JP2023132582A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】流量センサや流量スイッチを設けることなく、良好な精度でカソードガスの供給量を制御する。【解決手段】燃料電池システムは、燃料電池システムの運転データを検出する検出部を備えたものにおいて、燃料電池システムの運転データを説明変数とすると共にカソードガスの流量を目的変数とした回帰分析により得られる関係を用いて、検出部により検出された運転データに基づいてカソードガスの流量を推定する。そして、推定されたカソードガスの流量が目標流量となるようにカソードガス供給装置を制御する。【選択図】図2

Description

本明細書は、燃料電池システムについて開示する。
従来、この種の燃料電池システムとしては、燃料ガス(アノードガス)に含まれる水素とエア(カソードガス)に含まれる酸素とにより発電する燃料電池と、エア供給管を介して燃料電池にエアを供給するエアブロワと、エア供給管内を流れるエアの流量を検出する流量センサと、を備え、燃料電池を運転するに際して、流量センサにより検出される流量と目標流量との偏差に基づくフィードバック制御によりエアブロワを制御するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、制御DUTYとエアの流量との関係が定められたマップを用いて、エア供給装置が供給すべき目標流量に基づいて制御DUTYを設定してエアブロワを制御するものにおいて、エアの流量が設定流量以上となると作動してオン信号を出力する流量スイッチを備え、流量スイッチの出力がオフ信号からオン信号に変化したときのエアブロアの制御DUTYによりマップを更新するものも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2019-46706号公報 特開2018-49777号公報
上述した特許文献1記載の燃料電池システムでは、カソードガスの流量を検出するために流量センサを備える必要があるため、システムが複雑化すると共にコスト増を招く。特許文献2記載の燃料電池システムでは、流量スイッチを備えるため、流量センサを設けるものに比して、コストを低減することができるものの、マップの更新等が必要であり、処理が複雑化する。更に、流量スイッチの設定流量付近でエアの流量を制御する場合でしか十分な精度が得られない場合が生じる。
本開示の燃料電池システムは、流量センサや流量スイッチを設けることなく、良好な精度でカソードガスの供給量を制御することを主目的とする。
本開示の燃料電池システムは、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本開示の燃料電池システムは、
アノードガスとカソードガスとに基づいて発電する燃料電池を備える燃料電池システムであって、
ポンプにより前記カソードガスを前記燃料電池に供給するカソードガス供給装置と、
前記燃料電池システムの運転データを検出する検出部と、
前記燃料電池システムの運転データを説明変数とすると共に前記カソードガスの流量を目的変数とした回帰分析により得られる関係を用いて、前記検出部により検出された運転データに基づいて前記カソードガスの流量を推定する推定部と、
前記推定部により推定されたカソードガスの流量が目標流量となるように前記カソードガス供給装置を制御する制御部と、
を備えることを要旨とする。
この本開示の燃料電池システムでは、燃料電池システムの運転データを検出する検出部を備え、燃料電池システムの運転データを説明変数とすると共にカソードガスの流量を目的変数とした回帰分析により得られる関係を用いて、検出部により検出された運転データに基づいてカソードガスの流量を推定する。そして、推定されたカソードガスの流量が目標流量となるようにカソードガス供給装置のポンプを制御する。これにより、専用の流量センサや流量スイッチを設けることなく、システムが備えている検出部を用いて、良好な精度でカソードガスの供給量を制御することが可能である。
こうした本開示の燃料電池システムにおいて、前記燃料電池システムの運転データは、前記ポンプの回転数または前記ポンプのデューティと、前記燃料電池の出力電流または出力電圧と、前記燃料電池システム内の温度とが含まれてもよい。カソードガスの流量と相関が高い運転データを用いることで、良好な精度でアノードガスの流量を推定することができる。
また、本開示の燃料電池システムにおいて、前記推定部は、前記燃料電池システムの運転モード毎にそれぞれ前記回帰分析により得られた複数の関係の中から現在の運転モードに対応する関係を選択し、該選択した関係を用いて前記検出部により検出された運転データに基づいて前記カソードガスの流量を推定してもよい。こうすれば、運転モードに拘わらず良好な精度でカソードガスの流量を推定することができる。この場合、前記運転モードには、負荷に追従するように前記燃料電池を運転する負荷追従運転モードと、前記燃料電池を一定の出力で運転する定負荷運転モードと、が含まれてもよい。
本実施形態の燃料電池システムの概略構成図である。 エア供給量制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
本開示を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態の燃料電池システム10の概略構成図である。本実施形態の燃料電池システム10は、図示するように、アノードガス中の水素とカソードガス中の酸素との電気化学反応により発電する燃料電池スタック21を含む発電モジュール20と、発電モジュール20にアノードガスの原料となる原燃料ガス(例えば天然ガスやLPガス)を供給する原燃料ガス供給装置30と、発電モジュール20に原燃料ガスからアノードガスへの改質(水蒸気改質)に必要な改質水を供給する改質水供給装置40と、発電モジュール20(燃料電池スタック21)にカソードガスとしてのエアを供給するエア供給装置50と、発電モジュール20において発生した排熱を回収する排熱回収装置60と、システム全体をコントロールする制御装置100と、を備える。
発電モジュール20は、燃料電池スタック21や、気化器22、改質器23、燃焼器24、複数(2つ)の熱交換器26,27を含み、これらは、断熱性を有するモジュールケース29に収容されている。
燃料電池スタック21は、酸化ジルコニウム等の電解質と当該電解質を挟持するアノードおよびカソードとをそれぞれ有する複数の固体酸化物形の単セルを備える。各単セルのアノードには、アノードガスが流れるアノードガス通路が接続されている。また、各単セルのカソードには、カソードガスが流れるカソードガス通路が接続されている。燃料電池スタック21の近傍には、温度センサ112が設置されている。温度センサ112は、燃料電池スタック21の温度に相関する温度(スタック相関温度Tst)を検出する。
発電モジュール20の気化器22および改質器23は、モジュールケース29内の燃料電池スタック21の上方に間隔をおいて配設される。また、燃料電池スタック21と気化器22および改質器23との間には、燃料電池スタック21の作動や、気化器22および改質器23での反応に必要な熱を発生させる燃焼器24が配設される。
気化器22は、燃焼器24からの熱により原燃料ガス供給装置30からの原燃料ガスと改質水供給装置40からの改質水とを加熱し、原燃料ガスを予熱すると共に改質水を蒸発させて水蒸気を生成する。気化器22により予熱された原燃料ガスは、水蒸気と混合され、その混合ガスは、当該気化器22から改質器23に流入する。また、改質器23の入口付近には、当該改質器23に流入する混合ガスの温度を検出する温度センサ111が設置されている。
改質器23は、その内部に充填された例えばRu系またはNi系の改質触媒を有し、燃焼器24からの熱の存在下で、改質触媒による気化器22からの混合ガスの反応(水蒸気改質反応)によって水素ガスと一酸化炭素とを生成する。更に、改質器23は、水蒸気改質反応にて生成された一酸化炭素と水蒸気との反応(一酸化炭素シフト反応)によって水素ガスと二酸化炭素とを生成する。これにより、改質器23によって、水素、一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気、未改質の原燃料ガス等を含むアノードガスが生成されることになる。改質器23により生成されたアノードガスは、アノードガス配管71を通って各単セルのアノードガス通路へ流入し、アノードに供給される。
また、カソードガスとしてのエアは、カソードガス配管72を介して各単セルのカソードガス通路へ流入し、カソードに供給される。各単セルのカソードでは、酸化物イオン(O2-)が生成され、当該酸化物イオンが電解質を透過してアノードで水素や一酸化炭素と反応することにより電気エネルギが得られる。
各単セルにおいて電気化学反応(発電)に使用されなかったアノードガス(以下、「アノードオフガス」という)は、アノードオフガス配管73を通って凝縮器62に供給され、凝縮器62により冷却させられてアノードオフガスに含まれる水蒸気の少なくとも一部が除去された後、アノードオフガス配管74を通って燃焼器24に供給される。アノードオフガス配管73,74には熱交換器26が設置され、アノードオフガス配管74を流れるアノードオフガス(凝縮器62を通過した後のアノードオフガス)は、熱交換器26において燃料電池スタック21からアノードオフガス配管73を流れる高温のアノードオフガス(凝縮器62を通過する前のアノードオフガス)との熱交換により昇温させられる。また、各単セルにおいて電気化学反応(発電)に使用されなかったカソードガス(以下、「カソードオフガス」という)は、カソードオフガス配管75を通って燃焼器24に供給される。
燃焼器24に流入したアノードオフガスは、水素や一酸化炭素等の燃料成分を含む可燃性ガスであり、燃焼器24に流入した酸素を含むカソードオフガスと混合される。そして、燃焼器24で混合ガスが燃焼することにより、燃料電池スタック21の作動や、気化器22での原燃料ガスの予熱や水蒸気の生成、改質器23での水蒸気改質反応等に必要な熱が発生することになる。また、燃焼器24では、未燃燃料を含む燃焼排ガスが生成され、当該燃焼排ガスは、燃焼排ガス配管76を通り、熱交換器27および燃焼触媒28を経て外気へ排出される。燃焼触媒28は、燃焼排ガス中の未燃燃料を再燃焼させるための酸化触媒である。
原燃料ガス供給装置30は、原燃料ガスを供給する原燃料供給源1と気化器22とを接続する原燃料ガス供給管31と、当該原燃料ガス供給管31に設置された開閉弁(2連弁)32,33、ガスポンプ36および脱硫器38とを有する。原燃料ガスは、ガスポンプ36を作動させることで、原燃料供給源1から脱硫器38を介して気化器22へと圧送(供給)される。また、原燃料ガス供給管31には、原燃料ガス供給管31を流れる原燃料ガスの単位時間当りの流量(ガス流量Fg)を検出する流量センサ39が設置されている。
改質水供給装置40は、改質水を貯留する改質水タンク42と、改質水タンク42と気化器22とを接続する改質水供給管41と、改質水供給管41に設置された改質水ポンプ43と、を有する。改質水タンク42内の改質水は、改質水ポンプ43を作動させることで、当該改質水ポンプ43により気化器22へと圧送(供給)される。
エア供給装置50は、モジュールケース29内に設置されたカソードガス配管72に接続されるエア供給管51と、エア供給管51の入口に設けられたエアフィルタ52と、エア供給管51に設置されたエアポンプ53と、を有する。エアポンプ53を作動させることで、カソードガスとしてのエアは、エアフィルタ52を介してエア供給管51に吸引され、カソードガス配管72を通って燃料電池スタック21(カソード)へと圧送(供給)される。カソードガス配管72を流れるエアは、熱交換器27において燃焼排ガス配管76を流れる高温の燃焼排ガスと熱交換されて昇温させられる。なお、エアポンプ53のポンプモータには、エアポンプ53の回転数(エアポンプ回転数Na)を検出するための回転数センサ54が設置されている。
排熱回収装置60は、湯水を貯留する貯湯タンク61と、燃料電池スタック21からアノードオフガス配管73を流れるアノードオフガスと湯水とを熱交換してアノードオフガス中に含まれる水蒸気を凝縮させる凝縮器62と、貯湯タンク61と凝縮器62とに接続された循環配管63と、循環配管63に組み込まれた循環ポンプ64と、を有する。貯湯タンク61内に貯留されている湯水は、循環ポンプ64を作動させることで、凝縮器62へと導入され、凝縮器62でアノードオフガスとの熱交換によって昇温させられた後、貯湯タンク61へと返送される。
また、凝縮器62におけるアノードオフガス側の通路出口には、凝縮水配管44とアノードオフガス配管74とが接続されており、アノードオフガス中の水蒸気が貯湯タンク61からの湯水との熱交換により凝縮することにより得られた凝縮水は、凝縮水配管44を通って改質水タンク42内に導入される。なお、改質水タンク42には、凝縮水配管44を通過した凝縮水を精製する図示しない水精製器が設置されている。また、上述したように、凝縮器62において水蒸気が除去されたアノードオフガスは、アノードオフガス配管74を通って燃焼器24に供給される。
燃料電池スタック21の出力端子には、パワーコンディショナ80の入力端子が接続され、当該パワーコンディショナ80の出力端子は、リレーを介して電力系統2から負荷4への電力ライン3に接続されている。パワーコンディショナ80は、燃料電池スタック21から出力された直流電力を所定電圧(例えば、DC250V~300V)の直流電力に変換するDC/DCコンバータや、変換された直流電力を電力系統と連系可能な電圧(例えば、AC200V)の交流電力に変換するインバータを有する。これにより、燃料電池スタック21からの直流電力を交流電力に変換して家電製品等の負荷4に供給することが可能となる。パワーコンディショナ80には電源基板81が接続されている。電源基板81は、燃料電池スタック21からの直流電力や電力系統2からの交流電源を低圧の直流電力に変換して、ガスポンプ36や改質水ポンプ43、エアポンプ53、循環ポンプ64等の補機類、流量センサ39や回転数センサ54、温度センサ111,112,115、電流センサ113、電圧センサ114等のセンサ類、制御装置100へ供給する。また、パワーコンディショナ80や電源基板81等が配置される補機室82には、当該パワーコンディショナ80や電源基板81を冷却するための図示しない冷却ファンと換気ファンとが配置されている。冷却ファンは、パワーコンディショナ80や電源基板81の発熱部に空気を送り込んで空気との熱交換により発熱部を冷却する。発熱部を冷却して昇温した空気は、換気ファンにより大気中に排出される。また、補機室82には、補機室81の室内温度(システム内温度Tsy)を検出するための温度センサ115が設置されている。
制御装置100は、CPU101を中心としたマイクロプロセッサとして構成されており、CPU101の他に処理プログラムを記憶するROM102と、データを一時的に記憶するRAM103と、図示しない入出力ポートと、を備える。制御装置100には、燃料電池スタック21から出力される電流(スタック電流Ist)を検出する電流センサ113や、燃料電池スタック21から出力される電圧(スタック電圧Vst)を検出する電圧センサ114、流量センサ39、回転数センサ54、温度センサ111,112,115等からの各種検出信号が入力ポートを介して入力されている。また、制御装置100からは、開閉弁32,33のソレノイドや、ガスポンプ36のポンプモータ、改質水ポンプ43のポンプモータ、エアポンプ53のポンプモータ、循環ポンプ64のポンプモータ、電磁弁82のソレノイド等への各種制御信号が出力ポートを介して出力されている。また、制御装置100には、無線式または有線式の通信回線を介して図示しないリモコンが接続される。制御装置100は、燃料電池システム10のユーザにより操作された当該リモコンからの信号に基づいて各種制御を実行する。
次に、こうして構成された燃料電池システム10の動作について説明する。制御装置100のCPU101は、システム起動が要求されると、脱硫器38に燃料成分を吸着させる燃料吸着処理や、発電モジュール20内をエアの供給によってパージするパージ処理、燃焼器24に燃料とエアとを供給してその混合ガスを着火させる着火処理、気化器22に原燃料ガスと改質水とを供給して改質器23において水蒸気改質反応を生起させる水蒸気改質処理を順次実行してシステムを起動する。
システム起動が完了すると、CPU101は、システムに要求される要求出力に応じた電流(電流指令Ireq)が燃料電池スタック21から出力されるよう原燃料ガス、改質水およびエアの供給量を制御して発電を開始する。原燃料ガスの供給量の制御は、燃料利用率Ufが目標利用率Uftagに一致するように電流指令Ireqに応じたガス流量を目標ガス流量Fgtagに設定し、流量センサ39により検出されるガス流量Fgが設定した目標ガス流量Fgtagに一致するようにフィードバック制御によりガスポンプ36を制御することにより行なわれる。改質水の供給量の制御は、改質器23におけるスチームカーボン比SC(原燃料ガス中の炭化水素に含まれる炭素と水蒸気改質のために添加される水蒸気とのモル比)が目標比SCtagに一致するように目標ガス流量Fgtagに基づいて目標改質水流量Fwtagを設定し、設定した目標改質水流量Fwtagの改質水が供給されるよう改質水ポンプ43を制御することにより行なわれる。エアの供給量の制御は、温度センサ112により検出される温度(スタック相関温度)Tstが目標温度Tsttagに一致するようにフィードバック制御により目標エア流量Fatagを設定し、設定した目標エア流量Fatagのエアが供給されるようエアポンプ53を制御することにより行なわれる。
システム停止が要求されると、CPU91は、温度センサ112により検出されるスタック相関温度Tstが停止許可温度以下になるまで、高温雰囲気下において燃料電池スタック21(電極)が酸化劣化しない程度の流量を目標ガス流量Fgtagに設定してガスポンプ36を制御すると共に燃料電池スタック21を冷却するのに必要な流量を目標エア流量Fatagに設定してエアポンプ53を制御する。そして、スタック相関温度Tstが停止許可温度以下になると、ガスポンプ36やエアポンプ53を停止して、システムを停止させる。
続いて、図2は、制御装置100のCPU101により実行されるエア供給量制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、発電中に所定時間毎(例えば、数msec毎や数十msec毎)に繰り返し実行される。
エア供給量制御ルーチンが実行されると、制御装置100のCPU101は、まず、燃料電池システム10の現在の運転モードを取得する(ステップS100)。運転モードとしては、本実施形態では、負荷追従運転モードと、定負荷運転モードと、が含まれる、負荷追従運転モードは、負荷に追従するように要求出力を設定し、設定した要求出力が燃料電池スタック21から出力されるように電流指令Ireqを設定して運転制御するモードである。定負荷運転モードは、要求出力を一定の出力(例えば、定格出力)に設定し、設定した要求出力が燃料電池スタック21から出力されるように電流指令Ireqを設定して運転制御するモードである。
続いて、CPU101は、各種センサから燃料電池システム10の運転データを取得する(ステップS110)。運転データとしては、本実施形態では、回転数センサ54からのエアポンプ回転数Naや、電流センサ113からのスタック電流Ist、温度センサ112からのスタック相関温度Tst、温度センサ115からのシステム内温度Tsyが含まれる。
次に、CPU101は、ROM103に予め記憶された複数の回帰式の中からステップS100で取得した運転データに対応した回帰式を選択し(ステップS120)、選択した回帰式を用いてステップS110で取得した運転データに基づいてエア供給管51を流れるエアの質量流量(エア流量Fa)を推定する(ステップS130)。回帰式の一例を次式(1)に示す。式(1)中の係数a,b,c,d並びに定数eは、エアポンプ回転数Naとスタック電流Istとスタック相関温度Tstとシステム内温度Tsyとを説明変数とすると共にエア流量Faを目的変数とした重回帰分析により得られるものである。ここで、エアポンプ回転数Naは、単位時間当りに供給されるエアの体積流量と強い相関を示し、スタック電流Istは、発電モジュール20内の圧力状態(エア供給管51内のエアの圧力)と強い相関を示し、スタック温度Tstやシステム内温度Tsyは、エア供給管51内のエアの温度と強い相関を示す。このため、これらの運転データを説明変数として用いて重回帰分析することにより、専用の流量センサを設置することなく、回帰式を用いて運転データからエア流量Faを推定することができる。ROM103に記憶された複数の回帰式は、燃料電池システム10の出荷前に、運転モード毎に取得された運転データとそのときのエア流量とを教師データとして重回帰分析により得られたものであり、運転モードに対応付けられている。運転モード毎にそれぞれ異なる回帰式を用いてエア流量Faを推定することにより、運転モードに拘わらずエア流量Faの推定精度をより向上させることができる。
Fa=a×Na+b×Ist+c×Tst+d×Tsy+e …(1)
CPU101は、エア流量Faを推定すると、推定したエア流量Faが目標エア流量Fatagに一致するようにエア流量Faと目標エア流量Fatagとの偏差に基づくフィードバック制御によりエアポンプ53のデューティを設定し(ステップS120)、設定したデューティでエアポンプ53のポンプモータを制御する(ステップS130)。
CPU101は、こうしてエアポンプ53を制御すると、システムが停止されたか否かを判定する(ステップS160)。CPU101は、システムが停止されていないと判定すると、ステップS100に戻って、運転データに基づいてエア流量Faを推定すると共に推定したエア流量Faに基づいてエアポンプ53を制御するステップS100~S150の処理を繰り返し実行する。一方、CPU101は、システムが停止されたと判定すると、エアポンプ53の制御を停止して(ステップS170)、エア供給量制御ルーチンを終了する。
以上説明した本実施形態の燃料電池システム10では、 燃料電池システム21の運転データを説明変数とすると共にエア流量Faを目的変数とした重回帰分析により得られる関係を用いて、運転データに基づいてエア流量Faを推定する。そして、推定されたエア流量Faが目標エア流量Fatagとなるようにエア供給装置50のエアポンプ53を制御する。運転データとして、エア流量Faと相関が強いデータである、エアポンプ53の回転数Naやスタック電流Ist、スタック相関温度Tst、システム内温度Tsyを用いることで、エア流量Faをより正確に推定することができ、エア供給管51に流量センサや流量スイッチを設けることなく、良好な精度でエアの供給量を制御することができる。
また、本実施形態の燃料電池システム10では、運転モード(負荷追従運転モードや定負荷運転モード)に応じて複数の回帰式の中からいずれかを選択し、選択した回帰式を用いて運転データからエア流量Faを推定する。これにより、運転モードに拘わらず良好な精度でエア流量Faを推定することができる。
上述した実施形態では、燃料電池システム10の運転データとして、エアポンプ回転数Naとスタック電流Istとスタック相関温度Tstとシステム内温度Tsyとを説明変数として用いて重回帰分析により得られる回帰式を用いてエア流量Faを推定するものとした。しかし、上記運転データの一部は省略されてもよい。また、エアポンプ回転数Naに代えてエアポンプ53の制御に用いられたデューティと補機類(エアポンプ53)への電源電圧とを運転データとして用いてもよい。更に、スタック電流Istに代えてスタック電圧Vstやパワーコンディショナ80の出力状態(出力電力や出力電流)を運転データとして用いてもよい。
上述した実施形態では、CPU101は、負荷追従運転モードと定負荷運転モードとを含む運転モードに応じて用いる回帰式(関係)を選択し、選択した回帰式を用いてエア流量Faを推定するものとした。しかし、運転モードとして、起動状態(例えば着火処理)中を含み、現在の運転モードが起動状態中の場合には、起動状態中に対応した回帰式を用いてエア流量Faを推定してもよい。また、運転モードとして、停止状態中を含み、現在の運転モードが停止状態中の場合には、停止状態中に対応した回帰式を用いてエア流量Faを推定してもよい。また、運転モードに拘わらず共通の回帰式(関係)を用いてエア流量Faを推定してもよい。
実施形態の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施形態では、燃料電池スタック21が本開示の「燃料電池」に相当し、エア供給装置50が「カソードガス供給装置」に相当し、回転数センサ54や電流センサ113、温度センサ112,115等が「検出部」に相当し、エア供給量制御ルーチンのステップS100~S130の処理を実行する制御装置100のCPU101が「推定部」に相当し、エア供給量制御ルーチンのステップS140,S150の処理を実行する制御装置100のCPU101が「制御部」に相当する。
なお、実施形態の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施形態が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施形態は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本開示を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、燃料電池システムの製造産業などに利用可能である。
1 原燃料供給源、2 電力系統、3 電力ライン、4 負荷、10 燃料電池システム、20 発電モジュール、21 燃料電池スタック、22 気化器、23 改質器、24 燃焼器、26,27 熱交換器、28 燃焼触媒、29 モジュールケース、30 原燃料ガス供給装置、31 原燃料ガス供給管、32,33 開閉弁、36 ガスポンプ、38 脱硫器、39 流量センサ、40 改質水供給装置、41 改質水供給管、42 改質水タンク、43 改質水ポンプ、44 凝縮水配管、50 エア供給装置、51 エア供給管、52 エアフィルタ、53 エアポンプ、60 排熱回収装置、61 貯湯タンク、62 凝縮器、63 循環配管、64 循環ポンプ、71 アノードガス配管、72 カソードガス配管、73,74 アノードオフガス配管、75 カソードオフガス配管、76 燃焼排ガス配管、80 パワーコンディショナ、81 電源基板、100 制御装置、101 CPU、102 ROM、103 RAM、111,112,115 温度センサ、113 電流センサ、114 電圧センサ。

Claims (4)

  1. アノードガスとカソードガスとに基づいて発電する燃料電池を備える燃料電池システムであって、
    ポンプにより前記カソードガスを前記燃料電池に供給するカソードガス供給装置と、
    前記燃料電池システムの運転データを検出する検出部と、
    前記燃料電池システムの運転データを説明変数とすると共に前記カソードガスの流量を目的変数とした回帰分析により得られる関係を用いて、前記検出部により検出された運転データに基づいて前記カソードガスの流量を推定する推定部と、
    前記推定部により推定されたカソードガスの流量が目標流量となるように前記カソードガス供給装置を制御する制御部と、
    を備える燃料電池システム。
  2. 請求項1に記載の燃料電池システムであって、
    前記燃料電池システムの運転データは、前記ポンプの回転数または前記ポンプのデューティと、前記燃料電池の出力電流または出力電圧と、前記燃料電池システム内の温度とが含まれる、
    燃料電池システム。
  3. 請求項1または2に記載の燃料電池システムであって、
    前記推定部は、前記燃料電池システムの運転モード毎にそれぞれ前記回帰分析により得られた複数の関係の中から現在の運転モードに対応する関係を選択し、該選択した関係を用いて前記検出部により検出された運転データに基づいて前記カソードガスの流量を推定する、
    燃料電池システム。
  4. 請求項3に記載の燃料電池システムであって、
    前記運転モードには、負荷に追従するように前記燃料電池を運転する負荷追従運転モードと、前記燃料電池を一定の出力で運転する定負荷運転モードと、が含まれる、
    燃料電池システム。
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