、教育を実施すべき旨の情報を表示装置(例えば表示部302)に表示させる。所定の集計単位が少なくとも時間帯を含む。これにより、ユーザが人時売上の低い時間帯に気づくことができ、また教育の実施を企画することができる。
店舗管理装置(例えば店舗端末300)が表示装置(例えば表示部302)とプロセッサ(例えば制御部301)とを備える。プロセッサ(例えば制御部301)が勤務実績情報と勤務計画情報とを取得する。プロセッサ(例えば制御部301)が勤務実績情報と勤務計画情報とに基づいて、所定の集計単位毎の残業回数を算出する。プロセッサ(例えば制御部301)が残業回数を表示装置(例えば表示部302)に表示させる。これにより店舗管理装置(例えば店舗端末300)が、残業時間ではなく、残業回数を所定の集計単位毎に可視化することができる。そのため、ユーザが投入人時等の課題に容易に気づくことができる。
少なくとも一つのコンピュータ装置(例えばサーバ装置100)と、少なくとも一つの表示装置(例えば表示部302)とを含む店舗管理システム10において、コンピュータ装置(例えばサーバ装置100)が備えるプロセッサ110が店舗管理方法を実行する。プロセッサ110が、勤務実績情報と勤務計画情報とを取得する。プロセッサ110が、勤務実績情報と勤務計画情報とに基づいて、所定の集計単位毎の残業回数を算出する。プロセッサ110が、残業回数を表示装置(例えば表示部302)に表示させる。これにより店舗管理方法が、残業時間ではなく、残業回数を所定の集計単位毎に可視化することができる。そのため、ユーザが投入人時等の課題に容易に気づくことができる。
以上、図面を参照しながら各種の実施形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。また、開示の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現可能である。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「先ず」、「次に」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。