JP2023130967A - 放射線撮像装置および放射線撮像システム - Google Patents

放射線撮像装置および放射線撮像システム Download PDF

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英之 岡田
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Abstract

Figure 2023130967000001
【課題】放射線の照射の有無をより高い精度で検知するのに有利な放射線撮像装置及び放射線撮像システムを提供する。
【解決手段】放射線撮像装置において、画像取得部110は、放射線を電荷に変換する変換素子S11~66を夫々含む複数の画素と、複数の画素のうち第1グループの画素PIXaの変換素子に第1バイアス線Bsaを介してバイアス電位を供給する第1バイアス源203aと、複数の画素のうち第1グループとは異なる第2グループの画素PIXbの変換素子に第2バイアス線Bsbを介してバイアス電位を供給する第2バイアス源203bと、第1バイアス線を流れる電流及び第2バイアス線を流れる電流に基づいて放射線の照射の有無を検知する検知回路と、第1バイアス線と所定の電位を供給する電位供給線との間に配された第1容量素子211aと、第2バイアス線と電位供給線との間に配された第2容量素子211bと、をさらに含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、放射線撮像装置および放射線撮像システムに関する。
医療画像診断や非破壊検査において、半導体材料によって構成される平面検出器(FPD)を用いた放射線撮像装置が広く使用されている。特許文献1には、放射線発生装置との同期をとるために、放射線撮像装置に放射線が照射されるとバイアス電位を画素に供給するバイアス線に電流(バイアス電流)が流れることを利用し、放射線の照射の有無を検知する放射線撮像装置が示されている。特許文献1では、放射線の照射の有無を検知する精度を向上させるために、画素部に配置された複数の画素は、電気的に独立したバイアス線によって電源が供給される複数の画素グループに分かれている。スイッチ素子がオン状態の画素グループに接続されたバイアス線を流れる電流と、スイッチ素子がオフ状態の画素グループに接続されたバイアス線を流れる電流と、を同じタイミングで取得し差分をとることによって、ノイズの影響が抑制され精度が向上する。
特開2021-078049号公報
放射線撮像装置に衝撃が加わるなど、放射線の照射以外でバイアス線に電流が外来ノイズとして流れてしまう場合がある。電気的に独立したバイアス線の間で異なる量の外来ノイズが重畳すると、放射線の照射の有無の検出精度が低下してしまう可能性がある。外来ノイズの影響を抑制する必要がある。
本発明は、放射線の照射の有無をより高い精度で検知するのに有利な技術を提供することを目的とする。
上記課題に鑑みて、本発明の実施形態に係る放射線撮像装置は、放射線を電荷に変換する変換素子をそれぞれ含む複数の画素と、前記複数の画素のうち第1グループの画素の前記変換素子に第1バイアス線を介してバイアス電位を供給する第1バイアス源と、前記複数の画素のうち前記第1グループとは異なる第2グループの画素の前記変換素子に第2バイアス線を介してバイアス電位を供給する第2バイアス源と、前記第1バイアス線を流れる電流および前記第2バイアス線を流れる電流に基づいて放射線の照射の有無を検知する検知回路と、を含む放射線撮像装置であって、前記第1バイアス線と所定の電位を供給する電位供給線との間に配された第1容量素子と、前記第2バイアス線と前記電位供給線との間に配された第2容量素子と、をさらに含むことを特徴とする。
本発明によれば、放射線の照射の有無をより高い精度で検知するのに有利な技術を提供することができる。
本発明に係る放射線撮像装置を用いた放射線撮像システムの構成例を示す図。 図1の放射線撮像装置の構成例を示す図。 図1の放射線撮像装置の動作を説明するフロー図。 図1の放射線撮像装置の駆動タイミングの概略図。 図1の放射線撮像装置の放射線を検出する駆動タイミングの概略図。 図1の放射線撮像装置の放射線を検出する駆動タイミングの詳細図。 図1の放射線撮像装置の容量素子の配置例を示す図。 図1の放射線撮像装置の基板の変動例を示す図。 図1の放射線撮像装置の容量素子の配置例を示す図。 図1の放射線撮像装置の基板に対する容量素子の配置例を示す図。 図1の放射線撮像装置の容量素子の配置例を示す図。 図1の放射線撮像装置の構成例を示す図。 図1の放射線撮像装置の基板に対する容量素子の配置例を示す図。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
また、本発明における放射線には、放射線崩壊によって放出される粒子(光子を含む)の作るビームであるα線、β線、γ線などの他に、同程度以上のエネルギを有するビーム、例えばX線や粒子線、宇宙線なども含みうる。
図1~13(a)、13(b)を参照して、本実施形態における放射線撮像装置について説明する。図1は、本実施形態における放射線撮像装置100を用いた放射線撮像システムSYSの構成例を示す図である。本実施形態の放射線撮像システムSYSは、放射線撮像装置100、制御用コンピュータ120、放射線発生装置130、放射線制御装置140を含み構成される。
放射線発生装置130は、放射線制御装置140からの制御に従って放射線撮像装置100に放射線を曝射する。制御用コンピュータ120は、放射線撮像システムSYSの全体を制御しうる。また、制御用コンピュータ120は、放射線発生装置130から被写体を介して放射線撮像装置100に照射される放射線によって生成される放射線画像の取得を行う。
放射線撮像装置100は、画素アレイ101、読出回路102、基準電源回路103、バイアス電源回路104を含む画像取得部110と、電源回路105と、検知回路106と、制御回路107と、を含む。画素アレイ101には、放射線を電荷に変換する変換素子をそれぞれ含む複数の画素が、二次元アレイ状に配される。読出回路102は、画素アレイ101から電荷情報を読み出す。基準電源回路103は、読出回路102に基準電圧を供給する。バイアス電源回路104は、画素アレイ101に配される画素の変換素子にバイアス電位を供給する。電源回路105は、基準電源回路103、バイアス電源回路104を含むそれぞれの電源回路に電力を供給する。
検知回路106は、バイアス電源回路104から電流の情報を取得する。詳細は後述するが、検知回路106は、バイアス電源回路104が画素アレイ101の各画素にバイアス電位を供給するためのバイアス線を流れる電流の情報を、バイアス電源回路104から取得する。検知回路106は、バイアス電源から出力された電流の情報を演算し、画素アレイ101に入射する放射線の強度の時間変動を含む放射線情報を出力する。検知回路106として、FPGAやDSP、プロセッサなどの、デジタル信号処理回路が用いられうる。また、検知回路106は、サンプルホールド回路やオペアンプなどのアナログ回路を用いて構成されてもよい。
図1に示される構成において、放射線撮像装置100に検知回路106が配されるが、制御用コンピュータ120が、検知回路106の機能を有していてもよい。この場合、図1に示される放射線撮像装置100と制御用コンピュータ120のうち検知回路106として機能する部分とを含み、本実施形態の「放射線撮像装置」ともいえる。画像取得部110については、図2の説明において詳細に述べる。
制御回路107は、放射線撮像装置100の駆動など、放射線撮像装置100に配されるそれぞれの構成要素を制御する。制御回路107は、ユーザの設定などに従って制御用コンピュータ120から送信された駆動方法で画像取得部110を制御する。また、検知回路106が出力した放射線情報を用いて、画像取得部110の駆動方法を変更してもよい。制御回路107は、例えば、プロセッサを含み、メモリ(不図示)などに保存されているプログラムなどを読み出し、読み出されたプログラムに基づいて放射線撮像装置100全体の制御を行ってもよい。また、制御回路107は、ASIC(特定用途向け集積回路)などの制御信号発生回路を含み放射線撮像装置100の制御を行ってもよい。さらに、プログラムと制御信号発生回路との両方によって放射線撮像装置100全体の制御が実現されてもよい。
図2は、放射線撮像装置100の画像取得部110の構成例を示す等価回路図である。図2では、説明の簡便化のために6行×6列の画素PIXを有する画素アレイ101を示す。しかしながら、実際の放射線撮像装置100の画素アレイ101は、より多画素でありうり、例えば、17インチの放射線撮像装置100は、約2800行×約2800列の画素PIXを有しうる。
画素アレイ101は、行列状に配された複数の画素PIXを備える二次元検出器でありうる。画素PIXは、放射線を電荷に変換する変換素子S(S11~S66)と、変換素子Sを信号線Sigに接続し、電荷に応じた電気信号を出力するスイッチ素子T(T11~T66)と、を含む。本実施形態において、変換素子Sは、光電変換素子と、光電変換素子の放射線の入射側に放射線を光電変換素子が感知可能な波長帯域の光に変換する波長変換体とを備えた間接型の変換素子である。光を電荷に変換する光電変換素子として、ガラス基板などの絶縁性基板上に配され、アモルファスシリコンなどの半導体材料を主材料とするMIS型フォトダイオードが用いられてもよい。また、光電変換素子として、MIS型フォトダイオードだけでなく、例えば、PIN型フォトダイオードが用いられてもよい。また、変換素子Sとして、放射線を直接電荷に変換する直接型の変換素子が用いられてもよい。スイッチ素子Tには、制御端子と2つの主端子を有するトランジスタが用いられてもよい。本実施形態において、スイッチ素子Tとして、薄膜トランジスタ(TFT)が用いられる。
変換素子Sの一方の電極は、スイッチ素子Tの2つの主端子のうち一方の主端子に電気的に接続され、変換素子Sの他方の電極は、バイアス線Bsを介してバイアス電源回路104のバイアス源203と電気的に接続される。行方向(図2において横方向)に並ぶ複数のスイッチ素子T、例えば、スイッチ素子T11、13、15は、制御端子が1行目の駆動線Vg1-1に共通に電気的に接続されており、駆動回路214からスイッチ素子Tの導通状態を制御する駆動信号が駆動線Vgを介して与えられる。駆動回路214は、行方向に沿って配された複数の駆動線Vgを介して、画素PIXのスイッチ素子Tを制御する。列方向(図2において縦方向)に沿って配された複数のスイッチ素子T、例えば、スイッチ素子T11~T61は、2つの主端子のうち他方の主端子が1列目の信号線Sig1に電気的に接続されており、スイッチ素子Tが導通状態である間に、変換素子Sの電荷に応じた電気信号を、信号線Sigを介して読出回路102に出力する。信号線Sig1~Sig6は、複数の画素PIXから出力された電気信号を、列ごとに並列に読出回路102に伝送しうる。
画素アレイ101に配された複数の画素PIXは、バイアス電源回路104に配された異なるバイアス源203からバイアス電位の供給を受ける複数のグループに分けられる。より具体的には、複数の画素PIXのうち第1グループの画素PIXaの変換素子Sは、バイアス源203aからバイアス線Bsaを介してバイアス電位が供給される。また、複数の画素PIXのうち第1グループとは異なる第2グループの画素PIXbの変換素子Sは、バイアス源203bからバイアス線Bsbを介してバイアス電位が供給される。したがって、バイアス電源回路104は、第1グループの画素PIXaにバイアス電位を供給するバイアス源203aと、第2グループの画素PIXbにバイアス電位を供給するバイアス源203bと、を含む。また、上述の検知回路106は、これらバイアス線Bsaを流れる電流およびバイアス線Bsbを流れる電流に基づいて放射線の照射の有無を検知する。本実施形態では、複数の画素PIXは、2つのグループに分けられているが、これに限られることはなく、3つ以上のグループに分けられていてもよい。以下、バイアス源203のうち特定のバイアス源を示す場合、バイアス源203「a」のように、参照番号の後に添え字する。特に区別しない場合は、単に「バイアス源203」と表記する。他の構成要素についても同様である。
読出回路102は、画素アレイ101から並列に出力された電気信号を増幅する増幅回路206を信号線Sigごとに対応して設けている。増幅回路206は、出力された電気信号を増幅する積分増幅器205、積分増幅器205から出力された電気信号を増幅する可変増幅器204、増幅された電気信号をサンプルしホールドするサンプルホールド回路207、バッファアンプ209を含む。積分増幅器205は、画素PIXから読み出された電気信号を増幅して出力する演算増幅器、積分容量、リセットスイッチを含む。積分増幅器205は、積分容量の値を変えることによって、増幅率を変更することが可能である。積分増幅器205の反転入力端子には、画素PIXから出力された電気信号が入力され、正転入力端子には基準電源回路103から基準電位Vrefが入力され、出力端子から増幅された電気信号が出力される。また、積分容量が、演算増幅器の反転入力端子と出力端子の間に配置される。サンプルホールド回路207は、増幅回路206ごと設けられ、サンプリングスイッチとサンプリング容量とによって構成される。また、読出回路102は、増幅回路206から並列に読み出された電気信号を順次出力して直列信号の画像信号として出力するマルチプレクサ208を含む。バッファアンプ209から出力されたアナログ電気信号である画像信号Voutは、A/D変換器210によってデジタルの画像データに変換され、図1に示す制御用コンピュータ120へ出力される。
電源回路105(図2においては省略。)は、バッテリや外部からの電力をそれぞれの電源回路に応じて変圧し、図2に示される増幅回路の基準電源回路103、バイアス電源回路104などに電力を供給する。基準電源回路103は、演算増幅器の正転入力端子に基準電圧Vrefを供給する。バイアス電源回路104のバイアス源203は、バイアス線Bsを介して変換素子Sの2つの電極のうち他方の電極に共通にバイアス電位Vsを供給する。また、バイアス電源回路104のバイアス源203a、203bは、バイアス線Bsa、Bsbを流れる電流の量の時間変動を含む電流の情報を検知回路106に出力する。本実施形態において、電流の情報を出力する回路として、バイアス源203a、203bは、オペアンプおよび抵抗を含む電流-電圧変換回路215を含むが、この構成に限定されるものではない。例えば、バイアス源203a、203bは、シャント抵抗を用いた電流-電圧変換回路を含んでいてもよい。また、バイアス源203a、203bは、電流-電圧変換回路の出力電圧をデジタル値に変換するA/D変換回路をさらに含み、電流の情報をデジタル値として出力してもよい。また、バイアス源203a、203bは、バイアス線Bsa、Bsbに供給した(流れた)電流量に対応する適当な物理量を検知回路106に出力してもよい。
バイアス源203aの電流-電圧変換回路215の非反転入力端子には、バイアス電位Vs1を供給するための電源回路217が接続されており、反転入力端子にはバイアス線Bsaが接続されている。バイアス源203bの電流-電圧変換回路215の非反転入力端子には、バイアス電位Vs2を供給するための電源回路217が接続されており、反転入力端子にはバイアス線Bsbが接続されている。ここで、バイアス線Bsaと所定の電位を供給する電位供給線213との間に、容量素子211aが配されている。同様に、バイアス線Bsbと電位供給線213との間に、容量素子211bが配されている。所謂、バイパスコンデンサとして機能する容量素子211a、211bが配されることによって、バイアス線Bsa、Bsbを流れる高周波のノイズの影響を抑制できる。これによって、例えば、放射線撮像装置100に衝撃が加わった場合などに生じる外来ノイズの影響が抑制されうる。電位供給線213にはグランド電位が供給されていてもよい。図2に示される構成において、バイアス線Bsaおよびバイアス線Bsbには、容量素子211aおよび容量素子211bの組合せが1対、接続されている。しかしながら、これに限られることはなく、2対以上の容量素子211aおよび容量素子211bの組合せが、バイアス線Bsaおよびバイアス線Bsbにそれぞれ接続されていてもよい。また、電位供給線213にグランド電位が供給される構成が、図2には示されているが、これに限られることはなく、適当な電位が供給されていてもよい。
駆動回路214は、図1に示される制御回路107から供給される制御信号D-CLK、OE、DIOに応じてスイッチ素子216を切り替え、スイッチ素子Tを導通(オン)状態にする導通電圧Vcomと非導通(オフ)状態にする非導通電圧Vssとを含む駆動信号を、それぞれの駆動線に出力する。これによって、駆動回路214は、スイッチ素子Tのオンまたはオフを制御し、画素アレイ101を駆動する。制御信号D-CLKは、駆動回路214として用いられるシフトレジスタのシフトクロックである。制御信号DIOは、シフトレジスタが転送するパルス、制御信号OEは、シフトレジスタの出力端を制御する信号である。以上の制御信号によって、駆動の所要時間と走査方向を設定する。
また、制御回路107は、読出回路102に制御信号RC、SH、CLKを供給することによって、読出回路102の各構成要素の動作を制御する。ここで、制御信号RCは、積分増幅器205のリセットスイッチの動作を制御する。制御信号SHは、サンプルホールド回路207の動作を制御する。制御信号CLKは、マルチプレクサ208の動作を制御する。
図3は、本実施形態における放射線撮像装置100の動作例を示すフロー図である。上述のように、放射線撮像装置100の各構成要素は、制御回路107によって制御される。ユーザによって、放射線画像の撮像条件の設定などが行われると、まず、S301において、検知回路106は、バイアス源203a、203bから取得するバイアス線Bsa、Bsbを流れる電流の情報から放射線情報を取得して、放射線の照射の開始の判定を行う。放射線の照射の開始の判定としては、放射線情報からPIXの変換素子Sにおいて蓄積される電荷の量を取得し、電荷の量から求められる放射線の強度が、予め定めた閾値を上回った場合、放射線の照射が開始されたと判定する方法が用いられてもよい。検知回路106が放射線の照射が開始されていないと判定した場合(S301においてNO)、制御ステップはS302に遷移し、制御回路107は、駆動回路214に、暗電流によって画素PIXの変換素子Sに蓄積された電荷を除去するリセット駆動(以後、空読みと称する場合がある。)を行わせる。空読みは、先頭行(0行目)から最終行(Y-1行目)まで順番に行われ、最終行に到達した場合は先頭行に戻る。
検知回路106が、放射線の照射が開始されたと判定した場合(S301においてYES)、制御ステップはS303に遷移し、制御回路107は、放射線の照射の終了の判定を行う。放射線の照射の終了の判定として、放射線の照射の開始が判定されてから予め定められた時間が経過した場合に放射線の照射が終了したと判定する方法が用いられてもよい。また、制御回路107は、検知回路106で取得する放射線情報からPIXの変換素子Sにおいて蓄積される電荷の量を取得し、電荷の量から求められる放射線の強度が、予め定めた閾値を下回る場合に放射線の終了を判定してもよい。放射線の照射の終了が判定されない場合(S303においてNO)、放射線撮像装置100はS304において、駆動回路214は、放射線画像を取得するための画素PIXのスイッチ素子Tをオフさせ、放射線から変換される信号を蓄積する駆動(以後、蓄積と称する場合がある。)が行われる。放射線の照射の終了が判定された場合(S303におけるYES)、制御ステップはS305に遷移し、駆動回路214および読出回路102は、画素PIXの変換素子Sに生じた電荷を読み出す駆動(以後、本読みと称する場合がある。)を行う。本読みは、画素アレイ101に配された画素PIXの先頭行から最終行まで順番に行われうる。本読みが最終行に到達した場合、一連の撮影動作が終了する。
図4は、放射線撮像装置100の駆動タイミングの概略図である。制御回路107は、放射線の照射が開始されるまでの間、画素アレイ101の先頭行(0行目)から最終行(Y-1行目)まで順番にスイッチ素子Sを導通させる駆動(空読み)を駆動回路214に繰り返し行わせる。放射線の照射が開始されるまでの間、空読みが最終行に到達した場合、先頭行に戻って空読みが、繰り返される。
検知回路106が放射線の照射の開始を検知(判定)した場合、制御回路107は、駆動回路214を介して、放射線画像を取得するための全ての画素PIXが接続された行のスイッチ素子Tをオフにする駆動(蓄積)に移行する。放射線の照射の有無の判定の詳細については後述する。蓄積は、放射線の照射が終了したと判定されるまで継続する。放射線の照射が終了すると、制御回路107は、駆動回路214および読出回路102を制御し、先頭行から最終行まで順次、スイッチ素子Tを導通させ、画素PIXから信号の読み出す本読みを行う。
次に、本実施形態における放射線撮像装置100の放射線の照射開始を検知した際の駆動タイミングを図5(a)に示す。また、比較例として、衝撃などによって誤動作が発生した場合の駆動タイミングを図5(b)に示す。ここで、放射線撮像装置100において、放射線の照射の開始を判定した行を、行Ysとして説明する。
図5(a)は、図4に示される放射線の照射の開始を判定した行であるYs行付近の拡大図である。図5(a)には、検知回路106が画素アレイ101に入射する放射線の強度の時間変動を含む放射線情報を出力するための、バイアス源203から出力される電流の情報が示されている。ここでは、説明の簡単化のため、1つのバイアス源203から画素アレイ101に配された全ての画素PIXにバイアス電位を供給している例が示されている。検知回路106は、バイアス源203から取得するバイアス線Bsを流れる電流の情報から放射線情報を取得して、放射線の照射の開始の判定を行う。図5(a)において、Ys-1行とYs行との走査の間に放射線の照射が開始され、Ys行の走査時にバイアス線Bsに流れる電流の情報が判定閾値を超え、検知回路106は、放射線の照射が開始されたと判定する。この判定の結果に従って、制御回路107は、放射線画像を取得するための蓄積動作へ画素アレイ101を移行させている。
一方、図5(b)は、比較例の放射線撮像装置において、Ys行を空読みの走査中に衝撃が加わった際の、図4のYs行目付近の拡大図である。一般に、放射線撮像装置において、可搬性や使い勝手を向上さるために、放射線撮像装置の軽量化が求められている。放射線撮像装置の筺体は、例えば、これまで使用されてきた金属からカーボンといったより軽量な素材が選ばれる傾向にある。これによって、筺体の剛性が低下し、内部の回路基板に衝撃や圧力が伝わりやすくなる。同様に、回路基板も小型化や高密度化がなされ、例えば、小型大容量のセラミックコンデンサの採用や複数の回路が少数の基板に集積される傾向にある。これによって、回路基板に衝撃や圧力が伝わった場合、セラミックコンデンサは圧電効果により電圧ノイズを発生し、そのノイズが回路間の干渉によりさまざまな回路に伝わり誤動作しやすくなる。つまり、放射線撮像装置の回路は、より衝撃や圧力による影響を受けやすくなりうる。このため、図5(b)に示される例において、Ys行の空読みの走査時に衝撃が加わり、バイアス線Bsに流れた電流の情報が判定閾値を超え、検知回路106は、放射線の照射が開始されたと誤判定をしてしまう。この判定に従って、制御回路107は、画素アレイ101を蓄積動作へ移行させている。
次いで、図6を参照しながら、本実施形態における検知回路106が、放射線の照射の開始を判定する詳細動作を説明する。本実施形態において、放射線撮像装置100は、バイアス線Bsa、Bsbに流れるバイアス電流に関して、以下のような特徴を有しうる。
放射線の照射中、単位時間当たりの放射線の照射量に比例した電流がバイアス線Bsに流れる。この電流は、画素PIXのスイッチ素子Tがオフ(非導通)状態にある場合よりも、オン(導通)状態にある場合の方が多く流れうる。放射線が照射された画素PIXのスイッチ素子Tを導通すると、スイッチ素子Tを導通するまでに当該画素PIXの変換素子Sに蓄積された電荷量に比例した電流が、バイアス線Bsに流れる。この電流は、図6に「放射線」として示されている。
画素PIXのスイッチ素子Tのオン・オフを切り替えると、バイアス線Bsa、Bsbに電流が流れる。この電流は、スイッチングノイズと呼ばれうる。したがって、この電流は、図6に「スイッチングノイズ」として示されている。
放射線撮像装置100に衝撃や電磁界ノイズなどが加わると、バイアス線Bsa、Bsbに印加されたノイズの周波数に応じた電流が流れうる。この電流は、外来ノイズと呼ばれるものであり、図6に「外来ノイズ」として示されている。例えば、商用電源から生じた電磁界の影響により、バイアス線Bsに50~60Hz程度の電流が流れうる。また、放射線撮像装置に衝撃が入力されると、バイアス線Bsに数Hz~数kHzの電流が流れうる。
放射線撮像装置100に電磁界ノイズや衝撃が加わらない場合であっても、放射線撮像装置100自体が発生する電磁波や検知回路106などの内部雑音などにより、バイアス線Bsに電流が流れる。この電流は、システムノイズと呼ばれるものである(不図示)。
放射線の照射、より具体的には放射線の照射の開始を検知するために、検知信号としてのバイアス線Bsa、Bsbを流れる電流に起因する信号のサンプル値をそのまま用いてもよいが、上述の図5(b)ように誤判定してしまう場合がある。そこで、本実施形態の放射線撮像装置100は、衝撃や電磁界ノイズなどによる外来ノイズなどの影響を低減するため、以下に説明する手法を用いて、検知回路106は、放射線情報を算出し、放射線の照射を検知する。
本実施形態において、図2に示されるように、バイアス電源回路104には複数のバイアス源203a、203bを備えている。また、画素アレイ101に配される画素PIXは、上述のように複数のグループを構成する。より具体的には、1つの画素グループと1つのバイアス源203とがそれぞれ対応して配され、複数のバイアス源203のそれぞれは、バイアス源203ごとに電気的に独立したバイアス線Bsを介して画素PIXの変換素子Sにバイアス電位を供給する。図2に示される構成において、バイアス源203aは、画素PIXaを含むグループにバイアス線Bsaを介してバイアス電位を供給し、バイアス源203bは、画素PIXbを含むグループにバイアス線Bsbを介してバイアス電位を供給している。検知回路106は、バイアス源203aおよびバイアス源203bから出力されるバイアス線Bsaおよびバイアス線Bsbを流れる電流の信号に基づいて放射線情報を取得し、放射線の照射を検知する。例えば、検知回路106は、放射線情報または放射線情報の積分値が所定の閾値を上回った場合に放射線が照射されていると判定する。
図6に示されるように、駆動回路214の駆動周期を期間TIで表す。すなわち、放射線撮像装置100は、期間TIごとに1回のリセット動作(空読み)を行う。期間TIのうち、駆動回路214が、ハイレベルの駆動信号を供給する時間(以下、オン時間と呼ぶ場合がある。)を期間THで表し、ローレベルの駆動信号を供給する時間(以下、オフ時間と呼び場合がある)を期間TLで表す。本実施形態において、一例として、期間TH=期間TLとなるように制御回路107は駆動回路214を制御する。すなわち、1回のリセット動作の開始とともに、駆動回路214は、ある駆動線Vgの駆動信号をローレベルからハイレベルに切り替え、期間THが経過した後に当該駆動線Vgの駆動信号をローレベルに戻し、さらに同じ長さの期間TLが経過した後に次のリセット動作を開始する。例えば、期間TH=期間L=16μ秒としてもよい。
また、図6に示されるように、検知回路106が、バイアス源203a、203bからバイアス線Bsa、Bsbを流れる電流をサンプリングする期間を期間TSで表す。本実施形態では、期間TH=期間TSとして、駆動線Vgがある画素PIXのスイッチ素子Tにハイレベルの駆動信号を供給している期間において、検知回路106は、バイアス源203a、203bからバイアス線Bsa、Bsbを流れる電流を表す信号値のサンプリングを行う。図6に示されるタイミング図では、期間TH=期間TL=期間TS=期間TI/2としているが、この値に限定するものではなく、期間THと期間TLとは任意の時間、比率に設定してもよい。また、期間THと期間TSとは、等しい時間である必要はなく、期間TSを期間THよりも短い期間として、検知回路106は、時間期間の期間に複数回のサンプリング動作を実施してもよい。
本実施形態では、上述のようにバイアス電源回路104には、2つのバイアス源203a、203bが配されている。このため、検知回路106は、一度の時間TSにおいて、バイアス源203aおよびバイアス源203bから出力されるバイアス線Bsaおよびバイアス線Bsbを流れる電流の2つの信号を同時に取得できる。ここで、2つのグループのうち駆動回路214がスイッチ素子Tをオンさせた画素PIXを含むグループに接続されたバイアス線Bsを流れる電流を表す信号値を有効値Sと呼ぶ。また、2つの画素グループのうちスイッチ素子Tがオフ状態のグループに接続されたバイアス線Bsを流れる電流を表す信号値をN値と呼ぶ。
検知回路106は、有効値Sとノイズ値Nとを、図6に示されるように、同じタイミングでサンプリングしてもよい。有効値Sとノイズ値Nとは、時間差なく取得されるため、有効値Sおよびノイズ値Nに対して、上述の「放射線」で示される信号は、スイッチ素子Tが導通状態の有効値Sにのみに含まれる。一方、外来ノイズは、スイッチ素子Tの導通状態によらず有効値Sとノイズ値Nとで略同一量含まれる可能性が高い。したがって、検知回路106は、有効値Sおよびノイズ値Nに基づいて、より具体的には、有効値Sとノイズ値Nとの差分に基づいて、外来ノイズを除去することができ、放射線情報として「放射線」の信号のみを取り出すことが可能となる。
図2の構成において、2つのバイアス源203a、203bから出力される電流の情報は、それぞれのバイアス線Bsa、Bsbを流れる電流を電圧に変換したアナログ値である。このため、検知回路106は、有効値Sとノイズ値Nとのそれぞれアナログ値の差分をアナログ/デジタル変換したデジタル値に基づいて、放射線の照射の有無を判定するための放射線情報を算出する構成としている。しかしながら、これに限られることはなく、例えば、バイアス源203に配された電流-電圧変換回路215の出力をそれぞれA/D変換するA/D変換器が、バイアス源203と検知回路106との間に配されていてもよい。この場合、検知回路106は、バイアス源203a、203bから出力される有効値Sおよびノイズ値NのA/D変換されたデジタル値の差分に基づいて放射線情報を算出してもよい。
ここで、x回目(xは任意の自然数)のリセット動作(空読み)において取得された2つのサンプル値をそれぞれ有効値S(x)とノイズ値N(x)として、放射線信号の検知に用いる放射線情報をX(x)とする。検知回路106は、式(1)に示されるような演算によって放射線情報X(x)を算出してもよい。
X(x)=S(x)―N(x) ・・・ (1)
式(1)は、スイッチ素子Tをオンさせた画素PIXを含む画素グループに接続されたバイアス線Bsを流れる電流と、スイッチ素子Tがオフ状態の画素グループに接続されたバイアス線Bsを流れる電流と、の差分処理を意味する。また、画素PIXごとの出力特性などが異なる場合、式(2)のように画素PIXごとのばらつきに応じてS(x)、N(x)に重み付けした信号値を用いて放射線情報を算出してもよい。
X(x)=a×S(x)―b×N(x) ・・・ (2)
検知回路106によって、放射線の照射の開始が検知されると、制御回路107は、全てのスイッチ素子Tを非導通状態にさせ、画素PIXに放射線による信号を蓄積させる。その後、制御回路107は、放射線の照射が終了したことに応じて本読みを行う。図2に示される構成において、行方向に並ぶ画素PIXに対して、それぞれの画素グループに分割するための2本の駆動線が接続されている。図2に示される構成において、画素PIXは、行方向に互いに隣り合う画素PIXaおよび画素PIXbを含んでいる。また、画素PIXaと画素PIXbとは、複数のグループのうち互いに異なるグループに含まれ、かつ、複数の駆動線Vgのうち互いに異なる駆動線に接続されている。また、画素PIXaと画素PIIXbとが、同じ信号線Sigに接続されている。このため、図4に示されるように、放射線画像データを取得する際に、駆動回路214は、同じ信号線Sigに接続された画素PIXのスイッチ素子Tを異なるタイミングでオンさせる。これによって、それぞれの画素PIXに蓄積された電荷を読み出すことができる。
本実施形態において、2つのバイアス源203が配されることによって、有効値Sおよびノイズ値Nを同じタイミングでサンプリングする。これによって、放射線発生装置130との同期信号を必要とせずに、筺体に圧力や衝撃が加わった際などに生じるノイズへの耐性が高く、高品位の画像情報を得ることができる放射線撮像装置100および放射線撮像システムSYSを提供することができる。
本実施形態において、2つのバイアス源203を配することを説明したが、3つ以上のバイアス源203が配されていてもよい。この場合、3つ以上のバイアス線Bsを流れる電流から、適宜、有効値Sおよびノイズ値Nがサンプリングされればよい。また、図2に示される構成において、2つのグループに属する画素PIXが、行方向にそれぞれ交互に配され、列方向に互いに隣り合う画素PIXは、2つの画素グループのうち同じ画素グループに含まれているが、これに限られることはない。適当な順番で、それぞれのグループに属する画素PIXが配置されればよい。
また、本実施形態において、図6に示されるように、有効値Sおよびノイズ値Nを同じタイミングでサンプリングしているが、これに限られることはない。例えば、バイアス源203が1つの場合、有効値Sおよびノイズ値Nは、異なるタイミングでしかサンプリングすることはできない。そこで、検知回路106が、有効値Sとノイズ値Nとを、サンプリングするタイミングの少なくとも一部が重なるように取得することによって、バイアス源203が1つの場合と比較して、外来ノイズの影響を抑制することが可能となる。
また、それぞれのグループに含まれる画素PIXの数の差が、グループごとに10%以内であってもよい。また、例えば、それぞれのグループに含まれる画素PIXの数が、それぞれ同じ数であってもよい。それぞれのグループに含まれる画素PIXの数を揃えることによって、バイアス線Bsを流れる外来ノイズやスイッチングノイズ、システムノイズなどの量が揃えられる可能性が高くなり、検知回路106が放射線の照射の有無を検知する際のノイズの影響が抑制されうる。
ここまでは、検知回路106が外来ノイズを除去する基本的な構成を説明した。しかしながら、上述の構成は、バイアス線Bsaおよびバイアス線Bsbに略同量のノイズが重畳されることを前提としている。このため、検知回路106は、電気的に独立したバイアス線Bsaとバイアス線Bsbの間で異なる量の外来ノイズが重畳すると、放射線の照射の有無の検出精度が低下してしまう可能性がある。
放射線撮像装置100を製造する際のコストダウンや、放射線撮像装置のダウンサイズなどによって、放射線撮像装置100に搭載される電気部品やメカ部品の形状性能が複雑化しうる。この結果、部品、部品レイアウト、配線レイアウトなどの制約などによって、衝撃などに対し、バイアス線Bsaとバイアス線Bsbとに異なる量の外来ノイズが重畳する可能性がある。この結果、画素PIXのスイッチ素子Tを導通状態で読み出したグループの有効値Sと、画素PIXのスイッチ素子Tを非導通状態で読み出したグループのノイズ値Nに、異なる量のノイズが重畳し、有効値Sとノイズ値Nとの差分から精度よく放射線情報を得ることができない可能性がある。
そこで、本実施形態では、有効値Sとノイズ値Nに重畳される外来ノイズが同等になるように、上述の容量素子211aと容量素子211bとの対を配置してもよい。これによって、バイアス線Bsaとバイアス線Bsbとの間で異なる量の外来ノイズが重畳されることが抑制され、精度よく放射線情報を抽出し、放射線の照射の検知性能を向上させる。本実施形態において、特に注目するノイズ源は、放射線撮像装置100に対する衝撃である。例えば、コンデンサなどの圧電効果がある電子部品に衝撃が加わった場合、意図しない電圧ノイズが発生し、回路基板に実装されている他に電子部品に影響を与えてしまう可能性がある。この影響を受ける部品が、バイアス配線Bsに接続されていると、信号値Sおよびノイズ値Nに外来ノイズの影響が重畳されうる。
本実施形態において、バイアス線Bsaおよびバイアス線Bsbに接続されている容量素子211aおよび容量素子211bの特性を揃え、外部のノイズ源から受ける影響を、有効値Sとノイズ値Nとに略同量の外来ノイズとして重畳させる。これによって、外来ノイズの影響を抑制し、精度よく放射線情報を抽出する。ここで、容量素子211aおよび容量素子211bの特性を揃えるとは、外部からのノイズ、例えば、衝撃や電磁界ノイズなどに対して、バイアス線Bsaおよびバイアス線Bsbに接続された容量素子211aおよび容量素子211bが発生させるノイズの量を略同一にすることを指す。つまり、外部から入力されるノイズ源に対して、容量素子211aおよび容量素子211bが、略同一のノイズ成分をそれぞれバイアス線Bsaおよびバイアス線Bsbに載せることができればよい。
以下、図7~図13を用いて、容量素子211a、211bの組合せ(以下、容量素子211対と示す場合がある。)について、詳細な説明を行う。図7は、放射線撮像装置100の容量素子211対の配置を説明する図である。図7には、バイアス源203a、203bが配された基板801が示されている。基板801は、例えば、プリント回路基板であってもよい。基板801は、固定部802を介して、放射線撮像装置100の筐体(不図示)に固定されている。バイアス源203a、203bは、上述のように、バイアス線Bsa、Bsbを介して画素アレイ101に配された画素PIXにグループごとにバイアス電位を供給する。バイアス線Bsa、Bsbは、基板801から、図7に示されるように、フレキシブルプリント配線板803を介して画素アレイ101まで延在していてもよい。フレキシブルプリント配線板803には、基板801とフレキシブルプリント配線板803とは、接続部805で接続されている。フレキシブルプリント配線板803は、電子部品804を備えるCOF(Chip on Film)であってもよい。電子部品804は、上述の読出回路102などの機能を有していてもよい。また、図7では、配線パターンとしてバイアス線Bsaとバイアス線Bsbとが示されているが、駆動線Vgや信号線Sigなども配されうる。
図7に示される構成において、互いに隣り合う画素列ごとに配されるバイアス線Bsa、Bsbのそれぞれに対応して、複数の容量素子211対が配されている。図2に示される構成では、容量素子211対は1対のみ配されていたが、図7に示されるように、複数の容量素子211対が配されていてもよい。容量素子211対は、例えば、図7に示されるように、基板801のうちフレキシブルプリント配線板803が接続される接続部805の手間に配されていてもよい。
次いで、放射線撮像装置100に衝撃が加わった場合について考える。まず、放射線撮像装置100の筐体に衝撃が印可されると、衝撃は、筐体から固定部802を経由して基板801に伝わる。この衝撃は、基板801を介して容量素子211対に伝わり、容量素子211対の容量素子211aおよび容量素子211bは、電圧ノイズを発生する。この電圧ノイズは、バイアス線Bsaおよびバイアス線Bsbに外来ノイズとして重畳される。このとき、基板801に対して加わる衝撃は、基板801の全面において、一様ではない。すなわち、容量素子211対が配された箇所に依存しうる。したがって、容量素子211aと容量素子211bとは、互いに近接して配されうる。基板801のうち衝撃の影響を大きく受ける箇所に容量素子211aが配され、衝撃の影響が小さい箇所に容量素子211bが配されていた場合、衝撃によりバイアス線Bsaとバイアス線Bsbとに重畳されるノイズが異なってくるためである。これは、衝撃に対して、容量素子211aと容量素子211bとの特性が異なる場合といえる。このため、バイアス線Bsaに接続される容量素子211aとバイアス線Bsbに接続される容量素子211bとは、衝撃に対し特性が略同一となるように配される。容量素子211対における容量素子211aと容量素子211bとの配置は後述する。
容量素子211a、211bが衝撃や電磁波などの外部のノイズ源からの入力に対して外来ノイズとして出力する電圧ノイズは、容量素子211a、211bの配置方向に対して指向性がある可能性がある。そこで、詳細は後述するが、容量素子211aが配される電極パターンと容量素子211bが配される電極パターンとは、同じ形状をし、同じ方向に配されていてもよい。例えば、複数の容量素子211対が配されている場合、それぞれの電極パターンは、全ての箇所において同じ形状、同じ方向であってもよい。結果として、複数の容量素子211対は、同じ電子部品が同じ配置方向で配されていてもよい。容量素子211の配置方向によって、例えば、同じ外部からの衝撃によってバイアス線Bsaとバイアス線Bsbとに重畳されるノイズの量が、互いに異なってくる可能性があるためである。また、フレキシブルプリント配線板803から入力される外来ノイズに対して、複数の容量素子211対の特性を揃える場合、接続部805に対する容量素子211対の配置位置が、それぞれの接続部805に対して略同一で配されていてもよい。
図7に示される構成では、容量素子211a、211bとしてバイパスコンデンサを例に説明しているが、これに限定されるものではない。例えば、容量素子211a、211bは、容量性能を示すダイオードや(三端子)ノイズフィルタであってもよい。また、図7に示される構成では、バイアス源203a、203bが、基板801上に配置されるように図示されているが、基板801とは別の基板に配されていてもよい。つまり、基板801には、配線パターンと容量素子211対だけが配されていてもよい。
次に、図8、9を用いて、衝撃が基板801上に配された容量素子211対に入力されるメカニズムについて説明する。図8は、基板801を横から見た場合の、基板801の変形の様子を模式的に表した図である。状態811は、基板801に衝撃が加わっていない定常時の状態が示されている。図8に示されるように、基板801の両端付近が固定されている場合、衝撃が加わると、基板801は、状態812や状態813のように変形しうる。状態812の場合を例に挙げると、基板801上の容量素子211a、211bに加わる力は以下のようになる。例えば、位置5の上面に容量素子211a、211bが配されていれば、引っ張り応力が容量素子211a、211bに機械エネルギとして加わる。また、位置5の下面に容量素子211a、211bが配されていれば、圧縮応力が容量素子211a、211bに機械エネルギとして加わる。つまり、容量素子211a、211bが受ける機械エネルギは、基板801の容量素子211a、211bが配されている位置と基板801の変形量とによって概略決まり得る。また、基板801の変形量は、基板801の材質や厚さによって決まりうる。そこで本発明者等は、容量素子211aと容量素子211bとが、基板801の変形に対して特性を略同一とできる配置関係を見出した。
図9には、基板801上の容量素子211aと容量素子211bとの配置が示されている。容量素子211aは、基板801に配された電極1001と電極1002との間に配されている。容量素子211bは、基板801に配された電極1003と電極1004との間に配されている。このとき、電極1001と電極1002とを結ぶY方向に沿って、電極1003と電極1004とが配されている。また、上述したように、電極1001と電極1002とによって構成される電極パターンと、電極1003と電極1004とによって構成される電極パターンと、が同じ形状をしていてもよい。後述するように、容量素子211aと容量素子211bとが、同じ電子部品である場合、電極1001と電極1002との間の距離と、電極1003と電極1004との間の距離が等しくてもよい。
このとき、基板801の厚さtに対し、図9に示されるように、容量素子211aと容量素子211bとの間の距離Lが、基板801の厚さの3倍以下であってもよい。これによって、容量素子211aと容量素子211bとの外部のノイズ源からの入力に対する特性を略同一とすることが可能になる。ここでは、距離Lは、基板801の厚さtから決定したが、これに限られるものではない。容量素子211b対が受ける基板801の変形量に関わるパラメータであればよく、例えば、基板801の、ヤング率、ポアソン比、材質、密度などに応じて距離Lが決定されてもよい。
基板801の変形量は、基板801の厚さtが厚いほど変形し難くなる。そのため、基板801の厚さtが厚くなれば厚くなるほど、容量素子211aと容量素子211bとの間の距離Lは広くすることが可能である。
一方、容量素子211aと容量素子211bとの距離Lを小さくすることによって、容量素子211aと容量素子211bとの外部のノイズ源からの入力に対する特性を略同一とすることが可能になる。容量素子211aと容量素子211bとの距離Lは、基板801の厚さt以下であれば、外来ノイズの影響を抑制し、放射線の照射を検知する精度をさらに向上できることが、発明者等によって見出された。しかしながら、容量素子211aと容量素子211bとの距離Lを短くしすぎた場合、容量素子211aおよび容量素子211bの実装時に互いに接触してしまうことや、基板801の同じ面に重ねて配することは難しい。したがって、容量素子211aと容量素子211bとの距離Lは、基板801の厚さtの1/5以上であってもよいし、1/2以上であってもよい。また、例えば、容量素子211aと容量素子211bとの間に、他の電子部品が配されていなくてもよい。
次に、容量素子211aと容量素子211bとが配置される向きについて、図10(a)~10(e)、11を用いて説明する。基板801に使用される電子部品は、電子部品の集積化やダウンサイズを達成するために、実装面積が小さい表面実装部品が多く使用される。特に、安価なセラミックコンデンサは、使用しやすく、多くの放射線撮像装置100において採用されうる。セラミックコンデンサは、圧電効果が大きく、基板801の変形の影響を受けやすい部品でもある。加えて、セラミックコンデンサは、一般的に長長手方向と短手方向とを有する矩形状である場合が多く、衝撃ノイズに対して指向性をもつ。
ここでは、基板801の電極1001が配される面に対する正射影において、容量素子211aと容量素子211bとは、セラミックコンデンサなどのように、長手方向と短手方向とを有する矩形状であり、上述の特性に指向性を有するとして説明する。また、容量素子211aと容量素子211bとが、セラミックコンデンサのような表面実装の電子部品であり、容量素子211aと容量素子211bとが、同じ電子部品(例えば、同じ型番のセラミックコンデンサ)であるとして説明する。このため、基板801の変形に対して、容量素子211aと容量素子211bとの外部のノイズ源に起因する特性を略同一にするためには、容量素子211aと容量素子211bとの配置向きについても考える必要がある。
図10(a)は、基板801に対するX方向とY方向との定義を示す図である。図10(a)に示されるように、基板801のうち容量素子211aおよび容量素子211bが配される面(主面)に平行にX方向(長手方向)、Y方向(短手方向)を定義し、面の法線方向(厚さ方向)をZ方向と定義する。また、図10(a)に示される場合において、基板801は、X方向に撓むように変形している。
この場合、図10(b)~10(e)に示されるように、容量素子211aの長手方向に平行な方向に沿って、容量素子211bの長手方向が配される。これによって、基板801の変形に対して、略同等の機械エネルギが、容量素子211aおよび容量素子211bに入力される。ここで、電極1001と電極1002とを結ぶ方向は、容量素子211bの長手方向と同じである。
さらに、図10(a)に示される、基板801のX方向の変形に対する特性は、容量素子211aおよび容量素子211bの短手方向が、X方向に沿って配されている場合の方が、容量素子211aおよび容量素子211bに加わる機械エネルギが小さくなる。このため、図10(b)、10(e)のように、容量素子211aおよび容量素子211bが配されていてもよい。
図10(b)に示される場合において、容量素子211aの長手方向に平行なY方向に沿って、容量素子211bの長手方向が配される。さらに、Y方向に交差するX方向に、容量素子211aと容量素子211bとが、並んで配されている。このとき、容量素子211aの長手方向の一端と容量素子211bの長手方向の一端とを結ぶ仮想線1101、および、容量素子211aの長手方向の他端と容量素子211bの長手方向の他端とを結ぶ仮想線1102が、それぞれX方向に沿っていてもよい。容量素子211aと容量素子211bとのY方向の位置を揃えることによって、基板801のY方向の変形時に加わる機械エネルギが、容量素子211aと容量素子211bとの間で、略同一になりうる。
図10(e)に示される場合において、容量素子211aの長手方向に平行なY方向に沿って、容量素子211bの長手方向が配される。さらに、Y方向に平行な1つの仮想線1103の上に、容量素子211aと容量素子211bとが、並んで配されている。
基板801は、短手方向であるY方向よりも、長手方向であるX方向の方が撓みやすい可能性がある。したがって、図10(b)、10(e)に示されるように、容量素子211aおよび容量素子211bを配した方が、バイアス線Bsaおよびバイアス線Bsbに重畳してしまうノイズの量を略同一にすることが可能になりうる。しかしながら、基板801は、Y方向にも撓みうる。したがって、図10(e)に示す配置よりも図10(b)に示す配置の方が、容量素子211aおよび容量素子211bに加わる機械エネルギの差は小さくなりうる。
また、容量素子211aおよび容量素子211bは、長手方向をY方向に沿うことに限られることはない。容量素子211aの長手方向に平行な方向に沿って、容量素子211bの長手方向が配されていればよい。例えば、図10(c)、10(d)に示されるように、容量素子211aおよび容量素子211bの長手方向が、X方向に沿って配されていてもよい。この場合、図10(c)に示されるように、X方向に交差するY方向に、容量素子211aと容量素子211bとが、並んで配されている。さらに、図10(c)に示されるように、容量素子211aと容量素子211bとのX方向の位置が揃っていてもよい。また、図10(d)に示されるように、X方向に平行な1つの仮想線の上に、容量素子211aと容量素子211bとが、並んで配されていてもよい。
上述の説明では、容量素子211a、211bとしてセラミックコンデンサを例として挙げたが、容量素子211a、211bとして、例えば、アルミ電解コンデンサが用いられてもよい。アルミ電解コンデンサには、極性が存在する。そのため、容量素子211a、211bの配置の方向に加え、容量素子211aおよび容量素子211bの極性の向きも揃えることによって、基板801の変形に起因する容量素子211aおよび容量素子211bの特性を略同一とすることができる。
図11は、図7に示されるフレキシブルプリント配線板803および接続部805の1つを拡大した図である。対になるバイアス線Bsaとバイアス線Bsbとは、図11に示されるように、互いに隣接するように配されていてもよい。つまり、対になるバイアス線Bsaとバイアス線Bsbとの間に信号線Sigなどが配されていなくてもよい。図11のように対になるバイアス線Bsaとバイアス線Bsbとを隣接して配することによって、電磁界ノイズのような外部からのノイズに対し、発生源からの距離の差分を小さくできる。したがって、バイアス線Bsaおよびバイアス線Bsbに重畳する電磁界ノイズの発生源から受ける影響差を抑制することが可能になる。
次に、図12を用いて、放射線撮像装置100の画像取得部110の変形例について説明する。図12では、図2に示される容量素子211a、211bが、インダクタ素子212a、212bに変更されている。より具体的には、バイアス線Bsaに直列にインダクタ素子212aが配され、バイアス線Bsbに直列にインダクタ素子212bが配されている。
上述の容量素子211a、211bは、放射線の照射を検知する際や、画素PIXから放射線情報を読み出す際に、バイアス線Bsa、Bsbの高周波の変動を抑制されるために付加されうる。同様に、インダクタ素子212a、212bが、バイアス線Bsa、Bsbの高周波な変動を抑制されるために、バイアス線Bsa、Bsbに直列に接続されていてもよい。インダクタ素子212a、212bは、容量素子211a、211bと同様に圧電効果を持ち衝撃が加わるとノイズ電圧を発生しうる。そのため、インダクタ素子212aおよびインダクタ素子212bは、上述の容量素子211aおよび容量素子211bと同様の配置方法に従って、基板801の上に配されうる。
また、インダクタ素子212a、212bは、コイルを含み構成される場合が多い。コイルに電磁界ノイズが印加されると、コイルで電流が発生しノイズ電流になる。したがって、例えば、インダクタ素子212bは、インダクタ素子212aを構成するコイルの長手方向に平行な方向に沿うように長手方向が配されたコイルを備え、インダクタ素子212aのコイルの巻き方向とインダクタ素子212bコイルの巻き方向とが同じであってもよい。
また、上述の容量素子211対と同様に、複数のインダクタ素子212aとインダクタ素子212bとの組合せが、配されていてもよい。また、インダクタ素子212a、212bは、コイルに限定されるものではなく、例えば、インダクタ性能を示すノイズフィルタなどが、バイアス線Bsa、Bsbに直列に接続されていてもよい。また、上述のように、バイアス線Bsa、Bsbに容量素子211a、211bを接続し、さらに、図12に示されるように、インダクタ素子212a、212bを接続してもよい。容量素子211a、211bとインダクタ素子212a、212bとによって、ローパスフィルタが構成されうる。
図13(a)、13(b)を参照して、容量素子211aおよび容量素子211bの配置の変形例について説明する。容量素子211aおよび容量素子211bの配置以外は、上述の各構成と同様であってもよい。そのため、ここでは、容量素子211aおよび容量素子211bの配置について、他の構成については説明を省略する。
上述の実施形態では、容量素子211aと容量素子211bとが、基板801の同じ面に配されている場合について説明した。しかしながら、容量素子211aおよび容量素子211bが配される基板801の面(主面)は、同じ面でなくてもよい。図13(a)に示されるように、容量素子211aと容量素子211bとが、基板801の互いに異なる面に配されていてもよい。この場合、図13(a)、13(b)に示されるように、基板801の電極1001が配される面に対する正射影において、容量素子211aと容量素子211bとが互いに重なるように配されていてもよい。
容量素子211対を図13(a)、13(b)に示されるように配にすることによって、容量素子211aおよび容量素子211bに入力される電磁界ノイズに対して、特性を略同一にすることができる。より具体的には、容量素子211aと容量素子211bとを基板801の表裏にそれぞれ実装することによって、バイアス線Bsaとバイアス線BsbとをZ方向から見た場合に重ねて引き回すことができる。この方法では、互いに寄生容量を介してバイアス線Bsaとバイアス線Bsbとをカップリングすることができる。つまり、バイアス線Bsaに発生した高周波ノイズを、寄生容量を介してバイアス線Bsbにも重畳させることができ、コモンモードのノイズとすることができる。加えて、基板801上において、バイアス線Bsaとバイアス線BsbとのX、Y方向の位置が略同一にできるため、例えば、内層を通る別電源の配線パターンから受ける影響を、バイアス線Bsaとバイアス線Bsbとで略同一することができる。結果として、バイアス線Bsaとバイアス線Bsbとが受ける電磁界ノイズに対する特性を略同一とすることができる。
図13(a)、13(b)に示される構成において、基板801の変形に対して、容量素子211aと容量素子211bとに加わる機械エネルギが逆位相になりうる。つまり、圧電効果によって、バイアス線Bsaとバイアス線Bsbとが受ける影響は、同じにならない。したがって、基板801の変形が概略無視できる、または、許容できる場合において、図13(a)、13(b)に示される容量素子211対の配置にする。それによって、電磁界ノイズの影響を抑制しつつ、検知回路106による放射線の照射の検知能力を向上させることができる。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
100:放射線撮像装置、106:検知回路、203:バイアス源、211:容量素子、Bsa,Bsb:バイアス線、PIX:画素、S:変換素子

Claims (21)

  1. 放射線を電荷に変換する変換素子をそれぞれ含む複数の画素と、前記複数の画素のうち第1グループの画素の前記変換素子に第1バイアス線を介してバイアス電位を供給する第1バイアス源と、前記複数の画素のうち前記第1グループとは異なる第2グループの画素の前記変換素子に第2バイアス線を介してバイアス電位を供給する第2バイアス源と、前記第1バイアス線を流れる電流および前記第2バイアス線を流れる電流に基づいて放射線の照射の有無を検知する検知回路と、を含む放射線撮像装置であって、
    前記第1バイアス線と所定の電位を供給する電位供給線との間に配された第1容量素子と、前記第2バイアス線と前記電位供給線との間に配された第2容量素子と、をさらに含むことを特徴とする放射線撮像装置。
  2. 基板をさらに含み、
    前記第1容量素子は、前記基板に配された第1電極と第2電極との間に配され、
    前記第2容量素子は、前記基板に配された第3電極と第4電極との間に配され、
    前記第1電極と前記第2電極とを結ぶ第1方向に沿って、前記第3電極と前記第4電極とが配されていることを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
  3. 前記第1電極と前記第2電極との間の距離と、前記第3電極と前記第4電極との間の距離が等しいことを特徴とする請求項2に記載の放射線撮像装置。
  4. 前記第1電極と前記第2電極とによって構成される電極パターンと、前記第3電極と前記第4電極とによって構成される電極パターンと、が同じ形状をしていることを特徴とする請求項2または3に記載の放射線撮像装置。
  5. 前記基板の前記第1電極が配される面に対する正射影において、前記第1容量素子と前記第2容量素子とは、長手方向と短手方向とを有する矩形状であり、
    前記第1容量素子の長手方向に平行な第2方向に沿って、前記第2容量素子の長手方向が配されていることを特徴とする請求項2乃至4の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  6. 前記第1方向と前記第2方向とが、同じ方向であることを特徴とする請求項5に記載の放射線撮像装置。
  7. 前記第2方向に交差する第3方向に、前記第1容量素子と前記第2容量素子とが、並んで配されていることを特徴とする請求項5または6に記載の放射線撮像装置。
  8. 前記第1容量素子の長手方向の一端と前記第2容量素子の長手方向の一端とを結ぶ仮想線、および、前記第1容量素子の長手方向の他端と前記第2容量素子の長手方向の他端とを結ぶ仮想線が、それぞれ前記第3方向に沿っていることを特徴とする請求項7に記載の放射線撮像装置。
  9. 前記第2方向に平行な1つの仮想線の上に、前記第1容量素子と前記第2容量素子とが、並んで配されていることを特徴とする請求項5または6に記載の放射線撮像装置。
  10. 前記第1容量素子と前記第2容量素子との間の距離が、前記基板の厚さの3倍以下であることを特徴とする請求項2乃至9の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  11. 前記第1容量素子と前記第2容量素子とが、前記基板の同じ面に配されていることを特徴とする請求項2乃至10の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  12. 前記第1容量素子と前記第2容量素子との間に、他の電子部品が配されていないことを特徴とする請求項11に記載の放射線撮像装置。
  13. 前記第1容量素子と前記第2容量素子とが、前記基板の互いに異なる面に配されていることを特徴とする請求項2乃至10の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  14. 前記基板の前記第1電極が配される面に対する正射影において、前記第1容量素子と前記第2容量素子とが互いに重なるように配されていることを特徴とする請求項13に記載の放射線撮像装置。
  15. 前記第1容量素子と前記第2容量素子とが、同じ電子部品であることを特徴とする請求項1乃至14の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  16. 前記第1容量素子と前記第2容量素子とが、表面実装の電子部品であることを特徴とする請求項1乃至15の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  17. 前記電位供給線にグランド電位が供給されることを特徴とする請求項1乃至16の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  18. 前記第1バイアス線に直列に第1インダクタ素子がさらに配され、
    前記第2バイアス線に直列に第2インダクタ素子がさらに配されていることを特徴とする請求項1乃至17の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  19. 放射線を電荷に変換する変換素子をそれぞれ含む複数の画素と、前記複数の画素のうち第1グループの画素の前記変換素子に第1バイアス線を介してバイアス電位を供給する第1バイアス源と、前記複数の画素のうち前記第1グループとは異なる第2グループの画素の前記変換素子に第2バイアス線を介してバイアス電位を供給する第2バイアス源と、前記第1バイアス線を流れる電流および前記第2バイアス線を流れる電流に基づいて放射線の照射の有無を検知する検知回路と、を含む放射線撮像装置であって、
    前記第1バイアス線に直列に配された第1インダクタ素子と、前記第2バイアス線に直列に配された第2インダクタ素子と、をさらに含むことを特徴とする放射線撮像装置。
  20. 前記第1インダクタ素子は、第1コイルを含み、
    前記第2インダクタ素子は、前記第1コイルの長手方向に平行な第4方向に沿うように長手方向が配された第2コイルを含み、
    前記第1コイルの巻き方向と前記第2コイルの巻き方向とが同じことを特徴とする請求項18または19に記載の放射線撮像装置。
  21. 請求項1乃至20の何れか1項に記載の放射線撮像装置と、
    前記放射線撮像装置に放射線を照射する放射線発生装置と、
    を備えることを特徴とする放射線撮像システム。
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