JP6817127B2 - シュレッダーダストの処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シュレッダーダストの処理方法に関し、特に、廃棄車両のシュレッダーダストを選別してリサイクル可能にする方法に関する。
従来、廃棄車両等は、鉄リサイクル工場でシュレッダー等の大型カッターで細かく切断された後、磁選機等を通して鉄等の有価物を分離回収するなどしてリサイクル処理される。その際、ASR(Automobile Shredder Residues)と呼ばれる破片状の残渣物(シュレッダーダスト)が発生する。
このシュレッダーダストは、磁選機等では分離回収しきれなかった銅やアルミニウム等の有価物を含有するため、比重選別機等に通してこれらの有価物を分離回収していた。
しかし、上記シュレッダーダストは、性状や粒度分布にばらつきがあるため、比重選別機の運転条件が一定の場合、軽産物に選別されるべきものが重産物に選別される虞があり、選別精度の面で改善の余地があった。
そこで、本発明は、上記の状況下においてなされたものであって、シュレッダーダストの選別精度を向上させることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、シュレッダーダストの処理方法であって、シュレッダーダストを加熱した後破砕し、該破砕したシュレッダーダストを磁力選別して磁着物を除去し、該磁着物を除去したシュレッダーダストを風力選別して軽量物を除去し、該軽量物を除去したシュレッダーダストを磁力選別して磁着物を除去し、該磁着物を除去したシュレッダーダストを篩い選別し、該篩い選別して得られた細粒を第1のエアテーブルに供給し、該第1のエアテーブル上の細粒の色彩分布の境界の位置に仕切り板を取り付け、軽産物として樹脂等の脆化物と、中産物としてアルミニウム及びガラスと、重産物として銅及び貴金属とに選別し、前記篩い選別して得られた粗粒を第2のエアテーブルに供給し、該第2のエアテーブル上の粗粒の色彩分布の境界の位置に仕切り板を取り付け、軽産物として樹脂等の脆化物と、重産物としてアルミニウムとに選別することを特徴とする。
また、本発明は、シュレッダーダストの処理方法であって、シュレッダーダストを加熱した後破砕し、該破砕したシュレッダーダストを磁力選別して磁着物を除去し、該磁着物を除去したシュレッダーダストを風力選別して軽量物を除去し、該軽量物を除去したシュレッダーダストを磁力選別して磁着物を除去し、該磁着物を除去したシュレッダーダストを篩い選別し、該篩い選別して得られた細粒、中粒及び粗粒を別々に第1乃至第3のエアテーブルに供給し、前記第1のエアテーブル上の細粒の色彩分布の境界の位置に仕切り板を取り付け、軽産物としてガラスと、重産物として銅及び貴金属とに選別し、前記第2のエアテーブル上の中粒の色彩分布の境界の位置に仕切り板を取り付け、軽産物として樹脂等の脆化物と、中産物としてアルミニウム及びガラスと、重産物として銅及び貴金属とに選別し、前記第3のエアテーブル上の粗粒の色彩分布の境界の位置に仕切り板を取り付け、軽産物として樹脂等の脆化物と、重産物としてアルミニウムとに選別することを特徴とする。
さらに、本発明は、シュレッダーダストの処理方法であって、シュレッダーダストを加熱した後破砕し、該破砕したシュレッダーダストを磁力選別して磁着物を除去し、該磁着物を除去したシュレッダーダストを風力選別して軽量物を除去し、該軽量物を除去したシュレッダーダストを磁力選別して磁着物を除去し、該磁着物を除去したシュレッダーダストを第1のエアテーブルに供給し、該第1のエアテーブル上のシュレッダーダストの色彩分布の境界の位置に仕切り板を取り付け、軽産物として樹脂等の脆化物と、重産物としてアルミニウム、ガラス、銅及び貴金属とに選別し、該重産物を第2のエアテーブルに供給し、該第2のエアテーブル上の重産物の色彩分布の境界の位置に仕切り板を取り付け、軽産物としてガラスと、中産物としてアルミニウムと、重産物として銅及び貴金属とに選別することを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、シュレッダーダストの選別精度を向上させることが可能となる。
本発明に係るシュレッダーダストの処理方法の第1の実施形態を説明するためのフローチャートである。 本発明に係るシュレッダーダストの処理方法で用いるエアテーブルの一例を示し、(a)はシュレッダーダストを処理する前の状態を示す概略斜視図、(b)は実際にシュレッダーダストを処理している状態を示す概略上面図である。 本発明に係るシュレッダーダストの処理方法の第2の実施形態を説明するためのフローチャートである。 本発明に係るシュレッダーダストの処理方法の第3の実施形態を説明するためのフローチャートである。
次に、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら詳細に説明する。尚、以下の説明においては、シュレッダーダストとして、廃棄車両のシュレッダーダスト(以下「ダスト」という。)を処理する場合を例にとって説明する。
図1は、本発明に係るシュレッダーダストの処理方法の第1の形態を実施するために用いる処理装置1を示し、この処理装置1は、受け入れたダストD1を加熱する加熱装置2と、加熱後のダストD2を破砕する破砕機3と、破砕後のダストD3から磁着物を除去する磁力選別機(以下「磁選機」という)4と、磁着物除去後のダストD4から軽量物を除去する風力選別機(以下「風選機」という)5と、軽量物除去後のダストD5から磁着物を除去する磁選機6と、磁着物除去後のダストD6を選別する篩い選別機7と、篩い選別後の細粒D7と粗粒D8を各々乾式比重選別するエアテーブル8、9とで構成される。
尚、本実施の形態において処理対象となるダストD1は、アルミニウムと銅とを各々ダストD1の全重量に対して1%以上含んだものである。
加熱装置2は、受け入れたダストD1を250〜400℃で加熱することで、ダストD1中の樹脂(金属以外の廃棄物)を脆化させるために設けられる。
この加熱装置2によるダストD1の加熱により、ダストD1中の樹脂の固定炭素濃度が高くなり、茶色や黒色の粒子が増加する。一方、ダストD1中の金属廃棄物の多くは、酸化皮膜を生成して薄茶色や茶色となったり、脆化した樹脂が融着して茶色や黒色にコーティングされたりして、表面の金属光沢が消失する。
破砕機3は、加熱後のダストD2を数mm〜数十mm程度に破砕するために設けられる。エアテーブルでの良好な分離精度を確保するために、ダストD2を粒径が0.5〜10mmの範囲になるものが60重量%以上になるように破砕することが好ましく、全量を一度で破砕処理するように設定する場合には、最大粒径を5〜10mmに設定することが好ましい。粒径が0.5mm未満の粒子が多すぎる、又は、粒径が10mm以上の粒子が多すぎると、分離精度が低下する場合があるからである。この破砕機3により、ダストD2に含まれる金属が破砕されて内部の金属光沢が残存する部分が露出し、金属の色彩を目視で確認することのできるダストD3が得られる。この破砕機3として、カッター式は金属廃棄物のせん断によって刃が磨耗したり、金属廃棄物を過粉砕してしまう場合があり、ローラーミルは過粉砕してしまったり、金属が多い場合に振動が大きくなって運転が不安定になる場合があるため、インパクトクラッシャー、ハンマークラッシャー又はロールクラッシャーを用いることが好ましい。
磁選機4、6としては、永磁式吊下げ磁選機を用いることができ、風選機5としては、内部循環式のものを用いることができる。
篩い選別機7は、篩目が5mm程度に設定され、磁選機6からのダストD6を、粒径が5mm以下の細粒D7と、粒径が5mmを超える粗粒D8とに選別するために設けられる。
エアテーブル8、9は、篩い選別後の細粒D7と粗粒D8を各々乾式比重選別するために設けられ、同一の装置を用いることができる。以下、代表してエアテーブル8について説明する。
エアテーブル8は、図2(a)に示すように、篩い選別機7(図1参照)から排出された細粒D7を乾式比重選別によって軽産物L1及び重産物H1、並びにこれらの中間の比重を有する中産物M1に分離するために設けられ、所定の傾斜角θ1(エンドスロープ)、θ2(サイドスロープ)で傾斜し、空気Aを通過させる複数の小通気口を有すると共に、両矢印V方向に振動する振動式テーブル8aと、回転することで振動式テーブル8aの下面から上面に空気Aを供給する吹上送風機(不図示)と、振動式テーブル8aの端部8bから排出される各産物の境界としての仕切り板8c、8d等を備える。
次に、本発明に係るシュレッダーダストの処理方法について、図1及び図2を参照しながら説明する。
まず、受け入れたダストD1を加熱装置2に供給して加熱し、加熱によって脆化したダストD2を破砕機3に供給して破砕する。ここで、上述のように、ダストD2に含まれる金属は加熱により表面の金属光沢を失っているが、破砕機3から排出されるダストD3の金属は、破砕により内部の金属光沢が残存する部分が露出し、金属の色彩を視認できるようになっている。
次に、破砕機3から排出されるダストD3を磁選機4に供給し、磁選機4において鉄等の磁着物を除去した後、磁選機4からのダストD4を風選機5に供給して軽量物を除去する。そして、軽量物を除去した後のダストD5を磁選機6に供給し、磁選機6において鉄等の磁着物を除去した後、磁選機6からのダストD6を篩い選別機7に供給して細粒D7と粗粒D8に選別する。
図2(a)に示すように、細粒D7をエアテーブル8の振動式テーブル8a上に供給し、振動式テーブル8aの振動と、吹上送風機から送られる空気Aとにより、振動式テーブル8a上に、図2(b)に示すように軽産物L1、中産物M1及び重産物H1の流れが形成され、仕切り板8c、8dにより、これら各産物L1、M1、H1が振動式テーブル8aの端部8bから別々に排出される。エアテーブル9については後述する。
ここで、上記仕切り板8c、8dは、細粒D7の性状に基づき、エアテーブル8の端部8bにおける各産物L1、M1、H1の境界の位置を予測し、これらの境界の位置に取り付けられているため、細粒D7の性状が予測したものと異なる場合には、エアテーブル8の端部8bにおける各産物L1、M1、H1の境界の位置が予測したものと異なり、例えばエアテーブル8から軽産物L1として排出されたものの中に、中産物M1や重産物H1が混入する可能性がある。
そこで、本実施の形態では、細粒D7の色彩分布を目視で確認し、この色彩分布に基づいて各仕切り板8c、8dの位置を調整する。ここで、色彩分布は、軽産物L1の固定炭素が有する茶色や黒色、中産物M1のアルミニウムが有する銀色、及び重産物H1の銅が有する銅色の略々3色から生じるものである。また、色彩分布の境界が明瞭となり、軽産物L1、中産物M1及び重産物H1の流れが一定の幅を有するように、θ1、θ2、空気Aの量、振動式テーブルの振動数を調整する。
これと同様に、エアテーブル9においても、図1に示すように、粗粒D8を軽産物L2及び重産物H2に乾式比重選別する際に、粗粒D8の色彩分布に基づいてエアテーブル9の仕切り板(不図示)の位置を調整する。
ここで、エアテーブル8、9において得られた軽産物L1、L2は、樹脂等の脆化物であり、エアテーブル8において得られた中産物M1は、アルミニウムやガラスであり、エアテーブル8において得られた重産物H1は、銅や、金、銀等の貴金属であり、エアテーブル9において得られた重産物H2は、アルミニウムである。
尚、エアテーブル8において、中産物M1中に少量の銅等が混じると共に、重産物H1中に少量のアルミニウムが混じる場合があるが、この場合には、中産物M1及び重産物H1を各々比重選別機又は色彩選別機で処理し、中産物M1中から銅等を除くと共に、重産物H1中からアルミニウムを除く。
また、受け入れたダストD1の金属含有率が低い場合には、エアテーブル8、9上で金属の色彩を視認できず、エアテーブル8、9上が一様に茶色や黒色になる場合がある。その場合には、ある程度の量の金属を含有する廃棄物をエアテーブル8、9上に供給することで、ダストD1に元々含まれていた金属の色彩を視認し易くすることができる。
以上のように、本実施の形態によれば、廃棄車両のシュレッダーダストに含まれる金属と、樹脂等の脆化物の色彩が互いに異なること、さらには金属の中で互いに色彩が異なるものが存在することに着目し、色彩に基づいてエアテーブルの運転条件を調整することができるため、廃棄物の性状が変化した場合に対応することができ、シュレッダーダストの選別精度を向上させることが可能になる。
尚、本実施の形態においてはシュレッダーダストとして廃棄車両のシュレッダーダストを例に挙げて説明したが、本発明においてはこれに限らず、廃家電のシュレッダーダスト(SR:Shredder Residues)等その他のシュレッダーダストに対しても適用可能である。
また、本実施の形態においては、2つの仕切り板8c、8dを、各産物L1、M1、H1の境界の位置に取り付けている。しかし、本発明ではこれに限らず、1つの仕切り板8cのみを中産物M1と軽産物L1の境界の位置に取り付けてもよい。この場合、中産物M1と重産物H1が混在した状態で選別が行われるため、後に中産物M1中のアルミニウムと重産物H1中の銅とを比重選別機又は色彩選別機により選別する。
また、上述したダストD1は、アルミニウムと銅とを各々ダストD1の全重量に対して1%以上含んだものである。しかし、ダストD1の全重量に対してアルミニウムが1%以上、銅が1%未満である場合には、重産物M1として、銅以外の、鉄やニッケル、貴金属等の金属が多く含まれた状態となる。
このとき、銅以外の金属は金属光沢がないものが多く、これを仕切り板8dの設置箇所の目安にすることはできないが、アルミニウムは金属光沢を有するため、アルミニウムの金属光沢に基づき各産物L1、M1、H1の境界の位置に仕切り板8c、8dを取り付ければよい。この場合、仕切り板8cを重産物H1と中産物M1の間、及び仕切り板8dを中産物M1と軽産物L1との間の2箇所に設けてもよく、あるいは1つの仕切り板8cを中産物M1と軽産物L1の境界の位置に取り付けてもよい。仕切り板8cが1つの場合には、中産物M1と重産物H1が混在した状態で選別が行われるため、後に中産物M1中のアルミニウムと重産物H1中の金属とを比重選別機又は色彩選別機により選別する。
また、ダストD1の全重量に対してアルミニウムが1%未満、銅が1%以上である場合には、アルミニウムの金属光沢を仕切り板8c、8dの設置箇所の目安にすることはできないが、銅の金属光沢により軽産物L1と重産物H1とを区別することができるため、軽産物L1と重産物H1との間に1つの仕切り板8cを設けることができる。選別された重産物H1中には少量の樹脂等の脆化物が混じるため、重産物H1を比重選別機又は色彩選別機で処理し、重産物H1から樹脂などの脆化物を除く。
尚、この場合には軽産物L1中にも少量の銅等が混じり、この銅等を回収するためには軽産物L1の全量を比重選別機や色彩選別機に供する必要があるが、軽産物L1は量が多いためこの処理を行うことは困難である。
そのため、アルミニウムが1%以上となるように、ダストD1、あるいはエアテーブル8に供給する前にアルミニウムの含有量の高い廃棄物を別途添加して処理を行うことが好ましい。これにより軽産物L1と重産物H1との間に中産物M1の区分が形成され、軽産物L1中に銅等が混入しないようにすることができる。
また、ダストD1の全重量に対してアルミニウムと銅がいずれも1%未満である場合には、軽産物L1しか確認できず、中産物M1や重産物H1の好適な回収位置が判らないため、仕切り板8c、8dの設置位置の決定が困難なものとなる。
この場合には、アルミニウム又は/及び銅を含む廃棄物をダストD1、あるいはエアテーブル8に供給する前に添加し、アルミニウムと銅の含有量を1%以上とすることで、中産物M1や重産物H1の領域が明確に現れ、仕切り板8c、8dの好適な設置箇所を決定することができる。
尚、アルミニウムを多く含有する廃棄物としては、ファスナーやボタン等の装飾具が付いている廃衣類や、基板に電装されているアルミ電解コンデンサ等がある。また、銅(真鍮、洋白を含む)を多く含有する廃棄物としては、ファスナーやボタン等の装飾具が付いている廃衣類、電線コネクタ、USBケーブル、モジュラープラグ、被覆銅線等がある。
また、エアテーブル8の運転は、銅や貴金属等の重産物H1が多くなるように、重産物H1の回収状況に基づきフィードバックする。具体的には、エアテーブル8の仕切り板8c、8dの位置、振動式テーブル8aの振動数、振動式テーブル8aの傾斜角θ1、θ2、振動式テーブル8aの空気量等を、重産物H1の回収状況に基づきフィードバック制御する。尚、重産物H1の回収状況は、例えば回収された重量物H1のかさ比重を測定することで判断される。
次に、本発明の第2の実施の形態について、図3を参照しながら説明する。
第2の実施の形態に係る処理装置100が、第1の実施の形態に係る処理装置1と異なる点は、篩い選別機7によりダストD6を細粒D9、中粒D10、粗粒D11の3つに選別し、細粒D9、中粒D10、粗粒D11の各々についてエアテーブル10、11、12により処理をする点である。これ以外の、処理装置1と同様の構成についての説明は省略する。
細粒D9は、粒径が2mm未満の粒子であり、中粒D10は、粒径が2mm以上5mm以下の粒子であり、粗粒D11は粒径が5mmを超える粒子である。
細粒D9は、エアテーブル10により軽産物L3と重産物H3とに選別される。軽産物L3はガラスであり、重産物H3は銅や貴金属である。仕切り板は、軽産物L3の流れと重産物H3の流れとの間に、銅の色彩に基づき設けられ、これらの選別を可能としている。
中粒D10は、エアテーブル11により軽産物L4、中産物M4及び重産物H4に選別される。軽産物L4は樹脂等の脆化物であり、中産物M4はアルミニウムやガラスであり、重産物H4は銅や貴金属である。仕切り板は、軽産物L4の流れと中産物M4の流れとの間、及び中産物M4と重産物H4との間に、各々アルミニウム及び銅の色彩に基づき設けられ、これらの選別を可能としている。
粗粒D11は、エアテーブル12により軽産物L5と重産物H5とに分類される。軽産物L5は樹脂等の脆化物であり、重産物H5はアルミニウムである。仕切り板は、軽産物L5の流れと重産物H5の流れとの間に、アルミニウムの色彩に基づき設けられ、これらの選別を可能としている。
上述した本実施の形態によっても、廃棄車両のシュレッダーダストに含まれる金属と樹脂等の脆化物の色彩が互いに異なること、さらには金属の中で互いに色彩が異なるものが存在することに着目し、色彩に基づいてエアテーブルの運転条件を調整することができるため、廃棄物の性状が変化した場合に対応することができ、シュレッダーダストの選別精度を向上させることが可能になる。
次に、本発明の第3の実施の形態について、図4を参照しながら説明する。
第3の実施の形態に係る処理装置200が、第1の実施の形態に係る処理装置1と異なる点は、磁選機6による磁着物除去後のダストD6について、篩い選別を行わずに2段階のエアテーブル13、14による選別を行う点である。これ以外の、処理装置1と同様の構成についての説明は省略する。
磁選機6による磁着物の除去後のダストD6は、エアテーブル13に供給され、軽産物L6と重産物H6とに選別される。軽産物L6は樹脂等の脆化物であり、重産物H6はアルミニウム、ガラス、銅及び貴金属が混合しているものである。仕切り板は、軽産物L6の流れと重産物H6の流れとの間に、アルミニウム及び銅の色彩に基づき設けられ、これらの選別を可能としている。
そして、重産物H6はエアテーブル14に供給され、軽産物L7、中産物M7及び重産物H7に選別される。軽産物L7はガラスであり、中産物M7はアルミニウムであり、重産物H7は銅や貴金属である。仕切り板は、軽産物L7の流れと中産物M7の流れとの間、及び中産物M7と重産物H7との間に、各々アルミニウム及び銅の色彩に基づき設けられ、これらの選別を可能としている。
上述した本実施の形態によっても、廃棄車両のシュレッダーダストに含まれる金属と、金属以外の廃棄物の色彩が互いに異なること、さらには金属の中で互いに色彩が異なるものが存在することに着目し、ダストの選別を色彩に基づいてエアテーブル13、14の運転条件を調整することができるため、廃棄物の性状が変化した場合に対応することができ、シュレッダーダストの選別精度を向上させることが可能になる。
次に、本発明に係るシュレッダーダストの処理方法の実施例について説明する。まず、650kgの自動車シュレッダーダスト(ASR)を準備し、木くずと消石灰を添加した。ASRと木くずとの割合は70対30であった。シュレッダーダストの加熱処理において、木質系の粉粒体又は破砕体を混入させると、樹脂と金属の絡み合いを解消することができ、金属の回収率が向上するため好ましい。木質系の粉粒体又は破砕体としては、木くず、竹くず、椰子殻等の植物性繊維が挙げられ、中でも、木くずが軽産物と共に回収されたときに容易に粉砕できるため好ましい。
次に、325℃に加熱したアントラーキルンに、ASRを30kg/hの投入速度で投入し、加熱脆化処理を行った。当該処理後、脆化シュレッダーダストを520kg得た。
上記のようにして得た脆化シュレッダーダストのうち510kgを、8mmの篩目を有するスクリーンを備えたハンマー式破砕機に投入し、破砕処理を行った。当該処理後、最大粒径が8mm以下の脆化シュレッダーダストを510kg得た。この脆化シュレッダーダストは、粒径範囲が0.5〜5mmである粒子の割合が60重量%を超えていた。
尚、5mmの篩目を有するスクリーンを備えたハンマー式破砕機に投入し、破砕処理を行ったところ、粒径が0.5mm以下の粒子が多く、貴金属も微粉砕されたものと考えられるので、好ましくないと判断した。粉砕前と粉砕後の粒径分布は下記表1の通りである。
破砕後の脆化シュレッダーダストのうち505kgを、磁力選別装置(吊り下げ式)及び風力選別装置(内部循環式)を用い、鉄原料として磁着物(No.1磁着物)及び燃料として使用可能な軽量物(風力選別ダスト)を除去した。次いで、磁力選別装置(吊り下げ式)を用い、鉄原料として磁着物(No.2磁着物)を除去した。
次に、エアテーブル(TRIPLES/S DYNAMICS, INC. (USA)社製)により、貴金属(金、銀)及び銅を主に含む重産物、アルミニウムを主に含む中産物、及び燃料として使用可能な樹脂等の脆化物を主に含む軽産物を回収した。また、エアテーブルから生じる空気に含まれる、樹脂等の脆化物を主に含むダストは、サイクロンを用いて回収した(サイクロンダスト)。エアテーブル上のアルミニウムと銅による色彩により重産物、中産物、軽産物の境界が明瞭となるよう、θ1(エンドスロープ)を2〜15°の範囲内で、θ2(サイドスロープ)を0〜6°の範囲内で、空気導入量を0.5〜3m/sの範囲内で、テーブル振動数を4〜10Hzの範囲内で運転状況に応じて調整した。
エアテーブルの端部において、重産物と中産物との境界、及び中産物と軽産物との境界を目視により確認し、当該境界部分に仕切り板を設置した。これにより、全幅1800mmの端部において、重産物の流れの幅が75mm、中産物の流れの幅が225mm、軽産物の流れの幅が1500mmとなった。
ASR、脆化物、脆化物の破砕品及びエアテーブルに投入した脆化物について、各々のかさ比重及び各金属の含有量を表2に示す。
破砕後の脆化シュレッダーダスト505kgを各選別工程で処理した後の各産物の回収結果を表3に示す。
各産物について、かさ比重、総発熱量、及び各金属の含有量を表4に示す。
各産物について、各金属の配分率を表5に示す。
表4及び表5に示す結果から、金、銀及び銅は、重産物中に多く含まれており、精錬原料として有用なことが判る。中産物には、銅やアルミニウムが含まれているものの品位は低いので、別途銅とアルミニウムの選別のための工程を設けて、精錬原料とすればよい。風力選別ダスト(軽量物)、軽産物、サイクロンダストは、発熱量が高く、中産物から銅とアルミニウムを選別した残渣と合わせて燃料として用いることができる。
1、100、200 処理装置
2 加熱装置
3 破砕機
4 磁選機
5 風選機
6 磁選機
7 篩い選別機
8〜14 エアテーブル
8a 振動式テーブル
8b 端部
8c、8d 仕切り板
D1〜D6 ダスト
D7、D9 細粒
D8、D11 粗粒
D10 中粒
H1〜H7 重産物
M1、M4、M7 中産物
L1〜L7 軽産物

Claims (3)

  1. シュレッダーダストを加熱した後破砕し、
    該破砕したシュレッダーダストを磁力選別して磁着物を除去し、
    該磁着物を除去したシュレッダーダストを風力選別して軽量物を除去し、
    該軽量物を除去したシュレッダーダストを磁力選別して磁着物を除去し、
    該磁着物を除去したシュレッダーダストを篩い選別し、該篩い選別して得られた細粒を第1のエアテーブルに供給し、該第1のエアテーブル上の細粒の色彩分布の境界の位置に仕切り板を取り付け、軽産物として樹脂等の脆化物と、中産物としてアルミニウム及びガラスと、重産物として銅及び貴金属とに選別し、
    前記篩い選別して得られた粗粒を第2のエアテーブルに供給し、該第2のエアテーブル上の粗粒の色彩分布の境界の位置に仕切り板を取り付け、軽産物として樹脂等の脆化物と、重産物としてアルミニウムとに選別することを特徴とするシュレッダーダストの処理方法。
  2. シュレッダーダストを加熱した後破砕し、
    該破砕したシュレッダーダストを磁力選別して磁着物を除去し、
    該磁着物を除去したシュレッダーダストを風力選別して軽量物を除去し、
    該軽量物を除去したシュレッダーダストを磁力選別して磁着物を除去し、
    該磁着物を除去したシュレッダーダストを篩い選別し、該篩い選別して得られた細粒、中粒及び粗粒を別々に第1乃至第3のエアテーブルに供給し、
    前記第1のエアテーブル上の細粒の色彩分布の境界の位置に仕切り板を取り付け、軽産物としてガラスと、重産物として銅及び貴金属とに選別し、
    前記第2のエアテーブル上の中粒の色彩分布の境界の位置に仕切り板を取り付け、軽産物として樹脂等の脆化物と、中産物としてアルミニウム及びガラスと、重産物として銅及び貴金属とに選別し、
    前記第3のエアテーブル上の粗粒の色彩分布の境界の位置に仕切り板を取り付け、軽産物として樹脂等の脆化物と、重産物としてアルミニウムとに選別することを特徴とするシュレッダーダストの処理方法。
  3. シュレッダーダストを加熱した後破砕し、
    該破砕したシュレッダーダストを磁力選別して磁着物を除去し、
    該磁着物を除去したシュレッダーダストを風力選別して軽量物を除去し、
    該軽量物を除去したシュレッダーダストを磁力選別して磁着物を除去し、
    該磁着物を除去したシュレッダーダストを第1のエアテーブルに供給し、該第1のエアテーブル上のシュレッダーダストの色彩分布の境界の位置に仕切り板を取り付け、軽産物として樹脂等の脆化物と、重産物としてアルミニウム、ガラス、銅及び貴金属とに選別し、
    該重産物を第2のエアテーブルに供給し、該第2のエアテーブル上の重産物の色彩分布の境界の位置に仕切り板を取り付け、軽産物としてガラスと、中産物としてアルミニウムと、重産物として銅及び貴金属とに選別することを特徴とするシュレッダーダストの処理方法。
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