JP2023128267A - 皮膚化粧料 - Google Patents

皮膚化粧料 Download PDF

Info

Publication number
JP2023128267A
JP2023128267A JP2022032502A JP2022032502A JP2023128267A JP 2023128267 A JP2023128267 A JP 2023128267A JP 2022032502 A JP2022032502 A JP 2022032502A JP 2022032502 A JP2022032502 A JP 2022032502A JP 2023128267 A JP2023128267 A JP 2023128267A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
skin
cosmetic
copolymer
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022032502A
Other languages
English (en)
Inventor
紀宏 菅谷
Norihiro Sugaya
大 村上
Dai Murakami
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NOF Corp
Original Assignee
NOF Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NOF Corp filed Critical NOF Corp
Priority to JP2022032502A priority Critical patent/JP2023128267A/ja
Publication of JP2023128267A publication Critical patent/JP2023128267A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Abstract

【課題】保湿効果に優れ、べたつきを感じ難く、すべすべ感を付与でき、マスク着用時でもそれらの効果が持続し、さらに拭き取り化粧料として使用した場合にも同様の効果が得られる皮膚化粧料の提供。【解決手段】(A)ビワ葉から得られる抽出物:0.00005~0.05質量%、(B)酸性ムコ多糖類:0.0001~0.05質量%、(C)炭素数3~6の2~4価の多価アルコール:1~30質量%、(D)2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体に代表される共重合体:0.0005~0.5質量%を含有する皮膚化粧料。【選択図】なし

Description

本発明は、保湿効果に優れ、べたつきを感じ難く、すべすべ感を付与でき、マスク着用時でもそれらの効果が持続し、さらに拭き取り化粧料として使用した場合にも同様の効果が得られる皮膚化粧料に関する。
皮膚は体内から水分が失われるのを防ぎ、外部からの刺激をブロックする重要な機能を有する。皮膚本来の機能を保つには、スキンケアで皮膚の水分を適切な量に保つことなど、健康な状態を維持することが重要である。
保湿を行うためのスキンケア化粧料には様々な保湿剤が配合され、水分保持力の高い保湿成分として、多価アルコール類やヒアルロン酸、その類縁体が知られている。しかし、ヒアルロン酸を高配合したスキンケア化粧料を使用すると、べたつきを感じるという問題点があった。
その問題点を解決するため、特許文献1には、保湿効果を有しつつ、べたつき感を抑えるために、リン脂質誘導体、加水分解ヒアルロン酸、ビルベリー抽出物、非イオン性界面活性剤、および特定の共重合体を含有してなる皮膚用化粧料が提案されている。また、特許文献2には、特定のアルギニン誘導体、および水溶性高分子化合物を含有する皮膚化粧料が提案されている。これらの化粧料は保湿効果を有しながらも、べたつき感を抑える効果を有しているが、すべすべとした感触を付与する効果については不十分であった。
その問題点を解決するため、特許文献3には、特定のアルキレンオキシド付加誘導体、多価アルコール、特定の共重合体を含有する化粧水が提案されている。この化粧水は、べたつき感を抑えながらも、すべすべとした感触を付与する効果を奏する。
一方、近年はマスクをする機会が増加しており、マスクと肌が接触する頻度の増加により、肌が荒れて乾燥しやすくなる。さらに、マスク内側は高湿度状態となるため、皮脂が分泌されることによるべたつきが発生し、保湿効果やべたつき感の抑制効果、すべすべ感の持続性が低下することがあった。特許文献3に記載の化粧水に関しても同様の課題があった。
さらに、時間短縮のため、洗顔の代わりに皮脂等の汚れを除去でき、同時にスキンケアもできる化粧料が望まれている。
特開2009-149624号公報 特開2012-012311号公報 特開2021-100920号公報
上記実情に鑑み、本発明は、保湿効果に優れ、べたつきを感じ難く、すべすべ感を付与でき、マスク着用時でもそれらの効果が持続し、さらに拭き取り化粧料として使用した場合にも同様の効果が得られる皮膚化粧料を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために研究を重ねたところ、ビワ葉から得られる抽出物、酸性ムコ多糖類、所定の多価アルコール、および特定の共重合体を組み合わせた組成物を皮膚化粧料として用いることにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の皮膚化粧料は以下のとおりである。
以下の成分(A)、成分(B)、成分(C)および成分(D)を含有する皮膚化粧料。
(A)ビワ葉から得られる抽出物:0.00005~0.05質量%
(B)酸性ムコ多糖類:0.0001~0.05質量%
(C)炭素数3~6の2~4価の多価アルコール:1~30質量%
(D)下記式(I)および(II)で表される各構成単位を含む共重合体:0.0005~0.5質量%
Figure 2023128267000001
(式中、Rは水素原子またはメチル基を示す。)
Figure 2023128267000002
(式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、Rは炭素数4~18のアルキル基を示す。)
本発明の皮膚化粧料は、保湿効果に優れ、べたつきを感じ難く、すべすべ感を付与でき、マスク着用時でもそれらの効果が持続し、さらに拭き取り化粧料として使用した場合にも同様の効果が得られるという効果を奏する。
なお、本明細書において「拭き取り化粧料」とは、コットンパフ等のパフに付けて肌を拭き取ることにより肌を洗浄することができる化粧水などの化粧料をいう。
以下、本発明の実施形態を説明するが、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、本発明は以下の実施形態に限定されない。
なお、本明細書において記号「~」を用いて規定された数値範囲は「~」の両端(上限および下限)の数値を含むものとする。例えば「2~5」は2以上かつ5以下を表す。
また、濃度または量を特定した場合、任意のより高い方の濃度または量と、任意のより低い方の濃度または量とを関連づけることができる。例えば「2~10質量%」および「好ましくは4~8質量%」の記載がある場合、「2~4質量%」、「2~8質量%」、「4~10質量%」および「8~10質量%」の記載も包含される。
さらに、「(メタ)アクリル」はアクリルまたはメタクリルを、「(メタ)アクリロイル」はアクリロイルまたはメタクリロイルをそれぞれ表す。
本発明の皮膚化粧料は、(A)ビワ葉から得られる抽出物、(B)酸性ムコ多糖類、(C)炭素数3~6の2~4価の多価アルコール、ならびに(D)下記式(I)および(II)で表される各構成単位を含む共重合体を含有する。
以下、各成分について説明する。
〔成分(A):ビワ葉から得られる抽出物〕
成分(A)はビワの葉から得られる抽出物である。本発明で用いられる「ビワ」とは、「Eriobotrya japonica」であり、その葉から抽出されたエキスである。本発明のビワ葉抽出物は、ビワの葉をそのまままたは粉砕後、抽出溶媒を用いて抽出して得ることができるが、これらに限定されるものではない。これらの成分は市販されている化粧品原料として入手可能であり、一般的にはタンニンなどのポリフェノール成分を豊富に含んでいることが知られている。そのため、本発明には果実や根といったビワの植物の別の部位から抽出されたものではなく、葉より抽出された抽出物を使用するのが望ましい。このような方法により抽出されるビワ葉抽出物には、一般的には、ビワ葉の純分が0.1~3.0質量%含まれている。
本発明において、ビワ葉の抽出に用いられる抽出溶媒は、例えば、水および水性溶媒が挙げられる。水性溶媒としては、例えば、酢酸エチル等のエステル類;アセトン等のケトン類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールエーテルなどの多価アルコールアルキルエーテル等のエーテル類;低級アルコールや多価アルコール等のアルコール類等が挙げられる。中でも安全性および抽出効率の良さという観点から、水;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等の低級アルコール;プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1, 3-ブチレングリコール、グリセリン等の多価アルコールが好ましく、水、エタノール、1, 3-ブチレングリコールがより好ましい。
本発明においては、前記抽出溶媒から選ばれる1種を選択して単独で用いてもよく、または2種以上を組み合わせた混合溶媒を用いてもよく、水および1, 3-ブチレングリコールの混合溶媒が更に好ましい。溶媒での抽出処理は、ビワ葉100質量部に対して、例えば抽出溶媒が水である場合には、通常100~2000質量部、好ましくは200~1000質量部で抽出することができる。同様に、抽出溶媒が低級アルコールである場合には、通常100~5000質量部、好ましくは500~2000質量部で抽出することができる。
抽出温度は、使用する抽出溶媒の種類に応じて適宜決定される。例えば抽出溶媒が水である場合には、抽出温度は通常20~120℃程度であり、抽出溶媒が低級アルコールである場合には、通常30~80℃程度である。
抽出方法としては一般的な方法が採用され、例えば、未乾燥のビワの葉あるいは乾燥させたビワの葉に抽出溶媒を加えて浸漬し、場合により撹拌などを行った後、ろ過することで抽出物を得ることができる。ビワの葉を乾燥させる方法としては、例えば、風乾、温乾、凍結乾燥などが挙げられる。ビワの葉は抽出効率の観点から適当に細切りしたものでもよい。
抽出時間(浸漬時間)は、通常1時間以上であり、好ましくは3時間以上であり、より好ましくは5時間以上である。抽出時間の上限は、抽出効率の観点から、通常10時間以下であり、好ましくは8時間以下である。
抽出する回数は特に限定されないが、前記量の水または水性溶媒によって1回抽出を行うことが好ましい。
得られた抽出物はそのまま用いてもよく、あるいは溶媒留去により濃縮し、必要に応じて、カラムクロマトグラフィーや溶媒分画などの処理により精製し、さらに乾燥などを行って用いてもよい。
この抽出物は、取り扱い易くするために、水、グリセリンや1,3-ブチレングリコールなどの多価アルコールで希釈したものを用いることができる。
この抽出物は、市販のものを用いてもよい。
成分(A)の配合量は、皮膚化粧料の合計質量を100質量%としたとき、0.00005~0.05質量%であり、好ましくは0.00008~0.04質量%であり、より好ましくは0.0001~0.03質量%である。配合量が少なすぎると、すべすべ感やマスク着用時の持続性、拭き取り化粧料として使用した場合の効果が低下することがある。一方、配合量が多すぎると、べたつき感のなさが低下することがある。
〔成分(B):酸性ムコ多糖類〕
成分(B)は酸性ムコ多糖類である。本発明で用いられる「酸性ムコ多糖類」とは、結合組織や軟骨組、皮膚組織などに多く分布し、高い保水性を有し、細胞外マトリックスの支柱の役目を果たしているコラーゲンと結合して、細胞の機能や形態を維持するのに役立つ成分である。皮膚組織において酸性ムコ多糖類やコラーゲン等は、真皮層に多く存在して皮膚の保水性や弾力性に大きく関与している。そして、加齢などにより、これらの量が減少すると皮膚の保水性や弾力性が失われてしまい、肌荒れや小じわなどの原因となることが知られている。
上記酸性ムコ多糖類としては、例えば、ヒアルロン酸、コンドロイチン-4-硫酸、コンドロイチン-6-硫酸、デルマタン硫酸、ケラタン硫酸、ヘパリンなどの酸性ムコ多糖;酸性ムコ多糖と無機または有機のアルカリにより形成される塩;および酸性ムコ多糖のアセチル化物などが挙げられる。酸性ムコ多糖の無機塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩が挙げられ、有機塩としては、第四級アンモニウム塩などが挙げられる。塩として好ましくは、ナトリウム塩、カリウム塩である。
好ましくはヒアルロン酸、コンドロイチン-4-硫酸、コンドロイチン-6-硫酸またはそれらの塩であり、より好ましくはヒアルロン酸またはその塩である。
これら酸性ムコ多糖類の中から1種を単独でまたは2種以上を併せて用いることができる。
酸性ムコ多糖類は、市販の製品や調製したものを用いることができる。
成分(B)の配合量は、皮膚化粧料の合計質量を100質量%としたとき、0.0001~0.05質量%であり、好ましくは0.0005~0.04質量%であり、より好ましくは0.001~0.03質量%である。配合量が少なすぎると、保湿感やマスク着用時の持続性、拭き取り化粧料として使用した場合の効果が低下することがある。一方、配合量が多すぎると、べたつき感のなさが低下することがある。
〔成分(C):炭素数3~6の2~4価の多価アルコール〕
成分(C)は、炭素数3~6であり、かつ価数が2~4価の多価アルコールである。かかる多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、ペンチレングリコール、1, 3-ブチレングリコール、エリスリトール、プロピレングリコール、1, 3-プロパンジオール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、へキシレングリコール、イソプレングリコールが挙げられる。これらの中で好ましくは、グリセリン、ペンチレングリコール、1, 3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、1, 3-プロパンジオール、ジグリセリンであり、ペンチレングリコール、1, 3-ブチレングリコール、プロピレングリコールがより好ましい。成分(C)として、上記多価アルコールから選ばれる1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、成分(A)として成分(C)に該当する溶剤で希釈された溶剤希釈品を用いた場合には、その溶剤希釈品に含まれる溶剤の量に応じて、成分(C)の量を減じても良い。
成分(C)の配合量は、皮膚化粧料の合計質量を100質量%としたとき、1~30質量%であり、好ましくは5~25質量%であり、より好ましくは10~20質量%である。配合量が少なすぎると、保湿感や拭き取り化粧料として使用した場合の効果が低下することがある。一方、配合量が多すぎると、べたつき感のなさが低下することがある。
〔成分(D):共重合体〕
成分(D)は下記式(I)および(II)で表される各構成単位を含む共重合体である。
Figure 2023128267000003
式(I)において、Rは水素原子またはメチル基を示す。
Figure 2023128267000004
式(II)において、Rは水素原子またはメチル基を示し、Rは炭素数4~18のアルキル基を示す。
で示されるアルキル基は、炭素数4~18の直鎖または分岐のアルキル基であり、例えば、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、2-エチルヘキシル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシルなどが挙げられる。好ましくは、ブチル、ドデシル、オクタデシルなどの直鎖アルキル基であり、より好ましくは、ブチルまたはオクタデシルである。
なお、Rで示されるアルキル基の炭素数が4未満の場合は、塗布した部位の保湿感が低下することがある。一方、Rで示されるアルキル基の炭素数が18を超える場合は、水や水性溶媒に対して共重合体の溶解が困難になることがある。
成分(D)としての共重合体において、上記式(I)で示される2-(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリンに基づく構成単位と、上記式(II)で示される(メタ)アクリル酸アルキルに基づく構成単位のそれぞれの含有量の比([2-(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリンに基づく構成単位]:[(メタ)アクリル酸アルキルに基づく構成単位])(n1:n2)は、モル比にて、好ましくは10:1~1:5であり、より好ましくは7:1~1:4であり、さらに好ましくは5:1~1:3である。
2-(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリンに基づく構成単位の含有量に対する(メタ)アクリル酸アルキルに基づく構成単位の含有量の比(n2/n1)(モル比)が0.1未満である場合には、塗布した部位の保湿感が低下することがある。一方、前記比が5を超えると、共重合体の含水性が低下することがある。
共重合体の重量平均分子量は、通常10,000~1,000,000であり、好ましくは30,000~900,000であり、より好ましくは50,000~800,000である。
共重合体の重量平均分子量が低すぎると、塗布した部位の保湿感が得られないことがあり、一方、共重合体の重量平均分子量が高すぎると、取り扱いが困難になることがある。
なお、共重合体の重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定され、ポリエチレングリコールに換算した分子量で示される。
共重合体の重合形態は特に限定されず、ランダム共重合体であっても、ブロック共重合体であってもよいが、好ましくはランダム共重合体である。また、共重合体は、通常、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリンに基づく構成単位と、(メタ)アクリル酸アルキルに基づく構成単位からなる二元共重合体であるが、前記構成単位以外に、他の構成単位を含む共重合体であってもよい。
共重合体に含まれていてもよい他の構成単位は、本発明の効果に影響を与えない範囲で、通常、共重合体の構成単位となり得るものから適宜選択することができる。
他の構成単位の共重合体中における含有量は、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリンに基づく構成単位と(メタ)アクリル酸アルキルに基づく構成単位の合計量に対して40モル%以下であり、好ましくは20モル%以下である。
成分(D)としての共重合体は、自体公知の製造方法により製造することができる。例えば、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリンおよび(メタ)アクリル酸アルキル、必要に応じて他の構成単位に相当する単量体を含む単量体混合物を、ラジカル重合開始剤の存在下、窒素などの不活性ガス雰囲気下において、溶液重合などの公知の方法により重合させて製造することができる。その際の各単量体の含有量比は、共重合体中における各構成単位の所望の含有量比に相当する比とすればよい。
共重合体は、上記した重合方法により製造したものを用いることもできるが、市販されている製品を用いることもできる。かかる製品として、例えば、「リピジュア(LIPIDURE)(登録商標)-B」、「リピジュア(LIPIDURE)(登録商標)-PMB(Ph10)」、「リピジュア(LIPIDURE)(登録商標)-NR」(いずれも日油株式会社製)など、共重合体の分散液の形態で市販されている製品を用いることもできる。
成分(D)として、共重合体における構成単位、各構成単位の含有量の比、重量平均分子量が異なる種々の共重合体から選ばれる1種を単独で、または2種以上を組み合わせて含有させることができる。
本発明の皮膚化粧料に配合する際の共重合体の形態としては、特に限定されず、粉末などの固形状、溶液、分散液などの液状のいずれの形態でもよい。
成分(D)の配合量は、皮膚化粧料の合計質量を100質量%としたとき、0.0005~0.5質量%であり、好ましくは0.001~0.4質量%であり、より好ましくは0.005~0.3質量%である。配合量が少なすぎると、保湿感、べたつき感のなさ、すべすべ感、拭き取り化粧料として使用した場合の効果が低下することがある。一方、配合量が多すぎると、べたつき感のなさ、すべすべ感、拭き取り化粧料として使用した場合の効果が低下することがある。
本発明の皮膚化粧料は、成分(A)~成分(D)以外に、精製水などの水を含有する。水の含有量は、皮膚化粧料の合計質量を100質量%としたとき、好ましくは30~99質量%であり、より好ましくは35~90質量%であり、さらに好ましくは40~80質量%である。
本発明の皮膚化粧料には、本発明の効果を阻害しない範囲内で、上記の成分(A)~成分(D)および水以外の他の成分を含有させることができる。他の成分としては、化粧品に常用されるものを配合することができ、例えば、エタノールなどの低級アルコール、プロピレングリコールなどのジオール類、カルボキシビニルポリマーなどの増粘剤、油剤、糖類、界面活性剤、有機塩、無機塩、pH調整剤、キレート剤、抗酸化剤、殺菌剤、血流促進剤、抗炎症剤、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、ビタミン類、アルギニンなどのアミノ酸、色素、香料などが挙げられ、本発明の皮膚化粧料の性能を損なわない範囲でこれらを配合することができる。
本発明の皮膚化粧料が他の成分を含有する場合、その含有量は、皮膚化粧料の合計質量を100質量%としたとき、好ましくは30質量%以下であり、より好ましくは20質量%であり、さらに好ましくは10質量%以下である。
本発明の皮膚化粧料の剤型は、水を含有するものであれば特に限定されず、例えば、溶液、ジェル、乳液、クリーム、ローション、フォーム、ミストなどが挙げられる。本発明の皮膚化粧料は、剤型に応じて、常套の方法により製造することができる。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明の実施形態をさらに具体的に説明する。なお、表1、表2ならびに以下に示す配合量および組成は特に断りのない限り質量%である。
〔実施例1~6および比較例1~5〕
表1および表2中の各成分を精製水に添加して混合し、均一として、実施例および比較例の皮膚化粧料を調製した。表1および表2中の共通成分の組成を表3に示す。
実施例および比較例の皮膚化粧料の調製に使用した原料は以下のとおりである。
成分(A)
ビワ葉エキス:組成(ビワ葉エキス 0.8%、1,3-ブチレングリコール 49.6%、水 49.6%)
成分(A’)
ビルベリー葉エキス:組成(ビルベリー葉エキス 0.2%、1,3-ブチレングリコール 49.9%、水 49.9%)
成分(B)
ヒアルロン酸ナトリウム:組成(ヒアルロン酸ナトリウム1%水溶液)
成分(C)
グリセリン:「RG-S」(日油株式会社製)。組成:グリセリン 100%
ペンチレングリコール:「ジオールPD」(高級アルコール工業株式会社製)。組成:ペンチレングリコール 100%
1,3-ブチレングリコール:「1,3-ブチレングリコール-P」(KHネオケム株式会社製)。組成:1,3-ブチレングリコール 100%
成分(D)
2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体液:「リピジュア(LIPIDURE)(登録商標)-PMB(Ph10)」(日油株式会社製)。共重合体の重量平均分子量=約600,000、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンに基づく構成単位(式(I)におけるRがメチル基)とメタクリル酸ブチルに基づく構成単位(式(II)におけるRがメチル基、Rが炭素数4のアルキル基)の含有量の比(モル比)=4:1。
<評価方法>
30歳代~60歳代の20名の女性をパネラーとし、下記のとおり、「保湿感」、「べたつき感のなさ」、「すべすべ感」、「マスク着用時の効果持続性」、「拭き取り化粧料として使用した場合の効果持続性」の5項目の官能評価を行った。
(1)保湿感
洗顔後、実施例および比較例の各皮膚化粧料1gを全顔に塗布し、1時間後の保湿感について、下記の評価基準により点数化した。パネラー20名の評価点の合計点を求めて、下記の判定基準で評価した。
<評価基準>
2点:手が肌に吸い付くようなもっちり感が感じられる。
1点:手が肌に吸い付くようなもっちり感がやや感じられる。
0点:手が肌に吸い付くようなもっちり感が感じられない。
<判定基準>
◎:合計点が35点以上
〇:合計点が30点以上、34点以下
△:合計点が29点以下
(2)べたつき感のなさ
洗顔後、実施例および比較例の各皮膚化粧料1gを全顔に塗布し、1時間後のべたつき感のなさについて、下記の評価基準により点数化した。パネラー20名の評価点の合計点を求めて、下記の判定基準で評価した。
<評価基準>
2点:べたつきが感じられない。
1点:べたつきがあまり感じられない。
0点:べたつきが非常に感じられる。
<判定基準>
◎:合計点が35点以上
〇:合計点が30点以上、34点以下
△:合計点が29点以下
(3)すべすべ感
洗顔後、実施例および比較例の各皮膚化粧料1gを全顔に塗布し、1時間後のすべすべ感について、下記の評価基準により点数化した。パネラー20名の評価点の合計点を求めて、下記の判定基準で評価した。
<評価基準>
2点:すべすべ感が感じられる。
1点:すべすべ感がやや感じられる。
0点:すべすべ感が感じられない。
<判定基準>
◎:合計点が35点以上
〇:合計点が30点以上、34点以下
△:合計点が29点以下
(4)マスク着用時の効果持続性
洗顔後、実施例および比較例の各皮膚化粧料1gを全顔に塗布し、マスクを1時間着用後に保湿感、べたつき感のなさ、すべすべ感について下記の評価基準により点数化した。パネラー20名の評価点の合計点を求めて、下記の判定基準で評価した。
<評価基準>
2点:効果の持続性が感じられる。
1点:効果の持続性がやや感じられる。
0点:効果の持続性が感じられない。
<判定基準>
◎:合計点が35点以上
〇:合計点が30点以上、34点以下
△:合計点が29点以下
(5)拭き取り化粧料として使用した場合の効果持続性
洗顔の代わりに実施例および比較例の各皮膚化粧料1gをコットンに染み込ませ、全顔を拭き取り、マスクを1時間着用後に保湿感、べたつき感のなさ、すべすべ感について下記の評価基準により点数化した。パネラー20名の評価点の合計点を求めて、下記の判定基準で評価した。
<評価基準>
2点:効果の持続性が感じられる。
1点:効果の持続性がやや感じられる。
0点:効果の持続性が感じられない。
<判定基準>
◎:合計点が35点以上
〇:合計点が30点以上、34点以下
△:合計点が29点以下
Figure 2023128267000005
成分(A)の含有量は、製品の配合量にて示す。括弧内の数字は、製品中に含まれる抽出物あるいは抽出エキスの量である。
成分(B)の含有量は、製品の配合量にて示す。括弧内の数字は、製品中に含まれる有効成分の量である。
成分(C)の含有量は、製品中に含まれる有効成分の量にて示す。
成分(D)の含有量は、製品の配合量にて示す。括弧内の数字は、製品中に含まれる固形分の共重合体の量である。
Figure 2023128267000006
Figure 2023128267000007
実施例の各評価結果を表1に、比較例の各評価結果を表2に、それぞれ示した。各評価項目において、「◎」および「〇」と判定された場合を合格とした。
表1に示されるように、実施例1~6の皮膚化粧料は、いずれも、保湿効果に優れ、べたつきを感じ難く、すべすべ感を付与でき、マスク着用時でもそれらの効果が持続し、さらに拭き取り化粧料として使用した場合にも同様の効果が得られた。特に、成分(A)~(D)をそれぞれ好ましい含有量にて含有する実施例1の皮膚化粧料では、すべての評価項目において「◎」の評価が得られた。
これに対し、表2に示されるように、比較例1~5の皮膚化粧料では、すべての評価項目において合格と評価されるものはなかった。
すなわち、成分(A)を含有していない比較例1の皮膚化粧料では、マスク着用時の効果持続性および拭き取り化粧料として使用した場合の効果が不十分であると評価された。
成分(B)を含有していない比較例2の皮膚化粧料では、マスク着用時の効果持続性および拭き取り化粧料として使用した場合の効果が不十分であると評価された。
成分(C)を含有していない比較例3の皮膚化粧料では、保湿感および拭き取り化粧料として使用した場合の効果が不十分であると評価された。
成分(D)を含有していない比較例4の皮膚化粧料では、べたつき感のなさ、すべすべ感および拭き取り化粧料として使用した場合の効果が不十分であると評価された。
成分(A)をビルベリー葉エキスに置き換えた比較例5の皮膚化粧料では、マスク着用時の効果持続性および拭き取り化粧料として使用した場合の効果が不十分であると評価された。
次に、本発明の皮膚化粧料の製剤例を示す。下記の製剤例においても、保湿効果に優れ、べたつきを感じ難く、すべすべ感が付与され、マスク着用時でもそれらの効果が持続し、さらに拭き取り化粧料として使用した場合にも同様の効果が得られた。なお、下記の製剤例におけるエキスの配合量は抽出エキスの配合量であり、重合体の配合量は固形分の配合量である。
[製剤例]ジェル状皮膚化粧料(質量%)
1,3-ブチレングリコール:6.5
グリセリン:6
ペンチレングリコール:2
プロピレングリコール:0.2
ポリエチレングリコール:1
2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体液:0.05
ジメチコン:3
カルボマー:0.5
ポリソルベート80:0.4
PEG-60水添ヒマシ油:0.4
マカデミア種子油:0.3
ジメチコンクロスポリマー:0.1
スクワラン:0.1
EDTA-4Na:0.03
ヒアルロン酸ナトリウム:0.01
シイクワシャー果皮エキス:0.004
リンゴ果実エキス:0.002
ビワ葉エキス:0.002
ツボクサエキス:0.002
ブドウ果実エキス:0.001
(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー:0.15
水酸化カリウム:0.1
メチルグルセス-10:0.5
エチルヘキシルグリセリン:0.2
フェノキシエタノール:0.4
香料:適量
水:残量
[製剤例]乳液状皮膚化粧料(質量%)
1,3-ブチレングリコール:0.2
グリセリン:3.5
ペンチレングリコール:2
プロパンジオール:2
ジメチコン:2
エチルヘキサン酸セチル:2
ヒマワリ種子油:2
ポリエチレングリコール:2
トリエチルヘキサノイン:2
ステアリン酸グリセリル:1
2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体液:0.015
ブドウ果実エキス:0.001
リンゴ果実エキス:0.001
シイクワシャー果皮エキス:0.001
ビワ葉エキス:0.001
ツボクサエキス:0.001
ヒアルロン酸ナトリウム:0.005
アラントイン:0.1
グリコシルトレハロース:0.2
加水分解水添デンプン:0.1
ベヘニルアルコール:0.6
ジメチコンクロスポリマー:0.05
ステアリン酸PEG-75:0.5
ポリソルベート80:0.5
カルボマー:0.2
トコフェロール:0.05
EDTA-4Na:0.025
エチルヘキシルグリセリン:0.1
フェノキシエタノール:0.4
香料:適量
水:残量
本発明皮膚化粧料は、保湿効果に優れ、べたつきを感じ難く、すべすべ感を付与でき、マスク着用時でもそれらの効果が持続し、さらに拭き取り化粧料として使用した場合にも同様の効果が得られるので、皮膚のうち特に顔面の肌に適用することが好ましい。

Claims (1)

  1. 以下の成分(A)、成分(B)、成分(C)および成分(D)を含有する皮膚化粧料。
    (A)ビワ葉から得られる抽出物:0.00005~0.05質量%
    (B)酸性ムコ多糖類:0.0001~0.05質量%
    (C)炭素数3~6の2~4価の多価アルコール:1~30質量%
    (D)下記式(I)および(II)で表される各構成単位を含む共重合体:0.0005~0.5質量%
    Figure 2023128267000008
    (式中、Rは水素原子またはメチル基を示す。)
    Figure 2023128267000009
    (式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、Rは炭素数4~18のアルキル基を示す。)
JP2022032502A 2022-03-03 2022-03-03 皮膚化粧料 Pending JP2023128267A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022032502A JP2023128267A (ja) 2022-03-03 2022-03-03 皮膚化粧料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022032502A JP2023128267A (ja) 2022-03-03 2022-03-03 皮膚化粧料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023128267A true JP2023128267A (ja) 2023-09-14

Family

ID=87972131

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022032502A Pending JP2023128267A (ja) 2022-03-03 2022-03-03 皮膚化粧料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023128267A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2006015726A1 (de) Präbiotische intimpflege
JP2022082669A (ja) 水性組成物
TW200817040A (en) Emulsion composition with good feeling of use
JP7374755B2 (ja) 皮膚外用組成物
JP7227702B2 (ja) 組成物
JP2023128267A (ja) 皮膚化粧料
JP7396060B2 (ja) 皮膚外用剤
US20110002861A1 (en) Composition comprising pure aloe and its use as a cosmetic base
JP6866718B2 (ja) 導入化粧料
JP7259319B2 (ja) ジェル状化粧料
JP4871090B2 (ja) クレンジング化粧料
JP7305161B2 (ja) 皮膚化粧料
JP7343885B2 (ja) 皮膚化粧料
JP7305954B2 (ja) 水性化粧料
JP7380111B2 (ja) 美白日焼け止め化粧料
JP2020015699A (ja) 皮膚化粧料
JP5346540B2 (ja) タバコ臭用消臭・防臭剤組成物、及び該組成物を配合した頭髪用化粧品組成物
JP5536937B1 (ja) ミスト化粧料
JP7008975B2 (ja) 皮膚化粧料
JP2024078236A (ja) 結晶析出抑制剤
JP2009191045A (ja) 毛髪化粧料
JP2022063430A (ja) 皮膚化粧料
JP2022078324A (ja) 皮膚化粧料
JP6391209B2 (ja) 皮膚化粧料
JP2022166655A (ja) 皮膚化粧料