JP2023132421A - フェライト焼結磁石の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的多量のSiO2を添加する場合においても、生産性を低下させることなく、かつ、磁石特性を低下させることがない、フェライト焼結磁石の製造方法の提供。【解決手段】フェライト焼結磁石の製造方法において、仮焼体又は仮焼体粉末に対して、一次粒子径が100nm以下の第1のSiO2粉末と一次粒子径が1μm以上の第2のSiO2粉末とを添加する。添加比率は質量比で2:3~3:2であることが好ましい。第1のSiO2粉末が合成シリカであり、第2のSiO2粉末が鉱石シリカであることが好ましい。第1のSiO2粉末と第2のSiO2粉末との合計添加量が、仮焼体又は仮焼体粉末100質量%に対して0質量%超2質量%以下であることが好ましく、1質量%以上2質量%以下であることがより好ましい。【選択図】なし

Description

本開示は、フェライト焼結磁石の製造方法に関する。
フェライト焼結磁石の製造方法が、例えば、特許文献1に記載されている。
国際公開第2011/001831号
一般的に、フェライト焼結磁石の製造方法において、焼結助剤などの添加物として合成シリカが使用されることがある。合成シリカは高分散性を有し、その一次粒子径が100nm以下(数~数十nm)である。特許文献1に記載の発明は、焼結助剤として、従来よりも多い1質量%を超え1.8質量%のSiOを添加することにより、フェライト焼結磁石の保磁力を著しく向上させている。
しかし、特許文献1に記載の発明のように比較的多量のSiOを添加する場合、SiOとして合成シリカを使用すると、比表面積が大きい(平均粒径が小さい)ため、湿式成形工程の脱分散媒(典型的には水)過程において、キャビティ(ダイとパンチの隙間)の内圧が上昇し、キャビティからスラリーが漏れ出ることがある。スラリー漏れが生じると成形体密度が低下し、最終的に得られる焼結磁石の磁石特性の低下を招くとともに、亀裂などが発生し焼結磁石の外観不良を発生させるなどの要因となる。従って、従来は、脱分散媒過程において、キャビティの内圧が上昇し過ぎないように徐々に(じわじわと)脱分散媒を行っていたが、脱分散媒過程に時間を要し、成形工程全体のサイクルタイムが増大して生産性が低下するという問題があった。
本開示の実施形態は、比較的多量のSiOを添加する場合においても、生産性を低下させることなく、かつ、磁石特性を低下させることがない、フェライト焼結磁石の製造方法の提供を可能にする。
本開示の限定的ではない例示的なフェライト焼結磁石の製造方法は、
フェライト焼結磁石の製造方法において、
仮焼体又は仮焼体粉末に対して、一次粒子径が100nm以下の第1のSiO粉末と一次粒子径が1μm以上の第2のSiO粉末とを添加する。
ある実施形態において、前記第1のSiO粉末と前記第2のSiO粉末との添加比率が、質量比で2:3~3:2である。
ある実施形態において、前記第1のSiO粉末が合成シリカであり、前記第2のSiO粉末が鉱石シリカである。
ある実施形態において、前記第1のSiO粉末と前記第2のSiO粉末との合計添加量が、仮焼体又は仮焼体粉末100質量%に対して、0質量%超2質量%以下である。
ある実施形態において、前記第1のSiO粉末と前記第2のSiO粉末との合計添加量が、仮焼体又は仮焼体粉末100質量%に対して、1質量%以上2質量%以下である。
ある実施形態において、前記仮焼体又は仮焼体粉末100質量%に対して、CaO換算で0質量%超3質量%以下のCaCOをさらに添加する。
ある実施形態において、前記仮焼体又は仮焼体粉末100質量%に対して、CaO換算で2質量%以上3質量%以下のCaCOをさらに添加する。
ある実施形態において、前記仮焼体又は仮焼体粉末100質量%に対して、0質量%超2質量%以下のCrをさらに添加する。
ある実施形態において、前記仮焼体又は仮焼体粉末100質量%に対して、0質量%超1質量%以下のCrをさらに添加する。
ある実施形態において、前記フェライト焼結磁石が、Ca-La-Co系フェライト焼結磁石である。
本開示の実施形態によれば、比較的多量のSiOを添加する場合においても、生産性を低下させることなく、かつ、磁石特性を低下させることがない、フェライト焼結磁石の製造方法の提供が可能となる。
本開示の実施形態は、前記特許文献1などに示されるフェライト焼結磁石の製造方法において、仮焼体又は仮焼体粉末に対して、一次粒子径が100nm以下の第1のSiO粉末と一次粒子径が1μm以上の第2のSiO粉末とを添加することを特徴とする。すなわち、一次粒子径がそれぞれ異なる2種類のSiO粉末を添加する。
前記第1のSiO粉末と第2のSiO粉末の添加比率は、質量比で2:3~3:2とすることが好ましい。第1のSiO粉末が前記質量比より少なくなると(第2のSiO粉末が前記質量比より多くなると)、第2のSiO粉末が微粉砕工程において十分微細化されず、焼結体中で偏在し易くなる可能性があるため好ましくない。また、第1のSiO粉末が前記質量比より多くなると(第2のSiO粉末が前記質量比より少なくなると)、キャビティの内圧が上昇し、キャビティからスラリーが漏れることがあるため好ましくない。
前記第1のSiO粉末としては、一般に市販されており、従来からフェライト焼結磁石の製造に使用されている合成シリカが好ましい。また、前記第2のSiO粉末としては、一般に市販されており、従来からフェライト焼結磁石の製造に使用されている鉱石シリカが好ましい。
前記第1のSiO粉末と前記第2のSiO粉末との合計添加量は、仮焼工程後の仮焼体又は仮焼体を粉砕(粗粉砕又は微粉砕)した仮焼体粉末100質量%に対して、0質量%超2質量%以下添加することが好ましい。より好ましくは、1質量%以上2質量%以下であり、フェライト焼結磁石の保磁力がより向上する。
前記第1のSiO粉末と前記第2のSiO粉末とともに、CaO換算で0質量%超3質量%以下のCaCOをさらに添加してもよい。添加する場合のより好ましい添加量は2質量%以上3質量%以下であり、フェライト焼結磁石の保磁力がより向上する。
前記第1のSiO粉末と前記第2のSiO粉末とともに、0質量%超2質量%以下のCrを添加してもよい。添加する場合のより好ましい添加量は0質量%超1質量%以下であり、フェライト焼結磁石の保磁力がより向上する。
前記フェライト焼結磁石は、前記特許文献1などに示されるCa-La-Co系フェライト焼結磁石であることが好ましい。
例えば、Ca-La-Co系フェライト焼結磁石のフェライト相(主相)は以下を満足することが好ましい。
Ca、R、A、Fe及びCoの金属元素(Rは希土類元素の少なくとも1種であってLaを必須に含む元素、AはSrおよび/またはBa)の原子比を示す一般式:Ca1-x-yFe2n-zCoにおいて、前記x、y及びz、並びにn(ただし、2nはモル比であって、2n=(Fe+Co)/(Ca+R+A)で表される)が、
0.3≦x≦0.65、
0≦y≦0.2
0.25≦z≦0.65、
4.5≦n≦7。
本開示の実施形態において、前記の構成を除く、フェライト焼結磁石の製造方法は、例えば、前記特許文献1や国際公開第2014/021149号に記載されるような公知の方法を採用することができる。
なお、本開示の実施形態においては、CaCOの添加量は全てCaO換算で表記する。CaO換算での添加量からCaCOの添加量は、
式:(CaCOの分子量×CaO換算での添加量)/CaOの分子量
によって求めることができる。例えば、CaO換算で0.5質量%のCaCOを添加する場合、
{(40.08[Caの原子量]+12.01[Cの原子量]+48.00[Oの原子量×3]=100.09[CaCOの分子量])×0.5質量%[CaO換算での添加量]}/(40.08[Caの原子量]+16.00[Oの原子量]=56.08[CaOの分子量])=0.892質量%[CaCOの添加量]、となる。
本開示の実施形態を実施例によりさらに詳細に説明するが、本開示の実施形態はそれらに限定されるものではない。
実験例1
本開示の実施形態に基づく実験例として、一般式Ca1-x-yFe2n-zCoにおいて、R=La、A=Baとして、原子比が、x=0.5、y=0.075、z=0.3、(2n-z)=10.1になるように、原料として、CaCO粉末、La(OH)粉末、BaCO粉末、Fe粉末及びCo粉末を使用し、公知の方法を用いて仮焼体を作製した。
得られた仮焼体を粗粉砕して仮焼体の粗粉砕粉末を得た。得られた粗粉砕粉末に、焼結助剤として、市販の合成シリカ粉末(一次粒子径が100nm以下)、市販の鉱石シリカ粉末(-200メッシュ=75μm以下)、CaCO及びCrを、仮焼体粉末100質量%に対して表1の試料No.1~3に示す量をそれぞれ添加し(CaCOはCaO換算の量)、水を分散媒とした湿式ボールミルで、平均粒度が約0.8μm(粉体比表面積測定装置(島津製作所製SS-100)を用いて空気透過法により測定)になるまで微粉砕し、3種類の微粉砕スラリーを得た。
粉砕工程により得られた各微粉砕スラリーを、分散媒を除去(脱水)しながら、加圧方向と磁界方向とが平行である平行磁界成形機(縦磁界成形機)を用い、約1Tの磁界を印加しながら約30MPaの圧力で成形し、直径約40mm×厚み約18mmの円柱状の成形体を得た。なお、試料No.2の焼結助剤を添加した場合、成形工程の脱水過程において、試料No.1及び3の場合よりもキャビティの内圧が上昇した。そのため、試料No.1及び3と同じ程度の内圧になるように徐々に(じわじわと)加圧して脱水を行った結果、試料No.2の成形工程全体のサイクルタイムは、試料No.1及び3の成形工程全体のサイクルタイムの約3倍となった。
得られた各成形体を公知の方法を用いて焼成した。得られたフェライト焼結磁石の磁石特性(残留磁束密度B、保磁力HcJ、角形比H/HcJ)を表1に示す。なお、表1におけるHは、J(磁化の大きさ)-H(磁界の強さ)曲線の第2象限において、Jが0.95×J(Jは残留磁化、J=B)の値になる位置のHの値である。また、表1において試料No.の横に*印を付していない試料No.1が本開示の実施形態に基づく実験例であり、*印を付した試料No.2及び3は本開示の実施形態を満足しない実験例(比較例)である。
Figure 2023132421000001
表1から明らかなように、SiOとして合成シリカと鉱石シリカとを添加した本開示の実施形態例である試料No.1では、添加したSiO添加量(合成シリカ添加量+鉱石シリカ添加量)に見合った高いHcjが得られている。SiOとして合成シリカを添加した比較例である試料No.2では、試料No.1とほぼ同等の磁石特性が得られるものの、前記の通り成形工程全体のサイクルタイムが増大し生産性が低下する。また、SiOとして鉱石シリカを添加した比較例である試料No.3では、試料No.1及び2に比べH/HcJが低下している。この原因は不明であるが、鉱石シリカは粒子径が粗く、微粉砕工程において十分微細化されずに焼結体中で偏在した可能性が考えられる。このように、本開示の実施形態によれば、生産性を低下させることなく、かつ、磁石特性を低下させることがない。
本開示の実施形態によれば、比較的多量のSiOを添加する場合においても、生産性を低下させることなく、かつ、磁石特性を低下させることがない、フェライト焼結磁石の製造方法の提供が可能となる。提供されたフェライト焼結磁石は高保磁力を有し、各種モータなどに好適に利用することができる。

Claims (10)

  1. フェライト焼結磁石の製造方法において、
    仮焼体又は仮焼体粉末に対して、一次粒子径が100nm以下の第1のSiO粉末と一次粒子径が1μm以上の第2のSiO粉末とを添加することを特徴とするフェライト焼結磁石の製造方法。
  2. 前記第1のSiO粉末と前記第2のSiO粉末との添加比率が、質量比で2:3~3:2であることを特徴とする請求項1に記載のフェライト焼結磁石の製造方法。
  3. 前記第1のSiO粉末が合成シリカであり、前記第2のSiO粉末が鉱石シリカであることを特徴とする請求項1又は2に記載のフェライト焼結磁石の製造方法。
  4. 前記第1のSiO粉末と前記第2のSiO粉末との合計添加量が、仮焼体又は仮焼体粉末100質量%に対して、0質量%超2質量%以下であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のフェライト焼結磁石の製造方法。
  5. 前記第1のSiO粉末と前記第2のSiO粉末との合計添加量が、仮焼体又は仮焼体粉末100質量%に対して、1質量%以上2質量%以下であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のフェライト焼結磁石の製造方法。
  6. 前記仮焼体又は仮焼体粉末100質量%に対して、CaO換算で0質量%超3質量%以下のCaCOをさらに添加することを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載のフェライト焼結磁石の製造方法。
  7. 前記仮焼体又は仮焼体粉末100質量%に対して、CaO換算で2質量%以上3質量%以下のCaCOをさらに添加することを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載のフェライト焼結磁石の製造方法。
  8. 前記仮焼体又は仮焼体粉末100質量%に対して、0質量%超2質量%以下のCrをさらに添加することを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載のフェライト焼結磁石の製造方法。
  9. 前記仮焼体又は仮焼体粉末100質量%に対して、0質量%超1質量%以下のCrをさらに添加することを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載のフェライト焼結磁石の製造方法。
  10. 前記フェライト焼結磁石が、Ca-La-Co系フェライト焼結磁石であることを特徴とする請求項1~9のいずれかに記載のフェライト焼結磁石の製造方法。
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