JP2023130696A - 負極活物質、リチウムイオン二次電池用負極及びリチウムイオン二次電池 - Google Patents

負極活物質、リチウムイオン二次電池用負極及びリチウムイオン二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】サイクル特性に優れるリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。【解決手段】この負極活物質は、炭素質粒子とシリコン粒子とが複合化された複合粒子を含み、前記シリコン粒子は、平均粒子径が10nm以上300nm以下であり、前記シリコン粒子は、B、P、Al、Cr、Cu、Ga、Ge、Mg、Mn、Ni、Ti、V、W、Y、Znからなる群から選択される何れかの元素がドープされている。【選択図】図1

Description

本発明は、負極活物質、リチウムイオン二次電池用負極及びリチウムイオン二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池は、携帯電話、ノートパソコン等のモバイル機器やハイブリットカー等の動力源としても広く用いられている。
リチウムイオン二次電池の容量は、主に電極の活物質に依存する。負極活物質には、一般に黒鉛が利用されているが、より高容量な負極活物質が求められている。そのため、黒鉛の理論容量(372mAh/g)に比べてはるかに大きな理論容量をもつシリコン(Si)が注目されている。
シリコンを含む負極活物質は充電時に大きな体積膨張を伴う。負極活物質の体積膨張は、電池のサイクル特性の低下の原因となる。負極活物質が体積膨張すると、例えば、負極活物質が破損したり、負極活物質の間の導電パスが切断したり、負極活物質層と集電体の界面で剥離が生じたり、SEI(Solid Electrolyte Interphase)被膜にクラックが生じ電解液の分解等が生じる。これらは、電池のサイクル特性を低下させる。
例えば、特許文献1~3には、電池のサイクル特性を向上させるために、シリコン粒子と炭素材料とが複合化された複合粒子が記載されている。特許文献1~3には、シリコン粒子と炭素材料との複合化の方法として、メカノケミカル法、混合加熱法等が記載されている。
特許第4379971号公報 特許第3995050号公報 特開2008-277232号公報
シリコン粒子と炭素材料とが複合化した複合化粒子を用いると、サイクル特性が向上する。一方で、複合化粒子を用いた場合でも、サイクル特性が十分に向上しない場合や、十分な放電容量を得られない場合があった。例えば、特許文献1に記載のメカノケミカル法を用いて複合化を行うと、炭素材料とケイ素化合物に圧縮力及びせん断力を付与する際に、ケイ素化合物の一部が炭化ケイ素に転化する場合がある。炭化ケイ素は、ケイ素化合物の中でも充放電の寄与が小さく、負極活物質が十分な容量を発現しない場合がある。
本開示は上記問題に鑑みてなされたものであり、サイクル特性に優れるリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
(1)第1の態様にかかる負極活物質は、炭素質粒子とシリコン粒子とが複合化された複合粒子を含む。前記シリコン粒子は、平均粒子径が10nm以上300nm以下である。前記シリコン粒子は、B、P、Al、Cr、Cu、Ga、Ge、Mg、Mn、Ni、Ti、V、W、Y、Znからなる群から選択される何れかの元素がドープされている。
(2)上記態様にかかる負極活物質において、前記シリコン粒子にドープされている前記元素のドープ量が、100ppm以上1000ppm以下でもよい。
(3)上記態様にかかる負極活物質は、比表面積が30m/g以上250m/g以下でもよい。
(4)上記態様にかかる負極活物質は、粉体抵抗率が1.5×10Ω・cm以上1.5×10Ω・cm以下でもよい。
(5)上記態様にかかる負極活物質において、前記炭素質粒子の重量を前記シリコン粒子の重量で割った重量比は、0.5以上5.0以下でもよい。
(6)第2の態様にかかるリチウムイオン二次電池用負極は、上記態様にかかる負極活物質を含む。
(7)第3の態様にかかるリチウムイオン二次電池は、上記態様にかかるリチウムイオン二次電池用負極と、正極と、前記正極と前記リチウムイオン二次電池用負極とを繋ぐ電解質と、を備える。
上記態様に係るリチウムイオン二次電池は、サイクル特性に優れる。
第1実施形態にかかるリチウムイオン二次電池の断面模式図である。
以下、実施形態について、図を適宜参照しながら詳細に説明する。以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等は実際とは異なっていることがある。以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
「リチウムイオン二次電池」
図1は、第1実施形態にかかるリチウムイオン二次電池の模式図である。図1に示すリチウムイオン二次電池100は、発電素子40と外装体50と電解質(例えば、非水電解液)とを備える。外装体50は、発電素子40の周囲を被覆する。発電素子40は、接続された一対の端子60、62によって外部と接続される。非水電解液は、外装体50内に収容されている。図1では、外装体50内に発電素子40が一つの場合を例示したが、発電素子40が複数積層されていてもよい。
(発電素子)
発電素子40は、セパレータ10と正極20と負極30とを備える。発電素子40は、これらが積層された積層体でも、これらを積層した構造物を巻回した巻回体でもよい。
<正極>
正極20は、例えば、正極集電体22と正極活物質層24とを有する。正極活物質層24は、正極集電体22の少なくとも一面に接する。
[正極集電体]
正極集電体22は、例えば、導電性の板材である。正極集電体22は、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、チタン、ステンレス等の金属薄板である。重量が軽いアルミニウムは、正極集電体22に好適に用いられる。正極集電体22の平均厚みは、例えば、10μm以上30μm以下である。
[正極活物質層]
正極活物質層24は、例えば、正極活物質を含む。正極活物質層24は、必要に応じて、導電助剤、バインダーを含んでもよい。
正極活物質は、リチウムイオンの吸蔵及び放出、リチウムイオンの脱離及び挿入(インターカレーション)、又は、リチウムイオンとカウンターアニオンのドープ及び脱ドープを可逆的に進行させることが可能な電極活物質を含む。
正極活物質は、例えば、複合金属酸化物である。複合金属酸化物は、例えば、遷移金属元素とリチウムとを主として含有する酸化物である。遷移金属元素は、例えば、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Mo、Wであり、好ましくはV、Cr、Mn、Fe、Co、Niである。リチウムと遷移金属元素のモル比(リチウム/遷移金属元素)は、例えば、0.3以上2.2以下である。
正極活物質は、例えば、遷移金属元素に対し30モル%以下の範囲でAl、Ga、In、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Si、P、Bなどを含有していてもよい。正極活物質は、例えば、一般式LiMO(MはCo、Ni、Fe、Mnの少なくとも1種、0≦y≦1.2)、またはLi(Nは少なくともMnを含む。0≦z≦2)で表わされるスピネル構造を有する材料等が好ましい。
正極活物質は、例えば、例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMnO)、リチウムマンガンスピネル(LiMn)、及び、一般式:LiNiCoMnの化合物(一般式中においてx+y+z+a=1、0≦x<1、0≦y<1、0≦z<1、0≦a<1、MはAl、Mg、Nb、Ti、Cu、Zn、Crより選ばれる1種類以上の元素)、リチウムバナジウム化合物(LiV)、オリビン型LiMPO(ただし、Mは、Co、Ni、Mn、Fe、Mg、Nb、Ti、Al、Zrより選ばれる1種類以上の元素又はVOを示す)、チタン酸リチウム(LiTi12)、LiNiCoAl(0.9<x+y+z<1.1)である。正極活物質は、有機物でもよい。例えば、正極活物質は、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセンでもよい。
正極活物質は、リチウム非含有の材料でもよい。リチウム非含有の材料は、例えば、FeF、有機導電性物質を含む共役系ポリマー、シェブレル相化合物、遷移金属カルコゲン化物、バナジウム酸化物、ニオブ酸化物等である。リチウム非含有の材料は、いずれか一つの材料のみを用いてもよいし、複数組み合わせて用いてもよい。正極活物質がリチウム非含有の材料の場合は、例えば、最初に放電を行う。放電により正極活物質にリチウムが挿入される。このほか、正極活物質がリチウム非含有の材料に対して、化学的又は電気化学的にリチウムをプレドープしてもよい。
導電助剤は、正極活物質の間の電子伝導性を高める。導電助剤は、例えば、カーボン粉末、カーボンナノチューブ、炭素材料、金属微粉、炭素材料及び金属微粉の混合物、導電性酸化物である。カーボン粉末は、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等である。金属微粉は、例えば、銅、ニッケル、ステンレス、鉄等の粉である。
正極活物質層24におけるバインダーは、正極活物質同士を結合する。バインダーは、公知のものを用いることができる。バインダーは、電解液に溶解せず、耐酸化性を有し、接着性を有するものが好ましい。バインダーは、例えば、フッ素樹脂である。バインダーは、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアミド(PA)、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリベンゾイミダゾール(PBI)、ポリエーテルスルホン(PES)、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン-テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン-クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等である。
バインダーは、フッ素ゴムでもよい。バインダーは、例えば、ビニリデンフルオライド-ヘキサフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF-HFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド-ヘキサフルオロプロピレン-テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF-HFPTFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド-ペンタフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF-PFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド-ペンタフルオロプロピレン-テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF-PFP-TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド-パーフルオロメチルビニルエーテル-テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF-PFMVE-TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド-クロロトリフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF-CTFE系フッ素ゴム)でもよい。
<負極>
負極30は、例えば、負極集電体32と負極活物質層34とを有する。負極活物質層34は、負極集電体32の少なくとも一面に形成されている。
[負極集電体]
負極集電体32は、例えば、導電性の板材である。負極集電体32は、正極集電体22と同様のものを用いることができる。
[負極活物質層]
負極活物質層34は、負極活物質とバインダーとを含む。負極活物質層34は、必要に応じて、導電助剤等を含んでもよい。
負極活物質は、炭素質粒子とシリコン粒子とが複合化された複合粒子を含む。シリコン粒子は、単体のシリコンに限られず、シリコン合金、シリコン酸化物でもよい。シリコン粒子は、結晶質でも非晶質でもよい。
シリコン合金は、例えば、XSiで表される。Xは、カチオンである。Xは、例えば、Ba、Mg、Al、Zn、Sn、Ca、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ge、Y、Zr、Nb、Mo、W、Au、Ti、Na、K等である。nは、0≦n≦0.5を満たす。
シリコン酸化物は、例えば、SiOで表記され、xは、例えば、0.8≦x≦2を満たす。シリコン酸化物は、SiOのみからなってもよいし、SiOのみからなってもよいし、SiOとSiOとの混合物でもよい。またシリコン酸化物は、酸素の一部が欠損していてもよい。
シリコン粒子は、B、P、Al、Cr、Cu、Ga、Ge、Mg、Mn、Ni、Ti、V、W、Y、Znからなる群から選択される何れかの元素がドープされている。ドープ元素は1種類に限られず、複数種でもよい。
シリコン粒子に所定の元素がドープされると、シリコン粒子内に歪みが生じる。歪みは、シリコン粒子とリチウムイオンとの反応を阻害する。シリコン粒子はリチウムイオンとの反応により膨張収縮する。シリコン粒子とリチウムイオンとの反応を制御することで、シリコン粒子の過剰な膨張収縮を抑制できる。
シリコン粒子にドープされている元素のドープ量は、例えば、100ppm以上1000ppm以下である。ドープ量は、ICP(誘導結合プラズマ)発光分光分析法で測定できる。ドープ量を所定量以上とすることで、シリコン粒子の過剰な膨張収縮をより抑制でき、リチウムイオン二次電池100のサイクル特性を高めることができる。またドープ量を所定量以下とすることで、シリコン粒子とリチウムイオンとが十分反応しないという事態を防ぎ、リチウムイオン二次電池100の放電容量を高めることができる。
シリコン粒子の平均粒子径は、例えば、10nm以上300nm以下である。シリコン粒子の平均粒子径は負極活物質層34の断面画像から求められる。断面画像は、走査型電子顕微鏡(SEM)又は透過型電子顕微鏡(TEM)で測定できる。例えば、走査型電子顕微鏡JSM-7600(日本電子株式会社製)を用いて倍率10万倍にてシリコン粒子を観察し、撮影された画像について画像処理を行うことにより平均粒子径を計測できる。例えば、平均粒子径は、画像処理ソフトウェアHALCON(登録商標、MVTec Software GmbH製)を用いて求められる。当該ソフトは、撮影された画像の粒子を認識し、観察視野の端部で粒子全体が撮影されていない粒子を除去し、それぞれの粒子について、最大長(粒子の外接円の直径)を計測し、最大長から粒子径を換算する。このような計測を粒子200個について行い、数基準累積粒度分布を求め、ここから平均粒子径を算出することで求めることができる。
シリコン粒子の平均粒子径が上記範囲だと、シリコン粒子と電解液との接触による副反応に伴う電解液の被膜抵抗の増加を抑制でき、また、充放電時の膨張収縮によりシリコン粒子が破損することを抑制できる。
炭素質粒子は、シリコン粒子と複合化されている。炭素質粒子は、例えば、グラファイト、グラフェン、ピッチ類を焼成した後に生じる炭化物、樹脂類を焼成した後に生じる炭化物等である。炭素質粒子は2種以上でもよい。
ピッチ類は、石炭系ピッチ類、石油系ピッチ類、合成ピッチ類でもよく、例えば、コールタール、タール軽油、タール中油、タール重油、ナフタリン油、アントラセン油、コールタールピッチ、ピッチ油、メソフェーズピッチ、酸素架橋石油ピッチ、ヘビーオイル、コークス、低分子重質油、これらの誘導体等である。
樹脂類は、例えば、ポリビニルアルコールなどの熱可塑性樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アニリン樹脂、シアネート樹脂、フラン樹脂、ケトン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、これらの変性物等である。フェノール樹脂は、例えば、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂等である。エポキシ樹脂は、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂等である。樹脂類は、例えば、ポリエチレン、ポリスチレン、アクリロニトリル-スチレン(AS)樹脂、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン(ABS)樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリ塩化ビニル等である。
複合粒子における炭素質粒子とシリコン粒子との重量比は、炭素質粒子の重量をシリコン粒子の重量で割った値が0.5以上5以下であることが好ましい。高周波誘導加熱燃焼-赤外線吸収法などにより炭素質粒子の重量比は測定でき、ICP(誘導結合プラズマ)発光分光分析法などによりシリコン粒子の重量を測定できる。
負極活物質の比表面積は、例えば、30m/g以上250m/g以下である。比表面積は、例えば、BET法(多分子層吸着法)で測定できる。具体的には、Gemini2360(Micromeritics社製)を用い、窒素流通下で、20分間200℃で試料を予備乾燥し、更に5分間窒素ガスを流したのち、窒素ガス吸着によるBET7点法により求めることができる。
負極活物質の比表面積が十分大きいということは、負極活物質内に隙間が多くあることを示す。負極活物質の比表面積を大きくすることで、隙間が充放電時のシリコン粒子の膨張収縮による応力集中を緩和し、負極活物質の破損をより防止できる。また負極活物質の比表面積を大きくしすぎないことで、負極活物質と電解液とが過剰に副反応を起こすことを防止できる。
負極活物質の粉体抵抗率は、例えば、1.5×10Ω・cm以上1.5×10Ω・cm以下である。粉体抵抗率は、負極活物質に対する元素のドープ量、負極活物質のサイズ、炭素質粒子とシリコン粒子との重量比で制御できる。粉体抵抗率は、粉体抵抗率測定装置を用いて測定できる。例えば、粉体のサンプルをPTFEなどと混合し、錠剤成型機などによってプレスし、ペレットの抵抗率を測定する。プレスはペレットが成形され、形状が保たれる程度に加圧する。
粉体抵抗率を所定値以上とすることで、負極活物質と電解液との過剰な反応を抑制でき、リチウムイオン二次電池100のサイクル特性を向上させることができる。また粉体抵抗率を所定値以下とすることで、リチウムとシリコン粒子との合金化反応が粒子表面で均一化し、リチウムイオン二次電池100のレート特性が向上する。
導電助剤及びバインダーは、正極20と同様のものを用いることができる。負極30におけるバインダーは、正極20に挙げたものの他に、例えば、セルロース、スチレン・ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アクリル樹脂等でもよい。セルロースは、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)でもよい。
<セパレータ>
セパレータ10は、正極20と負極30とに挟まれる。セパレータ10は、正極20と負極30とを隔離し、正極20と負極30との短絡を防ぐ。セパレータ10は、正極20及び負極30に沿って面内に広がる。リチウムイオンは、セパレータ10を通過できる。
セパレータ10は、例えば、電気絶縁性の多孔質構造を有する。セパレータ10は、例えば、ポリオレフィンフィルムの単層体、積層体である。セパレータ10は、ポリエチレンやポリプロピレン等の混合物の延伸膜でもよい。セパレータ10は、セルロース、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリエチレン及びポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも1種の構成材料からなる繊維不織布でもよい。セパレータ10は、例えば、固体電解質であってもよい。固体電解質は、例えば、高分子固体電解質、酸化物系固体電解質、硫化物系固体電解質である。セパレータ10は、無機コートセパレータでもよい。無機コートセパレータは、上記のフィルムの表面に、PVDFやCMCなど樹脂とアルミナやシリカなどの無機物の混合物を塗布したものである。無機コートセパレータは、耐熱性に優れ、正極から溶出した遷移金属の負極表面への析出を抑制する。
<電解液>
電解液は、外装体50内に封入され、発電素子40に含浸している。電解液は、液系の電解質に限られず、固体での電解質でもよい。非水電解液は、例えば、非水溶媒と電解塩とを有する。電解塩は、非水溶媒に溶解している。
溶媒は、一般にリチウムイオン二次電池に用いられている溶媒であれば特に限定はない。溶媒は、例えば、環状カーボネート化合物、鎖状カーボネート化合物、環状エステル化合物、鎖状エステル化合物のいずれかを含む。溶媒は、これらを任意の割合で混合して含んでもよい。環状カーボネート化合物は、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート、ビニレンカーボネート等である。鎖状カーボネート化合物は、例えば、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)等である。環状エステル化合物は、例えば、γ-ブチロラクトン等である。鎖状エステル化合物は、例えば、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸エチル、酢酸エチル等である。非水溶媒中の環状カーボネートと鎖状カーボネートの割合は、例えば、体積にして1:9~1:1にすることが好ましい。
電解塩は、例えば、リチウム塩である。電解質は、例えば、LiPF、LiClO、LiBF、LiCFSO、LiCFCFSO、LiC(CFSO、LiN(CFSO、LiN(CFCFSO、LiN(CFSO)(CSO)、LiN(CFCFCO)、LiBOB、LiN(FSO等である。リチウム塩は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。電離度の観点から、電解質はLiPFを含むことが好ましい。カーボネート溶媒中の室温における電解塩の乖離度は10%以上であることが好ましい。
LiPFを非水溶媒に溶解する際は、非水電解液中の電解質の濃度を、0.5mol/L以上2.0mol/L以下に調整することが好ましい。電解質の濃度が0.5mol/L以上であると、非水電解液の導電性を充分に確保することができ、充放電時に十分な容量が得られやすい。また、電解質の濃度が2.0mol/L以内に抑えることで、非水電解液の粘度上昇を抑え、リチウムイオンの移動度を充分に確保することができ、充放電時に十分な容量が得られやすくなる。
LiPFをその他の電解質と混合する場合にも、非水電解液中のリチウムイオン濃度が0.5~2.0mol/Lに調整することが好ましく、LiPFからのリチウムイオン濃度がその50mol%以上含まれることがさらに好ましい。
<外装体>
外装体50は、その内部に発電素子40及び非水電解液を密封する。外装体50は、非水電解液の外部への漏出や、外部からのリチウムイオン二次電池100内部への水分等の侵入等を抑止する。
外装体50は、例えば図1に示すように、金属箔52と、金属箔52の各面に積層された樹脂層54と、を有する。外装体50は、金属箔52を高分子膜(樹脂層54)で両側からコーティングした金属ラミネートフィルムである。
金属箔52としては例えばアルミ箔を用いることができる。樹脂層54には、ポリプロピレン等の高分子膜を利用できる。樹脂層54を構成する材料は、内側と外側とで異なっていてもよい。例えば、外側の材料としては融点の高い高分子、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド(PA)等を用い、内側の高分子膜の材料としてはポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等を用いることができる。
<端子>
端子60、62は、それぞれ正極20と負極30とに接続されている。正極20に接続された端子60は正極端子であり、負極30に接続された端子62は負極端子である。端子60、62は、外部との電気的接続を担う。端子60、62は、アルミニウム、ニッケル、銅等の導電材料から形成されている。接続方法は、溶接でもネジ止めでもよい。端子60、62は短絡を防ぐために、絶縁テープで保護することが好ましい。
「リチウムイオン二次電池の製造方法」
リチウムイオン二次電池100は、負極30、正極20、セパレータ10、電解液、外装体50をそれぞれ準備し、これらを組み上げて作製される。以下、リチウムイオン二次電池100の製造方法の一例を説明する。
負極30は、例えば、スラリー作製工程、電極塗布工程、乾燥工程、圧延工程を順に行って作製される。
スラリー作製工程は、負極活物質(シリコン粒子)、バインダー、導電助剤及び溶媒を混合してスラリーを作る工程である。
まず負極活物質の製造方法について説明する。負極活物質は、シリコン粒子作製工程、混合工程、乾燥工程、熱処理工程を経て作製される。
まずシリコン粒子作製工程を行う。例えば、原料となるシリコンとドープ元素を含む材料を所定量混合し、溶融し冷却してシリコンインゴットを作製する。
冷却は、例えば、急冷で行う。シリコン等が溶融した溶湯の状態では、シリコンとドープ元素とが均一に溶解した状態である。この溶湯を急冷することで、融点の異なる元素を含む場合であっても、組成が均一になる。またシリコン粒子の過剰な結晶化を防ぐことができる。結晶質なシリコン粒子は、膨張収縮時に破損しやすい。冷却速度は、例えば、10K/s以上10K/s以下である。
次いで、作製されたシリコンインゴットを多段階で粉砕し、平均粒子径を10nm以上300nm以下とする。篩を用いてシリコン粒子の粒子径を制御してもよい。粉砕は、例えば、ボールミル、メディアミルで行うことができる。ボールミルは、例えば、遊星ミル、振動ボールミル、コニカルミル、チューブミルを用いることができる。メディアミルは、例えば、アトライタ型、サンドグラインダ型、アニラーミル型、タワーミル型を用いることができる。ドープ元素、ドープ量は、シリコンと混合する材料種、混合比率で制御できる。
ここでは、シリコンインゴットを粉砕する例を示したが、噴霧法でシリコン粒子を作製してもよい。噴霧法は、溶融して溶湯を噴霧して微粒子を作製する方法である。噴霧法は、不活性ガスで噴射して粉末を形成する方法(ガスアトマイズ法)、回転円盤に噴霧し粉体を形成する方法、高圧水で噴射して粉末を形成する方法(水アトマイズ法)、高速回転した水流に噴霧した金属を流し込む方法(後枚ゼーション法)等を用いることができる。
溶湯の噴射時に超音波をあててもよい。超音波を照射すると、噴射で得られる合金粒子内部の元素組成がより均一になる。また、上記アトマイゼーション法での冷却速度を早めることで、シリコン粒子の非晶質化を進めてもよい。さらに、上記アトマイゼーション法にて得られた粉末をボールミル等の非晶質化用粉砕装置による処理等で、合金中の構成する元素の分布を均一化するとともに、合金の非晶質化を進めてもよい。
また溶湯をgun法、単ロール法、双ロール法で冷却してもよい。これらの方法を用いることで溶湯の冷却速度を早めることができる。当該方法で作製された粉末又はリボンを、さらに粉砕することによって、平均粒径を調整できる。また得られた粉末に対してボールミル等を行い、シリコン粒子の非晶質化を進めてもよい。
ミリングを行う際は、酸化防止剤を加えてもよい。酸化防止剤は、例えば、黒鉛、アルコール、脂肪酸等である。酸化防止剤は、処理後の微粉末が酸素と反応することを抑える。特に、黒鉛は、硬くて展性・延性に乏しいため、固まりにくく、粉砕容器への材料の付着防止の効果がある。また、黒鉛は、化学的に安定で酸化しにくく、合金化もしにくいため上記微粉砕した負極材料粒子の表面を覆うことにより酸化を抑制できる。
またシリコン粒子の酸化を防ぐために、アルコール等の液体中で微粉砕工程を行ってもよい。またシリコン粒子の表面を酸化物皮膜または炭素皮膜で覆ってもよい。酸化物被膜は、例えば、酸素ガスを低濃度含んだ不活性ガス雰囲気に露出することで形成できる。不活性ガス中の酸素濃度は、例えば、0.01体積%以上5.0体積%以下であり、好ましくは0.05体積%以上2.0体積%以下である。酸化物皮膜を表面に形成した微粉末における酸素元素の重量%は、例えば、0.1重量%以上15重量%以下であり、好ましくは0.2重量%以上10重量%以下であり、より好ましくは0.2重量%以上5重量%以下である。
まずシリコン粒子と炭素源とを有機溶媒中で混合する。シリコン粒子と炭素源との混合比率により複合粒子におけるシリコン粒子と炭素質粒子との重量比を調整できる。シリコン粒子は、上述のものを用いる。
炭素源は、グラファイト、グラフェン、ピッチ類、樹脂類等である。ピッチ類、樹脂類は、上述のものを用いることができる。炭素源は、グラファイト、グラフェン、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂、石炭系ピッチ、石油系ピッチからなる群より選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。炭素源は、2種類以上用いてもよい。炭素源は、負極活物質の粉体抵抗率に影響を及ぼす。
有機溶媒は、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン等である。有機溶媒には、分散剤を添加してもよい。分散剤を添加することで、複合化時に炭素質粒子がシリコン粒子を均一に覆う。このような複合粒子は、電子伝導性に優れ、充放電時に電解液と副反応を起こしにくい。
次いで、混合後の混合物を乾燥する。乾燥により、混合物から有機溶媒が除去され、粉体が得られる。乾燥方法は、特に限定されないが、例えば、スプレードライ法である。
次いで、乾燥後の粉体に熱処理を加える。熱処理工程によって、炭素源となる樹脂または樹脂組成物が不完全燃焼し、炭化することで炭素質粒子となる。これによりシリコン粒子と炭素質粒子とが複合化される。
熱処理は、混合物を350~1200℃の熱処理温度で行うことが好ましい。熱処理温度が低いと、炭素源が十分炭化されず、充放電した際にリチウムをトラップする原因となりうる。リチウムがトラップされると、リチウムイオン二次電池の初期効率が低下する。熱処理温度が高いと、シリコン粒子と炭素質粒子とが反応し、炭化ケイ素が過剰に生成さる。炭化ケイ素は、ケイ素化合物の中でも充放電の寄与が小さく、リチウムイオンの伝導度が低下し、リチウムイオン二次電池の放電容量の低下の原因となる。熱処理温度は、負極活物質の粉体抵抗率に影響を及ぼす。
また熱処理時間は、1時間以上72時間以下とすることが好ましい。熱処理雰囲気は、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気などの還元雰囲気が好ましい。熱処理時間は、負極活物質の粉体抵抗率に影響を及ぼす。
次いで、上記の手順で作製した負極活物質を用いてスラリーを作製する。スラリーは、負極活物質、バインダー、導電助剤及び溶媒を混合したものである。溶媒は、例えば、水、N-メチル-2-ピロリドン等である。負極活物質、導電材、バインダーの構成比率は、特に問わない。
電極塗布工程は、負極集電体32の表面に、スラリーを塗布する工程である。スラリーの塗布方法は、特に制限はない。例えば、スリットダイコート法、ドクターブレード法をスラリーの塗布方法として用いることができる。スラリーは、例えば、室温で塗布する。
乾燥工程は、スラリーから溶媒を除去する工程である。例えば、スラリーが塗布された負極集電体32を、80℃~350℃の雰囲気下で乾燥させる。
圧延工程は、必要に応じて行われる。圧延工程は、負極活物質層34に圧力を加え、負極活物質層34の密度を調整する工程である。圧延工程は、例えば、ロールプレス装置等で行われる。ロールプレスの線圧は例えば、100kgf/cm以上2500kgf/cm以下である。
正極20は、負極30と同様の手順で作製できる。セパレータ10及び外装体50は、市販のものを用いることができる。
次いで、作製した正極20及び負極30の間にセパレータ10が位置するようにこれらを積層して、発電素子40を作製する。例えば、正極20、セパレータ10、負極30を積層し、プレスすることで、これらが密着する。発電素子40が捲回体の場合は、正極20、負極30及びセパレータ10の一端側を軸として、これらを捲回する。
最後に、発電素子40を外装体50に封入する。非水電解液は外装体50内に注入する。非水電解液を注入後に減圧、加熱等を行うことで、発電素子40内に非水電解液が含浸する。熱等を加えて外装体50を封止することで、リチウムイオン二次電池100が得られる。なお、外装体50に電解液を注入するのではなく、発電素子40を電解液に含浸してもよい。発電素子への注液後は、24時間静置することが好ましい。
第1実施形態にかかるリチウムイオン二次電池100は、ドープされたシリコンを負極活物質として用いている。ドープされたシリコンは、内部に歪みが生じている。そのため、シリコン粒子とリチウムイオンとの過剰な反応を制御され、シリコン粒子の過剰な膨張収縮を抑制できる。その結果、第1実施形態にかかるリチウムイオン二次電池100は、サイクル特性に優れる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。
「実施例1」
(負極活物質の作製)
<シリコン粒子作製工程>
平均粒子径3μmであるシリコン(アルドリッチ社製、純度99%以上)と、ホウ素を原子比99.97:0.03(重量比99.95:0.05)で混合し、真空下、アーク溶解装置でSi-B合金を調製した。次に、先にアーク溶解で得られたSi-B合金を単ロール法装置で溶解し、溶湯をアルゴンガスで、回転する銅製のロールに吹き付けて急冷し、Si-B合金粉末を作製した。次いで、Si-B合金粉末を遊星ボールミル装置にてアルゴンガス雰囲気中、φ0.1mmの窒化シリコン製ボールを使用し、24時間粉砕して微粉末の電極材料を得た。
<混合工程>
500mlのビーカーに、5.0gのSi-B合金粉末、及び、200gのテトラヒドロフラン(関東化学社製、特級)を入れ、マグネチックスターラーで攪拌した。続いて、7.2gのフェノール樹脂(DIC社製)を加え、約0.5時間攪拌を続けた。次に、15.0gのフラン樹脂を入れ、3時間攪拌を続けた。その後、ホモジナイザーを用い、1時間処理を行った。
得られた混合物を、オーブンを用いて90℃で約24時間熱処理した後、粉砕することにより、38.9gの粉体を得た。
<熱処理工程>
得られた粉体10.00gをアルミナ坩堝に入れ、アルゴン雰囲気中、室温から900℃まで5時間かけて昇温し、900℃で4時間熱処理することにより、黒色の粉体7.59gを得た。これを実施例1の負極活物質とした。熱処理によりフェノール樹脂及びフラン樹脂は、炭化した。複合粒子を構成する炭素材料は、フェノール樹脂及びフラン樹脂の炭化物である。
<炭素量とシリコン粒子の重量比の測定>
実施例1の負極活物質の炭素質粒子に対するシリコン粒子の重量比を高周波誘導加熱燃焼-赤外線吸収法及びICP(誘導結合プラズマ)発光分光分析法でもとめた。まず、高周波誘導加熱燃焼-赤外線吸収法で負極活物質に含まれる炭素質粒子の重量を求めた。次いで、ICP(誘導結合プラズマ)発光分光分析法で負極活物質に含まれるシリコン粒子の重量を測定した。
<ドープ量の測定>
実施例1の負極活物質のドープ量は、ICP(誘導結合プラズマ)発光分光分析法により求めた。ドープ量は、ICPで求められたシリコンの含有率とドーパントの含有率とから求めた。
<負極活物質の比表面積の測定>
実施例1の負極活物質の比表面積をGemini2360(Micromeritics社製)を用いて求めた。比表面積は、窒素流通下で、20分間200℃で試料を予備乾燥し、更に5分間窒素ガスを流したのち、窒素ガス吸着によるBET7点法により求めた。
<負極活物質の粉体抵抗率>
実施例1の負極活物質の粉体抵抗率を三菱化学社製ロレスタMCP-T600(四探針法)を用いて測定した。まず負極活物質とPTFEを9:1の比率で乳鉢にて混合し、錠剤成形機に粉体を2g詰め、ハンドプレス機により3tの荷重を1分間かけて作製した錠剤を用いて、粉体抵抗率を測定した。
[評価用セルの作製]
実施例1の活物質と、バインダーであるポリイミド(PI)とアセチレンブラックを混合したものを、溶媒であるN-メチル-2-ピロリドン(NMP)中に分散させてスラリーを調製した。なお、スラリーにおいて活物質とアセチレンブラックとポリイミドとの重量比が80:10:10となるように、スラリーを調製した。このスラリーを集電体である銅箔上に塗布し、乾燥させた後、圧延を行い、実施例1の負極活物質を含む負極活物質層が形成された電極(負極)を作製した。
次に、ポリエチレン微多孔膜からなるセパレータを、作製した負極と、その対極であるLi箔とで挟み、積層体(発電素子)を得た。この積層体を、アルミラミネーターパックに入れ、このアルミラミネートパックに、電解液として体積比でFEC:VC:EMC=1:1:8となるように混合し、これに1.3mol/Lの濃度となるようにLiPFを溶解させたものを注入した後、真空シールし、実施例1の評価用セルを作製した。
次いで、評価用セルの放電容量及びサイクル特性を求めた。放電容量は、充電レートを0.1C(25℃で定電流放電を行ったときに10時間で放電終了となる電流値)とした場合の充電容量を25℃の恒温槽の中で測定し、続いて放電レートを0.1Cとした場合の初回放電容量を25℃の恒温槽の中で測定し、求めた。
また、またサイクル特性は、初回放電容量測定後の電池セルを用いて、上記充放電の手順により0.5C充電/1C放電を50サイクル繰り返して求めた。充放電は45℃の恒温槽の中で行った。初回の放電容量を100%とし、50サイクル後の放電容量の値をサイクル特性とした。初回放電容量及びサイクル特性は大きいほど好ましい。
「実施例2」
実施例2は、シリコン粒子作製工程において、ホウ素の代わりにマグネシウムを用いた点、混合工程において、フェノール樹脂の代わりに石油系ピッチを使用した点、焼成工程において、加熱温度を750℃とし、加熱保持時間を6時間とした点が実施例1と異なる。その他の条件は、実施例1と同様にして、実施例1と同様の評価を行った。
「実施例3」
実施例3は、シリコン粒子作製工程において、ホウ素の代わりにクロムを用いた点、混合工程において、フェノール樹脂の代わりにコールタールピッチを使用した点、焼成工程において、加熱温度を820℃とし、加熱保持時間を5時間とした点が実施例1と異なる。その他の条件は、実施例1と同様にして、実施例1と同様の評価を行った。
「実施例4」
実施例4は、シリコン粒子作製工程において、ホウ素の代わりにアルミニウムを用いた点、焼成工程において、加熱温度を550℃とし、加熱保持時間を0.5時間とした点が実施例1と異なる。その他の条件は、実施例1と同様にして、実施例1と同様の評価を行った。
「実施例5」
実施例5は、シリコン粒子作製工程において、ホウ素の代わりにリン酸を用いた点、混合工程において、平均粒子径100nmのSi-B合金粉末5.0gの代わりに、平均粒子径300nmのSi-P合金粉末1.7gを使用した点、焼成工程において、加熱温度を450℃とした点が実施例1と異なる。その他の条件は、実施例1と同様にして、実施例1と同様の評価を行った。
「実施例6」
実施例6は、シリコン粒子作製工程においてホウ素の代わりに五酸化バナジウムを用いた点、混合工程において、平均粒子径100nmのSi-B合金粉末5.0gの代わりに、平均粒子径150nmのSi-V合金粉末6.7gを使用した点、焼成工程において、加熱温度を1050℃とし、加熱保持時間を96時間とした点が実施例1と異なる。その他の条件は、実施例1と同様にして、実施例1と同様の評価を行った。
「実施例7」
実施例7は、シリコン粒子作製工程において、ホウ素の代わりにクロムを用いた点、混合工程において、平均粒子径100nmのSi-B合金粉末5.0gの代わりに、平均粒子径70nmのSi-Cr合金粉末3.3gを使用した点、焼成工程において、加熱温度を880℃とし、加熱保持時間を1.5時間とした点が実施例1と異なる。その他の条件は、実施例1と同様にして、実施例1と同様の評価を行った。
「実施例8」
実施例8は、シリコン粒子作製工程において、ホウ素の代わりに銅を用いた点、混合工程において、平均粒子径100nmのSi-B合金粉末5.0gの代わりに、平均粒子径120nmのSi-Cu合金粉末2.5gを使用した点、焼成工程において、加熱温度を740℃とし、加熱保持時間を12時間とした点が実施例1と異なる。その他の条件は、実施例1と同様にして、実施例1と同様の評価を行った。
「実施例9」
実施例9は、シリコン粒子作製工程において、ホウ素の代わりにガリウムを用いた点、混合工程において、平均粒子径100nmのSi-B合金粉末5.0gの代わりに、平均粒子径200nmのSi-Ga合金粉末2.0gを使用した点、焼成工程において、加熱温度を680℃とし、加熱保持時間を24時間とした点が実施例1と異なる。その他の条件は、実施例1と同様にして、実施例1と同様の評価を行った。
「実施例10」
実施例10は、シリコン粒子作製工程において、ホウ素の代わりにゲルマニウムを用いた点、混合工程において、平均粒子径100nmのSi-B合金粉末5.0gの代わりに、平均粒子径10nmのSi-Ge合金粉末6.0gを使用した点、焼成工程において、加熱温度を350℃とし、加熱保持時間を72時間とした点が実施例1と異なる。その他の条件は、実施例1と同様にして、実施例1と同様の評価を行った。
「実施例11」
実施例11は、シリコン粒子作製工程において、ホウ素の代わりに酸化マンガンを用いた点、混合工程において、平均粒子径100nmのSi-B合金粉末の代わりに、平均粒子径270nmのSi-Mn合金粉末を使用した点、焼成工程において、加熱温度を1200℃とし、加熱保持時間を1時間とした点が実施例1と異なる。その他の条件は、実施例1と同様にして、実施例1と同様の評価を行った。
「実施例12~16」
実施例12~16は、シリコン粒子作製工程におけるドープ元素を変えた点が実施例1と異なる。その他の条件は、実施例1と同様にして、実施例1と同様の評価を行った。
実施例12は、ドープ元素をニッケルとした。
実施例13は、ドープ元素をチタンとした。
実施例14は、ドープ元素をタングステンとした。シリコン粒子作製工程では酸化タンタルとして添加した。
実施例15は、ドープ元素をイットリウムとした。シリコン粒子作製工程では酸化イットリウムとして添加した。
実施例16は、ドープ元素を亜鉛とした。
「実施例17~20」
実施例17~20は、シリコン粒子作製工程におけるシリコンとホウ素の重量比を変えた点が実施例1と異なる。その他の条件は、実施例1と同様にして、実施例1と同様の評価を行った。
実施例17は、シリコンとホウ素の重量比をSi:B=99.99:0.01とした。
実施例18は、シリコンとホウ素の重量比をSi:B=99.92:0.08とした。
実施例19は、シリコンとホウ素の重量比をSi:B=99.992:0.008とした。
実施例20は、シリコンとホウ素の重量比をSi:B=99.917:0.083とした。
「比較例1」
比較例1は、シリコン粒子作製工程において、平均粒子径100nmのSi-B合金粉末の代わりに、平均粒子径8nmのSi-B合金粉末を使用した点、焼成工程において、加熱温度を1350℃とし、加熱保持時間を0.5時間とした点が実施例1と異なる。その他の条件は、実施例1と同様にして、実施例1と同様の評価を行った。比較例1は、シリコン粒子の粒径が小さい。
「比較例2」
比較例2は、シリコン粒子作製工程において、平均粒子径100nmのSi-B合金粉末の代わりに、平均粒子径350nmのSi-B合金粉末を使用した点、焼成工程において、加熱温度を1400℃とし、加熱保持時間を80時間とした点が実施例1と異なる。その他の条件は、実施例1と同様にして、実施例1と同様の評価を行った。比較例2は、シリコン粒子の粒径が大きい。
「比較例3」
比較例3は、シリコン粒子作製工程を行わなかった点、混合工程において、フェノール樹脂の代わりにポリエチレンを使用した点、焼成工程において、加熱温度を1600℃とし、加熱保持時間を90時間とした点が実施例1と異なる。その他の条件は、実施例1と同様にして、実施例1と同様の評価を行った。比較例3は、シリコン粒子に元素がドープされていない。
「比較例4」
比較例4は、シリコン粒子作製工程を行わなかった点、混合工程において、平均粒子径100nmのSi-B合金粉末5.0gの代わりに、平均粒子径150nmのシリコン粒子1.4gを使用した点、焼成工程において、加熱温度を450℃とし、加熱保持時間を90時間とした点が実施例1と異なる。その他の条件は、実施例1と同様にして、実施例1と同様の評価を行った。比較例4は、シリコン粒子に元素がドープされていない。
「比較例5」
比較例5は、シリコン粒子作製工程において、平均粒子径100nmのSi-B合金粉末5.0gの代わりに、平均粒子径500nmのSi-B合金粉末8.0gを使用した点、焼成工程において、加熱温度を1400℃とし、加熱保持時間を10時間とした点が実施例1と異なる。その他の条件は、実施例1と同様にして、実施例1と同様の評価を行った。比較例5は、シリコン粒子の粒径が大きい。
実施例1~20及び比較例1~5の評価結果を表1にまとめた。
Figure 2023130696000002
10 セパレータ
20 正極
22 正極集電体
24 正極活物質層
30 負極
32 負極集電体
34 負極活物質層
40 発電素子
50 外装体
52 金属箔
54 樹脂層
60、62 端子
100 リチウムイオン二次電池

Claims (7)

  1. 炭素質粒子とシリコン粒子とが複合化された複合粒子を含み、
    前記シリコン粒子は、平均粒子径が10nm以上300nm以下であり、
    前記シリコン粒子は、B、P、Al、Cr、Cu、Ga、Ge、Mg、Mn、Ni、Ti、V、W、Y、Znからなる群から選択される何れかの元素がドープされている、負極活物質。
  2. 前記シリコン粒子にドープされている前記元素のドープ量が、100ppm以上1000ppm以下である、請求項1に記載の負極活物質。
  3. 比表面積が30m/g以上250m/g以下である、請求項1又は2に記載の負極活物質。
  4. 粉体抵抗率が1.5×10Ω・cm以上1.5×10Ω・cm以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載の負極活物質。
  5. 前記炭素質粒子の重量を前記シリコン粒子の重量で割った重量比は、0.5以上5.0以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載の負極活物質。
  6. 請求項1~5のいずれか一項に記載の負極活物質を含む、リチウムイオン二次電池用負極。
  7. 請求項6に記載のリチウムイオン二次電池用負極と、正極と、前記正極と前記リチウムイオン二次電池用負極とを繋ぐ電解質と、を備える、リチウムイオン二次電池。
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