JP2023130019A - 接着剤セット及び接着体 - Google Patents

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Abstract

【課題】室温付近で高いtanδを有する硬化物を形成できる接着剤セットを提供すること。【解決手段】本開示は、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するアクリルモノマー、及び2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂を含有する第一液と、エポキシ基及び(メタ)アクリロイル基のいずれもと反応する求核性反応基を有する化合物を含む硬化剤を含有する第二液と、を備え、第一液におけるアクリルモノマーの含有量が、エポキシ樹脂の含有量よりも多い、接着剤セットに関する。【選択図】なし

Description

本開示は、接着剤セット及び接着体に関する。
従来、接着剤の一種として、(メタ)アクリル系モノマーを用いた二液型接着剤が知られている(例えば、特許文献1)。(メタ)アクリル系モノマーを用いた従来の二液型接着剤の場合、一般に、重合開始剤と還元剤とで形成されるレドックス触媒系によって(メタ)アクリル系モノマーの重合が進行し、その結果、接着剤が硬化する。
一方、車両を構成する各種の部材がエポキシ樹脂を含む接着剤によって接合されることがある(例えば、特許文献2~4参照)。
特開2013-117011号公報 特開平4-185686号公報 特開2006-257228号公報 特開2009-108278号公報
エポキシ樹脂を含む従来の接着剤は、各種被着体に対して良好な接着性を示すものの、エポキシ樹脂系の接着剤の硬化物は、室温付近のtanδが低い傾向にある。tanδが低いと減衰特性に影響するため、車両の部材で使用される被着体を接着する接着剤は、室温付近のtanδを高くすることが望ましい。
本開示は、室温付近で高いtanδを有する硬化物を形成できる接着剤セットを提供することを目的とする。
本開示の一態様は、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するアクリルモノマー、及び2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂を含有する第一液と、エポキシ基及び(メタ)アクリロイル基のいずれもと反応する求核性反応基を有する化合物を含む硬化剤を含有する第二液と、を備え、第一液におけるアクリルモノマーの含有量が、エポキシ樹脂の含有量よりも多い、接着剤セットに関する。
本開示の一態様は、2以上の被着体と、2以上の被着体を接着する接着層と、を有し、接着層が、本開示に係る接着剤セットによって形成された層である、接着体に関する。
本開示によれば、室温付近で高いtanδを有する硬化物を形成できる接着剤セットを提供することができる。
以下、本開示の実施形態について説明する。ただし、本開示は以下の実施形態に限定されるものではない。
本開示における数値及びその範囲についても同様であり、本開示を制限するものではない。本明細書において「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
以下で例示する材料は、特に断らない限り、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。接着剤中の各成分の含有量は、接着剤中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、接着剤中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。本明細書中、(メタ)アクリロイルは、アクリロイル又はメタクリロイルを意味し、これはその他の類似表現についても同様である。
[接着剤セット]
一実施形態に係る接着剤セットは、第一液及び第二液から構成される二液型の接着剤である。第一液は、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するアクリルモノマー、及び2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂を含有し、第一液におけるアクリルモノマーの含有量が、エポキシ樹脂の含有量よりも多い。第二液は、エポキシ基及び(メタ)アクリロイル基のいずれもと反応する求核性反応基を有する化合物を含む硬化剤を含有する。
(アクリルモノマー)
アクリルモノマーは、アクリロイル基、メタクリロイル基又はこれらの両方を有する2官能以上の化合物である。アクリルモノマーが有する(メタ)アクリロイル基の数は2~4であってもよい。
アクリルモノマーは、主として2個の(メタ)アクリロイル基を有する二官能アクリルモノマーから構成されてよい。二官能アクリルモノマーは、例えば、脂肪族ポリオールのポリ(メタ)アクリレートであってもよい。脂肪族ポリオールのポリ(メタ)アクリレートの例としては、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、及びポリエチレンポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートが挙げられる。二官能アクリルモノマーの他の例としては、2,2’-ジ(メタ)アクリロイロキシジエチルホスフェート、エチレンオキサイド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート、及びエポキシアクリレートが挙げられる。ウレタンアクリレートの市販品の例としては、EBECRYL230(ダイセルオルネクス株式会社)が挙げられる。エポキシアクリレートの市販品の例としては、EBECRYL230(ダイセルオルネクス株式会社)が挙げられる。これらの二官能アクリルモノマーは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
アクリルモノマーが、2個以上の(メタ)アクリロイル基と、エポキシ基とを有していてもよい。本明細書において、2個以上の(メタ)アクリロイル基と、1個以上のエポキシ基とを有する化合物は、(メタ)アクリロイル基の数に基づいて二官能又は多官能アクリルモノマーに分類される。二官能アクリルモノマーが、2個の(メタ)アクリロイル基を有し、エポキシ基を有しない化合物であってもよい。
アクリルモノマーは、二官能アクリルモノマーに加えて、3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能アクリルモノマーを更に含んでもよい。多官能アクリルモノマーの例としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、及びペンタエリスルトールトリ(メタ)アクリレート等の三官能(メタ)アクリルモノマー;並びにジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等の四官能(メタ)アクリルモノマーが挙げられる。
第一液におけるアクリルモノマーの含有量は、接着剤の硬化物のTgを制御する観点から、アクリルモノマー及びエポキシ樹脂の合計量に対して、50質量%超であり、51質量%以上、52質量%以上、又は53質量%以上であってもよい。第一液におけるアクリルモノマーの含有量は、接着剤の硬化物の剛性を高める観点から、アクリルモノマー及びエポキシ樹脂の合計量に対して、70質量%以下、68質量%以下、又は65質量%以下であってもよい。第一液におけるアクリルモノマーの含有量は、アクリルモノマー及びエポキシ樹脂の合計量に対して、51~70質量%、52~68質量%、又は53~65質量%であってもよい。
(エポキシ樹脂)
エポキシ樹脂は、二官能以上のエポキシ樹脂であればよい。エポキシ樹脂が有するエポキシ基の数が2~4であってもよい。
エポキシ樹脂の例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、及び水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂等のジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、及びクレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;ビフェニル型エポキシ樹脂、及びビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂等のビフェニル型エポキシ樹脂;多塩基酸(例えばフタル酸、ダイマー酸)とエピクロルヒドリンとの反応生成物であるグリシジルエステル型エポキシ樹脂;アミン化合物(例えばp-アミノフェノール、ジアミノジフェニルメタン、イソシアヌル酸)とエピクロルヒドリンとの反応生成物であるグリシジルアミン型エポキシ樹脂;並びに脂肪族エポキシ樹脂が挙げられる。
エポキシ樹脂が、(メタ)アクリロイル基を更に有していてもよい。本明細書において、2個以上のエポキシ基と、1個の(メタ)アクリロイル基とを有する化合物は、エポキシ樹脂に分類される。エポキシ樹脂が、2個以上のエポキシ基を有し、(メタ)アクリロイル基を有しない化合物であってもよい。
第一液は、1個の(メタ)アクリロイル基を有する単官能アクリルモノマー、1個のエポキシ基を有する単官能エポキシ樹脂、又はこれらの両方を更に含有してもよい。
(硬化剤)
第二液に含まれる硬化剤は、エポキシ樹脂、アクリルモノマー、又はこれらの両方と反応することにより、第一液と第二液との混合物(接着剤)を硬化させる成分である。硬化剤は、少なくとも、エポキシ基及び(メタ)アクリロイル基のいずれもと反応する求核性反応基を有する化合物を含む。この化合物は、2~4個、又は2~3個の求核性反応基を有していてもよい。
求核性反応基は、例えば、脂肪族アミノ基又はチオール基であってもよい。(メタ)アクリロイル基との反応性の観点から、求核性反応基が脂肪族アミノ基であってもよい。脂肪族アミノ基を有する化合物の例としては、1,3-ビスアミノメチルシクロヘキサン、及び1,6-ヘキサンジアミンのような、2個以上の第一級脂肪族アミノ基を有する脂肪族アミン化合物が挙げられる。
第二液に含まれる硬化剤が、実質的にエポキシ樹脂のみと反応する化合物を更に含んでいてもよい。そのような化合物の例としては、芳香族アミン化合物が挙げられる。
第二液における求核性反応基を有する化合物の含有量は、第二液の量に対して、30~90質量%、30~80質量%、35~60質量%、又は35~50質量%であってもよい。
硬化剤は、エポキシ樹脂を硬化させるイミダゾール系硬化剤を更に含んでもよい。イミダゾール系硬化剤の例としては、1H-イミダゾール、2-メチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-ウンデシルイミダゾール、2-ヘプタデシルイミダゾール、2-フェニル-4-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-フェニルイミダゾール、1-ベンジル-2-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾール、2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ-[1,2-a]ベンズイミダゾール、2,4-ジアミノ-6[2’-メチルイミダゾリル-(1’)]エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6[2’-ウンデシルイミダゾリル-(1’)]エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6[2’-エチル-4-メチルイミダゾリル-(1’)]エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6[2’-メチルイミダゾリル-(1’)]エチル-s-トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2-メチルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2-フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2-フェニル-3,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール、2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、及び1-シアノエチル-2-フェニル-3,5-ジシアノエトキシメチルイミダゾールが挙げられる。
(無機フィラー)
第一液、第二液又はこれらの両方が、無機フィラーを更に含有していてもよい。無機フィラーの例としては、シリカ、アルミナ、シリカ-アルミナ、チタニア、ジルコニア、マグネシア、カオリン、タルク、炭酸カルシウム、ベントナイト、マイカ、セリサイト、ガラスフレーク、ガラス繊維、黒鉛、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、三酸化アンチモン、硫酸バリウム、ホウ酸亜鉛、ウォラストナイト、ゾノトライト、ウィスカー等の無機微粒子が挙げられる。
第一液における無機フィラーの含有量は、第一液の量に対して、1~30質量%、5~25質量%、又は10~20質量%であってもよい。第二液における無機フィラーの含有量は、第二液の量に対して、1~30質量%、5~20質量%、又は10~20質量%であってもよい。第一液における無機フィラーの含有量と、第二液における無機フィラーの含有量とは、同じでも異なっていてもよい。
(有機フィラー)
第一液、第二液又はこれらの両方が、有機フィラーを更に含有していてもよい。有機フィラーの例としては、例えば、シリコーン、アクリルシリコーン、MBS(メタクリレート・ブタジエン・スチレン)、ポリアミド、ポリイミド等の有機微粒子が挙げられる。有機フィラーは、均一な構造を有していてもよく、コアシェル型構造を有していてもよい。
(シランカップリング剤)
第一液、第二液又はこれらの両方が、シランカップリング剤を更に含有していてもよい。シランカップリング剤は、例えば、加水分解性シリル基と、アクリルモノマー、エポキシ樹脂又は硬化剤のうち少なくとも一つと反応する官能基とを有する化合物であってもよい。加水分解性シリル基は、例えば、ケイ素原子と、該ケイ素原子に結合した1~3個のアルコキシ基とを有する基である。ケイ素原子に結合したアルコキシ基の炭素数は、例えば1~4であってよい。アクリルモノマー又はエポキシ樹脂のうち少なくとも一方と反応する官能基の例としては、第一級アミノ基及び第二級アミノ基等のアミノ基、エポキシ基、メルカプト基、並びに(メタ)アクリロイル基が挙げられる。本明細書において、加水分解性シリル基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物は、シランカップリング剤に分類される。
シランカップリング剤の具体例としては、3-グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、及び3-アミノプロピルトリメトキシシランが挙げられる。
シランカップリング剤の市販品として、例えば、KBM-303、KBM-402、KBM-403、KBE-402、KBE-403、KBM-4803、KBM-502、KBM-503、KBE-502、KBE-503、KBM-5103、KBM-5803、KBM-602、KBM-603、KBM-903、KBE-903、KBE-9103P、KBM-573、KBM-575、KBM-802、及びKBM-803(以上、信越化学工業株式会社製、製品名)が入手可能である。
第一液におけるシランカップリング剤の含有量は、第一液の量に対して、0~5質量%又は0~3質量%であってもよい。第二液におけるシランカップリング剤の含有量は、第二液の量に対して、0~5質量%又は0~3質量%であってもよい。
(エラストマー)
第一液、第二液又はこれらの両方が、エラストマーを更に含有してもよい。エラストマーは、例えば、メチルメタクリレート-ブチルアクリレート-メチルメタクリレートのトリブロック共重合体、両末端アクリレートポリマー、又はこれらの組み合わせであってもよい。エラストマーの含有量は、アクリルモノマー及びエポキシ樹脂の合計量に対して、10~50質量%、15~45質量%、又は20~40質量%であってもよい。
(その他の成分)
第一液、第二液又はこれらの両方が、必要によりその他の成分を更に含有してもよい。その他の成分の例としては、顔料(例えばカーボンブラック、酸化チタン粒子)が挙げられる。第一液又は第二液のうち一方のみが顔料を含有していてもよい。または、第一液及び第二液の両方が顔料を含有していてもよく、その場合、第一液が含有する顔料と第二液が含有する顔料とが異なっていてもよい。このように接着剤セットが顔料を含むと、第一液と第二液とを混合したときに、第一液と第二液との混合状態を可視化できる。第一液と第二液との混合液を、顔料が十分に均一に分散するような混合状態とすることにより、より優れた接着力が得られる傾向にある。
[接着体]
以上例示された接着剤セットは、第一液及び第二液の混合物である接着剤によって被着体同士を接着して、2以上の被着体と、これらを接着する接着層とを有する所望の接着体を得るために用いられる。
被着体は、例えば、鋼、鉄、銅、ブリキ、アルミニウム、ステンレス等の金属、樹脂、又は炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の成形体であってもよい。2以上の被着体は、互いに同種又は異種の材料の成形体であることができる。
接着剤セットを用いて2つの被着体を有する接着体を得る方法は、例えば、2つの被着体を隙間を空けて配置することと、2つの被着体間の隙間に第一液及び第二液を注入することと、第一液及び第二液の混合物である接着剤を硬化させることとを含む。第一液及び第二液は、2つの被着体間の隙間に注入されるのと略同時に混合されてもよいし、混合されてから2つの被着体間に注入されてもよい。第一液及び第二液、又はこれらの混合物(接着剤)が、例えばミキシングノズルを用いて2つの被着体間に注入される。
接着体を得る方法が、一方の被着体上に第一液及び第二液の混合物である接着剤を塗布することと、塗布された接着剤を間に挟みながら一方の被着体と他方の被着体とを貼り合わせることと、その後、接着剤を硬化させることとを含んでいてもよい。接着剤が硬化することによって、2つの被着体の間に介在し、これらを接着する接着層が形成される。
第一液と第二液との混合比は、第一液に含まれるアクリルモノマー及びエポキシ樹脂と第二液に含まれる硬化剤との反応の化学量論比等を考慮して、接着剤が適切に硬化するように調整される。例えば、第二液に対する第一液の体積比が、0.5~5.0であってもよい。
硬化条件は、接着剤が適切に硬化するように調整される。例えば、10~40℃の環境下で接着剤を硬化してもよい。硬化時間は、例えば1時間~1週間の間で調整される。接着剤を加熱してもよく、その場合の加熱温度は例えば40~120℃であってもよい。
本実施形態に係る接着剤は、被着体に対する接着性に優れ、室温付近で高いtanδを有する硬化物を形成できることから、特に車両の部材を接続する際の接着剤として好適に用いることができる。
以下、本開示について、実施例を挙げてより具体的に説明する。ただし、本開示はこれら実施例に限定されるものではない。
1.接着剤セットの調製
以下の各原料を用いて、表1に示す組成の第一液及び第二液を調製した。
・1,6-ヘキサンジオールジアクリレート(製品名:HDDA、ダイセルオルネクス株式会社)
・ビスフェールF型エポキシ樹脂(製品名:EPICLON830、DIC株式会社)
・3-グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン(製品名:KBM-403、信越化学工業株式会社)
・1,3-ビスアミノメチルシクロヘキサン(製品名:1,3-BAC、三菱ガス化学株式会社)
・メチルメタクリレート-n-ブチルアクリレート-メチルメタクリレートのトリブロック共重合体(メチルメタクリレート単位:15質量%、MFR(190℃/2.16kg):6.2g/10分、製品名:クラリティLA3320、株式会社クラレ)
・1H-イミダゾール(製品名:SIZ、四国化成工業株式会社)
・コアシェルゴム粒子(製品名:カネエースMZ-120、株式会社カネカ)
・マイカ(製品名:A-21S、株式会社ヤマグチマイカ)
2.評価
以下の方法により接着剤セットを評価した。表1に評価結果を示す。
(ガラス転移温度、tanδ、及び貯蔵弾性率)
スタティックミキサーを用いて第一液と第二液とを体積比4:1で混合し、接着剤を調製した。離型PETフィルム上に設置した型枠(大きさ:10mm×50mm、厚さ:0.2mm)に接着剤を入れ、空気環境下、25℃で3日養生し、接着剤の硬化膜を形成した。硬化膜の動的粘弾性測定試験を行い、tanδ及び貯蔵弾性率(E’)を測定した。tanδのピーク温度をガラス転移温度(Tg)とした。動的粘弾性測定試験は、動的粘弾性測定装置(DMA+300、Metravib社製)を使用し、チャック間距離15mm、周波数10Hz、測定温度-50℃から150℃の条件で行った。
Figure 2023130019000001

Claims (6)

  1. 2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するアクリルモノマー、及び2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂を含有する第一液と、
    エポキシ基及び(メタ)アクリロイル基のいずれもと反応する求核性反応基を有する化合物を含む硬化剤を含有する第二液と、を備え、
    前記第一液における前記アクリルモノマーの含有量が、前記エポキシ樹脂の含有量よりも多い、接着剤セット。
  2. 前記アクリルモノマーの含有量が、前記アクリルモノマー及び前記エポキシ樹脂の合計量に対して51~70質量%である、請求項1に記載の接着剤セット。
    接着剤セット。
  3. 前記求核性反応基が脂肪族アミノ基である、請求項1又は2に記載の接着剤セット。
  4. 前記第一液又は前記第二液のうち少なくとも一方が無機フィラーを更に含有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の接着剤セット。
  5. 前記第一液又は前記第二液のうち少なくとも一方がエラストマーを更に含有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の接着剤セット。
  6. 2以上の被着体と、前記2以上の被着体を接着する接着層と、を有し、
    前記接着層が、請求項1~5のいずれか一項に記載の接着剤セットによって形成された層である、接着体。
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