JP2023130650A - 基板研磨方法 - Google Patents

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    • H01L21/304Mechanical treatment, e.g. grinding, polishing, cutting

Abstract

【課題】基板の被研磨面の全体を均一な研磨レートで研磨することができる基板研磨装置を提供する。【解決手段】基板研磨方法は、基板Wと研磨ヘッド10Cとを相対的に円運動させながら、基板Wをその軸心を中心に回転させ、研磨テープ2Bをその長手方向に送りながら、研磨ヘッド10Cにより研磨テープ2Bを被研磨面5aに押し付けて、基板Wの中心O1を含む中央領域と、中央領域に隣接する外側領域を研磨し、中央領域および外側領域を研磨する工程は、異なる研磨条件で実行される少なくとも2つの研磨工程を含み、少なくとも2つの研磨工程は、中央領域の研磨レートが、外側領域の研磨レートよりも低くなる研磨条件で実行される低研磨レート工程と、中央領域の研磨レートが、外側領域の研磨レートよりも高くなる研磨条件で実行される高研磨レート工程を含む。【選択図】図15

Description

本発明は、ウェーハなどの基板を研磨する基板研磨方法に関する。
近年、メモリー回路、ロジック回路、イメージセンサ(例えばCMOSセンサー)などのデバイスは、より高集積化されつつある。これらのデバイスを形成する工程においては、微粒子や塵埃などの異物がデバイスに付着することがある。デバイスに付着した異物は、配線間の短絡や回路の不具合を引き起こしてしまう。したがって、デバイスの信頼性を向上させるために、デバイスが形成された基板を洗浄して、基板上の異物を除去することが必要とされる。
基板の裏面(非デバイス面)にも、上述したような微粒子や粉塵などの異物や、成膜工程で意図せず形成された余分な膜が付着することがある。このような異物や余分な膜が基板の裏面に付着すると、基板が露光装置のステージ基準面から離間することで基板表面がステージ基準面に対して傾き、結果として、パターニングのずれや焦点距離のずれが生じることとなる。このような問題を防止するために、基板の裏面に付着した異物や余分な膜を除去することが必要とされる。
そこで、基板の裏面に対して研磨ヘッドを研磨テープに押し付けることにより、基板の裏面を研磨する基板研磨装置が使用されている。最近では、基板の表面の全体をより効率的に研磨することができる装置への要請が高まっている。そこで、研磨ヘッドと基板とを相対的に円運動させながら基板の裏面を研磨し、研磨ヘッドの押圧部材と基板との相対速度を確保することができる基板研磨装置が提案されている。
図18は、基板Wを円運動させながら、基板Wの裏面を研磨テープ502で研磨する従来の基板研磨装置の上面図であり、図19は、図18に示す従来の基板研磨装置の側面図である。基板研磨装置の基板保持部510は、複数のローラー500と、複数のローラー500にそれぞれ固定された複数の偏心軸507を有している。
図19に示すように、偏心軸507は、距離eだけ偏心した第1軸部507aと第2軸部507bを有している。ローラー500は、第2軸部507bの一端に固定されており、第1軸部507aはモータ509に接続されている。モータ509が駆動すると、ローラー500は、第2軸部507bの軸心を中心に半径eの円運動を行うとともに、ローラー500自身もその軸心を中心に回転する。これにより、基板保持部510は、基板Wを半径eの円運動をさせながら、その軸心O1を中心に基板Wを回転させる。
研磨テープ502は、基板Wの裏面側に配置されている。研磨テープ502は、矢印Zで示す方向に進行しながら、研磨テープ502には所定のテンションが与えられている。複数の押圧部材505A~505Dは基板Wの直径方向に配列されており、これらの押圧部材505A~505Dで研磨テープ502を基板Wの裏面に対して押し付けることにより、基板Wの裏面を研磨する。このような従来の基板研磨装置は、押圧部材505A~505Dと基板Wとを相対的に円運動させることにより、基板Wの回転のみでは十分な研磨力を得ることができなかった基板Wの中心部も研磨することができる。したがって、基板Wの裏面の全体を効率良く研磨することができる。
特開2019-77003号公報
しかしながら、押圧部材505A~505Dと基板Wとを相対的に円運動させながら基板Wの裏面を研磨すると、図18に示す基板Wの中心O1を含む中央領域CRは、押圧部材505Cにより他の領域よりも相対的に長い時間押圧され続ける。したがって、基板Wの中央領域CRは、中央領域CR以外の領域と比較して過研磨されることがある。結果として、基板研磨装置は、基板Wの裏面を均一に研磨することができないことがあった。
そこで、本発明は、基板の被研磨面の全体を均一な研磨レートで研磨することができる基板研磨方法を提供する。
一態様では、基板の被研磨面を研磨する基板研磨方法であって、前記基板と研磨ヘッドとを相対的に円運動させながら、前記基板をその軸心を中心に回転させ、研磨テープをその長手方向に送りながら、前記研磨ヘッドにより前記研磨テープを前記被研磨面に押し付けて、前記基板の中心を含む中央領域と、前記中央領域に隣接する外側領域を研磨し、前記中央領域および前記外側領域を研磨する工程は、異なる研磨条件で実行される少なくとも2つの研磨工程を含み、前記少なくとも2つの研磨工程は、前記中央領域の研磨レートが、前記外側領域の研磨レートよりも低くなる研磨条件で実行される低研磨レート工程と、前記中央領域の研磨レートが、前記外側領域の研磨レートよりも高くなる研磨条件で実行される高研磨レート工程を含む、基板研磨方法が提供される。
一態様では、前記研磨条件のパラメータは、前記研磨ヘッドにより発生されるテープ押圧力、前記研磨テープのテープテンション、前記研磨ヘッドに隣接して配置された前記研磨テープをガイドするガイドローラーの位置、前記ガイドローラーの外径、前記研磨テープを前記基板に対して押圧する前記研磨ヘッドの押圧部材の長さ、前記押圧部材の前記基板の中心に向かって下方に傾斜する角度、前記押圧部材の硬度のうちの少なくとも1つを含む。
一態様では、前記高研磨レート工程の研磨条件における前記テープ押圧力は、前記低研磨レート工程の研磨条件における前記テープ押圧力よりも大きい。
一態様では、前記高研磨レート工程の研磨条件における前記研磨テープのテープテンションは、前記低研磨レート工程の研磨条件における前記研磨テープのテープテンションよりも小さい。
一態様では、前記高研磨レート工程の研磨条件における前記ガイドローラーの位置は、前記低研磨レート工程の研磨条件における前記ガイドローラーの位置よりも高い。
一態様では、前記高研磨レート工程の研磨条件における前記押圧部材の前記基板の中心に向かって下方に傾斜する角度は、前記低研磨レート工程の研磨条件における前記押圧部材の前記基板の中心に向かって下方に傾斜する角度よりも小さい。
基板研磨方法は、基板の中央領域の研磨レートが低い低研磨レート工程と、基板の中央領域の研磨レートが高い高研磨レート工程を含む、少なくとも2つの研磨工程を含んでいる。したがって、基板の中央領域を過研磨することなく、被研磨面の全体を均一な研磨レートで研磨することができる。
基板研磨装置の一実施形態を示す側面図である。 図1に示す基板研磨装置の上面図である。 ガイドローラー位置調節機構の一実施形態を示す模式図である。 研磨ヘッドの一実施形態を示す斜視図である。 図4に示す研磨ヘッドの上面図である。 低研磨レート工程における基板の中心からの位置と研磨レートとの関係を示すグラフである。 高研磨レート工程における基板のからの位置と研磨レートとの関係を示すグラフである。 テープ押圧力の違いによる中央領域の研磨レートの変化を説明する図である。 テープテンションの違いによる中央領域の研磨レートの変化を説明する図である。 研磨ヘッドに隣接して配置されたガイドローラーの位置の違いによる中央領域の研磨レートの変化を説明する図である。 研磨ヘッドの押圧部材の角度の違いによる中央領域の研磨レートの変化を説明する図である。 研磨ヘッドに隣接して配置されたガイドローラーの外径の違いによる中央領域の研磨レートの変化を説明する図である。 研磨ヘッドの押圧部材の長さの違いによる中央領域の研磨レートの変化を説明する図である。 低研磨レート工程と高研磨レート工程を含む研磨工程における基板の中心からの位置と研磨レートとの関係を示すグラフである。 基板の研磨工程の一実施形態を示すフローチャートである。 低研磨レート工程および高研磨レート工程における研磨条件のパラメータの一例を示す図である。 基板研磨装置の他の実施形態を示す側面図である。 従来の基板研磨装置の上面図である。 図18に示す従来の基板研磨装置の側面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、基板研磨装置の一実施形態を示す側面図であり、図2は、図1に示す基板研磨装置の上面図である。図1および図2に示す基板研磨装置は、基板Wを保持し、回転させる基板保持部20と、研磨テープ2A,2Bを、基板保持部20に保持された基板Wの第1の面5aに接触させて基板Wの第1の面5aを研磨する複数の研磨ヘッド10A~10Dと、研磨テープ2Aをその長手方向に送る研磨テープ供給機構30Aと、研磨テープ2Bをその長手方向に送る研磨テープ供給機構30Bを備えている。
本実施形態では、基板Wの第1の面5aは、デバイスが形成されていない、またはデバイスが形成される予定がない基板Wの裏面、すなわち非デバイス面である。第1の面5aとは反対側の基板Wの第2の面5bは、デバイスが形成されている、またはデバイスが形成される予定である面、すなわちデバイス面である。本実施形態では、基板Wは、被研磨面である第1の面5aが下向きの状態で、基板保持部20に水平に支持される。
基板保持部20は、基板Wの周縁部に接触可能な複数のローラー25と、複数のローラー25を回転させる複数のモータ29と、複数のローラー25と複数のモータ29を連結する複数の偏心軸27を備えている。本実施形態では、4つのローラーが設けられているが、5つまたはそれよりも多いローラーが設けられてもよい。
複数の偏心軸27のそれぞれは、平行に延びる第1軸部27aと、第2軸部27bを有している。第2軸部27bは、第1軸部27aから距離e1だけ偏心している。複数のローラー25は、複数の第2軸部27bの一端にそれぞれ固定されている。複数のローラー25の軸心は、複数の第2軸部27bの軸心とそれぞれ一致している。モータ29は、第1軸部27aの一端にそれぞれ接続されている。
複数のモータ29が駆動すると、複数の偏心軸27は、その第1軸部27aを中心に回転される。複数の偏心軸27が回転すると、ローラー25は、第1軸部27aの軸心の周りで半径e1の円運動を行う。ローラー25が第1軸部27aの軸心を中心に一回転したとき、ローラー25は、ローラー25の軸心を中心に一回転する。本明細書において、円運動は、対象物が円軌道上を移動する運動と定義される。
基板保持部20は、このようなローラー25の運動により、ローラー25に保持された基板Wを、半径e1の円運動をさせながら、その軸心(中心)O1を中心に回転させる。したがって、基板Wと研磨ヘッド10A~10Dとは、相対的に円運動する。
研磨ヘッド10A,10Bは、支持部材18Aに支持され、研磨ヘッド10C,10Dは、支持部材18Bに支持されている。複数の研磨ヘッド10A~10Dは、基板保持部20に保持されている基板Wの下側に配置されている。これら研磨ヘッド10A~10Dは、基板Wの直径方向に配列されている。本実施形態では、4つの研磨ヘッド10A~10Dが設けられているが、研磨ヘッドの数は本実施形態に限られない。一実施形態では、単一の研磨ヘッドが設けられてもよい。
研磨テープ供給機構30A,30Bは、同じ構成を有しているので、以下研磨テープ供給機構30Aについて説明する。研磨テープ供給機構30Aは、研磨テープ2Aの一端が接続されたテープ巻き出しリール31と、研磨テープ2Aの他端が接続されたテープ巻き取りリール32と、研磨テープ2Aの進行方向を案内する複数のガイドローラー33を備えている。テープ巻き出しリール31およびテープ巻き取りリール32は、リールモータ36,37にそれぞれ連結されている。
テープ巻き取りリール32を矢印で示す方向に回転させることにより、研磨テープ2Aはテープ巻き出しリール31から研磨ヘッド10A,10Bを経由してテープ巻き取りリール32に送られる。研磨テープ2Aは、研磨テープ2Aの研磨面が基板Wの第1の面5aを向くように研磨ヘッド10A,10Bの上方に供給される。リールモータ36は、所定のトルクをテープ巻き出しリール31に与えることにより、研磨テープ2Aにテンションをかけることができる。リールモータ37は、研磨テープ2Aを一定速度で送るように制御される。研磨テープ2Aを送る速度は、テープ巻き取りリール32の回転速度を変化させることによって変更できる。
一実施形態では、基板研磨装置は、テープ巻き出しリール31、テープ巻き取りリール32、およびリールモータ36,37とは別に、研磨テープ2Aをその長手方向に送るテープ送り装置を備えてもよい。他の実施形態では、テープ巻き出しリール31とテープ巻き取りリール32の位置は、逆に配置されてもよい。
基板研磨装置は、ガイドローラー33を上下動させるガイドローラー位置調節機構40をさらに備えている。図3は、ガイドローラー位置調節機構40の一実施形態を示す模式図である。ガイドローラー位置調節機構40は、アクチュエータ45と可動軸43を有している。可動軸43は上下方向に延びており、その一端がガイドローラー33に連結されており、他端がアクチュエータ45に連結されている。アクチュエータ45は、可動軸43を上下させて、ガイドローラー33を矢印で示す方向に上下動させるように構成されている。アクチュエータ45の例としては、可動軸43を上下動させるピストンを備えたピストンシリンダ装置や、サーボモータとギヤとの組み合わせなどが挙げられる。
ガイドローラー位置調節機構40は、複数のガイドローラー33のそれぞれに連結されている。一実施形態では、ガイドローラー位置調節機構40は、研磨ヘッド10A~10Dに隣接するガイドローラー33のみに連結されてもよい。なお、ガイドローラー33を上下動させることができるのであれば、ガイドローラー位置調節機構40の具体的構成は図3に示す実施形態に限られない。他の実施形態では、ガイドローラー位置調節機構40は、アクチュエータ45を持たず、ガイドローラー33を支持するガイド部材と、ガイド部材に対するガイドローラー33の相対的な位置を固定する固定部材とを備えてもよい。さらに他の実施形態では、基板研磨装置は、ガイドローラー位置調節機構40を備えていないこともある。
図4は、研磨ヘッド10Aの一実施形態を示す側面図であり、図5は、図4に示す研磨ヘッド10Aの上面図である。研磨ヘッド10A~10Dは、基本的に同じ構成を有しているので、以下研磨ヘッド10Aについて説明する。研磨ヘッド10Aは、基板Wおよび研磨テープ2Aの下方に配置されており、研磨テープ2Aをその裏側から基板Wの裏面に対して押圧するように配置されている。
研磨ヘッド10Aは、研磨テープ2Aを基板Wに対して押し付けるための押圧部材12と、押圧部材12を保持する押圧部材ホルダ13と、押圧部材12に押圧力を付与する研磨ヘッドアクチュエータ15と、支持部材18Aに連結された研磨ヘッドハウジング16と、押圧部材ホルダ13を傾けるチルト機構17を備えている。
押圧部材12は、直線上に延びる形状を有するブレードであり、研磨テープ2Aを基板Wに押し付けるための押圧面12aを有している。押圧部材12は、押圧部材ホルダ13に固定されている。押圧部材12は、矢印Zで示す研磨テープ2Aの進行方向に対して斜めに傾いている。押圧部材12は、弾性材料から形成されている。押圧部材12を構成する材料の例としては、フッ素ゴム、シリコーンゴム、エチレンプロピレンジエンゴムなどのゴムが挙げられる。押圧部材12の断面は、円形の形状を有している。
ただし、押圧部材12は、本実施形態に限られず、他の形状を有してもよく、あるいは他の材料から構成されてもよい。一実施形態では、押圧部材12は、研磨テープ2Aの進行方向に対して垂直に配置されてもよい。他の実施形態では、押圧部材12は、2つのブレードを有してもよいし、あるいは、湾曲した形状を有するブレードであってもよい。
研磨ヘッドアクチュエータ15は、研磨ヘッドハウジング16内に配置されており、図示しない連結部材により押圧部材ホルダ13に連結されている。研磨ヘッドアクチュエータ15は、押圧部材ホルダ13および押圧部材12を矢印CLで示す押圧方向に移動させて、研磨テープ2Aを基板Wに対して押し付ける力であるテープ押圧力を発生させるように構成されている。
チルト機構17は、押圧部材ホルダ13に固定されている。チルト機構17は、支軸17aを有しており、モータ(図示せず)により押圧部材ホルダ13を所定の角度で支軸17aの軸心を中心に回転させることができる。これにより、チルト機構17は、押圧部材ホルダ13および押圧部材12を矢印CLで示す押圧方向に対して傾けるように構成されている。さらに、チルト機構17は、傾けた押圧部材ホルダ13および押圧部材12の角度を維持するように構成されている。モータの例としては、サーボモータ、またはステッピングモータが挙げられる。なお、押圧部材12を矢印CLで示す押圧方向に対して傾けることができるのであれば、チルト機構17の具体的構成は図4に示す実施形態に限られない。他の実施形態では、チルト機構17は、押圧部材12を傾けるモータを持たず、押圧部材12を回転可能に支持する支持部材と、支持部材に対する押圧部材12の相対的な角度を固定する固定部材を備えてもよい。さらに他の実施形態では、基板研磨装置は、チルト機構17を備えていないこともある。
基板研磨装置は、基板研磨装置の各構成要素の動作を制御する動作制御部50に電気的に接続されている。基板保持部20のモータ29、研磨ヘッド10A~10Dの研磨ヘッドアクチュエータ15、チルト機構17、研磨テープ供給機構30A,30B、およびガイドローラー位置調節機構40のアクチュエータ45は、動作制御部50に電気的に接続されている。基板保持部20、研磨ヘッド10A~10D、研磨テープ供給機構30A,30B、およびガイドローラー位置調節機構40の動作は、動作制御部50によって制御される。
動作制御部50は、少なくとも1台のコンピュータを備えている。動作制御部50は、プログラムが格納された記憶装置50aと、プログラムに従って演算を実行する演算装置50bを備えている。記憶装置50aは、演算装置50bがアクセス可能な主記憶装置(例えばランダムアクセスメモリ)と、プログラムを格納する補助記憶装置(例えば、ハードディスクドライブまたはソリッドステートドライブ)を備えている。演算装置50bは、記憶装置50aに格納されているプログラムに含まれている命令に従って演算を行うCPU(中央処理装置)またはGPU(グラフィックプロセッシングモジュール)などを含む。ただし、動作制御部50の具体的構成はこれらの例に限定されない。
基板Wは次のようにして研磨される。基板保持部20は、複数のローラー25で基板Wの周縁部を保持し、複数の偏心軸27を回転させることにより、複数のローラー25を円運動させる。基板保持部20は、基板Wをその軸心O1を中心に回転させながら、基板Wと研磨ヘッド10A~10Dとを、相対的に円運動させる。研磨テープ供給機構30A,30Bにより研磨テープ2A,2Bを研磨ヘッド10A~10Dに送りながら、研磨ヘッド10A~10Dの押圧部材12は、研磨テープ2A,2Bを基板Wの第1の面5aに押し付けて基板Wの第1の面5aを研磨する。
図18および図19を参照して説明したように、基板Wの中心O1を含む中央領域が、中央領域以外の領域と比較して過研磨されることを防ぐために、本実施形態では、複数の研磨ヘッド10A~10Dのうち、基板Wの中心O1を含む領域を研磨する研磨ヘッド10Cによる研磨工程は、異なる研磨条件で実行される少なくとも2つの研磨工程を含む。研磨ヘッド10Cは、基板Wの中心O1を含む第1の面5a内の中央領域と、中央領域に隣接する外側領域を研磨する。研磨ヘッド10Cによる少なくとも2つの研磨工程は、中央領域の研磨レートが、外側領域の研磨レートよりも低くなる研磨条件で実行される低研磨レート工程と、中央領域の研磨レートが、外側領域の研磨レートよりも高くなる研磨条件で実行される高研磨レート工程を含む。
図6は、低研磨レート工程における基板Wの中心O1からの位置と研磨レートとの関係を示すグラフであり、図7は、高研磨レート工程における基板Wの中心O1からの位置と研磨レートとの関係を示すグラフである。図6および図7は、研磨ヘッド10Cにより研磨テープ2Bを押し付けて、基板Wの第1の面5aを研磨したときに得られたグラフである。基板Wの中心O1からの位置は、基板Wの中心O1を通り、かつ研磨テープ2Bの進行方向に沿った直線上における、基板Wの中心O1からの位置を表している。すなわち、基板Wの中心O1からの位置は、基板Wの半径方向における位置を表している。基板Wの中心O1からの位置が負の値は、研磨テープ2Bの進行方向において、基板Wの中心O1よりも上流側の位置を示しており、基板Wの中心O1からの位置が正の値は、研磨テープ2Bの進行方向において、基板Wの中心O1よりも下流側の位置を示している。
本実施形態では、中央領域は、基板Wの中心O1からの距離が0からX1までの領域であり、外側領域は、基板Wの中心O1からの距離がX1からX2までの領域である。外側領域は、中央領域よりも基板Wの半径方向外側に位置している。図6に示すように、低研磨レート工程では、中央領域の研磨レートが外側領域の研磨レートよりも低い。図7に示すように、高研磨レート工程では、中央領域の研磨レートが外側領域の研磨レートよりも高い。
これらの研磨レートは、研磨条件のパラメータによって調整することができる。研磨条件のパラメータは、研磨ヘッド10Cにより発生されるテープ押圧力、研磨テープ2Bのテープテンション、研磨ヘッド10Cに隣接して配置されたガイドローラー33の位置、研磨ヘッド10Cの押圧部材12の基板Wの中心O1に向かって下方に傾斜する角度、研磨ヘッド10Cに隣接して配置されたガイドローラー33の外径、研磨ヘッド10Cの押圧部材12の長さ、研磨ヘッド10Cの押圧部材12の硬度のうちの少なくとも1つを含む。
図8は、テープ押圧力の違いによる中央領域の研磨レートの変化を説明する図である。研磨ヘッド10Cにより発生されるテープ押圧力は、図4に示す研磨ヘッドアクチュエータ15により調整することができる。テープ押圧力F2がテープ押圧力F1よりも大きい場合、テープ押圧力F2で基板Wを研磨したときの中央領域の研磨レートは、テープ押圧力F1で基板Wを研磨したときの中央領域の研磨レートよりも高い。したがって、高研磨レート工程の研磨条件におけるテープ押圧力は、低研磨レート工程の研磨条件におけるテープ押圧力よりも大きい。
図9は、テープテンションの違いによる中央領域の研磨レートの変化を説明する図である。テープテンションは、図1に示すリールモータ36によってテープ巻き出しリール31に与えられるトルクにより、調整することができる。テープテンションT2がテープテンションT1よりも小さい場合、テープテンションT2で基板Wを研磨したときの中央領域の研磨レートは、テープテンションT1で基板Wを研磨したときの中央領域の研磨レートよりも高い。したがって、高研磨レート工程の研磨条件におけるテープテンションは、低研磨レート工程の研磨条件におけるテープテンションよりも小さい。
図10は、研磨ヘッド10Cに隣接して配置されたガイドローラー33の位置の違いによる中央領域の研磨レートの変化を説明する図である。研磨ヘッド10Cに隣接して配置されたガイドローラー33の位置は、図3に示すガイドローラー位置調節機構40により調整することができる。高さH2が高さH1よりも高い場合、ガイドローラー33の位置が高さH2で基板Wを研磨したときの中央領域の研磨レートは、ガイドローラー33の位置が高さH1で基板Wを研磨したときの中央領域の研磨レートよりも高い。したがって、高研磨レート工程の研磨条件における研磨ヘッド10Cに隣接して配置されたガイドローラー33の位置は、低研磨レート工程の研磨条件におけるガイドローラー33の位置よりも高い。
図11は、研磨ヘッド10Cの押圧部材12の角度の違いによる中央領域の研磨レートの変化を説明する図である。研磨ヘッド10Cの押圧部材12の角度は、押圧部材12の押圧面12aの基板Wの第1の面5aに対する角度である。研磨ヘッド10Cの押圧部材12の角度は、図4に示すチルト機構17により調整することができる。研磨ヘッド10Cの押圧部材12の基板Wの中心O1に向かって下方に傾斜する角度α2(図11では、角度α2は0度)が角度α1よりも小さい場合、角度α2で基板Wを研磨したときの中央領域の研磨レートは、角度α1で基板Wを研磨したときの中央領域の研磨レートよりも高い。したがって、高研磨レート工程の研磨条件における研磨ヘッド10Cの押圧部材12の、基板Wの中心O1に向かって下方に傾斜する角度は、低研磨レート工程の研磨条件における研磨ヘッド10Cの押圧部材12の、基板Wの中心O1に向かって下方に傾斜する角度よりも小さい。
図12は、研磨ヘッド10Cに隣接して配置されたガイドローラー33の外径の違いによる中央領域の研磨レートの変化を説明する図である。ガイドローラー33の軸心が同じ位置にあり、ガイドローラー33の外径D2がガイドローラー33の外径D1よりも大きい場合、外径D2で基板Wを研磨したときの中央領域の研磨レートは、外径D1で基板Wを研磨したときの中央領域の研磨レートよりも高い。したがって、高研磨レート工程の研磨条件における研磨ヘッド10Cに隣接して配置されたガイドローラー33の外径は、低研磨レート工程の研磨条件におけるガイドローラー33の外径よりも大きい。
図13は、研磨ヘッド10Cの押圧部材12の長さの違いによる中央領域の研磨レートの変化を説明する図である。長さL2が長さL1よりも基板Wの中心O1に向かう方向に長い場合、研磨ヘッド10Cの押圧部材12が長さL2で基板Wを研磨したときの中央領域の研磨レートは、長さL1で基板Wを研磨したときの中央領域の研磨レートよりも高い。したがって、高研磨レート工程の研磨条件における研磨ヘッド10Cの押圧部材12の長さは、低研磨レート工程の研磨条件における研磨ヘッド10Cの押圧部材12の長さよりも基板Wの中心O1に向かう方向に長い。研磨ヘッド10Cの押圧部材12の長さは、研磨テープ2Bの長手方向に沿った長さである。
さらに、中央領域の研磨レートは、研磨ヘッド10Cの押圧部材12の硬度の違いによっても変化する。押圧部材12の硬度は、押圧部材12を構成する材料により調整することができる。研磨ヘッド10Cの押圧部材12の硬度が低い場合の中央領域の研磨レートは、研磨ヘッド10Cの押圧部材12の硬度が高い場合の中央領域の研磨レートよりも高い。したがって、高研磨レート工程の研磨条件における研磨ヘッド10Cの押圧部材12の硬度は、低研磨レート工程の研磨条件における研磨ヘッド10Cの押圧部材12の硬度よりも低い。
図14は、低研磨レート工程と高研磨レート工程を含む研磨工程における基板Wの中心O1からの位置と研磨レートとの関係を示すグラフである。研磨ヘッド10Cにより中央領域および外側領域を研磨する工程は、図14に示すように、中央領域と外側領域が均一な研磨レートとなるように、低研磨レート工程と高研磨レート工程を含む少なくとも2つの研磨工程を含む。研磨ヘッド10Cによる各研磨工程における研磨条件は、過去の基板の研磨結果のデータに基づいて決定される。より具体的には、上述した研磨条件の各パラメータを変化させた過去の基板の研磨結果のデータに基づいて、低研磨レート工程および高研磨レート工程における研磨条件のパラメータが決定される。
図15は、基板Wの研磨工程の一実施形態を示すフローチャートである。
ステップ1では、過去の基板の研磨結果のデータに基づいて、研磨ヘッド10Cによる低研磨レート工程および高研磨レート工程における研磨条件が決定される。
ステップ2では、基板保持部20は、基板Wと研磨ヘッド10A~10Dとを相対的に円運動させながら、基板Wをその軸心O1を中心に回転させる。
ステップ3では、研磨ヘッド10A,10Bにより研磨テープ2Aを基板Wの第1の面5aに押し付けることにより、基板Wが研磨される。さらに、研磨ヘッド10C,10Dにより研磨テープ2Bを基板Wの第1の面5aに押し付けることにより、基板Wが研磨される。研磨ヘッド10Cによる研磨は、決定された研磨条件で低研磨レート工程が実行される。
ステップ4では、研磨ヘッド10A,10B,10Dによる基板Wの研磨を継続しながら、研磨ヘッド10Cによる研磨は、決定された研磨条件で高研磨レート工程が実行される。すなわち、研磨ヘッド10Cによる研磨は、研磨条件を変更して低研磨レート工程から高研磨レート工程に変更される。これにより、基板Wの中央領域と外側領域の研磨レートが均一となり、基板Wの第1の面5aの全体を均一な研磨レートで研磨することができる。
ステップ5では、研磨ヘッド10A~10Dによる基板Wの研磨が終了される。
本実施形態では、研磨ヘッド10Cによる研磨は、低研磨レート工程の後に高研磨レート工程が実行されるが、研磨ヘッド10Cによる研磨工程は、本実施形態に限定されない。一実施形態では、研磨ヘッド10Cによる研磨は、高研磨レート工程の後に、低研磨レート工程が実行されてもよい。他の実施形態では、研磨ヘッド10Cによる研磨工程は、3つ以上の研磨工程を含んでもよい。例えば、研磨ヘッド10Cによる研磨は、異なる研磨条件で実行される2つの低研磨レート工程が実行された後に、1つの高研磨レート工程が実行されてもよい。
図15のステップ4において、研磨ヘッド10Cによる研磨を低研磨レート工程から高研磨レート工程に変更する際には、基板Wの研磨中に変更可能な研磨条件のパラメータを変更する必要がある。したがって、基板Wの研磨中に変更する研磨条件のパラメータは、上述した研磨条件のパラメータのうち、研磨ヘッド10Cにより発生されるテープ押圧力、研磨テープ2Bのテープテンション、研磨ヘッド10Cに隣接して配置されたガイドローラー33の位置、研磨ヘッド10Cの押圧部材12の基板Wの中心O1に向かって下方に傾斜する角度、のうちの少なくとも1つを含む。
図16は、低研磨レート工程および高研磨レート工程における研磨条件のパラメータの一例を示す図である。低研磨レート工程における研磨条件は、研磨ヘッド10Cの押圧部材12の基板Wの中心O1に向かって下方に傾斜する角度が角度α、研磨ヘッド10Cにより発生されるテープ押圧力がテープ押圧力F1である。高研磨レート工程における研磨条件は、研磨ヘッド10Cの押圧部材12の基板Wの中心O1に向かって下方に傾斜する角度が角度α、研磨ヘッド10Cにより発生されるテープ押圧力がテープ押圧力F1よりも大きいテープ押圧力F2である。テープ押圧力以外の研磨条件のパラメータは、低研磨レート工程と同じである。この例では、低研磨レート工程が研磨時間Y1で行われた後、高研磨レート工程が研磨時間Y2で行われる。
図16に示す例では、研磨ヘッド10Cの押圧部材12の基板Wの中心O1に向かって下方に傾斜する角度を角度αにすることによって、低研磨レート工程が実行される。さらに、研磨ヘッド10Cにより発生されるテープ押圧力をテープ押圧力F1よりも大きいテープ押圧力F2に変更することによって、高研磨レート工程が実行される。結果的に、基板Wの中央領域と外側領域の研磨レートが均一となり、基板Wの第1の面5aの全体を均一な研磨レートで研磨することができる。
低研磨レート工程の研磨時間Y1および高研磨レート工程の研磨時間Y2は、一例として、テスト基板の研磨により適切な研磨時間が決定される。あるいは、高研磨レート工程中、所定の時間毎に基板Wの研磨プロファイルの測定を行い、適切な研磨プロファイルが得られたときに、高研磨レート工程を終了してもよい。
図16に示す低研磨レート工程および高研磨レート工程における研磨条件のパラメータは一例であり、低研磨レート工程および高研磨レート工程における研磨条件のパラメータは、例えば、研磨テープ2Bのテープテンションや研磨ヘッド10Cに隣接して配置されたガイドローラー33の位置などの他のパラメータが用いられてもよく、あるいは、他のパラメータを含む複数のパラメータの組み合わせであってもよい。
図17は、基板研磨装置の他の実施形態を示す側面図である。特に説明しない本実施形態の基板研磨装置の構成は、図1乃至図5を参照して説明した基板研磨装置の構成と同じであるので、その重複する説明を省略する。本実施形態の基板研磨装置は、基板保持部60の構成が図1乃至図5を参照して説明した実施形態と異なっており、研磨ヘッド10A~10Dおよび研磨テープ供給機構30A,30Bを円運動させるテーブル円運動機構70をさらに備えている。
基板保持部60は、基板Wの周縁部に接触可能な複数のローラー65と、複数のローラー65を同じ速度で回転させるためのローラー回転装置(図示せず)を備えている。基板Wは、その第1の面5aが下向きの状態で、基板保持部60に水平に保持される。本実施形態では、4つのローラー65が設けられているが、5つまたはそれよりも多いローラーが設けられてもよい。
複数の研磨ヘッド10A~10Dは、基板保持部60に保持されている基板Wの下側に配置されている。テーブル円運動機構70は、研磨ヘッド10A~10Dおよび研磨テープ供給機構30A,30Bの下方に配置されている。研磨ヘッド10A,10Bを支持する支持部材18A、研磨ヘッド10C,10Dを支持する支持部材18Bおよび研磨テープ供給機構30A,30Bはテーブル円運動機構70に連結されている。
テーブル円運動機構70は、テーブルモータ72と、テーブルモータ72に固定されたクランクシャフト74と、テーブル81と、基台82と、複数の偏心継手75を備えている。テーブルモータ72は、基台82の下側に配置され、基台82の下面に固定されている。クランクシャフト74は、基台82を貫通して上方に延びている。テーブル81は、複数の偏心継手75およびクランクシャフト74に連結されている。基台82は、複数の偏心継手75に接続されている。テーブル81は、複数の偏心継手75およびクランクシャフト74を介して基台82に連結されている。図17では2つの偏心継手75のみが描かれているが、テーブル円運動機構70は、少なくとも2つの偏心継手75を備えている。
クランクシャフト74の先端は、テーブルモータ72の軸心から距離e2だけ偏心している。よって、テーブルモータ72が駆動すると、テーブル81は半径e2の円運動を行う。テーブル81は、複数の偏心継手75によって支持されているので、テーブル81が円運動を行っているとき、テーブル81自体は回転しない。複数の偏心継手75の偏心量は、テーブル81の偏心量と同じである。研磨ヘッド10A~10Dおよび研磨テープ供給機構30A,30Bは、テーブル81に固定されている。
テーブル円運動機構70が作動すると、研磨ヘッド10A~10Dおよび研磨テープ供給機構30A,30Bは、一体に円運動される。したがって、基板保持部60に保持された基板Wと研磨ヘッド10A~10Dとは、相対的に円運動する。
基板保持部60のローラー回転装置およびテーブル円運動機構70のテーブルモータ72は、動作制御部50に電気的に接続されている。基板保持部60およびテーブル円運動機構70の動作は、動作制御部50によって制御される。
基板Wは次のようにして研磨される。基板保持部60により、複数のローラー65で基板Wの周縁部を保持し、基板Wを回転させる。テーブル円運動機構70により、研磨ヘッド10A~10Dおよび研磨テープ供給機構30A,30Bを一体に円運動させて、基板Wと研磨ヘッド10A~10Dとを、相対的に円運動させる。研磨テープ供給機構30A,30Bにより研磨テープ2A,2Bを研磨ヘッド10A~10Dに送りながら、研磨ヘッド10A~10Dの押圧部材12は、研磨テープ2A,2Bを基板Wの第1の面5aに押し付けて基板Wの第1の面5aを研磨する。
図17に示す基板研磨装置の複数の研磨ヘッド10A~10Dのうち、基板Wの中心O1を含む領域を研磨する研磨ヘッド10Cによる研磨工程は、図6乃至図16を参照して説明した実施形態と同様に、異なる研磨条件で実行される少なくとも2つの研磨工程を含む。より具体的には、研磨ヘッド10Cによる少なくとも2つの研磨工程は、中央領域と外側領域が均一な研磨レートとなるように、低研磨レート工程と高研磨レート工程を含む少なくとも2つの研磨工程を含む。本実施形態の研磨工程は、図6乃至図16を参照して説明した研磨工程と同じであるので、その重複する説明を省略する。
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうる。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。
2A,2B 研磨テープ
5a 第1の面
5b 第2の面
10A,10B,10C,10D 研磨ヘッド
12 押圧部材
13 押圧部材ホルダ
15 研磨ヘッドアクチュエータ
16 研磨ヘッドハウジング
17 チルト機構
17a 支軸
18A,18B 支持部材
20 基板保持部
25 ローラー
27 偏心軸
27a 第1軸部
27b 第2軸部
29 モータ
30A,30B 研磨テープ供給機構
31 テープ巻き出しリール
32 テープ巻き取りリール
33 ガイドローラー
36,37 リールモータ
40 ガイドローラー位置調節機構
43 可動軸
45 アクチュエータ
50 動作制御部
50a 記憶装置
50b 演算装置
60 基板保持部
65 ローラー
70 テーブル円運動機構
72 テーブルモータ
74 クランクシャフト
75 偏心継手
81 テーブル
82 基台

Claims (6)

  1. 基板の被研磨面を研磨する基板研磨方法であって、
    前記基板と研磨ヘッドとを相対的に円運動させながら、前記基板をその軸心を中心に回転させ、
    研磨テープをその長手方向に送りながら、前記研磨ヘッドにより前記研磨テープを前記被研磨面に押し付けて、前記基板の中心を含む中央領域と、前記中央領域に隣接する外側領域を研磨し、
    前記中央領域および前記外側領域を研磨する工程は、異なる研磨条件で実行される少なくとも2つの研磨工程を含み、
    前記少なくとも2つの研磨工程は、
    前記中央領域の研磨レートが、前記外側領域の研磨レートよりも低くなる研磨条件で実行される低研磨レート工程と、
    前記中央領域の研磨レートが、前記外側領域の研磨レートよりも高くなる研磨条件で実行される高研磨レート工程を含む、基板研磨方法。
  2. 前記研磨条件のパラメータは、前記研磨ヘッドにより発生されるテープ押圧力、前記研磨テープのテープテンション、前記研磨ヘッドに隣接して配置された前記研磨テープをガイドするガイドローラーの位置、前記ガイドローラーの外径、前記研磨テープを前記基板に対して押圧する前記研磨ヘッドの押圧部材の長さ、前記押圧部材の前記基板の中心に向かって下方に傾斜する角度、前記押圧部材の硬度のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の基板研磨方法。
  3. 前記高研磨レート工程の研磨条件における前記テープ押圧力は、前記低研磨レート工程の研磨条件における前記テープ押圧力よりも大きい、請求項2に記載の基板研磨方法。
  4. 前記高研磨レート工程の研磨条件における前記研磨テープのテープテンションは、前記低研磨レート工程の研磨条件における前記研磨テープのテープテンションよりも小さい、請求項2に記載の基板研磨方法。
  5. 前記高研磨レート工程の研磨条件における前記ガイドローラーの位置は、前記低研磨レート工程の研磨条件における前記ガイドローラーの位置よりも高い、請求項2に記載の基板研磨方法。
  6. 前記高研磨レート工程の研磨条件における前記押圧部材の前記基板の中心に向かって下方に傾斜する角度は、前記低研磨レート工程の研磨条件における前記押圧部材の前記基板の中心に向かって下方に傾斜する角度よりも小さい、請求項2に記載の基板研磨方法。
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