JP2023127434A - 固体燃料の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】含プラスチック廃棄物を原料とし、金属の混入が低減され、かつ歩留まりの良好な固体燃料の製造方法を提供すること。【解決手段】含プラスチック廃棄物を加熱する加熱工程と、加熱工程後の含プラスチック廃棄物を破砕する破砕工程と、含プラスチック廃棄物の破砕物を、垂直方向に粉砕面を有する粉砕機構を備える粉砕機を用いて粉砕する粉砕工程を含む、固体燃料の製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、固体燃料の製造方法に関する。
従来、廃自動車、廃家電製品、廃オフィス家具等の産業廃棄物を再資源化する技術が種々検討されている。例えば、廃自動車、廃家電製品、廃オフィス家具等のシュレッダーダストを複数回破砕し、次いで集塵(風力選別)、金属選別(磁力選別、渦電流選別、メタルソーター等)に供して綿状ダストと粒状ダストとを回収した後、回収したダストを固化、炭化・密閉して燃料化することが提案されている(特許文献1)。
特許第6384846号明細書
上記した特許文献1では、繊維状やスポンジ状のダストに金属、特に銅線やアルミ屑が抱き込まれる現象を多段階の選別によって解決するものであるが、集塵により回収される綿状ダストへ被覆銅線の混入が避けられない。このような被覆銅線の混入を防ぐために、非常に遅い風速で集塵すると、後段の金属選別において、繊維くずやウレタンフォームが鉄・非鉄へ混入してしまう。
また、特許文献1は、シュレッダーダストを加熱する前に、ダストへの銅線やアルミ屑等の金属の混入を防止する目的で多段階の選別を行うが、本発明者らは、シュレッダーダストを加熱して衝撃式破砕機にて破砕し、細粒化した可燃成分を風力選別機によって選別したところ、次の課題があることを見出した。即ち、加熱後のシュレッダーダストから破砕によっても細粒化されない可燃成分を風力選別で十分回収できないため、可燃成分の歩留まりが低下する。かかる問題を解決するために破砕機に設置する整粒用のスクリーン径を小径化したところ、可燃成分と共に破砕機内に持込まれる金属粒子が破砕機内に長く滞留するため、破砕機の打撃ハンマーの耐久寿命が著しく短くなり、採算性が悪化する。一方、破砕によって細粒化されない可燃成分の回収量を増やし、歩留まりを向上させる目的で風力選別機の風速を速くしたところ、アルミニウム片、銅線、銅箔が混入して燃料の品位が低下し、熱量が低下するだけでなく、燃料として使用したときにバーナー吹込み時の空送配管やバーナーチップでの居付きによる運転トラブルを生じる。
本発明の課題は、含プラスチック廃棄物を原料とし、金属の混入が低減され、かつ歩留まりの良好な固体燃料の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、含プラスチック廃棄物を加熱して破砕し、破砕物を特定の粉砕機構を備える粉砕機で粉砕することで、金属の混入を抑制しつつ、固体燃料を歩留まりよく製造できることを見出した。
すなわち、本発明は、次の〔1〕~〔6〕を提供するものである。
〔1〕含プラスチック廃棄物を加熱する加熱工程と、
加熱工程後の含プラスチック廃棄物を破砕する破砕工程と、
含プラスチック廃棄物の破砕物を、垂直方向に粉砕面を有する粉砕機構を備える粉砕機を用いて粉砕する粉砕工程
を含む、固体燃料の製造方法。
〔2〕粉砕工程において、ロールミル、エッジランナーミル、遠心ローラーミル及びディスクミルから選択される1以上の粉砕機を使用する、前記〔1〕記載の固体燃料の製造方法。
〔3〕破砕工程後、粉砕工程前に、含プラスチック廃棄物の破砕物を篩上と篩下とに分離する篩選別工程を含み、粉砕工程において篩下を粉砕する、前記〔1〕又は〔2〕記載の固体燃料の製造方法。
〔4〕加熱工程において、250~500℃に加熱する、前記〔1〕~〔3〕のいずれか一に記載の固体燃料の製造方法。
〔5〕破砕工程において、破砕物の最大粒径が10mm以上45mm以下となるように破砕する、前記〔1〕~〔4〕のいずれか一に記載の固体燃料の製造方法。
〔6〕篩選別工程において、8mm以上30mm以下の篩目を使用する、前記〔3〕~〔5〕のいずれか一に記載の固体燃料の製造方法。
本発明によれば、含プラスチック廃棄物から固体燃料を、金属の混入を抑制しつつ、歩留まりよく製造することができる。
本発明の固体燃料の製造方法の一実施形態を示すフローチャートである。 本発明の固体燃料の製造方法に適用可能な粉砕装置の一例を示す模式図である。 本発明の固体燃料の製造方法に適用不可の粉砕装置の一例を示す模式図である。
以下、本発明の固体燃料の製造方法について詳細に説明する。
本発明の固体燃料の製造方法の好適な一実施形態のフローチャートを図1に示す。
(加熱工程)
本発明の固体燃料の製造方法は、図1に示されるように、先ず、含プラスチック廃棄物を加熱する加熱工程に供する。
本工程の加熱は、衝撃や圧縮応力による破壊が容易となる形態に変化させる目的で、当該廃棄物中の樹脂成分を熱分解反応により脆化させる。したがって、本工程は、樹脂成分の炭化水素成分を残存させつつ加熱を行う点で、得られる加熱物は所謂完全に炭化させた炭化物とは異なる。
含プラスチック廃棄物としては、プラスチックを含む廃棄物であれば特に限定されないが、例えば、混合廃棄物を挙げることができる。ここで、本明細書において「混合廃棄物」とは、プラスチックとそれ以外の成分とが混合した状態で排出される廃棄物であって、種類ごとに分けることが難しい廃棄物をいう。
混合廃棄物としては、例えば、使用済みの含プラスチック製品や、工場等での含プラスチック製品の製造・加工時に生じる屑や不良品等を挙げることができる。このような廃棄物には、通常、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ガラス繊維強化プラスチック、炭素繊維強化プラスチック等のプラスチックが含まれているが、紙、ゴム、木くず、金属くず、金属線材、金属箔、ガラスくず、コンクリートくず、陶磁器くず、鉱さい、がれき等のプラスチック以外の異物が含まれていても構わない。
混合廃棄物の具体例としては、例えば、自動車シュレッダーダスト、シュレッダーダスト、産業系廃プラスチックを挙げることができる。シュレッダーダストとしては、自動車以外の産業廃棄物の破砕によって発生するものであれば特に限定されない。自動車以外の産業廃棄物としては、例えば、家電、自動販売機、OA機器、家具、建具を挙げることができる。産業系廃プラスチックとしては、例えば、建設系廃プラスチック、農業系廃プラスチック、漁業系廃プラスチック、海洋系廃プラスチック、金属部品付き廃プラスチックを挙げることができる。
含プラスチック廃棄物は、1種又は2種以上を使用することができる。
含プラスチック廃棄物の加熱は、加熱炉内で行うことができる。
加熱炉としては、含プラスチック廃棄物を収容し、かつ所望の温度に設定できれば、加熱炉の方式は問わない。例えば、固定炉、ストーカー炉、ロータリーキルン炉、流動床炉、堅型炉、多段炉を挙げることができる。
加熱炉内の雰囲気は、熱量を多く残して燃料としての価値を残存させる観点を踏まえると、低酸素雰囲気が好ましい。例えば、外熱式ロータリーキルン炉を用いると、低酸素下での加熱処理を容易にできる。ここで、本明細書において「低酸素雰囲気」とは、大気中よりも酸素濃度が低い雰囲気をいう。炉内雰囲気を低酸素にする方法としては、例えば、窒素等の不活性ガス、飽和水蒸気又は過熱水蒸気で炉内を充満させることで低酸素とするか、あるいは主に原料自身から発生するガス(H2O、CO2、低級炭化水素等の可燃性ガスなど)又は燃焼設備から発生する燃焼ガス、ボイラー蒸気等で炉内を充満させて低酸素化してもよい。
加熱温度としては樹脂成分の炭化が完了しない温度であれば特に限定されないが、廃棄物の脆化促進の観点から、250~500℃が好ましく、275~475℃がより好ましく、300~450℃が更に好ましい。
加熱時間は、廃棄物に含まれる樹脂成分の種類や容量により適宜選択可能であるが、通常30~120分であり、好ましくは60~90分である。また、加熱処理中の温度は一定である必要はなく、例えば、連続式のロータリーキルン炉やストーカー炉を使用する場合には、原料投入部と排出部が前記温度条件の範囲内で温度勾配を有していても構わない。
加熱工程後の含プラスチック廃棄物には、軟質化した樹脂成分が含まれており、このような樹脂成分が後述する破砕工程への搬送時において癒着トラブルを起こすことがある。それを防止するために、加熱工程後の含プラスチック廃棄物を冷却してもよい。冷却は、冷却機を使用することが可能である。冷却機の方式は特に限定せず、既存の冷却器を使用することができる。例えば、水冷ジャケット式のロータリークーラーやスクリューコンベアを挙げることができる。
(破砕工程)
次に、図1に示されるように、加熱工程後の含プラスチック廃棄物を破砕する破砕工程を行う。これにより、含プラスチック廃棄物の脆化物に衝撃力を加えて細粒化するとともに、金属に付着した樹脂を剥離し、また電子基板や繊維強化プラスチックの多層構造を単層に剥離することができる。即ち、本工程の破砕は、樹脂成分を燃料利用に適した形状で回収することを目的とするため、多層構造を構成する層が解繊して綿状にならず、かつ細粒化し過ぎないように条件設定することが好ましい。例えば、破砕後の廃プラスチック廃棄物の最大粒径が、好ましくは10mm以上45mm以下、更に好ましくは15mm以上30mm以下となるように破砕する。ここで、本明細書において「最大粒径」とは、試料がすべて通過する篩の最小の目開きで表した粒径をいう。
廃プラスチック廃棄物の破砕は、破砕機を使用することが可能であり、例えば、ジョークラッシャー、インパクトクラッシャー、ハンマークラッシャー、ロールクラッシャー、ロータリークラッシャーのいずれでもよい。破砕処理は、2回以上行ってもよい。2回以上行う場合には、同一又は異なる破砕機を使用することができる。なお、破砕機には、粒度調整を目的に所望の篩目のスクリーンを装着することが可能であり、スクリーンを装着しない場合には、固定歯、回転歯、内壁等を所望のクリアランスに調整してもよい。
また、後述する粉砕工程において粉砕機の負荷を軽減するために、破砕物を篩選別してもよい。これにより、ゴム片、金属片(主にアルミ)、大きな金属線材(主に鉄の太線)、単層に剥離した基板を篩上として分離することができる。なお、篩上は、主要成分が鉄、アルミニウム、ケイ素であるため、そのままセメント原料として再利用することができる。
篩選別は、篩選別機を使用することができる。篩選別機の形式は特に限定されず、振動式、面内運動式、回転式及び固定式のいずれを使用しても構わないが、スクリーンの形状は被覆の剥離された銅線や、針金の引っかかりを防止するために、振動式の場合はグリズリー型、フィンガー型、パンチメタル方式のメッシュを用いることが好ましく、回転式の場合には、ディスクスクリーン、ロータリースクリーン、トロンメルを用いることが好ましい。
篩目は、篩上として、ゴム片、金属片、金属線材、基板等を回収する観点から、8mm以上30mm以下とすることが好ましく、8mm以上20mm以下とすることが更に好ましい。そして、篩下を、後述する粉砕工程に供すればよい。
(粉砕工程)
次に、図1に示されるように、含プラスチック廃棄物の破砕物を粉砕する粉砕工程を行う。これにより、樹脂成分が微粉化された精粉と、有価金属が濃縮された排石とに分離され、精粉が固体燃料として回収される。なお、排石には金属や貴金属が濃縮されているため、物理選別に供することで有価な貴金属を効率よく回収し、再利用することもできる。また、破砕物にオーステナイト系ステンレスが含まれている場合、粉砕時にオーステナイト系ステンレスに圧縮応力が印加され、磁性体であるマルテンサイト相へと結晶相が変化するため、排石を磁力選別することで、ステンレスをほぼ全量回収することができる。
破砕物の粉砕には、粉砕機を用いることができるが、粉砕機には、(1)垂直方向に粉砕面を有する粉砕機構を備える粉砕機と、(2)水平方向に粉砕面を有する粉砕機構を備える粉砕機とがある。
本工程においては、上記した(1)の粉砕機を使用するが、垂直方向に粉砕面を有する粉砕機構としては、例えば、ローラー間で粉砕を行う機構、ディスク間で粉砕を行う機構、又はローラーとプルリングとの間で粉砕を行う機構を挙げることができる。
ローラーとプルリングとの間で粉砕を行う機構を有する粉砕機の一例を図2に示す。図2に示す粉砕機は、遠心リングローラーミルであるが、回転するローラーと、内周部に固定されたブルリングとの間に粉砕面が垂直方向に設けられている。
一方、上記した(2)の粉砕機の一例を図3に示す。図3に示す粉砕機は、ローラーレースミルであるが、ローラーと、回転するテーブルとの間に粉砕面が水平方向に設けられている。
両粉砕機の作用の違いは、粉砕粒子層の形成の有無にある。即ち、加熱工程後の含プラスチック廃棄物は、完全な炭化が行われない脆化物であるところ、このような脆化物を破砕した破砕物を、図3に示すローラーレースミルを用いて粉砕すると、被粉砕物がローラーとテーブルとの間の圧縮・剪断による粉砕に加えて、被粉砕物同士が圧縮されることに起因して、回転するテーブル上に、所謂生焼け状の粉砕物の層が形成され、これが薄片や板状となり、可燃成分である精粉の回収率を著しく低下させるだけでなく、運転トラブルを生じさせる要因になる。
これに対し、図2に示す遠心式リングローラーミルを用いた場合には、このような粉砕物の層が形成されない。それは、回転するローラーと固定のブルリングから構成される粉砕面が垂直方向に設けられていることに起因して、粉砕面で一度圧縮・剪断された被粉砕物は、粉砕面に留まることなく粉砕機下部へと落下し、下部に設けられた掻き上げ板によって再び粉砕面へ供給されるからである。したがって、上記した(1)の粉砕機を採用した場合には、粉砕時に可燃成分が圧密されることによる薄片化や板状化が抑制されるため、運転トラブルを防止しつつ、可燃成分である精粉を高効率で回収することができる。
上記した(1)の粉砕機の具体例としては、例えば、ロールミル、エッジランナーミル、遠心ローラーミル、ディスクミルを挙げることができるが、これらに限定されない。
粉砕処理は、2回以上行ってもよい。2回以上行う場合には、同一又は異なる粉砕機を使用することができる。
このようにして回収した精粉は、セメントキルン等で微粉炭の代替燃料として利用できるが、更に固体燃料の燃料価値を高めるために、精粉を気流分級工程に供してもよい。
(気流分級工程)
本工程は、粉砕工程で分離された精粉を気流分級する工程である。これにより、精粉が軽量物(細粒)と、重量物(粗粒)とに分離され、軽量物(細粒)が固体燃料として回収される。なお、粉砕時に粉砕されにくい金属くずやガラスくず等は、粗粒として回収される。この粗粒中には、鉄・銅・アルミニウム等のベースメタルや、金・銀・白金・パラジウム等の貴金属成分を含んでいるため、物理選別(例えば、磁力選別、渦電流選別、比重選別)によって有価金属を回収することもできる。
本工程では、気流式の分級機を使用する。気流式分級機は乾式であれば、形式は特に限定されず、公知のものを使用することができる。例えば、乾式サイクロン、ローター式分級機、エルボージェット分級機を挙げることができる。また、上記において説明した(1)の粉砕機内に同様の気流分級機構を設け、粉砕と粉砕物の分級とを粉砕機内で連続的に行ってもよい。
本工程においては、固体燃料として用いる細粒の平均粒径(D50)が約500μm以下となるように分級条件を設定することが好ましい。例えば、分級機内の風速や分級ローター回転数等の条件を調整すればよい。ここで、本明細書において「平均粒径(D50)」とは、JIS R 1629に準拠してレーザー回折・散乱法により試料の粒度分布を体積基準で作成したときの積算分布曲線の50%に相当する粒子径(D50)を意味する。なお、粒子径分布測定装置として、例えば、マイクロトラック(日機装株式会社製)を使用することができる。
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。例えば、篩選別工程で分離された篩上には、例えば、ゴム片、金属片(主にアルミ)、大きな金属線材(主に鉄の太線)、単層に剥離した基板が含まれているが、含プラスチック廃棄物の種類によっては、鋼線やステンレス線が多く含まれる場合があるため、篩上を物理選別してもよい。物理選別は適宜選択可能であるが、磁力選別、比重選別、渦電流選別、色選別及び電磁誘導選別から選択される1以上が好ましい。例えば、篩上を磁力選別に供して鉄を回収することができる。また、篩上を渦電流選に供してアルミニウム片を回収し、非鉄精錬用原料とすることもできる。
以下、実施例を挙げて、本発明の実施の形態をさらに具体的に説明する。但し、本発明は、下記の実施例に限定されるものではない。
実施例1
含プラスチック廃棄物として、家庭用・業務用の電化製品、家具等を含むシュレッダーダストを用い、図1に示すフローチャートにしたがって処理した。具体的には、以下のとおりである。
(加熱工程)
シュレッダーダストを、390℃の加熱炉内に1000kg/hの速度で供給し、加熱した。加熱炉として外熱式ロータリーキルンを用い、加熱工程後の回収量は750kg/hであった。
(冷却工程)
加熱工程後のシュレッダーダストを窒素雰囲気下にて間接式ロータリークーラー、冷却スクリューコンベヤにて冷却し、スクリューコンベヤを用いて破砕工程に搬送した。
(破砕工程)
冷却工程後のシュレッダーダストをハンマークラッシャーで破砕した。なお、ハンマークラッシャーには、開口径30mmのパンチングメタルを装着した。
(篩選別工程)
シュレッダーダストの破砕物を、篩目10mmの円筒振動篩で篩選別し、篩下を回収した。
(粉砕工程・気流分級工程)
遠心リングローラーミルを用い、当該ミル内に設けた強制渦型遠心分級機により、篩下の粉砕と粉砕物の分級とをミル内で連続的に行い、気流にて排出される精粉を固体燃料として回収した。
実施例2
破砕工程後のシュレッダーダスト破砕物について表1に示す篩目の篩を用いて篩選別工程を行ったこと以外は、実施例1と同様の操作により固体燃料を製造した。
実施例3
加熱工程後のシュレッダーダストについて表1に示す開口径のスクリーンを用いて破砕工程を行った後、表1に示す篩目の篩を用いて篩選別工程を行ったこと以外は、実施例1と同様の操作により固体燃料を製造した。
実施例4
篩選別工程を行わず、破砕工程後のシュレッダーダスト破砕物について粉砕工程・気流分級工程を行ったこと以外は、実施例1と同様の操作により固体燃料を製造した。
実施例5
篩選別工程を行わず、破砕工程後のシュレッダーダスト破砕物について粉砕工程・気流分級工程を行ったこと以外は、実施例3と同様の操作により固体燃料を製造した。
比較例1
篩選別工程及び粉砕工程を行わず、破砕工程後のシュレッダーダスト破砕物を気流分級工程においてジグザグ風力選別機(多段屈曲型分級機)を用いて処理したこと以外は、実施例1と同様の操作により固体燃料を製造した。
比較例2
篩選別工程及び粉砕工程を行わず、破砕工程後のシュレッダーダスト破砕物を気流分級工程においてジグザグ風力選別機(多段屈曲型分級機)を用いて処理したこと以外は、実施例3と同様の操作により固体燃料を製造した。
比較例3
破砕工程及び篩選別工程を行わず、加熱工程後のシュレッダーダストについて実施例1と同様の操作により粉砕工程を行ったところ、粉砕工程において運転不可となったため、その後の評価を断念した。
比較例4
破砕工程を行わず、加熱工程後のシュレッダーダストについて篩選別工程、粉砕工程・気流分級工程を実施例2と同様の操作により行い、固体燃料を製造した。
比較例5
破砕工程を行わず、加熱工程後のシュレッダーダストについて篩選別工程、粉砕工程・気流分級工程を実施例3と同様の操作により行い、固体燃料を製造した。
比較例6
加熱工程後のシュレッダーダストについて実施例2と同様の操作により破砕工程、篩選別工程を行った後、粉砕機をローラーレースミルに代えて粉砕工程を行ったところ、運転不可となったため、その後の評価を断念した。
比較例7
加熱工程後のシュレッダーダストについて実施例3と同様の操作により破砕工程、篩選別工程を行った後、粉砕機をローラーレースミルに代えて粉砕工程を行ったところ、運転不可となったため、その後の評価を断念した。
実施例1~5及び比較例1、2、4、5について、得られた固体燃料の評価を行った。
〔評価〕
1.粉砕機の運転可否
粉砕工程において、粉砕機の運転可否を下記の基準で判断した。
(評価基準)
可:2時間以上問題なく、連続運転可能である
不可:2時間以内に薄片が生成し、排出口に滞留して運転できない
2.固体燃料の評価
<平均粒子径>
粒子径分布測定装置としてマイクロトラック(日機装株式会社製)を使用し、JIS R 1629に準拠してレーザー回折・散乱法により体積基準の粒度分布を作成し、積算分布曲線の50%に相当する粒子径(D50)を求めた。
<異物混入率>
固体燃料を篩目1.2mmの篩で篩選別して分離された篩上を異物と認定し、篩上の質量を測定した。そして、下記式より異物混入率を算出した。
異物混入率(%)=篩上の質量(kg)/固体燃料の質量(kg)×100
<回収率>
加熱工程後の含プラスチック廃棄物の回収質量と、固体燃料の回収質量から、下記式により回収率を算出した。
回収率(%)=固体燃料(精粉)の回収質量(kg)/加熱工程後の含プラスチック廃棄物の回収質量(kg)×100
Figure 2023127434000002
表1から、シュレッダーダスト等の含プラスチック廃棄物を原料とし、それを加熱して破砕し、破砕物を特定の粉砕機構を備える粉砕機で粉砕することで、金属の混入を抑制しつつ、歩留まりよく固体燃料を製造できることがわかる。

Claims (6)

  1. 含プラスチック廃棄物を加熱する加熱工程と、
    加熱工程後の含プラスチック廃棄物を破砕する破砕工程と、
    含プラスチック廃棄物の破砕物を、垂直方向に粉砕面を有する粉砕機構を備える粉砕機を用いて粉砕する粉砕工程
    を含む、固体燃料の製造方法。
  2. 粉砕工程において、ロールミル、エッジランナーミル、遠心ローラーミル及びディスクミルから選択される1以上の粉砕機を使用する、請求項1記載の固体燃料の製造方法。
  3. 破砕工程後、粉砕工程前に、含プラスチック廃棄物の破砕物を篩上と篩下とに分離する篩選別工程を含み、粉砕工程において篩下を粉砕する、請求項1又は2記載の固体燃料の製造方法。
  4. 加熱工程において、250~500℃に加熱する、請求項1~3のいずれか1項に記載の固体燃料の製造方法。
  5. 破砕工程において、破砕物の最大粒径が10mm以上45mm以下となるように破砕する、請求項1~4のいずれか1項に記載の固体燃料の製造方法。
  6. 篩選別工程において、8mm以上30mm以下の篩目を使用する、請求項3~5のいずれか1項に記載の固体燃料の製造方法。
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