JP2024016740A - 流体供給装置および燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

Figure 2024016740000001
【課題】圧縮性流体を良好な精度で供給すると共に消費エネルギをより低減させる。
【解決手段】流体供給装置は、圧縮性流体の供給流路に設置され供給流路内の圧縮性流体を圧送する第1ポンプと、供給流路における第1ポンプの下流側に設置され供給流路内の圧縮性流体を圧送する第2ポンプと、供給流路を流れる圧縮性流体の流量を検出する流量センサと、制御装置と、を備える。制御装置は、第1応答特性をもって流量センサにより検出される流量が目標流量となるようにフィードバック制御により第1ポンプを制御すると共に、少なくとも所定条件下において第1応答特性と応答性が異なる第2応答特性をもってフィードバック制御により第2ポンプを制御する。
【選択図】図2

Description

本明細書は、流体供給装置および燃料電池システムについて開示する。
従来、液体を吐出するポンプを複数組み合わせて構成された液体圧送装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、液体を吸入して圧送する第1のポンプと、第1のポンプの吐出口に接続されて該吐出口から圧送されてきた液体を更に加圧して吐出する第2のポンプと、を備え、2つのポンプ間で気泡が混入しないように、第1のポンプは、第2のポンプよりも吐出量の大きな規格のポンプにより構成されている。
特開2003-293883号公報
上述した流体供給装置では、液体(非圧縮性流体)を供給するための構成については記載されているものの、圧縮性流体を供給することについては何ら言及されていない。
本開示は、圧縮性流体を良好な精度で供給すると共に消費エネルギをより低減させることを主目的とする。
本開示の流体供給装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本開示の流体供給装置は、
圧縮性流体を供給する流体供給装置であって、
前記圧縮性流体の供給流路に設置され、該供給流路内の圧縮性流体を圧送する第1ポンプと、
前記供給流路における前記第1ポンプの下流側に設置され、該供給流路内の圧縮性流体を圧送する第2ポンプと、
前記供給流路を流れる圧縮性流体の流量を検出する流量センサと、
第1応答特性をもって前記流量センサにより検出される流量が目標流量となるようにフィードバック制御により前記第1ポンプを制御すると共に、少なくとも所定条件下において前記第1応答特性と応答性が異なる第2応答特性をもって前記フィードバック制御により前記第2ポンプを制御する制御装置と、
を備えることを要旨とする。
この本開示の流体供給装置では、供給流路内の圧縮性流体を圧送する第1ポンプと、供給流路における第1ポンプの下流側に設置された第2ポンプと、を備え、それぞれ流量センサにより検出される流量が目標流量となるようにフィードバック制御する。第1ポンプと第2ポンプとを直列に連結することで、必要量の圧縮性流体をそれぞれ小さいデューティで各ポンプを駆動して供給することができ、消費エネルギをより低減させることができる。また、第1応答特性で第1ポンプをフィードバック制御すると共に、少なくとも所定条件下において第1応答特性とは応答性が異なる第2応答特性で第2ポンプをフィードバック制御するから、複数のポンプで応答性が一致することによる制御性の悪化(オーバーシュートやアンダーシュート)を抑制することが可能である。これらの結果、圧縮性流体を良好な精度で供給すると共に消費エネルギをより低減させることができる。
こうした本開示の流体供給装置において、前記所定条件は、前記流量センサにより検出される流量が所定範囲内に収束するまでの期間であってもよい。この場合、前記第2応答特性は、前記第1応答特性よりも応答性が速い状態から前記流量センサにより検出される流量が前記所定範囲内に収束するまで前記目標流量に近づくにつれて前記第1応答特性に近づくように変化し、前記流量センサにより検出される流量が前記所定範囲内に収束すると、前記第1応答特性と一致するようにしてもよい。こうすれば、目標流量に対する流量の応答性と収束性とを良好にすることができる。
本開示の燃料電池システムは、
燃料ガスおよびエアの供給を受けて発電する燃料電池を備える燃料電池システムであって、
前記エアの供給流路に設置され、該供給路内のエアを圧送する第1ポンプと、
前記供給流路における前記第1ポンプの下流側に設置され、該供給路内のエアを圧送する第2ポンプと、
前記供給流路を流れるエアの流量を検出する流量センサと、
第1応答特性をもって前記流量センサにより検出される流量が目標流量となるようにフィードバック制御により前記第1ポンプを制御すると共に、少なくとも所定条件下において前記第1応答特性と応答性が異なる第2応答特性をもって前記フィードバック制御により前記第2ポンプを制御する制御装置と、
を備えることを要旨とする。
この本開示の燃料電池システムでは、上述した本開示の流体供給装置と同様の構成を備えるため、本開示の流体供給装置が奏する効果と同様の効果、例えば、エア(圧縮性流体)を良好な精度で供給すると共に消費エネルギをより低減させるといった効果を奏することができる。
本実施形態の燃料電池システムの概略構成図である。 エア供給装置の概略構成図である。 エア供給量制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 応答性倍率設定用マップの一例を示す説明図である。 エアポンプを単体で使用した場合の圧力-流量特性と動作ラインの一例を示す説明図である。 2台のエアポンプを連結して使用した場合の圧力-流量特性と動作ラインの一例を示す説明図である。 エアポンプを単体で使用した場合と2台のエアポンプを連結して使用した場合のそれぞれのデューティに対する流量、騒音および消費電力の各実験データを示す説明図である。
本開示を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態の燃料電池システム10の概略構成図であり、図2は、エア供給装置50の概略構成図である。本実施形態の燃料電池システム10は、図1に示すように、アノードガス中の水素とカソードガス中の酸素との電気化学反応により発電する燃料電池スタック21を含む発電モジュール20と、発電モジュール20にアノードガスの原料となる原燃料ガス(例えば天然ガスやLPガス)を供給する原燃料ガス供給装置30と、発電モジュール20に原燃料ガスからアノードガスへの改質(水蒸気改質)に必要な改質水を供給する改質水供給装置40と、発電モジュール20(燃料電池スタック21)にカソードガスとしてのエアを供給するエア供給装置50と、発電モジュール20において発生した排熱を回収する排熱回収装置60と、システム全体をコントロールする制御装置100と、を備える。
発電モジュール20は、燃料電池スタック21や、気化器22、改質器23、燃焼器24、複数(2つ)の熱交換器26,27を含み、これらは、断熱性を有するモジュールケース29に収容されている。
燃料電池スタック21は、酸化ジルコニウム等の電解質と当該電解質を挟持するアノードおよびカソードとをそれぞれ有する複数の固体酸化物形の単セルを備える。各単セルのアノードには、アノードガスが流れるアノードガス通路が接続されている。また、各単セルのカソードには、カソードガスが流れるカソードガス通路が接続されている。燃料電池スタック21の近傍には、温度センサ112が設置されている。温度センサ112は、燃料電池スタック21の温度に相関する温度(スタック相関温度Tst)を検出する。
発電モジュール20の気化器22および改質器23は、モジュールケース29内の燃料電池スタック21の上方に配設される。また、燃料電池スタック21と気化器22および改質器23との間には、燃料電池スタック21の作動や、気化器22および改質器23での反応に必要な熱を発生させる燃焼器24が配設される。
気化器22は、燃焼器24からの熱により原燃料ガス供給装置30からの原燃料ガスと改質水供給装置40からの改質水とを加熱し、原燃料ガスを予熱すると共に改質水を蒸発させて水蒸気を生成する。気化器22により予熱された原燃料ガスは、水蒸気と混合され、その混合ガスは、当該気化器22から改質器23に流入する。また、改質器23の入口付近には、当該改質器23に流入する混合ガスの温度を検出する温度センサ111が設置されている。
改質器23は、その内部に充填された例えばRu系またはNi系の改質触媒を有し、燃焼器24からの熱の存在下で、改質触媒による気化器22からの混合ガスの反応(水蒸気改質反応)によって水素ガスと一酸化炭素とを生成する。更に、改質器23は、水蒸気改質反応にて生成された一酸化炭素と水蒸気との反応(一酸化炭素シフト反応)によって水素ガスと二酸化炭素とを生成する。これにより、改質器23によって、水素、一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気、未改質の原燃料ガス等を含むアノードガスが生成されることになる。改質器23により生成されたアノードガスは、アノードガス配管71を通って各単セルのアノードガス通路へ流入し、アノードに供給される。
また、カソードガスとしてのエアは、カソードガス配管72を介して各単セルのカソードガス通路へ流入し、カソードに供給される。各単セルのカソードでは、酸化物イオン(O2-)が生成され、当該酸化物イオンが電解質を透過してアノードで水素や一酸化炭素と反応することにより電気エネルギが得られる。
各単セルにおいて電気化学反応(発電)に使用されなかったアノードガス(以下、「アノードオフガス」という)は、アノードオフガス配管73を通って凝縮器62に供給され、凝縮器62により冷却させられてアノードオフガスに含まれる水蒸気の少なくとも一部が除去された後、アノードオフガス配管74を通って燃焼器24に供給される。アノードオフガス配管73,74には熱交換器26が設置され、アノードオフガス配管74を流れるアノードオフガス(凝縮器62を通過した後のアノードオフガス)は、熱交換器26において燃料電池スタック21からアノードオフガス配管73を流れる高温のアノードオフガス(凝縮器62を通過する前のアノードオフガス)との熱交換により昇温させられる。また、各単セルにおいて電気化学反応(発電)に使用されなかったカソードガス(以下、「カソードオフガス」という)は、カソードオフガス配管75を通って燃焼器24に供給される。
燃焼器24に流入したアノードオフガスは、水素や一酸化炭素等の燃料成分を含む可燃性ガスであり、燃焼器24に流入した酸素を含むカソードオフガスと混合される。そして、燃焼器24で混合ガスが燃焼することにより、燃料電池スタック21の作動や、気化器22での原燃料ガスの予熱や水蒸気の生成、改質器23での水蒸気改質反応等に必要な熱が発生することになる。また、燃焼器24では、未燃燃料を含む燃焼排ガスが生成され、当該燃焼排ガスは、燃焼排ガス配管76を通り、熱交換器27および燃焼触媒28を経て外気へ排出される。燃焼触媒28は、燃焼排ガス中の未燃燃料を再燃焼させるための酸化触媒である。
原燃料ガス供給装置30は、原燃料ガスを供給する原燃料供給源1と気化器22とを接続する原燃料ガス供給管31と、当該原燃料ガス供給管31に対して上流から順に並ぶように設置された開閉弁(2連弁)32,33、流量センサ39、ガスポンプ36および脱硫器38を有する。原燃料ガスは、ガスポンプ36を作動させることで、原燃料供給源1から脱硫器38を介して気化器22へと圧送(供給)される。流量センサ39は、原燃料ガス供給管31を流れる原燃料ガスの単位時間当りの流量(ガス流量Fg)を検出する。
改質水供給装置40は、改質水を貯留する改質水タンク42と、改質水タンク42と気化器22とを接続する改質水供給管41と、改質水供給管41に設置された改質水ポンプ43と、を有する。改質水タンク42内の改質水は、改質水ポンプ43を作動させることで、当該改質水ポンプ43により気化器22へと圧送(供給)される。
エア供給装置50は、図1および図2に示すように、モジュールケース29内に設置されたカソードガス配管72に接続されるエア供給管51と、エア供給管51の入口に設置されたエアフィルタ52と、エア供給管51に対して上流から順に並ぶように設置された第1エアポンプ53、第2エアポンプ54および流量センサ55と、を有する。第1および第2エアポンプ53,54は、例えば、羽根車の回転による遠心力によって吸い込まれたエアを圧縮して吐出する遠心式のエアブロワとして構成される。第1エアポンプ53の吸入口には、エアフィルタ52が接続され、第1エアポンプの吐出口には、第2エアポンプの吸入口が接続される。すなわち、第1エアポンプ53と第2エアポンプ54とは、エアフィルタ52に対して直列に連結されている。流量センサ55は、第2エアポンプ54の吐出口側に設置され、エア供給管51を流れるエアの流量(エア流量Fa)を検出する。第1および第2エアポンプ53を作動させることで、カソードガスとしてのエアは、エアフィルタ52を介してエア供給管51に吸引され、カソードガス配管72を通って燃料電池スタック21(カソード)へと圧送(供給)される。カソードガス配管72を流れるエアは、熱交換器27において燃焼排ガス配管76を流れる高温の燃焼排ガスと熱交換されて昇温させられる。
排熱回収装置60は、湯水を貯留する貯湯タンク61と、燃料電池スタック21からアノードオフガス配管73を流れるアノードオフガスと湯水とを熱交換してアノードオフガス中に含まれる水蒸気を凝縮させる凝縮器62と、貯湯タンク61と凝縮器62とに接続された循環配管63と、循環配管63に組み込まれた循環ポンプ64と、を有する。貯湯タンク61内に貯留されている湯水は、循環ポンプ64を作動させることで、凝縮器62へと導入され、凝縮器62でアノードオフガスとの熱交換によって昇温させられた後、貯湯タンク61へと返送される。
また、凝縮器62におけるアノードオフガス側の通路出口には、凝縮水配管44とアノードオフガス配管74とが接続されており、アノードオフガス中の水蒸気が貯湯タンク61からの湯水との熱交換により凝縮することにより得られた凝縮水は、凝縮水配管44を通って改質水タンク42内に導入される。なお、改質水タンク42には、凝縮水配管44を通過した凝縮水を精製する図示しない水精製器が設置されている。また、上述したように、凝縮器62において水蒸気が除去されたアノードオフガスは、アノードオフガス配管74を通って燃焼器24に供給される。
燃料電池スタック21の出力端子には、パワーコンディショナ80の入力端子が接続され、当該パワーコンディショナ80の出力端子は、図示しないリレーを介して電力系統2から負荷4への電力ライン3に接続されている。パワーコンディショナ80は、燃料電池スタック21から出力された直流電力を所定電圧(例えば、DC250V~300V)の直流電力に変換するDC/DCコンバータや、変換された直流電力を電力系統と連系可能な電圧(例えば、AC200V)の交流電力に変換するインバータを有する。これにより、燃料電池スタック21からの直流電力を交流電力に変換して家電製品等の負荷4に供給することが可能となる。パワーコンディショナ80には電源基板81が接続されている。電源基板81は、燃料電池スタック21からの直流電力や電力系統2からの交流電源を低圧の直流電力に変換して、ガスポンプ36や改質水ポンプ43、第1および第2エアポンプ53,54、循環ポンプ64の各駆動回路、流量センサ39,55や温度センサ111,112等のセンサ類、制御装置100へ供給する。また、パワーコンディショナ80や電源基板81等が配置される補機室には、当該パワーコンディショナ80や電源基板81を冷却するための図示しない冷却ファンや換気ファンが配置されている。冷却ファンは、パワーコンディショナ80や電源基板81の発熱部に空気を送り込んで空気との熱交換により発熱部を冷却する。発熱部を冷却して昇温した空気は、換気ファンにより大気中に排出される。
制御装置100は、CPU101を中心としたマイクロプロセッサとして構成されており、CPU101の他に処理プログラムを記憶するROM102と、データを一時的に記憶するRAM103と、図示しない入出力ポートと、を備える。制御装置100には、流量センサ39,55や温度センサ111,112等からの各種検出信号が入力ポートを介して入力されている。また、制御装置100からは、開閉弁32,33のソレノイドや、ガスポンプ36のポンプモータ、改質水ポンプ43のポンプモータ、第1および第2エアポンプ53,54のポンプモータ、循環ポンプ64のポンプモータ等への各種制御信号が出力ポートを介して出力されている。また、制御装置100には、無線式または有線式の通信回線を介して図示しないリモコンが接続される。制御装置100は、燃料電池システム10のユーザにより操作された当該リモコンからの信号に基づいて各種制御を実行する。
次に、こうして構成された燃料電池システム10の動作について説明する。制御装置100のCPU101は、システム起動が要求されると、脱硫器38に燃料成分を吸着させる燃料吸着処理や、発電モジュール20内をエアの供給によってパージするパージ処理、燃焼器24に燃料とエアとを供給してその混合ガスを着火させる着火処理、気化器22に原燃料ガスと改質水とを供給して改質器23において水蒸気改質反応を生起させる水蒸気改質処理を順次実行してシステムを起動する。
システム起動が完了すると、CPU101は、システムに要求される要求出力に応じた電流(電流指令Ireq)が燃料電池スタック21から出力されるよう原燃料ガス、改質水およびエアの供給量を制御して発電を開始する。原燃料ガスの供給量の制御は、燃料利用率Ufが目標利用率Uftagに一致するように電流指令Ireqに応じたガス流量を目標ガス流量Fgtagに設定し、流量センサ39により検出されるガス流量Fgが設定した目標ガス流量Fgtagに一致するようにフィードバック制御によりガスポンプ36を制御することにより行なわれる。なお、燃料利用率Ufは、アノードに供給したアノードガスの量に対する発電に利用されたアノードガスの量の割合である。改質水の供給量の制御は、改質器23におけるスチームカーボン比SCが目標比SCtagに一致するように目標ガス流量Fgtagに基づいて目標改質水流量Fwtagを設定し、設定した目標改質水流量Fwtagの改質水が供給されるよう改質水ポンプ43を制御することにより行なわれる。なお、スチームカーボン比SCは、原燃料ガス中の炭化水素に含まれる炭素と水蒸気改質のために添加される水蒸気とのモル比である。エアの供給量の制御は、温度センサ112により検出される温度(スタック相関温度)Tstが目標温度Tsttagに一致するようにフィードバック制御により目標エア流量Fatagを設定し、流量センサ55により検出されるエア流量Faが設定した目標エア流量Fatagに一致するようにフィードバック制御により第1および第2エアポンプ53,54を制御することにより行なわれる。なお、エア供給量の制御の詳細については後述する。
システム停止が要求されると、CPU91は、温度センサ112により検出されるスタック相関温度Tstが停止許可温度以下になるまで、高温雰囲気下において燃料電池スタック21(電極)が酸化劣化しない程度の流量を目標ガス流量Fgtagに設定してガスポンプ36を制御すると共に燃料電池スタック21を冷却するのに必要な流量を目標エア流量Fatagに設定して第1および第2エアポンプ53,54を制御する。そして、スタック相関温度Tstが停止許可温度以下になると、ガスポンプ36や第1および第2エアポンプ53,54を停止して、システムを停止させる。
続いて、エアの供給量の制御について更に詳細に説明する。図3は、制御装置100のCPU101により実行されるエア供給量制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、発電中に所定時間毎(例えば、数msec毎や数十msec毎)に繰り返し実行される。
エア供給量制御ルーチンが実行されると、制御装置100のCPU101は、まず、流量センサ55からのエア流量Faを入力する(ステップS100)。続いて、CPU101は、入力したエア流量Faと目標エア流量Fatagとに基づいて次式(1)より第1エアポンプ53のデューティD1を設定する(ステップS110)。ここで、式(1)は、エア流量Faを目標エア流量Fatagに一致させるためのフィードバック制御(比例積分制御)における関係式であり、式(1)中、「kp1」は、比例項におけるゲインを示し、「ki1」は、積分項におけるゲインを示す。
D1=kp1・(Fa-Fatag)+ki1・∫(Fa-Fatag)dt …(1)
次に、CPU101は、流量変化率γを算出する(ステップS120)。流量変化率γは、フィードバック制御の際の目標エア流量Fatagに対するエア流量Faの変化の割合を示すパラメータであり、本実施形態では、次式(2)により算出される。
γ=(Fatag-Fa)/Fa …(2)
そして、CPU101は、流量変化率γに基づいて応答性倍率αを設定し(ステップS130)、エア流量Faと目標エア流量Fatagと応答性倍率αとに基づいて次式(3)~(5)より第2エアポンプ54のデューティD2を設定する(ステップS140)。式(3)は、式(1)と同様に、エア流量Faを目標エア流量Fatagに一致させるためのフィードバック制御(比例積分制御)における関係式であり、式(3)中、「kp2」は、比例項におけるゲインを示し、「ki2」は、積分項におけるゲインを示す。ゲインkp2は、式(4)に示すように、ゲインkp1に応答性倍率αを乗じて算出され、ゲインki2は、式(5)に示すように、ゲインki1に応答性倍率αを乗じて算出される。応答性倍率αは流量変化率γに応じて値1以上で設定されるため、第2エアポンプ54の応答性は、第1エアポンプ53と同じ応答性とそれよりも速い応答性との間で変化する。
D2=kp2・(Fa-Fatag)+ki2・∫(Fa-Fatag)dt …(3)
kp2=kp1・α …(4)
ki2=ki1・α …(5)
CPU101は、こうしてデューティD1,D2を設定すると、デューティD1で第1エアポンプ53を駆動する駆動回路のスイッチング素子をスイッチング制御すると共に、デューティD2で第2エアポンプ54を駆動する駆動回路のスイッチング素子をスイッチング制御する(ステップS150)。そして、CPU101は、システムが停止したか否かを判定し(ステップS160)、システムが停止していないと判定すると、ステップS100に戻って処理を繰り返し、システムが停止したと判定すると、第1および第2エアポンプ53,54の駆動を停止して(ステップS170)、エア供給量制御ルーチンを終了する。
応答性倍率αの設定は、本実施形態では、流量変化率γと応答性倍率αとの関係を予め求めて応答性倍率設定用マップとしてROM102に記憶しておき、流量変化率γが与えられると、マップから対応する応答性倍率αを導出することにより行なうものとした。応答性倍率設定用マップの一例を図4に示す。応答性倍率αは、流量変化率γが第1範囲(-50%~+50%)外にあるときには、値1よりも大きな一定値(値3)が設定され、第1範囲内に入ると、流量変化率γが絶対値として小さくなるにつれて、値1に向かって徐々に小さくなるように設定され、第2範囲(-10%~+10%)内に入ると、値1に固定される。第2エアポンプ54のゲインkp2,ki2は、第1エアポンプ53のゲインkp1,ki1に応答性倍率αを乗じて設定されるため、流量変化率γが第1範囲外のときには、第2エアポンプ54の応答性は、第1エアポンプ53の応答性よりも速くなり、第1範囲内に入ると、流量変化率γが絶対値として小さくなるにつれて、第1エアポンプ53の応答性に近づくこととなる。このように、エア流量Faと目標エア流量Fatagとの偏差が大きいときには、2台のエアポンプ(第1および第2エアポンプ53,54)でフィードバック制御の際の応答性を異ならせることで、応答性が一致することによる制御性の悪化(オーバーシュートやアンダーシュート)を抑制することができる。なお、第2エアポンプ54のゲインkp2,ki2は、常時、第1エアポンプ53のゲインkp1,ki1と異ならせてもよい。
図5は、エアポンプを単体で使用した場合の圧力-流量特性と動作ラインの一例を示す説明図であり、図6は、2台のエアポンプを連結して使用した場合の圧力-流量特性と動作ラインの一例を示す説明図である。連結した2台のエアポンプを使用することにより、単体のエアポンプを使用する場合に比して、圧力-流量特性における圧力範囲を約2倍に拡大することができ、背圧の大きさに拘わらず、必要量のエアを小さいデューティで供給することができる。
図7は、エアポンプを単体で使用した場合と2台のエアポンプを連結して使用した場合のそれぞれのデューティに対する流量、騒音および消費電力の各実験データを示す説明図である。なお、図中、黒丸印は、連結した2台のエアポンプを使用してエアを供給したときのエア流量を示すデータであり、白丸印は、単体のエアポンプを使用してエアを供給したときのエア流量を示すデータであり、黒四角印は、連結した2台のエアポンプを使用してエアを供給したときの騒音レベルを示すデータであり、白四角印は、単体のエアポンプを使用してエアを供給したときの騒音レベルを示すデータであり、黒三角印は、単体のエアポンプを使用してエアを供給したときの消費電力を示すデータであり、白三角印は、連結した2台のエアポンプを使用してエアを供給したときの消費電力(2台合計)を示すデータである。単体のエアポンプを使用した場合、60%のデューティでエアポンプを駆動すると、エアの流量は24NL/minとなり、このときの消費電力は10.9Wであり、騒音は60.2dBであった。これに対して、連結した2台のエアポンプを使用した場合、同じ流量(24NL/min)のエアを供給するのにそれぞれ40%のデューティで済み、このときの消費電力は10.3Wであり、騒音は55.2dBであった。このことから、連結された2台のエアポンプを使用してエア流量を制御することにより、単体のエアポンプを使用した場合よりも、小さいデューティで同一流量のエアを供給することができ、消費電力や騒音を低減させることができることが解る。
以上説明した本実施形態の燃料電池システム10では、エア供給管51内のエアを圧送する第1エアポンプ53と、エア供給管51における第1エアポンプ53の下流側に設置された第2エアポンプ54と、を備え、それぞれ流量センサ55により検出される流量が目標流量となるようにフィードバック制御する。第1エアポンプ53と第2エアポンプ54とを直列に連結することで、必要量のエアをそれぞれ小さいデューティで各エアポンプを駆動して供給することができ、消費エネルギや騒音をより低減させることができる。また、ゲインka1,ki1をもって第1エアポンプ53をフィードバック制御すると共に、エア流量Faと目標エア流量Fatagとの偏差が大きい場合にゲインka1,ki1よりも大きいゲインka2,ki2をもって第2エアポンプ54をフィードバック制御することで、2台のエアポンプで応答特性が一致することによる制御性の悪化を抑制することができる。これらの結果、エアを良好な精度で供給すると共に消費エネルギをより低減させることができる。
また、本実施形態の燃料電池システム10では、第2エアポンプ54のフィードバック制御に用いるゲインka2,ki2として、流量変化率γが第1範囲外にあるときには、第1エアポンプ53のフィードバック制御に用いるゲインka1,ki1よりも大きな値が設定され、第1範囲内に入ると、流量変化率γが絶対値として小さくなるにつれて、ゲインka1,ki1に近づくように設定され、第1範囲よりも狭い第2範囲内に入ると、ゲインka1,ki1と同じ値が設定される。これにより、目標エア流量Fatagに対するエア流量Faの応答性と収束性とを良好にすることができる。
上述した実施形態では、エア供給装置50は、直列に接続された2台のエアポンプ(第1および第2エアポンプ53,54)を備えるものとしたが、直列に接続された3台以上のエアポンプを備えてもよい。この場合、いずれのエアポンプも、流量センサ55により検出されるエア流量Faが目標エア流量Fatagに一致するようにフィードバック制御するものとし、各エアポンプの応答特性をそれぞれ異ならせてもよい。
この本開示の流体供給装置を、燃料電池システム10に適用して説明したが、これに限定されるものではなく、エア等の圧縮性流体を供給するものであれば、他の如何なるシステムにも適用可能である。
実施形態の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施形態では、エア供給装置50が流体供給装置に相当し、第1エアポンプ53が第1ポンプに相当し、第2エアポンプ54が第2ポンプに相当し、流量センサ55が流量センサに相当し、制御装置100が制御装置に相当する。また、燃料電池スタック21が燃料電池に相当する。
なお、実施形態の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施形態が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施形態は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本開示を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、流体供給装置や燃料電池システムなどの製造産業に利用可能である。
1 原燃料供給源、2 電力系統、3 電力ライン、4 負荷、10 燃料電池システム、20 発電モジュール、21 燃料電池スタック、22 気化器、23 改質器、24 燃焼器、26,27 熱交換器、28 燃焼触媒、29 モジュールケース、30 原燃料ガス供給装置、31 原燃料ガス供給管、32,33 開閉弁、36 ガスポンプ、38 脱硫器、39 流量センサ、40 改質水供給装置、41 改質水供給管、42 改質水タンク、43 改質水ポンプ、44 凝縮水配管、50 エア供給装置、51 エア供給管、52 エアフィルタ、53 第1エアポンプ、54 第2エアポンプ、55 流量センサ、60 排熱回収装置、61 貯湯タンク、62 凝縮器、63 循環配管、64 循環ポンプ、71 アノードガス配管、72 カソードガス配管、73,74 アノードオフガス配管、75 カソードオフガス配管、76 燃焼排ガス配管、80 パワーコンディショナ、81 電源基板、100 制御装置、101 CPU、102 ROM、103 RAM、111,112 温度センサ。

Claims (4)

  1. 圧縮性流体を供給する流体供給装置であって、
    前記圧縮性流体の供給流路に設置され、該供給流路内の圧縮性流体を圧送する第1ポンプと、
    前記供給流路における前記第1ポンプの下流側に設置され、該供給流路内の圧縮性流体を圧送する第2ポンプと、
    前記供給流路を流れる圧縮性流体の流量を検出する流量センサと、
    第1応答特性をもって前記流量センサにより検出される流量が目標流量となるようにフィードバック制御により前記第1ポンプを制御すると共に、少なくとも所定条件下において前記第1応答特性と応答性が異なる第2応答特性をもって前記フィードバック制御により前記第2ポンプを制御する制御装置と、
    を備える流体供給装置。
  2. 請求項1に記載の流体供給装置であって、
    前記所定条件は、前記流量センサにより検出される流量が所定範囲内に収束するまでの期間である、
    流体供給装置。
  3. 請求項2に記載の流体供給装置であって、
    前記第2応答特性は、前記第1応答特性よりも応答性が速い状態から前記流量センサにより検出される流量が前記所定範囲内に収束するまで前記目標流量に近づくにつれて前記第1応答特性に近づくように変化し、前記流量センサにより検出される流量が前記所定範囲内に収束すると、前記第1応答特性と一致する、
    流体供給装置。
  4. 燃料ガスおよびエアの供給を受けて発電する燃料電池を備える燃料電池システムであって、
    前記エアの供給流路に設置され、該供給路内のエアを圧送する第1ポンプと、
    前記供給流路における前記第1ポンプの下流側に設置され、該供給路内のエアを圧送する第2ポンプと、
    前記供給流路を流れるエアの流量を検出する流量センサと、
    第1応答特性をもって前記流量センサにより検出される流量が目標流量となるようにフィードバック制御により前記第1ポンプを制御すると共に、少なくとも所定条件下において前記第1応答特性と応答性が異なる第2応答特性をもって前記フィードバック制御により前記第2ポンプを制御する制御装置と、
    を備える燃料電池システム。
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