JP2023130604A - 電気回路遮断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被遮断部の低抵抗化を行う場合であっても、動力源の動力が大きくなることを抑え、電気回路を容易に遮断できる電気回路遮断装置を提供する。【解決手段】被遮断部400は、物理的に別体である2つの基部片430を備えており、基部片430の端面431の間に、互いに相対する方向への押圧力Fを加えて、基部片430同士を電気的に接続させており、移動体500は、動力源Pによって、第一端部320から分離片420に向けて移動しつつ、移動体500の一部が、基部片430間の接続を遮断するように構成されている。【選択図】図6

Description

本願発明は、主に自動車等の電気回路に使用することができる電気回路遮断装置に関する。
従来から、電気回路遮断装置は、自動車等に搭載されている電気回路や、電気回路に接続されている各種電装品を保護するために用いられてきた。詳しくは、電気回路に異常が生じた場合に、電気回路遮断装置は電気回路の一部を切断して、物理的に電気回路を遮断していた。
そして、この電気回路遮断装置は様々な種類があり、例えば、特許文献1の電気回路遮断装置は、ハウジングと、当該ハウジング内に配置され、電気回路の一部を構成する被遮断部と、前記ハウジングの第一端部側に配置される動力源と、前記ハウジング内を、前記第一端部と、当該第一端部の反対側の第二端部との間で移動する移動体とを備えた、電気回路遮断装置であって、移動体が、前記動力源によって、前記第一端部から前記第二端部に向けて移動しつつ、当該移動体の一部が前記被遮断部を切断して、電気回路を遮断している。
ところで、近年の自動車等の高性能化によって電気回路にかかる電圧や電流が大きくなる傾向にあるため、電気回路の一部を構成する被遮断部を流れる電流による発熱、つまり電力損失も大きくなっている。そこで、被遮断部の厚みを厚くするなどして切断断面積を大きくし、被遮断部の低抵抗化を図ることで、電力損失を抑えていた。しかしながら、切断断面積を大きくすると、被遮断部を切断するための動力を大きくしなければならず、その結果、大きくなった動力(火薬の爆発力など)に耐えられるように、ハウジングの強度を更に向上させる必要がある。また、それに伴って、ハウジングが大きくなり、電気回路遮断装置の大型化や価格が上がるという問題がある。
特願2021―100645
そこで、本願発明は、上記問題に鑑み、被遮断部の低抵抗化を行う場合であっても、動力源の動力が大きくなることを抑え、電気回路を容易に遮断できる電気回路遮断装置を提供する。
本願発明の電気回路遮断装置は、ハウジングと、当該ハウジング内に配置され、電気回路の一部を構成する被遮断部と、前記ハウジングの第一端部側に配置される動力源と、前記ハウジング内を、前記第一端部と、当該第一端部の反対側の第二端部との間で移動する移動体とを備えた、電気回路遮断装置であって、前記被遮断部は、物理的に別体である2つの基部片を備えており、前記基部片の端面の間に、互いに相対する方向への押圧力を加えて、前記基部片同士を電気的に接続させており、前記移動体は、前記動力源によって、前記第一端部から前記第二端部に向けて移動しつつ、前記移動体の一部が、前記基部片間の接続を遮断するように構成されていることを特徴とする。
上記特徴によれば、別体である基部片同士を互いに相対する方向への押圧力で突き合わせて電気的に接続された状態を維持している。さらに、電気回路を遮断する際は、従来のように一体形成された被遮断部を大きな力で物理的に切断するのではなく、元々別体であった基部片の端面間の接続状態を分離すればよい。そのため、被遮断部の低抵抗化を行う場合であっても、従来よりも少ない動力で、電気回路を容易に遮断でき、電気回路遮断装置の大型化や製造コストを抑えることができる。また、基部片の端面には押圧力が加わっているので、基部片の端面と、相対する端面との間の接触抵抗を低く抑えることができ、さらに、その状態を長期にわたり維持することができる。
本願発明の電気回路遮断装置は、前記基部片の間に分離片が設けられ、前記分離片は、前記押圧力によって、両側の前記基部片に押圧されて挟まれていることを特徴とする。
上記特徴によれば、基部片の端面と、相対する分離片の端面との間の接触抵抗を低く抑えることができ、さらに、その状態を長期にわたり維持することができる。
本願発明の電気回路遮断装置は、前記被遮断部において、前記分離片の端面と前記基部片の端面とが接触する箇所の厚みは、前記基部片と前記電気回路とを接続する外部接続端子の厚みよりも、大きいことを特徴とする。
上記特徴によれば、基部片の端面と分離片の端面との接触箇所の厚みを、他の部分よりも局所的に大きくすることで、基部片の端面と分離片の端面との接触面積をより広くすることができ、その結果、接触箇所における低抵を低くして電力損失を抑えることが出来る。
本願発明の電気回路遮断装置は、前記基部片の端面又は前記分離片の端面には、前記被遮断部を構成する金属よりも硬度が低い金属がメッキされていることを特徴とする。
上記特徴によれば、押圧力が加わった際に、硬度が低いメッキ層は、硬度が高い基部片の端面や分離片の端面によって強く押圧されて押し潰されることから、基部片の端面や分離片の端面の表面の微小な凹凸による隙間をより確実に埋め、接触抵抗を低く抑えることができる。
本願発明の電気回路遮断装置は、前記基部片の端面又は前記分離片の端面には、嵌め合い可能な窪面又は突出面が設けられていることを特徴とする。
組付けられた基部片や分離片がズレないように、嵌め合わせて固定できる。
上記のように、本願発明の電気回路遮断装置によれば、被遮断部の低抵抗化を行う場合であっても、動力源の動力が大きくなることを抑え、電気回路を容易に遮断できる。
(a)は、本願発明の実施形態1に係る電気回路遮断装置のハウジングを構成する下側ハウジングの全体斜視図、(b)は、下側ハウジングの平面図である。 (a)は、本願発明の実施形態1に係る電気回路遮断装置のハウジングを構成する上側ハウジングの全体斜視図、(b)は、上側ハウジングの底面図である。 (a)は、本願発明の実施形態1に係る電気回路遮断装置の移動体の斜視図、(b)は移動体の底面図である。 (a)は、本願発明の実施形態1に係る電気回路遮断装置の被遮断部の分解斜視図、(b)は被遮断部の平面図である。 本願発明の実施形態1に係る電気回路遮断装置の分解斜視図である。 図5に示す電気回路遮断装置が組み立てられた状態でのA―A断面図である。 図6に示す状態から移動体が移動した様子を示す断面図である。 実施形態2に係る本願発明の電気回路遮断装置の被遮断部と下側ハウジングの斜視図である。 (a)は、実施形態2に係る本願発明の電気回路遮断装置の被遮断部と下側ハウジングの側面図、(b)は、被遮断部を下側ハウジングに固定した状態の側面図である。 実施形態3に係る本願発明の電気回路遮断装置の被遮断部と下側ハウジングの斜視図である。 実施形態3に係る本願発明の電気回路遮断装置の被遮断部を下側ハウジングに固定した状態の平面図である。 (a)は、実施形態4に係る電気回路遮断装置の被遮断部の斜視図、(b)は、被遮断部の平面図である。 実施形態4に係る電気回路遮断装置の被遮断部と下側ハウジングと移動体を示した分解斜視図である。 図6に示したのと同様に、実施形態4に係る電気回路遮断装置を示した断面図である。 図14に示す状態から、移動体が移動した状態の断面図である。 (a)は、実施形態5に係る電気回路遮断装置の被遮断部の斜視図、(b)は、被遮断部の側面図である。
300 ハウジング
320 第一端部
330 第二端部
400 被遮断部
430 基部片
500 移動体
600 電気回路遮断装置
F 押圧力
P 動力源

以下に、本願発明の各実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下で説明する実施形態における電気回路遮断装置の各部材の形状や材質等は、一例を示すものであって、これらに限定されるものではない。
<実施形態1>
まず、本願発明の実施形態1に係る電気回路遮断装置のハウジング300を構成する下側ハウジング100を図1に示す。なお、図1(a)は、下側ハウジング100の全体斜視図、図1(b)は、下側ハウジング100の平面図である。
図1に示すように、下側ハウジング100は、合成樹脂等の絶縁体で形成された略四角柱体であり、内部に中空状の下側収容部110を備える。この下側収容部110は、下側ハウジング100の上面120から下面130に向けて延びており、後述する移動体500を収容できるように構成されている。また、下側収容部110の内面111は、移動体500が内部を上下方向にスライドできるように、滑らかな面となっている。
さらに、上面120の一部には、後述する被遮断部400の基部片430を載置できるように、基部片430の形状に合わせて窪んだ載置部113を備える。この載置部113は、下側収容部110の両側に相対する様に配置されており、載置部113は、直線状に延びる被遮断部400を両側で支えることになる。また、載置部113には、後述する基部片430の爪状の固定部が係合できるように、載置部113の内側に係合内面115と外側に係合外面116を備える。そして、相対する載置部113間の距離、より具体的には、係合内面115間の距離は、L1となっている。
次に、本願発明の実施形態1に係る電気回路遮断装置のハウジング300を構成する上側ハウジング200を図2に示す。図2(a)は、上側ハウジング200の全体斜視図、図2(b)は、上側ハウジング200の底面図である。
図2に示すように、上側ハウジング200は、合成樹脂等の絶縁体で形成された略四角柱体であり、図1に示す下側ハウジング100と対をなしてハウジング300を構成するものである。そして、内部に中空状の上側収容部210を備え、この上側収容部210は、上側ハウジング200の下面230から上面220に向けて延びており、後述する移動体500を収容できるように構成されている。また、上側収容部210の内面211は、移動体500が内部を上下方向にスライドできるように、滑らかな面となっている。この上側収容部210は、後述するように、下側ハウジング100の下側収容部110と上下に配置されて、直線状に延びる収容部310を構成するものであり、移動体500は収容部310内を上下に移動できるのである。
さらに、下面230の一部には、後述する被遮断部400の基部片430を挿通できるように、基部片430の形状に合わせて窪んだ挿通部213が形成されている。この挿通部213は、上側収容部210の両側に相対する様に配置されると共に、下側ハウジング100の載置部113と対応する位置に配置されている。そのため、挿通部213は、下側ハウジング100の載置部113に載置された被遮断部400の基部片430に上方から嵌め合わせられる。
さらに、上側ハウジング200の上面220側の一部には、動力源Pが収容される動力源収納部221が形成されている。そして、動力源収納部221は、上側収容部210の上端側と連通している。詳しくは後述するが、動力源収納部221内に収容された動力源Pから生じた空気圧等の動力が、上側収容部210内の移動体500へ伝わり、移動体500を移動させるのである。なお、下側ハウジング100及び上側ハウジング200は、合成樹脂で形成された略四角柱体となっているが、これに限定されず、絶縁性が高く、使用に耐えうる強度を備えていれば、他の材料で任意の形状としてもよい。
では次に、本願発明の実施形態1に係る移動体500を図3に示す。なお、図3(a)は移動体500の斜視図、図3(b)は移動体500の底面図である。
図3に示すように、移動体500は、合成樹脂等の絶縁体で形成されており、上端側に略円柱状の本体510と、中央に平坦な四角形状の摺動部520と、下端側に下方へ突出する突出部530とを備える。本体510の上端には窪み部511が設けられており、窪み部511は動力源Pと相対する部分となっている。摺動部520は収容部310の内面形状に対応する形状となっており、摺動部520が収容部310の内面を摺動することで、移動体500が収容部310の内側に沿って姿勢を維持したまま滑らかにスライドできる。また、突出部530の下端531の表面形状は、後述する被遮断部400の分離片420の表面と同じ形状をしている。そのため、移動体500の動力を分離片420に効率的に伝達して、分離片420を容易に分離できる。
なお、移動体500は、合成樹脂で形成されているが、これに限定されず、絶縁性が高く、使用に耐えうる強度を備えていれば、他の材料で任意の形状としてもよい。また、突出部530の下端531の表面形状は、被遮断部400の分離片420の表面形状と同じ形状をしているが、これに限定されず、移動体500の突出部530が、被遮断部400の分離片420に押圧力を加えて切断できるのであれば、任意の形状であってもよい。
では次に、本願発明の実施形態1に係る電気回路遮断装置600が遮断する電気回路の一部を構成する被遮断部400を図4に示す。なお、図4(a)は被遮断部400の分解斜視図、図4(b)は被遮断部400の平面図である。
被遮断部400は、電気回路と電気的に接続するために全体が銅などの金属製の導電体となっており、両端に電気回路と接続するための基部片430と、基部片430の間に位置する分離片420とを備える。基部片430の端部には、電気回路と接続する際に利用する接続孔410が形成されている。また、基部片430は、下側ハウジング100の載置部113に固定するための固定部440を備える。この固定部440は、略コ字状に形成されており、相対する固定爪411を備える。また、基部片430の端面431は、被遮断部400の厚み方向に広がる平坦面となっている。さらに、基部片430は、端面431から突出する突出面432を備える。
一方、分離片420の両側には、被遮断部400の厚み方向に広がる平坦面の端面421が設けられている。さらに、分離片420は、端面421から凹んだ窪面422を備える。そして、図4(a)に示すように、分離片420と両側の基部片430はそれぞれ別体であるが、図4(b)に示すように、基部片430の端面431と分離片420の端面421とを面接触させて密着させ、電気的及び物理的に互いに接続されるように組み付けることができる。その際、分離片420の窪面422に基部片430の突出面432が嵌められているので、組付けられた分離片420と基部片430が互いにズレないようになっている。なお、分離片420と基部片430が組付けられた状態で、両側の基部片430の固定部440間の距離はL2となっている。また、分離片420は、図4に示すような形状に限定されず、両側の基部片430を電気的及び物理的に接続できるのであれば、任意の形状であってもよい。また、分離片420の窪面422に基部片430の突出面432が嵌め合わせられているが、これに限定されず、分離片420側に突出面を設け、基部片430に設けられた窪面に嵌め合わせてもよい。さらに、窪面422と突出面432の形状は、図4に示す形状に限定されず、互いに嵌め合わせることができるのであれば、任意の形状であってもよい。また、図4に示す被遮断部400は分離片420を一つ備えているが、これに限定されず、被遮断部400は、互いに分離される分離片を二つ以上備えてもよい。
では次に、本願発明の電気回路遮断装置600の組み立て方について、図5及び図6を参照して説明する。なお、この図5は、電気回路遮断装置600の分解斜視図、図6は、図5に示す電気回路遮断装置600が組み立てられた状態でのA―A断面図である。
電気回路遮断装置600を組み立てる際は、まず、被遮断部400の基部片430を下側ハウジング100の載置部113に載置させて、分離片420が下側ハウジング100の下側収容部110を横断するように被遮断部400を配置する。その際、被遮断部400の基部片430の両側の固定爪411を下側ハウジング100の係合内面115と係合外面116にそれぞれ当接させて、基部片430の固定部440を下側ハウジング100の載置部113に嵌合させるように固定する。
すると、基部片430は、下側ハウジング100の載置部113にしっかりと固定された状態となる。そして、両側の基部片430の固定部440間の距離L2は、相対する載置部113間の距離L1よりわずかに広くなっているので(L2>L1)、距離(寸法)L2が広い両側の固定部440が、距離(寸法)L1が狭い両側の載置部113にきつく嵌め込まれるように固定され、基部片430の間の分離片420には、両側の基部片430によって挟まれるように押圧力Fが加わる。すると、基部片430の端面431の間には、互いに相対する方向への押圧力Fが加わり、両側の基部片430は分離片420を介して電気的に接続された状態を維持できる。特に、基部片430の端面431には押圧力Fが加わっているので、基部片430の端面431と、相対する端面(分離片420の端面421)との間の接触抵抗を低く抑えることができ、さらに、その状態を長期にわたり維持することができるのである。なお、基部片430の端面431と、相対する端面(分離片420の端面421)との間の接触抵抗を低く抑えるとは、押圧力Fによって、基部片430の端面431と相手側の端面とが、より強く密着するので、それだけ電流が流れやすくなることから、互いに接触した両側の端面間の電気的な抵抗を低く抑えるという意味である。
また、基部片430の端面431、又は、分離片420の端面421、若しくは、基部片430の端面431及び分離片420の端面421には、メッキが施されてメッキ層が形成されてもよい。このメッキ層により、基部片430の端面431や分離片420の端面421の表面の微小な凹凸による隙間を埋め、周囲環境による酸化を抑制できることから、接触抵抗を低く抑えて長期にわたり維持できる。さらに、このメッキ層は、錫(Sn)などから構成されており、被遮断部400(すなわち、分離片420や基部片430)を構成する銅(Cu)などの金属よりも硬度が低くなっている。これにより、押圧力Fが加わった際に、硬度が低いメッキ層は、硬度が高い基部片430の端面431や分離片420の端面421によって強く押圧されて押し潰されることから、基部片430の端面431や分離片420の端面421の表面の微小な凹凸による隙間をより確実に埋め、接触抵抗を低く抑えることができる。また、メッキ層を、金(Au)や銀(Ag)などから構成し、被遮断部400を構成する銅(Cu)などの金属よりも硬度が低く、銅(Cu)などの金属よりも電気伝導率を高く又は同等としてもよい。
次に、上側ハウジング200の上側収容部210内に移動体500の本体510側が挿入されるように、上側ハウジング200を下側ハウジング100の上から嵌め合わせる。すると、上側ハウジング200の挿通部213が、被遮断部400の基部片430に嵌め合わせられる。このようにして、下側ハウジング100及び上側ハウジング200から成るハウジング300は、内部に被遮断部400及び移動体500を収容した状態で組み付けられる。
さらに、上側ハウジング200の動力源収納部221には動力源Pが取り付けられており、動力源Pの一部は移動体500の窪み部511に収容される。この動力源Pは、電気回路の異常を検知した際に外部から異常信号が入力されると、例えば、動力源Pの内部の火薬を爆発させて、その爆発による空気圧によって、移動体500を収容部310内で瞬時に押し出して移動させるものである。なお、動力源Pは、移動体500を移動させる動力を発生させるものであれば、火薬を用いた動力源に限られず、その他の既知の動力源を用いても良い。
そして、図6に示すように、移動体500は、直線状に並んだ下側収容部110及び上側収容部210から構成される収容部310内部に、収容されている。この収容部310は、ハウジング300の第一端部320から、第一端部320の反対側の第二端部330まで延びている。そして、移動体500は、動力源Pが配置された第一端部320側に配置されているので、収容部310の第二端部330側は空洞になっている。そのため後述するように、移動体500は、分離片420を切断しながら、第二端部330側へと移動できるのである。また、移動体500の上端側の窪み部511は動力源Pに隣接しているので、後述するように動力源P内の火薬の爆発による空気圧は、移動体500の上端側へと伝達される。
なお、図6に示すように、組み立てられて完成した電気回路遮断装置600は、保護したい電気回路内に取り付けられて利用される。具体的には、電気回路の一部に被遮断部400の基部片430を接続して、被遮断部400を電気回路の一部を構成するようにする。通常時においては、被遮断部400の基部片430と分離片420は切断されておらず、物理的にも電気的に接続されているので、電流が被遮断部400の基部片430と分離片420を介して電気回路中を流れるようになっている。
では次に、図7を参照して、電気回路に過電流が流れる等の異常が検知された場合に、電気回路遮断装置600が電気回路を遮断する様子について説明する。なお、図7は、図6に示す状態から移動体500が移動した様子を示す断面図である。
まず、図7に示すように、電気回路に過電流が流れる等の異常が検知された場合には、異常信号が動力源Pに入力され、動力源P内の火薬が爆発する。すると、その爆発による空気圧が移動体500の上端側の窪み部511に伝わる。この空気圧によって、移動体500は第一端部320から第二端部330に向けて勢いよく吹き飛ばされ、収容部310内を第二端部330に向けて瞬時に移動する。
すると、移動体500の突出部530が分離片420を第二端部330側へ強く押し出し、分離片420は基部片430から分離されて、両側の基部片430は電気的に切断された状態となる。つまり、被遮断部400の両側の基部片430が分離片420を介して通電した状態が遮断されて、電気回路に過電流が流れるのを防止できるのである。なお、移動体500の突出部530が分離片420を第二端部330側へ強く押し出す力が、両側の基部片430が分離片420を挟み込んで挟持する押圧力Fよりも大きいので、移動体500は分離片420を基部片430から分離することができる。また、移動体500が分離片420を第二端部330側へ押し出す力の方向と、両側の基部片430が分離片420を挟み込んで挟持する押圧力Fの方向は、交差しているので、移動体500の動力が効率的に分離片420に伝達され、移動体500は分離片420を基部片430から容易に分離することができる。特に、移動体500が分離片420を第二端部330側へ押し出す力の方向と、両側の基部片430が分離片420を挟み込んで挟持する押圧力Fの方向が、直交している場合は、移動体500の動力が更に効率的に分離片420に伝達され、移動体500は分離片420を基部片430から更に容易に分離することができる。
また、被遮断部400の厚み(板厚)は、従来技術の被遮断部の厚みと同様に厚くすることができ、被遮断部400を低抵抗化して電力損失を抑えている。そして、本願発明の電気回路遮断装置600では、別体である基部片430同士を互いに相対する方向への押圧力Fで突き合わせて電気的に接続された状態を維持している。さらに、電気回路を遮断する際は、従来のように一体形成された被遮断部を大きな力で物理的に切断するのではなく、元々別体であった基部片430の端面431間の接続状態を分離すればよい。そのため、被遮断部400の低抵抗化を行う場合であっても、従来よりも少ない動力で、電気回路を容易に遮断でき、電気回路遮断装置の大型化や製造コストを抑えることができる。
なお、図5及び図6に示す実施形態1に係る電気回路遮断装置600では、基部片430の端面431の間に、互いに相対する方向への押圧力Fを加えて、基部片430同士を電気的に接続させる押圧手段が、爪状の固定部400の態様であるが、これに限定されず、押圧手段は、基部片430の端面431の間に、互いに相対する方向への押圧力Fを加えて基部片430同士を電気的に接続させることができるのであれば、任意の構成であってもよい。
<実施形態2>
では次に、実施形態2に係る本願発明の電気回路遮断装置600Aについて、図8及び図9を参照して説明する。なお、図8は、実施形態2に係る電気回路遮断装置600Aの被遮断部400Aと下側ハウジング100Aの斜視図、図9(a)は、被遮断部400Aと下側ハウジング100Aの側面図、図9(b)は、被遮断部400Aを下側ハウジング100Aに固定した状態の側面図である。なお、実施形態2に係る電気回路遮断装置600Aの構成は、被遮断部400Aを下側ハウジング100Aに固定する構成が、実施形態1に係る電気回路遮断装置600の構成と異なるが、その他の構成は、実施形態1に係る電気回路遮断装置600の構成と基本的に同一なので、同一の構成については説明を省略する。
図8、及び図9に示すように、下側ハウジング100の上面120の一部には、被遮断部400Aの基部片430Aを載置できるように、基部片430Aの形状に合わせて窪んだ載置部113Aを備える。この載置部113Aは、下側収容部110Aの両側に相対する様に配置されており、載置部113Aは、直線状に延びる被遮断部400Aを両側で支えることになる。また、載置部113Aには、基部片430Aの棒状の固定部440Aを挿入できるように、固定孔117Aが形成されている。そして、相対する固定孔117A間の距離は、L1Aとなっている。
また、被遮断部400Aは、電気回路と電気的に接続するために全体が銅などの金属製の導電体となっており、両端に電気回路と接続するための基部片430Aと、基部片430Aの間に位置する分離片420Aとを備える。また、基部片430Aは、下側ハウジング100Aの載置部113Aに固定するための固定部440Aを備える。この固定部440Aは棒状に形成されており、固定部440Aの先端443Aは、載置部113Aの固定孔117Aに挿入して固定出来るようになっている。なお、分離片420Aと両側の基部片430Aはそれぞれ別体であるが、基部片430Aの端面431Aと分離片420Aの端面421Aとを密着させ、電気的及び物理的に互いに接続されるように組み付けることができる。そして、分離片420Aと基部片430Aが組付けられた状態で、両側の基部片430Aの固定部440A間の距離は、L2Aとなっている。
図9(b)に示すように、被遮断部400Aの固定部440Aの先端443Aを、下側ハウジング100Aの載置部113Aの固定孔117Aに挿入すると、被遮断部400Aは、下側ハウジング100Aの載置部113Aにしっかりと固定された状態となる。両側の基部片430Aの固定部440A間の距離L2Aは、相対する固定孔117A間の距離L1Aよりわずかに広くなっているので(L2A>L1A)、距離(寸法)L2Aが広い両側の固定部440Aが、距離(寸法)L1Aが狭い両側の固定孔117Aにきつく挿入されるように固定され、分離片420Aには、両側の基部片430Aによって挟まれるように押圧力FAが加わる。すると、基部片430Aの端面431Aには、互いに相対する方向への押圧力FAが加わり、両側の基部片430Aは分離片420Aを介して電気的に接続された状態を維持できる。特に、基部片430Aの端面431Aには押圧力FAが加わっているので、基部片430Aの端面431Aと、相対する端面(分離片420Aの端面421A)との間の接触抵抗を低く抑えることができ、さらに、その状態を長期にわたり維持することができるのである。このように、実施形態2に係る本願発明の電気回路遮断装置600Aでは、基部片430Aの端面431Aの間に、互いに相対する方向への押圧力FAを加えて、基部片430A同士を電気的に接続させる押圧手段が、棒状の固定部400Aの態様となっている。
また、実施形態2に係る本願発明の電気回路遮断装置600Aにおいて、分離片420Aを分離して電気回路を遮断する構成は、図6及び図7で説明した、実施形態1に係る電気回路遮断装置600と同じである。そして、被遮断部400Aの厚みは、従来技術の被遮断部の厚みと同様に厚くすることができ、被遮断部400Aを低抵抗化して電力損失を抑えている。そして、実施形態2に係る本願発明の電気回路遮断装置600Aでは、別体である基部片430A同士を互いに相対する方向への押圧力FAで突き合わせて電気的に接続された状態を維持している。さらに、電気回路を遮断する際は、従来のように一体形成された被遮断部を物理的に切断するのではなく、元々別体であった基部片430A同士の端面431A間の接続状態を分離すればよい。そのため、被遮断部400Aの低抵抗化を行う場合であっても、従来よりも少ない動力で、電気回路を容易に遮断でき、電気回路遮断装置の大型化や製造コストを抑えることができる。
<実施形態3>
では次に、実施形態3に係る本願発明の電気回路遮断装置600Bについて、図10及び図11を参照して説明する。なお、図10は、実施形態3に係る電気回路遮断装置600Bの被遮断部400Bと下側ハウジング100Bの斜視図、図11は、被遮断部400Bを下側ハウジング100Bに固定した状態の平面図である。なお、実施形態3に係る電気回路遮断装置600Bの構成は、被遮断部400Bを下側ハウジング100Bに固定する構成及び引張ばね450Bを備えた点が、実施形態1に係る電気回路遮断装置600の構成と異なるが、その他の構成は、実施形態1に係る電気回路遮断装置600の構成と基本的に同一なので、同一の構成については説明を省略する。
図10及び図11に示すように、下側ハウジング100Aの上面120Aの一部には、被遮断部400Bの基部片430Bを載置できるように、基部片430Bの形状に合わせて窪んだ載置部113Bを備える。この載置部113Bは、下側収容部110Bの両側に相対する様に配置されており、載置部113Bは、直線状に延びる被遮断部400Bを両側で支えることになる。また、載置部113Bには、凸状の固定爪118Bが形成されている。
被遮断部400Bは、電気回路と電気的に接続するために全体が銅などの金属製の導電体となっており、両端に電気回路と接続するための基部片430Bと、基部片430Bの間に位置する分離片420Bとを備える。また、基部片430Bの両端には、引張ばね450Bの端部を引っ掛けて固定できる取付部435Bが設けられている。引張ばね450Bの両側の端部(451B、452B)には絶縁処理が施されている。また、基部片430Bの取付部435Bに絶縁処理を施してもよい。
また、基部片430Bは、下側ハウジング100Bの載置部113Bに固定するための固定部440Bを備える。この固定部440Bは切欠状に形成されており、固定部440Bは載置部113Bの固定爪118Bと係合して固定できるようになっている。そのため、分離片420Bが分離した後に、基部片430Bが引張ばね450Bに引っ張られて移動することを防止できる。
そして、図10及び図11に示すように、分離片420Bと両側の基部片430Bはそれぞれ別体であるが、基部片430Bの端面431Bと分離片420Bの端面421Bとを密着させ、電気的及び物理的に互いに接続されるように組み付けることができる。その際、引張ばね450Bの一方の端部451Bが一方の基部片430Bの取付部435Bに取り付けられ、引張ばね450Bの他方の端部452Bが他方の基部片430Bの取付部435Bに取り付けられている。そのため、引張ばね450Bの引張力によって、基部片430Bの間の分離片420Bには、両側の基部片430Bによって挟まれるように押圧力FBが加わる。すると、基部片430Bの端面431Bには、互いに相対する方向への押圧力FBが加わり、両側の基部片430Bは分離片420Bを介して電気的に接続された状態を維持できる。特に、基部片430Bの端面431Bには押圧力FBが加わっているので、基部片430Bの端面431Bと、相対する端面(分離片420Bの端面421B)との間の接触抵抗を低く抑えることができ、さらに、その状態を長期にわたり維持することができるのである。このように、実施形態3に係る本願発明の電気回路遮断装置600Bでは、基部片430Bの端面431Bの間に、互いに相対する方向への押圧力FBを加えて、基部片430B同士を電気的に接続させる押圧手段が、引張ばね450Bの態様となっている。また、引張ばね450Bの引張力を変更することで、押圧力FBの大きさを適宜変更することができる。
また、実施形態3に係る本願発明の電気回路遮断装置600Bにおいて、分離片420Bを分離して電気回路を遮断する構成は、図6及び図7で説明した、実施形態1に係る本願発明の電気回路遮断装置600と同じである。そして、被遮断部400Bの厚みは、従来技術の被遮断部の厚みと同様に厚くすることができ、被遮断部400Bを低抵抗化して電力損失を抑えている。そして、実施形態3に係る本願発明の電気回路遮断装置600Bでは、別体である基部片430B同士を互いに相対する方向への押圧力FBで突き合わせて電気的に接続された状態を維持している。さらに、電気回路を遮断する際は、従来のように一体形成された被遮断部を物理的に切断するのではなく、元々別体であった基部片430B同士の端面431Bの接続状態を分離すればよい。そのため、被遮断部400Bの低抵抗化を行う場合であっても、従来よりも少ない動力で、電気回路を容易に遮断でき、電気回路遮断装置の大型化や価格を抑えることができる。
<実施形態4>
では次に、実施形態4に係る本願発明の電気回路遮断装置600Cについて、図12及び図13を参照して説明する。なお、図12(a)は、実施形態4に係る電気回路遮断装置600Cの被遮断部400Cの斜視図、図12(b)は、実施形態4に係る電気回路遮断装置600Cの被遮断部400Cの平面図、図13は、被遮断部400Cと下側ハウジング100Cと移動体500Cを示した分解斜視図、図14は、図6に示したのと同様に、電気回路遮断装置600Cを示した断面図、図15は、図14に示す状態から、移動体500Cが移動した状態の断面図である。なお、実施形態4に係る電気回路遮断装置600Cの構成は、移動体500Cと被遮断部400Cの構成が、実施形態1に係る電気回路遮断装置600の構成と異なるが、その他の構成は、実施形態1に係る電気回路遮断装置600の構成と基本的に同一なので、同一の構成については説明を省略する。
図12に示すように、被遮断部400Cは、電気回路と電気的に接続するために全体が銅などの金属製の導電体となっており、両端に電気回路と接続するための基部片430Cを備える。被遮断部400Cは、図4に示す実施形態1の被遮断部400と同様に、下側ハウジング100Cの載置部113Cに固定するための固定部440Cを備える。ただ、被遮断部400Cは、図4に示す実施形態1の被遮断部400のように分離片420を備えず、基部片430Cの端面431C同士が、分離片420を介さずに直接組付けられる。具体的には、基部片430Cの先端側は、後述する移動体500Cに押圧されて屈曲可能な折曲部437Cとなっており、折曲部437Cが屈曲しやすいように、基部片430Cには幅方向へ横断する切込線438Cが設けられている。また、基部片430Cの端面431Cは、被遮断部400Cの厚み方向に広がる平坦面となっている。さらに、基部片430Cは、端面431Cから突出する突出面432Cと、端面431Cから凹んだ窪面433Cを備える。
そして、図12(b)に示すように、両側の基部片430Cはそれぞれ別体であるが、基部片430Cの端面431Cを互いに密着させ、電気的及び物理的に互いに接続されるように組み付けることができる。その際、一方の基部片430Cの突出面432Cが他方の基部片430Cの窪面433Cに嵌められているので、組付けられた基部片430Cが互いにズレないようになっている。なお、両側の基部片430Cが組付けられた状態で、両側の基部片430Cの固定部440C間の距離はL2Cとなっている。なお、基部片430Cは、突出面432Cと窪面433Cの両方を備えているが、これに限定されず、突出面432C又は窪面433Cの一方のみを備えてもよい。
また、図13に示すように、被遮断部400Cを下側ハウジング100Cに取り付ける際は、被遮断部400Cの基部片430Cを下側ハウジング100Cの載置部113Cに載置させて、基部片430Cの折曲部437Cが下側ハウジング100の下側収容部110を横断するように被遮断部400Cを配置する。また、下側ハウジング100Cは実施形態1の下側ハウジング100と同じ構成となっている。そして、実施形態1の下側ハウジング100と被遮断部400との固定方法と同様に、図13に示すように、基部片430Cの固定部440Cは、下側ハウジング100Cの載置部113Cに嵌合するように固定される。
すると、図14に示すように、基部片430Cは、下側ハウジング100Cの載置部113Cにしっかりと固定された状態となる。そして、両側の基部片430Cの固定部440C間の距離L2Cは、相対する載置部113C間の距離L1Cよりわずかに広くなっているので(L2C>L1C)、距離(寸法)L2Cが広い両側の固定部440Cが、距離(寸法)L1Cが狭い両側の載置部113Cにきつく嵌め込まれるように固定され、基部片430Cの端面431Cには、互いに相対する方向への押圧力FCが加わり、両側の基部片430Cは電気的に接続された状態を維持できる。特に、基部片430Cの端面431Cには押圧力FCが加わっているので、基部片430Cの端面431C同士の接触抵抗を低く抑えることができ、さらに、その状態を長期にわたり維持することができるのである。
次に、図15に示すように、電気回路に過電流が流れる等の異常が検知された場合には、異常信号が動力源PCに入力され、動力源PC内の火薬が爆発する。移動体500Cは第一端部320Cから第二端部330Cに向けて勢いよく吹き飛ばされ、収容部310C内を第二端部330Cに向けて瞬時に移動する。なお、移動体500Cの突出部530Cは、先端が尖っており、基部片430Cの端面431C同士が接触している箇所の真上に位置している。
すると、移動体500Cの突出部530Cが、基部片430Cの端面431C同士の境界付近を第二端部330C側へ強く押し出す。すると、両側の基部片430Cの折曲部437Cは、移動体500Cの突出部530Cによって第二端部330側へ折り曲げられ、互いに離間することで、両側の基部片430Cは電気的に切断された状態となる。つまり、被遮断部400Cの両側の基部片430Cが互いに接触して通電した状態が遮断されて、電気回路に過電流が流れるのを防止できるのである。なお、移動体500Cの突出部530Cが基部片430Cの折曲部437Cを第二端部330C側へ折り曲げる力が、押圧力FCよりも大きいので、移動体500Cは基部片430Cの折曲部437Cを第二端部330C側へ折り曲げて、両側の折曲部437Cを互いに分離することができる。
また、移動体500Cの突出部530Cが基部片430Cの折曲部437Cを第二端部330C側へ折り曲げる力の方向と、押圧力FCの方向は、交差しているので、移動体500Cの動力が効率的に折曲部437Cに伝達され、移動体500Cは折曲部437Cを容易に折り曲げることができる。特に、移動体500Cの突出部530Cが基部片430Cの折曲部437Cを第二端部330C側へ折り曲げる力の方向と、押圧力FCの方向が、直交している場合は、移動体500Cの動力が更に効率的に折曲部437Cに伝達され、移動体500Cは折曲部437Cを更に容易に折り曲げることができる。
また、被遮断部400Cの厚みは、従来技術の被遮断部の厚みと同様に厚くすることができ、被遮断部400Cを低抵抗化して電力損失を抑えている。そして、本願発明の電気回路遮断装置600Cでは、別体である基部片430C同士を互いに相対する方向への押圧力FCで突き合わせて電気的に接続された状態を維持している。さらに、電気回路を遮断する際は、従来のように一体形成された被遮断部を物理的に切断するのではなく、元々別体であった基部片430C同士の端面431Cの接触状態を分離すればよい。そのため、被遮断部の低抵抗化を行う場合であっても、従来よりも少ない動力で、電気回路を容易に遮断でき、電気回路遮断装置の大型化や製造コストを抑えることができる。
<実施形態5>
では次に、実施形態5に係る本願発明の電気回路遮断装置600Dについて、図16を参照して説明する。なお、図16(a)は、実施形態5に係る電気回路遮断装置600Dの被遮断部400Dの斜視図、図16(b)は、被遮断部400Dの側面図である。なお、実施形態5に係る電気回路遮断装置600Dの構成は、被遮断部400Dの厚さが、実施形態2に係る電気回路遮断装置600Aの被遮断部400Aと異なるが、その他の構成は、実施形態2に係る電気回路遮断装置600Aの構成と基本的に同一なので、同一の構成については説明を省略する。
図16に示すように、被遮断部400Dにおいて、基部片430Dの端面431Dと分離片420Dの端面421Dとが接触する箇所の厚みはW1となっている。また、基部片430Dの端面431Dの反対側では、外部の電気回路に接続される外部接続端子439Dの厚みがW2となっている。そして、接触箇所の厚みW1は、外部接続端子439Dの厚みW2よりも大きくなっている(W1>W2)。このように、基部片430Dの端面431Dと分離片420Dの端面421Dとの接触箇所の厚みW1を、他の部分よりも局所的に大きくすることで、基部片430Dの端面431Dと分離片420Dの端面421Dとの接触面積をより広くすることができ、その結果、接触箇所における低抵を低くして電力損失を抑えることが出来る。
また、本願発明の電気回路遮断装置は、上記の実施例に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲、実施形態の範囲で、種々の変形例、組み合わせが可能であり、これらの変形例、組み合わせもその権利範囲に含むものである。

Claims (5)

  1. ハウジングと、
    当該ハウジング内に配置され、電気回路の一部を構成する被遮断部と、
    前記ハウジングの第一端部側に配置される動力源と、
    前記ハウジング内を、前記第一端部と、当該第一端部の反対側の第二端部との間で移動する移動体とを備えた、電気回路遮断装置であって、
    前記被遮断部は、物理的に別体である2つの基部片を備えており、
    前記基部片の端面の間に、互いに相対する方向への押圧力を加えて、前記基部片同士を電気的に接続させており、
    前記移動体は、前記動力源によって、前記第一端部から前記第二端部に向けて移動しつつ、前記移動体の一部が、前記基部片間の接続を遮断するように構成されていることを特徴とする電気回路遮断装置。
  2. 前記基部片の間に分離片が設けられ、
    前記分離片は、前記押圧力によって、両側の前記基部片に押圧されて挟まれていることを特徴とする請求項1に記載の電気回路遮断装置。
  3. 前記被遮断部において、前記分離片の端面と前記基部片の端面とが接触する箇所の厚みは、前記基部片と前記電気回路とを接続する外部接続端子の厚みよりも、大きいことを特徴とする請求項2に記載の電気回路遮断装置。
  4. 前記基部片の端面又は前記分離片の端面には、前記被遮断部を構成する金属よりも硬度が低い金属がメッキされていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の電気回路遮断装置。
  5. 前記基部片の端面又は前記分離片の端面には、嵌め合い可能な窪面又は突出面が設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の電気回路遮断装置。
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